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審決分類 |
審判 全部無効 2項進歩性 F21L |
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管理番号 | 1324169 |
審判番号 | 無効2016-800068 |
総通号数 | 207 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2017-03-31 |
種別 | 無効の審決 |
審判請求日 | 2016-06-10 |
確定日 | 2017-01-23 |
事件の表示 | 上記当事者間の特許第5608827号発明「多色ペンライト」の特許無効審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。 |
理由 |
第1 手続の経緯 本件特許第5608827号に係る出願(以下、「本件出願」という。)は、平成26年1月27日に特許出願としたものであって、平成26年9月5日にその発明について特許権の設定登録(請求項の数2)がなされたものである。 以後の本件に係る手続の概要は、以下のとおりである。 1.平成28年 6月 9日 本件無効審判の請求 2.平成28年 7月15日 審判事件答弁書 3.平成28年 9月15日付け 審理事項通知書 4.平成28年10月25日 口頭審理陳述要領書(請求人) 5.平成28年10月25日 口頭審理陳述要領書(被請求人) 6.平成28年11月 8日 第1回口頭審理、補正許否の決定 第2 本件特許発明 本件特許第5608827号の請求項1及び2に係る発明は、特許明細書及び図面の記載からみて、その特許請求の範囲の請求項1及び2に記載された以下の事項により特定されるものである。(以下、「本件特許発明1」及び「本件特許発明2」という。) 「【請求項1】 発光色を照らすカバーで覆われた発光部と、把持部とを有し、 前記把持部は、 赤色発光ダイオード、緑色発光ダイオード、青色発光ダイオード、黄色発光ダイオード及び白色発光ダイオードを備える光源部と、 前記光源部の各発光ダイオードの発光を個別に制御する制御手段を有し、 前記制御手段により前記各発光ダイオードを単独で又は複数発光させることで特定の発光色が得られるように構成し、 前記特定の発光色は複数得られ、 前記複数得られる特定の発光色には、少なくとも、前記白色発光ダイオードから発せられる光とそれ以外の発光ダイオードから発せられる光とを混合して得られる発光色、又は、前記黄色発光ダイオードから発せられる光とそれ以外の発光ダイオードから発せられる光とを混合して得られる発光色が含まれ、 前記各発光ダイオードから発せられる光を集光、混色し、これにより得られた発光色で前記カバーを照らすための発光色補助手段を前記光源部の近くに設けるように構成し、乾電池又はボタン電池を電源とすることを特徴とする多色ペンライト。 【請求項2】 前記光源部が前記発光ダイオード以外の色の発光ダイオードを更に備える請求項1に記載の多色ペンライト。」 第3 当事者の主張 1.請求人の主張の概要 請求人は、審判請求書において、「特許第5608827号発明の特許請求の範囲の請求項1及び2に記載された発明についての特許を無効とする。審判費用は被請求人の負担とする」との審決を求め、審判請求書、口頭審理陳述要領書、口頭審理を総合すると、請求人が主張する無効理由は、概略、次のとおりのものである。 本件特許発明1及び2は、甲第1号証に記載の発明及び甲第2号証に記載の発明に基いて、出願前に当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものである。 その具体的な理由は、以下のとおりである。 甲第1号証には、赤色発光ダイオード、緑色発光ダイオード、青色発光ダイオード、黄色発光ダイオード及び白色発光ダイオードを備える光源部と、前記各発光ダイオードから発せられる光を集光、混色する発光色補助手段を備える多色ペンライトの発明が記載されている。そして、甲第2号証には、多色ペンライトにおいて、黄色発光ダイオードを用いるという発明が記載されている。したがって、甲第1号証に記載の発明に、甲第2号証に記載の発明を適用し、本件特許発明1及び2とすることは、当業者にとって容易に想到し得たものである。 [証拠方法] 甲第1号証:特許第5324681号公報 甲第2号証:特開2009-70832号公報 2.被請求人の主張の概要 被請求人は、審判事件答弁書において「本件審判の請求は成り立たない。審判費用は請求人の負担とする」との審決を求め、審判事件答弁書、口頭審理陳述要領書、口頭審理を総合すると、概略、次のとおり主張している。 本件特許発明1及び2は、甲第1号証に記載の発明及び甲第2号証に記載の発明に基いて、出願前に当業者が容易に発明をすることができたものではなく、特許法第29条第2項の規定に違反して登録されたものではない。 その具体的な理由は、以下の3点である。 (1)甲第1号証は、白色発光ダイオードを用いたペンライト(第1の実施形態)と、赤色発光ダイオード、緑色発光ダイオード及び青色発光ダイオードを用いたペンライト(第2の実施形態)を、それぞれ別個の実施形態として記載しているものであり、甲第1号証に、白色発光ダイオード、赤色発光ダイオード、緑色発光ダイオード及び青色発光ダイオードを用いたペンライトの発明は記載されていない。 (2)甲第2号証の段落【0098】の「ライトシステム1400のいくつかは、青色を、その他は黄色を表示し、それによって、例えば、リングパターンが聴衆の中に現われるようにすることができる。」との記載は、光源である発光ダイオードが黄色発光ダイオードであることを意味しているのではなく、異なる色の発光ダイオードから発せられる光を混色して得られる発光色が黄色であることを意味している。したがって、甲第2号証には、多色ペンライトにおいて、黄色発光ダイオードを用いるという技術的事項は記載されていない。 (3)甲第1号証に記載の凸面鏡202は、光を反射させて外側に広げるものであるから、本件特許発明1の「各発光ダイオードから発せられる光を集光、混色する発光色補助手段」に相当するものではない。 [証拠方法] 乙第1号証:特開2006-269190号公報 第4 当審の判断 1.補正許否 請求人が平成28年10月25日付け口頭審理陳述要領書に添付した甲第3号証、甲第1号証の従来技術である特許文献1(特開2000-90702号公報)、及び、凸レンズに係る周知技術(口頭審理陳述要領書第14頁第26行目?第27行目)に基づく追加の主張は、審判長がこれらが実質的に審判請求書の要旨を変更する補正に該当すると判断し、口頭審理において、特許法第131条の2第1項の規定に基づき、当該補正を許可しないと決定した。 2.甲第1号証及び甲第2号証について (1)甲第1号証 甲第1号証は、本件出願の出願前に頒布された刊行物であり、「棒状ライト」に関し、以下の事項が記載されている(下線部は当審で付与した。以下同様。)。 ア.「【0029】 [第1の実施形態] 以下、本発明の第1の実施の形態を図1乃至図8を用いて説明する。 【0030】 本発明に係る棒状ライト100は、筒状の胴体部101と、胴体部101の内部に設けられ、発光する発光部201と、胴体部101の前端に設けられ、発光部201が発する光を遮蔽するヘッド部301と、胴体部101と連結し、手でつかむための保持部401と、保持部401の内部に設けられ、発光部201に動力を供給する電源部501とを備える。」 イ.「【0031】 胴体部101は、発光部201の発光の様子が外から確認できるように透過性を有したものをいう。例えば、半透明のプラスチックやガラス等で構成されてもよい。第1の実施形態においてはプラスチックで構成されている。」 ウ.「【0033】 発光部201は、電源部501からの動力供給を受け発光するものをいう。具体的には発光ダイオード等が挙げられる。発光体は各発光体が、単一の発光色に発光するものとしてもよいし、各発光体が複数の発光色に発光するものとしてもよい。第1の実施形態においては、白色光を発する発光ダイオードを用いている。」 エ.「【0035】 電源部501は、発光部201に動力を供給するものをいう。具体的には、乾電池やボタン電池等が挙げられる。電源部501は、前述の乾電池のように内部に電力を蓄えたものの方が望ましいが、例えばバッテリーのように、外部電源と接続し、電源の供給を受けるものとしてもよい。」 オ.「【0045】 保持部401は、更に、発光部201の発光条件を制御する制御部601を備える構成としてもよい。 【0046】 制御部601は、制御回路を有したものをいい、具体的にはCPUやICチップ等の基板回路が挙げられる。制御部601では発光部201の発光条件として、例えば発光部201の照度、点滅速度、点滅色等を制御する。」 カ.「【0052】 次に、保持部401の内部構造について、図8を用いて説明する。 【0053】 発光部201は、器具204にネジ291によって固定され、凸面鏡202の内部に設けられる。これによって、発光部201が下方に照射する光を、上方向に反射させることが可能になる。 【0054】 凸面鏡202は、散熱器具585の内部に設けられ、凸面鏡固定具203によって保持部401に固定される。」 キ.「【0062】 第2の実施形態において、発光部201として、3色発光ダイオードを用いており、複数の色に発光可能である。3色発光ダイオードとは、光の三原色である赤色・緑色・青色の発光ダイオードのチップを有することで、発光色を自由に変更可能な発光ダイオードのことをいう。」 ク.「【0064】 その他の構造及び機能については第1の実施形態と同様である。ただし、第2の実施形態においては、発光部201が複数色に発光可能であるため、胴体部101は装飾シート102を有さない構成としてもよい。」 以上の記載事項から次の事項が認定できる。 ケ.上記カ.には、「発光部201は、器具204にネジ291によって固定され、凸面鏡202の内部に設けられる。」、「凸面鏡202は、散熱器具585の内部に設けられ、凸面鏡固定具203によって保持部401に固定される。」と記載されていることから、保持部401は、発光部201を備えていると認められる。 また、上記キ.