• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 A63F
審判 査定不服 特29条の2 特許、登録しない。 A63F
審判 査定不服 4号2号請求項の限定的減縮 特許、登録しない。 A63F
管理番号 1316757
審判番号 不服2015-9037  
総通号数 200 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2016-08-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2015-05-15 
確定日 2016-07-04 
事件の表示 特願2013- 14167「遊技機」拒絶査定不服審判事件〔平成26年 8月14日出願公開、特開2014-144124〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は,平成25年1月29日の出願であって,平成26年3月20日付け(発送日:平成26年3月26日)で拒絶理由通知がなされ,これに対し平成26年5月21日付けで手続補正がなされ,平成27年2月20日付け(発送日:平成27年2月24日)で拒絶査定がなされ,これに対して,平成27年5月15日に拒絶査定不服審判の請求がなされるとともに手続補正(以下,「本件補正」という。)がなされたものである。

第2 本件補正についての補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
本件補正を却下する。

1.本件補正の概要
本件補正は特許請求の範囲の請求項1の記載の補正であり,平成26年5月21日付けの手続補正と本件補正の特許請求の範囲の請求項1の記載はそれぞれ,以下のとおりである(下線部は,補正箇所を示す。)。

(補正前:平成26年5月21日付け手続補正)
「【請求項1】
所定の始動条件の成立を条件として,取得情報を取得する取得手段と,
前記取得情報に基づいて,特別遊技を行うか否かの特別遊技判定を行う判定手段と,
前記取得情報に基づいて演出の内容を決定し,決定した演出の実行を制御する演出制御手段と,
演出画像を表示する少なくとも1つの可動画面と,
前記可動画面の動作を制御する可動画面動作制御手段とを備え,
前記演出制御手段は,
前記取得情報に基づいて,演出図柄表示手段において演出図柄を変動表示させてから停止表示させることにより,前記特別遊技判定の結果を報知する演出図柄制御手段と,
前記特別遊技判定における一回の判定結果を報知する演出の途中となる所定のタイミングから,第1の特定演出または当該第1の特定演出とは異なる第2の特定演出を実行する特定演出制御手段とを含み,
前記可動画面動作制御手段は,
前記特定演出制御手段が前記第1の特定演出を行う場合に前記所定のタイミングまたは前記所定のタイミングが到来する前記判定結果を報知する演出を開始してから当該所定のタイミングの前までの期間において第1の動作態様で前記可動画面を制御し,
前記特定演出制御手段が前記第2の特定演出を行う場合に前記所定のタイミングまたは前記所定のタイミングが到来する前記判定結果を報知する演出を開始してから当該所定のタイミングの前までの期間において前記第1の動作態様とは異なる第2の動作態様で前記可動画面を制御する,遊技機。」

(補正後:本件補正である平成27年5月15日付け手続補正)
「【請求項1】
所定の始動条件の成立を条件として,取得情報を取得する取得手段と,
前記取得情報に基づいて,特別遊技を行うか否かの特別遊技判定を行う判定手段と,
前記取得情報に基づいて演出の内容を決定し,決定した演出の実行を制御する演出制御手段と,
演出画像を表示する少なくとも1つの可動画面と,
前記可動画面の動作を制御する可動画面動作制御手段とを備え,
前記演出制御手段は,
前記取得情報に基づいて,演出図柄表示手段において演出図柄を変動表示させてから停止表示させることにより,前記特別遊技判定の結果を報知する演出図柄制御手段と,
前記特別遊技判定における一回の判定結果を報知する演出の途中となる所定のタイミングから,第1の特定演出または当該第1の特定演出とは異なる第2の特定演出を実行する特定演出制御手段とを含み,
前記可動画面動作制御手段は,
前記特定演出制御手段が前記第1の特定演出を行う場合に前記所定のタイミングの前までの期間において前記可動画面を動作させた後に前記所定のタイミング以降において第1の動作態様で前記可動画面を制御し,
前記特定演出制御手段が前記第2の特定演出を行う場合に前記所定のタイミングの前までの期間において前記第1の特定演出を行う場合と同じ動作で前記可動画面を動作させた後に前記所定のタイミング以降において前記第1の動作態様とは異なる第2の動作態様で前記可動画面を制御する,遊技機。」

2.補正の適否
(1)補正事項
本件補正は,補正前の請求項1に記載の
「前記可動画面動作制御手段は,
前記特定演出制御手段が前記第1の特定演出を行う場合に前記所定のタイミングまたは前記所定のタイミングが到来する前記判定結果を報知する演出を開始してから当該所定のタイミングの前までの期間において第1の動作態様で前記可動画面を制御し,
前記特定演出制御手段が前記第2の特定演出を行う場合に前記所定のタイミングまたは前記所定のタイミングが到来する前記判定結果を報知する演出を開始してから当該所定のタイミングの前までの期間において前記第1の動作態様とは異なる第2の動作態様で前記可動画面を制御する」を,
「前記可動画面動作制御手段は,
前記特定演出制御手段が前記第1の特定演出を行う場合に前記所定のタイミングの前までの期間において前記可動画面を動作させた後に前記所定のタイミング以降において第1の動作態様で前記可動画面を制御し,
前記特定演出制御手段が前記第2の特定演出を行う場合に前記所定のタイミングの前までの期間において前記第1の特定演出を行う場合と同じ動作で前記可動画面を動作させた後に前記所定のタイミング以降において前記第1の動作態様とは異なる第2の動作態様で前記可動画面を制御する」に補正するものである。

(2)補正の目的
まず,「前記第1の特定演出を行う場合に」という記載の後に,前記所定のタイミングの前までの期間において前記可動画面を動作させ」という構成,及び「前記第2の特定演出を行う場合に」という記載の後に「前記所定のタイミングの前までの期間において前記第1の特定演出を行う場合と同じ動作で前記可動画面を動作させ」という構成を追加する補正(以下,「補正1」という。)について検討する。
補正1は,本件補正前の請求項1の「可動画面動作制御手段」が行う「可動画面の動作」について,「第1の特定演出を行う場合」と「第2の特定演出を行う場合」に共通して,「所定のタイミングの前までの期間において」「同じ動作で前記可動画面を動作させ」ることを具体的に限定するものであるから,限定的減縮を目的とする補正である。

次に,「第1の動作態様で前記可動画面を制御」する期間及び「第2の動作態様で前記可動画面を制御」する期間を,本件補正前の「前記所定のタイミングまたは前記所定のタイミングが到来する前記判定結果を報知する演出を開始してから当該所定のタイミングの前までの期間」から,本件補正後の「所定のタイミング以降」にする補正(以下,「補正2」という。)について検討する。
補正2は,本件補正前の「前記所定のタイミングまたは前記所定のタイミングが到来する前記判定結果を報知する演出を開始してから当該所定のタイミングの前までの期間」,すなわち,「所定のタイミングまでの期間」から,本件補正後の,所定のタイミングよりも前までの期間を削除し,今まで含まれなかった所定のタイミングよりも後の期間を含む「所定のタイミング以降」に変更するものであり,限定的減縮を目的とする補正であるとはいえないから,特許法第17条の2第5項第2号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものとはいえない。
また,上記補正2が,請求項の削除,誤記の訂正,明りょうでない記載の釈明のいずれにも該当しないことは明らかである。
以上のことから,上記補正2は,特許法第17条の2第5項の各号に掲げる事項を目的とするものではない。

