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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 A61K
審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 A61K
管理番号 1283560
審判番号 不服2012-1402  
総通号数 171 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2014-03-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2012-01-25 
確定日 2014-01-06 
事件の表示 特願2007- 96191「皮膚洗浄剤」拒絶査定不服審判事件〔平成20年10月23日出願公開、特開2008-255019〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、平成19年4月2日の出願であって、平成21年1月30日付けで手続補正がなされ、平成22年12月28日付けで拒絶理由が通知され、平成23年3月4日付けで手続補正がなされるとともに意見書が提出されたが、同年10月21日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、平成24年1月25日に手続補正がなされるとともに拒絶査定不服審判が請求されたものである。

第2 平成24年1月25日付けの手続補正についての補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
平成24年1月25日付けの手続補正を却下する。

[理由]
1.補正の内容
前記手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1の記載は次のとおりである。

「【請求項1】
皮膚に塗布し摩擦することにより、消しゴムの屑状のものに変化しその屑状のものと共に汚れや古くなった角質等を除去するものであって、少なくとも、水、カチオンと反応する反応基を有するポリマー、カチオン系界面活性剤、及びグルコマンナン粉末、杏の種子の粉末又は桃の種子の粉末の何れかの植物粉末を含有する皮膚洗浄剤であって、前記ポリマー及びカチオン系界面活性剤の混合量はそれぞれ1?6重量%であり、前記植物粉末の混合量は0.2?5重量%であり、前記植物粉末のサイズは0.2?0.4mmであることを特徴とする皮膚洗浄剤。」

2.補正の適否
前記請求項1は、ポリマー及びカチオン系界面活性剤のそれぞれの混合量に関し、補正前に「0.1?7重量%」とあったのを「1?6重量%」と限定し、植物粉末の混合量に関し、補正前に「0.01?5重量%」とあったのを「0.2?5重量%」と限定するものであるから、この補正は、補正前の請求項に記載された発明を特定するために必要な事項を限定するものである。
したがって、本件補正は、特許法第17条の2第5項第2号に規定された特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。
そこで、本件補正後の前記請求項1に係る発明(以下、「本願補正発明」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか否か(平成23年法律第63号改正附則第2条第18項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第5項の規定に違反するか否か)について以下に検討する。

(1)本願補正発明
本願補正発明は、前記「1.補正の内容」に記載したとおりのものである。

(2)刊行物及びその記載事項
(2-1)原査定の拒絶理由に引用された本願の出願前に頒布された刊行物である「特開平10-273434号公報」(原査定の引用文献1。以下、「刊行物1」という。)には、次の記載がある。
なお、下線は、当審にて付したものである。以下、同様である。

(刊1-1)「【特許請求の範囲】
【請求項1】カルボキシビニルポリマー並びにモノアルキルトリメチルアンモニウム塩及び/又はジアルキルジメチルアンモニウム塩を含んでなる皮膚洗浄料。
・・・
【請求項4】請求項1乃至請求項3のいずれかの請求項記載の皮膚洗浄料において、カルボキシビニルポリマーの配合量が皮膚洗浄料の0.3重量%以上,5.0重量%以下である皮膚洗浄料。
【請求項5】請求項1乃至請求項4のいずれかの請求項記載の皮膚洗浄料において、モノアルキルトリメチルアンモニウム塩及び/又はジアルキルジメチルアンモニウム塩の総配合量が皮膚洗浄料の0.1重量%以上,3.0重量%以下である皮膚洗浄料。」

