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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 H04N
審判 査定不服 特17条の2、3項新規事項追加の補正 特許、登録しない。 H04N
管理番号 1330502
審判番号 不服2016-4032  
総通号数 213 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2017-09-29 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2016-03-16 
確定日 2017-07-12 
事件の表示 特願2014-534760「コーディングされたマルチメディアデータのネットワークストリーミング中の表現の切り替え」拒絶査定不服審判事件〔平成25年 4月11日国際公開、WO2013/052774、平成26年12月18日国内公表、特表2014-534684〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 経緯
1 経緯
本件出願は、2012年(平成24年)10月5日(パリ条約による優先権主張外国庁受理2011年10月5日、米国、2012年10月4日、米国)を国際出願日とする出願であって、その手続の経緯は、以下のとおりである。

平成26年 5月13日:手続補正
平成27年 3月 5日:手続補正
平成27年 4月24日:拒絶理由の通知
平成27年 8月12日:手続補正
平成27年11月 5日:拒絶査定
平成27年11月17日:拒絶査定の謄本の送達
平成28年 3月16日:拒絶査定不服審判の請求
平成28年 3月16日:手続補正

2 査定の概要
原査定の理由は、概略、次のとおりである。

[査定の理由]
請求項33?52に係る発明は、下記の刊行物に記載された発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

引用文献1:国際公開第2011/111987号
引用文献2:高田久靖・笠原久嗣共著、インターネットにおけるビデオストリーミング技術、電子情報通信学会技術研究報告、日本、社団法人電子情報通信学会、1998年10月23日、第98巻、第364号、p.11-17
(なお、引用文献2は、請求項36、41、46、51に対して引用された文献である。)

第2 補正却下の決定
平成28年3月16日付けの手続補正について次のとおり決定する。

[補正却下の決定の結論]
平成28年3月16日付けの手続補正を却下する。

[理由]
1 補正の内容
平成28年3月16日付けの手続補正(以下「本件補正」という。)は、特許請求の範囲についてする補正であって、そのうち、請求項33についての補正は、次のとおりである(下線は補正箇所を示す)。

補正前の請求項33
「マルチメディアコンテンツのビデオデータをストリーミングする方法であって、
前記マルチメディアコンテンツの複数の表現を受信することであって、前記表現が、前記それぞれの表現の切替点の間隔を表す切替点間隔情報を含む、受信することと、
クライアントデバイスからの要求に応答して、前記表現のうちの第1の表現のビデオデータを前記クライアントデバイスに送信することと、
前記第1の表現とは異なる前記表現のうちの第2の表現中の切替点の間の再生時間に少なくとも等しい再生時間を有する前記第1の表現からのある量のビデオデータを送信した後で、前記表現のうちの前記第2の表現のビデオデータを前記クライアントデバイスに送信することであって、前記表現のうちの前記第2の表現の切替点の前記間隔が、前記表現のうちの前記第1の表現の切替点の前記間隔より短い、送信することとを備える、方法。」

を、次のとおり補正後の請求項33にする補正である。

「マルチメディアコンテンツのビデオデータをストリーミングする方法であって、
前記マルチメディアコンテンツの複数の表現を受信することであって、前記表現が、前記それぞれの表現の切替点の間隔を表す切替点間隔情報を含む、受信することと、
クライアントデバイスからの要求に応答して、前記表現のうちの第1の表現のビデオデータを前記クライアントデバイスに送信することと、
前記第1の表現とは異なる前記表現のうちの第2の表現中の切替点の間の再生時間に少なくとも等しい再生時間を有する前記第1の表現からのある量のビデオデータを送信した後で、前記表現のうちの前記第2の表現のビデオデータを前記クライアントデバイスに送信することであって、前記表現のうちの前記第1の表現の切替点の前記間隔が、前記表現のうちの前記第2の表現の切替点の前記間隔より短い、送信することとを備え、
前記受信することは、所定のビットレートと第1のバッファンリング期間を有する前記第1の表現を選択し、前記第1の表現のデータをバッファリングし、前記所定のビットレートと、前記第1のバッファリング期間よりも長い第2のバッファンリング期間を有する前記第2の表現へ前記第1の表現を切り替えることを含む、
方法。」

2 新規事項
補正後の請求項33における「前記受信することは、所定のビットレートと第1のバッファンリング期間を有する前記第1の表現を選択し、前記第1の表現のデータをバッファリングし、前記所定のビットレートと、前記第1のバッファリング期間よりも長い第2のバッファンリング期間を有する前記第2の表現へ前記第1の表現を切り替えることを含む」は、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載された事項の範囲内においてされたものとは認められない。
詳細は、以下のとおりである。

