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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 C04B
審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 C04B
管理番号 1266530
審判番号 不服2011-1242  
総通号数 157 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2013-01-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2011-01-19 
確定日 2012-11-22 
事件の表示 特願2006-100531号「コンクリート組成物および当該組成物を用いたコンクリート成形品」拒絶査定不服審判事件〔平成19年10月18日出願公開、特開2007-269610号〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続の経緯
本願は、平成18年3月31日の出願であって、平成21年4月16日付けの拒絶理由が通知され、これに対して同年6月17日付けで意見書及び手続補正書が提出され、次いで、同年12月14日付けの拒絶理由<最後>が通知され、これに対して平成22年2月19日付けで意見書及び手続補正書が提出され、同年10月4日付けの補正却下の決定により平成22年2月19日付けの手続補正は却下されるとともに同日付けで拒絶査定され、これに対して平成23年1月19日付けで拒絶査定不服審判の請求がなされるとともに手続補正書が提出され、その後、特許法第164条第3項に基づく報告を引用した平成24年2月24日付けの審尋が通知され、同年5月1日付けで回答書が提出されたものである。

2.平成23年1月19日付けの手続補正についての補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
平成23年1月19日付けの手続補正を却下する。
[理由]
(2-1)補正事項
平成23年1月19日付けの手続補正(以下、「本件補正」という。)は、特許請求の範囲の請求項1に係る補正を含み、補正前後の請求項1の記載は、次のとおりである。
(補正前)
「【請求項1】
かさ密度が0.55?0.70g/cm^(3)の粒体シリカフュームがセメントに対して5?15質量%で、且つ硫酸カルシウムがセメントに対して5?15質量%で含有されること(但し、高炉スラグは含まない)を特徴とする、高強度コンクリート組成物。」

(補正後)
「【請求項1】
かさ密度が0.55?0.70g/cm^(3)の粒体シリカフュームがセメントに対して5?15質量%で、且つ硫酸カルシウムがセメントに対して5?15質量%で含有されること(但し、高炉スラグ、チオ硫酸塩、ポリプロピレングリコール、ポリプロピレンアルコール、アルキレンオキサイドを含有するポリカルボン酸系分散剤は含まない)を特徴とする、高強度コンクリート組成物。」

(2-2)補正の適否
請求項1に係る補正の補正事項は、
補正前の「(但し、高炉スラグは含まない)」高強度コンクリート組成物を補正後の「(但し、高炉スラグ、チオ硫酸塩、ポリプロピレングリコール、ポリプロピレンアルコール、アルキレンオキサイドを含有するポリカルボン酸系分散剤は含まない)」高強度コンクリート組成物とするものである。
ここで、
上記補正事項は、請求項1に記載された発明を特定するために必要な事項である「高強度コンクリート組成物」に関して、「高炉スラグ」に加えて「チオ硫酸塩、ポリプロピレングリコール、ポリプロピレンアルコール、アルキレンオキサイドを含有するポリカルボン酸系分散剤」を「含まない」(除く)とするものであって、高強度コンクリート組成物の種類を少なくする(限定する)ものであり、かつ、補正後の請求項1に記載された発明は、補正前の請求項1に記載された発明と、産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるので、請求項1に係る補正は、平成18年法律第55条改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第4項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的にするものであり、そして、新規事項を追加するものではない。

(2-3)独立特許要件について
そこで、本件補正後の請求項1に係る発明(以下、「本願補正発明」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に適合するか)について以下に検討する。

(2-3-1)本願補正発明
本願補正発明は、上記(2-1)において示した補正後の請求項1に記載された事項により特定されるものである。
ところで、請求人が提出した回答書には、「2.前置報告書に記載された内容について
(1)審査官殿は、審判請求時の『(但し、高炉スラグ、チオ硫酸塩、ポリプロピレングリコール、ポリプロピレンアルコール(前置報告書において審査官殿がご指摘されているように、ポリビニルアルコールの誤記であります)、アルキレンオキサイドを含有するポリカルボン酸系分散剤は含まない)』との補正(以下、「本補正)という)について新たな技術的事項を追加するものであるから限定的減縮に該当しないと結論づけられました。」との記載があり、これからして、補正後の請求項1の「ポリプロピレンアルコール」は誤記であって、正しくは「ポリビニルアルコール」であると認められるので、以下、「ポリプロピレンアルコール」を「ポリビニルアルコール」と読み替えることとする。

