• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 G01J
審判 査定不服 特17条の2、3項新規事項追加の補正 特許、登録しない。 G01J
管理番号 1285941
審判番号 不服2012-16892  
総通号数 173 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2014-05-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2012-08-30 
確定日 2014-03-19 
事件の表示 特願2009-536456「色合わせのためのカラーツールおよび方法」拒絶査定不服審判事件〔平成20年5月22日国際公開,WO2008/060915,平成22年3月25日国内公表,特表2010-509595〕について,次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は,成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は,平成19年11月7日(パリ条約による優先権主張 平成18年11月10日:米国,平成19年10月31日:米国)を国際出願日とする外国語でされた国際特許出願(外国語特許出願)であって,平成23年6月29日付けで拒絶理由が通知され,同年11月1日付けで意見書が提出されるとともに,同日付で手続補正がなされ,平成24年4月25日付で拒絶査定がされたのに対し,同年8月30日に拒絶査定不服の審判請求がされるとともに,同日付で誤訳訂正書が提出された。これに対し,平成25年4月17日付けで審尋がなされたが,請求人から回答がなかったものである。


第2 平成24年8月30日付け誤訳訂正書による補正に対する補正却下の決定

[補正却下の決定の結論]
平成24年8月30日付け誤訳訂正書による補正(以下,「本件補正」という。)を却下する。

[理由]
1 請求項1についての補正
本件補正により,特許請求の範囲の請求項1は,
「【請求項1】
物品上のコーティングの色と合わせるためのツールであって、以下:
(a)見掛け上の角度特性を示すコーティングを含む色票;および
(b)該色票の少なくとも一辺に直接隣接して配置される窓であって、隣接する該色票の一辺の少なくとも50%の長さを有する窓、
を含み、
該見掛け上の角度特性を示すコーティングが金属の印象を与える顔料および/または干渉顔料を含む、
ツール。」から,
「【請求項1】
物品上のコーティングの色と合わせるためのツールであって、以下:
(a)複数の色票を含む基材であって、各色票は、見掛け上の角度特性を示すコーティングを含み、該複数の色票は、該基材上に異なる色処方物の非色彩性配置で提供される、基材;および
(b)各色票の少なくとも一辺に直接隣接して配置される窓であって、隣接する該色票の一辺の少なくとも50%の長さを有する窓、
を含み、
該見掛け上の角度特性を示すコーティングが金属の印象を与える顔料および/または干渉顔料を含む、
ツール。」(下線は補正箇所を示す)へと補正された。

2 補正事項について
補正前の「見掛け上の角度特性を示すコーティングを含む色票」を「複数の色票を含む基材であって、各色票は、見掛け上の角度特性を示すコーティングを含み、該複数の色票は、該基材上に異なる色処方物の非色彩性配置で提供される、基材」に補正することについて,請求人は,誤訳訂正書で,以下のように記載している。
「(訂正の理由1-1)
特許請求の範囲を補正しました。
請求項1および7に、ツールが『複数の色票を含む基材であって、各色票は、見掛け上の角度特性を示すコーティングを含み、該複数の色票は、該基材上に異なる色処方物の非色彩性配置で提供される、基材』を含む、という特徴を明記しました。この補正は、誤訳訂正後の明細書の0022、0024、0025段落および出願当初の図2等に基づきます。
補正前と補正後の請求項の対応関係に変更はありません。
よって、本補正が一般補正で対応可能な補正事項であることは明白です。」

また,国際出願日における外国語特許出願の請求の範囲の第1項は,
「1. A tool for matching the color of a coating on an article comprising:
(a) a color chip comprising a coating exhibiting gonio-apparent properties; and
(b) a window disposed directly adjacent to at least one side of the color chip, wherein the window has a length at least 50% that of the adjacent side of the color chip.」
であり,「非色彩性配置」に対応する用語がない等,上記補正は特許法第17条の2第2項(特許法第184条の12第2項により「第36条の2第2項の外国語書面出願」とあるのは「第184条の4第1項の外国語特許出願」に読み替える。)における「誤訳の訂正を目的として」行った補正のみの補正とはいえないものである。なお,国際出願日における外国語特許出願のその余の請求の範囲,明細書又は図面の記載を参照しても「非色彩性配置」に対応する用語は記載されていない。
してみれば,請求人は誤訳訂正書で,当該補正事項の補正を行っているものの,それは特許法第17条の2第2項における「誤訳の訂正を目的として」行った補正のみの補正ではないことは明らかであるから,当該補正事項については,一般補正を含む補正として取り扱うこととする。

