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審決分類 審判 一部申し立て 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備  H02G
審判 一部申し立て ただし書き3号明りょうでない記載の釈明  H02G
審判 一部申し立て 2項進歩性  H02G
管理番号 1327839
異議申立番号 異議2016-700711  
総通号数 210 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2017-06-30 
種別 異議の決定 
異議申立日 2016-08-09 
確定日 2017-03-16 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第5855148号発明「分岐管継手」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 
結論 特許第5855148号の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項1、2について訂正することを認める。 特許第5855148号の請求項1及び2に係る特許を維持する。 
理由 1.手続の経緯
特許第5855148号の請求項1及び2に係る特許についての出願は、平成22年8月16日に特許出願された特願2010-181604号の一部を平成26年2月27日に新たな特許出願としたものであって、平成27年12月18日にその特許権の設定登録がされ、その後、その特許について、特許異議申立人中川 賢治により特許異議の申立てがされ、平成28年11月9日付けで取消理由が通知され、その指定期間内である平成28年12月20日に意見書の提出及び訂正の請求があり、その訂正の請求に対して特許異議申立人中川 賢治から平成29年2月10日付けで意見書が提出されたものである。

2.訂正の適否についての判断
(1)訂正の内容
本件訂正請求による訂正の内容は以下のアのとおりである。
ア 請求項1及び2に係る「当該分岐管継手を射出成形するときの射出成形用金型のキャビティ内に合成樹脂を導入するゲートは、前記サドル部の周方向中央部であって、前記枝管部の分岐方向とは逆側の軸方向部分に設けられ」を、「当該分岐管継手を射出成形するときの射出成形用金型のキャビティ内に合成樹脂を導入したゲート跡部が、前記サドル部の周方向中央部であって、前記枝管部の分岐方向とは逆側の軸方向部分に形成されており」に訂正する。(なお、下線は、訂正部分を示す。)


(2)訂正の目的の適否、新規事項の有無、及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否
上記アの訂正事項に関連する記載として、明細書の段落【0067】には、「分岐管継手10を射出成形する場合には、射出成形用金型のキャビティ内に合成樹脂を導入するゲート」が、「サドル部20の周方向中央部(天頂部)であって、枝管部22の突出方向とは逆側の軸方向部分(図4(b)において右側の外側部分)に設けるようにすること」によって、「ゲート部」が「サドル部20外面に形成される」ことが記載されており、該「ゲート部」は「ゲート」の跡と認められることから、「当該分岐管継手を射出成形するときの射出成形用金型のキャビティ内に合成樹脂を導入したゲート跡部が、前記サドル部の周方向中央部であって、前記枝管部の分岐方向とは逆側の軸方向部分に形成されており」は明細書に記載されているものと認められ、新規事項を追加するものではない。
上記アの訂正は、物の発明に係る請求項にその物の製造方法が記載されていたものを、製造方法を含まないものとしたものといえるから、明瞭でない記載の釈明を目的とする訂正であって、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。

(3)小括
以上のとおりであるから、本件訂正請求による訂正は特許法第120条の5第2項第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第9項において準用する同法第126条第4項から第6項までの規定に適合するので、訂正後の請求項1及び2について訂正を認める。

3.特許異議の申立てについて
(1)本件発明
本件訂正請求により訂正された訂正請求項1及び2に係る発明(以下「本件発明1及び2」という。)は、その特許請求の範囲の請求項1及び2に記載された次の事項により特定されるとおりのものである。
<本件発明1>
「ケーブルを収容して保護するケーブル保護管の本管と分岐管とを接続する分岐管継手であって、
前記本管の外面に密着して取り付けられるサドル部、
前記サドル部の外面から突出し、前記サドル部を前記本管に取り付けた状態で前記本管の管軸に対して鋭角となる分岐角度を有する枝管部、
前記サドル部の前記枝管部との連結部分に形成され、前記枝管部の内部と連通する開口、および
前記サドル部の内面から突出し、前記開口の周縁に沿って環状に形成される環状突起を備え、
当該分岐管継手を射出成形するときの射出成形用金型のキャビティ内に合成樹脂を導入したゲート跡部が、前記サドル部の周方向中央部であって、前記枝管部の分岐方向とは逆側の軸方向部分に形成されており、
前記環状突起の前記枝管部分岐方向側の外周面は、傾斜面によって形成され、
前記本管の管軸に対する前記傾斜面の傾斜角度は、前記枝管部の分岐角度以下であってかつ前記本管の管軸に対して25°以上に設定される、分岐管継手。」

