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審判番号(事件番号) データベース 権利
不服20056282 審決 特許
不服200627219 審決 特許

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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 C12N
審判 査定不服 1項3号刊行物記載 特許、登録しない。 C12N
管理番号 1221784
審判番号 不服2007-23019  
総通号数 130 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2010-10-29 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2007-08-22 
確定日 2010-08-13 
事件の表示 特願2002-335876「耐熱性システイン合成酵素」拒絶査定不服審判事件〔平成15年 8月 5日出願公開、特開2003-219892〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、平成14年11月20日(優先権主張平成13年11月22日)の出願であって、平成19年4月9日付で拒絶理由が通知され、同年6月7日付で特許請求の範囲について手続補正がされたが、 同年7月20日付で拒絶査定がなされ、これに対し、同年8月22日に拒絶査定不服審判が請求されるとともに、同年9月14日付で特許請求の範囲について手続補正がされたものである。

第2 平成19年9月14日付の手続補正についての却下の決定
[補正却下の決定の結論]
平成19年9月14日付けの手続補正(以下、「本件補正」という。)を却下する。
[理由]
1.補正の内容
本件補正は、平成19年6月7日付補正書における特許請求の範囲の請求項1及び3の、
「【請求項1】配列番号2に示すアミノ酸配列を有する耐熱性システイン合成酵素であって、O-アセチルセリンまたはその誘導体と求核剤とを基質とするシステイン合成酵素。」及び
「【請求項3】請求項1または2記載の酵素を用いて、O-アセチルセリンまたはその誘導体と求核剤とを基質として、システインを合成する方法。」
という記載を、
「【請求項1】配列番号2に示すアミノ酸配列を有し、O-アセチルセリンまたはその誘導体と求核剤とを基質としてシステインを合成することができる酵素。」及び
「【請求項3】請求項1または2記載の酵素を用いて、O-アセチルセリンまたはその誘導体と求核剤とを基質として、システインまたはその誘導体を合成する方法。」
と補正するものである。

2.目的要件についての判断
(1)請求項1についての補正
本件補正のうち、「耐熱性」という語句を削除する補正が、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法(以下,特許法第17条の2の規定について同様。)第17条の2第4項第2号の特許請求の範囲の減縮に該当しないことは明らかであり、また,同法第17条の2第4項1号(請求項の削除)、同法第17条の2第4項3号(誤記の訂正),あるいは同法第17条の2第4項4号(明りょうでない記載の釈明)のいずれにも該当しない。
また,本件補正のうち、「システイン合成酵素」を「システインを合成することができる酵素」と補正する点について、請求人は「請求の理由」において,システイン合成酵素がシステインを合成しない酵素も含むため、請求の範囲を、実際にシステインを合成する酵素に限定するためのものであると主張する。しかし、本件補正前においても、「配列番号2に示すアミノ酸配列を有する酵素」は「実際にシステインを合成する酵素」であることは明らかであり,この補正によっても特許請求の範囲は何ら減縮されるものではないから,この補正は特許法第17条の2第4項第2号の特許請求の範囲の減縮には該当しない。さらに,補正前の「システイン合成酵素」という記載が特に不明りょうというわけではなく,また,その点について拒絶の理由が通知されている訳でもない。
したがって,この補正は、特許法第17条の2第4項4号の「明りょうでない記載の釈明(拒絶理由通知に係る拒絶の理由に示す事項についてするものに限る)」に該当しないから、同年3月18日付回答書における「明りょうでない記載の釈明」であるという請求人の主張も採用できない。また,この補正は,同法第17条の2第4項1号(請求項の削除)あるいは同法第17条の2第4項3号(誤記の訂正)のいずれにも該当しない。

(2)請求項3についての補正
本件補正は、「システインを合成する方法」を削除し、「システインまたはその誘導体を合成する方法」に変更したものである。請求人は「請求の理由」において、「請求項3の補正は誤記の訂正を目的としたもの」であると主張している。しかし、「システイン」は明確に理解できる化学物質名であり、補正後の「システインまたはその誘導体を合成する方法」も「システインを合成する方法」に変わりはなく,補正前の記載が誤っているということはできないから,この補正は,特許法第17条の2第4項3号の誤記の訂正には該当しない。また,この補正は「システイン」を「システインまたはその誘導体」と補正するものであり,選択肢を追加するものであるから,特許請求の範囲を拡張するものであり、同法第17条の2第4項第2号(特許請求の範囲の減縮)に該当しないことも明らかである。
また、本件補正は,特許法第17条の2第4項1号(請求項の削除)、同法第17条の2第4項4号(明りょうでない記載の釈明)のいずれにも該当しない。

3.小活
以上のとおり、本件補正は,特許法第17条の2第4項の規定に違反するので、特許法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

