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審決分類 審判 全部申し立て 発明同一  B43L
審判 全部申し立て 2項進歩性  B43L
審判 全部申し立て 1項3号刊行物記載  B43L
管理番号 1324866
異議申立番号 異議2016-700362  
総通号数 207 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2017-03-31 
種別 異議の決定 
異議申立日 2016-04-27 
確定日 2017-01-26 
異議申立件数
事件の表示 特許第5801785号発明「黒板装置」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 
結論 特許第5801785号の請求項1?3に係る特許を維持する。 
理由 第1.手続の経緯
特許第5801785号の請求項1?3に係る特許についての出願は、平成24年10月19日に特許出願され、平成27年9月4日にその特許権の設定登録がされ、その後、その特許について、特許異議申立人日学株式会社により特許異議の申立てがされ、その後、特許異議申立人日学株式会社により平成28年8月31日付けで回答書が提出され、当審において同年10月3日付けで取消理由を通知し、同年12月2日付けで意見書が提出されたものである。

第2.本件特許発明
本件特許の請求項1?3に係る発明は、特許請求の範囲の請求項1?3に記載された次のとおりのものである(以下それぞれ「本件特許発明1」?「本件特許発明3」という。)。
「【請求項1】
ホワイトボード等の黒板の上端部に取着される上枠の上面の黒板厚み方向一端部側に、その長手方向全長にわたって、その開口溝部が上向きにしてリップ形溝形鋼からなるガイドレールが取り付けられ、このガイドレールにスライド可能に嵌合してガイドレール内を転動するガイド転子と、上記上枠の黒板厚み方向他端部側の上面を転動するガイド転子とに支持されて、取付支柱枠が黒板の長手方向に移動可能に設けられ、該取付支柱枠の上端部に、黒板の前方へ水平に延びるアームを介して、黒板表面に投影するためのビデオプロジェクターが取り付けられてなる黒板装置。
【請求項2】
前記取付支柱枠のアームを伸縮可能としてなることを特徴とする請求項1に記載の黒板装置。
【請求項3】
ホワイトボードの黒板は、そのホワイトボードの黒板表面に無光沢処理が施されている請求項1又は2に記載の黒板装置。」

第3.取消理由の概要
当審において、請求項1?3に係る特許に対して通知した取消理由の要旨は、次のとおりである。
甲第1号証(株式会社サカワ、「超短焦点型電子黒板プロジェクターしゃべるくんプロジェクター」製品カタログ、第3頁「スライド式電子黒板プロジェクター[既存黒板取付タイプ]」第4頁[施工例]、[online]2012年9月28日、インターネットURL://www.sakawa.net/pdf/webkunslr.pdf)、周知の技術事項(例えば、甲第5号証(特開2006-192610号公報)、甲第7号証(特開2009-113446号公報)、甲第13号証(特開2009-119663号公報)参照。)、甲第13号証に記載された事項、甲第17号証(実用新案登録第3186646号公報)や甲第18号証(特開平4-229299号公報)に示されている周知の技術事項、及び甲第18号証に記載された事項、または甲第2号証(株式会社サカワ、「超短焦点型電子黒板プロジェクターLightRaise 40wi」製品カタログ、第3頁「スライド式電子黒板プロジェクター[既存黒板取付タイプ]」、[online]2012年9月28日、インターネットURL://www.sakawa.net/pdf/LightRaise40wi.pdf)、甲第5、7、及び13号証に示されている上記周知の技術事項、甲第13号証に記載された事項、甲第17、及び18号証に示されている周知の技術事項、及び甲第18号証に記載された事項により、請求項1?3に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してなされたものである。