3 補正事項の検討
(1)上記補正事項である「複数の色票を含む基材であって、各色票は、見掛け上の角度特性を示すコーティングを含み、該複数の色票は、該基材上に異なる色処方物の非色彩性配置で提供される、基材」について検討するに,誤訳訂正後の明細書に「該複数の色票は、該基材上に異なる色処方物の非色彩性配置で提供される」との記載はない。特に,「非色彩性配置」との用語は誤訳訂正後の明細書に記載されておらず,請求人が主張している誤訳訂正後の【0022】,【0024】及び【0025】の記載並びに図2を参照しても,「非色彩性配置」を導くことはできない。
してみれば,当該補正事項は,複数の色票を基材上に異なる色処方物の非色彩性配置として提供するという新たな技術的事項を導入するものであり,「該複数の色票は、該基材上に異なる色処方物の非色彩性配置で提供される」が誤訳訂正後の明細書又は図面から自明な事項とはいえない。
よって,当該補正事項は,特許法第184条の12第2項により読み替えられた特許法17条の2第3項における「願書に最初に添付した明細書,特許請求の範囲又は図面(第36条の2第2項の外国語書面出願にあつては,同条第6項の規定により明細書,特許請求の範囲及び図面とみなされた同条第2項に規定する外国語書面の翻訳文(誤訳訂正書を提出して明細書,特許請求の範囲又は図面について補正をした場合にあつては,翻訳文又は当該補正後の明細書、特許請求の範囲若しくは図面))」に記載した事項の範囲内においてしたものとは認められない。
したがって,本件補正は,特許法17条の2第3項に規定する要件を満たしていない。

(2)また,上記補正事項が一般補正可能な事項として誤訳訂正書に記載されているとしても,本件補正は,特許法第17条の2第1項第4号で規定する拒絶査定不服審判の請求と同時にしたものであるから,それは同条第5項に掲げる事項を目的とするものに限られるところである。
「複数の色票を含む基材であって、各色票は、見掛け上の角度特性を示すコーティングを含み、該複数の色票は、該基材上に異なる色処方物の非色彩性配置で提供される、基材」は,補正前の「見掛け上の角度特性を示すコーティングを含む色票」について,その色票が複数有り,それらが基材上に異なる色処方物として非色彩性配置で提供されることを限定したものといえることから,特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。そこで,本件補正後の請求項1に記載された発明(以下,「本件補正発明」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(特許法第17条の2第6項で準用する同法第126条第7項の規定に適合するか)について検討する。
本件補正後の明細書には「該複数の色票は、該基材上に異なる色処方物の非色彩性配置で提供される」との記載はなく,特に,「非色彩性配置」との用語は明細書に記載されていないことから,色票が基材上にどのように配置されることを「非色彩性配置」と特定しているのか不明であり,図2を参照しても「非色彩性配置」がどのような配置のことを特定しているのか不明である。してみれば,本件補正発明は,特許法第36条第6項第1号及び第2号に規定する要件を満たしているとはいえないことから,特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。

なお,参考までに,日本特許庁「特許・実用新案 審査基準」の「第VIII部 外国語書面出願」「6.4.3一般補正で対応可能な補正事項を誤訳訂正書に含ませることについて」において,次のように記載されている。
「(4)一般補正で対応可能な補正事項を加入した誤訳訂正書が最後の拒絶理由通知等の後に提出された場合の取扱い
最後の拒絶理由通知等に応答する誤訳訂正書が、第17条の2第4?6項の要件を満たさない場合は補正却下されることとなるが、通常の日本語出願においても、一の補正事項が補正の要件を満たしていない場合はこの補正を含む補正書全体が却下されるのと同様に、誤訳訂正書中に第17条の2第4?6項の要件を満たさない補正事項がある場合は、一般補正で対応可能な補正事項も含めて、誤訳訂正書全体が補正却下される点に留意が必要である。」

