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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 C08G
管理番号 1268049
審判番号 不服2011-3748  
総通号数 158 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2013-02-22 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2011-02-19 
確定日 2013-01-22 
事件の表示 特願2004- 40120「液状中鎖アルキル変性ポリジメチルシロキサン精製品の製造方法および化粧料」拒絶査定不服審判事件〔平成17年 9月 2日出願公開、特開2005-232235、請求項の数(4)〕について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 
理由 第1 主な手続の経緯
本願は,平成16年2月17日を出願日とする特許出願であって,平成19年1月5日に明細書が補正され,平成22年7月2日付けで拒絶理由が通知され,同年8月31日に意見書が提出されるとともに特許請求の範囲が補正され,同年9月16日付けでいわゆる最後の拒絶理由が通知され,同年11月8日に意見書が提出され,同月19日付けで拒絶査定がされたところ,これに対して,平成23年2月19日に拒絶査定不服審判が請求されると同時に特許請求の範囲が補正されたので,特許法162条所定の審査がされた結果,同年4月25日付けで同法164条3項の規定による報告がされ,平成24年6月20日付けで同法134条4項の規定による審尋がされ,同年8月2日に回答書が提出されたものである。

第2 補正の却下の決定

[結論]
平成23年2月19日付けの手続補正を却下する。

[理由]
1 平成23年2月19日付けの手続補正(以下「本件補正」という。)の内容
本件補正は特許請求の範囲を変更する補正であるところ,本件補正の前後における特許請求の範囲の記載は,それぞれ以下のとおりである。(なお,請求項1中,【化1】で表わされる一般式(構造式)の記載は省略する。)
・ 本件補正前(平成22年8月31日付け手続補正書)
「【請求項1】
1,1,1,3,5,5,5-へプタメチルトリシロキサンと,炭素数6?12のα-オレフィンとをヒドロシリル化反応させることにより,下記一般式で示される液状中鎖アルキル変性ポリジメチルシロキサンを合成する工程〔A〕;および
前記工程〔A〕によって得られる液状中鎖アルキル変性ポリジメチルシロキサンの粗製品に対して,水素化触媒の存在下,水素添加反応による無臭化処理を行う工程〔B〕
を有する液状中鎖アルキル変性ポリジメチルシロキサン精製品の製造方法。
【化1】
〔式中,R^(2)は,炭素数6?12のアルキル基を表す。〕
【請求項2】
工程〔B〕の前工程および/または後工程として,液状中鎖アルキル変性ポリジメチルシロキサンの粗製品および/または水素添加反応の生成物に対して,減圧下に,窒素ガスを接触させて軽質物を留去するストリッピング工程を有する請求項1に記載の液状中鎖アルキル変性ポリジメチルシロキサン精製品の製造方法。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の製造方法により得られる液状中鎖アルキル変性ポリジメチルシロキサン精製品を含有する化粧料。
【請求項4】
請求項1または請求項2に記載の製造方法により得られる液状中鎖アルキル変性ポリジメチルシロキサン精製品を油剤とする油中水型乳化物からなる化粧料。」
・ 本件補正後
「【請求項1】
1,1,1,3,5,5,5-へプタメチルトリシロキサンと,炭素数6?12のα-オレフィンとをヒドロシリル化反応させることにより,下記一般式で示される液状中鎖アルキル変性ポリジメチルシロキサンを合成する工程〔A〕;および
前記工程〔A〕によって得られる液状中鎖アルキル変性ポリジメチルシロキサンの粗製品に対して,水素化触媒の存在下,水素添加反応による無臭化処理を行う工程〔B〕
を有する液状中鎖アルキル変性ポリジメチルシロキサン精製品の製造方法。
【化1】
〔式中,R^(2)は,炭素数6?12のアルキル基を表す。〕
【請求項2】
1,1,1,3,5,5,5-へプタメチルトリシロキサンと,炭素数6?8のα-オレフィンとをヒドロシリル化反応させることにより,上記一般式〔但し,R^(2)は,炭素数6?8のアルキル基を表す。〕で示される液状中鎖アルキル変性ポリジメチルシロキサンを合成する工程〔A〕を有する請求項1に記載の液状中鎖アルキル変性ポリジメチルシロキサン精製品の製造方法。
【請求項3】
工程〔B〕の前工程および/または後工程として,液状中鎖アルキル変性ポリジメチルシロキサンの粗製品および/または水素添加反応の生成物に対して,減圧下に,窒素ガスを接触させて軽質物を留去するストリッピング工程を有する請求項1または請求項2に記載の液状中鎖アルキル変性ポリジメチルシロキサン精製品の製造方法。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3の何れかに記載の製造方法により得られる液状中鎖アルキル変性ポリジメチルシロキサン精製品を含有する化粧料。
【請求項5】
請求項1乃至請求項3の何れかに記載の製造方法により得られる液状中鎖アルキル変性ポリジメチルシロキサン精製品を油剤とする油中水型乳化物からなる化粧料。」

