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審決分類 審判 査定不服 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備 特許、登録しない。 A63F
審判 査定不服 特174条1項 特許、登録しない。 A63F
管理番号 1284015
審判番号 不服2012-21706  
総通号数 171 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2014-03-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2012-11-02 
確定日 2014-01-08 
事件の表示 特願2008-520393号「位置決定を備えた無線ゲームシステム」拒絶査定不服審判事件〔平成19年 1月18日国際公開、WO2007/008599、平成21年 1月29日国内公表、特表2009-502217号〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1 手続の経緯
本願は、2006年7月7日(パリ条約による優先権主張外国庁受理2005年7月8日、2005年8月10日、米国)を国際出願日とする出願であって、平成24年6月29日付けで拒絶査定がされ、この査定に対し、同年11月2日に本件審判が請求されたものである。
本願は,平成24年2月15日付けで手続補正がなされた「位置決定を備えた無線ゲームシステム」に関するものと認められる。

2 原査定の理由
一方,原査定の拒絶の理由の概要は,次のとおりである。
「理由A
平成23年5月31日付けでした手続補正は、下記の点で国際出願日における国際特許出願の明細書若しくは図面(図面の中の説明に限る。)の翻訳文、国際出願日における国際特許出願の請求の範囲の翻訳文(特許協力条約第19条(1)の規定に基づく補正後の請求の範囲の翻訳文が提出された場合にあっては、当該翻訳文)又は国際出願日における国際特許出願の図面(図面の中の説明を除く。)(以下、翻訳文等という。)(誤訳訂正書を提出して明細書、特許請求の範囲又は図面について補正をした場合にあっては、翻訳文等又は当該補正後の明細書、特許請求の範囲若しくは図面)に記載した事項の範囲内においてしたものでないから、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たしていない(同法第184条の12第2項参照)。

(1)請求項1には、「ゲームサーバにより、測定信号のそれぞれのセットを前記無線ゲームネットワークによりカバーされる敷地のそれぞれの位置に関連付ける測定情報を定め、」と記載されているが、ゲームサーバが測定信号のそれぞれのセットを無線ゲームネットワークによりカバーされる敷地のそれぞれの位置に関連付ける測定情報を定める点、は翻訳文等に記載されておらず、また自明なものでもない。
また、請求項1には、「前記ゲームサーバにより、ゲーム通信装置に関連する信号特性のセットと前記定められた情報とを比較することにより、ゲーム通信装置の位置を決定し、」と記載されているが、ゲームサーバが信号特性のセットと定められた情報とを比較する点、は翻訳文等に記載されておらず、また自明なものでもない。
請求項1を引用する請求項2-15についても同様。
(2)請求項16には、「ゲームサーバにより、前記複数の信号特性と複数の測定信号特性のセットとを比較することにより、前記ゲーム通信装置の位置を決定し、」と記載されているが、ゲームサーバが複数の信号特性と複数の測定信号特性のセットとを比較する点、は翻訳文等に記載されておらず、また自明なものでもない。
請求項16を引用する請求項17-23についても同様。
(3)請求項24には、「ゲームサーバにより、敷地を複数の地理的範囲に分割し」と記載されているが、ゲームサーバが敷地を複数の地理的範囲に分割する点、は翻訳文等に記載されておらず、また自明なものでもない。
また、請求項24には、「前記ゲームサーバにより、前記ゲーム通信装置に関連する信号特性のセットと前記複数の測定信号特性のセットとを比較することにより、前記ゲーム通信装置が前記複数のより小さい地理的範囲の少なくとも1つのより小さい地理的範囲にあることを決定する」と記載されているが、ゲームサーバが信号特性のセットと複数の測定信号特性のセットとを比較する点、は翻訳文等に記載されておらず、また自明なものでもない。
請求項24を引用する請求項25-34についても同様。
なお、当該補正がなされた請求項1-34に記載した事項は、翻訳文等(誤訳訂正書を提出して明細書、特許請求の範囲又は図面について補正をした場合にあっては、翻訳文等又は当該補正後の明細書、特許請求の範囲若しくは図面)に記載した事項の範囲内にないから、当該請求項に係る発明については新規性進歩性等の特許要件についての審査を行っていない。