(刊1-2)「【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、皮膚洗浄料に関する技術分野に属する発明である。さらに詳細には、皮膚に塗擦した際に垢状の凝集物が発生する皮膚洗浄料に関する技術分野に属し、皮膚の汚れの除去効果に優れ,洗い流した後や拭き取った後の皮膚状態が滑沢性にも優れると共に、汚れが除去される過程がより視覚的に実感され得る皮膚洗浄料に関する発明である。
【0002】
【従来の技術】皮膚の汚れを除去することはスキンケアにおける最も基礎的なステップであり、非常に多くの剤型の皮膚洗浄料が上市されている。具体的には、クレンジングフォーム,クレンジングジェル,クレンジングクリーム等といった名称で販売されている洗浄料や洗顔料がその代表的なものである。これらの皮膚洗浄料の使用者は、これらを使用して洗い流した後や拭き取った後に得られるさっぱりした感触を体感することや,視覚的にメークが落ちたことを確認することで,これらの洗浄効果を認識する傾向が強い。もちろん、適切な洗浄料を使用することによって、実質的に十分な汚れ除去効果は得られるのであるが、一方で「汚れを落とす」という化粧行為をより積極的に楽しむための手段として、視覚的に汚れが除去される過程を実感できる皮膚洗浄料が求められている。
【0003】視覚的に汚れが除去される過程を実感できる皮膚洗浄料としては、「皮膚に塗擦していくうちに肌の上で汚れを含んだ垢状の凝集物が徐々に発生し,それを払い落としたり洗い流したりすることで皮膚を洗浄し得る皮膚洗浄料」が理想とされてきた。そして、これを具現化することを目的とした代表的な皮膚洗浄料が、クリーム等の乳化組成物に粉末を多く配合した剤型の皮膚洗浄料である。この剤型の皮膚洗浄料は、皮膚上に塗布して水分が揮散した後も肌上で擦り続けることにより,粉末が油分(特に固形油分)と凝集して垢状になることを利用したもので、油分や粉末の種類及び量の組合わせを工夫することによって、種々のタイプが得られる皮膚洗浄料である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このクリームタイプの皮膚洗浄料においては、いかに油分や粉末の種類及び量の組合わせを工夫しても、…最初は軽いのびでも,凝集物が発生する時点でのびが重くなってしまう;…元来がクリーム状であるため,いかにもクリームが固まって凝集したという感を免れず,皮膚の汚れも同時に垢状に凝集されるような感覚に乏しい等の問題点が付随する。
【0005】そこで本発明が解決すべき課題は、皮膚に塗擦した際に垢状の凝集物が発生する皮膚洗浄料において、皮膚の汚れの除去効果に優れ,洗い流した後や拭き取った後の皮膚状態が滑沢性にも優れると共に、汚れが除去される過程がより視覚的に実感され得る皮膚洗浄料を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、この課題の解決に向けて鋭意検討した結果、カルボキシビニルポリマーとモノアルキルトリメチルアンモニウム塩及び/又はジアルキルジメチルアンモニウム塩を接触させることで生じるハイドロゲルを系中に含む皮膚洗浄料は、皮膚に塗擦した際に垢状の凝集物が発生し、皮膚の汚れの除去効果にすぐれ,洗い流した後や拭き取った後の皮膚状態が滑沢性にも優れることは勿論、その剤型が透明乃至半透明であるため,垢状の凝集物の発生がクリームタイプのものと比較して劇的であり,汚れが除去される過程を視覚的により実感できる皮膚洗浄料であることを見出し、本発明を完成するに至った。」

(刊1-3)「【0010】請求項4において、前記請求項1乃至請求項3のいずれかの請求項記載の皮膚洗浄料において、カルボキシビニルポリマーの配合量が皮膚洗浄料の0.3重量%以上,5.0重量%以下である皮膚洗浄料を提供する。
【0011】請求項5において、前記請求項1乃至請求項4のいずれかの請求項記載の皮膚洗浄料において、モノアルキルトリメチルアンモニウム塩及び/又はジアルキルジメチルアンモニウム塩の総配合量が皮膚洗浄料の0.1重量%以上,3.0重量%以下である皮膚洗浄料を提供する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について説明する。本発明皮膚洗浄料は、アニオン性の水溶性高分子であるカルボキシビニルポリマー並びにカチオンであるモノアルキルトリメチルアンモニウム塩及び/又はジアルキルジメチルアンモニウム塩が接触することにより形成されるハイドロゲルが,皮膚洗浄料の配合要素として皮膚上で塗擦される間に徐々に垢状の凝集物を形成することを利用して、所期の効果を達成する皮膚洗浄料である。」

