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審決分類 審判 査定不服 4号2号請求項の限定的減縮 特許、登録しない。 A61B
審判 査定不服 特17条の2、3項新規事項追加の補正 特許、登録しない。 A61B
審判 査定不服 1項3号刊行物記載 特許、登録しない。 A61B
管理番号 1320141
審判番号 不服2015-13656  
総通号数 203 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2016-11-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2015-07-17 
確定日 2016-10-05 
事件の表示 特願2013-162371「少なくとも一つの管腔又は中空サンプルの内部の少なくとも一つの部分のデータを取得する装置」拒絶査定不服審判事件〔平成25年12月26日出願公開、特開2013-255822〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、平成19年1月19日(パリ条約による優先権主張 外国庁受理 2006年1月19日(US)米国)を国際出願日とする特願2008-551555号の一部を、平成25年8月5日に新たな特許出願としたものであって、平成26年6月12日付けで拒絶理由が通知されたが、請求人から何ら応答がなく、平成27年3月17日付けで拒絶査定された。その後、同年7月17日に、拒絶査定不服審判が請求され、同時に手続補正がされたものである。



第2 平成27年7月17日付けの手続補正についての補正の却下の決定
[補正の却下の決定の結論]
平成27年7月17日にされた手続補正(以下「本件補正」という。)を却下する。


[理由]
1 本件補正の内容について
本件補正は、本件補正前の特許請求の範囲である、
「【請求項1】
少なくとも一つの部分に少なくとも一つの電磁放射を送受するように構成された光学的第1の構成部と、
前記光学的第1の構成部を少なくとも部分的に囲繞して、ガイド構成部を挿入することができる少なくとも一つの部分を含む、第2の構成部と、
データの生成を容易とするために、前記光学的第1の構成部が少なくとも一つの管腔又は中空サンプルの内部においてセンタリングされるように作動するように構成された第3の構成部と、を備えた、少なくとも一つの管腔又は中空サンプルの内部の少なくとも一つの部分のデータを取得する装置。
(略)
【請求項22】
少なくとも一つの部分に少なくとも一つの可視の電磁放射を送受するように構成された光学的第1の構成部と、
前記光学的第1の構成部が少なくとも一つの管腔又は中空サンプルの内部の所定の部位に位置するように作動するように構成された第2の構成部と、を備え、
前記第2の構成部は、バルーンを有し、
前記光学的第1の構成部は、前記バルーンを通して少なくとも一つの電磁放射を送受する、少なくとも一つの管腔又は中空サンプルの内部の少なくとも一つの部分のデータを取得する装置。
(略)
【請求項30】
前記少なくとも一つの部分は、生体組織の一部である、請求項26に記載の装置。」
を、
「【請求項1】
少なくとも一つの部分に少なくとも一つの電磁放射を送受するように構成された光学的第1の構成部と、
前記光学的第1の構成部を少なくとも部分的に囲繞する、第2の構成部と、
前記光学的第1の構成部が少なくとも一つの管腔又は中空サンプルの内部においてセンタリングされるように作動するように構成された第3の構成部と、
少なくとも前記第1の構成部の一部が前記第2の構成部を少なくとも部分的に通して移動している間に前記第1の構成部がセンタリングされたときに、データを取得するように構成された第4の構成部と、を備えた、少なくとも一つの管腔又は中空サンプルの内部の少なくとも一つの部分のデータを取得する装置。
(略)
【請求項22】
少なくとも一つの部分に少なくとも一つの可視の電磁放射を送受するように構成された光学的第1の構成部と、
前記光学的第1の構成部が少なくとも一つの管腔又は中空サンプルの内部の所定の部位に位置するように作動するように構成された第2の構成部と、
少なくとも前記第1の構成部の一部が移動している間に前記第1の構成部がセンタリングされたときに、データを取得するように構成された第3の構成部と、を備え、
前記第2の構成部は、バルーンを有し、
前記光学的第1の構成部は、前記バルーンを通して少なくとも一つの電磁放射を送受する、少なくとも一つの管腔又は中空サンプルの内部の少なくとも一つの部分のデータを取得する装置。
(略)
【請求項30】
前記少なくとも一つの部分は、生体組織の一部である、請求項26に記載の装置。
【請求項31】
前記第1の構成部は、前記第2の構成部又は前記第3の構成部の少なくとも一つを通して少なくとも一つの電磁放射を送信する請求項1、請求項10、請求項20、請求項23のいずれかに記載の装置。
【請求項32】
器官の圧力を測定するように構成されている、請求項1、請求項10、請求項20、請求項23のいずれかに記載の装置。」
と補正するもので、請求項31及び32を新たに追加する補正を含むものである(下線部は補正箇所である。)。


