• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 一部無効 2項進歩性  D06F
管理番号 1238558
審判番号 無効2009-800039  
総通号数 140 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2011-08-26 
種別 無効の審決 
審判請求日 2009-02-20 
確定日 2011-05-16 
訂正明細書 有 
事件の表示 上記当事者間の特許第3177077号「洗濯機の検査装置」の特許無効審判事件についてされた平成21年 9月17日付け審決に対し、知的財産高等裁判所において審決取消の判決(平成21年(行ケ)第10323号平成22年 6月29日判決言渡)があったので、さらに審理のうえ、次のとおり審決する。 
結論 訂正を認める。 本件審判の請求を却下する。 審判費用は、請求人の負担とする。 
理由 1.手続の経緯
本件特許第3177077号の出願についての手続の概要は、以下のとおりである。

平成 5年10月29日 特許出願(特願平5-272056号)。
平成13年 4月 6日 特許権設定登録(請求項の数3)。
平成21年 2月23日 無効審判請求(無効2009-800039号、 請求項1)。
平成21年 5月25日 答弁書。
平成21年 8月18日 第1回口頭審理陳述要領書(無効審判請求人)。平成21年 8月19日 第1回口頭審理陳述要領書(無効審判被請求人)。
平成21年 9月 8日 第1回口頭審理。口頭審理陳述要領書(2)(無 効審判請求人)。
平成21年 9月17日 審決(「本件審判の請求は、成り立たない。」)。
平成21年10月16日 知的財産高等裁判所出訴(平成21年(行ケ)第 10323号)。
平成22年 6月29日 知的財産高等裁判所判決言渡し(審決取消)。
平成23年 2月 8日 無効理由通知(平成23年2月10日発送)。
平成23年 3月14日 訂正請求、意見書(無効審判被請求人)。

2.訂正の可否についての判断
(1)訂正の内容
被請求人が求めている訂正の内容は、特許第3177077号の明細書(以下「特許明細書」という。)を平成23年3月14日付け訂正請求書に添付した訂正明細書のとおり訂正することを求めるものであり、訂正事項は、以下のとおりである。

ア 特許明細書の特許請求の範囲の請求項1を削除し、請求項2、請求項3を繰り上げて次のとおり訂正する。
「【請求項1】洗濯運転に関連する複数のスイッチおよび複数の表示器を備えると共に、洗濯運転に使用されるモータ、給水弁および排水弁等の負荷機器を備えた洗濯機を検査するものにおいて、前記複数のスイッチのうちの特定のスイッチを特殊操作することにより検査制御を開始する検査制御手段を備え、この検査制御手段は、複数のスイッチに、各スイッチの通常使用時の機能内容と無関係に検査パターンを割振っており、この各スイッチを個別に操作することによって、該当する検査パターンに従い、複数の表示器への表示信号の出力を制御すると共に、前記負荷機器への制御信号の出力を制御するようになっており、
表示器はマトリックス接続され、検査制御手段は、この表示器への表示信号の出力制御を、マトリックス接続回路の一方のコモンラインを個別に他方のコモンラインに対して順次切り替えて導通した後他方のコモンラインを個別に一方のコモンラインに対して順次切り替えて導通することにより、行なうようになっていることを特徴とする洗濯機の検査装置。
【請求項2】洗濯運転に関連する複数のスイッチおよび複数の表示器を備えると共に、洗濯運転に使用されるモータ、給水弁および排水弁等の負荷機器を備えた洗濯機を検査するものにおいて、前記複数のスイッチのうちの特定のスイッチを特殊操作することにより検査制御を開始する検査制御手段を備え、この検査制御手段は、複数のスイッチに、各スイッチの通常使用時の機能内容と無関係に検査パターンを割振っており、この各スイッチを個別に操作することによって、該当する検査パターンに従い、複数の表示器への表示信号の出力を制御すると共に、前記負荷機器への制御信号の出力を制御するようになっており、
検査制御手段は、複数の表示器への表示制御信号出力と負荷機器への制御信号出力とを並行して実行するようになっていることを特徴とする洗濯機の検査装置。」