(3)小括
したがって,本件補正は,特許法第17条の2第5項の規定に違反するので,同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

3.独立特許要件
本件補正について,上記2.補正の適否のとおりであるが,仮に,本件補正が限定的減縮を目的とするものとして,本件補正後の請求項1に記載された発明が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか)について,以下に検討する。

(1)本件補正後の請求項1に係る発明
補正後の請求項1に係る発明(以下,「本願補正発明」という。)は,上記1.本件補正の概要において示したとおりのものである。

(2)先願に記載された発明
本願の出願日前に出願された特願2012-141982号(特開2014-4144号公報参照)の願書に最初に添付した明細書,特許請求の範囲又は図面(以下,「先願明細書等」という。)には,次の事項が記載されている(下線は当審で付した。)。

(ア)「【0001】
本発明は,遊技の進行に伴うメイン演出を表示可能なメイン表示装置と,前記メイン演出の補助演出を表示可能なサブ表示装置とを備えた遊技機に関する。」

(イ)「【0030】
さらに,包囲枠体40に設けられた凹部には,メイン演出の補助演出を表示可能なサブ表示装置801が配されている。サブ表示装置801はLCD(液晶表示器)等の表示装置を備え,少なくとも表面に画像を表示可能となっている。このサブ表示装置801は,メイン表示装置41よりも前方に配設されており,メイン表示装置41の右方であってメイン表示装置41と前後に重ならない待機領域830から,メイン表示装置41と前後に重なる位置へ移動可能であるとともに,表裏を反転するように回転することが可能となっている。」

(ウ)「【0051】
第1特図1始動入賞口36,第2特図1始動入賞口641への入賞球は,それぞれ内部に設けられた始動口1スイッチ36a,始動口3スイッチ644によって検出され,普通変動入賞装置37への入賞球は内部に設けられた始動口2スイッチ37aによって検出される。第1特図1始動入賞口36及び第2特図1始動入賞口641へ入賞した遊技球は第1特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出され,第1始動記憶として所定の上限数(例えば,4個)を限度に記憶されるとともに,普通変動入賞装置37へ入賞した遊技球は第2特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出され,第2始動記憶として所定の上限数(例えば,4個)を限度に記憶される。また,この始動入賞球の検出時にそれぞれ大当り乱数値や大当り図柄乱数値,並びに各変動パターン乱数値が抽出され,抽出された乱数値は,遊技制御装置100(図21参照)内の特図記憶領域(RAMの一部)に特図始動記憶として各々所定回数(例えば,最大で4回分)を限度に記憶される。そして,この特図始動記憶の記憶数は,一括表示装置50の始動入賞数報知用の記憶表示部(特図1保留表示器,特図2保留表示器)に表示されるとともに,包囲枠体40のメイン表示装置41においても保留表示47(図44参照)として表示される。
【0052】
遊技制御装置100は,第1特図1始動入賞口36,第2特図1始動入賞口641若しくは普通変動入賞装置37への入賞,又はそれらの始動記憶に基づいて,特図1表示器51(変動表示装置)又は特図2表示器52(変動表示装置)で第1又は第2特図変動表示ゲームを行う。第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームは,複数の特別図柄(特図,識別情報)を変動表示したのち,所定の結果態様を停止表示することで行われる。また,各特図変動表示ゲームに対応して,メイン表示装置(画像表示装置)41にて複数種類の識別情報(例えば,数字,記号,キャラクタ図柄等)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。そして,特図変動表示ゲームの結果として,特図1表示器51若しくは特図2表示器52の表示態様が特別結果態様(特別結果)となった場合には,大当りとなって特別遊技状態(いわゆる,大当り状態)となる。また,これに対応してメイン表示装置41の結果態様も特別結果態様となる。」

(エ)「【0132】
また,ROM111Bは,例えば,特図変動表示ゲームの実行時間,演出内容,リーチ状態の発生の有無などを規定する変動パターン(変動態様)を決定するための変動パターンテーブルを記憶している。変動パターンテーブルとは,始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1?3をCPU111Aが参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。また,変動パターンテーブルには,結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル,結果が大当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテーブル等が含まれる。さらに,これらのパターンテーブルには,後半変動パターンテーブル,前半変動パターンテーブルが含まれている。」

(オ)「【0158】
また,演出制御装置300には,遊技盤30(包囲枠体40を含む)に設けられているLEDを有する盤装飾装置46を駆動制御する盤装飾LED制御回路332が設けられている。また,前面枠12に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠装飾装置18を駆動制御する枠装飾LED制御回路333,遊技盤30(包囲枠体40を含む)に設けられている盤演出装置44(演出回転体753を駆動する駆動モータ756,球貯留ユニット740の貯留制御ソレノイド745a,サブ表示ユニット800における回転機構の駆動モータ814やスライド機構820の駆動モータ824等)を駆動制御する盤演出モータ/SOL制御回路334,前面枠12に設けられている枠演出装置45(例えば前記ムービングライト16を動作させるモータ等)を駆動制御する枠演出モータ制御回路335が設けられている。なお,ランプやモータ及びソレノイドなどを駆動制御するこれらの制御回路332?335は,アドレス/データバス340を介して主制御用マイコン(1stCPU)311と接続されている。すなわち,演出制御装置300が,流入規制部材(演出回転体753)の動作を制御することが可能な動作制御手段をなすとともに,移動手段(スライド機構820)及び表裏反転手段(回転駆動部810)や状態変換手段(回転駆動部810)によるサブ表示装置801の動作を制御する動作制御手段をなす。」

(カ)「【0163】
また,始動入賞口36に備えられた始動口1スイッチ36a又は第2特図1始動入賞口641内の始動口3スイッチ644からの遊技球の検出信号の入力に基づき始動入賞(始動記憶)を記憶し,この始動記憶に基づき,第1特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し,第1特図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理を行う。また,普通変動入賞装置37に備えられた始動口2スイッチ37aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動記憶を記憶し,この始動記憶に基づき,第2特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し,第2特図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理を行う。
【0164】
そして,遊技制御装置100のCPU111Aは,上記の第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲームの判定結果を含む制御信号(演出制御コマンド)を,演出制御装置300に出力する。そして,特図1表示器51や特図2表示器52に,識別情報を所定時間変動表示した後,停止表示する特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。また,演出制御装置300では,遊技制御装置100からの制御信号に基づき,メイン表示装置41で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。さらに,演出制御装置300では,遊技制御装置100からの制御信号に基づき,演出状態(演出モード)の設定や,スピーカ19a,19bからの音の出力,各種LEDの発光,サブ表示装置801の表示及び動作,貯留球演出装置730や入賞球演出装置770での演出に関連した演出の実行を制御する処理等を行う。」

