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審決分類 審判 全部申し立て 1項3号刊行物記載  C08F
審判 全部申し立て 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備  C08F
管理番号 1326925
異議申立番号 異議2015-700188  
総通号数 209 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2017-05-26 
種別 異議の決定 
異議申立日 2015-11-13 
確定日 2017-02-13 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第5719079号発明「吸水性樹脂及び吸収性物品」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 
結論 特許第5719079号の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1、2〕について訂正することを認める。 特許第5719079号の請求項1及び2に係る特許を維持する。 
理由 第1 手続の経緯

特許第5719079号の請求項1及び2に係る特許についての出願(以下、「本件出願」という。)は、平成26年10月31日(優先権主張 平成26年7月11日)の特許出願であって、平成27年3月27日にその特許権の設定登録がされ、その後、その特許に対し、同年11月13日に特許異議申立人 株式会社日本触媒(以下、単に「特許異議申立人」という。)により特許異議の申立てがされ、当審において平成28年2月3日付けで取消理由が通知され、同年4月4日に意見書が提出されるとともに訂正の請求がされ、同年4月18日付けで訂正請求があった旨の通知(特許法第120条の5第5項)がされ、同年5月20日に特許異議申立人から意見書が提出され、同年7月26日付けで訂正拒絶理由が通知され、それに対し同年8月31日に意見書が提出され、同年10月5日付けで取消理由(決定の予告)が通知され、その指定期間内である同年11月25日に意見書の提出及び訂正請求(以下、「本件訂正請求」という。)がされ、同年12月5日付けで特許異議申立人に対して訂正請求があった旨の通知(特許法第120条の5第5項)がされ、その指定期間内である平成29年1月10日に特許異議申立人から意見書が提出されたものである。



第2 訂正の適否についての判断

1 訂正の内容
本件訂正請求による訂正の内容は以下の(1)ないし(7)のとおりである。
(1)訂正事項1
特許請求の範囲の請求項1に
「後架橋することにより得られる吸水性樹脂であって」
とあるのを、
「後架橋することにより得られる吸水性樹脂の製造方法であって」
に訂正する。

(2)訂正事項2
特許請求の範囲の請求項1に
「以下の要件を満たすことを特徴とする吸水性樹脂。」
とあるのを、
「以下の要件を満たすことを特徴とする吸水性樹脂の製造方法。」
に訂正する。

(3)訂正事項3
特許請求の範囲の請求項1に
「以下の要件を満たすことを特徴とする」
とあるのを、
「前記吸水性樹脂は、以下の要件を満たすことを特徴とする」
に訂正する。

(4)訂正事項4
特許請求の範囲の請求項1に
「(B)ゲル強度が1800Pa以下」
とあるのを、
「(B)ゲル強度が500Pa以上、1800Pa以下」
に訂正する。

(5)訂正事項5
特許請求の範囲の請求項2に
「請求項1に記載の吸水性樹脂」
とあるのを、
「請求項1に記載の製造方法によって得られる吸水性樹脂」
に訂正する。

(6)訂正事項6
特許請求の範囲の請求項2に
「吸収体を用いてなる」
とあるのを、
「吸収体を用いて吸収性物品を製造する」
に訂正する。

(7)訂正事項7
特許請求の範囲の請求項2に
「吸収性物品。」
とあるのを、
「吸収性物品の製造方法。」
に訂正する。

2 訂正の目的の適否、一群の請求項、新規事項の有無、及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否
(1)訂正事項1及び2について
事案に鑑み、訂正事項1及び2について併せて検討する。
訂正前請求項1の記載は、「・・・吸水性樹脂。」であるから、訂正前請求項1発明の対象は、「吸水性樹脂」という「物」であることは明らかである。
そして、訂正前請求項1には、「内部架橋剤の存在下、アゾ化合物と過酸化物との存在下に水溶性エチレン性不飽和単量体を内部架橋剤の存在下で重合させ、かつ後架橋剤で後架橋することにより得られる」と特定されていることから、「吸水性樹脂」に関し、その「製造方法」が記載されている。
ここで、「物の発明についての特許に係る特許請求の範囲にその物の製造方法が記載されている場合において、当該特許請求の範囲の記載が特許法第36条第6項第2号にいう『発明が明確であること』という要件に適合するといえるのは、出願時において当該物をその構造又は特性により直接特定することが不可能であるか、又はおよそ実際的でないという事情が存在するときに限られると解するのが相当である」(最高裁第二小法廷判決平成27年6月5日(平成24年(受)第1204号))と判示されている。
そこで、上記判示事項を踏まえて検討すると、訂正前請求項1の「内部架橋剤の存在下、アゾ化合物と過酸化物との存在下に水溶性エチレン性不飽和単量体を内部架橋剤の存在下で重合させ、かつ後架橋剤で後架橋することにより得られる」との「吸水性樹脂」の製造方法が記載されているから、訂正前の請求項1の記載は「発明が明確であること」という要件を欠くおそれのあるものである。
そして、訂正事項1及び2は、「発明が明確であること」という要件を欠くおそれがある訂正前請求項1を、「吸水性樹脂の製造方法」として、「内部架橋剤の存在下、アゾ化合物と過酸化物との存在下に水溶性エチレン性不飽和単量体を内部架橋剤の存在下で重合させ、かつ後架橋剤で後架橋することにより吸水性樹脂を製造し」と特定する訂正後請求項1に訂正するものであって、訂正後の請求項1の記載は「発明が明確であること」という要件を満たすものである。
したがって、当該訂正事項1及び2は、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に掲げる「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものに該当する。
そして、当該訂正事項1及び2は、新規事項の追加に該当せず、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。

