• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 訂正 ただし書き2号誤記又は誤訳の訂正 訂正する H04L
管理番号 1293905
審判番号 訂正2014-390117  
総通号数 181 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2015-01-30 
種別 訂正の審決 
審判請求日 2014-08-21 
確定日 2014-10-20 
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第4775665号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 特許第4775665号に係る特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり一群の請求項ごとに訂正することを認める。 
理由 第1 請求の要旨

本件審判請求の要旨は、特許第4775665号の特許請求の範囲を、本件審判請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおりに一群の請求項ごとに訂正することを求めるものであり、その訂正の内容は審判請求書によれば次のとおりである。

(1)訂正事項
特許請求の範囲の請求項12に「前記MAC」とあるのを、「前記MACインターフェース」に訂正する。(以下「本件訂正事項」という。)

第2 本件訂正の適否についての判断
(1)訂正の目的、新規事項の有無等について

本件訂正事項は、誤記又は誤訳の訂正を目的として、特許請求の範囲の請求項12に「前記MAC」とあるのを、「前記MACインターフェース」に訂正するものである。

本件特許は外国語書面によるものであるところ、外国語書面出願における外国語特許請求の範囲の請求項19には、「The OLT according to claim 18, wherein the MAC interface further determines whether an optical fiber ring connected to the OLT has a fault and calculates an address of the fault according to the first signal.」と記載されていた。
これに対して、平成20年2月27日に提出した外国語特許請求の範囲の翻訳文において、請求項19は以下のとおり翻訳されていた。(下線部は当審において付加した。以下同じ。)
「【請求項19】
前記MACは、さらに、該OLTに接続された一の光ファイバーリングにおいて一の障害が発生しているかを判定し、前記第一信号に従って該障害の一のアドレスを算出する、
請求項18に記載のOLT。」
そして、平成23年4月25日付け手続補正書でした、特許請求の範囲の補正によって、上記請求項19は、請求項12に補正されて本件特許の登録を受けた。
すなわち、本来、上記請求項19は「前記MACインターフェース」と翻訳されるべきであったものが誤訳され、誤訳されたままの記載で請求項12として補正され、特許の登録を受けたものである。

したがって、請求項12における「前記MAC」なる記載を「前記MACインターフェース」と訂正することは、誤訳の訂正を目的とするものといえる。

また、請求項12は請求項11の記載を引用する請求項であり、引用される請求項11には以下のとおり記載されている。
「【請求項11】
自己回復機能を有するリング型PONに適合可能なOLTであって、
第二信号を送信し、第一信号を受信する第一送受信機と、
前記第一送受信機に接続され、第一送受信端と第二送受信端とを有し、前記第一信号を該第一送受信端から、又は該第一送受信端と該第二送受信端から該第一送受信機に送り、前記第二信号を該第一送受信機から該第一送受信端に、又は該第一送受信端と該第二送受信端に送る光結合器と、
前記第一送受信機と前記光結合器を制御するMACインターフェースとを含み、
前記光結合器は、第一の1×2二方向光結合器と、前記第一の1×2二方向光結合器に接続され、前記MACインターフェースに制御される1×2光スイッチとを含むOLT。」
ここで、請求項11においては「MAC」は文言上記載されていないが「MACインターフェース」は記載されており、かつ「前記MACインターフェース」との記載によって「MACインターフェース」の定義を指し示している。そして、請求項12における「前記MAC」は、引用される請求項における「MAC」を指し示すものであるところ、引用される請求項11には「MAC」に関連して「MACインターフェース」しか記載されていないから、請求項12の「前記MAC」は請求項11における「MACインターフェース」を指し示すものであると解釈する他ないものである。

したがって、請求項12における「前記MAC」なる記載を「前記MACインターフェース」と訂正することは、誤記の訂正を目的とするものともいえる。

本件訂正事項は、上述のとおり、明らかな誤記又は誤訳の訂正を目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。

そして、本件訂正事項は、願書に添付した外国語書面に記載した事項の範囲内においてなされるものである。

したがって、本件訂正事項は、特許法第126条第1項ただし書き第2号に掲げる事項を目的とし、かつ、同条第5項及び第6項の規定に適合する。

(2)独立特許要件について

上述のように本件訂正事項は、特許法第126条第1項ただし書き第2号に規定する誤記又は誤訳の訂正を目的とするものであるから、同条第7項の規定に基づき、訂正後の特許請求の範囲に記載されている発明が、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか否かについて、以下に検討する。

ア.訂正後の特許請求の範囲の請求項12に記載の発明について

本件訂正事項は、特許請求の範囲の請求項12の訂正であるが、上述のように本件訂正事項は、明らかな誤記又は誤訳の訂正を目的とするものであって、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないから、訂正後の特許請求の範囲の請求項12に記載の発明は、訂正前の特許請求の範囲の請求項12に記載されている発明と同じく、特許出願の際に独立して特許を受けることができるものである。

イ.訂正後の特許請求の範囲の請求項13ないし18に記載の発明について

訂正後の請求項13ないし18については、明示的な訂正事項は存在せず、訂正後の請求項12の記載を引用している点で実質的に訂正されているもので、上述のように明らかな誤記又は誤訳の訂正を目的とするものであるから、訂正前の特許請求の範囲の請求項13ないし18に記載されている発明と同じく、特許出願の際に独立して特許を受けることができるものである。