(2-3-2)引用例の記載事項
◇原査定の平成21年12月14日付けの拒絶理由<最後>で引用文献2として引用した特開2006-36629号公報(以下、「引用例1」という。)には、以下の記載及び表示がある。
(a)「【0001】
本発明は、超高強度の遠心成形硬化体を製造するのに良好な水硬性組成物、前記水硬性組成物を製造するのに良好な水硬性組成物用分散剤、前記水硬性組成物を使用した遠心成形硬化体の製造方法及び前記製造法で得られた遠心成形硬化体に関する。」

(b)「【0021】
ここに、1日蒸気養生強度試験値とは、以下の(1)?(6)の手順からなる測定により得られる値をいう。
(1)セメント、水硬性粉体、骨材、分散剤及び水を含む水硬性組成物用材料をミキサーで混練し、要件2、要件3及び要件4を具備する水硬性組成物を調整する。
(2)水硬性組成物15kgを遠心成形型枠(直径20cm×高さ30cm)に入れて、下記の第1?第4の段階で遠心成形を行う。以下、遠心成形における第1段階の初期加速度を初速、第2段階の加速度を二速、第3段階の加速度を三速、第4段階の加速度を四速と記す。
初速0.7G×3分間、二速5G×4分間、三速15G×2分間、四速25G×3分間
(3)遠心成形後の型枠を20±2℃の室温で混練終了後から3時間静置した後、蒸気養生槽内で、昇温18℃/時間で80℃まで昇温後、80℃で8時間の条件で蒸気養生を行う。
(4)蒸気養生終了後、20±2℃の室温で自然冷却し、混練開始から24時間後まで放置する。
(5)型枠をとり外し、JIS A 1108に従って、圧縮強度を測定する。
(6)(1)?(5)に基づく試験を3回行い、圧縮強度値の平均値を1日蒸気養生強度試験値とする。」

(c)「【0033】
《水硬性粉体》
本発明の水硬性組成物は粉体量が大きいため、適正に混練し所望の初期スランプ値を確保する観点から、水硬性粉体を含有することが必要である。ここに、水硬性粉体とは、水と化学反応して硬化しうるセメント以外の無機粉体であり、高炉スラグ、フライアッシュ、石膏からなる群から1種以上が選ばれることが好ましく、シリカヒュームを含有することがより好ましく、シリカヒュームだけで構成することが更に好ましい。」

(d)「【0128】
《コンクリート材料》
下記のコンクリート材料を用いて表1の配合によりコンクリート(水硬性組成物)の製造に用いた。
W:セメント分散剤を混合した水道水
C:普通ポルトランドセメント〔太平洋セメント(株)〕、密度=3.16(g/cm^(3))
HC:早強ポルトランドセメント〔太平洋セメント(株)〕、密度=3.14(g/cm^(3))
SF:シリカヒューム〔花王(株)〕、密度=2.25(g/cm^(3))、比表面積=20000(cm^(2)/g)
GP:α型無水石膏、密度=2.95(g/cm^(3))、比表面積=7000(cm^(2)/g)
S:細骨材、中国福建省ミン江産川砂、表乾密度=2.58(g/cm^(3))、FM=2.90
G:粗骨材、兵庫県措赤穂産砕石、表乾密度=2.63(g/cm^(3))、吸水率=0.65
W/P:[W/(C+SF)]×100(%、重量比)
s/a:[S/(S+G)]×100(%、体積比)」

(e)「【0129】
【表1】



(f)「【0136】
《1日蒸気養生強度試験値》
前述の(1)?(6)の手順による方法で測定した。」

(g)「【0139】
【表3】



(h)上記(c)、(d)の記載事項および上記(e)、(f)の表示内容からして、「実施例5(配合No.5)の水硬性組成物は、配合量が600kg/m^(3)であるHC(早強ポルトランドセメント)と、配合量が30kg/m^(3)で密度が2.25g/cm^(3)である粉体のSF(シリカヒューム)と、配合量が30kg/m^(3)であるGP(α型無水石膏)と、配合量が100kg/m^(3)であるW(水道水)と、配合量が619kg/m^(3)であるS(細骨材)と、配合量が1173kg/m^(3)であるG(粗骨材)からなり、分散剤の添加量が0である」ことが記載・表示されており、これからして、早強ポルトランドセメントに対するシリカヒュームおよびα型無水石膏それぞれの配合割合がともに5質量%であることが算出され、また、高炉スラグ、チオ硫酸塩、ポリプロピレングリコール、ポリビニルアルコール、アルキレンオキサイドを含有するポリカルボン酸系分散剤は含まれていないということがきるので、
引用例1には、「密度が2.25g/cm^(3)の粉体シリカフュームが早強ポルトランドセメントに対して5質量%で、且つα型無水石膏が早強ポルトランドセメントに対して5質量%で含有されている(但し、高炉スラグ、チオ硫酸塩、ポリプロピレングリコール、ポリビニルアルコール、アルキレンオキサイドを含有するポリカルボン酸系分散剤は含まない)水硬性組成物」が記載されているということができる。

