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審決分類 審判 訂正 ただし書き3号明りょうでない記載の釈明 訂正する B65G
管理番号 1244976
審判番号 訂正2011-390079  
総通号数 144 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2011-12-22 
種別 訂正の審決 
審判請求日 2011-06-30 
確定日 2011-09-26 
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第2664640号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 特許第2664640号に係る明細書及び図面を本件審判請求書に添付された訂正明細書及び図面のとおり訂正することを認める。 
理由 1.手続の経緯
本件特許第2664640号に係る出願は、平成6年9月5日(パリ条約による優先権主張1993年9月3日:米国)に出願されたものであって、平成9年6月20日に特許権設定の登録がなされ、平成23年6月30日付けで本件訂正審判の請求がなされたものである。

2.請求の要旨
本件訂正審判の要旨は、本件特許第2664640号に係る明細書(以下、「本件特許明細書」という。)を、本件審判請求書に添付した訂正明細書(以下、「本件訂正明細書」という。)のとおり、すなわち、下記(1)ないし(4)のとおり、訂正することを求めるものである。
なお、以下の下線は、訂正個所を明確にするため請求人が付したものに加え、当審において追加して付した。また、本件特許明細書の特許請求の範囲の請求項に記載された個所を特定するために、本件特許第2664640号公報(以下、「公報」という。)のページ及び行で適宜表記した。

(1)訂正事項1
本件特許明細書における特許請求の範囲の請求項33に
「【請求項33】 上部搬送面、下部面及び側縁を有するコンベヤベルトにおいて、該ベルトが、
該ベルトを横方向に横断して伸長する複数の連結棒と、
複数のワイヤ渦巻線であって、各々が単一の一定の長さのワイヤで形成され且つ前記ベルトを横断して伸長する概ね平らな渦巻線を形成し、前記ワイヤ渦巻線の各々が各渦巻線を横断した位置に対向する弧状の連結曲部を含んでおり、前記ワイヤ渦巻線が該連結曲部が前記複数のワイヤ渦巻線の中の直近に隣接するワイヤ渦巻線の連結曲部と相互噛合するように互いに配置されており、且つ、隣接するワイヤ渦巻線の前記相互に噛合した連結リンクが前記ワイヤ渦巻線を動作自在に連結する前記連結棒の1本を収容するようにされている複数のワイヤ渦巻線と、前記搬送面を上方に伸長する複数の直立要素であって、該直立要素が前記渦巻線を形成する前記ワイヤで一体に形成され、且つ、自身と前記連結曲部とで多角形の脚部を画定するように前記連結曲部から伸長している複数の直立要素とを備えた渦巻線オーバーレイと、
前記ワイヤ渦巻線の端部に配置されて前記連結棒を動作自在に連結する複数の連結リンクとを備え、
前記直立要素が、前記ベルトの全長に沿って隔置された前記ワイヤ渦巻線の不連続のワイヤ渦巻線上に形成され、前記不連続のワイヤ渦巻線が前記連結曲部と前記直立要素から成る多角形渦巻線を形成し、前記直立要素が前記オーバーレイの前記搬送面を横方向に横断して伸長して不連続状に配置された搬送物品に牽引力を付与するリフトを形成し、
前記直立要素がその最頂点において一重の曲部を備え、それにより略直立した矩形要素を形成し、そして前記直立した矩形要素が前記ベルトを横断する方向に伸長するリフト棒を収容するようにされていることを特徴とするコンベアベルト。」(公報第4ページ第7欄第36行及び第37行)とあるのを、
「【請求項33】 上部搬送面、下部面及び側縁を有するコンベヤベルトにおいて、該ベルトが、
該ベルトを横方向に横断して伸長する複数の連結棒と、
複数のワイヤ渦巻線であって、各々が単一の一定の長さのワイヤで形成され且つ前記ベルトを横断して伸長する概ね平らな渦巻線を形成し、前記ワイヤ渦巻線の各々が各渦巻線を横断した位置に対向する弧状の連結曲部を含んでおり、前記ワイヤ渦巻線が該連結曲部が前記複数のワイヤ渦巻線の中の直近に隣接するワイヤ渦巻線の連結曲部と相互噛合するように互いに配置されており、且つ、隣接するワイヤ渦巻線の前記相互に噛合した連結曲部が前記ワイヤ渦巻線を動作自在に連結する前記連結棒の1本を収容するようにされている複数のワイヤ渦巻線と、前記搬送面を上方に伸長する複数の直立要素であって、該直立要素が前記渦巻線を形成する前記ワイヤで一体に形成され、且つ、自身と前記連結曲部とで多角形の脚部を画定するように前記連結曲部から伸長している複数の直立要素とを備えた渦巻線オーバーレイと、
前記ワイヤ渦巻線の端部に配置されて前記連結棒を動作自在に連結する複数の連結リンクとを備え、
前記直立要素が、前記ベルトの全長に沿って隔置された前記ワイヤ渦巻線の不連続のワイヤ渦巻線上に形成され、前記不連続のワイヤ渦巻線が前記連結曲部と前記直立要素から成る多角形渦巻線を形成し、前記直立要素が前記オーバーレイの前記搬送面を横方向に横断して伸長して不連続状に配置された搬送物品に牽引力を付与するリフトを形成し、
前記直立要素がその最頂点において一重の曲部を備え、それにより略直立した矩形要素を形成し、そして前記直立した矩形要素が前記ベルトを横断する方向に伸長するリフト棒を収容するようにされていることを特徴とするコンベアベルト。」と訂正する。

(2)訂正事項2
本件特許明細書における特許請求の範囲の請求項34に
「【請求項34】 上部搬送面、下部面及び側縁を有するコンベヤベルトにおいて、該ベルトが、
該ベルトを横方向に横断して伸長する複数の連結棒と、
複数のワイヤ渦巻線であって、各々が単一の一定の長さのワイヤで形成され且つ前記ベルトを横断して伸長する概ね平らな渦巻線を形成し、前記ワイヤ渦巻線の各々が各渦巻線を横断した位置に対向する弧状の連結曲部を含んでおり、前記ワイヤ渦巻線が該連結曲部が前記複数のワイヤ渦巻線の中の直近に隣接するワイヤ渦巻線の連結曲部と相互噛合するように互いに配置されており、且つ、隣接するワイヤ渦巻線の前記相互に噛合した連結リンクが前記ワイヤ渦巻線を動作自在に連結する前記連結棒の1本を収容するようにされている複数のワイヤ渦巻線と、前記搬送面を上方に伸長する複数の直立要素であって、該直立要素が前記渦巻線を形成する前記ワイヤで一体に形成され、且つ、自身と前記連結曲部とで多角形の脚部を画定するように前記連結曲部から伸長している複数の直立要素とを備えた渦巻線オーバーレイと、
前記ワイヤ渦巻線の端部に配置されて前記連結棒を動作自在に連結する複数の連結リンクとを備え、
前記直立要素が前記ベルトの全長に沿って隔置された前記ワイヤ渦巻線の不連続のワイヤ渦巻線上に形成され、前記不連続のワイヤ渦巻線が前記連結曲部と前記直立要素から成る多角形渦巻線を形成し、前記直立要素が前記オーバーレイの前記搬送面を横方向に横断して伸長して不連続状に配置された搬送物品に牽引力を付与するリフトを形成し、前記リフトが前記ベルトを横断する方向に伸長するリフト棒を収容する一体の円形ループを備えていることを特徴とするコンベアベルト。」(公報第4ページ第8欄第18行及び第19行)とあるのを、
「【請求項34】 上部搬送面、下部面及び側縁を有するコンベヤベルトにおいて、該ベルトが、
該ベルトを横方向に横断して伸長する複数の連結棒と、
複数のワイヤ渦巻線であって、各々が単一の一定の長さのワイヤで形成され且つ前記ベルトを横断して伸長する概ね平らな渦巻線を形成し、前記ワイヤ渦巻線の各々が各渦巻線を横断した位置に対向する弧状の連結曲部を含んでおり、前記ワイヤ渦巻線が該連結曲部が前記複数のワイヤ渦巻線の中の直近に隣接するワイヤ渦巻線の連結曲部と相互噛合するように互いに配置されており、且つ、隣接するワイヤ渦巻線の前記相互に噛合した連結曲部が前記ワイヤ渦巻線を動作自在に連結する前記連結棒の1本を収容するようにされている複数のワイヤ渦巻線と、前記搬送面を上方に伸長する複数の直立要素であって、該直立要素が前記渦巻線を形成する前記ワイヤで一体に形成され、且つ、自身と前記連結曲部とで多角形の脚部を画定するように前記連結曲部から伸長している複数の直立要素とを備えた渦巻線オーバーレイと、
前記ワイヤ渦巻線の端部に配置されて前記連結棒を動作自在に連結する複数の連結リンクとを備え、
前記直立要素が前記ベルトの全長に沿って隔置された前記ワイヤ渦巻線の不連続のワイヤ渦巻線上に形成され、前記不連続のワイヤ渦巻線が前記連結曲部と前記直立要素から成る多角形渦巻線を形成し、前記直立要素が前記オーバーレイの前記搬送面を横方向に横断して伸長して不連続状に配置された搬送物品に牽引力を付与するリフトを形成し、前記リフトが前記ベルトを横断する方向に伸長するリフト棒を収容する一体の円形ループを備えていることを特徴とするコンベアベルト。」と訂正する。

(3)訂正事項3
本件特許明細書における特許請求の範囲の請求項38に
「【請求項38】 上部搬送面、下部面及び側縁を有するコンベヤベルトにおいて、該ベルトが、
該ベルトを横方向に横断して伸長する複数の連結棒と、
複数のワイヤ渦巻線であって、各々が単一の一定の長さのワイヤで形成され且つ前記ベルトを横断して伸長する概ね平らな渦巻線を形成し、前記ワイヤ渦巻線の各々が各渦巻線を横断した位置に対向する弧状の連結曲部を含んでおり、前記ワイヤ渦巻線が該連結曲部が前記複数のワイヤ渦巻線の中の直近に隣接するワイヤ渦巻線の連結曲部と相互噛合するように互いに配置されており、且つ、隣接するワイヤ渦巻線の前記相互に噛合した連結リンクが前記ワイヤ渦巻線を動作自在に連結する前記連結棒の1本を収容するようにされている複数のワイヤ渦巻線と、前記搬送面を上方に伸長する複数の直立要素であって、該直立要素が前記渦巻線を形成する前記ワイヤで一体に形成され、且つ、自身と前記連結曲部とで多角形の脚部を画定するように前記連結曲部から伸長している複数の直立要素とを備えた渦巻線オーバーレイと、
前記ワイヤ渦巻線の端部に配置されて前記連結棒を動作自在に連結する複数の連結リンクとを備え、
前記直立要素が前記ベルトの全長に沿って隔置された前記ワイヤ渦巻線の不連続のワイヤ渦巻線上に形成され、前記不連続のワイヤ渦巻線が前記連結曲部と前記直立要素から成る多角形渦巻線を形成し、前記直立要素が前記オーバーレイの前記搬送面を横方向に横断して伸長して不連続状に配置された搬送物品に牽引力を付与するリフトを形成し、
前記リフトが前記ベルトを横断方向に伸長するリフト棒を収容する一体の棒ループを備えていることを特徴とするコンベアベルト。」(公報第5ページ第9欄第11行及び第12行)とあるのを、
「【請求項38】 上部搬送面、下部面及び側縁を有するコンベヤベルトにおいて、該ベルトが、
該ベルトを横方向に横断して伸長する複数の連結棒と、
複数のワイヤ渦巻線であって、各々が単一の一定の長さのワイヤで形成され且つ前記ベルトを横断して伸長する概ね平らな渦巻線を形成し、前記ワイヤ渦巻線の各々が各渦巻線を横断した位置に対向する弧状の連結曲部を含んでおり、前記ワイヤ渦巻線が該連結曲部が前記複数のワイヤ渦巻線の中の直近に隣接するワイヤ渦巻線の連結曲部と相互噛合するように互いに配置されており、且つ、隣接するワイヤ渦巻線の前記相互に噛合した連結曲部が前記ワイヤ渦巻線を動作自在に連結する前記連結棒の1本を収容するようにされている複数のワイヤ渦巻線と、前記搬送面を上方に伸長する複数の直立要素であって、該直立要素が前記渦巻線を形成する前記ワイヤで一体に形成され、且つ、自身と前記連結曲部とで多角形の脚部を画定するように前記連結曲部から伸長している複数の直立要素とを備えた渦巻線オーバーレイと、
前記ワイヤ渦巻線の端部に配置されて前記連結棒を動作自在に連結する複数の連結リンクとを備え、
前記直立要素が前記ベルトの全長に沿って隔置された前記ワイヤ渦巻線の不連続のワイヤ渦巻線上に形成され、前記不連続のワイヤ渦巻線が前記連結曲部と前記直立要素から成る多角形渦巻線を形成し、前記直立要素が前記オーバーレイの前記搬送面を横方向に横断して伸長して不連続状に配置された搬送物品に牽引力を付与するリフトを形成し、
前記リフトが前記ベルトを横断方向に伸長するリフト棒を収容する一体の棒ループを備えていることを特徴とするコンベアベルト。」と訂正する。

(4)訂正事項4
本件特許明細書における特許請求の範囲の請求項49に
「【請求項49】 上部搬送面、下部面及び側縁を有するコンベヤベルトにおいて、該ベルトが、
該ベルトを横方向に横断して伸長する複数の連結棒と、
各々が前記ベルトを横断して伸長する概ね平らな渦巻線を形成する複数のワイヤ渦巻線を備えた渦巻線オーバーレイであって、前記ワイヤ渦巻線の各々が各渦巻線を横断した位置に対向する弧状の連結曲部を含んでおり、前記ワイヤ渦巻線が該連結曲部が前記複数のワイヤ渦巻線の中の直近に隣接するワイヤ渦巻線の連結曲部と相互噛合するように互いに配置されており、且つ、隣接するワイヤ渦巻線の前記相互に噛合した連結リンクが前記ワイヤ渦巻線を動作自在に連結する前記連結棒の1本を収容するようにされている渦巻線オーバーレイと、
前記ワイヤ渦巻線の端部に配置されて前記連結棒を動作自在に連結する複数の連結リンクであって、該リンクが前記渦巻線の端部に隣接して溶接により前記連結棒に取り付けられており、前記ワイヤ渦巻線が前記溶接部と前記渦巻線の端部との間に一定の空隙を画定するように形成されている複数の連結リンクとを備えていることを特徴とするコンベアベルト。」(公報第6ページ第11欄第3行及び第4行)とあるのを、
「【請求項49】 上部搬送面、下部面及び側縁を有するコンベヤベルトにおいて、該ベルトが、
該ベルトを横方向に横断して伸長する複数の連結棒と、
各々が前記ベルトを横断して伸長する概ね平らな渦巻線を形成する複数のワイヤ渦巻線を備えた渦巻線オーバーレイであって、前記ワイヤ渦巻線の各々が各渦巻線を横断した位置に対向する弧状の連結曲部を含んでおり、前記ワイヤ渦巻線が該連結曲部が前記複数のワイヤ渦巻線の中の直近に隣接するワイヤ渦巻線の連結曲部と相互噛合するように互いに配置されており、且つ、隣接するワイヤ渦巻線の前記相互に噛合した連結曲部が前記ワイヤ渦巻線を動作自在に連結する前記連結棒の1本を収容するようにされている渦巻線オーバーレイと、
前記ワイヤ渦巻線の端部に配置されて前記連結棒を動作自在に連結する複数の連結リンクであって、該リンクが前記渦巻線の端部に隣接して溶接により前記連結棒に取り付けられており、前記ワイヤ渦巻線が前記溶接部と前記渦巻線の端部との間に一定の空隙を画定するように形成されている複数の連結リンクとを備えていることを特徴とするコンベアベルト。」と訂正する。

