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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 C08F 審判 査定不服 1項3号刊行物記載 取り消して特許、登録 C08F |
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管理番号 | 1285279 |
審判番号 | 不服2013-17699 |
総通号数 | 172 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2014-04-25 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2013-09-12 |
確定日 | 2014-03-31 |
事件の表示 | 特願2009-533708「疎水変性されたカチオン性コポリマー」拒絶査定不服審判事件〔平成20年 5月 2日国際公開、WO2008/049549、平成22年 3月11日国内公表、特表2010-507694、請求項の数(22)〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 |
理由 |
第1 主な手続の経緯 本願は,国際出願日である平成19年10月19日(パリ条約による優先権主張 平成18年10月27日(ドイツ連邦共和国))にされたとみなされる特許出願であって,平成21年6月24日に特許法184条の4第1項の規定による翻訳文が提出され(以下,184条の6第2項の規定により明細書とみなされたものを「本願明細書」という。),平成24年7月4日付けで拒絶理由が通知され,同年10月2日に意見書が提出されるとともに特許請求の範囲が補正され,平成25年6月26日付けで拒絶査定がされたところ,これに対して,同年9月12日に拒絶査定不服審判が請求されると同時に特許請求の範囲が補正されたので,特許法162条所定の審査がされた結果,同年11月29日付けで同法164条3項の規定による報告(以下「前置報告書」という。)がされ,同年12月17日付けで同法134条4項の規定による審尋がされ,平成26年2月18日に回答書が提出されたものである。 第2 原査定の理由及び審尋 1 原査定の理由 原査定の理由は,要するに,本願の請求項1?28に係る発明(平成25年9月12日付けの手続補正前のもの。)は,本願の優先日前に頒布された刊行物である下記引用文献1に記載された発明であり,特許法29条1項3号に該当し特許を受けることができないか,あるいは,同引用文献1に記載された発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであり,同法29条2項の規定により特許を受けることができないというものである。 引用文献1: 特表2004-505127号公報 2 審尋について(前置報告書の内容) 審尋は,前置報告書の内容を引用しつつ,請求人に対して,その内容についての意見を求めるものであるところ,前置報告書の内容は,要するに,本願の請求項1に係る発明(平成25年9月12日付けの手続補正後のもの。)は,上記1のいわゆる新規性否定の理由と同様の理由により特許出願の際独立して特許を受けることができないから,上記手続補正は特許法17条の2第6項で準用する同法126条7項の規定に違反し(審決注:本件は平成23年法律63号が適用されるべきところ,適用条文について,前置報告書には誤りがある。),同法159条1項で読み替えて準用する同法53条1項の規定により却下されるべきものであり,この出願は原査定の理由により拒絶されるべきものである,というものである。 第3 平成25年9月12日付けの手続補正(以下「本件補正」という。)の適否 1 本件補正の内容 本件補正は特許請求の範囲の全文を変更する補正事項からなるものであるところ,本件補正の前後における特許請求の範囲の請求項1の記載は,それぞれ以下のとおりである。 ・ 本件補正前(平成24年10月2日付け手続補正書のもの) 「i)構造単位a)15?50モル%, ii)構造単位b)30?75モル%および iii)構造単位c)0.03?1モル% を有するコポリマーであって,その際,構造単位a)は,以下の一般式(I) 【化1】 [式中, R^(1)は,同じかまたは異なっており,かつ水素および/またはメチル基によって表され, R^(2)およびR^(3)は,それぞれ同じかまたは異なっており,かつ互いに無関係に,それぞれ水素,C原子1?20個を有する脂肪族炭化水素基,C原子5?8個を有する脂環式炭化水素基および/またはC原子6?14個を有するアリール基によって表され, R^(4)は,同じかまたは異なっており,かつR^(2)またはR^(3)と同一の置換基,-(CH_(2))_(x)-SO_(3)M_(k), 【化2】 によって表され, Mは,同じかまたは異なっており,かつ一価または二価の金属カチオン,アンモニウムカチオンおよび/または第四級アンモニウムカチオン(NR_(1)R_(2)R_(3)R_(4))^(+)によって表され, kは,同じかまたは異なっており,かつ1/2および/または1によって表され, Yは,同じかまたは異なっており,かつ酸素,-NHおよび/または-NR^(2)によって表され, Vは,同じかまたは異なっており,かつ-(CH_(2))_(x)-, 【化3】 によって表され, xは,同じかまたは異なっており,かつ1?6の整数によって表され, Xは,同じかまたは異なっており,かつハロゲン原子,C_(1)?C_(4)-アルキルサルフェートおよび/またはC_(1)?C_(4)-アルキルスルホネートによって表される]によって表され: 構造単位b)は,以下の一般式(IIa)および/または(IIb) 【化4】 [式中, Qは,同じかまたは異なっており,かつ水素および/または-CHR^(2)R^(5)によって表され, R^(1),R^(2)およびR^(3)は,それぞれ前記の意味を有するが,ただしQが水素ではない場合,一般式(IIb)におけるR^(2)およびR^(3)は,一緒になって-CH_(2)-(CH_(2))_(y)-メチレン基を形成してよく,その結果,以下の構造 【化5】 に従う一般式(IIb)が存在する: その際, R^(5)は,同じかまたは異なっており,ならびに,水素原子,C_(1)?C_(4)-アルキル基,カルボン酸基および/またはカルボキシレート基-COOM_(k)によって表され,その際,yは,同じかまたは異なっており,かつ1?4の整数によって表され,ならびにMおよびkは,それぞれ前記の意味を有する]によって表され: 構造単位c)は,一般式(III) 【化6】 [式中, Uは,同じかまたは異なっており,かつ-COO(C_(m)H_(2m)O)_(n)-R^(6),および/または-(CH_(2))_(p)-O(C_(m)H_(2m)O)_(n)-R^(6)によって表され, mは,同じかまたは異なっており,かつ2から4までの整数によって表され, nは,同じかまたは異なっており,かつ1から200までの整数によって表され, pは,同じかまたは異なっており,かつ0から20までの整数によって表され, R^(6)は,同じかまたは異なっており,かつ 【化7】 によって表され, R^(7)は,同じかまたは異なっており,かつ水素,C_(1)?C_(6)-アルキル基,および/またはC_(1)?C_(12)-アルキル基ならびにC_(6)?C_(14)-アリール基を有するアリールアルキル基によって表され, zは,同じかまたは異なっており,かつ1から3までの整数によって表され,かつ R^(1)は,前記の意味を有する]によって表されるコポリマー。」(なお,上記一般式(I),(IIa),(IIb)及び(III)については,以下,審決の便宜のため,構造式及びその注記を含め,それぞれ「一般式(I)」,「一般式(IIa)」,「一般式(IIb)」及び「一般式(III)」とのみ記す。) ・ 本件補正後 「i)構造単位a)15?50モル%, ii)構造単位b)30?75モル%および iii)構造単位c)0.03?1モル% からなるコポリマー,または i)構造単位a)15?50モル%, ii)構造単位b)30?75モル%, iii)構造単位c)0.03?1モル%,並びに iv)構造単位d)0.05?3モル%, v)構造単位e)0.1?30モル%および/若しくは vi)構造単位f)0.1?10モル% からなるコポリマーであって, その際,構造単位a)は,以下の一般式(I)によって表され: 構造単位b)は,以下の一般式(IIa)および/または(IIb)によって表され: 構造単位c)は,一般式(III)によって表され: 構造単位d)は,一般式(IV): 