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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 G06F
管理番号 1218550
審判番号 不服2007-15708  
総通号数 128 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2010-08-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2007-06-06 
確定日 2010-06-18 
事件の表示 特願2002-319111「端末会議システム」拒絶査定不服審判事件〔平成16年 5月27日出願公開、特開2004-152189〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯

本件は,平成14年10月31日の出願であって,平成19年4月20日付けで拒絶査定がなされた。これに対し,同年6月6日に審判請求がされるとともに,同日付けで手続補正がなされた。その後,当審において平成21年12月10日付けで審尋を通知したものである。


第2 平成19年6月6日付けの手続補正についての補正の却下の決定

[補正の却下の決定の結論]
平成19年6月6日付けの手続補正を却下する。

[理由]

1.本件補正の内容
平成19年6月6日付けの手続補正(以下,「本件補正」という。)の前後の特許請求の範囲の記載は,次のとおりである。

[本件補正前の特許請求の範囲]

「 【請求項1】
ネットワークを介して相互に接続された複数の端末上で会議を行うための端末会議システムにおいて,
少なくとも,会議資料と会議出席者情報とを含む会議情報を登録する登録手段と,
前記登録手段によって登録された会議出席者の認証を行う認証手段と,
前記認証手段によって認証された会議出席者の端末に会議情報を配信して表示する配信表示手段とを備えており,
前記認証手段は,その会議への出席を希望する出席希望者がアクセス権を有するか否かを判断するセキュリティ機能を有することを特徴とする端末会議システム。
【請求項2】
前記認証手段では,出席希望者が会議開催当日までに又は会議中に端末からログインした際に,会議出席者の認証を行うことを特徴とする請求項1に記載の端末会議システム。
【請求項3】
前記配信表示手段は,前記登録手段によって登録された会議出席者の中から,その会議の議事進行を行うための議事進行者を選択する進行者選択機構と,前記進行者選択機構で選択された議事進行者によって操作された端末からの会議資料に関する情報を取得する情報取得機構と,前記情報取得機構によって取得した会議資料に関する情報を,議事進行者の端末操作に同期して議事進行者以外の会議出席者の端末上に反映させる情報反映機構とを有することを特徴とする請求項1又は2に記載の端末会議システム。
【請求項4】
前記会議資料は,少なくとも文字情報,画像情報,音声情報を含んだ電子ファイル情報で構成されていることを特徴とする請求項1?3のいずれかに記載の端末会議システム。」

[本件補正後の特許請求の範囲]

「 【請求項1】
ネットワークを介して相互に接続された複数の端末上で会議を行うための端末会議システムにおいて,
少なくとも,会議資料と会議出席者情報とを含む会議情報を登録する登録手段と,
前記登録手段によって登録された会議出席者の認証を行う認証手段と,
前記認証手段によって認証された会議出席者の端末に会議情報を配信して表示する配信表示手段とを備えており,
前記認証手段は,その会議への出席を希望する出席希望者がアクセス権を有するか否かを判断するセキュリティ機能を有すると共に,
前記配信表示手段は,前記登録手段によって登録された会議出席者の中から,その会議の議事進行を行うための議事進行者を選択する進行者選択機構と,前記進行者選択機構で選択された議事進行者によって操作された端末からの会議資料に関する情報を取得する情報取得機構と,前記情報取得機構によって取得した会議資料に関する情報を,議事進行者の端末操作に同期して議事進行者以外の会議出席者の端末上に反映させる情報反映機構とを有しており,
前記会議資料には異なる認識番号が付されており,前記情報取得機構は,会議中前記認識番号を常時監視し続け,その変化情報を取得して前記情報反映機構に出力し,
前記情報反映機構は,前記情報取得機構によって取得した前記変化情報に同期して,前記会議出席者の端末上に表示する会議資料を切り換えることを特徴とする端末会議システム。
【請求項2】
前記認証手段では,出席希望者が会議開催当日までに又は会議中に端末からログインした際に,会議出席者の認証を行うことを特徴とする請求項1に記載の端末会議システム。
【請求項3】
前記会議資料は,少なくとも文字情報,画像情報,音声情報を含んだ電子ファイル情報で構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の端末会議システム。」
(下線は,補正箇所を示すために審判請求人が付記したものである。)

2.本件補正の目的の適否
本件補正は,特許請求の範囲及び発明の詳細な説明についてするものであって,本件補正前請求項1を引用する本件補正前請求項3の記載を「前記会議資料には異なる認識番号が付されており,前記情報取得機構は,会議中前記認識番号を常時監視し続け,その変化情報を取得して前記情報反映機構に出力し」,「前記情報反映機構は,前記情報取得機構によって取得した前記変化情報に同期して,前記会議出席者の端末上に表示する会議資料を切り換える」と限定して,本件補正後請求項1とするものである。

