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審決分類 審判 査定不服 特17条の2、3項新規事項追加の補正 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) G06F
審判 査定不服 特174条1項 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) G06F
管理番号 1311305
審判番号 不服2013-20142  
総通号数 196 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2016-04-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2013-10-17 
確定日 2016-02-16 
事件の表示 特願2008-543294「ネットワークを用いてフォーカスされたサーチ」拒絶査定不服審判事件〔平成19年 6月 7日国際公開、WO2007/064440、平成21年 4月30日国内公表、特表2009-517774〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は,2006年11月2日(パリ条約による優先権主張外国庁受理2005年11月30日,米国)を国際出願日とする出願であって,平成21年10月7日付けで手続補正がなされ,平成24年4月9日付けの拒絶理由通知に対して同年7月11日付けで手続補正がなされ,同年11月14日付けの最後の拒絶理由通知に対して平成25年2月19日付けで手続補正がなされたが,同年6月14日付けで拒絶査定がなされ,これに対して同年10月17日に拒絶査定不服審判の請求がなされるとともに手続補正がなされ,平成26年11月17日付けの当審の拒絶理由通知に対して平成27年2月18日付けで手続補正がなされ,同年3月30日付けの当審の最後の拒絶理由通知に対して同年6月25日付けで手続補正がなされたものである。

第2 平成27年6月25日付けの手続補正についての補正却下の決定

[補正却下の決定の結論]
平成27年6月25日付けの手続補正(以下,「本件補正」という。)を却下する。

[理由]
1 補正の内容
(1)本件補正後の特許請求の範囲の記載
本件補正により補正された特許請求の範囲の記載は次のとおりである。(下線は,補正の個所を示すものとして審判請求人が付したものである。)

「 【請求項1】
ネットワーク・アドレスを用いてサーチ結果を表示する方法であって,
ネットワーク・アドレスへのリンクの選択に応答して,1つ又は複数のメニュ・アイテムを含むメニュを出力するステップと,
前記メニュから前記メニュ・アイテムを選択する入力を受け取るステップと,
前記入力の受け取りに応答して,前記ネットワーク・アドレスから入手可能なコンテンツと類似するコンテンツを有する少なくとも1つの他のネットワーク・アドレスを探し当てるサーチ・クエリを形成するステップと,
形成された前記サーチ・クエリに応答して得られたサーチ結果を,ユーザにより特定された1又は複数のネットワーク・アドレスから判断されたコンテキスト・カテゴリに基づいて処理するステップと,
前記処理されたサーチ結果と前記サーチ・クエリとを表示するステップと,を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1記載の方法において,
前記メニュを出力する前記ネットワーク・アドレスの選択はカーソル制御デバイスのユーザによって実行され,
前記ネットワーク・アドレスはユニフォーム・リソース・ロケータ(URL)であることを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項1記載の方法において,
前記サーチ・クエリは,ネットワーク経由でサーチ・サービスと行う通信のために構成されており,
前記サーチ・サービスは,前記少なくとも1つの他のネットワーク・アドレスを探し当てるように動作可能である
ことを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項1記載の方法において,前記メニュを出力するように選択されたネットワーク・アドレスへのリンクが前記サーチ・クエリのソースとして指示されるように,前記サーチ結果を出力するステップを更に含むことを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項1記載の方法において,前記サーチ結果に含まれている前記1つ又は複数のネットワーク・アドレスが,選択されたときには前記ネットワーク・アドレスがリンクのメニュの中に含まれるようにするコマンドを含むように,前記サーチ結果を出力するステップを更に含むことを特徴とする方法。
【請求項6】
請求項5記載の方法において,前記メニュはブラウザに含まれており,ユーザによって特定されたお気に入りリンクのリストであることを特徴とする方法。
【請求項7】
請求項1?6のうちのいずれか1つに記載の方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータ実行可能命令を記録したことを特徴とするコンピュータ可読媒体。
【請求項8】
ネットワーク・アドレスを用いてサーチ結果を表示するコンピュータ・システムであって,
ネットワーク・アドレスへのリンクの選択に応答して,1つ又は複数のメニュ・アイテムを含むメニュを出力する出力手段と,
前記メニュから前記メニュ・アイテムを選択する入力を受け取る受け取り手段と,
前記入力の受け取りに応答して,ネットワーク・アドレスから入手可能なコンテンツと類似するコンテンツを有する少なくとも1つの他のネットワーク・アドレスを探し当てるサーチ・クエリを形成する形成手段と,
形成された前記サーチ・クエリに応答して得られたサーチ結果を受け取り,ユーザにより特定された1又は複数のネットワーク・アドレスから判断されたコンテキスト・カテゴリに基づいて処理する処理手段と,
前記処理されたサーチ結果と前記サーチ・クエリとを表示する表示手段と,
を含むことを特徴とするコンピュータ・システム。
【請求項9】
請求項8に記載されたコンピュータ・システムにおいて,前記リンクの選択はカーソル制御デバイスのユーザによって実行され,前記リンクはユニフォーム・リソース・ロケータ(URL)であることを特徴とするコンピュータ・システム。
【請求項10】
請求項8に記載されたコンピュータ・システムにおいて,
前記サーチ・クエリは,ネットワーク経由でサーチ・サービスと行う通信のために構成されており,
前記サーチ・サービスは,前記ネットワーク・アドレスのコンテンツと類似するコンテンツを有する前記他のネットワーク・アドレスを探し当てるように動作可能である
ことを特徴とするコンピュータ・システム。
【請求項11】
請求項8に記載されたコンピュータ・システムにおいて,
前記少なくとも1つの他のネットワーク・アドレスを含むサーチ結果をサーチ・サービスからネットワーク経由で受け取る手段と,
前記ネットワーク・アドレスへの前記リンクが前記サーチ・クエリのソースとして指示されるように,前記サーチ結果を出力する手段と,
を更に含むことを特徴とするコンピュータ・システム。」

(2)本件補正前の特許請求の範囲の記載
本件補正前の特許請求の範囲の記載は次のとおりである。

「 【請求項1】
ネットワーク・アドレスを用いてサーチ結果を表示する方法であって,
ネットワーク・アドレスへのリンクの選択に応答して,1つ又は複数のメニュ・アイテムを含むメニュを出力するステップと,
前記メニュから前記メニュ・アイテムを選択する入力を受け取るステップと,
前記入力の受け取りに応答して,前記ネットワーク・アドレスから入手可能なコンテンツと類似するコンテンツを有する少なくとも1つの他のネットワーク・アドレスを探し当てるサーチ・クエリを形成するステップであって,該サーチ・クエリは,ユーザにより特定された1又は複数のネットワーク・アドレスに基づいて決定されたコンテキスト・カテゴリに基づいて形成される,ステップと,
形成された前記サーチ・クエリに応答して,サーチ結果を受け取り,該サーチ結果と前記サーチ・クエリとを表示するステップと,を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1記載の方法において,
前記メニュを出力する前記ネットワーク・アドレスの選択はカーソル制御デバイスのユーザによって実行され,
前記ネットワーク・アドレスはユニフォーム・リソース・ロケータ(URL)であることを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項1記載の方法において,
前記サーチ・クエリは,ネットワーク経由でサーチ・サービスと行う通信のために構成されており,
前記サーチ・サービスは,前記少なくとも1つの他のネットワーク・アドレスを探し当てるように動作可能である
ことを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項1記載の方法において,前記メニュを出力するように選択されたネットワーク・アドレスへのリンクが前記サーチ・クエリのソースとして指示されるように,前記サーチ結果を出力するステップを更に含むことを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項1記載の方法において,前記サーチ結果に含まれている前記1つ又は複数のネットワーク・アドレスが,選択されたときには前記ネットワーク・アドレスがリンクのメニュの中に含まれるようにするコマンドを含むように,前記サーチ結果を出力するステップを更に含むことを特徴とする方法。
【請求項6】
請求項5記載の方法において,前記メニュはブラウザに含まれており,ユーザによって特定されたお気に入りリンクのリストであることを特徴とする方法。
【請求項7】
請求項1?6のうちのいずれか1つに記載の方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータ実行可能命令を記録したことを特徴とするコンピュータ可読媒体。
【請求項8】
ネットワーク・アドレスを用いてサーチ結果を表示するコンピュータ・システムであって,
ネットワーク・アドレスへのリンクの選択に応答して,1つ又は複数のメニュ・アイテムを含むメニュを出力する出力手段と,
前記メニュから前記メニュ・アイテムを選択する入力を受け取る受け取り手段と,
前記入力の受け取りに応答して,ネットワーク・アドレスから入手可能なコンテンツと類似するコンテンツを有する少なくとも1つの他のネットワーク・アドレスを探し当てるサーチ・クエリを形成する形成手段であって,該サーチ・クエリは,ユーザにより特定された1又は複数のネットワーク・アドレスに基づいて決定されたコンテキスト・カテゴリに基づいて形成される,形成手段と,
形成された前記サーチ・クエリに応答してサーチ結果を受け取り,該サーチ結果と前記サーチ・クエリとを表示する表示手段と,
を含むことを特徴とするコンピュータ・システム。
【請求項9】
請求項8に記載されたコンピュータ・システムにおいて,前記リンクの選択はカーソル制御デバイスのユーザによって実行され,前記リンクはユニフォーム・リソース・ロケータ(URL)であることを特徴とするコンピュータ・システム。
【請求項10】
請求項8に記載されたコンピュータ・システムにおいて,
前記サーチ・クエリは,ネットワーク経由でサーチ・サービスと行う通信のために構成されており,
前記サーチ・サービスは,前記ネットワーク・アドレスのコンテンツと類似するコンテンツを有する前記他のネットワーク・アドレスを探し当てるように動作可能である
ことを特徴とするコンピュータ・システム。
【請求項11】
請求項8に記載されたコンピュータ・システムにおいて,
前記少なくとも1つの他のネットワーク・アドレスを含むサーチ結果をサーチ・サービスからネットワーク経由で受け取る手段と,
前記ネットワーク・アドレスへの前記リンクが前記サーチ・クエリのソースとして指示されるように,前記サーチ結果を出力する手段と,
を更に含むことを特徴とするコンピュータ・システム。」