【化8】 [式中 Zは,同じかまたは異なっており,かつ-COO(C_(m)H_(2m)O)_(n)-R^(8)および/または-(CH_(2))_(p)-O(C_(m)H_(2m)O)_(n)-R^(8)によって表され, R^(8)は,同じかまたは異なっており,かつ水素および/またはC_(1)?C_(4)-アルキルによって表され,ならびに R^(1),m,nおよびpは,それぞれ前記の意味を有する] によって表され: 構造単位e)は,一般式(V): 【化9】 [式中, Wは,同じかまたは異なっており,かつ-CO-O-(CH_(2))_(x)-および/または-CO-NR^(2)-(CH_(2))_(x)-によって表され,ならびに R^(1),R^(2),R^(3)およびxは,それぞれ前記の意味を有する] によって表され: 構造単位f)は,一般式(VI) 【化10】 [式中, Sは,同じかまたは異なっており,かつ-COOM_(k)によって表され,ならびにM,kおよびR^(1)は,それぞれ前記の意味を有する] によって表されるコポリマー。」(なお,上記一般式(IV),(V)及び(VI)については,上記の場合と同様に,それぞれ「一般式(IV)」,「一般式(V)」及び「一般式(VI)」とのみ記す。) 2 本件補正の目的など 本件補正は,補正前の請求項1に記載された発明を特定するために必要な事項である「コポリマー」と各構造単位との関係について,「構造単位a,構造単位b及び構造単位cを有するコポリマー」(補正前)から「構造単位a,構造単位b及び構造単位cからなるコポリマー又は構造単位a,構造単位b,構造単位c並びに構造単位d,構造単位e及び/若しくは構造単位fからなるコポリマー」(補正後)と限定する補正事項を含むものである。そして,本件補正の前後で,請求項1に記載の発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題は変わらない。 よって,本件補正は,請求項1についてする補正については,特許法17条の2第5項2号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものであると認める。その他請求項についてする補正についても,同項各号に掲げるいずれかの事項を目的とするものであると認める。 また,本件補正は,いわゆる新規事項を追加するものではないと判断される。 3 独立特許要件違反の有無について 上記2のとおりであるから,本件補正後の請求項1に記載された発明(以下「本願補正発明」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか,要するに,本件補正が特許法17条の2第6項で準用する同法126条7項の規定に適合するものであるか(いわゆる独立特許要件違反の有無)について検討する。 (1) 新規性についての検討 ア 本願補正発明について 本願の請求項1に係る発明(本願補正発明)は,本件補正後の特許請求の範囲の請求項1及び本願明細書の記載からみて,その特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される次のとおりのものと認める。 「i)構造単位a)15?50モル%, ii)構造単位b)30?75モル%および iii)構造単位c)0.03?1モル% からなるコポリマー,または i)構造単位a)15?50モル%, ii)構造単位b)30?75モル%, iii)構造単位c)0.03?1モル%,並びに iv)構造単位d)0.05?3モル%, v)構造単位e)0.1?30モル%および/若しくは vi)構造単位f)0.1?10モル% からなるコポリマーであって, その際,構造単位a)は,以下の一般式(I)によって表され: 構造単位b)は,以下の一般式(IIa)および/または(IIb)によって表され: 構造単位c)は,一般式(III)によって表され: 構造単位d)は,一般式(IV)によって表され: 構造単位e)は,一般式(V)によって表され: 構造単位f)は,一般式(VI)によって表されるコポリマー。」 イ 引用発明 (ア) 引用文献1には,次の記載がある。(下線は本審決による。以下同じ。) 