したがって,本件補正は,平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第4項2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

そこで,本件補正後の請求項1に係る発明(以下,「本件補正発明」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に適合するか)について,以下に検討する。

3.本件補正発明
本件補正後の請求項1に係る発明の記載は,上記「第2 1.本件補正の内容 [本件補正後の特許請求の範囲]」において摘示したとおりである。

4.特許法第29条第2項について
4.1 引用例
(1)引用例1の記載事項と引用発明
ア 原査定の拒絶の理由に引用された特開2002-41429号公報(以下,「引用例1」という。)には,図面とともに,以下の記載がある。

(ア)「【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,遠隔地にて共有資料を見たり,共有資料に書込みを行ったりするインターネットにおける共有資料を用いて会議を行う方法,会議システム,情報処理装置及び記録媒体に関する。」

(イ)「【0012】図1に示すインターネット会議システムは,遠隔地の各会議参加者(ユーザ)10がインターネット上での会議支援サービスを提供するウェブサイトを運営する情報提供装置20Aを通して互いにTV電話会議を行うことができるようになっている。
【0013】各会議参加者(ユーザ)10は,情報提供装置20Aを通し,リアルタイムで会議を行うことができる通信端末11を用いることができる。これらの通信端末11は,ディスクトップパソコン,ノートパソコン,通信機能を有したゲーム機器やTV等を用いることができる。
【0014】(省略)
【0015】インターネット上において会議支援サービスを提供するウェブサイトを運営する,後述する情報提供装置20Aは,インターネット会議であるTV電話会議のサービスを提供するものであり,インターネット会議において使用される資料等を各会議参加者(ユーザ)10に提供したりする。このように,会議支援ウェブサイトを運営する情報提供装置20Aから各会議参加者(ユーザ)10に資料等が提供されることで,各会議参加者(ユーザ)10がその資料等を共有化することができる。ここで,資料等としては,プレゼンテーション資料や各種資料等であって,文字データや画像データ等も含まれる。」

(ウ)「【0019】ここで,上述した通信端末11の詳細について説明する。すなわち,図2に示すように,通信端末11には,各会議参加者(ユーザ)10の発言内容を取込んだり会議参加者(ユーザ)10を撮影する音声/画像入力部12,コメントの入力や共有資料等にリアルタイムで直接書込み等を行うための入力機器13,会議支援ウェブサイトを運営する情報提供装置20Aから配信される他の会議参加者(ユーザ)10の発言内容を音声で出力する音声出力部14,後述の情報提供装置20Aから配信されるテレビカメラの撮影画像,会議支援ウェブサイトを運営する情報提供装置20Aから配信される共有資料等を表示する表示部15,情報処理部16,記憶装置17が備えられている。
【0020】(省略)
【0021】また,情報処理部16は,発言画像情報送受信部16aと,資料受信部16bと,書込み資料作成部16cと,資料送信部16dと,会議情報送信部16eと,会員登録要求部16fとを備えている。
【0022】(省略)
【0023】資料受信部16bは会議支援ウェブサイトを運営する,情報提供装置20Aから配信された会議の共有資料を受信し,表示部15に表示させる。書き込み資料作成部16cは,表示部15に表示される資料の内容に対し入力機器13によって入力された書込みを合成した書込み資料を作成し,送信する。
【0024】資料送信部16dは,たとえば後述のように記憶装置17に記憶されている会議資料17cを会議支援ウェブサイトを運営する情報提供装置20Aに送信する。会議情報送信部16eは,各会議参加者(ユーザ)10の入力機器13に対する操作に基づいて,会議に参加する会議参加者(ユーザ)10のユーザ情報,会議の選択コース,会議参加者(ユーザ)10の人数,会議開催日時を送信する。
【0025】会員登録要求部16fは,各会議参加者(ユーザ)10の入力機器13に対する操作に基づいて,会議支援ウェブサイトを運営する情報提供装置20Aにアクセスして会員登録を要求する。
【0026】なお,情報処理部16は,コンピュータであり,記憶装置17に記憶されたプログラム17aに基づいて発言画像情報送受信部16a,資料受信部16b,書込み資料作成部16c,資料送信部16d,会議情報送信部16e,会員登録要求部16fの機能を実現する。なお,プログラム17aは,記憶媒体17bであるたとえばフロッピー(登録商標)ディスク,ハードディスク,光磁気ディスク等に機械読取可能な状態で記憶されている。また,記憶装置17には共有資料としてアップロードするための会議資料17cが記憶される。
【0027】次に,図1の会議支援ウェブサイトを運営する情報提供装置20Aの詳細について説明する。図3に示すように,会議支援ウェブサイトを運営する情報提供装置20Aは,ファイルサーバ21,Webサーバ22を備えている。
【0028】ファイルサーバ21は,インターネット会議において使用される共有資料を記憶する共有資料データベース21a,TV電話会議用のアプリケーションソフトやファイル共有化のためのアプリケーションソフトに加え,各種のアプリケーションソフトを記憶するアプリケーションデータベース21b,会員情報を記憶する会員データベース21c,通信端末11から送信された会議情報を記憶する会議情報データベース21dを備えている。
【0029】Webサーバ22は,情報処理部23と,記憶装置24とを備えている。情報処理部23は,共有資料等を提供する資料配信部23a,会議費用を計算し,各会議参加者(ユーザ)10に対して会議費用の請求を通知する費用請求部23b,各会議参加者(ユーザ)10のアクセスを受付け,ホームページを提供するホームページ提供部23cを備えている。」