(刊1-4)「【0045】
【実施例】次に実施例をあげて本発明を説明するが,本発明の技術的範囲が、これらの実施例によって制限されるべきものではない。
A.皮膚洗浄料の使用性の評価
カルボキシビニルポリマーとモノアルキルトリメチルアンモニウム塩及び/又はジアルキルジメチルアンモニウム塩を含むハイドロゲル組成物について、モノアルキルトリメチルアンモニウム塩又はジアルキルジメチルアンモニウム塩のいずれをも含まないハイドロゲル組成物、並びにノニオン系の増粘剤とモノアルキルトリメチルアンモニウム塩及び/又はジアルキルジメチルアンモニウム塩を含むハイドロゲル組成物と比較してその使用性を評価した。
【0046】〔評価方法および評価基準〕女性パネル10名により、実施例・比較例それぞれの試料を顔または体の一部に塗擦し、使用性を比較した。
(1)塗擦している間の垢状の凝集物発生のわかりやすさ
◎:垢状の凝集物の発生が明確であると答えたパネルが10名中8名以上
○:垢状の凝集物の発生が明確であると答えたパネルが10名中6?7名
△:垢状の凝集物の発生が明確であると答えたパネルが10名中3?5名
×:垢状の凝集物の発生が明確であると答えたパネルが10名中2名以下
【0047】(2)洗い流した後の感覚的洗浄効果
◎:皮膚の汚れがよく落ちたと答えたパネルが10名中8名以上
○:皮膚の汚れがよく落ちたと答えたパネルが10名中6?7名
△:皮膚の汚れがよく落ちたと答えたパネルが10名中3?5名
×:皮膚の汚れがよく落ちたと答えたパネルが10名中2名以下
【0048】(3)洗い流した後の皮膚感覚
◎:なめらかであると答えたパネルが10名中8名以上
○:なめらかであると答えたパネルが10名中6?7名
△:なめらかであると答えたパネルが10名中3?5名
×:なめらかであると答えたパネルが10名中2名以下
【0049】第1表及び第2表に記載した処方の皮膚洗浄料を調製し、その使用性の評価を行った。

以上の基本処方で、増粘剤およびカチオンを第2表の各成分に置き換えた皮膚洗浄料を調製して評価を行った。結果を併せて第2表に示す。
【0050】
【表2】

【0051】なお、上記のカルボキシビニルポリマーとしてはハイビスワコー104(和光純薬社製)を用いた。
【0052】上の結果により、カルボキシビニルポリマー並びにモノアルキルトリメチルアンモニウム塩及び/又はジアルキルジメチルアンモニウム塩を含むハイドロゲル組成物については,皮膚に塗擦した際に垢状の凝集物が発生し,感覚的な皮膚の汚れの除去効果に優れ、洗い流した後の皮膚状態が滑沢性に優れるのに対して、モノアルキルトリメチルアンモニウム塩又はジアルキルジメチルアンモニウム塩のいずれも含まないハイドロゲル組成物、及び増粘剤としてノニオン系のメチルセルロースやヒドロキシプロピルエチルセルロースを用いてモノアルキルトリメチルアンモニウム塩及び/又はジアルキルジメチルアンモニウム塩と組み合わせたハイドロゲル組成物は垢状の凝集物の発生もなく、感覚的洗浄効果や洗い流し後の滑らかさもいずれもが劣ることがわかる。」

(2-2)原査定の拒絶理由に引用された本願の出願前に頒布された刊行物である「室谷 勲,フレグランス ジャーナル No.74(1985),48?51,55頁」(原査定の引用文献2。以下、「刊行物2」という。)には、次の記載がある。

(刊2-1)「肌から古い角質を取り除くことを主目的とした洗顔料が,最近市場に多く見られるようになってきており,今,最も新しいスクラブ洗顔料として売り出されている。基本的には,従来からあるクリーム状,フォーム状,ゼリー状,乳液状等の各種洗顔料ベースに,いわゆるスクラブ剤(肌の表面の古い角質を効果的に取り除くための成分で,種々の細かい粒子類)を配合したものである。
・・・しかし,このような方法は,古くは日本でもぬか袋で肌をこすって磨き,きめ細かな肌にする方法が行われており,特に目新しいものではない。・・・
最近になって,このような製品がクローズアップされてきたのは,自然志向化粧品,天然志向化粧品ブームの一環とみることができる。すなわち、スクラブ剤として各種の植物成分であるナッツやアーモンド等の微粉末を配合し,天然志向製品の一種として訴求しているケースが多い。」(48頁左欄2?25行)

(刊2-2)「まず、スクラブ洗顔料に期待される機能として次のようなものがあげられる。
1)余分な角質(垢)をきれいに取り除くことにより肌の表面を滑らかにし,肌に透明感と艶を与える。
2)こするという物理的作用により,肌に適度な刺激を与え,新陳代謝を活発にしリフレッシュさせる。
3)毛穴に入り込んだ汚れを取り去り,肌を清潔に保ちニキビ等を未然に防ぐ。
・・・
また,市販されているスクラブ洗顔料に配合されているスクラブ剤をまとめ,表2に示す。
次に,スクラブ剤の配合効果を,洗浄力テスト結果で示す。図1の結果は,ある洗顔フォーム系に,スクラブ剤を入れた場合と入れない場合の,布に塗布した油性ファンデーションの落ち具合を測定したものである。
図で明らかなように,スクラブ剤を入れることによって,洗浄力は増すことがわかる。当然スクラブ剤の種類や粒子径,配合量によって洗浄力に差が出てくるわけであるが,その製品の目的とする洗浄力(スクラブ効果)に合わせて,それらが決定されることになる。」(48頁右欄3?26行)