第4.甲各号証の記載
1.甲第1号証
甲第1号証には、次の事項が記載されている。(下線は審決で付した。以下同じ。)
(1)「スライド式電子黒板プロジェクター【既存黒板取付タイプ】」(3枚目左上)
(2)「既存黒板の上枠にスライドレールを取付ける」(3枚目左上)
(3)「プロジェクターをレール上に設置し、配線処理・スライドのテスト・映像の調整を行って終了です。」(3枚目左中)
(4)「平面黒板上をプロジェクターがスライド」(4枚目左上)
(5)また、上記(3)、3枚目の左上の写真、4枚目左上の写真から、以下の事項が示されているといえる。
・「黒板の上端部に上枠が取着され、その長手方向全長にわたって、スライドレールが取り付けられている。」
・「プロジェクターは、取付支柱枠、アーム、及びプロジェクターを備えており、取付支柱枠は、黒板の長手方向に移動可能であり、アームは、該取付支柱枠の上端部に、黒板の前方へ水平に延びており、プロジェクターは、アームを介して、取り付けられて、黒板表面に投影するためのものである。」
(6)また、上記(1)?(5)の記載の事項を踏まえれば、以下の事項が示されているといえる。
・「プロジェクターが取り付けられてなる黒板装置。」
これらの記載、及び図示内容を総合すると、甲第1号証には、次の発明(以下、「引用発明1」という。)が記載されているものと認められる。
「黒板の上端部に取着される上枠に、その長手方向全長にわたって、スライドレールが取り付けられ、取付支柱枠が黒板の長手方向に移動可能に設けられ、該取付支柱枠の上端部に、黒板の前方へ水平に延びるアームを介して、黒板表面に投影するためのプロジェクターが取り付けられてなる黒板装置。」
2.甲第2号証
甲第2号証には、次の事項が記載されている。
(1)「スライド式電子黒板プロジェクター【既存黒板取付タイプ】」(3枚目左上)
(2)「既存黒板にスライドレールを取付ける」(3枚目左上)
(3)「プロジェクターをレール上に設置し、配線処理・スライドのテスト・映像の調整を行って終了です。」(3枚目左中)
(4)また、上記(3)、3枚目の左上の写真から、以下の事項が示されているといえる。
・「平面黒板上をプロジェクターがスライドする。」
・「黒板の上端部に上枠が取着され、その長手方向全長にわたって、スライドレールが取り付けられている。」
・「プロジェクターは、取付支柱枠、アーム、及びプロジェクターを備えており、取付支柱枠は、黒板の長手方向に移動可能であり、アームは、該取付支柱枠の上端部に、黒板の前方へ水平に延びており、プロジェクターは、アームを介して、取り付けられて、黒板表面に投影するためのものである。」
(5)また、上記(1)?(4)の記載の事項を踏まえれば、以下の事項が示されているといえる。
・「プロジェクターが取り付けられてなる黒板装置。」
これらの記載、及び図示内容を総合すると、甲第2号証には、次の発明(以下、「引用発明2」という。)が記載されているものと認められる。
「黒板の上端部に取着される上枠に、その長手方向全長にわたって、スライドレールが取り付けられ、取付支柱枠が黒板の長手方向に移動可能に設けられ、該取付支柱枠の上端部に、黒板の前方へ水平に延びるアームを介して、黒板表面に投影するためのビデオプロジェクターが取り付けられてなる黒板装置。」
3.甲第13号証
甲第13号証には、次の事項が記載されている。
(1)「通常黒板に電子黒板が通常黒板の長手方向にスライド可能に設置されると共に、電子黒板には電子黒板表面に投影するためのビデオプロジェクターが一体的に設置されて電子黒板と一体にスライド可能となっていることを特徴とする黒板装置」(【請求項1】)
(2)「スライドガイド手段7について図1、図2及び図4を参照して説明すると、先ず、通常黒板1の背面側上端部にガイドレール10を通常黒板1の全長にわたるように取り付け、そして電子黒板取付パネル8には背面側の上端部及び下端部のそれぞれ複数箇所に、通常黒板1の全面側上端部及び下端部に沿って転接するガイドローラ11を軸着すると共に、電子黒板取付パネル8の背面側上端部の複数箇所、例えば3箇所にパネル取付金具12,13,13を取り付ける。各パネル取付金具12,13,13は、図4に示すように、上金具aと下金具bとからなるもので、上金具aには通常黒板1の上端面に沿って転接するガイドローラ14を軸着し、下金具bには、ガイドレール10の内部上壁面及び内部横面部に沿ってそれぞれ転接するガイドローラ15,16及びガイドレール10の外部側面部に沿って転接するガイドローラ17をそれぞれ軸着している。」(段落【0023】)
これらの記載を総合すると、甲第13号証には、次の発明(以下、「引用発明13」という。)が記載されているものと認められる。
「通常黒板に電子黒板が通常黒板の長手方向にスライド可能に設置されると共に、電子黒板には電子黒板表面に投影するためのビデオプロジェクターが一体的に設置されて電子黒板と一体にスライド可能となっている黒板装置において、
通常黒板1の背面側上端部にガイドレール10を通常黒板1の全長にわたるように取り付け、そして電子黒板取付パネル8には背面側の上端部及び下端部のそれぞれ複数箇所に、通常黒板1の全面側上端部及び下端部に沿って転接するガイドローラ11を軸着すると共に、電子黒板取付パネル8の背面側上端部の複数箇所、例えば3箇所にパネル取付金具12,13,13を取り付け、各パネル取付金具12,13,13は、上金具aと下金具bとからなるもので、上金具aには通常黒板1の上端面に沿って転接するガイドローラ14を軸着し、下金具bには、ガイドレール10の内部上壁面及び内部横面部に沿ってそれぞれ転接するガイドローラ15,16及びガイドレール10の外部側面部に沿って転接するガイドローラ17をそれぞれ軸着している黒板装置。」