(キ)「【0216】
ここで,秘匿性を高める必要がある(結果に影響を及ぼす)大当り乱数及び大当り図柄乱数については,判定後の結果情報を図柄情報コマンドとして演出制御装置300に送信している。これに対して秘匿性を高める必要のない(結果に影響を及ぼさない)変動パターン乱数については変動パターン乱数コマンドとして,乱数値のまま,若しくは,乱数値を示す情報に変換して演出制御装置300に送信するようにしている。なお,変動パターン乱数1は後半変動のリーチ系統(変動グループ)を選択するための乱数であり,変動パターン乱数2はリーチ系統の中から詳細な演出の振分を行うための乱数であり,変動パターン乱数3は前半変動を選択するための乱数である。事前判定時点ではリーチ系統さえ演出制御装置300側に伝達できれば良いので,変動パターン乱数1に関する情報を送信すれば良い。」

(ク)「【0262】
また,変動パターンコマンドを受信した場合には,飾り特図変動表示ゲームの実行に関する処理等を行う変動中処理(ステップB41)を行う。この変動中処理では,飾り特図変動表示ゲームを行うために必要な情報の設定を行う。この飾り特図変動表示ゲームを行うために必要な情報の設定では,例えば,遊技制御装置100から送信された変動パターンコマンドに含まれる情報(大当りか否か,変動パターン情報など)に基づき演出(変動パターンや変動時間など)の設定を行う。
【0263】
また,図柄停止コマンドを受信した場合には,飾り特図変動表示ゲームにおける識別情報の変動表示を停止して結果態様を表示する処理である図柄停止処理(ステップB42)を行う。この図柄停止処理では,飾り特図変動表示ゲームにおける結果の停止表示時間などの設定を行う。また,ファンファーレコマンドを受信した場合には,特別遊技状態の開始に関する処理である大当りファンファーレ処理(ステップB43)を行う。また,大入開放n回目コマンドを受信した場合には,ラウンド遊技に関する処理である大当りラウンド中処理(ステップB44)を行う。また,インターバルコマンドを受信した場合には,ラウンド間のインターバルに関する処理である大当りインターバル処理(ステップB45)を行う。また,エンディングコマンドを受信した場合には,特別遊技状態の終了に関する処理である大当りエンディング処理(ステップB46)を行う。」

(ケ)「【0326】
次に,演出モードの選択と変動演出パターンの選択及びリーチ中の演出の切り替えについて説明する。図49には,第1演出モード(第1遊技モード)に対応する変動演出パターンと第2演出モード(第2遊技モード)に対応する変動演出パターンを示した。演出制御装置300では,遊技制御装置100で決定された変動パターンと,現在の演出モードとに基づき,変動演出パターンを選択して実行する。すなわち,演出制御装置300が,変動表示ゲーム実行手段(遊技制御装置100)が実行する変動パターンに対応する複数の演出態様の何れかにより演出表示を実行することが可能な演出表示手段をなす。」

(コ)「【0355】
図55(a)に示すように,待機領域830にあるサブ表示装置801の表示部802に特図変動表示ゲームの実行態様を示唆する表示を行う補助演出を実行可能である。ここでは,表示部802に「リーチか?」と表示することで,リーチ状態となる可能性があることを示唆(予告演出)している。
【0356】
さらにこれに引き続き図55(b)に示すように,左変動表示領域42aでの変動表示が停止した後,表示部802を後方に向けた状態でサブ表示装置801を未だ変動表示中の一の変動表示領域(ここでは右変動表示領域42c)の前方を覆うように移動させ,図55(c),(e)や図56(a),図57(a)に示すように当該一の変動表示領域(ここでは右変動表示領域42c)における変動表示の停止タイミングで表示部802を前方に向けるように回転させる補助演出を行うことが可能である。これにより,すでに他の変動表示領域(ここでは左変動表示領域42a)に停止表示又は仮停止された識別情報の視認を妨げることなく補助演出を行うことが可能となる。また,メイン表示装置41だけでは表現することができない立体感のある識別情報の停止表示演出を行うことができる。」

(サ)「【0358】
図55(c)に示す例はリーチ状態とならずにはずれとなる場合であって,前方に向いた表示部802には既に停止(仮停止)している左変動表示領域42aの識別情報とは異なる識別情報が表示部802に表示され,リーチ状態とならないことが示される。この時点では識別情報が表示部802に仮停止した状態であるので,識別情報を揺れるように表示して仮停止であることを視覚的認識できるようにしている。なお,回転駆動部810により軸部803を中心としてサブ表示装置801を揺動させ,仮停止であることを視覚的認識できるようにしても良い。
【0359】
この後,図55(d)に示すように,サブ表示装置801が待機領域830に戻り,表示部802の表示が「残念」と変更される。このとき,サブ表示装置801により覆われていたメイン表示装置41の右変動表示領域42cには,サブ表示装置801の表示部802に表示されていた識別情報と同じ識別情報が表示される。また,これとともに中変動表示領域42bの変動表示も停止し,メイン表示装置41においてはずれの結果態様が表示され,特図変動表示ゲームが終了する。なお,表示部802に表示されていた識別情報とは異なる識別情報(左変動表示領域42aと同じ識別情報)を右変動表示領域42cに表示してリーチ状態を発生させるようにしても良い。このようにすると意外感が高まり,変動表示ゲームの興趣が向上する。」

(シ)「【0360】
図55(e)に示す例は擬似連変動である場合であって,中変動表示領域42bの変動表示をリーチ状態とならない識別情報で停止した後にサブ表示装置801の表示部802を前方へ向ける。表示部802には,「REP擬似」という擬似連図柄の表示がなされ,擬似連変動であって再変動表示が行われることが報知される。なお,擬似連変動でない場合に,表示部802に左変動表示領域42及び中変動表示領域42bとは異なる識別情報を停止表示する補助演出を行うようにしても良い。
【0361】
その後,図55(f)に示すように再変動表示(擬似連変動)が行われ,この後,はずれの結果態様の表示や再度の仮停止及び再変動表示の実行,リーチ状態への発展などが行われる。なお,ここではサブ表示装置801を右変動表示領域42cの前方に位置する状態としたままで,右変動表示領域42cの変動表示を表示部802で行っているが,サブ表示装置801を待機領域830に戻し,メイン表示装置41のみで変動表示を行うようにしても良い。」

(ス)上記(ウ)に記載の始動入賞球の検出時に大当り乱数値および変動パターン乱数値を抽出し遊技制御装置100内に記憶されることと,上記(カ)に記載の始動口3スイッチ644からの遊技球の検出信号の入力に基づき大当り判定用乱数値を抽出することとから,始動口3スイッチ644からの遊技球の検出信号の入力に基づき,大当り判定用乱数値と変動パターン乱数値が抽出される遊技制御装置100を有することは,明らかである。