理由B
この出願は、特許請求の範囲の記載が下記の点で、特許法第36条第6項第1号及び第2号に規定する要件を満たしていない。

(1)特許請求の範囲全体として、明細書に記載された事項との対応関係が明らかでない。(対応関係を有する旨を主張するならば、特許請求の範囲に記載された各用語・処理の全てについて、逐一かつ具体的に対応関係を意見書にて説明されたい。)
(2)請求項1には、「複数の測定信号特性のセットを生成し」と記載されているが、どのような情報処理を特定するのか明らかでない。
(3)請求項1には、「測定信号特性の各セットは、それぞれの複数の信号特性を含み、それぞれの複数の測定信号特性の各測定信号特性は、測定装置と前記無線ゲームネットワークのそれぞれの信号検出装置との間の測定信号に対応し」と記載されているが、何を特定するのか明らかでない。
また、「測定装置」とは、明細書に記載された事項の何に対応するのか、明らかでない。
(4)請求項1には、「測定信号のそれぞれのセットを前記無線ゲームネットワークによりカバーされる敷地のそれぞれの位置に関連付ける測定情報を定め」と記載されているが、何を特定するのか明らかでない。
(5)請求項1には、「前記定められた情報」と記載されているが、「前記」として特定されるものが明らかでない。(「前記測定情報」の誤記?)
(6)請求項2には、「前記信号特性のセットは、前記ゲーム通信装置と前記無線ゲームネットワークのそれぞれの信号検出装置との間の複数の信号の強度を含む」と記載されているが、「複数の信号の強度」とは、具体的に何を特定するのか明らかでない。
(7)請求項4には、「前記信号特性のセットは、前記ゲーム通信装置と前記無線ゲームネットワークのそれぞれの信号検出装置との間の複数の信号の送信時間を含む」と記載されているが、「複数の信号の送信時間」とは、具体的に何を特定するのか明らかでない。
(8)請求項5には、「前記位置を決定することは、敷地の範囲に及ぶ複数の地理的範囲から地理的範囲を決定することを含む」と記載されているが、何を特定するのか明らかでない。
請求項19の記載についても同様。
(9)請求項9には、「前記地理的範囲は、複数のより小さい地理的範囲に分割され、前記測定情報を定めることは、測定信号特性の各セットを前記複数のより小さい地理的範囲の少なくとも1つに関連付けることを含む」と記載されているが、何を特定するのか明らかでない。
(10)請求項9には、「請求項51に記載の方法」と記載されているが、何を特定するのか明らかでない。
(11)請求項10には、「前記位置を決定することは、前記ゲーム通信装置が信号特性のセットと前記定められた情報とを比較することにより見つけられる前記より小さい地理的範囲を決定することを含む」と記載されているが、何を特定するのか明らかでない。
(12)請求項11には、「測定信号の各セットは、それぞれの信号検出装置と、それぞれのより小さい地理的範囲に位置する測定装置との間の信号に対応する」と記載されているが、何を特定するのか明らかでない。
(13)請求項12には、「前記それぞれの信号検出装置により、前記複数の測定信号特性のセットを測定することを更に有する」と記載されているが、請求項1を引用する請求項12がどのような情報処理を特定するのか明らかでない。
(14)請求項13には、「前記複数の測定信号特性のセットを測定することは、複数の位置のそれぞれでそれぞれの測定信号特性のセットを測定することを含む」と記載されているが、具体的な情報処理が明らかでない。
(15)請求項14には、「それぞれの位置は、敷地の地理的範囲の少なくとも1つに対応する」と記載されているが、「それぞれの位置」とは何を示すのか、明らかでない。
(16)請求項15には、「前記測定装置は、第2のゲーム通信装置を含む」と記載されているが、何を特定するのか明らかでない。
(17)請求項16には、「ゲーム通信装置により、複数の測定信号特性を決定し」と記載されているが、どのような情報処理を特定するのか明らかでない。
(18)請求項16には、「前記複数の信号特性の各信号特性は、ゲーム通信装置とそれぞれの信号検出装置との間のそれぞれの信号に対応し」と記載されているが、何を特定するのか明らかでない。
(19)請求項16には、「測定信号特性の各セットは、測定装置とそれぞれの複数の信号検出装置との間のそれぞれの前に測定された測定信号のセットに対応し」と記載されているが、何を特定するのか明らかでない。
また、「測定装置」とは、明細書に記載された事項の何に対応するのか、明らかでない。
(20)請求項17には、「前記複数の信号特性のそれぞれは、前記ゲーム通信装置とそれぞれの信号検出装置との間のそれぞれの信号の強度を含む」と記載されているが、「それぞれの信号の強度」とは、具体的に何を特定するのか明らかでない。
(21)請求項18には、「前記複数の信号特性のそれぞれは、前記ゲーム通信装置とそれぞれの信号検出装置との間のそれぞれの信号の送信時間を含む」と記載されているが、「それぞれの信号の送信時間」とは、具体的に何を特定するのか明らかでない。
(22)請求項20には、「それぞれの前に測定された測定信号のセットは、それぞれの信号検出装置と既知の位置にある測定装置との間の信号に対応する」と記載されているが、何を特定するのか明らかでない。
(23)請求項21には、「前記既知の位置は、前記敷地の地理的範囲の少なくとも1つに対応する」と記載されているが、何を特定するのか明らかでない。
(24)請求項22には、「前記それぞれの複数の信号検出装置により、前記複数の測定信号特性を測定することを更に有する」と記載されているが、何を特定するのか明らかでない。
(25)請求項23には、「前記複数の測定信号特性を測定することは、複数の位置のそれぞれで前記測定信号特性を測定することを含む」と記載されているが、何を特定するのか明らかでない。
(26)請求項24には、「ゲームサーバにより、敷地を複数の地理的範囲に分割し、それぞれの地理的範囲は、それぞれの地理的範囲にあるゲーム通信装置により許可された少なくとも1つの機能に関連し、少なくとも1つの地理的範囲は、複数のより小さい地理的範囲を含み」と記載されているが、何を特定するのか明らかでない。
(27)請求項24には、「ゲーム通信装置により、ゲーム通信装置を使用する前に、複数の測定信号特性のセットを生成し」と記載されているが、どのような情報処理を特定するのか明らかでない。
(28)請求項24には、「測定信号特性の各セットは、前記複数のより小さい地理的範囲のそれぞれ1つに対応し」と記載されているが、何を特定するのか明らかでない。
(29)請求項24には、「前記ゲーム通信装置が前記複数のより小さい地理的範囲の少なくとも1つのより小さい地理的範囲にあることを決定する」と記載されているが、何を特定するのか明らかでない。
(30)請求項26には、「測定信号特性の各セットは、測定装置と信号検出装置との間の複数の信号のそれぞれの強度を含む」と記載されているが、「複数の信号のそれぞれの強度」とは、具体的に何を特定するのか明らかでない。
また、「測定装置」とは、明細書に記載された事項の何に対応するのか、明らかでない。
(31)請求項27には、「前記測定装置は、ゲーム通信装置を含む」と記載されているが、何を特定するのか明らかでない。
請求項29の記載についても同様。
(32)請求項28には、「測定信号特性の各セットは、測定装置とそれぞれの信号検出装置との間の複数の信号のそれぞれの送信時間を含む」と記載されているが、「複数の信号のそれぞれの送信時間」とは、具体的に何を特定するのか明らかでない。
また、「測定装置」とは、明細書に記載された事項の何に対応するのか、明らかでない。
(33)請求項30には、「それぞれのより小さい地理的範囲は、測定信号特性の固有のセットに対応する」と記載されているが、何を特定するのか明らかでない。
(34)請求項31には、「各地理的範囲は、複数のより小さい地理的範囲に分割される」と記載されているが、何を特定するのか明らかでない。
(35)請求項32には、「生成することは、前記複数の測定信号特性のセットを測定することを含む」と記載されているが、何を特定するのか明らかでない。
(36)請求項33には、「生成することは、前記複数の測定信号特性のセットを定期的に測定することを含む」と記載されているが、何を特定するのか明らかでない。
(37)請求項34には、「前記ゲームサーバにより、前記ゲーム通信装置が前記地理的範囲から動かされたことを決定し、この決定に従って、前記ゲーム通信装置の前記機能を調整することを更に有する」と記載されているが、ゲーム通信装置の機能を調整するとは、具体的にどのような情報処理を特定するのか、明らかでない。」