(エ)「【0036】各会議参加者(ユーザ)10は,そのホームページ上のたとえば会員登録の項目をクリックすると,ユーザ情報の入力を促す画面が表示される(ステップ205,206)。ここで,ユーザ情報とは,たとえば会社名,ユーザ名,住所,FAX番号,携帯電話の番号,部署名,役職名,郵便番号,性別,年齢,生年月日,パスワード等である。また,ユーザ情報には,使用する通信端末11の機種に関する情報とメールアドレス等も含まれる。
【0037】これらのユーザ情報の入力を終えると,インターネットポータルサイト20の情報提供装置20AのWebサーバ22側は,各会議参加者(ユーザ)10のユーザ情報をデータベースに登録するとともに,各会議参加者(ユーザ)10に対し,会員登録番号を発行する(ステップ207?209)。
【0038】そして,各会議参加者(ユーザ)10は,発行された会員登録番号と自己のパスワードとを用いることにより,会議支援ウェブサイトを運営する情報提供装置20Aが提供する会議室予約,資料アップロード,アプリケーションダウンロード等のサービスを受けることができる。このように,発行された会員登録番号と自己のパスワードとを用いることにより,セキュリティーの確保が得られるようになっている。
【0039】また,図7の画面の費用体系においては,たとえば時間制コース,日コース,月コース,年コース等がある。また,各会議参加者(ユーザ)10の人数,使用したアプリケーションソフトの数等により,費用が体系付けられている。
【0040】ここで,会議参加者(ユーザ)10は,図7の画面の会議室予約をクリックすると,通信端末11のディスプレイには,時間制コース,日コース,月コース,年コースの選択を促す画面が表示される(ステップ210,211)。なお,会議を予約する場合,各会議参加者(ユーザ)10のうち,何れか一人が行えばよい。
【0041】これらのコースの何れかを選択すると,会議支援ウェブサイトを運営する情報提供装置20Aではその選択されたコースを受付ける(ステップ212,213)。次に,通信端末11のディスプレイには,会議参加者(ユーザ)10の人数,会議開催日時の入力を促す画面が表示される(ステップ214)。何れか一人の会議参加者(ユーザ)10は,会議参加者(ユーザ)10の人数や会議開催日時を入力すると(ステップ215),図5に示すように,これらの情報が会議支援ウェブサイトを運営する情報提供装置20Aのデータベースに登録される(ステップ301)。
【0042】次に,会議に使用する資料等がある場合,会議参加者(ユーザ)10は図7の画面の資料アップロードをクリックすると,会議支援ウェブサイトを運営する情報提供装置20Aから利用手順を示す内容が配信される(ステップ302,303)。
【0043】このとき,通信端末11のディスプレイには,利用手順を示す内容が表示される(ステップ304)。この利用手順には,資料アップロードの方法,アップロードした資料のダウンロードの方法,各種アプリケーションソフトのダウンロードの方法等が示されている。
【0044】そして,会議参加者(ユーザ)10は,その利用手順に従い,会議に使用する資料を会議支援ウェブサイトを運営する情報提供装置20Aにアップロードする(ステップ305)。すると,会議支援ウェブサイトを運営する情報提供装置20Aでは,そのアップロードした会議に使用する資料を,たとえばファイルサーバ等に保存する(ステップ306)。以上のような手順により,インターネット会議システムにおける会議の準備が完了となる(ステップ307)。」

