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審決分類 再審 査定不服 その他 特許、登録しない。 A61G
管理番号 1241662
審判番号 再審2009-950001  
総通号数 142 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2011-10-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2009-02-13 
確定日 2010-01-19 
事件の表示 平成9年特許願第260785号「介助機」拒絶査定不服審判事件〔平成11年3月2日出願公開、特開平11- 56908号〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続の経緯
再審請求人は、不服2005-9621号事件について平成19年11月12日にした審決(以下、「原審決」という。)の取消しを求める訴えを平成19年12月24日に知的財産高等裁判所に提起したところ(平成19年(行ケ)10421号)、知的財産高等裁判所は、平成20年6月26日に、請求を棄却する旨の判決を言い渡した。
再審請求人は、平成20年7月9日に上記判決を不服として上告をしたところ(平成20年(行ツ)280号)、最高裁判所は、平成21年1月15日に、上告を棄却した。これにより、上記判決が確定するとともに、原審決が確定した。
再審請求人は、平成21年2月13日に、本件再審の請求をした。

2.請求の理由
再審請求人が主張する再審の理由は、概略以下のとおりである。
(1)原審決には、「片持」の意味を誤った理解のもとに引用発明を評価した点、及び「筐体部から片持の駆動軸」を「駆動軸」に摩り替える作為を行ったことによって、引用発明及び本願発明を評価した点に判断の遺脱がある。(再審請求書)
(2)原審決には、引用発明と本願発明とを対比した際に、【相違点3】を挙げなかった判断の遺脱がある。(平成21年3月10日付け手続補正書)
(3)原審決には、引用文献の発明を引用発明とすることができるかどうかについての判断の遺脱がある。(平成21年4月4日差出の手続補正書)
(4)原審決には、引用発明に片持の駆動軸を適用することの可否についての判断の遺脱がある。(平成21年4月4日差出の手続補正書)
なお、平成21年3月10日付け手続補正書及び平成21年4月4日差出の手続補正書におけるその他の主張も、概ね上記(1)?(4)のいずれかに帰着する主張である。

3.当審の判断
再審事由となる、特許法171条で準用する民事訴訟法338条1項9号にいう「判断の遺脱」とは、当事者が適法に提出した攻撃防御方法たる事項で当然審決の結論に影響するものに対し審決の理由中で判断を示さなかった場合であると解される(知財高裁平成20年5月28日判決言渡、平成19年(行ケ)10407号参照)。そこで、この見地から、再審請求人の主張内容を検討する。
上記(1)の主張は、原審決の理由中に記載された引用発明及び本願発明の認定の誤りを主張するものであって、当事者が適法に提出した攻撃防御方法たる事項で当然審決の結論に影響するものに対し審決の理由中で判断を示さなかった場合には該当しないから、上記「判断の遺脱」を主張するものとはいえないと解される。
上記(2)の主張は、原審決の理由中に記載された引用発明と本願発明との相違点の認定の誤りを主張するものであって、同様に上記「判断の遺脱」を主張するものとはいえないと解される。
上記(3)の主張は、原審決の理由中に記載された引用発明の認定の誤りを主張するものであって、同様に上記「判断の遺脱」を主張するものとはいえないと解される。
上記(4)の主張は、原審決の理由中に記載された相違点2についての容易想到性の判断の誤りを主張するものであって、同様に上記「判断の遺脱」を主張するものとはいえないと解される。
以上、再審請求人の主張は、いずれも特許法171条で準用する民事訴訟法338条1項9号に規定する事由に該当せず、またその他同条1項各号に規定する事由にも該当しないから、再審事由に該当するものではない。

4.むすび
以上のとおり、再審請求人が主張する再審の理由によっては、本件再審を請求することができない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2009-05-26 
結審通知日 2009-06-05 
審決日 2009-06-16 
出願番号 特願平9-260785
審決分類 P 5 8・ 09- Z (A61G)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 鈴木 洋昭  
特許庁審判長 亀丸 広司
特許庁審判官 豊永 茂弘
中島 成
発明の名称 介助機  

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