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審決分類 |
審判 査定不服 特17条の2、3項新規事項追加の補正 取り消して特許、登録 G06T |
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管理番号 | 1284471 |
審判番号 | 不服2013-6025 |
総通号数 | 172 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2014-04-25 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2013-04-03 |
確定日 | 2014-02-28 |
事件の表示 | 特願2007-533783「美的に高められた画像変換のための方法および装置」拒絶査定不服審判事件〔平成18年 4月13日国際公開、WO2006/039427、平成20年 5月 8日国内公表、特表2008-515063、請求項の数(10)〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 |
理由 |
第1 経緯 1 経緯 本願は、2005年(平成17年)9月26日(パリ条約による優先権主張外国庁受理2004年9月29日、米国)を国際出願日とする出願であって、平成20年9月9日付けで手続補正がなされ、平成23年3月23日付けで拒絶理由が通知され、平成23年6月24日付けで意見書が提出されると同時に手続補正がなされ、平成24年2月14日付けで最後の拒絶理由が通知され、平成24年6月20日付けで意見書が提出されると同時に手続補正がなされたが、平成24年11月28日付けで平成24年6月20日付け手続補正は却下され、平成24年11月28日付け(発送日同年12月3日)で拒絶査定がなされたものである。 本件は、本願についてなされた上記拒絶査定を不服として平成25年4月3日付けで請求された拒絶査定不服審判請求であって、同時に手続補正がなされたものである。 そして、当審において、平成25年6月24日付けで審査官により作成された前置報告書について、平成25年8月6日付けで審尋を行ったところ、審判請求人は平成25年11月11日付けで回答書を提出した。 2 査定の概要 原査定の理由は、概略、次のとおりである。 [査定の理由] 平成23年6月24日付けでした手続補正は、下記の点で国際出願日における国際特許出願の明細書若しくは図面(図面の中の説明に限る。)の翻訳文、国際出願日における国際特許出願の請求の範囲の翻訳文(特許協力条約第19条(1)の規定に基づく補正後の請求の範囲の翻訳文が提出された場合にあっては、当該翻訳文)又は国際出願日における国際特許出願の図面(図面の中の説明を除く。)(以下、翻訳文等という。)(誤訳訂正書を提出して明細書、特許請求の範囲又は図面について補正をした場合にあっては、翻訳文等又は当該補正後の明細書、特許請求の範囲若しくは図面)に記載した事項の範囲内においてしたものでないから、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たしていない(同法第184条の12第2項参照)。 記 補正後の請求項1に記載の「各色チャネルについて選択された前記統計データを評価して、前記カラー画像の画素を実質的グレー・スケール画像の画素に変換するために、前記カラー画像から複数のパラメータを決定するパラメータ決定ステップであって、前記複数のパラメータの各々は、前記カラー画像の1つの色チャネルについて選択された前記統計データの1つに対応するものであり、前記複数のパラメータは、前記カラー画像中の前記画素の位置に独立であるところのパラメータ決定ステップ」という事項は、国際出願日における国際特許出願の明細書若しくは図面(図面の中の説明に限る。)の翻訳文、国際出願日における国際特許出願の請求の範囲の翻訳文又は国際出願日における国際特許出願の図面(図面の中の説明を除く。)(以下、翻訳文等という。)には記載されておらず、かつ、上記翻訳文等からみて自明なことであるとも認められない。 補正後の請求項1に記載の「前記カラー画像の複数の色チャネルの重みを、前記決定されたパラメータに基づいて決定する重み決定ステップであって、各々の重みが、前記複数のパラメータの組からなるものである、重み決定ステップ」という事項も上記翻訳文等には記載されておらず、かつ、上記翻訳文等からみて自明なことであるとも認められない。 