(オ)「【0045】次に,インターネット会議システムにより,会議を実行する場合,各会議参加者(ユーザ)10は,予め発行されている会員登録番号とパスワードとを用いて,会議支援ウェブサイトを運営する情報提供装置20Aにアクセスする(ステップ308)。
【0046】会議支援ウェブサイトを運営する情報提供装置20Aでは,そのアクセスを受付けると,ホームページを提供する(ステップ309,310)。すると,各会議参加者(ユーザ)10の通信端末11のディスプレイには,図7に示した画面が表示される(ステップ311)。
【0047】(省略)
【0048】また,プレゼンテーションを選択した場合,予めファイルサーバ等に保存されている会議に使用する資料等が各会議参加者(ユーザ)10に配信される。このとき,各会議参加者(ユーザ)10の通信端末11のディスプレイには,たとえば図8に示すような画面が表示される(ステップ314)。以上のような手順により,インターネット会議システムにおける会議の準備が整うことになる(ステップ315)。」

(カ)「【0051】そして,会議中にあって,これらの資料欄11a,11b,11cが各会議参加者(ユーザ)10の通信端末11のディスプレイに表示されるため,これらの資料欄11a,11b,11cに表示される資料を共有した状態で,たとえば図6に示すように,会議が進められる(ステップ401)。
【0052】?【0054】(省略)
【0055】また,会議の進行に合わせて,資料欄11a,11b,11cの画像を切替えることもできる(ステップ404)。この画像の切替えは,会議の進行役が行ってもよく,他のものが行ってよい。」

(a)上記摘記事項(オ)から,会議システムの情報提供装置20Aが認証手段を備えていることは明らかである。

(b)上記摘記事項(ウ),(オ),(カ)及び【図8】から,ファイルサーバ21及びWebサーバ22を備える情報提供装置20Aは,Webサーバ22により各会議参加者(ユーザ)の通信端末11に共有資料を提供し,プレゼンテーションのためのアプリケーションソフトを配信し,該アプリケーションソフトを用いて各会議参加者(ユーザ)の通信端末11に共有資料を提供して表示するものである。そして,会議の進行役により,会議の進行に合わせて資料欄11a,11b,11cの画像を切り替えることができるものであるから,会議システムの情報提供手段20Aは,配信表示手段を備えていることは明らかであり,進行役の通信端末11の操作に同期して進行役以外の会議参加者(ユーザ)の通信端末11上に反映させる機能を有していることは明らかである。

イ そうすると,引用例1には,次の発明(以下,「引用発明」という。)が記載されていると認められる。

「インターネットを介して相互に接続された通信端末11上で会議を行うための会議システムにおいて,
少なくとも,共有資料である会議資料17cを記憶する共有資料データベース21a,会議に参加する会議参加者(ユーザ)10のユーザ情報を含む会議情報を記憶する会議情報データベース21dと,
各会議参加者(ユーザ)の認証を行う認証手段と,
認証手段によって認証された各会議参加者(ユーザ)の通信端末11に共有資料を提供して表示する配信表示手段とを備えており,
進行役の通信端末11の操作に同期して進行役以外の会議参加者(ユーザ)の通信端末11上に反映させる機能を有する会議システム。」

(2)引用例2の記載事項
ア 原査定の拒絶の理由に引用された特開2001-331615号公報(以下,「引用例2」という。)には,図面とともに,以下の記載がある。

(ア)「【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,ネットワークを介して複数の電子機器,会議用機器を接続し,各電子機器を操作する参加者により会議を実現するためのネットワーク会議システム等に関し,特に,プレゼンテータがプレゼンテーションを行うときのネットワーク会議システム及びプレゼンテーション方法に関する。」

(イ)「【0015】また,このネットワーク会議システムでは,会議の出席者が操作する複数のクライアントPCを備え,いずれかのクライアントPCにチェアマン(議長),プレゼンテータ(発表者)の権限が与えられ,他のクライアントPCにアテンダント(参加者)の権限が与られることで,チェアマン,プレゼンテータ,アテンダントからなる会議を実現する。なお,以下の説明では,アテンダントの権限を有するクライアントPCをアテンダント端末と呼び,プレゼンテータの権限を有するクライアントPCをプレゼンテータ端末と呼び,チェアマンの権限を有するクライアントPCをチェアマン端末と呼ぶ。」

(ウ)「【0049】チェアマン端末は,ユーザ認証/機器管理プログラムを実行することにより,図4に示すように,他のクライアントPCを操作する出席者をアイコンで表示する出席者アイコン表示61を表示する。
【0050】?【0051】(省略)
【0052】更に,チェアマン端末は,ユーザ認証をするか否かを決定するための参加ボタン(Join)62を表示する。チェアマン端末は,ユーザにより出席者アイコン表示が選択されて,参加ボタン62が選択されたときには,出席者アイコン表示に対応するクライアントPCに参加許可を与える。」