補正後の請求項33を分説すると次のとおりである。この発明を以下「補正後発明」という。

(A)マルチメディアコンテンツのビデオデータをストリーミングする方法であって、
(B)前記マルチメディアコンテンツの複数の表現を受信することであって、前記表現が、前記それぞれの表現の切替点の間隔を表す切替点間隔情報を含む、受信することと、
(C)クライアントデバイスからの要求に応答して、前記表現のうちの第1の表現のビデオデータを前記クライアントデバイスに送信することと、
(D-1)前記第1の表現とは異なる前記表現のうちの第2の表現中の切替点の間の再生時間に少なくとも等しい再生時間を有する前記第1の表現からのある量のビデオデータを送信した後で、前記表現のうちの前記第2の表現のビデオデータを前記クライアントデバイスに送信することであって、
(D-2)前記表現のうちの前記第1の表現の切替点の前記間隔が、前記表現のうちの前記第2の表現の切替点の前記間隔より短い、
(D-3)送信することとを備え、
(E)前記受信することは、所定のビットレートと第1のバッファンリング期間を有する前記第1の表現を選択し、前記第1の表現のデータをバッファリングし、前記所定のビットレートと、前記第1のバッファリング期間よりも長い第2のバッファンリング期間を有する前記第2の表現へ前記第1の表現を切り替えることを含む、
(F)方法。

((A)?(F)は、当審で付与した。以下各構成要件を「構成要件A」等という。)

構成要件A?D-3は、「マルチメディアコンテンツのビデオデータをストリーミングする方法」であり、サーバデバイスにおける方法であると認められる。
一方、構成要件Eは、「前記受信することは」として、構成要件Bの「受信する」ことを、さらに限定しているが、構成要件Eは、「データをバッファリング」するものであって、願書に最初に添付した明細書の段落【0125】、【0147】?【0149】、【0160】等の記載を参酌すると、「データをバッファリング」するものは、クライアントデバイスである。
さらに、構成要件A?Dにより、サーバデバイスは、クライアントデバイスに、複数の表現されたマルチメディアコンテンツの内の1つの表現を送信するものであり、サーバデバイスがマルチメディアコンテンツの複数の表現を受信する際に、データをバッファリングして、切り替えることは、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載も示唆もされておらず、自明のことも認められない。
したがって、請求項33に係る補正を含む本件補正は、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものでなく、特許法第17条の2第3項の規定に違反している。

3 まとめ
したがって、本件補正は、特許法第17条の2第3項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。
よって、補正却下の決定の結論のとおり決定する。

第3 本願発明について
1 本願発明
平成28年3月16日付けの手続補正は、上記のとおり却下されたので、本願の請求項1?52に係る発明は、平成26年5月13日付け、平成27年3月5日付け、平成27年8月12日付け手続補正により補正された特許請求の範囲、明細書及び図面の記載からみて、その特許請求の範囲の請求項1?52に記載した事項により特定されるとおりのものであるところ、請求項33に係る発明は、次のとおりのものである。

「マルチメディアコンテンツのビデオデータをストリーミングする方法であって、
前記マルチメディアコンテンツの複数の表現を受信することであって、前記表現が、前記それぞれの表現の切替点の間隔を表す切替点間隔情報を含む、受信することと、
クライアントデバイスからの要求に応答して、前記表現のうちの第1の表現のビデオデータを前記クライアントデバイスに送信することと、
前記第1の表現とは異なる前記表現のうちの第2の表現中の切替点の間の再生時間に少なくとも等しい再生時間を有する前記第1の表現からのある量のビデオデータを送信した後で、前記表現のうちの前記第2の表現のビデオデータを前記クライアントデバイスに送信することであって、前記表現のうちの前記第2の表現の切替点の前記間隔が、前記表現のうちの前記第1の表現の切替点の前記間隔より短い、送信することとを備える、方法。」

ここで、「前記表現のうちの前記第2の表現の切替点の前記間隔が、前記表現のうちの前記第1の表現の切替点の前記間隔より短い」の記載について検討する。
請求項34の「前記第2の表現の前記切替点の各々が前記第1の表現の前記切替点の1つの時間的位置に対応する時間的位置で発生するように、」の記載、請求項35の「前記表現のうちの前記第2の表現の前記切替点が、前記表現のうちの前記第1の表現の前記切替点のサブセットを備える」の記載、明細書の段落【0131】?【0138】の記載、図5の記載等を参酌すれば、「前記表現のうちの前記第2の表現の切替点の前記間隔が、前記表現のうちの前記第1の表現の切替点の前記間隔より短い」との記載は、「前記表現のうちの前記第1の表現の切替点の前記間隔が、前記表現のうちの前記第2の表現の切替点の前記間隔より短い」の記載の誤記と認められる(下線は強調のために付与した。)。
また、この点を、請求人は、審判請求書において、誤記と認めている。