2 新規事項(特許法第17条の2第3項)について
本件補正が,特許法第184条の12第2項の規定により本願の願書に最初に添付した明細書,特許請求の範囲又は図面とされる国際出願日における国際特許出願の明細書若しくは図面(図面中の説明に限る)の翻訳文,国際出願日における国際特許出願の請求の範囲の翻訳文又は国際出願日おける国際特許出願の図面(図面の中の説明を除く)(以下「当初明細書等」という。)に記載した事項の範囲内においてした補正であって,特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たしているものであるか否かについて検討する。

本件補正後の請求項1に係る発明(以下,「本件補正発明」という。)は,次の(a)?(e)のステップを含むものである。

(a)ネットワーク・アドレスへのリンクの選択に応答して,1つ又は複数のメニュ・アイテムを含むメニュを出力するステップ
(b)前記メニュから前記メニュ・アイテムを選択する入力を受け取るステップ
(c)前記入力の受け取りに応答して,前記ネットワーク・アドレスから入手可能なコンテンツと類似するコンテンツを有する少なくとも1つの他のネットワーク・アドレスを探し当てるサーチ・クエリを形成するステップ
(d)形成された前記サーチ・クエリに応答して得られたサーチ結果を,ユーザにより特定された1又は複数のネットワーク・アドレスから判断されたコンテキスト・カテゴリに基づいて処理するステップ
(e)前記処理されたサーチ結果と前記サーチ・クエリとを表示するステップ

上記各ステップのうち,ステップ(a)?(c),(d)の一部(形成された前記サーチ・クエリに応答して得られたサーチ結果),及び(e)の一部(前記サーチ・クエリ・・・を表示する)は,本願の明細書【0036】?【0040】段落及び図7?9に記載された実施例(以下,「実施例B」という。)に対応するものと認められる一方で,ステップ(d)の一部(ユーザにより特定された1又は複数のネットワーク・アドレスから判断されたコンテキスト・カテゴリに基づいて処理する),及び(e)の一部(前記処理されたサーチ結果・・・を表示する)は,本願の明細書【0024】?【0035】段落及び図3?6に記載された実施例(以下,「実施例A」という。)に対応するものと認められる。

ここで,実施例Aは,概略次のような発明である。
「ユーザがサーチ・クエリとしてテキストを入力すると,当該テキストと,ブラウザに登録されているお気に入りとがサーチ・サービスへ送信され,サーチ・サービスはテキストに関連するサーチ結果を見つけると,当該サーチ結果とお気に入り中のリンクから入手可能なコンテンツとの類似性を判断してカテゴリを作成し,ユーザのクライアントは,類似性のカテゴリとテキストに関連するサーチ結果とを表示する。」
または,
「ユーザがサーチ・クエリとしてテキストを入力すると,当該テキストがサーチ・サービスへと送信され,サーチ・サービスはテキストに関連するサーチ結果を見つけ,ユーザのクライアントはサーチ結果を受け取り,このサーチ結果をお気に入りのネットワーク・アドレスを用いてフォーカスする。」

これに対して,実施例Bは,概略次のような発明である。
「ユーザが画面に表示されているネットワーク・アドレスを選択(右クリック)すると,複数のメニュ・アイテムを含むメニュが表示され,表示されたメニュ・アイテムの中から,“類似のページをサーチ”を選択すると,選択(右クリック)されたネットワーク・アドレスがサーチ・クエリとしてサーチ・サービスへ送信され,サーチ・サービスは,サーチ・クエリとして送信されたネットワーク・アドレスのコンテンツと類似するコンテンツを有するネットワーク・アドレスをサーチし,ユーザのクライアントは,選択(右クリック)されたネットワーク・アドレスをサーチ・クエリとして用いられたことを示す指示を付けて表示すると共に,サーチ結果のネットワーク・アドレスも合わせて表示する。」

そこで,実施例Aと実施例Bを組み合わせたものに相当する本件補正発明が,当初明細書等に記載されていたものであるか,あるいは当初明細書等の記載から自明なものであるかについて以下検討する。

(1)当初明細書等の記載
(1-1)実施例Aに関連する記載
本願の明細書には,実施例Aに関連して以下の記載がある。

(ア)「【0003】
・・・例えば,サーチにおいて,ブラウザにおいて「お気に入り」として特定されているネットワーク・アドレスなど1又は複数のネットワーク・アドレスを考慮することにより,特定のコンテンツに対するサーチをフォーカスする。・・・」

(イ)「【0005】
概観:
インターネット上で入手可能な莫大な量のコンテンツのために,興味対象である特定のコンテンツを求めるサーチ結果は,非常大量となることがある。従って,ネットワーク・アドレスをてこ入れ(レバレッジ,leverage)してサーチ結果をフォーカスする技術をここで説明する。例えば,ユーザは,ブラウザのドロップダウン・メニュにおいて,ネットワークの集まりを「お気に入り」として特定することがある。その後は,これらのネットワーク・アドレスとこれらのネットワーク・アドレスを介して入手可能なコンテンツを用いて,サーチ・クエリのためのサーチ結果をフォーカスすることができる。このように,ネットワーク・アドレスは,サーチ・クエリへのコンテキストを与えるのに用いることができる。ネットワークにおいてフォーカスされるサーチに関する更なる議論は,図3-6との関係で後述される。」

(ウ)「【0013】
しかし,上述したように,サーチ結果が,膨大な量の情報を含むことがある。従って,サーチ情報のコンテキストを改善してサーチ結果がクライアント102(n)の興味対象であるサーチ情報を含む可能性を向上させるには,サーチ結果を,潜在的にクライアント102(n)の興味対象であるネットワーク・アドレス118(a)に基づいて,フォーカスされることがある。なお,ここで,aは1からAまでの任意の整数である。例えば,ネットワーク・アドレス118(a)は,クライアント102(n)においてローカルに記憶され,様々な機能を提供することがある。図解されている例では,ネットワーク・アドレス118(a)は,ネットワーク・アドレス・リスティング120の一部として記憶されている。リスティングの中のネットワーク・アドレス118(a)の1又は複数は,例えば,ブラウザの「お気に入り」のリストの中にネットワーク・アドレスを含めることを通じて,クライアント102(n)において手動で特定される。従って,これらの「お気に入り」は,コンテンツのコンテキストを与えており,クライアント102(n)はそれと対話するのが典型的である。他の様々な例も想定できる。例えば,クライアント102(n)に記憶されている文書の中にネットワーク・アドレス118(a)を含めるとか,クライアント102(n)の他のアプリケーション・モジュールに含めるとかである。これに関する更なる議論は,図2との関係で後述する。
【0014】
通信モジュール108(n)は,更に,ネットワーク・アドレス・モジュール122を含むように図解されている。ネットワーク・アドレス・モジュール122は,ネットワーク・アドレス118(a)にてこ入れする機能を表している。例えば,ネットワーク・アドレス・モジュール122は,実行されると,サーチ・サービス110との通信のために,サーチ・クエリにネットワーク・アドレス118(a)のリスティングを加える。この例では,サーチ・サービスは,特にサーチ・モジュール116は,クライアント102(n)に対して「興味対象である」可能性がより大きいコンテンツを探し当てるために1又は複数のサーチを行なう際に,ネットワーク・アドレス118(a)にてこ入れすることがある。別の例では,ネットワーク・アドレス・モジュール112は,ネットワーク・アドレス118(a)に基づいて,サーチ結果を処理する。例えば,ネットワーク・アドレス・モジュール122は,サーチ・サービス110からサーチ結果を受け取り,ネットワーク・アドレス118(a)を用いてそれらの結果を処理する。これ以外の様々な例も想定可能である。」

