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審決分類 審判 査定不服 特36条4項詳細な説明の記載不備 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) F17C
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) F17C
審判 査定不服 特39条先願 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) F17C
審判 査定不服 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) F17C
管理番号 1289962
審判番号 不服2012-424  
総通号数 177 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2014-09-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2012-01-10 
確定日 2014-07-14 
事件の表示 特願2008-208989「モノリス炭素吸着剤を備えたガス貯蔵・計量分配システム」拒絶査定不服審判事件〔平成21年1月15日出願公開、特開2009-8266〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続の経緯
本願は、平成15年12月4日(パリ条約に基づく優先主張外国庁受理2002年12月10日、米国)を国際出願日とする特願2004-559252号の一部を、平成20年8月14日に新たな特許出願としたものであって、平成23年9月6日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、平成24年1月10日に拒絶査定不服審判の請求がなされ、その後、平成24年11月7日付けで当審から拒絶理由が通知され、平成25年4月8日に特許請求の範囲を対象とする手続補正がなされたものである。

2.当審が通知した拒絶理由
平成24年11月7日付けで当審が通知した拒絶理由(以下、「当審拒絶理由」という。)は、大要、次のとおりである。なお、当審拒絶理由を通知した時点では、本願の請求項は1ないし21の合計21項であったが、平成25年4月8日提出の手続補正によって、請求項は1ないし16の合計16項に補正された。
[理由1]この出願は、特許請求の範囲の記載が、特許法第36条第6項第1号又は第2号に規定する要件を満たしていない。また、この出願は、発明の詳細な説明の記載が、特許法第36条第4項第1号に規定する要件を満たしていない。
[理由2]この出願の請求項1?5、7に係る発明は、同一出願人が同日出願した特願2004-559252(特表2006-509974、本願の原出願である)の発明と同一と認められるから、特許法第39条第2項の規定により特許を受けることができない。
[理由3]この出願の請求項1?5、8、9、12?14、17、19、20に係る発明は、その出願前に日本国内において、頒布された下記《引用刊行物一覧》の刊行物に記載された発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない。また、この出願の請求項1?21に係る発明は、その出願前日本国内において頒布された下記《引用刊行物一覧》の刊行物に記載された発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
《引用刊行物一覧》
引用例1.特開2001-287905号公報
引用例2.特表平11-511233号公報
引用例3.特開平11-82891号公報
引用例4.特表2000-500842号公報
引用例5.特開昭60-150831号公報

3.本願発明
本願の請求項1ないし16に係る発明は、平成25年4月8日提出の手続補正によって補正された特許請求の範囲の請求項1ないし16に記載された事項によって特定されるものであり、その請求項1の記載は、次のとおりである。(以下、「本願発明1」という。)
《本願発明1》
炭素質熱分解モノリス吸着剤であって、
約0.80?約2.0g/cm^(3)のバルク密度を特徴とし、かつ
(a)アルシンガスについて25℃、圧力650トルで測定した充填密度が、アルシン400g/吸着剤1Lより高い充填密度であり、及び
(b)前記吸着剤の気孔体積全体の少なくとも30%は、約0.3?約0.72nmの範囲のサイズのスリット形状の気孔を含み、並びに前記気孔体積全体の少なくとも20%は、直径2nm未満のミクロ細孔を含む、
という特性を特徴とするような熱分解条件により産生され、
前記炭素質熱分解モノリス吸着剤は、1つ以上の炭素質熱分解モノリス吸着剤製品を含み、前記複数の製品の各々は、三次元(x、y、z)の各寸法が1.5cmより大きい立体的特性を有し、
前記熱分解された吸着剤は、前記吸着剤の高温非酸化環境への暴露と、それに引き続く前記吸着剤の酸化環境への暴露を含む活性化に付す、炭素質熱分解モノリス吸着剤。

4.当審拒絶理由の[理由1]について
(1)36条6項2号
ア.特許請求の範囲の不明確な記載
本願請求項1には、「気孔体積全体の少なくとも30%は、約0.3?約0.72nmの範囲のサイズのスリット形状の気孔を含み」と記載されている。しかし、「気孔」が「約0.3?約0.72nmの範囲のサイズのスリット形状」であることをどのような方法で計測するのか、また、そのような「気孔」が「気孔体積全体の少なくとも30%」であることをどのような方法で計測するのか、本願の明細書、特許請求の範囲又は図面(以下、これらを合わせて「本願明細書等」という。)のいずれにも説明されていない。したがって、請求項1に記載された「気孔体積全体の少なくとも30%は、約0.3?約0.72nmの範囲のサイズのスリット形状の気孔を含み」は、発明を特定する記載として明確でない。