2 本件補正の目的
本件補正は,要するに,請求項2を追加するものすなわち特許請求の範囲に記載されている請求項の数を本件補正前の「4」から「5」に増やすものである(なお,請求項1については,何ら変更を加えるものでない。)。そして,このような請求項の数を増やす補正は,平成18年法律55号改正前の特許法17条の2第4項が掲げる事項を目的とするものであるということはできない。
請求人は,回答書1頁において,本件補正の請求項2を追加する補正は,いわゆる限定的減縮を目的とするものであって,17条の2第4項1号(審決注:「2号」の誤りと解する。)に該当するものである旨主張する。しかし,本件補正の請求項2に記載した発明が,請求項1に記載した発明を特定するために必要な事項を限定するような構成からなるものであるからといって,本件補正は,請求項の数を増やすものである以上,いわゆる限定的減縮を目的とするものであるとはいえない。請求人の上記主張は採用できない。

3 まとめ
以上のとおりであるから,本件補正は,平成18年法律55号改正附則3条1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法17条の2第4項の規定に違反するので,同法159条1項において読み替えて準用する同法53条1項の規定により却下すべきものである。
よって,結論のとおり決定する。

第3 本願発明について
上記第2のとおり,本件補正は却下されたので,本願の請求項1?4に係る発明は,平成22年8月31日付け手続補正書により補正された特許請求の範囲及び平成19年1月5日付け手続補正書により補正された明細書の記載からみて,その特許請求の範囲の請求項1?4に記載された事項により特定されるとおりのものであると認める。
そして,請求人は,炭素数が6?12のα-オレフィンを使用することによる効果(炭素数が16のものよりも有利な効果)について,出願の後に補充した実験結果を踏まえて主張しているところ(平成22年8月31日付け意見書3頁,審判請求書の請求の理由を補正する平成23年3月29日付け手続補正書6頁),このような発明の効果は,本願当初明細書において明らかにしていなかった事項であり,しかも本願当初明細書に当業者において当該効果を認識できる程度の記載やこれを推論できる記載があると認められないので,上記実験結果を参酌することは許されず,これを踏まえた請求人の上記主張は採用できないものの,本願については,原査定の拒絶理由を検討してもその理由によって拒絶すべきものとすることはできない。
また,他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。

第4 むすび
よって,結論のとおり審決する。
 
審決日 2013-01-10 
出願番号 特願2004-40120(P2004-40120)
審決分類 P 1 8・ 121- WY (C08G)
最終処分 成立  
前審関与審査官 岡▲崎▼ 忠  
特許庁審判長 田口 昌浩
特許庁審判官 須藤 康洋
加賀 直人
発明の名称 液状中鎖アルキル変性ポリジメチルシロキサン精製品の製造方法および化粧料  
代理人 愛智 宏  
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