• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 査定不服 発明同一 特許、登録しない。 A63F
管理番号 1325293
審判番号 不服2016-2298  
総通号数 208 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2017-04-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2016-02-16 
確定日 2017-02-16 
事件の表示 特願2013-221982号「遊技機」拒絶査定不服審判事件〔平成27年 4月30日出願公開、特開2015- 83043号〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1 手続の経緯
本願は、平成25年10月25日の出願であって、平成27年3月3日付け拒絶理由通知に対して、同年5月11日付けで手続補正がされたところ、同年11月9日付けで拒絶査定がなされ、これに対して、平成28年2月16日に拒絶査定不服審判の請求がされたものである。

2 本願発明
本願の請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、平成27年5月11日付け手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される、次のとおりのものであると認められる(記号A?Lは、分説するため当審で付した。)。

「【請求項1】
A 収納手段に収納された遊技用記録媒体に記録された情報に基づいて遊技を行うことが可能な遊技機であって、
B 遊技者にとって有利な特別遊技を行うか否かを判定する特別遊技判定手段と、
C 前記特別遊技判定手段の判定結果に対応する特別図柄を表示可能であり、前記特別遊技判定手段の抽選1回毎に前記特別図柄の変動表示と停止を行う特別図柄表示手段と、
D 前記特別遊技判定手段により前記特別遊技を行うと判定された場合、当該特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
E 遊技者に対して前記遊技用記録媒体の取り忘れを注意する注意表示を行う注意表示手段と、
F 遊技媒体の遊技球が流下可能な遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な第1始動口および第2始動口と、
G 前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な開放状態と入球不可能な閉塞状態とに作動し得る特別入賞口と、
H 前記第2始動口に遊技球が入球し難い非特定遊技状態または前記第2始動口に遊技球が入球し易い特定遊技状態にて遊技を進行させる遊技進行手段と、
を備え、
I 前記特別遊技判定手段は、前記第1始動口または前記第2始動口に遊技球が入球することにより前記特別遊技を行うか否かを判定し、
J 前記特別遊技実行手段は、
前記特別遊技として、前記特別入賞口を開放させることにより、該特別入賞口への遊技球の入球を可能とするラウンド遊技が複数回実行される所定の開放特別遊技を制御可能な特別遊技制御手段を備え、
K 前記特別遊技制御手段は、前記非特定遊技状態にて遊技が進行されているときに前記第1始動口に遊技球が入球することにより前記特別遊技判定手段によって前記特別遊技を行うと判定されると、前記所定の開放特別遊技のラウンド遊技の最終ラウンドが終了した後、第1の期間にわたるエンディング動作を制御し、前記特定遊技状態にて遊技が進行されているときに前記第2始動口に遊技球が入球することにより前記特別遊技判定手段によって前記特別遊技を行うと判定されると、前記所定の開放特別遊技のラウンド遊技の最終ラウンドが終了した後、前記第1の期間よりも短い第2の期間にわたるエンディング動作を制御し、
L 前記注意表示手段は、前記所定の開放特別遊技が制御されたとき、前記収納手段に前記遊技用記録媒体が収納されているか否かに関係なく、前記第1の期間にわたるエンディング動作中に前記注意表示を行い、前記第2の期間にわたるエンディング動作中に前記注意表示を行わないことを特徴とする遊技機。」

3 先願明細書等及びその記載事項
原査定の拒絶の理由に引用された、本願の出願の日前の他の特許出願であって、その出願後に出願公開がされた特願2013-151693号(特開2015-19934号公報を参照。以下、「先願」という。)の願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下、「先願明細書等」という。)には、図面とともに以下の事項が記載されている(下線は当審で付した。)。

(ア)「【請求項1】
所定の始動条件の成立を契機に所定の特別遊技に当選したか否か、及び前記特別遊技後に遊技者に有利な特定遊技状態に移行するか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による判定結果に基づいて前記特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
前記判定手段による判定結果に基づいて遊技状態を前記特定遊技状態に設定する遊技状態設定手段と、を備え、
該遊技状態設定手段によって遊技状態が前記特定遊技状態に設定されていない状態で前記判定手段によって前記特別遊技後に前記特定遊技状態に移行すると判定された場合、前記特別遊技実行手段による当該特別遊技の開始後に外部装置に挿入された遊技媒体の取り忘れに遊技者の注意を喚起するための注意喚起演出を演出手段に実行させる制御を行うことが可能であることを特徴とする遊技機。」

(イ)「【0010】
遊技機1の左側には、外部装置である遊技媒体貸出装置(以下、カードサンド)1Aが隣接して配置されている(図3参照)。
この遊技球貸出装置1Aには、プリペイドカード等の遊技用カードを挿入するためのカード挿入口100が設けられている。このカード挿入口100に遊技用カードが挿入されると、この遊技用カードからのカード残高の引き落としを受けて、その引き落とし金額に応じた遊技媒体(遊技球)を貸し出す。
また、カード挿入口100に遊技用カードを挿入した後は、遊技球の貸出、カードの排出に係る操作の全てを遊技機1側で行うことが出来るようになっている。このため、遊技機1には、上記した購入ボタン280、返却ボタン281が設けられている。
また、遊技機1は、遊技球受皿部内の遊技球を下方から外部に抜くための球抜きホタン282、遊技用カードの金額に応じた度数が表示される残度数表示部283等を備えている。
なお、本実施形態はパチスロ機にも適用可能であり、その場合、遊技媒体はコインである。
【0011】
音声出力装置312は、BGM(バックグランドミュージック)、SE(サウンドエフェクト)等を出力し、サウンドによる演出を行い、演出用照明装置313a、313bは、各ランプの光の照射方向や発光色を変更して、照明による演出を行うようにしている。
さらに、ガラス枠310の下側には、受皿ユニット315が設けられている。受皿ユニット315には、複数の遊技球を貯留する球皿部が設けられており、この球皿部は、操作ハンドル311の方向側に遊技球が流下するように下りの傾斜を有している。そして、遊技者が操作ハンドル311を回動させると、遊技球が遊技領域3に発射されることとなる。
上記のようにして発射された遊技球がレール5a、5b間を上昇して球戻り防止片5cを超えると、遊技領域3に到達し、その後、遊技領域3内を落下する。このとき、遊技領域3に設けられた複数の釘や風車によって、遊技球は予測不能に落下することとなる。
【0012】
次に、遊技盤2の遊技領域3の構成について説明する。
図1、図2において、遊技領域3の中央には開口部3Aが形成されており、開口部3Aの周縁に沿って遊技球の流下に影響を与える飾り部材6が設けられている。この飾り部材6の略中央部分(開放部)であって遊技盤2の背面側には、液晶表示装置等からなる画像表示装置7が設けられている。
また、遊技領域3の中央下側の領域には、遊技球が入球可能な始動領域を構成する第1始動口13及び第2始動口14が設けられている。
第2始動口14は、第2始動口開閉扉14bを有しており、第2始動口開閉扉14bが閉状態に維持される第1の態様と、第2始動口開閉扉14bが開状態となる第2の態様とに可動制御される。従って、第2始動口14は、第1の態様にあるときには遊技球の入賞機会がなく、第2の態様にあるときには遊技球の入賞機会が増すこととなる。
【0013】
ここで、第1始動口13には遊技球の入球を検出する第1始動口スイッチ13a(図3参照)が設けられ、第2始動口14には遊技球の入球を検出する第2始動口スイッチ14a(図3参照)が設けられている。そして、第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aが遊技球の入球を検出すると、後述する特別図柄判定用乱数値等を取得し、大当たり遊技や小当たり遊技といった特別遊技を実行する権利獲得の抽選(以下、「特別遊技抽選」という)が行われる。また、第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aが遊技球の入球を検出した場合には、所定の賞球(例えば3個の遊技球)が払い出される。なお、本実施形態の遊技機1では、第1始動口13または第2始動口14に遊技球が入球した場合、例えば3個程度の払い出しを行うようにしているが、始動口への遊技球の入球に伴う賞球は必ずしも行う必要は無い。
さらに飾り部材6の右側の領域には、ゲート15、大入賞領域である第1大入賞口16及び第2大入賞口17が設けられている。
このため、ゲート15、第1大入賞口16及び第2大入賞口17には、操作ハンドル311を大きく回動させ、強い力で打ち出された遊技球でないと、遊技球が通過または入賞しないように構成されている。
【0014】
ゲート15には、遊技球の通過を検出するゲートスイッチ15a(図3参照)が設けられており、ゲートスイッチ15aが遊技球の通過を検出すると、補助図柄判定用乱数値を取得し、後述する「補助図柄の当たり抽選」が行われる。
第1大入賞口16は、遊技盤2に形成された開口部から構成されている。第1大入賞口16の下部には、遊技盤面側からガラス板側(前面側)に突出可能な第1大入賞口開閉扉16bが設けられており、この第1大入賞口開閉扉16bが遊技盤面側に突出する開放状態と、遊技盤面に埋没する閉鎖状態とに可動制御される。そして、第1大入賞口開閉扉16bが遊技盤面に突出していると、遊技球を第1大入賞口16内に導く受け皿として機能し、遊技球が第1大入賞口16に入球可能となる。第1大入賞口16には第1大入賞口検出スイッチ16aが設けられており、第1大入賞口検出スイッチ16aが遊技球の入球を検出すると、予め設定された賞球(例えば15個の遊技球)が払い出される。
【0015】
第2大入賞口17は、通常、第2大入賞口開閉扉(可動片)17bによって閉状態に維持されており、遊技球の入球を不可能としている。これに対して、所定の特別遊技が開始されると、第2大入賞口開閉扉17bが開放されるとともに、第2大入賞口開閉扉17bが遊技球を第2大入賞口17内に導く誘導路として機能し、遊技球が第2大入賞口17に入球可能となる。第2大入賞口17には第2大入賞口スイッチ17a(図3参照)が設けられており、第2大入賞口スイッチ17aが遊技球の入球を検出すると、予め設定された賞球(例えば15個の遊技球)が払い出される。
さらに遊技領域3の最下部の領域には、一般入賞口18、第1始動口13、第2始動口14、第1大入賞口16及び第2大入賞口17のいずれにも入球しなかった遊技球を排出するためのアウト口19が設けられている。
一般入賞口18に遊技球が入賞すると、所定の賞球(例えば10個の遊技球)が払い出される。
【0016】
遊技盤2の左下方には、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21、補助図柄表示装置22、第1特別図柄保留表示器23、第2特別図柄保留表示器24、補助図柄保留表示器25等の表示領域9が設けられている。
上記第1特別図柄表示装置20は、第1始動口13に遊技球が入球したことを契機として行われた特別遊技抽選の結果と、特別遊技抽選の結果が大当たりの場合は大当たりのラウンド回数を報知するものである。第2特別図柄表示装置21は、第2始動口14に遊技球が入球したことを契機として行われた特別遊技抽選の結果と、特別遊技抽選の結果が大当たりの場合は大当たりのラウンド回数を報知するためのものである。
【0017】
ここで、「特別遊技抽選」とは、第1始動口13または第2始動口14に遊技球が入球したときに、特別図柄判定用乱数値を取得し、取得した特別図柄判定用乱数値が「大当たり」に対応する乱数値であるか、あるいは「小当たり」に対応する乱数値であるかの判定する処理をいう。特別遊技抽選の結果は即座に遊技者に報知されるわけではなく、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21において特別図柄用の複数のLEDが点滅等の変動表示を行い、所定の変動時間を経過したところで、特別遊技抽選の結果に対応する組み合わせでLEDを停止表示させて、遊技者に抽選結果と大当たりの場合は大当たりラウンド回数を報知するようにしている。なお、特別図柄判定用乱数値については後述する。」