<本件発明2>
「ケーブルを収容して保護するケーブル保護管の本管と分岐管とを接続する分岐管継手であって、
前記本管の外面に密着して取り付けられるサドル部、
前記サドル部の外面から突出し、前記サドル部を前記本管に取り付けた状態で前記本管の管軸に対して鋭角となる分岐角度を有する枝管部、
前記サドル部の前記枝管部との連結部分に形成され、前記枝管部の内部と連通する開口、および
前記サドル部の内面から突出し、前記開口の周縁に沿って環状に形成される環状突起を備え、
当該分岐管継手を射出成形するときの射出成形用金型のキャビティ内に合成樹脂を導入したゲート跡部が、前記サドル部の周方向中央部であって、前記枝管部の分岐方向とは逆側の軸方向部分に形成されており、
前記環状突起は、前記サドル部を内面側に陥没させることなく当該サドル部に肉厚の大きい厚肉部を設けることによって形成され、
前記環状突起を形成した部分における前記サドル部の外面は、円筒面をなすように形成され、
前記環状突起の前記枝管部分岐方向側の外周面は、傾斜面によって形成され、
前記本管の管軸に対する前記傾斜面の傾斜角度は、前記枝管部の分岐角度以下であってかつ前記本管の管軸に対して25°以上に設定される、分岐管継手。」


(2)取消理由
ア 取消理由の概要
訂正前の請求項1及び2に係る特許に対して平成28年11月9日付けで特許権者に通知した取消理由の要旨は、次のとおりである。
(ア) 請求項1,2に係る特許は、その発明の詳細な説明が特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない特許出願に対してされたものであり、取り消されるべきものである。

1.請求項1に「当該分岐管継手を射出成形するときの射出成形用金型のキャビティ内に合成樹脂を導入するゲートは、前記サドル部の周方向中央部であって、前記枝管部の分岐方向とは逆側の軸方向部分に設けられ」と記載されている。
請求項1に係る発明は「分岐管継手」(物の発明)であるが、該記載は「分岐管継手」を射出成形する際の「射出成形用金型」の「ゲート」を規定するものであるから、「分岐管継手」の製造方法が記載されているものと認められる。
ここで、物の発明に係る特許請求の範囲にその物の製造方法が記載されている場合において、当該特許請求の範囲の記載が特許法第36条第6項第2号にいう「発明が明確であること」という要件に適合するといえるのは、出願時において当該物をその構造又は特性により直接特定することが不可能であるか、又はおよそ実際的でないという事情(以下「不可能・非実際的事情」という)が存在するときに限られると解するのが相当である(最高裁第二小法廷平成27年6月5日 平成24年(受)第1204号、平成24年(受)第2658号)。
しかしながら、本件の明細書等には不可能・非実際的事情について何ら記載がなく、当業者にとって不可能・非実際的事情が明らかであるとも言えない。
したがって、請求項1に係る特許は明確でない。

2.請求項2にも同様の記載があり、請求項2に係る特許は明確でない。

イ 判断
(ア) 取消理由通知に記載した取消理由について

本件訂正請求により、請求項1及び2の「当該分岐管継手を射出成形するときの射出成形用金型のキャビティ内に合成樹脂を導入するゲートは、前記サドル部の周方向中央部であって、前記枝管部の分岐方向とは逆側の軸方向部分に設けられ」は、「当該分岐管継手を射出成形するときの射出成形用金型のキャビティ内に合成樹脂を導入したゲート跡部が、前記サドル部の周方向中央部であって、前記枝管部の分岐方向とは逆側の軸方向部分に形成されており」と訂正され、特許請求の範囲にその物の製造方法が記載されないものとなり、特許法第36条第6項第2号に規定についての取消理由は解消した。

(イ)特許異議申立人の意見について
特許異議申立人中川 賢治は訂正事項に関して、訂正された事項は技術常識であり、本件発明1、及び2は、異議申立書に添付した各甲号証の発明と前記技術常識とに基づいて当業者が容易に発明することができたものであると主張するが、以下(3)に示すように、下記当相違点2に係る本件発明1、及び2の構成は、当業者が甲第1?6号証に基づいて容易に発明することができたものとはいえない。


(3)取消理由通知において採用しなかった特許異議申立理由について

ア 申立理由の概要
特許異議申立人中川 賢治は、訂正前の特許請求の範囲に関し、特許異議申立書において、請求項1及び2に記載の発明は、甲第1号証乃至甲第6号証に記載された発明に基づき、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであり、請求項1及び2に係る特許は、取り消されるべきものであると主張している。

甲第1号証 米国特許第5788414号明細書
甲第2号証 特開平4-203690号公報
甲第3号証 実公昭58-48116号公報
甲第4号証 特開平10-274377号公報
甲第5号証 特開2005-214249号公報
甲第6号証 特公平1-15372号公報

