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審決分類 審判 査定不服 特36条4項詳細な説明の記載不備 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) H02N
審判 査定不服 特17条の2、3項新規事項追加の補正 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) H02N
審判 査定不服 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) H02N
管理番号 1279250
審判番号 不服2012-3862  
総通号数 167 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2013-11-29 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2012-02-29 
確定日 2013-09-11 
事件の表示 特願2008-551807「磁気モータ」拒絶査定不服審判事件〔平成19年10月11日国際公開、WO2007/113357、平成21年 7月 2日国内公表、特表2009-525021〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続の経緯
本願は、2007年3月30日(パリ条約による優先権主張外国庁受理2006年4月4日、スペイン)を国際出願日とする出願であって、平成23年10月25日付で拒絶査定がなされ(発送日:平成23年11月1日)、これに対し、平成24年2月29日に拒絶査定不服審判の請求がなされ、当審より平成24年9月14日付で拒絶の理由が通知され(発送日:平成24年9月18日)、これに対し、平成25年3月14日付及び15日付で意見書が提出されたものである。


2.本願
平成20年7月29日付翻訳文の特許請求の範囲の請求項1-3には、以下の事項が記載されている。
「【請求項1】
回転子及び固定子の磁石及び高透磁率材料(2)により形成され、固定子の軸は回転子の軸に直交する円の正接である磁気モータであって、
前記回転子は少なくとも1つの磁石(3)により形成され、高透磁率材料(2)は、それが固定子に近づくと固定子の端部と同一の磁極を有する唯一の磁極を有する磁石の面と固定子に面する2つの磁極を有する面とに隣接し、モータに少なくとも1つの固定子があり、固定子は唯一の磁極を有する面から引き付ける磁石(1)により形成され、固定子の軸に対して千鳥状の構造を形成し、2つの磁極を有する面は固定子の軸からだんだん遠くなると共に回転子にだんだん近くなる千鳥状の線上で回転子に面し、唯一の磁極を有する面に平行な高透磁率材料(2)の隣りの回転子に最も近い端部の磁石に至ることを特徴とする磁気モータ。
【請求項2】
前記回転子に面する固定子の磁石(1)の面は前記固定子の軸に平行な面に2つの磁極を有していることを特徴とする請求項1に記載の磁気モータ。
【請求項3】
前記回転子の磁石(3)及び前記固定子の磁石(1)の唯一の磁極を有する面は、磁石がお互いに完全に面しない時に、最も近い磁極に同一の磁極を有していることを特徴とする請求項1に記載の磁気モータ。」


3.拒絶の理由
平成24年9月14日付で通知した当審の拒絶の理由の概要は以下のとおりである。

『I 平成20年7月30日付及び平成20年12月25日付でした手続補正は、下記の点で国際出願日における国際特許出願の明細書若しくは図面(図面の中の説明に限る)の翻訳文、国際出願日における国際特許出願の請求の範囲の翻訳文(特許協力条約第19条(1)の規定に基づく補正後の請求の範囲の翻訳文が提出された場合にあっては、当該翻訳文)又は国際出願日における国際特許出願の図面(図面の中の説明を除く)(以下、翻訳文等という)(誤訳訂正書を提出して明細書、特許請求の範囲又は図面について補正をした場合にあっては、翻訳文等又は当該補正後の明細書、特許請求の範囲若しくは図面)に記載した事項の範囲内においてしたものでないから、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たしていない(同法第184条の12第2項参照)。


(1)平成20年7月30日付手続補正書【0006】には、「固定子の軸は回転子の軸に直交する平面に配置される円の正接であり、その円の中心は回転子の軸の点である。」とあるが、翻訳文等には、円の中心は回転子の軸の点である点は一切記載がなく示唆もない。
したがって、円の中心は回転子の軸の点であるとすることは、翻訳文等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入しないものではない。

