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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 G03F
審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 G03F
管理番号 1291376
審判番号 不服2013-15499  
総通号数 178 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2014-10-31 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2013-08-09 
確定日 2014-08-29 
事件の表示 特願2010- 89034「光酸発生剤のブレンドを含むフォトレジスト組成物」拒絶査定不服審判事件〔平成22年 8月26日出願公開,特開2010-186193〕について,次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は,成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は,平成12年2月21日(パリ条約による優先権主張1999年2月20日,米国)に出願した特願2000-42690号の一部を平成22年4月7日に新たな特許出願としたものであって,平成22年8月17日付けで拒絶理由が通知され,平成23年2月21日に意見書及び手続補正書が提出され,同年4月28日付けで拒絶理由が通知され,同年10月6日に意見書及び手続補正書が提出され,平成24年5月8日付けで拒絶理由が通知され,同年10月5日に意見書及び手続補正書が提出されたが,平成24年10月5日提出の手続補正書による手続補正が平成25年4月4日付けで却下されるとともに同日付けで拒絶査定がなされたところ,同年8月9日に拒絶査定不服審判が請求されると同時に手続補正書が提出されたものである。
なお,審判請求人は,当審における平成25年11月22日付け審尋に対して,平成26年2月25日に回答書を提出している。

第2 補正却下の決定
〔補正却下の決定の結論〕
平成25年8月9日提出の手続補正書による手続補正を却下する。

〔理由〕
1 補正の内容
平成25年8月9日提出の手続補正書による手続補正(以下「本件補正」という。)は,平成23年10月6日提出の手続補正書による手続補正による補正後(以下「本件補正前」という。)の特許請求の範囲について補正しようとするもので,そのうち,請求項1の補正については次のとおりである。(下線は補正箇所を示す。)
(1)本件補正前の請求項1
「化学的に増幅されたポジ型フォトレジスト組成物であって,
a)アルキルアクリレート単位を含み,本質的にフェニルもしくは他の芳香族単位を含まない樹脂;および
b)該組成物の露光されたコーティング層を現像するのに十分な量の光酸発生化合物の混合物であって,
第1および第2の光酸発生化合物を含み,光活性化により,該第1および第2の酸発生化合物はそれぞれ第1および第2の光酸を生成し,該第1および第2の光酸の大きさが少なくとも40立方オングストローム異なる,光酸発生化合物の混合物
を含み,
前記第1および第2の光酸発生化合物の両方がスルホニウム化合物である,化学的に増幅されたポジ型フォトレジスト組成物。」

(2)本件補正後の請求項1
「化学的に増幅されたポジ型フォトレジスト組成物であって,
a)アルキルアクリレート単位を含み,本質的にフェニルもしくは他の芳香族単位を含まない樹脂;および
b)該組成物の露光されたコーティング層を現像するのに十分な量の光酸発生化合物の混合物であって,
第1および第2の光酸発生化合物を含み,光活性化により,該第1および第2の酸発生化合物はそれぞれ第1および第2の光酸を生成し,該第1および第2の光酸の大きさが少なくとも40立方オングストローム異なり,強い光酸が,パーフルオロオクタンスルホン酸,パーフルオロヘキサンスルホン酸,パーフルオロ(4-エチル)シクロヘキサンスルホン酸,または電子吸引基で置換されている芳香族スルホン酸である,光酸発生化合物の混合物
を含み,
前記第1および第2の光酸発生化合物の両方がスルホニウム化合物である,化学的に増幅されたポジ型フォトレジスト組成物。」

2 新規事項の追加の有無及び補正の目的について
本件補正のうち請求項1に係る前記1の補正は,「第1および第2の光酸」について,そのうちの「強い光酸」が「パーフルオロオクタンスルホン酸,パーフルオロヘキサンスルホン酸,パーフルオロ(4-エチル)シクロヘキサンスルホン酸,または電子吸引基で置換されている芳香族スルホン酸」であることを限定しようとするものである。
本件補正により請求項1に付加された,「第1および第2の光酸」のうちの「強い光酸」が「パーフルオロオクタンスルホン酸,パーフルオロヘキサンスルホン酸,パーフルオロ(4-エチル)シクロヘキサンスルホン酸,または電子吸引基で置換されている芳香族スルホン酸」であることは,本願の願書に最初に添付した明細書の【0009】,【0026】,【0050】ないし【0052】等に記載されており,願書に最初に添付した明細書に記載された事項の範囲内においてなされた補正であるから,特許法17条の2第3項に規定する要件を満たしている。
また,請求項1に係る前記1の補正は,本件補正前の請求項1に係る発明を特定するために必要な事項である「第1および第2の光酸」を限定するものであって,本件補正の前後で当該請求項に係る発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題は同一であると認められるから,平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法(以下「改正前特許法」という。)17条の2第4項2号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。
そこで,本件補正後の請求項1に係る発明(以下,「本願補正発明」という。)について,特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(改正前特許法17条の2第5項において準用する同法126条5項の規定に適合するか)について以下に検討する。

3 独立特許要件について
(1)本願補正発明
本願補正発明は,本件補正によって補正された特許請求の範囲の請求項1に記載されたとおりのもの(前記1(2)にて示したとおりのもの)と認める。

(2)引用刊行物
ア 特開平9-323970号公報
特開平9-323970号公報(以下「引用例」という。)は,原査定の拒絶の理由において「引用文献2」として引用された,本願の優先権主張の日(以下「本願優先日」という。)前に頒布された刊行物であって,当該引用例には次の記載がある。(下線は,後述する引用発明の認定に特に関係する箇所を示す。)
(ア)「【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,微細加工技術に適した化学増幅ポジ型レジスト材料の成分として好適な新規スルホニウム塩及びこのスルホニウム塩を含有する化学増幅ポジ型レジスト材料に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】LSIの高集積化と高速度化に伴い,パターンルールの微細化が求められている中,次世代の微細加工技術として遠紫外線リソグラフィーが有望視されている。遠紫外線リソグラフィーは,0.3?0.4μmの加工も可能であり,光吸収の低いレジスト材料を用いた場合,基板に対して垂直に近い側壁を有したパターン形成が可能となる。また,近年,遠紫外線の光源として高輝度なKrFエキシマレーザーを利用する技術が注目されており,これが量産技術として用いられるためには,光吸収が低く,高感度なレジスト材料が要望されている。
【0003】このような観点から,近年開発された酸を触媒とした化学増幅ポジ型レジスト材料(特公平2-27660号,特開昭63-27829号公報等)は,感度,解像度,ドライエッチング耐性が高く,優れた特徴を有するもので,遠紫外線リソグラフィーに特に有望なレジスト材料である。
【0004】この場合,化学増幅ポジ型レジスト材料においては,配合する酸発生剤が化学増幅ポジ型レジスト材料としての機能に特に大きな影響を及ぼすことが知られている。このような酸発生剤の代表的なものとしては,下記に示すオニウム塩が挙げられる。
【0005】
・・・(中略)・・・
【0006】上記オニウム塩は,それ自体が油溶性の化合物であるので,レジスト成分として配合するとレジスト材料のアルカリ水溶液に対する溶解度を低下させると共に,現像時の膜減りを抑える効果を有する。
【0007】ところが,ポジ型レジスト材料の場合,酸発生剤が高エネルギー線を吸収することにより生成する分解生成物もやはり油溶性であることから,この分解生成物が露光部のアルカリ水溶液に対する溶解速度を低下させ,露光部と未露光部のアルカリ溶解速度比(溶解コントラストという)を大きくすることができない。
【0008】このため,酸不安定基であるtert-ブトキシカルボニル基をp-ヒドロキシフェニルスルホニウム塩に導入し,高エネルギー線照射により分解し生成する酸の作用でアルカリ溶解性を持つフェノール誘導体を生成させ,溶解コントラストを大きくさせることが行なわれている(特開昭64ー26550号,同64-35433号,特開平2-12153号公報)。
【0009】しかしながら,このようなtert-ブトキシカルボニルオキシフェニルスルホニウム塩は熱安定性に欠け,高解像化が満足されておらず,更に発生する酸はハロゲン化金属アニオンやトリフルオロメタンスルホン酸のような強酸であり,発生酸の酸強度が強いため少量の酸で効率良く酸不安定基を分解することができるが,酸発生量が少ないため,露光からPEB(Post ExposureBake)までの放置時間が長くなると,パターン形成した際にラインパターンがT-トップ形状になり,空気中からの塩基性化合物の汚染の影響を受け易い傾向にある。
【0010】これは露光により発生したレジスト膜表面の酸が空気中の塩基性化合物と反応,失活し,PEBまでの放置時間が長くなればそれだけ失活する酸の量が増加するため,酸不安定基の分解が起こり難くなるために起こると考えられている。この問題を解決すべく,空気中の塩基性化合物の影響低減化のため,塩基性化合物をレジスト材料中に添加することが知られている(特開平5-232706号,同5-249683号公報等)が,本発明者の検討によると,ここで用いられる塩基性化合物は,揮発によりレジスト膜中に取り込まれなかったり,レジスト材料の各成分との相溶性が悪く,レジスト膜中での分散が不均一であるために効果の再現性に問題があり,しかも解像性を落としてしまうことがわかった。
【0011】また,光分解反応の際に生じるトリフルオロメタンスルホン酸等の強酸は,PEB過程で,酸不安定基であるtert-ブトキシカルボニルオキシフェニル基の分解の際,好ましくない副反応を起こし,ヒドロキシフェニル基のo-位がtert-ブチル化した副反応生成物がアルカリ溶解性を低下させることも報告されている(Proc.SPIE,2195,74?83.(1994))。
【0012】本発明は上記事情に鑑みなされたもので,微細加工技術に適した高解像性を有する化学増幅ポジ型レジスト材料の成分として好適な新規スルホニウム塩及びこのスルホニウム塩を配合した化学増幅ポジ型レジスト材料を提供することを目的とする。」
(イ)「【0013】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本発明者は上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果,後述する方法により下記一般式(1)で示される新規なスルホニウム塩が得られると共に,この式(1)のスルホニウム塩を,化学増幅ポジ型レジスト材料の成分として用いることにより微細加工技術に適した高解像性を有し,特に遠紫外線リソグラフィーにおいて大いに威力を発揮し得ることを見い出した。
【0014】
【化3】