イ 特許明細書段落【0005】を、
「【課題を解決するための手段】
本発明の洗濯機の検査装置は、洗濯運転に関連する複数のスイッチおよび複数の表示器を備えると共に、洗濯運転に使用されるモータ、給水弁および排水弁等の負荷機器を備えた洗濯機を検査するものにおいて、前記複数のスイッチのうちの特定のスイッチを特殊操作することにより検査制御を開始する検査制御手段を備え、この検査制御手段は、前記特殊操作があると、前記スイッチの操作に応じて、複数の表示器への表示信号の出力を制御すると共に、前記負荷機器への制御信号の出力を制御するようになっており、表示器はマトリックス接続され、検査制御手段は、この表示器への表示信号の出力制御を、マトリックス接続回路の一方のコモンラインを個別に他方のコモンラインに対して順次切り替えて導通した後他方のコモンラインを個別に一方のコモンラインに対して順次切り替えて導通することにより、行なうようになっているところに特徴を有する(請求項1の発明)。」と訂正する。

ウ 特許明細書段落【0007】を、
「 さらに、本発明の洗濯機の検査装置は、洗濯運転に関連する複数のスイッチおよび複数の表示器を備えると共に、洗濯運転に使用されるモータ、給水弁および排水弁等の負荷機器を備えた洗濯機を検査するものにおいて、前記複数のスイッチのうちの特定のスイッチを特殊操作することにより検査制御を開始する検査制御手段を備え、この検査制御手段は、複数のスイッチに、各スイッチの通常使用時の機能内容と無関係に検査パターンを割振っており、この各スイッチを個別に操作することによって、該当する検査パターンに従い、複数の表示器への表示信号の出力を制御すると共に、前記負荷機器への制御信号の出力を制御するようになっており、検査制御手段は、複数の表示器への表示制御信号出力と負荷機器への制御信号出力とを並行して実行するようにしても良い(請求項2の発明)。」と訂正する。

エ 特許明細書段落【0009】を、
「 さらに、表示器をマトリックス接続した構成とし、検査制御手段における表示器への表示信号の出力制御を、マトリックス接続回路の一方のコモンラインを個別に他方のコモンラインに対して順次切り替えて導通した後他方のコモンラインを個別に一方のコモンラインに対して順次切り替えて導通することにより、行なうようにすれば、表示器を細かに検査できると共に、検査時間も短い。」と訂正する。

オ 特許明細書段落【0010】を
「 さらにまた、検査制御手段を、複数の表示器への表示制御信号出力と負荷機器への制御信号出力とを並行して実行するようにしておけば、検査時間の短縮に大いに寄与できる。」と訂正する。

カ 特許明細書段落【0036】を、
「【発明の効果】
本発明は以上の説明から明らかなように、次の効果を得ることができる。複数のスイッチのうちの特定のスイッチを特殊操作することにより検査制御を開始するから、通常の洗濯機使用時に検査モードとなることはなく、必要時にこの検査を行なうことができる。また、検査制御手段が、複数のスイッチに、検査パターンを割振っており、複数のスイッチを個別に操作することによって、該当する検査パターンに従い、複数の表示器への表示信号の出力を制御すると共に、前記負荷機器への制御信号の出力を制御するようになっているから、スイッチによって複数の検査対象を選択して検査できる。従って、短時間で検査したいところは短時間で済ませ得、検査所要時間の短縮化に寄与できる。また、丁寧に検査したいときにはスイッチによって同じ検査対象を繰り返し選択して検査することも可能で、時間短縮が要求されないような場合には丁寧な検査も可能となる。特に、各スイッチは、その通常使用時の機能内容と無関係の検査パターンが割振られているので、通常使用パターンとは異なる検査専用パターンでの検査が可能である。」と訂正する。