3 当審の判断
(1)特許法第17条の2第3項の規定違反について
ア.「理由A(1)」について
(ア)請求人は、平成23年5月31日付けの手続補正で、【請求項1】に「ゲームサーバにより、測定信号のそれぞれのセットを前記無線ゲームネットワークによりカバーされる敷地のそれぞれの位置に関連付ける測定情報を定め、
前記ゲームサーバにより、ゲーム通信装置に関連する信号特性のセットと前記定められた情報とを比較することにより、ゲーム通信装置の位置を決定し」なる事項(以下、事項(1)という。)を付加している。
なお、平成24年2月15日付けの手続補正でも、当該補正事項は削除されていない。
しかしながら、国際出願日における国際特許出願の明細書若しくは図面(図面の中の説明に限る。)の翻訳文、国際出願日における国際特許出願の請求の範囲の翻訳文(特許協力条約第19条(1)の規定に基づく補正後の請求の範囲の翻訳文が提出された場合にあっては、当該翻訳文)又は国際出願日における国際特許出願の図面(図面の中の説明を除く。)(以下、当初明細書等という)には、そのような事項を、直接的に記載した箇所は存在せず、また、当初明細書等全体を見ても、ゲームサーバが主体となって、測定情報を定めたり、比較することにより、ゲーム通信装置の位置を決定したりすることは記載されておらず、またゲームサーバが主体となってこのような処理を行うことが自明といえるものでもない。
(イ)請求人は、審判請求書「【請求の理由】3.(1)」で、「理由Aについて、明細書段落0011から、コンピュータに存在するソフトウェアが様々な機能を提供することが分かります。また、明細書段落0010から、コンピュータがゲームサービスプロバイダのサーバを含むことが分かります。また、明細書段落0031から、様々な位置決定に関する機能が行われることが分かります。
より具体的には、理由A(1)に関して、請求項1に記載の『ゲームサーバにより、測定信号のそれぞれのセットを前記無線ゲームネットワークによりカバーされる敷地のそれぞれの位置に関連付ける測定情報を定め』は、明細書段落0038、0045等により支持されています。また、『前記ゲームサーバにより、ゲーム通信装置に関連する信号特性のセットと前記定められた測定情報とを比較することにより、ゲーム通信装置の位置を決定し』は、明細書段落0038、0046等により支持されています。」とし、「請求項に係る発明は、明細書等に記載されています。」旨主張しているので、当該箇所の記載事項について検討する。
(ウ)本願明細書段落【0010】、【0011】、【0031】、【0038】、【0045】、【0046】には、以下の記載がある。
「【0010】例えば図1に示すように、ゲームシステム10は、少なくとも1人のユーザ12を有する。システムは、第1のユーザ12と第2のユーザ14とが少なくとも存在するように、更なるユーザを有してもよい。複数のユーザは、第1のゲームシステム10にアクセスしてもよく、一方で他の複数のユーザは、第1のゲームシステム10と通信する第2のゲームシステム(図示せず)にアクセスしてもよい。ユーザ12及び14は、ゲーム通信装置13を用いてシステム10にアクセスすることが好ましい。ゲーム通信装置13は、電子通信を送受信する如何なる適切な装置を有してもよい。このような装置の例には、移動電話、携帯情報端末(PDA)、コンピュータ、ミニコンピュータ等が非限定的に含まれる。ゲーム通信装置13は、通信ネットワーク16にゲーム情報を送信し、通信ネットワーク16からゲーム情報を受信する。ゲーム情報はまた、ネットワーク16とコンピュータ18(サーバ等)との間で送信される。コンピュータ18は、ゲームサービスプロバイダ20の領域内に存在し得る。コンピュータ18の位置は重要ではないが、コンピュータ18はゲームサービスプロバイダ20の領域に隣接して存在してもよく、領域から離れて存在してもよい。更に、特定の実施例では、ゲームサービスプロバイダは必要ではない。コンピュータ18及び/又はゲームサービスプロバイダ20は、ゲームプロバイダ(図1に図示せず)内に存在してもよく、ゲームプロバイダに隣接して存在してもよく、又はゲームプロバイダから離れて存在してもよい。ゲームプロバイダはまた、カジノのようなゲームの実際のコントローラでもよい。一例として、ゲームサービスプロバイダは、カジノの敷地に位置してもよく、コンピュータ18は物理的にゲームサービスプロバイダの地理的境界内に存在してもよい。しかし、前記のように、コンピュータ18及びゲームサービスプロバイダ20の遠隔位置について他の可能性も存在する。
コンピュータ18は、ゲームサーバとして機能してもよい。更なるコンピュータ(明示的に図示せず)は、例えばデータベース管理コンピュータ及び冗長サーバとして機能してもよい。」
「【0011】ソフトウェアはゲーム通信装置13とコンピュータ18との双方に存在することが好ましい。ゲーム通信装置13に存在するソフトウェアは、ゲーム活動(ここで説明するギャンブル活動と非ギャンブル活動とを含む)に対応する情報をユーザに提示するように動作可能であることが好ましい。情報は、活動に関する対象の地理的表示と、活動に関するオプションの提示と、ユーザによる選択肢とを非限定的に含む。ゲーム通信装置ソフトウェアはまた、コンピュータからのデータとユーザにより入力されたデータとを受信するように動作可能であることが好ましい。コンピュータに存在するソフトウェアは、ゲーム通信装置とデータを交換し、更なるコンピュータ及びデータ記憶装置にアクセスし、ここで説明する全ての機能及び既知の電子ゲームシステムに共通の機能を実行することができることが好ましい。」
「【0031】従って、使用される位置決定技術に応じて、ゲーム活動を許可又は抑制するか否かの決定は、ゲーム通信装置、ゲームサーバ、又はゲーム通信装置とゲームサーバ(例えば基地局等)との間で情報を送信するために使用されている通信ネットワークの他の構成要素で行われてもよい。」
「【0038】この点を考慮して、カジノ複合施設600の各サブゾーン606は、その特定のサブゾーンにある装置から信号検出装置により受信された信号強度の基準セットに関連付けられてもよい。典型的には、これらの値は、そのサブゾーンにあるゲーム通信装置から基準の読み取りを行うことにより生成され、定期的に再測定される。各サブゾーンが信号強度の基準セットに関連付けられた後に、これらの基準信号強度は、ゲーム通信装置から信号検出装置により受信された信号強度と比較されてもよい。各サブゾーンは信号強度の固有のセットを有するため、この比較は、ゲーム通信装置がある特定のゾーンを識別するために使用され得る。」
「【0045】カジノ複合施設内でゲーム通信装置の位置を決定するために無線ゲームシステムを使用し、装置の位置に基づいて機能を有効又は無効にする例示的な方法が、図7に示されている。図7は、本発明の特定の実施例による位置確認方法を記載したフローチャート700を示している。フローチャート700は、ステップ702で始まる。フローチャート700が始まった後に、ステップ704において無線ネットワークが測定される。一般的には、これは、カジノ複合施設又は他の敷地の各サブゾーンを特定するために使用される一式の基準値を定めることを伴う。本発明の特定の実施例では、これらの値は、そのサブゾーンにあるゲーム通信装置から各信号検出装置により受信された信号強度を有してもよい。他の実施例では、これらの値は、サブゾーンにあるゲーム通信装置からの信号検出装置による信号の送信から受信までの経過時間を有してもよい。更に、本発明の更なる実施例では、これらの基準値は、信号強度と信号の送信から受信までの経過時間との組み合わせを有する。」
