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審判番号(事件番号) | データベース | 権利 |
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無効2007800169 | 審決 | 特許 |
不服20061739 | 審決 | 特許 |
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審決分類 |
審判 延長登録無効(一部) 延長登録 無効とする。(申立て全部成立) C07D |
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管理番号 | 1207422 |
審判番号 | 無効2007-800168 |
総通号数 | 121 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2010-01-29 |
種別 | 無効の審決 |
審判請求日 | 2007-08-20 |
確定日 | 2009-11-11 |
事件の表示 | 上記当事者間の特許第1659502号の特許権存続期間延長登録願2006-700042号に基づく存続期間延長登録無効審判事件について,次のとおり審決する。 |
結論 | 特許第1659502号の特許権存続期間延長登録願2006-700042号に基づく延長登録は,その特許発明の実施をすることができなかった期間である2年6月5日を超える期間の延長登録を無効とする。 審判費用は,被請求人の負担とする。 |
理由 |
1.手続の経緯 (1)特許第1659502号は,昭和61年6月20日に特許出願され,平成4年4月21日にその特許権の設定登録がされた。その後,平成18年5月22日に当該特許権の存続期間の延長登録の出願(特許権存続期間延長登録願2006-700042号)がされ,平成19年3月28日に当該特許権の存続期間の延長が登録された。 (2)これに対して,請求人により,平成19年8月20日に上記延長登録に対する無効審判が請求された。 2.特許第1659502号に係る発明 特許第1659502号に係る発明の要旨は,特許明細書の記載から見て,その特許請求の範囲に記載された下記のとおりのものと認める(以下,「本件特許発明」という。)。 「R-(+)-異性体を含有しないS-(-)-9-フルオロ-3-メチル-10-(4-メチルまたはエチル-1-ピペラジニル)-7-オキソ-2,3-ジヒドロ-7H-ピリド[1,2,3-de][1,4]ベンゾオキサジン-6-カルボン酸またはその塩を有効成分とする抗菌剤。」 3.特許権存続期間延長登録願2006-700042号に基づく本件特許権の存続期間の延長登録 特許権存続期間延長登録願2006-700042号に基づく本件特許権の存続期間の延長登録(以下,「本件延長登録」という。)に係る延長の期間,特許法第67条第2項の政令で定める処分の内容は以下のとおりである。 (1)延長の期間 4年11月7日 (この期間は,出願人の米国における独占的実施権者であるJohnson & Johnson(以下,「J&J」ともいう。) の子会社たるThe R.W.Johnson Pharmaceutical Research Institute(以下,「PRI」ともいう。)が米国で臨床試験を開始した日(1996年10月27日)から同臨床試験終了日(1998年7月21日)までの1年8月23日と,出願人による財団法人日本抗生物質学術会議への回答日(2002年12月19日)から承認了知日(2006年3月6日)の前日までの3年2月14日を合算したものである。) (2)特許法第67条第2項の政令で定める処分の内容 (i)特許権の存続期間の延長登録の理由となる処分 薬事法第14条第7項に規定する医薬品に係る同項の承認 (ii)処分を特定する番号 承認番号20500AMZ00563000号 (iii)処分の対象となった物 レボフロキサシン (iv)処分の対象となった物について特定された用途 『<適応菌種> 本剤に感性のブドウ球菌属,レンサ球菌属,肺炎球菌,腸球菌属,淋菌,モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス,炭疽菌,大腸菌,赤痢菌,サルモネラ属,チフス菌,パラチフス菌,シトロバクター属,クレブシエラ属,エンテロバクター属,セラチア属,プロテウス属,モルガネラ・モルガニー,プロビデンシア属,ペスト菌,コレラ菌,インフルエンザ菌,緑膿菌,アシネトバクター属,レジオネラ属,ブルセラ属,野兎病菌,カンピロバクター属,ペプトストレプトコッカス属,アクネ菌,Q熱リケッチア(コクシエラ・ブルネティ),トラコーマクラミジア(クラミジア・トラコマティス) <適応症> 