したがって、請求項33に係る発明は、次のとおりのものと認められる(この発明を以下「本願発明」という。)。

(本願発明)
(A)マルチメディアコンテンツのビデオデータをストリーミングする方法であって、
(B)前記マルチメディアコンテンツの複数の表現を受信することであって、前記表現が、前記それぞれの表現の切替点の間隔を表す切替点間隔情報を含む、受信することと、
(C)クライアントデバイスからの要求に応答して、前記表現のうちの第1の表現のビデオデータを前記クライアントデバイスに送信することと、
(D-1)前記第1の表現とは異なる前記表現のうちの第2の表現中の切替点の間の再生時間に少なくとも等しい再生時間を有する前記第1の表現からのある量のビデオデータを送信した後で、前記表現のうちの前記第2の表現のビデオデータを前記クライアントデバイスに送信することであって、
(D-2)前記表現のうちの前記第1の表現の切替点の前記間隔が、前記表現のうちの前記第2の表現の切替点の前記間隔より短い、
(D-3)送信することとを備える、
(F)方法。

((A)?(F)は当審で付与した。なお、上記補正後発明と同じ構成要件には、同じ記号を付与した。各構成要件を「構成要件A」等という。)

2 引用文献1の記載及び引用文献1に記載された発明
(1)引用文献1の記載
原査定の拒絶の理由に引用された国際公開2011/111987号(上記引用文献1)には、図面と共に次に掲げる事項が記載されている(下線は当審で付与した。訳は引用文献1の公表特許公報である特表2013-521696号公報による。訳の後に当該公表特許公報の段落番号を記す。)。

「Technical Field
[1]The present invention relates generally to an apparatus and method for playing media content data, and more particularly, to a media content playing apparatus and method for minimizing delays in an X-speed play function (where X is a specific number) and a random access function regarding play of media content data received from a data communication network.」
(訳:技術分野
[1]本発明は、メディアコンテンツデータ再生装置及び方法に関し、特に、データ通信ネットワークから受信したメディアコンテンツデータの再生に関する倍速機能(X-speed play function)(ここで、Xは特定の数字)及びランダムアクセス(Random Access)機能の遅延を最小化するメディアコンテンツデータ再生装置及び方法に関する。〈【0001】〉)

「[2] In general, methods for accessing a variety of media content services over a data communication network may be roughly classified into a download method and a streaming method. The media content services refer to services provided by various types of digital media data, such as broadcasts, movies, and music. Herein, “digital media data” refers to digital information constituting associated media content, such as videos, sounds, scenes, etc.」
(訳:[2]通常、データ通信網を通して様々なメディアコンテンツサービス(media contents service)にアクセスする方法は、ダウンロード(download)方式及びストリーミング(streaming)方式に大別することができる。このメディアコンテンツサービスは、放送、映画、及び音楽のような様々なタイプのディジタルメディアデータ(digital media data)により提供されるサービスを意味する。この時、“ディジタルメディアデータ”は、映像、音響、場面(scene)などのような関連するメディアコンテンツを構成するディジタル情報を意味する。〈【0002】〉)

「[32] In every coding scheme, generally, the first screen is coded with an I frame, while the succeeding screens undergo coding with P frames or B frames, in order to reduce a bit rate. However, in the case where only P frames and B frames continuously exist, once an error occurs while the P or B frames are being decoded in a reception side, successive errors may occur. In this case, if a user requests a random access to a specific frame, decoding for a precise random access to the frame may be difficult to perform.
[33] Therefore, an I frame is periodically inserted between the consecutive P and B frames, which is called ‘intra-refresh’. The number of frames between an arbitrary I frame and its next I frame is called a Group of Picture (GOP). In the example of FIG. 1, a GOP value is 9.」
(訳:[32]また、すべての符号化方式において、一般的に、1番目の画面はIフレームで符号化され、その次の画面は、Pフレーム又はBフレームで符号化されることによりビット率を減少させることができる。しかしながら、Pフレーム及びBフレームだけが連続して存在する場合には、受信側で復号化される時にP又はBフレームにエラーが発生すると、連続したエラーが発生する可能性がある。この場合に、ユーザが特定のフレームに対するランダムアクセスをリクエストする場合に、対応するフレームに対する正確なランダムアクセスのためのデコードが実行されることが難しい場合がある。〈【0029】〉
[33]したがって、Iフレームは、連続したPフレームとBフレームとの間で周期的に挿入され、これは、“イントラリフレッシュ(Intra-Refresh)”と呼ばれる。任意のIフレームとその次のIフレームとの間のフレームの個数をGOP(Group of Picture)と呼ぶ。図1の例では、GOP値が9である。〈【0030】〉)