ウ.まとめ

以上のとおり、訂正後の特許請求の範囲の請求項12に記載の発明および訂正後の請求項13ないし18に記載の発明は、独立して特許を受けることができないものと判断すべき理由を発見しないから、本件訂正事項は特許法第126条第7項の規定に適合する。

(3)一群の請求項について

本件訂正事項に係る訂正後の請求項12ないし18は、本件訂正事項を含む請求項12の記載を、請求項13ないし18がそれぞれ引用しているものであるから、当該訂正後の請求項12ないし18は、特許法施行規則第46条の2第1号、及び第2号に規定する関係を有する一群の請求項である。

そうすると、本件訂正事項は、当該一群の請求項についてなされているものと認められるから、特許法第126条第3項の規定に適合するものである。

第3 むすび

したがって、本件審判の請求である請求項12ないし18からなる一群の請求項に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書き第2号に掲げる事項を目的とし、かつ、同条第3項、及び第5項ないし第7項の規定に適合する。

よって、結論のとおり審決する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
自己回復機能を有するリング型パッシブ光ネットワーク
【技術分野】
【0001】
本発明は、全般的にリング型パッシブ光ネットワーク(PON)に関し、特に自己回復機能を有するリング型PONに関する。
【背景技術】
【0002】
ネットワーク上を伝送されるデータの量はネットワークユーザの増加に伴って増えている。データを電気信号として伝送する従来の通信技術においては、電気信号の帯域幅に制限があるためにネットワーク上で混雑が発生し得る。したがって、ネットワークユーザに多様なネットワークサービスを提供するネットワークサービスプロバイダの多くが光ファイバー通信を採用している。
【0003】
光ファイバー通信においては、電気信号を用いた無線もしくは有線の通信よりも大きい帯域幅が得られるので、より大容量のデータを伝送することができより良いネットワークサービスの提供が可能となる。現在、光ファイバー通信システムにおいては通常パッシブ光ネットワーク(PON)が用いられる。PONにおいては受動装置が用いられ交換装置があまり必要でないので、維持が容易であり消費電力量も少ない。ネットワークユーザが高速大容量にてデータの送受信ができるようにするべく、今日、多くの国が光ファイバー通信技術を用いたファイバー・ツー・ザ・ホーム(FFTH)、ファイバー・ツー・ザ・カーブ(FFTC)、及びファイバー・ツー・ザ・ビルディング(FFTB)等のPONの開発に勤しんでいる。したがって、PONは、今日の主要な通信技術の一つとしての役割を担っている。
【0004】
PONのトポロジーは、ツリー型トポロジー(もしくはスター型トポロジーと呼称される)、バス型トポロジー、及びリング型トポロジーに分類することができる。また、PONの多重方式には、時分割多重(TDM)、波分割多重(WDM)、符号分割多重(CDM)等がある。現実における必要性と環境にしたがって異なるトポロジーと多重方式のPON(たとえば、リング型TDM PON、ツリー型CDM PON、もしくはバス型TDM PON)を構築することができる。
【0005】
図1Aは、従来のリング型PON 1A_Netを示す図である。リング型PON 1A_Netには、n個の光ネットワークユニット(ONU)1A_ONU1、1A_ONU2、・・・、1A_ONUnと、光ファイバーリング1A_FIBER_RING、及び光回線終端装置(OLT)1A_OLTが含まれる。図1Aに示すように、光ファイバーリング1A_FIBER_RINGの二つの送受信端はOLT 1A_OLTに接続され、ONU 1A_ONU1乃至1A_ONUnは光ファイバーリング1A_FIBER_RINGを介してOLT1A_OLTに接続し、リング型PON 1A_Netを形成して互いに通信する。
【0006】
OLT 1A_OLTは、ダウンストリーム信号(図1Aにおいて実線矢で示す)を送信し、アップストリーム信号(図1Aにおいて点線矢で示す)を受信する。ONU 1A_ONU1乃至1A_ONUnはダウンストリーム信号を受信してアップストリーム信号を送信する。完全な二重機能を達成するべく、アップストリーム信号とダウンストリーム信号は波長が異なる光信号であり、たとえば、アップストリーム信号の波長は1310nmであり、ダウンストリーム信号の波長は1490nmである。
【0007】
光ファイバーリング1A_FIBER_RINGに障害がなければ、リング型PON 1A_NETにおけるOLT 1A_OLTとONU 1A_ONU1乃至1A_ONUnは異なる多重方式(たとえば、TDM)を用いて衝突することなく互いに通信することができる。
【0008】
しかし、光ファイバーリングにおいては何らかの人的エラー(たとえば、火事)もしくは不可抗力(たとえば、地震と台風)により障害が発生し得る。この場合、障害発生箇所以降のONUはOLTに接続したり互いに通信したりすることができなくなる。図1Bは、光ファイバーリング1A_FIBER_RINGにおいて障害1A_FAULTが発生した場合のリング型 PON 1A_NETを示す図である。図1Bに示すように、障害1A_FAULTがONU 1A_ONU3と1A_ONU4において発生したとき、障害1A_FAULTの発生箇所以降のONU 1A_ONU4乃至1A_ONUnはそれ以降OLT 1A_OLTに接続したり互いに通信したりすることができなくなり、したがってONU 1A_ONU4乃至1A_ONUnからのアップストリーム信号をOLT 1A_OLTに送信することができず、また、OLT 1A_OLTからのダウンストリーム信号をONU 1A_ONU4乃至1A_ONUnに送信することができない。