には、「発光部201として、3色発光ダイオードを用いており、複数の色に発光可能である。3色発光ダイオードとは、光の三原色である赤色・緑色・青色の発光ダイオードのチップを有することで、発光色を自由に変更可能な発光ダイオードのことをいう。」と記載されていることから、発光部201は、赤色の発光ダイオード、緑色の発光ダイオード、青色の発光ダイオードを備えるものと認められる。 コ.上記オ.には、「発光部201の発光条件を制御する制御部601」、「制御部601では発光部201の発光条件として、例えば発光部201の照度、点滅速度、点滅色等を制御する。」と記載され、上記キ.には、「発光部201として、3色発光ダイオードを用いており、複数の色に発光可能である。3色発光ダイオードとは、光の三原色である赤色・緑色・青色の発光ダイオードのチップを有することで、発光色を自由に変更可能な発光ダイオードのことをいう。」と記載されていることから、制御部601により、発光部201の赤色の発光ダイオード、緑色の発光ダイオード、青色の発光ダイオードの発光を個別に制御し、前記各発光ダイオードを単独又は複数発光させることで特定の発光色を複数得ることができるものと認められる。 これらの記載事項ア.?ク.、認定事項ケ.、コ.及び図面内容を総合し、本件特許発明1の発明特定事項に倣って整理すると、甲第1号証には、以下の発明が記載されていると認められる(以下、「甲1発明」という。)。 「透過性を有した筒状の胴体部101と、手でつかむための保持部401とを備え、 前記保持部401は、 赤色の発光ダイオード、緑色の発光ダイオード、青色の発光ダイオードを備える発光部201と、 前記発光部201の赤色の発光ダイオード、緑色の発光ダイオード、青色の発光ダイオードの発光を個別に制御する制御部601を備え、 前記制御部601により前記各発光ダイオードを単独又は複数発光させることで特定の発光色が得られるように構成し、 前記特定の発光色は複数得られ、 前記発光部201が下方に照射する光を上方向に反射させる凸面鏡202の内部に、前記発光部201を設け、 電源部501は乾電池やボタン電池である棒状ライト100。」 (2)甲第2号証 甲第2号証は、本件出願の出願前に頒布された刊行物であり、以下の事項が記載されている。 ア.「【0023】 図1を参照すると、本明細書に記述する本発明の一実施態様において、環境100は、1つまたは複数のライトシステム102を含む。本明細書においては、「ライトシステム」は、文脈が適切である範囲において、LEDシステム、ならびにフィラメントランプ、火焔などのパイロルミネセンス光源、ガスマントルなどのキャンドルルミネセンス光源、およびカーボンアーク放射光源を含む白熱光源、ならびにガス放電、蛍光光源、リン光源、レーザ、エレクトロルミネセンスランプのようなエレクトロルミネッセンス光源、発光ダイオード、および電気的飽和を使用するカソードルミネセンス光源を含むフォトルミネッセンス光源、ならびにガルバノルミネセンス光源、結晶ルミネセンス光源、キネルミネセンス光源(kine luminescent source)、熱ルミネセンス光源、摩擦ルミネセンス光源(triboluminescent source)、音ルミネセンス光源、および放射線ルミネセンス光源を含む種々のルミネセンス光源、を含むすべてのライトシステムを含むものである。ライトシステム102には、原色などのカラーを生成することのできる発光ポリマー(luminescent polymer)も含まれる。好ましい一実施態様において、ライトシステム102は、LED式ライトシステムである。また、好ましい一実施態様においては、ライトシステム102は、2つの光の色を混合することが可能であり、この光の色としては、赤、緑、青、白、コハク、またはその他の光の色がある。一実施例として、この光の色は、白色光の異なる色、すなわち異なる色温度の白色光とすることができる。」 イ.「【0095】 図14は、本発明の原理による携帯ライティングシステム1400を示す。この携帯ライティングシステム1400には、例えば、ライトシステム1500を含めることができる。送信機1408を使用することによって、無線制御信号1410を、ある方向の範囲内の、特定の方向(例えば、一方向)、または全方向(例えば、無指向性)に送信することができる。制御信号1410は、無線周波数、赤外線、マイクロ波、電磁波、音響またはその他の無線伝送などの、任意の無線伝送とすることができる。ライトシステム1400には、送信機1408からの制御信号を受信するための受信機1404を含めることができる。図15は、ライティングシステム1500を示しており、このシステムは、本発明の原理によるライトシステム1400の内部に配置することができる。このシステムは、LED制御信号を1つまたは複数のLED1508に伝達するためのプロセッサ1504を含むことができる。一実施態様においては、複数の異なるカラーLED、1508R赤色LED、1508G緑色LED、および1508B青色LEDを含めることができる。プロセッサ1504は、LED1508R、1508G、および1508Bを独立に制御することができる。