「【0046】無線ネットワークが測定されると、敷地の各サブゾーンに関連する一式の基準値を用いて、1つ以上のゲーム通信装置は、情報を1つ以上のゲームサーバに送信して1つ以上のゲーム装置から情報を受信するために、無線ネットワークを使用してもよい。ステップ706において、無線ネットワークを有する複数の信号検出装置は、ゲーム通信装置から信号を受信する。ステップ708において、このゲーム通信装置の位置が決定される。本発明の特定の実施例では、このことは、各信号検出装置により受信した信号の強度を決定し、この信号強度のセットと測定中に決定された信号強度の基準セットとを比較することにより、実現される。他の実施例では、ゲーム通信装置の位置は、ゲーム通信装置からの信号の送信と、各信号検出装置によるその受信との間に経過した時間を決定することにより、決定されてもよい。この経過時間のセットは、測定中に決定された各ゾーンの信号の送信と受信との間の経過時間の基準セットと比較されてもよい。測定中に決定された基準値と各信号検出装置により受信された信号との比較に基づいて、ゲーム通信装置があるサブゾーン(従ってゾーン)が決定されてもよい。」
(エ)上記(ウ)中で「ゲームサーバ」なる用語が用いられている記載箇所は、
【0010】の「コンピュータ18は、ゲームサーバとして機能してもよい。」
【0031】の「ゲーム活動を許可又は抑制するか否かの決定は、ゲーム通信装置、ゲームサーバ、又はゲーム通信装置とゲームサーバ(例えば基地局等)との間で情報を送信するために使用されている通信ネットワークの他の構成要素で行われてもよい。」こと、
【0046】の「ゲーム通信装置は、情報を1つ以上のゲームサーバに送信して1つ以上のゲーム装置から情報を受信するために、無線ネットワークを使用してもよい。」である。
また、上記【0010】で「コンピュータ18は、ゲームサーバとして機能してもよい。」とされているので、「コンピュータ」なる用語が用いられている記載箇所も確認すると、上記(ウ)中の記載箇所は、
【0010】の「ゲーム通信装置13は、電子通信を送受信する如何なる適切な装置を有してもよい。このような装置の例には、移動電話、携帯情報端末(PDA)、コンピュータ、ミニコンピュータ等が非限定的に含まれる。」「ゲーム情報はまた、ネットワーク16とコンピュータ18(サーバ等)との間で送信される。」「コンピュータ18は、ゲームサービスプロバイダ20の領域内に存在し得る。」「コンピュータ18の位置は重要ではないが、コンピュータ18はゲームサービスプロバイダ20の領域に隣接して存在してもよく、領域から離れて存在してもよい。」「コンピュータ18及び/又はゲームサービスプロバイダ20は、ゲームプロバイダ(図1に図示せず)内に存在してもよく、ゲームプロバイダに隣接して存在してもよく、又はゲームプロバイダから離れて存在してもよい。」「コンピュータ18は物理的にゲームサービスプロバイダの地理的境界内に存在してもよい。」「前記のように、コンピュータ18及びゲームサービスプロバイダ20の遠隔位置について他の可能性も存在する。」「コンピュータ18は、ゲームサーバとして機能してもよい。」「更なるコンピュータ(明示的に図示せず)は、例えばデータベース管理コンピュータ及び冗長サーバとして機能してもよい。」
【0011】の「ソフトウェアはゲーム通信装置13とコンピュータ18との双方に存在することが好ましい。」「ゲーム通信装置ソフトウェアはまた、コンピュータからのデータとユーザにより入力されたデータとを受信するように動作可能であることが好ましい。」「コンピュータに存在するソフトウェアは、ゲーム通信装置とデータを交換し、更なるコンピュータ及びデータ記憶装置にアクセスし、ここで説明する全ての機能及び既知の電子ゲームシステムに共通の機能を実行することができることが好ましい。」
である。
(オ)一方、上記(ウ)中で「比較」なる用語が用いられている記載箇所は、
【0038】の「基準信号強度は、ゲーム通信装置から信号検出装置により受信された信号強度と比較されてもよい。各サブゾーンは信号強度の固有のセットを有するため、この比較は、ゲーム通信装置がある特定のゾーンを識別するために使用され得る。」
【0046】の「ステップ708において、このゲーム通信装置の位置が決定される。本発明の特定の実施例では、このことは、各信号検出装置により受信した信号の強度を決定し、この信号強度のセットと測定中に決定された信号強度の基準セットとを比較することにより、実現される。」「経過時間のセットは、測定中に決定された各ゾーンの信号の送信と受信との間の経過時間の基準セットと比較されてもよい。」「測定中に決定された基準値と各信号検出装置により受信された信号との比較に基づいて、ゲーム通信装置があるサブゾーン(従ってゾーン)が決定されてもよい。」である。
(カ)さらに、上記(ウ)中で「位置に関連付ける測定情報」なる用語が用いられている記載箇所は存在せず、「位置」と「情報」が同じ文章中(句点で区切られた範囲内)に記載されている箇所は、
【0031】の「使用される位置決定技術に応じて、ゲーム活動を許可又は抑制するか否かの決定は、ゲーム通信装置、ゲームサーバ、又はゲーム通信装置とゲームサーバ(例えば基地局等)との間で情報を送信するために使用されている通信ネットワークの他の構成要素で行われてもよい。」である。
(キ)請求人は、本願明細書段落【0010】、【0031】、【0038】、【0045】、【0046】が、どのように有機的に結びついて「請求項に係る発明は、明細書等に記載されています」との結論が導き出せるのかについて具体的な主張をしていないので、事項(1)が、上記(ウ)の記載を総合的に読みとったときに、実質的に記載されていた事項といえるかについて、独自に検討する。
(ク)【0046】には「ゲーム通信装置は、情報を1つ以上のゲームサーバに送信して1つ以上のゲーム装置から情報を受信する」ことが記載されているので、当該記載を基に事項(1)が実質的に記載されていた事項であるとの結論が導き出せるかの検討を試みる。
上記記載によると、ゲームサーバは、何らかの必要があって、ゲーム装置から情報を受信するものと解することができ、「情報」なる表現で表されているものの実質的内容によっては、ゲームサーバの処理内容が特定出来ることもあり得、結果的に事項(1)が実質的に記載されていた事項と言える可能性も存在する。
しかし、「情報」なる用語は、基本的にその内容を特定しない一般的表現であり、さらに、本願明細書においても、本件明細書【0006】で「・・・敷地での装置の位置に基づいて無線通信装置のユーザに異なる情報を通信する機能を有してもよい。」と、【0009】で「ゲームシステム動作は、セキュリティ問題がない情報のみがインターネットを介して送信される」と、【0011】で「情報は、活動に関する対象の地理的表示と、活動に関するオプションの提示と、ユーザによる選択肢とを非限定的に含む。」等の表現で使用されている様に、種々の内容の情報を包含した一般的意味で用いられていると理解されるものであり、当該「情報」が、事項(1)の「ゲーム通信装置の位置を決定」する前の状態の「ゲーム通信装置に関連する信号特性のセット」自体(実施例でいえば、「【0045】・・各信号検出装置により受信された信号強度・・・信号検出装置による信号の送信から受信までの経過時間」自体であって、それがゲームサーバに送信され、ゲームサーバで比較することにより、初めてゲーム通信装置の位置を決定されることになる、位置決定される前の情報)であると特定する記載は発見出来なかった。
そして、【0046】の「情報」が、事項(1)の「ゲーム通信装置の位置を決定」する前の状態の「ゲーム通信装置に関連する信号特性のセット」自体であると特定出来るものでない以上、結局、「ゲームサーバ」により(すなわち、ゲームサーバが主体となって)、「ゲーム通信装置に関連する信号特性のセット」(すなわち、位置決定される前の情報)を「比較する」ことにより「ゲーム通信装置の位置を決定」しているものが記載されていたと断言することはできない。
(ケ)なお、携帯電話端末装置の位置決定が、通信事業者において行われているように、事項(1)「ゲーム通信装置の位置を決定」が、技術的にゲームサーバでしか行えないという性質のものでもない。
(コ)したがって、事項(1)は、当初明細書等に記載された事項でなく、【請求項1】に事項(1)を付加する補正事項は、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものであるから、当初明細書等に記載した事項の範囲内においてした補正とは、認められないものである。