「[38] Regarding X-speed play with normal-mode data, when the normal-mode data undergoes X-speed play, only I frames are decoded for fast play, making it difficult to efficiently support the X-speed play function for X=non-integer (e.g., 1.2 or 0.4), rather than for X=integer (e.g., 1 and 2).」
(訳:[38]また、一般モードデータを用いて倍速再生を実行する場合について、一般モードデータの倍速再生を行う場合に高速再生のためにIフレームだけを復号化[公表特許公報の「符号化」は誤記]する。したがって、整数倍(例えば、1倍及び2倍)の倍速再生よりむしろ倍速再生(例えば、1.2倍速又は0.4倍速)機能を効率的にサポートすることが難しい。〈【0035】〉)

「[40] FIG. 3 illustrates a block diagram of a media content playing apparatus according to an embodiment of the present invention.
[41] Referring to FIG. 3, a client 350 is connected to an external server 300 over a communication network (not shown). The client 350 is a device for playing, in real time, media content data received from the server 300 by the streaming or download method, or for recording parts of the received media content data in a storage 357, analyzing the stored media content data, and playing the analyzed media content data. The client 350 may include Digital TeleVisions (DTVs), personal computers, Digital Versatile Disc (DVD) players, etc.
[42] Although the client 350 illustrated in FIG. 3 is adapted to store media content data in an embodiment of the present invention, this configuration does not limit the present invention thereto, and the client 350 may have only the function of playing media content data in real time, without the storage function in accordance with embodiments of the present invention. The communication network connecting the client 350 to the server 300 includes any wired/wireless communication networks.
[43] The server 300 may be managed by a broadcasting station, a telecommunication operator, a film producer, or a private content provider. The server 300 may store various complex media content data, such as audio data, video data, text data, image data, etc., and metadata therefore.」
(訳:[40]図3は、本発明の実施形態によるメディアコンテンツデータ再生装置の内部構成を示すブロック図である。〈【0037】〉
[41]図3を参照すると、クライアント350は、通信網(図示せず)を通して外部サーバ300に接続される。クライアント350は、ストリーミング方式又はダウンロード方式によりサーバ300から受信したメディアコンテンツデータを実時間で再生するか、又は受信したメディアコンテンツデータのパーツを格納部357に記録し、格納されたメディアコンテンツデータを分析し、分析されたメディアコンテンツデータを再生する装置である。クライアント350は、ディジタルテレビジョン(Digital TeleVisions:DTVs)、パーソナルコンピュータ、ディジタル多用途ディスク(Digital Versatile Disc:DVD)プレーヤーなどを含む。〈【0038】〉
[42]本発明の実施形態において、図3に示すクライアント350がメディアコンテンツデータを格納する機能を実行することができるが、本発明はこのような構成に限定されず、クライアント350は、本発明の実施形態に従って格納機能なしにメディアコンテンツデータを実時間で再生する機能だけを実行してもよい。クライアント350をサーバ300に接続する通信網は、任意の有線又は無線通信ネットワークを含む。〈【0039】〉
[43]サーバ300は、放送局、通信オペレータ、映画製作者、又はプライベートコンテンツプロバイダーが運営する。サーバ300は、オーディオデータ、ビデオデータ、テキストデータ、イメージデータなど及びこれらに対するメタデータのような各種複合メディアコンテンツデータを格納する。〈【0040】〉)

「[50] For example, if the media content data includes ‘normal-mode data’ for the normal play mode and ‘trick-mode data’ for the X-speed play mode or the random access mode, and the X-speed play mode is selected, then the controller 353 may select the trick-mode data and provide the trick-mode data to the decoder 361.」
(訳:[50]例えば、メディアコンテンツデータが一般再生モードのための“一般モードデータ”及び倍速再生モード又はランダムアクセスモードのための“トリックモードデータ”を含み、倍速再生モードが選択される場合に、制御器353は、トリックモードデータを選択し、これをデコーダ361に提供することができる。〈【0047】〉)