(ウ)「【0023】
図3は、本実施形態の遊技機の遊技制御を行う遊技制御装置の構成を示したブロック図である。
この図3に示す遊技制御装置には、遊技の進行を制御する主制御基板として遊技制御基板211が設けられている。また副制御基板として、演出制御基板221、画像制御基板231、ランプ制御基板241、払出制御基板251等が設けられている。
遊技制御基板211は、CPU212、ROM213、及びRAM214等を有し、当該遊技機の主たる制御を行う。
遊技制御基板211には、第1始動口13内に設けられた第1始動口SW13a、第2始動口14内に設けられた第2始動口SW14a、第2始動口14の第2始動口開閉扉14bを開閉動作させるための第2始動口ソレノイド(SOL)14c、ゲート15内に設けられたゲートSW15a、第1大入賞口16に入賞した遊技球を検出する第1大入賞口SW16a、第1大入賞口開閉扉16bを開閉動作させるための第1大入賞口ソレノイド(SOL)16c、第2大入賞口17に入賞した遊技球を検出する第2大入賞口SW17a、第2大入賞口開閉扉17bを開閉動作させるための第2大入賞口ソレノイド(SOL)17c、一般入賞口18内に設けられた一般入賞口SW18a等が接続されている。
・・・・・
【0028】
払出制御基板251は、CPU252、ROM253、RAM254等を有し、遊技球払出装置の払出モータ255、払出球検出SW256、球有り検出SW257、満タン検出SW258、遊技球購入ボタン280等の制御を行う。
また払出制御基板251には、枠用外部情報端子基板270が接続されている。
盤用外部情報端子基板260は、遊技盤の各種情報を外部に出力するための端子基板である。また枠用外部情報端子基板270は、枠の各種情報を外部に出力するための端子基板である。
払出制御装置251には、外部装置である遊技媒体貸出装置1Aが接続され、遊技媒体貸出装置1A」

(エ)「【0031】
次に、図4(b)に示す大当たり図柄判定用乱数は、「0」?「249」までの250個の乱数の中から一つの乱数値が取得される。そして取得した大当たり図柄判定用乱数値に基づいて、複数種類の大当たりの中から何れか1つの大当たりを決定する。
本実施形態では、複数種類の大当たりとして、通常時短付き長当たり、通常時短付き短当たり、高確率時短付き長当たり、高確率時短付き短当たり、高確率時短無し短当たりが用意されている。
なお、時短遊技状態とは、通常遊技状態よりも第2始動口14に遊技球が入賞し易い遊技状態をいう。即ち、後述する所定条件が成立したときに第2始動口14の第2始動口開閉扉14bを遊技球が入賞し難い閉状態から遊技球が入賞し易い開状態に変化させることにより、第2始動口14への遊技球の入球確率を高めた第2始動口開閉扉14bの開放サポートを伴う遊技状態をいう。」

(オ)「【0052】
[変動パターン選択処理]
図10は、遊技制御基板のCPUが実行する変動パターン選択処理の一例を示したフローチャートである。
CPU212は、先ず、ステップS161において、時短遊技状態であることを示す時短フラグがONであるか否かの判定を行う。ステップS161において、時短フラグがONであると判定した場合は、続くステップS162において、変動パターンテーブルとして、時短遊技状態用テーブルをセットしてステップS164に進む。
一方、ステップS161において、時短フラグがONでないと判定した場合は、ステップS163において、変動パターンテーブルとして、非時短遊技状態用テーブルをセットしてステップS164に進む。
次に、CPU212は、ステップS164において、先に取得した変動パターン乱数値の判定を行い、続くステップS165において、セットされた変動パターンテーブルと変動パターン乱数値とに基づいて、変動パターンの設定を行って、変動パターン選択処理を終了する。」

(カ)「【0058】
次に、図11(b)に示す時短遊技状態用変動パターンテーブルについて説明する。なお、図11(b)に示す時短遊技状態用変動パターンテーブルは、大当たりまたは小当たり時における変動パターンの決定方法が、図11(a)に示す非時短遊技状態用変動パターンテーブルと同一とされるので説明は省略し、ここでは特別図柄判定用乱数値がハズレであって遊技状態が時短遊技状態の場合についてのみ説明する。」