(i)上記(b)、(f)の記載事項および上記(g)の図示内容からして、「分散剤の添加量が0である実施例5(配合No.5)の水硬性組成物は、1日蒸気養生強度試験値が123であって、分散剤が添加された他の実施例1ないし4、6の水硬性組成物の同試験値と比較して同等である」とみることができ、また、上記(a)の記載事項からして、「本発明は、超高強度の遠心成形硬化体を製造するのに良好な水硬性組成物、前記水硬性組成物を製造するのに良好な水硬性組成物用分散剤、前記水硬性組成物を使用した遠心成形硬化体」であり、これらからして、引用例1には、「実施例5(配合No.5)の水硬性組成物は、分散剤を使用していなくても、分散剤を使用した水硬性組成物と同様に、高強度の水硬性組成物である」ことが記載されているということができる。

(j)上記(d)の記載事項における「W:セメント分散剤を混合した水道水」は、上記(g)の図示内容において、分散剤の添加量が0である実施例5(配合No.5)が示されていることから、分散剤を添加する場合には水道水に混合することを意味しているということができるので、引用例1には、「W:分散剤を添加する場合、セメント分散剤を混合した水道水」が記載されているということができる。

上記(a)ないし(g)の記載事項・図示内容および上記(h)ないし(j)の検討事項より、引用例1には、
「密度が2.25g/cm^(3)の粉体シリカフュームが早強ポルトランドセメントに対して5質量%で、且つα型無水石膏が早強ポルトランドセメントに対して5質量%で含有されている(但し、高炉スラグ、チオ硫酸塩、ポリプロピレングリコール、ポリビニルアルコール、アルキレンオキサイドを含有するポリカルボン酸系分散剤は含まない)高強度水硬性組成物。」の発明(以下、「引用例1記載の発明」という。)が開示されている。

◇原査定の平成21年12月14日付けの拒絶理由<最後>で引用文献5として引用した特公平4-60926号公報(以下、「引用例2」という。)には、以下の記載がある。
(k)公報第2頁左欄第4行?8行
「(産業上の利用分野)
本発明はシリコン系合金鉄製錬電気炉より発生するシリカヒユームを効率よくかつ連続的に顆粒状とするための顆粒状シリカヒユームの製造方法とその製造装置に関するものである。」

(l)公報第2頁右欄第8行?20行
「(発明が解決しようとする問題点)
しかし、これらの方法により造粒されたシリカヒユームは、バインダーを含有しているので、その特性は、シリカヒユームの個有の特性とは大きく異つている。例えば、粒状のシリカヒユームをコンクリートの増強若しくは耐久性を増すために使用する際には、バインダーを含有するための分散性が劣化するという欠点が知られていた。
本発明は、従来のシリカヒユーム造粒方法の有する欠点を除去改善して、シリカヒユームのもつ個有の特性を失うことなしに、輸送費用の低減及び取扱い性の改善を行うことを目的とするものである。」

(m)公報第4頁左欄下から第8行?末行および同右欄第10行?13行
「次に、顆粒化されたシリカヒユームが本来の個有の特質を失わないための条件は嵩比重で、どの範囲にあるのが好ましいかを調査してみた結果、嵩比重の0.5未満の顆粒状シリカヒユームは、その強度が低く取扱い運搬により、容易に粉化してしまうことが判つた。又、顆粒化されたシリカヒユームを水に投入し、その分散性を調査した結果、顆粒状シリカヒユームの嵩比重が0.7を越えると分散性が悪化し、本来の特性を具えているとは言えなくなつてくる。よつて本来の特性を失わずに顆粒化されたシリカヒユームの適正な嵩比重の範囲は0.5?0.7であることが判つた。」

上記(k)ないし(m)の記載事項より、引用例2には、
「運搬時に容易に粉化しない強度を有し、分散性を悪化させない適正な嵩比重の範囲が0.5?0.7である、コンクリートに使用される顆粒状シリカヒユームの製造方法。」の発明(以下、「引用例2記載の発明」という。)が開示されている。

(2-3-3)対比・判断
本願補正発明と引用例1記載の発明とを対比する。
○引用例1記載の発明の「密度」、「粉体シリカフューム」、「早強ポルトランドセメント」、「α型無水石膏」、「高強度水硬性組成物」は、本願補正発明の「かさ密度」、「粒体シリカフューム」、「セメント」、「硫酸カルシウム」、「高強度コンクリート組成物」にそれぞれ相当する。