イ.請求人の主張
(ア)当審拒絶理由において、上記ア.の記載不備を指摘したところ、請求人は、手続補正書と同日の平成25年4月8日に提出した意見書において、「気孔体積、気孔形状及び気孔サイズを計測する技術に関して、それらの計測は特性として従来より行われているものであり、当業者によく知られたものであります。その計測方法に関しては、参考として提示する参考文献1(Porosity and Surface Area(気孔率及び表面積);http://www.vanbokhoven.ethz.ch/education/Porosity_and_Surface_Area_-_J._C._Groen)をご参照ください。」と主張した。しかし、この参考文献1は、公表された日付が不明であるし、「約0.3?約0.72nmの範囲のサイズのスリット形状の気孔」を計測する方法は記載されていない。そこで、平成25年8月26日付け審尋及び平成25年10月28日付け審尋の2回にわたって、本願発明における「約0.3?約0.72nmの範囲のサイズのスリット形状」であることを計測する方法等について回答を求めた。請求人は、これら審尋に対して回答書を提出したものの、本願発明における「約0.3?約0.72nmの範囲のサイズのスリット形状」であることを計測する方法を説明していない。

(イ)請求人は、これら回答書において新たに日本語の参考文献6件、英語の参考文献14件(このうちの5件は前記日本語の参考文献のパテントファミリーであり、それらの記載内容は日本語の参考文献と同様である。)を挙げ、「約0.3?約0.72nmの範囲のサイズのスリット形状」であることを計測する方法は、従来から知られている旨主張している。
しかし、請求人が挙げた日本語の参考文献のいずれにも、「約0.3?約0.72nmの範囲のサイズのスリット形状」であることを計測する方法は、記載されていない。例えば、請求人が平成25年11月28日提出の回答書で参考文献7及び8として挙げた特開昭63-236585号公報及び特開昭63-235943号公報には、「分子篩能を持つ活性炭とはスリット状の細孔を持つものであり、その細孔の大きさ(width)は6A以上、幅15A以下が望ましい」と記載され、同参考文献10として挙げた特開平1-160946号公報には、「アルコアH-151のホウ酸または塩酸水に浸漬した触媒は、第2図(b)の窒素吸脱着等温線に示すようにスリット型であり」と記載されているが、「約0.3?約0.72nmの範囲のサイズのスリット形状」であることを計測する方法は、いずれの文献にも記載されていない。

(ウ)日本語の参考文献と対応していない参考文献9件については、請求人は、これら参考文献に「約0.3?約0.72nmの範囲のサイズのスリット形状」であることを計測する具体的方法が記載されていることを説明していないし、請求人が指摘した参照箇所には、「約0.3?約0.72nmの範囲のサイズのスリット形状」であることを計測する方法は記載されていない。例えば、請求人が平成26年1月6日提出の回答書で参考文献5として挙げたCharacterization of Porous Solids(1988))の94頁の表1には、「0.3-0.72」という記載が認められるが、これが「約0.3?約0.72nmの範囲のサイズのスリット形状」を示す記載であると解すべき根拠について請求人は説明していないし、この参考文献5に「約0.3?約0.72nmの範囲のサイズのスリットの気孔」を計測する具体的な方法が記載されていることを説明してもいない。さらに、仮にこの参考文献5に「約0.3?約0.72nmの範囲のサイズのスリットの気孔」を計測する方法が記載されていたとしても、本願請求項1に記載された「約0.3?約0.72nmの範囲のサイズのスリット形状の気孔」を計測する方法が、この参考文献5に記載された計測方法であることが、当業者にとって自明であると認めるべき根拠もない。

ウ.36条6項2号についてのまとめ
以上のとおり、上記ア.で指摘した請求項1の不明確な記載は、請求人が意見書又は回答書で主張している事項を参酌しても、不明確なままである。よって、当審拒絶理由で指摘した[理由1]のうち、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていないとの指摘は妥当であるから、本願は拒絶すべきものである。