3.当審の判断
訂正事項1ないし4について、判断する。
訂正事項1ないし4は、同一の記載を同一の記載に訂正するもの、すなわち、「相互に噛合した連結リンク」を「相互に噛合した連結曲部」に訂正するものである。そこで、事案にかんがみ、まず、訂正事項4について検討する。
(1)訂正事項4について
(1)-1
本件特許明細書における特許請求の範囲の請求項49において、「隣接するワイヤ渦巻線の前記相互に噛合した連結リンクが前記ワイヤ渦巻線を動作自在に連結する前記連結棒の1本を収容するようにされている渦巻線オーバーレイと、」(以下、「記載A」という。公報第6ページ第11欄第3行ないし第6行)と記載されているものの、そもそも「前記相互に噛合した連結リンク」は、上記記載Aの以前には該当「前記」に対応する記載個所がない。すなわち、上記記載Aの以前には、「ワイヤ渦巻線が該連結曲部が前記複数のワイヤ渦巻線の中の直近に隣接するワイヤ渦巻線の連結曲部と相互噛合するように互いに配置」と記載されており、上記記載Aにおける「前記相互に噛合した連結リンク」の記載と整合しないものとなっていることから、上記記載Aは不明りょうな記載といえる。

(1)-2
本件特許明細書における特許請求の範囲の請求項49において、上記記載A以後には「連結リンク」なる用語があるものの、当該記載は「前記ワイヤ渦巻線の端部に配置されて前記連結棒を動作自在に連結する複数の連結リンクであって、該リンクが前記渦巻線の端部に隣接して溶接により前記連結棒に取り付けられており、」(公報第6ページ第11欄第7行ないし第10行)と記載されているように、「連結リンク」は、「ワイヤ渦巻線」とは別部材であって、「連結棒を動作自在に連結する」ものであることから、上記記載Aにおける「連結リンク」は不明りょうな記載となっている。

(1)-3
本件特許明細書における特許請求の範囲の請求項49における「コンベアベルト」は、各々別々に特定された「渦巻線オーバーレイ」及び「連結リンク」から構成されるものであって、【図1】あるいは【図95】を参酌しても、「渦巻線26」と「連結リンク20」とは別部材であることから、上記記載Aにおける連結リンクは不明りょうな記載といえる。

(1)-4
本件特許明細書における特許請求の範囲の請求項1、請求項8、請求項9、請求項24、請求項57及び請求項61には、記載Aと同様に「隣接するワイヤ渦巻線の前記相互に噛合した連結曲部」との記載があり、その記載以前を見ると、「ワイヤ渦巻線」の「相互に噛合した連結曲部」と記載されており、前記各請求項は全体として明りょうな記載となっている。

(1)-5
本件特許明細書の発明の詳細な説明における段落【0009】の「渦巻線は、隣接する渦巻線の対応する連結曲部と相互噛合する連結曲部を備えた単純な平らな渦巻線とすることが可能である。」との記載、段落【0014】の「渦巻線はその結合曲部が直近の渦巻線の結合曲部と相互噛合するように互いに配置されている。」との記載からすれば、ワイヤの「渦巻線」は、相互に噛合した連結曲部を備えていることがわかる。
したがって、上記記載Aの「連結リンク」を「連結曲部」と訂正することによって、上記(1)-1ないし(1)-3の不明りょうとなっている請求項49における他の記載と整合性がとれ、しかも、(1)-4及び(1)-5のように、請求項49以外の記載と整合性がとれるものものであることから、訂正事項4は、明りょうでない記載の釈明を目的とするものであり、しかも、願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内のものであって、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。

(2)訂正事項1ないし3について
訂正事項1ないし3は、訂正事項4と同様に、同一の記載を同一の記載に訂正するもの、すなわち、「相互に噛合した連結リンク」を「相互に噛合した連結曲部」に訂正するものである。
そして、訂正事項1、訂正事項2及び訂正事項3は、上記(1)の訂正事項4で検討したように、「相互に噛合した連結リンク」は不明りょうな記載となっており、「相互に噛合した連結曲部」と訂正することにより、明りょうとなり他の記載と整合性がとれるものであるから、訂正事項1、訂正事項2及び訂正事項3は、明りょうでない記載の釈明を目的とするものであり、しかも、願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内のものであって、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。

(3)まとめ
以上のとおり、訂正事項1ないし4は、明りょうでない記載の釈明を目的とするものであり、願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内のものであって、かつ、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。

4.むすび
以上のとおりであるから、本件審判の請求は、特許法の一部を改正する法律(平成6年法律第16号)附則第6条第1項の規定によりなお従前の例によるとされる同法による改正前特許法第126条第1項ただし書き第3号に掲げる事項を目的とし、かつ、同法同条第2項の規定に適合する。