(刊2-3)「

」(49頁中段)

(刊2-4)「また,スクラブ洗顔料は,表1に示した洗顔料ベースに表2に記載したようなスクラブ剤が配合され、物理的洗浄力をより強化したものである。先に述べた一般的な洗顔料よりも老化した角質の除去を積極的に行おうとするもので,新生細胞の老化と,その自然剥離のサイクルを正常に機能させる人為的な美容法であり,ゴマージュ法と呼ばれている。
・・・
なお,ゴマージュ法については,市販されているスクラブ製品の中に,このゴマージュ法に対応した製品が見うけられる。・・・」(49頁左欄12行?50頁左欄9行)

(刊2-5)「スクラブ製品に使われるスクラブ剤は,大きく類別すると,1)ポリエチレン等の合成樹脂粉末を配合したものと,2)穀物や種子などの粉砕物粒子を配合したもの3)大理石など鉱物系微粉末を配合したものなどに分けられる。
粒径は全般に大きめの方向にあり,粒度分布も比較的広いものが多い。ほぼ0.1mm?1.0mmの大きさに入るようである。・・・
スクラブ剤の配合量は,少ないもので,1?5%程度,多いもので10?15%程度である。・・・」(50頁左欄下から2行?右欄30行)

(2-3)原査定の拒絶理由に引用された本願の出願前に頒布された刊行物である「特開2006-169300号公報」、「特開2002-29963号公報」、「特開2000-344801号公報」、「特開平8-209199号公報」(いずれも原査定において周知例として示された文献。以下、各々「周知文献1」?「周知文献4」という。)には、次の記載がある。

(周知文献1):
(周知1-1)「【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)グルコマンナンに富む粉を水に溶解してグルコマンナンの溶液を生成する工程;
b)生成した溶液をエタノールと混合し、グルコマンナンを沈澱させる工程;
c)水エタノール中の沈澱したグルコマンナンをアルカリとの反応により含水不可逆ゲルに変える工程;
d)ゲルを液体から分離する工程;
e)分離したゲルを乾燥する工程;および
f)乾燥したゲルを粉砕する工程;
を含むグルコマンナン粒子の製造方法。
・・・
【請求項9】
請求項8の粒子状グルコマンナンゲルのスクラビング有効量と、生理的に許容し得る担体を含む化粧料または衛生用洗浄組成物。」

(周知1-2)「【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化粧料または衛生用洗浄剤に配合される沈着物スクラブ剤もしくは剥落剤として有用なグルコマンナンゲル粒子の製造法に関する。」

(周知文献2):
(周知2-1)「【特許請求の範囲】
【請求項1】 非水溶性グルコマンナンを含有することを特徴とする皮膚洗浄剤組成物。」

(周知2-2)「【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
・・・
【0002】
【従来の技術】従来より、皮膚洗浄剤において物理的な洗浄効果を高める目的でスクラブ剤を配合することが知られている。通常スクラブ剤としては、・・・クルミの殻、アンズやモモの種子等の粉砕物などが多く使用されてきた。しかしながら、・・・クルミの殻、アンズやモモの種子等の粉砕物については、天然物ではあるが、非常に高価であり、その構造から皮膚表面に損傷を与えたる危険性があった。更に上記スクラブ剤を用いたゲル状洗浄剤において、製品中のスクラブ剤が沈降又は凝集してしまい、製剤を安定に保つことが難しくなる。このため製剤の粘性を高めざるを得なくなり、毛髪及び皮膚に対して延びが悪い、糸引き性を生じる、水への分散性が悪い等の欠点を生むこととなった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、優れた洗浄効果を有するとともに、安全で使用感が良好で、安定性の良い皮膚洗浄剤組成物を提供することを目的とする。
・・・
【0006】グルコマンナンは、こんにゃく属の植物の球茎や根から抽出される非イオン性の天然高分子で、その主成分は主にD-マンノースとD-グルコースからなる多糖類である。本発明に用いられる非水溶性グルコマンナンは、エタノールを抽出溶媒として用い、水に不溶なゲルとし、乾燥させ粉末としたものである。・・・このようなグルコマンナンは食品や化粧品をはじめ、医薬品、農芸用品、餅類、インキ工業、プラスチック工業など広く一般的に使用されるものであり、本発明においては、「非水溶性グルコマンナン」としての市販品を用いることができる。市販品の例としては、「プロポールISLB」(清水化学(株)製)がある。」