(2)36条6項1号及び4項1号
本願明細書等に開示された「吸着剤の気孔体積全体の少なくとも30%は、約0.3?約0.72nmの範囲のサイズのスリット形状の気孔」を含む「吸着剤」を得る方法は、明細書段落0046に記載された「熱分解生成物は、約0.3?約0.72nmの範囲のサイズのスリット形状の気孔を、高い割合で、例えば少なくとも気孔率の30%……を備えたモノリス炭素吸着剤生成物を生成する方法で活性化されると好ましい。……活性化工程の詳細……は……細孔分布特徴付けといった結果的な吸着剤性能の分析的判定とによって、当業者の技術範囲内で、迅速に決定可能である。」という方法のみである。
一方、上記(1)ア.で指摘したとおり、本願明細書等には、「気孔」が「約0.3?約0.72nmの範囲のサイズのスリット形状」であることを計測する方法が記載されていない。また、上記(1)イ.、ウ.で指摘したとおり、請求人が意見書又は回答書で主張している事項を参酌しても、計測する方法は不明である。そうすると、「熱分解モノリス炭素質物理的吸着剤」を作成しようとする第三者は、その「熱分解モノリス炭素質物理的吸着剤」が、本願請求項1の「気孔体積全体の少なくとも30%は、約0.3?約0.72nmの範囲のサイズのスリット形状の気孔を含み」という技術的要件を満たしているかどうかを知ること、すなわち、「細孔分布特徴付け」という「結果的な吸着剤性能の分析的判定」を行うことができない。すると、第三者は、本願発明1が特定する「吸着剤の気孔体積全体の少なくとも30%は、約0.3?約0.72nmの範囲のサイズのスリット形状の気孔」を含む「吸着剤」を得るための方法として、本願明細書等に開示された唯一の方法を実施することができない。
したがって、本願の発明の詳細な説明は、当業者が、本願発明1を実施できる程度に記載されているとはいえない。また、同様の理由により、請求項1に記載された発明は、発明の詳細な説明に記載された発明ではない。
よって、当審拒絶理由で指摘した[理由1]のうち、特許法第36条第4項第1号に規定する要件を満たしていないとの指摘、及び特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていないとの指摘は妥当であるから、本願は拒絶すべきものである。

5.当審拒絶理由の[理由2]について
(1)補正前後の請求項の対応関係
本願発明1は、補正前の請求項4に係る発明に、「前記炭素質熱分解モノリス吸着剤は、1つ以上の炭素質熱分解モノリス吸着剤製品を含み、前記複数の製品の各々は、三次元(x、y、z)の各寸法が1.5cmより大きい立体的特性を有、」との限定、及び「前記熱分解された吸着剤は、前記吸着剤の高温非酸化環境への暴露と、それに引き続く前記吸着剤の酸化環境への暴露を含む活性化に付す」との限定を付した発明である。

(2)引用発明
[理由2]で引用した特願2004-559252(以下、「引用出願」という。)の請求項57(平成25年4月8日提出の手続補正により補正された請求項57)に係る発明は、次のとおりである。(以下、「引用発明A」という。)
《引用発明A》
炭素質熱分解モノリス吸着剤であって、
約0.80?約2.0g/cm^(3)のバルク密度を有し、かつ、
(a)アルシンガスについて25℃、圧力86.66kPaで測定した充填密度が、アルシン400g/吸着剤1Lより高い充填密度であり、及び
(b)前記吸着剤の気孔体量全体の少なくとも30%は、約0.3?約0.72nmの範囲のサイズのスリット形状の気孔を含み、並びに前記気孔体量全体の少なくとも20%は、直径2nm未満のミクロ細孔を含む、
という特性を特徴とするような熱分解条件により産生され、前記炭素質熱分解モノリス吸着剤は、1つ以上の炭素質熱分解モノリス吸着剤製品を含み、前記複数の製品の各々は、三次元(x、y、z)の各寸法が1.5cmより大きい立体的特性を有する、炭素質熱分解モノリス吸着剤。

(3)対比
本願発明1と引用発明Aとを対比すると、引用発明Aの「バルク密度を有し」、「圧力86.66kPa」、「気孔体量」は、それぞれ、本願発明1の「バルク密度を特徴とし」、「圧力650トル」、「気孔体積」に相当する。したがって、本願発明57と引用発明とは、次の一致点で一致する。
《一致点》
炭素質熱分解モノリス吸着剤であって、
約0.80?約2.0g/cm^(3)のバルク密度を特徴とし、かつ、
(a)アルシンガスについて25℃、圧力650トルで測定した充填密度が、アルシン400g/吸着剤1Lより高い充填密度であり、及び
(b)前記吸着剤の気孔体積全体の少なくとも30%は、約0.3?約0.72nmの範囲のサイズのスリット形状の気孔を含み、並びに前記気孔体積全体の少なくとも20%は、直径2nm未満のミクロ細孔を含む、
という特性を特徴とするような熱分解条件により産生され、前記炭素質熱分解モノリス吸着剤は、1つ以上の炭素質熱分解モノリス吸着剤製品を含み、前記複数の製品の各々は、三次元(x、y、z)の各寸法が1.5cmより大きい立体的特性を有する、炭素質熱分解モノリス吸着剤。

そして、本願発明1と引用発明Aとは、次の相違点Aで一応相違する。
《相違点A》
本願発明1は、「前記熱分解された吸着剤は、前記吸着剤の高温非酸化環境への暴露と、それに引き続く前記吸着剤の酸化環境への暴露を含む活性化に付す」ことを特定しているのに対し、引用発明Aは、そのような特定をしていない点。