(但し,式中R^(1)はアルキル基,アルコキシ基又はジアルキルアミノ基であり,それぞれ同じでも異なってもよい。OR^(2)は酸不安定基であり,Yは炭素数1?20の直鎖状,分岐状又は環状のアルキルスルホネートで,その構造中にC=Oカルボニル二重結合,C-O-Cエーテル結合又はアルコール性水酸基を含んでいてもよい。nは0?2の整数,mは1?3の整数で,かつn+mは3である。rは1?5の整数であり,pは0?5の整数,qは0?4の整数でq+rは1?5の整数である。)
【0015】即ち,本発明の上記式(1)のスルホニウム塩を化学増幅ポジ型レジスト材料の成分として用いた場合,このスルホニウム塩自体のアルカリ溶解性は低いものの,高エネルギー線照射による分解によって生成する酸,レジスト材料中の水分及びPEB(Post Exposure Bake)の作用で,効率良く酸不安定基が分解し,アルカリ溶解性の高いフェノール部位又はtert-ブトキシカルボニルメチルオキシ基のような三級カルボン酸エステル基を有する場合はカルボン酸部位が生成するため,より大きな溶解コントラストを得ることができる。また,スルホニウム塩のフェニル基の3位に酸素原子を導入し,4位置換体に見られるような酸素原子と硫黄原子との共鳴構造をとれないようにしたもの,即ち3位に酸不安定基を導入したスルホニウム塩においては250nm付近の光吸収を無置換体と同等に抑えることができ,その結果レジスト材料としての透過率を高めることができる。
【0016】更に,高エネルギー線照射により生じる酸は従来のトリフルオロメタンスルホン酸のような強酸ではなく,比較的弱いアルキルスルホン酸であるので,強酸を用いた時のような副反応やレジスト膜表面上での塩基性化合物による発生酸の失活の影響を少なくすることができる。
【0017】従って,上記式(1)のスルホニウム塩は,化学増幅ポジ型レジスト材料の酸発生剤として優れた性能を発揮することができ,上記式(1)のスルホニウム塩を含有するレジスト材料は,上記式(1)のスルホニウム塩の酸不安定基の効果により,大きな溶解コントラストを有し,高解像度,広範囲の焦点深度を有するレジスト像を得ることができるものである。」
(ウ)「【0018】以下,本発明につき更に詳細に説明すると,・・・(中略)・・・
【0020】上記式(1)において,R^(1)はアルキル基,アルコキシ基又はジアルキルアミノ基であり,具体的にアルキル基としては,メチル基,エチル基,プロピル基,イソプロピル基,n-ブチル基,sec-ブチル基,tert-ブチル基,ヘキシル基,シクロヘキシル基等の炭素数1?8のものが好適であり,中でもメチル基,エチル基,イソプロピル基,tert-ブチル基がより好ましく用いられる。アルコキシ基としては,メトキシ基,エトキシ基,プロポキシ基,イソプロポキシ基,n-ブトキシ基,sec-ブトキシ基,ヘキシロキシ基,シクロヘキシロキシ基等の炭素数1?8のものが好適であり,中でもメトキシ基,エトキシ基,イソプロポキシ基がより好ましく用いられる。ジアルキルアミノ基としては,ジメチルアミノ基,ジエチルアミノ基,ジプロピルアミノ基等の炭素数1?4のアルキル基を有するアミノ基が用いられるが,中でもジメチルアミノ基が望ましい。
【0021】OR^(2)は酸不安定基である。ここで,酸不安定基としては,例えばtert-ブトキシ基等の三級アルコキシ基,tert-ブトキシカルボニルオキシ基等の炭酸エステル基,tert-ブトキシカルボニルメチルオキシ基等の三級カルボン酸エステル基,トリメチルシリルオキシ基,トリエチルシリルオキシ基,tert-ブチルジメチルシリルオキシ基等のトリアルキルシリルオキシ基,テトラヒドロフラニルオキシ基,テトラヒドロピラニルオキシ基,2-メトキシテトラヒドロピラニルオキシ基,メトキシメチルオキシ基,1ーエトキシエトキシ基,1-プロポキシエトキシ基,1-n-ブトキシエトキシ基,1-iso-ブトキシエトキシ基,1-sec-ブトキシエトキシ基,1-tert-ブトキシエトキシ基,1-アミロキシエトキシ基,1ーエトキシ-1-メチル-エトキシ基,1-プロポキシ-1-メチル-エトキシ基,1-n-ブトキシ-1-メチル-エトキシ基,1-iso-ブトキシ-1-メチル-エトキシ基,1-sec-ブトキシ-1-メチル-エトキシ基,1-tert-ブトキシ-1-メチル-エトキシ基,1-アミロキシ-1-メチル-エトキシ基等のアセタール又はケタール基などが挙げられる。
【0022】また,Yは炭素数1?20の直鎖状,分岐状あるいは環状のアルキルスルホネートで,その構造中にC=Oカルボニル二重結合,C-O-Cエーテル結合,又はアルコール性水酸基を含んでいてもよい。例えばメチル,エチル,プロピル,ブチル,イソプロピル,sec-ブチル,イソブチル,tert-ブチル,ヘキシル,オクチル等の直鎖又は分岐状のアルキルスルホネート,シクロヘキシル等の環状のアルキルスルホネート,1-ヒドロキシシクロヘキシルスルホネート,1-メトキシシクロヘキシルスルホネート等のアルコール性水酸基,C-O-Cエーテル結合を有するアルキルスルホネート,更に(+)-10-カンファースルホネート等のバルキーな骨格でカルボニル二重結合を有するアルキルスルホネートも好適である。
【0023】なお,本発明のカウンターアニオン(Y^(-))に弱酸であるアルキルスルホネートを有する新規スルホニウム塩をレジスト材料の成分として用いると,その弱酸アニオンの効果,即ちレジスト膜表面での空気中の塩基性化合物による酸の失活の影響を非常に小さいものとすることができるため,表面難溶層の形成を抑えることができ,PED安定性が良好で,T-トップ形状の原因である表面難溶層の問題,即ちPEDの問題を充分に解決し得,より良好な感度を得ることができる。」
(エ)「【0051】本発明は更に上記一般式(1)で示されるスルホニウム塩を含有する化学増幅ポジ型レジスト材料を提供する。ここで,このレジスト材料は,二成分系(有機溶媒,アルカリ可溶性樹脂,酸発生剤)もしくは三成分系(有機溶剤,アルカリ可溶性樹脂,酸発生剤,溶解阻止剤)の化学増幅ポジ型レジスト材料として調製することができるが,特に三成分系の化学増幅ポジ型レジスト材料として用いることが好適である。その具体的態様としては下記の通りである。
〔I〕(A)有機溶剤,(B)アルカリ可溶性樹脂,(C)酸不安定基を有する溶解阻止剤,(D)一般式(1)で表されるスルホニウム塩,(E)酸発生剤を含有する化学増幅ポジ型レジスト材料。
〔II〕(A)有機溶剤,(B)アルカリ可溶性樹脂,(C)酸不安定基を有する溶解阻止剤,(D)一般式(1)で表されるスルホニウム塩,(F)下記一般式(8)で表されるオニウム塩
(R^(4))_(a)MY’ …(8)
(但し,式中R^(4)は同種又は異種の置換又は非置換芳香族基,Mはヨードニウム又はスルホニウム,Y’は置換又は非置換のアルキルスルホネート又はアリールスルホネートである。aは2又は3である。)を含有する化学増幅型ポジ型レジスト材料。
〔III〕(A)有機溶剤,(B)アルカリ可溶性樹脂,(C)酸不安定基を有する溶解阻止剤,(D)一般式(1)で表されるスルホニウム塩を含有する化学増幅型ポジ型レジスト材料。
〔IV〕(A)有機溶剤,(B)アルカリ可溶性樹脂,(D)一般式(1)で表されるスルホニウム塩を含有する化学増幅型ポジ型レジスト材料。
〔V〕(A)有機溶剤,(B)アルカリ可溶性樹脂,(D)一般式(1)で表されるスルホニウム塩,(E)酸発生剤を含有する化学増幅型ポジ型レジスト材料。
【0052】ここで,(A)成分の有機溶剤としては,シクロヘキサノン,メチル-2-n-アミルケトン等のケトン類,3-メトキシブタノール,3-メチル-3-メトキシブタノール,1-メトキシ-2-プロパノール,1-エトキシ-2-プロパノール等のアルコール類,プロピレングリコールモノメチルエーテル,エチレングリコールモノメチルエーテル,プロピレングリコールモノエチルエーテル,エチレングリコールモノエチルエーテル,プロピレングリコールジメチルエーテル,ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類,プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート,プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート,乳酸エチル,ピルビン酸エチル,酢酸ブチル,メチル-3-メトキシプロピオネート,エチル-3-エトキシプロピオネート等のエステル類などが挙げられ,これらを単独又は2種類以上を混合して使用することができる。
【0053】また,ベース樹脂である(B)成分のアルカリ可溶性樹脂としては,ポリヒドロキシスチレン又はその誘導体が挙げられる。ポリヒドロキシスチレンの誘導体としては,ポリヒドロキシスチレンの水酸基の水素原子を部分的に酸に不安定な基で置換したものが好適であるが,ヒドロキシスチレンの共重合体も用いることができる。酸に不安定な置換基としては,tert-ブチル基,tert-ブトキシカルボニル基,tert-ブトキシカルボニルメチル基等のtert-ブチル誘導体の置換基,1-エトキシエチル基,,1-プロポキシエチル基,1-n-ブトキシエチル基,1-iso-ブトキシエチル基,1-tert-ブトキシエチル基,1-tert-アミロキシエチル基等の直鎖状若しくは分岐鎖状アセタール基,テトラヒドロフラニル基,テトラヒドロピラニル基,2-メトキシ-テトラヒドロピラニル基等の環状アセタール基が好ましい。また,これら酸不安定基は単独あるいは複数の種類を同時に用いてもかまわない。更に,このポリヒドロキシスチレン誘導体の重量平均分子量は3,000?100,000とすることが好ましい。3,000に満たないと成膜性,解像性に劣る場合があり,100,000を越えると解像性に劣る場合がある。ヒドロキシスチレンの共重合体としては,ヒドロキシスチレンとスチレンとの共重合体,ヒドロキシスチレンとアクリル酸-tert-ブチルとの共重合体,ヒドロキシスチレンとメタクリル酸-tert-ブチルとの共重合体,ヒドロキシスチレンと無水マレイン酸との共重合体,ヒドロキシスチレンとマレイン酸-ジ-tert-ブチルとの共重合体が挙げられる。
【0054】本発明では,(D)成分として上記式(1)のスルホニウム塩を酸発生剤として配合するものであるが,必要により上記式(1)のスルホニウム塩で酸不安定基,またはアルキルスルホネートの種類が異なるものを併用して使用してもかまわない。さらに必要により,上記式(1)のスルホニウム塩以外に(E)成分として他の酸発生剤も配合することができる。(E)成分の酸発生剤としては,例えばオニウム塩,オキシムスルホン酸誘導体,2,6-ジニトロベンジルスルホン酸誘導体,ジアゾナフトキノンスルホン酸エステル誘導体,2,4-ビストリクロロメチル-6-アリール-1,3,5-トリアジン誘導体,アリールスルホン酸エステル誘導体,ピロガロールスルホン酸エステル誘導体,N-トリフルオロメタンスルホニルオキシフタリド,N-トリフルオロメタンスルホニルオキシナフタリド等のN-スルホニルオキシイミド誘導体,α,α’-ビスアリールスルホニルジアゾメタン誘導体,α,α’-ビスアルキルスルホニルジアゾメタン誘導体等が挙げられるが,特に下記一般式(8)
(R^(4))_(a)MY’ …(8)
(但し,式中R^(4)は同種又は異種の置換又は非置換芳香族基,Mはヨードニウム又はスルホニウム,Y’は置換又は非置換のアルキルスルホネート又はアリールスルホネートである。aは2又は3である。)で示されるオニウム塩が好適に使用される。これら酸発生剤は単独又は複数の組み合せで配合することができる。
【0055】ここで,上記式(8)中のR^(4)としては,例えばフェニル基,上記式(1)のR^(1)と同様のアルキル基やアルコキシ基で置換されたフェニル基などの芳香族基が好ましく使用される。上記式(8)のオニウム塩として具体的には,下記構造の化合物を挙げることができる。
【0056】
【化9】