イ.「理由A(2)」について
請求人は、平成23年5月31日付けの手続補正で、【請求項16】に「ゲームサーバにより、前記複数の信号特性と複数の測定信号特性のセットとを比較することにより、前記ゲーム通信装置の位置を決定し」なる事項(以下、事項(2)という。)を付加している。
なお、平成24年2月15日付けの手続補正でも、当該補正事項は削除されていない。
しかしながら、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下、当初明細書等という)には、そのような事項を、直接的に記載した箇所は存在せず、また、当初明細書等全体を見ても、ゲームサーバが主体となって、複数の信号特性と複数の測定信号特性のセットとを比較することにより、ゲーム通信装置の位置を決定したりすることは記載されておらず、またゲームサーバが主体となってこのような処理を行うことが自明といえるものでもない。
したがって、【請求項16】に事項(2)を付加する補正事項は、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものであるから、当初明細書等に記載した事項の範囲内においてした補正とは、認められないものである。

ウ.「理由A(3)」について
請求人は、平成23年5月31日付けの手続補正で、【請求項24】に、「前記ゲームサーバにより、前記ゲーム通信装置に関連する信号特性のセットと前記複数の測定信号特性のセットとを比較することにより、前記ゲーム通信装置が前記複数のより小さい地理的範囲の少なくとも1つのより小さい地理的範囲にあることを決定する」なる事項(以下、事項(3)という。)を付加している。
なお、平成24年2月15日付けの手続補正でも、当該補正事項は削除されていない。
しかしながら、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下、当初明細書等という)には、そのような事項を、直接的に記載した箇所は存在せず、また、当初明細書等全体を見ても、ゲームサーバが主体となって、ゲーム通信装置に関連する信号特性のセットと前記複数の測定信号特性のセットとを比較することにより、ゲーム通信装置の位置を決定したりすることは記載されておらず、またゲームサーバが主体となってこのような処理を行うことが自明といえるものでもない。
したがって、【請求項24】に事項(3)を付加する補正事項は、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものであるから、当初明細書等に記載した事項の範囲内においてした補正とは、認められないものである。


(2)特許法第36条第6項第1号の規定違反について
ア.「理由B(3)」について
(ア)請求項1には、「測定信号特性の各セットは、それぞれの複数の信号特性を含み、それぞれの複数の測定信号特性の各測定信号特性は、測定装置と前記無線ゲームネットワークのそれぞれの信号検出装置との間の測定信号に対応し」と記載されているが、本願明細書及び図面において「測定装置」なる表現は発見出来ず、しかも、本願明細書及び図面の記載事項のいずれが上記記載に対応するものであるかの対応関係が明瞭な記載にもなっていないことから、請求項1記載の発明が、発明の詳細な説明に記載した発明ということが出来ない。
(イ)請求人は、審判請求書「【請求の理由】3.(2)」で、「理由Bについて、各請求項の記載は、無線ゲームネットワークを動作する方法に関して、ゲーム通信装置又はゲームサーバにより行われる具体的な処理内容を定めており、これらの記載は当業者に明瞭に理解できるものと思料します。
より具体的には、・・(中略)・・理由B(3)について、『測定装置』とは、明細書段落0046等に記載の『ゲーム通信装置』に対応します。『測定信号特性の各セットは、それぞれの複数の信号特性を含み、それぞれの複数の測定信号特性の各測定信号特性は、測定装置と前記無線ゲームネットワークのそれぞれの信号検出装置との間の測定信号に対応し』は、明細書段落0038、0045?0046等から当業者に理解できるものと思料いたします。」旨主張しているので、当該主張について検討する。
(ウ)明細書段落【0038】、【0045】、【0046】には、上記「(1)ア.(ウ)」の内容が記載されているが、「測定装置」なる表現は用いられておらず、かつ、明細書段落【0046】の「ゲーム通信装置」が「測定装置」であることを表す、具体的記載も発見出来ない。
逆に、「【0046】・・無線ネットワークを有する複数の信号検出装置は、ゲーム通信装置から信号を受信する。ステップ708において、このゲーム通信装置の位置が決定される。本発明の特定の実施例では、このことは、各信号検出装置により受信した信号の強度を決定し、この信号強度のセットと測定中に決定された信号強度の基準セットとを比較することにより、実現される。」なる記載からすると、一般的には、「信号検出装置」が強度等を測定する装置であって、測定装置なる表現で一般化されるものであり、「ゲーム通信装置」は、複数の信号検出装置によって信号を測定される側の装置であって、測定対象とされるものであって、測定装置なる表現で表されるものではない。
(エ)さらに、特許法施行規則の様式第29備考8に「用語は、その有する普通の意味で使用し、かつ、明細書、特許請求の範囲及び要約書全体を通じて統一して使用する。ただし、特定の意味で使用しようとする場合において、その意味を定義して使用するときは、この限りでない。」と記載されている様に、明細書等において、用語は、普通の意味で使用し、かつ、通常統一して使用されるべきものであるところ、本願特許請求の範囲【請求項1】には、「ゲーム通信装置」なる用語がすでに使用されており、「測定装置」なる用語を、同じ請求項中で使用されている全く異なる用語である「ゲーム通信装置」を表わすと解することは、通常ではない。
さらに、明細書全体を見ても、「測定装置」なる用語が、「ゲーム通信装置」を表すものと定義する記載も発見出来ない。
なお、請求項15には「測定装置は、第2のゲーム通信装置を含む」と、請求項27には「測定装置は、ゲーム通信装置を含む」と記載されているが、それらも、測定装置の構成要素として、ゲーム通信装置を「含む」態様が存在するということを記載したものにすぎず、請求項1記載の「測定装置」が、「ゲーム通信装置」を表すものであると定義する記載とは認められない。
(オ)したがって、請求人の主張を参酌しても、上記「測定信号特性の各セットは、それぞれの複数の信号特性を含み、それぞれの複数の測定信号特性の各測定信号特性は、測定装置と前記無線ゲームネットワークのそれぞれの信号検出装置との間の測定信号に対応し」との記載により特定される請求項1記載の発明は、発明の詳細な説明に記載した発明ということが出来ない。
(カ)また、請求項1を引用する請求項2-15についても同様に発明の詳細な説明に記載した発明ということが出来ない。

イ.「理由B(19)」について
(ア)請求項16には、「測定信号特性の各セットは、測定装置とそれぞれの複数の信号検出装置との間のそれぞれの前に測定された測定信号のセットに対応し」と記載されているが、本願明細書及び図面において「測定装置」なる表現は発見出来ず、しかも、本願明細書及び図面の記載事項のいずれが上記記載に対応するものであるかの対応関係が明瞭な記載にもなっていないことから、請求項16記載の発明が、発明の詳細な説明に記載した発明ということが出来ない。
(イ)請求人は、審判請求書「【請求の理由】3.(2)」で、「・・理由B(19)について、『測定装置』とは、明細書段落0046等に記載の『ゲーム通信装置』に対応します。『測定信号特性の各セットは、測定装置とそれぞれの複数の信号検出装置との間のそれぞれの前に測定された測定信号のセットに対応し』は、明細書段落0038、0045等から当業者に理解できるものと思料いたします。」旨主張しているので、当該主張について検討する。
(ウ)明細書段落【0038】、【0045】には、上記「(1)ア.(ウ)」の内容が記載されているが、上記ア.と同様に、「測定装置」なる表現は用いられておらず、かつ、「ゲーム通信装置」が「測定装置」であることを表す、具体的記載も発見出来ない。
さらに、上記ア.と同様に、明細書全体を見ても、「測定装置」なる用語が、「ゲーム通信装置」を表すものと定義する記載も発見出来ない。
(エ)したがって、請求人の主張を参酌しても、上記「測定信号特性の各セットは、測定装置とそれぞれの複数の信号検出装置との間のそれぞれの前に測定された測定信号のセットに対応し」との記載により特定される請求項16記載の発明は、発明の詳細な説明に記載した発明ということが出来ない。