キ 特許明細書段落【0038】を、
「 請求項1の発明によれば、表示器をマトリックス接続した構成とし、表示器への表示信号の出力制御を、マトリックス接続回路の一方のコモンラインを個別に他方のコモンラインに対して順次切り替えて導通した後、他方のコモンラインを個別に一方のコモンラインに対して順次切り替えて導通することにより、行なうようにしたから、表示器を細かに検査できると共に、検査時間も短縮できる。」と訂正する。

ク 特許明細書段落【0039】を、
「 請求項2の発明によれば、複数の表示器への表示制御信号出力と負荷機器への制御信号出力とを並行して実行するようにしたから、検査時間の短縮に大いに寄与できると共に、表示自動進行中に負荷機器の検査ができ便利である。」と訂正する。

(2)訂正の適否
訂正事項アについて
訂正事項アは、特許明細書の特許請求の範囲の請求項1を削除して、請求項2及び請求項3を繰り上げるものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

訂正事項イ?クについて
訂正事項イ?クは、訂正事項アにおいて、請求項1を削除することに伴い、明りょうでなくなった記載を明りょうとするものであって、不明りょうな記載の釈明を目的とするものである。

したがって、上記訂正ア?クは、特許明細書又は図面に記載した事項の範囲内のものであり、しかも、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。

(3)まとめ
以上のとおりであるから、訂正事項ア?クは、平成6年改正前特許法第134条第2項ただし書に適合し、特許法第134条の2第5項において準用する平成6年改正前第126条第2項の規定に適合するので、当該訂正を認める。

3.本件審判の請求について
上記のとおり、平成23年3月14日付けの訂正は認められるので、本件審判請求の対象であった特許第3177077号の請求項1に係る発明は、訂正の結果削除され、本件審判請求の対象が存在しないものとなった。
したがって、本件審判請求は、不適法な審判の請求であって、その補正をすることができないものとなったので、特許法第135条の規定により却下すべきものである。