第2 平成25年4月3日付けの手続補正の適否 1 補正の内容 平成25年4月3日付けの手続補正(以下「本件補正」という。)は、特許請求の範囲の補正であり、次のとおりである。 (1)請求項1 特許請求の範囲の請求項1を 「データ処理システムによって実行されたときに前記システムに画像変換方法を実行させる実行可能コンピュータ・プログラム命令を機械可読的に記憶する機械可読記憶媒体であって、 前記方法は、 ユーザインターフェースを介して、画像変換用の複数の画像変換設定を受信する変換設定受信ステップであって、前記複数の画像変換設定とは、カラー画像の複数の色チャネルについての統計データを生成するために1つ以上の統計データを選択することにより前記画像変換を構成するものである、前記変換設定受信ステップと、 各色チャネルについて選択された前記統計データを評価して、前記カラー画像の画素を実質的グレー・スケール画像の画素に変換するために、前記カラー画像から複数のパラメータを決定するパラメータ決定ステップであって、前記複数のパラメータの各々は、前記カラー画像の1つの色チャネルについて選択された前記統計データの1つに対応するものであり、前記複数のパラメータは、前記カラー画像中の前記画素の位置に独立であるところのパラメータ決定ステップと、 前記カラー画像の複数の色チャネルの重みを、前記決定されたパラメータに基づいて決定する重み決定ステップであって、各々の重みが、前記複数のパラメータの組からなるものである、重み決定ステップと、 前記複数の色チャネルの重みに従って重み付けされた前記カラー画像の色値を用いて前記グレー・スケール画像の前記画素値を自動的に生成するステップ、 とを具備することを特徴とする機械可読記憶媒体。」 から 「データ処理システムによって実行されたときに前記システムに画像変換方法を実行させる実行可能コンピュータ・プログラム命令を機械可読的に記憶する機械可読記憶媒体であって、 前記方法は、 複数の色チャンネルを有するカラー画像をグレー・スケール画像に変換するための複数の画像変換設定をユーザインターフェースを用いて構成する設定構成ステップであって、前記複数の画像変換設定とは、前記画像変換のために、一組の統計的計測量の中から、1つ以上の統計的計測量を選択する変換設定と、併せて、前記画像変換のための、1つ以上の調整パラメータを指定する変換設定を含み、前記一組の統計的計測量の各々は、前記カラー画像の夫々の色チャンネルからの統計データを生成するのに適用される、設定構成ステップと、 前記カラー画像の各色チャネルについて、選択された前記統計的計測量の統計データを用いて、前記カラー画像の各画素を前記実質的グレー・スケール画像の画素に変換するための複数の統計パラメータを決定するステップであって、前記複数の統計パラメータは前記カラー画像中の前記画素の位置に独立である、変換ステップと、 前記カラー画像の複数の色チャネルの重みを、前記決定された統計パラメータと前記指定された調整パラメータとに基づいて決定するステップであって、各々の重みが前記複数の統計パラメータからなる副集合に依存するものである、重み決定ステップと、 前記複数の色チャネルの重みに従って重み付けされた前記カラー画像の色値を用いて前記グレー・スケール画像の前記画素値を自動的に生成するステップ、 とを具備することを特徴とする機械可読記憶媒体。」 に補正するものである。 (2)請求項7 特許請求の範囲の請求項7を 「前記複数の色チャネルの重みが前記複数の色チャネルの統計データから決定される請求項1に記載の媒体。」 から 「前記複数の統計パラメータが前記複数の色チャネルの統計データから決定される請求項1に記載の媒体。」 に補正をするものである。 (3)請求項8 特許請求の範囲の請求項8を 「前記複数の色チャネルが第1の色チャネルと第2の色チャネルとを含み、前記複数のパラメータは第1のパラメータと第2のパラメータとを含み、前記第1と第2のチャネルの重みが前記第1と第2のパラメータに対して逆比例すると共に、前記第1のパラメータと第2のパラメータが前記カラー画像の前記第1と第2のチャネルの全体的色を示す請求項1に記載の媒体。」 から 「前記複数の色チャネルが第1の色チャネルと第2の色チャネルとを含み、前記複数の統計パラメータは第1の統計パラメータと第2の統計パラメータとを含み、前記第1と第2のチャネルの重みが前記第1と第2の統計パラメータに対して逆比例すると共に、前記第1の統計パラメータと第2の統計パラメータが前記カラー画像の前記第1と第2のチャネルの全体的色を示す請求項1に記載の媒体。」 