よって、結論のとおり審決する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
コンベアベルト用渦巻線オーバーレイ及び渦巻線オーバーレイを備えたコンベヤベルト
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】上部搬送面、下部面及び側縁を有するコンベヤベルト用であって、該ベルトを横方向に横断して伸長する複数の連結棒から成る渦巻線オーバーレイにおいて、
複数のワイヤ渦巻線であって、各々が前記ベルトを横断して伸長する概ね平らな渦巻線を形成し、前記ワイヤ渦巻線の各々が各渦巻線を横断した位置に対向する弧状の連結曲部を含んでおり、前記ワイヤ渦巻線が、該連結曲部が前記複数のワイヤ渦巻線の中の隣接するワイヤ渦巻線の連結曲部と相互噛合するように、互いに配置されており、且つ、前記隣接するワイヤ渦巻線の相互に噛合した連結曲部が前記ワイヤ渦巻線を動作自在に連結する前記連結棒の1本を収容するようにされている複数のワイヤ渦巻線と、
前記連結棒の隣接する連結棒間の間隔を制御するピッチ制御手段であって、該ピッチ制御手段が前記相互噛合した連結曲部と合致するように前記連結曲部間に配置された少なくとも一対の対向する細長いループを備えており、該細長いループが前記連結棒に隣接する連結棒の各々に向かった移動を制限して該隣接する連結棒間の間隔を制御する端面を有しているピッチ制御手段とを備えていることを特徴とするコンベヤベルト用渦巻線オーバーレイ。
【請求項2】前記ベルトが横方向の湾曲部の回りを移動するようにされており、前記ワイヤ渦巻線に前記対向する弧状連結曲部間の間隔が前記ベルトの一方の側から他方の側へ増大するようにテーパが付けられていることを特徴とする請求項1に記載のオーバーレイ。
【請求項3】前記ピッチ制御手段が前記連結曲部の各1 210対向する組毎に前記対向する細長いループを1組含んでいることを特徴とする請求項1に記載のオーバーレイ。
【請求項4】前記ピッチ制御手段が前記連結曲部の不連続の連結曲部上に前記対向する細長いループを1組含んでいることを特徴とする請求項1に記載のオーバーレイ。
【請求項5】前記ピッチ制御手段が前記連結曲部の各対向する組毎に前記対向する細長いループを1組含んでおり、且つ、前記テーパの付いたワイヤ渦巻線に沿った前記細長いループの各組が前記対向する連結曲部間の距離に応じて比例したサイズにされていることを特徴とする請求項2に記載のオーバーレイ。
【請求項6】前記ピッチ制御手段が前記連結曲部の不連続の連結曲部上に前記対向する細長いループを1組含んでおり、且つ、前記テーパの付いたワイヤ渦巻線に沿った前記細長いループの各組が前記対向する連結曲部間の距離に応じて比例したサイズにされていることを特徴とする請求項2に記載のオーバーレイ。
【請求項7】前記渦巻線が高張力金属ワイヤで形成されていることを特徴とする請求項1に記載のオーバーレイ。
【請求項8】上部搬送面、下部面及び側縁を有するコンベヤベルト用であって、該ベルトを横方向に横断して伸長する複数の連結棒から成る渦巻線オーバーレイにおいて、
複数のワイヤ渦巻線であって、各々が一定の単一の長さのワイヤで形成され且つ前記ベルトを横断して伸長する概ね平らな渦巻線を形成し、前記ワイヤ渦巻線の各々が各渦巻線を横断した位置に対向する弧状の連結曲部を含んでおり、前記ワイヤ渦巻線が、該連結曲部が前記複数のワイヤ渦巻線の中の隣接するワイヤ渦巻線の連結曲部と相互噛合するように、互いに配置されており、且つ、隣接するワイヤ渦巻線の前記相互に噛合した連結曲部が前記ワイヤ渦巻線を動作自在に連結する前記連結棒の1本を収容するようにされている複数のワイヤ渦巻線と、
前記搬送面を上方に伸長する複数の直立要素であって、該直立要素が前記渦巻線の前記ワイヤで一体に形成され、且つ、自身と前記連結曲部とで多角形の脚部を画定するように前記連結曲部から伸長している複数の直立要素とを備え、
前記直立要素が前記ベルトの全長に沿って隔置された前記ワイヤ渦巻線の不連続のワイヤ渦巻線上に形成され、前記不連続のワイヤ渦巻線が前記連結曲部と前記直立要素から成る多角形渦巻線を形成し、
前記直立要素が前記オーバーレイの前記搬送面を横方向に横断して伸長して不連続状に配置された搬送物品に牽引力を付与するリフトを形成し、前記直立要素がその最頂点において一重の曲部を備え且つ略直立した矩形要素を形成し、そして、
前記直立した矩形要素が前記ベルトを横断する方向に伸長するリフト棒を収容するようにされていることを特徴とする渦巻線オーバーレイ。
【請求項9】上部搬送面、下部面及び側縁を有するコンベヤベルト用であって、該ベルトを横方向に横断して伸長する複数の連結棒から成る渦巻線オーバーレイにおいて、
複数のワイヤ渦巻線であって、各々が一定の単一の長さのワイヤで形成され且つ前記ベルトを横断して伸長する概ね平らな渦巻線を形成し、前記ワイヤ渦巻線の各々が各渦巻線を横断した位置に対向する弧状の連結曲部を含んでおり、前記ワイヤ渦巻線が、該連結曲部が前記複数のワイヤ渦巻線の中の隣接するワイヤ渦巻線の連結曲部と相互噛合するように、互いに配置されており、且つ、隣接するワイヤ渦巻線の前記相互に噛合した連結曲部が前記ワイヤ渦巻線を動作自在に連結する前記連結棒の1本を収容するようにされている複数のワイヤ渦巻線と、
前記搬送面を上方に伸長する複数の直立要素であって、該直立要素が前記渦巻線の前記ワイヤで一体に形成され、且つ、自身と前記連結曲部とで多角形の脚部を画定するように前記連結曲部から伸長している複数の直立要素とを備え、
前記直立要素が前記ベルトの全長に沿って隔置された前記ワイヤ渦巻線の不連続のワイヤ渦巻線上に形成され、前記不連続のワイヤ渦巻線が前記連結曲部と前記直立要素から成る多角形渦巻線を形成し、前記直立要素が前記オーバーレイの前記搬送面を横方向に横断して伸長して不連続状に配置された搬送物品に牽引力を付与するリフトを形成し、
前記リフトが前記ベルトを横断する方向に伸長するリフト棒を収容する一体の円形ループを備えていることを特徴とする渦巻線オーバーレイ。
【請求項10】前記リフトが三角形であり、前記一体の円形ループが前記直立要素の各々の最頂点に配置されていることを特徴とする請求項9に記載の渦巻線オーバーレイ。
【請求項11】前記リフトが三角形であり、前記一体の円形ループが前記直立要素の各々の最頂点及びその脚部に沿って配置されており、前記円形ループの各々がリフト棒を収容するようにされていることを特徴とする請求項9に記載の渦巻線オーバーレイ。
【請求項12】前記リフトが略直立で矩形をしており、且つ、前記一体の円形ループが前記直立した要素の各々の最頂点に配置され、該円形ループの各々がリフト棒を収容するようにされていることを特徴とする請求項9に記載の渦巻線オーバーレイ。
【請求項13】前記直立要素が前記ベルトの全長に沿って隔置された前記ワイヤ渦巻線の不連続のワイヤ渦巻線上に形成され、前記不連続のワイヤ渦巻線が前記連結
曲部と前記直立要素から成る多角形渦巻線を形成し、前記直立要素が前記オーバーレイの前記搬送面を横方向に横断して伸長して不連続状に配置された搬送物品に牽引力を付与するリフトを形成し、前記リフトが前記ベルトを横断方向に伸長するリフト棒を収容する一体の棒ループを備えていることを特徴とする請求項8に記載の渦巻線オーバーレイ。
【請求項14】前記リフトが三角形であり、前記棒ループが該三角形の一方の脚部に形成されていることを特徴とする請求項13に記載の渦巻線オーバーレイ。
【請求項15】上部搬送面、下部面及び側縁を有するコンベヤベルト用であって、該ベルトを横方向に横断して伸長する複数の連結棒から成る渦巻線オーバーレイにおいて、
複数のモジュラ直立ワイヤ渦巻線であって、各々が一定の一体の長さのワイヤから形成され、且つ前記搬送面から上方に伸長していて、連結曲部及び前記連結棒を収容するようにされた連結ループを含んだ部分を有した複数のモジュラ直立ワイヤ渦巻線と、
前記直立したワイヤ渦巻線を互いに隔置する隔置手段とを備え、
前記連結棒の各々が前記直立渦巻線の前記連結曲部及び前記連結ループと、前記隔置手段とを貫通して伸長するようにされて、前記モジュラ渦巻線と前記隔置手段とを動作自在に連結することを特徴とするコンベアベルトのオーバーレイ。
【請求項16】前記隔置手段が前記ベルトを横断して伸長する複数の概ね平らな螺旋状の渦巻線を備えており、該平らな渦巻線の各々が一定の長さの一体のワイヤから形成され且つ各前記平らな渦巻線を横断する位置に対向する弧状の連結曲部と平らな渦巻線の各端部の連結ループとを含み、前記平らな渦巻線が、前記直立渦巻線の前記連結曲部と前記連結ループと前記平らな渦巻線の前記連結曲部とを整列するように、互いに且つ前記直立渦巻線に対して配置されて、前記連結棒を収容するようにされていることを特徴とする請求項15に記載のオーバーレイ。
【請求項17】前記平らな渦巻線の前記連結ループもまた整列されて、前記連結棒を収容するようにされていることを特徴とする請求項16に記載のオーバーレイ。
【請求項18】前記直立渦巻線が多角形の渦巻線を含み且つ前記オーバーレイの前記側縁に隣接して配置されて、前記側縁に沿ったエッジガードを提供し、且つ、前記隔置手段が前記直立渦巻線間において前記エッジガード間の前記搬送面が略平らとなるように配置されていることを特徴とする請求項15に記載の渦巻線オーバーレイ。
【請求項19】前記直立渦巻線がその最頂点に一重の曲部を備え且つ正三角形エッジガードを形成することを特徴とする請求項18に記載のオーバーレイ。
【請求項20】前記直立渦巻線がその最頂点に一重の曲部を備えることで直角三角形エッジガードを形成することを特徴とする請求項18に記載のオーバーレイ。
【請求項21】前記直立渦巻線が略直角の曲部を含むことで矩形エッジガードを形成することを特徴とする請求項18に記載の渦巻線オーバーレイ。
【請求項22】前記直立渦巻線が前記側縁に隣接して配置されて、前記側縁に沿ったエッジガードを提供し、且つ前記側縁の一方から等距離の位置に配置されて、前記オーバーレイ上を搬送される物品を分別するレーンデバイダを形成し、前記隔置手段が前記エッジガード及び前記レーンデバイダの間の前記搬送面が概ね平らとなるように前記エッジガード及び前記レーンデバイダ間に配置されていることを特徴とする請求項15に記載の渦巻線オーバーレイ。
【請求項23】前記直立渦巻線及び前記平らな渦巻線が高張力金属ワイヤで形成されていることを特徴とする請求項16に記載のオーバーレイ。
【請求項24】上部搬送面、下部面及び側縁を有するコンベヤベルトにおいて、該ベルトが、
該ベルトを横方向に横断して伸長する複数の連結棒と、
複数のワイヤ渦巻線であって、各々が前記ベルトを横断して伸長する概ね平らな渦巻線を形成し、前記ワイヤ渦巻線の各々が自身を横断した位置に対向する弧状連結曲部を含み、該連結曲部が前記ワイヤ渦巻線の直近の隣接するワイヤ渦巻線の連結曲部と相互噛合するように互いに配置され、隣接するワイヤ渦巻線の前記相互噛合された連結曲部が前記連結棒の1本を収容して前記ワイヤ渦巻線を動作自在に連結する複数のワイヤ渦巻線と、
前記連結棒の隣接する連結棒間の隔置手段を制御するピッチ制御手段であって、該ピッチ制御手段が前記相互噛合された連結曲部と合致するように前記連結曲部間に配置された少なくとも一対の対向する細長いループを備え、該細長いループが前記連結棒の隣接する連結棒が互いに向かって移動するのを制限して該隣接する連結棒間の間隔を制御する端面を有するピッチ制御手段とを備えたオーバーレイと、
前記ワイヤ渦巻線の端部に配置されて前記連結棒を動作自在に連結する複数の連結リンクとを備えていることを特徴とするコンベアベルト。
【請求項25】前記ベルトが横方向の湾曲部の回りを移動するようにされており、前記ワイヤ渦巻線が前記対向する弧状連結曲部間の間隔が前記ベルトの一方の側から他方の側へ増大するようにテーパが付けられていることを特徴とする請求項24に記載のコンベアベルト。
【請求項26】前記ピッチ制御手段が前記連結曲部の対向する組毎に前記対向する細長いループを1組含んでいることを特徴とする請求項24に記載のコンベアベルト。
【請求項27】前記ピッチ制御手段が前記連結曲部の不連続の連結曲部上に前記対向する細長いループを1組含んでいることを特徴とする請求項24に記載のコンベアベルト。
【請求項28】前記ピッチ制御手段が前記連結曲部の対向する組毎に前記対向する細長いループを1組含み、前記テーパの付いたワイヤ渦巻線に沿った前記細長いループの各組が前記対向する連結曲部間の距離に応じて比例したサイズにされていることを特徴とする請求項25に記載のコンベアベルト。
【請求項29】前記ピッチ制御手段が前記連結曲部の不連続の連結曲部上に前記対向する細長いループを1組含み、前記テーパの付いたワイヤ渦巻線に沿った前記細長いループの各組が前記対向する連結曲部間の距離に応じて比例したサイズにされていることを特徴とする請求項25に記載のコンベアベルト。
【請求項30】前記連結リンクが一定の長さの一体のワイヤから形成され、前記ベルトの後端側に向かって前記ワイヤの端部に配置された略円形のループと、前記ベルトの前端側に向かって前記ワイヤ上の略中央に配置された細長いループとを含んでいることを特徴とする請求項24に記載のコンベアベルト。
【請求項31】前記連結リンクが高張力金属ワイヤから形成されていることを特徴とする請求項30に記載のコンベアベルト。
【請求項32】前記ワイヤ渦巻線が高張力金属ワイヤから形成されていることを特徴とする請求項24に記載のコンベアベルト。
【請求項33】上部搬送面、下部面及び側縁を有するコンベヤベルトにおいて、該ベルトが、
該ベルトを横方向に横断して伸長する複数の連結棒と、
複数のワイヤ渦巻線であって、各々が単一の一定の長さのワイヤで形成され且つ前記ベルトを横断して伸長する概ね平らな渦巻線を形成し、前記ワイヤ渦巻線の各々が各渦巻線を横断した位置に対向する弧状の連結曲部を含んでおり、前記ワイヤ渦巻線が該連結曲部が前記複数のワイヤ渦巻線の中の直近に隣接するワイヤ渦巻線の連結曲部と相互噛合するように互いに配置されており、且つ、隣接するワイヤ渦巻線の前記相互に噛合した連結曲部が前記ワイヤ渦巻線を動作自在に連結する前記連結棒の1本を収容するようにされている複数のワイヤ渦巻線と、前記搬送面を上方に伸長する複数の直立要素であって、該直立要素が前記渦巻線を形成する前記ワイヤで一体に形成され、且つ、自身と前記連結曲部とで多角形の脚部を画定するように前記連結曲部から伸長している複数の直立要素とを備えた渦巻線オーバーレイと、
前記ワイヤ渦巻線の端部に配置されて前記連結棒を動作自在に連結する複数の連結リンクとを備え、
前記直立要素が、前記ベルトの全長に沿って隔置された前記ワイヤ渦巻線の不連続のワイヤ渦巻線上に形成され、前記不連続のワイヤ渦巻線が前記連結曲部と前記直立要素から成る多角形渦巻線を形成し、前記直立要素が前記オーバーレイの前記搬送面を横方向に横断して伸長して不連続状に配置された搬送物品に牽引力を付与するリフトを形成し、
前記直立要素がその最頂点において一重の曲部を備え、それにより略直立した矩形要素を形成し、そして前記直立した矩形要素が前記ベルトを横断する方向に伸長するリフト棒を収容するようにされていることを特徴とするコンベアベルト。
【請求項34】上部搬送面、下部面及び側縁を有するコンベヤベルトにおいて、該ベルトが、
該ベルトを横方向に横断して伸長する複数の連結棒と、
複数のワイヤ渦巻線であって、各々が単一の一定の長さのワイヤで形成され且つ前記ベルトを横断して伸長する概ね平らな渦巻線を形成し、前記ワイヤ渦巻線の各々が各渦巻線を横断した位置に対向する弧状の連結曲部を含んでおり、前記ワイヤ渦巻線が該連結曲部が前記複数のワイヤ渦巻線の中の直近に隣接するワイヤ渦巻線の連結曲部と相互噛合するように互いに配置されており、且つ、隣接するワイヤ渦巻線の前記相互に噛合した連結曲部が前記ワイヤ渦巻線を動作自在に連結する前記連結棒の1本を収容するようにされている複数のワイヤ渦巻線と、前記搬送面を上方に伸長する複数の直立要素であって、該直立要素が前記渦巻線を形成する前記ワイヤで一体に形成され、且つ、自身と前記連結曲部とで多角形の脚部を画定するように前記連結曲部から伸長している複数の直立要素とを備えた渦巻線オーバーレイと、
前記ワイヤ渦巻線の端部に配置されて前記連結棒を動作自在に連結する複数の連結リンクとを備え、