2 補正の目的の適否についての検討
(1)増項補正について
本件補正後の、「前記第1の構成部は、前記第2の構成部又は前記第3の構成部の少なくとも一つを通して少なくとも一つの電磁放射を送信する請求項1、請求項10、請求項20、請求項23のいずれかに記載の装置。」である請求項31、「器官の圧力を測定するように構成されている、請求項1、請求項10、請求項20、請求項23のいずれかに記載の装置。」である請求項32を追加する補正は、請求項を増項する補正であり、n項引用形式請求項をn-1以下の請求項に変更する補正ではなく、発明特定事項が択一的なものとして記載された一つの請求項について、その択一的な発明特定事項をそれぞれ限定して複数の請求項に変更する補正でもない。
したがって、上記補正は、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法(以下「平成18年改正前特許法」という。)第17条の2第4項第2号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当しない。
また、上記補正が、請求項の削除、誤記の訂正、明りょうでない記載の釈明のいずれの事項を目的とするものにも該当しないことは明らかである。
よって、上記補正は、平成18年改正前特許法第17条の2第4項の各号に掲げるいずれの事項を目的とするものにも該当しない。

(2)発明特定事項の削除について
本件補正後の請求項1は、補正前の請求項1に記載された「ガイド構成部を挿入することができる少なくとも一つの部分」という発明を特定するための事項を削除するものであって、補正前の請求項1に記載された発明の発明を特定するための事項を限定するものとは認められない。
したがって、上記補正は、平成18年改正前特許法第17条の2第4項第2号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当しない。
また、上記補正が、請求項の削除、誤記の訂正、明りょうでない記載の釈明のいずれの事項を目的とするものにも該当しないことは明らかである。
よって、上記補正は、平成18年改正前特許法第17条の2第4項の各号に掲げるいずれの事項を目的とするものにも該当しない。

(3)補正の目的の適否についてのまとめ
したがって、本件補正は、上記(1)、(2)の点で、平成18年改正前特許法第17条の2第4項の各号に掲げるいずれの事項を目的とするものにも該当しない補正を含むものである。


3 新規事項の追加の有無についての検討
請求項1に「少なくとも前記第1の構成部の一部が前記第2の構成部を少なくとも部分的に通して移動している間に前記第1の構成部がセンタリングされたときに、データを取得するように構成された第4の構成部」を追加する補正事項が、本願の願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下「当初明細書等」という。)に記載の事項の範囲内においてなされたものであるかについて検討する。
上記補正事項の「前記第1の構成部の一部が前記第2の構成部を少なくとも部分的に通して移動している間に前記第1の構成部がセンタリングされたときに、データを取得する」という記載からは、「第1の構成部の一部」が「移動している間」であって、「第1の構成部がセンタリングされたとき」に「データを取得」するという、時系列的な処理を行う技術事項を意味したものといえる。
そして、当初明細書等には、上記補正事項に関連すると認められるものとして、次の記載がある(下線は、参考のため当審が付与した。)。
「【0035】
図16Aは、システムの撮像領域における組織を保持するために測定したバルーン位置に対する基準アームの応答遅延を調節するように構成された、本発明の代表的な一実施の形態のシステム(例えばOCTシステム)のブロック図である。この代表的なOCT撮像システムは、自動照準合わせを実行することができる。例えば、OCT、OFDIまたはSD-OCTシステムでは、限定された深度領域にわたり反射率を測定できる。もし、サンプルがこの深度領域内に存在しなければ、このサンプルは通常、測定することができない。バルーンカテーテルはその管腔内でこの光プローブのセンタリングを行うことができるため、器官の管腔表面をプローブから概ね一定の深度(バルーン半径)に保持することができる。しかしながら、もしバルーンの形状が歪みその圧力のため上述の一定の深度を保持することが不完全であるならば、その器官は撮像する領域の外に外すことができる。図16Aに示す代表的な実施の形態では、管腔器官の位置を追跡するために撮像深度領域を調節する自動照準を用いることができる。これは、サンプル表面(例えばバルーン表面)の位置1210を(図16Bに示すように)その大きな反射信号により決定し、基準アーム遅延1220を調節して撮像領域の再位置決めを行うことにより実現できる。この基準アーム調節は、基準アーム光路遅延の修正を含むことができる。」

しかしながら、当該段落には、「バルーンカテーテル」が「管腔内で」「光プローブのセンタリング」を行う際に、「自動照準を用い」て「サンプル表面(例えばバルーン表面)の位置」を決定し、「撮像領域の再位置決め」を行うことは記載されているものの、この記載から読み取れるのは、「光プローブ」という光学的第1の構成部が、「バルーンカテーテル」という第2の構成部の中で、「センタリング」を行う際に、「自動照準」による「撮像領域の再位置決め」というデータの取得の準備を行うという事項のみであり、補正後の請求項1で特定されている第1の構成部の一部が第2の構成部を「部分的に通して移動している間」であって、「第1の構成部がセンタリングされたとき」に「データを取得する」という時系列的な処理まで記載されているとはいえない。
また、当初明細書等のその他の記載からも、上記補正事項に関する事項は読み取れない。
したがって、上記補正事項は、「前記第1の構成部の一部が前記第2の構成部を少なくとも部分的に通して移動している間に前記第1の構成部がセンタリングされたときに、データを取得する」という当初明細書等に記載されていない新たな技術的事項を導入するものであり、新規事項の追加に該当する。
よって、上記補正は、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入しないものとはいえないから、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たすものではない。