第3 本願発明

平成19年9月14日付けの手続補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1乃至4に係る発明は、平成19年6月7日付け手続補正書により補正された明細書の特許請求の範囲の請求項1乃至4に記載された事項により特定されるものであるところ、請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は次のとおりのものである。

「【請求項1】配列番号2に示すアミノ酸配列を有する耐熱性システイン合成酵素であって、O-アセチルセリンまたはその誘導体と求核剤とを基質とするシステイン合成酵素。」

第4 引用例
原査定の拒絶の理由に引用された、本願出願前に電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった電子的技術情報である、
Database NCBI Protein (GenBank),2001年7月5日,Accession No. NP_148041 ,[平成19年4月6日検索],
URL,<http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/viewer.fcgi?14601502:OLD07:140412>
(なお,当該URLは、平成22年5月28日現在、下記のように変更されている。
<http://www.ncbi.nlm.nih.gov/sviewer/viewer.fcgi?val=14601502&sat=OLD02&satkey=1840412>)
(以下、「引用例」という。)には、アクセッション番号が「NP_148041」であるポリペプチドに関し,以下の事項が掲載されている。

(a)元となった配列がアクセッション番号NC_000854.1であること(DBSOURCEの欄)
(b)その元となった配列が好気性超好熱性古細菌であるcrenarchaeon門のAeropyrum pernix K1株の全ゲノム配列であること(TITLEの欄)
(c)生産物がAeropyrum pernix由来のシステイン合成酵素であること(DEFINITIONの欄,及びFEATURESのProteinの欄)
(d)全長が389アミノ酸からなり,遺伝子名がAPE1586であり,NC_000854.1に登録されている塩基配列の1006080塩基目から1007249塩基目の塩基によりコードされていること,及び翻訳(すなわちコドンからアミノ酸への変換)テーブルとして11を用いていること(FEATURESのCDSの欄)
(e)そのアミノ酸配列が
「1 maladisgyl dvldsvrgfs ylenarevlr sgearclgnp rsepeyvkal yvigasripv
61 gdgcshtlee lgvfdisvpg emvfpspldf fergkptplv rsrlqlpngv rvwlklewyn
121 pfslsvkdrp aveiisrlsr rvekgslvad atssnfgval savarlygyr arvylpgaae
181 efgkllprll gaqvivdpea pstvhllprv mkdsknegfv hvnqfyndan feahmrgtar
241 eifvqsrrgg lalrgvagsl gtsghmsaaa fylqsvdpsi ravlvqpaqg dsipgirrve
301 tgmlwinmld isytlaevtl eeameavvev arsdglvigp sggaavkala kkaaegdlep
361 gdyvvvvpdt gfkylslvqn alegagdsv」であること(ORIGINの欄)

上記のことから、引用例には次の事項が掲載されているものと認められる。

「登録番号NC_000854.1としてDatabase NCBI Protein (GenBank)に登録されている超好熱性古細菌Aeropyrum pernix K1株の全ゲノム配列の、1006080番目から1007249番目までの塩基配列がコードする全長389残基のアミノ酸配列からなるシステイン合成酵素。」

第5 対比
本願発明を、引用例に掲載された事項と対比する。
本願発明の「配列番号2に示すアミノ酸配列」も,引用発明のシステイン合成酵素のアミノ酸配列も,いずれもAeropyrum pernix K1株由来の全長389アミノ酸残基を有するものであり,本願発明の「配列番号2に示すアミノ酸配列」の2?389位の配列は、引用例に掲載されたシステイン合成酵素の2?389位の配列と一致する。
また,引用例に掲載された「超好熱性古細菌Aeropyrum pernix K1株由来のシステイン合成酵素」は、本願発明の「耐熱性システイン合成酵素」に相当する。
すると、本願発明と、引用例に掲載された事項とは、次の点で一致する。

<一致点>
配列番号2に示すアミノ酸配列のN末端の1アミノ酸残基を除く2?389位のアミノ酸残基が一致する、全長389アミノ酸残基を有する耐熱性システイン合成酵素である点。

一方で、両者は次の点で相違する。
<相違点>
(1) 全長389アミノ酸残基からなるアミノ酸配列のうち、N末端の1アミノ酸残基が、本願発明ではバリン残基であるのに対し、引用発明ではメチオニン残基である点。
(2) 酵素の基質に関し,本願発明では,「O-アセチルセリンまたはその誘導体と求核剤とを基質とする」と特定されているのに対し、引用発明ではそのような特定がされていない点。