(セ)上記(ウ)の記載の遊技制御装置100は特図変動表示ゲームを行い,特別結果態様となった場合に,特別遊技状態となることと,上記(カ)の記載の大当り判定用乱数値を抽出して判定値と比較し,特図変動表示ゲームの当りはずれを判定することとから,大当り判定用乱数値を判定値と比較し,特別遊技状態となるか否かを判定する遊技制御装置100を有すること,明らかである。

(ソ)上記(キ)に記載の演出の振分を行うための変動パターン乱数を演出制御装置300に送信することと,上記(ケ)に記載の演出制御装置300が,変動パターンに対応する変動演出パターンを選択して演出表示を実行することとから,変動パターン乱数値に対応する変動演出パターンを選択し,選択された演出表示を実行する演出制御装置300を有することは,明らかである。

(タ)上記(イ)の記載から,サブ表示装置801は,補助演出を表示し,移動及び回転可能である。

(チ)上記(オ)の記載から,演出制御装置300はサブ表示装置801の動作を制御する動作制御手段を有するといえる。

(ツ)上記(ウ)に記載の特図変動表示ゲームに対応して,メイン表示装置41にて識別情報を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行され,特別結果態様となって特別遊技状態となること,上記(カ)に記載のる大当り判定用乱数値を抽出して判定値と比較し,特図変動表示ゲームの当りはずれを判定すること,及び,演出制御装置300では,メイン表示装置41で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する処理を行うことと,上記(ク)に記載の飾り特図変動表示ゲームにおける識別情報の変動表示を停止して結果態様を表示することとから,演出制御装置300は,大当り判定用乱数値に基づき,メイン表示装置41において識別情報を変動表示させてから,変動表示を停止させることにより,特別結果態様を表示させることは,明らかである。

(テ)図55(a)から(b)を説明した上記(コ)の記載から,サブ表示装置801は,待機領域830にあるサブ表示装置801の表示部802を後方に向けた状態で,右変動表示領域42cの前方を覆うように移動し,右変動表示領域42cにおける変動表示の停止タイミングで表示部802を前方に向けるように回転する演出が行われている。
また,図55(a)から(b)の後に行われる図55(c)から(d)を説明した上記(サ)の記載から,リーチ状態とならずにはずれとなる場合は,サブ表示装置801は,前方に向いた表示部802に識別情報が表示され,この後,サブ表示装置801が待機領域830に戻る演出が行われている。
さらに,図55(a)から(b)の後に行われる図55(e)から(f)を説明した上記(シ)の記載から,擬似連変動である場合は,サブ表示装置801は,中変動表示領域42bの変動表示をリーチ状態とならない識別情報で停止した後にサブ表示装置801の表示部802を前方へ向け,その後,再変動表示においてもサブ表示装置801を右変動表示領域42cの前方に位置する状態としたままとする演出が行われている。
以上のことと,上記(ソ)及び(チ)の認定事項から,演出制御装置300は,待機領域830にあるサブ表示装置801の表示部802を後方に向けた状態で,右変動表示領域42cの前方を覆うように移動させた後,リーチ状態とならずにはずれとなる場合と擬似連変動である場合とで異なる演出を実行することは,明らかである。

(ト)上記(チ)及び(テ)の認定事項から,動作制御手段は,リーチ状態とならずにはずれとなる場合は,待機領域830にあるサブ表示装置801の表示部802を後方に向けた状態で,右変動表示領域42cの前方を覆うように移動させた後,右変動表示領域42cにおける変動表示の停止タイミングで表示部802を前方に向けるように回転させ,サブ表示装置801を待機領域830に戻すことは,明らかである。

(ナ)上記(チ)及び(テ)の認定事項から,動作制御手段は,擬似連変動である場合は,待機領域830にあるサブ表示装置801の表示部802を後方に向けた状態で,右変動表示領域42cの前方を覆うように移動させた後,中変動表示領域42bの変動表示をリーチ状態とならない識別情報で停止した後にサブ表示装置801の表示部802を前方へ向け,その後,再変動表示においてもサブ表示装置801を右変動表示領域42cの前方に位置する状態としたままにすることは,明らかである。

したがって,上記(ア)から(シ)の記載事項及び上記(ス)から(ナ)の認定事項を総合すると,先願明細書等には次の発明(以下,「先願発明」という。)が記載されている。
「始動口3スイッチ644からの遊技球の検出信号の入力に基づき,大当り判定用乱数値と変動パターン乱数値が抽出される遊技制御装置100と,
前記大当り判定用乱数値を判定値と比較し,特別遊技状態となるか否かを判定する前記遊技制御装置100と,
前記変動パターン乱数値に対応する変動演出パターンを選択し,選択された演出表示を実行する演出制御装置300と,
補助演出を表示し,移動及び回転可能なサブ表示装置801と,
前記サブ表示装置801の動作を制御する動作制御手段とを有し,
前記演出制御装置300は,
前記大当り判定用乱数値に基づき,メイン表示装置41において識別情報を変動表示させてから,変動表示を停止させることにより,特別結果態様を表示し,
待機領域830にある前記サブ表示装置801の表示部802を後方に向けた状態で,右変動表示領域42cの前方を覆うように移動させた後,リーチ状態とならずにはずれとなる場合と擬似連変動である場合とで異なる演出を実行し,
前記動作制御手段は,
リーチ状態とならずにはずれとなる場合は,待機領域830にあるサブ表示装置801の表示部802を後方に向けた状態で,右変動表示領域42cの前方を覆うように移動させた後,右変動表示領域42cにおける変動表示の停止タイミングで表示部802を前方に向けるように回転させ,サブ表示装置801を待機領域830に戻し,
擬似連変動である場合は,待機領域830にあるサブ表示装置801の表示部802を後方に向けた状態で,右変動表示領域42cの前方を覆うように移動させた後,中変動表示領域42bの変動表示をリーチ状態とならない識別情報で停止した後にサブ表示装置801の表示部802を前方へ向け,その後,再変動表示においてもサブ表示装置801を右変動表示領域42cの前方に位置する状態としたままにする,遊技機。」

(3)対比
審判請求人は,審判請求書において,本願補正発明を(a)から(i)の構成に分説しているので,それに対応させて,本願補正発明と先願発明とを対比する。

(a)先願発明の「始動口3スイッチ644からの遊技球の検出信号の入力」及び「大当り判定用乱数値と変動パターン乱数値」は,それぞれ,本願補正発明の「所定の始動条件の成立」及び「取得情報」に相当する。
このことから,先願発明の「始動口3スイッチ644からの遊技球の検出信号の入力に基づき,大当り判定用乱数値と変動パターン乱数値が抽出される遊技制御装置100」は,本願補正発明の「所定の始動条件の成立を条件として,取得情報を取得する取得手段」に相当する。

(b)先願発明の「特別遊技状態」は,本願補正発明の「特別遊技を行う」状態に相当する。
このことから,先願発明の「前記大当り判定用乱数値を判定値と比較し,特別遊技状態となるか否かを判定する遊技制御装置100」は,本願補正発明の「前記取得情報に基づいて,特別遊技を行うか否かの特別遊技判定を行う判定手段」に相当する。