4 まとめ
以上のとおり,本件補正は,特許法17条の2第3項に規定に違反するとも,同法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するものともいえるから,同法159条1項において読み替えて準用する同法53条1項の規定により却下されるべきものである。


第3 本願発明について

1 本願発明
本件補正は上記のとおり却下されることとなるので,本願の請求項に係る発明は,平成23年11月1日付け手続補正書の特許請求の範囲の請求項1?17に記載された事項により特定されるものであるところ,その請求項1に係る発明(以下,「本願発明」という。)は,次のとおりのものである。
「【請求項1】
物品上のコーティングの色と合わせるためのツールであって、以下:
(a)見掛け上の角度特性を示すコーティングを含む色票;および
(b)該色票の少なくとも一辺に直接隣接して配置される窓であって、隣接する該色票の一辺の少なくとも50%の長さを有する窓、
を含み、
該見掛け上の角度特性を示すコーティングが金属の印象を与える顔料および/または干渉顔料を含む、
ツール。」

2 引用刊行物及びその記載事項
本願の優先日前に頒布され,原査定の拒絶の理由に引用された刊行物である実願平2-57250号(実開平4-18877号)のマイクロフィルム(以下,「引用例1」という。)には,図面とともに,次の事項が記載されている。なお,以下の摘記事項においては,下記の引用発明の認定で使用した箇所に下線を付与した。
(1-ア)「2.実用新案登録請求の範囲
台紙と、該台紙上に配列した色見本と、該色見本に隣接して設けた台紙開孔部とからなる色見本シートであって、前記台紙を比較すべき色彩上に重ね、前記台紙開孔部に現れる色彩と前記色見本の色彩とを比較することを特徴とする色見本シート。」(1頁3?9行)
(1-イ)「<産業上の利用分野>
本考案は施工すべきシーリング材、コーティング材、塗料等の色彩の色合せに用いる色見本シートに関する。」(1頁11?14行)
(1-ウ)「<考案が解決しようとする課題>
しかし、シーリング材等は非常に酷似した色彩が数多く存在するのが現状であり、従来のように一色づつ目で追いながら比較するのでは、正確な色合わせができず、また、このシートから一枚づつ色見本を剥離して比較する場合には、手間が掛る等の問題があった。」(2頁7?13行)
(1-エ)「<実施例>
本考案に係る色見本シートを添付図面に基づいて説明する。
第1図において、色見本シート1はそれぞれ特定の色のシーリング材を硬化させた半円形の色見本3を台紙2上に配列しており、この配列した色見本3に隣接して色見本3よりも小なる径を有する半円形の台紙開孔部4をそれぞれ設けている。また、各色見本3の上方には、色彩を識別するためのコード番号5がそれぞれ付されている。
以上のように構成する色見本シート1を実際に使用するには、シールすべき周囲の部材上に、この色見本シートを重ね、各台紙開孔部4内に現れるこの部材の色彩と、各色見本3とを隣り合せて直接に比較し、色合せを行うものである。
このように色合せを行うことにより、前記部材の色彩と一致した色見本3のコード番号5に基づいて、使用すべきシーリング材の色が決定される。
なお、色見本3及び台紙開孔部4の形状は半円形に限定するものではなく、例えば色見本3を四角形とし、その両側に四角形の台紙開孔部4を形成するか(第2a図)、台紙開孔部4の外周部に色見本3を設ける(第2b図)等、用途やデザインに応じて様々なパターンに変更し得るものである。
また、本実施例ではシーリング材の色合せを例に説明したが、この他にもコーティング材、接着剤、塗料等の色合わせにも適用できる。」(3頁5行?4頁12行)
(1-オ)「<効果>
本考案に係る色見本シートによれば、台紙開孔部に隣接して色見本を配置する構成を採用したので、この台紙を比較すべき色彩上に重ねるだけで、前記台紙開孔部に現れる色彩と前記各色見本の色彩とを隣り合せて直接に比較できると共に、複数の色見本を同時に比較することができるため、色合せを容易に、しかも正確に効率よく行うことができる。」(4頁13行?5頁1行)
(1-カ)下記の第2a図において,「3」は色見本,「4」は台紙開孔部である。