審判に関する費用については、特許法第169条第2項の規定で準用する民事訴訟法第61条の規定により、請求人が負担すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
洗濯機の検査装置
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】洗濯運転に関連する複数のスイッチおよび複数の表示器を備えると共に、洗濯運転に使用されるモータ、給水弁および排水弁等の負荷機器を備えた洗濯機を検査するものにおいて、前記複数のスイッチのうちの特定のスイッチを特殊操作することにより検査制御を開始する検査制御手段を備え、この検査制御手段は、複数のスイッチに、各スイッチの通常使用時の機能内容と無関係に検査パターンを割振っており、この各スイッチを個別に操作することによって、該当する検査パターンに従い、複数の表示器への表示信号の出力を制御すると共に、前記負荷機器への制御信号の出力を制御するようになっており、
表示器はマトリックス接続され、検査制御手段は、この表示器への表示信号の出力制御を、マトリックス接続回路の一方のコモンラインを個別に他方のコモンラインに対して順次切り替えて導通した後他方のコモンラインを個別に一方のコモンラインに対して順次切り替えて導通することにより、行なうようになっていることを特徴とする洗濯機の検査装置。
【請求項2】洗濯運転に関連する複数のスイッチおよび複数の表示器を備えると共に、洗濯運転に使用されるモータ、給水弁および排水弁等の負荷機器を備えた洗濯機を検査するものにおいて、前記複数のスイッチのうちの特定のスイッチを特殊操作することにより検査制御を開始する検査制御手段を備え、この検査制御手段は、複数のスイッチに、各スイッチの通常使用時の機能内容と無関係に検査パターンを割振っており、この各スイッチを個別に操作することによって、該当する検査パターンに従い、複数の表示器への表示信号の出力を制御すると共に、前記負荷機器への制御信号の出力を制御するようになっており、
検査制御手段は、複数の表示器への表示制御信号出力と負荷機器への制御信号出力とを並行して実行するようになっていることを特徴とする洗濯機の検査装置。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、洗濯運転に関連する各種スイッチおよび各種表示器を備えると共に、洗濯運転に使用されるモータ、給水弁および排水弁等の負荷機器を備えた洗濯機を検査する洗濯機の検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、洗濯機においては、各種表示器や負荷機器を検査するについて、これら検査対象を自動的に順次駆動して動作の正常・異常を検査するようにしたものがある。この場合、洗濯機が通常に運転される運転パターンで順次検査するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の場合、所望の検査対象を選択して検査することができず、また、検査所要時間は、各検査対象ごとにある程度余裕をみて設定されているため、比較的長くなってしまうというのが実情であった。
【0004】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、所望の検査対象を個々に検査することが可能であると共に、必要以上に検査時間がかかることもない洗濯機の検査装置を提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の洗濯機の検査装置は、洗濯運転に関連する複数のスイッチおよび複数の表示器を備えると共に、洗濯運転に使用されるモータ、給水弁および排水弁等の負荷機器を備えた洗濯機を検査するものにおいて、前記複数のスイッチのうちの特定のスイッチを特殊操作することにより検査制御を開始する検査制御手段を備え、この検査制御手段は、複数のスイッチに、各スイッチの通常使用時の機能内容と無関係に検査パターンを割振っており、この各スイッチを個別に操作することによって、該当する検査パターンに従い、複数の表示器への表示信号の出力を制御すると共に、前記負荷機器への制御信号の出力を制御するようになっており、表示器はマトリックス接続され、検査制御手段は、この表示器への表示信号の出力制御を、マトリックス接続回路の一方のコモンラインを個別に他方のコモンラインに対して順次切り替えて導通した後他方のコモンラインを個別に一方のコモンラインに対して順次切り替えて導通することにより、行なうようになっているところに特徴を有する(請求項1の発明)。
【0006】
【0007】