第5.判断
1.取消理由通知に記載した取消理由について
(1)本件特許発明1について
ア.本件特許発明1の発明特定事項について
本件特許明細書には、「又、本発明の黒板装置によれば、黒板1の上端部に取着される上枠13の上面の黒板厚み方向一端部側に設けたガイドレール5内を転動するガイド転子11と、上記上枠13の黒板厚み方向他端部側の上面を転動するガイド転子14とに支持されて、取付支柱枠6が黒板の長手方向に移動可能に設けられており、なお且つ上枠上面一端側のガイド転子11は、その開口溝部が上向きにしてリップ形溝形鋼からなるガイドレール5によって、左右方向のみならず、上下方向にも規制されて、ガイドレール5内を転動するようになっているため、取付支柱枠6およびアーム8を介して取り付けられるビデオプロジェクト7を、安定状態を確保しながら、黒板1の長手方向に円滑に移動することができる。
更に又、取付支柱枠6は、黒板1の上枠13を利用してその上面13に設けたガイドレール5にスライド可能に嵌合するガイド転子11と、上記上枠13の上面を直接に転動するガイド転子14を下端側に備え、上端部から黒板1の前方へ水平に延び、先端側にビデオプロジェクター7が取り付けられるアーム8を有してなるものであるから、構造が簡単であり、製作が容易となる。」(段落【0011】)、及び「そして、この昇降式黒板の上端部には、図1の(a) ?(c) 及び図2に示すように、ガイドレール5が黒板1の長手方向全長にわたって取り付けられ、このガイドレール5に案内されて黒板1の長手方向に移動可能な取付支柱枠6に、短焦点ビデオプロジェクター7が取り付けられている。ガイドレール5は、リップ溝形鋼からなるもので、黒板1の背面側上端部に取着された上枠13の上面の一側部に、その開口溝部を上向きにして取り付けられている。」(段落【0018】)、「取付支柱枠6は、図2に示すように、上端部から黒板1の前方へ水平に延びるアーム8を有し、下端に略々上向きコ字枠状の基枠10が取り付けられ、この基枠10の一端部には、ガイドレール5にスライド可能に嵌合するガイド転子11が、ガイドレール5長手方向に相前後して一対ずつ、夫々取付部材12を介して取り付けられ、基枠10の他端部には、上枠13の上面を転動する1個又は複数個のガイド転子14が、取付部材15を介して取り付けられている。」(段落【0019】)、「従って、取付支柱枠6を手で左右方向に押せば、この取付支柱枠6は、ガイドレール5に嵌合した複数個のガイド転子11により的確にガイドされつつ、上枠13の上面を転動する1個又は複数個のガイド転子14で支持されて安定状態を確保しながら、黒板1の長手方向に移動し、この取付支柱枠6の移動に伴ってビデオプロジェクター7を黒板1の長手方向に移動させることができて、その移動させた任意の位置でビデオプロジェクター7からの映像を黒板表面3a上に映すことができる。」(段落【0020】)と記載され、つまり、上枠の上面の黒板厚み方向一端部側に取り付けられたガイドレール内を転動するガイド転子と上記上枠の黒板厚み方向他端部側の上面を転動するガイド転子14とにより、ビデオプロジェクターを、安定状態を確保しながら、黒板の長手方向に円滑に移動することができると共に、構造が簡単であり、製作が容易となるのであるから、本件特許発明1の「上枠の上面の黒板厚み方向一端部側に、ガイドレールが取り付けられ、このガイドレールにスライド可能に嵌合してガイドレール内を転動するガイド転子と」、「上記上枠の黒板厚み方向他端部側の上面を転動するガイド転子とに支持されて」との発明特定事項は、有機的に結合された一体不可分の発明特定事項といえる。