(c)先願発明の「変動演出パターンを選択」は,本願補正発明の「演出の内容を決定」に相当する。
このことから,先願発明の「前記変動パターン乱数値に対応する変動演出パターンを選択し,選択された演出表示を実行する演出制御装置300」は,本願補正発明の「前記取得情報に基づいて演出の内容を決定し,決定した演出の実行を制御する演出制御手段」に対応する。

(d)先願発明の「補助演出を表示する移動及び回転可能なサブ表示装置801」は,本願補正発明の「演出画像を表示する少なくとも1つの可動画面」に相当する。

(e)先願発明の「サブ表示装置801の動作を制御する動作制御手段」は,本願補正発明の「前記可動画面の動作を制御する可動画面動作制御手段」に相当する。

(f)先願発明の「メイン表示装置41」及び「識別情報」は,それぞれ,本願補正発明の「演出図柄表示手段」及び「演出図柄」に相当する。
このことから,先願発明の「前記大当り判定用乱数値に基づき,メイン表示装置41において識別情報を変動表示させてから,変動表示を停止させることにより,特別結果態様を表示」する構成は,本願補正発明の「前記取得情報に基づいて,演出図柄表示手段において演出図柄を変動表示させてから停止表示させることにより,前記特別遊技判定の結果を報知する演出図柄制御手段」に相当する。

(g)先願発明の「待機領域830にある前記サブ表示装置801の表示部802を後方に向けた状態で,右変動表示領域42cの前方を覆うように移動させた後」は,一回の判定結果を報知する演出の途中であることは明らかであるから,本願補正発明の「前記特別遊技判定における一回の判定結果を報知する演出の途中となる所定のタイミングから」に相当する。
また,先願発明の「リーチ状態とならずにはずれとなる場合」の演出と「擬似連変動である場合」の演出とはお互いに異なる演出であることから,先願発明の「リーチ状態とならずにはずれとなる場合」の演出及び「擬似連変動である場合」の演出は,それぞれ,本願補正発明の「第1の特定演出」及び「第2の特定演出」に相当する。
以上のことから,先願発明の「待機領域830にある前記サブ表示装置801の表示部802を後方に向けた状態で,右変動表示領域42cの前方を覆うように移動させた後,リーチ状態とならずにはずれとなる場合と擬似連変動である場合とで異なる演出を実行」する構成は,本願補正発明の「前記特別遊技判定における一回の判定結果を報知する演出の途中となる所定のタイミングから,第1の特定演出または当該第1の特定演出とは異なる第2の特定演出を実行する特定演出制御手段」に,相当する。

(h)先願発明の「待機領域830にあるサブ表示装置801の表示部802を後方に向けた状態で,右変動表示領域42cの前方を覆うように移動させた後」は,本願補正発明の「前記所定のタイミングの前までの期間において前記可動画面を動作させた後」に相当する。
また,先願発明の「右変動表示領域42cにおける変動表示の停止タイミングで表示部802を前方に向けるように回転させ,サブ表示装置801を待機領域830に戻」す動作は,本願補正発明の「前記所定のタイミング以降において第1の動作態様で前記可動画面を制御」することに相当する。
以上のことと上記(g)において既に検討したことから,先願発明の「リーチ状態とならずにはずれとなる場合は,待機領域830にあるサブ表示装置801の表示部802を後方に向けた状態で,右変動表示領域42cの前方を覆うように移動させた後,右変動表示領域42cにおける変動表示の停止タイミングで表示部802を前方に向けるように回転させ,サブ表示装置801を待機領域830に戻」すことは,本願補正発明の「前記特定演出制御手段が前記第1の特定演出を行う場合に前記所定のタイミングの前までの期間において前記可動画面を動作させた後に前記所定のタイミング以降において第1の動作態様で前記可動画面を制御」することに相当する。

(i)先願発明の「中変動表示領域42bの変動表示をリーチ状態とならない識別情報で停止した後にサブ表示装置801の表示部802を前方へ向け,その後,再変動表示においてもサブ表示装置801を右変動表示領域42cの前方に位置する状態としたままにする」動作は,本願補正発明の「前記所定のタイミング以降において前記第1の動作態様とは異なる第2の動作態様で前記可動画面を制御」することに相当する。
以上のことと上記(g)及び(h)において既に検討したことから,先願発明の「擬似連変動である場合は,待機領域830にあるサブ表示装置801の表示部802を後方に向けた状態で,右変動表示領域42cの前方を覆うように移動させた後,中変動表示領域42bの変動表示をリーチ状態とならない識別情報で停止した後にサブ表示装置801の表示部802を前方へ向け,その後,再変動表示においてもサブ表示装置801を右変動表示領域42cの前方に位置する状態としたままにする」ことは,本願補正発明の「前記特定演出制御手段が前記第2の特定演出を行う場合に前記所定のタイミングの前までの期間において前記第1の特定演出を行う場合と同じ動作で前記可動画面を動作させた後に前記所定のタイミング以降において前記第1の動作態様とは異なる第2の動作態様で前記可動画面を制御」することに相当する。

上記(a)から(i)により,本願補正発明と先願発明とは,
「所定の始動条件の成立を条件として,取得情報を取得する取得手段と,
前記取得情報に基づいて,特別遊技を行うか否かの特別遊技判定を行う判定手段と,
前記取得情報に基づいて演出の内容を決定し,決定した演出の実行を制御する演出制御手段と,
演出画像を表示する少なくとも1つの可動画面と,
前記可動画面の動作を制御する可動画面動作制御手段とを備え,
前記演出制御手段は,
前記取得情報に基づいて,演出図柄表示手段において演出図柄を変動表示させてから停止表示させることにより,前記特別遊技判定の結果を報知する演出図柄制御手段と,
前記特別遊技判定における一回の判定結果を報知する演出の途中となる所定のタイミングから,第1の特定演出または当該第1の特定演出とは異なる第2の特定演出を実行する特定演出制御手段とを含み,
前記可動画面動作制御手段は,
前記特定演出制御手段が前記第1の特定演出を行う場合に前記所定のタイミングの前までの期間において前記可動画面を動作させた後に前記所定のタイミング以降において第1の動作態様で前記可動画面を制御し,
前記特定演出制御手段が前記第2の特定演出を行う場合に前記所定のタイミングの前までの期間において前記第1の特定演出を行う場合と同じ動作で前記可動画面を動作させた後に前記所定のタイミング以降において前記第1の動作態様とは異なる第2の動作態様で前記可動画面を制御する,遊技機。」
である点で一致し,相違点はない。

(4)まとめ
したがって,本願補正発明は先願発明と同一であり,しかも,本願補正発明の発明者が先願発明の発明者と同一であるとも,また,本願の出願時に,その出願人が先願発明の出願人と同一であるとも認められないので,特許法第29条の2の規定に基づいて特許出願の際独立して特許を受けることができない。