さらに、本発明の洗濯機の検査装置は、洗濯運転に関連する複数のスイッチおよび複数の表示器を備えると共に、洗濯運転に使用されるモータ、給水弁および排水弁等の負荷機器を備えた洗濯機を検査するものにおいて、前記複数のスイッチのうちの特定のスイッチを特殊操作することにより検査制御を開始する検査制御手段を備え、この検査制御手段は、複数のスイッチに、各スイッチの通常使用時の機能内容と無関係に検査パターンを割振っており、この各スイッチを個別に操作することによって、該当する検査パターンに従い、複数の表示器への表示信号の出力を制御すると共に、前記負荷機器への制御信号の出力を制御するようになっており、検査制御手段は、複数の表示器への表示制御信号出力と負荷機器への制御信号出力とを並行して実行するようにしても良い(請求項2の発明)。
【0008】
【作用】
上記手段においては、検査制御手段は、複数のスイッチのうちの特定のスイッチを特殊操作することにより検査制御を開始する。従って、通常の洗濯機使用時に検査モードとなることはなく、必要時にこの検査が成されるようになる。この場合、検査制御手段は、複数のスイッチに、検査パターンを割振っており、複数のスイッチを個別に操作することによって、該当する検査パターンに従い、複数の表示器への表示信号の出力を制御すると共に、前記負荷機器への制御信号の出力を制御するようになっているから、スイッチによって複数の検査対象を選択して検査できる。従って、短時間で検査したいところは、短時間で済ませ得、検査所要時間の短縮化に寄与できる。また、丁寧に検査したいときにはスイッチによって同じ検査対象を繰り返し選択して検査することも可能で、時間短縮が要求されないような場合には丁寧な検査も可能となる。特に、各スイッチは、その通常使用時の機能内容と無関係の検査パターンが割振られているので、通常使用パターンとは異なる検査専用パターンでの検査が可能であり、細かな検査が可能である。
【0009】
さらに、表示器をマトリックス接続した構成とし、検査制御手段における表示器への表示信号の出力制御を、マトリックス接続回路の一方のコモンラインを個別に他方のコモンラインに対して順次切り替えて導通した後他方のコモンラインを個別に一方のコモンラインに対して順次切り替えて導通することにより、行なうようにすれば、表示器を細かに検査できると共に、検査時間も短い。
【0010】
さらにまた、検査制御手段を、複数の表示器への表示制御信号出力と負荷機器への制御信号出力とを並行して実行するようにしておけば、検査時間の短縮に大いに寄与できる。
【0011】
【実施例】
以下、本発明の一実施例につき図面を参照しながら説明する。まず図2には脱水兼用洗濯機の縦断面構成を示している。外箱1の内部には水受槽2が設けられ、この水受槽2の内部には洗い槽および脱水槽を兼用する回転槽3が設けられている。この回転槽3の内部下部には撹拌体4が設けられている。水受槽2の外部下部には単相誘導モータからなる洗濯機モータ5を主とする機構部6が設けられ、さらにこの水受槽2の底部の排水路には、排水弁7が設けられている。上記洗濯機モータ5は洗いモータおよび脱水モータを兼用している。また、外箱1上部のトップカバー8の内部後部には給水弁9および水位センサ10が設けられ、そして前部内部には制御ユニット11が設けられている。
【0012】
前記トップカバー8には、図示しないが洗濯物出入口が形成されていると共に、この洗濯物出入口を開閉する蓋が設けられている。さらに、トップカバー8内には、この蓋の開閉を検出する蓋スイッチ12(図1に示す)が設けられている。また、制御ユニット11の上面部には、図3に示す操作パネル13が設けられている。
【0013】
この操作パネル13には、複数のスイッチS1ないしS9が設けられている。通常の洗濯機使用の場合において、スイッチS1は水位設定兼「時」設定スイッチとして機能し、スイッチS2はタイマー設定スイッチとして機能し、スイッチS3はコース切替スイッチとして機能し、スイッチS4は洗い時間設定スイッチとして機能し、スイッチS5は洗い強度設定兼「分」設定スイッチとして機能し、スイッチS6は一時停止兼スタートスイッチとして機能し、スイッチS7は脱水時間設定スイッチとして機能し、スイッチS8はすすぎ回数設定スイッチとして機能し、スイッチS9は粉石けん指定スイッチとして機能する。
【0014】
また、この操作パネル13には、多数の表示器D1ないしD27が設けられている。この表示器D1ないしD27のうち、表示器D1ないしD26は発光ダイオードから構成され、表示器D27は、セグメント形表示器から構成されており、これらは、図4に示すようにマトリックス接続されている。各表示器の表示内容について操作パネル13の上の方のものから述べると、表示器D22,D18,D14,D11は水位表示用、表示器D13は表示器27の表示内容が洗剤量であることを表示するもの、表示器10は粉石けん指定表示用、表示器D17は予約設定表示用、表示器D16は残り時間表示用、表示器D24,D4,D25,D20,D8,D21は洗い強度表示用、表示器D1,D2,D3は行程名表示用、表示器D27は、予約時間、現在時刻および洗剤量等を表示するもの、表示器D23,D19,D15,D12,D9,D5,D26はコース表示用である。