表在性皮膚感染症,深在性皮膚感染症,リンパ管・リンパ節炎,慢性膿皮症,ざ瘡(化膿性炎症を伴うもの),外傷・熱傷及び手術創等の二次感染,乳腺炎,肛門周囲膿瘍,咽頭・喉頭炎,扁桃炎(扁桃周囲炎,扁桃周囲膿瘍を含む),急性気管支炎,肺炎,慢性呼吸器病変の二次感染,膀胱炎,腎盂腎炎,前立腺炎(急性症,慢性症),精巣上体炎(副睾丸炎),尿道炎,子宮頸管炎,胆嚢炎,胆管炎,感染性腸炎,腸チフス,パラチフス,コレラ,バルトリン腺炎,子宮内感染,子宮付属器炎,涙襄炎,麦粒腫,瞼板腺炎,外耳炎,中耳炎,副鼻腔炎,化膿性唾液腺炎,歯周組織炎,歯冠周囲炎,顎炎,炭疽,ブルセラ症,ペスト,野兎病,Q熱 ただし, 「<適応菌種> 本剤に感性のブドウ球菌属,レンサ球菌属,肺炎球菌,腸球菌属,淋菌,モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス,炭疽菌,大腸菌,赤痢菌,サルモネラ属,チフス菌,パラチフス菌,シトロバクター属,クレブシエラ属,エンテロバクター属,セラチア属,プロテウス属,モルガネラ・モルガニー,プロビデンシア属,ペスト菌,コレラ菌,インフルエンザ菌,緑膿菌,アシネトバクター属,ブルセラ属,野兎病菌,カンピロバクター属,ペプトストレプトコッカス属,アクネ菌,Q熱リケッチア(コクシエラ・ブルネティ),トラコーマクラミジア(クラミジア・トラコマティス) <適応症> 表在性皮膚感染症,深在性皮膚感染症,リンパ管・リンパ節炎,慢性膿皮症,ざ瘡(化膿性炎症を伴うもの),外傷・熱傷及び手術創等の二次感染,乳腺炎,肛門周囲膿瘍,咽頭・喉頭炎,扁桃炎(扁桃周囲炎,扁桃周囲膿瘍を含む),急性気管支炎,肺炎,慢性呼吸器病変の二次感染,膀胱炎,腎盂腎炎,前立腺炎(急性症,慢性症),精巣上体炎(副睾丸炎),尿道炎,子宮頸管炎,胆嚢炎,胆管炎,感染性腸炎,腸チフス,パラチフス,コレラ,バルトリン腺炎,子宮内感染,子宮付属器炎,涙襄炎,麦粒腫,瞼板腺炎,外耳炎,中耳炎,副鼻腔炎,化膿性唾液腺炎,歯周組織炎,歯冠周囲炎,顎炎,炭疽,ブルセラ症,ペスト,野兎病,Q熱」 を除く。』 (すなわち,適応菌種として,レジオネラ属が追加された。) 4.当事者の主張 4-1 請求人の主張の概要 請求人は,「特許第1659502号の特許権存続期間延長登録願2006-700042号に基づく平成19年3月28日付存続期間延長登録を無効とする。審判費用は被請求人の負担とする。」との審決を求め,その理由として,(1)?(3)を挙げ,本件延長登録により延長された期間4年11月7日は,本件特許発明の実施をすることができなかった期間を超えているから,本件延長登録は特許法第125条の2第1項第3号に該当するとし,証拠方法として甲第1?15号証を提出している。 (1)米国での臨床試験の期間は以下のア)?ウ)の点で算入すべきではない。 ア)本件延長期間に算入されているPRI社が米国での製造承認を得るために米国で行った臨床試験は,わが国の政令で定める処分を受けるために必要不可欠であるとはいえず,またわが国において本件処分を受けることに密接に関係しているともいえない。 イ)上記米国における試験はFDAが求める方法及び内容に基づくものであり,このFDAが定めた基準に沿って行なう必要があるため試験に対する自由度が奪われているのはPRI社であり,第一製薬ではない。したがって,いずれもわが国の特許権存続期間の延長登録出願の審査基準に沿うものとはいえない。 ウ)米国における試験が延長期間に算入されるためには日本で承認を得ることを目的としていたものであることが求められるものといえ,米国における試験及び承認が日本における承認を得るための手続の一部として日本における手続と継続性を有するものであることが求められるといえるが,これを証するものは何ら示されていない。 (2)薬物動態の検討のための臨床薬理試験は本件承認を受けるために必要な試験ではないからそのために要した期間を本件特許発明の実施をすることができなかった期間に算入することは許されず,本件特許発明が本件処分により本件特許発明の実施をすることができなかった期間は,審査に要した期間である第一製薬が厚生労働省にレジオネラ属に対する効能追加の承認を申請した日(2005年1月27日)から承認了知日(2006年3月6日)の前日までの期間1年1月6日である。 (3)仮に,薬物動態の検討のための臨床薬理試験に要した期間を,本件特許発明の実施をすることができなかった期間に算入することが許されるとしても,本件特許発明の実施をすることができなかった期間は,治験届を提出して薬物動態の検討のための臨床薬理試験を開始した日(2003年8月29日)から,承認了知日(2006年3月6日)の前日までの期間2年6月5日である。 (証拠方法) 甲第1号証:本件特許原簿 甲第2号証の1:本件特許権存続期間延長登録願願書 同号証の2:延長の理由を記載した資料 同号証の3:承認書(平成18年2月23日付一部変更承認書及び受領 確認書) 同号証の4:レボフロキサシンの承認審査資料「1.5起源又は発見の 経緯及び開発の経緯」 同号証の5:レボフロキサシンの承認審査資料「2.5臨床に関する概 括評価」 同号証の6:第一製薬株式会社 主席 高橋久一郎 作成陳述書「第一 製薬株式会社におけるレボフロキサシンの米国でのレジオ ネラ肺炎に関する開発経緯について」 同号証の7:第一製薬株式会社 薬学博士 菊池正彦 作成文書「レボ フロキサシンのレジオネラ肺炎効能追加に至る主な経緯」 同号証の8:治験計画届 