(キ)「【0069】
[大入賞口処理]
図15は、遊技制御基板のCPUが実行する大入賞口処理の一例を示したフローチャートである。
CPU212は、ステップS221において、特別遊技フラグがONであるか否かの判定を行い、特別遊技フラグがONであると判定した場合は、ステップS222において、オープニング中であるか否かの判定を行う。ステップS222において、大当たりのオープニング中であると判定した場合は、次にステップS223において、オープニング時間を経過したか否かの判定を行う。ステップS223において、オープニング時間を経過したと判定した場合は、続くステップS224において、ラウンド回数Rの値に「0」をセットする共に、ラウンド回数(R数)/作動パターンの設定を行う。
【0070】
図16は、ラウンド回数/作動パターンの設定例を示した図であり、例えば特別遊技が通常時短付き長当たりであった場合は、ラウンド数(R数)を4R、1R中の作動パターンを29.5秒開放×1回に設定する。また大当たりが通常時短付き短当たりであった場合は、ラウンド数(R数)を2R、1R中の作動パターンを0.1秒開放×1回に設定する。更に大当たりが高確率時短付き長当たりであった場合は、ラウンド数(R数)を16R、1R中の作動パターンを29.5秒開放×1回に設定し、大当たりが高確率時短付き短当たり及び高確率時短無し短当たりであった場合は、それぞれラウンド数(R数)を2R、1R中の作動パターンを0.1秒開放×1回に設定する。
また特別遊技が小当たりであった場合は、例えばラウンド数(R数)を1R、1R中の作動パターンを0.1秒開放×2回に設定する。
【0071】
次に、CPU212は、ステップS225において、第1大入賞口16または第2大入賞口17への1ラウンドあたりの入賞個数を示す個数カウンタCに「0」をセットすると共に、続くステップS226において、ラウンド回数Rの値に「1」を加算する。そして、続くステップS227において、第1大入賞口16または第2大入賞口17の作動を開始する。つまり、第1大入賞口16または第2大入賞口17の何れかを閉状態から開状態にする。
次に、CPU212は、ステップS228において、第1大入賞口16または第2大入賞口17の作動時間が所定時間を経過したか否かの判定を行い、作動時間が所定時間を経過していないと判定した場合は、続くステップS229において、個数カウンタCの値が規定個数に達したか否かの判定を行う。
ステップS229において、個数カウンタCの値が規定個数Cであると判定した場合は、ステップS230において、第1大入賞口16または第2大入賞口17の作動を終了する。つまり、開状態にある第1大入賞口16または第2大入賞口17を閉状態にする。
一方、個数カウンタCの値が規定個数に達していないと判定した場合は、大入賞口処理を終了する。
また、ステップS228において、第1大入賞口16または第2大入賞口17の作動時間が所定の作動時間を経過していた場合は、ステップS229の処理をスキップして、個数カウンタCの個数をチェックすることなく、ステップS230において、第1大入賞口16または第2大入賞口17の作動を終了する。
【0072】
次に、CPU212は、ステップS231において、大当たりラウンド回数が最大ラウンド回数Rであるか否かの判定を行う。つまり、大当たりラウンドが最終ラウンドであるか否かの判定を行う。
ステップS231において、大当たりラウンドが最終ラウンドであると判定した場合は、ステップS232において、エンディングを開始すると共に、ステップS233において、エンディングコマンドをセットする。
次いで、CPU212は、ステップS234において、ラウンド回数Rの値を「0」にセットする。この後、ステップS235において、エンディング時間が経過したか否かの判定を行い、エンディング時間を経過したと判定した場合は、続くステップS236において、後述する遊技状態設定処理を実行する。この後、ステップS237において、特別遊技フラグをOFFにして、大入賞口処理を終了する。」

(ク)「【0074】
[遊技状態設定処理]
図17は、遊技制御基板のCPUが実行する遊技状態設定処理の一例を示したフローチャートである。
CPU212は、先ず、ステップS241において、小当たりであるか否かの判定を行い、小当たりであると判定した場合は、遊技状態設定処理を終了する。
一方、ステップS241において、小当たりでないと判定した場合は、次にステップS242において、通常当たり(通常時短付き長当たりまたは通常時短付き短当たり)であるか否かの判定を行い、通常当たりであると判定した場合は、ステップS243において、時短フラグをONにすると共に、ステップS244において、時短ゲームの残ゲーム回数Jに例えば「100」をセットして、遊技状態設定処理を終了する。
【0075】
また、ステップS242において、通常当たりでないと判定した場合は、高確率遊技を付与する大当たりであるので、ステップS245において、高確フラグをONにすると共に、ステップS246において、高確ゲームの残ゲーム回数Xに例えば「10000」をセットする。
次に、CPU212は、ステップS247において、当たりが時短付き当たりであるか否かの判定を行い、時短付き当たりであると判定した場合は、ステップS248において、時短フラグをONにすると共に、ステップS249において、時短ゲームの残ゲーム回数Jに例えば「10000」をセットして、遊技状態設定処理を終了する。一方、ステップS247において、時短付き当たりでないと判定した場合、ステップS250において、時短フラグをOFFにすると共に、ステップS251において、時短ゲームの残ゲーム回数Jをリセットして、遊技状態設定処理を終了する。」

(ケ)「【0083】
[コマンド受信処理]
図20は、演出制御基板のCPUが実行するコマンド受信処理の一例を示したフローチャートである。
この場合、CPU222は、ステップS401において、保留数増加コマンドを受信したか否かの判定を行い、保留数増加コマンドを受信したと判定した場合は、ステップS402において、保留数増加コマンド受信処理を実行する。
・・・・・
【0087】
以下に、本発明の特徴的な実施形態を説明する。
本発明は、遊技中における所定のタイミングで、カードサンド(遊技媒体貸出装置)1Aに挿入されているプリペイドカードを取り忘れないよう、遊技者に注意喚起する演出を行うことを特徴としている。
まず、本発明の実施形態に係る注意喚起演出の基本的な態様を例示する。
図21は、本実施形態のプリペイドカード取り忘れ注意喚起演出の第1の態様を示す図である。
図21に示す態様は、画像表示装置7に表示する画像を使用して注意喚起を行う態様である。
図21に示すプリペイドカード取り忘れ注意喚起演出画像(以下、単に注意画像と記載する)は、カードサンド1Aに挿入されているプリペイドカードの取り忘れや盗難に注意するよう呼びかける内容を有する画像であり、これを注意画像50とする。これを他の演出を伴わない専用画面として表示すれば、遊技者の印象に残り、プリペイドカードの取り忘れを効果的に防止することが出来る。」

(コ)「【0092】
図25は、大当たり遊技のエンディング中に注意喚起演出を行う場合の画面遷移を説明する図(その1)である。
図25(a)に示すように、画像表示装置7で演出図柄31が変動表示されて大当たり態様で停止後(図25(b))、図25(c)のオープニング画像が画像表示装置7に表示される。
その後、図25(d)、(e)に示すように所定ラウンド数(大当たり図柄乱数で決められる大当たり種別に基づくラウンド数)の大当たり遊技が行われ、それが終了するとエンディング期間となる。
エンディング期間において、図25(f)に示すように社名ロゴを画像表示装置7に表示した後、図25(g)に示すように、図21の注意画像50や図22の音声付き注意画像51を画像表示装置7に表示する。
所定数以上の出球の獲得が期待される「出球有り大当たり」のエンディング時に注意喚起を行うことで、プリペイドカードの取り忘れを効果的に防止することが出来る。
特に、出球有り大当たりの終了時には所定数の出球が既に獲得されており、遊技者が持ち球遊技を始める直前に注意喚起を行うことで、非常に効果的にプリペイドカードの取り忘れを防止することが出来る。
【0093】
図26は、大当たり遊技のエンディング中に注意喚起演出を行う場合の画面遷移を説明する図(その2)である。
(a)?(e)までは図25と同じであるため、説明を省略する。
図26の例では、図26(f)において、(d)?(e)のラウンド遊技終了後に移行するモードを報知する演出(モード移行演出)を行った後で、(g)において社名ロゴを表示する。そして、(f)に示すモード移行演出の画像に注意喚起演出画像50aを重畳させて表示する。
このようにすることで、モード移行演出を行う場合でも、専用画面で注意喚起演出画像50を表示する場合に比べてエンディング時間を短縮することが出来る。もちろん、(f)のモード移行演出ではなく、(g)の社名ロゴに注意喚起演出画像50aを重畳して表示しても良い。
なお、図25に示すようにモード移行演出を行わない場合でも、社名ロゴに注意喚起演出画像50aを重畳して表示することでさらにエンディング時間を短縮できる。
エンディング時間を短縮することで、ラウンド遊技終了後、遊技者が直ぐに遊技球の発射を開始するため、遊技機の稼働の向上にも繋がる。
なお、注意喚起演出画像50aを他の演出や画像と重畳して表示する場合は、専用画面での表示に比べて注意喚起演出が目立たなくなるため、発光するエフェクトをかけるなどして他の演出に埋没しないようするのが望ましい。」