【0009】
図1Cは、図1BにおけるONU 1A_ONU3の構成と信号を示す図である。ONU 1A_ONU3には、二方向光結合器(CPR)1C0、送受信機1C1、及び媒体アクセス制御(MAC)インターフェース1C2が含まれる。二方向光結合器1C0は、送受信機1C1に接続される。MACインターフェース1C2は送受信機1C1を制御してアップストリーム信号を送信させ、ダウンストリーム信号を受信させる。二方向光結合器1C0は、端CPR_0、CPR_1、及びCPR_2を備える1×2二方向光結合器であり、その端CPR_0において受信したダウンストリーム信号をその端CPR_1とCPR_2に送り、その端CPR_1とCPR_2において受信したアップストリーム信号をその端CPR_0に送る。本例においては、障害1A_FAULTがONU 1A_ONU3と1A_ONU4において発生したので端CPR_1においてはアップストリーム信号が受信されない。
【0010】
送受信機1C1は、送信器1C10、受信器1C11、及び波分割マルチプレクサ1C12を含む。波分割マルチプレクサ1C12は送信器1C10と受信器1C11に接続される。送信器1C10は波長が1310nmのアップストリーム信号を送信し、受信器1C11は波長が1490nmのダウンストリーム信号を受信し、送信器1C10と受信器1C11はMACインターフェース1C2に制御される。波分割マルチプレクサ1C12は受信したダウンストリーム信号を受信器1C11に送り、送信器1C10から受け取ったアップストリーム信号を二方向光結合器1C0に送る。
【0011】
その他のONU 1A_ONU1、1A_ONU2、及び1A_ONU4乃至1A_ONUnも、ONU 1A_ONU3と同一の構成を有する。
【0012】
上記したように、リング型PONの光ファイバーリングにおいて障害が発生したとき、障害発生箇所以降のONUはOLTに接続したり互いに通信したりできなくなる。何らかの人的エラーもしくは不可抗力により障害が発生したとき、障害発生箇所以降の領域がその他の領域との通信をこのリング型PONを介してだけしか開設していない場合、及び障害発生箇所以降の領域が緊急事態に陥ったとき、通信が障害しているために復旧作業が遅れる可能性がある。
【0013】
障害発生箇所以降のONUがOLTに接続し互いに通信が行えるようにするための自己回復機能を有するリング型PONが開発されるべきである。
【発明の開示】
【0014】
したがって、本発明は、リング型PONの光ファイバーリングにおいて障害が発生したとき、自己回復機能を有するリング型PONが事態から自己回復し、障害発生箇所以降の光ネットワークユニット(ONU)が引き続き光回線終端装置(OLT)に接続し、互いに通信ができるようにする、自己回復機能を有するリング型パッシブ光ネットワーク(PON)に関する。
【0015】
本発明は、自己回復機能を有するリング型PONに適合可能なOLTを提供する。
【0016】
本発明は、自己回復機能を有するリング型PONに適合可能なONUを提供する。
【0017】
本発明は、光ファイバーリングと、OLTと、複数のONUを含む自己回復機能を有するリング型PONを提供する。光ファイバーリングは第一端と第二端を有する。OLTは第一端と第二端に接続される。OLTは、第一信号を第一端において、又は第一端と第二端において受信し、第二信号を第一端から、又は第一端と第二端から送信する。ONUのそれぞれは第三端と第四端を有し、その両方が光ファイバーリングに接続されている。ONUのそれぞれは、第二信号を第三端と第四端において受信し、第一信号を第三端と第四端から送信する。ONUは光ファイバーリングを介してOLTに接続し、リング型PONを形成する。
【0018】
本発明は、自己回復機能を有するリング型PONに適合可能なOLTを提供する。OLTは、第一送受信機と光結合器を含む。光結合器は第一送受信機に接続される。第一送受信機は、第二信号を送信し、第一信号を受信する。光結合器は第一送受信端と第二送受信端を有し、第一信号を第一送受信端から、又は第一送受信端と第二送受信端から第一送受信機に送り、第二信号を第一送受信機から第一送受信端に、又は第一送受信端と第二送受信端に送る。
【図面の簡単な説明】
【0019】
添付の図面は、本発明のさらなる理解を促進するべくここに含まれており、本明細書に取り込みその一部とする。図面は、本発明の実施形態を図示し、本記載とともに本発明の原理を説明する。
【0020】
【図1A】図1Aは、従来のリング型パッシブ光ネットワーク(PON)1A_Netを示す図である。
【0021】
【図1B】図1Bは、障害が発生したときのリング型PON1A_NETを示す図である。
【0022】
【図1C】図1Cは、図1Bにおける光ネットワークユニット(ONU)1A_ONU3の構成と信号を示す図である。
【0023】
【図2A】図2Aは、本発明の実施形態に係る、障害が発生していないときの自己回復機能を有するリング型PON 2A_NETの動作を示す。
【0024】
【図2B】図2Bは、本発明の実施形態に係る、障害2A_FAULTが発生したときの自己回復機能を有するリング型PON 2A_NETの動作を示す。
【0025】
【図3A】図3Aは、障害が発生していないときの動作状態の光回線終端装置(OLT)2A_OLTを示す構成図である。
【0026】
【図3B】図3Bは、障害2A_FAULTが発生したときの動作状態のOLT 2A_OLTを示す図である。
【0027】
【図4A】図4Aは、ONU 2A_ONU3の構成図である。
【0028】