上記引用例1の記載事項を総合すると,引用例1には,以下の発明が記載されていると認められる。
「施工すべきシーリング材,コーティング材,塗料等の色彩の色合せに用いる色見本シートに関するもので,
台紙と,該台紙上に配列した色見本3と,該色見本に隣接して設けた台紙開孔部4とからなる色見本シートであって,前記台紙を比較すべき色彩上に重ね,前記台紙開孔部に現れる色彩と前記色見本の色彩とを比較する色見本シート。」(以下,「引用発明」という。)


(2)本願の優先日前に頒布され,原査定の拒絶の理由に引用された刊行物である特開2004-93522号公報(以下,「引用例2」という。)には,次の事項が記載されている。
(2-ア)「【請求項1】
同一明度塗色で、複数水準の光輝感を有する各塗色見本を段階的に並べて配置してなることを特徴とする塗料調色用光輝感見本色票。」
(2-イ)「【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、メタリック塗料などの光輝塗料の調色作業に有用な、塗料調色用光輝感見本色票に関する。本発明の色票は、特に自動車補修用塗料の調色作業に好適に使用できる。」
(2-ウ)「【0010】
上記色票を構成する各塗色見本は、同一明度となるように、光輝塗料の顔料組成において、アルミフレーク、金属酸化物被覆マイカフレーク、金属酸化物被覆人工マイカフレーク、金属酸化物被覆アルミナフレークなどから選ばれる各種光輝顔料と黒色顔料の配合組成を調整することで得られる。」
(2-エ)「【0021】
工程(1):
まず、調色対象(実車など)塗膜と同程度の明度を有する塗料調色用光輝感見本色票を選択し、該調色対象の光輝感を目視で比較して近似水準の見本を選択する。目視は、点照射型のライトを用いて調色対象及び見本色票を照射し、ほぼ正面から観察する。」
(2-オ)「【0028】
また光輝塗色では、上記多角度測色計で測定される受光角度25度のL* と受光角度75度のL* の比で表現できる、マクロな光輝感としてフリップフロップ(FF)値を得ることができる。これも色データとして有効に使用可能である。」


3 対比・判断
(1)対比
ア シーリング材,コーティング材,塗料等は物品上に施工されるものであるから,引用発明の「施工すべきシーリング材、コーティング材、塗料等の色彩の色合せに用いる色見本シート」は,本願発明の「物品上のコーティングの色と合わせるためのツール」に相当している。

イ 引用発明の「色見本3」は,摘記(1-エ)の「それぞれ特定の色のシーリング材を硬化させた半円形の色見本3」及び「本実施例ではシーリング材の色合せを例に説明したが、この他にもコーティング材、接着剤、塗料等の色合せにも適用できる。」との記載から,本願発明の「コーティングを含む色票」に相当している。

ウ 引用発明の「台紙開孔部4」は本願発明の「窓」に相当するもののことであり,摘記(1-カ)の第2a図より,それは色見本3の少なくとも一辺に直接隣接して配置されている。そして,第2a図において,台紙開孔部4の縦あるいは横の一辺の長さとも,色見本3の一辺の長さの50%以上であるといえる。
したがって,引用発明の「台紙開孔部4」は,本願発明の「該色票の少なくとも一辺に直接隣接して配置される窓であって、隣接する該色票の一辺の少なくとも50%の長さを有する窓」に相当するものである。