に補正をするものである。 (3)請求項9 特許請求の範囲の請求項9を 「前記カラー画像の前記第1と第2の色チャネルの全体的色の前記指標が、 前記カラー画像の前記第1の色チャネルの平均色値と、 前記カラー画像の前記第2の色チャネルの平均色値とに基づいて決定される請求項8に記載の媒体。」 から 「前記第1と第2の統計パラメータは、 前記カラー画像の前記第1の色チャネルの平均色値と、 前記カラー画像の前記第2の色チャネルの平均色値とに基づいて決定される請求項8に記載の媒体。」 に補正をするものである。 (4)請求項10 特許請求の範囲の請求項10を 「前記カラー画像の前記第1と第2の色チャネルの全体的色の前記指標が、 前記カラー画像の前記第1の色チャネルの色値が前記カラー画像の前記第2の色チャネルの色値よりも大きいピクセルの数と、 前記カラー画像の前記第2の色チャネルの色値が前記カラー画像の前記第1の色チャネルの色値よりも大きいピクセルの数とに基づいて決定される請求項8に記載の媒体。」 から 「前記第1と第2の統計パラメータは、 前記カラー画像の前記第1の色チャネルの色値が前記カラー画像の前記第2の色チャネルの色値よりも大きいピクセルの数と、 前記カラー画像の前記第2の色チャネルの色値が前記カラー画像の前記第1の色チャネルの色値よりも大きいピクセルの数とに基づいて決定される請求項8に記載の媒体。」 に補正をするものである。 2 補正の適否 (1)請求項1に係る補正 ア 第17条の2第3項(新規事項) 請求項1に係る補正が、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(上記翻訳文等)に記載した事項の範囲内においてしたものか検討する。 (ア)「複数の色チャンネルを有するカラー画像をグレー・スケール画像に変換するための複数の画像変換設定をユーザインターフェースを用いて構成する設定構成ステップであって、前記複数の画像変換設定とは、前記画像変換のために、一組の統計的計測量の中から、1つ以上の統計的計測量を選択する変換設定と、併せて、前記画像変換のための、1つ以上の調整パラメータを指定する変換設定を含み、前記一組の統計的計測量の各々は、前記カラー画像の夫々の色チャンネルからの統計データを生成するのに適用される、設定構成ステップ」 翻訳文等には、次の記載がある。 「【0025】 統計分析用に異なるチャネルの重みが決定されると、グレー・レベルを決定(209)するために、色チャネルが重み付けされる。例えば、対応するピクセルのグレー・レベルgi(225)を計算するために(例えば、gi=WR×Ri+WG×Gi+WB×Bi)、各ピクセルの色値の赤Ri(241)、緑Gi(243)、青Bi(245)が重み付けされる。一実施形態では、青チャネル・データは使用されず(例えば、WB=0)、その結果、gi=WR×Ri+WG×Giである。一実施形態では、グレー・スケール画像はRGB空間で表され、グレー・レベルgiの値は、グレー・スケール画像の赤チャネル、緑チャネル、青チャネルに均等に割り当てられる。グレー・スケール画像223の生成のために、オプションでコントラストを向上(221)させてもよい。」 「【0049】 図7は、本発明の一実施形態による、画像変換用のパラメータを調整するための例示的なユーザ・インターフェースを示している。図7では、ウィンドウ401は、画像変換を制御するパラメータを選択するための、コンピュータ・システムにおいて実施されるグラフィカル・ユーザ・インターフェースを示している。例えば、ウィンドウ401は、タイトル・バー403と、オプションの異なるタイプのパネル(またはフレーム)411?421とを有する。チェック・ボタン431、433、435、437、439は、パネル内のそれぞれのオプションを選択的に利用可能にするために使用される。 【0050】 パネル411によって、ユーザが重みを計算するためのパラメータを指定することができる。例えば、色チャネルの重みが、以下によって決定されるとき、 WR=1/{1+[(RA/GA)×(NR/NG)]^(β)} WG=1/{1+[(GA/RA)×(NG/NR)]^(β)} WB=0 パラメータβを、入力ボックス428で指定できる。ユーザは、赤対緑比を平均色値(例えば、RAとGA)に基づいて決定するか、ピクセル数(例えば、NRとNG)に基づいて決定するか、またはその両方に基づいて決定するかを選ぶことができる。