【0015】
図1には、電気的構成を示している。同図において、制御回路14はマイクロコンピュータおよび各種A/D変換器等を含んで構成さており、洗濯運転を制御するほか、検査制御手段としても機能する。オートパワーオフ用電磁ソレノイド15は、図示しない電源スイッチをオフするためのものである。この電源スイッチは手動でオンされてロックされ、上記電磁ソレノイド15の動作によりロック解除されてオフされるようになっている。排水弁用巻上げモータ16は、前記排水弁7を開閉させるためのものであり、このモータ16による巻上げが完了したときに排水弁7が開放するもので、この巻上げが完了したか否かは図示しない巻上げ完了検出スイッチにより検出されるようになっている(その検出信号を図1に符号Mkで示している)。
【0016】
この排水弁用巻上げモータ16、上記電磁ソレノイド15、前記洗濯機モータ5および給水弁9は、トライアックを有して構成される駆動回路17により駆動されるようになっており、この駆動回路17におけるトライアックとしては、図示しないが、洗濯機モータ5の正回転主コイル用、正回転補助コイル用、逆回転主コイル用、逆回転補助コイル用、給水弁9用、電磁ソレノイド15用、排水弁用巻上げモータ16用がある。これらトライアックは制御回路14からの制御信号により個別にオンオフされるようになっている。
【0017】
また、前述した表示器D1ないしD27もこの制御回路14からの表示信号により制御されるようになっており、さらにブザー18も駆動制御されるようになっている。
【0018】
さて、上記制御回路14における検査制御手段としての機能について、図5ないし図8を参照して述べる。図5および図6には検査制御内容のフローチャートを示しており、このフローチャートは電源プラグが電源コンセントに接続されたときにスタートし、そして、検査制御ルーチンは、特定スイッチの特殊操作によって開始される。
【0019】
すなわち、スイッチS2,S6,S7が同時にオンされる特殊操作があると(ステップT1で判断)、検査フラグをセットすると共に、表示器D1,D2,D3,D23が点灯するように表示信号を出力する(ステップT2)。そして、スイッチS2がオン操作されたか否かを判断し(ステップT3)、オン操作されていれば、表示器D1ないしD27に対する表示信号の出力を制御して自動表示切替を実行する(ステップT4)。
【0020】
この自動表示切替は、次のようにしてなされる。まず、図4に示すマトリックス接続回路において、一方のコモンラインL1ないしL14を個別に他方のコモンラインL15ないしL18に対して順次切り替えて導通することにより、表示器D27の各セグメントを、図7に示すように切替点灯すると共に、各表示器L1ないしL26を表示する。この後、他方のコモンラインL15ないしL18を個別に一方のコモンラインL1ないしL14に対して順次切り替えて導通する。これにて表示器L1ないしL26およびL27を図7に示すように切り替えて表示する。このステップT4による表示切替えはほぼ0.5秒サイクルで実行される。
【0021】
このステップT4で1回の切替表示がなされると、ステップT5に移行し、表示切替が終了したか否かを判断し、終了していなければ、このステップT5の「NO」に従ってステップT6に移行する。なお、最初はこのステップT5からステップT6へ必ず移行する。
【0022】
このステップT6においては、スイッチS1がオン操作されているか否かを判断し、オン操作されていれば、給水弁9用のトライアックをオンするための信号(給水弁オン信号)を出力する(ステップT7)。この場合該トライアックが正常に動作したか否かは適宜の自動計測器(例えばテスターあるいは電圧計のような計測器)で判定する。
【0023】
スイッチS1がオン操作されていなければ、スイッチS5がオン操作されているか否かを判断し(ステップT8)、オン操作されていれば、排水弁用巻上げモータ16用のトライアックをオンするための信号(排水弁オン信号)を出力する(ステップT9)。この場合も該トライアックの動作は適宜の自動計測器にて判定する。
【0024】
スイッチS5がオン操作されていなければ、スイッチS4がオン操作されているか否かを判断し(ステップT10)、オン操作されていれば、洗濯機モータ5の正転主コイル通断電用のトライアックをオンするための信号(正転主コイルオン信号)を出力する(ステップT11)。この場合も該トライアックの動作は適宜の自動計測器にて判定する。
