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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 G06F
審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 G06F
管理番号 1296608
審判番号 不服2013-14060  
総通号数 183 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2015-03-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2013-07-22 
確定日 2015-01-23 
事件の表示 特願2008- 67918「顔認証装置、方法、プログラム及び携帯端末装置」拒絶査定不服審判事件〔平成21年10月 1日出願公開、特開2009-223651〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯

本件審判請求に係る出願(以下、「本願」という。)は、平成20年3月17日の出願であって、平成23年2月9日付けで審査請求がなされ、平成24年8月27日付けで拒絶理由通知(同年8月30日発送)がなされ、同年10月26日付けで意見書が提出されるとともに、同日付けで手続補正がなされ、同年12月3日付けで拒絶理由通知(同年12月7日発送)がなされ、平成25年2月4日付けで意見書が提出されるとともに、同日付けで手続補正がなされたが、同年6月7日付けで拒絶査定(同年6月11日謄本送達)がなされたものである。
これに対して、「原査定を取り消し、本願の発明は特許すべきものとする、との審決を求めます。」旨を請求の趣旨として、平成25年7月22日付けで本件審判請求がなされるとともに、同日付けで手続補正がなされたものである。
そして、平成25年9月5日付けで審査官により特許法第164条第3項に定める報告(前置報告)がなされ、同年11月28日付けで当審により特許法第134条第4項の規定に基づく審尋(同年12月2日発送)がなされ、平成26年1月7日付けで回答書の提出があったものである。

第2 平成25年7月22日付けの手続補正についての補正却下の決定

[補正却下の決定の結論]

平成25年7月22日付けの手続補正を却下する。

[理由]

1.補正の内容

平成25年7月22日付けの手続補正(以下、「本件補正」という。)の内容は、平成25年2月4日付けの手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし請求項9の記載

「【請求項1】
アプリケーションを表タスク又は裏タスクとして起動することが可能であり、カメラで自画像を撮影し顔認証を行う顔認証装置において、
前記カメラで予め自画像を撮影した顔認証用画像データを格納するメモリと、
前記カメラで撮影した自画像を表示する表示部と、
顔認証を繰り返し行うための一定時間が設定されるタイマと、
前記表タスクとしてセキュリティの対象となる機能を選択した際に前記裏タスクとして顔認証エンジンを起動しセキュリティの対象となる機能を選択した際に前記表示部に対して前記表示部に対して前記カメラで撮影される自画像の表示を禁止し、前記タイマをスタートし、前記カメラで自画像を撮影した顔認証時撮影画像と前記メモリに格納された顔認証画像データを照合し、一致する場合にセキュリティの対象となる機能を起動し、前記タイマが一定時間経過した場合に前記カメラで自画像を再撮影した顔認証時撮影画像と前記メモリに格納された顔認証画像データを再照合し一致する場合にセキュリティの対象となる機能の起動を継続するという動作を繰り返す顔認証制御部とを備えることを特徴とする顔認証装置。
【請求項2】
前記顔認証制御部は、顔認証の判断を行う顔認証エンジンの起動時に顔認証機能の画面遷移の表示を禁止することを特徴とする、請求項1に記載の顔認証装置。
【請求項3】
前記顔認証制御部は、セキュリティの対象となる機能の起動後の顔認証時撮影画像と前記メモリに格納された顔認証画像データの最初照合時、再照合時に不一致がある場合にはセキュリティの対象となる機能を終了することを特徴とする、請求項1に記載の顔認証装置。
【請求項4】
前記顔認証制御部は、セキュリティの対象となる機能の終了により、顔認証時撮影画像と前記メモリに格納された顔認証画像データの照合を終了させることを特徴とする、請求項1に記載の顔認証装置。
【請求項5】
前記メモリは、前記カメラで予め撮影した顔認証用画像データとして動画を格納し、前記顔認証制御部は、前記メモリに格納された動画とカメラで顔認証時撮影画像として撮影された動画との認証を行うことを特徴とする、請求項1に記載の顔認証装置。
【請求項6】
前記タイマに設定される一定時間を任意に設定可能とすることを特徴とする、請求項1に記載の顔認証装置。
【請求項7】
アプリケーションを表タスク又は裏タスクとして起動することが可能であり、カメラで自画像を撮影し顔認証を行う顔認証方法において、
前記カメラで予め撮影した顔認証用画像データを格納する工程と、
前記表タスクとしてセキュリティの対象となる機能を選択した際に前記裏タスクとして顔認証エンジンを起動する工程と、
前記カメラで撮影した自画像を表示する表示部に対して、セキュリティの対象となる機能を選択した際に前記カメラで撮影される自画像の表示を禁止し、タイマをスタートする工程と、
前記カメラで自画像を撮影した顔認証時撮影画像と格納された顔認証画像データを照合し、一致する場合にセキュリティの対象となる機能を起動する工程と、
機能の起動後に、タイマが一定時間経過した場合に前記カメラで自画像を再撮影した顔認証時撮影画像と前記メモリに格納された顔認証画像データを再照合し一致する場合にセキュリティの対象となる機能の起動を継続するという動作を繰り返す工程とを備えることを特徴とする顔認証方法。
【請求項8】
アプリケーションを表タスク又は裏タスクとして起動することが可能であり、カメラで自画像を撮影し顔認証を行う顔認証プログラムにおいて、
前記カメラで予め撮影した顔認証用画像データを格納する手順と、
前記表タスクとしてセキュリティの対象となる機能を選択した際に前記裏タスクとして顔認証エンジンを起動する工程と、
前記カメラで撮影した自画像を表示する表示部に対して、セキュリティの対象となる機能を選択した際に前記カメラで撮影される自画像の表示を禁止し、タイマをスタートする手順と、
前記カメラで自画像を撮影した顔認証時撮影画像と格納された顔認証画像データを照合し、一致する場合にセキュリティの対象となる機能を起動する手順と、
機能の起動後に、タイマが一定時間経過した場合に前記カメラで自画像を再撮影した顔認証時撮影画像と前記メモリに格納された顔認証画像データを再照合し一致する場合にセキュリティの対象となる機能の起動を継続するという動作を繰り返す手順とを備えることを特徴とする顔認証プログラム。
【請求項9】
アプリケーションを表タスク又は裏タスクとして起動することが可能であり、カメラで自画像を撮影し顔認証を行う携帯端末装置において、
前記カメラで予め撮影した顔認証用画像データを格納するメモリと、
前記カメラで撮影した自画像を表示する表示部と、
顔認証を繰り返し行うための一定時間が設定されるタイマと、
前記表タスクとしてセキュリティの対象となる機能を選択した際に前記裏タスクとして顔認証エンジンを起動しセキュリティの対象となる機能を選択した際に前記表示部に対して前記カメラで撮影される自画像の表示を禁止し、前記タイマをスタートし、前記カメラで自画像を撮影した顔認証時撮影画像と前記メモリに格納された顔認証画像データを照合し、一致する場合にセキュリティの対象となる機能を起動し、前記タイマが一定時間経過した場合に前記カメラで自画像を再撮影した顔認証時撮影画像と前記メモリに格納された顔認証画像データを再照合し一致する場合にセキュリティの対象となる機能の起動を継続するという動作を繰り返す顔認証制御部とを備えることを特徴とする携帯端末装置。」(以下、この特許請求の範囲に記載された請求項各項を「補正前の請求項」という。)