【図4B】図4Bは、ONU 2A_ONU3におけるY型光分割器40が端「a」からダウンストリーム信号を受信する様子を示す図である。
【0029】
【図4C】図4Cは、ONU 2A_ONU3におけるY型光分割器40が端「b」からダウンストリーム信号を受信する様子を示す図である。
【0030】
【図5A】図5Aは、本発明の実施形態に係る、障害5A_FAULTが発生したときの自己回復機能を有するリング型PON 5A_NETを示す図である。
【0031】
【図5B】図5Bは、自己回復機能を有するリング型PON 5A_NETにおけるダウンストリーム信号のビット誤り率(BER)を示す性能分析図である。
【0032】
【図5C】図5Cは、自己回復機能を有するリング型PON 5A_NETにおけるアップストリーム信号のBERを示す性能分析図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
本発明の本好適実施形態をこれから詳細に説明し、それら実施形態の例を添付の図面に示す。可能である場合はいつでも、同一の参照番号を図面と本記載において同一もしくは類似の要素を参照するときに用いる。
【0034】
本発明においては、自己回復機能を有するリング型パッシブ光ネットワーク(PON)を構築するべく信号の送信と受信の両方を行うことができる優れた光回線終端装置(OLT)と複数の光ネットワークユニット(ONU)を用いる。これにより、リング型PONの光ファイバーリングにおいて障害が発生したとき、OLTが自動的に障害とそのアドレスを検出し、一方向送受信から二方向送受信に切り替えて障害発生箇所以降のONUが引き続きOLTに接続し互いに通信ができるようにする。
【0035】
本発明の模範的実施形態によると、OLTには、第一送受信機と光結合器を制御する媒体アクセス制御(MAC)インターフェースがさらに含まれる。MACインターフェースは、さらに、OLTに接続された光ファイバーリングに障害が発生したかを判定し、受信した第一信号に基づいて障害のアドレスを算出する。光結合器は、第一の二方向光結合器と光スイッチを含む。光スイッチは、第一の二方向光結合器に接続され、MACインターフェースに制御される。
【0036】
図2Aは、本発明の実施形態に係る、障害が発生していないときの自己回復機能を有するリング型PON2A_NETの動作を示す。図2Aに示すように、自己回復機能を有するリング型PON 2A_NETには、n個の光ネットワークユニット2A_ONU1、2A_ONU2、・・・、及び2A_ONUn、光ファイバーリング2A_FIBER_RING、及びOLT 2A_OLTが含まれる。光ファイバーリング2A_FIBER_RINGの二つの端「a」と「b」は、OLT 2A_OLTに接続される。ONU 2A_ONU1乃至2A_ONUnは、光ファイバーリング2A_FIBER_RINGを介してOLT 2A_OLTに接続しリング型PON 2A_NETを形成して互いに通信する。
【0037】
光ファイバーリング2A_FIBER_RINGにおいて障害が発生していないとき、OLT 2A_OLTは端「a」においてアップストリーム信号(図2Aにおいて点線矢で示す)を受信し、端「a」からダウンストリーム信号(図2Aにおいて実線矢で示す)を送信する。ONU 2A_ONU1乃至2A_ONUnのそれぞれは、その二つの送受信端の両方が光ファイバーリング2A_FIBER_RINGに接続されている。ONU 2A_ONU1乃至2A_ONUnのそれぞれは、その二つの送受信端においてダウンストリーム信号を受信し、その二つの送受信端からアップストリーム信号を送信する二方向ONUである。図2Aにおいては、ONU 2A_ONU1乃至2A_ONUnのそれぞれは、その二つの送受信端の一つだけにおいてダウンストリーム信号を受信し、その二つの送受信端の一つだけからアップストリーム信号を送信する。それは、本実施形態においては、ONUの他方の送受信端はダウンストリーム信号を受信することができず、ONUの他方の送受信端から送信したアップストリーム信号をOLT 2A_OLTが受信することができないからである。
【0038】
光ファイバーリング2A_FIBER_RINGにおいて障害が発生していないとき(図2Aに示すように)、本発明が提供する自己回復機能を有するリング型PON 2A_NETは従来のリング型PONと大変に似通っている。
【0039】
しかし、人的エラー(たとえば、火事)もしくは不可抗力(たとえば、地震と台風)により光ファイバーリングには障害が発生し得る。光ファイバーリングに障害が発生したとき、本発明が提供する自己回復機能を有するリング型PONにおける障害が発生した箇所以降のONUは、引き続きOLTに接続し互いに通信することができる。
【0040】
図2Bは、本発明の実施形態に係る、障害2A_FAULTが発生したときの自己回復機能を有するリング型PON 2A_NETの動作を示す。光ファイバーリング2A_FIBER_RINGにおいて障害2A_FAULTが発生したとき、OLT 2A_OLTは端「a」と端「b」においてアップストリーム信号を受信し、端「a」と端「b」からダウンストリーム信号を送信する。換言すると、OLT 2A_OLTが障害2A_FAULTを検出すると、OLT2A_OLTは一方向送受信(ダウンストリーム信号の送信とアップストリーム信号の受信を端「a」においてだけ行う)から二方向送受信(ダウンストリーム信号の送信とアップストリーム信号の受信を端「a」と端「b」の両方において行う)に切り替える。ONU 2A_ONU1乃至2A_ONUnのそれぞれは、その二つの送受信端の両方が光ファイバーリング2A_FIBER_RINGに接続されている。ONU 2A_ONU1乃至2A_ONUnのそれぞれは、その二つの送受信端においてダウンストリーム信号を受信し、その二つの送受信端からアップストリーム信号を送信する二方向ONUである。したがって、障害2A_FAULTが発生した箇所以降のONU 2A_ONU3乃至2A_ONUnは、引き続きアップストリーム信号の送信を端「b」から行ってOLT 2A_OLTに受信させることができ、OLT 2A_OLTは引き続きダウンストリーム信号の送信を端「b」から行ってONU 2A_ONU3乃至2A_ONUnに届けることができる。これにより、本発明が提供する自己回復機能を有するリング型PON2A_NETにおいて、障害2A_FAULTが発生した箇所以降のONU 2A_ONU3乃至2A_ONUnは引き続きOLT 2A_OLTに接続し、互いに通信することができる。