【0057】更に,(C)成分の溶解阻止剤としては,分子内に一つ以上酸によって分解する基を持つものであって,低分子量の化合物やポリマーの何れであっても良い。低分子の化合物の例としては,ビスフェノールA誘導体,炭酸エステル誘導体が挙げられるが,特にビスフェノールAの水酸基の水素原子をtert-ブトキシ基,tert-ブトキシカルボニル基,tert-ブトキシカルボニルメチル基等のtert-ブチル誘導体の置換基,1-エトキシエチル基,1-プロポキシエチル基,1-n-ブトキシエチル基,1-iso-ブトキシエチル基,1-tert-ブトキシエチル基,1-tert-アミロキシエチル基等の直鎖状若しくは分岐鎖状アセタール基,テトラヒドロフラニル基,テトラヒドロピラニル基,2-メトキシ-テトラヒドロピラニル基等の環状アセタール基で置換した化合物や,4,4-ビス(4-ヒドロキシフェニル)吉草酸-tert-ブチルの水酸基の水素原子をtert-ブトキシ基,tert-ブトキシカルボニル基,tert-ブトキシカルボニルメチル基等のtert-ブチル誘導体の置換基,1-エトキシエチル基,1-プロポキシエチル基,1-n-ブトキシエチル基,1-iso-ブトキシエチル基,1-tert-ブトキシエチル基,1-tert-アミロキシエチル基等の直鎖状若しくは分岐鎖状アセタール基,テトラヒドロフラニル基,テトラヒドロピラニル基等の環状アセタール基で置換した化合物が好ましく,これら酸不安定基は単独又は複数の組み合せであってもかまわない。
【0058】ポリマーの溶解阻止剤の例としては,p-ブトキシスチレンとt-ブチルアクリレートのコポリマーやp-ブトキシスチレンと無水マレイン酸のコポリマーなどが挙げられる。この場合,重量平均分子量は,500?10,000が好ましい。
【0059】本発明の二成分系化学増幅型レジスト材料は,(A)成分の有機溶剤を150?700部(重量部,以下同様),特に250?500部,(B)成分のアルカリ可溶性樹脂を70?90部,特に75?85部の割合で配合することが好ましく,三成分系化学増幅ポジ型レジスト材料においては,上記成分に加えて,(C)成分の酸不安定基を有する溶解阻止剤を5?40部,特に10?25部配合することが好ましい。
【0060】更に,(D)成分としての上記式(1)のスルホニウム塩の配合量は,0.5?15部,特に2?8部とすることが好ましく,0.5部に満たないと露光時の酸発生量が少なく感度及び解像力が劣る場合があり,15部を越えるとレジスト膜の透過率が低下し,解像力が劣る場合がある。
【0061】また,必要により上記式(1)のスルホニウム塩以外に(E)成分として他の酸発生剤を配合する場合は,(E)成分の酸発生剤の配合を0.5?15部,特に2?8部の範囲とすることが好適である。」
(オ)「【0068】
【発明の効果】本発明に係わる上記式(1)の新規なスルホニウム塩は,酸発生剤であるスルホニウム塩に酸不安定基を導入したことにより,露光部と未露光部の溶解コントラストを大きくすることができ,更に露光時には,従来の発生酸であるトリフルオロメタンスルホン酸等に比較して弱酸であるアルキルスルホン酸が発生するため露光後のPEB過程において副反応やレジスト膜表面からの塩基性化合物による発生酸の中和による失活の影響を小さくすることができ,微細加工技術に適した高解像性を有する化学増幅ポジ型レジスト材料の成分として有効である。また,スルホニウム塩のフェニル基の3位に酸素原子を導入し,硫黄原子との共鳴構造をとれないようにしたもの,即ち3位に酸不安定基を導入したスルホニウム塩においては,250nm付近の光吸収を無置換体と同等に抑えることができ,その結果レジスト材料としての透過率を高めることができる。従って,本発明の上記式(1)のスルホニウム塩を酸発生剤として含有するレジスト材料は,化学増幅ポジ型レジスト材料として遠紫外線,電子線,X線等の高エネルギー線,特にKrFエキシマレーザーに対して高い感度を有し,アルカリ水溶液で現像することによりパターン形成でき,感度,解像度,プラズマエッチング耐性に優れ,しかもレジストパターンの耐熱性にも優れている。」
(カ)「【0093】〔実施例1?15,比較例1?4〕表1に示すように下記式(Polym.1)で示される部分的に水酸基の水素原子をtert-ブトシキカルボニル基で保護したポリヒドロキシスチレン,下記式(Polym.2)で示される部分的に水酸基の水素原子をテトラヒドロフラニル基で保護したポリヒドロキシスチレン又は下記式(Polym.3)で示される部分的に水酸基の水素原子を1-エトキシエチル基で保護したポリヒドロキシスチレンと,下記式(PAG.1)から(PAG.5)で示されるオニウム塩から選ばれる酸発生剤と,下記式(DRI.1)で示される2,2’-ビス(4-tert-ブトキシカルボニルオキシフェニル)プロパンの溶解阻止剤を溶剤に溶解し,表3,4に示す各種組成のレジスト組成物を調製した。
【0094】得られたレジスト組成物を0.2μmのテフロン製フィルターで濾過することによりレジスト液を調製した後,このレジスト液をシリコーンウェハー上へスピンコーティングし,0.7μmに塗布した。
【0095】次いで,このシリコーンウェハーを100℃のホットプレートで120秒間ベークした。更に,エキシマレーザーステッパー(ニコン社,NSR2005EXNA=0.5)を用いて露光し,90℃で90秒間ベークを施し,2.38%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシドの水溶液で現像を行うと,ポジ型のパターンを得ることができた。
【0096】得られたレジストパターンを次のように評価した。結果を表1に示す。
レジストパターン評価方法:まず,感度(Eth)を求めた。次に,0.30μmのラインアンドスペースのトップとボトムを1:1で解像する露光量を最適露光量(感度:Eop)として,この露光量における分離しているラインアンドスペースの最小線幅を評価レジストの解像度とした。また,解像したレジストパターンの形状は,走査型電子顕微鏡を用いて観察した。
【0097】更に,レジストのPED安定性は,最適露光量で露光後,放置時間を変えてPEBを行い,レジストパターン形状の変化が観察された時間,例えばラインパターンがT-トップとなったり,解像できなくなった時間で評価した。この時間が長いほどPED安定性に富む。なお,実施例14,15にはPED安定性のための窒素含有化合物又はカルボン酸誘導体を添加剤として加えた。以上の結果を表1に示す。
【0098】
【化14】

【0099】
【化15】

【0100】
【表1】

EtOIPA:1-エトキシ-2-プロパノール
PGMEA:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
EL/BA:乳酸エチル(85重量%)と酢酸ブチル(15重量%)の混合溶液
NMP:N-メチルピロリドン
BHVA:4,4-ビス(4-ヒドロキシフェニル)吉草酸」
(キ)【0100】の【表1】から,実施例10のレジスト組成物が,アルカリ可溶性樹脂として,(Polym.1)40重量部と,(Polym.2)40重量部を用い,酸発生剤として,(PAG.2)を2重量部と,(PAG.4)を2重量部とを用い,溶解阻止剤として,(DRI.1)20重量部を用い,溶媒として,PGMEA:プロピレングリコールモノメチルエーテル450重量部を用いたものであることが見て取れる。

前記(キ)で摘記した実施例10における酸発生剤としての(PAG.2)は,一般式(1)において,n=1,m=2,p=0,q=0,r=1,OR^(2)=OCH_(2)CO_(2)C(CH_(3))_(3),Y=10-カンファースルホン酸(炭素数10の環状のアルキルスルホネート)である酸発生剤であるから,一般式(1)で表されるスルホニウム塩に該当する成分であり,同じく実施例10における酸発生剤としての(PAG.4)は,一般式(8)において,a=3,R^(4)=2つのフェニル基(2つの同種の非置換芳香族基)及び1つのtert-ブトキシカルボニルオキシフェニル基(1つの異種の置換芳香族基),M=ヨードニウム,Y’=トリフルオロメチルスルホン酸(置換アルキルスルホネート)である酸発生剤であるから,一般式(8)で表されるオニウム塩に該当する成分であることが当業者に自明である。
したがって,前記(ア)ないし(キ)を含む引用例全体の記載からみて,引用例には,次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認められる。
「酸発生剤として,下記一般式(1)で表されるスルホニウム塩を配合するとともに,必要により下記一般式(8)で表されるオニウム塩も配合し,
前記スルホニウム塩が,酸発生剤であるスルホニウム塩に酸不安定基が導入されたものであり,かつ,露光時に従来の発生酸であるトリフルオロメタンスルホン酸等に比較して弱酸であるアルキルスルホン酸を発生するものであることによって,露光部と未露光部の溶解コントラストを大きくし,露光後のPEB過程において副反応やレジスト膜表面からの空気中の塩基性化合物による発生酸の中和による失活の影響を小さくし,遠紫外線に対して高い感度を有しかつ解像度に優れるものとした化学増幅ポジ型フォトレジスト組成物であって,
有機溶剤,アルカリ可溶性樹脂,前記酸発生剤,溶解阻止剤を含有する三成分系の化学増幅ポジ型フォトレジスト組成物として構成し,
前記アルカリ可溶性樹脂として,下記式(Polym.1)で示される部分的に水酸基の水素原子をtert-ブトシキカルボニル基で保護したポリヒドロキシスチレン40重量部と,下記式(Polym.2)で示される部分的に水酸基の水素原子をテトラヒドロフラニル基で保護したポリヒドロキシスチレン40重量部とを用い,
前記スルホニウム塩として,下記式(PAG.2)で示されるスルホニウム塩2重量部を用い,
前記オニウム塩として,下記式(PAG.4)で示されるオニウム塩2重量部を用い,
前記溶解阻止剤として,下記式(DRI.1)で示される2,2’-ビス(4-tert-ブトキシカルボニルオキシフェニル)プロパン20重量部を用い,
前記有機溶剤として,プロピレングリコールモノメチルエーテル450重量部を用いた,
化学増幅ポジ型フォトレジスト組成物。

[一般式(1)]

(但し,式中R^(1)はアルキル基,アルコキシ基又はジアルキルアミノ基であり,それぞれ同じでも異なってもよい。OR^(2)は酸不安定基であり,Yは炭素数1?20の直鎖状,分岐状又は環状のアルキルスルホネートで,その構造中にC=Oカルボニル二重結合,C-O-Cエーテル結合又はアルコール性水酸基を含んでいてもよい。nは0?2の整数,mは1?3の整数で,かつn+mは3である。rは1?5の整数であり,pは0?5の整数,qは0?4の整数でq+rは1?5の整数である。)

[一般式(8)]
(R^(4))_(a)MY’
(但し,式中R^(4)は同種又は異種の置換又は非置換芳香族基,Mはヨードニウム又はスルホニウム,Y’は置換又は非置換のアルキルスルホネート又はアリールスルホネートである。aは2又は3である。)

[(Polym.1)及び(Polym.2)]


[(PAG.2)]


[(PAG.4)]


[(DRI.1)]