(2)訂正事項3について
訂正事項3は、上記訂正事項1及び2に係る訂正に伴って、訂正後請求項1が「吸水性樹脂の製造方法」に係るものとなったことに付随して、「以下の要件」が「前記吸水性樹脂」に係る要件であることを明らかとするためのものであるから、当該訂正事項3は、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
そして、当該訂正事項3は、新規事項の追加に該当せず、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。

(3)訂正事項4について
訂正事項4は、訂正前請求項1において、要件「(B)ゲル強度」の下限が無かったのを新たに「500Pa以上」と特定するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであるから、当該訂正事項4は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
そして、当該訂正事項4は、本件出願の特許明細書の段落【0023】に基づくものであって新規事項の追加に該当せず、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。

(4)訂正事項5について
訂正事項5は、上記訂正事項1及び2に係る訂正に伴って、訂正後請求項1が「吸水性樹脂の製造方法」に係るものとなったことに付随して、引用する請求項1に関して、「請求項1に記載の吸水性樹脂」が「請求項1に記載の製造方法によって得られる吸水性樹脂」であることを明らかとするためのものであるから、当該訂正事項5は、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
そして、当該訂正事項5は、新規事項の追加に該当せず、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。

(5)訂正事項7について
事案に鑑み、訂正事項7について先に検討する。
(1)訂正事項1及び2についてで述べたとおり、訂正事項1及び2は、「発明が明確であること」という要件を欠くおそれがある訂正前請求項1を、「吸水性樹脂の製造方法」とする訂正後請求項1に訂正するものであって、訂正後の請求項1の記載は「発明が明確であること」という要件を満たすものである。
そして、訂正前請求項2が訂正前請求項1を引用する「吸収性物品」という「物」に係るものであったところ、訂正事項7は、「発明が明確であること」という要件を欠くおそれがある訂正前請求項2を、「吸水性物品の製造方法」とする訂正後請求項2に訂正するものであって、訂正後の請求項2の記載は「発明が明確であること」という要件を満たすものである。
したがって、当該訂正事項7は、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に掲げる「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものに該当する。
そして、当該訂正事項7は、新規事項の追加に該当せず、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。

(6)訂正事項6について
訂正事項6は、上記訂正事項7に係る訂正に伴って、訂正後請求項2が「吸水性物品の製造方法」に係るものとなったことに付随して、「吸収体を用いてなる」とあるのを、「吸収体を用いて吸収性物品を製造する」ものであることを明らかとするためのものであるから、当該訂正事項6は、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
そして、当該訂正事項6は、新規事項の追加に該当せず、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。

そして、これら訂正は一群の請求項ごとに適法に請求されたものである。

3 むすび
以上のとおりであるから、本件訂正請求は、特許法第120条の5第2項第1号及び第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第4項の規定並びに同条第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するので、訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正することを認める。



第3 本件特許発明

本件訂正請求により訂正された請求項1及び2に係る発明(以下、それぞれ順に「本件特許発明1」及び「本件特許発明2」という。)は、その特許請求の範囲の請求項1及び2に記載された次の事項により特定されるとおりのものである。

「【請求項1】
内部架橋剤の存在下、アゾ化合物と過酸化物との存在下に水溶性エチレン性不飽和単量体を重合させ、かつ後架橋剤で後架橋することにより得られる吸水性樹脂の製造方法であって、
前記水溶性エチレン性不飽和単量体の70?100モル%がアクリル酸及びその塩であり、前記吸水性樹脂は、以下の要件を満たすことを特徴とする吸水性樹脂の製造方法。
(A)黄色度が5.0以下
(B)ゲル強度が500Pa以上、1800Pa以下
(C)4.14kPa荷重下での生理食塩水吸水能が16ml/g以上
【請求項2】
請求項1に記載の製造方法によって得られる吸水性樹脂を含む吸収体を用いて吸収性物品を製造する、吸収性物品の製造方法。」