【0041】
本発明によると、優秀なOLT 2A_OLTと二方向ONU 2A_ONU1乃至2A_ONUnを用いて自己回復機能を有するリング型PON 2A_NETを形成する。上記の構成要素と構造に形態と詳細における多様な変更を本発明の趣旨と範囲から逸脱することなく行ってよいことは理解されよう。
【0042】
また、完全な二重機能を達成するべくアップストリーム信号とダウンストリーム信号は異なる波長を有する光信号である。たとえば、アップストリーム信号の波長は1310nmであり、ダウンストリーム信号の波長は1490nmである。さらに、自己回復機能を有するリング型PON 2A_NETにおいてOLT2A_OLTとONU 2A_ONU1乃至2A_ONUnは、たとえば時分割多重(TDM)等の様々な多重方式により衝突することなく互いに通信することができる。しかし、上記の実施形態は本発明を限定することを意図しておらず、形態と詳細における多様な変更を以下の請求項に定義する本発明の趣旨と範囲から逸脱することなく行ってよい。
【0043】
図3Aは、障害が発生しない状況にて動作するOLT 2A_OLTの構成図であり、図3Bは、障害2A_FAULTが発生した状況にて動作するOLT2A_OLTを示す図である。図3Aに示すように、OLT 2A_OLTには、第一送受信機31と光結合器30が含まれる。光結合器30は、第一送受信機31に接続される。第一送受信機31は、ダウンストリーム信号を送信し、アップストリーム信号を受信する。光結合器30は、端「a」から、もしくは端「a」と端「b」の両方からアップストリーム信号を受け取ってアップストリーム信号を第一送受信機31へと送り、第一送受信機31は第一送受信機31からダウンストリーム信号を端「a」へ、もしくは端「a」と端「b」の両方へ送る。図3Aに示すように、光ファイバーリング2A_FIBER_RINGには障害が発生しておらず、したがって光結合器30はアップストリーム信号を端「a」だけから受け取ってアップストリーム信号を第一送受信機31へと送り、第一送受信機31はダウンストリーム信号を第一送受信機31から端「a」だけに送る。図3Bに示すように、光ファイバーリング2A_FIBER_RINGには障害2A_FAULTが発生しており、したがって光結合器30はアップストリーム信号を端「a」と端「b」の両方から受け取ってアップストリーム信号を第一送受信機31へと送り、第一送受信機31はダウンストリーム信号を第一送受信機31から端「a」と端「b」の両方に送る。光ファイバーリング2A_FIBER_RINGに障害2A_FAULTが発生したとき、光結合器30によりOLT2A_OLTは一方向送受信から二方向送受信に切り替わることができ、リング型PON 2A_NETにおいて自己回復機能が達成できる。
【0044】
図3Aと図3Bを再び参照すると、OLT 2A_OLTには第一送受信機31と光結合器30とを制御する媒体アクセス制御(MAC)インターフェース32がさらに含まれる。MACインターフェース32は、第一送受信機31を制御して、リング型PON 2A_NETにおいて衝突を発生させないよう多重化(たとえば、TDM)を実行させる。さらに、MACインターフェース32は、光ファイバーリング2A_FIBER_RINGにおいて障害2A_FAULTが発生しているかを判定し、受信したアップストリーム信号に従って障害2A_FAULTのアドレスを算出する。たとえば、MACインターフェース32は、受信アップストリーム信号の強度もしくは遅延時間に従って障害2A_FAULTのアドレスを算出する。
【0045】
図3Aと図3Bを再び参照すると、光結合器30には、二方向光結合器300と光スイッチ301が含まれる。光スイッチ301は二方向光結合器300に接続され、MACインターフェース32に制御される。図3Aに示すように、光ファイバーリング2A_FIBER_RINGに障害が発生していないとき、光スイッチは二方向光結合器300がダウンストリーム信号を端「b」に送ることとアップストリーム信号を端「b」から受け取ることを防止し、ここでは二方向光結合器300はアップストリーム信号を端「a」だけから受け取り、アップストリーム信号を端「a」だけに送る。図3Bに示すように、光ファイバーリング2A_FIBER_RINGに障害2A_FAULTが発生したとき、光スイッチ301は二方向光結合器300がダウンストリーム信号を端「b」に送りアップストリーム信号を端「b」から受け取ることができるようにし、ここでは、二方向光結合器300はアップストリーム信号を端「a」と端「b」から受け取り、アップストリーム信号を端「a」と端「b」に送る。本実施形態においては、二方向光受信機300は1×2二方向光結合器であってよく、光スイッチ301は1×2二方向光スイッチであってよいが、本発明はこれに限定されない。
【0046】