イ 特開平7-199467号公報
特開平7-199467号公報(以下「周知例1」という。)は,本願優先日前に頒布された刊行物であって,当該周知例1には次の記載がある。(下線は,後述する周知事項1の認定に特に関係する箇所を示す。)
(ア)「【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし,現在広く用いられている単層用化学増幅型レジストを使用し,パターン微細化のため220nmより短波長の露光光,たとえばArFエキシマレーザ(193nm)を使用すると,レジストによる露光光の吸収が極めて強くなることが一般的である。例えば市販されているレジストを用いると,レジストの露光光入射側の表面近傍で大部分の光が吸収されてしまい,基板に近い部位には光がほとんど到達しないためパターンが解像し得ないということが知られている[笹子ら,“ArFエキシマレーザリソグラフィ(3)-レジスト評価-”,第35回応用物理学会関係連合講演会講演予稿集,1p-K-4(1989).]。このため,KrFの次世代の光源と予想されるArFエキシマレーザを光源とするリソグラフィーにおいては,現行のレジストが全くパターンを解像しない,という事実は周知である。
【0010】現行のi線用レジストのほとんどに使用されている高分子化合物のノボラック樹脂,あるいは現在KrFエキシマレーザ露光用化学増幅型レジストのベース高分子として多用されているポリ(p-ビニルフェノール)はいずれもその分子構造中に芳香環を持つ。これは半導体製造工程におけるパターン形成後のプロセスであるドライエッチング工程にレジストが充分耐性を示すためには,樹脂の分子構造中に強固な結合である不飽和結合を多く含む必要があるからである。芳香環はその目的を満たす構造としての役割を果たしている。現在検討されているKrF用レジストに多用されているポリ(p-ビニルフェノール)は,KrFエキシマレーザ(248nm)に対しては透明(膜厚が1μmのとき透過率は約70%)であるが,その構造中の芳香環のため,さらに短波長領域では強い吸収をもつ。このため短波長,詳しく言えば220nm以下の波長の光を露光光としたリソグラフィー用のレジストには利用できない。
【0011】220nm以下の波長領域で透明である樹脂としては,芳香環を持たないメタクリル系の樹脂,ポリ(メチルメタクリレート)(以後PMMAと記す)などが良く知られており,・・・(中略)・・・
【0012】したがって,例えば芳香環をその樹脂構造より取り除くことで220nm以下の光に透明性を示す高分子化合物となり得るが,さきにのべたドライエッチング工程に耐え得る性状は得られない。したがって,電子素子の製造工程に用いるレジストとして,充分なドライエッチング耐性を持たないPMMAを利用することはできない。この問題を解決する試みとして,脂環アルキル基を含有する高分子化合物を用いたレジストが報告されている。
【0013】たとえば193nmに対し透明性を持ち,なおかつドライエッチング耐性を持つ高分子化合物として,脂環族高分子であるアダマンチルメタクリレート単位を持つ共重合体・・・(中略)・・・,あるいは,ポリ(ノルボニルメタクリレート)とポリ(tert-ブチルメタクリレート)の共重合体・・・(中略)・・・が提案されている。
【0014】しかしこれら脂環アルキル基を持つメタクリル,あるいはアクリル系高分子化合物においては,高分子化合物中の脂環基,さらには保護基(極性変換基)が疎水性であるため,一般的に疎水性が高い。このため,これらの高分子化合物により形成した薄膜はシリコン基板との密着性が悪く,均一な塗布膜を再現性良く形成することは困難であった。・・・(中略)・・・
【0019】このようにして,220nm以下の波長におけるリソグラフィー用の高分子化合物に関して,件数は少ないものの報告例があるが,先に述べた理由で脂環アルキル基を含む樹脂によるレジストを実際の半導体製造プロセスに使用することは,困難である。
【0020】本発明の目的は,極遠紫外域の露光光に対し高い感度,解像性およびドライエッチング耐性を示し,さらに実際製造プロセスに使用可能な化学増幅型レジストを得ること,および該レジストを使用することにより微細パターンが形成できるパターン形成方法を得ることにある。」
(イ)「【0021】
【課題を解決するための手段】発明者は鋭意研究の結果,上記技術的課題は,以下に開示する三元共重合体構造を持つ高分子化合物を含有成分とする感光性樹脂組成物および該感光性樹脂組成物を使用し光照射によってパターニングを行うことを特徴とするパターニング方法により解決されることを見い出し本発明に至った。
【0022】すなわち樹脂の親水性を向上させるべく,-OH基を持つアクリレートまたはメタクリレート系のカルボン酸単量体を導入し,樹脂を三元共重合体にした。その結果,先に述べた欠点を克服することができた。
【0023】その三成分は,
丸1(審決注:本審決では,丸囲み数字を「丸1」,「丸2」等と表記した。)脂環式アルキル基(ジシクロペンテニル基,トリシクロデカニル基など),または脂環式エポキシ基(ノルボルナンエポキシ基など)を有する単量体
丸2 酸により解裂し,極性変換を起こす基(テトラヒドロピラニル基など)を有する単量体
丸3 アクリレートまたはメタクリレート系のカルボン酸よりなる群から選ばれる単量体
である。
【0024】本発明の構成要素である高分子化合物は,下記一般式(I)で表される。
【0025】
【化2】

【0026】[上式において,nは5ないし1000(より好ましくは10ないし200)のの正の整数,R^(1),R^(2)およびR^(3)は夫々独立して水素原子またはメチル基を表わし,R^(4)はトリシクロデカニル基,ジシクロペンテニル基,ジシクロペンテニルオキシエチル基,シクロヘキシル基,ノルボニル基,ノルボルナンエポキシ基,ノルボルナンエポキシメチル基,あるいはアダマンチル基,R^(5)はテトラヒドロピラニル基,テトラヒドロフラニル基,tert-ブチル基,メチル基,エチル基,プロピル基,あるいは3-オキソシクロヘキシル基,x+y+z=1,xは0.1ないし0.9(より好ましくは0.3ないし0.7),yは0.1ないし0.7(より好ましくは0.3ないし0.5),zは0.01ないし0.7(より好ましくは0.05ないし0.3)を表す。]
【0027】
【表1】

【0028】本発明の構成要素である高分子化合物は,220nm以下の遠紫外線領域において高透明性であり,かつ酸に対して不安定な基を有する高分子を適当に設定して使用することができる。」
(ウ)「【0034】使用可能な光酸発生剤の例としては,例えば,ジャーナル・オブ・ジ・オーガニック・ケミストリー(Journal of the Organic Chemistry)43巻,15号,3055頁?3058頁(1978年)に記載されているJ.V.クリベロ(J.V.Crivello)らのトリフェニルスルホニウム塩誘導体,およびそれに代表される他のオニウム塩(例えば,スルホニウム塩,ヨードニウム塩,ホスホニウム塩,ジアゾニウム塩,アンモニウム塩などの化合物)や,2,6-ジニトロベンジルエステル類[O.ナラマス(O.Nalamasu)ら,SPIEプロシーディング,1262巻,32頁(1990年)],1,2,3-トリ(メタンスルホニルオキシ)ベンゼン[タクミウエノら,プロシーディング・オブ・PME '89,講談社,413?424頁(1990年)],平5-134416号公開特許公報で開示されたスルホサクシイミドなどがある。
【0035】その中でも一般式(II) ,(III)で示す光酸発生剤を使用することがより好ましい。
【0036】
【化3】

【0037】(ただし,R^(1)およびR^(2)は直鎖状,分枝状,または環状のアルキル基,R^(3)は直鎖状,分枝状,または環状のアルキル基,2-オキソ環状アルキル基,あるいは2-オキソ直鎖状または分枝状アルキル基,Y^(-)はBF_(4)^(-),AsF_(6)^(-),SbF_(6)^(-),PF_(6)^(-),CF_(3)COO^(-),ClO_(4)^(-)あるいはCF_(3)SO_(3)^(-)等の対イオンである。)」

ウ 特開平7-234511号公報
特開平7-234511号公報(以下「周知例2」という。)は,本願優先日前に頒布された刊行物であって,当該周知例2には次の記載がある。(下線は,後述する周知事項1の認定に特に関係する箇所を示す。)
(ア)「【0001】
【産業上の利用分野】本発明は放射線感光材料及びその放射線感光材料を用いたパターン形成方法に関する。近年,半導体集積回路は集積化が進んでLSIやVLSIが実用化されており,これと共に最小パターンはサブミクロン領域に及び,更に微細化する傾向にある。微細パターンの形成には,薄膜を形成した被処理基板上をレジストで被覆し,選択露光を行った後に現像してレジストパターンを作り,これをマスクとしてドライエッチングを行い,その後にレジストを除去することにより所望のパターンを得るリソグラフィ(写真食刻)技術の使用が必須である。そしてこれに使用する露光光源として,当初は紫外線が使用されていたが,パターンの微細化に伴い波長の短い遠紫外線や電子線,X線などが光源として使用されるようになってきた。
【0002】従って,特にエキシマレーザ(波長248nmのKrFレーザ,波長193nmのArFレーザ)を用いたリソグラフィ技術に対応して,高解像性,高感度,優れた耐ドライエッチング性を有するレジスト材料が要求されている。
【0003】
【従来の技術】従来のレジストは,フェノール樹脂又はノボラック樹脂をベースとするものが数多く開発されてきたが,これらの材料は芳香族環を含んでおり,耐ドライエッチング性は優れているものの,KrFレーザの波長に対して透明性が低い。特にArFレーザの波長に対しては全く不透明である。このため,微細化に対応できるパターン精度を得ることができなかった。
【0004】他方,エキシマ光に対して透明なレジストとして,メタクリル酸t-ブチル重合体が提案されているが,このレジストは耐ドライエッチング性に欠ける。そのため,本発明者らは,芳香族環並の耐ドライエッチング性を有し,かつKrFレーザ及びArFレーザの波長に対して透明性をもつものとして,脂環族を用いた化学増幅型レジストを提示した。なお,脂環族としては,ノルボルネン,パーヒドロアントラセン,シクロヘキサン,トリシクロ[5.2.1.0^(2,6)]デカン,アダマンタン等が望ましい(特開平4-39665号参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,上記の脂環共重合体を用いた化学増幅型レジストにおいては,耐ドライエッチング性を付与する脂環族が,その組成比の増加につれて,重合体の疎水性を高めると共に剛直性も増していく。このため,フェノール樹脂又はノボラック樹脂をベースにしたレジスト並のドライエッチング耐性が得られる組成比,例えば脂環族を有する単位構造が50mol%以上の領域では,高い疎水性に加え,その硬さのために,触媒であるプロトン酸の拡散が妨げられ,増幅率が低下し,生成するカルボン酸量が減少し,現像液であるアルカリ水溶液に対する溶解性が低下するという問題があった。
【0006】また,これらのレジストは密着性に乏しく,脂環族の導入によりレジスト膜が硬くなるため,レジスト膜にかかる歪みが大きくなって剥がれ易くなる。このため,安定性したパターン特性を得ることができないという問題があった。また,化学増幅型レジストに特有な問題として,露光から露光後ベーク(PEB)までの間に,露光によって発生した酸が大気中の汚染物質(アミン成分等)により中和,失活されるため,所望のパターンが形成できないという現象が生じる。その改善方法としては,レジスト膜上に保護膜を塗布するパターン形成方法が有効であることが知られている。この方法は,従来のレジストの大部分を占める,フェノールをベースポリマとするレジストに対しては非常に効果的であった。しかし,非フェノール系で極性の低いポリマ,特に脂環族を含む疎水性のポリマをベースとするレジストに保護膜を適用する場合,両者の極性が類似しているため保護膜の塗布溶媒として従来使用されてきた芳香族炭化水素系の溶媒を用いると,レジスト膜そのものが溶解してしまい,保護膜の塗布が困難であるといった問題があった。
【0007】このため,汚染物質の影響を受けてパターンが解像できなかったり,所望のパターンサイズから大きくはずれるといった問題があった。本発明の目的は,エキシマレーザを露光源とするリソグラフィにおいて使用する,優れた透明性及びエッチング耐性のみならず,高感度で,密着性に優れた放射線感光材料及びその放射線感光材料を用いたパターン形成方法を提供することにある。
【0008】また,本発明の他の目的は,非フェノール系で極性の低いポリマにおいても保護膜を形成でき,安定性したパターン特性を得ることができるパターン形成方法を提供することにある。」
(イ)「【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題は,一般式
【0010】
【化23】