(4)相違点の検討
引用出願の明細書、特許請求の範囲又は図面(以下、これらを合わせて「引用出願明細書等」という。)に開示された「吸着剤の気孔体量全体の少なくとも30%は、約0.3?約0.72nmの範囲のサイズのスリット形状の気孔を含み、並びに前記気孔体量全体の少なくとも20%は、直径2nm未満のミクロ細孔を含む、という特性を特徴とするような熱分解条件により産生」する方法は、引用出願の段落0046に記載された「非酸化雰囲気内、例えば窒素、アルゴン、ヘリウム又は他の非酸化ガス内での加熱を含み、引き続いて雰囲気を二酸化炭素、水蒸気等の酸化雰囲気に短時間切り替え、その後非酸化雰囲気へ切り替え、大気温(例えば、室温)まで冷却する。」方法のみであり、これとは異なる方法によっても、「吸着剤の気孔体量全体の少なくとも30%は、約0.3?約0.72nmの範囲のサイズのスリット形状の気孔を含み、並びに前記気孔体量全体の少なくとも20%は、直径2nm未満のミクロ細孔を含む、という特性を特徴とするような熱分解条件により産生」できることは引用出願明細書等に開示されていない。また、引用出願の段落0046に記載された方法以外の方法によって「吸着剤の気孔体量全体の少なくとも30%は、約0.3?約0.72nmの範囲のサイズのスリット形状の気孔を含み、並びに前記気孔体量全体の少なくとも20%は、直径2nm未満のミクロ細孔を含む、という特性を特徴とするような熱分解条件により産生」できることが、引用出願明細書等の記載事項や、その優先権主張日時点の技術常識等から、当業者にとって自明であるとも認められない。すると、引用発明Aは、引用出願の段落0046に記載された方法で産生されたものといえる。
一方、本願明細書等に開示された「吸着剤の気孔体積全体の少なくとも30%は、約0.3?約0.72nmの範囲のサイズのスリット形状の気孔を含み、並びに前記気孔体量全体の少なくとも20%は、直径2nm未満のミクロ細孔を含む、という特性を特徴とするような熱分解条件により産生され」「前記熱分解された吸着剤は、前記吸着剤の高温非酸化環境への暴露と、それに引き続く前記吸着剤の酸化環境への暴露を含む活性化に付す」方法も、本願明細書の段落0046(引用出願明細書の段落0046と同一の記載である)に記載された「非酸化雰囲気内、例えば窒素、アルゴン、ヘリウム又は他の非酸化ガス内での加熱を含み、引き続いて雰囲気を二酸化炭素、水蒸気等の酸化雰囲気に短時間切り替え、その後非酸化雰囲気へ切り替え、大気温(例えば、室温)まで冷却する。」方法のみであり、これとは異なる方法で「吸着剤の気孔体積全体の少なくとも30%は、約0.3?約0.72nmの範囲のサイズのスリット形状の気孔を含み、並びに前記気孔体量全体の少なくとも20%は、直径2nm未満のミクロ細孔を含む、という特性を特徴とするような熱分解条件により産生され」「前記熱分解された吸着剤は、前記吸着剤の高温非酸化環境への暴露と、それに引き続く前記吸着剤の酸化環境への暴露を含む活性化に付す」ことは、本願明細書等に開示されていない。すると、本願発明1は、本願明細書の段落0046に記載された方法で産生され活性化されたものといえる。
そうすると、上記相違点Aは、単なる表現上の相違であり、本願発明1と引用発明Aの技術的内容に相違はないから、本願発明1と引用発明Aとは、同一の発明である。

(5)請求人の主張
請求人は、平成25年9月26日提出の回答書において、「特願2004-559252の請求項57は、削除させていただく所存ですので、特許法第39条の拒絶の理由は解消するものと思料いたします。以上のとおりでありますので、斯かる手続補正を行うための機会を設けていただきたく存じます。よろしくお願い申し上げます。」と主張している。回答書に記載された別事件に関する意向の表明は、本件とは無関係であり法的根拠が無いが、一応検討する。
引用出願である特願2004-559252の請求項57、61及び62を削除する補正を行えば、当審拒絶理由の[理由2]は解消する。しかし、[理由1]及び[理由3]は解消しないから、仮に、引用出願の請求項57、61及び62を削除したとしても、本願が拒絶されるべきものであることは変わらない。