ウ.「理由B(30)」について
(ア)請求項26には、「測定信号特性の各セットは、測定装置と信号検出装置との間の複数の信号のそれぞれの強度を含む」と記載されているが、本願明細書及び図面において「測定装置」なる表現は発見出来ず、しかも、本願明細書及び図面の記載事項のいずれが上記記載に対応するものであるかの対応関係が明瞭な記載にもなっていないことから、請求項26記載の発明が、発明の詳細な説明に記載した発明ということが出来ない。
(イ)請求人は、審判請求書「【請求の理由】3.(2)」で、「・・理由B(30)について、『複数の信号のそれぞれの強度』は、明細書段落0037、0038、0045、0046等から当業者に理解できるものと思料いたします。『測定装置』とは、明細書段落0046等に記載の『ゲーム通信装置』に対応します。」旨主張しているので、当該主張について検討する。
(ウ)明細書段落【0037】には、「【0037】特定の実施例では、ゲーム通信装置604の位置は、装置604から各信号検出装置602により受信された信号の強度に基づいて決定されてもよい。特定の実施例では、これは、受信信号強度測定(RSSI:Received Signal Strength Indication)値又は他の適切な信号強度の指標を使用して実現されてもよい。一般的に、サブゾーンが信号検出装置に近いほど、信号検出装置はそのサブゾーンにあるゲーム通信装置から強い信号を受信する。従って、カジノ複合施設の異なるポイント(すなわち、信号検出装置602)から行われた複数の信号強度の読み取りが与えられると、これらの異なる信号強度の読み取りは、装置の位置を決定するために使用され得る。」と、明細書段落【0038】、【0045】、【0046】には、上記「(1)ア.(ウ)」の内容が記載されているが、上記ア.と同様に、「測定装置」なる表現は用いられておらず、かつ、明細書段落【0046】の「ゲーム通信装置」が「測定装置」であることを表す、具体的記載も発見出来ない。
さらに、上記ア.と同様に、明細書全体を見ても、「測定装置」なる用語が、「ゲーム通信装置」を表すものと定義する記載も発見出来ない。
(エ)したがって、請求人の主張を参酌しても、上記「測定信号特性の各セットは、測定装置と信号検出装置との間の複数の信号のそれぞれの強度を含む」との記載により特定される請求項26記載の発明は、発明の詳細な説明に記載した発明ということが出来ない。

エ.「理由B(32)」について
(ア)請求項28には、「測定信号特性の各セットは、測定装置とそれぞれの信号検出装置との間の複数の信号のそれぞれの送信時間を含む」と記載されているが、本願明細書及び図面において「測定装置」なる表現は発見出来ず、しかも、本願明細書及び図面の記載事項のいずれが上記記載に対応するものであるかの対応関係が明瞭な記載にもなっていないことから、請求項28記載の発明が、発明の詳細な説明に記載した発明ということが出来ない。
(イ)請求人は、審判請求書「【請求の理由】3.(2)」で、「・・理由B(32)について、『複数の信号のそれぞれの送信時間』は、明細書段落0039、0045、0046等から当業者に理解できるものと思料いたします。『測定装置』とは、明細書段落0046等に記載の『ゲーム通信装置』に対応します。」旨主張しているので、当該主張について検討する。
(ウ)明細書段落【0039】には、「【0039】本発明の他の実施例では、ゲーム通信装置604の位置は、装置604からの信号の送信と、各信号検出装置602による信号の受信との間の経過時間に基づいて決定されてもよい。特定の実施例では、経過時間は、到達時間差(TDOA:Time Difference of Arrival)又は他の適切な技術に基づいて決定されてもよい。信号強度の場合と同様に、各サブゾーン606は、ゲーム通信装置からの信号の送信から受信までの経過時間の所定のセット又は基準セットに関連付けられてもよい。各信号検出装置に到達する信号が要する時間は各基地局へのサブゾーンの近さに依存するため、この経過時間のセットは、カジノ複合施設のサブゾーン毎に異なる。ゲーム通信装置から信号検出装置により受信された信号の送信から受信までの時間を比較することにより、装置があるサブゾーンが決定されてもよい。」と、明細書段落【0045】、【0046】には、上記「(1)ア.(ウ)」の内容が記載されているが、上記ア.と同様に、「測定装置」なる表現は用いられておらず、かつ、明細書段落【0046】の「ゲーム通信装置」が「測定装置」であることを表す、具体的記載も発見出来ない。
さらに、上記ア.と同様に、明細書全体を見ても、「測定装置」なる用語が、「ゲーム通信装置」を表すものと定義する記載も発見出来ない。
(エ)したがって、請求人の主張を参酌しても、上記「測定信号特性の各セットは、測定装置とそれぞれの信号検出装置との間の複数の信号のそれぞれの送信時間を含む」との記載により特定される請求項28記載の発明は、発明の詳細な説明に記載した発明ということが出来ない。


(3)特許法第36条第6項第2号の規定違反について
ア.「理由B(3)」について
(ア)請求項1には、「測定信号特性の各セットは、それぞれの複数の信号特性を含み、それぞれの複数の測定信号特性の各測定信号特性は、測定装置と前記無線ゲームネットワークのそれぞれの信号検出装置との間の測定信号に対応し」と記載されているが、当該記載で用いられている「測定装置」なる用語は、用語の意味通り解すると、上記記載により特定される請求項1記載の発明が技術的に、意味不明となるものであり、さらに、本願明細書及び図面においても「測定装置」なる表現は用いられているものではないので、上記記載により特定される請求項1記載の発明は、明確ではない。
(イ)請求人は、審判請求書で、上記「(2)ア.(イ)」の主張しているので、当該主張について検討する。
しかし、上記「(2)ア.(ウ)」「(エ)」記載の様に、請求項1の記載において「測定装置」が、当該文章を普通に読み解くものが「ゲーム通信装置」の意味であると解すると言えるものではなく、本願明細書及び図面の記載事項全体を参酌しても結局、上記「測定信号特性の各セットは、それぞれの複数の信号特性を含み、それぞれの複数の測定信号特性の各測定信号特性は、測定装置と前記無線ゲームネットワークのそれぞれの信号検出装置との間の測定信号に対応し」との記載により特定される請求項1記載の発明は明確ではない。
(ウ)また、請求項1を引用する請求項2-15についても同様に明確ではない。