(2)平成20年12月25日付手続補正書図1は、回転子側の磁石(3)に高透磁率材料(2)が配置され、固定子側の高透磁率材料の軸が高透磁率材料ではなくなっている。
図面の記載内容から判断して、翻訳文等の図4が平成20年12月25日付手続補正書図1に対応するが、翻訳文等の図1は回転子側の磁石(3)に高透磁率材料(2)が配置されておらず、また、固定子側の軸が高透磁率材料であることは示されているが、回転子側の磁石(3)に高透磁率材料(2)が配置され、固定子側の高透磁率材料の軸が高透磁率材料ではなくすることは翻訳文等に一切記載が無く示唆もない。
したがって、回転子側の磁石(3)に高透磁率材料(2)が配置され、固定子側の高透磁率材料の軸が高透磁率材料ではないようにすることは、翻訳文等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入しないものではない。


II この出願は、特許請求の範囲、発明の詳細な説明及び図面の記載が下記の点で、特許法第36条第4項及び第6項に規定する要件を満たしていない。


(1)この出願の発明の構成が不明である。例えば、本願の磁気モータが全体としてどの様な構成であるのか明示が無いため、構成が理解できない。[図面にはポンチ絵があるのみで全体の構成が不明である。本願の磁気モータの全体構成が理解できるように、正面図、平面図、側面図を示されたい。図1は磁気モータのどの部分を表しているのか不明(断面図を表しているようにも見えるが不明)である。]

更に、図1において、矢印があるが、何を意味するのか不明(仮に回転子の移動方向であるとすると、回転子は直線運動をすることとなり、円運動を示している図2の記載と矛盾する。)であり、又、固定子のうち中央のものはnもsも記載がないから、永久磁石ではないものと考えられるが不明であり、仮に永久磁石でないとすると、何でできているものか不明であり、又、固定子の中央左右方向の棒は斜線(ハッチング)が無いので、高透磁率材料ではないと認められるが、この点不明であり、又、回転子の永久磁石と高透磁率材料の間、固定子の永久磁石の間、永久磁石と高透磁率材料の間、永久磁石と中央左右方向の棒の間は、空間であるのか否か不明であり、仮に空間であるとすると、どの様にして空間を維持するのか不明であり、仮に空間でないとすると、実際のこれらの間はどの様な構成となっているのか不明である。

更に、本願の磁気モータの動作原理が不明である。磁性体は「磁区」とよばれる多数の領域に分かれ、それぞれの磁区はある方向の磁気モーメントを有しているが、永久磁石であればそれら磁区が一定の方向(同じ方向)を向き、その結果n極とs極が形成される。図1において、例えば固定子の永久磁石にn極s極が示されているが、磁束はn極の全ての箇所からs極に向けて流れるのではなく、n極の側面から磁束が出てs極の側面に収束(特開2002-136084号公報図4参照)し、永久磁石の上下面から磁束が流出入するものではなく、上下面に向けてn極s極は形成されない。又、高透磁率材料は所謂磁気遮蔽の作用効果は奏するが、高透磁率材料に磁束が吸収されて高透磁率材料から磁束が流れ出ないものではなく、永久磁石から高透磁率材料に流れた磁束は高透磁率材料から永久磁石に向けて磁束が流れて必ずループをつくる。そうすると、回転子が図1左から固定子に向かって移動すると、固定子の磁束と回転子の磁束が同極のため反発し合い回転子は所望の回転をしないものと考えられるが、この点不明である。
しかも、固定子の永久磁石は近接配置されているから、固定子の永久磁石は全体で1つの永久磁石(特開2002-136084号公報図4参照)となり、図1右端の永久磁石の右側面がn極、左端の永久磁石の左側面がn極となり、途中のnsはキャンセルされる。そうすると、請求人が主張するように固定子の磁極の連続的変化(nsnsの繰り返し)が存在しないこととなり、回転子の磁石が所望の動作を行わないものと考えられるがこの点不明である。
加えて、固定子と回転子が共に磁場発生源が永久磁石のみであると、回転子は短期間は動作しても、回転子と固定子の磁場のバランスが取れる箇所で回転子は停止することとなり、請求人が主張するように駆動源としての磁気モータとはならないものと考えられるが、この点不明である。