4.むすび
よって,本件補正は,特許法第17条の2第5項及び第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので,同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

第3 本願発明
本件補正は上記のとおり却下されたので,本願の請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は,平成26年5月21日付け手続補正書により補正された特許請求の範囲に記載された事項により特定され,以下のとおりである。
「【請求項1】
所定の始動条件の成立を条件として,取得情報を取得する取得手段と,
前記取得情報に基づいて,特別遊技を行うか否かの特別遊技判定を行う判定手段と,
前記取得情報に基づいて演出の内容を決定し,決定した演出の実行を制御する演出制御手段と,
演出画像を表示する少なくとも1つの可動画面と,
前記可動画面の動作を制御する可動画面動作制御手段とを備え,
前記演出制御手段は,
前記取得情報に基づいて,演出図柄表示手段において演出図柄を変動表示させてから停止表示させることにより,前記特別遊技判定の結果を報知する演出図柄制御手段と,
前記特別遊技判定における一回の判定結果を報知する演出の途中となる所定のタイミングから,第1の特定演出または当該第1の特定演出とは異なる第2の特定演出を実行する特定演出制御手段とを含み,
前記可動画面動作制御手段は,
前記特定演出制御手段が前記第1の特定演出を行う場合に前記所定のタイミングまたは前記所定のタイミングが到来する前記判定結果を報知する演出を開始してから当該所定のタイミングの前までの期間において第1の動作態様で前記可動画面を制御し,
前記特定演出制御手段が前記第2の特定演出を行う場合に前記所定のタイミングまたは前記所定のタイミングが到来する前記判定結果を報知する演出を開始してから当該所定のタイミングの前までの期間において前記第1の動作態様とは異なる第2の動作態様で前記可動画面を制御する,遊技機。」

1.刊行物
原査定の拒絶の理由に引用された本願の出願前に頒布された特開2006-81623号公報(以下,「刊行物」という。)には,図面とともに次の事項が記載されている(下線は当審で付した。)。

(ア)「【0015】
ここで,パチンコ機は,図3に示す如く,パチンコ機全体の総括的な制御を行なう主制御手段38と,この主制御手段38により制御され,遊技に関連して設けられる各種サブ制御手段を統括して制御する統括制御手段40とを備える。またサブ制御手段としては,図柄表示装置22における表示や回転等の制御を行なう図柄制御手段26,スピーカー42の制御を行なう音声制御手段44,後述する発光手段34の制御を行なうランプ制御手段46を装備している。すなわち,統括制御手段40で,図柄制御手段26と,音声制御手段44およびランプ制御手段46を統括して制御することで,これらの同期・同調が常に図られ,図柄制御手段26で制御される図柄表示装置22での図柄組合わせゲームや図柄表示部24の回転と,音声制御手段44で制御されるスピーカー42による効果音発生演出と,ランプ制御手段46で制御される発光手段34による照明演出(予告)との間にずれが発生することはなく,演出効果をより高め得るようになっている。
【0016】
前記始動入賞具16の上方の遊技面10aに,遊技盤10を装飾する装飾部材20が配設されており,該装飾部材20に開設した可視表示部20aに,遊技盤10の裏側に配設される図柄表示装置22の図柄表示部24が臨んでいる。この図柄表示装置22は,前記始動入賞具16へのパチンコ球の通入に応じて図柄表示部24に表示される図柄を変動および停止表示することで,所要の図柄組合わせゲーム(図柄変動演出)を行なうよう構成され,遊技機裏側に配設された前記図柄制御手段26(図3参照)により制御される」

(イ)「【0020】
前記各役物32a,32b,32c,32dは,前記図柄表示部24で行なわれる各種の演出内容を暗示するよう構成されている。実施例では,前記図柄表示部24で行なわれる演出内容の異なるA(虎リーチ),B(龍リーチ),C(鳳凰リーチ)およびD(姫リーチ)の各リーチ演出を文字で暗示するよう設定してある。すなわち,Aリーチ演出に対応する役物32aにはAの文字が表わされ,Bリーチ演出に対応する役物32bにはBの文字が表わされ,Cリーチ演出に対応する役物32cにはCの文字が表わされ,Dリーチ演出に対応する役物32dにはDの文字が表わされている。そして,前記図柄制御手段26では,図柄表示部24が回転停止したときに前記指示辺24dで指し示した役物32a,32b,32c,32dが暗示するリーチ演出を,該図柄表示部24で行なわせるよう設定される。例えば,指示辺24dで役物32aが指し示されたときには,Aリーチ演出として,虎が出現してハズレ図柄を押しつぶす演出が行なわれ,指示辺24dで役物32bが指し示されたときには,Bリーチ演出として,龍が出現して炎を吐きハズレ図柄を焼き尽くす演出が行なわれ,指示辺24dで役物32cが指し示されたときには,Cリーチ演出として,鳳凰が出現して羽ばたくことによる風圧でハズレ図柄を吹き飛ばす演出が行なわれ,指示辺24dで役物32dが指し示されたときには,Dリーチ演出として,姫が出現し,手招きで大当り図柄を引き寄せる演出が行なわれる。すなわち,図柄表示部24の指示辺24dで役物32a,32b,32c,32dを指し示すことで,これから図柄表示部24で行なわれるリーチ演出の種類を予告し得るようになっている。
【0021】
また,前記A,B,CおよびDの各リーチ演出に対応するリーチ後に大当りが発生する確率は異なるよう設定されており,その大当り発生確率は,A>B>C>Dの関係に設定される。すなわち,A?Dのリーチの信頼度(大当りとなる確率の高さ)を異ならせることで,図柄表示部24が回転停止して何れの役物32a,32b,32c,32dを指し示すのかと云う遊技者の興趣を向上し得る。」

(ウ)「【0023】
〔実施例の作用〕
次に,前述した実施例に係る遊技機の作用について説明する。
【0024】
前記遊技盤10に打ち出されたパチンコ球が前記始動入賞具16に入賞し,これを前記スイッチが検出すると,前記主制御手段38から統括制御手段40を経て図柄制御手段26に送られた制御コマンドに基づいて,該図柄制御手段26により駆動手段28が駆動され,前記図柄表示装置22の図柄表示部24が回転を開始する。なお,図柄表示部24の回転中においては,該表示部24で,役物32a,32b,32c,32dが暗示する演出内容とは別の演出を行なったり,あるいは特定の図柄を停止表示してもよい。また前記主制御手段38では,パチンコ球がスイッチ検出されたタイミングで取得した乱数値に基づき,当り,外れ,リーチ演出の種類等が決定され,対応する制御コマンドが統括制御手段40に送られる。
【0025】
そして,前記角度検出手段30が,前記主制御手段38で決定されたリーチ演出に対応する役物32a,32b,32c,32dを指し示す位置となったことを検出すると,前記統括制御手段40から図柄制御手段26に停止制御コマンドが送られ,該図柄制御手段26により駆動手段28が停止制御され,前記図柄表示部24が回転停止する。これにより,図柄表示部24の前記指示辺24dが,対応する役物32a,32b,32c,32dを指し示す。すなわち,例えば前記主制御手段38でDリーチ演出を行なうことが決定された場合は,図2(a)に示す如く,図柄表示部24の指示辺24dが最下部の役物32dを指し示し,その回転停止のタイミングで,該図柄表示部24ではDリーチ演出が行なわれる。また同様に,図2(b)?図2(d)に示すように,指示辺24dが役物32c,32b,32aの何れかを指し示した場合には,対応するC?Aの何れかのリーチ演出が図柄表示部24で行なわれる。」