(周知文献3):
(周知3-1)「【特許請求の範囲】
【請求項1】・・・
【請求項2】請求項1の方法により製造した水不溶性グルコマンナンゲル粒子よりなる化粧品添加用スクラブ剤。」

(周知3-2)「【発明の詳細な説明】
【0001】
【本発明の分野および課題】本発明は、水不溶性グルコマンナン粒子の製造法と、化粧品添加用スクラブ剤としての該粒子の用途に関する。
【0002】良く知られているように、グルコマンナンはコンニャクに含まれる高分子多糖類であり、水に溶解して粘稠なゾルを形成する。このゾルへアルカリを加えるとグルコマンナンの糖残基へ結合したアセチル基が脱離し、含水不可逆ゲルすなわちコンニャクとなる。」

(周知文献4):
(周知4-1)「【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カンゾウ(甘草)の根及びストロン、またはカンゾウ末からグリチルリチン酸等の薬効成分を抽出した後の繊維末を配合した石鹸に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、スクラブ洗顔料が注目を浴びるようになってきている。スクラブ洗顔料は石鹸や洗浄剤にスクラブ剤を加えたものであって、スクラブ剤とは、石鹸や洗浄剤と共に、水を用い、摩擦を加える動作によって肌に沈着した汚れを、離脱促進させる剥離作用をもった固形状物とされている。このスクラブ洗顔料を使用すると、スクラブ剤が研磨剤的役割を果して、肌の表面上の古い角質層に吸着又は沈着された、汗や皮脂等の汚れを、角質層と共に、垢として落とせるようになるものである。このスクラブ剤となり得る素材は植物系や動物系、その他のものがあり、植物系のスクラブ剤としては、アプリコット(あんず)やクルミ、桃等の種子殻を粉砕したものや、コーンの穂軸や稲ワラの粉砕物やヘチマ、ヒマワリ、スイカ等の種子の粉砕物等があり、動物系のスクラブ剤としては、骨粉や鶏卵殻粉末や貝殻粉末やエビ・カニ等の甲殻類の粉末等があり、その他として各種ポリエチレン末や種々のマイクロカプセル等である。」

(2-4)刊行物1に記載された発明
前記(刊1-1)によれば、刊行物1には、次の発明(以下、「刊行物1発明」という。)が記載されていると認められる。

(刊行物1発明):
「カルボキシビニルポリマー並びにモノアルキルトリメチルアンモニウム塩及び/又はジアルキルジメチルアンモニウム塩を含んでなる皮膚洗浄料であって、当該ポリマーの配合量が皮膚洗浄料の0.3重量%以上5.0重量%以下、モノアルキルトリメチルアンモニウム塩及び/又はジアルキルジメチルアンモニウム塩の総配合量が皮膚洗浄料の0.1重量%以上3.0重量%以下である皮膚洗浄料。」

(3)対比(一致点・相違点の認定)
ア 前記(刊1-2),(刊1-3)によれば、刊行物1発明は、カルボキシビニルポリマーとモノアルキルトリメチルアンモニウム塩及び/又はジアルキルジメチルアンモニウム塩とを接触させることで生じるハイドロゲルを系中に含む皮膚洗浄料であるところ、「形成されるハイドロゲルが,皮膚洗浄料の配合要素として皮膚上で塗擦される間に徐々に垢状の凝集物を形成することを利用」して、「汚れが除去される過程を視覚的により実感できる皮膚洗浄料」としたものであることが明らかである。
そして、前記(刊1-4)によれば、実施例においては、カルボキシビニルポリマーとして市販品が使用され、モノアルキルトリメチルアンモニウム塩及び/又はジアルキルジメチルアンモニウム塩として、ラウリルトリメチルアンモニウム塩化物、セチルトリメチルアンモニウム臭化物、ベヘニルトリメチルアンモニウム塩化物、ジミリスチルジメチルアンモニウム臭化物、ジステアリルジメチルアンモニウム塩化物が使用されている。