甲第3号証の1:平成18年8月24日付手続補正書(自発) 同号証の2:第一製薬株式会社 アジア開発推進部長 和田康平 及び 主席 高橋久一郎 作成陳述書「米国でのレボフロキサシ ンのレジオネラ肺炎に対する臨床試験データについて」 同号証の3:「レボフロキサシンライセンス契約修正書」 甲第4号証:平成18年11月7日付拒絶理由通知書 甲第5号証の1:平成19年1月10日付手続補正書 同号証の2:第一製薬株式会社 薬学博士 菊池正彦 作成報告書 同号証の3:社団法人日本化学療法学会作成「抗菌薬の適切な効能・ 効果の確認について(臨床側・企業側の要望の取り纏め)」甲第6号証:平成19年2月20日付登録査定 甲第7号証:最高裁判所二小平成11年10月22日判決(平成10年(行 ヒ)第44号) 甲第8号証:「特許権の存続期間の延長制度に関するQ&A」(平成13年 4月)中の「Q8」及び「A8」 甲第9号証:独立行政法人医薬品医療機器総合機構 作成「審査報告書」 (平成18年1月16日付) 甲第10号証:独立行政法人医薬品医療機器総合機構 作成「審査報告書」 (平成17年1月5日付) 甲第11号証:特願2000-700127号に基づく存続期間延長登録出 願における平成17年1月27日付手続補正書 甲第12号証:国立医薬品食品衛生研究所長 作成「審査報告書」(平成1 2年7月18日付) 甲第13号証:「医薬品製造販売指針2006」抜萃 甲第14号証:研第4号・医薬審第104号 厚生省健康政策局研究開発振 興課長及び厚生省医薬安全局審査管理課長通知「適応外使 用に係る医療用医薬品の取扱いについて」(平成11年2月 1日付) 甲第15号証:日本化学療法学会レジオネラ治療薬評価委員会 作成「レジ オネラ肺炎に対する各種抗菌薬の有効性と安全性の検討」 (2006年11月29日作成) 4-2 被請求人の主張の概要 被請求人は,「本件審判の請求は成り立たない。審判費用は請求人の負担とする。」との審決を求め,その理由として,本件における特許発明の実施をすることができなかった期間の始期は,米国におけるライセンシーの臨床試験開始日(1996年10月27日)であり,またその終期は,日本における承認了知日(2006年3月6日)の前日であるが,米国における臨床試験終了日(1998年7月21日)から日本における財団法人日本抗生物質学術協議会への回答日(2002年12月19日)まで,結果的に本件承認の申請に向けて実施していた活動に中断期間が生じたので,当該中断期間を除外して延長されたものであり,当該始期及び終期は最高裁判所二小平成11年10月22日判決(平成10年(行ヒ)第44号)の最高裁判決の趣旨にも合致し,自ずとそこには何らの無効理由も存在しないと主張し,証拠方法として乙第1?15号証及び参考資料1?4を提出している。 (証拠方法) 乙第1号証:米国効能追加申請資料として提出されたペニシリン耐性または エリスロマイシン耐性肺炎球菌による肺炎患者を対象とした非 盲検非対照試験「LEVAQUIN(levofloxacin tablets)Tablets NDA20-634」(承認申請における添付資料番号 5.3.5.4.2-2) 乙第2号証:治験総括報告書「DR-3355臨床薬理試験」(承認申請に おける添付資料番号5.3.3.1-1) 乙第3号証:「パズクロス注300,同500(一般名:メシル酸パズフロキサシ ン)」の医薬品インタビューフォーム 乙第4号証:クラビット錠,同細粒(一般名:レボフロキサシン)の医薬品 インタビューフォーム 乙第5号証:2006年5月12日作成の第一製薬株式会社主席高橋久一郎 による陳述書 乙第6号証:レボフロキサシンライセンス契約書 同号証の2:レボフロキサシンライセンス契約書第4条 乙第7号証:国立感染症研究所感染症情報センター発行のIASR The Topic of This Month vol.21No.9 186-187 乙第8号証:三菱化学株式会社の2003年4月3日付ニュースリリース 乙第9号証:モダンメディア第50巻第4号14-19頁(平成16年4月 10日発行) 乙第10号証:厚生省薬務局長通知「外国で実施された医薬品等の臨床試験 データの取扱いについて(通知)」(昭和60年6月29日 薬発第660号) 乙第11号証:特願2007-700127の拒絶査定謄本 乙第12号証:第一製薬株式会社薬学博士菊池正彦作成の2006年5月 17日付書面 乙第13号証:第一製薬株式会社薬学博士菊池正彦作成の2006年12月 26日付け報告書 乙第14号証:不服2002-607審決謄本 乙第15号証:「詳説 改善多項制・特許権の存続期間の延長制度」 第202頁,昭和63年8月25日社団法人発明協会発行 参考資料1:「審査報告書(2)」平成17年2月10日医薬食品局審査管 理課作成(写し) 参考資料2:「薬物に係る治験の計画の届出等に関する取扱いについて」医 薬審第908号,平成12年8月1日厚生省医薬安全局審査管 理課長作成(写し) 参考資料3:「治験委託契約書」平成15年10月21日締結(写し) 参考資料4:「審査報告書」衛研発第2689号,平成12年7月18日国 立医薬品食品衛生研究所長作成(写し) 5.