「[68] As previously stated herein, the normal-mode data is data available in the normal play mode, while the trick-mode data is data available in the X-speed play mode or the random access mode. According to embodiments of the present invention, the trick-mode data is generally configured to be 1/4 times or 1/N (where N is several tens, i.e., 10, 20, 30, etc.) times the normal-mode data in size, and the GOP value of the trick-mode data is also set smaller than that the GOP value of the normal-mode data, increasing the frequency of I frames (or the number of occurrences of I frames). In other words, the trick-mode data has an overall lower amount of data than the normal-mode data, while I frames of the trick-mode data appear more frequently than I frames of normal-mode data. Therefore, use of the trick-mode data increases the speed of transmission/reception and decoding, compared with use of normal-mode data. As a result, the time delay in the X-speed play and random access is decreased, and enables a user to obtain precise playback and/or search of media data. According to embodiments of the present invention, the normal-mode data may still be played in either of the X-speed play mode or the random access mode, while the trick-mode data may be played in the normal play mode. However, it is assumed herein that the user will elect to use the normal-mode data in the normal play mode, and the trick-mode data in the X-speed play mode or the random access mode.
[69] FIG. 5(a) illustrates normal-mode data with GOP=9, and FIG. 5(b) illustrates trick-mode data with GOP=3. The trick-mode data in FIG. 5(b) is smaller than the normal-mode data in FIG. 5(a) in terms of both the GOP value and the data size.」
(訳:[68]上述したように、一般モードデータは、一般再生モードで使用可能なデータであり、トリックモードデータは、倍速再生モード又はランダムアクセスモードの時に使用可能なデータである。本発明の実施形態によると、トリックモードデータは、通常に、一般モードデータに比べて1/4倍又は1/N(ここで、Nは、数十、すなわち、10、20、30などである)のサイズで設定され、トリックモードデータのGOP値も一般モードデータのGOP値より小さく設定されることによりIフレームの回数(すなわち、Iフレームの発生の回数)が増加する。言い換えれば、トリックモードデータは、一般モードデータの量より全体的に少ない量を有し、トリックモードデータのIフレームは、一般モードデータのIフレームよりさらに頻繁に現れる。したがって、トリックモードデータの使用は、一般モードデータの使用に比べて送受信及びデコードの速度を増加させる。結果的に、倍速再生及びランダムアクセスの時の遅延時間が減少し、ユーザがメディアデータの正確な再生及び/又は探索を行うことができる。本発明の実施形態に従って、一般モードデータもやはり倍速再生モード又はランダムアクセスモードで再生されることができ、トリックモードデータも一般再生モードで再生されることができる。しかしながら、ここでは、ユーザが一般モードデータを一般再生モードの時に使用し、トリックモードデータを倍速再生モード又はランダムアクセスモードで使用することを選択するものと仮定する。〈【0064】〉
[69]図5の(a)は、GOP=9である一般モードデータを示し、図5の(b)は、GOP=3であるトリックモードデータを示す。図5の(b)のトリックモードデータは、GOP値及びデータサイズの観点で図5の(a)の一般モードデータより小さい。〈【0065】〉)

「[84] FIGs. 11(a) and 11(b) illustrate a media content playing method according to another embodiment of the present invention.
[85] In the example of FIGs. 11(a) and 11(b), a user has chosen not to play normal-mode data in an X-speed play mode or a random access mode. While trick-mode data is played in the X-speed play mode or random access mode, if the user requests switching from the X-speed play mode or random access mode to the normal mode, the client performs mode switching and plays the trick-mode data in the normal mode according to an embodiment of the present invention. FIG. 11(a) illustrates normal-mode data, while FIG. 11(b) illustrates trick-mode data.
[86] As assumed above, the client 350 is playing media content using the trick-mode data (as shown in FIG. 11(b)) in the X-speed play mode or random access mode. While the trick-mode data (as shown in FIG. 11(b)) is played, if the user requests switching to the normal mode at a time 1001, the client 350 stops playback of the trick-mode data (i.e., trick play) and playback the normal-mode data (FIG. 11(a)) at the time 1001. In this case, however, because decoding of the normal-mode data starts beginning from an I frame as described above, a time difference occurs between an end time 1001 of the trick play and a first I frame 1003 in the normal-mode data after the end time 1001 of the trick play, resulting in a delay time. No content is played during this delay time.
[87] According to another embodiment of the present invention, to ensure continuous content play for the delay time, the existing trick-mode data is used to continue playback during this delay time. More specifically, during the time period between the end time 1001 of the trick play and the first I frame 1003 in the normal-mode data, frames 1005 of the trick-mode data are decoded in order of I==>P==>P frames. Thereafter, if reception of the first I frame 1003 in the new GOP period in the normal-mode data is completed, the normal-mode data is decoded to play content.」
(訳:[84]図11の(a)及び図11の(b)は、本発明の他の実施形態によるメディアコンテンツ再生方法を示す図である。〈【0080】〉
[85]図11の(a)及び図11の(b)の例において、ユーザは、一般モードデータを倍速再生モード又はランダムアクセスモードで再生しないことを選択した場合を前提とする。トリックモードデータが倍速再生モード又はランダムアクセスモードで再生されている間に、ユーザが倍速再生モード又はランダムアクセスモードから一般モードへの切り替えをリクエストする場合に、クライアントは、本発明の実施形態によるモード切り替えを実行し、一般モードでトリックモードデータを再生する。図11の(a)は一般モードデータを示し、図11の(b)はトリックモードデータを示す。〈【0081】〉
[86]この前提に従って、クライアント350は、倍速再生モード又はランダムアクセスモードでトリックモードデータ(図11の(b)に示すように)を用いてメディアコンテンツを再生する。トリックモードデータ(図11の(b)に示すように)が再生されている間に、ユーザが時点1001で一般モードへの切り替えをリクエストする場合に、クライアント350は、時点1001でトリックモードデータの再生(すなわち、トリック再生)を中断し、一般モードデータ(図11の(a))を再生する。しかしながら、この場合に、上述したように、一般モードデータの復号化をIフレームから開始するために、トリック再生の終了時点1001とトリック再生の終了時点1001の後の一般モードデータでの1番目のIフレーム1003との間で時間差が発生し、これにより遅延時間が生じる。この遅延時間の間にはコンテンツが再生されない。〈【0082】〉
[87]本発明の他の実施形態によると、遅延時間の間に連続したコンテンツ再生を保証するために、このような遅延時間の間に既存のトリックモードデータを用いて連続した再生を行う。すなわち、トリック再生の終了時点1001と一般モードデータでの1番目のIフレーム1003との間の時間期間の間に、トリックモードデータのフレーム1005は、I==>P==>Pフレームの順序にデコードされる。その後に、一般モードデータで新たなGOP期間内の1番目のIフレーム1003の受信が完了する場合に、対応する一般モードデータをデコードすることによりコンテンツを再生する。〈【0083】〉)