イ 甲号証の記載
(ア)甲第1号証
甲第1号証には、以下の事項が記載されている。(翻訳は特許異議申立人による「部分翻訳」を参照した。また、下線は、当審において付加した。以下、同じ。)

a「TECHNICAL FIELD
This invention relates generally to an apparatus and method for creating a splice or tap-off point into a conduit, pipe or duct, particularly a duct for carrying fiber optic cables.」(1欄6-10行)
(訳:
技術分野
本発明は、導管、パイプ、またはダクト、特に光ファイバケーブルを搬送するためのダクトに接合部又は取り出し部を形成するための装置及び方法に関する。)


b「BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
FIG. 3 shows an exploded perspective view of saddle 103 of the present invention, as applied to duct 101 having an opening 102 formed therein. As will be discussed below in conjunction with FIGS. 6A-6C, 7A-7C, and 8A-8C, opening 102 may be formed using a technique which is also a subject of the present invention. Saddle 103 comprises an arcuate portion 105 having a radius substantially the same as the radius of duct 101, and a sleeve portion 104 which is attached to and provides passage through arcuate portion 105.
Once opening 102 has been formed, saddle 103 is placed over duct 101 such that an end of sleeve portion 104 at arcuate portion 105 is contiguous with opening 102. Arcuate portion 105 of saddle 103 may be formed from a portion of the material used for duct 101 (e.g., four inch "C" duct or the like). Making the arcuate portion 105 of saddle 103 from duct material provides two advantages. First, the cost of the saddle can be kept low, as arcuate portion 105 of saddle 103 can be constructed from discarded scrap portions of duct material left over from the installation of duct 101. These savings can be further compounded by cutting these scrap sections of duct lengthwise, to produce two arcuate portions 105 from each section of scrap duct. Second, if arcuate portion 105 of saddle 103 is constructed from duct material, the internal diameter of arcuate portion 105 of saddle 103 will be slightly less than the outer diameter of duct 101. Thus, when saddle 103 is placed over duct 101, the saddle will tend to "snap" into place, effectively gripping duct 101. This gripping action verifies to the installer that the saddle is properly in place and also serves to hold the saddle during subsequent gluing, clamping, or chemical welding operations. When installing saddle 103 to duct 101 at the bottom of an open trench, this gripping action eases installation, as the installer does not need to hold saddle 103 in place, thus leaving both hands free to secure saddle 103 or for other activities.
Saddle 103 can be fixedly attached to duct 101 by the use of chemical welding or adhesive, or by the use of band clamps, or by a combination of any of the three. Further, band clamps nay be used to secure saddle cur.103 to duct 101 while adhesive or chemical welds are curing. If band clamps alone are to be used, it may be desirable to place a gasket (not shown) between arcuate portion 105 of saddle 103 and duct 101 to provide a water-tight or water resistant seal.」(4欄58行-5欄35行)
(訳:
発明の最善の実施態様
図3は、開口部102を有するダクト101に適用される、本発明のサドル103の分解斜視図を示す。以下の図6A?6C、図7A?7Cおよび図8A?8Cで説明されるように、開口部102は、本発明の技術を用いて形成することができる。サドル103は、ダクト101の半径とほぼ同じ半径を有する円弧部105と、円弧部105を通過する通路を提供するように設けられたスリーブ部104を有する。
開口102が形成されると、サドル103は、円弧部105におけるスリーブ104の端が開口102と連続するように、ダクト101上に配置される。サドル103の円弧部105はダクト101を使用される材料の一部から形成されてもよい(例えば、4インチの「C」ダクトなど)。ダクト材料からサドル103の円弧部105を作ることは二つの利点がある。第一に、サドル103の円弧部105は、ダクト101の設置で使い残された部分であるダクト材料の不要な断片から形成することができるため、サドルのコストを低く抑えることができる。これらの節減は、ダクトの不要部分を縦方向に切断して、各不要ダクトから2つの円弧部105を形成することによって、より強められる。第2に、サドル103の円弧部105がダクト材料から構成されている場合には、サドル103の円弧部105の内径は、ダクト101の外径よりも若干小さくなる。それゆえ、サドル103がダクト101の上に配置された際、サドルが所定の位置に「パチン」と、効果的に管101を把持するようになる。この把持動作は、設置者に対しサドルが正しい位置にあることを確認し、また、その後の接着、クランプ、または化学的溶着作業中にサドルを把持するものである。開溝の底部にあるダクト101にサドル103をインストールする場合、設置者は、サドル103を保持する必要がなく、したがって、サドル103の固定または他の作業のために両手を自由に使うことができるため、この把持動作は、設置を容易にする。
サドル103は、化学的溶着または接着剤伸しようによって、またはバンドクランプを使用することによって、またはこれらの3つの任意の組み合わせによりダクト101に固定して取り付けることができる。さらに、バンドクランプは接着剤や化学的溶着部を硬化している間にサドル103をダクト101に固定するために使用できる。バンドクランプが単独で使用される場合、防水または耐水性シールを提供するために、サドル103の円弧部105をダクト101との間に図示しないガスケットを配置することが望ましい。)