当審の判断 5-1 本件承認に至る経緯 本件延長登録の基礎とされた処分であるレボフロキサシンを有効成分とする医薬品であるクラビット錠についてレジオネラ属に対する効能・効果を追加する一部変更承認(承認番号20500AMZ00563000号)を以下,「本件承認」という。 提出された証拠によれば,本件特許の出願から,第一製薬が,レボフロキサシン(本件特許発明の有効成分であるS-(-)-9-フルオロ-3-メチル-10-(4-メチル-1-ピペラジニル)-7-オキソ-2,3-ジヒドロ-7H-ピリド[1,2,3-de][1,4]ベンゾオキサジン-6-カルボン酸の1/2水和物の一般名)を有効成分とする医薬品であるクラビット錠についてレジオネラ属に対する効能・効果を追加する一部変更承認である本件承認(承認番号20500AMZ00563000号)を受けるまでに至る経緯は以下のとおりである。 (1)1986年6月20日に,第一製薬はレボフロキサシンを有効成分とする抗菌剤の発明(本件特許発明)を日本に出願した。(甲第2号証の2) (2)1991年に,第一製薬とJ&JとはDR-3355化合物(レボフロキサシン)に関するライセンス契約を締結した。(乙第6号証及び同号証の2) (3)1992年4月21日に本件特許が設定登録された。(甲第2号証の2) (4)1993年10月1日,日本においてレボフロキサシン製剤であるクラビット錠が製造承認され,同年12月1日に販売された。(乙第4号証) (5)レボフロキサシンについて米国での初回承認を受けるために,米国及びカナダにおいて臨床試験が実施され,その試験成績に基づき1996年12月に米国で初回承認がなされた。(乙第5号証第2頁) (6)1996年10月27日?1998年7月21に,PRIは,非盲検非対照試験「LEVAQUIN(levofloxacin tablets)Tablets NDA20‐634」を実施した。(乙第1号証) (7)この米国での臨床試験の試験成績に基づき,レボフロキサシンの効能として,ペニシリン耐性またはエリスロマイシン耐性肺炎球菌を起炎菌とする肺炎の追加が米国で承認された。(甲第9号証第11頁(2)) (8)2000年8月,日本において,クラビット錠に腸チフス,パラチフスが効能追加された。(甲第9号証第5頁 1.の項) (9)2002年7月16日に,第一製薬は,医薬品副作用被害救済・研究機構(その後,医薬品医療機器総合機構に改組された)に対して,治験成分記号「DR-3355」(レボフロキサシン)についての初回治験相談を申し込み,初回治験相談は,2002年10月4日に実施された。(甲第2号証の7第1頁第下から第3行?末行,乙第12号証第1頁下から第3行?末行,同参考資料12) (10)2002年12月19日に,第一製薬は,「抗菌薬の適切な効能・効果の追加」の確認の依頼に対して,レボフロキサシンについて,「レジオネラ・ニューモフィラ」他の効能追加を希望していると,日本抗生物質学術協議会に回答した。(甲第5号証の2第2頁第20?23行,乙第13号証第2頁第20?23行,同添付資料4の参考資料1及び参考資料2)。 (11)2003年5月28日に,第一製薬は,厚生労働省,医薬品機構の担当者にレジオネラ肺炎の効能拡大に向けての試験および申請について相談をおこなった。(甲第2号証の7第2頁第14?16行,乙第12号証第2頁第14?16行,同参考資料15)。 (12)2003年8月29日に,第一製薬は,「健康日本人および北米白人における薬物動態の検討のための国内臨床薬理試験」(試験番号DR3355-28)の治験計画届を提出した。(甲第2号証の8) (13)2005年1月27日に,本件承認であるレボフロキサシンのレジオネラ属に対する効能追加の承認(承認番号20500AMZ00563000号)を厚生労働省に申請した。 (14)この申請は2006年2月23日に承認され,2006年3月6日に第一製薬は承認書を受領した(甲第2号証の3)。 5-2 特許発明の実施することができなかった期間の考え方 (1)特許法第67条第2項は,昭和62年法律第27号によって新設された規定である。同項は,特許発明の実施について安全性の確保等のために法律の規定によって許可その他の処分を受けることが定められ,その処分の目的,手続等からみて,その処分を的確に行うには相当の期間を要する場合には,処分を受けることが必要であるために特許発明の実施をすることができなかった期間があるときは,5年を限度として,特許権の存続期間を延長することができる旨を定めている。そして,同項は,上記処分については政令で定めるものとし,特許法施行令第3条は,上記処分に当たるものとして,薬事法第14条1項に規定する医薬品に係る同項の承認等を定めている。 上記規定は,医薬品に係る薬事法第14条第1項の承認等を受けるまでには,所要の実験によるデータの収集及びその審査に不可避的に相当の期間を要するため,その間は,特許権が存在していても,特許権者は特許発明の実施をすることができず,特許期間が侵食される事態が生ずるため,特許発明の実施をすることができなかった期間があるときは,5年を限度として,特許権の存続期間を延長することとしたものである。