で示される共重合体と放射線照射により酸を生じる物質とからなることを特徴とする放射線感光材料によって達成される。・・・(中略)・・・
【0012】・・・(中略)・・・また,上記課題は,一般式
【0013】
【化25】

で示される三元共重合体と放射線照射により酸を生じる物質とからなることを特徴とする放射線感光材料によって達成される。ここで,酸によりアルカリ可溶性基を生じるとしては,エステル基としてt-ブチル基,テロラヒドロピラニル基,α,α-ジメチルベンジル基,3-オキソシクロヘキシル基等,プロトン酸により離脱するものであれば使用できる。しかし,エキシマ光に対して透明である点から,ベンゼン環を含まないものが適当である。従って,t-ブチル基,テロラヒドロピラニル基,3-オキソシクロヘキシル基がより好ましい。
【0014】また,上記の放射線感光材料において,前記共重合体における前記カルボン酸を有する単位構造が,5mol%以上35mol%以下であることが望ましい。」
(ウ)「【0042】・・・(中略)・・・尚,以上の放射線感光材料において用いた放射線照射により酸を生じる物質,即ち酸発生剤としては,・・・(中略)・・・
【0045】
・・・(中略)・・・一般式
【0046】
【化48】

で示されるスルホニウム塩,・・・(中略)・・・
【0049】
・・・(中略)・・・を使用することが可能である。但し,これらに限定されるものではない。」
(エ)「【0101】・・・(中略)・・・
[実施例 3]アクリル酸アダマンチルモノマとアクリル酸t-ブチルモノマとを1:1で仕込み,5mol/lのトルエン溶液とした後,重合開始剤としてAIBNを20mol%添加した。その後,温度80℃で約8時間重合した。重合終了後,メタノールで沈澱精製を行った。その結果,構造式
【0102】
【化82】

で示される組成比47:53,重量平均分子量4610,分散度1.83の共重合体が得られた。このポリマのガラス転移温度は,熱分析によると72℃であった。次に,こうして合成したポリマに,酸発生剤として構造式
【0103】
【化83】

で示されるトリフェニルスルフォニウムヘキサフロロアンチモンを15wt%添加して,シクロヘキサノン溶液とした。この溶液をスピンコート法によりハードベークしたノボラック樹脂で被覆されたウェーハ上に0.7μm厚に塗布し,ホットプレート上で温度60℃,100秒間のプリベークを行った。
【0104】こうして得られたウェーハ上のレジスト膜をKrFエキシマステッパで露光した後,温度100℃,60秒間のPEBを行った。続いて,アルカリ水溶液であるNMD-3を用いて60秒間現像し,純水で30秒間リンスした。このときの照射線量の閾値エネルギーE_(th)は37mJ/cm^(2)であり,解像力は0.50μm幅のL&Sパターンを示した。」

エ 前記イ及びウからみて,次の技術的事項(以下「周知事項1」という。)が本願優先日前に周知であったと認められる。
「酸によりアルカリ可溶性を生じる樹脂と酸発生剤からなる二成分系の化学増幅ポジ型フォトレジスト組成物において,
前記樹脂として,波長220nm以下の極遠紫外域で強い吸収をもつ芳香環をその構造中に有していないものを用いることで,ArFエキシマレーザ等の前記極遠紫外域の光を露光光としたリソグラフィー用のレジストとして使用することができ,
そのような樹脂として,酸により解裂し極性変換を起こすtert-ブチル基,メチル基,エチル基あるいはプロピル基を有するアクリレート単位(周知例1では,一般式(1)においてR^(2)を水素原子,R^(5)をtert-ブチル基,メチル基,エチル基又はプロピル基とした繰り返し単位。周知例2では,【0102】に記載された実施例3の構造式の右側の繰り返し単位。)と,ドライエッチング耐性を付与するための脂環族基を有するアクリレート又はメタクリレート単位(周知例1では,一般式(1)においてR^(4)をトリシクロデカニル基,ジシクロペンテニル基,ジシクロペンテニルオキシエチル基,シクロヘキシル基,ノルボニル基,ノルボルナンエポキシ基,ノルボルナンエポキシメチル基又はアダマンチル基とした繰り返し単位。周知例2では,【0102】に記載された実施例3の構造式の左側の繰り返し単位。)とを有するものを用いることができ,
前記酸発生剤には,スルホニウム塩を用いることができること。」

オ 特開平10-60056号公報
特開平10-60056号公報(以下「周知例3」という。)は,本願優先日前に頒布された刊行物であって,当該周知例3には次の記載がある。(下線は,後述する周知事項2の認定に特に関係する箇所を示す。)
(ア)「【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,半導体素子等の製造に於いて使用されるレジスト組成物に関する。詳しくは露光エネルギー源として遠紫外線,特に200nm以下の遠紫外光,例えばArFエキシマレーザ光等を用いてポジ型のパターンを形成する際のレジスト組成物及びパターン形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年,半導体デバイスの高密度集積化に伴い,微細加工,中でもフォトリソグラフィに用いられる露光装置のエネルギー源は益々短波長化し,最近に到ってはArFエキシマレーザ光(193nm)が検討されている。しかしながらこれ等波長に適した実用性の高いレジスト組成物は未だ適当なものが見出されていない。
【0003】例えば,ArFエキシマレーザ光を光源とするレジスト組成物として193nm付近の光に対する透過性が高いアクリル酸又はメタクリル酸系ポリマーを使用したレジスト組成物が報告されている・・・(中略)・・・。しかし,これ等のレジスト組成物は共通して解像性能が劣っており,高解像性能が要求されるArFエキシマレーザ光用途には使用出来ない。一方,本発明と同様な機構で使用されるKrFエキシマレーザ(248.4nm)光用の化学増幅型レジスト組成物が多数報告されている・・・(中略)・・・。しかしながら,これ等のレジスト組成物をArFエキシマレーザ光用に転用しようとしてもポリマーとして使用されるポリビニルフェノール及びその誘導体が200nm以下の波長領域の吸収が大きい事に起因してレジスト組成物の光透過性が不良で充分なパターン形成が出来ない。
【0004】この様に現在迄報告されているレジスト組成物や既存のレジスト組成物は高解像性能が期待されて開発が進められている200nm以下,特にArF(193nm)光用途には解像性能が不十分であり,使用が難しい。従って,これ等問題点を改善した実用的な高感度レジスト組成物が渇望されている現状にある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記した如き状況に鑑みなされたもので,200nm以下の遠紫外光,特にArFエキシマレーザ光等に対し高い透過性を有し,これをレジスト組成物用のポリマーとして使用した場合にはエッチング耐性に優れた新規ポリマー及びこれを用いた高感度で高解像性能を有する実用的なレジスト組成物及びこれを用いたパターン形成方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は,一般式[1]
【0007】
【化3】

【0008】[式中,R^(1)は水素原子又はシアノ基を表し,R^(2),R^(4)及びR^(6)は夫々独立して水素原子,低級アルキル基,ハロゲン原子,水酸基又はアルキルシリルオキシ基を表し,R^(3)はシアノ基又はカルボン酸エステル基を表し,又,R^(1)とR^(3)とで脂肪族環を形成していても良く,R^(5)は酸の作用で脱離し得る基を表し,R^(7)は水素原子を表し,R^(8)は置換アルキル基でエステル化されていても良いカルボキシル基,又はアミド基を表し,また,R^(7)とR^(8)とで結合して-CO-NH-CO-基を形成していくも良く,k及びlは夫々独立して自然数を表し,mは0又は自然数を表す。]で示されるポリマー,の発明である。
【0009】更に,本発明は,上記記載の一般式[1]で示されるポリマーと,露光により酸を発生する感光性化合物と,これ等を溶解可能な溶剤とを含んで成るレジスト組成物,の発明である。」
(イ)「【0078】本発明で用いられる露光により酸を発生する感光性化合物(以下,酸発生剤と略記する。)としては,文字通り露光により酸を発生する感光性化合物でレジストパターン形成に悪影響を及ぼさないものであれば何れにても良いが,特に193nm付近の光透過性が良好でレジスト組成物の高透明性を維持出来るか,又は露光により193nm付近の光透過性が高められレジスト組成物の高透明性を維持出来る酸発生剤が挙げられる。この様な本発明に於いて特に好ましい酸発生剤としては,例えば市販のトリメチルスルホニウム・トリフルオロメタンスルホネート,トリフェニルスルホニウム・トリフルオロメタンスルホネート,シクロヘキシルメチル(2-オキソシクロヘキシル)スルホニウム・トリフルオロメタンスルホネート,シクロペンチルメチル(2-オキソシクロヘキシル)スルホニウム・トリフルオロメタンスルホネート,ジフェニルトリルスルホニウム・パーフルオロオクタンスルホネート等のスルホニウム塩類,トリフルオロメチルスルホニルオキシ-7-オキサビシクロ-[2.2.1]-ヘプト-5-エン-2,3-ジカルボキシイミド,トリフルオロメチルスルホニルオキシビシクロ-[2.2.2]-ヘプト-5-エン-2,3-カルボキシイミド,トリフルオロメチルスルホニルオキシスクシンイミド等のスルホン酸イミド化合物類,1-シクロヘキシルスルホニル-1-(1,1-ジメチルエチルスルホニル)ジアゾメタン,ビス(1,1-ジメチルエチルスルホニル)ジアゾメタン,ビス(1-メチルエチルスルホニル)ジアゾメタン,ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン,ビス(イソプロピルスルホニル)ジアゾメタン,ビス(tert-ブチルスルホニルジアゾメタン,tert-ブチルスルホニルメチルスルホニルジアゾメタン,シクロヘキシルスルホニルエチルスルホニルジアゾメタン等のジアゾジスルホン化合物類等が挙げられる。」
(ウ)「【0123】実施例14?24.表1,表2,表3及び表4の組成から成るレジスト組成物を夫々調製した。
・・・(中略)・・・
【0127】
【表4】