6.当審拒絶理由の[理由3]について
(1)引用例の記載事項
当審拒絶理由に引用した、本願の優先権主張日前に頒布された刊行物である特開2001-287905号公報(以下、「引用例1」という。)には、次の記載がある。
a「【0001】【発明の属する技術分野】本発明は、活性炭および活性炭の製造方法に関し、特に、ガス吸蔵効率の高い活性炭、あるいはバインダを用いない活性炭に適用して有効な技術に関する。」
b「【0005】……図1は、従来技術の活性炭製造方法を示すフローチャートであり、図2はその模式図である。図示するように、原料(ステップ1)を炭化・賦活して(ステップ2)、粉末の活性炭11を製造し(ステップ3)、バインダ12を添加して(ステップ4)、これらを混合する(ステップ5)。バインダ12としてはフェノール樹脂、PVA(ポリビニルアルコール)、コールタールピッチ、PVDC(サラン)等が用いられる。この混合された活性炭とバインダとをヒータ13を有する加圧用治具14(ステンレスセル)に充填し、加熱状態でプレスする(ステップ6)。加熱プレスは、たとえば0.25?1t/cm^(2)の圧力を保持した状態で100?150℃の温度になるように加熱する。プレスにより形成された形成体15を取り出し(ステップ7)、さらにこれを炭化・賦活して(ステップ8)、形成加工された活性炭16を得る(ステップ9)。」
c「【0011】【発明が解決しようとする課題】しかし、前記した図1および図2に示すような活性炭製造方法では、形成された活性炭の密度(嵩密度)は向上するものの、以下のような問題があることを本発明者らは認識した。
【0012】すなわち、前記従来法では、造粒または形成材を製造する前に、あらかじめ粉末活性炭を用意する必要がある。粉末活性炭の製造には椰子殻等適当な材料を炭化・賦活する必要があり、造粒または形成の後に炭化・賦活する工程が入ることを考慮すれば、同一工程が繰り返されることとなり工程が増加する。
【0013】また、形成体を形成するためにバインダを添加する必要があり、このようなバインダは造粒または形成後に粉末活性炭が本来有している細孔を減少させるという問題がある。すなわち、粉末活性炭が本来有していた細孔をバインダによって塞いだり、バインダ自体が炭化後に骨格として残ってしまうという問題がある。」
d「【0014】このようなバインダによる細孔の閉塞や新たに形成された骨格を再度細孔に形成し直すために造粒・形成後に焼成や賦活が行われるが、この処理後に形成される活性炭形成体内の空間は細孔の場合もあるが、活性炭粒子間のボイドや骨格になる場合もある。このような活性炭形成体内のボイドや骨格の増加はガス貯蔵効率を低下させて好ましくない。すなわち、活性炭は、炭素骨格と、細孔等の空間とから構成され、その空間にメタン等のガスが貯蔵される。形成活性炭内の空間は一般に、活性炭粒界間のボイド、その直径が50nm以上のマクロ孔、直径が2nm?50nmのメソ孔、直径が0.8nm?20nmのミクロ孔、および、直径が0.8nm以下のサブミクロ孔に区分けできる。このうちファンデルワールス力による表面吸着が支配的に作用するのは直径が20nm以下のミクロ孔およびサブミクロ孔である。メソ孔以上のサイズを有する空間では、表面吸着よりも圧縮貯蔵が支配的となる。ガス貯蔵効率は圧縮貯蔵よりも吸着貯蔵の方が優れているため、貯蔵効率の向上は、形成活性炭内のミクロ孔およびサブミクロ孔の割合を如何に増加させるかにある。逆にいえば形成活性炭内のボイドを如何に低減するかにある。ここで、バインダが焼成工程で燃焼除去された後に形成される空間がボイドや骨格であることを考慮すれば、バインダを用いた従来法ではガス貯蔵効率の向上に限界があることがわかる。」
e「【0020】本発明の目的は、形成活性炭の製造工程を簡略化することにある。また、本発明の他の目的は、形成活性炭の製造コストを低減することにある。また、本発明の他の目的は、形成活性炭のガス貯蔵効率を向上することにある。また、本発明の他の目的は、形成活性炭の形状を任意に形成し、任意のガス貯蔵容器、例えば自動車用ガス貯蔵装置への適用を容易にすることにある。」
f「【0023】最終製品である活性炭の形成体(形成活性炭)は、粉末原料を加圧形成することにより形成できる。加圧形成は、本発明の特徴であるバインダを用いない方法を実現する要素にもなる。つまり、たとえばセルロースを例に取れば、セルロースの炭化機構は、分子間および構造単位間の脱水その他の水酸基の変性と、架橋および縮合の繰り返しの進行で、レボグルコサン等の構造単位を生成する解重合を行うことができなくなった分子鎖が残渣となって炭の母体になると考えられる。このような架橋、縮合の進行は、加圧形成された原料粉末の粒子間にも進行し、炭化された形成体は粉末構造を残すことなく一体の形成体として形成されることとなる。
【0024】なお、前記した製造方法の加圧形成は、加圧形成用治具に設けられた単一または複数の凹部に原料を充填し、原料を加圧することにより行うことができる。あるいは押し出し形成により行うことができる。