前記直立要素が前記ベルトの全長に沿って隔置された前記ワイヤ渦巻線の不連続のワイヤ渦巻線上に形成され、前記不連続のワイヤ渦巻線が前記連結曲部と前記直立要素から成る多角形渦巻線を形成し、前記直立要素が前記オーバーレイの前記搬送面を横方向に横断して伸長して不連続状に配置された搬送物品に牽引力を付与するリフトを形成し、前記リフトが前記ベルトを横断する方向に伸長するリフト棒を収容する一体の円形ループを備えていることを特徴とするコンベアベルト。
【請求項35】前記リフトが三角形であり、前記一体の円形ループが前記直立要素の各々の最頂点に配置されていることを特徴とする請求項34に記載のコンベアベ
ルト。
【請求項36】前記リフトが三角形であり、前記一体の円形ループが前記直立要素の各々の最頂点及びその脚部に沿って配置され、前記円形ループの各々がリフト棒を収容することを特徴とする請求項34に記載のコンベアベルト。
【請求項37】前記リフトが略直立で矩形をしており、且つ、前記一体の円形ループが前記直立した要素の各々の最頂点に配置され、該円形ループの各々がリフト棒を収容することを特徴とする請求項34に記載のコンベアベルト。
【請求項38】上部搬送面、下部面及び側縁を有するコンベヤベルトにおいて、該ベルトが、
該ベルトを横方向に横断して伸長する複数の連結棒と、
複数のワイヤ渦巻線であって、各々が単一の一定の長さのワイヤで形成され且つ前記ベルトを横断して伸長する概ね平らな渦巻線を形成し、前記ワイヤ渦巻線の各々が各渦巻線を横断した位置に対向する弧状の連結曲部を含んでおり、前記ワイヤ渦巻線が該連結曲部が前記複数のワイヤ渦巻線の中の直近に隣接するワイヤ渦巻線の連結曲部と相互噛合するように互いに配置されており、且つ、隣接するワイヤ渦巻線の前記相互に噛合した連結曲部が前記ワイヤ渦巻線を動作自在に連結する前記連結棒の1本を収容するようにされている複数のワイヤ渦巻線と、前記搬送面を上方に伸長する複数の直立要素であって、該直立要素が前記渦巻線を形成する前記ワイヤで一体に形成され、且つ、自身と前記連結曲部とで多角形の脚部を画定するように前記連結曲部から伸長している複数の直立要素とを備えた渦巻線オーバーレイと、
前記ワイヤ渦巻線の端部に配置されて前記連結棒を動作自在に連結する複数の連結リンクとを備え、
前記直立要素が前記ベルトの全長に沿って隔置された前記ワイヤ渦巻線の不連続のワイヤ渦巻線上に形成され、前記不連続のワイヤ渦巻線が前記連結曲部と前記直立要素から成る多角形渦巻線を形成し、
前記直立要素が前記オーバーレイの前記搬送面を横方向に横断して伸長して不連続状に配置された搬送物品に牽引力を付与するリフトを形成し、前記リフトが前記ベルトを横断方向に伸長するリフト棒を収容する一体の棒ループを備えていることを特徴とするコンベアベルト。
【請求項39】前記リフトが三角形であり、前記棒ループが該三角形の一方の脚部に形成されていることを特徴とする請求項38に記載のコンベアベルト。
【請求項40】上部搬送面、下部面及び側縁を有するコンベヤベルトにおいて、該ベルトが、
該ベルトを横方向に横断して伸長する複数の連結棒と、
複数のモジュラ直立ワイヤ渦巻線を備えたオーバーレイであって、各々が一定の長さの一体のワイヤから形成され且つ前記搬送面から上方に伸長し、連結曲部及び前記連結棒を収容するようにされた連結ループを含んだ部分を有した複数のモジュラ直立ワイヤ渦巻線を備えたオーバーレイと、
前記直立したワイヤ渦巻線を互いに隔置する隔置手段であって、前記連結棒の各々が前記直立渦巻線の前記連結曲部及び前記連結ループと、前記隔置手段とを貫通して伸長し、前記モジュラ渦巻線と前記隔置手段とを動作自在に連結するようにする隔置手段と、
前記連結棒を動作自在に連結する複数の連結リンクとを備えていることを特徴とするコンベアベルト。
【請求項41】前記隔置手段が前記ベルトを横断して伸長する概ね平らな螺旋状の渦巻線を備えており、該平らな渦巻線の各々が一体の一定の長さのワイヤから形成され且つ各前記平らな渦巻線を横断する位置に対向する弧状の連結曲部と平らな渦巻線の各端部の連結ループとを含み、前記平らな渦巻線が、前記直立渦巻線の前記連結曲部及び前記連結ループと前記平らな渦巻線の前記連結曲部とを整列するように互いに且つ前記直立渦巻線に対して配置されて、前記連結棒を収容するようにされていることを特徴とする請求項40に記載のコンベアベルト。
【請求項42】前記平らな渦巻線の前記連結ループもまた整列されて、前記連結棒を収容するようにされていることを特徴とする請求項41に記載のコンベアベルト。
【請求項43】前記直立渦巻線が多角形の渦巻線を含み且つ前記オーバーレイの前記側縁に隣接して配置されて、前記側縁沿ったエッジガードを提供し、且つ、前記隔置手段が前記直立渦巻線間において前記エッジガード間の前記搬送面が概ね平らとなるように配置されていることを特徴とする請求項40に記載のコンベアベルト。
【請求項44】前記直立渦巻線がその最頂点に一重の曲部を備え、それにより正三角形エッジガードを形成することを特徴とする請求項43に記載のコンベアベル
ト。
【請求項45】前記直立渦巻線がその最頂点に一重の曲部を備え、それにより直角三角形エッジガードを形成することを特徴とする請求項43に記載のコンベアベルト。
【請求項46】前記直立渦巻線が略直角の曲部を含むことで矩形エッジガードを形成することを特徴とする請求項43に記載のコンベアベルト。
【請求項47】前記直立渦巻線が前記側縁に隣接して配置されて、前記側縁に沿ったエッジガードを提供し、且つ前記側縁の一方から等距離の位置に配置されて、前記オーバーレイ上を搬送される物品を分別するレーンデバイダを形成し、前記隔置手段が前記エッジガード及び前記レーンデバイダ間の前記搬送面が概ね平らとなるように前記エッジガード及び前記レーンデバイダ間に配置されていることを特徴とする請求項40に記載のコンベアベルト。
【請求項48】前記直立渦巻線及び前記平らな渦巻線が高張力金属ワイヤで形成されていることを特徴とする請求項41に記載のコンベアベルト。
【請求項49】上部搬送面、下部面及び側縁を有するコンベヤベルトにおいて、該ベルトが、
該ベルトを横方向に横断して伸長する複数の連結棒と、
各々が前記ベルトを横断して伸長する概ね平らな渦巻線を形成する複数のワイヤ渦巻線を備えた渦巻線オーバーレイであって、前記ワイヤ渦巻線の各々が各渦巻線を横断した位置に対向する弧状の連結曲部を含んでおり、前記ワイヤ渦巻線が該連結曲部が前記複数のワイヤ渦巻線の中の直近に隣接するワイヤ渦巻線の連結曲部と相互噛合するように互いに配置されており、且つ、隣接するワイヤ渦巻線の前記相互に噛合した連結曲部が前記ワイヤ渦巻線を動作自在に連結する前記連結棒の1本を収容するようにされている渦巻線オーバーレイと、
前記ワイヤ渦巻線の端部に配置されて前記連結棒を動作自在に連結する複数の連結リンクであって、該リンクが前記渦巻線の端部に隣接して溶接により前記連結棒に取り付けられており、前記ワイヤ渦巻線が前記溶接部と前記渦巻線の端部との間に一定の空隙を画定するように形成されている複数の連結リンクとを備えていることを特徴とするコンベアベルト。
【請求項50】前記ワイヤ渦巻線の端部が前記連結棒を収容するようにされたループで終結され、該ループが前記空隙を画定するように伸長されていることを特徴とする請求項49に記載のコンベアベルト。
【請求項51】前記ワイヤ渦巻線の端部が前記連結棒の隣接する連結棒間に配置され且つ前記溶接部と接触しないように隔置されていることを特徴とする請求項49に記載のコンベアベルト。
【請求項52】前記ワイヤ渦巻線の端部に閉鎖されたループが形成されていることを特徴とする請求項51に記載のコンベアベルト。
【請求項53】前記ワイヤ渦巻線が高張力金属ワイヤで形成されていることを特徴とする請求項49に記載のコンベアベルト。
【請求項54】前記弧状の連結曲部の少なくとも一部分には閉鎖したループが一体に形成されており、前記閉鎖したループは、前記ワイヤ渦巻線の中の直近して隣接するワイヤ渦巻線の連結曲部と相互に噛合していて前記連結棒の一つを受入れるようにされた請求項51に記載のコンベアベルト。
【請求項55】前記閉鎖したループが前記ワイヤ渦巻線の前縁側及び後縁側に一つづつ形成されている請求項54に記載のコンベアベルト。
【請求項56】前記閉鎖したループが前記ワイヤ渦巻線の前縁側に形成されている請求項54に記載のコンベアベルト。
【請求項57】上部搬送面、下部面及び側縁を有するコンベヤベルト用であって、該ベルトを横方向に横断して伸長する複数の連結棒から成る渦巻線オーバーレイにおいて、
複数のワイヤ渦巻線であって、各々が前記ベルトを横断して伸長する概ね平らな渦巻を形成し、前記ワイヤ渦巻線の各々が各渦巻線を横断した位置に対向する弧状の連結曲部を含んでおり、前記各渦巻線が前縁側及び後縁側を形成し、且つ前記ワイヤ渦巻線は、前記連結曲部が前記複数のワイヤ渦巻線の中の直近して隣接するワイヤ渦巻線の連結曲部と相互に噛合するように、互いに配置されており、前記隣接する渦巻線の相互に噛合する連結曲部が前記連結棒の一つを受入れて前記渦巻線を作動可能に連結するようにされた、複数のワイヤ渦巻線と、
各々の前記ワイヤ渦巻線の前縁側及び後縁側の一つに形成された複数の一体のピグテールループであって、前記ピグテールループの少なくとも一つが前記ワイヤ渦巻線の中央部分に設けられ、隣接する渦巻線の連結曲部と相互に噛合し且つ前記連結棒と確実に係合するようにされた、前記複数の一体のピグテールループと、
を備えていることを特徴とするコンベアベルト用渦巻線オーバーレイ。
【請求項58】前記複数の一体のピグテールループが各々の前記渦巻線の後縁側に形成され、各々の前記渦巻線の前縁側は非ループ状であり隣接する渦巻線に対して折れ曲がることがないことを特徴とする請求項57に記載のコンベアベルト用渦巻線オーバーレイ。
【請求項59】前記ワイヤ渦巻線の端部が、前記連結棒を受入れるようにされ且つ前記ワイヤ渦巻線及び前記連結棒の端部の間に間隙を設けるように伸長する一体の端部のピグテールループで終わっていることを特徴とする請求項58に記載のコンベアベルト用渦巻線オーバーレイ。
【請求項60】前記ワイヤ渦巻線の両端部が複数の前記連結棒の内の隣接する連結棒の間に配設されるように伸長する一体の端部のピグテールループで終わっており、それにより、前記ワイヤ渦巻線及び前記連結棒の端部の間に間隙が設けられていることを特徴とする請求項58に記載のコンベアベルト用渦巻線オーバーレイ。
【請求項61】上部搬送面、下部面及び側縁を有するコンベヤベルトにおいて、
前記ベルトを横方向に横断して延びる複数の連結棒と、
複数のワイヤ渦巻線を備え、各々が前記ベルトを横断して伸長する概ね平らな渦巻線を形成し、前記ワイヤ渦巻線の各々が各渦巻線を横断した位置に対向する弧状の連結曲部を含んでおり、前記各渦巻線が前縁側及び後縁側を形成し、且つ前記ワイヤ渦巻線は、前記連結曲部が前記複数のワイヤ渦巻線の中の直近して隣接するワイヤ渦巻線の連結曲部と相互に噛合するように、互いに配置されており、前記隣接する渦巻線の相互に噛合する連結曲部が前記連結棒の一つを受入れて前記渦巻線を作動可能に連結するようにされた、渦巻線オーバーレイと、
各々の前記ワイヤ渦巻線の前縁側及び後縁側の一つに形成された複数の一体のピグテールループであって、前記ピグテールループの少なくとも一つが前記ワイヤ渦巻線の中央部分に設けられ、隣接する渦巻線の連結曲部と相互に噛合し且つ前記連結棒と確実に係合するようにされた、前記複数の一体のピグテールループと、
を備えていることを特徴とするコンベアベルト。
【請求項62】前記渦巻線の両端部に配設され前記連結棒に作動可能に連結された複数の連結リンクを更に備えており、前記連結リンクは前記渦巻線の隣接する端部を溶接することにより前記連結棒に取り付けられ、そして前記渦巻線の端部は前記溶接部と前記渦巻線の端部との間に間隙を設けるように形成されていることを特徴とする請求項61に記載のコンベアベルト。
【請求項63】前記渦巻線の端部は前記連結棒を受入れるようにされたループで終わっており、前記ループは前記間隙を与えるように伸長することを特徴とする請求項62に記載のコンベアベルト。
【請求項64】前記渦巻線の端部は前記複数の連結棒の内の隣接する連結棒の間に配設され且つ前記溶接部と接触せずに離隔していることを特徴とする請求項62に記載のコンベアベルト。
【請求項65】前記閉鎖したループが前記渦巻線の端部に形成されていることを特徴とする請求項62に記載のコンベアベルト。
【請求項66】前記一体のピグテールループが閉鎖したループであることを特徴とする請求項61に記載のコンベアベルト。
【請求項67】前記閉鎖したループが前記渦巻線の前縁側及び後縁側に形成されていることを特徴とする請求項66に記載のコンベアベルト。
【請求項68】前記閉鎖したループが前記渦巻線の前縁側に形成されていることを特徴とする請求項66に記載のコンベアベルト。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、コンベヤベルト及びコンベヤベルトの支持面を形成するオーバーレイに関し、より詳細には、連結棒及び連結リンクより成る装置により一体に相互連結される種々のリフト、エッジガード及びレーンデバイダ要素を構成する一体またはモジュラワイヤ渦巻線より成るオーバーレイに関する。
【0002】
【従来の技術】
ワイヤコンベヤベルト装置は、広範な産業分野において幅広く使用されている。ワイヤメッシュオーバーレイは、一般に、ワイヤコンベヤベルトの支持面を構成しており、メッシュオーバーレイは、コンベヤベルトを幅方向に横断して伸長する連結棒により一体に相互噛合されたワイヤ渦巻線で形成されている。渦巻線オーバーレイは、連結棒により互いに相互噛合且つ連結された相互に連結された平らな渦巻線から成るのが典型的である。連結棒の端部は、スプロッケトの回りの引張リンクとしても機能する連結リンク内に挿入される。
【0003】
【発明が解決しようとする問題】
従来のオーバーレイに関係した問題点の一つは、概ね渦巻線は、オーバーレイがスプロケットの回りまたはコンベヤの回転部分を曲進する際に渦巻線のピッチを制御する備えなしに設計されていることである。ピッチは、コンベヤオーバーレイの隣接する棒間の距離と定義される。作動においては、ピッチは、コンベヤの直進時スプロケットを越える時に減少し、オーバーレイがコンベヤの回転部分または曲部を曲進する際にオーバーレイの幅に沿って変化する。ピッチの変化は、コンベヤが直進から曲部にさしかかる移行部においても生じる。しかしながら、ピッチを著しく制御することなしにピッチが変化する時はいつでも隣接する渦巻線が一団になって、一つの渦巻線の前縁が隣接する渦巻線の後縁から垂直に変位してしまう。この変位が生じた結果オーバーレイが波状になり、渦巻線の不整列が生じ、渦巻線がその弾性限界を超えた曲げ及び捩れ応力に合うと永久に歪んでしまう結果となる。
【0004】
ロインスタッド(Roinestad)の米国特許第3,929,117号及びタイリー(Tyree)の米国特許第4,878,362号には渦巻線オーバーレイに対するある種のピッチ制御手段を提供する試みが例示されている。ロインスタッド及びタイリー双方の特許とも下面に上方に向いた窪みを有してワイヤの曲り部の棒を収容するようにした渦巻線が提供されている。窪みは、棒が双方に向かって変位した場合ある程度の変位を防止できるかも知れないが、ワイヤの曲がり部では、棒を完全に収容して棒の互いの接触を防止する本発明の細長いループ程に確実にピッチを制御できない。一方で、従来の技術の渦巻線のワイヤの曲がり部は、特に、詰まった状態では、棒が互いに接触するのを完全に防止できず、ベルトの曲げ及び捩れ力で棒が一体に移動することになりピッチ制御が完全に失われる結果となる。更に、各曲部毎に渦巻線の下面に窪みを形成することはコストがかかり且つ困難なことであり、製造工程の増加に繋がり、特に、高張力ワイヤを使用する場合はそうである。
【0005】
従来の渦巻線オーバーレイの使用に関係した別の問題点は、オーバーレイがコンベヤの傾斜部分を越える時に支持面から搬送される物品が滑り落ちるのを防止する手段が概ね一切取られていないとことである。この問題を解決するために試みられたことは、もう一つの製造工程を追加するのが典型的であった。いくつかの方法の一つは、完成したオーバーレイにクリンピングまたは溶接によってクリップを締着することであった。また別の方法は、オーバーレイを横断する堅牢な棒または板をねじを用いてしっかりと取り付けることであった。これらの余分な取付工程は高コスト及び低効率をもたらすことになる。従って、経済的な方法でリフト要素を提供してオーバーレイの搬送面でのけん引力を増大させて搬送物品が傾斜部分から落下したり、オーバーレイの一部に一団となって集まるのを防止することが必要となってきた。