(2)引用文献1に記載された発明
引用文献1には、「データ通信ネットワークから受信したメディアコンテンツデータの再生」(段落[1])が記載されており、「一般再生モード」と「倍速再生モード又はランダムアクセスモード」がある(段落[68])。
クライアントは、ストリーミング方式によりサーバから受信したメディアコンテンツデータを実時間で再生する(段落[41])。
一般モードデータは、一般再生モードで使用可能なデータであり、トリックモードデータは、倍速再生モード又はランダムアクセスモードの時に使用可能なデータであって(段落[68])、例として、GOP=9である一般モードデータと、GOP=3であるトリックモードデータが記載されている(段落[69])。
段落[84]?[87]には、クライアントにおいて、倍速再生モード又はランダムアクセスモードから一般再生モードへ切り替える動作が記載されており、その動作は次のとおりである。
トリックモードデータが再生されている間に、ユーザが倍速再生モード又はランダムアクセスモードから一般再生モードへの切り替えをリクエストする場合に、トリック再生の終了時点1001と一般モードデータでの1番目のIフレーム1003との間の時間期間の間に、トリックモードデータのフレーム1005は、I==>P==>Pフレームの順序にデコードされる。その後に、一般モードデータで新たなGOP期間内の1番目のIフレーム1003の受信が完了する場合に、対応する一般モードデータをデコードすることによりコンテンツを再生する(段落[86]?[87]、[Fig.11])。
上記のクライアントにおける倍速再生モード又はランダムアクセスモードから一般再生モードへ切り替える動作を、サーバの動作としてみると次のとおりである。
まず、トリックモードデータが再生されていることを前提としているので、トリックモードデータは、クライアントからリクエストされ、クライアントに送信されていることは明らかである。すなわち、サーバは、『クライアントからリクエストされ、トリックモードデータをクライアントに送信する。』
ユーザが一般再生モードへの切り替えをリクエストすると、トリック再生終了時点より後ろの新たなGOPの一般モードデータをサーバはクライアントに送信する。この際、クライアントは、新たなGOPの一般モードデータを受信するまで、トリックモードデータを再生するから、当該トリックモードデータは、新たなGOPの一般モードデータよりも先にサーバから送信されるものである。すなわち、サーバは、『クライアントから一般再生モードへの切り替えをリクエストされると、トリック再生終了時点より後ろの新たなGOPの一般モードデータを、クライアントに送信することであって、新たなGOPの一般モードデータの始まる時点までのトリックモードデータは、新たなGOPの一般モードデータよりも先にサーバから送信されるものである』。

段落[32]?[33]、[38]によると、データはGOP単位であり、1番目はIフレームであって、高速再生のためにIフレームを用いるから、Iフレームは、切替点といえる。
トリックモードデータにおけるIフレームとIフレームとの間隔は、一般モードデータにおける当該間隔より短い(段落[69]、図11)。すなわち、『トリックモードデータにおける切替点と切替点との間隔は、一般モードデータにおける当該間隔より短い』。

「“ディジタルメディアデータ”は、映像、音響、場面(scene)などのような関連するメディアコンテンツを構成するディジタル情報を意味する」(段落[2])から、メディアコンテンツデータをストリーミングすることは、『メディアコンテンツのビデオデータをストリーミングする』ことといえる。

引用文献1に記載された、サーバがクライアントにメディアコンテンツのビデオデータをストリーミングする動作を、方法の発明として認定すると、次のとおりである。以下この発明を「引用発明」という。