例えば、ボックス427がチェックされると、WRとWGの計算のためにRAとGAが計算され、ボックス427がチェックされない場合、RA=GAである(RAとGAは計算されない)と仮定される。同様に、ボックス429がチェックされた場合、WRとWGの計算のためにNRとNGが計算され、ボックス429がチェックされない場合、NR=NGである(NRとNGは計算されない)ことが仮定される。 【0051】 一般に、画像の統計データに基づいて重みを計算する異なる方法は、異なるパラメータを必要とし、したがって、異なるユーザ・インターフェースを必要とする。色チャネルを混合するための重みを決定するパラメータを調整するには時間と経験を必要とするので、一般的なユーザが何の調整も行う必要がないように、デフォルト値を提供する。代替として、ユーザがリストから1つを容易に選択できるように、限られた数の事前設計された組合せを、オプションのリストとして提供してもよい。 【0052】 パネル413によって、ユーザが色比率決定用の中央部分の定義を選択することができる。ボックス433がチェックされない場合、赤対緑比の決定用のパラメータ(例えば、RA、GA、NR、NG)は、カラー画像全体に基づいて計算される。ボックス433がチェックされた場合、赤対緑比の決定用のパラメータ(例えば、RA、GA、NR、NG)は、カラー画像の中央部分に基づいて計算される。複数の事前定義された形状が、ユーザがそれらから1つを単純に選ぶことができるように、ラジオ・ボタン・アイコン(例えば、441?445)として提供される。代替として、アイコンはさらに、異なる領域のサイズと位置を指定するためのウィンドウを備えることもできる。さらに、描画ウィンドウは、(例えば、描画動作を表す入力デバイスからの入力を受け取り、受け取られた入力のフィードバックを対話的に表示して、解釈された描画動作の結果を示すことによって)ユーザが中央部分を描くことを可能にする。」 「【図7】 」 図7は、画像変換用のパラメータを調整するための例示的なユーザ・インターフェースである(段落【0049】)。 そして、「パネル411によって、ユーザが重みを計算するためのパラメータを指定することができる。例えば、色チャネルの重みが、以下によって決定されるとき、 WR=1/{1+[(RA/GA)×(NR/NG)]^(β)} WG=1/{1+[(GA/RA)×(NG/NR)]^(β)} WB=0 パラメータβを、入力ボックス428で指定できる。ユーザは、赤対緑比を平均色値(例えば、RAとGA)に基づいて決定するか、ピクセル数(例えば、NRとNG)に基づいて決定するか、またはその両方に基づいて決定するかを選ぶことができる。」(段落【0050】) 「パラメータβ」を指定することは、「前記画像変換のための、1つ以上の調整パラメータを指定する変換設定」といえる。 「赤対緑比を平均色値(例えば、RAとGA)に基づいて決定するか、ピクセル数(例えば、NRとNG)に基づいて決定するか、またはその両方に基づいて決定するかを選ぶこと」は、図7において、パネル411の「Color Average」の「ボックス427」、「Pixel Count」の「ボックス429」をチェックすることであり、「前記画像変換のために、一組の統計的計測量の中から、1つ以上の統計的計測量を選択する変換設定」といえる。 また、「前記一組の統計的計測量の各々」、すなわち、「Color Average」、「Pixel Count」は、「前記カラー画像の夫々の色チャンネルからの統計データ」、すなわち、平均色値(RA、GA)、ピクセル数(NR、NG)を生成するのに適用しているといえる。 (イ)「前記カラー画像の各色チャネルについて、選択された前記統計的計測量の統計データを用いて、前記カラー画像の各画素を前記実質的グレー・スケール画像の画素に変換するための複数の統計パラメータを決定するステップであって、前記複数の統計パラメータは前記カラー画像中の前記画素の位置に独立である、変換ステップ」 「選択された前記統計的計測量の統計データ」は、平均色値(RA、GA)、ピクセル数(NR、NG)であり、RA、GA、RA/GA、GA/RA、NR、NG、NR/NG、NG/NRは、統計パラメータといえる。 そして、段落【0052】には、「パネル413によって、ユーザが色比率決定用の中央部分の定義を選択することができる。ボックス433がチェックされない場合、赤対緑比の決定用のパラメータ(例えば、RA、GA、NR、NG)は、カラー画像全体に基づいて計算される。」