第4 取消理由の概要

当審において平成28年10月5日付けで通知した取消理由(決定の予告)の概要は、請求項1及び2に係る発明は、本件出願の優先日前の2006年9月28日に頒布された特表2006-522181号(以下、「甲1文献」という。)に記載された発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、その特許は取り消すべきものであり(以下、「取消理由1」という。)、また、請求項1及び2に係る発明は、明確でないから、その特許は特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない(以下、「取消理由2」という。)、というものである。



第5 当審の判断

1 取消理由1の検討
(1)本件特許発明1に係る特許についての検討
ア 甲1文献の記載と甲1文献に記載された発明
甲1文献の実施例1(段落【0100】)にはポリマーを製造する方法が具体的に記載されており、当該記載によれば、甲1文献には、当該得られるポリマーの製造方法をもとにした以下の発明(以下「甲1ポリマー製造方法発明」という。)が記載されているといえる。
(甲1ポリマー製造方法発明)
「アクリル酸(92.4g)、トリメチロールプロパントリアクリレート0.026gおよび脱塩水87.2gを混合し、炭酸ナトリウム(40.4g)を添加し、かつ中和反応の間、モノマー溶液の温度を30℃以下に維持し、次いで2,2′-アゾビスアミジノプロパンジヒドロクロリド0.081g、DAROCUR(R)1173 0.018gおよび過酸化水素0.040gをモノマー混合物中に混合し、モノマー混合物を62℃に加熱し、受け皿に注ぎ、次いで脱塩水5g中に溶解した亜硫酸ナトリウム0.015gを添加して重合を開始し、重合の熱により、水の大部分を反応の間に蒸発させ、かつ重合の終了時に、15質量%の残留湿分を有するポリマー材料を得、該ポリマー材料をUV光(UV強度=20mW/cm^(2))下に8分間おき、次いで乾燥炉中120℃で乾燥させ、粉砕し、かつ106?850μmの粒径分布に分級し、次いで粉末に対してエチレングリコールジグリシジルエーテルを0.12質量%、粉末に対して水を3.35質量%、および粉末に対してイソプロパノールを1.65質量%含有する溶液を粉末粒子上に噴霧し、次いで150℃で1時間硬化させ、乾燥粉末を表面架橋させてなる、ポリマーの製造方法。」
イ 本件特許発明1と甲1ポリマー製造方法発明との対比
本件特許発明1と甲1ポリマー製造方法発明とを対比する。
甲1ポリマー製造方法発明における「トリメチロールプロパントリアクリレート」は、本件特許発明1における「内部架橋剤」に、「2,2′-アゾビスアミジノプロパンジヒドロクロリド」は「アゾ化合物」に、「過酸化水素」は「過酸化物」に、「エチレングリコールジグリシジルエーテル」は「後架橋剤」に、「ポリマー」は「吸水性樹脂」に、それぞれ一致するものであると認められる。
そうすると、本件特許発明1と甲1ポリマー製造方法発明とは、以下の相違点1ないし3で相違し、相違点1ないし3以外の点では一致するものであると認められる。

相違点1:製造された吸水性樹脂の(A)黄色度について、本件特許発明1では、「5.0以下」と特定しているのに対し、甲1ポリマー製造方法発明では不明である点。
相違点2:製造された吸水性樹脂の(B)ゲル強度について、本件特許発明1では、「500Pa以上、1800Pa以下」と特定しているのに対し、甲1ポリマー製造方法発明では不明である点。
相違点3:製造された吸水性樹脂の(C)4.14kPa荷重下での生理食塩水吸水能について、本件特許発明1では、「16ml/g以上」と特定しているのに対し、甲1ポリマー製造方法発明では不明である点。

以下、相違点1ないし3についてまとめて検討する。
甲1ポリマー製造方法発明により製造されたポリマーが、本件特許発明1の上記(A)?(C)の特定事項を満たすかどうかについて以下に検討する。
特許異議申立人が提出した実験成績証明書(甲2)によれば、甲1文献の実施例1に記載された方法により製造されたポリマーについて、(A)黄色度が0.8、(B)ゲル強度が358Pa、及び(C)4.14kPa荷重下での生理食塩水吸水能が26ml/gと測定されるものである。
そこで、これらの値を本件特許発明1の上記(A)?(C)の各特定事項と比較すると、(A)黄色度及び(C)4.14kPa荷重下での生理食塩水吸水能については本件特許発明1の上記特定事項を満たすものの、(B)ゲル強度の値については、本件特許発明1の(B)ゲル強度の下限値が500Paと訂正されたことにより、本件特許発明1の(B)ゲル強度の特定事項を満たすものではない。
したがって、本件特許発明1と甲1ポリマー製造方法発明とは、相違点2において相違する。
よって、本件特許発明1は、特許法第29条第1項第3号に該当するものではない。