を、

「 【請求項1】
アプリケーションを表タスク又は裏タスクとして起動することが可能であり、カメラで顔を撮影し顔認証を行う顔認証装置において、
前記カメラで予め使用者の自画像と、使用者の鼻を手で摘む動作、耳を手で触る動作、頭を掻く動作の少なくとも1つの動作の動画とを撮影した認証用画像データを格納するメモリと、
前記カメラで撮影した使用者の自画像、使用者の動画を表示する表示部と、
顔認証を繰り返し行うための一定時間が設定されるタイマと、
前記表タスクとしてセキュリティの対象となる機能を選択した際に前記裏タスクとして顔認証エンジンを起動しセキュリティの対象となる機能を選択した際に前記表示部に対して前記カメラで撮影される使用者の自画像、使用者の動画の表示を禁止し、前記タイマをスタートし、前記カメラで撮影した使用者の自画像と、使用者の鼻を手で摘む動作、耳を手で触る動作、頭を掻く動作の少なくとも1つの動作を撮影した動画とを前記メモリに格納された顔認証画像データと照合し、一致する場合にセキュリティの対象となる機能を起動し、機能の起動後に前記タイマが一定時間経過した場合に前記カメラで再撮影した使用者の自画像と、使用者の鼻を手で摘む動作、耳を手で触る動作、頭を掻く動作の少なくとも1つの動作を撮影した動画とを前記メモリに格納された顔認証画像データと再照合し一致する場合にセキュリティの対象となる機能の起動を継続するという動作を繰り返す顔認証制御部とを備えることを特徴とする顔認証装置。
【請求項2】
前記顔認証制御部は、顔認証の判断を行う顔認証エンジンの起動時に顔認証機能の画面遷移の表示を禁止することを特徴とする、請求項1に記載の顔認証装置。
【請求項3】
前記顔認証制御部は、セキュリティの対象となる機能の起動後の顔認証時撮影画像と前記メモリに格納された顔認証画像データの最初照合時、再照合時に不一致がある場合にはセキュリティの対象となる機能を終了することを特徴とする、請求項1に記載の顔認証装置。
【請求項4】
前記顔認証制御部は、セキュリティの対象となる機能の終了により、顔認証時撮影画像と前記メモリに格納された顔認証画像データの照合を終了させることを特徴とする、請求項1に記載の顔認証装置。
【請求項5】
前記タイマに設定される一定時間を任意に設定可能とすることを特徴とする、請求項1に記載の顔認証装置。
【請求項6】
アプリケーションを表タスク又は裏タスクとして起動することが可能であり、カメラで自画像を撮影し顔認証を行う顔認証方法において、
前記カメラで予め使用者の自画像と、使用者の鼻を手で摘む動作、耳を手で触る動作、頭を掻く動作の少なくとも1つの動作の動画とを撮影した認証用画像データを格納する工程と、
前記表タスクとしてセキュリティの対象となる機能を選択した際に前記裏タスクとして顔認証エンジンを起動する工程と、
前記カメラで撮影した自画像を表示する表示部に対して、セキュリティの対象となる機能を選択した際に前記カメラで撮影される自画像、使用者の動画の表示を禁止し、タイマをスタートする工程と、
前記カメラで撮影した使用者の自画像と、使用者の鼻を手で摘む動作、耳を手で触る動作、頭を掻く動作の少なくとも1つの動作を撮影した動画とを格納された顔認証画像データと照合し、一致する場合にセキュリティの対象となる機能を起動する工程と、
機能の起動後に、前記タイマが一定時間経過した場合に前記カメラで再撮影した使用者の自画像と、使用者の鼻を手で摘む動作、耳を手で触る動作、頭を掻く動作の少なくとも1つの動作を撮影した動画とを格納された顔認証画像データと再照合し一致する場合にセキュリティの対象となる機能の起動を継続するという動作を繰り返す工程とを備えることを特徴とする顔認証方法。
【請求項7】
アプリケーションを表タスク又は裏タスクとして起動することが可能であり、カメラで自画像を撮影し顔認証を行う顔認証プログラムにおいて、
前記カメラで予め使用者の自画像と、使用者の鼻を手で摘む動作、耳を手で触る動作、頭を掻く動作の少なくとも1つの動作の動画とを撮影した認証用画像データを格納する手順と、
前記表タスクとしてセキュリティの対象となる機能を選択した際に前記裏タスクとして顔認証エンジンを起動する手順と、
前記カメラで撮影した自画像を表示する表示部に対して、セキュリティの対象となる機能を選択した際に前記カメラで撮影される自画像、使用者の動画の表示を禁止し、タイマをスタートする手順と、
前記カメラで撮影した使用者の自画像と、使用者の鼻を手で摘む動作、耳を手で触る動作、頭を掻く動作の少なくとも1つの動作を撮影した動画とを格納された顔認証画像データと照合し、一致する場合にセキュリティの対象となる機能を起動する手順と、
機能の起動後に、前記タイマが一定時間経過した場合に前記カメラで再撮影した使用者の自画像と、使用者の鼻を手で摘む動作、耳を手で触る動作、頭を掻く動作の少なくとも1つの動作を撮影した動画とを格納された顔認証画像データと再照合し一致する場合にセキュリティの対象となる機能の起動を継続するという動作を繰り返す手順とを備えることを特徴とする顔認証プログラム。
【請求項8】
アプリケーションを表タスク又は裏タスクとして起動することが可能であり、カメラで自画像を撮影し顔認証を行う携帯端末装置において、
前記カメラで予め使用者の自画像と、使用者の鼻を手で摘む動作、耳を手で触る動作、頭を掻く動作の少なくとも1つの動作の動画とを撮影した認証用画像データを格納するメモリと、
前記カメラで撮影した使用者の自画像、使用者の動画を表示する表示部と、
顔認証を繰り返し行うための一定時間が設定されるタイマと、
前記表タスクとしてセキュリティの対象となる機能を選択した際に前記裏タスクとして顔認証エンジンを起動しセキュリティの対象となる機能を選択した際に前記表示部に対して前記カメラで撮影される使用者の自画像、使用者の動画の表示を禁止し、前記タイマをスタートし、前記カメラで撮影した使用者の自画像と、使用者の鼻を手で摘む動作、耳を手で触る動作、頭を掻く動作の少なくとも1つの動作を撮影した動画とを前記メモリに格納された顔認証画像データと照合し、一致する場合にセキュリティの対象となる機能を起動し、機能の起動後に前記タイマが一定時間経過した場合に前記カメラで再撮影した使用者の自画像と、使用者の鼻を手で摘む動作、耳を手で触る動作、頭を掻く動作の少なくとも1つの動作を撮影した動画とを前記メモリに格納された顔認証画像データと再照合し一致する場合にセキュリティの対象となる機能の起動を継続するという動作を繰り返す顔認証制御部とを備えることを特徴とする携帯端末装置。」(以下、この特許請求の範囲に記載された請求項各項を「補正後の請求項」という。)
(なお、下線は、補正箇所を示すものとして、出願人が付与したものである。)