第6 判断

1.相違点1について
本願発明の酵素と引用発明とは,その全長389アミノ酸からなるアミノ酸配列において,N末端の1アミノ酸残基以外は完全に一致している。そして,本願優先日前の技術常識を考慮してもこの1アミノ酸の相違が、耐熱性システイン合成酵素の酵素活性に影響を与えているとも認められないず,本願発明の酵素が引用例に掲載された酵素と比較してどのような新たな効果を奏するものであるのかは全く不明である。したがって,この相違は,課題解決のための具体化手段における微差にすぎず,実質的な相違とは認められない。
また,引用例において参照されている,登録番号NC_000854.1としてDatabase NCBI Protein (GenBank)に登録されている超好熱性古細菌Aeropyrum pernix K1株の全ゲノム配列(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/sviewer/viewer.fcgi?val=14600379&sat=OLD02&satkey=1840412)の、1006080番目から1007249番目までの塩基配列をみると,そのスタートコドンはgtg,すなわちバリン残基に対応するものである。そして,同じく引用例において参照されている翻訳テーブル11(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/Taxonomy/Utils/wprintgc.cgi?mode=c#SG11)をみると,コドンgtgに対応するアミノ酸残基は通常はバリンであるが,スタートコドンである場合にはメチオニンであることが掲載されている。すなわち,引用例に掲載されたアミノ酸配列は,通常はバリン残基をコードするコドンが,スタートコドンであるためにメチオニンをコードするものとしてそのアミノ酸配列を掲載しているものであることは明らかである。
そもそも本願の明細書においても,配列番号2をコードするDNAを大腸菌で発現させで本願発明のシステイン合成酵素を得たことは記載されているが,その具体的な手順は曖昧にしか記載されていない。大腸菌などの細菌では,gtgが最初のコドンである場合には開始コドンとして認識され,メチオニンに翻訳されることは技術常識である(例えば,「遺伝子 第5版」株式会社 東京化学同人,1996年6月25日,147?148頁)から,融合蛋白として発現している等の事情がない限りは,本願明細書に記載された実施例により製造されたシステイン合成酵素の1位のアミノ酸はバリンではなく,引用例に掲載されたアミノ酸配列と同様にメチオニンであるものと解される。すなわち,本願の明細書において製造され活性が測定された本願発明のメチオニン合成酵素のN末端のアミノ酸残基が,引用発明のものと相違するかどうかは本願の明細書の記載からは明確ではない。
また,当業者であれば,引用発明に基づいて掲載されたシステイン合成酵素を遺伝子工学的手法で製造しようとすれば,当然,その際に必要となる該酵素をコードするDNAを製造するために,引用例において参照されているAeropyrum pernix K1株の全ゲノム配列の該酵素をコードしている部分の塩基配列にアクセスするのは当然である。そうすれば,先頭のコドンがgtgである本願明細書で発現に用いた配列番号2のアミノ酸配列をコードするDNA(本願明細書に記載された配列番号1)を知ることができ,それに基づいて当業者であれば周知の手法により本願発明のシステイン合成酵素を過度の実験を要することなく製造できるものである。すなわち,本願発明とそのアミノ酸配列において一致するシステイン合成酵素は,引用例に掲載されているに等しいものと認められる。
以上のとおりであるから,この点は実質的な相違点とは認められない。

なお,仮に,両者のN末端のアミノ酸残基が相違しており,その点が実質的な相違であるとした場合であっても,ある活性を有するポリペプチドの一部のアミノ酸残基をポイントミューテーション等により変更して,改良された性質を有する変異体ポリペプチドを得ようとすることは,当業者がよく行っていることであり,本願発明の酵素がそのアミノ酸残基の変更により,引用発明の酵素と比較してどのような効果が奏されたのかはまったく不明であるから,この点は,当業者が容易に想到し得ることにすぎない。

2.相違点2について
「O-アセチルセリンまたはその誘導体と求核剤とを基質とする」という特性は,本願発明の酵素が本来的に有する特性であり,それを特定したところで酵素という物質として異なる物質になるわけではない。したがって,この点は,実質的相違点とはいえない。
また,念のため,本願発明の酵素が,引用例に掲載された酵素とはN末端の1アミノ酸残基が相違し,実質的に異なるものであると仮定した場合について検討すると,その相違により,「O-アセチルセリンまたはその誘導体と求核剤」とを基質としないものが,基質とするようになるなどということは技術常識上考え難いから,この特性は引用例に掲載された酵素自体も有する特性であると推認される。すなわち,いずれにしろこの点が実質的相違点であるとは認められない。

3.本願発明の効果について
仮に,本願発明の酵素が引用例に掲載された酵素とN末端のアミノ酸残基が相違すると仮定した場合であっても,このような全長389アミノ酸のうちN末端の1アミノ酸残基のみが相違することにより,その特性が大きく改善されるとはいえない。また,その相違により引用例に掲載された酵素とは異なる顕著な効果を奏するという具体的な結果も示されていない。