(エ)「【0019】
図1に関して上述したように,図1のクライアント102(n)にローカルに記憶されているネットワーク・アドレス118(a)は,様々な異なる方法でインプリメントされることがある。例えば,通信モジュール108(n)は,ブラウザとしてインプリメントされるときには,クライアント102(n)の「お気に入り」としてクライアントにおいて指定されたリンク212のメニュを含む。クライアント指定のリンク212は,ブラウザを対応するリンクまでナビゲートしてウェブ・ページなどのコンテンツを検索するように選択可能である。このように,これらの指定されたリンクは,クライアント102(n)が典型的にはネットワーク106を介して対話するコンテンツを指示している。
【0020】
様々な他のネットワーク・アドレスを,クライアント102(n)においてローカルに記憶することができる。その一例は,クライアント102(n)のメモリ210(n)に記憶されているように図解されている複数のユニフォーム・リソース・ロケータ(URL)214(t)である。例えば,URL214(t)は,他のアプリケーション・モジュール216(例えば,ナビゲーションを行い特定のウェブサイトからコンテンツをリトリーブする)によって用いられるが,ドキュメント218(例えば,ワード・プロセシング文書やスプレッドシートなどに含まれている特定のネットワーク・アドレスへのリンク)などに組み込まれていることもある。従って,これらの他の例は,それぞれが,クライアント102(n)が遭遇し見つけられるタイプのコンテンツにコンテキストを与えることがある。
【0021】
ネットワーク・アドレス・モジュール122は,プロセッサ206(n)上で実行されメモリ210(n)に記憶可能であるように図解されている。ネットワーク・アドレス・モジュール122は,サーチを用いてネットワーク・アドレスにてこ入れする機能を表している。例えば,ネットワーク・アドレス・モジュール122は,サーチ・クエリを備えたネットワーク・アドレス(例えば,クライアントによって指定されたリンク212やURL214(t)など)をサーチ・サービス106へ自動的に通信する。次に,サーチ・サービス106が,ネットワーク・アドレスを用いてサーチにコンテキストを与える。例えば,サーチ結果を構成し,ネットワークを用いて得られた情報を用いて追加的なサーチを実行する,などである。
【0022】
別の例では,サーチをフォーカスするのにネットワーク・アドレス・モジュール122によって用いられる機能が,クライアント102(n)自体において用いられる。例えば,クライアント102(n)は,出力のためにサーチ結果222を再構成するなど,サーチ・クエリに応答してサーチ・サービス106から得られたサーチ結果222を処理する。サーチ結果をフォーカスするのに用いることができる技術については,図3-6との関係で後述する。」

(オ)「【0024】
図3は,例示的なインプリメンテーションにおける手順300を示しており,ユーザによって手動で特定されるネットワーク・アドレスを用いて,サーチ・クエリのサーチ結果を有するユーザ・インタフェースが構成されている。図3に関する以下の説明では,図4及び5のユーザ・インタフェース400及び500が言及される。
【0025】
手動でネットワーク・アドレスを特定する入力が受け取られる(ブロック302)。例えば,図4に示されるように,ユーザ・インタフェース400と通信モジュール108(n)とはブラウザとして構成することができる。図解されている例におけるユーザ・インタフェース400は,「ファイル」,「編集(エディット)」,「お気に入り」,「ツール」及び「ヘルプ」を含む選択可能なコマンドを有するメニュ・バーを含む。「お気に入り」のコマンドが選択されているように図解されており,これにより,対応するドロップダウン・メニュ402が表示される。メニュ402は,更に,そのメニュと関係するサブコマンドを含んでいて,「お気に入りに追加」404と「お気に入りを整理」406として図解されている。
【0026】
この「お気に入りに追加」コマンド404は,このメニュにリンクを追加するために選択可能であり,これにより,クライアント102(n)は,リンク408(l)-408(16)によって表わされるネットワーク・アドレスを手動で入力する必要なしに,所望のコンテンツまで容易にナビゲートできる。例えば,リンク408(1)を選択する入力が入力されると,それにより,それは通信モジュール108(n)(この例では,ブラウザとして構成されている)を対応するネットワーク・アドレスまでナビゲートさせ,そのアドレス(例えば,ウェブ・ページ)からコンテンツをリトリーブできる。このように,リンク408(1)-408(16)は,特定のネットワーク位置を表わし,ユーザはそのネットワーク位置と対話することができる。
【0027】
ドロップダウン・メニュ402の中にネットワーク・アドレスを手動で入れることについて説明したが,例えば,クライアント102(n)にソフトウェアをインストールする間にリンク408(1)-408(16)の中の1又は複数を自動的に特定することもできる。この例では,ネットワーク・アドレスは,ユーザが対話するコンテンツのコンテキスト的なカテゴリも示している。例えば,クライアント102(n)にリンクを自動的にインストールするソフトウェアは,クライアント102(n)のユーザがそれについて知りつつそうしたと推定される。ソフトウェアそれ自身は,クライアント102(n)がどのように利用されるだろうかを示している。以上で2つの例について説明したが,ネットワーク・アドレスは,本発明の精神及び範囲から逸脱することなく,様々な他の方法でメニュに記憶されうる(ブロック304)。
【0028】
サーチ・クエリが受け取られる(ブロック306)。例えば,図5のユーザ・インタフェース500は,サーチ・ウィンドウ502を有するウェブ・ページを出力するものとして図解されている。サーチ・ウィンドウ502は,サーチ・クエリとして用いられるユーザによるテキスト入力を受け付けるように構成される。この例では,「マリブ」というテキストとして図解されている。
【0029】
サーチ・クエリが(例えば,サーチ・クエリの入力の後に「サーチ」を選択することによって)受け取られると,ネットワーク・アドレスは,サーチ・クエリに自動的に追加され(ブロック308),ネットワーク106を介してサーチ・サービス110へ転送される。例えば,ネットワーク・アドレス・モジュール122は,実行されると,サーチ・クエリと,手動で特定されたネットワーク・アドレスとを含む通信を形成する(ブロック302)。次に,この通信は,サーチ・サービス110のサーチ・モジュール116によって処理されるために,ネットワーク106を介して送信される。
【0030】
サーチは,サーチ・クエリを用いて実行され(ブロック310),その結果がネットワーク・アドレスと比較されて相互の類似性が判断される(ブロック312)。例えば,サーチ・モジュール116は,サーチ・クエリである「マリブ」を用いてサーチ情報114(i)を調べて,当該サーチ・クエリと関係のあるコンテンツを有するウェブサイト504(つまり,サーチ結果)を見つける。次に,サーチ・モジュール116は,その結果をクライアント102(n)の「お気に入り」の中のリンクから入手可能なコンテンツと比較して,相互の類似性を判断する。
【0031】
次には,類似していると判断される1又は複数のネットワーク・アドレスに基づいて,1又は複数の結果を有する同時的な出力のために一部分が構成される。例えば,サーチ結果によって参照されるコンテンツとリンク408(1)-408(16)を介して入手可能なコンテンツとの間で判断された類似性は,サーチ結果とネットワーク・アドレスとにおいて見られるコンテンツの類似性のカテゴリを表している。言いかえれば,部分504-508は,サーチ結果とネットワーク・アドレスとにおいて見られるコンテンツの類似性のカテゴリーを表わす。
【0032】
例えば,リンク408(1)-408(16)は,「ボート」,「自動車」又は「人形」と関係するコンテンツを有するウェブサイトを参照する。「マリブ」というサーチ・クエリに対するサーチ結果は,「ボート」,「自動車」,「人形」又は「マリブの都市」と関係がある。従って,リンク408(1)-408(16)を分析してサーチをこれらの類似するコンテキスト的なカテゴリ(例えば,「ボート」,「自動車」,「人形」)にフォーカスする際に,サーチ・モジュール116によって判断がなされるのである。
【0033】
そして,この部分及び1又は複数の結果が出力される(ブロック316)。例えば,図5に示されるように,ネットワーク・アドレスを用いることなく(例えば,単なるサーチ・クエリ)得られたサーチ結果504は,ネットワーク・アドレスを用いてサーチをフォーカスするように選択可能な部分504,506,508と共に出力される。このように,クライアント104(n)は,それが望まれている場合には,そのような処理を得るリンクと共に,ネットワーク・アドレス処理に影響されないサーチ結果を出力する。例えば,サーチをフォーカスする部分(例えば,部分504-508)を選択する入力が受け取られる(例えば,マウスの「クリック」)ことがある(ブロック318)。このようなフォーカスにより,サーチ・クエリとネットワーク・アドレスから判断されるコンテキスト的なカテゴリとを用いて,別のサーチを発生されることになる。従って,クライアント102(n)は,この機能を利用するべきかどうかに関する選択肢を与えられ,手動でサーチ・クエリを再入力することなく,そうすることがある。様々な他の技術を,サーチ結果をフォーカスするために利用することができる。そのような例について,次の図との関係で説明する。
【0034】
図6は,例示的なインプリメンテーションにおける手順600を図解しており,1又は複数のネットワーク・アドレスに基づいて,サーチがフォーカスされている。ユーザによって入力された1又は複数のサーチ・タームを有するサーチ・クエリが受け取られる(ブロック602)。例えば,ユーザは,入力装置(例えば,キーボード)を用いてテキスト・ストリングを入力して,ネットワーク106上のサービス・プロバイダ104から遠隔的にに入手可能なコンテンツや,クライアント102(n)においてローカルに入手可能なコンテンツなど,関心対象のコンテンツを探し当てる。
【0035】
次に,1又は複数のネットワーク・アドレスを用いて,このサーチはフォーカスされる(ブロック604)。例えば,図5との関係で上述したように,サーチ結果は,当該サーチ結果と1又は複数のネットワーク・アドレスとの類似性に基づいて処理される(ブロック606)。別の例では,1又は複数のサーチ・タームと1又は複数のネットワーク・アドレスとを用いて,別のサーチがなされることもある(ブロック608)。例えば,クライアント102(n)上にローカルに記憶されているアイテムに対するサーチは,最初にサーチ・クエリを使用して行われ,次に,サーチ・クエリとクライアント102(n)にローカルに記憶されているネットワーク・アドレスから判断されたコンテキスト的なカテゴリとを用いて行なわれる。これらの個別のサーチは,それぞれが,図5に示されるようなユーザ・インタフェース中に表示されるように,カテゴリ分けされる。様々な他の例も想定可能である。次に,フォーカスされたサーチのサーチ結果が出力される(ブロック610)。」