更に、請求項1において、「固定子の軸は回転子の軸に直交する円の正接である」との訳語があるから、回転子の動作は軸を中心とした円運動を想定しているものと考えられるが、図1及びその説明は、回転子が固定子の軸方向(左右方向)に動作することを前提としており、両者の記載に矛盾があると共に円運動の場合所望の効果を奏するのか否か不明である。
更に、請求項1において、「前記回転子は少なくとも1つの磁石(3)により形成され」との訳語があり、回転子の磁石は1つでも良いこととなるが、この場合、回転子の磁石が軸を中心に固定子の反対側に位置すると、固定子の磁場の影響を受けないから動作しないものと考えるが不明である。
更に、請求項1において、「2つの磁極を有する」との訳語があるが、上述したように図1の上下面にn極s極は形成されないから、意味することろが不明である。請求項2も同様である。
更に、請求項1において、「固定子は唯一の磁極を有する面から引き付ける磁石(1)により形成され」との訳語があるが、何を意味するのか全く不明である。
更に、請求項1において、「千鳥状の構造」、「千鳥状の線上」との訳語があるが、日本語にない表現であるため、意味が不明(「千鳥状」は広辞苑に記載は無い。)である。
更に、請求項1において、固定子、回転子、磁石、高透磁率材料が、各々どの様な構成で、各々他の部材とどの様な配置関係にあるのか不明である。

更に、明細書において、「高透磁率材料」とあるが、具体的にどの様なものを想定しているのか不明(鉄等を意図するのか)である。
更に、【0004】に、「本発明のモータは、固定子の磁石の2つの磁極を回転子の方に示し、回転子の磁石は固定子の引き付けから逃れることができるため、上記した問題を解決する。」との訳語があるが、何故モータとして駆動できるのか物理的根拠が不明であり、上述したように、回転子と固定子の磁場のバランスが取れる箇所で回転子は停止することとなり、請求人が主張するように駆動源としての磁気モータとはならないものと考えられるが、この点不明である。
更に、【0006】に、「最大限まで又は高透磁率材料の隣りの回転子に最も近い磁石の固定子の端部の磁石に至る」との訳語があるが、意味が不明である。
更に、【0006】に、「相互作用が起こると」との訳語があるが、どの様な作用が起こるのか物理的に全く不明である。
更に、【0007】に、「最大表面領域を有する面」との訳語があるが、何を意味するのか全く不明である。
更に、【0008】に、「これは回転トルクを補助する装置であり、自転車のペダルで使用可能である」との訳語があるが、そもそも本願の装置を自転車のペダルにどの様に装着するのか不明であり、又、回転トルクをどの様な原理に基づいて補助するのか全く不明である。』


4.拒絶の理由Iについての当審の判断
(1)翻訳文等には、固定子の軸は回転子の軸に直交する円の正接とは記載されているものの、当該円の中心が回転子の軸の点であることについては、翻訳文等には記載も示唆もない。平成25年3月14日付及び15日付意見書で【0026】から容易に推測できる旨記載があるが、【0026】を参照しても、回転子が軸を中心に回転可能であることは把握できるが、固定子の軸に正接する円の中心が回転子の軸の点であることは何ら開示が無い。
したがって、円の中心は回転子の軸の点であるとすることは、翻訳文等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入しないものではない。