(引用発明)
(a)メディアコンテンツのビデオデータをストリーミングする方法であって、
(b)クライアントからリクエストされ、トリックモードデータをクライアントに送信することと、
(c)クライアントから一般再生モードへの切り替えをリクエストされると、トリック再生終了時点より後ろの新たなGOPの一般モードデータを、クライアントに送信することであって、新たなGOPの一般モードデータの始まる時点までのトリックモードデータは、新たなGOPの一般モードデータよりも先にサーバから送信されるものである、当該新たなGOPの一般モードデータをクライアントに送信することを備え、
(d)トリックモードデータにおける切替点と切替点との間隔は、一般モードデータにおける間隔よりも短い、
(e)方法。

((a)?(e)は、引用発明の構成を区別するために付与した。以下各構成を「構成a」等という。)

3 対比
(1)本願発明と引用発明との対比
本願発明と引用発明とを対比する。

ア 構成要件Aと構成aとを対比する。
引用発明の「メディアコンテンツ」は、本願発明の「マルチメディアコンテンツ」に相当する。
したがって、本願発明と引用発明とは、「マルチメディアコンテンツのビデオデータをストリーミングする方法」として一致する。

イ 構成要件Bについて
引用発明は、「前記マルチメディアコンテンツの複数の表現を受信することであって、前記表現が、前記それぞれの表現の切替点の間隔を表す切替点間隔情報を含む、受信すること」を備えておらず、本願発明と相違する。
すなわち、引用発明が「前記マルチメディアコンテンツの複数の表現を受信すること」を備えておらず、「前記表現が、前記それぞれの表現の切替点の間隔を表す切替点間隔情報を含む」ものでない点で、本願発明と相違する。

ウ 構成要件Cと構成bとを対比する。
引用発明の「クライアント」は、本願発明の「クライアントデバイス」に相当する。
引用発明の「トリックモードデータ」は、トリック再生のためのデータであり、トリックモードデータはメディアコンテンツの表現といえるから、「第1の表現のビデオデータ」といい得る。
また、引用発明の「クライアントからリクエストされ」は、引用発明の「クライアントデバイスからの要求に応答して」に相当する。
したがって、本願発明と引用発明とは、「クライアントデバイスからの要求に応答して、第1の表現のビデオデータを前記クライアントデバイスに送信すること」を備える点で共通する。
しかしながら、上記イの相違点に伴い、「第1の表現」が、本願発明においては、「前記表現のうちの」第1の表現であるのに対し、引用発明においては、「前記表現のうちの」第1の表現ではない点で相違する。

エ 構成要件D-1、D-3と構成c、dとを対比する。
引用発明の「一般モードデータ」は、一般再生モードの再生、すなわち通常の再生のためのデータであり、一般モードデータはメディアコンテンツの表現といえるから、「第2の表現のビデオデータ」といい得る。
引用発明は、「新たなGOPの一般モードデータの始まる時点までのトリックモードデータは、新たなGOPの一般モードデータよりも先にサーバから送信されるものであ」り、構成dのように、「トリックモードデータにおける切替点と切替点との間隔は、一般モードデータにおける間隔よりも短い」ものであり、Fig.11をみると、一般モードデータの切替点(Iフレーム)の間の再生時間に等しい再生時間を有するトリックモードデータ(Fig.11(b)の最初のIフレームから1005で示されている最後のPフレーム)は、トリック再生終了時点1001より後ろの新たなGOPの一般モードデータ(Fig.11(a)の1003で示されているIフレーム以降の一般モードデータ)より、先に送信されるものである。すなわち、引用発明は、「前記第1の表現とは異なる前記第2の表現中の切替点の間の再生時間に少なくとも等しい再生時間を有する前記第1の表現からのある量のビデオデータを送信した後で、前記表現のうちの前記第2の表現のビデオデータを前記クライアントデバイスに送信する」ものといえる。
したがって、本願発明と引用発明とは、「前記第1の表現とは異なる前記表現のうちの第2の表現中の切替点の間の再生時間に少なくとも等しい再生時間を有する前記第1の表現からのある量のビデオデータを送信した後で、前記表現のうちの前記第2の表現のビデオデータを前記クライアントデバイスに送信すること」を備える点で共通する。
しかしながら、上記イの相違点に伴い、「第2の表現」が、本願発明においては、「前記表現のうちの」第2の表現であるのに対し、引用発明においては、「前記表現のうちの」第2の表現でない点で相違する。

オ 構成D-2と構成dとを対比する。
引用発明の「トリックモードデータにおける切替点と切替点との間隔」、
「一般モードデータにおける間隔」は、それぞれ、本願発明の「第1の表現の切替点の間隔」、「前記第2の表現の切替点の間隔」に相当する。
したがって、本願発明と引用発明とは、「前記第1の表現の切替点の間隔が、前記第2の表現の切替点の間隔より短い」点で共通する。
しかしながら、上記イの相違点に伴い、「前記第1の表現」「前記第2の表現」「間隔」が、それぞれ、本願発明においては、「前記表現のうちの」前記第1の表現、「前記表現のうちの」前記第2の表現、「前記」間隔であるのに対し、引用発明においては、「前記表現のうちの」前記第1の表現、「前記表現のうちの」前記第2の表現、「前記」間隔でない点で相違する。