イ 翻って、本願明細書には次の記載がある。
(イ1)「【0008】
ここでカチオンと反応する反応基を有するポリマーとは、アニオン性の水溶性ポリマーであり、一般的にはカルボキシビニルポリマーである。これはアクリル酸系のモノマーが重合したものである。これも種々のものがあるが、カチオン系界面活性剤と反応し摩擦することにより消しゴムの屑状のもの(ゲル)になるものであればどのようなものでもよい。
【0009】
このポリマーの含有量は、本発明皮膚洗浄剤全体の0.1?7重量%が適当である。0.1%以下ではゲルの生成が不十分であり、7%以上になるとゲルの粘度が高くなり使用し難い。
【0010】
カチオン系界面活性剤は、上記したポリマーと反応するものであればよい。通常はアンモニウム塩である。例えば、モノアルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルトリメチルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、ジアルキルモリホニウム塩その他である。
この混合量は、上記と同様0.1?7重量%が適当である。」

(イ2)「【実施例1】
【0032】
実施例1
次の成分を混合して実施例や比較例を作成した。
カチオンと反応する反応基を有するポリマーと、カチオン系界面活性剤、植物粉体、その他の界面活性剤等を水と混合して実施例を作成した。混合量は表1の通りであり、表中の成分名は次の通りである。
A:カルボキシビニルポリマーであるノベオン社のカーボポール940
B:ベヘニルトリメチルアンモニウム塩
C:グルコマンナン粉末(サイズは0.2?0.4mm程度)
D:杏の種子の粉末(サイズは0.2?0.4mm程度)
E:桃の種子の粉末(サイズは0.2?0.4mm程度)
F:油剤である、スクワラン
G:ノニオン系界面活性剤である、ソルビタンモノオレイン酸エステル
H:ノニオン系親油性界面活性剤である、ポリオキシプロピレングリコール(HLBは5.8)
I:ノニオン系親水性界面活性剤である、ポリオキシエチレン(12)2級アルキルエーテル(HLBは14.5)
J:両性界面活性剤である、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン
K:グリセリン
L:水」

ウ これらによれば、刊行物1発明は、「形成されるハイドロゲルが,皮膚洗浄料の配合要素として皮膚上で塗擦される間に徐々に垢状の凝集物を形成することを利用」するものであるから、本願補正発明の「皮膚に塗布し摩擦することにより、消しゴムの屑状のもの」(ゲル)になる皮膚洗浄剤であるということができる。
また、刊行物1発明は、カルボキシビニルポリマーとモノアルキルトリメチルアンモニウム塩及び/又はジアルキルジメチルアンモニウム塩とを接触させることでハイドロゲルを生ぜしめる系を含む皮膚洗浄料であるから、刊行物1発明の「カルボキシビニルポリマー並びにモノアルキルトリメチルアンモニウム塩及び/又はジアルキルジメチルアンモニウム塩を含んでなる皮膚洗浄料」は、本願補正発明の「カチオンと反応する反応基を有するポリマー、カチオン系界面活性剤を含有する皮膚洗浄剤」に相当するということもできる。
そして、刊行物1発明の「当該ポリマーの配合量が皮膚洗浄料の0.3重量%以上5.0重量%以下、モノアルキルトリメチルアンモニウム塩及び/又はジアルキルジメチルアンモニウム塩の総配合量が皮膚洗浄料の0.1重量%以上3.0重量%以下である」点は、本願補正発明の「前記ポリマー及びカチオン系界面活性剤」の各々の配合量の範囲と比較して、ポリマーの1?5重量%において、カチオン系界面活性剤の1?3重量%において、それぞれ重複することも明らかである。

エ 以上から、本願補正発明と刊行物1発明との間には、次の一致点・相違点があるということができる。

(一致点):皮膚に塗布し摩擦することにより、消しゴムの屑状のものに変化し、少なくとも、水、カチオンと反応する反応基を有するポリマー、カチオン系界面活性剤を含有する皮膚洗浄剤であって、前記ポリマー及びカチオン系界面活性剤の混合量はそれぞれ1?5重量%、1?3重量%である皮膚洗浄剤。

(相違点1):皮膚洗浄剤の含有成分に関し、本願補正発明は、「グルコマンナン粉末、杏の種子の粉末又は桃の種子の粉末の何れかの植物粉末」を含有し、消しゴムの屑状のものと共に汚れや古くなった角質等を除去するものであるのに対して、刊行物1発明は、かかる成分を含有しない点。