c「FIG. 4A shows a cross-section view of one embodiment of the saddle of the present invention. Saddle 103 of FIG. 4A is constructed from arcuate portion 105, which, as discussed above, may be made from a section of duct material cut lengthwise. Sleeve 104 may be constructed from polyvinylchloride (PVC) tubing having an inner or outer diameter which is slidably fittable over interduct 131, 132, 133, 134, 135 or 136 shown in FIG. 1B. Interducts 131, 132, 133, 134, 135 or 136 are typically constructed of polyvinylchloride (PVC) material of approximately 1.0" to 2.5" in diameter. Of course, other diameters and materials may be used for interducts 131, 132, 133, 134, 135 or 136. Further, saddle 103 may be suitably modified to join duct 101 to another duct of equal or greater diameter.」(5欄36行-49行)
(訳:
図4Aは、本発明のサドルの一実施形態の断面図を示している。図4のサドル103は、上述したように、ダクト材料を縦方向に切断した部分から作られた円弧部105から構成されている。スリーブ部104は、図1Bに示すinterduct131、132、133、134、135、136が摺動・嵌入可能な開口である内径又は外径を有するポリ塩化ビニル(PVC)管材料から構成することができる。interduct131、132、133、134、135、136は、典型的には直径が約1.0?2.5インチのポリ塩化ビニル(PVC)材料から構成される。当然のことながら、他の直径及び材料は、interduct131、132、133、134、135、136のために用いられてもよい。また、サドル103は、ダクト101を同径もしくはより大きな径の別のダクトに接合するよう適宜変更可能である。)

d「FIG. 4B shows an alternative embodiment of saddle 103, which has been molded from a single piece. Here, arcuate portion 105 and sleeve 104 may be molded of polyvinylchloride (PVC) or other suitable material into a single piece using injection molding or other suitable technique. Saddle 103 of FIG. 4B may be easier to fabricate in large quantities and eliminates the possibility of leakage around opening 108 of the embodiment shown in FIG. 4A. Arcuate portion 105 of saddle 103 of FIG. 4B may be molded such that the radius of the inner surface of arcuate portion 105 is slightly less than the outer radius of duct 101 so as to provide the same gripping action as the saddle 103 of FIG. 4A.」(6欄4行-15行)
(訳:
図4Bは、単一の部品から成形されているサドル103の別の実施形態を示す。ここで、円弧部105およびスリーブ部104は、射出成形または他の適切な技術を用いて、一体にポリ塩化ビニル(PVC)または他の適切な材料から成形することができる。図4Bのサドル103は大量に製造することができ、図4Aに示した実施形態の開口部108の周囲の漏れの可能性を排除する。図4Bのサドル103の円弧部105は円弧部105の内周面の半径が、ダクト101の外径よりも僅かに小さくなるように成形され、これにより図4Aのサドル103と同様の把持動作を提供することができる。

e「FIG. 5 shows yet another embodiment of the saddle of the present invention. To distinguish the saddle of FIG. 5 from those of FIGS. 4A and 4B, different reference numerals have been used. However, saddle 503 of FIG. 5 may be substituted for the saddles shown in FIGS. 4A and 4B. Saddle 503 of FIG. 5 is similar to saddle 103 of FIG. 4B in that it may be fabricated in one piece by injection molding or the like to facilitate construction. Saddle 503 however, has an additional raised portion 506 extending on the inner surface of arcuate portion 505 of saddle 503. Raised portion 506 may be formed so as to match the size and shape of opening 102 shown in FIG. 3. By providing a matching shape to opening 102, raised portion 506 creates a flush inner surface when installed in duct 101. This flush inner surface allows wires or cables to be more easily "snaked" through duct 101 (or corresponding interducts) without catching on any protruding or recessed surfaces. In addition, raised portion 506, by mating with the shape of opening 102, further secures saddle 503 to duct 101 so as to prevent movement of saddle 103 during adhesive, chemical welding or clamping operations. Although opening 101 shown in FIG. 3 is shown as rectangular, other sized and shaped openings may also be used along with correspondingly sized and shaped raised portion 506.」(6欄16行-38行)
(訳:
図5は、サドルのさらに別の実施形態を示している。図5のサドルを図4A及び図4Bに示されたものと区別するために、異なる参照番号を使用する。しかし、図5のサドル503は図4A及びBに示すサドルの代わりに使用することができる。図5のサドル503は射出成形等により一体的に製造することができるという点で図4Bのサドル103に似ている。しかしながら、サドル503は、サドル503の円弧部505の内面に延在する付加的な隆起部506を有している。隆起部506は図3に示す開口102のサイズおよび形状に一致するように形成することができる。開口部102に一致する形状にすることにより、ダクト101内に設置した場合、隆起部506は、平坦な内面を形成する。この平坦な内面はワイヤまたはケーブルを、任意の突出または窪んだ表面に引っ掛かることなく、より容易にダクト101(または対応するinterducts)を通して「蛇行」させることができる。また、開口部102の形状と勘合することにより、接着剤、化学的溶着またはクランプ作業の間にサドル103が移動するのを防止するように、隆起部506はサドル503をダクト101にさらに固定する。図3に示す開口101を矩形として示されているが、他のサイズ及び形状の開口がまた、対応するサイズおよび形状の隆起部506と一緒に使用できる。)