4 本件補正についてのむすび
よって、本件補正は、平成18年改正前特許法第17条の2第3項および第4項の規定に違反するので、同法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。
よって、上記補正却下の決定の結論のとおり決定する。




第3 本願発明について
1 本願発明1及び2について
平成27年7月17日にされた手続補正は、上記のとおり却下されたので、本願の請求項1?30に係る発明は、平成25年8月5日付けで願書に添付した特許請求の範囲の請求項1?30に記載された事項により特定されるものであるところ、その請求項1及び22に係る発明(以下、「本願発明1」及び「本願発明2」という。)は、上記第2[理由]1(1)に記載のとおり、補正前の請求項1及び22に記載のものであり、再掲すれば、次のとおり。
「少なくとも一つの部分に少なくとも一つの電磁放射を送受するように構成された光学的第1の構成部と、
前記光学的第1の構成部を少なくとも部分的に囲繞して、ガイド構成部を挿入することができる少なくとも一つの部分を含む、第2の構成部と、
データの生成を容易とするために、前記光学的第1の構成部が少なくとも一つの管腔又は中空サンプルの内部においてセンタリングされるように作動するように構成された第3の構成部と、を備えた、少なくとも一つの管腔又は中空サンプルの内部の少なくとも一つの部分のデータを取得する装置。」(本願発明1)
「少なくとも一つの部分に少なくとも一つの可視の電磁放射を送受するように構成された光学的第1の構成部と、
前記光学的第1の構成部が少なくとも一つの管腔又は中空サンプルの内部の所定の部位に位置するように作動するように構成された第2の構成部と、を備え、
前記第2の構成部は、バルーンを有し、
前記光学的第1の構成部は、前記バルーンを通して少なくとも一つの電磁放射を送受する、少なくとも一つの管腔又は中空サンプルの内部の少なくとも一つの部分のデータを取得する装置。」(本願発明2)


2 引用例の記載事項及び引用例に記載された発明
原査定の拒絶の理由に引用された、本願の優先日前に頒布された刊行物である特表2000-503237号公報(以下、「引用例1」という。)、特開2000-329534号公報(以下、「引用例2」という。)には、それぞれ以下の事項及び発明が記載されている。(下線は、参考のために当審で付与した。)

(1)引用例1の記載事項及び引用例1に記載された発明
ア 引用例1の記載事項
(ア)「本発明は、光学撮像の分野、特に、干渉測定検出による医療関係の撮像の分野に関する。」(第5頁第14行?第15行)
(イ)「本発明の1つの目的は、高解像度画像を提供し、また、医療処置中に使用して、医療従事者が処置を観察するか、または処置中に処置プロセスの制御をアクティブに補助することを可能にする、内視鏡撮像システムを提供することである。光学撮像システムは、内視鏡ユニットと、光学コヒーレンス断層撮影(OCT)方法を利用して構造体の多次元走査を行う干渉計とを備えている。本発明はOCTを用いて、構造体の高解像度撮像を行う。OCTは、コヒーレンス長が短いかまたは周波数を調整可能な光源を用いて、干渉測定により構造体の光学特性を測定する。」(第6頁第18行?第25行)
(ウ)「内視鏡ユニットはさらに、血管内の開口部を維持するために、バルーン血管形成術などの処置を行うための1つ以上の膨張可能バルーンを含み得る。」(第7頁第15行?第17行)
(エ)「さらに、内視鏡という用語が用いられるが、本発明は、ガイドワイヤ、カテーテル、およびトロカールを介して配置されるプローブを伴う撮像に直接関連する。」(第8頁第13行?第15行)
(オ)「図11Aを参照して、本発明の内視鏡ユニット34の別の実施形態は、ハウジング(図示せず)に隣接して配置される複数の膨張可能なバルーン80を含む。バルーンは、内視鏡ユニット34のルーメン81を通る空気または液体などの流体によって膨張される。そのようなバルーン80は、プラークを破壊するまたは動脈内の領域を分離するためにしばしば用いられる。この図に示されるように、1つの実施形態では、少なくとも1つのバルーン80が、透明であることが可能であり、透明な窓64の上に配置されることが可能である。バルーン80が透明であるため、単一モード光ファイバ44からの照射は、光学系54およびバルーン80を通して、構造体に透過される。そのような構成により、血管形成が起こっているときに、バルーン80がプラークに与える影響が撮像され得る。図7Cの角度Φを変えるためにマイクロメータまたはその他の適切な手段が取り付けられると、バルーンの軸方向の画像を、回転マッピングを用いてマッピングすることができ、これにより、3D画像が作られる。また、この図に示されるように、ガイドワイヤ82は、内視鏡ユニット34のハウジング内42に含まれ得る。ガイドワイヤ82は、体内の所望の場所への内視鏡ユニット34の配置を促進する。
この血管形成術用内視鏡ユニット34内からの撮像により、バルーンの膨張の前後およびその最中に血管または組織の壁のリアルタイムで評価することが可能となる。これにより、所望の結果が達成されるまで、バルーン80の膨張圧力を調整することが可能となる。現在、圧力は、処置前に全体的な基準に基づいて推定されており、この圧力は、血管造影の後処置が実質的な改善を示唆しない場合には変えられる。血管造影は低解像度(500μmよりも大きい)であり、血管または組織を断面的にではなく軸方向に評価するものである。血流が、より低質の撮像を引き起こす応用では、光学撮像フィールドを明瞭にするために、上流のバルーンを膨張させるおよび/または生理食塩水を注入することができる。光学撮像ポートに最も近いバルーンの膨張を利用して、撮像フィールドを安定化させることも可能である。
図11Bを参照して、図11Aの内視鏡ユニット34が断面図で示される。示されるように、ファイバ44は、可撓性のあるトルクケーブル45およびボディ47によって囲まれるハウジングの中心を通って走る。ボディ47内には膨張ポート81が形成され、この膨張ポート81を通して、バルーン80が膨張される。さらに、ボディ47には、ガイドワイヤ82が通過するポート49が規定される。好ましくは、ボディ47の外面には、生体適合性シース84が配置される。さらに、ルーメン89を用いて、生理食塩水などの流体を注入するまたは押し出すことができる。」(第21頁第22行?第22頁第28行)
(カ)図11A及び図11Bには、以下の図面が記載されている。当該図面、及び、上記(カ)の記載事項より、「単一モード光ファイバ44と、膨張可能なバルーン80と、ガイドワイヤ82と、ハウジング及びボディ47を含む」、「内視鏡ユニット34」が見て取れる。