に補正することを含むものである。

そして、本件補正は、「顔認証(用)画像データ」及び「顔認証時撮影画像」に関して、補正前の請求項1、請求項7ないし請求項9に記載した発明を特定するために必要な事項である「自画像」を、「使用者の自画像と、使用者の鼻を手で摘む動作、耳を手で触る動作、頭を掻く動作の少なくとも1つの動作の(を撮影した)動画」に限定するものであり、この限定によって、本件補正前後の当該請求項に係る発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が格別変更されるものではない。

したがって、本件補正の目的は、請求項に記載した発明特定事項を限定するものであって、その補正前の当該請求項に記載された発明とその補正後の当該請求項に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるもの(以下、「限定的減縮」という。)に該当し、特許法第17条の2第5項第2号に掲げられる事項を目的とするものであると解することができる。

また、本件補正は、特許法第17条の2第5項第1号の請求項の削除を目的として、補正前の請求項5を削除し、同法第17条の2第5項第3号の誤記の訂正を目的として、補正前の請求項1の冗長な記載を修正(「前記表示部に対して前記表示部に対して」を「前記表示部に対して」とする補正)する補正を含むものである。

2.独立特許要件

以上のように、本件補正後の請求項1に記載された発明(以下、「本件補正発明」という。)は、補正前の請求項1に対して、限定的減縮を行ったものと認められる。そこで、本件補正発明が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか)以下に検討する。

(1)本件補正発明

本件補正発明は、前記「1.補正の内容」において、補正後の請求項1として引用した、次の記載のとおりのものである。

「アプリケーションを表タスク又は裏タスクとして起動することが可能であり、カメラで顔を撮影し顔認証を行う顔認証装置において、
前記カメラで予め使用者の自画像と、使用者の鼻を手で摘む動作、耳を手で触る動作、頭を掻く動作の少なくとも1つの動作の動画とを撮影した認証用画像データを格納するメモリと、
前記カメラで撮影した使用者の自画像、使用者の動画を表示する表示部と、
顔認証を繰り返し行うための一定時間が設定されるタイマと、
前記表タスクとしてセキュリティの対象となる機能を選択した際に前記裏タスクとして顔認証エンジンを起動しセキュリティの対象となる機能を選択した際に前記表示部に対して前記カメラで撮影される使用者の自画像、使用者の動画の表示を禁止し、前記タイマをスタートし、前記カメラで撮影した使用者の自画像と、使用者の鼻を手で摘む動作、耳を手で触る動作、頭を掻く動作の少なくとも1つの動作を撮影した動画とを前記メモリに格納された顔認証画像データと照合し、一致する場合にセキュリティの対象となる機能を起動し、機能の起動後に前記タイマが一定時間経過した場合に前記カメラで再撮影した使用者の自画像と、使用者の鼻を手で摘む動作、耳を手で触る動作、頭を掻く動作の少なくとも1つの動作を撮影した動画とを前記メモリに格納された顔認証画像データと再照合し一致する場合にセキュリティの対象となる機能の起動を継続するという動作を繰り返す顔認証制御部とを備えることを特徴とする顔認証装置。」

(2)引用文献に記載されている技術的事項及び引用発明の認定

(2-1)引用文献1

本願の出願前に頒布され、原審の拒絶の査定の理由である上記平成24年12月3日付けの拒絶理由通知において引用された刊行物である、特開2006-259925号公報(平成18年9月28日出願公開。以下、「引用文献1」という。)には、図面とともに、以下の技術的事項が記載されている。
(当審注:下線は、参考のために当審で付与したものである。)

A 「【請求項1】
被写体を撮影する撮影手段を備え、該撮影手段により被写体を撮影した撮影画像に基づいて被写体を認証する認証処理を行う被写体認証装置であって、
前記認証処理により適合であると判定した後も認証処理を反復して実行する認証反復処理と、
反復して実行するタイミングが不定期なタイミングとなるように決定するタイミング決定処理とを実行する制御手段を備えた
被写体認証装置。」

B 「【0010】
前記タイミング決定処理は、その都度タイミングをランダムに決定する処理、あるいは、時間間隔の異なる複数のタイミングを予め設定しておき、この複数のタイミングを順次切り替えて反復の時間間隔を変更する処理など、適宜の処理により構成することができる。」

C 「【0016】
この発明の一実施形態を以下図面と共に説明する。
まず、図1に示す被写体認証装置1の斜視図と共に、実施例1の被写体認証装置1の構成について説明する。
【0017】
被写体認証装置1は、携帯情報端末の一種である携帯電話機によって構成されており、正面に上から順に音声出力用のスピーカ11、画像表示を行う液晶モニタ14、操作入力用の複数の操作ボタン16、及び音声入力用のマイク18が設けられている。
【0018】
前記スピーカ11の右横には、撮影用のカメラ12と照明装置13とが上下に近接して設けられている。この撮影用のカメラ12と照明装置13と前記液晶モニタ14とは、被写体認証装置1の同一面上(本実施形態では表面)に、カメラ12の撮影方向と照明装置13の照明方向と液晶モニタ14の表示方向とが同一方向になるように配設されている。前記照明装置13は、閃光するフラッシュ照明装置、あるいは点灯する点灯照明装置(例えばLEDや蛍光灯)など、適宜の照明装置で構成されている。
・・・(中略)・・・
【0020】
また、被写体認証装置1の背面上部には、無線通信用のアンテナ10が備えられている。そして、被写体認証装置1の内部には、CPU、ROM、及びRAMで構成される制御装置や、動作電力供給用の充電池が設けられている。この制御装置には、記憶部も設けられており、この記憶部内に、生体認証の一種である顔照合用の登録データや入力操作の真偽判定用の正規操作データが登録されるデータベース、及び、顔照合による認証を反復して実行する被写体認証プログラムが記憶されている。
・・・(中略)・・・
【0022】
また、カメラ12による静止画や動画の撮影を実行でき、液晶モニタ14に撮影画像を表示することができる。そして、この撮影で得た撮影画像により、被写体の個人認証を行うことができる。」

D 「【0024】
被写体認証装置1は、電源部41、タイマー42、時間判断部43、顔照合部44、及び照合結果出力部45により構成している。
・・・(中略)・・・
【0026】
前記タイマー42は、被写体認証装置1の制御装置により構成されており、前記電源部41からの動作電力の供給を受けて時間の計時を実行する。
【0027】
前記時間判断部43は、前記タイマー42により計時されている時間を受け取り、顔照合を実行するタイミングか否かを判断する。このタイミングは、乱数処理等によりランダムに定める時間間隔によって決定する。
【0028】
前記顔照合部44は、被写体認証装置1の制御装置とカメラ12とで構成されており、カメラ12によって取得した撮影画像と、制御装置の記憶部に記憶されている登録データとの顔照合を行い、適合(同一人物)か否か判定する。この登録データは、予め登録された利用者の撮影画像データであり、本実施の形態では、利用者にとって心理的な抵抗が少ない顔画像を用いる。なお、登録データは画像データに限らず、この画像データから特徴点や特徴量を抽出した特徴データにより構成してもよい。
【0029】
前記照合結果出力部45は、顔照合の結果、すなわち認証結果として、適合と不適合のいずれかを出力する。
【0030】
以上の構成により、顔照合を不定期に繰り返して断続的に実行し、不正利用者が成りすましにより被写体認証装置1を使用し続けることを防止できる。」