このシステムには、メモリ1502を含めて、そこにLED制御信号またはその他のライティングプログラムを記憶してもよい。この特定のライトシステムについて記述したが、当業者であれば、使用可能なその他のライトシステムを理解するように、本発明は、そのようなライトシステムに限定すべきではない。図15はプロセッサ1504をマイクロプロセッサとして示しているが、別の実施態様では、マイクロプロセッサを備えないライトシステムを含めることもできる。当業者であれば、本明細書に記述する機能を達成するように適合することのできる多くの回路設計があることを理解するであろう。 【0096】 図16は、本発明の原理によるシステムを示す。図16は、スタジアムスタンド1604を示し、ここには多数の人がイベントを目的に座わることになる。スタンド1604の人々の多くは、ライトシステム1400を所持することができる。一実施態様においては、送信機1408が制御信号1602を、ライトシステム1400に伝達し、それによって、聴衆の中にパターン1608が現われる。図16はパターン1608を笑顔として示すが、本発明の原理によるシステムによって生成できる、多くのパターンや効果があることを理解すべきである。例えば、指向性制御信号1602を、聴衆中で移動させて、カラーストライプまたはカラーウエーブを動的ライティング効果とともに生成することができる。一実施態様においては、ライトシステム1400は、ライトシステム1400が制御信号1602を受信中に作動させて、信号を受信しなくなったときに、ライトシステムを停止してもよい。ライトシステム1400はまた、ライティング効果をある時間、表示し続けて、時間とともにゆっくりとフェードするか、または別の効果を発生させることができる。ある量の残光(persistence)または遅れを用いて、円滑なリフレッシングを可能にするか、または例えば効果同士を混合させることができる。別の実施態様においては、制御信号1602は、ある時間、再生するか、または別の信号を受信するまで再生し続ける、ライティングプログラムを始動することができる。一実施態様においては、制御信号1602は、パターンまたは画像の表現で送出することができる。制御信号1602はまた、動画を生成する方法で伝達することもできる。一実施態様においては、画像はビデオ投影画像を表し、それによって聴衆中で複数のライトシステムを介して、ビデオを再生することができる。」 ウ.「【0098】 一実施態様において、ライトシステム1400は、記憶プログラム(例えば、時間に対するカラー変更制御信号)または静止状態(例えば、テーブルにした青、赤、紫制御信号)を備えることができる。複数のライトシステム1400は、各ライトシステム1400が無線通信を受信するように配設するか、またはプログラムまたは状態の実行を開始するように配設することができる。一実施態様においては、複数のライトシステム1400のそれぞれが、受信信号を異なる方法で解釈するように配設することができる。例えば、スタジアム1604において、ライトシステムを特定の順番に配設し、それによって起動するとライトシステムにパターン1608を生成させることができる。ライトシステム1400のいくつかは、青色を、その他は黄色を表示し、それによって、例えば、リングパターンが聴衆の中に現われるようにすることができる。そのようなライトシステム1400の製造を簡略化するために、それらをすべて同一に構築して、それを聴衆の中、または着席している人々に手渡すときに、例えばIRポートを介してプログラムしてもよい。この技法は、オリンピックゲームやワールドカップのような大きなイベント中に頭上に保持されるプレースカードを使用して表示される、映像およびグラフィックスと類似の聴衆効果を生成するのに有用である。本発明の原理によるシステムを使用する利点の1つは、生成可能な動的効果である。そのようなシステムは、スクローリング・ロゴ(scrolling logos)、事前プログラムされた画像表示、またはその他の効果などの、快い効果を生成するのに使用することができる。人が保持する各ライトシステムは、画像の要素を形成する「ピクセル」となる。」 3.対比 (1)本件特許発明1について ア.本件特許発明1と甲1発明とを対比すると、その意味、機能または構造からみて、甲1発明の「手でつかむための保持部401」は本件特許発明1の「把持部」に相当し、以下同様に、「赤色の発光ダイオード」は「赤色発光ダイオード」に、「緑色の発光ダイオード」は「緑色発光ダイオード」に、「青色の発光ダイオード」は「青色発光ダイオード」に、「発光部201」は「光源部」に、それぞれ相当する。 また、甲1発明の「棒状ライト100」は、制御部601により各発光ダイオードを単独又は複数発光させることで特定の発光色が複数得られるように構成されているから、本件特許発明1の「多色ペンライト」に相当する。 イ.甲1発明の「筒状の胴体部101」は透過性を有しているから、発光色を照らす機能を有していると認められる。したがって、甲1発明の「透過性を有した筒状の胴体部101」は、本件特許発明1の「発光色を照らすカバーで覆われた発光部」に相当する。 ウ.