(2)本件特許発明2に係る特許についての検討
甲1文献には、得られたポリマーを含有する吸収物品(例えば、請求項26?29)が記載されていることから、甲1文献には、甲1ポリマー製造方法発明により製造されたポリマーを含有する吸収物品の製造方法の発明(以下、「甲1物品製造方法発明」という。)が記載されているといえる。
上記(1)での検討から、本件特許発明1と甲1ポリマー製造方法発明とは相違する。
本件特許発明2は、「請求項1に記載の製造方法によって得られる吸水性樹脂を含む吸収体を用いて吸収性物品を製造する、吸収性物品の製造方法。」に係るものであるから、(1)で述べたのと同じ理由により、甲1物品製造方法発明と相違する。
よって、本件特許発明2は、特許法第29条第1項第3号に該当するものではない。

2 取消理由2の検討
(1)取消理由2は、本件特許発明1及び2に係る特許に対して、以下のとおりのものである。
「請求項1に係る発明は、「吸水性樹脂」という物の発明であるが、「内部架橋剤の存在下、アゾ化合物と過酸化物との存在下に水溶性エチレン性不飽和単量体を重合させ、かつ後架橋剤で後架橋することにより得られる」との記載は、製造に関して経時的な要素の記載がある場合、あるいは、製造に関して技術的な特徴や条件が付された記載がある場合に該当するため、当該請求項にはその物の製造方法が記載されているといえる。
また、請求項1を引用する請求項2に係る発明についても同様の理由により、その物の製造方法が記載されているといえる。
ここで、物の発明に係る特許請求の範囲にその物を製造方法が記載されている場合において、当該特許請求の範囲の記載が特許法第36条第6項第2号にいう『発明が明確であること』という要件に適合するといえるのは、出願時において当該物をその構造又は特性により直接特定することが不可能であるか、又はおよそ実際的でないという事情(以下「不可能・非実際的事情」という)が存在するときに限られると解するのが相当である(最高裁第二小法廷平成27年6月5日 平成24年(受)第1204号、平成24年(受)第2658号)。
しかしながら、本件特許明細書等には不可能・非実際的事情について何ら記載がなく、当業者にとって不可能・非実際的事情が明らかであるとも言えない。
したがって、請求項1及び請求項1を引用する請求項2に係る発明は明確でない。」

(2)これに対して、本件訂正請求により、本件特許発明1及び2は、「吸水性樹脂」及び「吸収性物品」という物の発明から、「吸水性樹脂の製造方法」及び「吸収性物品の製造方法」という方法の発明に訂正され、当該訂正は第2のとおり認められた。
したがって、取消理由2は解消している。



第6 むすび

以上のとおりであるから、取消理由によっては、本件特許発明1及び2に係る特許を取り消すことはできない。
また、他に本件特許発明1及び2に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部架橋剤の存在下、アゾ化合物と過酸化物との存在下に水溶性エチレン性不飽和単量体を重合させ、かつ後架橋剤で後架橋することにより得られる吸水性樹脂の製造方法であって、
前記水溶性エチレン性不飽和単量体の70?100モル%がアクリル酸及びその塩であり、前記吸水性樹脂は、以下の要件を満たすことを特徴とする吸水性樹脂の製造方法。
(A)黄色度が5.0以下
(B)ゲル強度が500Pa以上、1800Pa以下
(C)4.14kPa荷重下での生理食塩水吸水能が16ml/g以上
【請求項2】
請求項1に記載の製造方法によって得られる吸水性樹脂を含む吸収体を用いて吸収性物品を製造する、吸収性物品の製造方法。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2017-02-02 
出願番号 特願2014-223723(P2014-223723)
審決分類 P 1 651・ 537- YAA (C08F)
P 1 651・ 113- YAA (C08F)
最終処分 維持  
前審関与審査官 久保田 英樹  
特許庁審判長 守安 智
特許庁審判官 小野寺 務
前田 寛之
登録日 2015-03-27 
登録番号 特許第5719079号(P5719079)
権利者 住友精化株式会社
発明の名称 吸水性樹脂及び吸収性物品  
代理人 仲野 孝雅  
代理人 特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK  
代理人 関口 正夫  
代理人 関口 正夫  
代理人 鎌田 久男  
代理人 鎌田 久男  
代理人 仲野 孝雅  

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