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審決分類 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 G06F
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 G06F
管理番号 1333524
審判番号 不服2016-14995  
総通号数 216 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2017-12-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2016-10-05 
確定日 2017-10-12 
事件の表示 特願2012-133793「障害解析システム、障害解析装置及びプログラム」拒絶査定不服審判事件〔平成25年12月26日出願公開、特開2013-257764〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由
第1 手続の経緯

本件審判請求に係る出願(以下,「本願」という。)は,平成24年6月13日の出願であって,その手続の経緯は以下のとおりである。
平成27年 5月12日 :出願審査請求書の提出
平成28年 1月25日付け :拒絶理由の通知
平成28年 4月 4日 :意見書,手続補正書の提出
平成28年 6月29日付け :拒絶査定
平成28年10月 5日 :審判請求書,手続補正書の提出
平成28年11月10日 :前置報告

第2 平成28年10月5日付けの手続補正についての補正却下の決定

[補正却下の決定の結論]

平成28年10月5日付けの手続補正を却下する。

[理由]

1 補正の内容

(1)平成28年10月5日付けの手続補正(以下,「本件補正」という。)の内容は,平成28年4月4日付けの手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1乃至10の記載
「 【請求項1】
複数のサーバ装置と,
前記サーバ装置に発生したハードウェア障害を解析する障害解析装置と
を備え,
前記サーバ装置は,前記障害解析装置による障害解析結果に基づいて障害発生箇所の縮退処理を行い,前記縮退処理に伴う回復結果を前記障害解析装置に送信する
ことを特徴とする障害解析システム。
【請求項2】
前記障害解析装置は,前記サーバ装置においてハードウェア障害が発生した箇所を推定し,
前記障害解析結果は,前記障害解析装置が推定した箇所である障害被疑箇所の情報を含み,
前記サーバ装置は,前記障害解析結果が示す障害被疑箇所に対して縮退処理を行う
ことを特徴とする請求項1に記載の障害解析システム。
【請求項3】
前記サーバ装置は,
自装置のハードウェア障害を検知する検知部と,
前記検知部が検知した障害に関する情報である障害情報を収集する障害情報収集部と,
前記障害情報収集部が収集した障害情報を前記障害解析装置に送信する障害情報送信部と,
前記障害解析装置から障害解析結果を受信する解析結果受信部と,
前記解析結果受信部が受信した障害解析結果に基づいて縮退処理を実施する縮退部と,
前記縮退処理に伴う回復結果を前記障害解析装置に送信する回復結果送信部と
を備え,
前記障害解析装置は,
前記サーバ装置から前記障害情報を受信する障害情報受信部と,
前記障害情報受信部が受信した障害情報に基づいて前記サーバ装置に発生したハードウェア障害を解析する解析部と,
前記解析部による障害解析結果を前記サーバ装置に送信する解析結果送信部と,
前記サーバ装置から回復結果を受信する回復結果受信部と
を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の障害解析システム。
【請求項4】
複数のサーバ装置から当該サーバ装置に発生したハードウェア障害に関する情報である障害情報を受信する障害情報受信部と,
前記障害情報受信部が受信した障害情報に基づいて前記サーバ装置に発生したハードウェア障害を解析する解析部と,
前記解析部による障害解析結果を前記サーバ装置に送信する解析結果送信部と,
前記サーバ装置から回復結果を受信する回復結果受信部と
を備えることを特徴とする障害解析装置。
【請求項5】
前記解析部は,ハードウェア障害が発生した箇所を推定し,
前記障害解析結果は,前記解析部が推定した箇所である障害被疑箇所の情報を含む
ことを特徴とする請求項4に記載の障害解析装置。
【請求項6】
自装置のハードウェア障害を検知する検知部と,
前記検知部が検知した障害に関する情報である障害情報を収集する障害情報収集部と,
前記障害情報収集部が収集した障害情報を障害解析装置に送信する障害情報送信部と,
前記障害解析装置から障害解析結果を受信する解析結果受信部と,
前記解析結果受信部が受信した障害解析結果に基づいて縮退処理を実施する縮退部と,
前記縮退処理に伴う回復結果を前記障害解析装置に送信する回復結果送信部と
を備えることを特徴とするサーバ装置。
【請求項7】
前記障害解析結果は,前記障害解析装置によってハードウェア障害が発生していると推定された箇所である障害被疑箇所の情報を含み,
前記縮退部は,前記障害解析結果が示す障害被疑箇所を縮退させる
ことを特徴とする請求項6に記載のサーバ装置。
【請求項8】
障害解析装置は,サーバ装置に発生したハードウェア障害を解析し,
前記サーバ装置は,前記障害解析装置による障害解析結果に基づいて障害発生箇所の縮退処理を行い,前記縮退処理に伴う回復結果を前記障害解析装置に送信する
ことを特徴とする障害解析方法。
【請求項9】
コンピュータを,
複数のサーバ装置から当該サーバ装置に発生したハードウェア障害に関する情報である障害情報を受信する障害情報受信部,
前記障害情報受信部が受信した障害情報に基づいて前記サーバ装置に発生したハードウェア障害を解析する解析部,
前記解析部による障害解析結果を前記サーバ装置に送信する解析結果送信部,
前記サーバ装置から回復結果を受信する回復結果受信部
として機能させるためのプログラム。
【請求項10】
コンピュータを,
自装置のハードウェア障害を検知する検知部,
前記検知部が検知した障害に関する情報である障害情報を収集する障害情報収集部,
前記障害情報収集部が収集した障害情報を障害解析装置に送信する障害情報送信部,
前記障害解析装置から障害解析結果を受信する解析結果受信部,
前記解析結果受信部が受信した障害解析結果に基づいて縮退処理を実施する縮退部,
前記縮退処理に伴う回復結果を前記障害解析装置に送信する回復結果送信部
として機能させるためのプログラム。」(以下,この特許請求の範囲に記載された請求項を「補正前の請求項」という。)