f「FIG. 10C shows an alternative embodiment of the technique of FIG. 10A. Rather than resting against duct 101, base plate 629 is slidably fittable over template 624 which has an opening 625 smaller than base plate 629. Cutting bit 632 is fitted with a smooth collet 633 when travels against opening 625. As in FIG. 10A, cutting bit 632 is preferably dimensioned to cut only a portion of the way through duct 101. The technique of FIG. 10C may be preferred when it is desirable to form an opening 102 in duct 101 which is not square (e.g., oval, round or the like).」(8欄49行-58行)
(訳:
図10Cは、図10Aの手法の別の実施形態を示す。ダクト101に対する支えよりむしろ、ベースプレート629は、ベースプレート629よりも小さい開口部625を持っているテンプレート624上で、スライド可能に勘合可能である。開口部625に対して移動する際、切削ビット632は滑らかなコレット633が装着されている。図10Aのように、切削ビット632は、ダクト101は抜ける部分のみを切断するような好ましい寸法である。ダクト101の正方形でない開口102(例えば、楕円形、円形など)を形成することが望ましい場合、図10(c)の手法が好ましい。)


甲第1号証の記載を総合すると、甲第1号証のFigure 5に記載される実施形態のものは、Figure 3、及びFigure 4Aに記載される実施形態のものにおいて、サドル503を射出成形等により一体的に製造し、サドル503の円弧部505の内面に延在する付加的な隆起部506を設けたものと認められ、それ以外は、Figure 3、及びFigure 4Aに記載される実施形態のものと同一のものと認められる。
また、Figure 5によれば、スリーブ504は円弧部505に対して鋭角となる分岐角度を有しており、さらに、上記cの記載によれば、スリーブ504の一端には「interduct」なる管が取り付けられるものと認められる。
さらに、Figure 5によれば、円弧部505のスリーブ504との連結部分には、前記スリーブ504の内部と連通する開口部が形成されており、該開口部の周縁に隆起部506が形成されているものと認められる。
そして、上記fの記載によれば、ダクト101の「開口102」は円形であってもよく、甲第1号証には、円形の「開口102」に対するFigure 5のサドル503も記載されているといえる。
以上総合すると、甲第1号証には、以下の発明(以下、「甲1発明」という。)が開示されていると認められる。

「光ファイバケーブルを搬送するためのダクト101に接合部又は取り出し部を形成するためのサドル503であって、
サドル503は、前記ダクト101の半径とほぼ同じ半径を有する円弧部505と、一端には管が取り付けられ他端は円弧部505を通過する通路を提供するように円弧部505に鋭角に設けられたスリーブ部504と、前記円弧部505の前記スリーブ504との連結部分に前記スリーブ504の内部と連通するように形成された開口部と、該開口部の周縁にサドル503の円弧部505の内面から延在する付加的な隆起部506を有しており、
前記ダクト101に円形の開口102が形成されると、前記サドル503は、前記ダクト101上に配置され、前記隆起部506は前記開口102のサイズおよび形状に一致するように形成されているので、前記隆起部506は、平坦な内面を形成し、この平坦な内面は光ファイバケーブルを、任意の突出または窪んだ表面に引っ掛かることがなく、より容易にダクト101を通して蛇行させることができる、
サドル503。」


(イ)甲第2号証
甲第2号証には、以下の事項が記載されている。

a「本発明は各種ケーブル配設用本管からケーブルを分岐させるために分岐配管を形成する目的等で使用される分岐管継手に関し、特に合成樹脂製や金属製の分岐管継手に関するものである。」(1頁左下欄17行-同頁右下欄1行)

b「分岐管継手2はサドル部21と分岐管部22が一体的に形成され、サドル部21の頂部内面側には、該分岐管部22の根元部分に突出部26が突設される。区側においては分岐管部22の根元部分をサドル部21の内側へ陥没させて該突出部26を形成し、該突出部26は管軸方向の一方端(符号26aに示す部分)より管軸長手方向(符号26bに示す部分)にU字形に設けられる。なお上記突出部26は成形時に厚内部として一体形成されるものや、別に成形した部材をサドル部21の内面側に接着するもの等であっても良い。また該突出部26の形成される範囲は、少なくとも管軸方向の一方端でケーブルの接する部分(符号26aに示す部分)に配設することとし、貫通孔IAの周囲におけるその他の部分については任意に設けるもので良く、該貫通孔の全周に亘るものであっても良い。」(2頁右下欄11行-3頁左上欄7行)