イ 引用例1に記載された発明の認定
(ア) 上記ア(ア)?(カ)を含む引用例1全体の記載を総合すると、引用例1には、次の発明(以下、「引用発明1」という。)が記載されていると認められる。
ここで、「単一モード光ファイバ44」と「ファイバ44」、「内視鏡ユニット34」と「血管形成術用内視鏡ユニット34」は、同じ意味であるため、「単一モード光ファイバ44」、「内視鏡ユニット34」と記載を統一することとする。
「内視鏡ユニットと、光学コヒーレンス断層撮影(OCT)方法を利用して構造体の多次元走査を行う干渉計とを備えた、光学撮像システムであって、
内視鏡ユニット34は、単一モード光ファイバ44と、膨張可能なバルーン80と、ガイドワイヤ82と、ハウジング及びボディ47とを含み、
前記単一モード光ファイバ44は、可撓性のあるトルクケーブル45およびボディ47によって囲まれるハウジングの中心を通って走るものであり、前記単一モード光ファイバ44からの照射は、光学系54およびバルーン80を通して、構造体に透過され、
前記膨張可能なバルーンは、血管内の開口部を維持するために、バルーン血管形成術などの処置を行うための1つ以上の膨張可能バルーンであり、また、ハウジングに隣接して配置される複数の膨張可能なバルーン80を含み、光学撮像ポートに最も近いバルーンの膨張を利用して、撮像フィールドを安定化させることが可能であり、
前記ボディ47内には膨張ポート81が形成され、この膨張ポート81を通して、バルーン80が膨張されるものであり、
前記ガイドワイヤ82は、内視鏡ユニット34のハウジング内42に含まれ、体内の所望の場所への内視鏡ユニット34の配置を促進するものであり、さらに、前記ボディ47には、ガイドワイヤ82が通過するポート49が規定され、
内視鏡ユニット34内からの撮像により、バルーンの膨張の前後およびその最中に血管または組織の壁のリアルタイムで評価することが可能となる、
光学撮像システム。」