と記載されており、カラー画像全体に基づいて計算することは、「前記複数の統計パラメータは前記カラー画像中の前記画素の位置に独立である」といえる。 (ウ)「前記カラー画像の複数の色チャネルの重みを、前記決定された統計パラメータと前記指定された調整パラメータとに基づいて決定するステップであって、各々の重みが前記複数の統計パラメータからなる副集合に依存するものである、重み決定ステップ」 重みは、段落【0050】に記載された式により決定されるから、「重み決定ステップ」は、翻訳文等に記載されている。 (エ)まとめ 以上のとおりであるから、請求項1に係る補正は、翻訳文等に記載されている事項の範囲内であると認められる。 イ 第17条の2第4項?第6項 本件補正は、請求項1に係る補正を含むものである。 請求項1に係る補正は、請求項1に記載した発明を特定するために必要な事項である「ユーザインターフェースを介して、画像変換用の複数の画像変換設定を受信する変換設定受信ステップ」における、「前記複数の画像変換設定」について「前記画像変換のために、一組の統計的計測量の中から、1つ以上の統計的計測量を選択する変換設定と、併せて、前記画像変換のための、1つ以上の調整パラメータを指定する変換設定を含み」と限定し、さらに、「複数の色チャンネルを有するカラー画像をグレー・スケール画像に変換するための複数の画像変換設定をユーザインターフェースを用いて構成する設定構成ステップ」とし、この限定に伴い、他のステップにおいても限定をするものであって、補正前の請求項1に記載された発明と補正後の請求項1に記載された発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。 また、特許法第17条の2第4項に違反するところはない。 そこで、本件補正後の請求項1に記載された発明が特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか(特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか)について検討するに、特許出願の際独立して特許を受けることができるものでない理由を発見しない。 カ まとめ 以上のとおり、請求項1に係る補正は、特許法第17条の2第3項ないし第6項の規定に適合する。 (2)請求項2?6に係る補正 請求項2?6は、請求項1の記載を直接又は間接的に引用している。また、請求項2?6の記載自体に補正はない。 請求項1に係る補正が、特許法第17条の2第3項ないし第6項の規定に適合することは上記(1)のとおりであり、同じ理由で、請求項2?6に係る補正は、特許法第17条の2第3項ないし第6項の規定に適合する。 (3)請求項7?10に係る補正 請求項7?10は、請求項1の記載を直接又は間接的に引用し、請求項1に係る補正の限定に伴い、限定したものである。 請求項1に係る補正が、特許法第17条の2第3項ないし第6項の規定に適合することは上記(1)のとおりであり、同じ理由で、請求項7?10に係る補正は、特許法第17条の2第3項ないし第6項の規定に適合する。 (4)まとめ 本件補正は、特許法第17条の2第3項ないし第6項の規定に適合する。 第3 本願発明について 本件補正は上記のとおり、特許法第17条の2第3項ないし第6項の規定に適合するから、本願の請求項1ないし10に係る発明は、本件補正により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし10に記載された事項により特定されるとおりのものである。 そして、本願については、原査定の拒絶理由を検討してもその理由によって拒絶すべきものとすることはできない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2014-02-13 |
出願番号 | 特願2007-533783(P2007-533783) |
審決分類 |
P
1
8・
561-
WY
(G06T)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 國分 直樹 |
特許庁審判長 |
奥村 元宏 |
特許庁審判官 |
小池 正彦 渡邊 聡 |
発明の名称 | 美的に高められた画像変換のための方法および装置 |
代理人 | 永川 行光 |
代理人 | 坂田 恭弘 |
代理人 | 下山 治 |
代理人 | 大塚 康徳 |
代理人 | 大塚 康弘 |
代理人 | 高柳 司郎 |
代理人 | 木村 秀二 |