○引用例1記載の発明の「2.25g/cm^(3)」と、本願補正発明の「0.55?0.70g/cm^(3)」とは、「所定値」という点で共通する。

上記より、本願補正発明と引用例1記載の発明とは、
「かさ密度が所定値の粒体シリカフュームがセメントに対して5質量%で、且つ硫酸カルシウムがセメントに対して5質量%で含有されている(但し、高炉スラグ、チオ硫酸塩、ポリプロピレングリコール、ポリビニルアルコール、アルキレンオキサイドを含有するポリカルボン酸系分散剤は含まない)高強度コンクリート組成物。」という点で一致し、以下、「 」内の事項の点で相違している。
<相違点>
本願補正発明では、かさ密度が「0.55?0.70g/cm^(3)」の粒体シリカフュームがセメントに対して5?15質量%で、且つ硫酸カルシウムがセメントに対して5?15質量%で含有されているのに対して、
引用例1記載の発明では、密度が「2.25g/cm^(3)」の粉体シリカフュームが早強ポルトランドセメントに対して5質量%で、且つα型無水石膏が早強ポルトランドセメントに対して5質量%で含有されている、つまり、かさ密度が「2.25g/cm^(3)」の粒体シリカフュームがセメントに対して5質量%で、且つ硫酸カルシウムがセメントに対して5質量%で含有されている点。

<相違点>について検討する。
上記2.(2-3-2)で示したように、引用例2記載の発明は、「運搬時に容易に粉化しない強度を有し、分散性を悪化させない適正な嵩比重の範囲が0.5?0.7である、コンクリートに使用される顆粒状シリカヒユームの製造方法。」であり、これは、技術常識からして「搬送時に容易に粉化しない強度を有し、分散性を悪化させない適正なかさ密度の範囲が0.5?0.7である、コンクリートに使用される粒体シリカフュームの製造方法。」に言い換えることができるものである。
ここで、引用例1記載の発明の「コンクリート組成物」の「粒体シリカフューム」は、先行技術文献を示すまでもなく、当然、搬送時に容易に粉化せず、分散性を悪化させないという特性が求められているものであるとみるべきであり、この点において、引用例1記載の発明と引用例2記載の発明とは共通しているということができる。
そうすると、引用例1記載の発明の「粒体シリカフューム」について、上記の点で共通する引用例2記載の発明の「搬送時に容易に粉化しない強度を有し、分散性を悪化させない適正なかさ密度の範囲が0.5?0.7である、コンクリートに使用される粒体シリカフューム」という事項を適用し、そして、セメントに対する粒体シリカフュームおよび硫酸カルシウムそれぞれの配合割合(質量%)を、5質量%を基準にして適宜変更することは、当業者であれば容易に想到し得ることである。
したがって、相違点に係る本願補正発明の発明特定事項とすることは、引用例1、2記載の発明に基いて当業者であれば容易になし得ることである。
そして、本願補正発明の「良好な遠心成形を達成する等」の作用効果は、引用例1、2記載の発明から当業者であれば十分に予測し得るものである。
よって、本願補正発明は、引用例1、2記載の発明から当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものである。

(2-3-4)補正却下についてのむすび
以上のとおりであるから、本件補正は、本願補正発明が特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるので、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

3.本願発明について
(3-1)本願発明
本件補正は上記のとおり却下され、また、平成22年2月19日付けの手続補正はすでに却下されているので、本願の請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、平成21年6月17日付け手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される、上記2.(2-1)で補正前として示したとおりのものである。

(3-2)引用例記載の発明
引用例1、2記載の発明は、上記2.(2-3-2)で示したとおりである。

(3-3)対比・判断
上記2.(2-2)で示したように、請求項1に係る補正は、特許請求の範囲の減縮を目的にするものであることから、本願発明は、本願補正発明を包含している。
そうすると、本願補正発明が、上記2.(2-3-3)で示したように、引用例1、2記載の発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるので、本願補正発明を包含する本願発明も同じく、引用例1、2記載の発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものである。

(3-4)むすび
したがって、本願発明は、引用例1、2記載の発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるので、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
それゆえ、本願は、特許請求の範囲の請求項2、3に係る発明について、検討するまでもなく、拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2012-09-20 
結審通知日 2012-09-25 
審決日 2012-10-09 
出願番号 特願2006-100531(P2006-100531)
審決分類 P 1 8・ 575- Z (C04B)
P 1 8・ 121- Z (C04B)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 永田 史泰  
特許庁審判長 豊永 茂弘
特許庁審判官 田中 則充
真々田 忠博
発明の名称 コンクリート組成物および当該組成物を用いたコンクリート成形品  
代理人 田村 爾  

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