(平成18年(行ケ)10311号判決(平成19年7月19日判決言渡)参照) すなわち,医薬品に係る薬事法第14条第1項の承認等を受けることが必要であるために特許発明の実施をすることができなかった期間は,特許権の設定登録以降であってかつ,当該承認を受けるための所要の実験によるデータの収集及びその審査のために特許発明の実施をすることができなかった期間である。 ここで,医薬品に係る薬事法第14条第1項の承認等とは,当然に特許権の存続期間の延長登録の基礎とされた特定の承認等である。 5-3 本件承認によって延長されるべき期間 以下,本件延長登録の「延長の期間」である4年11月7日が,「その特許発明の実施をすることができなかった期間」を超えているか否かについて検討する。 5-3-1 審査のために特許発明の実施をすることができなかった期間 甲第2号証の3によれば,本件承認を申請した日は2005年1月27日であり,承認了知日は2006年3月6日である。 したがって,本件承認の審査のために特許発明の実施をすることができなかった期間は,本件承認を申請した日から承認了知日の前日までの期間1年1月6日である。 5-3-2 承認を受けるための所要の実験によるデータの収集を開始した日 (1)本件承認の申請方法 甲第9号証第1頁[特記事項]の欄によれば,本件承認は,レボフロキサシンを有効成分とする医薬品であるクラビット錠についてレジオネラ属に対する効能・効果を追加する一部変更承認であり,本件承認の申請は,甲第14号証の厚生省健康政策局研究開発振興課長・厚生省医薬安全局審査管理課長通知「適応外使用に係る医療用医薬品の取扱いについて」(1999年2月1日 研第4号・医薬審第104号)として通知された内容に基づく効能・効果の追加申請である。以下,本通知に基づく申請を「公知申請」ともいう。 公知申請とは,薬事法による製造又は輸入の承認を受けている医薬品であって,当該医薬品が承認を受けている効能若しくは効果以外の効能若しくは効果を目的とした又は承認を受けている用法若しくは用量以外の用法若しくは用量を用いた医療における使用(以下「適応外使用」という。)に係る効能若しくは効果又は用法若しくは用量が,「医学薬学上公知」であることを示すことができる場合には,医療の中でより適切に使用されるため,全部または一部の臨床試験を新たに実施することなく,当該適応外使用について薬事法による製造又は輸入の承認を取得させることを目的とするものである。 (2)本件承認の申請に添付された資料 甲第9号証によれば,レボフロキサシンについてレジオネラ属に対する効能・効果を追加する本件承認の申請には,次の資料が添付されている。 ア)非臨床に関する資料(甲第9号証第5?7頁) (a) Legionella pnuemophilaに対するin vitro抗菌活性 (b)肺炎レジオネラによるマウス肺炎モデルに対するレボフロキサシンの治療効果 イ)臨床に関する資料(同号証第7?13頁) (c)臨床薬理試験(健康日本人および北米白人における薬物動態の検討)(添付資料番号5.5.3.1-1,試験番号DR3355-28)。 (d)本剤の米国初回申請資料における有用性に関する評価の概要 (e)米国効能追加申請資料として提出されたペニシリン耐性またはエリスロマイシン耐性肺炎球菌による肺炎患者を対象とした非盲検非対照試験(添付資料番号.3.5.4.2-2,試験番号LOFBIV-PCA-001) (f)国内のレジオネラ肺炎に対する本剤投与症例の特別調査報告1報 (g)本剤を対照薬として実施された市中肺炎患者に対するテリスロマイシンの第III相二重盲検比較試験の公表論文1報 (h)国内症例報告並びに国内症例集積報告 ここで,(c)臨床薬理試験(健康日本人および北米白人における薬物動態の検討)(添付資料番号5.5.3.1-1,試験番号DR3355-28)(以下,「本件国内臨床薬理試験」ともいう。)は,米国における臨床試験データ(用法・用量:1日1回500mg投与)に基づき,国内推奨用法・用量(1日3回200mg投与)での有用性及び安全性等について説明するための臨床薬理試験である。 また,上記(d)?(h)の資料について,同号証第10頁「(ii)有効性及び安全性試験成績の概要」の項には,本件申請に際して新たな臨床試験は実施されず,臨床的有用性に関する資料としてこれらの資料が提出された旨が記載されている。 なお,上記(d)の米国効能追加申請資料として提出されたペニシリン耐性またはエリスロマイシン耐性肺炎球菌による肺炎患者を対象とした非盲検非対照試験(試験番号LOFBIV-PCA-001)は,乙第1号証の「LEVAQUIN(levofloxacin tablets)Tablets NDA20‐634」)であり,本件延長登録の延長の期間の根拠となった出願人の米国における独占的実施権者であるJ&Jの子会社たるPRIが米国で実施した臨床試験のことである。以下,この米国での臨床試験のことを「本件米国臨床試験」ともいう。 (3)本件米国臨床試験について 本件延長登録において,「延長の期間」4年11月7日の始期は本件米国臨床試験を開始した日(1996年10月27日)とされている。