(2)引用例2の記載事項及び引用例2に記載された発明
ア 引用例2の記載事項
(ア)「【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被検体へ向けて低干渉光を走査しつつ出射して得られる被検体反射光を基に被検体の断層像を得る光イメージング装置に関する。」
(イ)「【0006】
図1に示すように、本実施の形態の光イメージング装置1は、体内等へ挿入し被検体へ向けて低干渉光を走査しつつ出射して被検体からの被検体反射光を得る細長の光プローブ2と、前記光プローブ2が光を走査するための回転駆動力を前記光プローブ2へ与えつつ前記光プローブ2の入出射光を伝達する駆動装置3と、前記駆動装置3を介して光プローブ2へ低干渉光を与えるとともに、前記駆動装置3を介して光プローブ2から与えられる被検体反射光を基に光の干渉現象を利用して被検体の断層像を含む映像信号を得る信号処理装置4と、前記信号処理装置4で得られる映像信号を映し出すモニタ装置5を有して構成されている。」
(ウ)「【0007】
前記光プローブ2は、光プローブ2の本体である光プローブ本体6と、前記光プローブ本体6に着脱自在に接続され、前記光プローブ本体6を覆うバルーンシース7を有して構成されている。
【0008】
前記光プローブ本体6は、低干渉光を入出射する光学ユニット11と、前記駆動装置3に着脱自在に接続され、前記駆動装置3との間で光を伝送するとともに、前記駆動装置3からの回転駆動力を受けるコネクタ12と、前記光学ユニット11と前記コネクタ12との間で光を伝送するとともに、前記コネクタ12からの回転駆動力を前記光学ユニット11へ伝達するフレキシブルシャフト13を有して構成されている。」
(エ)「【0017】
次に、光プローブ2を体内等に挿入し、光伝達媒体の注入を続けると、図8に示すように、光伝達媒体によりバルーン53が膨らみ、この膨らんだバルーン53は、体壁等へ押し当てられ、光学ユニット11と被検部位を含む体壁との間の空間は、光伝達媒体で満たされる。このとき、光学ユニット11の光出射部32からみて軸方向の広い範囲にわたってバルーン53が設けられているので、光出射部32からみて軸方向の広い範囲にわたる空間に光伝達媒体が満たされる。
【0018】
そして、駆動装置3と信号処理装置4とモニタ装置5を起動すると、駆動装置3からの回転駆動力が、接続部43aと、回転体43と、フレキシブルシャフト13を介して、光学ユニット11へ伝達され、光学ユニット11が回転する。また、信号処理装置4から発せられる低干渉光は、駆動装置3と、回転体43に設けられた図示しない光伝達手段と、フレキシブルシャフト13内のシングルモード光ファイバ31と、GRINレンズ35及びプリズム34を介して、回転する光学ユニット11の光出射部32から径方向へ出射され、この出射された光は、先端キャップ52の空間部52aに満たされた光伝達媒体と、先端キャップ52と、バルーン53内に満たされた光伝達媒体と、バルーン53を介して、被検部位へ照射される。このとき、光出射部32と被検部位との間の空間は、光伝達媒体で満たされているので、光出射部32や先端キャップ52やバルーン53の表面における不要な反射光が防止される。以上のように回転走査される光が照射された被検部位から反射される被検体反射光は、被検体へ照射される照射光の照射光路を逆に辿って光出射部32へ入射する。このとき、被検体反射光の場合も照射光の場合と同様に、光出射部32や先端キャップ52やバルーン53の表面における不要な反射光が防止される。そして、光出射部32へ入射した被検体反射光は、照射光と逆の経路を辿って信号処理装置4へ与えられ、信号処理装置4は、与えられた被検体反射光を基に、光の干渉現象を利用して被検部位の断層像を構築し、モニタ装置5に被検部位の断層像が表示される。」
(オ)「【0057】
なお、本発明は、上述の実施の形態のみに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。
例えば、被検体へ照射される光は、近赤外光に限らず、可視光であってもよい。」
(カ)「【0072】
図31に示す光プローブは、図26に示す光プローブのカテーテル401に代わって、カテーテル451が設けられて構成されている。また、他の部位は、図26に示す光プローブと同様に構成されている。
前記カテーテル451は、カテーテル451先端部の手前まで光プローブ6を挿通しつつカテーテル451先端部にガイドワイヤ403を挿通するルーメン452と、カテーテル451先端部の手前までガイドワイヤ403を挿通するルーメン453と、前記ルーメン453先端から導出されるガイドワイヤ403を前記ルーメン452のカテーテル451先端部に位置する部位へ導入する切り欠き部454が形成され、前記切り欠き部454より手前側のルーメン452の位置に設けられルーメン452の水密を確保するシール部材455と、光学ユニット11が配置される位置から軸方向の広い範囲を覆うバルーン456を備え、前記ルーメン452と前記バルーン456内とを連通する図示しない側孔が形成されて構成されている。そして、光学ユニット11が配置される位置からみて軸方向の広い範囲の前記カテーテル451の部位は、光透過部材で構成されている。また、前記バルーン456は、前記第1の実施の形態のバルーン53(図4参照)と同様の材質で構成されている。
【0073】
次に、図31に示す光プローブに係る作用を説明する。なお、ここでは、図26に示す光プローブと異なる点を説明する。
光プローブ本体6を体内等に挿入するには、光学ユニット11がバルーン456の配設されている位置に配置されるように光プローブ本体6をルーメン452に挿入し、ガイドワイヤ403をルーメン453と切り欠き部454とルーメン452の先端部を介してカテーテル451の前方へ延出させ、ガイドワイヤ403により、カテーテル451を体内等へ導く。このようにして、光プローブ本体6が体内等へ容易に挿入される。
【0074】
そして、カテーテル451の図示しない基端側からルーメン452に光伝達媒体を注入すると、ルーメン452内の光学ユニットの周囲は光伝達媒体で満たされ、更に図示しない側孔からバルーン456内へ流入した光伝達媒体は、バルーン456を膨らませつつバルーン456内を満たす。このとき、ルーメン452に配設されているシール部材455により、カテーテル451の先端部分からの光伝達媒体の流出が防がれている。
【0075】
以上説明したように、図31に示す光プローブによれば、簡易な構成でガイドワイヤを備え体内等へ円滑に挿入することができるという効果が得られる。」
(キ)図31には、以下の図面が記載されている。