図3Aと図3Bを再び参照すると、第一送受信機31には、第一送信器310、第一受信器311、及び波分割マルチプレクサ312が含まれる。波分割マルチプレクサ312は第一送信器310と第一受信器311に接続される。第一送信器310はダウンストリーム信号を送信するようMACインターフェース32に制御される。第一受信器311はアップストリーム信号を受信するようMACインターフェース32に制御される。波分割マルチプレクサ312は、アップストリーム信号を光結合器30から第一送信器310へと送り、ダウンストリーム信号を第一送信器310から光結合器30へと送る。第一送信器310は1490nmの光信号を送信する直接変調器であってよく、第一受信器311は1310nmの光信号を受信する光検出器(PD)であってよい。しかし、第一送信器310と第一受信器311は本発明において異なる形態において実施してもよい。たとえば、第一送信器310は1490nmの光信号を送信する外部の変調器であってもよく、第一受信器311は1310nmの光信号を受信するアバランシェ光検出器(APD)であってもよい。
【0047】
図4Aは、ONU 2A_ONU3の構成図であり、図4BはONU 2A_ONU3におけるY型光分割器40が端「a」からダウンストリーム信号を受信する様子を示す図であり、図4CはONU 2A_ONU3におけるY型光分割器40が端「b」からダウンストリーム信号を受信する様子を示す図である。図4A乃至4Cは、ONU 2A_ONU3がダウンストリーム信号を受信したときのONU 2A_ONU3の構成とその動作だけを示しているが、その他のONU 2A_ONU1、2A_ONU2、2A_ONU4、及び2A_ONUnの構成と動作もONU 2A_ONU3と同一である。
【0048】
図4Aに示すように、ONU 2A_ONU3には、第二送受信機41、二つの送受信端(一方は端「a」に通じ、他方は端「b」に通じる)、及びY型光分割器40が含まれる。Y型光分割器40は第二送受信機41に接続される。第二送受信機41はアップストリーム信号を送信し、ダウンストリーム信号を受信する。Y型光分割器40はその二つの送受信端(図4A乃至4Cに示す)からダウンストリーム信号を第二送受信機41へと送り、アップストリーム信号を第二送受信機41からY型光分割器の二つの端(図4A乃至4Cに示す)に送る。図4Bに示すように、Y型光分割器40はその一方の送受信端(端「a」に通じる)においてダウンストリーム信号を受け取り、ダウンストリーム信号をその他方の送受信端(端「b」に通じる)に送り、またY型光分割器40はアップストリーム信号をその二つの送受信端に送る。同様に、図4Cに示すように、Y型光分割器40はその一方の送受信端(端「b」に通じる)においてダウンストリーム信号を受け取り、ダウンストリーム信号をその他方の送受信端(端「a」に通じる)に送り、またY型光分割器40はアップストリーム信号をその二つの送受信端に送る。Y型光分割器40には二つの二方向光結合器400と401が含まれており、二方向光結合器401は第二送受信機41と二方向光結合器400に接続され、二方向光結合器400はY型光分割器40の二つの送受信端に接続されている。二方向光結合器400と401は1×2二方向光結合器であってよいが、本発明はこれに限定されない。
【0049】
再び図4A乃至4Cを参照すると、ONU 2A_ONU3には第二送受信機41を制御するMACインターフェース42がさらに含まれる。第二送受信機41には、第二送信器410、第二受信器411、及び波分割マルチプレクサ412が含まれる。波分割マルチプレクサ412は第二送信器410と第二受信器411に接続される。第二送信器411はアップストリーム信号を送信するようMACインターフェース42に制御される。第二受信器411はダウンストリーム信号を受信するようMACインターフェース42に制御される。波分割マルチプレクサ412はダウンストリーム信号をY型光分割器40から第二受信器411へと送り、アップストリーム信号を第一送信器410からY型光分割器40へと送る。
【0050】
第二送信器410は1310nmの光信号を送信する直接変調器であってよく、第二受信器411は1490nmの光信号を受信するPDであってよい。しかし、第二送信器410と第二受信器411の実施態様は本発明においては限定されない。たとえば、第二送信器410は1310nmの光信号を送信する外部の変調器であってもよく、第二受信器411は1490nmの光信号を受信するAPDであってもよい。
【0051】
図5Aは、本発明の実施形態に係る障害5A_FAULTが発生したときの自己回復機能を有するリング型PON 5A_NETを示す図であり、図5Bは、自己回復機能を有するリング型PON 5A_NETにおけるダウンストリーム信号のビット誤り率(BER)を示す性能分析図であり、図5Cは自己回復機能を有するリング型PON 5A_NETにおけるアップストリーム信号のBERを示す性能分析図である。図5Aに示すように、自己回復機能を有するリング型PON 5A_NETには四つのONU 2A_ONU1乃至2A_ONU4があり、障害5A_FAULTはONU 2A_ONU3とONU 2A_ONU4との間で発生し、ネットワークの伝送速度は1.25Gbpsであり、端「a」からONU 2A_ONU4までの距離は20kmであり、端「b」からONU 2A_ONU4までの距離は5kmである。図5Bと図5Cに示すように、障害5A_FAULTが発生した自己回復機能を有するリング型PON 5A_NETのパワーペナルティーは0.4dB未満である。
【0052】
つまり、本発明によると、自己回復機能を有するリング型PONの光ファイバーリングにおいて障害が発生しても、障害の発生箇所以降のONUが引き続きOLTに接続し互いに通信することができ、自己回復機能を有するリング型PONが生じるパワーペナルティーは同一BERにおいて0.4dB未満である。