【0006】
更に、小型の物品または移動し易い物品を搬送する場合には、オーバーレイの側縁に沿ってエッジガードを設けて、物品がコンベヤから落下するのを防止する必要があった。過去においてもオーバーレイに板をしっかりと固定してエッジガードを設けてきたが、これも製造工程において取付のための余分な工程を含む結果となっている。コンベヤに乗せる前に測定または分別される物品に関しては、オーバーレイの支持面を複数のポケットに分割して量を測定していない物品または分別した物品を収容且つ搬送する必要があった。
【0007】
【問題を解決するための手段】
従って、本発明は、従来の技術に関係した問題の多くを克服するコンベヤベルト及びコンベヤベルト用のワイヤ渦巻線オーバーレイを提供する。
【0008】
本発明は、多数の変形態様を有する渦巻線オーバーレイに関するが、一般的には、渦巻線オーバーレイは、コンベヤを横断する方向に伸長する連結棒により一体に相互噛合されたワイヤ渦巻線から成る。該連結棒の端部は、隣接する棒を枢動自在に連結する連結リンクに連結され、且つ、コンベヤの側縁に沿って配列されている。連結リンクは、また、引張リンクとしても機能する。即ち、コンベヤを駆動するスプロケットに係合可能となる。連結リンクは、また、オーバーレイのワイヤ渦巻線と同様なワイヤで形成されても良い。渦巻線は、連結棒の端部を収容する堅いコイルまたは「ピグテール(pigtails)」を備えていても良い。
【0009】
渦巻線は、隣接する渦巻線の対応する連結曲部と相互噛合する連結曲部を備えた単純な平らな渦巻線とすることが可能である。単純な平らな渦巻線の形状をした渦巻線は、棒により連結された時に渦巻線が互いに収縮するのを可能にしている。収縮が可能になることで渦巻線、特に、動作可能に1本の棒に連結された渦巻線が互いに移動可能となり湾曲部またはスプロケット近傍等においてコンベヤのピッチの変更が許容されることになる。
【0010】
本発明の渦巻線の第1の態様は、渦巻線を横断する対向する連結曲部間にあって、コンベヤの連結棒に係合する細長いループを含んでいる。細長いループは、オーバーレイがスプロケットまたは回転部分を曲進する際にピッチ制御を可能とするように連結棒を収容する。渦巻線は、直進コンベヤにあっては、直線状、即ち、同一幅であって良く、この場合には、細長いループの幅は一定となる。または、渦巻線に一方の側または両側においてテーパを付けることも可能であり、且つ、その全長に沿ってダブルループを含むことも、また、一方の側に沿ってシングルループを含むことも可能である。
テーパの付いた渦巻線のループの幅は、テーパの量とともに変化し、固定回転コンベヤには渦巻線にテーパを付けることが可能である。細長いループの幅は、また、連結棒上での渦巻線の収縮性を決定する。テーパの付いた渦巻線またはテーパの付いていない渦巻線のいずれの場合も、ループを多ループコイルにして強さを増強させてることが可能である。
【0011】
本発明の方法により構成された渦巻線は、渦巻線が一団となるのを防止し且つ1つの渦巻線の前端が隣接する渦巻線の後端から実質的に垂直方向に変位するのを防止するピッチ制御を有している。本発明のオーバーレイは、従来のコンベヤが有していたオーバーレイが波状になったり、不整列をおこすといった問題を解決する。
【0012】
当業者には分かることであるが、渦巻線に設ける連結棒を収容するコイルまたはループの数は任意であって良く、ループまたはコイルの形状が完成オーバーレイの重要な特性を決定することとなる。円形ループまたはコイルは、渦巻線の連結棒の位置を固定する一方で、細長いループは、ループ内での棒の移動を可能にして、隣接する渦巻線が互いにある程度移動し合うのを許容する。細長いループの幅は、該ループ内での棒の移動範囲を決定する。従って、直進用のコンベヤには、連結棒の相対位置を固定する上で円形ループが好適であり、これにより、渦巻線が一団となるのが防止される。また、幅の一定したループは、スプロケット回りでの収縮制御を可能とする。他方、回転部分または弯曲部には、細長いループが、連結棒がお互いの相対位置を変化させて、渦巻線が撓んで互いに収縮し合うのを可能にする上で好適である。本発明における如く渦巻線と一体に形成した細長いループを設けることは、従来の方法より簡単で、より効率が良く且つ経済的である。
【0013】
渦巻線の第2の態様は、モジュラまたは一体に形成されたリフトまたはデバイダ要素を備えた渦巻線を含んでいる。リフトまたはデバイダは、ワイヤより成り、渦巻線に沿って配置された三角形、多角形または矩形の要素から成る直立した脚部を構成することが可能である。直立した要素の別の用途は、オーバーレイの側縁に沿って設けて、オーバーレイから物品が落下するのを防止するエッジガードとしてである。同様の要素をオーバーレイの側縁間に配置すれば、搬送中の物品を測定目的または組立を容易にするために分別するレーンデバイダとして機能させることが可能である。直立要素自体が強度を高めるために棒または板を追加挿入するために円形ループを追加して含むことが可能である。リフトまたはデバイダ要素は、牽引力を提供して、オーバーレイの移動に対して物品が過度に移動するのを防止し、且つ、所望の場所において物品を分別するのを可能にする。
【0014】
渦巻線は、その結合曲部が直近の渦巻線の結合曲部と相互噛合するように互いに配置されている。連結棒は、隣接する複数の対の渦巻線を動作自在に連結する。隣接する連結棒は、オーバーレイの側縁に沿って配置された連結リンクにより連結される。連結リンクは、概ねU字状であり、1つのリンクの閉鎖部が隣接するリンクの開口部内に載置されるように配置されている。連結棒は、U字状の脚部の穴またはスロットを介してリンクを枢動自在に相互連結している。各リンクは、2本の連結棒を、1本を閉鎖部近傍に、もう1本を開口部近傍に収容する。連結リンクは、また、渦巻線と同様なワイヤまたは平らな板により形成されても良く、また、U字状のリンクと同様な方法で連結されても良い。
【0015】
渦巻線のワイヤからリフトまたはデバイダを形成する利点は、連結棒と渦巻線を最初に組みつけた後で更に板または棒の取り付けを最小限に押さえることから、製造を単純化できることである。本発明の別の特徴は、一体の渦巻線を形ずくって異なる方向に向けて配置し、且つ、種々の位置に配置したリフト棒等を組みつけることで所望の用途に合ったオーバーレイを得ることが可能なことである。更に、渦巻線と同様のワイヤでリフトまたはデバイダ要素を形成することは、従来の板を取り付けたオーバーレイより軽く且つ使用材料の少ないオーバーレイを得ることができ、コストの低減ができる。別の経済的な利点は、渦巻線の形状変化を形成機械のプログラムを適合させることで達成可能なことからツーリングにかかるコストを排除できることである。従来のオーバーレイでは、板をオーバーレイに取り付けてリフト、デバイダまたはエッジガードを形成しており、オーバーレイへの板の取付を容易にするためにツーリングコストが発生していた。本発明では、追加のコストはなしで済ますことが可能である。
【0016】
直立要素を有した渦巻線にテーパを付けることは可能であり、直立要素は、コンベヤの幅に沿った配置位置に従って比例したサイズにされている。
【0017】
本発明の上記及びその他の特徴及び利点は、添付図面を参照しつつ、以下の本発明の好適な実施例の詳細な説明からより完全に理解されるものである。
【0018】
【実施例】
図1乃至図15を参照して、コンベヤベルトの一部に連結された渦巻線オーバーレイ部10が本発明の第1の好適な実施例に従って図示されている。該オーバーレイ部10を単純にオーバーレイと呼ぶこととする。オーバーレイ10の渦巻線は、ステンレス鋼ワイヤ等の高張力金属ワイヤで形成されることが好適である。使用可能なワイヤの例には、直径約1.19ミリメートル(0.047インチ)、18ゲージ及び引張強さ267/295KPSI及び直径約1.57ミリメートル(0.062インチ)、16ゲージ及び引張強さ258/285KPSIのANSIタイプの304ステンレス鋼を含む。ワイヤは、複数の平らな部分がコンベヤベルトの略長手方向に伸長し且つ対向する弧状連結曲部12により接合されるようにして折り曲げられてオーバーレイ10を形成している。渦巻線26は、従って、コンベヤベルトの幅方向に横断して伸長する概ね平らな渦巻線になるように一体に形成された平らな部分11と連結曲部12とから形成されている。
【0019】
図1のオーバーレイ10は、湾曲部の回りを移動して、単一方向に回転し、且つ、相互噛合され且つ横断する方向にコンベヤベルトを横断して伸長する連結棒14により動作自在に連結された連結曲部12を有するテーパの付いた渦巻線よる成っている。渦巻線にテーパが付いているということは、コンベヤベルトを幅方向に横断する各渦巻線の長さが異なることを意味している。オーバーレイの側縁、即ち、外側縁16及び内側縁18に沿って連結リンク20がコンベヤベルトの長手方向に互いに入れ子式に伸長するように配置されている。該リンク20は、棒14の端部を収容して、オーバーレイ10の棒を枢動自在に相互連結している。
【0020】
図13乃至図15において詳細に分かるように、リンク20は、概ねU字状をしており、閉鎖側部22、開放側部24及び該開放側部24近傍においてリンク20の各脚部上で軸受け面を形成する略円形の開口21を有している。対向軸受け面を形成している対向スロット23は閉鎖側部22近傍に配置されて、各棒14が1つのリンク20の円形開口21及び隣接するリンクのスロット内に枢動自在に保持される。すべてのリンク20は棒14が互いに自由に枢動及び移動できるスロットにより長手方向に拡張収縮自在となり、これによりオーバーレイが垂直方向に可撓自在となって適当な端部プーリやスプロケットの回りを垂直に移動して通過して行くのが可能となる。棒14の端部はトラス処理されており、棒をリンク内に維持するために、棒を円形開口21に対してリンクの外側に向けては溶接部25で、オーバーレイの内側に対しては溶接部27により固定することが可能である。溶接部25及び27はスロット23内での棒の移動に影響を及ぼすことはない。所望の長さのコンベヤベルトは棒14、リンク20及びオーバーレイ10の組立体により形成される。オーバーレイ10は米国特許3,920,117号、第4,078,655号及び第4,940,133号に開示されているタイプのベルトと共に使用可能であり、前記特許の開示内容は参考までに本書に組み入れられている。または、米国特許第4,078,655号の図6乃至図8に開示され且つ符号78及び80にて参照されているタイプの平板リンクをU字状リンク20に代えて使用することがかのうである。
【0021】
オーバーレイ10はテーパの付いた渦巻線26より成っている。各渦巻線26はダブルテーパを有している。即ち、平面図で見ると、前縁28及び後縁30にテーパが付けられている。図2及び図3には、それぞれダブル及びシングルのテーパを有する渦巻線の短部が図示されている。図2及び図3の渦巻線は図1のう26とは異なるものであるが、テーパのタイプを短に例示するために含まれている。双方のテーパの付いた渦巻線において、渦巻線の幅は一端から他端へ向けて増大している。渦巻線のテーパは隣接する棒間の最大分離距離に密接に合致している。図2のダブルテーパ渦巻線の前縁28及び後縁30は渦巻線の幅を横断してテーパが付けられている。対称的に、図3のシングルテーパの渦巻線では、前縁28のみにテーパが付けられており、後縁30は渦巻線の幅方向に真っすぐになっている。ダブルテーパにするかシングルテーパにするかは、オーバーレイ部分の曲率及び棒間でどれだけの収縮量を所望するかにかかっている。
【0022】
図1のオーバーレイの渦巻線26の端面図を図4及び図5に示しており、図4は幅広端部及び図5は幅狭端部を図示している。渦巻線26の平らな渦巻線構造体には、連結曲部の一重部分に沿って対向する関係、即ち、一重の平らな部分11の対向する端部に配置されるのが好適である細長いループ32が組み込まれている。細長いループ32の長さは棒が移動できる距離により決定され、これによりオーバーレイのピッチ制御がもたらされる。細長いループ32は渦巻線のテーパの付いた長さ方向に沿って比例するようなサイズにされて、コンベヤの湾曲部を許容できるのが好適である。図1の渦巻線26は対向する方向ループ32を2組有しているが、即ち、符号32’で表した中央の組及び符号32”で表した外側の組、ループの位置決めに就いては多くの変形が可能である。例えば、各及びそれぞれの連結曲部が1個の細長いループを有することも可能であり、ベルトの内側に隣接する連結曲部が細長いループを有することも可能であり、内側の端部の連結曲部のみが細長いループを有することも可能であり、または、細長いループを隔置して、連結曲部の一重の部分上には設けないようにするのも可能である。例えば、図3の内側は6番目の曲部毎にその後縁に沿ってのみピグテールループを有している。
【0023】
細長いループ32により提供されるピッチ制御を図6乃至図11に示しており、隣接する棒14が該棒を動作自在に連結している渦巻線26の一部と共に示している。図1及び図3乃至図12で例に挙げたベルトは、米国特許第4,940,133号において開示されている如く、該ベルトの内縁18が収縮するのが防止される省スペースベルト(space-saver belt)として機能するように設計されている。図6乃至図8では、棒14が互いに平行且つ同一ピッチにあって、ベルトが真っすぐに進行する状態が示されている。図9乃至図11では、ベルトが横方向の湾曲部の回りを進行する状態が示されている。このタイプのベルトにおいては、該ベルトの内縁18は、図8及び図11の等棒間隔から分かるように、同一の第1のピッチのままになっており、図6及び図9の棒間隔を比較すれば分かるように、ベルトの外側縁16は拡大された第2のピッチへ拡張されている。
【0024】
図示の渦巻線部分は対向する細長いループ32を含んでいる。細長いループ内での棒の位置により、該棒が隔置される距離が決定され、これにより隣接する渦巻線が互いに拡張されるのか収縮されるのかが決定される。図6から分かるように、隣接する棒が細長いループ32の最内部の軸受け面34にほぼ当接している時は、渦巻線が最大に収縮されている時である。図1のオーバーレイはテーパの付けられたオーバーレイであることから、テーパの付いたオーバーレイを許容するようにオーバーレイの幅方向での拡張及び収縮量が変化する。図7及び図8で分かるように、オーバーレイが最大に収縮した状態にあるにもかかわらず、隣接する棒14は細長いループ32に対して異なる位置にある。同様に、図9乃至図11は図6乃至図8に示されたオーバーレイより拡張されたオーバーレイの一部を示しており、棒は最外側の軸受け面に向けて配置されている。隣接する棒14ガ細長いループ32の最外側の軸受け面に当接すると、渦巻線は最大に拡張された状態となる。拡張または収縮の量は細長いループ内の棒の位置により決定される。図12は相互噛合した渦巻線26を連結する2本の隣接する棒の詳細図である。図12の渦巻線26は互いに僅かに収縮し合っている。ベルトのが完全に拡張すると、棒は連結曲部の内側面に直接当接することになる。
【0025】
上記に述べたように、図1に例示したベルトの内側縁18は一定のピッチのままに維持される。ピッチ制御ループは、従って、ベルトの内側縁に沿っては設けられていない。然し乍ら、米国特許第4,078,655号に開示されたベルトの如くベルトの内側縁が収縮する場合には、ピッチ制御ループがベルトの内側縁に隣接して配置されるのが好適である。ピッチ制御ループは双方向に横方向の湾曲部の回りを移動するように設計されたベルトまたは米国特許第3,920,117号に開示された如き直線移動するように設計されたベルトの幅を横断した適当な位置に配置することが可能である。
【0026】