(エ)「【0094】次に,クライアントPCは,図11(b)に示す表示画面の上段部に表示されたチェアマン,プレゼンテータ,アテンダントのいずれかの権限を取得するためのタブ91を選択することで,権限を取得する処理がなされた後において,図12,図13又は図14に示すいずれかの画面に遷移する。
【0095】チェアマンの権限を取得すると,クライアントPC14は,チェアマン端末となり,図12に示すように,プレゼンテーション内容を表示するためのビューボタン(View)92,他のクライアントPCとチャットをするためのチャットボタン(Chat)93,ファイル転送をするためのファイル転送ボタン(File Trasfer)94,会議サーバ11を制御する制御コマンドを発生させるための制御ボタン(Control)95を表示する。また,チェアマン端末は,使用可能機器表示63,出席者アイコン表示画面61の表示をする。
【0096】プレゼンテータの権限を取得すると,クライアントPC14は,プレゼンテータ端末となり,図13に示すように,プレゼンテーションを行ってプロジェクタ装置15で表示している内容を示すビューア表示96,プレゼンテーションデータの格納場所をディレクトリ表示するとともに,指定しているファイルをビューア表示するファイルセレクタ表示97をする。また,プレゼンテータ端末は,使用可能機器表示63を表示する。
【0097】アテンダントの権限を取得すると,クライアントPC14は,アテンダント端末となり,図14に示すように,プレゼンテーションを行ってプロジェクタ装置15で表示している内容を示すビューア表示98,ユーザが個人的なメモをするための個人メモ表示99をする。また,アテンダント端末は,チャットを行うためのチャットボタン100,ファイル転送を行うためのファイル転送ボタン101,出席者アイコン表示画面61を表示する。」

(オ)「【0111】次に,図21(A1-2),図22(P1-2),図23(C1-2)中の矢印で示すように,ユーザの操作に応じてアテンダント,プレゼンテータ,チェアマン端末の権限を取得するためのタブが選択されると,チェアマンが操作するクライアントPCは,チェアマン端末として会議に参加することを要求するチェアマン参加要求をクライアントコントロール部41に送信する(ステップST25)。これに応じ,チェアマン端末は,図23(C1-3)に示すようなチェアマン用の表示画面に切り替わる。」

(カ)「【0116】次に,チェアマン端末は,送信された個人情報を参照して,ユーザ認証処理をし,参加を許可する参加許可情報をクライアントコントロール部41に送信する(図20,ステップST26)。このとき,チェアマン端末は,図23(C1-4)に示すような表示画面が表示されているときにおいて,図中の矢印で示すように,参加許可の対象となるクライアントPCに対応したアイコン表示が選択されるとともに,参加(Join)ボタン61aが選択されるように,チェアマンに操作されることで,参加許可情報を生成してクライアントコントロール部41に送信する。
【0117】次に,クライアントコントロール部41は,チェアマン端末からの参加許可情報をアテンダント端末又はプレゼンテータ端末に送信する(ステップST16)。
【0118】次に,アテンダント端末は,参加許可情報を受信すると(図20,ステップST7),図21(A1-3)に示すようにアテンダント用の表示画面に表示変更をするとともに(ステップST8),プレゼンテータ端末は参加許可情報を受信すると(ステップST7),図22(P1-3)に示すように,プレゼンテータ用の表示画面に表示変更をする(ステップST8)。
【0119】これにより,チェアマン端末,プレゼンテータ端末及びアテンダント端末によるネットワーク会議システムを利用した会議を行う。」

(キ)「【0124】プレゼンテータ端末は,先ず,図25(P2-1)の使用可能機器表示63で表示されている現在使用可能な入力機器のうち,どの入力機器で取り込んだデータを用いてプレゼンテーションを行うかを選択する(ステップST31)。すなわち,プレゼンテータ端末は,プレゼンテーションに使用する資料を作成した入力機器,及びその入力機器で作成した資料を選択する。
【0125】プレゼンテータ端末は,入力機器を選択すると,入力機器で取り込んでデータ記憶部45に記憶されている資料ファイルを選択するためのファイルセレクタ表示97,プレビュー表示96をし,プレゼンテーションで使用する資料データをプレゼンテータに提示する。そして,プレゼンテータ端末は,プロジェクタ装置15を出力機器として選択がされると,資料提示要求をクライアントコントロール部41に送信する。
【0126】次に,クライアントコントロール部41は,資料データ,出力機器としてプロジェクタ装置15を指定した資料提示要求を受け付けると(ステップST41),データ記憶部45から指定された資料データを読み出し,資料送受信部46によりプロジェクタ装置15で表示させる処理をする(ステップST42)。また,クライアントコントロール部41は,プロジェクタ装置15で提示する資料をアテンダント端末及びチェアマン端末に送信する。
【0127】アテンダント端末及びチェアマン端末では,クライアントコントロール部41から送信された資料データの内容を表示させる処理をすることで,図25(A2-1,C2-1)で示すように,資料を提示する処理をする(ステップST51)。
【0128】これにより,プレゼンテータ端末は,プロジェクタ装置15で投影する処理をするとともに,アテンダント端末及びチェアマン端末の表示画面に資料を提示してプレゼンテーションをすることができる。」