「【請求項1】 a)式I 【化1】 [式中,R^(1)=水素原子またはメチル基, R^(2),R^(3),R^(4)=水素,炭素原子数1?6の脂肪族炭化水素基,フェニル基,またはメチル基で置換されたフェニル基, M=水素,一価または二価の金属カチオン,アンモニウムまたは有機アミン基,a=1/2または1を表す]の構成基3?96モル%, b)構造式IIaおよび/またはIIb 【化2】 [式中,W=-CO-,-CO-O-(CH_(2))_(x)-,-CO-NR^(2)-(CH_(2))_(x)-, x=1?6, R^(5)およびR^(6)=水素,置換または非置換の炭素原子数1?20の脂肪族炭化水素基,炭素原子数5?8の脂環式炭化水素基,炭素原子数6?14のアリール基,および Q=水素並びに-CHR^(5)R^(7)を表し,並びにQ≠Hの場合IIb中のR^(5)およびR^(6)は一緒になって-CH_(2)-(CH_(2))_(y)-メチレン基(y=1?4)を形成することができ, R^(7)=水素原子,炭素原子数1?4の脂肪族炭化水素基,-COOHまたは-COOM_(a)を表し,R^(1),R^(2),Mおよびaは前記のものを表す]の構成基3?96モル%, c)式IIIaおよび/またはIIIb 【化3】 の構成基0.05?75モル%,および d)式IV 【化4】 並びにR^(9)は炭素原子数22?40の飽和または不飽和の,直鎖または分枝鎖の脂肪族炭化水素基を表し, R^(10)=H,C_(1)?C_(4)-アルキル-,フェニル-,ベンジル-,C_(1)?C_(4)-アルコキシ,ハロゲン,シアノ,-COOH,-COOR^(5),-CO-NH_(2),-OCOR^(5), R^(11)=C_(1)?C_(12)-アルキル基およびC_(6)?C_(14)-アリール基を有するアリールアルキル基, m=2?4, n=0?200, p=0?20, 並びにR^(1)およびR^(5)は前記のものを表す]の構成基0.01?30モル%からなる水溶性または水膨潤性のスルホ基含有コポリマー。」(【特許請求の範囲】。なお,上記式I,IIa,IIb,IIIa,IIIb及びIVについては,上記の場合と同様に,それぞれ「引例式I」,「引例式IIa」,「引例式IIb」,「引例式IIIa」,「引例式IIIb」及び「引例式IV」とのみ記す。) 「従って,本発明の課題は公知技術の前記欠点を有さず,比較的高い温度でも作用を有し,高い電解質含量でも一定の増粘特性を示し,更にゲル重合の方法によっても簡単で良好な再現性で製造可能であり,かつ加工においても硬化もしくは乾燥した状態においても,建築材料系および塗料系に優れた適用特性を付与する水溶性または水膨潤性のコポリマーを開発することである。 この課題は本発明により請求項1のコポリマーにより解決する。 すなわち,本発明によるコポリマーが,建築材料系および塗料系において,比較的僅かな使用量においても非常に有効で,良好な認容性を有する保水剤であり,この際現在使用されている製品に対して改良された特性を有する,ということが意外にも示された。更に,ポリマーの両親媒性の特性および疎水性に変性された側鎖により,保水性を明らかに改良し,増粘特性を目的に合わせて調節することができる。塩濃度が高い場合には,実地に適合した安定な加工コンシステンシーを調節することができる。この効果は決して予測することはできなかった。」(【0018】?【0020】) (イ) 上記(ア)の摘記,特に特許請求の範囲の記載などから,引用文献1には,次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認める。 「引例式Iの構成基3?96モル%,引例式IIa及び/又はIIbの構成基3?96モル%,引例式IIIa及び/又はIIIbの構成基0.05?75モル%及び引例式IVの構成基0.01?30モル%からなる水溶性または水膨潤性のスルホ基含有コポリマー。」 ウ 対比 本願補正発明と引用発明を対比すると,引用発明の「引例式IIa」及び「引例式IIb」は本願補正発明の「一般式(IIa)」及び「一般式(IIb)」にそれぞれ相当し,また「引例式IIIa」は「一般式(I)」に,「引例式IV」は「一般式(III)」に相当するから,両者は次の点で一致し,次の点で相違するといえる。 ・ 一致点 構造単位a,構造単位b及び構造単位cを有するコポリマーである点 ・ 相違点1 コポリマーを構成する成分について,本願補正発明は構造単位a,構造単位b及び構造単位cからなるコポリマーであるのに対し,引用発明は構造単位a,構造単位b及び構造単位cに相当する成分のほか,引例式Iによって表される構造単位の成分をも有している点 ・ 相違点2 構造単位a(引例式IIIa),構造単位b(引例式IIa又はIIb)及び構造単位c(引例式IV)の構成割合について,本願補正発明は順に15?50モル%,30?75モル%及び0.03?1モル%であるのに対し,引用発明は0.05?75モル%,3?96モル%及び0.01?30モル%である点 エ 相違点についての判断 (ア) 相違点1について 本願補正発明のコポリマーは,上記アで認定のとおり,構造単位a,構造単位b及び構造単位cからなるものであって,これら構造単位以外の成分をその構成要素に含まないものである。 他方,引用発明は,上記イで認定のとおり,構造単位a,構造単位b及び構造単位cに相当する成分のほか,引例式Iによって表される構造単位の成分を必須成分として含むものである。 そうすると,相違点1は実質的なものであるといえる。 (イ) 小活 以上のとおりであるから,相違点2について検討するまでもなく,本願補正発明と引用発明とが同一であるとはいえない。よって,本願補正発明は,引用文献1に記載された発明であるということはできない。 (2) 進歩性についての検討 ア 引用発明並びに本願補正発明と引用発明との対比 引用発明並びに本願補正発明と引用発明との一致点及び相違点は,上記(1)で認定のとおりである。 イ 相違点についての判断 (ア) 相違点1について 本願補正発明のコポリマーは構造単位a,構造単位b及び構造単位c以外の成分をその構成要素に含まないものであり,他方,引用発明はこれら成分のほか,引例式Iによって表される構造単位の成分を必須成分として含むものであるのは,上述のとおりである。 そして,引用発明から,その課題解決手段である必須成分を除くことを想到するのは,引用文献1の記載内容の如何にかかわらず,もはや当業者であっても容易であるとはいえない。すなわち,相違点1に係る本願補正発明の構成は,引用発明から想到容易でない。 (イ) 小活 以上のとおりであるから,相違点2について検討するまでもなく,本願補正発明は引用文献1に記載された発明から当業者が容易に発明できたものであるということはできない。 (3) 小活 本願の請求項1に係る発明(本願補正発明)が,原査定の理由(上記第2_1)によって,特許出願の際独立して特許を受けることができないものとすることができないのは,上述のとおりである。また,本願補正発明について,特許出願の際独立して特許を受けることができないものとすべき他の理由を発見できない。 そして,本願の特許請求の範囲は,本件補正により,請求項2?22を含むものであるところ,請求項1の記載を直接的又は間接的に引用する本願の請求項2?22に係る発明についても,同様に,特許出願の際独立して特許を受けることができないものとすべき理由を発見できないということができる。 よって,本件補正は,特許法17条の2第6項において準用する同法126条7項の規定に適合する。 4 むすび 本件補正は,特許法17条の2第3項ないし第6項の規定に適合する。 第4 本願発明について 上記第3のとおり,本件補正は特許法17条の2第3項ないし第6項の規定に適合するから,本願の請求項1?22に係る発明は,本件補正により補正された特許請求の範囲及び本願明細書の記載からみて,その特許請求の範囲の請求項1?22に記載された事項により特定されるとおりのものであると認める。 そして,本願については,原査定の拒絶理由を検討してもその理由によって拒絶すべきものとすることはできない。 また,他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって,結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2014-03-18 |
出願番号 | 特願2009-533708(P2009-533708) |
審決分類 |
P
1
8・
113-
WY
(C08F)
P 1 8・ 121- WY (C08F) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 久保田 英樹 |
特許庁審判長 |
須藤 康洋 |
特許庁審判官 |
小野寺 務 加賀 直人 |
発明の名称 | 疎水変性されたカチオン性コポリマー |
代理人 | 久野 琢也 |
代理人 | アインゼル・フェリックス=ラインハルト |