(1-2)実施例Bに関連する記載
本願の明細書には,実施例Bに関連して以下の記載がある。

(カ)「【0003】
・・・別の例では,ユーザが例えばリンクを右クリックすることによってネットワーク・アドレスを選択すると,選択されたアドレスと類似するネットワーク・アドレスに対するサーチが実行される,という機能が提供される。・・・」

(キ)「【0006】
別の例では,ネットワーク・アドレスは,類似するネットワーク又は類似するコンテンツを有するアドレスを求めるサーチを実行するように選択可能である。ユーザは,例えば,ネットワーク・アドレスを「右クリック」して,メニュを表示させることができる。このメニュは,「類似のページをサーチ」というオプションを含み,このオプションは,選択されると,そのネットワーク・アドレスと類似するコンテンツを有するネットワーク・アドレスを求めるサーチを実行させる。サーチを実行させるように選択可能なネットワーク・アドレスに関する更なる議論は,図7-9との関係で後述する。」

(ク)「【0023】
更に別の例において,ネットワーク・アドレス・モジュール122は,ネットワーク・アドレスからの自動的なサーチを提供するように実行可能である。クライアント102(n)は,例えば,ネットワーク・アドレスを選択する入力を受け取る。この選択に応答して,選択されたネットワーク・アドレスを介して入手可能なものと類似するコンテンツを有するネットワーク・アドレスを求めるサーチが,自動的に行なわれる。従って,この例では,クライアント102(n)は,サーチ・クエリとしてのネットワーク・アドレスの手動での入力を必要とすることなく,関連するコンテンツのサーチを実行する。この点に関する更なる説明は,図7-9との関係で後述する。・・・」

(ケ)「【0036】
図7は,例示的なインプリメンテーションにおける手順700を示している。ネットワーク・アドレスと関係するコンテンツに対するサーチが,ネットワーク・アドレスを選択することによって行なわれている。図7の手順700に関する説明では,図8及び9におけるユーザ・インタフェース800及び900が言及される。これらの図では,ネットワーク・アドレスを選択して関連するコンテンツに対するサーチとサーチ結果の出力とが行なわれる様子が示されている。
【0037】
ネットワーク・アドレスは,ユーザ・インタフェースにおいて出力される(ブロック702)。例えば,ネットワーク・アドレスは,図8のユーザ・インタフェース800において出力されるコンテンツ一部分であり,表わされたアドレスまでナビゲートするためのリンク802として選択可能である。例えば,ユーザは,カーソル制御デバイスを用いてリンク802を「ダブルクリック」して,表わされたアドレスからウェブ・ページを得ることができる。
【0038】
ネットワーク・アドレスを選択すると,1又は複数のメニュ・アイテムを含むメニュが出力される(ブロック704)。先の例を続けて考察するならば,ユーザは,リンク802をダブルクリックするのではなく,そのリンクを「右クリック」して,メニュ804を出力させることができる。メニュ804は,複数のメニュ・アイテムを含むが,複数のメニュ・アイテムとは,この例では,対応する機能を実行するように選択可能なコマンドである。例えば,「開く」806,「新しいウィンドウで開く」808,「ターゲットを保存」810,「類似のページをサーチ」812,「お気に入りに追加」814,などである。
【0039】
メニュ・アイテムの中の特定の1つが選択されると,サーチ・クエリが形成され,ネットワーク・アドレスと類似する少なくとも1つの他のネットワーク・アドレスが探し当てられる(ブロック706)。例えば,ユーザは,サブコマンドである「類似のページをサーチ」812を選択し,表わされているネットワーク・アドレスをサーチ・タームとして有するサーチ・クエリを形成する。この例では,サーチ・クエリは自動的に形成され,ユーザは,表わされているネットワーク・アドレスを手動で再入力する必要はない。ネットワーク・アドレスがユーザ・インタフェースにおけるリンクとして表わされ,実際のネットワーク・アドレスを表示しない場合に,これは特に有用であることが分かる。例えば,図8においてネットワーク・アドレスである「www.relatedinfo.com」を示す代わりに,リンクの存在を示す下線を伴うテキストとしてリンクを実現することができる。例えばコンテンツの別のテキスト内に含まれている「関連情報」(related information)として,である。様々な他の例も想定できる。
【0040】
サーチ・クエリは,ネットワークを介してサーチ・サービスまで送信され(ブロック708),サーチ結果は,サーチ・クエリに応答して受け取られる(ブロック710)。サーチ結果は,様々な方法で出力される。例えば,サーチ結果は,選択されると,選択可能なコマンドである「お気に入りに追加」を見つかっている類似するそれぞれのネットワーク・アドレスと共に含めることによって,サーチ結果に含まれているネットワーク・アドレスをリンクのメニュの中に含ませることができる(ブロック712)。別の例では,ネットワーク・アドレスへのリンクがサーチ・クエリのソースとして示されるように,サーチ結果とサーチ・クエリとが出力される(ブロック図714)。図9に示されているように,例えば,ユーザ・インタフェースは,オリジナルのサーチ・クエリ902と,このネットワーク・アドレスがサーチ・クエリとして用いられた指示904とを含む。次に,サーチ結果である追加的なネットワーク・アドレス906及び908が,サーチ・クエリとして用いられるネットワーク・アドレス902より下側に,ユーザ・インタフェース900において表示される。そのような指示を提供するには,本発明の精神及び範囲から逸脱することなく,様々な他の技術を用いることができる。・・・」

(2)検討
上記各記載事項について検討する。

(2-1)実施例Aに関連する記載について
(2-1-1)上記(ア)には,実施例Aに関連して,「お気に入りを考慮してサーチをフォーカスする」ことは記載されているものの,これを実施例Bの発明に適用したり,実施例Bの発明と組み合わせたりすることについては,記載も示唆もされていない。

(2-1-2)上記(イ)には,実施例Aに関連して,「お気に入りを介して入手可能なコンテンツを用いてサーチ結果をフォーカスする」ことは記載されているものの,これを実施例Bの発明に適用したり,実施例Bの発明と組み合わせたりすることについては,記載も示唆もされていない。
また,上記(イ)には,実施例Aが図3-6と関係していることは記載されているものの,実施例Aが図7-9と関係しているとの記載はない。

(2-1-3)上記(ウ)には,実施例Aに関連して,「コンテンツのコンテキストを与えるお気に入り中のネットワーク・アドレスに基づいてサーチ結果をフォーカスする」こと,「当該フォーカスの処理が,サーチ・サービスで実行されること」,あるいは,「当該フォーカスが,クライアントで実行されること」は記載されているものの,これらを実施例Bの発明に適用したり,実施例Bの発明と組み合わせたりすることについては,記載も示唆もされていない。

(2-1-4)上記(エ)には,「ブラウザのお気に入りを含むクライアントのネットワーク・アドレスがコンテンツのコンテキストを与える」ことが記載され,「サーチ・サービスがネットワーク・アドレスを用いてサーチにコンテキストを与えること」,あるいは,「クライアントがサーチ結果をフォーカスすること」は記載されているものの,これらを実施例Bの発明に適用したり,実施例Bの発明と組み合わせたりすることについては,記載も示唆もされていない。
また,上記(エ)には,実施例Aが図3-6と関係していることは記載されているものの,実施例Aが図7-9と関係しているとの記載はない。

(2-1-5)上記(オ)は,図3-6に関連する記載であり,上記(オ)の【0024】?【0033】段落には,「ユーザがネットワーク・アドレスを特定してお気に入りを作成し,例えば『マリブ』というテキストをサーチ・クエリとして入力すると,当該サーチ・クエリにお気に入りのネットワーク・アドレスが追加されてサーチ・サービスに転送され,サーチ・サービスは,サーチ・クエリの『マリブ』を用いてサーチを実行し,そのサーチ結果とお気に入りのネットワーク・アドレスから入手可能なコンテンツとの類似性を判断してカテゴリを作成し,ユーザのクライアントに,『マリブ』に関連するサーチ結果とともに類似性のカテゴリを表示し,ユーザがカテゴリの1つを選択すると,そのカテゴリを用いてサーチ結果がフォーカスされる」ことは記載されているものの,これを実施例Bの発明に適用したり,実施例Bの発明と組み合わせたりすることについては,記載も示唆もされていない。