甲1発明の「赤色の発光ダイオード、緑色の発光ダイオード、青色の発光ダイオードを備える発光部201」と本件特許発明1の「赤色発光ダイオード、緑色発光ダイオード、青色発光ダイオード、黄色発光ダイオード及び白色発光ダイオードを備える光源部」とは、「赤色発光ダイオード、緑色発光ダイオード及び青色発光ダイオードを備える光源部」という限度で一致する。 そうすると、甲1発明の「前記(赤色の発光ダイオード、緑色の発光ダイオード、青色の発光ダイオードを備える)発光部201の赤色の発光ダイオード、緑色の発光ダイオード、青色の発光ダイオードの発光を個別に制御する制御部601を備え」という構成と、本件特許発明1の「前記(赤色発光ダイオード、緑色発光ダイオード、青色発光ダイオード、黄色発光ダイオード及び白色発光ダイオードを備える)光源部の各発光ダイオードの発光を個別に制御する制御手段を有し」という構成は、「前記(赤色発光ダイオード、緑色発光ダイオード及び青色発光ダイオードを備える)光源部の各発光ダイオードの発光を個別に制御する制御手段を有し」という構成の限度で一致する。 エ.甲1発明の「電源部501は乾電池やボタン電池である」は、本件特許発明1の「乾電池又はボタン電池を電源とする」に相当する。 したがって、本件特許発明1と甲1発明は、以下の点で一致している。 「発光色を照らすカバーで覆われた発光部と、把持部とを有し、 前記把持部は、 赤色発光ダイオード、緑色発光ダイオード及び青色発光ダイオードを備える光源部と、 前記光源部の各発光ダイオードの発光を個別に制御する制御手段を有し、 前記制御手段により前記各発光ダイオードを単独で又は複数発光させることで特定の発光色が得られるように構成し、 前記特定の発光色は複数得られ、 乾電池又はボタン電池を電源とすることを特徴とする多色ペンライト。」 である点で一致する。 そして、本件特許発明1と甲1発明とは、以下の点で相違している。 <相違点1> 「光源部」に関して、本件特許発明1では、「赤色発光ダイオード、緑色発光ダイオード、青色発光ダイオード、黄色発光ダイオード及び白色発光ダイオードを備える光源部」であるのに対し、 甲1発明では、「赤色の発光ダイオード、緑色の発光ダイオード、青色の発光ダイオードを備える発光部201」である点。 <相違点2> 「特定の発光色」に関して、本件特許発明1では、「前記複数得られる特定の発光色には、少なくとも、前記白色発光ダイオードから発せられる光とそれ以外の発光ダイオードから発せられる光とを混合して得られる発光色、又は、前記黄色発光ダイオードから発せられる光とそれ以外の発光ダイオードから発せられる光とを混合して得られる発光色が含まれ」るのに対し、 甲1発明では、そのように特定されていない点。 <相違点3> 本件特許発明1では、「前記各発光ダイオードから発せられる光を集光、混色し、これにより得られた発光色で前記カバーを照らすための発光色補助手段を前記光源部の近くに設けるように構成し」ているのに対し、 甲1発明では、「前記発光部201が下方に照射する光を上方向に反射させる凸面鏡202の内部に、前記発光部201を設け」ている点。 (2)本件特許発明2について 本件特許発明2と甲1発明とを対比すると、両者は相違点1ないし3に加えて、次の相違点4で相違する。 <相違点4> 本件特許発明2では、「前記光源部が前記発光ダイオード以外の色の発光ダイオードを更に備える」のに対し、 甲1発明では、そのように特定されていない点。 4.判断 (1)本件特許発明1について ア.<相違点1>について 甲第2号証において、上記2.(2)イ.には、「図14は、本発明の原理による携帯ライティングシステム1400を示す。この携帯ライティングシステム1400には、例えば、ライトシステム1500を含めることができる。」(段落【0095】)、「図15は、ライティングシステム1500を示しており、このシステムは、本発明の原理によるライトシステム1400の内部に配置することができる。このシステムは、LED制御信号を1つまたは複数のLED1508に伝達するためのプロセッサ1504を含むことができる。一実施態様においては、複数の異なるカラーLED、1508R赤色LED、1508G緑色LED、および1508B青色LEDを含めることができる。プロセッサ1504は、LED1508R、1508G、および1508Bを独立に制御することができる。」(段落【0095】)、「図16は、スタジアムスタンド1604を示し、ここには多数の人がイベントを目的に座わることになる。スタンド1604の人々の多くは、ライトシステム1400を所持することができる。一実施態様においては、送信機1408が制御信号1602を、ライトシステム1400に伝達し、それによって、聴衆の中にパターン1608が現われる。」(段落【0096】)と記載され、上記2.(2)ウ.には、「例えば、スタジアム1604において、ライトシステムを特定の順番に配設し、それによって起動するとライトシステムにパターン1608を生成させることができる。ライトシステム1400のいくつかは、青色を、その他は黄色を表示し、それによって、例えば、リングパターンが聴衆の中に現われるようにすることができる。」