(相違点2):刊行物1発明には含有されていない植物粉末の量及び寸法に関し、本願補正発明においては、0.2?5重量%、0.2?0.4mmとさらに特定する点。

(4)判断(相違点の容易想到性の検討)
(4-1)相違点1について
ア 前記(刊2-1)によれば、スクラブ洗顔料として、従来の各種洗顔料をベースに、いわゆるスクラブ剤(肌の表面の古い角質を効果的に取り除くための成分で、種々の細かい粒子類)を配合したものが周知であり、特に、最近の傾向として、自然志向、天然志向の化粧品ブームの一環で、スクラブ剤として各種の植物成分であるナッツやアーモンド等の微粉末を配合し、天然志向製品の一種として訴求しているケースが多いことも、本願出願前に既に知られていたことであるということができる。

イ そして、前記(刊2-5)のとおり、スクラブ製品に使われるスクラブ剤には、穀物や種子などの粉砕物粒子を配合したものがあること、粒子径は全般に大きめの方向にあり、粒度分布も比較的広いものが多く、ほぼ0.1?1.0mmの大きさに入るようであること、スクラブ剤の配合量は、少ないもので1?5%程度、多いもので10?15%程度であることが既に報告され、(刊2-2)のとおり、「スクラブ剤の種類や粒子径,配合量によって洗浄力に差が出てくるわけであるが,その製品の目的とする洗浄力(スクラブ効果)に合わせて,それらが決定されることになる。」とも解説されているところである。

ウ そのような中で、スクラブ剤としての「グルコマンナン粉末、杏の種子の粉末又は桃の種子の粉末の何れかの植物粉末」については、例えば、前記(刊2-3)の表2に「アプリコットの種」、すなわち、杏の種が明示されているほか、前記(周知1-1)?(周知4-1)のとおり、植物系のスクラブ剤として、杏(「アプリコット」、「アンズ」、「あんず」と同義であることは明らかである。)や桃(「モモ」と同義であることは明らかである。)の種子等の粉砕物などが多く使用されてきたこと、さらに、エタノールを抽出溶媒として用い、水に不溶なゲルとし、乾燥させ粉末とした非水溶性グルコマンナンも用いられることが周知であるということができる。

エ したがって、従来の皮膚洗浄剤である刊行物1発明において、肌の表面の古い角質を効果的に取り除くため、常套手段であるスクラブ剤として、流行の自然志向、天然志向の化粧品ブームも踏まえて、周知の植物成分である「グルコマンナン粉末、杏の種子の粉末又は桃の種子の粉末の何れか」を配合することを想到することは、当業者において格別困難なことではない。
そして、その場合、刊行物1発明を皮膚に塗布し摩擦することにより生じる消しゴムの屑状のものと共に汚れや古くなった角質等を除去するものとなることは、その目的・技術手段に照らし、自明のことである。

(4-2)相違点2について
ア 皮膚洗浄剤に含有されるスクラブ成分については、前記(刊2-2)のとおり、スクラブ剤の種類や粒子径、配合量によって洗浄力に差が出てくるため、その製品の目的とする洗浄力(スクラブ効果)に合わせて、その種類や粒子径、配合量が決定されるものであるところ、市販の製品に使われるスクラブ剤については、前記(刊2-5)のとおり、粒子径は全般的に大きめの方向にあり、粒度分布も比較的広いものが多いこと、ほぼ0.1?1.0mmの大きさに入るようであること、スクラブ剤の配合量は、少ないもので1?5%程度、多いもので10?15%程度であることが既に報告されている。

イ したがって、スクラブ剤として採用する植物粉末の配合量及び寸法に関しては、配合量が、少ないもので1?5%程度、多いもので10?15%程度であること、寸法が、ほぼ0.1?1.0mmであること、という一つの目安が知られているということができる。
そうすると、植物粉末の混合量及び寸法に関して、本願補正発明が採用する0.2?5重量%、0.2?0.4mmとの数値、すなわち、相違点2に係る構成は、この目安に基づき、スクラブ剤の種類と洗浄力、スクラブ効果等に応じて、当業者が適宜決定することができる範囲のものであるということができる。

ウ 相違点2に関し、本願明細書の実施例・比較例の記載を確認すると、植物粉末の混合量については、0.2?5重量%の範囲で変化させた実施例1?8があるが、6重量%の実施例や、この範囲を外れた比較例、例えば、0.1重量%や7重量%の比較例は一切示されていないし、また、0.2重量%の実施例1と1?5重量%の実施例2?8の間の効果における格別の相違も認められない。さらに、植物粉末の寸法については、0.2?0.4mmの範囲を外れた比較例は示されていない。
これらの比較例等については、本願明細書に記載されていない上に、これまで、意見書や審判請求書において、参考例などとして示されることもなかった。
そして、実施例・比較例には、皮膚洗浄剤の観点として特別な観点の評価項目があるものではなく、特に、0.2?0.4mmの寸法の粉末を0.2?1重量%含有することが、例えば、0.2?0.4mmの寸法の粉末を1?5重量%含有する態様とは格段に異なる効果を奏するものであることを示す評価項目があるものではない。
したがって、本願補正発明の効果は、当業者が予測することができる域を出るものとはいえないというほかない。