(エ)上記(ウ)の記載から,パチンコ球の始動入賞具16の入賞をスイッチが検出すると,乱数値を取得し,前記乱数値に基づいて大当り及びリーチ演出の種類を決定する主制御手段38を有するといえる。

(オ)上記(イ)の記載の前記図柄制御手段26では,リーチ演出を行なわせることと,上記(ウ)の記載の主制御手段38でリーチ演出の種類を決定することとから,主制御手段38が決定した種類に対応する演出内容のリーチ演出を行わせる図柄制御手段26を有するといえる。

(カ)上記(イ)の記載のリーチ演出が図柄表示部24で行われることと,上記(ウ)の記載の図柄表示部24が回転することとから,リーチ演出が行われ回転駆動する図柄表示部24を有することは,明らかである。

(キ)上記(ア)の記載の図柄表示装置22における表示や回転等の制御を行なう図柄制御手段26と,上記(ウ)の図柄制御手段26により駆動手段28が駆動され,図柄表示装置22の図柄表示部24が回転を開始することとから,図柄表示部24の回転の制御を行う図柄制御手段26を有することは,明らかである。

(ク)上記(ア)の記載の図柄表示装置22における表示や回転等の制御を行なう図柄制御手段26と,前記始動入賞具16へのパチンコ球の通入に応じて図柄表示部24に表示される図柄を変動および停止表示することで,図柄変動演出を行なうことと,上記(ウ)の記載の主制御手段38で乱数値に基づき決定された当り,外れに対応する制御コマンドが,統括制御手段40を経て図柄制御手段26に送られることとから,図柄制御手段26は,乱数値に基づいて,図柄表示装置22の図柄表示部24において図柄を変動および停止表示させて図柄変動演出の表示を制御することは,明らかである。

(ケ)上記(イ)の記載の各リーチ演出に対応するリーチ後に大当りすることと,上記(ウ)記載のDリーチ演出を行なうことが決定された場合は,図柄表示部24の指示辺24dが最下部の役物32dを指し示し,その回転停止のタイミングで,該図柄表示部24ではDリーチ演出が行なわれ,指示辺24dが役物32c,32b,32aの何れかを指し示した場合には,対応するC?Aの何れかのリーチ演出が図柄表示部24で行なわれることとから,大当りの前のリーチ演出において,図柄表示部24の回転停止のタイミングから,Aリーチ演出またはAとは異なるBリーチ演出が行われることは,明らかである。

(コ)上記(ウ)の記載では,Dリーチ演出を行なうことが決定された場合は,図柄表示部24の指示辺24dが最下部の役物32dを指し示し,その回転停止のタイミングで,該図柄表示部24ではDリーチ演出が行なわれ,指示辺24dが役物32c,32b,32aの何れかを指し示した場合には,対応するC?Aの何れかのリーチ演出が図柄表示部24で行なわれることから,Aリーチ演出を行うことが決定された場合は,図柄表示部24の指示辺24dが役物32aを指し示し,その回転停止のタイミングで,該図柄表示部24ではAリーチ演出が行なわれ,Bリーチ演出を行うことが決定された場合は,図柄表示部24の指示辺24dが役物32bを指し示し,その回転停止のタイミングで,該図柄表示部24ではBリーチ演出が行なわれることは,明らかである。

したがって,上記(ア)から(ウ)の記載事項及び上記(エ)から(コ)の認定事項を総合すると,刊行物には次の発明(以下,「引用発明」という。)が記載されている。
「パチンコ球の始動入賞具16の入賞をスイッチが検出すると,乱数値を取得し,前記乱数値に基づいて大当り及びリーチ演出の種類を決定する主制御手段38と,
前記主制御手段38が決定した前記種類に対応する演出内容のリーチ演出を行わせる図柄制御手段26と,
前記リーチ演出が行われ回転駆動する図柄表示部24と,
前記図柄表示部24の回転の制御を行う前記図柄制御手段26と,
前記図柄制御手段26は,
前記乱数値に基づいて,図柄表示装置22の前記図柄表示部24において図柄を変動および停止表示させて図柄変動演出の表示を制御し,
大当りの前のリーチ演出において,前記図柄表示部24の回転停止のタイミングから,Aリーチ演出またはAとは異なるBリーチ演出が行われ,
前記Aリーチ演出を行うことが決定された場合は,前記図柄表示部24の指示辺24dが役物32aを指し示し,その回転停止のタイミングで,前記図柄表示部24ではAリーチ演出が行なわれ,
前記Bリーチ演出を行うことが決定された場合は,前記図柄表示部24の指示辺24dが役物32bを指し示し,その回転停止のタイミングで,前記図柄表示部24ではBリーチ演出が行なわれる,遊技機。」

2.対比
本願発明と引用発明とを対比する。

(a)引用発明の「パチンコ球の始動入賞具16の入賞をスイッチが検出する」こと,取得する「乱数値」及び「大当り」は,それぞれ,本願発明の「所定の始動条件の成立」,「取得情報」及び「特別遊技」に相当する。
このことから,引用発明の「パチンコ球の始動入賞具16の入賞をスイッチが検出すると,乱数値を取得し,前記乱数値に基づいて大当り」「を決定する主制御手段38」は,乱数値を取得する手段を有しているといえるから,本願発明の「所定の始動条件の成立を条件として,取得情報を取得する取得手段と,前記取得情報に基づいて,特別遊技を行うか否かの特別遊技判定を行う判定手段」に相当する。

(b)引用発明の「前記乱数値に基づいて」「リーチ演出の種類を決定する」ことは,本願発明の「前記取得情報に基づいて演出の内容を決定」することに相当する。

(c)引用発明の「リーチ演出を行わせる図柄制御手段26」は,本願発明の「演出の実行を制御する演出制御手段」に相当する。

(d)引用発明の「前記リーチ演出が行われ回転駆動する図柄表示部24」は,本願発明の「演出画像を表示する少なくとも1つの可動画面」に相当する。

(e)引用発明の「前記図柄表示部24の回転の制御を行う前記図柄制御手段26」は,本願発明の「前記可動画面の動作を制御する可動画面動作制御手段」に相当する。

(f)引用発明の「前記乱数値に基づいて」「図柄を変動および停止表示させて図柄変動演出の表示」は,本願発明の「前記取得情報に基づいて」「演出図柄を変動表示させてから停止表示させることにより,前記特別遊技判定の結果を報知」に相当する。