イ 引用例2に記載された発明の認定
(ア) 上記ア(ア)?(キ)を含む引用例2全体の記載を総合すると、引用例2には、次の発明(以下、「引用発明2」という。)が記載されていると認められる。
「体内等へ挿入し被検体へ向けて低干渉光を走査しつつ出射して被検体からの被検体反射光を得る細長の光プローブ2と、前記光プローブ2が光を走査するための回転駆動力を前記光プローブ2へ与えつつ前記光プローブ2の入出射光を伝達する駆動装置3と、前記駆動装置3を介して光プローブ2へ低干渉光を与えるとともに、前記駆動装置3を介して光プローブ2から与えられる被検体反射光を基に光の干渉現象を利用して被検体の断層像を含む映像信号を得る信号処理装置4と、前記信号処理装置4で得られる映像信号を映し出すモニタ装置5を有して構成されている、光イメージング装置であって、
光プローブ2の本体である光プローブ本体6と、カテーテル451と、バルーン456を有し、
前記光プローブ本体6は、低干渉光を入出射する光学ユニット11を備え、
被検体へ照射される光は、近赤外光に限らず、可視光であってもよく、
前記カテーテル451は、カテーテル451先端部の手前まで光プローブ6を挿通しつつカテーテル451先端部にガイドワイヤ403を挿通するルーメン452と、カテーテル451先端部の手前までガイドワイヤ403を挿通するルーメン453と、前記ルーメン453先端から導出されるガイドワイヤ403を前記ルーメン452のカテーテル451先端部に位置する部位へ導入する切り欠き部454が形成されており、
前記カテーテル451の基端側からルーメン452に光伝達媒体を注入すると、ルーメン452内の光学ユニットの周囲は光伝達媒体で満たされ、
側孔からバルーン456内へ流入した光伝達媒体は、バルーン456を膨らませつつバルーン456内を満たし、
膨らんだバルーンは、体壁等へ押し当てられ、光学ユニット11と被検部位を含む体壁との間の空間は、光伝達媒体で満たされるものであり、
出射された光は、先端キャップの空間部に満たされた光伝達媒体と、先端キャップと、バルーン内に満たされた光伝達媒体と、バルーンを介して、被検部位へ照射される
光イメージング装置。」



3 本願発明1と引用発明1との対比、判断
(1)対比
本願発明1と引用発明1とを対比する。

ア 引用発明1の「ガイドワイヤ」、「血管」は、本願発明1の「ガイド構成部」、「管腔又は中空サンプル」にそれぞれ相当する。

イ 引用発明1の「単一モード光ファイバ」は、「光学コヒーレンス断層撮影方法」によって「血管または組織の壁」を「撮像」するために、「光学系」及び「バルーン」を通して「照射」を行うものであるから、この「単一モード光ファイバ」が、撮像のために、少なくとも「血管又は組織の壁」の一つの部分に少なくとも電磁放射を送受するように構成されたものであることは明らかである。
よって、引用発明1の「光学コヒーレンス断層撮影方法」によって「血管または組織の壁」を「撮像」するために、「光学系」及び「バルーン」を通して「照射」を行う「単一モード光ファイバ」は、本願発明1の「少なくとも一つの部分に少なくとも一つの電磁放射を送受するように構成された光学的第1の構成部」に相当する。

ウ 引用発明1の「ボディによって囲まれるハウジング」は、その「中心」を「ファイバ」が「通って走る」ものであり、かつ、「ボディ」には「ガイドワイヤ」が「通過」する「ポート」が形成されたものである。
よって、引用発明1の、「ファイバ」がその「中心」を「通って走る」「ボディによって囲まれるハウジング」と、「ガイドワイヤ」が「通過」する「ポート」の形成された「ボディ」からなる構成は、本願発明1の「光学的第1の構成部を少なくとも部分的に囲繞して、ガイド構成部を挿入することができる少なくとも一つの部分を含む、第2の構成部」に相当する。

エ 引用発明1の「ハウジングに隣接して配置され」た「膨張可能なバルーン」は、「膨張ポート」を「通して」「膨張される」ことにより、「血管内の開口部を維持」し、「バルーン血管形成術などの処置を行」うものであり、「バルーン」が配置された「ハウジング」内には「ファイバ」が通るものである。さらに、引用発明1の「バルーン」は、「膨張を利用して、撮影フィールドを安定させる」機能を有するものであるから、「ファイバ」による「撮影」のためのデータの生成を容易とするために作動するものといえる。
よって、引用発明1の「ハウジング」内に通された「ファイバ」による「撮影フィールド」を「安定させる」ために作動され、「膨張される」ことにより「血管内の開口部を維持」する「膨張可能なバルーン」と、本願発明1の「データの生成を容易とするために、光学的第1の構成部が少なくとも一つの管腔又は中空サンプルの内部においてセンタリングされるように作動するように構成された第3の構成部」とは、「データの生成を容易とするために、光学的第1の構成部が少なくとも一つの管腔又は中空サンプルの内部において作動するように構成された第3の構成部」という点で共通する。