エ よって、結局、相違点2についても、前記(刊2-5)に示された一つの目安に基づきなされる最適化の域を出るものではないというべきである。

なお、審判請求人は、回答書において、「本願発明1においては、「ポリマー及びカチオン系界面活性剤の混合量」と「植物粉末の混合量」の関係において、「植物粉末」の「種類」や「サイズ」を決定することは非常に困難なことであるといえる。」、「このように、本願発明1の効果は、前記実施1?8の通り実証されているのであり、本願発明1が「格別顕著な効果が得られるものとは認められない。」とされるのは、到底納得できない。」と主張するが、前記のとおり、「植物粉末」の「種類」に応じて「サイズ」を決定することは、一つの目安があり、顕著な効果については、顕著性を認めるに足る比較対象がないから、採用の限りでない。
また、審判請求人は、回答書において、「本願発明1の数値範囲は、その数値範囲のうち約83%・・・の部分は、引用文献2・・・に重複するが、本願発明1の数値範囲のうち約17%・・・の部分は、引用文献2の数値範囲とはまったく重複していない。したがって、前記前置報告の「本願の植物粉末(スクラブ剤)の粒径及び混合量は引用文献2に記載の数値範囲に依然として包含されるものである。」とするのは、明らかに失当であり、しかも本願発明1においては、参考図に示したように「植物粉末の含有量」と「植物粉末のサイズ」を非常に限定した数値範囲にしたことにより、前記したような格別顕著な効果が得られたのである。」とも主張するが、前記の判断を左右するものではない。

(4-3)まとめ
以上のとおりであるから、本願補正発明は、刊行物1,2に記載された発明及び周知の事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法29条2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。

(5)小括
よって、本件補正は、平成23年法律第63号改正附則第2条第18項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第5項の規定に違反してなされたものであるから、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

第3 本願発明について
1.本願発明
平成24年1月25日付けの手続補正は、前記のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明は、平成23年3月4日付け手続補正書の特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定されるものであるところ、その請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、次のとおりのものである。

「皮膚に塗布し摩擦することにより、消しゴムの屑状のものに変化しその屑状のものと共に汚れや古くなった角質等を除去するものであって、少なくとも、水、カチオンと反応する反応基を有するポリマー、カチオン系界面活性剤、及びグルコマンナン粉末、杏の種子の粉末又は桃の種子の粉末の何れかの植物粉末を含有する皮膚洗浄剤であって、前記ポリマー及びカチオン系界面活性剤の混合量はそれぞれ0.1?7重量%であり、前記植物粉末の混合量は0.01?5重量%であり、前記植物粉末のサイズは0.2?0.4mmであることを特徴とする皮膚洗浄剤。」

2.刊行物
原査定の拒絶の理由で引用された刊行物、及び、その記載事項は、前記「第2[理由]2.(2)」に記載したとおりである。

3.対比・判断
本願発明は、前記「第2[理由]2.」で検討した本願補正発明の「ポリマー及びカチオン系界面活性剤の混合量」について、「1?6重量%」との数値範囲を含む「0.1?7重量%」へと拡大し、植物粉末の混合量について、「0.2?5重量%」との数値範囲を含む「0.01?5重量%」へと拡大する関係にあるものである。
そうすると、本願発明の構成要件を全て含み、さらにその数値範囲を限定したものに相当する本願補正発明が、前記「第2[理由]2.」に記載したとおり、刊行物1,2に記載された発明及び周知の事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も、同様の理由により、刊行物1,2に記載された発明及び周知の事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。

4.まとめ
以上のとおり、本願発明は、刊行物1,2に記載された発明及び周知の事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

第4 むすび
以上から、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、本願の他の請求項について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2013-11-11 
結審通知日 2013-11-12 
審決日 2013-11-26 
出願番号 特願2007-96191(P2007-96191)
審決分類 P 1 8・ 575- Z (A61K)
P 1 8・ 121- Z (A61K)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 八次 大二朗  
特許庁審判長 板谷 一弘
特許庁審判官 小川 慶子
関 美祝
発明の名称 皮膚洗浄剤  
代理人 辻本 一義  

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