してみれば,本願発明と引用発明とは
(一致点)
「物品上のコーティングの色と合わせるためのツールであって,以下:
(a)コーティングを含む色票;および
(b)該色票の少なくとも一辺に直接隣接して配置される窓であって,隣接する該色票の一辺の少なくとも50%の長さを有する窓,
を含む,
ツール。」
の点で一致し,以下の点で相違する。

(相違点)
本願発明のコーティングは「見掛け上の角度特性を示す」もので, その見掛け上の角度特性を示すコーティングが「金属の印象を与える顔料および/または干渉顔料を含む」ものであるのに対し,引用発明ではそのような限定がない点。

(2)当審の判断
本願発明において「コーティング」とは,本願明細書の【0002】に
「(技術分野)
本発明は、物品上のコーティングの色と合わせるために使用され得るツール、および、物品上のコーティング、例えば、乗物(修理中の乗物を含む)の塗装の色と合わせるための方法に関する。」と記載されているように,具体的には「塗装」のことであり,それが「見掛け上の角度特性を示す」ことは,明細書の【0019】に「本明細書中で利用される色票は、見掛け上の角度特性を示すコーティングが含まれる。この見掛け上の角度特性は、例えば、金属の印象を与える顔料(例えば、アルミニウム、亜鉛、銅、真鍮、鉛、青銅、ステンレス鋼などの粒子)の存在、ならびに/または、干渉顔料(例えば、反射材料の多層(例えば、アルミニウムまたはクロム)、間に挟まれる誘電体材料の層(例えば、金属フッ化物の層、金属酸化物の層、または磁性層)、および吸収層(例えば、雲母または被覆雲母)からなる顔料)の存在の結果として生じ得る。」と記載されているように,アルミニウムを含む顔料(金属の印象を与える顔料)等によってもたらされることである。
一方,引用例2には,摘記(2-ア)及び(2-ウ)から,アルミニウムの光輝顔料を含む塗料調色用光輝感見本色票が記載されており,そのような塗料が「見掛け上の角度特性を示す」ことは,摘記(2-オ)からも自明のことである。してみれば,引用例2の「塗料調色用光輝感見本色票」は,本願発明の「見掛け上の角度特性を示すコーティングを含む色票」であって「該見掛け上の角度特性を示すコーティングが金属の印象を与える顔料および/または干渉顔料を含む」ものに相当している。また,引用例2の摘記(2-イ)及び(2-エ)を参照するに,その「見掛け上の角度特性を示す」及び「金属の印象を与える顔料および/または干渉顔料を含む」塗料について,目視により調色することが記載されているといえる。
してみれば,引用例1の色見本シートは,引用例1の摘記(1-ウ)より,目視で色合わせをするように開発されたものであるから,引用発明の色見本シートにおける「塗料」として,「見掛け上の角度特性を示す」及び「金属の印象を与える顔料および/または干渉顔料を含む」塗料を適用することは,引用例2を鑑みれば当業者が容易になし得ることである。
そして,本願発明に基づく効果も,引用例1の摘記(1-オ)に記載されている効果,及び引用例2の記載事項から当業者が予期し得るものであり,格別顕著な効果は認められない。

したがって,本願発明は,引用発明及び引用例2の記載事項に基いて,当業者が容易に発明をすることができたものであるから,特許法29条2項の規定により特許を受けることができないものである。

第4 むすび
以上のとおり,本願発明は,特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないから,その余の請求項に係る発明について言及するまでもなく,本願は拒絶されるべきものである。

よって,結論のとおり,審決する。
 
審理終結日 2013-10-16 
結審通知日 2013-10-17 
審決日 2013-11-07 
出願番号 特願2009-536456(P2009-536456)
審決分類 P 1 8・ 561- Z (G01J)
P 1 8・ 121- Z (G01J)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 平田 佳規  
特許庁審判長 森林 克郎
特許庁審判官 三崎 仁
藤田 年彦
発明の名称 色合わせのためのカラーツールおよび方法  
代理人 山本 秀策  
代理人 安村 高明  
代理人 森下 夏樹  
  • この表をプリントする

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