【0053】
本発明の範囲もしくは趣旨から逸脱することなく本発明の構成に多様な変更と多様化を行うことができることは当業者には理解されよう。上記を考慮すると、本発明の変更と多様化は、以下の請求項とその均等の範囲に存在するのであれば、本発明に包含されることが意図される。
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自己回復機能を有するリング型パッシブ光ネットワーク(PON)であって、
第一端と第二端を有する光ファイバーリングと、
前記第一端と前記第二端に接続され、該第一端において、又は該第一端と該第二端において第一信号を受信し、第二信号を該第一端へ、又は該第一端と該第二端へ送信する光回線終端装置(OLT)と、
複数の光ネットワークユニット(ONU)であって、それぞれが、前記光ファイバーリングに接続された第三端と第四端を有し、前記第二信号を該第三端と該第四端において受信し、前記第一信号を該第三端と該第四端へ送信する複数の光ネットワークユニットと
を含み、
前記複数のONUは、前記光ファイバーリングを介して前記OLTに接続してリング型PONを形成し、
前記OLTは、
前記第二信号を送信し、前記第一信号を受信する第一送受信機と、
前記第一送受信機に接続され、前記第一信号を前記第一端から、又は前記第一端と前記第二端から受け取って該第一信号を該第一送受信機に送り、前記第二信号を該第一送受信機から前記第一端へ、又は前記第一端と前記第二端へ送る光結合器と、
前記第一送受信機と前記光結合器を制御する媒体アクセス制御(MAC)インターフェースを含み、
前記光結合器は、第一の1×2二方向光結合器と、前記第一の1×2二方向光結合器に接続され、前記MACインターフェースに制御される1×2光スイッチとを含み、
前記複数のONUのそれぞれは、
前記第一信号を送信し、前記第二信号を受信する第二送受信機と、
前記第二送受信機に接続され、前記第二信号を前記第三端と前記第四端から前記第二送受信機に送り、前記第一信号を前記第二送受信機から前記第三端と前記第四端に送るY型光分割器とを含み、
前記Y型光分割器は、前記第三端と前記第四端に接続された第二の1×2二方向光結合器と、前記第二送受信機と前記第二の1×2二方向光結合器に接続された第三の1×2二方向光結合器とを含む、
自己回復機能を有するリング型PON。
【請求項2】
前記光ファイバーリングにおいて障害が発生していないとき、前記OLTは前記第一信号を前記第一端において受信し、前記第二信号を前記第一端へ送信し、前記光ファイバーリングにおいて障害が発生したとき、前記OLTは前記第一信号を前記第一端と前記第二端において受信し、前記第二信号を前記第一端と前記第二端へ送信する、
請求項1に記載の自己回復機能を有するリング型PON。
【請求項3】
前記MACインターフェースは、さらに、前記光ファイバーリングにおいて障害が発生しているかを判定し、前記第一信号に従って該障害のアドレスを算出する、
請求項1または2に記載の自己回復機能を有するリング型PON。
【請求項4】
前記光スイッチは、
前記光ファイバーリングにおいて障害が発生していないとき、前記第一の1×2二方向光結合が前記第二信号を前記第二端に送ることと前記第一信号を前記第二端から受け取ることを阻止して該第一の1×2二方向光結合器が前記第一信号を前記第一端から受け取り、前記第二信号を前記第一端に送るようにし、
前記光ファイバーリングにおいて前記障害が発生したとき、前記第一の1×2二方向光結合器が前記第二信号を前記第二端に送ることと前記第一信号を前記第二端から受け取ることができるようにして該第一の1×2二方向光結合器が前記第一信号を前記第一端と前記第二端から受け取り、前記第二信号を前記第一端と前記第二端に送るようにする、
請求項1から3のいずれか1項に記載の自己回復機能を有するリング型PON。
【請求項5】
前記第一送受信機は、
前記MACインターフェースに制御されて前記第二信号を送信する第一送信器と、
前記MACインターフェースに制御されて前記第一信号を受信する第一受信器と、
前記第一送信器と前記第一受信器に接続され、前記第一信号を前記光結合器から該第一受信器に送り、前記第二信号を該第一送信器から前記光結合器に送る波分割マルチプレクサと
を含む、
請求項1から4のいずれか1項に記載の自己回復機能を有するリング型PON。
【請求項6】
前記複数のONUのそれぞれは、前記第二送受信機を制御するMACインターフェースをさらに含む、
請求項1から5のいずれか1項に記載の自己回復機能を有するリング型PON。
【請求項7】
前記第二送受信機は、
前記MACインターフェースに制御されて前記第一信号を送信する第二送信器と
前記MACインターフェースに制御されて前記第二信号を受信する第二受信器と、
前記第二送信器と前記第二受信器に接続され、前記第二信号を前記Y型光分割器から該第二受信器に送り、前記第一信号を該第一送信器から前記Y型光分割器に送る波分割マルチプレクサと
を含む、
請求項6に記載の自己回復機能を有するリング型PON。
【請求項8】
前記リング型PONは、リング型時分割多重方式(TDM)PONである、請求項1から7のいずれか1項に記載の自己回復機能を有するリング型PON。
【請求項9】
前記第一信号はアップストリーム光信号であり、前記第二信号はダウンストリーム光信号である、
請求項1から8のいずれか1項に記載の自己回復機能を有するリング型PON。
【請求項10】
前記第一信号に従って前記障害の前記アドレスを算出することは、前記第一信号の強度に従って、又は前記第一信号の遅延時間に従って該障害の該アドレスを判定することである、