イ.引用発明1を主引用発明とした場合
(ア)対比
本件特許発明1と引用発明1とを対比すると、
後者における「プロジェクター」は、その構造、機能、作用等からみて、前者における「ビデオプロジェクター」に相当し、以下同様に、「スライドレール」は「ガイドレール」に相当する。
したがって、両者は、
「ホワイトボード等の黒板の上端部に取着される上枠に、その長手方向全長にわたって、ガイドレールが取り付けられ、取付支柱枠が黒板の長手方向に移動可能に設けられ、該取付支柱枠の上端部に、黒板の前方へ水平に延びるアームを介して、黒板表面に投影するためのビデオプロジェクターが取り付けられてなる黒板装置」である点で一致し、以下の点で相違する。
[相違点]
本件特許発明1においては、「上枠の上面の黒板厚み方向一端部側に」、「その開口溝部が上向きにしてリップ形溝形鋼からなる」ガイドレールが取り付けられ、「このガイドレールにスライド可能に嵌合してガイドレール内を転動するガイド転子と、上枠の黒板厚み方向他端部側の上面を転動するガイド転子とに支持されて」いるのに対し、引用発明1においては、その点につき明らかでいない点。
(イ)判断
上記相違点について以下検討する。
一般に、黒板装置において、ガイドレールが、その開口溝部が形成されたリップ形溝形鋼からなり、このガイドレールに、ガイド転子が、スライド可能に嵌合してガイドレール内を転動するものは、周知の技術事項(例えば、甲第5号証の段落【0011】、図1、2、甲第7号証の段落【0022】?【0025】、図2、及び甲第13号証の段落【0023】?【0026】、図4参照。)である。
また、引用発明13は、上記「第4 3.」のとおりであって、引用発明13における「通常黒板」は、その構造、機能、作用等からみて、本件特許発明1における「黒板」に相当し、以下同様に、「ガイドレール10」は「ガイドレール」に、「ガイドローラ15」は「ガイドレール内を転動するガイド転子」に、「ガイドローラ14」は「黒板の上面を転動するガイド転子」に、「黒板装置」は「黒板装置」に、それぞれ相当する。
してみると、引用発明13には、「黒板の背面側上端部に、ガイドレールが取り付けられ、このガイドレールにスライド可能に嵌合してガイドレール内を転動するガイド転子と、上枠の黒板の上面を転動するガイド転子とに支持されている黒板装置」が示されている。
しかしながら、上記周知の技術事項、及び引用発明13には、一体不可分の発明特定事項である上記相違点に係る本件特許発明1の発明特定事項の全てを示すものではない。
そもそも、上記周知の技術事項、及び引用発明13には、ガイドレールが上面の「黒板厚み方向一端部側」に取り付けられ、ガイド転子が「黒板厚み方向他端部側」の上面を転動することは示されていない。
そして、上記相違点に係る本件特許発明1の発明特定事項が、当業者にとって設計事項とする根拠もない。
したがって、引用発明1において、上記相違点に係る本件特許発明1の発明特定事項を備えるものとすることについて、当業者が容易に想到し得るものではない。
ウ.引用発明2を主引用発明とした場合
上記「第4」のとおり、引用発明2は、引用発明1と同一であるから000、上記「イ.」の同様の理由により、引用発明2において、上記相違点に係る本件特許発明1の発明特定事項を備えるものとすることについて、当業者が容易に想到し得るものではない。