カ 特開平10-48826号公報
特開平10-48826号公報(以下「周知例4」という。)は,本願優先日前に頒布された刊行物であって,当該周知例4には次の記載がある。(下線は,後述する周知事項2の認定に特に関係する箇所を示す。)
(ア)「【0001】
【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体素子等の製造に於て使用されるレジスト材料とそれに用いられるポリマー組成物に関する。詳しくは露光エネルギー源として紫外線,特に300nm以下の遠紫外光,例えばKrFエキシマレーザ光等を用いてポジ型のパターンを形成する際のレジスト材料及びそれに用いられるポリマー組成物に関する。
・・・(中略)・・・
【0007】この様に化学増幅型レジスト材料は従来のレジスト材料と比べて高感度化されたにもかかわらず,ポリマーの耐熱性が乏しい,基板との密着性が不良である,248.4nm付近の光透過性が不十分である,解像性能が不十分である,経時的にパターン寸法が変動したり,パターン形状が劣化する,貯蔵安定性が不良である,フォーカスマージンが不足している,マスクリニアリティが不良である,或はパターン形状で裾引きやスカムが残る,基板依存性が大きい等の問題点を有し,実用化されるには至っていない。従って,これ等問題点を改善した実用的な高感度レジスト材料が渇望されている現状にある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記した如き状況に鑑み本発明が解決しようとする課題は,紫外線,特に300nm以下の遠紫外光,KrFエキシマレーザ光等に対し高い透過性を有し,これ等光源による露光や電子線,軟X線照射に対して高い感度を有し,耐熱性及び基板との密着性が極めて優れ,高解像性能を有し,パターン寸法が経時変動せずに精度の高いパターンが得られ,貯蔵安定性に優れ,広いフォーカスマージンを有し,良好なマスクリニアリティを有し,基板依存性がなく,且つ裾引きやスカムのない矩形のパターン形状が得られる実用的なレジスト材料及びこれに用いられるポリマー組成物を提供することである。
【0009】
【発明を解決するための手段】本発明は上記課題を解決する目的でなされたものであり,下記の構成から成る。
【0010】『(1)(i)酸の存在下,加熱により化学変化を受けて容易にアルカリ可溶性となり得る官能基(以下,官能基Aと略す。)を有するモノマー単位を構成成分として含んで成るポリマー(ポリマー1)と,(ii)酸の存在下,加熱により化学変化を受けてアルカリ可溶性となり得る官能基ではあるが,上記(i)に於ける官能基Aよりは化学変化を受け難い官能基(以下,官能基Bと略す。)を有するモノマー単位を構成成分として含んで成るポリマー(ポリマー2)と,を含んで成ることを特徴とするポリマー組成物。
・・・(中略)・・・
【0014】(5)更に感放射線照射により酸を発生する物質を含んで成る上記(1)?(4)の何れかに記載のポリマー組成物。」
(イ)「【0128】本発明のポリマー組成物をレジスト材料として用いる場合は,本発明のポリマー組成物以外に感放射線照射により酸を発生する物質(以下,「酸発生剤」と略記する。)が他の構成成分として含まれる。これらの構成成分は溶剤に溶解された状態で使用に供されるのが一般的である。
【0129】本発明で用いられる酸発生剤としては,感放射線照射により酸を発生し得る物質であってレジストパターン形成に悪影響を及ぼさないものであれば何れにても良いが,特に248.4nm付近の光透過性が良好でレジスト材料の高透明性を維持出来るか,又は露光により248.4nm付近の光透過性が高められレジスト材料の高透明性を維持出来る酸発生剤が好ましく挙げられる。その様な本発明に於て特に好ましい酸発生剤としては,例えば下記一般式[23],一般式[24],一般式[26],一般式[27],一般式[28]及び一般式[30]で示される化合物が挙げられる。
・・・(中略)・・・
【0138】
【化38】

【0139】[式中,R^(16)はアルキル基,フェニル基,置換フェニル基又はアラルキル基を表し,R^(17)及びR^(18)は夫々独立して水素原子,アルキル基,フェニル基,置換フェニル基,又はアラルキル基を表し,R^(19)はフルオロアルキル基,トリフルオロメチルフェニル基,メチル基,又はトリル基を表す。]
・・・(中略)・・・
【0151】一般式[27]に於て,R^(16),R^(17)及びR^(18)で示されるアルキル基としては,直鎖状,分枝状又は環状の何れにてもよく,好ましくは炭素数が1?8である,例えばメチル基,エチル基,n-プロピル基,イソプロピル基,シクロプロピル基,n-ブチル基,イソブチル基,tert-ブチル基,sec-ブチル基,n-ペンチル基,イソペンチル基,tert-ペンチル基,1-メチルペンチル基,シクロペンチル基,n-ヘキシル基,イソヘキシル基,シクロヘキシル基,ヘプチル基,オクチル基等が挙げられ,置換フェニル基としては,例えばトリル基,エチルフェニル基,tertーブチルフェニル基,クロルフェニル基等が挙げられ,アラルキル基としては,例えばベンジル基,フェネチル基,フェニルプロピル基,メチルベンジル基,メチルフェネチル基,エチルベンジル基等が挙げられる。R^(19)で示されるフルオロアルキル基のアルキル基としては,直鎖状又は分枝状の何れにてもよく,好ましくは炭素数が1?8である,例えばメチル基,エチル基,n-プロピル基,イソプロピル基,n-ブチル基,イソブチル基,tert-ブチル基,sec-ブチル基,n-ペンチル基,イソペンチル基,tert-ペンチル基,1-メチルペンチル基,n-ヘキシル基,イソヘキシル基,ヘプチル基,オクチル基等が挙げられ,置換されているフッ素原子の合計数としては,1?17のものが好ましく挙げられる。
・・・(中略)・・・
【0158】一般式[27]で示される酸発生剤としては,例えばトリフェニルスルホニウム・トリフルオロメタンスルホネート,トリフェニルスルホニウム・パーフルオロオクタンスルホネート,ジフェニル-p-トリルスルホニウム・パーフルオロオクタンスルホネート,トリス(p-トリル)スルホニウム・パーフルオロオクタンスルホネート,トリス(p-クロルベンゼン)スルホニウム・トリフルオロメタンスルホネート,トリス(p-トリル)スルホニウム・トリフルオロメタンスルホネート,トリメチルスルホニウム・トリフルオロメタンスルホネート,ジメチルフェニルスルホニウム・トリフルオロメタンスルホネート,ジメチル-p-トリルスルホニウム・トリフルオロメタンスルホネート,ジメチル-p-トリルスルホニウム・パーフルオロオクタンスルホネート等が挙げられる。
・・・(中略)・・・
【0161】本発明のレジスト材料は,一般式[1]で示されるポリマー及び一般式[2]で示されるポリマー各1種以上,又は一般式[1]で示されるポリマー及び一般式[2]で示されるポリマー各1種以上並びに重量平均分子量が300?15,000のフェノール性化合物,或は一般式[1]で示されるポリマー1種以上及び重量平均分子量が300?15,000のフェノール性化合物1種以上と,一般式[23],一般式[24],一般式[26],一般式[27],一般式[28]又は一般式[30]で示される酸発生剤の1種又は任意の2種以上を組合せて用いることが好ましいが,酸発生剤を2種以上組合せて使用する場合の好ましい例としては,248.4nm付近の光透過性が良好でレジスト材料の高透明性が維持出来,露光後の加熱処理(PEB)温度依存性が少なく,且つ露光により弱酸を発生する一般式[23]で示される酸発生剤と,一定の露光量に対して酸発生効率が高い,又は強酸を発生する一般式[24],一般式[26],一般式[27],一般式[28]又は一般式[30]で示される酸発生剤とを組合せて使用する事がパターンの裾部分の形状改善及びスカム除去の点から特に好ましい。」
(ウ)「【0188】
【作 用】本発明の作用について具体例で説明すると,先ず,KrFエキシマレーザ光,遠紫外光等で露光された部位は例えば下記式1,式2,式3,式4,又は式5で示される光反応に従って酸が発生する。
・・・(中略)・・・
【0191】
【式3】



キ 特開平8-123032号公報
特開平8-123032号公報(以下「周知例5」という。)は,本願優先日前に頒布された刊行物であって,当該周知例5には次の記載がある。(下線は,後述する周知事項2の認定に特に関係する箇所を示す。)
(ア)「【0001】
【発明の詳細な説明】
【産業上の利用発明】本発明は半導体素子等の製造に於いて使用されるレジスト材料に関する。詳しくは露光エネルギー源として紫外線,特に300nm以下の遠紫外光,例えばKrFエキシマレーザ光等を用いてポジ型のパターンを形成する際のレジスト材料及びパターン形成方法に関する。
・・・(中略)・・・
【0007】
【発明が解決しようとする問題点】この様に化学増幅型レジスト材料は従来のレジスト材料と比べて高感度化されたにもかかわらず,ポリマーの耐熱性が乏しい,基板との密着性が不良である,248.4 nm付近の光透過性が不十分である,解像性能が不十分である,経時的にパターン寸法が変動したり,パターン形状が劣化する,貯蔵安定性が不良である,フォーカスマージンが不足している,マスクリニアリティが不良である,或はパターン形状で裾引きやスカムが残る等の問題点を有し,実用化は難しい。従って,これ等問題点を改善した実用的な高感度レジスト材料が渇望されている現状にある。
【0008】
【発明の目的】本発明は上記した如き状況に鑑みなされたもので,紫外線,特に300nm以下の遠紫外光,KrFエキシマレーザ光等に対し高い透過性を有し,これ等光源による露光や電子線,軟X線照射に対して高い感度を有し,耐熱性及び基板との密着性が極めて優れ,高解像性能を有し,パターン寸法が経時変動せずに精度の高いパターンが得られ,貯蔵安定性に優れ,広いフォーカスマージンを有し,良好なマスクリニアリティを有し,且つ裾引きやスカムのない矩形のパターン形状が得られる実用的なレジスト材料及びこれを用いたパターン形成方法を提供することを目的とする。
【0009】
【発明の構成】上記目的を達成する為,本発明は下記の構成から成る。
『(1)下記一般式[1]
【0010】
【化13】

【0011】[式中,R^(1)は水素原子又はメチル基を表し,R^(2)及びR^(3)夫々独立して水素原子,炭素数1?6の直鎖状,分枝状又は環状のアルキル基,炭素数1?6の直鎖状又は分枝状のハロアルキル基,又はフェニル基を表し(但し,R^(2)及びR^(3)が共に水素原子の場合は除く。),また,R^(2)とR^(3)で炭素数2?5のメチレン鎖を形成していても良く,R^(4)は炭素数1?10の直鎖状,分枝状又は環状のアルキル基,炭素数1?6の直鎖状,分枝状又は環状のハロアルキル基,アセチル基,又はアラルキル基を表し,R^(5)は水素原子,ハロゲン原子,炭素数1?6の直鎖状,分枝状又は環状のアルキル基,炭素数1?6の直鎖状,分枝状又は環状のアルコキシ基,テトラヒドロピラニルオキシ基,テトラヒドロフラニルオキシ基,tert-ブトキシカルボニルオキシ基,tert-ブトキシカルボニルメトキシ基,又はアセチルオキシ基を表し,k,l及びmは夫々独立して自然数を表す(但し,0.10≦(k+m)/(k+r+m)≦0.90で且つ0.01≦m/(k+r+m)≦0.25である。]で示されるポリマーと,300 nm以下の遠紫外線又はKrFエキシマレーザー光を露光することにより酸を発生する感光性化合物と,これらを溶解可能な溶剤とを含んで成るレジスト材料。」
(イ)「【0070】本発明で用いられる露光により酸を発生する感光性化合物(以下,「酸発生剤」と略記する。)としては,文字通り露光により酸を発生する感光性化合物でレジストパターン形成に悪影響を及ぼさないものであって,特に248.4nm付近の光透過性が良好でレジスト材料の高透明性を維持出来るか,又は露光により248.4nm付近の光透過性が高められレジスト材料の高透明性を維持できる酸発生剤が挙げられる。そのような本発明に於て特に好ましい酸発生剤としては,例えば下記一般式[2],一般式[3],一般式[5],一般式[6]又は一般式[9]又は一般式[12]で示される化合物が挙げられる。
・・・(中略)・・・
【0091】
【化44】