一般に、一重の渦巻線は1個または2個の端部を有しており、それらはオーバーレイの側縁に隣接する最後の曲部であり、何らかの方法で終結されている。この渦巻線の終結は通常ワイヤ端部においてピグテールと呼ばれるオイルまたはループを形成することで達成される。図1の実施例では、各渦巻線のピグテール38は渦巻線の前縁28からベルトの内側の前縁棒の前方及び内側の後方に向けて隔置されている。図16の実施例では、各渦巻線が前縁28において1本の棒の端部で固定されたピグテール38を有している。これにより、渦巻線の後縁30が前記棒とその後縁において相互噛合するのが可能となる。従って、1本の渦巻線の収縮性は、ピグテールが前縁にのみあることから、2本隣接する棒に関しては一方の側にのみ可能となる。然し乍ら、各渦巻線が後縁において別の隣接する渦巻線に相互噛合していることから、連続した渦巻線より成るオーバーレイの作用ではすべての渦巻線が棒に対していずれかの方向に収縮できることとなる。
【0027】
このことは以下に説明するモジュラタイプの実施例でも同様である。一対の棒上にあるすべての個々の渦巻線は、直立のものであろうが、平らなものであろうが、その前縁において自身を棒に固定するピグテールを有している。ピグテールの形状及び位置に関する別の構成は図94乃至図96を参照して説明する。
【0028】
概して、図16乃至図89は搬送中の物品に牽引力を付与したりまたは分別するリフト、デバイダまたはエッジガードとして配置された直立要素を有する渦巻線オーバーレイの種々の実施例を例示している。直立要素は渦巻線上に一体に形成されるか、または、ワイヤ形成され且つスペーサで組付けられ、好適にはワイヤ渦巻線で形成されて、オーバーレイを形成するモジュラ要素である。図面の明瞭化を図るために、図面にはこれを図示していないが、直立要素を備えたオーバーレイも渦巻線に方向にループを組み込んで図1乃至図12に就いて説明したピッチ制御を提供することも可能であり、また、渦巻線にテーパを付けて、直立要素をそれに応じて比例したサイズにすることも可能である。好適な実施例のすべてが、上記に説明した如く、隣接する渦巻線が互いに少なくとも一方向に収縮し合うことの可能な渦巻線オーバーレイを示している。円形ループと細長いループとの組み合わせはどんなものでも当該実施例に組み入れることが可能であり、これにより、渦巻線と棒との間の固定した関係または棒間のピッチ制御が可能となる。好適な実施例のすべてが、上記に説明したが如く互いに類似の関係で連結棒及び連結リンク等のある一定の共通部品を備えていることから、以下の実施例では概ねそれらの異なる点に就いて説明することにする。特に、渦巻線、その形状及び相互関係に就いて説明を行い、その他の共通部品に就いては、変更がなされている場合にはそれに就いて説明を行うことにする。図91乃至図93は上記に説明したオーバーレイのいずれとも使用可能な連結リンクの代替実施例を例示している。図中の符号において、前側または前縁28及び/または後側または後縁30の符号の付し方は、以下の実施例では、搬送方向に従って付している。
【0029】
図16乃至図32はその搬送面上に直立要素を取り付けた一体のワンピースのオーバーレイを例示している。一体と言う用語はベルトの幅の相当の部分に亙って、好適にはベルトの一方の側から他方の側へ新調する1本のワイヤで形成された個々の渦巻線の形成に関して言及している。例えば、連結リンクが1列にベルトの中央に配置されている場合には、一体の渦巻線は該リンクの中央線のいずれの側にも配置可能であるが、一以上の直立要素は一体部分に一体に形成される。一般に、直立要素は任意の多角形の形状であって良く、当該実施例では正三角形である。
【0030】
図16乃至図19はオーバーレイの搬送面44または頂部に、図17で分かるように、不連続に配置されてリフト42を形成する直立要素より成る本発明の第2の好適な実施例によるオーバーレイ40を示している。該オーバーレイ40の下部面46は図18から分かるように概ね平らである。オーバーレイ40は2つのタイプの渦巻線から構成されている。即ち、平らな渦巻線48と、棒14により一体に相互連結された三角形の螺旋状渦巻線50である。平らな渦巻線48はリフトとして作用するように不連続に配置された三角形の渦巻線50間でオーバーレイの搬送面を形成している。リフトは、特に、オーバーレイにより傾斜面を搬送される物品が互いに且つ搬送面に対して滑り易くなり、傾斜の底部で蓄積されてしまうような場合に該物品を牽引する。リフト42の不連続列間の間隔はオーバーレイの組立中に幾つかの平らな渦巻線48間に直立した渦巻線を単純に配置することにより変更することが可能である。リフト42の間隔は搬送する物品のタイプにより決定され、例えば、物品が大きくなれば、小さなものの場合より大きくなる。
【0031】
図20乃至図24は本発明の第3の好適な実施例によるオーバーレイ52を示しており、図21及び図22から分かるように、該オーバーレイはその側縁に沿って配置されたエッジガード54を備えている。オーバーレイ52は複数のシングルタイプの一体渦巻線56から構成されており、各個々の渦巻線がその端部に三角形の螺旋状部58と該螺旋状部間の平らな螺旋状部60とを有している。渦巻線56の三角形螺旋状部58は互いに整列されて、オーバーレイの側縁に沿って長手方向に伸長して物品がコンベヤから落下するのを防止するエッジガード54を形成している。図23及び図24は側縁から異なる距離にある渦巻線の断面図である。図23は三角形螺旋状部58及び渦巻線端部のピグテール38を示している。図24は平らな螺旋状部60の1つを示している。
【0032】
図25及び図26は本発明の第4の好適な実施例によるオーバーレイ62を示しており、該オーバーレイはエッジガード64を形成する直立要素と好適には中央のレーンデバイダ66を形成する直立要素とを備えている。オーバーレイ62は複数のシングルタイプの一体渦巻線で構成されており、各個々の渦巻線68が三角形の螺旋状端部70及び三角形の螺旋状中央部72、及び該三角形螺旋状端部及び中央部間の平らな螺旋状部分74を有している。渦巻線が互いに整列されると、三角形の螺旋状端部70が図20乃至図24のオーバーレイのエッジカード54にほぼ類似したエッジガード64を形成する。更に、三角形の螺旋状中央部72がレーンデバイダ66を形成する。エッジガード64及びレーンデバイダ66の双方ともオーバーレイを長さ方向に伸長し、エッジガードは物品の落下を防止し、レーンデバイダはオーバーレイ状で物品を分別する。本実施例ではシングルレーンデバイダ66が例示されているが、個々の渦巻線は任意の数の直立した螺旋部を有することが可能であり、オーバーレイの他の渦巻線の直立した螺旋状部と整列した場合には、所望の数のレーンデバイダを形成することとなる。オーバーレイ及びエッジガードの頂面図及び側面図は図20乃至図24に例示した実施例と同様である。
【0033】
図27及び図28は本発明の第5の好適な実施例によるオーバーレイ76の立面端面図を示しており、該オーバーレイはエッジガード78を形成する直立要素、更に、中央レーンデバイダ80を構成するのが好適である直立要素及びリフト84を形成する不連続に配置された三角形の螺旋状渦巻線82を備えており、すべての直立要素は正三角形として構成されている。本実施例は、本質的には、図16乃至図19及び図25及び図26の実施例の特徴を結合したものであり、従って、そのオーバーレイは双方の利点を有していることになる。オーバーレイ76は2つのタイプの渦巻線から構成されており、即ち、三角形の螺旋状端部88と三角形の螺旋状中央部90との間に平らな領域を有する渦巻線86(1)及び棒14により一体に相互連結される三角形の螺旋状渦巻線82(2)である。図25及び図26の実施例に就いて上記に説明したように、渦巻線86は整列されると、エッジガード78及びレーンデバイダ80を備えたオーバーレイを提供する。
【0034】
更に、三角形渦巻線82は不連続して配置されて、図16乃至図19に就いて説明したように、リフト84を画定し、その結果生じるオーバーレイ76はその搬送面上に概ね平らな搬送領域を有するポケット92を有している。図27及び図28はオーバーレイ76の長さに沿った異なる領域でのオーバーレイの正面図を示しており、図27はエッジガード78及びレーンデバイダ80を、図28は三角形の螺旋状渦巻線82を示している。エッジガード78及びレーンデバイダ80を設けることでコンベヤ上で物品を分別しとくことが可能になり、リフトにより傾斜面を移動する物品に必要な牽引が提供される。その結果、ポケット92は物品を分別して保持し且つ物品が搬送面及び互いに摺動及び移動し合うのを概ね防止する。上記に説明した如く、レーンデバイダの数は所望の数の三角形の螺旋状中央部を有する渦巻線86を端に形成することで調整することが可能である。オーバーレイ76は量を未測定の物品を搬送したり、または、組立やその他の加工を必要とする部品を分別維持するのに特に効果がある。
【0035】
図29及び図30は搬送面上に直立要素を合体した一体でワンピースの渦巻線から構成された別のオーバーレイ構成を図示している。これらの実施例では、直立要素は直角三角形である。以下の実施例の渦巻線は前側で搬送面に直立になった直角三角形の脚部を有するように図示されているが、反対の構成、即ち、オーバーレイの後側で垂直脚部を有していても良く、ある用途では後者が好適となることもある。
【0036】
図29は図16に示したオーバーレイ40の直角三角形リフト版であるリフト126を有するオーバーレイ124の側面図であり、その説明はオーバーレイ40の説明を参照すれば良い。オーバーレイ部124は平らな渦巻線が直角三角形の螺旋状渦巻線130と棒14により相互連結されて構成されている。図30はエッジガード134を有するオーバーレイ部132の側面図であり、図20に示したオーバーレイ52の直角三角形版である。
【0037】
エッジガード及び中央レーンデバイダを有した図25及び図26に示したオーバーレイ62の直角三角形版を考案することも可能であり、その側面図は図20の側面図と同じであり且つ図25の正面立面図と類似したものとなる。図27及び図28に示したオーバーレイ76の直角三角形版もまた考案可能であり、図27及び図28の正面立面図に類似したものとなる。その結果生じるオーバーレイは図27のポケット92に類似した搬送面上に概ね平らな搬送領域を有するポケットを有することになる。
【0038】
図31及び図32は搬送面上に正方形または、より広義には、矩形の直立要素を合体した一体のワンピース渦巻線より成る更に別のオーバーレイの構成を示している。直立要素は2個の直角曲部を組み入れて、矩形の脚部を形成し、水平脚部がオーバーレイの搬送面と平行になり、棒間の距離は長さにおいて等しくすることが可能である。
【0039】
図31は図16に示したオーバーレイ40の矩形版であるオーバーレイ194を示しており、その説明に関してはオーバーレイ40の説明を参照すれば良い。矩形渦巻線200は搬送面に直立している概ね2個の垂直脚部201を有している。垂直脚部201は搬送面に閉口な脚部202により結合されている。該脚部201及び202は略直角の曲部をその間に有している。図32は図20に示したオーバーレイ52の矩形版であるオーバーレイ204を示しており、その説明は前記オーバーレイ52の説明を参照すれば良い。図25に示したオーバーレイ62の矩形版を考案することもまた可能であり、その正面立面図は図25と同様になる。図27及び図28に示したオーバーレイ76の矩形版を考案することもまた可能であり、その正面立面図及び側面図は図27及び図28、及び図32とそれぞれ同様となり、その結果生じるオーバーレイは図27のポケット92と同様な搬送面上に概ね平らな搬送領域を有するポケットを有することとなる。
【0040】
図33乃至図46は図20乃至図24のエッジガードの実施例及び図25及び図26のエッジガードとレーンデバイダとが組合わさった実施例と同様なモジュラオーバーレイの構成を示している。モジュラオーバーレイ実施例は直立した渦巻線構成要素と平らな渦巻線構成要素とが一体に組立られて構成されて、レーンデバイダ付きまたはなしのエッジガードを形成している。一体渦巻線と同様に、直立要素は任意の多角形の形状であって良く、高張力ステンレス鋼ワイヤにより形成されるのが好適である。
【0041】
図33乃至図40は本発明の第6の好適な実施例によるオーバーレイ94を示しており、該オーバーレイは図34及び図35から分かるように、オーバーレイ94の側縁に沿って配置されたエッジガード98を形成するモジュラ直立三角形渦巻線96と、該エッジガード98間に配置されてオーバーレイの搬送面を形成する平らな渦巻線100と、エッジガード98間のスペーサとを備えている。個々の渦巻線96及び100、及び棒との関係を明確に説明するには図36及び図37を参照すれば良い。図36及び図37はオーバーレイの一方の側縁のみを示しているが、反対側の側縁はそれとミラーイメージ的に類似したものである。直立渦巻線96はその側縁の双方に円形のループ102を有しており、該ループは棒14の回りにピグテールを形成してループを棒に固定する。渦巻線96の円形ループ102は渦巻線の前縁に形成される。同様に、平らな渦巻線100もまた同一棒14の回りにピグテールを形成する円形ループ108を有している。円形ループ102及び108はそれぞれの渦巻線用のピグテールであり、従って、同一の棒に連結されている。
【0042】
オーバーレイ94は図20のオーバーレイ52のモジュラ版であり、その側縁に隣接して配置された正三角形の螺旋状渦巻線96及び該三角形渦巻線96間に配置された平らな渦巻線100を有している。三角形渦巻線96は違いに整列されて、オーバーレイの側縁に沿って長手方向に伸長するエッジガード98を形成して、物品がコンベヤから落下するのを防止している。図38乃至図40は側縁から異なる距離におけるモジュラ渦巻線の断面図を示している。図40は三角形渦巻線96の断面図であり、図39は平らな渦巻線100の断面図である。図40はピグテール102近傍の三角形渦巻線96の断面図である。
【0043】
図41乃至図46はモジュラオーバーレイの構成の変形例を例示している。図41及び図42は本発明の第7の好適な実施例によるモジュラオーバーレイ112を示している。オーバーレイ112は図25のオーバーレイ62のモジュラ版である。平らな渦巻線122は直立渦巻線114及び118間に配置されて概ね平らな搬送面を形成している。勿論、より多くの中央渦巻線118を使用してオーバーレイを横断する多数のレーンデバイダを形成し、その間に短い平らな渦巻線122を配置することも可能である。図41及びず42はそれぞれ正三角形を含む任意の多角形の形状を有するオーバーレイ部分の頂面図及び正面立面図である。
【0044】
個々の渦巻線114、118及び122と棒との関係は図33乃至図40のオーバーレイ94に関して上記に説明したものと同様である。中央渦巻線118はエッジガード96と同様な方法で棒14に連結されている。上記に説明した円形ループ及び棒との関係及び斯かる配置の収縮性を参照すれば良い。
【0045】
図43乃至図46は図33乃至図40のモジュラエッジガードの実施例及び図41及び図42のエッジガードとレーンデバイダとの組み合わせた実施例の代替例である。図43は図33に示したオーバーレイ94の直角三角形版であるモジュラオーバーレイ部174の側面立面図である。図43はまた図41に示したオーバーレイ112のモジュラ直角三角形版の側面図である。図44は側縁の直角三角形モジュラ渦巻線の断面図
を図示したものである。
【0046】
図45及び図46は矩形直立渦巻線を有する別のモジュラオーバーレイの構成を図示している。図45は矩形渦巻線250から成るエッジガード252を有し且つ図33に示したオーバーレイ94の矩形版であるオーバーレイ部248を図示している。図46は側縁の矩形モジュラ渦巻線の断面図を図示している。図45もまた図41に示したオーバーレイ112のモジュラ矩形版の側面図である。図46は側縁の矩形モジュラ渦巻線の断面図である。
【0047】
図47乃至図54は本発明の第8の好適な実施例によるオーバーレイ268を示しており、該オーバーレイはエッジガード270を形成する直立要素と、中央レーンデバイダ272と、リフト276を形成する不連続に配置された三角形螺旋状渦巻線274とを備えている。オーバーレイ268は図16に示したオーバーレイ40と図32に示したオーバーレイ210との組み合わせ版である。即ち、オーバーレイ268は矩形螺旋状端部280と一体の矩形螺旋状中央部282との間の平らな領域279を有する一体の渦巻線278及び棒14により一体に相互連結された三角形螺旋状渦巻線274から構成されている。矩形直立要素は、整列されるとエッジガード270及びレーンデバイダ272を形成している。更に、三角形渦巻線274が不連続に配置されてリフト276を画定すると、それにより生じるオーバーレイ268はその搬送面上に概ね平らな搬送領域を有するポケット284を有することとなる。図48及び図49は異なる基準線からのオーバーレイの正面図であり、図48はエッジガード270及びレーンデバイダ272を示し、一方、図49は三角形螺旋状渦巻線274を示している。上記に説明した如く、ポケットの数は所望の数の矩形螺旋状中央部を備えた渦巻線278を単に形成することにより調整可能である。図51乃至図53は端部及び中央に矩形螺旋状部を有する1本の渦巻線2