そこで,この臨床試験が,本件承認を受けるための所要の実験によるデータの収集に該当するか否かを検討する。 上記(1)のとおり,本件承認は公知申請の適用を受けたものであって,甲第9号証(第13?15頁の「(1)公知申請の妥当性について」の項)によれば,本件米国臨床試験の成績は,公知申請の妥当性を審査するにあたり,医療における使用実績を裏付ける資料の1つとして使用されたものである。 すなわち,本件米国臨床試験の成績は,本件承認にあたって申請者により新たに行われた臨床試験の成績として提出されたものではない。 したがって,申請手続き上,この臨床試験が,本件承認のために新たに行われたものでないことは明らかである。 しかし,本件米国臨床試験は,第一製薬とライセンス契約を締結したJ&Jの子会社により行われたものであり,J&Jと第一製薬の間で,レボフロキサシンの最終製剤についての資料の相互提供が前提(乙第6号証)とされていたことに鑑み,当該臨床試験がその実施の時点において,本件承認を受けるための所要の実験によるデータの収集としての側面を実質的に有していたかにつき,さらに検討するに,以下のア)?ウ)の事項から見て,2002年の初回治験相談の申し込みの日の前の1996年に開始された本件米国臨床試験が,本件承認を受けるための所要の実験によるデータの収集に該当するとはいえないことは明らかである。 ア)乙第1号証(第25頁「2.OBJECTIVES」)によれば,本件米国臨床試験の目的は,当初は,L.pneumophilaおよびペニシリン,マクロライド耐性 S.pneumoniae起因の市中肺炎治療におけるレボフロキサシンの追加臨床経験を得ることであったが,その後に,レボフロキサシンは,米国において L.pneumophila起因性を含む市中肺炎における治療について承認がなされたため,上記臨床試験の目的は,主として S.pneumoniaeのペニシリン,マクロライド耐性株による市中肺炎治療におけるレボフロキサシンの安全性及び有効性の確立へ転じたとされている。 すなわち,本件米国臨床試験の実施者がレジオネラ菌起因の市中肺炎治療についての追加臨床試験を実施した意図は,日本における承認にむけたものではなく,米国におけるレジオネラ菌に起因する市中肺炎における承認のための追加データの作成であることは明らかである。 イ)乙第10号証によれば,一定の条件下で,外国で実施された臨床試験データを日本における医薬品の製造(輸入)承認に使用することが可能であるが,その場合には,厚生省(当時)の担当課への事前相談や,吸収・分布・代謝・排泄に関する試験,投与量設定に関する試験及び比較臨床試験については,原則として国内で実施された臨床データを提出することが必要であるとされている。 そうすると,第一製薬が,本件米国臨床試験のデータを上記のライセンス契約に基づき日本における承認に使用することを意図していたとすれば,この臨床試験を実施するに際し,事前に,日本の審査当局に,当時日本で承認されている用法・用量(1回100mgを1日2?3回)及び本件承認の申請用量(200mg×3/日)のいずれとも異なる500mg×1回/日という米国での承認用法・用量での臨床試験のデータを日本への承認の申請にあたって使用することの可否や,国内で必要な治験についての相談を行うと考えるのが自然であるが,これらの相談を行ったことを裏付ける証拠はなんら提出されていない。 ウ)提出された証拠によれば,第一製薬の,日本においてレボフロキサシンについてレジオネラ属に対する効能・効果を追加する一部変更承認にむけた最初の活動は,米国での臨床試験の開始後5年以上,終了後略4年経過した後の2002年7月16日に行った薬品副作用被害救済・研究機構(その後,医薬品医療機器総合機構に改組された)に対する治験成分記号「DR-3355」(レボフロキサシン)についての初回治験相談の申し込みである。 しかも,乙第12号証の参考資料12によれば,当該相談において,第一製薬は,非定形肺炎に対する効能追加を目的とした臨床試験を実施することが妥当であり,申請データパッケージとしては,基礎データと非対照試験による国内臨床試験成績から構築し,海外における臨床試験成績は,用法・用量が異なることから参考資料として位置づけることを考えていると説明しており,本件米国臨床試験の成績を日本における承認のための臨床試験データとして使用する意図は認められない。 請求人は,J&Jが行った臨床試験は,実質的には第一製薬の委託による試験でもあったのが実態であり,さらに,第一製薬は,レボフロキサシンの日本を含めた国際開発を視野に入れ,可能な限り多くの効能につき承認を取得するという観点から,米国でのレジオネラ属菌が起炎菌のひとつである市中肺炎(CAP)の治験に関心を持ち意見を交わし,特に,本件米国臨床試験の開始時である1996年7月当時には,市中肺炎(CAP)に代表される疾患の補強臨床試験として臨床第III相b試験(本件米国臨床試験)に重大な関心を持ち積極的に関与したのであるから,米国で行われた臨床試験は,第一製薬が日本でのレジオネラ属に対する追加承認を受けることを目的として行われたものであると主張している。(口頭陳述要領書(平成20年7月30日付け)第9頁(i)?