と記載されており、併せて図14ないし16も参照すると、スタンドスタジアム1604に座る人々が所持する携帯ライティングシステム1400は、赤色LED1508R、緑色LED1508G及び青色LED1508Bを備えており、青色又は黄色を表示することができるものと認められる。 そして、赤色、緑色及び青色が光の三原色であること、並びに、甲第2号証のいずれにも黄色LEDに関する記載がないことを考慮すると、携帯ライティングシステム1400が表示する黄色は、赤色LED1508R、緑色LED1508G及び青色LED1508Bから発せられる光を混合することで得られるものと解するのが相当である。 そうすると、甲第2号証には、以下の技術的事項が記載されているものと認められる。 「赤色LED1508R、緑色LED1508G及び青色LED1508Bを備え、赤色LED1508R、緑色LED1508G及び青色LED1508Bから発せられる光を混合することで黄色を表示することができる携帯ライティングシステム1400。](以下、「甲第2号証に記載の技術的事項1」という。) また、甲第2号証において、上記2.(2)ア.には、「好ましい一実施態様において、ライトシステム102は、LED式ライトシステムである。また、好ましい一実施態様においては、ライトシステム102は、2つの光の色を混合することが可能であり、この光の色としては、赤、緑、青、白、コハク、またはその他の光の色がある。一実施例として、この光の色は、白色光の異なる色、すなわち異なる色温度の白色光とすることができる。」(段落【0023】)と記載されていることから、LED式ライトシステムであるライトシステム102は、少なくとも、白色LEDとそれ以外の色のLEDを備えており、白色LEDから発せられる白色光とそれ以外の色のLEDから発せられる光とを混合することが可能であるものと認められる。 そうすると、甲第2号証には、以下の技術的事項が記載されているものと認められる。 「赤、緑、青、白、コハク、またはその他の光の色のうちの2つの光の色を混合することが可能であるLED式ライトシステム102。」(以下、「甲第2号証に記載の技術的事項2」という。) ここで、本件特許発明1と甲第2号証に記載の技術的事項1とを対比すると、その意味、機能または構造からみて、甲第2号証に記載の技術的事項1の「赤色LED1508R」は本件特許発明1の「赤色発光ダイオード」に相当し、以下同様に、「緑色LED1508G」は「緑色発光ダイオード」に、「青色LED1508B」は「青色発光ダイオード」に、それぞれ相当する。 そうすると、甲第2号証に記載の技術的事項1は、相違点1に係る本件特許発明1の発明特定事項のうちの、「赤色発光ダイオード、緑色発光ダイオード、青色発光ダイオード、を備える光源部」と共通する事項を有しているものと認められる。 しかしながら、甲第2号証に記載の技術的事項1は、相違点1に係る本件特許発明1の発明特定事項のうちの、「黄色発光ダイオードを備える光源部」に相当する構成を有していない。 そして、同様に、甲第2号証に記載の技術的事項2も、相違点1に係る本件特許発明1の発明特定事項のうちの、「黄色発光ダイオードを備える光源部」に相当する構成を有していない。 そうすると、仮に、甲第2号証に記載の技術的事項1及び甲第2号証に記載の技術的事項2を、甲1発明に適用したとしても、甲第2号証に記載の技術的事項1及び甲第2号証に記載の技術的事項2のいずれも、相違点1に係る本件特許発明1の発明特定事項のうちの、「黄色発光ダイオードを備える光源部」に相当する構成を有していない以上、相違点1に係る本件特許発明1の発明特定事項とすることは、当業者にとって容易であるとはいえない。 なお、請求人は、審判請求書の(4)本件特許を無効にすべき理由において、甲第2号証に記載の発明は、「C2”.赤色発光ダイオード、緑色発光ダイオード及び青色発光ダイオードを有する光源部と、また、白色、こはく色、黄色発光する発光部とを備え、2つの色を混合する(甲第2号証の明細書の段落【0023】、【0095】、【0098】、【0104】及び図14、15)」の構成を有しており、甲第2号証に記載の発明において、本件特許発明に係る発明特定事項C1及びG1に相当する「黄色発光ダイオード」及びその混色する内容が開示されているとして、甲第2号証には、「黄色発光ダイオード」を備える光源部が記載されていると主張している。 しかしながら、請求人が引用する甲第2号証の段落【0023】、【0095】、【0098】、【0104】、図14、15、さらには、その他の段落及び図面のいずれにも、「黄色発光ダイオード」を備える光源部について何ら記載されていない。また、段落【0098】に記載の「ライトシステム1400のいくつかは、青色を、その他は黄色を表示し」の「黄色」については、上述したとおり、赤色LED1508R、緑色LED1508G及び青色LED1508Bから発せられる光を混合することで得られるものと解するのが相当である。 したがって、甲第2号証には、「黄色発光ダイオード」を備える光源部が記載されているとの請求人の主張は採用できない。 また、請求人は、審判請求書の(4)本件特許を無効にすべき理由において、甲第1号証に記載の発明は、「C1’.