(ク)「【0139】次に,プレゼンテータ端末は,プレゼンテータの操作に応じて,図30(P3-3)中の矢印で示すように,ページ送りボタンが96a選択されると,ページ送り要求をクライアントコントロール部41に送信する(ステップST93)。
【0140】次に,クライアントコントロール部41は,受信したページ送り要求に従ってデータ記憶部45から次又は前のページを示すプレゼンテーションファイルを読み出して,資料送受信部46を介してプロジェクタ装置15で表示する資料を切り換える処理をする(ステップST103)。また,クライアントコントロール部41は,プロジェクタ装置15に出力してプレゼンテーションファイルと同じファイルをアテンダント端末及びチェアマン端末に送信する。
【0141】次に,アテンダント端末及びチェアマン端末は,図29(A3-2),図31(C3-2)に示すように,クライアントコントロール部41から入力された次又は前ページを示すプレゼンテーションファイルの内容を表示することでページを切り換える処理をする(ステップST112)。」

(ケ)「【0150】次に,プレゼンテータ端末は,プレゼンテータの操作に応じて,図33(P3-7)中の矢印で示すように,ページ送りボタン96aが選択されると,ページ送り要求をクライアントコントロール部41に送信する(ステップST123)。
【0151】次に,クライアントコントロール部41は,受信したページ送り要求に従ってデータ記憶部45から次又は前のページを示すプレゼンテーションデータを読み出して,資料送受信部46を介してプロジェクタ装置15で表示するプレゼンテーション内容を切り換える処理をする(ステップST133)。」

4.2 対比
本件補正発明と引用発明とを比較する。

引用発明の「インターネット」は,本件補正発明の「ネットワーク」に相当する。
引用発明の「通信端末11」は,本件補正発明の「端末」に相当する。
引用発明の「共有資料である会議資料17c」は,本件補正発明の「会議資料」に相当する。
引用発明の「会議に参加する会議参加者(ユーザ)10」は,本件補正発明の「会議出席者」に相当する。
引用発明の「会議に参加する会議参加者(ユーザ)10のユーザ情報」は,本件補正発明の「会議出席者情報」に相当する。
引用発明の「認証手段によって認証された各会議参加者(ユーザ)の通信端末11に共有資料を提供して表示する配信表示手段」は,本件補正発明の「前記認証手段によって認証された会議出席者の端末に会議情報を配信して表示する配信表示手段」に相当する。
引用発明の「進行役の通信端末11の操作に同期して進行役以外の会議参加者(ユーザ)の通信端末11上に反映させる機能」は,本件補正発明の「議事進行者の端末操作に同期して議事進行者以外の会議出席者の端末上に反映させる情報反映機構」に相当する。

引用発明の「共有資料である会議資料17cを記憶する共有資料データベース21a,会議に参加する会議参加者(ユーザ)10のユーザ情報を含む会議情報を記憶する会議情報データベース21d」は,会議に必要な情報である共有資料である会議資料17cと会議に参加する会議参加者(ユーザ)10のユーザ情報を含む会議情報を登録するものであるから,本件補正発明の「会議資料と会議出席者情報とを含む会議情報を登録する登録手段」と,「会議に必要な情報を登録する手段」で共通する。
引用発明の「各会議参加者(ユーザ)の認証を行う認証手段」と,本件補正発明の「前記登録手段によって登録された会議出席者の認証を行う認証手段」とは,「会議出席者の認証を行う認証手段」で共通する。

そうすると,本件補正発明と引用発明との一致点及び相違点は次のとおりとなる。

[一致点]
「ネットワークを介して相互に接続された複数の端末上で会議を行うための端末会議システムにおいて,
会議に必要な情報を登録する手段と,
会議出席者の認証を行う認証手段と,
前記認証手段によって認証された会議出席者の端末に会議情報を配信して表示する配信表示手段とを備えており,
議事進行者の端末操作に同期して議事進行者以外の会議出席者の端末上に反映させる情報反映機構を有する会議システム。」

[相違点1]
本件補正発明では,会議に必要な情報が「会議資料と会議出席者情報とを含む会議情報」であり,「会議情報を登録する登録手段」を備え,認証手段が「前記登録手段によって登録された会議出席者」の認証を行い,「前記認証手段は,その会議への出席を希望する出席希望者がアクセス権を有するか否かを判断するセキュリティ機能を有する」のに対し,引用発明では,そのような構成ではない点。