4.請求人の主張について
請求人は,平成22年3月18日付回答書において以下のように主張している。
(1)「本明細書の配列番号2に示すアミノ酸配列は、引例に記載されていないので、新規性を有することは明らかであり、平成19年7月20日付の拒絶査定で示した(理由1)が本願に適用できないことは明らかである。」
(2)「進歩性に関し、本発明の配列番号2に記載のポリペプチドは、引例1(Database NCBI Protein (GenBank),2001年7月5日,Accession No. NP 148041,[平成19年4月6日検索],URL,)の「TITLE」のは、Aeropyrum pernix K1と記載されており、本発明の酵素と同種の微生物由来である。
同種の微生物において、引例1のポリペプチドと本発明のポリペプチドが並存していることになるが、これは2つのポリペプチドで機能が異なることを示唆する。さらに、本発明の配列番号2のポリペプチドは、Valであり、Metではないので、別のアミノ酸配列を有するポリペプチドとして発現され、プロセッシングにより配列番号2のポリペプチドになったものと考えられ、この点でも引例1のポリペプチドと相違する。」
(3)「本発明の配列番号2のポリペプチドは、最適生育温度が95℃以上(通常97℃程度)のAeropyrum pernix K1株に由来するものであり、95℃以上の高温で働く酵素であると予測される。本発明の配列番号2のアミノ酸配列を有する酵素はO-アセチルセリンスルヒドリラーゼ(OASS)であることが見出されたが、その基質となる耐熱性がそれほど高くなく、60℃を超える温度では分解する。このような非耐熱性の化合物を基質とする酵素が、最適生育温度が95℃以上(通常97℃程度)の耐熱性菌であるAeropyrum pernix K1株から得られることは、当業者であっても予測不可能であり、本発明は引例1に対し進歩性を有するものである。」

(1)について
引用例には,本願酵素のアミノ酸配列とN末端のアミノ酸残基のみが異なるアミノ酸配列が掲載されている。しかし,前記「1.」で述べたように,その相違により,引用例に掲載された酵素と比較して,どのような新たな効果が奏されるのかはまったく不明であるから実質的な相違とは認められない。
また,同じく前述のように,引用例において参照されているAeropyrum pernix K1株のゲノム配列のデータにおいては,それをコードする塩基配列のN末端のアミノ酸残基をコードするコドンは本願発明における配列番号2のN末端アミノ酸残基と同じバリンをコードするものであり,引用例に掲載されている酵素を,実際に遺伝子工学的に製造しようとした当業者であれば,そのゲノム配列を用いることにより,本願発明の酵素と同一のアミノ酸配列を有する酵素を過度の実験を要することなく製造できるのであるから,請求人の主張は採用できない。

(2)及び(3)について
前記したとおり,本願発明は新規性を有しないものであるから,新規性の存在を前提とする請求人の主張(2)及び(3)は意味のないものあるが,本願発明が引用例に掲載された酵素とは実質的に異なるものであり,新規性を有するものであると仮定した場合について,念のため,請求人の主張に対して判断を示すと以下のとおりである。
請求人は,引例のポリペプチドと本発明のポリペプチドが同種微生物において並存していると主張するが,両者は同じAeropyrum pernix K1株に由来するものであり,その全ゲノム配列はすでに明らかにされているところ、請求人は,その配列中に,引用例に掲載された酵素をコードする配列以外に,例えば,プロセッシングされて配列番号2のポリペプチドになるような配列が存在する等の事実を示していないから,その根拠を欠く主張である。また,例え別の蛋白として発現していたとしても,それだけを根拠に,N末端の1アミノ酸残基だけが相違するポリペプチドの機能が異なるということはできない。
さらに,基質であるO-Acetyl-L-serineの耐熱性がそれほど高くなく、60℃を超える温度では分解するという主張については,請求人はその具体的根拠を示していない。しかも,本願明細書の実施例4の「ii)至適温度」の記載及び図2を見ても,基質として用いたO-Acetyl-L-serineが60℃を超える温度で分解しているとは認められないし,仮に分解しているとしても部分的なものにすぎないと解される。

5.小活
以上を総合すると、本願発明は、引用例に掲載された発明であって,電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明であるか,あるいは,該発明に基づき当業者が容易に発明をすることができたものである。

第7 むすび
以上のとおり、本願の請求項1に係る発明は、特許法第29条第1項第3号に該当するか,あるいは同条第2項の規定により特許を受けることができないものである。
したがって、その余の請求項について判断するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2010-06-14 
結審通知日 2010-06-16 
審決日 2010-06-29 
出願番号 特願2002-335876(P2002-335876)
審決分類 P 1 8・ 113- Z (C12N)
P 1 8・ 121- Z (C12N)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 太田 雄三長井 啓子  
特許庁審判長 鵜飼 健
特許庁審判官 鈴木 恵理子
田中 耕一郎
発明の名称 耐熱性システイン合成酵素  
代理人 中野 睦子  
代理人 林 雅仁  
代理人 斎藤 健治  
代理人 三枝 英二  

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