赤色発光ダイオード、緑色発光ダイオード及び青色発光ダイオードを有する光源部と、また、単一色、複数色、白色発光ダイオード、を備える発光部を備える(甲第1号証の明細書の段落【0033】及び【0062】)」の構成を有しており、本件請求項1に係る特許発明と甲第1号証に記載の発明とを対比すると、本件請求項1に係る特許発明の発明特定事項C1及びG1に相当する「黄色発光ダイオード」については、甲第1号証に記載の発明には開示されていない点において相違し、甲第1号証に記載の発明の「発光部」は、「黄色発光ダイオード」以外の、「赤色発光ダイオード、緑色発光ダイオード、青色発光ダイオード『及び白色発光ダイオード』」の4色の発光ダイオードを備えている旨主張している。 しかしながら、甲第1号証は、白色発光ダイオードを用いた棒状ライト(第1の実施形態)と、赤色発光ダイオード、緑色発光ダイオード及び青色発光ダイオードを用いた棒状ライト(第2の実施形態)を、それぞれ別個の実施形態として記載しているのであって、第1の実施形態と第2の実施形態とを組み合わせて、赤色発光ダイオード、緑色発光ダイオード、青色発光ダイオード及び白色発光ダイオードを備える発光部を有する棒状ライトの発明が甲第1号証に記載されているとすることはできない。 したがって、甲第1号証に記載の発明の「発光部」は、「黄色発光ダイオード」以外の、「赤色発光ダイオード、緑色発光ダイオード、青色発光ダイオード『及び白色発光ダイオード』」の4色の発光ダイオードを備えている旨の請求人の主張は採用できない。 イ.<相違点2>について (ア)相違点2に係る発明特定事項のうちの、「前記複数得られる特定の発光色には、少なくとも、前記白色発光ダイオードから発せられる光とそれ以外の発光ダイオードから発せられる光とを混合して得られる発光色」「が含まれ」について 上記ア.で示した甲第2号証に記載の技術的事項1は、相違点2に係る本件特許発明1の発明特定事項のうちの、「白色発光ダイオード」に相当する構成を有していない。 したがって、甲第2号証に記載の技術的事項1を、甲1発明に適用したとしても、相違点2に係る発明特定事項のうちの、「前記複数得られる特定の発光色には、少なくとも、前記白色発光ダイオードから発せられる光とそれ以外の発光ダイオードから発せられる光とを混合して得られる発光色」「が含まれ」という構成を想到することは、当業者にとって容易であるとはいえない。 また、甲第2号証に記載の技術的事項2は、「赤、緑、青、白、コハク、またはその他の光の色のうちの2つの光の色を混合することが可能であるLED式ライトシステム102。」であるものの、混合する2つの光の色の一方に必ずしも白色が含まれるか明らかではないから、甲第2号証に記載の技術的事項2を、甲1発明に適用したとしても、相違点2に係る発明特定事項のうちの、「前記複数得られる特定の発光色には、少なくとも、前記白色発光ダイオードから発せられる光とそれ以外の発光ダイオードから発せられる光とを混合して得られる発光色」「が含まれ」という構成を想到することは、当業者にとって容易であるとはいえない。 仮に、甲第2号証に記載の技術的事項2から、相違点2に係る発明特定事項のうちの、「前記複数得られる特定の発光色には、少なくとも、前記白色発光ダイオードから発せられる光とそれ以外の発光ダイオードから発せられる光とを混合して得られる発光色」「が含まれ」という構成と共通する事項を導き出せたとしても、甲第2号証の段落【0041】に「一実施態様においては、ライトシステム102は、実世界環境100に設置される。この実世界環境100は部屋とすることができる。ライティングシステムは、例えば、壁、天井、床または部屋の中の、その他のセクションもしくは対象物、または部屋の特定のサーフェス107をライティングするように配設することもできる。」と記載されているように、甲第2号証に記載の技術的事項2のLED式ライトシステム102は、部屋の照明を主たる用途としているものであって、甲1発明(棒状ライト100)とはまったく異なる用途の照明に関するものである。 また、甲1発明の課題は、甲第1号証の段落【0009】、【0010】等に記載されるように、棒状ライトにおける前方への光線の照度を抑えることで安全な棒状ライトを提供することにあるのに対し、甲第2号証に記載の技術的事項2の課題は、甲第2号証の段落【0002】、【0003】等に記載されるように、ネットワーク化されたライトシステム用の制御信号を生成するための方法・システムを提供することにあるので、両者の間に共通する課題は見出せない。 さらに、甲1発明は、相違点2に係る発明特定事項のうちの、「前記複数得られる特定の発光色には、少なくとも、前記白色発光ダイオードから発せられる光とそれ以外の発光ダイオードから発せられる光とを混合して得られる発光色」「が含まれ」という構成を想到するに至った、電池の電力消耗による混色への影響を受けにくい多色ペンライトを提供するという本件特許発明1の課題(甲第1号証の段落【0013】等参照)を内在しているともいえない。 