【0025】また、前加圧形成された形成体の形状は任意の形状とすることができるが、円柱形状または角柱形状とすることができる。角柱形状の場合は3角柱、4角柱等任意の角数の柱状に形成できる。たとえば六角柱の場合には形成活性炭を平面的に稠密に敷き詰めることができ、ガスタンク、ボンベ等の内部に無駄なスペースを残すことなく設置でき、応用性に優れた形状にできる。
【0026】また、加圧形成は、非加熱状態または常温で行われる。バインダを用いないため加熱する必要がないためである。
【0027】また、炭化形成体の体積は加圧形成された形成体の体積より小さく形成される。前記した炭化機構と関係するが原料が焼失や縮合されることによりその形成されたサイズが小さくなるものである。また、熱処理は原料が加圧形成のための治具に充填された状態で行うことができる。前記した通り、焼成によりサイズが縮小されるため、加圧形成用治具に充填したまま焼成を行っても容易に治具から炭化形成体を取り出すことができる。」
g「【0033】また、本発明の製造方法は、賦活のための熱処理において、酸化性雰囲気で行われる第1温度の第1期間と、第1温度より低い第2温度以下に下げる第2期間とを含み、第2期間を少なくとも1回含むものである。すなわち、賦活を行うための熱処理(たとえば一酸化炭素(CO)等の酸化性雰囲気での900℃の熱処理)を開始から終了まで連続して行うのではなく、少なくとも1回の低温期間(処理温度(たとえば900℃)よりも100℃以上低く降温する期間)を挿入する。そしてその後再度通常の処理温度に昇温して賦活処理を続けるという間欠賦活処理を行うものである。このような熱処理を行うことにより、活性炭の細孔比率を向上し、ガス吸着、特に水素ガスの吸着に適した活性炭が得られる。」
h「【0040】【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。(実施の形態1)図3は、本発明の一実施の形態である活性炭の製造方法を示し、(a)はフローチャートを、(b)は模式図を示す。
【0041】まず、粉末状態の原料31を用意し(ステップ21)、加圧形成用の治具であるステンレスセル内に充填する。充填する原料31の重量は、たとえば1.0?2.5gとする。
【0042】原料粉末は、珈琲滓等の天然素材を用いる場合には、珈琲滓を水洗し、乾燥し、さらに、たとえばボールミルを用いて粉砕して用意する。粉末滓の粒径は、たとえば0.25mm以下とする。
【0043】原料31としてはセルロース、セルロース化合物、ポリイミド、ポリイミド化合物、セルロースを主成分とする天然物または人工物を例示できる。セルロースを主成分とする天然物には、椰子殻、桃種、胡桃殻、珈琲滓、トウモロコシ芯、古紙を例示できる。このような材料は、本来廃棄物として廃棄されるものであるが、環境意識の高まりとともに廃棄物の減少に寄与でき、環境問題の解決の一助にできる。また、廃棄物を原料31に用いることは材料コストを低減する観点からも好ましい。」
i「【0047】ステンレスセルの一例を図4に示す。図示しない定盤上にダイス41(セル)が設置され、その上部から加圧用のパンチ42が挿入される。ダイス41のサイズは、たとえば孔径9mm、深さ20mmとする。」
j「【0049】次に、パンチ42をダイス41から抜き去り、ダイス41とともに原料形成体32に熱処理を施す(ステップ23)。熱処理は、炭化のための第1熱処理と賦活のための第2熱処理に区分けすることができる。ただし、第2熱処理で厳密に賦活のみが行われているとは限らず、第1熱処理で炭化されなかった部分が残存し、この未炭化部分の炭化が第2熱処理で進行している可能性を否定するものではない。
【0050】第1熱処理は、たとえば窒素雰囲気中、温度800℃、6時間の条件で行う。このような熱処理により原料の炭化が進行し、原料が炭に変性する。この状態で活性炭としての機能を発揮する場合には第2熱処理の工程は本発明の必須要件ではない。なお、雰囲気は不活性状態であることが必要であり、不活性状態を維持できる限り雰囲気ガスは窒素には限られない。たとえばアルゴン、ヘリウム等の希ガスでもよい。また温度条件および反応時間もあくまで例示であり、その他の温度および時間を組み合わせて原料を炭化するに適した条件を選択できる。
【0051】第2熱処理は、たとえば二酸化炭素雰囲気中、温度900℃、6時間の条件で行う。このような熱処理により炭化形成体を賦活し、活性炭としての機能を高めることができる。なお、雰囲気は酸化性であることが必要であり、酸化状態を維持できる限り雰囲気ガスは二酸化炭素には限られない。また温度条件および反応時間もあくまで例示であり、その他の温度および時間を組み合わせて原料を炭化するに適した条件を選択できる。
【0052】このような熱処理により、原料形成体32は炭化および賦活されて形成活性炭33が形成できる(ステップ24)。」
k「【0057】また、前記製造方法では、円柱形状のダイス41を用いたが、図6に示す角柱(六角柱)のダイス61を用いても良い。この場合、形成される活性炭は六角柱で形成され、ボンベ等に稠密に充填しやすくなる。」
l 段落0060の表1は次のとおりである。