(2-1-6)上記(オ)の【0034】?【0035】段落には,「ユーザがサーチ・タームとしてテキスト・ストリングを入力すると関心対象のコンテンツがサーチされ,サーチ結果は,ネットワーク・アドレスとの類似性に基づいてフォーカスされ,あるいは,最初にサーチ・クエリを使用してサーチが行われ,次にサーチ・クエリとネットワーク・アドレスから判断されたコンテキスト的なカテゴリとを用いてサーチが行われ,次にフォーカスされたサーチ結果が出力される」ことは記載されているものの,これを実施例Bの発明に適用したり,実施例Bの発明と組み合わせたりすることについては,記載も示唆もされていない。

(2-1-7)上記(カ)には,「ユーザがリンクを右クリックすることによってネットワーク・アドレスを選択すると,選択されたアドレスと類似するネットワーク・アドレスに対するサーチが実行される」ことは記載されているものの,これを実施例Aの発明に適用したり,実施例Aの発明と組み合わせたりすることについては,記載も示唆もされていない。

(2-1-8)上記(キ)には,「ユーザがネットワーク・アドレスを右クリックすると,『類似のページをサーチ』というオプションを含むメニュを表示させ,このオプションが選択されると,そのネットワーク・アドレスと類似するコンテンツを有するネットワーク・アドレスを求めるサーチを実行させる」ことは記載されているものの,これを実施例Aの発明に適用したり,実施例Aの発明と組み合わせたりすることについては,記載も示唆もされていない。
また,上記(キ)には,実施例Bが図7-9と関係していることは記載されているものの,実施例Bが図3-6と関係しているとの記載はない。

(2-1-9)上記(ク)には,「クライアントがネットワーク・アドレスを選択する入力を受け取ると,この選択に応答して,選択されたネットワーク・アドレスを介して入手可能なものと類似するコンテンツを有するネットワーク・アドレスを求めるサーチが,自動的に行なわれる」ことは記載されているものの,これを実施例Aの発明に適用したり,実施例Aの発明と組み合わせたりすることについては,記載も示唆もされていない。
また,上記(ク)には,実施例Bが図7-9と関係していることは記載されているものの,実施例Bが図3-6と関係しているとの記載はない。

(2-2)実施例Bに関連する記載について
(2-2-1)上記(ケ)は,図7-9に関連する記載であり,上記(ケ)には,「ネットワーク・アドレスがユーザ・インタフェースにおいて出力され,ユーザがネットワーク・アドレスを右クリックすると,1又は複数のメニュ・アイテムを含むメニュが出力され,ユーザが,『類似のページをサーチ』を選択すると選択されたネットワーク・アドレスをサーチ・タームとして有するサーチ・クエリが自動的に形成されてサーチ・サービスまで送信され,サーチ結果は,選択されるとサーチ結果に含まれているネットワーク・アドレスをリンクのメニュの中に含ませることができる選択可能なコマンドと共に出力され,あるいは,ネットワーク・アドレスへのリンクがサーチ・クエリのソースとして示されるように,サーチ結果とサーチ・クエリとが出力される」ことは記載されているものの,これを実施例Aの発明に適用したり,実施例Aの発明と組み合わせたりすることについては,記載も示唆もされていない。

以上の検討によれば,当初明細書等には,実施例Aの発明と実施例Bの発明とがそれぞれ別々に記載されており,両者を組み合わせることや,実施例Aの発明の一部と実施例Bの発明の一部を組み合わせることについては,記載も示唆もされておらず,また,自明のこととも認められない。

また,他に,当初明細書等に,実施例Aと実施例Bとを組み合わせることを示唆する記載も見あたらない。

(3)小括
以上のとおり,本件補正発明を実施例Aと実施例Bとを組み合わせたものとする本件補正は,当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において,新たな技術的事項を導入するものであり,当初明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものではないから,特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たしていない。

(4)審判請求人の主張について
審判請求人は,平成27年6月25日付けの意見書において次のように主張している。

「4.拒絶理由におけるご指摘2について
4-1.拒絶理由通知書に記載のご指摘2
審判官殿は,拒絶理由通知書第8頁において『・・・以上のことから,「該サーチ・クエリは,ユーザにより特定された1又は複数のネットワーク・アドレスに基づいて決定されたコンテキスト・カテゴリに基づいて形成される」との発明特定事項Aは,当初明細書等に記載された事項ではなく,また,当初明細書等の記載から自明な事項でもない』旨ご指摘された。
4-2.ご指摘2への対応
審判官殿は,上記ご指摘2において,発明特定事項Aは,当初明細書等に記載された事項ではなく,また,当初明細書等の記載から自明な事項でもない旨ご指摘された。当該ご指摘2は,実質的に平成27年2月18日付けでした補正に係る記載が明瞭でないためにご指摘されたものと思量する。従って,本願の請求項1に係る発明を,手続補正書のとおりに補正することにより,実質的に明瞭でないとご指摘された記載を明瞭にした。そして補正後の請求項に係る発明は以下に詳述するように当初明細書等に記載された事項である。
本願明細書は以下の事項を開示している。
『・・・別の例では,ネットワーク・アドレス・モジュール112は,ネットワーク・アドレス118(a)に基づいて,サーチ結果を処理する。例えば,ネットワーク・アドレス・モジュール122は,サーチ・サービス110からサーチ結果を受け取り,ネットワーク・アドレス118(a)を用いてそれらの結果を処理する。これ以外の様々な例も想定可能である。』(本願明細書,段落〔0014〕)
『サーチは,サーチ・クエリを用いて実行され(ブロック310),その結果がネットワーク・アドレスと比較されて相互の類似性が判断される(ブロック312)。・・・』(本願明細書,段落〔0030〕)
『次に,1又は複数のネットワーク・アドレスを用いて,このサーチはフォーカスされる(ブロック604)。例えば,図5との関係で上述したように,サーチ結果は,当該サーチ結果と1又は複数のネットワーク・アドレスとの類似性に基づいて処理される(ブロック606)。別の例では,1又は複数のサーチ・タームと1又は複数のネットワーク・アドレスとを用いて,別のサーチがなされることもある(ブロック608)。例えば,クライアント102(n)上にローカルに記憶されているアイテムに対するサーチは,最初にサーチ・クエリを使用して行われ,次に,サーチ・クエリとクライアント102(n)にローカルに記憶されているネットワーク・アドレスから判断されたコンテキスト的なカテゴリとを用いて行なわれる。これらの個別のサーチは,それぞれが,図5に示されるようなユーザ・インタフェース中に表示されるように,カテゴリ分けされる。様々な他の例も想定可能である。次に,フォーカスされたサーチのサーチ結果が出力される(ブロック610)。』(本願明細書,段落〔0035〕)
上記の如く本願明細書に記載されているように,本願明細書に記載の種々の実施例は単なる例示であり,様々な他の例も想定可能である。補正後の請求項1に係る発明は,形成されたサーチ・クエリに応答して,サーチが実行され,そのサーチ結果がネットワーク・アドレスから判断されたコンテキスト・カテゴリに基づいて処理されることを特徴とする。
また,補正後の請求項1に係る事項は,拒絶理由において実質的に不明瞭であるとご指摘された記載を明確にするものである。請求項8も請求項1と同様に補正された。
以上,請求項1,8に係る補正は,当初明細書等に記載されており,新たな事項を追加するものではない。」

しかしながら,上記意見書において示された本願明細書の【0014】段落,【0030】段落,および【0035】段落は,いずれも,上記「(1)(1-1)」の(ウ)および(オ)で摘記した実施例Aに関連する記載であるから,これらの記載における,「これ以外の様々な例も想定可能である。」,あるいは「様々な他の例も想定可能である。」との記載から,実施例Aのバリエーションが示唆されているとはいえても,実施例Aと実施例Bとを組み合わせた例まで示唆されているとは認められない。
したがって,審判請求人の意見書における主張は採用することができない。

3 むすび
したがって,本件補正は,特許法第17条の2第3項の規定に違反するので,同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

第3 本願について
1 本願の請求項1?11に係る発明
平成27年6月25日付けの手続補正は上記のとおり却下されたので,本願の請求項1?11に係る発明は,平成27年2月18日付けの手続補正書の特許請求の範囲の請求項1?11に記載された事項により特定される,上記「第2[理由]1(2)」に記載したとおりのものである。

2 当審の最後の拒絶理由通知の概要

平成27年3月30日付けの当審の最後の拒絶理由通知の概要は以下のとおりである。

『平成27年2月18日付けでした手続補正は,下記の点で国際出願日における国際特許出願の明細書若しくは図面(図面の中の説明に限る)の翻訳文,国際出願日における国際特許出願の請求の範囲の翻訳文(特許協力条約第19条(1)の規定に基づく補正後の請求の範囲の翻訳文が提出された場合にあっては,当該翻訳文)又は国際出願日における国際特許出願の図面(図面の中の説明を除く)(以下,翻訳文等という)(誤訳訂正書を提出して明細書,特許請求の範囲又は図面について補正をした場合にあっては,翻訳文等又は当該補正後の明細書,特許請求の範囲若しくは図面)に記載した事項の範囲内においてしたものでないから,特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たしていない(同法第184条の12第2項参照)。