したがって、甲第2号証に記載の技術的事項2を、甲1発明に適用する動機付けはないものといえるから、仮に、甲第2号証に記載の技術的事項2から、相違点2に係る発明特定事項のうちの、「前記複数得られる特定の発光色には、少なくとも、前記白色発光ダイオードから発せられる光とそれ以外の発光ダイオードから発せられる光とを混合して得られる発光色」「が含まれ」という構成と共通する事項を導き出せたとしても、甲1発明において、相違点2に係る本件特許発明1の発明特定事項のうちの、「前記複数得られる特定の発光色には、少なくとも、前記白色発光ダイオードから発せられる光とそれ以外の発光ダイオードから発せられる光とを混合して得られる発光色」「が含まれ」という構成を想到することは、当業者にとって容易であるとはいえない。 (イ)相違点2に係る本件特許発明1の発明特定事項のうちの、「前記複数得られる特定の発光色には」「前記黄色発光ダイオードから発せられる光とそれ以外の発光ダイオードから発せられる光とを混合して得られる発光色が含まれ」について 上記ア.で述べたとおり、甲第2号証に記載の技術的事項1及び甲第2号証に記載の技術的事項2のいずれも、相違点1に係る本件特許発明1の発明特定事項のうちの、「黄色発光ダイオードを備える光源部」に相当する構成を有していない以上、相違点2に係る本件特許発明1の発明特定事項のうちの、「前記複数得られる特定の発光色には」「前記黄色発光ダイオードから発せられる光とそれ以外の発光ダイオードから発せられる光とを混合して得られる発光色が含まれ」るという構成に相当する構成を有してないことは明らかである。 したがって、仮に、甲第2号証に記載の技術的事項1及び甲第2号証に記載の技術的事項2を、甲1発明に適用できたとしても、相違点2に係る本件特許発明1の発明特定事項のうちの、「前記複数得られる特定の発光色には」「前記黄色発光ダイオードから発せられる光とそれ以外の発光ダイオードから発せられる光とを混合して得られる発光色が含まれ」るという構成を想到することは、当業者にとって容易であるとはいえない。 ウ.<相違点3>について 凸面鏡とは、一般に、「反射面が凸である球面鏡。すなわち球面の外側で光を反射させる球面鏡。凸鏡」(株式会社岩波書店 広辞苑第六版)を意味するものである。 そうすると、甲1発明の「前記発光部201が下方に照射する光を上方向に反射させる凸面鏡202」は、「前記発光部201が下方に照射する光を」拡散するように「上方向に反射させる」ものであって、相違点3に係る本件特許発明1の発明特定事項のうちの、「前記各発光ダイオードから発せられる光を集光、混色し」という機能とはまったく逆の機能を有しているものと認められる。 よって、甲1発明の「前記発光部201が下方に照射する光を上方向に反射させる凸面鏡202」の形状等を敢えて変更し、相違点3に係る本件特許発明1の発明特定事項のうちの、「前記各発光ダイオードから発せられる光を集光、混色し」という機能を奏するようにすることには、阻害要因があるといえる。 したがって、甲1発明において、相違点3に係る本件特許発明1の発明特定事項を想到することは、当業者にとって容易であるとはいえない。 エ.小括 以上のとおり、相違点1乃至3に係る本件特許発明1の発明特定事項は、当業者が容易に想到し得たものとはいえないから、本件特許発明1は、甲1発明及び甲第2号証に記載の発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。 (2)本件特許発明2について 本件特許発明2は、本件特許発明1の内容をすべて含むものであるから、本件特許発明1と同様に、甲1発明及び甲第2号証に記載の発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。 (3)まとめ 以上のとおり、本件特許発明1及び2は、甲1発明及び甲第2号証に記載の発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものとはいえないので、特許法29条第2項の規定に違反するものではなく、特許法第123条第1項第2号に該当しない。 第5 むすび 以上のとおりであるから、請求人の主張及び証拠方法によっては、本件特許発明1及び2の特許を、無効とすることはできない。 審判に関する費用については、特許法第169条第2項の規定で準用する民事訴訟法第61条により、請求人が負担すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2016-11-30 |
結審通知日 | 2016-12-02 |
審決日 | 2016-12-13 |
出願番号 | 特願2014-12552(P2014-12552) |
審決分類 |
P
1
113・
121-
Y
(F21L)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 杉浦 貴之 |
特許庁審判長 |
和田 雄二 |
特許庁審判官 |
島田 信一 森林 宏和 |
登録日 | 2014-09-05 |
登録番号 | 特許第5608827号(P5608827) |
発明の名称 | 多色ペンライト |
代理人 | 高梨 玲子 |
代理人 | 飯田 伸行 |
代理人 | 白坂 一 |
代理人 | 飯田 和彦 |