(2)平成20年12月25日付手続補正書【図1】は、回転子側の磁石(3)の進行方向前側に高透磁率材料(2)が配置され、固定子側の高透磁率材料の軸の斜線が無くなって高透磁率材料ではなくなっている。
図面の記載内容から判断して、翻訳文等の【図4】が平成20年12月25日付手続補正書【図1】に対応する。翻訳文等の【図4】は、回転子側の磁石(3)に高透磁率材料(2)が配置されておらず、また、翻訳文等の【図1】の固定子側の軸に斜線と符号2が示されていることから判断して、固定子側の軸が高透磁率材料であることが示されているが、回転子側の磁石(3)に高透磁率材料(2)が配置され、固定子側の高透磁率材料の軸が高透磁率材料ではなくすることは翻訳文等に一切記載が無く示唆もない。なお、平成25年3月14日付及び15日付意見書で、「補正により図4を基に図1が補正されたため」と主張しているが、このように補正をしたのならば、翻訳文等に開示が無い新たな実施例を加えたことを自白したこととなる。
したがって、回転子側の磁石(3)の進行方向前側に高透磁率材料(2)が配置され、固定子側の高透磁率材料の軸が高透磁率材料ではないようにすることは、翻訳文等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入しないものではない。


5.拒絶の理由IIについての当審の判断
図1において、矢印があるが、何を意味するのか不明であり、仮に回転子の移動方向であるとすると、回転子は直線運動をすることとなり、円運動を示している図2の記載と矛盾し、しかも、直線運動を行う場合と円運動を行う場合では、回転子と固定子の相対的位置関係が異なるから、磁気による吸引反発のしかたも異なるものと考えられるが、この点不明であり、又、図1において、固定子のうち中央のものはnもsも記載がないから、永久磁石ではないものと考えられるが不明であり、仮に永久磁石でないとすると、何でできているものか何ら開示が無く不明であり、又、図1において、回転子の永久磁石と高透磁率材料の間、固定子の永久磁石の間、永久磁石と高透磁率材料の間、永久磁石と中央左右方向の棒の間は、空間であるのか否か不明であり、仮に空間であるとすると、どの様にして空間を維持するのか何ら開示が無く不明であり、仮に空間でないとすると、実際のこれらの間はどの様な構成となっているのか何ら開示が無く不明である。

本願の磁気モータの動作原理が不明である。磁性体は「磁区」とよばれる多数の領域に分かれ、それぞれの磁区はある方向の磁気モーメントを有しているが、永久磁石であればそれら磁区が一定の方向(同じ方向)を向き、その結果n極とs極が形成される。図1において、例えば固定子の永久磁石にn極s極が示されているが、磁束はn極の領域全ての箇所からs極に向けて流れるのではなく、n極の側面から磁束が出てs極の側面に収束するが、永久磁石の上下面から磁束が流出入するものではなく、上下面に向けてn極s極は形成されず、仮にこのように磁極が形成されるなら、どの様にして着磁するのか不明である。又、高透磁率材料は所謂磁気遮蔽の作用効果は奏するが、高透磁率材料に磁束が吸収されて高透磁率材料から磁束が流れ出ないものではなく、永久磁石から高透磁率材料に流れた磁束は高透磁率材料から永久磁石に向けて磁束が流れて必ずループをつくる。そうすると、回転子が図1左から固定子に向かって移動しようとしても、固定子の磁束と回転子の磁束が同極のため反発し合い回転子は所望の回転をしないものと考えられるが、この点不明である。
しかも、固定子の永久磁石は近接配置されているから、固定子の永久磁石は全体で1つの永久磁石となり、図1右端の永久磁石の右側面がn極、左端の永久磁石の左側面がs極となり、途中のnsはキャンセルされる。そうすると、請求人が主張するように固定子の磁極の連続的変化(nsnsの繰り返し)が存在しないこととなり、回転子の磁石が所望の動作を行わないものと考えられるが、この点不明である。
加えて、固定子と回転子が共に磁場発生源が永久磁石のみであると、回転子は短期間は動作しても、回転子と固定子の磁場のバランスが取れる箇所で回転子は停止することとなり、請求人が主張するように駆動源としての磁気モータとはならないものと考えられるが、この点不明である。