E 「【0031】
次に、図3に示す被写体認証装置1の制御装置が実行する動作を示すフローチャートと共に、被写体認証プログラムによって制御装置が実行する反復認証処理の動作について説明する。
【0032】
利用者によって携帯電話機(被写体認証装置1)の使用が開始されると、制御装置はタイマー42による計時を開始する(ステップn1)。
制御装置は、時間判断部43により顔照合を実行する時間をランダムに決定し、このランダムに決定した時間(照合実行タイミング)になるまで利用者の通常使用を許可しつつ待機する(ステップn2:No)。
【0033】
ランダムに決定した時間になると(ステップn2:Yes)、制御装置は、カメラ12による撮影を実行し、この撮影により取得した撮影画像と登録データによる顔照合を顔照合部44により実行する(ステップn3)。
・・・(中略)・・・
【0038】
顔照合の結果が適合であれば(ステップn4:Yes)、照合結果出力部45が制御装置に認証結果として適合の情報を出力する。これにより制御装置は、機器の使用、すなわち携帯電話機の使用を許可する(ステップn6)。従って、利用者は携帯電話機の使用を継続することができ、何ら支障なく使用できる。つまり、利用者から見れば、前記顔照合は携帯電話機によって勝手に実行されるため、登録されている正規の利用者は、顔照合に関して特に意識することなく、普通に携帯電話機を使用することができる。
【0039】
制御装置は、照合の繰り返しの停止が可能である旨を出力し、繰り返し照合を停止する旨の入力が利用者によって行われなければ(ステップn7:No)、時間判断部43により顔照合を実行する時間をランダムに決定し、このランダムに決定した時間(照合実行タイミング)になるまで待機する(ステップn8:No)。
・・・(中略)・・・
【0042】
前記ステップn8でランダムに決定した時間になれば(ステップn8:Yes)、ステップn3にリターンする。
・・・(後略)」

F 「【0052】
なお、以上の実施形態では、反復する顔照合用の撮影タイミングをランダムに決定する構成としたが、時間間隔の異なる複数のタイミングを予め設定しておき、この複数のタイミングを順次切り替えて反復の時間間隔を変更する構成としてもよい。この場合でも、不正利用を図る者が撮影タイミングを把握することは困難であり、タイミングを計って成りすまされることを防止できる。」

ここで、上記引用文献1に記載されている事項を検討する。

(ア)上記Aの記載からすると、引用文献1には、
「被写体を撮影する撮影手段を備え、該撮影手段により被写体を撮影した撮影画像に基づいて被写体を認証する認証処理を行う被写体認証装置であって、
前記認証処理により適合であると判定した後も認証処理を反復して実行する認証反復処理と、反復して実行するタイミングが不定期なタイミングとなるように決定するタイミング決定処理とを実行する制御手段を備えた被写体認証装置。」
が記載されている。

(イ)上記Cの「カメラ12による静止画や動画の撮影を実行でき、液晶モニタ14に撮影画像を表示することができる。そして、この撮影で得た撮影画像により、被写体の個人認証を行うことができる」との記載からすると、引用文献1には、上記(ア)の「撮影手段」の具体的な態様として、「カメラ」が記載されている。また、上記(ア)の「撮影画像」は、“被写体の静止画や動画を撮影した撮影画像”であるといえる。

(ウ)上記Cの「実施例1の被写体認証装置1の構成について説明する・・・被写体認証装置1の内部には、CPU、ROM、及びRAMで構成される制御装置・・・が設けられている。この制御装置には、記憶部も設けられており、この記憶部内に、生体認証の一種である顔照合用の登録データ・・・が記憶されている」との記載からすると、引用文献1の「被写体認証装置」には、
“生体認証の一種である顔照合用の登録データが記憶されている記憶部”
が設けられている。

(エ)上記Cの「被写体認証装置1は・・・画像表示を行う液晶モニタ14、・・・撮影用のカメラ12・・・設けられている・・・カメラ12による静止画や動画の撮影を実行でき、液晶モニタ14に撮影画像を表示することができる。そして、この撮影で得た撮影画像により、被写体の個人認証を行うことができる」との記載からすると、引用文献1の「被写体認証装置」には、
“カメラで撮影した被写体の静止画や動画を表示する液晶モニタ”
が設けられている。

(オ)上記Dの「タイマー42は、被写体認証装置1の制御装置により構成されており・・・時間の計時を実行する・・・時間判断部43は、前記タイマー42により計時されている時間を受け取り、顔照合を実行するタイミングか否かを判断する・・・顔照合を・・・繰り返して断続的に実行し、不正利用者が成りすましにより被写体認証装置1を使用し続けることを防止できる」との記載からすると、引用文献1の「被写体認証装置」には、
“顔照合を繰り返し実行する時間を計時するためのタイマー”
が設けられている。

(カ)上記(ア)に記載の「制御手段」が、上記CないしEに記載の「制御装置」に対応していることは明らかである。そして、上記Eの「被写体認証プログラムによって制御装置が実行する反復認証処理の動作・・・利用者によって携帯電話機(被写体認証装置1)の使用が開始されると、制御装置はタイマー42による計時を開始する・・・制御装置は・・・顔照合を実行する時間をランダムに決定し、このランダムに決定した時間(照合実行タイミング)になるまで利用者の通常使用を許可しつつ待機する・・・ ランダムに決定した時間になると・・・制御装置は、カメラ12による撮影を実行し、この撮影により取得した撮影画像と登録データによる顔照合を顔照合部44により実行する(ステップn3)・・・顔照合の結果が適合であれば・・・制御装置は、機器の使用、すなわち携帯電話機の使用を許可する・・・従って、利用者は携帯電話機の使用を継続することができ、何ら支障なく使用できる・・・制御装置は・・・ランダムに決定した時間(照合実行タイミング)になるまで待機する・・・ランダムに決定した時間になれば・・・ステップn3にリターンする」との記載からすると、上記(ア)の「前記認証処理により適合であると判定した後も認証処理を反復して実行する認証反復処理と、反復して実行するタイミングが不定期なタイミングとなるように決定するタイミング決定処理とを実行する制御手段」とは、
“利用者によって被写体認証装置の使用が開始されると、被写体認証プログラムによって、タイマーによる計時を開始し、ランダムに決定した時間になるとカメラによる撮影を実行し、この撮影により取得した撮影画像と登録データによる顔照合を実行し、顔照合の結果が適合であれば、継続して当該被写体認証装置の使用を許可するという認証処理の動作を反復して実行する制御装置”
であるといえる。