78の側縁から異なる距離における断面図である。
【0048】
オーバーレイ268は正三角形リフト、矩形エッジガード及びレーンデバイダを使用しているが、直立要素には任意の幾何学形状の組み合わせを使用することが可能である。異なる形状を組み合わせることは本発明の範囲内のことである。直立要素用に選択された形状は所望の牽引量、搬送する物品のサイズ及びタイプ、傾斜の角度等の様々な要素により決定される。
【0049】
図55乃至図63はその搬送面上に直立要素を合体した一体の渦巻線より構成された追加のオーバーレイの構成を例示している。これらの実施例では、直立要素は棒リフトであり、該棒リフトはオーバーレイ搬送面の上方の該棒リフトを収容するループを組み入れて、より頑丈なリフトを提供する多角形形状を備えている。以下の実施例を説明するために種々の三角形形状が図示されているが、上記に説明した形状のいずれも、または、その他の多角形形状も本発明の範中に入るものである。
【0050】
図55乃至図59は本発明の第9の好適な実施例によるオーバーレイ286であり、該オーバーレイは、図55及び図56から分かるように、オーバーレイの搬送面上に不連続に配置されたリフト288を形成する直立要素を備えている。オーバーレイ286は一体のリフト渦巻線290から構成されており、各個々のリフト渦巻線290は直立部292、平坦部294及び前記直立部に一体に形成された円形ループ296を有している。円形ループ296は横断する方向にオーバーレイを横断して伸長するリフト棒298を収容する。リフト棒298はオーバーレイ286の搬送面に平行に配置されて、リフト288に追加の強度を付与している。リフト棒298の端部はオーバーレイの側縁に隣接した最外側のコイルループ内に該リフト棒を保持するトラス297で終結している。図示されてはいないが、トラスはコイルループに溶接されてリフト棒を使用する本発明のすべての実施例において確実な取付を保証している。リフト渦巻線290は概ね平らな搬送面を形成する平らな螺旋状渦巻線300内で不連続に配置されている。図58及び図59は側縁から異なる距離にあるリフト渦巻線及びリフト棒の断面図を図示している。
【0051】
オーバーレイ286はリフト棒298を保持する3個の直立螺旋状部292を備えた正三角形のリフト渦巻線使用するが、リフト渦巻線は、リフト288を更に強化するために、任意の数の直立螺旋状部を使用して形成さすることが可能である。更に、オーバーレイ286のコイルループ296は三角形部の最頂部に形成されるが、以下の実施例からわかるように、コイルループは直立要素のいずれの部分に形成されても良い。
【0052】
図60及び図61はその搬送面上に不連続に配置されたリフト304を備え、図55に示したオーバーレイ286の直角三角形版であり且つ一体リフト渦巻線306より構成されているオーバーレイ302を示しており、各個々のリフト渦巻線306は直立の直角三角形部308、平坦部310及び直立部に一体に形成された円形コイルループ312を有している。該円形コイルループ312はオーバーレイを横断して水平に整列され、該オーバーレイを横断して伸長するリフト棒314を収容し、且つ、搬送面に水平に配置されてリフト304に追加の強度を付与している。リフト棒314の端部は同様にオーバーレイの側縁に隣接した最外側のコイルループ内にリフト棒を保持するトラス315で終結されている。リフト渦巻線306は概ね平らな搬送面を形成している図55の平らな渦巻線300と同様な平らな螺旋状渦巻線間で不連続的に配置されている。
【0053】
図62及び図63は本発明の第10の好適な実施例によるオーバーレイ318を図示しており、該オーバーレイはその搬送面上に不連続に配置された多数の棒リフト320を備えている。オーバーレイ318は図60に示したオーバーレイ302の多リフト棒版であり、ほぼオーバーレイ302と類似している。多数の棒リフト320は個々の一体リフト渦巻線322を備えており、該渦巻線の各々は直立した直角三角形部324及び平坦部326を有している。各直立部324は一体の頂部コイルループ328及び直角三角形の垂直脚部上の一体のコイルループ330を有している。頂部コイルループ328はオーバーレイを横断して互いに水平に整列されて、その端部でトラス333で終結した頂部リフト棒332を収容する。同様に脚部コイルループ330はオーバーレイを横断して互いに水平に整列されて、その端部でトラス335で終結した脚部リフト棒334を収容する。頂部リフト棒及び脚部リフト棒は一体となってリフト320に剛性と強度を付与する多棒リフトを形成する。リフト渦巻線322は概ね平らな搬送面を形成する図55の平らな渦巻線300と同様な平らな螺旋状渦巻線間で不連続に配置されている。
【0054】
図64乃至図69は図60及び図62の棒リフト実施例と同様なモジュラオーバーレイの構成を図示している。上記に説明した実施例と一致した以下のモジュラオーバーレイは直角三角形の直立要素を有している。
【0055】
図64乃至図67は本発明の第11の好適な実施例によるオーバーレイ338を図示しており、該オーバーレイはその搬送面上に不連続に配置された棒リフト340を備えている。オーバーレイ338は図60に示したオーバーレイ302のモジュラ版であり、各リフト340は個々のモジュラ直角三角形渦巻線と、リフトベース346を形成する個々の平らな渦巻線344とを備えている。直角三角形渦巻線342はその最頂部曲部に頂部コイルループ348を有している。リフト棒350は横断方向にオーバーレイを横断して伸長して、コイルループ348内に収容される。
【0056】
図66及び図67は1個のモジュラ直角三角形渦巻線の詳細図を図示している。図66は1個のモジュラ直立渦巻線342及びリフト棒350の一部を収容しているコイルループ348の正面図である。渦巻線342の端部は棒14の回りでピグテール349で終結しており、同様に、直立渦巻線近傍の渦巻線344の端部はピグテール351で終結している。図67はオーバーレイ棒の1本がリフト棒350により被覆された、渦巻線342と344とにより連結された2本のオーバーレイ棒の詳細頂面図である。隣接する渦巻線の相互噛合関係は隣接する平らな渦巻線352がモジュラ直立渦巻線342及びモジュラの平らな渦巻線344と棒14を共有しているのを示した図67に明瞭に示されている。渦巻線は棒14の1本の回りで互いに収縮自在となっており、この場合、該棒はピグテール349及び351を備えていない。
【0057】
図68は図64のオーバーレイ338と同様なオーバーレイ部の詳細図を図示しているが、直立渦巻線342の近傍の平らな渦巻線344の端部に延長されたピグテール353が設けられている。ピグテール353は、棒14の回りで覆われていると言うよりは該棒から延長隔置された位置で渦巻線ワイヤの一方の端部に配置されていることから、延長されていることとする。延長ピグテール及びその効果に就いての説明は図94乃至図97を参照するものとする。
【0058】
図69は本発明の第12の好適な実施例によるオーバーレイ356を図示しており、該オーバーレイはその搬送面状で不連続に配置された多棒リフト358を備えている。オーバーレイ356は図62に示したオーバーレイ318のモジュラ版であり、各リフト358は個々のモジュラ直角三角形渦巻線360及びリフトベース364を形成する個々の平らな渦巻線362を備えている。直角三角形渦巻線360はその最頂部の曲部に頂部コイルループ366と該直角三角形の形状の垂直脚部に沿った脚部コイルループとを有している。直角三角形渦巻線360が一対のオーバーレイ棒14間で整列されると、コイルループがオーバーレイを水平に整列する。頂部コイルループ366は頂部リフト棒370を収容し、同様に、脚部コイルループ368は脚部リフト棒372を収容する。棒370及び372は双方ともオーバーレイ面に平行となるようにオーバーレイ356を横断して伸長している。リフト棒370及び372はそれぞれトラス371及び373で終結されている。リフト358及びリフトベース364はオーバーレイの全幅に亙って横断して、図55の平らな渦巻線300と同様な概ね平らな搬送面を形成する平らな螺旋状渦巻線間で不連続に配置されている。
【0059】
図70乃至図73は本発明の第13の好適な実施例によるオーバーレイ376を図示しており、該オーバーレイはその搬送面に不連続に配置されたリフト378を備えている。オーバーレイ376は図55に示したオーバーレイ286の垂直で長方形または90°のリフト版であり、各々が直立部382、平坦部384及び直立部に一体に形成された円形コイルループ386を有した一体のリフト渦巻線380から構成されている。円形コイルループ386はオーバーレイを横断して水平に整列されて、該オーバーレイを横断して伸長し、且つ搬送面に水平に配置されて該リフト378に追加の強度を付与するリフト棒388を収容する。リフト棒388の端部はオーバーレイの側縁に隣接した最外側のコイルループ内にリフト棒を保持するトラス390で終結されている。リフト渦巻線380は図67の平らな渦巻線300に類似した平らな螺旋状渦巻線間で不連続に配置されている。図71及び図72はオーバーレイの平坦部と垂直部382との90°の関係を明瞭に示したリフト渦巻線380の断面図である。
【0060】
図74及び図75はそれぞれ図70乃至図73に示したように90°の直立部382上に取付ることができる垂直渦巻線394及び396の2つの例を示している。渦巻線394及び396は溶接、接着、摩擦嵌めまたは図中に示したように雌ねじの切られた部分にねじ止めする等の適当な方法により直立部382に固定される。直立渦巻線394及び396を最も効果的に使用するために、下に横たわる渦巻線398の直立部382は、垂直渦巻線がそれ自体に取り付けられた時に、垂直渦巻線の列がリフトを効果的に形成するように、該渦巻線に十分に一体的に形成されていなければならない。これに関しては、図82を参照して説明する下に横たわる渦巻線が垂直渦巻線を取り付けるための所望の構成を表していると言える。それらの如き垂直渦巻線を使用して形成されるリフトはこれまで説明して来た幾何学的リフトまたは棒リフトより可撓性を有しており、それら2つのリフトはより剛性が高い。その他すべての変形例は同様であるが、渦巻線398に取り付けられてリフトを形成する一連の垂直で逆切頭円錐の渦巻線394により図75に示すような正常に向いた切頭円錐の渦巻線396より大きな製品支持が提供されることは当業者には明らかなことである。これらの可撓性のあるリフトは重量の軽いまたは特に壊れやすい物品を取り扱う場合に好ましい。これらの可撓性のあるリフトの好適な使用例は例えばアイスクリームコーン等の軽量物品を支持するような個々の物品の支持として使用される場合である。
【0061】
図76乃至図86はその搬送面上に直立要素を合体した一体の渦巻線で構成された追加のオーバーレイの構成を例示している。これらの実施例では、直立要素が棒リフトであり、該棒リフトを収容する形状の多角形から成っており、より堅固で剛性の高いリフトを提供する。本発明の渦巻線と一緒に棒(rod)または棒(bar)を使用することは渦巻線の適当なループ内に該棒(rod)または棒(bar)を挿入する簡単な組み立て工程をもたらすことになる。より確実な固定が要求される場合には、渦巻線の容易に接近可能な部分に該棒(rod)または棒(bar)を溶接すれば良い。これはねじ、溶接等により棒(rod)または棒(bar)に堅牢に固定されなければならなかった従来技術の板に就いて必要であったタイプの取付方とは対照的である。正三角形や垂直な長方形の形状のみが示されているが、任意の多角形の形状も本発明の範疇である。
【0062】
図76乃至図79は本発明の第14の好適な実施例によるオーバーレイ400を図示しており、該オーバーレイは図77及び図78から分かるように、その搬送面上に不連続に配置されたリフト402を形成する正三角形の直立要素を備えている。オーバーレイ400は一体のリフト渦巻線404から構成されており、各個々のリフト渦巻線は直立部406と平坦部408とを有している。直立部406は比較的平坦で矩形の棒412を収容するような大きさにされた細長いループ410を含んでリフト402を画定している。棒412は横断方向にオーバーレイを横断して伸長し、オーバーレイの搬送面に平行に配置されて、リフト402に追加の強度を付与している。リフト渦巻線404は概ね平らな搬送面を形成する平らな螺旋状渦巻線414間で不連続に配置されている。図79は直立部408と棒412の断面図を図示している。
【0063】
リフト渦巻線404の直立部406は正三角形の形状にされていることから、ループ410内へ挿入されると、棒412は垂直に対して斜めにされる。直角三角形のリフト渦巻線が使用される場合には、ループ及び棒は該三角形の斜めの脚部上かまたはその垂直脚部上のいずれかに所望な如く配置することが可能である。当業者には明らかなように、オーバーレイの搬送面に対する棒の角度は搬送される物品に与える牽引の量に影響を及ぼし、搬送される物品のタイプ、形状及び大きさ等の変数がリフトの最適の形状を決定するのに使用される。
【0064】
図80乃至図86は本発明の第15の好適な実施例によるオーバーレイ418を図示しており、該オーバーレイはその搬送面上に不連続に配置されたリフト420を備えている。該オーバーレイ418は図76に示したオーバーレイ400の90°長方形版であり、一体のリフト渦巻線422で構成されており、各個々のリフト渦巻線はリフト420を形成する直立部424を有している。直立部424は棒426を収容するのに好適なサイズにされており、該棒が挿入されると垂直で棚状のリフトを形成する。説明の都合上、オーバーレイ418は図81のリフト420、図82のリフト420’及び図83のリフト420”の長方形のリフトの3つの変形例を含む。異なるリフトの任意の組み合わせをシングルオーバーレイまたはシングルタイプのオーバーレイ上に使用することが可能である。図81のリフト420は、リフト渦巻線422の直立部424がオーバーレイの側縁及び中心に配置されているので、図76のリフト402に最もよく類似している。図82のリフト420’はリフトを形成する一連の直立部424’を有するリフト渦巻線422’を備えている。リフト420には棒が一切使用されていないことから、軽量または小型の物品を搬送するのに使用され得る軽量のオーバーレイがもたらされる。図82に示したタイプのリフトを、図74及び図75に示したような垂直渦巻線をその上に取り付けるのに使用することが可能である。図83のリフト420”は図82のリフト渦巻線と同一のリフト渦巻線422”を備えているが、棒426は一連の直立部424”を貫通して挿入されている。図83のリフト420”は比較的重いリフトを提供する。直立部がオーバーレイの面に垂直であることから、該直立部に挿入される棒426は、三角形部を使用する実施例とは異なり、どんなものでも垂直になる。リフト渦巻線422は概ね平らな搬送面を形成する平らな螺旋状渦巻線428間で不連続に配置される。図85及び図86はリフト渦巻線420’及び420”の断面図を示している。
【0065】
図87乃至図90は本発明の第16の好適な「省ワイヤ(wire-saver)」実施例によるオーバーレイ430を例示しており、該オーバーレイはその搬送面上に不連続に配置されたリフト432を備えている。オーバーレイ430は図16のオーバーレイ40の省ワイヤ版であり、一体のリフト渦巻線434から構成され、各個々のリフト渦巻線が直立ループ部436を有している。直立部436はオーバーレイを横断して水平に整列されてリフト432を形成している。リフト渦巻線434はオーバーレイの概ね平らな搬送面を形成する平らな螺旋状渦巻線438の間で不連続に配置されている。図90は棒14を収容するベースループ440を有するリフト渦巻線434の断面図を例示している。渦巻線の棒に対する収縮はベースループの存在及び細長くされたベースループのサイズにより決定される。比較的緩く渦巻線を巻いたり、オーバーレイ430のループにコイル状の円形ループの代わりに単純なループを使用することで前記の実施例においてよりもワイヤを経済的に使用することが可能となる。図示されていないが、直立したループ状部436を図55に示した実施例と同様な頑丈なリフトを形成するために、リフト棒を収容するような大きさにすることが可能である。