以上総合すると、甲第2号証には、以下の技術事項(以下、「技術事項1」という。)が開示されていると認められる。

「分岐管継手において、分岐管部の根元部分の貫通孔の周囲にに突設される突出部26を、該貫通孔の全周に亘って設けること。」


(ウ)甲第3号証
甲第3号証には、以下の事項が記載されている。

a「第5図に斜視図として示した半円筒形の成形品は各々ゲートを仮想線で示す位置11に配設することにより成形される。」(3頁5欄3-6行)

b「第3、4、5図は各々本考案射出成形用金型による成形品の例を示す平面図と切断面及び斜面図である。」(3頁6欄22-24行)

c 図5より、半円筒型の成形品を射出成形用金型により成形する際の樹脂射出ゲートは、仮想線で示す位置11に示すように、周方向の中央部であって長さ方向の中間点、すなわち、成形品のほぼ中心位置に配設することが見て取れる。


(エ)甲第4号証
甲第4号証には、以下の事項が記載されている。

a「【0022】その後、図5のようにインナー部材7を鞍型の金型Aに設置する。このとき電熱線8が露出した面を金型面にセットする。あとは従来と同様、中央の穿孔穴を成形する芯金用金型B及び分岐管取出し部とサドル部他を成形する金型C,Dをそれぞれ閉合し、キャビティー部e内に溶融したポリエチレン樹脂などの熱可塑性樹脂を射出マンドレルが位置する射出ゲートfから射出することによってインナーとアウターを融合させて一体成形する。これによって電熱線8がサドル部3の内周面30に面して露出した電気融着式サドル継手を得ることが出来る。」(段落【0022】)

b 図5より、分岐管取出し部とサドル部他を有する合成樹脂製分岐管の成形に際し、分岐管のほぼ中心に位置する射出ゲートfから熱可塑性樹脂を射出するようにしていることが見て取れる。


(オ)甲第5号証
甲第5号証には、以下の事項が記載されている。

a「【0012】
(2) 分岐接続管10の製造工程
次に、分岐接続管10の接続工程について説明する。図2は分岐接続管10を形成する前の予備成型品である管体中間品10A(図3参照)を射出成形するための成形型40を説明する説明図である。成形型40は、上型41と、下型42と、第1中芯43と、第2中芯44とを備え、T字形のキャビティ45を形成している。キャビティ45は、主管本体21を形成するための第1部45aと、根元部31bを形成するための第2部45bと、接続端35を形成するための第3部45cと、低強度部32を形成するための第4部45dとから構成されている。
また、キャビティ45の各部には、射出成形機に接続されたゲートが接続されている。すなわち、第1部45aおよび第2部45bには、主ゲート47から分岐した第1ゲート47aが接続され、第3部45cは、主ゲート47から分岐した第2ゲート47bが接続されている。主ゲート47からは第1の樹脂材料が射出される。また、第4部45dには、副ゲート48が接続されている。副ゲート48は、第2の樹脂材料が射出される。
【0013】
管体中間品10Aを射出成形するには、まず、副ゲート48から第2の樹脂材料を、低強度部32を作成するための第4部45dに射出し、第2の樹脂材料が冷却固化する前に、第1ゲート47aおよび第2ゲート47bから第1の樹脂材料を射出する。第1ゲート47aおよび第2ゲート47bから射出された第1の樹脂材料は、第2の樹脂材料と接触すると、相溶性のある樹脂材料であるから溶着一体化する。これにより、離型することにより図3に示すT字形の管体中間品10Aが形成される。」(段落【0012】)

b 図2より、合成樹脂製分岐管を射出成形するに際し、分岐管の各部に溶融した樹脂が均等に行き渡るような位置に射出ゲートが設けられていることが見て取れる。

上記甲第3?5号証の記載及び図面、並びに技術常識を考慮すると、甲第3号証、甲第4号証、または甲第5号証には、以下の周知技術(以下、「周知技術」という。)が開示されていると認められる。

「射出成形する際の射出成形用金型のキャビティ内に合成樹脂を導入するゲートは、成形品のほぼ中央部に設けられること。」


(カ)甲第6号証
甲第6号証には、以下の事項が記載されている。

a「本発明はサドル鍔と、受口を有する管体とが一体となつた下水用支管の製法に関する。
一般に、下水用本管から分岐管を取出す際には、一端外周にサドル鍔を有し、他端部に拡径した受口を有する下水用支管が用いられている。」(1頁第1欄11-15行)


b「本発明では、まず第1段階の製造工程で第1図に示すように、管体1の一端外周にサドル鍔が突出した中間製品を成形する。この中間製品は、外型と内型とで構成するキヤビテイ内に溶融状態の熱可塑性樹脂を射出することによつて得られる。」(1頁2欄16-20行)