(キ)上記Eの「ランダムに決定した時間になると・・・制御装置は、カメラ12による撮影を実行し、この撮影により取得した撮影画像と登録データによる顔照合を顔照合部44により実行する・・・ 利用者から見れば、前記顔照合は携帯電話機によって勝手に実行されるため、登録されている正規の利用者は、顔照合に関して特に意識することなく、普通に携帯電話機を使用することができる」との記載からすると、引用文献1には、
“カメラによる撮影や顔照合といった認証処理は、利用者が意識することなく実行される”態様
が記載されているものと解される。

以上、(ア)ないし(キ)で指摘した事項を踏まえると、引用文献1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されているものと認められる。

「被写体を撮影するカメラを備え、該カメラにより被写体の静止画や動画を撮影した撮影画像に基づいて被写体を認証する認証処理を行う被写体認証装置であって、
生体認証の一種である顔照合用の登録データが記憶されている記憶部と、前記カメラで撮影した被写体の静止画や動画を表示する液晶モニタと、顔照合を繰り返し実行する時間を計時するためのタイマーを具備し、
利用者によって前記被写体認証装置の使用が開始されると、被写体認証プログラムによって、前記タイマーによる計時を開始し、ランダムに決定した時間になると前記カメラによる撮影を実行し、この撮影により取得した撮影画像と登録データによる顔照合を実行し、顔照合の結果が適合であれば、継続して当該被写体認証装置の使用を許可するという認証処理の動作を反復して実行する制御装置を備え、
前記カメラによる撮影や顔照合といった認証処理は、利用者が意識することなく実行されることを特徴とする被写体認証装置。」

(2-2)引用文献2

本願の出願前に頒布され、原審の拒絶の査定の理由である上記平成24年12月3日付けの拒絶理由通知において引用された刊行物である、特開2007-148968号公報(平成19年6月14日出願公開。以下、「引用文献2」という。)には、図面とともに、以下の技術的事項が記載されている。
(当審注:下線は、参考のために当審で付与したものである。)

G 「【0016】
このように構成された顔認証装置では、使用目的に応じて設定されたセキュリティ強度に応じた認証処理を行うことが可能となる。また、利用者は常に顔認証のために自身の顔を撮影するという行為のみで認証を行うことができる。すなわち、利用者は異なる複数の認証処理を使い分ける必要がないため、利用者にとって使いやすさが高まる。」

H 「【0046】
[認証時]
図7のフローチャートを用いて、認証処理について説明する。まず、利用するアプリケーションの選択を行う(S20)。ここでは、「シークレット機能」が選択されたとする。そして、カメラ13によって利用者の顔を撮像し(S21)、撮像された画像から顔を検出し(S22)、特徴点を検出する(S23)。顔が検出されない場合(S22-NO)や特徴点が検出されない場合(S23-NO)は、顔の撮像をやり直す。
【0047】
次に、撮像された顔がセキュリティ強度に応じた状態であるか判断する(S24)。利用しているアプリケーションは「シークレット機能」であり、そのセキュリティ強度は「強」である。したがって、なりすまし検知部、盗撮検知部、顔向き判断部の各機能が有効になっている。証明写真(図4b)や寝顔(図4c)などの不正に撮像した画像と判断される場合(S24-NO)には、認証は失敗する(S27)。また、顔の向きが所定の角度以上である場合(S24-NO)にも、認証精度が低下するおそれがあるため、認証は失敗する。撮像された顔が、セキュリティ強度に応じた条件を満たす場合には、S25に進んで顔認識処理を行う。
【0048】
顔認識処理は、検出した特徴点から顔の特徴量を取得し、登録者情報記憶部6に記憶されている登録者の顔の特徴量と比較して、類似度を算出する。そして、算出した類似度が所定の閾値以上である場合は(S25-YES)認証は成功する。算出した類似度が所定の閾値未満である場合は(S25-NO)、認証は失敗する。」

(2-3)引用文献3

本願の出願前に頒布され、原審の拒絶の査定の理由である上記平成24年12月3日付けの拒絶理由通知において引用された刊行物である、特開2006-181012号公報(平成18年7月13日出願公開。以下、「引用文献3」という。)には、図面とともに、以下の技術的事項が記載されている。
(当審注:下線は、参考のために当審で付与したものである。)

J 「【0009】
近年、携帯型の電話機に代表される携帯端末装置の性能は著しく向上しており、例えば決済システム等に使用できる機能を備えたもの等、いわゆる電子マネーとして使用することができる携帯端末装置等も市場に導入されてきている。そのような携帯端末装置においては、あらかじめ登録された者のみが使用できるようにする等、第三者に不正に使用されることを防止するための機能が要求される。そのような要求に応えるために、例えば、上述した虹彩認証方法を利用した個人認証機能を携帯端末装置に搭載することが提案されている。」

K 「【0025】
また、携帯型電話機100には、後述する眼画像撮影装置50と後述する虹彩認証処理部40とが備えられており、虹彩認証処理部40が眼画像撮影装置50によって撮影された被認証者の眼画像から被認証者をあらかじめ登録された者として認証すれば、携帯型電話機100は正規の動作を開始する。
【0026】
なお、携帯型電話機100では、撮影された眼画像を表示部3に表示することも可能であるが、本実施の形態においては、虹彩認証動作を他人に察知されにくくするために眼画像を表示部3に表示しない構成とする。」

(2-4)引用文献4

本願の出願前に頒布され、原審の拒絶査定において引用された刊行物である、特開2008-59450号公報(平成20年3月13日出願公開。以下、「引用文献4」という。)には、図面とともに、以下の技術的事項が記載されている。
(当審注:下線は、参考のために当審で付与したものである。)

L 「【0008】
無線ポーリング手段は無線認証媒体に対する無線ポーリングを定期的に繰り返し実行するものとすることができ、動作モード切替手段が書換え許可モードを設定している状態において、モード切替指令手段は、繰り返し実行される無線ポーリングによる無線認証媒体の一連の検出結果が成功から失敗に移行したことを条件として、動作モード切替手段に対し、書換え許可モードからに書換え制限モードへの切替を指令するものとすることができる。この方式によると、例えば盗難やなりすまし、あるいは替え玉などにより書換えツールが不正使用された場合においても、無線認証媒体の存在監視に基づく認証処理が書換え処理のバックグラウンドで動作しつづけ、無線認証媒体の検出が途中で途切れた場合は書換え制限モードへ移行するので、セキュリティ性を高めることができる。」

(2-5)引用文献5

本願の出願前に頒布され、原審の拒絶査定において引用された刊行物である、特開2006-302199号公報(平成18年11月2日出願公開。以下、「引用文献5」という。)には、図面とともに、以下の技術的事項が記載されている。
(当審注:下線は、参考のために当審で付与したものである。)