を,

「 【請求項1】
複数のサーバ装置と,
前記サーバ装置に発生したハードウェア障害を解析する障害解析装置と
を備え,
前記サーバ装置は,前記障害解析装置による障害解析結果に基づいて障害発生箇所の縮退処理を行い,前記縮退処理に伴う回復結果を前記障害解析装置に送信するものであって,
自装置のハードウェア障害を検知する検知部と,
前記検知部が検知した障害に関する情報である障害情報を収集する障害情報収集部と,
前記障害情報収集部が収集した障害情報を前記障害解析装置に送信する障害情報送信部と,
前記障害解析装置から障害解析結果を受信する解析結果受信部と,
前記解析結果受信部が受信した障害解析結果に基づいて縮退処理を実施する縮退部と,
前記縮退処理に伴う回復結果を前記障害解析装置に送信する回復結果送信部と
を備え,
前記障害解析装置は,
前記サーバ装置から前記障害情報を受信する障害情報受信部と,
前記障害情報受信部が受信した障害情報に基づいて前記サーバ装置に発生したハードウェア障害を解析する解析部と,
前記解析部による障害解析結果を前記サーバ装置に送信する解析結果送信部と,
前記サーバ装置から回復結果を受信し,回復結果の良否を判定する回復結果受信部と
を備える
ことを特徴とする障害解析システム。
【請求項2】
前記障害解析装置は,前記サーバ装置においてハードウェア障害が発生した箇所を推定し,
前記障害解析結果は,前記障害解析装置が推定した箇所である障害被疑箇所の情報を含み,
前記サーバ装置は,前記障害解析結果が示す障害被疑箇所に対して縮退処理を行う
ことを特徴とする請求項1に記載の障害解析システム。
【請求項3】
複数のサーバ装置から当該サーバ装置に発生したハードウェア障害に関する情報である障害情報を受信する障害情報受信部と,
前記障害情報受信部が受信した障害情報に基づいて前記サーバ装置に発生したハードウェア障害を解析する解析部と,
前記解析部による障害解析結果を前記サーバ装置に送信する解析結果送信部と,
前記サーバ装置から回復結果を受信し,回復結果の良否を判定する回復結果受信部と
を備えることを特徴とする障害解析装置。
【請求項4】
前記解析部は,ハードウェア障害が発生した箇所を推定し,
前記障害解析結果は,前記解析部が推定した箇所である障害被疑箇所の情報を含む
ことを特徴とする請求項3に記載の障害解析装置。
【請求項5】
コンピュータを,
複数のサーバ装置から当該サーバ装置に発生したハードウェア障害に関する情報である障害情報を受信する障害情報受信部,
前記障害情報受信部が受信した障害情報に基づいて前記サーバ装置に発生したハードウェア障害を解析する解析部,
前記解析部による障害解析結果を前記サーバ装置に送信する解析結果送信部,
前記サーバ装置から回復結果を受信し,回復結果の良否を判定する回復結果受信部
として機能させるためのプログラム。」(当審注:下線は,請求人が付与したものである。以下,この特許請求の範囲に記載された請求項を「補正後の請求項」という。)