イ.「理由B(7)」「理由B(21)」について
(ア)請求項4には、「前記信号特性のセットは、前記ゲーム通信装置と前記無線ゲームネットワークのそれぞれの信号検出装置との間の複数の信号の送信時間を含む」と、請求項18には、「前記複数の信号特性のそれぞれは、前記ゲーム通信装置とそれぞれの信号検出装置との間のそれぞれの信号の送信時間を含む」と記載されているが、当該記載で用いられている「送信時間」なる用語は、用語の意味通り解すると、上記記載により特定される請求項4,18記載の発明が技術的に、意味不明となるものであり、さらに、本願明細書及び図面においても「送信時間」なる表現は用いられているものではないので、上記記載により特定される請求項4,18記載の発明は、明確ではない。
(イ)請求人は、審判請求書「【請求の理由】3.(2)」で、「・・理由B(7)について、『複数の信号の送信時間』は、明細書段落0039、0045、0046等から当業者に理解できるものと思料いたします。・・(中略)・・理由B(21)について、『それぞれの信号の送信時間』は、明細書段落0039、0045、0046等から当業者に理解できるものと思料いたします。」旨主張しているので、当該主張について検討する。
(ウ)明細書段落【0039】には、「【0039】本発明の他の実施例では、ゲーム通信装置604の位置は、装置604からの信号の送信と、各信号検出装置602による信号の受信との間の経過時間に基づいて決定されてもよい。特定の実施例では、経過時間は、到達時間差(TDOA:Time Difference of Arrival)又は他の適切な技術に基づいて決定されてもよい。信号強度の場合と同様に、各サブゾーン606は、ゲーム通信装置からの信号の送信から受信までの経過時間の所定のセット又は基準セットに関連付けられてもよい。各信号検出装置に到達する信号が要する時間は各基地局へのサブゾーンの近さに依存するため、この経過時間のセットは、カジノ複合施設のサブゾーン毎に異なる。ゲーム通信装置から信号検出装置により受信された信号の送信から受信までの時間を比較することにより、装置があるサブゾーンが決定されてもよい。」と、明細書段落【0045】、【0046】には、上記「(1)ア.(ウ)」の内容が記載され、「ゲーム通信装置からの信号の送信から受信までの経過時間」、「ゲーム通信装置からの信号の送信と、各信号検出装置によるその受信との間に経過した時間」等は記載されているが、「送信時間」なる表現は用いられておらず、かつ、前者の経過時間は、信号が受信されて初めて特定出来る時間であって、後者と別のものである。
(エ)さらに、明細書全体を見ても、「送信時間」なる用語が、「ゲーム通信装置からの信号の送信から受信までの経過時間」を表すものと定義する記載も発見出来ない。
(オ)したがって、請求人の主張を参酌しても、上記「前記信号特性のセットは、前記ゲーム通信装置と前記無線ゲームネットワークのそれぞれの信号検出装置との間の複数の信号の送信時間を含む」との記載により特定される請求項4記載の発明、及び、上記「前記複数の信号特性のそれぞれは、前記ゲーム通信装置とそれぞれの信号検出装置との間のそれぞれの信号の送信時間を含む」との記載により特定される請求項18記載の発明は、明確ではない。

ウ.「理由B(12)」について
(ア)請求項11には、「測定信号の各セットは、それぞれの信号検出装置と、それぞれのより小さい地理的範囲に位置する測定装置との間の信号に対応する」と記載されているが、当該記載で用いられている「測定装置」なる用語は、用語の意味通り解すると、上記記載により特定される請求項11記載の発明が技術的に、意味不明となるものであり、さらに、上記ア.と同様に、本願明細書及び図面においても「測定装置」なる表現は用いられているものではないので、上記記載により特定される請求項11記載の発明は、明確ではない。
(イ)請求人は、審判請求書「【請求の理由】3.(2)」で、「・・理由B(12)について、『測定信号の各セットは、それぞれの信号検出装置と、それぞれのより小さい地理的範囲に位置する測定装置との間の信号に対応する』は、明細書段落0035、0038、0045、0046等から当業者に理解できるものと思料いたします。」旨主張しているので、当該主張について検討する。
(ウ)明細書段落【0035】には、「【0035】特定の実施例では、カジノ複合施設600は、1つ以上のゾーン608に分割されてもよい。1つ以上のゾーン608は、カジノ複合施設の異なる地域(ロビー、ゲストルーム、レストラン、店、娯楽会場、及びプール地域等)を表す。例えば、図6に示すように、ゾーン608aはカジノのロビーに対応してもよく、ゾーン608bはゲストルームに対応してもよく、ゾーン608cはレストランに対応してもよく、ゾーン608dはカジノのゲームフロアに対応してもよい。各ゾーン608は、ゾーン608内の特定の位置をそれぞれ指定する1つ以上のサブゾーン606に更に分割されてもよい。典型的には、サブゾーン606は格子構造に構成され、各サブゾーン606は一定のサイズを有する。ある実施例では、各サブゾーンは9平方フィート(すなわち、3フィート×3フィート)を有してもよい。他の実施例では、各サブゾーンは100平方フィート(すなわち、10フィート×10フィート)を有してもよい。一般的に、サブゾーンによりカバーされる地域のサイズの選択は、管理上の嗜好、無線ネットワークの技術的制約、及び政府の規則、並びに他の検討事項に依存してもよい。」と、明細書段落【0038】、【0045】、【0046】には、上記「(1)ア.(ウ)」の内容が記載されている。
(エ)しかし、上記「(2)ア.(ウ)」「(エ)」記載の様に、請求項11の記載において「測定装置」が、当該文章を普通に読み解くものが「ゲーム通信装置」の意味であると解すると言えるものではなく、請求人の主張を参酌しても、上記「測定信号の各セットは、それぞれの信号検出装置と、それぞれのより小さい地理的範囲に位置する測定装置との間の信号に対応する」との記載により特定される請求項11記載の発明は、明確ではない。

エ.「理由B(16)」について
(ア)請求項15には、「前記測定装置は、第2のゲーム通信装置を含む」と記載されているが、当該記載で用いられている「測定装置」なる用語は、用語の意味通り解すると、上記記載により特定される請求項15記載の発明が技術的に、意味不明となるものであり、さらに、上記ア.と同様に、本願明細書及び図面においても「測定装置」なる表現は用いられているものではないので、上記記載により特定される請求項15記載の発明は、明確ではない。
(イ)請求人は、審判請求書「【請求の理由】3.(2)」で、「・・理由B(16)に対して、『前記測定装置は、第2のゲーム通信装置を含む』は、明細書段落0034、0045、0046等から当業者に理解できるものと思料いたします。」旨主張しているので、当該主張について検討する。
(ウ)明細書段落【0034】には、「【0034】図6に示すように、無線ゲームシステムは、カジノ複合施設600を少なくとも部分的にカバーする無線ネットワークを有し、カジノ複合施設600で、1つ以上のゲーム通信装置604が様々なゲーム活動に参加するために使用され得る。無線ネットワークは、少なくとも3つの信号検出装置602を有することが好ましいが、本発明の特定の実施例は、3つより多い又は3つより少ない信号検出装置を有してもよく、依然として本発明の教示の中に入る。図6に示すように、無線ネットワークは、カジノ複合施設600の1つの角にそれぞれある4つの信号検出装置602を有する。本発明の特定の実施例では、これらの信号検出装置は、無線アクセスポイント、無線ルータ、無線基地局、衛星又は他の適切な信号検出装置を有してもよい。更に、信号検出装置602がカジノ複合施設600の境界にあるものとして図示されているが、信号検出装置がカジノ複合施設600の内部のゲーム通信装置604から生じた信号を受信するように動作可能であることを前提として、信号検出装置は、カジノ複合施設600の内部又は外部のどこにあってもよい。本発明の特定の実施例では、信号検出装置602はまた、ゲーム通信装置604に対して信号を送受信するために使用されてもよい。」と、明細書段落【0045】、【0046】には、上記「(1)ア.(ウ)」の内容が記載されている。
(エ)しかし、上記「(2)ア.(ウ)」「(エ)」記載の様に、請求項15の記載において「測定装置」が、当該文章を普通に読み解くものが「ゲーム通信装置」の意味であると解すると言えるものではなく、請求人の主張を参酌しても、上記「前記測定装置は、第2のゲーム通信装置を含む」との記載により特定される請求項15記載の発明は、明確ではない。