M 「【0056】
以下、マルチモーダル認証でのロック基準について説明する。ウィンドウロックシステム1は、顔認証ではなくパスワード認証に成功し部分的なウィンドウロックを解除した場合も、解除後バックグラウンドで顔認証を試み成功すると顔追跡を行い、引き続き部分的なウィンドウロック解除状態を維持する。
【0057】
ウィンドウロックシステム1は、バックグラウンドでの顔認証に失敗しても顔認証に挑戦し続けるが、失敗が規定回数に達すると前述のパスワード認証に成功したアプリケーションプログラム以外のアプリケーションプログラムはロックされ、再度部分的なウィンドウロック状態になる。このように、本発明の部分的なウィンドウロックシステム1は、パスワード認証と顔認証と顔追跡を連携させて、疑わしい場合部分的なウィンドウロックを試みることで段階的にセキュリティレベルないし保護レベルを上げ、利用者の目にさらす情報と操作可能なサービスに制限を加える。」

(2-6)引用文献6

本願の出願前に頒布され、原審の拒絶査定において引用された刊行物である、特開2001-43191号公報(平成13年2月16日出願公開。以下、「引用文献6」という。)には、図面とともに、以下の技術的事項が記載されている。
(当審注:下線は、参考のために当審で付与したものである。)

N 「【0116】そして、操作者が存在するべきパソコン5の前の画像を現在画像として撮影する(ステップS206)。この現在画像の撮影は、上述した図9に示す撮像処理フローが適用される。なお、上述したようにこの継続照合処理は、作動対象であるパソコン5を介さずバックグラウンドで行われるため、操作者に対して撮影した現在画像の確認表示等は行われない。」

(3)参考文献に記載されている技術的事項

(3-1)参考文献1

本願の出願前に頒布され、上記平成25年11月28日付けの審尋で援用した上記平成25年9月5日付けの前置報告において引用された刊行物である、特開2004-259255号公報(平成16年9月16日出願公開。以下、「参考文献1」という。)には、図面とともに、以下の技術的事項が記載されている。
(当審注:下線は、参考のために当審で付与したものである。)

P 「【0043】
以上に説明したように、本変形例において、認証部50は、撮像部12により撮像された動画における利用者の動きと、記憶装置30から受け取る動画における利用者の動きとを比較することにより、利用者を認証する。また、認証部50は、口の動きに限らず、撮像部12により撮像された顔画像の動きと、記憶装置30から受け取る顔画像の動きとを比較することにより、利用者を認証してもよい。例えば、認証部50は、両方の顔画像の動画における顔の各部の動きを比較することにより、利用者を認証してよい。また、認証部50は、例えば、利用者の動きに伴う両目の間隔の変化や鼻の下の長さの変化等の、顔画像の変化量を比較することにより、利用者を認証してもよい。」

(3-2)参考文献2

本願の出願前に頒布され、上記平成25年11月28日付けの審尋で援用した上記平成25年9月5日付けの前置報告において引用された刊行物である、特開2006-235718号公報(平成18年9月7日出願公開。以下、「参考文献2」という。)には、図面とともに、以下の技術的事項が記載されている。
(当審注:下線は、参考のために当審で付与したものである。)

Q 「【0057】
次に、本実施例の動作を図5を参照して詳細に説明する。図5のステップS1、S4、S6?S9で示される、本実施例における入力装置1、出力装置2、制御部31、顔表情抽出部322、顔認証処理部33、カメラ4の操作は、図1で示された実施例の部分の動作と同一のため説明は省略する。図1に示された実施例では、顔表情パターンは、顔表情パターン条件生成部43が生成する処理となっていた。本実施例では、生体判別処理として使用する顔表情パターンを装置が生成するのではなく、ユーザが意図した顔表情パターンをユーザ登録顔表情パターンDB44に登録することを可能としている(図5のステップB1)。そして、ユーザの顔表情との比較を、ユーザ登録顔表情パターンDB44に登録された顔表情パターンと行うことより、ユーザは自分の意図した顔表情パターンを使用した生体判別が可能となり、ユーザの使い勝手を向上させることができる(図5のステップS2)。」

(3-3)参考文献3

本願の出願前に頒布された文献である、“間瀬健二,「顔とジェスチャの検出および認識」,日本ロボット学会誌 第16巻 第6号,社団法人日本ロボット学会,1998年9月15日,11?14頁”(以下、「参考文献3」という。)には、図とともに、以下の技術的事項が記載されている。
(当審注:下線は、参考のために当審で付与したものである。)

R 「2.ジェスチャ認識の基本的手法
ジェスチャの認識といっても対象となる身体の部位は,頭,手,腕,上半身,全身などたくさんあり,それぞれその部位の特徴や応用によって様々な手法がとられる.アプリケーションの立場からみると,人間の体から表1のようなメッセージや状況を認識するための手法の開発が行われている[11].類似の分類は心理学や動作学の分野でも行われており,参考になることが多い[2].
ジェスチャ認識と呼ばれる処理は,大きく以下のような過程に分割することができる.
(1)三次元モデルの当てはめによる姿勢または連続姿勢の記述
(2)動作画像からの動物体の時系列特徴抽出
(3)時系列特徴や記述の,解釈や登録辞書とのマッチング
ここで,(1)と(2)は,動作抽出過程に注目して,その処理をトップダウンに行うかボトムアップに行うかという違いにより分類している.(3)は抽出された動作の識別や認識を行う上位の過程に注目している.研究の多くはこれらのうちどれかに焦点をあてたり,これらを組み合わせて動作するシステムを構築している.」(11頁右欄15?34行)

S 「ジェスチャ認識の対象となる動作と利用シーン」を表した表1には、ジェスチャ分類「身体」に関して、動作として「頭を掻く,腕を組む」、利用シーンとして「インタフェース,診断」が例示されている。(12頁)

(4)本件補正発明と引用発明との対比

本件補正発明と引用発明とを対比する。

(4-1)引用発明の「被写体認証装置」は、本件補正発明の「顔認証装置」に対応する。そして、引用発明は、「カメラにより被写体の静止画や動画を撮影した撮影画像に基づいて被写体を認証する認証処理を行う被写体認証装置」であるところ、該「撮影画像」を記憶部に記憶されている顔照合用の登録データと照合するものである。そうすると、引用発明の「被写体を撮影するカメラを備え、該カメラにより被写体の静止画や動画を撮影した撮影画像に基づいて被写体を認証する認証処理を行う被写体認証装置」と、本件補正発明の「アプリケーションを表タスク又は裏タスクとして起動することが可能であり、カメラで顔を撮影し顔認証を行う顔認証装置」とは、“カメラで顔を撮影し顔認証を行う顔認証装置”である点で共通する。

(4-2)引用発明の「生体認証の一種である顔照合用の登録データ」及び「記憶部」は、それぞれ、本件補正発明の「認証用画像データ」及び「メモリ」に相当する。そして、引用発明の記憶部に記憶されている「顔照合用の登録データ」が、カメラで予め撮影されて記憶されたものであることは、自明の事項である。そうすると、引用発明の「生体認証の一種である顔照合用の登録データが記憶されている記憶部」と、本件補正発明の「前記カメラで予め使用者の自画像と、使用者の鼻を手で摘む動作、耳を手で触る動作、頭を掻く動作の少なくとも1つの動作の動画とを撮影した認証用画像データを格納するメモリ」とは、“前記カメラで予め撮影した認証用画像データを格納するメモリ”である点で共通する。