平成27年2月18日付けでした手続補正(以下,「本件補正」という。)により特許請求の範囲の請求項1に係る発明(以下,「本願発明」という。)は,次のとおり補正された。(下線は,当審で付したものである。)

「 【請求項1】
ネットワーク・アドレスを用いてサーチ結果を表示する方法であって,
ネットワーク・アドレスへのリンクの選択に応答して,1つ又は複数のメニュ・アイテムを含むメニュを出力するステップと,
前記メニュから前記メニュ・アイテムを選択する入力を受け取るステップと,
前記入力の受け取りに応答して,前記ネットワーク・アドレスから入手可能なコンテンツと類似するコンテンツを有する少なくとも1つの他のネットワーク・アドレスを探し当てるサーチ・クエリを形成するステップであって,該サーチ・クエリは,ユーザにより特定された1又は複数のネットワーク・アドレスに基づいて決定されたコンテキスト・カテゴリに基づいて形成される,ステップと,
形成された前記サーチ・クエリに応答して,サーチ結果を受け取り,該サーチ結果と前記サーチ・クエリとを表示するステップと,を含むことを特徴とする方法。」

本願発明は,「該サーチ・クエリは,ユーザにより特定された1又は複数のネットワーク・アドレスに基づいて決定されたコンテキスト・カテゴリに基づいて形成される」との発明特定事項(以下,「発明特定事項A」という。)を含むものである。

そこで,上記発明特定事項Aが,国際出願日における国際特許出願の明細書若しくは図面(図面の中の説明に限る)の翻訳文,国際出願日における国際特許出願の請求の範囲の翻訳文又は国際出願日における国際特許出願の図面(図面の中の説明を除く)(以下,「当初明細書等」という。)に記載されていたか否か,あるいは,その記載から自明な事項といえるか否かにつき,検討する。

本願の発明の詳細な説明には「サーチ・クエリを形成すること」あるいは「ネットワーク・アドレスに基づいてコンテキスト・カテゴリを決定すること」に関連して,以下の記載がある。(下線は,関連する箇所を示すために当審で付加したものである。)

(ア)?(サ)(省略)

上記(ア)?(サ)の記載を参照しても,「該サーチ・クエリは,ユーザにより特定された1又は複数のネットワーク・アドレスに基づいて決定されたコンテキスト・カテゴリに基づいて形成される」との発明特定事項Aについて具体的に説明する記載は見当たらない。また当該発明特定事項Aを示唆する記載もないことから,「該サーチ・クエリは,ユーザにより特定された1又は複数のネットワーク・アドレスに基づいて決定されたコンテキスト・カテゴリに基づいて形成される」ことが当初明細書等の記載から自明なこととも認められない。

なお,上記(オ),(カ),(ク)等に記載されている,「テキストのサーチ・クエリにお気に入りのネットワーク・アドレスを付加すること」が,一見すると本願発明の「該サーチ・クエリは,ユーザにより特定された1又は複数のネットワーク・アドレスに基づいて決定されたコンテキスト・カテゴリに基づいて形成される」ことに対応するようにも見えるので,この点について以下更に検討する。

本願明細書の【0024】?【0035】段落に記載される発明は,「所定のサーチ・クエリ(例えば,「マリブ」というテキスト)を入力してサーチボタンを押すと,当該サーチ・クエリに,お気に入りに記憶されているネットワーク・アドレスが自動的に追加されて,検索サーバに送信され,検索サーバは,まずサーチ・クエリによる検索を行い,次に,この検索結果のコンテンツと,お気に入りのネットワーク・アドレスから得られるコンテンツとを比較して,相互の類似性を判断し,類似性のカテゴリを分析して,例えば図5に示すように,カテゴリ選択ボタン(504?508)と,サーチ・クエリによる通常の検索結果(504)とを表示し,また,ユーザがカテゴリ選択ボタンを選択すると,カテゴリで絞った検索結果を得るための別のサーチが実行される」という発明(以下,「発明A」という。)である。

一方,本願明細書の【0036】?【0040】段落に記載される発明は,「Webページ上のリンクを右クリックすると,「類似のページをサーチ」というコマンドを含むメニューが表示され,当該コマンドが選択されると,リンクのネットワーク・アドレスをサーチ・タームとして有するサーチ・クエリが形成されて検索サーバに送信され,検索サーバでは,送信されたネットワーク・アドレスから入手可能なコンテンツと類似するコンテンツを有する他のネットワーク・アドレスが検索され,検索されたネットワークアドレスが,サーチ・クエリとして用いられたネットワークアドレスとともに表示される」という発明(以下,「発明B」という。)である。

そして,本願の請求項1に係る発明は,上記した発明Bに対応したものであると認められるところ,発明Bについて説明した本願明細書の【0036】?【0040】段落には,「ユーザにより特定された1又は複数のネットワーク・アドレスに基づいて決定されたコンテキスト・カテゴリ」に関する説明は一切記載されていないし,また,当該コンテキスト・カテゴリに基づいてサーチ・クエリを形成することに関しても,何も記載されていない。

してみれば,発明Bにおいて,「該サーチ・クエリは,ユーザにより特定された1又は複数のネットワーク・アドレスに基づいて決定されたコンテキスト・カテゴリに基づいて形成される」ことを特定する本願発明は,当初明細書等に記載されたものではない。

また,発明Aには,「お気に入りのネットワーク・アドレス」を用いて「カテゴリ」を分析することが記載されているが,上記したように,発明Aはサーチ・クエリとして「テキスト」を用いているのに対して,発明Bは,サーチ・クエリとして「ネットワーク・アドレス」を用いており,サーチ・クエリの内容が異なっていることから,発明Aに記載されている,「カテゴリ」に関する構成を発明Bに適用することが自明であるとも認められない。

以上のことから,「該サーチ・クエリは,ユーザにより特定された1又は複数のネットワーク・アドレスに基づいて決定されたコンテキスト・カテゴリに基づいて形成される」との発明特定事項Aは,当初明細書等に記載された事項ではなく,また,当初明細書等の記載から自明な事項でもない。

してみれば,上記発明特定事項Aを追加する補正事項を含む本件補正は,当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものであり,願書に最初に添付した明細書,特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものではないから,特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たしていない。(以下省略)』

3 当審の判断

上記拒絶理由について検討する。

平成27年2月18日付けでした手続補正(以下,「本件第1補正」という。)により,本願の請求項1に係る発明(以下,「本願発明」という。)は,次のとおり補正された。(下線は,当審で付したものである。)

「 【請求項1】
ネットワーク・アドレスを用いてサーチ結果を表示する方法であって,
ネットワーク・アドレスへのリンクの選択に応答して,1つ又は複数のメニュ・アイテムを含むメニュを出力するステップと,
前記メニュから前記メニュ・アイテムを選択する入力を受け取るステップと,
前記入力の受け取りに応答して,前記ネットワーク・アドレスから入手可能なコンテンツと類似するコンテンツを有する少なくとも1つの他のネットワーク・アドレスを探し当てるサーチ・クエリを形成するステップであって,該サーチ・クエリは,ユーザにより特定された1又は複数のネットワーク・アドレスに基づいて決定されたコンテキスト・カテゴリに基づいて形成される,ステップと,
形成された前記サーチ・クエリに応答して,サーチ結果を受け取り,該サーチ結果と前記サーチ・クエリとを表示するステップと,を含むことを特徴とする方法。」

本願発明は,「該サーチ・クエリは,ユーザにより特定された1又は複数のネットワーク・アドレスに基づいて決定されたコンテキスト・カテゴリに基づいて形成される」との発明特定事項(以下,「発明特定事項A」という。)を含むものである。

そこで,上記発明特定事項Aを含む本願発明が,国際出願日における国際特許出願の明細書若しくは図面(図面の中の説明に限る)の翻訳文,国際出願日における国際特許出願の請求の範囲の翻訳文又は国際出願日における国際特許出願の図面(図面の中の説明を除く)(以下,「当初明細書等」という。)に記載されていたか否か,あるいは,その記載から自明な事項といえるか否かにつき,検討する。

(1)当初明細書等の記載
本願の当初明細書等には,「サーチ・クエリを形成すること」あるいは「ネットワーク・アドレスに基づいてコンテキスト・カテゴリを決定すること」に関連して,以下の記載がある。

(コ)「【請求項1】
ネットワーク・アドレスへのリンクの選択に応答して,1又は複数のメニュ・アイテムを含むメニュを出力するステップと,
前記メニュ・アイテムの中の特定の1つを選択する入力が受信されると,前記ネットワーク・アドレスと類似する少なくとも1つの他のネットワーク・アドレスを探し当てるサーチ・クエリを形成するステップと,
を含むことを特徴とする方法。」