【0092】[式中,R^(25)は炭素数1?4の直鎖状又は分枝状のアルキル基,フェニル基,置換フェニル基,又はアラルキル基を表し,R^(26)は水素原子,ハロゲン原子,炭素数1?6の直鎖状,分枝状又は環状のアルキル基を表し,R^(27)は炭素数1?8の直鎖状又は分枝状のパーフルオロアルキル基,炭素数1?8の直鎖状,分枝状又は環状のアルキル基,1ーナフチル基,2ーナフチル基,10ーカンファー基,フェニル基,トリル基,2,5-ジクロルフェニル基,1,3,4-トリクロルフェニル基,又はトリフルオロメチルフェニル基を表す。]
・・・(中略)・・・
【0101】一般式[12]に於て,R^(25)で示される炭素数1?4のアルキル基としては,メチル基,エチル基,プロピル基,ブチル基が挙げられる(直鎖状又は分枝状の何れにても可)。R^(26)で示される炭素数1?6のアルキル基としては,メチル基,エチル基,プロピル基,ブチル基,ペンチル基,ヘキシル基が挙げられる(直鎖状,分枝状又は環状の何れにても可)。R^(25)で示される置換フェニル基としては,トリル基,エチルフェニル基,tert-ブチルフェニル基,クロルフェニル基が挙げられる(置換位置はo-,m-又はp-位の何れにても可)。R^(25)で示されるアラルキル基としては,ベンジル基,フェネチル基が挙げられる。R^(26)で示されるハロゲン原子としては,塩素,臭素,フッ素,ヨウ素が挙げられる。R^(27)で示される炭素数1?8のパーフルオロアルキル基としては,トリフルオロメチル基,ペンタフルオロエチル基,パーフルオロプロピル基,パーフルオロブチル基,パーフルオロペンチル基,パーフルオロヘキシル基,パーフルオロヘプチル基,パーフルオロオクチル基が挙げられる(直鎖状又は分枝状の何れにても可)。又,R^(27)で示される炭素数1?8のアルキル基としては,メチル基,エチル基,プロピル基,ブチル基,ペンチル基,ヘキシル基,ペプチル基,オクチル基,ノニル基,デシル基が挙げられる(直鎖状又は分枝状の何れにても可)。
・・・(中略)・・・
【0107】そして,一般式[12]で示される化合物として,例えばトリフェニルスルホニウム・トリフルオロメタンスルホネート,トリフェニルスルホニウム・パーフルオロオクタンスルホネート,ジフェニル-p-トリルスルホニウム・パーフルオロオクタンスルホネート,トリス(p-トリル)スルホニウム・パーフルオロオクタンスルホネート,トリス(p-クロルベンゼン)スルホニウム・トリフルオロメタンスルホネート,トリス(p-トリル)スルホニウム・トリフルオロメタンスルホネート,ジメチルフェニルスルホニウム・トリフルオロメタンスルホネート,ジメチルトリルスルホニウム・トリフルオロメタンスルホネート,ジメチルトリルスルホニウム・パーフルオロオクタンスルホネート,トリフェニルスルホニウム・p-トルエンスルホネート,トリフェニルスルホニウム・メタンスルホネート,トリフェニルスルホニウム・n-ブタンスルホネート,トリフェニルスルホニウム・n-オクタンスルホネート,トリフェニルスルホニウム・1-ナフタレンスルホネート,トリフェニルスルホニウム・2-ナフタレンスルホネート,トリフェニルスルホニウム・10-カンファースルホネート,トリフェニルスルホニウム・2,5-ジクロルベンゼンスルホネート,ジフェニルトリルスルホニウム・1,3,4-トリクロルベンゼンスルホネート,ジメチルトリルスルホニウム・p-トルエンスルホネート,ジフェニルトリルスルホニウム・2,5-ジクロルベンゼンスルホネート等が挙げられるがこれ等に限定されるものではないことは言うまでもない。
・・・(中略)・・・
【0108】本発明のレジスト材料の好ましい態様としては,一般式[1]で示されるポリマーと,一般式[2]で示される酸発生剤,一般式[3]で示される酸発生剤,一般式[5]で示される酸発生剤,一般式[6]で示される酸発生剤,一般式[9]で示される酸発生剤及び一般式[12]で示される酸発生剤から成る群より選ばれた1種以上の酸発生剤との組合せが挙げられる。2種以上の酸発生剤を組合せて使用する場合の好ましい例としては,248.4nm付近の光透過性が良好でレジスト材料の高透明性が維持出来,PEB温度依存性が少なく,且つ露光により弱酸を発生する一般式[2]で示される酸発生剤1種以上と,一定の露光量に対して酸発生効率が高い,又は強酸を発生する一般式[3]で示される酸発生剤,一般式[5]で示される酸発生剤,一般式[6]で示される酸発生剤,一般式[9]で示される酸発生剤,及び一般式[12]で示される酸発生剤から成る群より選ばれた1種以上の酸発生剤とを組合せて使用することがパターンの裾部分の形状改善及びスカム除去の点から特に好ましい。
【0109】更に好ましくは,一般式[2]で示される酸発生剤1種以上と,一般式[3]で示される酸発生剤,一般式[9]で示される酸発生剤,及び一般式[12]で示される酸発生剤から成る群より選ばれた1種以上の酸発生剤との組合せである。
【0110】尚,裾引きやスカムの面で極めて有効な一般式[12]で示される酸発生剤を単独で使用する場合,Delay Timeの影響を受けてパターン形状不良を引き起こす場合があるが,オーバーコート膜を併用する事により,この問題を克服出来る。また,一般式[12]で示される酸発生剤を用いる場合,寸法変動が生じる場合があるが,例えば一般式[1]で示されるポリマー中の一般式[15]で示されるモノマー単位の比率を増加させることにより改善できる。」
(ウ)「【0123】
【作 用】本発明の作用について具体例で説明すると,先ず,KrFエキシマレーザ光,遠紫外光等で露光された部位は例えば下記式1,式2,式3,式4又は式5で示される光反応に従って酸が発生する。
・・・(中略)・・・
【0128】
【式5】


(エ)「【0212】実施例18?29
下記表6?9の各組成から成るフォトレジスト材料を夫々調製した。
・・・(中略)・・・
【0214】
【表7】

・・・(中略)・・・
【0216】
【表9】



ク 前記オないしキからみて,「酸発生剤として,スルホニウムイオンが同種又は異種の置換又は非置換芳香族基を3つ有し,露光によりパーフルオロオクタンスルホン酸を発生するスルホニウム塩(周知例3では「ジフェニルトリルスルホニウム・パーフルオロオクタンスルホネート」,周知例4では「トリフェニルスルホニウム・パーフルオロオクタンスルホネート,ジフェニル-p-トリルスルホニウム・パーフルオロオクタンスルホネート,トリス(p-トリル)スルホニウム・パーフルオロオクタンスルホネート」,周知例5では「ジフェニル-p-トリルスルホニウム・パーフルオロオクタンスルホネート,トリス(p-トリル)スルホニウム・パーフルオロオクタンスルホネート」。)を用いること」(以下「周知事項2」という。)が本願優先日前に周知であったと認められる。

(3)対比
本願補正発明と引用発明とを対比する。
ア 引用発明の「化学増幅ポジ型フォトレジスト組成物」,「アルカリ可溶性樹脂」である「式(Polym.1)で示される部分的に水酸基の水素原子をtert-ブトシキカルボニル基で保護したポリヒドロキシスチレン」と「式(Polym.2)で示される部分的に水酸基の水素原子をテトラヒドロフラニル基で保護したポリヒドロキシスチレン」の混合物,「一般式(1)で表されるスルホニウム塩」である「式(PAG.2)で示されるスルホニウム塩」と「一般式(8)で表されるオニウム塩」である「式(PAG.4)で示されるオニウム塩」,及び,当該「スルホニウム塩」と「オニウム塩」からなる「酸発生剤」は,本願補正発明の「化学的に増幅されたポジ型フォトレジスト組成物」,「樹脂」,「第1および第2の光酸発生化合物」,及び,「光酸発生化合物の混合物」にそれぞれ相当する。

イ 引用例の記載事項(カ)で摘記した実施例10においては矩形のパターンが形成されているのであるから,引用発明の「式(PAG.2)で示されるスルホニウム塩」の量である2重量部,及び,「式(PAG.4)で示されるオニウム塩」の量である2重量部が,引用発明の「化学増幅ポジ型フォトレジスト組成物」を用いて形成したレジスト膜を現像するのに十分な量であることは明らかである。
したがって,引用発明の「一般式(1)で表されるスルホニウム塩」である「式(PAG.2)で示されるスルホニウム塩」と「一般式(8)で表されるオニウム塩」である「式(PAG.4)で示されるオニウム塩」の混合物からなる「酸発生剤」の量と,本願補正発明の「光酸発生化合物の混合物」の量とは,「組成物の露光されたコーティング層を現像するのに十分な量」である点で一致する。

ウ 引用発明の「式(PAG.2)で示されるスルホニウム塩」が,露光(光活性化)により10-カンファースルホン酸を発生し,引用発明の「式(PAG.4)で示されるオニウム塩」が,露光(光活性化)によりトリフルオロメチルスルホン酸を発生することが当業者に自明であるから,引用発明の「式(PAG.2)で示されるスルホニウム塩」及び「式(PAG.4)で示されるオニウム塩」と,本願補正発明の「第1および第2の光酸発生化合物」は,「光活性化により,それぞれ第1および第2の光酸を生成」する点で一致する。

エ 本願の出願当初明細書の【0050】に示された各種酸の大きさ及びpKa値を参酌すると,引用発明の「式(PAG.2)で示されるスルホニウム塩」が発生する10-カンファースルホン酸は,大きさが193立方オングストロームで,pKa値が-1.77であり,引用発明の「式(PAG.4)で示されるオニウム塩」が発生するトリフルオロメチルスルホン酸は,その大きさが79立方オングストロームで,pKa値が-5.21であるから,両酸の大きさの差は114立方オングストロームであるところ,pKa値の小さい酸が強い酸であるから,両酸のうち強い酸はトリフルオロメチルスルホン酸である。
したがって,引用発明の「式(PAG.2)で示されるスルホニウム塩」及び「式(PAG.4)で示されるオニウム塩」と,本願補正発明の「第1および第2の光酸発生化合物」は,それぞれが生成する「第1および第2の光酸の大きさが少なくとも40立方オングストローム異なり,第1および第2の光酸の一方が強い光酸である」点で一致する。

オ 引用発明の「式(PAG.2)で示されるスルホニウム塩」及び「式(PAG.4)で示されるオニウム塩」は,どちらもスルホニウム化合物であるから,本願補正発明の「第1および第2の光酸発生化合物」と,「両方がスルホニウム化合物である」点で一致する。

カ 前記アないしオから,本願補正発明と引用発明とは,
「化学的に増幅されたポジ型フォトレジスト組成物であって,
樹脂;および
該組成物の露光されたコーティング層を現像するのに十分な量の光酸発生化合物の混合物であって,
第1および第2の光酸発生化合物を含み,光活性化により,該第1および第2の酸発生化合物はそれぞれ第1および第2の光酸を生成し,該第1および第2の光酸の大きさが少なくとも40立方オングストローム異なり,第1および第2の光酸の一方が強い光酸である,光酸発生化合物の混合物
を含み,
前記第1および第2の光酸発生化合物の両方がスルホニウム化合物である,化学的に増幅されたポジ型フォトレジスト組成物。」である点で一致し,次の点で相違している。

相違点1:
本願補正発明の樹脂が,「アルキルアクリレート単位を含み,本質的にフェニルもしくは他の芳香族単位を含まない」ものであるのに対して,
引用発明のアルカリ可溶性樹脂が,式(Polym.1)で示される部分的に水酸基の水素原子をtert-ブトシキカルボニル基で保護したポリヒドロキシスチレン40重量部と,式(Polym.2)で示される部分的に水酸基の水素原子をテトラヒドロフラニル基で保護したポリヒドロキシスチレン40重量部との混合物であって,芳香族単位を含んでいる点。

相違点2:
「第1及び第2の光酸」のうちの「強い光酸」が,
本願補正発明では,パーフルオロオクタンスルホン酸,パーフルオロヘキサンスルホン酸,パーフルオロ(4-エチル)シクロヘキサンスルホン酸,または電子吸引基で置換されている芳香族スルホン酸であるのに対して,
引用発明では,トリフルオロメチルスルホン酸である点。