以上総合すると、甲第6号証には、以下の技術事項(以下、「技術事項2」という。)が開示されていると認められる。

「下水用本管から分岐管を取出す際に用いられる下水用支管において、管体1の一端外周にサドル鍔が突出すること。」

ウ 対比・判断
(ア)本件発明1について
本件発明1と、甲1発明を対比すると、両者は以下のとおりである。

a 甲1発明の「ダクト101」は、「光ファイバケーブルを搬送するための」ものでるから、本件発明1の「ケーブルを収容して保護するケーブル保護管の本管」に相当する。

b 甲1発明では「サドル503」の「ダクト101の半径とほぼ同じ半径を有する」「円弧部505」が「ダクト101」に配置され、「サドル503」の「円弧部505に鋭角に設けられたスリーブ部504」の「一端」には「管が取り付けられ」ることから、甲1発明の「円弧部505」、「スリーブ部504」、「管」、及び「サドル503」は、本件発明1の「本管の外面に密着して取り付けられるサドル部」、「サドル部の外面から突出し、前記サドル部を前記本管に取り付けた状態で前記本管の管軸に対して鋭角となる分岐角度を有する枝管部」、「分岐管」、及び「ケーブルを収容して保護するケーブル保護管の本管と分岐管とを接続する分岐管継手」に相当する。

b 甲1発明の「開口部」は、本件発明1の「サドル部の前記枝管部との連結部分に形成され、前記枝管部の内部と連通する開口」に相当する。

c 甲1発明の「隆起部506」は、「開口部の周縁にサドル503の円弧部505の内面から延在する」ものでるから、本件発明1の「サドル部の内面から突出し、前記開口の周縁に沿って環状に形成される環状突起」に相当する。


そうすると、両者は、

「ケーブルを収容して保護するケーブル保護管の本管と分岐管とを接続する分岐管継手であって、
前記本管の外面に密着して取り付けられるサドル部、
前記サドル部の外面から突出し、前記サドル部を前記本管に取り付けた状態で前記本管の管軸に対して鋭角となる分岐角度を有する枝管部、
前記サドル部の前記枝管部との連結部分に形成され、前記枝管部の内部と連通する開口、および
前記サドル部の内面から突出し、前記開口の周縁に沿って環状に形成される環状突起を備えた、
分岐管継手。」

の点で一致し、少なくとも次の点で相違する。

<相違点>
<相違点1>
本件発明1では、「当該分岐管継手を射出成形するときの射出成形用金型のキャビティ内に合成樹脂を導入したゲート跡部が、前記サドル部の周方向中央部であって、前記枝管部の分岐方向とは逆側の軸方向部分に形成されて」いるのに対して、甲1発明では、そのようなゲート跡部を有するか否か不明な点。

<相違点2>
本件発明1では、「前記環状突起の前記枝管部分岐方向側の外周面は、傾斜面によって形成され」、「前記本管の管軸に対する前記傾斜面の傾斜角度は、前記枝管部の分岐角度以下であってかつ前記本管の管軸に対して25°以上に設定され」ているのに対して、甲1発明では、「隆起部506」の外周面の形状は特定されていない点。

相違点2について検討する。
甲第6号証には、下水用本管から分岐管を取出す際に用いられる下水用支管において、管体1の一端外周にサドル鍔が突出する、という技術事項2が記載されており、管体1の外周にサドル鍔が突出するものであるから、サドル鍔に対する管体1の角度は、分岐管が取り付けられる側と、取り付けられない側では同一と認められる。
しかしながら、甲1発明は、円弧部505を隆起させて隆起部506を形成したものであり、隆起部506は、スリーブ504の形状とは別に開口102のサイズおよび形状に一致するように形成することによって、甲1発明では、「隆起部506は、平坦な内面を形成し、この平坦な内面は光ファイバケーブルを、任意の突出または窪んだ表面に引っ掛かることがなく、より容易にダクト101を通して蛇行させることができる」という効果を奏するものである。
そして、仮に、甲1発明において、スリーブ504の形状に合わせて隆起部506を形成するとすると、隆起部506が開口102のサイズおよび形状に一致しなくなり、上記効果を奏しなくなることから、甲1発明に技術事項2を適用することはできない。
また、他の甲第2?5号証には環状突起外周面の傾斜面に関する記載はない。

よって、上記相違点2に係る本件発明1の構成は、当業者が容易に採用し得たものではない。

したがって、本件発明1は、当業者が甲第1?6号証に基づいて容易に発明することができたものではない。

(イ)本件発明2について
本件発明2は、本件発明1に「前記環状突起は、前記サドル部を内面側に陥没させることなく当該サドル部に肉厚の大きい厚肉部を設けることによって形成され、前記環状突起を形成した部分における前記サドル部の外面は、円筒面をなすように形成され」る構成を付加したものであるから、本件発明2は、上記(ア)と同様の理由により、当業者が甲第1?6号証に基づいて容易に発明することができたものではない。