(4-3)引用発明の「被写体」及び「液晶モニタ」は、それぞれ、本件補正発明の「使用者」及び「表示部」に相当するから、引用発明の「前記カメラで撮影した被写体の静止画や動画を表示する液晶モニタ」は、本件補正発明の「前記カメラで撮影した使用者の自画像、使用者の動画を表示する表示部」に相当する。

(4-4)引用発明の「顔照合を繰り返し実行する時間を計時するためのタイマー」と、本件補正発明の「顔認証を繰り返し行うための一定時間が設定されるタイマ」とは、“顔認証を繰り返し行うための時間が設定されるタイマ”である点で共通する。

(4-5)引用発明の「被写体認証プログラム」は、本件補正発明の「顔認証エンジン」に相当する。また、引用発明の“被写体認証装置の使用を開始(すること)”は、本件補正発明の「セキュリティの対象となる機能を選択(すること)」に対応し、引用発明の「制御装置」は、本件補正発明の「顔認証制御部」に対応する。さらに、引用発明の「ランダムに決定した時間」と本件補正発明の「一定時間」とは、ともに、(タイマが計時する)“定められた時間”であるといえる。そして、引用発明においても、被写体認証装置の使用を開始するときに、利用者の顔照合を行っていることは、自明の事項であるから、引用発明の「利用者によって前記被写体認証装置の使用が開始されると、被写体認証プログラムによって、前記タイマーによる計時を開始し、ランダムに決定した時間になると前記カメラによる撮影を実行し、この撮影により取得した撮影画像と登録データによる顔照合を実行し、顔照合の結果が適合であれば、継続して当該被写体認証装置の使用を許可するという認証処理の動作を反復して実行する制御装置」とは、利用者によって被写体認証装置の使用が開始されると、被写体認証プログラムによって、タイマーによる計時を開始し、カメラによる撮影を実行し、この撮影により取得した撮影画像と登録データによる顔照合を実行し、顔照合の結果が適合であれば、当該被写体認証装置の使用を許可し、前記タイマーが定められた時間になると前記カメラによる再撮影を実行し、この再撮影により取得した撮影画像と登録データによる顔照合を実行し、顔照合の結果が適合であれば、当該被写体認証装置の使用の継続を許可するという認証処理の動作を反復して実行する制御装置に他ならない。
してみると、引用発明の「利用者によって前記被写体認証装置の使用が開始されると、被写体認証プログラムによって、前記タイマーによる計時を開始し、ランダムに決定した時間になると前記カメラによる撮影を実行し、この撮影により取得した撮影画像と登録データによる顔照合を実行し、顔照合の結果が適合であれば、継続して当該被写体認証装置の使用を許可するという認証処理の動作を反復して実行する制御装置」と、本件補正発明の「前記表タスクとしてセキュリティの対象となる機能を選択した際に前記裏タスクとして顔認証エンジンを起動しセキュリティの対象となる機能を選択した際に前記表示部に対して前記カメラで撮影される使用者の自画像、使用者の動画の表示を禁止し、前記タイマをスタートし、前記カメラで撮影した使用者の自画像と、使用者の鼻を手で摘む動作、耳を手で触る動作、頭を掻く動作の少なくとも1つの動作を撮影した動画とを前記メモリに格納された顔認証画像データと照合し、一致する場合にセキュリティの対象となる機能を起動し、機能の起動後に前記タイマが一定時間経過した場合に前記カメラで再撮影した使用者の自画像と、使用者の鼻を手で摘む動作、耳を手で触る動作、頭を掻く動作の少なくとも1つの動作を撮影した動画とを前記メモリに格納された顔認証画像データと再照合し一致する場合にセキュリティの対象となる機能の起動を継続するという動作を繰り返す顔認証制御部」とは、“セキュリティの対象となる機能を選択した際に、顔認証エンジンを起動し、カメラで撮影される使用者の撮影画像をメモリに格納された認証用画像データと照合し、一致する場合に該セキュリティの対象となる機能を起動し、当該機能の起動後に前記タイマが定められた時間を経過した場合に前記カメラで再撮影した使用者の撮影画像を前記メモリに格納された認証用画像データと再照合し、一致する場合に該セキュリティの対象となる機能の起動を継続するという動作を繰り返す顔認証制御部”である点で共通する。

以上から、本件補正発明と引用発明とは、以下の点で一致し、また、以下の点で相違する。

(一致点)

カメラで顔を撮影し顔認証を行う顔認証装置において、
前記カメラで予め撮影した認証用画像データを格納するメモリと、
前記カメラで撮影した使用者の自画像、使用者の動画を表示する表示部と、
顔認証を繰り返し行うための時間が設定されるタイマと、
セキュリティの対象となる機能を選択した際に、顔認証エンジンを起動し、前記カメラで撮影される使用者の撮影画像を前記メモリに格納された認証用画像データと照合し、一致する場合に該セキュリティの対象となる機能を起動し、当該機能の起動後に前記タイマが定められた時間を経過した場合に前記カメラで再撮影した使用者の撮影画像を前記メモリに格納された認証用画像データと再照合し、一致する場合に該セキュリティの対象となる機能の起動を継続するという動作を繰り返す顔認証制御部とを備えることを特徴とする顔認証装置。

(相違点1)

アプリケーションの起動に関して、本件補正発明が、「アプリケーションを表タスク又は裏タスクとして起動することが可能であり」、「前記表タスクとしてセキュリティの対象となる機能を選択した際に前記裏タスクとして顔認証エンジンを起動」するものであるのに対して、引用発明は、そのようなものであるか、特に言及されていない点。

(相違点2)

顔認証エンジンの起動に関して、本件補正発明が、「セキュリティの対象となる機能を選択した際に」顔認証エンジンを起動するものであるのに対して、引用発明は、被写体認証装置の使用を開始した際に被写体認証プログラムを実行するものである点。

(相違点3)

認証に際してカメラで撮影される撮影画像に関して、本件補正発明が、「前記表示部に対して前記カメラで撮影される使用者の自画像、使用者の動画の表示を禁止」するものであるのに対して、引用発明は、そのようなものであるか不明である点。

(相違点4)

認証に際してカメラで撮影される撮影画像に関して、本件補正発明が、「使用者の自画像と、使用者の鼻を手で摘む動作、耳を手で触る動作、頭を掻く動作の少なくとも1つの動作の動画」であるのに対して、引用発明は、カメラにより被写体の静止画や動画を撮影して顔照合を実行するものであるが、認証に際してどのような画像データを照合するのか不明である点。

(相違点5)