(サ)「【0106】
図32は、演出制御基板のCPUが実行するエンディング演出選択処理の一例を示したフローチャートである。
これは、図25、図26に示したエンディング中の注意喚起演出に対応する処理である。 CPU222は、ステップS520において、変動開始コマンドに含まれる大当たり図柄乱数の判定結果が長当たりあるか否かを判定する。
判定結果が長当たり遊技であると判定した場合、CPU222は、ステップS521において、注意喚起演出を含むエンディング演出を選択する。
判定結果が長当たり遊技ではないと判定した場合、CPU222は、ステップS522において注意喚起演出を含まないエンディング演出を選択する。
なお、S520において長当たりと判断された場合、その長当たりが、出球有り大当たりへの当選があまり期待出来ない(と遊技者が考える)通常遊技状態から、出球有り大当たりへの当選が期待出来る確変や時短を伴う有利状態に移行可能な長当たり(初当たり)である場合に限って注意喚起演出を行うようにしても良い。
すなわち、上記の初当たりでない場合すなわち有利状態における長当たりでは、注意喚起演出を行わずとも良い。その理由は、図31について述べた理由と同様である。」

(シ)上記(イ)の段落【0013】には、「ここで、第1始動口13には遊技球の入球を検出する第1始動口スイッチ13a(図3参照)が設けられ、第2始動口14には遊技球の入球を検出する第2始動口スイッチ14a(図3参照)が設けられている。そして、第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aが遊技球の入球を検出すると、後述する特別図柄判定用乱数値等を取得し、大当たり遊技や小当たり遊技といった特別遊技を実行する権利獲得の抽選(以下、「特別遊技抽選」という)が行われる。」と記載されている。
一方、上記(ア)の【請求項1】には、「所定の始動条件の成立を契機に所定の特別遊技に当選したか否か、及び前記特別遊技後に遊技者に有利な特定遊技状態に移行するか否かを判定する判定手段」と記載されている。
そして、「特別遊技を実行する権利獲得の抽選」は、「所定の特別遊技に当選したか否かを判定すること」といえるから、「特別遊技を実行する権利獲得の抽選」を行うのは、「判定手段」であるといえる。
したがって、先願明細書等には、「前記判定手段は、第1始動口13に設けられている第1始動口スイッチ13a、または第2始動口14に設けられている第2始動口スイッチ14aが遊技球の入球を検出すると、特別遊技を実行する権利獲得の抽選を行う」ことが記載されていると認められる。

(ス)上記(キ)の段落【0069】には、「図15は、遊技制御基板のCPUが実行する大入賞口処理の一例を示したフローチャートである。」、「CPU212は、ステップS221において、特別遊技フラグがONであるか否かの判定を行い、特別遊技フラグがONであると判定した場合は、・・・ラウンド回数(R数)/作動パターンの設定を行う。」と記載されている。
また、同段落【0070】には、「図16は、ラウンド回数/作動パターンの設定例を示した図であり、例えば特別遊技が通常時短付き長当たりであった場合は、ラウンド数(R数)を4R、1R中の作動パターンを29.5秒開放×1回に設定する。・・・更に大当たりが高確率時短付き長当たりであった場合は、ラウンド数(R数)を16R、1R中の作動パターンを29.5秒開放×1回に設定し、・・・」と記載されている。
また、同段落【0071】には、「次に、CPU212は、・・・第1大入賞口16または第2大入賞口17の作動を開始する。つまり、第1大入賞口16または第2大入賞口17の何れかを閉状態から開状態にする。」、「ステップS229において、個数カウンタCの値が規定個数Cであると判定した場合は、ステップS230において、第1大入賞口16または第2大入賞口17の作動を終了する。つまり、開状態にある第1大入賞口16または第2大入賞口17を閉状態にする。」と記載されている。
一方、上記(ア)の【請求項1】には、「前記判定手段による判定結果に基づいて前記特別遊技を実行する特別遊技実行手段」と記載されている。
そして、特別遊技フラグが判定手段による判定に基づいてONにされるものであることは明らかであり、遊技制御基板のCPU212は、特別遊技フラグがONであると判定した場合は、ラウンド回数の設定と大入賞口の開閉を行うものであって、判定手段による判定結果に基づいて特別遊技を実行するものといえるから、「特別遊技実行手段」として機能するものということができる。
したがって、先願明細書等には、「前記特別遊技実行手段は、特別遊技フラグがONであると判定した場合、特別遊技が通常時短付き長当たりであった場合は、ラウンド数を4Rに設定し、大当たりが高確率時短付き長当たりであった場合は、ラウンド数を16Rに設定し、第1大入賞口16または第2大入賞口17の何れかを閉状態から開状態にし、開状態にある第1大入賞口16または第2大入賞口17を閉状態にする」ことが記載されていると認められる。

(セ)
(セ-1)
上記(カ)の段落【0058】には、「なお、図11(b)に示す時短遊技状態用変動パターンテーブルは、大当たりまたは小当たり時における変動パターンの決定方法が、図11(a)に示す非時短遊技状態用変動パターンテーブルと同一とされるので説明は省略し・・・」と記載されており、時短遊技状態時と非時短遊技状態時の両方で大当たりや小当たりが発生し得ることが示されている。
また、上記(イ)の段落【0013】には、「ここで、第1始動口13には遊技球の入球を検出する第1始動口スイッチ13a(図3参照)が設けられ、第2始動口14には遊技球の入球を検出する第2始動口スイッチ14a(図3参照)が設けられている。そして、第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aが遊技球の入球を検出すると、後述する特別図柄判定用乱数値等を取得し、大当たり遊技や小当たり遊技といった特別遊技を実行する権利獲得の抽選(以下、「特別遊技抽選」という)が行われる。」と記載され、第1始動口13に設けられている第1始動口スイッチ13aが遊技球の入球を検出した場合と、第2始動口14に設けられている第2始動口スイッチ14aが遊技球の入球を検出した場合の両方で、特別遊技(大当たり遊技や小当たり遊技)を実行する権利獲得の抽選が行われることが示されている。
そして、時短遊技状態時と非時短遊技状態時のいずれであっても、遊技球が第1始動口13と第2始動口14のいずれにも入球可能であることは明らかであるから、先願明細書等には、「非時短遊技状態時に第1始動口13に設けられている第1始動口スイッチ13aが遊技球の入球を検出した場合と、時短遊技状態時に第2始動口14に設けられている第2始動口スイッチ14aが遊技球の入球を検出した場合の両方で、特別遊技を実行する権利獲得の抽選が行われる」ことが記載されているといえる。

(セ-2)
上記(キ)の段落【0069】には、「図15は、遊技制御基板のCPUが実行する大入賞口処理の一例を示したフローチャートである。」、「CPU212は、ステップS221において、特別遊技フラグがONであるか否かの判定を行い、特別遊技フラグがONであると判定した場合は、ステップS222において、オープニング中であるか否かの判定を行う。」と記載されている。
そして、「ステップS222」の後続の処理について説明する同段落【0072】には、「次に、CPU212は、ステップS231において、大当たりラウンド回数が最大ラウンド回数Rであるか否かの判定を行う。・・・ステップS231において、大当たりラウンドが最終ラウンドであると判定した場合は、ステップS232において、エンディングを開始すると共に、ステップS233において、エンディングコマンドをセットする。・・・この後、ステップS235において、エンディング時間が経過したか否かの判定を行い、・・・」と記載されている。
また、同段落【0070】には、「図16は、ラウンド回数/作動パターンの設定例を示した図であり、例えば特別遊技が通常時短付き長当たりであった場合は、ラウンド数(R数)を4R、1R中の作動パターンを29.5秒開放×1回に設定する。・・・更に大当たりが高確率時短付き長当たりであった場合は、ラウンド数(R数)を16R、1R中の作動パターンを29.5秒開放×1回に設定し、・・・」と記載され、大当たりには、「通常時短付き長当たり」と「高確率時短付き長当たり」が含まれることが示されている。
そうすると、先願明細書等には、「遊技制御基板のCPU212は、特別遊技フラグがONであると判定した場合、通常時短付き長当たり又は高確率時短付き長当たりの大当たりラウンドが最終ラウンドであると判定した場合は、エンディングを開始し、この後、エンディング時間が経過したか否かの判定を行う」ことが記載されているといえる。