4.むすび
以上のとおりであるから、取消理由通知に記載した取消理由及び特許異議申立書に記載した特許異議申立理由によっては、本件請求項1及び2に係る特許を取り消すことはできない。
また、他に本件請求項1及び2に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケーブルを収容して保護するケーブル保護管の本管と分岐管とを接続する分岐管継手であって、
前記本管の外面に密着して取り付けられるサドル部、
前記サドル部の外面から突出し、前記サドル部を前記本管に取り付けた状態で前記本管の管軸に対して鋭角となる分岐角度を有する枝管部、
前記サドル部の前記枝管部との連結部分に形成され、前記枝管部の内部と連通する開口、および
前記サドル部の内面から突出し、前記開口の周縁に沿って環状に形成される環状突起を備え、
当該分岐管継手を射出成形するときの射出成形用金型のキャビティ内に合成樹脂を導入したゲート跡部が、前記サドル部の周方向中央部であって、前記枝管部の分岐方向とは逆側の軸方向部分に形成されており、
前記環状突起の前記枝管部分岐方向側の外周面は、傾斜面によって形成され、
前記本管の管軸に対する前記傾斜面の傾斜角度は、前記枝管部の分岐角度以下であってかつ前記本管の管軸に対して25°以上に設定される、分岐管継手。
【請求項2】
ケーブルを収容して保護するケーブル保護管の本管と分岐管とを接続する分岐管継手であって、
前記本管の外面に密着して取り付けられるサドル部、
前記サドル部の外面から突出し、前記サドル部を前記本管に取り付けた状態で前記本管の管軸に対して鋭角となる分岐角度を有する枝管部、
前記サドル部の前記枝管部との連結部分に形成され、前記枝管部の内部と連通する開口、および
前記サドル部の内面から突出し、前記開口の周縁に沿って環状に形成される環状突起を備え、
当該分岐管継手を射出成形するときの射出成形用金型のキャビティ内に合成樹脂を導入したゲート跡部が、前記サドル部の周方向中央部であって、前記枝管部の分岐方向とは逆側の軸方向部分に形成されており、
前記環状突起は、前記サドル部を内面側に陥没させることなく当該サドル部に肉厚の大きい厚肉部を設けることによって形成され、
前記環状突起を形成した部分における前記サドル部の外面は、円筒面をなすように形成され、
前記環状突起の前記枝管部分岐方向側の外周面は、傾斜面によって形成され、
前記本管の管軸に対する前記傾斜面の傾斜角度は、前記枝管部の分岐角度以下であってかつ前記本管の管軸に対して25°以上に設定される、分岐管継手。
【請求項3】
ケーブルを収容して保護するケーブル保護管の本管と分岐管とを接続する分岐管継手であって、
前記本管の外面に密着して取り付けられるサドル部、
前記サドル部の外面から突出し、前記サドル部を前記本管に取り付けた状態で前記本管の管軸に対して鋭角となる分岐角度を有する枝管部、
前記サドル部の前記枝管部との連結部分に形成され、前記枝管部の内部と連通する開口、および
前記サドル部の内面から突出し、前記開口の周縁に沿って環状に形成される環状突起を備え、
当該分岐管継手を射出成形するときの射出成形用金型のキャビティ内に合成樹脂を導入するゲートは、前記サドル部の周方向中央部であって、前記枝管部の分岐方向とは逆側の軸方向部分に設けられ、
前記環状突起は、前記サドル部を内面側に陥没させることなく当該サドル部に肉厚の大きい厚肉部を設けることによって形成され、
前記環状突起を形成した部分における前記サドル部の外面は、円筒面をなすように形成され、
前記環状突起の前記枝管部分岐方向側の外周面は、傾斜面によって形成され、
前記本管の管軸に対する前記傾斜面の傾斜角度は、前記枝管部の分岐角度以下であってかつ前記本管の管軸に対して25°以上に設定され、
前記環状突起の前記枝管部の分岐方向と逆側の部分は、内周面基端部から頂上部にかけて、前記枝管部の鈍角側部分の内面と同じ曲率半径で湾曲するように形成される、分岐管継手。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2017-03-07 
出願番号 特願2014-36102(P2014-36102)
審決分類 P 1 652・ 537- YAA (H02G)
P 1 652・ 121- YAA (H02G)
P 1 652・ 853- YAA (H02G)
最終処分 維持  
前審関与審査官 北嶋 賢二石坂 知樹  
特許庁審判長 新川 圭二
特許庁審判官 山澤 宏
千葉 輝久
登録日 2015-12-18 
登録番号 特許第5855148号(P5855148)
権利者 株式会社クボタケミックス
発明の名称 分岐管継手  
代理人 山田 義人  
代理人 山田 義人  

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