再撮影を行う定められた時間に関して、本件補正発明が、「一定時間」であるのに対して、引用発明は、ランダムに決定した時間である点。

(5)当審の判断

上記相違点1ないし相違点5について検討する。

(5-1)相違点1及び相違点2について

引用発明において、「カメラによる撮影や顔照合といった認証処理は、利用者が意識することなく実行される」ものであるところ、このような認証機能を実現するためには、引用文献4(上記L参照)、引用文献5(上記M参照)、引用文献6(上記N参照)等においても記載されているように、バックグラウンド(本件補正発明の「裏タスク」に相当)で実行するように構成するのが普通である。
また、引用文献2(上記G及びH参照)にも記載されるように、使用目的に応じて設定されたセキュリティ強度に応じた認証処理を行う技術(セキュリティ強度が高いアプリケーションが選択された際に認証処理を行うようにする技術)は、本願出願時に当該技術分野において、適宜に採用されていた周知技術であった。
そうすると、引用発明においても、当該周知技術を適用し、被写体認証装置において、セキュリティの対象となる機能(本件補正発明の「表タスク」に相当)を選択した際に、バックグラウンド(本件補正発明の「裏タスク」に相当)で認証処理機能を起動して実行するように構成すること、すなわち上記相違点1及び相違点2に係る構成とすることは、当業者が容易に想到し得たことである。

よって、相違点1及び相違点2は格別なものではない。

(5-2)相違点3について

引用文献3(上記J及びK参照)、引用文献6(上記N参照)にも記載されるように、認証に際して、撮影した撮影画像の確認表示を行わないようにする技術は、本願出願時に当該技術分野において、適宜に採用されていた周知技術であった。
そして、引用発明においても、上記(5-1)で検討したように、利用者が意識することなくバックグラウンドで認証処理が実行されるものである。
そうすると、引用発明においても、認証処理を利用者に意識させないために、撮影した撮影画像を液晶モニタに表示しないように構成すること、すなわち上記相違点3に係る構成とすることは、当業者が容易に想到し得たことである。

よって、相違点3は格別なものではない。

(5-3)相違点4について

参考文献1(上記P参照)、参考文献2(上記Q参照)にも記載されるように、認証対象者の動作を撮影した動画による顔認証を行う技術は、本願出願時に当該技術分野において、適宜に採用されていた周知技術であった。
そして、参考文献3(上記R及びS参照)にも記載されるように、ジェスチャ認識の対象となる動作として、「頭を掻く」動作は、従来から当業者が普通に採用している周知慣用技術に他ならない。
そうすると、引用発明は、カメラにより被写体の静止画や動画を撮影して顔照合を実行するものであるが、認証処理で用いられる「撮影画像」として、被写体の静止画と頭を掻く動作等の動画とすること、すなわち上記相違点4に係る構成とすることは、当業者が容易に想到し得たことである。

よって、相違点4は格別なものではない。

(5-4)相違点5について

本願明細書の段落【0010】に「本発明は上記問題点に鑑みて、顔認証機能が起動するタイミングが周知されないようにし、認証が成功した後携帯端末装置の放置による別の人物の操作を不可能にする顔認証装置、方法、プログラム及び携帯端末装置を提供することを目的とする」と記載されるように、本件補正発明は、顔認証機能が起動するタイミングが周知されないようにすることを目的として含む発明であるところ、本願明細書の段落【0031】に「なお、この一定時間は任意に設定可能とする。これにより、より機密性の高い携帯端末装置111の提供が可能となる」と記載されるように、顔認証を行うタイミング(再撮影を行う定められた時間)については、任意に設定可能な設計的事項であるとされている。
そして、引用発明においても、引用文献1の上記B及びFに記載されるように、顔認証を行うタイミング(再撮影を行う定められた時間)については、適宜に構成可能な設計的事項であるといえる。
そうすると、引用発明においても、再撮影を行う定められた時間として、「ランダムに決定した時間」に替えて、本件補正発明と同様に「一定時間」とすること、すなわち上記相違点5に係る構成とすることは、当業者が容易に想到し得たことである。

よって、相違点5は格別なものではない。

(5-5)小括

上記で検討したごとく、相違点1ないし相違点5は格別のものではなく、そして、これらの相違点を総合的に勘案しても、本件補正発明の奏する作用効果は、上記引用発明及び周知技術の奏する作用効果から予測される範囲内のものにすぎず、格別顕著なものということはできない。

したがって、本件補正発明は、上記引用発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができない。

3.むすび

以上のように、上記「2.独立特許要件」で指摘したとおり、補正後の請求項1に記載された発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができるものではないから、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

よって、補正却下の決定の結論のとおり決定する。


第3 本件審判請求の成否について

1.本願発明の認定

平成25年7月22日付けの手続補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、平成25年2月4日付け手続補正書の特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される、以下のとおりのものである。

「アプリケーションを表タスク又は裏タスクとして起動することが可能であり、カメラで自画像を撮影し顔認証を行う顔認証装置において、
前記カメラで予め自画像を撮影した顔認証用画像データを格納するメモリと、
前記カメラで撮影した自画像を表示する表示部と、
顔認証を繰り返し行うための一定時間が設定されるタイマと、
前記表タスクとしてセキュリティの対象となる機能を選択した際に前記裏タスクとして顔認証エンジンを起動しセキュリティの対象となる機能を選択した際に前記表示部に対して前記表示部に対して前記カメラで撮影される自画像の表示を禁止し、前記タイマをスタートし、前記カメラで自画像を撮影した顔認証時撮影画像と前記メモリに格納された顔認証画像データを照合し、一致する場合にセキュリティの対象となる機能を起動し、前記タイマが一定時間経過した場合に前記カメラで自画像を再撮影した顔認証時撮影画像と前記メモリに格納された顔認証画像データを再照合し一致する場合にセキュリティの対象となる機能の起動を継続するという動作を繰り返す顔認証制御部とを備えることを特徴とする顔認証装置。」

2.引用文献に記載されている技術的事項及び引用発明の認定

原査定の拒絶の理由に引用された、引用文献およびその記載事項は、前記「第2 平成25年7月22日付けの手続補正についての補正却下の決定」の「2.独立特許要件」の「(2)引用文献に記載されている技術的事項及び引用発明の認定」に記載したとおりである。

3.対比・判断

本願発明は、実質的に、前記「第2 平成25年7月22日付けの手続補正についての補正却下の決定」の「2.独立特許要件」で検討した本件補正発明における“使用者の自画像と、使用者の鼻を手で摘む動作、耳を手で触る動作、頭を掻く動作の少なくとも1つの動作の(を撮影した)の動画”の下線部の限定を省き、「自画像」としたものである。

そうすると、本願発明の発明特定事項を全て含む本件補正発明が、上記「第2 平成25年7月22日付けの手続補正についての補正却下の決定」の「2.独立特許要件」の「(2)引用文献に記載されている技術的事項及び引用発明の認定」ないし「(5)当審の判断」に記載したとおり、引用発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、上記特定の限定を省いた本願発明も同様の理由により、引用発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。

4.むすび

以上のとおり、本願の請求項1に係る発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであるから、その余の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2014-11-19 
結審通知日 2014-11-25 
審決日 2014-12-09 
出願番号 特願2008-67918(P2008-67918)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (G06F)
P 1 8・ 575- Z (G06F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 市川 武宜▲吉▼田 耕一  
特許庁審判長 辻本 泰隆
特許庁審判官 小林 大介
田中 秀人
発明の名称 顔認証装置、方法、プログラム及び携帯端末装置  
代理人 下坂 直樹  
代理人 机 昌彦  
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