(4)判断
前記相違点1及び2について検討する。
ア 相違点1について
(ア)引用例の【0051】(前記(2)ア(エ))等の記載からみて,引用発明の「式(PAG.2)で示されるスルホニウム塩」及び「式(PAG.4)で示されるオニウム塩」からなる「酸発生剤」は,有機溶媒,アルカリ可溶性樹脂及び酸発生剤を含有する二成分系の化学増幅型ポジ型レジスト材料の酸発生剤として用いることができるものである。
(イ)引用例の【0002】(前記(2)ア(ア)),【0013】(前記(2)ア(イ)),【0095】(前記(2)ア(カ))等の記載からみて,引用発明の化学増幅ポジ型フォトレジスト組成物は,高解像性を実現するために,遠紫外線を光源とするリソグラフィーに用いるためのものであって,光源としては,遠紫外線の中でも特にKrFエキシマレーザー(波長248nm)を想定しているものと認められる。
(ウ)前記(2)エで認定したとおり,
「酸によりアルカリ可溶性を生じる樹脂と酸発生剤からなる二成分系の化学増幅ポジ型フォトレジスト組成物において,
前記樹脂として,波長220nm以下の極遠紫外域で強い吸収をもつ芳香環をその構造中に有していないものを用いることで,ArFエキシマレーザ等の前記極遠紫外域の光を露光光としたリソグラフィー用のレジストとして使用することができ,
そのような樹脂として,酸により解裂し極性変換を起こすtert-ブチル基,メチル基,エチル基あるいはプロピル基を有するアクリレート単位と,ドライエッチング耐性を付与するための脂環族基を有するアクリレート又はメタクリレート単位とを有するものを用いることができ,
前記酸発生剤には,スルホニウム塩を用いることができること。」が本願優先日前に周知であったと認められる。
(エ)前記(ア)ないし(ウ)からみて,引用発明において,更なる高解像性を実現することを目的として,例えばKrFエキシマレーザーより短波長のArFエキシマレーザー(波長193nm)等の極遠紫外線を光源とするリソグラフィーに対応できるものとするために,引用発明の「式(Polym.1)で示される部分的に水酸基の水素原子をtert-ブトシキカルボニル基で保護したポリヒドロキシスチレン」と「式(Polym.2)で示される部分的に水酸基の水素原子をテトラヒドロフラニル基で保護したポリヒドロキシスチレン」からなる「アルカリ可溶性樹脂」,及び,「溶解阻止剤」である「式(DRI.1)で示される2,2’-ビス(4-tert-ブトキシカルボニルオキシフェニル)プロパン」に代えて,周知事項1の「波長220nm以下の極遠紫外域で強い吸収をもつ芳香環をその構造中に有していない」樹脂であって,「酸により解裂し極性変換を起こすtert-ブチル基,メチル基,エチル基あるいはプロピル基を有するアクリレート単位と,ドライエッチング耐性を付与するための脂環族基を有するアクリレート又はメタクリレート単位とを有する」樹脂を採用し,二成分系の化学増幅ポジ型フォトレジスト組成物として構成することは,周知事項1に基づいて当業者が容易に想到し得たことである。
(オ)前記(エ)の「波長220nm以下の極遠紫外域で強い吸収をもつ芳香環をその構造中に有していない」ことは,本願補正発明の「本質的にフェニルもしくは他の芳香族単位を含まない」ことに相当し,前記(エ)の「酸により解裂し極性変換を起こすtert-ブチル基,メチル基,エチル基あるいはプロピル基を有するアクリレート単位」は,本願補正発明の「アルキルアクリレート単位」に該当する。
したがって,引用発明において,相違点1に係る本願補正発明の発明特定事項のように構成することは,周知事項1に基づいて当業者が容易に想到し得たことである。

イ 相違点2について
(ア)引用発明は,「一般式(8)で表されるオニウム塩」として,「式(PAG.4)で示されるオニウム塩」を配合したものであるが,一般式(8)に該当するものの中で,どのようなオニウム塩を配合するのかは,当業者が適宜決定できる事項である。
(イ)前記(2)クで認定したとおり,「酸発生剤として,スルホニウムイオンが同種又は異種の置換又は非置換芳香族基を3つ有し,露光によりパーフルオロオクタンスルホン酸を発生するスルホニウム塩を用いること」が本願優先日前に周知であったと認められるところ,当該「スルホニウム塩」は,前記(ア)の「一般式(8)で表されるオニウム塩」に該当する。
(ウ)前記(ア)及び(イ)からみて,引用発明において,「一般式(8)で表されるオニウム塩」として,「式(PAG.4)で示されるオニウム塩」に代えて,周知事項2の「スルホニウムイオンが同種又は異種の置換又は非置換芳香族基を3つ有し,露光によりパーフルオロオクタンスルホン酸を発生するスルホニウム塩」を用いることは,当業者が適宜なし得たことである。
(エ)本願の発明の詳細な説明の【0050】に示された各種酸の大きさ及びpKa値を参酌すると,パーフルオロオクタンスルホン酸は,その大きさが244立方オングストロームで,pKa値が-4.71である。
前記エで述べたとおり,引用発明の「式(PAG.2)で示されるスルホニウム塩」が発生する10-カンファースルホン酸は,大きさが193立方オングストロームで,pKa値が-1.77であるから,前記(ウ)の変更を行った引用発明は,酸発生剤が発生する10-カンファースルホン酸及びパーフルオロオクタンスルホン酸のうち,強い酸がパーフルオロオクタンスルホン酸である。
したがって,前記(ウ)の変更を行った引用発明は,相違点2に係る本願補正発明の発明特定事項を具備している。
また,10-カンファースルホン酸及びパーフルオロオクタンスルホン酸の大きさの差は51立方オングストロームであって,本願補正発明の「少なくとも40立方オングストローム異なる」という第1及び第2の光酸の大きさの差に係る規定を依然として満たしているから,前記(ウ)の変更を行うことによって,引用発明と本願補正発明との間に相違点1及び2以外の新たな相違点が生じることはない。
(オ)本願補正発明の「強い光酸が,パーフルオロオクタンスルホン酸,パーフルオロヘキサンスルホン酸,パーフルオロ(4-エチル)シクロヘキサンスルホン酸,または電子吸引基で置換されている芳香族スルホン酸である」という発明特定事項について,本願の発明の詳細な説明には,【0009】に「例えば,好ましい「強い」光発生された酸の実例としては,パーフルオロ置換されたアルキルスルホン酸,例えばパーフルオロオクタンスルホン酸,パーフルオロヘキサンスルホン酸,パーフルオロブタンスルホン酸,パーフルオロ(4-エチル)シクロヘキサンスルホン酸,トリフルオロメタンスルホン酸等が挙げられる。さらなる適当な「強い」光発生された酸としては,電子吸引基,例えばフルオロ,ニトロ,シアノおよびトリフルオロメチルで置換されている芳香族スルホン酸が挙げられる。本発明のブレンドにおいて使用するのに適当な「強い」光発生された酸としては,ペンタフルオロベンゼンスルホン酸,2-トリフルオロメチルベンゼンスルホン酸,3-トリフルオロメチルベンゼンスルホン酸,4-トリフルオロメチルベンゼンスルホン酸およびビス(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホン酸,特に3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホン酸が挙げられる。」(下線は,相違点2に係る本願補正発明の発明特定事項において列挙された光酸を示す。)と記載されており,当該記載からは,本願補正発明において,「第1および第2の光酸」のうち「強い光酸」を「電子吸引基で置換されている芳香族スルホン酸」(本願補正発明において,強い光酸として列挙された物質の一つ)又はパーフルオロ置換されたアルキルスルホン酸とするのが好ましいことを把握できるが,これらの酸とすることで如何なる効果が得られるのかは,当該記載からも本願の出願当初明細書の他の記載からも把握することができない。
また,前記記載から,「パーフルオロオクタンスルホン酸,パーフルオロヘキサンスルホン酸,パーフルオロ(4-エチル)シクロヘキサンスルホン酸」(本願補正発明において,「電子吸引基で置換されている芳香族スルホン酸」以外の「強い光酸」として列挙された物質)が,「強い光酸」として好ましいパーフルオロ置換されたアルキルスルホン酸の例であることを把握できるが,パーフルオロ置換されたアルキルスルホン酸のうちで,これらの酸を用いることで,例えば,「トリフルオロメタンスルホン酸」(引用発明における「強い光酸」)等の他のパーフルオロ置換されたアルキルスルホン酸を用いた場合に比べて如何なる効果が得られるのかは,当該記載からも本願の出願当初明細書の他の記載からも把握することができない。
したがって,本願補正発明において,相違点2に係る本願補正発明の発明特定事項を具備することに格別の技術上の意義を見出すことはできない。
(カ)前記(ウ)ないし(オ)からみて,引用発明において,相違点2に係る本願補正発明の発明特定事項のように構成することは,周知事項2に基づいて当業者が容易に想到し得たことである。
(キ)なお,仮に,相違点2に係る本願補正発明の発明特定事項の「強い光酸」が大きい光酸を意味しているとした場合であっても,パーフルオロオクタンスルホン酸の大きさは244立方オングストロームであり,10-カンファースルホン酸の大きさは193立方オングストロームであって,大きい光酸(すなわち「強い光酸」)はパーフルオロオクタンスルホン酸であるから,前記(カ)の結論が変わることはない。

(5)効果について
本願補正発明が有する効果は,引用例1の記載,周知事項1及び周知事項2から当業者が予測することができた程度のものである。

(6)独立特許要件についてのまとめ
以上のとおりであるから,本願補正発明は,引用発明,周知事項1及び周知事項2に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものであるから,特許法29条2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。
したがって,本件補正は,改正前特許法17条の2第5項において準用する同法126条5項の規定に違反するので,同法159条1項において読み替えて準用する同法53条1項の規定により却下すべきものである。

第3 本願発明について
1 本願発明
本件補正は前記のとおり却下されたので,本願の請求項1ないし4に係る発明は本件補正前の特許請求の範囲の請求項1ないし4に記載されたとおりのものであるところ,そのうち,請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は,前記第2〔理由〕1(1)に本件補正前の請求項1として示したとおりのものである。

2 引用例
原査定の拒絶の理由で請求項1に係る発明に対して引用された引用例の記載事項及び引用発明については,前記第2〔理由〕3(2)アのとおりである。

3 対比・判断
本願発明と引用発明とを対比すると,本願発明と引用発明とは,前記第2〔理由〕3(3)で示した相違点1(ただし「本願補正発明」を「本願発明」に読み替える。)で相違し,その余の点で一致する。
そして,引用発明において,相違点1に係る本願発明の発明特定事項のように構成することは,前記第2〔理由〕3(4)アで述べたとおり,周知事項1に基づいて当業者が容易に想到し得たことである。
したがって,本願発明は,当業者が引用発明及び周知事項1に基づいて容易に発明をすることができたものである。

4 むすび
以上のとおり,本願発明は,引用発明及び周知事項1に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから,特許法29条2項の規定により,特許を受けることができない。
したがって,本願は,他の請求項について検討するまでもなく,拒絶すべきものである。
よって,結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2014-03-31 
結審通知日 2014-04-01 
審決日 2014-04-17 
出願番号 特願2010-89034(P2010-89034)
審決分類 P 1 8・ 575- Z (G03F)
P 1 8・ 121- Z (G03F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 倉本 勝利  
特許庁審判長 藤原 敬士
特許庁審判官 西村 仁志
清水 康司
発明の名称 光酸発生剤のブレンドを含むフォトレジスト組成物  
代理人 特許業務法人センダ国際特許事務所  
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