【0066】
図91乃至図94は前記の実施例において説明されたリンク20の代替である連結リンクの実施例を図示している。ワイヤ連結リンク446は棒14を相互連結する変形ワイヤ渦巻線である。リンク446は前側に配置されたワイヤの端部にコイル状のピグテール448を含んでいる。図91においては、ピグテール448は後側30に配置されている。この場合前側となるリンクの反対の側は細長いループ450を含んでそれぞれの棒14を収容するようにされている。細長いループ450は隣接する渦巻線の棒に対する収縮を許容する。U字上の連結リンク20を例示した図13乃至図15を参照すると、ピグテール448は機能面において円形開口21と類似しており、細長いループ450は機能面において棒14がリンクに対して移動するのを可能にして、以て、隣接する渦巻線が収縮拡張するのを可能にするスロット23に類似している。図91は例示の目的上、螺旋状渦巻線452の一部と一緒に図示された組み立てられたオーバーレイの一部を示す。図92は各端部にワイヤリンク446を有する棒の正面立面図であり、図93はワイヤリンク46により相互連結された一連の棒14の側面立面図である。当業者には明白なことであるが、ワイヤリンク446を使用することにより、軽量のオーバーレイがもたらされ、棒を除いたオーバーレイのすべての構成要素が機械上で標準のワイヤから形成可能なことから、製造もより経済的なものとなる。軽量物品を含むある用途では全体がワイヤで形成されたオーバーレイが望ましい。棒14は前記の実施例に使用された棒と同一であり、それぞれの両端部においてトラス15で終結されている。ベルトのピッチの任意の変更は所望のピッチのワイヤリンクを単純に形成することで容易に可能である。更に、荷重の軽重に対してワイヤのサイズを変更可能なことから、オーバーレイの設計上のコストを含んだ一切の要素を末端での用途に最大限に適合させることが可能である。
【0067】
図93乃至図97は連結リンクまたはワイヤリンクに隣接した渦巻線の端部で使用されるピグテールの様々な実施例を示している。図94乃至図97は連結リンク20を用いて図示しているが、図91にしめした如きワイヤリンクまたは平板リンクを使用することも可能である。図13乃至図15を参照すれば良く、該リンク及び棒の当該特徴を示すために同一の符号が使用される。延長ピグテールの実施例の詳細な頂面図を示した図68もまた参照すれば良い。図94は棒14とリンク20により連結された渦巻線460の詳細図である。棒14は溶接部25によりリンク20に、溶接部27によりオーバーレイの外側及び内側にそれぞれ固定される。図94のピグテール462は上記に説明をしてきたほとんどのオーバーレイの実施例の例である。
【0068】
あるオーバーレイの構成では、図94において示したタイプの円形ピグテールについて幾つかの問題があった。使用中に、材料の搬送中、拡張及び収縮をして湾曲部及び曲部を許容する間にオーバーレイの渦巻線、棒及びリンクが互いに移動し合うことから、ピグテールが内部溶接部27の上に乗り上げてしまう傾向にあることが判明した。円形ピグテールと溶接頭部27を接触させる力は周期的であったり、または、任意である可能性もあるが、概ね繰り返しなされ且つピグテールが溝を切断して溶接頭部に乗り上げ、ピグテールを破壊するのに十分な時間作用する。応力または疲労欠陥を軽減するために、図95乃至図97に図示したピグテールが開発されて、溶接頭部27との接触が取り除かれまたは排除された。
【0069】
図95は棒14の回りを弯曲するが、ピグテール468と溶接頭部27との間にいくらかの空隙を設けるためにオーバーレイの前縁28に向けて延長または拡大されたピグテール468を有した渦巻線466を図示している。この修正はピグテールと溶接部とに関係した応力問題を防止するある用途には十分なものと言える。
【0070】
図96は図68に示した渦巻線と同様な中央または拡大されたピグテール474を有する渦巻線472が例示されている。中央に配置されたピグテール474はオーバーレイが極度に収縮した場合を除いて溶接部27とピグテール474とが接触する可能性を排除しているが、これは棒14の回りに収容されるのではなく、棒から隔置されているからである。通常に使用されている間は、ピグテール474は概ね溶接部27とは接触をしない。ピグテールはベルトのセットアップを容易にするような端部処理がなされている。
【0071】
図97は端部に完全な円形ループを有する代わりに270°の回転をした延長ピグテール480を有した渦巻線478が示されている。回転を360°とするような該270°の回転のものに対する変形例を使用することも本発明の範疇に入る。ピグテール480はまた細長く、搬送方向の後方に伸長している。たいていの用途において、ピグテール480は溶接部27と接触せず、欠陥の可能性が排除されている。
【0072】
オーバーレイの一般的な説明から離れてピグテールの種々の変形例を説明してきたが、上記に説明したいずれのピグテールまたはその変形例をリンク近傍の渦巻線の端部等の任意のオーバーレイ上の任意の位置、または、モジュラ渦巻線の接点におけるオーバーレイの幅に沿った任意の位置で使用することは可能である。
【0073】
本発明の渦巻線オーバーレイは、いずれの実施例においても、スプロケットまたは遊び車に係合可能な牽引リンクとして機能する連結リンク20を備えた従来の駆動装置を使用する。従って、本発明のオーバーレイは、既存オーバーレイを本発明の渦巻線オーバーレイに単純に交換するだけで、既存のコンベヤ装置上で使用するように容易に適合可能である。連結リンク及び棒等のオーバーレイ/ベルトの構成要素は従来の設計のものである。本発明の渦巻線オーバーレイは米国特許第4,940,133号に開示されたタイプの渦巻線搬送装置に使用することが可能である。
【0074】
上記に説明した棒リフト実施例のいずれも、リフト間の平らな渦巻線の代わりに、直立要素を有した一体の渦巻線または平坦と直立を交互にしたモジュラ渦巻線を使用すれば、レーンデバイダを組み込むことが可能である。このように、棒リフトを備えたオーバーレイは上記の配列の渦巻線のいずれかを使用して1以上のレーンデバイダを追加すれば、搬送領域であるポケットを備えたオーバーレイに変換することが可能である。
【0075】
本発明のワイヤ渦巻線はコネチカット州ファーミングトン(Farmington,Connecticut)のBHS-トリン社(BHS-TorinInc)、ミシガン州マスケゴン(Muskegon,Michigan)のオートメーティド・インダストリアル・モーション社(Automated Industrial Motion)、及びイタリア、ミラノ市(Milan, Italy)のシンプレックス・ラピッド社(Simplex Rapid)から市販されているようなCNCスプリングコイラーまたはワイヤ形成機械で形成することが可能である。
【0076】
本発明を好適な実施例を挙げて説明して来たが、添付の特許請求項によりのみ限定される本発明の範囲を逸脱することなく多くの変更、適合及び変形をすることが可能であることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の好適な実施例による渦巻線オーバーレイ部の頂面図である。
【図2】ダブルテーパ渦巻線の一部の頂面図である。
【図3】シングルテーパ渦巻線の一部の頂面図である。
【図4】図1のオーバーレイのシングル渦巻線の一方の端部の端面図である。
【図5】図1のオーバーレイのシングル渦巻線の他方の端部の端面図である。
【図6】図1の線3A-3Aに沿った渦巻線部の頂面図及び断面図である。
【図7】図1の線3B-3Bに沿った渦巻線部の頂面図及び断面図である。
【図8】連結リンクを取り除いた図1の線3C-3Cに沿った渦巻線部の頂面図及び断面図である。
【図9】図1の線3D-3Dに沿った渦巻線部の頂面図及び断面図である。
【図10】図1の線3E-3Eに沿った渦巻線部の頂面図及び断面図である。
【図11】図1の線3F-3Fに沿った渦巻線部の頂面図及び断面図である。
【図12】図1の渦巻線部の一部の詳細図である。
【図13】部分的に組み立てられた渦巻線オーバーレイの一連の連結リンクの詳細頂面図である。
【図14】図13の線4B-4Bに沿ったリンクの断面図である。
【図15】図13のリンクの一部断面図である。
【図16】本発明の第2の好適な実施例による渦巻線オーバーレイ部の頂面図である。
【図17】図16のオーバーレイの正面立面図である。
【図18】図16のオーバーレイの側面立面図である。
【図19】図16の線8-8に沿ったオーバーレイの断面図である。
【図20】本発明の第3の好適な実施例による渦巻線オーバーレイ部の頂面図である。
【図21】図20のオーバーレイの正面立面図である。
【図22】図20のオーバーレイの側面立面図である。
【図23】図20の線12-12に沿ったオーバーレイの断面図である。
【図24】図20の線13-13に沿ったオーバーレイの断面図である。
【図25】本発明の第4の好適な実施例による渦巻線オーバーレイ部の正面立面図である。
【図26】図25の線15-15に沿ったオーバーレイの断面図である。
【図27】本発明の第5の好適な実施例による渦巻線オーバーレイ部の正面立面図である。
【図28】図27のリフト要素の正面立面図である。
【図29】図16の修正した直角三角形構成の側面立面図である。
【図30】図20の修正した直角三角形構成の側面立面図である。
【図31】図16のオーバーレイの修正例の矩形構成の側面立面図である。
【図32】図20のオーバーレイの修正例の矩形構成の側面立面図である。
【図33】本発明の第6の好適な実施例による渦巻線オーバーレイの頂面図である。
【図34】図33のオーバーレイの正面立面図である。
【図35】図33のオーバーレイの側面立面図である。
【図36】図33のオーバーレイの一方の側の詳細な正面立面図である。
【図37】図33のオーバーレイの一方の側の詳細な側面立面図である。
【図38】図33の線27-27に沿ったオーバーレイの断面図である。
【図39】図33の線28-28に沿ったオーバーレイの断面図である。
【図40】図33の線29-29に沿ったオーバーレイの断面図である。
【図41】本発明の第7の好適な実施例による渦巻線オーバーレイ部の頂面図である。
【図42】図41のオーバーレイの正面立面図である。
【図43】図41のオーバーレイ修正された直角三角形構成の側面立面図である。
【図44】図43の渦巻線の断面図である。
【図45】図41のオーバーレイの修正矩形構成んの側面立面図である。
【図46】図45の渦巻線の断面図である。
【図47】本発明の第8の好適な実施例による渦巻線オーバーレイの頂面図である。
【図48】図47のオーバーレイの正面立面図である。
【図49】図47の線38-38に沿ったオーバーレイの立面図である。
【図50】図47のオーバーレイの側面立面図である。
【図51】図47の線40-40に沿ったオーバーレイの断面図である。
【図52】図47の線41-41に沿ったオーバーレイの断面図である。
【図53】図47の線42-42に沿ったオーバーレイの断面図である。
【図54】図47の線43-43に沿ったオーバーレイの断面図である。
【図55】本発明の第9の好適な実施例による渦巻線オーバーレイの帳面図である。
【図56】図55のオーバーレイの正面立面図である。
【図57】図55のオーバーレイの側面立面図である。
【図58】図55の線47-47に沿ったオーバーレイの断面図である。
【図59】図55の線48-48に沿ったオーバーレイの断面図である。
【図60】図55のオーバーレイの直角三角形版の正面立面図である。
【図61】図60のオーバーレイの側面立面図である。
【図62】本発明の第10の好適な実施例によるオーバーレイ部の正面立面図である。
【図63】図62のオーバーレイの側面立面図である。
【図64】本発明の第11の好適な実施例によるオーバーレイ部の正面立面図である。
【図65】図64のオーバーレイの側面立面図である。
【図66】図64のオーバーレイの中央モジュラ要素の詳細な正面立面図である。
【図67】図64のオーバーレイの中央モジュラ要素を囲繞する2本の連続した連結棒及び渦巻線の詳細な頂面図である。
【図68】図64のオーバーレイの代替の実施例の中央モジュラ要素を囲繞する2本の連続した連結棒及び渦巻線の詳細な頂面図である。
【図69】本発明の第12の好適な実施例による渦巻線オーバーレイの正面立面図である。
【図70】本発明の第13の好適な実施例による渦巻線オーバーレイ部の正面立面図である。
【図71】図70の線60-60に沿ったオーバーレイの断面図である。
【図72】図70の線61-61に沿ったオーバーレイの断面図である。
【図73】図70のオーバーレイの側面立面図である。
【図74】図70に示した同様な特徴を有するオーバーレイ上に取り付けられる雌ねじの切られた渦巻線の詳細な正面である。
【図75】図70に示した同様な特徴を有するオーバーレイ上に取り付けられる雌ねじの切られた渦巻線の詳細な正面である。
【図76】本発明の第14の好適な実施例による渦巻線オーバーレイ部の帳面図である。
【図77】図76のオーバーレイの正面立面図である。
【図78】図76のオーバーレイの側面立面図である。
【図79】図76の線68-68に沿ったオーバーレイの断面図である。
【図80】本発明の第15の好適な実施例による渦巻線オーバーレイ部の頂面図である。
【図81】図80のオーバーレイの正面立面図である。
【図82】図80の線71-71に沿ったオーバーレイの断面図である。
【図83】図80の線72-72に沿ったオーバーレイの断面図である。
【図84】図80のオーバーレイの側面立面図である。
【図85】図80の線74-74に沿ったオーバーレイの断面図である。
【図86】図80の線75-75に沿ったオーバーレイの断面図である。
【図87】本発明の第16の好適な実施例による省ワイヤ渦巻線オーバーレイ部の頂面図である。
【図88】図87のオーバーレイの正面立面図である。
【図89】図87のオーバーレイの側面立面図である。
【図90】図87の線79-79に沿ったオーバーレイの断面図である。
【図91】ワイヤ連結リンクを示した部分的に組み立てられた渦巻線オーバーレイの頂面図である。
【図92】図91のワイヤ連結リンクの正面図を示した部分的に組み立てられた渦巻線オーバーレイの正面立面図である。
【図93】図91のオーバーレイの側面立面図である。
【図94】円形ピグテールを有する渦巻線オーバーレイの側面の詳細な頂面図である。
【図95】延長ピグテールを示した図94に類似の詳細な頂面図である。
【図96】中央のピグテールを示した図94に類似の詳細な頂面図である。
【図97】交互に延長されたピグテールを示した図94に類似の詳細な頂面図である。
【符号の説明】
10 オーバーレイ
12 連結曲部
14 連結棒
16、18 側縁
20 リンク
26 渦巻線
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
審決日 2011-09-12 
出願番号 特願平6-211090
審決分類 P 1 41・ 853- Y (B65G)
最終処分 成立  
前審関与審査官 永安 真  
特許庁審判長 小谷 一郎
特許庁審判官 安井 寿儀
金澤 俊郎
登録日 1997-06-20 
登録番号 特許第2664640号(P2664640)
発明の名称 コンベヤベルト用渦巻線オーバーレイ及び渦巻線オーバーレイを備えたコンベヤベルト  
代理人 前堀 義之  
代理人 前堀 義之  
代理人 岡崎 博之  
代理人 田中 光雄  
代理人 岡崎 博之  
代理人 山崎 宏  
代理人 前田 厚司  
代理人 前田 厚司  
代理人 田中 光雄  
代理人 山崎 宏  

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