に補正するものである。
そして,本件補正は,願書に最初に添付した明細書,特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてなされており,特許法第17条の2第3項の規定に適合している。
また,本件補正は,特別な技術的特徴を変更(シフト補正)をしようとするものではなく,特許法第17条の2第4項の規定に適合している。


2 目的要件

本件補正は上記「1 補正の内容」のとおり,本件審判の請求と同時にする補正であり,特許請求の範囲について補正をしようとするものであるから,本件補正が,特許法第17条の2第5項の規定を満たすものであるか否か,すなわち,本件補正が,特許法第17条の2第5項に規定する請求項の削除,特許請求の範囲の減縮(特許法第36条第5項の規定により請求項に記載した発明を特定するために必要な事項を限定するものであって,その補正前の当該請求項に記載された発明とその補正後の当該請求項に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるものに限る),誤記の訂正,或いは,明りょうでない記載の釈明(拒絶理由通知に係る拒絶の理由に示す事項についてするものに限る)の何れかを目的としたものであるかについて,以下に検討する。

(1)補正前の請求項と,補正後の請求項とを比較すると,補正後の請求項1,2,3,4,5はそれぞれ,補正前の請求項1,2,4,5,9に対応するといえる。

(2)よって,本件補正は,下記の補正事項1乃至4よりなるものである。

<補正事項1>
補正前の請求項1の
「前記サーバ装置は,前記障害解析装置による障害解析結果に基づいて障害発生箇所の縮退処理を行い,前記縮退処理に伴う回復結果を前記障害解析装置に送信する」との記載を,
補正後の請求項1の
「前記サーバ装置は,前記障害解析装置による障害解析結果に基づいて障害発生箇所の縮退処理を行い,前記縮退処理に伴う回復結果を前記障害解析装置に送信するものであって,
自装置のハードウェア障害を検知する検知部と,
前記検知部が検知した障害に関する情報である障害情報を収集する障害情報収集部と,
前記障害情報収集部が収集した障害情報を前記障害解析装置に送信する障害情報送信部と,
前記障害解析装置から障害解析結果を受信する解析結果受信部と,
前記解析結果受信部が受信した障害解析結果に基づいて縮退処理を実施する縮退部と,
前記縮退処理に伴う回復結果を前記障害解析装置に送信する回復結果送信部と
を備え,」
との記載に変更する補正。

<補正事項2>
補正前の請求項1の
「前記サーバ装置に発生したハードウェア障害を解析する障害解析装置と」との記載を,
補正後の請求項1の
「前記サーバ装置に発生したハードウェア障害を解析する障害解析装置と」,
「 前記障害解析装置は,
前記サーバ装置から前記障害情報を受信する障害情報受信部と,
前記障害情報受信部が受信した障害情報に基づいて前記サーバ装置に発生したハードウェア障害を解析する解析部と,
前記解析部による障害解析結果を前記サーバ装置に送信する解析結果送信部と,
前記サーバ装置から回復結果を受信し,回復結果の良否を判定する回復結果受信部と
を備える」との記載に変更する補正。

<補正事項3>
補正前の請求項4の
「前記サーバ装置から回復結果を受信する回復結果受信部と」との記載を,
補正後の請求項3の
「前記サーバ装置から回復結果を受信し,回復結果の良否を判定する回復結果受信部と」との記載に変更する補正。

<補正事項4>
補正前の請求項9の
「前記サーバ装置から回復結果を受信する回復結果受信部と」との記載を,
補正後の請求項5の
「前記サーバ装置から回復結果を受信し,回復結果の良否を判定する回復結果受信部と」との記載に変更する補正。

(3)補正事項1,2について

補正前の請求項1の発明特定事項である「前記サーバ装置は,前記障害解析装置による障害解析結果に基づいて障害発生箇所の縮退処理を行い,前記縮退処理に伴う回復結果を前記障害解析装置に送信する」,「前記サーバ装置に発生したハードウェア障害を解析する障害解析装置」を限定的に減縮することを目的とするものである。
また,本件補正によっても,補正前の請求項に記載された発明とその補正後の請求項に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題は同一であることは明らかである。

(4)補正事項3,4について

補正前の請求項4,9の発明特定事項である「前記サーバ装置から回復結果を受信する回復結果受信部」を限定的に減縮することを目的とするものである。
また,本件補正によっても,補正前の請求項に記載された発明とその補正後の請求項に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題は同一であることは明らかである。

(5)小括
したがって,上記補正事項1乃至4は限定的減縮を目的とするものであるから,本件補正は,特許法第17条の2第5項第2号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当するといえることから,特許法第17条の2第5項の規定に適合するものである。