表1には、実験例3、実験例6の嵩密度が、それぞれ0.88g/cc、0.99g/ccであることが記載されている。

(2)引用発明1
引用例1の上記記載事項並びに図1?6から見て、引用例1に開示されている発明を、技術常識を参酌して本願発明1に倣って整理すれば、次のとおりである。(以下、「引用発明1」という。)
《引用発明1》
炭化及び賦活のための熱処理をした一体の形成体とされた形成活性炭であって、
0.99g/ccの嵩密度を有し、かつ
前記形成活性炭はボンベ等に稠密に充填されるものであり、
前記形成活性炭は、窒素雰囲気中で行う第1熱処理と、二酸化炭素雰囲気中で行う第2熱処理を含む、炭化及び賦活のための熱処理に付す、一体の形成体とされた形成活性炭。

(3)対比
引用発明1の「炭化及び賦活のための熱処理」及び「一体の形成体とされた」は、それぞれ本願発明1の「熱分解」及び「モノリス」に相当する。引用発明1の「形成活性炭」は、本願発明1の「炭素質」「吸着剤」に相当する。よって、引用発明1の「炭化及び賦活のための熱処理をした一体の形成体とされた形成活性炭」は、本願発明1の「炭素質熱分解モノリス吸着剤」に相当する。
引用発明1の「0.99g/ccの嵩密度を有し」は、本願発明1の「約0.80?約2.0g/cm^(3)のバルク密度を特徴とし」との要件を満たす。
引用発明1の「形成活性炭はボンベ等に稠密に充填される」は、形成活性炭が複数あることを含意している。よって、本願発明1の「形成活性炭はボンベ等に稠密に充填される」は、本願発明1の「炭素質熱分解モノリス吸着剤は、1つ以上の炭素質熱分解モノリス吸着剤製品を含み」との要件を満たす。
引用発明1の「窒素雰囲気中で行う第1熱処理」及び「二酸化炭素雰囲気中で行う第2熱処理」は、それぞれ本願発明1の「吸着剤の高温非酸化環境への暴露」及び「それに引き続く前記吸着剤の酸化環境への暴露」に相当する。
引用発明1の「炭化及び賦活のための熱処理」は、本願発明1の「活性化に相当する。

(4)一致点、相違点
すると、本願発明1と引用発明1との一致点、相違点は、次のとおりである。
《一致点》
炭素質熱分解モノリス吸着剤であって、
約0.80?約2.0g/cm^(3)のバルク密度を特徴とし、かつ
前記炭素質熱分解モノリス吸着剤は、1つ以上の炭素質熱分解モノリス吸着剤製品を含み、
前記熱分解された吸着剤は、前記吸着剤の高温非酸化環境への暴露と、それに引き続く前記吸着剤の酸化環境への暴露を含む活性化に付す、炭素質熱分解モノリス吸着剤。

《相違点1》
本願発明1は、「炭素質熱分解モノリス吸着剤」が、
(a)アルシンガスについて25℃、圧力650トルで測定した充填密度が、アルシン400g/吸着剤1Lより高い充填密度であり、及び
(b)前記吸着剤の気孔体積全体の少なくとも30%は、約0.3?約0.72nmの範囲のサイズのスリット形状の気孔を含み、並びに前記気孔体積全体の少なくとも20%は、直径2nm未満のミクロ細孔を含む、
という特性を特徴とするような熱分解条件により産生されるものであるのに対し、引用発明1は、「形成活性炭」が、そのような特性を特徴とするような熱分解条件により産生されるものではない点。

《相違点2》
本願発明1は、「炭素質熱分解モノリス吸着剤製品」の各々が、「三次元(x、y、z)の各寸法が1.5cmより大きい立体的特性を有」するものであるのに対し、引用発明1は、「炭化及び賦活のための熱処理をした一体の形成体とされた形成活性炭」が、そのような寸法(立体的特性)を有するものではない点。