請求項3に記載の自己回復機能を有するリング型PON。
【請求項11】
自己回復機能を有するリング型PONに適合可能なOLTであって、
第二信号を送信し、第一信号を受信する第一送受信機と、
前記第一送受信機に接続され、第一送受信端と第二送受信端とを有し、前記第一信号を該第一送受信端から、又は該第一送受信端と該第二送受信端から該第一送受信機に送り、前記第二信号を該第一送受信機から該第一送受信端に、又は該第一送受信端と該第二送受信端に送る光結合器と、
前記第一送受信機と前記光結合器を制御するMACインターフェースとを含み、
前記光結合器は、第一の1×2二方向光結合器と、前記第一の1×2二方向光結合器に接続され、前記MACインターフェースに制御される1×2光スイッチとを含むOLT。
【請求項12】
前記MACインターフェースは、さらに、該OLTに接続された光ファイバーリングにおいて障害が発生しているかを判定し、前記第一信号に従って該障害のアドレスを算出する、
請求項11に記載のOLT。
【請求項13】
前記光ファイバーリングにおいて前記障害が発生しているとき、前記第一信号を前記第一送受信端と前記第二送受信端において受信し、前記第二信号を前記第一送受信端と前記第二送受信端へ送信し、前記光ファイバーリングにおいて障害が発生していないとき、前記第一信号を前記第一送受信端において受信し前記第二信号を前記第一送受信端へ送信する請求項12に記載のOLT。
【請求項14】
前記光スイッチは、
前記光ファイバーリングにおいて障害が発生していないとき、前記第一の1×2二方向光結合器が前記第二信号を前記第二送受信端に送ることと前記第一信号を前記第二送受信端から受け取ることを阻止して該第一の1×2二方向光結合器が前記第一信号を前記第一送受信端から受け取り、前記第二信号を前記第一送受信端に送るようにし、
前記光ファイバーリングにおいて前記障害が発生したとき、前記第一の1×2二方向光結合器が前記第二信号を前記第二送受信端に送ることと前記第一信号を前記第二送受信端から受け取ることができるようにして該第一の1×2二方向光結合器が前記第一信号を前記第一送受信端と前記第二送受信端から受け取り、前記第二信号を前記第一送受信端と前記第二送受信端に送るようにする、
請求項12または13に記載のOLT。
【請求項15】
前記第一送受信機は、
前記MACインターフェースに制御されて前記第二信号を送信する第一送信器と、
前記MACインターフェースに制御されて前記第一信号を受信する第一受信器と、
前記第一送信器と前記第一受信器に接続され、前記第一信号を前記光結合器から該第一受信器に送り、前記第二信号を該第一送信器から前記光結合器に送る波分割マルチプレクサと
を含む、
請求項11から14のいずれか1項に記載のOLT。
【請求項16】
前記OLTは、リング型TDMPONにさらに適合可能な請求項11から15のいずれか1項に記載のOLT。
【請求項17】
前記第一信号はアップストリーム光信号であり、前記第二信号はダウンストリーム光信号である、
請求項11から16のいずれか1項に記載のOLT。
【請求項18】
前記第一信号に従って前記障害の前記アドレスを算出することは、前記第一信号の強度に従って、又は前記第一信号の遅延時間に従って該障害の該アドレスを判定することである、
請求項12に記載のOLT。
【請求項19】
自己回復機能を有するリング型PONに適合可能なONUであって、
第三送受信端と、
第四送受信端と、
第一信号を送信し、第二信号を受信する第二送受信機と、
前記第二送受信機に接続され、前記第二信号を前記第三送受信端と前記第四送受信端から前記第二送受信機に送り、前記第一信号を前記第二送受信機から前記第三送受信端と前記第四送受信端に送るY型光分割器とを含み、
前記Y型光分割器は、前記第三送受信端と前記第四送受信端に接続された第二の1×2二方向光結合器と、前記第二送受信機と前記第二の1×2二方向光結合器に接続された第三の1×2二方向光結合器とを含むONU。
【請求項20】
前記第二送受信機を制御するMACインターフェースをさらに含む請求項19に記載のONU。
【請求項21】
前記第二送受信機は、
前記MACインターフェースに制御されて前記第一信号を送信する第二送信器と、
前記MACインターフェースに制御されて前記第二信号を受信する第二受信器と、
前記第二送信器と前記第二受信器に接続され、前記第二信号を前記Y型光分割器から前記第二受信器に送り、前記第一信号を前記第一送信器から前記Y型光分割器に送る波分割マルチプレクサと
を含む、
請求項20に記載のONU。
【請求項22】
前記ONUは、リング型TDMPONにさらに適合可能な請求項19から21のいずれか1項に記載のONU。
【請求項23】
前記第一信号はアップストリーム光信号であり、前記第二信号はダウンストリーム光信号である、
請求項19から22のいずれか1項に記載のONU。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
審決日 2014-10-10 
出願番号 特願2008-15214(P2008-15214)
審決分類 P 1 41・ 852- Y (H04L)
最終処分 成立  
前審関与審査官 岩田 玲彦  
特許庁審判長 河口 雅英
特許庁審判官 山本 章裕
山澤 宏
登録日 2011-07-08 
登録番号 特許第4775665号(P4775665)
発明の名称 自己回復機能を有するリング型パッシブ光ネットワーク  
代理人 龍華国際特許業務法人  
代理人 龍華国際特許業務法人  

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