請求項1において、「固定子の軸は回転子の軸に直交する円の正接である」とあるから、回転子の動作は軸を中心とした円運動を想定しているものと考えられるが、図1及びその説明は、回転子が固定子の軸方向(左右方向)に動作することを前提としており、両者の記載に矛盾があると共に円運動の場合所望の効果を奏するのか否か不明である。
更に、請求項1において、「前記回転子は少なくとも1つの磁石(3)により形成され」とあり、回転子の磁石は1つでも良いこととなるが、回転子の磁石が1つの場合、回転子の磁石が軸を中心に固定子の反対側(固定子から最遠側)に位置すると、固定子の磁場の影響を受けないから動作しないものと考えられ、又、起動時に当該1つの回転子が固定子の反対側(固定子から最遠側)に位置するとどの様にして起動するのか不明である。
更に、請求項1において、「2つの磁極を有する」とあるが、上述したように図1の上下面にn極s極は形成されないから、意味することろが不明である。請求項2も同様である。
更に、請求項1において、「固定子は唯一の磁極を有する面から引き付ける磁石(1)により形成され」とあるが、何を意味するのか全く不明である。
更に、請求項1において、「千鳥状の構造」、「千鳥状の線上」とあるが、日本語にない表現であるため、意味が不明である。
更に、請求項1において、固定子、回転子、磁石、高透磁率材料が、各々どの様な構成で、各々他の部材とどの様な配置関係にあるのか、構成を特定できず不明である。

【0004】に、「本発明のモータは、固定子の磁石の2つの磁極を回転子の方に示し、回転子の磁石は固定子の引き付けから逃れることができるため、上記した問題を解決する。」とあるが、何故モータとして駆動できるのか物理的根拠が不明であり、上述したように、回転子と固定子の磁場のバランスが取れる箇所で回転子は停止することとなり、請求人が主張するように駆動源としての磁気モータとはならないものと考えられるが、この点不明である。
更に、【0006】に、「最大限まで又は高透磁率材料の隣りの回転子に最も近い磁石の固定子の端部の磁石に至る」とあるが、意味が不明である。
更に、【0006】に、「相互作用が起こると」とあるが、どの様な作用が起こるのか物理的に全く不明である。
更に、【0007】に、「最大表面領域を有する面」とあるが、何を意味するのか全く不明である。
更に、【0008】に、「これは回転トルクを補助する装置であり、自転車のペダルで使用可能である」とあるが、そもそも本願の装置を自転車のペダルにどの様に装着するのか不明であり、又、回転トルクをどの様な原理に基づいて補助するのか全く不明である。

したがって、この出願の発明の詳細な説明は、当業者が請求項1-3に記載された事項を実施することができる程度に明確かつ十分に記載されたものでないから、特許法第36条第4項第1号に規定する要件を満たしておらず、又、請求項1-3に記載された事項は、発明の詳細な説明を参照しても構成が不明であるから、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない。


6.むすび
したがって、平成20年7月30日付及び平成20年12月25日付でした手続補正は、翻訳文等に記載した事項の範囲内においてしたものでないから、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たしておらず、また、請求項1-3に記載された事項は、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしておらず、発明の詳細な説明の記載は、特許法第36条第4項第1号に規定する要件を満たしていないから、特許を受けることができない。
 
審理終結日 2013-04-08 
結審通知日 2013-04-09 
審決日 2013-04-24 
出願番号 特願2008-551807(P2008-551807)
審決分類 P 1 8・ 536- WZ (H02N)
P 1 8・ 561- WZ (H02N)
P 1 8・ 537- WZ (H02N)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 平岩 正一  
特許庁審判長 堀川 一郎
特許庁審判官 田村 嘉章
藤井 昇
発明の名称 磁気モータ  
代理人 北村 周彦  

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