上記(セ-1)及び(セ-2)より、非時短遊技状態時に第1始動口13に入球した場合のエンディングを「第1のエンディング」と表現し、時短遊技状態時に第2始動口14に入球した場合のエンディングを「第2のエンディング」と表現すると、先願明細書等には、「遊技制御基板のCPU212は、非時短遊技状態時に第1始動口13に設けられている第1始動口スイッチ13aが遊技球の入球を検出して特別遊技を実行する権利獲得の抽選が行われ、特別遊技フラグがONであると判定した場合、通常時短付き長当たり又は高確率時短付き長当たりの大当たりラウンドが最終ラウンドであると判定した場合は、第1のエンディングを開始し、この後、エンディング時間が経過したか否かの判定を行い、時短遊技状態時に第2始動口14に設けられている第2始動口スイッチ14aが遊技球の入球を検出して特別遊技を実行する権利獲得の抽選が行われ、特別遊技フラグがONであると判定した場合、通常時短付き長当たり又は高確率時短付き長当たりの大当たりラウンドが最終ラウンドであると判定した場合は、第2のエンディングを開始し、この後、エンディング時間が経過したか否かの判定を行う」ことが記載されていると認められる。

上記(ア)?(サ)の記載事項及び(シ)?(セ)の認定事項を総合すると、先願明細書等には、次の発明(以下、「先願発明」という。)が記載されていると認められる(記号a?lは、本願発明の記号A?Lに対応させて付した。)。

「a プリペイドカード等の遊技用カードを挿入するためのカード挿入口100が設けられており、この遊技用カードからのカード残高の引き落としを受けて、その引き落とし金額に応じた遊技媒体(遊技球)を貸し出す遊技球貸出装置1Aが、隣接して配置されている遊技機1であって、(【0010】)
b 大当たり遊技や小当たり遊技といった所定の特別遊技に当選したか否かを判定する判定手段と、(【請求項1】、【0013】)
c 特別図柄用の複数のLEDが変動表示を行い、特別遊技抽選の結果に対応する組み合わせでLEDを停止表示させる第1特別図柄表示装置20及び第2特別図柄表示装置21と、(【0016】、【0017】)
d 前記判定手段による判定結果に基づいて前記特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、(【請求項1】)
e 遊技媒体貸出装置1Aに挿入されているプリペイドカードの取り忘れに注意するよう遊技者に呼びかける内容を有するプリペイドカード取り忘れ注意喚起演出画像を表示する画像表示装置7と、(【0087】)
f 遊技球が落下する遊技領域3の中央下側の領域に設けられている、遊技球が入球可能な始動領域を構成する第1始動口13及び第2始動口14と、(【0011】、【0012】)
g 遊技領域3の中央に設けられている飾り部材6の右側の領域に設けられている第1大入賞口16及び第2大入賞口17であって、第1大入賞口開閉扉16bが遊技盤面側に突出する開放状態と、遊技盤面に埋没する閉鎖状態とに可動制御され、第1大入賞口開閉扉16bが遊技盤面に突出していると、遊技球が入球可能となる第1大入賞口16と、通常、第2大入賞口開閉扉17bによって閉状態に維持されており、遊技球の入球を不可能としており、第2大入賞口開閉扉17bが開放されると遊技球が入球可能となる第2大入賞口17と、(【0012】?【0015】)
h 通常当たりであると判定した場合は、通常遊技状態よりも第2始動口14に遊技球が入賞し易い時短遊技状態であることを示す時短フラグをONにし、通常当たりでないと判定した場合は、高確フラグをONにすると共に、時短付き当たりであると判定した場合は時短フラグをONにし、時短付き当たりでないと判定した場合は時短フラグをOFFにし、遊技の進行を制御する遊技制御基板のCPU212と、(【0023】、【0031】、【0052】、【0074】、【0075】)
を備え、
i 前記判定手段は、第1始動口13に設けられている第1始動口スイッチ13a、または第2始動口14に設けられている第2始動口スイッチ14aが遊技球の入球を検出すると、特別遊技を実行する権利獲得の抽選を行い、(シ)
j 前記特別遊技実行手段は、特別遊技フラグがONであると判定した場合、特別遊技が通常時短付き長当たりであった場合は、ラウンド数を4Rに設定し、大当たりが高確率時短付き長当たりであった場合は、ラウンド数を16Rに設定し、第1大入賞口16または第2大入賞口17の何れかを閉状態から開状態にし、開状態にある第1大入賞口16または第2大入賞口17を閉状態にし、(ス)
k 遊技制御基板のCPU212は、非時短遊技状態時に第1始動口13に設けられている第1始動口スイッチ13aが遊技球の入球を検出して特別遊技を実行する権利獲得の抽選が行われ、特別遊技フラグがONであると判定した場合、通常時短付き長当たり又は高確率時短付き長当たりの大当たりラウンドが最終ラウンドであると判定した場合は、第1のエンディングを開始し、この後、エンディング時間が経過したか否かの判定を行い、時短遊技状態時に第2始動口14に設けられている第2始動口スイッチ14aが遊技球の入球を検出して特別遊技を実行する権利獲得の抽選が行われ、特別遊技フラグがONであると判定した場合、通常時短付き長当たり又は高確率時短付き長当たりの大当たりラウンドが最終ラウンドであると判定した場合は、第2のエンディングを開始し、この後、エンディング時間が経過したか否かの判定を行い、(セ)
l 演出制御基板のCPU222は、変動開始コマンドに含まれる大当たり図柄乱数の判定結果が長当たりあるか否かを判定し、判定結果が長当たり遊技であると判定した場合、注意喚起演出を含むエンディング演出を選択し、その長当たりが、通常遊技状態から確変や時短を伴う有利状態に移行可能な長当たり(初当たり)である場合に限って、エンディング期間において社名ロゴを画像表示装置7に表示した後、注意画像50を画像表示装置7に表示する注意喚起演出を行う、遊技機。(【0106】、【0092】、【請求項1】)」

4 対比
本願発明と引用発明とを対比する(対比にあたっては、本願発明の構成A?Lと引用発明の構成a?lについて、それぞれ(a)?(l)の見出しを付けて行った。)。

(a)先願発明の「プリペイドカード等の遊技用カード」は、本願発明の「遊技用記録媒体」に相当するから、先願発明の「遊技用カード」の「カード残高」の情報は、本願発明の「遊技用記録媒体に記録された情報」に相当する。
また、先願発明の「遊技球貸出装置1A」は、「遊技用カードを挿入するためのカード挿入口100」が設けられたものであり、遊技用カードを収納できるものであるから、本願発明の「収納手段」に相当する。
そして、先願発明は、「この遊技用カードからのカード残高の引き落としを受けて、その引き落とし金額に応じた遊技媒体(遊技球)を貸し出す」ものであって、遊技球が貸し出されることにより遊技を行うことが可能となるから、「遊技用記録媒体に記録された情報に基づいて遊技を行うことが可能な」ものということができる。
そうすると、先願発明の「プリペイドカード等の遊技用カードを挿入するためのカード挿入口100が設けられており、この遊技用カードからのカード残高の引き落としを受けて、その引き落とし金額に応じた遊技媒体(遊技球)を貸し出す遊技球貸出装置1Aが、隣接して配置されている遊技機1」は、
本願発明の「収納手段に収納された遊技用記録媒体に記録された情報に基づいて遊技を行うことが可能な遊技機」に相当する。

(b)先願発明の「大当たり遊技や小当たり遊技といった所定の特別遊技」は、遊技者にとって有利なものであることが明らかであるから、本願発明の「遊技者にとって有利な特別遊技」に相当する。
そうすると、先願発明の「大当たり遊技や小当たり遊技といった所定の特別遊技に当選したか否かを判定する判定手段」は、
本願発明の「遊技者にとって有利な特別遊技を行うか否かを判定する特別遊技判定手段」に相当する。