カ 構成要件Fと構成eとを対比すると、「方法」として一致する。

(2)一致点、相違点
以上のとおりであるから、一致点、相違点は次のとおりである。

(一致点)
マルチメディアコンテンツのビデオデータをストリーミングする方法であって、
クライアントデバイスからの要求に応答して、第1の表現のビデオデータを前記クライアントデバイスに送信することと、
前記第1の表現とは異なる第2の表現中の切替点の間の再生時間に少なくとも等しい再生時間を有する前記第1の表現からのある量のビデオデータを送信した後で、前記第2の表現のビデオデータを前記クライアントデバイスに送信することであって、
前記第1の表現の切替点の間隔が、前記第2の表現の切替点の間隔より短い、
送信することとを備える、方法。

(相違点)
本願発明が、「前記マルチメディアコンテンツの複数の表現を受信すること」を備え、「前記表現が、前記それぞれの表現の切替点の間隔を表す切替点間隔情報を含む」ものであるのに対し、引用発明が当該受信することを備えておらず、「前記表現が、前記それぞれの表現の切替点の間隔を表す切替点間隔情報を含む」ものでない点で相違し、
それに伴い、「第1の表現」、「第2の表現」、「間隔」が、本願発明においては、「前記表現のうちの第1の表現」、「前記表現のうちの第2の表現」、「前記間隔」であるのに対し、引用発明においては、「前記表現のうちの第1の表現」、「前記表現のうちの第2の表現」、「前記間隔」ではない点

4 相違点の判断
引用発明は、「メディアコンテンツのビデオデータをストリーミングする方法であって」(構成a)、「トリックモードデータをクライアントに送信」し(構成b)、「一般モードデータをクライアントに送信する」(構成c)から、ストリーミングを行う主体としてのサーバは、「トリックモードデータ」、「一般モードデータ」を有していることは明らかである。
サーバが送信するための有しているコンテンツデータを、外部にある装置から取得すること、すなわち、受信することは、よく知られた技術であるから、この技術を引用発明に適用して、引用発明において、「トリックモードデータ」、「一般モードデータ」を外部にある装置から受信するようにすることは当業者が容易に着想することである。
そして、「トリックモードデータ」、「一般モードデータ」は、それぞれ「第1の表現」、「第2の表現」といえることは、上記3(1)エのとおりであるから、「トリックモードデータ」、「一般モードデータ」を外部にある装置から受信することは、「第1の表現」、「第2の表現」、すなわち複数の表現を受信することといえる。
また、「トリックモードデータ」の切替点間隔は、「一般モードデータ」の切り替点間隔よりも短く(構成d)、例として、「トリックモードデータ」はGOP=3、「一般モードデータ」はGOP=9である(段落[69])。ここで、「一般モードデータ」も「トリックモードデータ」もMPEGファイルフォーマットに基づくデータであるから、それぞれのGOP構造を示す制御情報がデータに含まれることは技術常識である。
したがって、表現が表現の切替点の間隔を表す切替点間隔情報を含んでいるといえる。
よって、引用発明において、「前記マルチメディアコンテンツの複数の表現を受信すること」を備え、「前記表現が、前記それぞれの表現の切替点の間隔を表す切替点間隔情報を含む」ようにすることは、当業者が容易に想到し得ることである。
このようにすることにより、「第1の表現」、「第2の表現」、「間隔」は、「前記表現のうちの第1の表現」、「前記表現のうちの第2の表現」、「前記間隔」となる。

そして、本願発明が奏する効果は、その容易想到である構成から当業者が容易に予測し得る範囲内のものであり、同範囲を超える顕著なものでもない。

したがって、本願発明は、引用文献1発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明することができたものと認められる。

5 むすび
以上のとおり、本願の請求項33に係る発明は、引用文献1に記載された発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明することができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶されるべきものである。

よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2017-02-10 
結審通知日 2017-02-14 
審決日 2017-02-28 
出願番号 特願2014-534760(P2014-534760)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (H04N)
P 1 8・ 561- Z (H04N)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 赤穂 州一郎福西 章人鍬 利孝  
特許庁審判長 藤井 浩
特許庁審判官 小池 正彦
清水 正一
発明の名称 コーディングされたマルチメディアデータのネットワークストリーミング中の表現の切り替え  
代理人 井関 守三  
代理人 福原 淑弘  
代理人 岡田 貴志  
代理人 蔵田 昌俊  

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