(サ)「【請求項9】
メニュ・アイテムをメニュから選択する入力が受け取られると,前記メニュを出力するように選択されたネットワーク・アドレスから入手可能なコンテンツと類似するコンテンツを有する少なくとも1つの他のネットワーク・アドレスを探し当てるサーチ・クエリを形成するステップと,
前記サーチ・クエリに応答してネットワーク経由でサーチ・サービスからサーチ結果を受け取るステップと,
を含むことを特徴とする方法。」

(シ)「【請求項16】
コンピュータ実行可能な命令を含む1又は複数のコンピュータ可読媒体であって,前記コンピュータ実行可能な命令は,実行されると,サーチ・クエリを形成して他のネットワーク・アドレスから入手可能なコンテンツと類似するコンテンツを有するネットワーク・アドレスを探し当てるサーチ・クエリを形成するようにコンピュータに命令することを特徴とする1又は複数のコンピュータ可読媒体。」

(ス)「【0005】
・・・例えば,ユーザは,ブラウザのドロップダウン・メニュにおいて,ネットワークの集まりを「お気に入り」として特定することがある。その後は,これらのネットワーク・アドレスとこれらのネットワーク・アドレスを介して入手可能なコンテンツを用いて,サーチ・クエリのためのサーチ結果をフォーカスすることができる。このように,ネットワーク・アドレスは,サーチ・クエリへのコンテキストを与えるのに用いることができる。・・・」

(セ)「【0013】
・・・従って,サーチ情報のコンテキストを改善してサーチ結果がクライアント102(n)の興味対象であるサーチ情報を含む可能性を向上させるには,サーチ結果を,潜在的にクライアント102(n)の興味対象であるネットワーク・アドレス118(a)に基づいて,フォーカスされることがある。・・・従って,これらの「お気に入り」は,コンテンツのコンテキストを与えており,クライアント102(n)はそれと対話するのが典型的である。・・・
【0014】
・・・サーチ・サービス110との通信のために,サーチ・クエリにネットワーク・アドレス118(a)のリスティングを加える。・・・」

(ソ)「【0021】
・・・例えば,ネットワーク・アドレス・モジュール122は,サーチ・クエリを備えたネットワーク・アドレス(例えば,クライアントによって指定されたリンク212やURL214(t)など)をサーチ・サービス106へ自動的に通信する。次に,サーチ・サービス106が,ネットワーク・アドレスを用いてサーチにコンテキストを与える。例えば,サーチ結果を構成し,ネットワークを用いて得られた情報を用いて追加的なサーチを実行する,などである。」

(タ)「【0027】
・・・この例では,ネットワーク・アドレスは,ユーザが対話するコンテンツのコンテキスト的なカテゴリも示している。・・・」

(チ)「【0029】
サーチ・クエリが(例えば,サーチ・クエリの入力の後に「サーチ」を選択することによって)受け取られると,ネットワーク・アドレスは,サーチ・クエリに自動的に追加され(ブロック308),ネットワーク106を介してサーチ・サービス110へ転送される。例えば,ネットワーク・アドレス・モジュール122は,実行されると,サーチ・クエリと,手動で特定されたネットワーク・アドレスとを含む通信を形成する(ブロック302)。・・・」

(ツ)「【0031】
・・・例えば,サーチ結果によって参照されるコンテンツとリンク408(1)-408(16)を介して入手可能なコンテンツとの間で判断された類似性は,サーチ結果とネットワーク・アドレスとにおいて見られるコンテンツの類似性のカテゴリを表している。言いかえれば,部分504-508は,サーチ結果とネットワーク・アドレスとにおいて見られるコンテンツの類似性のカテゴリーを表わす。
【0032】
・・・「マリブ」というサーチ・クエリに対するサーチ結果は,「ボート」,「自動車」,「人形」又は「マリブの都市」と関係がある。従って,リンク408(1)-408(16)を分析してサーチをこれらの類似するコンテキスト的なカテゴリ(例えば,「ボート」,「自動車」,「人形」)にフォーカスする際に,サーチ・モジュール116によって判断がなされるのである。
【0033】
・・・例えば,図5に示されるように,ネットワーク・アドレスを用いることなく(例えば,単なるサーチ・クエリ)得られたサーチ結果504は,ネットワーク・アドレスを用いてサーチをフォーカスするように選択可能な部分504,506,508と共に出力される。このように,クライアント104(n)は,それが望まれている場合には,そのような処理を得るリンクと共に,ネットワーク・アドレス処理に影響されないサーチ結果を出力する。例えば,サーチをフォーカスする部分(例えば,部分504-508)を選択する入力が受け取られる(例えば,マウスの「クリック」)ことがある(ブロック318)。このようなフォーカスにより,サーチ・クエリとネットワーク・アドレスから判断されるコンテキスト的なカテゴリとを用いて,別のサーチを発生されることになる。・・・」

(テ)「【0035】
・・・別の例では,1又は複数のサーチ・タームと1又は複数のネットワーク・アドレスとを用いて,別のサーチがなされることもある(ブロック608)。例えば,クライアント102(n)上にローカルに記憶されているアイテムに対するサーチは,最初にサーチ・クエリを使用して行われ,次に,サーチ・クエリとクライアント102(n)にローカルに記憶されているネットワーク・アドレスから判断されたコンテキスト的なカテゴリとを用いて行なわれる。これらの個別のサーチは,それぞれが,図5に示されるようなユーザ・インタフェース中に表示されるように,カテゴリ分けされる。・・・」

(ト)「【0039】
メニュ・アイテムの中の特定の1つが選択されると,サーチ・クエリが形成され,ネットワーク・アドレスと類似する少なくとも1つの他のネットワーク・アドレスが探し当てられる(ブロック706)。例えば,ユーザは,サブコマンドである「類似のページをサーチ」812を選択し,表わされているネットワーク・アドレスをサーチ・タームとして有するサーチ・クエリを形成する。この例では,サーチ・クエリは自動的に形成され,ユーザは,表わされているネットワーク・アドレスを手動で再入力する必要はない。・・・」
(2)検討

(2-1)上記(コ)には,「ネットワーク・アドレスへのリンクの選択に応答して,メニュ・アイテムを出力し,メニュ・アイテムの中の1つを選択すると,前記ネットワーク・アドレスと類似する少なくとも1つの他のネットワーク・アドレスを探し当てるサーチ・クエリを形成する」ことが記載されているが,上記(ト)の記載を参酌すれば,「ネットワーク・アドレスをサーチ・タームとして有するサーチ・クエリを形成」しているだけであり,「サーチ・クエリ」が「コンテキスト・カテゴリ」に基づいて「形成される」ことを記載したものではないから,上記(コ)には,発明特定事項Aは記載も示唆もされていない。

(2-2)上記(サ),(シ)も,上記(2-1)と同様のことがいえるから,上記(サ),(シ)には,発明特定事項Aは記載も示唆もされていない。

(2-3)上記(ス)には,「ネットワーク・アドレスは,サーチ・クエリへのコンテキストを与えるのに用いることができる」ことが記載されているが,その直前の「サーチ・クエリのためのサーチ結果をフォーカスすることができる」との記載と合わせて考えると,「サーチ・クエリでサーチした結果をフォーカスする際に,コンテキストを用いること」を記載しているだけであり,「サーチ・クエリ」が「コンテキスト・カテゴリ」に基づいて「形成される」ことを記載したものではないから,上記(ス)には,発明特定事項Aは記載も示唆もされていない。

(2-4)上記(セ)には,「“お気に入り”は,コンテンツのコンテキストを与えていること」及び「サーチ・サービスとの通信のために,サーチ・クエリにネットワーク・アドレスのリスティングを加える」ことが記載されているが,「サーチ・サービスへ通信するサーチ・クエリに,コンテンツのコンテキストを与えるお気に入り(ネットワーク・アドレス)のリスティングを加える」ことを記載しているだけであり,「サーチ・クエリ」が「コンテキスト・カテゴリ」に基づいて「形成される」ことを記載したものではないから,上記(セ)には,発明特定事項Aは記載も示唆もされていない。
なお,仮に,サーチ・クエリにネットワーク・アドレスを追加したものが,新たなサーチ・クエリであると考えると,上記(セ)には,一見,発明特定事項Aに対応する事項が記載されているようにも見えるので,この点について更に検討する。
上記(セ)(【0013】?【0014】段落)は,前記「第2[理由]2(1)(1-1)(ウ)」に記載したように,実施例Aに対応する記載である。これに対して,本願発明の「ネットワーク・アドレスへのリンクの選択に応答して,1つ又は複数のメニュ・アイテムを含むメニュを出力するステップ」や「前記メニュから前記メニュ・アイテムを選択する入力を受け取るステップ」は,その記載内容からみて,実施例Bに対応するものである。
そして,実施例Aと実施例Bとを組み合わせることが当初明細書等に記載も示唆もされていないことは,前記「第2[理由]2(2)」で検討したとおりである。
してみれば,実施例Aに対応する「該サーチ・クエリは,ユーザにより特定された1又は複数のネットワーク・アドレスに基づいて決定されたコンテキスト・カテゴリに基づいて形成される」との発明特定事項Aと,実施例Bに対応する「ネットワーク・アドレスへのリンクの選択に応答して,1つ又は複数のメニュ・アイテムを含むメニュを出力するステップ」や「前記メニュから前記メニュ・アイテムを選択する入力を受け取るステップ」を共に含んでいる本願発明は,当初明細書等に記載された発明であるとはいえない。