オ.「理由B(19)」について
(ア)請求項16には、「測定信号特性の各セットは、測定装置とそれぞれの複数の信号検出装置との間のそれぞれの前に測定された測定信号のセットに対応し」と記載されているが、当該記載で用いられている「測定装置」なる用語は、用語の意味通り解すると、上記記載により特定される請求項16記載の発明が技術的に、意味不明となるものであり、さらに、本願明細書及び図面においても「測定装置」なる表現は用いられているものではないので、上記記載により特定される請求項16記載の発明は、明確ではない。
(イ)請求人は、審判請求書で、上記「(2)イ.(イ)」の主張しているので、当該主張について検討する。
しかし、上記「(2)イ.(ウ)」記載の様に、請求項16の記載において「測定装置」が、当該文章を普通に読み解くものが「ゲーム通信装置」の意味であると解すると言えるものではなく、本願明細書及び図面の記載事項全体を参酌しても結局、上記「測定信号特性の各セットは、測定装置とそれぞれの複数の信号検出装置との間のそれぞれの前に測定された測定信号のセットに対応し」との記載により特定される請求項16記載の発明は、明確ではない。

カ.「理由B(30)」について
(ア)請求項26には、「測定信号特性の各セットは、測定装置と信号検出装置との間の複数の信号のそれぞれの強度を含む」と記載されているが、当該記載で用いられている「測定装置」なる用語は、用語の意味通り解すると、上記記載により特定される請求項16記載の発明が技術的に、意味不明となるものであり、さらに、本願明細書及び図面においても「測定装置」なる表現は用いられているものではないので、上記記載により特定される請求項26記載の発明は、明確ではない。
(イ)請求人は、審判請求書で、上記「(2)ウ.(イ)」の主張しているので、当該主張について検討する。
しかし、上記「(2)ウ.(ウ)」記載の様に、請求項26の記載において「測定装置」が、当該文章を普通に読み解くものが「ゲーム通信装置」の意味であると解すると言えるものではなく、本願明細書及び図面の記載事項全体を参酌しても結局、上記「測定信号特性の各セットは、測定装置と信号検出装置との間の複数の信号のそれぞれの強度を含む」との記載により特定される請求項26記載の発明は、明確ではない。

キ.「理由B(32)」について
(ア)請求項28には、「測定信号特性の各セットは、測定装置とそれぞれの信号検出装置との間の複数の信号のそれぞれの送信時間を含む」と記載されているが、当該記載で用いられている「測定装置」なる用語は、用語の意味通り解すると、上記記載により特定される請求項28記載の発明が技術的に、意味不明となるものであり、さらに、上記ア.と同様に、本願明細書及び図面においても「測定装置」なる表現は用いられているものではないので、上記記載により特定される請求項28記載の発明は、明確ではない。
また、当該記載で用いられている「送信時間」なる用語は、用語の意味通り解すると、上記記載により特定される請求項28記載の発明が技術的に、意味不明となるものであり、さらに、本願明細書及び図面においても「送信時間」なる表現は用いられているものではないので、上記記載により特定される請求項28記載の発明は、明確ではない。
(イ)請求人は、審判請求書「【請求の理由】3.(2)」で、「理由B(32)について、『複数の信号のそれぞれの送信時間』は、明細書段落0039、0045、0046等から当業者に理解できるものと思料いたします。『測定装置』とは、明細書段落0046等に記載の『ゲーム通信装置』に対応します。」旨主張しているので、当該主張について検討する。
(ウ)明細書段落【0039】には、「【0039】本発明の他の実施例では、ゲーム通信装置604の位置は、装置604からの信号の送信と、各信号検出装置602による信号の受信との間の経過時間に基づいて決定されてもよい。特定の実施例では、経過時間は、到達時間差(TDOA:Time Difference of Arrival)又は他の適切な技術に基づいて決定されてもよい。信号強度の場合と同様に、各サブゾーン606は、ゲーム通信装置からの信号の送信から受信までの経過時間の所定のセット又は基準セットに関連付けられてもよい。各信号検出装置に到達する信号が要する時間は各基地局へのサブゾーンの近さに依存するため、この経過時間のセットは、カジノ複合施設のサブゾーン毎に異なる。ゲーム通信装置から信号検出装置により受信された信号の送信から受信までの時間を比較することにより、装置があるサブゾーンが決定されてもよい。」と、明細書段落【0045】、【0046】には、上記「(1)ア.(ウ)」の内容が記載されている。
しかし、上記「(2)ア.(ウ)」「(エ)」記載の様に、請求項28の記載において「測定装置」が、当該文章を普通に読み解くものが「ゲーム通信装置」の意味であると解すると言えるものではなく、請求人の主張を参酌しても、上記「測定信号特性の各セットは、測定装置とそれぞれの信号検出装置との間の複数の信号のそれぞれの送信時間を含む」との記載により特定される請求項28記載の発明は、明確ではない。
(エ)また、段落【0039】、【0045】、【0046】には、「ゲーム通信装置からの信号の送信から受信までの経過時間」、「ゲーム通信装置からの信号の送信と、各信号検出装置によるその受信との間に経過した時間」等は記載されているが、「送信時間」なる表現は用いられておらず、かつ、前者の経過時間は、信号が受信されて初めて特定出来る時間であって、後者と別のものである。
さらに、上記イ.(エ)記載の様に、明細書全体を見ても、「送信時間」なる用語が、「ゲーム通信装置からの信号の送信から受信までの経過時間」を表すものと定義する記載も発見出来ない。
したがって、この観点でも上記「測定信号特性の各セットは、測定装置とそれぞれの信号検出装置との間の複数の信号のそれぞれの送信時間を含む」との記載により特定される請求項28記載の発明は、明確ではない。


4 むすび
したがって,平成23年5月31日付けの手続補正書による補正は,特許法17条の2第3項に規定する要件を満たしていない。
また、本願は、特許法36条第6項第1号及び第2号に規定する要件を満たしていない。
よって,結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2013-08-06 
結審通知日 2013-08-13 
審決日 2013-08-26 
出願番号 特願2008-520393(P2008-520393)
審決分類 P 1 8・ 55- Z (A63F)
P 1 8・ 537- Z (A63F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 植田 泰輝  
特許庁審判長 中川 真一
特許庁審判官 住田 秀弘
杉浦 淳
発明の名称 位置決定を備えた無線ゲームシステム  
代理人 大貫 進介  
代理人 伊東 忠重  
代理人 伊東 忠彦  

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