第11頁(iii)) しかし,上記のとおり,J&Jの子会社たるPRIが,米国において実施した臨床試験は,米国において,レボフロキサシンのレジオネラ菌を起炎菌とする肺炎の治療における承認を得るために実施されたものであり,実質的に日本での承認申請を目的として実施されたものと見ることはできない。 被請求人が主張するように,たとえ,本件米国臨床試験の開始時である1996年7月当時に第一製薬には,日本でレジオネラ肺炎の効能拡大を申請したいとの意思があり,その際に,本件米国臨床試験のデータを有効利用したいとの意思を有していたとしても,臨床試験の実施時点で日本における具体的な承認に向けた活動が行われていない以上,このことは,単に,将来,レジオネラ感染症に関する国内臨床試験の実施が可能となる等状況が整えばそうしたいという希望を有していたことを意味するにすぎず,これをもって,本件米国臨床試験が,日本におけるレボフロキサシンについてレジオネラ属に対する効能・効果を追加する一部変更承認である本件承認を受けるために行われたものであるとすることはできない。 また,被請求人は,本件米国臨床試験の成績を第一製薬のみが厚生当局への申請を含めて使用することができたこと(口頭陳述要領書(平成20年7月30日付け)の第9頁第12行?第11頁第1行),さらに,本件米国臨床試験の成績が,公知申請が妥当であることを示すための資料としてだけでなく,本剤(レボフロキサシン)単独のレジオネラ肺炎に対する有用性が担保できることを示すために必要な資料でもあったこと(上申書2(平成20年8月28日付け)の第9頁第12行?第11頁第18行)を理由に,本件米国臨床試験は,本件承認を受けるのに必要な臨床試験であると主張するがこれらのことは,本件米国臨床試験が本件承認を受けるための所要の実験によるデータの収集に該当することを裏付けるものではないし,上記ア)?ウ)の事項に基づく,本件米国臨床試験は,本件承認を受けるための所要の実験によるデータの収集に該当するとはいえないとの判断に影響するものではない。 以上のとおりであるから,本件米国臨床試験により,本件承認を受けるための所要の実験によるデータの収集が開始したとすることはできない。 したがって,日本における財団法人日本抗生物質学術協議会への回答日(2002年12月19日)が,米国における臨床試験終了日(1998年7月21日)以降中断していた本件承認の申請に向けて実施していた活動が再開した日であるとすることはできない。 (4)本件承認のための所要の実験によるデータの収集を開始した日 そこで,次に,本件承認を受けるための所要の実験によるデータの収集を開始したのはいつであるかについて検討する。 第一製薬は,米国における本剤のレジオネラ肺炎に対する用法・用量は1回500mg,1日1回経口投与であるが,国内では1回200mg,1日3回経口投与(200mg×3回/日)を推奨用法・用量としているので,米国での承認申請時に提出した米国用法・用量での臨床試験のデータを根拠として,国内推奨用法・用量での有用性・安全性を示すために,健康日本人および北米白人における薬物動態の検討のための臨床薬理試験が必要と考え,2003年8月29日に,治験計画届(DR-3355-28)を提出し,本件国内臨床薬理試験を実施し,その成績報告書を臨床に関する資料として提出した。 そして,甲第9号証に, 「機構は,国内外の用法・用量の差異について,本疾患に対するメリット・デメリットを比較して説明するように求めた。 申請者は,以下ように回答した。・・・。有効性については,・・・200mg単回もしくは500mg単回投与時の薬物動態からのAUC_(0-24)値シミュレーション値(臨床薬理試験・・・)は,200mg×3回/日が47.40±8.46μg・h/mL,500mg×1回/日が50.77±5.12μg・h/mLで,ほぼ同等の値であったことより,国内外の用法・用量の差異に基づくメリット・デメリットの違いは無いと考える。・・・ 機構は,本剤の国内外の用法・用量の差異が,レジオネラ肺炎の治療における国内外におけるメリット・デメリットの差を生じさせるものではないと考え,申請者の回答を概ね了承した。」(同号証第17頁下から第14行?第18頁第11行), 及び, 「さらに機構は,PKパラメータと副作用の関係を示すデータを提示するように求めた。 申請者は,以下のように回答した。・・・今回申請用量(200mg×3/日)の臨床薬理試験の結果が,C_(MAX)は4.31(μg・h/mL),AUC_(0-24)は47.40(μg・h/mL)であることを勘案すると臨床上問題とならないと考える。 機構は,・・・今回申請用量(200mg×3/日)の臨床薬理試験の結果から判断すると大きな懸念はないものと考える。」(同号証第22頁第8行?下から4行), と記載されているように,機構は,本件国内臨床薬理試験(試験番号DR3355-28)に基づき,有用性,安全性について,判断した。 すなわち,本件承認の申請は,公知申請が認められたが,同通知に言う「臨床試験の全部・・・を新たに実施することなく・・・効能・効果の承認の可否の判断が可能である」ものとは認められず,臨床試験の一部を省略できるが,「白人および日本人の健常成人を対象とした薬物動態試験」(本件国内臨床薬理試験)の実施が必要とされたものである。 