(2)本件特許発明2、及び3について
本件特許発明2、及び3は、本件特許発明1の発明特定事項に加えてさらなる発明特定事項を追加して限定を付したものであるから、本件特許発明2、及び3は、上記「(1)イ.」、及び「ウ.」と同様の理由により、引用発明1、または引用発明2、並びに上記周知の技術事項、引用発明13、甲第17、18号証に示されている周知の技術事項、及び甲第18号証に記載された事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものとすることはできない。

2.取消理由通知において採用しなかった特許異議申立理由について
(1)取消理由通知において採用しなかった特許異議申立理由の概要
特許異議申立人日学株式会社は、証拠として甲第1号証、甲第2号証、特開2014-48306号公報(以下「甲第3号証」という。)、特開2011-170279号公報(以下「甲第4号証」という。)、甲第5号証、特開2012-56270号公報、(以下「甲第6号証」という。)、甲第7号証、特開2008-88683号公報(以下「甲第8号証」という。)、実開平7-35095号公報(以下「甲第9号証」という。)、実開平7-14067号公報(以下「甲第10号証」という。)、特開平9-289617号公報(以下「甲第11号証」という。)、特開2002-32033号公報(以下「甲第12号証」という。)、甲第13号証、特開2002-370896号公報(以下「甲第14号証」という。)、特開2002-116498号公報(以下「甲第15号証」という。)、欧州特許出願公開第2025532号明細書(以下「甲第16号証」という。)、甲第17号証、及び甲第18号証を提出して、以下のとおり、請求項1?3に係る特許を取り消すべきものである旨主張している。
請求項1?3に係る特許は、甲第1号証、甲第2号証、甲第4号証ないし甲第18号証に記載されている発明と同一であるから、特許法第29条第1項第3号の規定に違反してされたものである。
また、甲第4号証ないし甲第18号証により、請求項1?3に係る特許は、同法第29条第2項の規定に違反してされたものである。
また、甲第3号証により、請求項1に係る特許は、同法第29条の2の規定に違反してされたものである。

(2)特許法第29条第1項第3号違反について
上記「1.」のとおり、本件特許発明1?3と引用発明1、及び2(甲第1、及び2号証)とは、上記相違点が存在するから、同一とすることはできない。
また、甲第4号証ないし甲第18号証に記載されている発明も、上記相違点に係る本件特許発明1の発明特定事項を備えていないから、本件特許発明1?3と甲第4号証ないし甲第18号証に記載されている発明とは、同一とすることはできない。

(3)特許法第29条第2項違反について
上記「(2)」のとおり、甲第4号証ないし甲第18号証に記載されている発明は、上記相違点に係る本件特許発明1の発明特定事項を備えるものではないから、本件特許発明1?3は、甲第4号証ないし甲第18号証に記載されている発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものとすることはできない。

(4)特許法第29条の2違反について
甲第3号証の当初明細書等には、上記相違点に係る本件特許発明1の発明特定事項の点について示されていないから、本件特許発明1と甲第3号証に記載されている発明とは、同一とすることはできない。

第6.むすび
以上のとおりであるから、請求項1?3に係る特許は、取消理由通知に記載した取消理由及び特許異議申立書に記載された特許異議申立理由によっては、取り消すことができない。
また、他に請求項1?3に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。

よって、結論のとおり決定する。
 
異議決定日 2017-01-17 
出願番号 特願2012-231807(P2012-231807)
審決分類 P 1 651・ 161- Y (B43L)
P 1 651・ 113- Y (B43L)
P 1 651・ 121- Y (B43L)
最終処分 維持  
前審関与審査官 青山 玲理  
特許庁審判長 吉村 尚
特許庁審判官 黒瀬 雅一
植田 高盛
登録日 2015-09-04 
登録番号 特許第5801785号(P5801785)
権利者 株式会社青井黒板製作所
発明の名称 黒板装置  
代理人 下山 冨士男  
代理人 正木 裕士  
代理人 藤川 忠司  
代理人 三上 祐子  
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