[相違点2]
本件補正発明では,配信表示手段が,「前記登録手段によって登録された会議出席者の中から,その会議の議事進行を行うための議事進行者を選択する進行者選択機構」と,「前記進行者選択機構で選択された議事進行者によって操作された端末からの会議資料に関する情報を取得する情報取得機構」,「情報取得機構によって取得した会議資料」を端末上に反映させる情報反映機構を有しており,「前記会議資料には異なる認識番号が付されており,前記情報取得機構は,会議中前記認識番号を常時監視し続け,その変化情報を取得して前記情報反映機構に出力」し,「前記情報反映機構は,前記情報取得機構によって取得した前記変化情報に同期して,前記会議出席者の端末上に表示する会議資料を切り換える」のに対し,引用発明では,そのような構成ではない点。

4.3 当審の判断
[相違点1]について
引用例1の上記摘記事項(エ)には,会議を予約する場合,何れか一人の会議参加者(ユーザ)10は,会議参加者(ユーザ)10の人数や会議開催日時を入力し,これらの情報が会議支援ウェブサイトを運営する情報提供装置20Aのデータベースに登録され,会議に使用する資料等があれば,会議支援ウェブサイトを運営する情報提供装置20Aでは,会議に使用する資料を,たとえばファイルサーバ等に保存することが記載されている。
そうすると,ある会議を予約するに当たり,会議に関連する情報を関連付けておくことは,当業者が容易になし得たものであるから,引用発明において,会議に必要な情報を「会議資料と会議出席者情報とを含む会議情報」とし,「会議情報を登録する登録手段」を備える構成とすることは,当業者が容易になし得たものである。
そして,引用発明は,会議に参加する会議参加者(ユーザ)10のユーザ情報を含む会議情報を登録しており,認証手段を備えるものであり,登録されていない者が会議に参加できないようにすることは,当業者であれば当然に考慮すべき事項であるから,引用発明において,認証手段が「前記登録手段によって登録された会議出席者」の認証を行い,「前記認証手段は,その会議への出席を希望する出席希望者がアクセス権を有するか否かを判断するセキュリティ機能を有する」構成とすることは,当業者が容易になし得たものである。
よって,相違点1に係る構成は,引用発明から,当業者が容易に想到し得た事項である。

[相違点2]について
引用例2の上記摘記事項(イ),(エ),(オ)には,クライアントPCの表示画面の上段部に表示されたチェアマン,プレゼンテータ,アテンダントのいずれかの権限を取得するタブを選択することで,権限を取得することが記載されていることから,引用発明において,議事進行者を選択する構成とすることは,当業者が容易になし得たものであり,議事進行者を会議出席者の中から選択することは,当然の事項である。
また,引用例2の上記摘記事項(キ)?(ケ)には,プレゼンテータ端末においてプレゼンテーションで使用する資料を選択し,選択された資料はアテンダント端末及びチェアマン端末の表示画面に資料を提示し,プレゼンテータ端末の操作に応じて,プロジェクタ装置15,アテンダント端末及びチェアマン端末の表示を切り換えることが記載されている。そして,資料の選択,資料のページの切り換えの操作を誰が行うかは,当業者が適宜決定し得たものであるから,引用発明において,「前記進行者選択機構で選択された議事進行者によって操作された端末からの会議資料に関する情報を取得する情報取得機構」,「情報取得機構によって取得した会議資料」を端末上に反映させる情報反映機構を有する構成とすることは,当業者が適宜なし得たものである。
このとき,本件補正発明において,会議出席者の端末上に表示する会議資料の切り換えは,議事進行者の端末操作によって切り換えられた表示されている内容の変化を,会議資料に付された認識番号を監視し,変化情報を取得することで行われており,間接的に議事進行者の端末操作を検知するものにすぎず,これを直接議事進行者の端末操作を監視し,端末操作の有無の情報を取得する構成とするか,会議資料に付された認識番号を監視し変化情報を取得する構成とするかは,当業者が適宜選択し得たものである。そうすると,引用発明において,「前記会議資料には異なる認識番号が付されており,前記情報取得機構は,会議中前記認識番号を常時監視し続け,その変化情報を取得して前記情報反映機構に出力」し,「前記情報反映機構は,前記情報取得機構によって取得した前記変化情報に同期して,前記会議出席者の端末上に表示する会議資料を切り換える」構成とすることも,当業者が容易になし得たものである。
よって,相違点2に係る構成は,引用発明及び引用例2に記載された事項から,当業者が容易に想到し得た事項である。