したがって,本件国内臨床薬理試験が,本件承認を受けるための所要の実験によるデータの収集に該当することは明らかであり,本件承認のための所要の実験によるデータの収集を開始した日は,治験届を提出して本件国内臨床薬理試験を開始した日である2003年8月29日である。 請求人は,本件国内臨床薬理試験は「適応外使用に係る医療用医薬品の取扱いについて」に基づく申請における,用法・用量に係る試験であるから,「政令で定める処分を受けるために不可欠であること」にはならないと主張し,また,本剤に対する適応症として腸チフスおよびパラチフスを効能追加する承認事例は,公知申請では申請時に入手し得る症例報告をもって承認されること示すものであり,本件国内臨床薬理試験が仮に提出されなかったとしても,本件処分を受けることはできたものと考えられるとも主張するが,上記のとおり,本件国内臨床薬理試験は,機構が有用性,安全性について判断するにあたり必要な資料であったことは明らかであるから,上記請求人の主張はいずれも採用することができない。 さらに,請求人は,機構の審査において,公知申請の妥当性が認定されていることを考慮すれば,第一製薬推奨の用法・用量(200mg×3回/日)でなければ,本件国内臨床薬理試験を実施しなくても,レジオネラ属に対する効能追加の承認を得ることができたことは容易に想定されるとも主張するが,本件承認は,用法・用量を「1回200mgを1日3回経口投与する」とする申請であるから,本件承認とは関係のない仮想の承認を前提とする請求人の主張は採用することができない。 5-3-3 小括 以上のとおりであるから,本件延長登録において,特許発明の実施をすることができなかった期間として認められるのは,本件国内臨床薬理試験を開始した日(2003年8月29日)から,承認了知日(2006年3月6日)の前日までの2年6月5日である。 5-4 まとめ したがって,本件承認に基づいて,延長登録により延長された期間は特許発明の実施をすることができなかった期間を超えるものである。 6.結び 以上のとおり,特許第1659502号の特許権存続期間延長登録願2006-700042号に基づく延長登録により延長された期間は,その特許発明の実施をすることができなかった期間を超えているので,本件延長登録は,特許法第125条の2第1項第3号に該当する。 したがって,特許第1659502号の特許権存続期間延長登録願2006-700042号に基づく延長登録は,その特許発明の実施をすることができなかった期間である2年6月5日を超える期間の延長登録を無効とすべきものである。 審判に関する費用については,特許法第169条第2項の規定で準用する民事訴訟法第61条の規定により,被請求人が負担すべきものとする。 よって,結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2008-10-17 |
結審通知日 | 2008-10-22 |
審決日 | 2008-11-28 |
出願番号 | 特願2006-700042(P2006-700042) |
審決分類 |
P
1
16・
7-
Z
(C07D)
|
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 眞壽田 順啓、内藤 伸一 |
特許庁審判長 |
塚中 哲雄 |
特許庁審判官 |
森田 ひとみ 星野 紹英 |
登録日 | 1992-04-21 |
登録番号 | 特許第1659502号(P1659502) |
発明の名称 | ピリドベンゾオキサジン誘導体 |
代理人 | 戸田 俊材 |
代理人 | 小谷 昌崇 |
代理人 | 戸田 俊材 |
代理人 | 三輪 昭次 |
代理人 | 戸田 俊材 |
代理人 | 戸田 俊材 |
代理人 | 戸田 俊材 |
代理人 | 小谷 昌崇 |
代理人 | 竹田 稔 |
代理人 | 小谷 悦司 |
代理人 | 小谷 昌崇 |
代理人 | 小谷 昌崇 |
代理人 | 小谷 昌崇 |
代理人 | 小谷 昌崇 |
代理人 | 戸田 俊材 |
代理人 | 特許業務法人アルガ特許事務所 |
代理人 | 小谷 昌崇 |
代理人 | 戸田 俊材 |
代理人 | 小谷 悦司 |
代理人 | 戸田 俊材 |
代理人 | 戸田 俊材 |
代理人 | 戸田 俊材 |
代理人 | 川田 篤 |
代理人 | 戸田 俊材 |
代理人 | 小谷 悦司 |
代理人 | 戸田 俊材 |
代理人 | 小谷 悦司 |
代理人 | 小谷 昌崇 |
代理人 | 小谷 昌崇 |
代理人 | 小谷 悦司 |
代理人 | 小谷 悦司 |
代理人 | 小谷 悦司 |
代理人 | 小谷 悦司 |
代理人 | 小谷 悦司 |
代理人 | 小谷 昌崇 |
代理人 | 小谷 昌崇 |
代理人 | 小谷 悦司 |
代理人 | 結田 純次 |
代理人 | 小谷 昌崇 |
代理人 | 小谷 悦司 |
代理人 | 小谷 悦司 |
代理人 | 高木 千嘉 |
代理人 | 小谷 悦司 |
代理人 | 小谷 昌崇 |
代理人 | 戸田 俊材 |