(2-5)上記(ソ)には,「サーチ・クエリと,サーチにコンテキストを与えるためのネットワーク・アドレスとをサーチ・サービスに送信すると,サーチ・クエリによるサーチ結果に対して,追加的なサーチを実行する」ことが記載されているが,「サーチ・クエリ」が「コンテキスト・カテゴリ」に基づいて「形成される」ことを記載したものではないから,上記(ソ)には,発明特定事項Aは記載も示唆もされていない。

(2-6)上記(タ)には,「ネットワーク・アドレスは,ユーザが対話するコンテンツのコンテキスト的なカテゴリも示している」ことが記載されているが,「サーチ・クエリ」が「コンテキスト・カテゴリ」に基づいて「形成される」ことを記載したものではないから,上記(タ)には,発明特定事項Aは記載も示唆もされていない。

(2-7)上記(チ)には,「サーチ・クエリの入力の後にサーチを選択すると,手動で特定されたネットワーク・アドレスが,サーチ・クエリに自動的に追加されて,サーチ・サービスへ転送されること」ことが記載されているが,「サーチ・クエリ」が「コンテキスト・カテゴリ」に基づいて「形成される」ことを記載したものではないから,上記(チ)には,発明特定事項Aは記載も示唆もされていない。
なお,仮に,サーチ・クエリにネットワーク・アドレスを追加したものが,新たなサーチ・クエリであると考えると,上記(チ)には,一見,発明特定事項Aに対応する事項が記載されているようにも見えるので,この点について更に検討する。
上記(チ)(【0029】段落)は,前記「第2[理由]2(1)(1-1)(オ)」に記載したように,実施例Aに対応する記載である。これに対して,本願発明の「ネットワーク・アドレスへのリンクの選択に応答して,1つ又は複数のメニュ・アイテムを含むメニュを出力するステップ」や「前記メニュから前記メニュ・アイテムを選択する入力を受け取るステップ」は,その記載内容からみて,実施例Bに対応するものである。
そして,実施例Aと実施例Bとを組み合わせることが当初明細書等に記載も示唆もされていないことは,前記「第2[理由]2(2)」で検討したとおりである。
してみれば,実施例Aに対応する「該サーチ・クエリは,ユーザにより特定された1又は複数のネットワーク・アドレスに基づいて決定されたコンテキスト・カテゴリに基づいて形成される」との発明特定事項Aと,実施例Bに対応する「ネットワーク・アドレスへのリンクの選択に応答して,1つ又は複数のメニュ・アイテムを含むメニュを出力するステップ」や「前記メニュから前記メニュ・アイテムを選択する入力を受け取るステップ」を共に含んでいる本願発明は,当初明細書等に記載された発明であるとはいえない。

(2-8)上記(ツ)には,「例えば,“マリブ”のようなサーチ・クエリで得られたサーチ結果と,このサーチ結果とネットワーク・アドレスとから判断された類似性のカテゴリとを表示し,表示されたカテゴリのいずれかが選択されると,サーチ・クエリとカテゴリとを用いて,別のサーチを発生する」ことが記載されているが,「サーチ・クエリ」が「コンテキスト・カテゴリ」に基づいて「形成される」ことを記載したものではない。
なお,仮に,「別のサーチ」のための「サーチ・クエリ」が新たに生成されると考えると,上記(ツ)には,一見,発明特定事項Aに対応する事項が記載されているようにも見えるので,この点について更に検討する。
上記(ツ)(【0031】?【0033】段落)は,前記「第2[理由]2(1)(1-1)(オ)」に記載したように,実施例Aに対応する記載である。これに対して,本願発明の「ネットワーク・アドレスへのリンクの選択に応答して,1つ又は複数のメニュ・アイテムを含むメニュを出力するステップ」や「前記メニュから前記メニュ・アイテムを選択する入力を受け取るステップ」は,その記載内容からみて,実施例Bに対応するものである。
そして,実施例Aと実施例Bとを組み合わせることが当初明細書等に記載も示唆もされていないことは,前記「第2[理由]2(2)」で検討したとおりである。
してみれば,実施例Aに対応する「該サーチ・クエリは,ユーザにより特定された1又は複数のネットワーク・アドレスに基づいて決定されたコンテキスト・カテゴリに基づいて形成される」との発明特定事項Aと,実施例Bに対応する「ネットワーク・アドレスへのリンクの選択に応答して,1つ又は複数のメニュ・アイテムを含むメニュを出力するステップ」や「前記メニュから前記メニュ・アイテムを選択する入力を受け取るステップ」を共に含んでいる本願発明は,当初明細書等に記載された発明であるとはいえない。

(2-9)上記(テ)には,「クライアント上にローカルに記憶されているアイテムに対するサーチは,最初にサーチ・クエリを使用して行われ,次に,サーチ・クエリとクライアント102にローカルに記憶されているネットワーク・アドレスから判断されたコンテキスト的なカテゴリとを用いて行なわれる」ことが記載されているが,「サーチ・クエリ」が「コンテキスト・カテゴリ」に基づいて「形成される」ことを記載したものではない。
なお,仮に,「次に行われるサーチ」のための「サーチ・クエリ」が新たに生成されると考えると,上記(テ)には,一見,発明特定事項Aに対応する事項が記載されているようにも見えるので,この点について更に検討する。
上記(テ)(【0035】段落)は,前記「第2[理由]2(1)(1-1)(オ)」に記載したように,実施例Aに対応する記載である。これに対して,本願発明の「ネットワーク・アドレスへのリンクの選択に応答して,1つ又は複数のメニュ・アイテムを含むメニュを出力するステップ」や「前記メニュから前記メニュ・アイテムを選択する入力を受け取るステップ」は,その記載内容からみて,実施例Bに対応するものである。
そして,実施例Aと実施例Bとを組み合わせることが当初明細書等に記載も示唆もされていないことは,前記「第2[理由]2(2)」で検討したとおりである。
してみれば,実施例Aに対応する「該サーチ・クエリは,ユーザにより特定された1又は複数のネットワーク・アドレスに基づいて決定されたコンテキスト・カテゴリに基づいて形成される」との発明特定事項Aと,実施例Bに対応する「ネットワーク・アドレスへのリンクの選択に応答して,1つ又は複数のメニュ・アイテムを含むメニュを出力するステップ」や「前記メニュから前記メニュ・アイテムを選択する入力を受け取るステップ」を共に含んでいる本願発明は,当初明細書等に記載された発明であるとはいえない。

(2-10)上記(ト)には,「ユーザが,メニュ・アイテムの中の“類似のページをサーチ”を選択すると,ネットワーク・アドレスをサーチ・タームとして有するサーチ・クエリを形成する」ことが記載されているが,「サーチ・クエリ」が「コンテキスト・カテゴリ」に基づいて「形成される」ことを記載したものではないから,上記(チ)には,発明特定事項Aは記載も示唆もされていない。

以上(2-1)?(2-10)で検討したとおり,当初明細書等の記載を参照しても,「該サーチ・クエリは,ユーザにより特定された1又は複数のネットワーク・アドレスに基づいて決定されたコンテキスト・カテゴリに基づいて形成される」との発明特定事項Aについて具体的に説明する記載はなく,また,仮に,発明特定事項Aに対応する構成が記載されていたとしても,実施例Aに対応する「該サーチ・クエリは,ユーザにより特定された1又は複数のネットワーク・アドレスに基づいて決定されたコンテキスト・カテゴリに基づいて形成される」との発明特定事項Aと,実施例Bに対応する「ネットワーク・アドレスへのリンクの選択に応答して,1つ又は複数のメニュ・アイテムを含むメニュを出力するステップ」や「前記メニュから前記メニュ・アイテムを選択する入力を受け取るステップ」を共に含んでいる本願発明が,当初明細書等に記載された発明であるということはできない。

(3)小括
したがって,上記発明特定事項Aを追加する補正事項を含む本件第1補正は,当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において,新たな技術的事項を導入するものであり,当初明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものではないから,特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たしていない。

4 まとめ
以上のとおり,平成27年2月18日付けでした手続補正は,当初明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものでないから,特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たしていない。
したがって,本願は,当審で通知した拒絶理由によって拒絶すべきものである。

よって,結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2015-09-24 
結審通知日 2015-09-25 
審決日 2015-10-07 
出願番号 特願2008-543294(P2008-543294)
審決分類 P 1 8・ 561- WZ (G06F)
P 1 8・ 55- WZ (G06F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 吉田 誠  
特許庁審判長 金子 幸一
特許庁審判官 須田 勝巳
石川 正二
発明の名称 ネットワークを用いてフォーカスされたサーチ  
代理人 大房 直樹  
代理人 大牧 綾子  
代理人 中西 基晴  
代理人 上田 忠  
代理人 中村 彰吾  
代理人 松尾 淳一  
代理人 末松 亮太  
代理人 小野 新次郎  
代理人 山本 修  
代理人 鳥居 健一  
代理人 竹内 茂雄  
代理人 小林 泰  

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