オ 引用発明1の「血管または組織の壁のリアルタイムで評価することが可能となる」「光学撮像システム」は、本願発明1の「少なくとも一つの管腔又は中空サンプルの内部の少なくとも一つの部分のデータを取得する装置」に相当する。

以上から、本願発明1と引用発明1とは、次の(2)に記載する点で一致し、続く(3)に記載する点で一応相違する。

(2)一致点
本願発明1と引用発明1とは、
「少なくとも一つの部分に少なくとも一つの電磁放射を送受するように構成された光学的第1の構成部と、
前記光学的第1の構成部を少なくとも部分的に囲繞して、ガイド構成部を挿入することができる少なくとも一つの部分を含む、第2の構成部と、
データの生成を容易とするために、前記光学的第1の構成部が少なくとも一つの管腔又は中空サンプルの内部において作動するように構成された第3の構成部と、を備えた、少なくとも一つの管腔又は中空サンプルの内部の少なくとも一つの部分のデータを取得する装置。」
という点で一致する。

(3)相違点
光学的第1の構成部が少なくとも一つの管腔又は中空サンプルの内部において作動するように構成された第3の構成部について、本願発明1は、「センタリングされるように」作動するものであるのに対して、引用発明1は、そのように作動するものかどうか不明である点。

(4)相違点についての判断
引用発明1の「バルーン」は、「バルーン血管形成術」としての利用を意図しており、「血管内の開口部を維持」するものであるから、この「バルーン」が「膨張」した場合に、「ハウジング」の中を通る「ファイバ」が、「血管内」において「膨張」した「バルーン」全体に囲われて、結果として血管の管壁から離れ、位置的に血管中心近傍に「センタリング」されることになるのは明らかである。
したがって、当該相違点は、実質的な相違点ではない。

(5)まとめ
よって、本願発明1は、本願優先日前に頒布された刊行物1に記載された発明である。



4 本願発明1と引用発明2との対比、判断
(1)対比
本願発明1と引用発明2とを対比する。

ア 引用発明2の「ガイドワイヤ403」は、本願発明1の「ガイド構成部」に相当する。

イ 引用発明2の「光学ユニット11」は、「被検体へ向けて低干渉光を走査しつつ出射して得られる被検体反射光を基に被検体の断層像を得る」ための「光学プローブ本体」に設けられるものであるから、これは、本願発明1の「少なくとも一つの部分に少なくとも一つの電磁放射を送受するように構成された光学的第1の構成部」に相当する。

ウ 引用発明2の「カテーテル451」は、「光プローブ6を挿通」する「「ルーメン452」と、「ガイドワイヤ403を挿通するルーメン453」とを有するものであるから、本願発明1の「光学的第1の構成部を少なくとも部分的に囲繞して、ガイド構成部を挿入することができる少なくとも一つの部分を含む、第2の構成部」に相当する。

エ 引用発明2の「体内等」は、「光プローブ本体」が「挿入」されるものであり、「バルーン」が膨らむことで当該「バルーン」が「体壁等へ押し当てられ」るものであることから、本願発明1の「管腔又は中空サンプル」に相当する。

オ 引用発明2の「バルーン456」は、「光伝達媒体」が「注入」されることで、「光学ユニットの周囲」を「光伝達媒体で満た」すように作動するものであるから、本願発明1の「光学的第1の構成部が少なくとも一つの管腔又は中空サンプルの内部においてセンタリングされるように作動するように構成された第3の構成部」とは、「光学的第1の構成部が少なくとも一つの管腔又は中空サンプルの内部において作動するように構成された第3の構成部」という点で共通する。

カ 引用発明2の「体内等へ挿入」し、「被検体の断層像」を得る「光イメージング装置」は、本願発明1の「少なくとも一つの管腔又は中空サンプルの内部の少なくとも一つの部分のデータを取得する装置」に相当する。

以上から、本願発明1と引用発明2とは、次の(2)に記載する点で一致し、続く(3)に記載する点で一応相違する。

(2)一致点
本願発明1と引用発明2とは、
「少なくとも一つの部分に少なくとも一つの電磁放射を送受するように構成された光学的第1の構成部と、
前記光学的第1の構成部を少なくとも部分的に囲繞して、ガイド構成部を挿入することができる少なくとも一つの部分を含む、第2の構成部と、
前記光学的第1の構成部が少なくとも一つの管腔又は中空サンプルの内部において作動するように構成された第3の構成部と、を備えた、少なくとも一つの管腔又は中空サンプルの内部の少なくとも一つの部分のデータを取得する装置。」
という点で一致する。