(c)先願発明の「特別図柄用の複数のLED」により表される特別図柄は、本願発明の「特別図柄」に相当する。
また、先願発明の「特別遊技抽選の結果」は、「判定手段」の判定結果であることは明らかであるから、本願発明の「前記特別遊技判定手段の判定結果」に相当する。
そして、先願発明は、「特別遊技抽選の結果に対応する組み合わせでLEDを停止表示させる」ものであるから、その「変動表示」と「停止表示」が抽選1回毎に行われるのは、自明の事項である。
そうすると、先願発明の「特別図柄用の複数のLEDが変動表示を行い、特別遊技抽選の結果に対応する組み合わせでLEDを停止表示させる第1特別図柄表示装置20及び第2特別図柄表示装置21」は、
本願発明の「前記特別遊技判定手段の判定結果に対応する特別図柄を表示可能であり、前記特別遊技判定手段の抽選1回毎に前記特別図柄の変動表示と停止を行う特別図柄表示手段」に相当する。

(d)上記(b)で検討したとおり、先願発明の「判定手段」は、本願発明の「特別遊技判定手段」に相当するから、先願発明の「前記判定手段による判定結果に基づいて前記特別遊技を実行する特別遊技実行手段」は、
本願発明の「前記特別遊技判定手段により前記特別遊技を行うと判定された場合、当該特別遊技を実行する特別遊技実行手段」に相当する。

(e)先願発明の「プリペイドカード」、「プリペイドカード取り忘れ注意喚起演出画像」の「表示」は、それぞれ本願発明の「前記遊技用記録媒体」、「注意表示」に相当する。
そうすると、先願発明の「遊技媒体貸出装置1Aに挿入されているプリペイドカードの取り忘れに注意するよう遊技者に呼びかける内容を有するプリペイドカード取り忘れ注意喚起演出画像を表示する画像表示装置7」は、
本願発明の「遊技者に対して前記遊技用記録媒体の取り忘れを注意する注意表示を行う注意表示手段」に相当する。

(f)先願発明の「遊技球が落下する遊技領域3」は、本願発明の「遊技媒体の遊技球が流下可能な遊技領域」に相当する。
そうすると、先願発明の「遊技球が落下する遊技領域3の中央下側の領域に設けられている、遊技球が入球可能な始動領域を構成する第1始動口13及び第2始動口14」は、
本願発明の「遊技媒体の遊技球が流下可能な遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な第1始動口および第2始動口」に相当する。

(g)先願発明の「第1大入賞口16及び第2大入賞口17」は、「遊技領域3の中央に設けられている飾り部材6の右側の領域に設けられて」いるものであり、遊技球が入球可能となるものであるから、「遊技領域」に設けられているものといえる。
また、先願発明の「第1大入賞口16」は、「第1大入賞口開閉扉16bが遊技盤面側に突出する開放状態と、遊技盤面に埋没する閉鎖状態とに可動制御され、第1大入賞口開閉扉16bが遊技盤面に突出していると、遊技球が入球可能となる」ものであるところ、第1大入賞口開閉扉16bが閉鎖状態に可動制御されたときには遊技球の入球が不可能になることは明らかであるから、「遊技球が入球可能な開放状態と入球不可能な閉塞状態とに作動し得る」ものであるといえる。
そして、先願発明の「第2大入賞口17」は、「通常、第2大入賞口開閉扉17bによって閉状態に維持されており、遊技球の入球を不可能としており、第2大入賞口開閉扉17bが開放されると遊技球が入球可能となる」ものであるから、「遊技球が入球可能な開放状態と入球不可能な閉塞状態とに作動し得る」ものであるといえる。
そうすると、先願発明の「第1大入賞口16」及び「第2大入賞口17」は、ともに「遊技球が入球可能な開放状態と入球不可能な閉塞状態とに作動し得る」ものであるから、本願発明の「特別入賞口」に相当する。
以上のことから、先願発明の「遊技領域3の中央に設けられている飾り部材6の右側の領域に設けられている第1大入賞口16及び第2大入賞口17であって、第1大入賞口開閉扉16bが遊技盤面側に突出する開放状態と、遊技盤面に埋没する閉鎖状態とに可動制御され、第1大入賞口開閉扉16bが遊技盤面に突出していると、遊技球が入球可能となる第1大入賞口16と、通常、第2大入賞口開閉扉17bによって閉状態に維持されており、遊技球の入球を不可能としており、第2大入賞口開閉扉17bが開放されると遊技球が入球可能となる第2大入賞口17」は、
本願発明の「前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な開放状態と入球不可能な閉塞状態とに作動し得る特別入賞口」に相当する。

(h)先願発明の「通常遊技状態よりも第2始動口14に遊技球が入賞し易い時短遊技状態」は、本願発明の「前記第2始動口に遊技球が入球し易い特定遊技状態」に相当し、先願発明の「通常遊技状態」は、本願発明の「前記第2始動口に遊技球が入球し難い非特定遊技状態」に相当する。
そして、先願発明は、「通常当たりであると判定した場合は」「時短フラグをONにし、通常当たりでないと判定した場合は、高確フラグをONにすると共に、時短付き当たりであると判定した場合は時短フラグをONにし、時短付き当たりでないと判定した場合は時短フラグをOFFに」するものであるから、時短フラグのON、OFFにより遊技状態として「時短遊技状態」又は「通常遊技状態」を選択しているものであるといえる。
そうすると、先願発明の「通常当たりであると判定した場合は、通常遊技状態よりも第2始動口14に遊技球が入賞し易い時短遊技状態であることを示す時短フラグをONにし、通常当たりでないと判定した場合は、高確フラグをONにすると共に、時短付き当たりであると判定した場合は時短フラグをONにし、時短付き当たりでないと判定した場合は時短フラグをOFFにし、遊技の進行を制御する遊技制御基板のCPU212」は、
本願発明の「前記第2始動口に遊技球が入球し難い非特定遊技状態または前記第2始動口に遊技球が入球し易い特定遊技状態にて遊技を進行させる遊技進行手段」としての機能を有している。

(i)先願発明の「特別遊技を実行する権利獲得の抽選を行」うことは、本願発明の「前記特別遊技を行うか否かを判定」することに相当する。
したがって、上記(b)及び(f)の検討を踏まえると、先願発明の「第1始動口13に設けられている第1始動口スイッチ13a、または第2始動口14に設けられている第2始動口スイッチ14aが遊技球の入球を検出すると、特別遊技を実行する権利獲得の抽選を行」う「前記判定手段」は、
本願発明の「前記第1始動口または前記第2始動口に遊技球が入球することにより前記特別遊技を行うか否かを判定」する「前記特別遊技判定手段」に相当する。

(j)上記(g)で検討したとおり、先願発明の「第1大入賞口16」及び「第2大入賞口17」は、本願発明の「特別入賞口」に相当する。
また、先願発明の「第1大入賞口16または第2大入賞口17の何れかを閉状態から開状態にし、開状態にある第1大入賞口16または第2大入賞口17を閉状態に」することは、本願発明の「ラウンド遊技」に相当する。
そして、先願発明の「通常時短付き長当たり」及び「高確率時短付き長当たり」は、ラウンド数がそれぞれ「4R」、「16R」であり、「ラウンド遊技が複数回実行される」ものといえるから、本願発明の「所定の開放特別遊技」に相当する。
そうすると、先願発明の「前記特別遊技実行手段」は、「所定の開放特別遊技」を制御するものといえるから、本願発明の「特別遊技制御手段」としての機能を有するものということができる。
したがって、先願発明の「特別遊技フラグがONであると判定した場合、特別遊技が通常時短付き長当たりであった場合は、ラウンド数を4Rに設定し、大当たりが高確率時短付き長当たりであった場合は、ラウンド数を16Rに設定し、第1大入賞口16または第2大入賞口17の何れかを閉状態から開状態にし、開状態にある第1大入賞口16または第2大入賞口17を閉状態に」する「前記特別遊技実行手段」は、
本願発明の「前記特別遊技として、前記特別入賞口を開放させることにより、該特別入賞口への遊技球の入球を可能とするラウンド遊技が複数回実行される所定の開放特別遊技を制御可能な特別遊技制御手段を備え」る「前記特別遊技実行手段」に相当する。