【0025】
スイッチS4がオン操作されていなければ、スイッチS8がオン操作されているか否かを判断し(ステップT12)、オン操作されていれば、洗濯機モータ5の反転主コイル通断電用のトライアックをオンするための信号(反転主コイルオン信号)を出力する(ステップT13)。この場合も該トライアックの動作は適宜の自動計測器にて判定する。
【0026】
スイッチS8がオン操作されていなければ、スイッチS7がオン操作されているか否かを判断し(ステップT14)、オン操作されていれば、洗濯機モータ5の正転補助コイル通断電用のトライアックをオンするための信号(正転補助コイルオン信号)を出力する(ステップT15)。この場合も該トライアックの動作は適宜の自動計測器にて判定する。
【0027】
スイッチS7がオン操作されていなければ、スイッチS3がオン操作されているか否かを判断し(ステップT16)、オン操作されていれば、洗濯機モータ5の反転補助コイル通断電用のトライアックをオンするための信号(反転補助コイルオン信号)を出力する(ステップT17)。この場合も該トライアックの動作は適宜の自動計測器にて判定する。
【0028】
また、スイッチS3がオン操作されていなければ、スイッチS9がオン操作されているか否かを判断し(ステップT18)、オン操作されていれば、蓋スイッチ12のオンオフ状態に基づいて蓋が開放されているか否かを判断し(ステップT19)、蓋が閉じてあるときには、検出信号Mkに基づいて巻上げが完了したか否かを判断し(ステップT20)、完了していなければ排水弁用巻上げモータ16用のトライアックをオンするための信号(排水弁オン信号)を出力する(ステップT21)。巻上げが完了していれば、洗濯機モータ5の正転主・補助コイル通断電用のトライアックをオンする信号(正転信号)を出力する(ステップT22)。
【0029】
ステップT19において蓋が閉鎖されていることが判断された場合、全トライアックをオフする(ステップT23)。ステップT18においてスイッチS9がオンされていないことが判断された場合、スイッチ6がオン操作されたか否かを判断し(ステップT24)、オン操作されていれば、電源スイッチ開放のための電磁ソレノイド15用トライアックにオン信号(オートパワーオフ信号)を出力する(ステップT25)。ここでスイッチ6がオン操作されていなければ、全トライアックをオフする(ステップT23)。
【0030】
以上のステップを経た後は、ステップT26に移行し、現在ステップT4に表示制御が進行中であるかを判断し、進行中であればステップT4に戻り、終了していれば、ステップT3に戻る。なお、ステップT5において表示制御が終了されたことが判断されると、検査フラグをクリアし(ステップT27)、この検査を終了する。
【0031】
なお、図5および図6には図示しないが上述した各スイッチS1ないしS9がオン操作された時点で短時間(0.1秒程度)ブザーがオンされて報知音を出力するようになっている。
【0032】
上述した本実施例によれば、複数のスイッチS1ないしS9のうちの特定のスイッチS2,S6,S7を特殊操作(同時操作)することにより検査制御を開始するから、通常の洗濯機使用時に検査モードとなることはなく、必要時にこの検査を行なうことができる。そして、本実施例によれば、スイッチS1ないしS9の操作に応じて、複数の表示器D1ないしD27への表示信号の出力を制御すると共に、洗濯機モータ5、給水弁9、電磁ソレノイド15および排水弁用巻上げモータ16等の負荷機器への制御信号の出力を制御するから、スイッチS1ないしS9によって検査対象を選択して検査できる。従って、短時間で検査したいところは短時間で済ませ得、検査所要時間の短縮化に寄与できる。また、丁寧に検査したいときには所望のスイッチによって同じ検査対象を繰り返し選択して検査することができ、これによって、時間短縮が要求されないような場合には丁寧な検査も可能となる。
【0033】
特に本実施例によれば、複数のスイッチS1ないしS9の全てに、各スイッチS1ないしS9の通常使用時の機能内容と無関係に検査パターンを割振り、この各スイッチS1ないしS9を個別に操作することによって該当する検査パターンに従い表示器D1ないしD27への表示信号出力の制御あるいは負荷機器への制御信号出力の制御を行なうようにしたから、各スイッチS1ないしS9を順次操作してゆくことにより全ての検査を行なうことができ、特に、各スイッチS1ないしS9は、その通常使用時の機能内容と無関係の検査パターンが割振られているので、通常使用パターンとは異なる検査専用パターンでの検査が可能であり、細かな検査が可能である。