(3)相違点
光学的第1の構成部が少なくとも一つの管腔又は中空サンプルの内部において作動するように構成された第3の構成部について、本願発明は、「データの生成を容易とするために」、「センタリングされるように」作動するものであるのに対して、引用発明は、そのように作動するものかどうか不明である点。

(4)相違点についての判断
引用発明2の「バルーン」は、上記2ア(キ)の記載より、「光伝達媒体」の注入により膨らみ、膨らんだバルーンが「体壁等へ押し当てられ」、「光学ユニット」と「被検部位とを含む体壁との間の空間」を満たし、その状態で「バルーン」を介して測定を行い、「被検体反射光を基に、光の干渉現象を利用して被検部位の断層像を構築」するものであるから、当該「バルーン」により「データの生成」が「容易」となることは明らかである。
そして、この「バルーン」が「膨らんだ」場合に、「カテーテル」の中を通る「光学ユニット」が、「バルーン」全体に囲われて、結果として「体壁」から離れ、位置的に体内中心近傍に「センタリング」されることになるのは、明らかである。
したがって、当該相違点は、実質的な相違点ではない。

(5)まとめ
よって、本願発明1は、本願優先日前に頒布された刊行物2に記載された発明である。


5 本願発明1についてのまとめ
したがって、本願発明1は、本願優先日前に頒布された刊行物1に記載された発明である。
また、本願発明1は、本願優先日前に頒布された刊行物2に記載された発明でもある。



6 本願発明2と引用発明2との対比、判断
(1)対比
本願発明2と引用発明2とを対比する。
ア 引用発明2の「光学ユニット11」は、「被検体」に「可視光」を照射し、「被検体反射光を基に被検体の断層像を得る」ものであるから、本願発明2の「少なくとも一つの部分に少なくとも一つの可視の電磁放射を送受するように構成された光学的第1構成部」に相当する。

イ 引用発明2の「体内等」は、「光プローブ本体」が「挿入」されるものであり、「バルーン」が膨らむことで当該「バルーン」が「体壁等へ押し当てられ」るものであることから、本願発明2の「管腔又は中空サンプル」に相当することが明らかである。

ウ 引用発明2の「バルーン」は、「光伝達媒体」が「注入」されることで、「体壁等へ押し当てられ」、「光学ユニットの周囲」を「光伝達媒体で満た」すように作動することによって、「ガイドワイヤ403」による「カテーテル」の案内とともに、「光学ユニット11」を「体内等」の所定の部位に位置させるものであるから、引用発明2の当該「バルーン」、「ガイドワイヤ」、「カテーテル」からなる構成は、本願発明2の「前記光学的第1の構成部が少なくとも一つの管腔又は中空サンプルの内部の所定の部位に位置するように作動するように構成された第2の構成部」及び「バルーンを有」する「第2の構成部」に相当する。

エ 引用発明2の「出射された光」は、「光学ユニット」から出射され、「バルーンを介して、被検部位へ照射」されることで、「体内等」の「被検体の断層像を得る」ものであるから、引用発明2の「光学ユニット11」は、本願発明2の「光学的第1の構成部は、バルーンを通して少なくとも一つの電磁放射を送受する、少なくとも一つの管腔又は中空サンプルの内部の少なくとも一つの部分のデータを取得する」という技術的事項を具備する。

オ 引用発明2の「光イメージング装置」は、本願発明2の「装置」に相当する。


(2)一致点
以上から、本願発明2と引用発明2とは、
「少なくとも一つの部分に少なくとも一つの可視の電磁放射を送受するように構成された光学的第1の構成部と、
前記光学的第1の構成部が少なくとも一つの管腔又は中空サンプルの内部の所定の部位に位置するように作動するように構成された第2の構成部と、を備え、
前記第2の構成部は、バルーンを有し、
前記光学的第1の構成部は、前記バルーンを通して少なくとも一つの電磁放射を送受する、少なくとも一つの管腔又は中空サンプルの内部の少なくとも一つの部分のデータを取得する装置。」
で一致しており、相違点はない。

(3)まとめ
よって、本願発明2は、本願優先日前に頒布された刊行物2に記載された発明である。



第4 むすび
以上のとおりであるから、本願発明1、本願発明2は、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない。
したがって、その余の請求項に係る発明及び原査定のその他の拒絶の理由については論及するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2016-05-06 
結審通知日 2016-05-10 
審決日 2016-05-23 
出願番号 特願2013-162371(P2013-162371)
審決分類 P 1 8・ 113- Z (A61B)
P 1 8・ 561- Z (A61B)
P 1 8・ 572- Z (A61B)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 樋熊 政一  
特許庁審判長 三崎 仁
特許庁審判官 ▲高▼橋 祐介
田中 洋介
発明の名称 少なくとも一つの管腔又は中空サンプルの内部の少なくとも一つの部分のデータを取得する装置  
代理人 林 一好  
代理人 正林 真之  
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