(k)
(k-1)
先願発明の「非時短遊技状態時」は、上記(h)で検討した「通常遊技状態」時と同じことを意味しており、本願発明の「前記非特定遊技状態にて遊技が進行されているとき」に相当する。
また、上記(i)で検討したとおり、先願発明の「特別遊技を実行する権利獲得の抽選」を行う「前記判定手段」は、本願発明の「前記特別遊技判定手段」に相当し、また、先願発明において、「特別遊技フラグ」は、「特別遊技を実行する権利獲得の抽選」の結果、特別遊技を実行すると判定された場合にONになるものであることは明らかであるから、先願発明の「特別遊技を実行する権利獲得の抽選が行われ、特別遊技フラグがONであると判定」することは、本願発明の「前記特別遊技判定手段によって特別遊技を行うと判定される」ことに相当する。
そして、先願発明の「大当たりラウンドが最終ラウンドであると判定した場合」は、第1大入賞口16又は第2大入賞口17の作動を終了した後の処理で判定した結果であるから(先願明細書等の段落【0071】、【0072】を参照。)、本願発明の「ラウンド遊技の最終ラウンドが終了した後」に相当する。
さらに、先願発明の「第1のエンディング」における「エンディング時間」は、本願発明の「第1の期間」に相当するから、先願発明の「エンディングを開始し、この後、エンディング時間が経過したか否かの判定を行」うことは、本願発明の「第1の期間にわたるエンディング動作を制御」することに相当する。
そうすると、先願発明の「非時短遊技状態時に第1始動口13に設けられている第1始動口スイッチ13aが遊技球の入球を検出して特別遊技を実行する権利獲得の抽選が行われ、特別遊技フラグがONであると判定した場合、通常時短付き長当たり又は高確率時短付き長当たりの大当たりラウンドが最終ラウンドであると判定した場合は、第1のエンディングを開始し、この後、エンディング時間が経過したか否かの判定を行」うことは、
本願発明の「前記非特定遊技状態にて遊技が進行されているときに前記第1始動口に遊技球が入球することにより前記特別遊技判定手段によって前記特別遊技を行うと判定されると、前記所定の開放特別遊技のラウンド遊技の最終ラウンドが終了した後、第1の期間にわたるエンディング動作を制御」することに相当する。

(k-2)
上記(h)の検討を踏まえると、先願発明の「時短遊技状態時」は、本願発明の「前記特定遊技状態にて遊技が進行されているとき」に相当する。
また、先願発明の「第2のエンディング」における「エンディング時間」は、本願発明の「第2の期間」に相当するから、先願発明の「エンディングを開始し、この後、エンディング時間が経過したか否かの判定を行」うことは、本願発明の「第2の期間にわたるエンディング動作を制御」することに相当する。
そうすると、先願発明の「時短遊技状態時に第2始動口14に設けられている第2始動口スイッチ14aが遊技球の入球を検出して特別遊技を実行する権利獲得の抽選が行われ、特別遊技フラグがONであると判定した場合、通常時短付き長当たり又は高確率時短付き長当たりの大当たりラウンドが最終ラウンドであると判定した場合は、第2のエンディングを開始し、この後、エンディング時間が経過したか否かの判定を行」うことと、
本願発明の「前記特定遊技状態にて遊技が進行されているときに前記第2始動口に遊技球が入球することにより前記特別遊技判定手段によって前記特別遊技を行うと判定されると、前記所定の開放特別遊技のラウンド遊技の最終ラウンドが終了した後、前記第1の期間よりも短い第2の期間にわたるエンディング動作を制御」することとは、
前記特定遊技状態にて遊技が進行されているときに前記第2始動口に遊技球が入球することにより前記特別遊技判定手段によって前記特別遊技を行うと判定されると、前記所定の開放特別遊技のラウンド遊技の最終ラウンドが終了した後、第2の期間にわたるエンディング動作を制御」することである点で共通する。

(k-3)
先願発明において、「遊技制御基板のCPU212」は、「通常時短付き長当たり又は高確率時短付き長当たりの大当たりラウンドが最終ラウンドである」か否かを判定して、「エンディングを開始」するものであり、通常時短付き長当たり及び高確率時短付き長当たり(本願発明の「所定の開放特別遊技」に相当する。上記(j)を参照。)を制御可能なものといえるから、本願発明の「前記特別遊技制御手段」としての機能を有するものということができる。

(k-1)?(k-3)の検討により、先願発明の「非時短遊技状態時に第1始動口13に設けられている第1始動口スイッチ13aが遊技球の入球を検出して特別遊技を実行する権利獲得の抽選が行われ、特別遊技フラグがONであると判定した場合、通常時短付き長当たり又は高確率時短付き長当たりの大当たりラウンドが最終ラウンドであると判定した場合は、第1のエンディングを開始し、この後、エンディング時間が経過したか否かの判定を行い、時短遊技状態時に第2始動口14に設けられている第2始動口スイッチ14aが遊技球の入球を検出して特別遊技を実行する権利獲得の抽選が行われ、特別遊技フラグがONであると判定した場合、通常時短付き長当たり又は高確率時短付き長当たりの大当たりラウンドが最終ラウンドであると判定した場合は、第2のエンディングを開始し、この後、エンディング時間が経過したか否かの判定を行」う「遊技制御基板のCPU212」と、
本願発明の「前記非特定遊技状態にて遊技が進行されているときに前記第1始動口に遊技球が入球することにより前記特別遊技判定手段によって前記特別遊技を行うと判定されると、前記所定の開放特別遊技のラウンド遊技の最終ラウンドが終了した後、第1の期間にわたるエンディング動作を制御し、前記特定遊技状態にて遊技が進行されているときに前記第2始動口に遊技球が入球することにより前記特別遊技判定手段によって前記特別遊技を行うと判定されると、前記所定の開放特別遊技のラウンド遊技の最終ラウンドが終了した後、前記第1の期間よりも短い第2の期間にわたるエンディング動作を制御」する「前記特別遊技制御手段」とは、
「前記非特定遊技状態にて遊技が進行されているときに前記第1始動口に遊技球が入球することにより前記特別遊技判定手段によって前記特別遊技を行うと判定されると、前記所定の開放特別遊技のラウンド遊技の最終ラウンドが終了した後、第1の期間にわたるエンディング動作を制御し、前記特定遊技状態にて遊技が進行されているときに前記第2始動口に遊技球が入球することにより前記特別遊技判定手段によって前記特別遊技を行うと判定されると、前記所定の開放特別遊技のラウンド遊技の最終ラウンドが終了した後、第2の期間にわたるエンディング動作を制御」する「前記特別遊技制御手段」である点で共通する。

(l)先願発明の「変動開始コマンドに含まれる大当たり図柄乱数の判定結果が長当たりあるか否かを判定し、判定結果が長当たり遊技であると判定した場合」は、本願発明の「前記所定の開放特別遊技が制御されたとき」に相当し、先願発明の「注意画像50」は、本願発明の「前記注意表示」に相当する。
また、先願発明において、「その長当たりが、通常遊技状態から確変や時短を伴う有利状態に移行可能な長当たり(初当たり)である場合」は、「通常遊技状態」時すなわち「非時短遊技状態」時に長当たりに当選する場合であるから、その場合に行われるエンディング演出は、上記(k)の検討を踏まえれば、「第1の期間」に行われるものを含んでいる。
そして、先願発明は、「・・・長当たり(初当たり)である場合に限って・・・注意喚起演出を行う」ものであり、長当たり(初当たり)でない場合には、注意喚起演出を行わないものである。そして、長当たり(初当たり)でない場合は、時短遊技状態時に長当たりに当選する場合であるから、その場合に行われるエンディング演出は、上記(k)の検討を踏まえれば、「第2の期間」に行われるものを含んでいる。
さらに、先願発明において、「演出制御基板のCPU222」が「注意喚起演出を行う」場合に、「注意画像50」は、「画像表示手段7」(本願発明の「注意表示手段」に相当する。上記(e)を参照。)に表示されるものである。
そうすると、先願発明の「演出制御基板のCPU222は、変動開始コマンドに含まれる大当たり図柄乱数の判定結果が長当たりあるか否かを判定し、判定結果が長当たり遊技であると判定した場合、注意喚起演出を含むエンディング演出を選択し、その長当たりが、通常遊技状態から確変や時短を伴う有利状態に移行可能な長当たり(初当たり)である場合に限って、エンディング期間において社名ロゴを画像表示装置7に表示した後、注意画像50を画像表示装置7に表示する注意喚起演出を行う」ことと、
本願発明の「前記注意表示手段は、前記所定の開放特別遊技が制御されたとき、前記収納手段に前記遊技用記録媒体が収納されているか否かに関係なく、前記第1の期間にわたるエンディング動作中に前記注意表示を行い、前記第2の期間にわたるエンディング動作中に前記注意表示を行わない」こととは、
「前記注意表示手段は、前記所定の開放特別遊技が制御されたとき、前記第1の期間にわたるエンディング動作中に前記注意表示を行い、前記第2の期間にわたるエンディング動作中に前記注意表示を行わない」点で共通する。