【0034】
さらに本実施例によれば、スイッチS1ないしS9の操作毎にブザー18に報知音を出力させる構成としたから、スイッチ操作の確認ができる。また、表示器D1ないしD27をマトリックス接続した構成とし、表示器D1ないしD27への表示信号の出力制御を、マトリックス接続回路の一方のコモンラインL1ないしL14を個別に他方のコモンラインL15ないしL18に対して順次切り替えて導通した後、他方のコモンラインL15ないしL18を個別に一方のコモンラインL1ないしL14に対して順次切り替えて導通することにより、行なうようにしたから、表示器D1ないしD27を細かに検査できると共に、検査時間も短縮できる。
【0035】
さらにまた、複数の表示器D1ないしD27への表示制御信号出力と負荷機器への制御信号出力とを並行して実行するようにしたから、検査時間の短縮に大いに寄与できると共に、表示自動進行中に負荷機器の検査ができ便利である。
【0036】
【発明の効果】
本発明は以上の説明から明らかなように、次の効果を得ることができる。複数のスイッチのうちの特定のスイッチを特殊操作することにより検査制御を開始するから、通常の洗濯機使用時に検査モードとなることはなく、必要時にこの検査を行なうことができる。また、検査制御手段が、複数のスイッチに、検査パターンを割振っており、複数のスイッチを個別に操作することによって、該当する検査パターンに従い、複数の表示器への表示信号の出力を制御すると共に、前記負荷機器への制御信号の出力を制御するようになっているから、スイッチによって複数の検査対象を選択して検査できる。従って、短時間で検査したいところは、短時間で済ませ得、検査所要時間の短縮化に寄与できる。また、丁寧に検査したいときにはスイッチによって同じ検査対象を繰り返し選択して検査することも可能で、時間短縮が要求されないような場合には丁寧な検査も可能となる。特に、各スイッチは、その通常使用時の機能内容と無関係の検査パターンが割振られているので、通常使用パターンとは異なる検査専用パターンでの検査が可能であり、細かな検査が可能である。
【0037】
【0038】
請求項1の発明によれば、表示器をマトリックス接続した構成とし、表示器への表示信号の出力制御を、マトリックス接続回路の一方のコモンラインを個別に他方のコモンラインに対して順次切り替えて導通した後、他方のコモンラインを個別に一方のコモンラインに対して順次切り替えて導通することにより、行なうようにしたから、表示器を細かに検査できると共に、検査時間も短縮できる。
【0039】
請求項2の発明によれば、複数の表示器への表示制御信号出力と負荷機器への制御信号出力とを並行して実行するようにしたから、検査時間の短縮に大いに寄与できると共に、表示自動進行中に負荷機器の検査ができ便利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の一実施例を示す電気的構成のブロック図
【図2】
洗濯機の縦断側面図
【図3】
操作パネルの平面図
【図4】
表示器のマトリックス接続回路を示す図
【図5】
検査制御内容のフローチャート
【図6】
検査制御内容のフローチャート
【図7】
表示器の表示切替えを示す図
【図8】
負荷機器のオン状況を示す図
【符号の説明】
5は洗濯機モータ、7は排水弁、9は給水弁、12は蓋スイッチ、13は操作パネル、14は制御回路(検査制御手段)、S1ないしS9はスイッチ、D1ないしD27は表示器、15はパワーオフ用電磁ソレノイド、16は排水弁用巻上げモータを示す。
【図面】








 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
審理終結日 2011-03-18 
結審通知日 2011-03-23 
審決日 2009-09-17 
出願番号 特願平5-272056
審決分類 P 1 123・ 121- XA (D06F)
最終処分 審決却下  
前審関与審査官 栗山 卓也  
特許庁審判長 岡本 昌直
特許庁審判官 長浜 義憲
中川 真一
登録日 2001-04-06 
登録番号 特許第3177077号(P3177077)
発明の名称 洗濯機の検査装置  
代理人 堀口 浩  
代理人 小川 文男  
代理人 稲葉 忠彦  
代理人 小川 泰典  
代理人 萩原 亨  
代理人 小川 泰典  
代理人 堀口 浩  
代理人 小川 泰典  
代理人 堀口 浩  
代理人 家入 久栄  
代理人 小川 泰典  
代理人 堀口 浩  
代理人 高橋 省吾  
  • この表をプリントする

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