そして,本件補正発明の効果も引用発明及び引用例2に記載された事項から,当業者の予測し得た範囲内のものである。

審判請求人は,平成19年6月6日付け審判請求書において,「ここで,新たな請求項1では,上記限定事項として「会議資料に付された異なる認識番号が情報取得機構によって会議中常時監視され,その変化情報を取得して,情報反映機構によって会議出席者の端末上に表示する会議資料を切り換える」といった特徴点を追加しました。かかる特徴点を有する発明によれば,本願明細書の段落「0018」に裏付け記載されているように,会議出席者は,端末操作を独自に行うこと無く,議事進行状況に沿った会議資料をリアルタイムに確認することができます。
これに対して,各引用例1,2の発明には,本願発明(新たな請求項1)の上記特徴点と同様の技術的思想を直接示唆する記述はされておりません。この場合,本願発明(新たな請求項1)の特徴点のように「会議資料に付された異なる認識番号を会議中常時監視するからこそ」議事進行状況に沿った会議資料を会議出席者の端末上でリアルタイムに切り換えることができるのであり,かかる特徴点が考慮されていない各引用例1,2を互いに適用したとしても,本願発明(新たな請求項1)と同様の作用効果を実現することはできません。即ち,本願発明(新たな請求項1)は,上記特徴点があるがゆえに,各引用例1,2に記載された発明からでは予測し得ない特有の作用効果を発揮し,よって,当該各引用例1,2に記載された発明から容易に想到できたことの『論理付け』を行い得るものではありません。」と主張している。
審判請求人が主張した特徴的な構成は,上記「[相違点2]について」で検討したとおり,引用発明,引用例2に記載された事項及び周知技術に基づいて当業者が容易に想到し得たものである。
よって,当該特徴的な構成が引用発明等から容易に想到し得たものではない旨の審判請求人の上記主張は採用できない。

よって,本件補正発明は,引用発明及び引用例2に記載された事項に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものであるから,本件補正発明は,特許法29条2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。

5.むすび
以上より,本件補正は,平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に違反するので,同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

よって,結論のとおり決定する。


第3 本件発明について

1.本件発明
平成19年6月6日付けの手続補正は上記のとおり却下されたので,本件の請求項1に係る発明(以下,「本件発明」という。)は,平成18年10月5日付け手続補正書の特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される,以下のとおりのものである。

「 【請求項1】
ネットワークを介して相互に接続された複数の端末上で会議を行うための端末会議システムにおいて,
少なくとも,会議資料と会議出席者情報とを含む会議情報を登録する登録手段と,
前記登録手段によって登録された会議出席者の認証を行う認証手段と,
前記認証手段によって認証された会議出席者の端末に会議情報を配信して表示する配信表示手段とを備えており,
前記認証手段は,その会議への出席を希望する出席希望者がアクセス権を有するか否かを判断するセキュリティ機能を有することを特徴とする端末会議システム。」

2.引用例
原査定の拒絶の理由に引用された引用例1,2及びその記載事項並びに引用発明は,前記「第2」の「4.1 引用例」に記載したとおりである。

3.対比・判断
本件発明は,前記「第2」の「2.本件補正の目的の適否」で検討した本件補正発明から本件補正前請求項3の「前記配信表示手段は,前記登録手段によって登録された会議出席者の中から,その会議の議事進行を行うための議事進行者を選択する進行者選択機構と,前記進行者選択機構で選択された議事進行者によって操作された端末からの会議資料に関する情報を取得する情報取得機構と,前記情報取得機構によって取得した会議資料に関する情報を,議事進行者の端末操作に同期して議事進行者以外の会議出席者の端末上に反映させる情報反映機構とを有すること」との限定を省き,さらに,「前記会議資料には異なる認識番号が付されており,前記情報取得機構は,会議中前記認識番号を常時監視し続け,その変化情報を取得して前記情報反映機構に出力し」,「前記情報反映機構は,前記情報取得機構によって取得した前記変化情報に同期して,前記会議出席者の端末上に表示する会議資料を切り換えること」との限定を省いたものである。
そうすると,本件発明の構成要件をすべて含み,さらに他の構成要件を付加したものに相当する本件補正発明が,前記「第2」の「4.3 当審の判断」に記載したとおり,引用発明及び引用例2に記載された事項に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものであるから,本件発明も,同様の理由により,引用発明及び引用例2に記載された事項に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものである。

4.むすび
以上のとおり,本件発明は,引用発明及び引用例2に記載された事項に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものであるから,特許法第29条2項の規定により特許を受けることができない。

よって,結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2010-04-02 
結審通知日 2010-04-13 
審決日 2010-04-26 
出願番号 特願2002-319111(P2002-319111)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (G06F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 鈴村 理絵子田内 幸治  
特許庁審判長 赤穂 隆雄
特許庁審判官 松田 直也
須田 勝巳
発明の名称 端末会議システム  
代理人 岩木 謙二  

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