(5)相違点の検討
ア.相違点1について
アルシンガスを物理的吸着剤に吸着させて貯蔵し、また、該吸着剤から放出させて分配することは、例えば前記引用例2に記載されており、周知の技術的事項であるし、小体積のボンベに多量のガスを貯蔵することは、ガスの貯蔵・分配技術において一般的かつ周知の課題である。したがって、「ガス吸蔵効率の高い活性炭」(引用例1の段落0001)である引用発明1に吸着するガスをアルシンガスにすることは、当業者が容易に推考し得たことである。
また、引用例1の段落0033には、「熱処理を行うことにより、活性炭の細孔比率を向上し、ガス吸着……に適した活性炭」を得る技術的思想が記載されているし、本願明細書段落0046によれば、「熱分解生成物は……超微小多孔質を備えたモノリス炭素吸着剤生成物を生成する方法で活性化されると好ましい。……活性化工程の詳細、例えば温度レベル、連続したステップの実行時間等は、過度な実験を行わなくても、それぞれの工程状態の簡単な変化形態と、充填密度……といった結果的な吸着剤性能の分析的判定とによって、当業者の技術範囲内で、迅速に決定可能である。」ものである。
すると、アルシンガスの吸蔵量を増加させるため、結果的な吸着剤性能が「アルシン400g/吸着剤1Lより高い」ものとなるように、熱処理(熱分解条件、活性化工程)の条件を適宜最適化することは、「当業者の技術範囲内で、迅速に決定可能」な事項であり、当業者が容易になし得たことである。
また、本願明細書段落0046の「熱分解生成物は、約0.3?約0.72nmの範囲のサイズのスリット形状の気孔を、高い割合で、例えば少なくとも気孔率の30%、好ましくは少なくとも気孔率の60%で有し、並びにかなりの気孔率、例えば気孔率全体の少なくとも20%、好ましくは少なくとも30%は、直径2nm未満のミクロ細孔を含む、超微小多孔質を備えたモノリス炭素吸着剤生成物を生成する方法で活性化されると好ましい。」という記載によれば、「吸着剤の気孔体積全体の少なくとも30%は、約0.3?約0.72nmの範囲のサイズのスリット形状の気孔を含み、並びに前記気孔体積全体の少なくとも20%は、直径2nm未満のミクロ細孔を含む」構成は、単に「好ましい」構成にすぎないし、本願明細書等のすべての記載を参酌しても、当該構成により、顕著な作用効果が生じることは説明されていない。さらに指摘すれば、本願明細書に説明された実施例(本願明細書段落0052の表1)は、気孔サイズや分布について何も開示していないから、これら実施例が「吸着剤の気孔体積全体の少なくとも30%は、約0.3?約0.72nmの範囲のサイズのスリット形状の気孔を含み、並びに前記気孔体積全体の少なくとも20%は、直径2nm未満のミクロ細孔を含む」構成であるか否かも不明である。
そうすると、上記4.(1)で指摘したように「吸着剤の気孔体積全体の少なくとも30%は、約0.3?約0.72nmの範囲のサイズのスリット形状の気孔を含み」が明確でない点はさておき、「吸着剤の気孔体積全体の少なくとも30%は、約0.3?約0.72nmの範囲のサイズのスリット形状の気孔を含み、並びに前記気孔体積全体の少なくとも20%は、直径2nm未満のミクロ細孔を含む」構成が、格別顕著な作用効果を奏するものと認めることはできない。また、このような構成を得ることは、「当業者の技術範囲内で、迅速に決定可能」(本願明細書段落0046)なものである。
そうすると、「吸着剤の気孔体積全体の少なくとも30%は、約0.3?約0.72nmの範囲のサイズのスリット形状の気孔を含み、並びに前記気孔体積全体の少なくとも20%は、直径2nm未満のミクロ細孔を含む」構成は、当業者の技術範囲内で迅速に決定可能な事項であり、かつ、格別顕著な作用効果を奏しないものであるから、当業者が適宜決定すべき単なる設計的事項と認められる。

イ.相違点2について
例えば六角柱の形状である(引用例1段落0057)「一体の形成体とされた形成活性炭」は、ある程度の大きさを有している方が、「ボンベ等に稠密に充填」(引用例1段落0057)するのが容易であることは、当業者に自明である。したがって、「一体の形成体とされた形成活性炭」を「ボンベ等に稠密に充填」するのを容易にするため、その各々を「三次元(x、y、z)の各寸法が1.5cmより大きい」ものとすることは、当業者が適宜決定すべき単なる設計的事項であり、当業者が容易に推考し得たことである。

ウ.まとめ
本願発明1が奏する効果も、引用発明1及び周知の技術的事項から当業者が予測できたものであって、格別顕著なものとはいえない。
したがって、本願発明1は、引用発明1及び周知の技術的事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができないものである。

7.むすび
以上のとおり、当審拒絶理由の[理由1]、[理由2]、[理由3]は、いずれも妥当であるから、本願は拒絶されるべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2014-02-19 
結審通知日 2014-02-20 
審決日 2014-03-04 
出願番号 特願2008-208989(P2008-208989)
審決分類 P 1 8・ 536- WZ (F17C)
P 1 8・ 537- WZ (F17C)
P 1 8・ 121- WZ (F17C)
P 1 8・ 4- WZ (F17C)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 楠永 吉孝  
特許庁審判長 栗林 敏彦
特許庁審判官 紀本 孝
河原 英雄
発明の名称 モノリス炭素吸着剤を備えたガス貯蔵・計量分配システム  
代理人 稲葉 良幸  
代理人 大貫 敏史  
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