(g)引用発明の「大当りの前のリーチ演出」,「前記図柄表示部24の回転停止のタイミング」,「Aリーチ演出」及び「Bリーチ演出」は,それぞれ,本願発明の「前記特別遊技判定における一回の判定結果を報知する演出」,「所定のタイミング」及び「第1の特定演出」及び「第2の特定演出」に相当する。
このことから,引用発明の「大当りの前のリーチ演出において,前記図柄表示部24の回転停止のタイミングから,Aリーチ演出またはAとは異なるBリーチ演出」を行うことは,本願発明の「前記特別遊技判定における一回の判定結果を報知する演出の途中となる所定のタイミングから,第1の特定演出または当該第1の特定演出とは異なる第2の特定演出を実行する」ことに相当する。

(h)引用発明の「Aリーチ演出」及び「回転停止のタイミング」は,それぞれ,本願発明の「第1の特定演出」及び「所定のタイミング」に相当する。
このことから,引用発明の「Aリーチ演出を行うことが決定された場合は,図柄表示部24の指示辺24dが役物32aを指し示し,その回転停止のタイミングで,該図柄表示部24ではAリーチ演出が行なわれ」ることは,本願発明の「前記特定演出制御手段が前記第1の特定演出を行う場合に前記所定のタイミングまたは前記所定のタイミングが到来する前記判定結果を報知する演出を開始してから当該所定のタイミングの前までの期間において第1の動作態様で前記可動画面を制御」することに相当する。

(i)引用発明の「Bリーチ演出」及び「回転停止のタイミング」は,それぞれ,本願発明の「第2の特定演出」及び「所定のタイミング」に相当する。
このことから,引用発明の「Bリーチ演出を行うことが決定された場合は,図柄表示部24の指示辺24dが役物32bを指し示し,その回転停止のタイミングで,該図柄表示部24ではBリーチ演出が行なわれ」ることは,本願発明の「前記特定演出制御手段が前記第2の特定演出を行う場合に前記所定のタイミングまたは前記所定のタイミングが到来する前記判定結果を報知する演出を開始してから当該所定のタイミングの前までの期間において前記第1の動作態様とは異なる第2の動作態様で前記可動画面を制御する」ことに相当する。

上記(a)から(i)により,本願発明と引用発明とは,
[一致点]
「所定の始動条件の成立を条件として,取得情報を取得する取得手段と,
前記取得情報に基づいて,特別遊技を行うか否かの特別遊技判定を行う判定手段と,
前記取得情報に基づいて演出の内容を決定し,演出の実行を制御する演出制御手段と,
演出画像を表示する少なくとも1つの可動画面と,
前記可動画面の動作を制御する可動画面動作制御手段とを備え,
前記演出制御手段は,
前記取得情報に基づいて,演出図柄を変動表示させてから停止表示させることにより,前記特別遊技判定の結果を報知し,
前記特別遊技判定における一回の判定結果を報知する演出の途中となる所定のタイミングから,第1の特定演出または当該第1の特定演出とは異なる第2の特定演出を実行する特定演出制御手段とを含み,
前記可動画面動作制御手段は,
前記特定演出制御手段が前記第1の特定演出を行う場合に前記所定のタイミングまたは前記所定のタイミングが到来する前記判定結果を報知する演出を開始してから当該所定のタイミングの前までの期間において第1の動作態様で前記可動画面を制御し,
前記特定演出制御手段が前記第2の特定演出を行う場合に前記所定のタイミングまたは前記所定のタイミングが到来する前記判定結果を報知する演出を開始してから当該所定のタイミングの前までの期間において前記第1の動作態様とは異なる第2の動作態様で前記可動画面を制御する,遊技機。」
である点で一致し,以下の点で相違する。

[相違点1]
「前記取得情報に基づいて演出の内容を決定」する手段が,本願発明では「演出制御手段」(本願明細書の段落【0093】及び【0094】参照)であるのに対して,引用発明では「主制御手段38」である点。

[相違点2]
本願発明では,「可動画面」と「演出図柄表示手段」とが独立した構成であり,「演出図柄制御手段」は「演出図柄表示手段において演出図柄を変動表示」させるが,引用発明では,「図柄制御手段26」は「図柄表示装置22の前記図柄表示部24において図柄を変動」表示させる点。

3.判断
上記相違点について検討する。

[相違点1について]
本願出願前の遊技機の分野において,遊技制御基板から送信された情報に基づいて表示制御基板において演出内容を決定する構成は周知技術(例えば,特開2000-342779号公報の段落【0122】には,表示制御基板40は,遊技制御基板31で設定された変動パターンに応じた演出態様を決定することが記載されている。特開2006-26328号公報の段落【0025】には,表示制御装置200(1)は,主制御装置100(1)からの情報に基づき,演出内容を決定することが記載されている。以下,「周知技術1」という。)である。
そして,引用発明の主制御手段38に代えて,当該周知技術1を適用し,図柄制御手段26に演出内容を決定させ,上記相違点1に係る本願発明の構成とすることは,当業者が容易になし得たことである。

[相違点2について]
本願出願前の遊技機の分野において,図柄変動を表示するメイン表示装置と,演出画像を表示する可動可能なサブ表示装置との両方を備える構成は周知技術(例えば,特開2005-312515号公報の段落【0051】には,主表示装置641には特別図柄D1,D2,D3が変動表示され,キャラクタC6を表示させた副表示装置651は主表示装置641の上縁に沿って横方向に移動されることが記載されている。特開2012-85798号公報の段落【0035】,【0047】及び【0053】には,メイン表示器5のメイン表示画面50には特別図柄抽選の結果を報知するための装飾図柄が表示され,メイン表示器5に対して上下左右に移動可能なサブ表示器6のサブ画面60には演出のための各種画像が表示されることが記載されている。以下,「周知技術2」という。)である。
そして,引用発明の図柄表示装置22に代えて,当該周知技術2を適用し,回転駆動する図柄表示部24の他に図柄変動を表示する表示部を有した,上記相違点2に係る本願発明の構成とすることは,当業者が容易になし得たことである。

そして,本願発明の作用効果は,引用発明及び周知技術1,2からみて格別なものではない。
よって,本願発明は,引用発明及び周知技術1,2に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものであるので,特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

4.むすび
以上のとおり,本願発明は,特許法第29条第2項の規定に基づいて特許を受けることができないものである。
したがって,本願は拒絶すべきである。
よって,結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2016-05-09 
結審通知日 2016-05-10 
審決日 2016-05-23 
出願番号 特願2013-14167(P2013-14167)
審決分類 P 1 8・ 572- Z (A63F)
P 1 8・ 121- Z (A63F)
P 1 8・ 16- Z (A63F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 藤脇 沙絵鹿戸 俊介  
特許庁審判長 本郷 徹
特許庁審判官 加舎 理紅子
瀬津 太朗
発明の名称 遊技機  
代理人 寺本 亮  
代理人 小沢 昌弘  

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