上記(a)?(l)により、本願発明と先願発明とは、

(一致点)
「A 収納手段に収納された遊技用記録媒体に記録された情報に基づいて遊技を行うことが可能な遊技機であって、
B 遊技者にとって有利な特別遊技を行うか否かを判定する特別遊技判定手段と、
C 前記特別遊技判定手段の判定結果に対応する特別図柄を表示可能であり、前記特別遊技判定手段の抽選1回毎に前記特別図柄の変動表示と停止を行う特別図柄表示手段と、
D 前記特別遊技判定手段により前記特別遊技を行うと判定された場合、当該特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
E 遊技者に対して前記遊技用記録媒体の取り忘れを注意する注意表示を行う注意表示手段と、
F 遊技媒体の遊技球が流下可能な遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な第1始動口および第2始動口と、
G 前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な開放状態と入球不可能な閉塞状態とに作動し得る特別入賞口と、
H 前記第2始動口に遊技球が入球し難い非特定遊技状態または前記第2始動口に遊技球が入球し易い特定遊技状態にて遊技を進行させる遊技進行手段と、
を備え、
I 前記特別遊技判定手段は、前記第1始動口または前記第2始動口に遊技球が入球することにより前記特別遊技を行うか否かを判定し、
J 前記特別遊技実行手段は、
前記特別遊技として、前記特別入賞口を開放させることにより、該特別入賞口への遊技球の入球を可能とするラウンド遊技が複数回実行される所定の開放特別遊技を制御可能な特別遊技制御手段を備え、
K’前記特別遊技制御手段は、前記非特定遊技状態にて遊技が進行されているときに前記第1始動口に遊技球が入球することにより前記特別遊技判定手段によって前記特別遊技を行うと判定されると、前記所定の開放特別遊技のラウンド遊技の最終ラウンドが終了した後、第1の期間にわたるエンディング動作を制御し、前記特定遊技状態にて遊技が進行されているときに前記第2始動口に遊技球が入球することにより前記特別遊技判定手段によって前記特別遊技を行うと判定されると、前記所定の開放特別遊技のラウンド遊技の最終ラウンドが終了した後、第2の期間にわたるエンディング動作を制御し、
L’前記注意表示手段は、前記所定の開放特別遊技が制御されたとき、前記第1の期間にわたるエンディング動作中に前記注意表示を行い、前記第2の期間にわたるエンディング動作中に前記注意表示を行わないことを特徴とする遊技機。」

である点で一致し、構成K’、L’に関する以下の点で一応相違している。

(相違点1)
本願発明では、第2の期間が第1の期間よりも短いのに対して、先願発明では、第1の期間と第2の期間との長短の関係が明らかでない点。(K’)

(相違点2)
「前記注意表示手段」において、「前記所定の開放特別遊技が制御されたとき」、「前記第1の期間にわたるエンディング動作中に前記注意表示を行い、前記第2の期間にわたるエンディング動作中に前記注意表示を行わない」ようにさせる処理について、本願発明では、「前記収納手段に前記遊技用記録媒体が収納されているか否かに関係なく」実行されるのに対して、先願発明では、そのような構成であるのか否か明らかでない点。(L’)

5 判断
まず相違点1が実質的な相違点といえるか否かについて検討する。
上記3(コ)の記載事項によれば、先願明細書等の段落【0093】には、「なお、図25に示すようにモード移行演出を行わない場合でも、社名ロゴに注意喚起演出画像50aを重畳して表示することでさらにエンディング時間を短縮できる。」と記載されている。
そして、先願発明は、注意喚起演出において、社名ロゴを画像表示装置7に表示した後、注意画像50(注意表示)を画像表示装置7に表示するものであるから(先願発明の構成lを参照。)、社名ロゴに注意喚起演出画像50aを重畳して表示する場合に比べて、注意画像50を表示する期間分、エンディング時間が長くなっているということができる。
そして、先願発明は、第1の期間にわたるエンディング動作中に注意表示を行い、第2の期間にわたるエンディング動作中に前記注意表示を行わないものであるところ、第2の期間は、注意表示が行われないから、社名ロゴに注意喚起演出画像50aを重畳して表示する場合と同様に、注意表示を行うために追加の時間を必要とすることはなく、先願明細書等の段落【0093】の「エンディング時間を短縮することで、ラウンド遊技終了後、遊技者が直ぐに遊技球の発射を開始するため、遊技機の稼働の向上にも繋がる。」との記載からみて、第2の期間にわたるエンディング動作のエンディング時間を無駄に長くする必要もないから、第1の期間は、注意画像50(注意表示)を表示する期間分、第2の期間よりも長くなっている、すなわち、第2の期間は第1の期間よりも短くなっているといえる。
そうすると、相違点1は実質的な相違点とはいえない。

次に相違点2が実質的な相違点といえるか否かについて検討する。
上記3(ウ)の記載事項によれば、先願明細書等の段落【0028】には、「払出制御装置251には、外部装置である遊技媒体貸出装置1Aが接続され」と記載され、遊技媒体貸出装置1A(収納手段)が払出制御装置251に接続されていることが示されており、その図3を参照しても、遊技制御基板には直接接続されていないから、収納手段は、払出制御装置251に遊技球の払出しに関する情報は出力していても、遊技用カード(遊技用記録媒体)が収納されているか否かの情報を遊技制御基板に出力しているとは考えられない。
また、先願明細書等には、注意喚起演出を行うにあたり、収納手段に遊技用記録媒体が収納されているか否かを判断することや、その判断結果によって注意喚起演出の実施可否を決定することについては、何ら記載はされていない。
そうすると、「前記注意表示手段」において、「前記所定の開放特別遊技が制御されたとき」、「前記第1の期間にわたるエンディング動作中に前記注意表示を行い、前記第2の期間にわたるエンディング動作中に前記注意表示を行わない」ようにさせる処理について、先願発明においても、収納手段に遊技用記録媒体が収納されているか否かに関係なく実行されることは明らかであるから、相違点2は実質的な相違点とはいえない。

なお、請求人は審判請求書において、「尚、原査定の謄本には、出願2に対する記載として、『通常時短付き長当たりと高確率時短付き長当たりの初当たりに限って、エンディング時に注意喚起演出を行う遊技機が記載されている。』がありますが、初当たりに限って注意喚起演出を行うのは、出願2の段落0104及び段落0105に記載されているように、大当たり遊技のラウンド中だけであり、出願2には、初当たりに限ってエンディング時に注意喚起演出を行うことを示す記載はありません。」(第4頁第12?17行)と主張している。
しかしながら、先願(請求人のいう「出願2」)の段落【0106】には、「図32は、演出制御基板のCPUが実行するエンディング演出選択処理の一例を示したフローチャートである。・・・すなわち、上記の初当たりでない場合すなわち有利状態における長当たりでは、注意喚起演出を行わずとも良い。」と記載されており、これは、「初当たりに限ってエンディング時に注意喚起演出を行うことを示す記載」といえるから、請求人の上記主張は採用することができない。

したがって、本願発明は先願発明と実質的に同一であり、しかも、本願発明の発明者が先願発明の発明者と同一ではなく、また本願の出願の時にその出願人が先願の出願人と同一でもないから、本願発明は特許法第29条の2の規定により特許を受けることができないものである。

6 むすび
以上のとおり、本願発明は、特許法第29の2の規定により特許を受けることができないものであるから、本願は拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2016-12-13 
結審通知日 2016-12-20 
審決日 2017-01-05 
出願番号 特願2013-221982(P2013-221982)
審決分類 P 1 8・ 161- Z (A63F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 酒井 保  
特許庁審判長 本郷 徹
特許庁審判官 小島 寛史
瀬津 太朗
発明の名称 遊技機  
代理人 特許業務法人 エビス国際特許事務所  
  • この表をプリントする

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