3 独立特許要件

以上のように,本件補正は,特許法第17条の2第5項第2号に掲げる特許請求の範囲の減縮(限定的減縮)を目的とする上記補正事項1乃至4を含むものである。そこで,限定的減縮を目的として補正された補正後の請求項3に記載された発明(以下,「本件補正発明」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか)以下に検討する。

(1)本件補正発明

本件補正発明は,上記平成28年10月5日付けの手続補正により補正された特許請求の範囲,明細書及び図面の記載からみて,その特許請求の範囲の請求項3に記載された以下のとおりのものと認める。

「 【請求項3】
複数のサーバ装置から当該サーバ装置に発生したハードウェア障害に関する情報である障害情報を受信する障害情報受信部と,
前記障害情報受信部が受信した障害情報に基づいて前記サーバ装置に発生したハードウェア障害を解析する解析部と,
前記解析部による障害解析結果を前記サーバ装置に送信する解析結果送信部と,
前記サーバ装置から回復結果を受信し,回復結果の良否を判定する回復結果受信部と
を備えることを特徴とする障害解析装置。」

(2)引用例

(2-1)引用例1に記載されている技術的事項および引用発明

ア 本願の出願前に頒布又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となり,原審の拒絶査定の理由である平成28年1月25日付けの拒絶理由通知において引用された,特開2003-114811号公報(平成15年4月18日出願公開,以下,「引用例1」という。)には,以下の技術的事項が記載されている。
(当審注:下線は,参考のために当審で付与したものである。)

A 「【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,情報処理装置のシステム技術に関し,特に,コンピュータシステムにおける障害復旧方法と装置ならびに障害監視制御を実行するためのプログラムに関する。
…(中略)…
【0011】
【発明が解決しようとする課題】したがって,本発明が解決しようとする主たる課題は,発生した障害の種別により,コンピュータシステムの構成を,動的に,変更自在としたシステムと方法,装置ならびにプログラムを提供することである」

B 「【0069】
【実施例】上記した実施の形態についてさらに詳細に説明すべく,本発明の実施例について図面を参照して説明する。図1は,本発明の一実施例の構成を示す図である。図1を参照すると,本発明の一実施例は,コンピュータシステム1,2と,障害監視装置3を含んでいる。障害監視装置3は,コンピュータシステム1,および2とネットワークなどの手段で接続されており,コンピュータシステム1,および2で発生する障害を監視する。
【0070】コンピュータシステム1内には障害監視エージェント11,コンピュータシステム2内には障害監視エージェント12がそれぞれ含まれる。
【0071】それぞれの障害監視エージェントは,各コンピュータシステム内で発生する障害を監視し,障害が発生した場合,障害の種類,障害が発生した部品情報などの障害情報を障害監視装置に通知する。
【0072】また,障害監視エージェント11,12は,障害監視装置3から指示された任意の動作を実行可能である。例えば,障害監視装置3は,障害監視エージェント11に対してある特定の外部装置の切り離しを行うように指示することが可能である。」

C 「【0076】障害監視装置3内には,記憶手段に記憶保持される障害復旧情報31が含まれる。コンピュータシステム1またはコンピュータシステム2で障害が発生した場合,障害監視装置3は,障害監視エージェントから通知された障害情報を基に,復旧処理を選択し,障害監視エージェントに動作を指示して,障害復旧を図る。
【0077】図2は,本発明の一実施例における障害監視装置3(図1参照)に含まれる障害復旧情報31の内容の一例を示す図である。図2を参照すると,この障害復旧情報31は,部品構成情報311,部品特性情報312,障害事例記憶領域313,システム構成規則314,障害復旧規則315を含む。」

D 「【0130】障害監視装置3は,指定されたコンピュータシステム上の障害監視エージェントに対して,動作指定部3152に記述されている動作を実行するように指示する。
【0131】ステップA34において,障害監視装置3は,指示した動作が障害監視エージェントによって正常に行われたか否かを検査する。指示した動作が正常に行われた場合には,処理を終える。何らかの原因により指示された動作が正常に行われない場合,ステップA31に戻り,未検査の障害種別判定規則3151に対して同様の動作を繰り返す。
【0132】つまり,指定された動作が障害監視エージェントによって正常に行われなかった場合,障害種別判定規則3151に条件が一致しなかったものと見なされる。
【0133】ステップA31において,未検査の障害種別判定規則3151が見つからなかった場合,処理を終える。
【0134】図7は,図6におけるステップA33の動作の詳細を説明するための流れ図である。図7を参照すると,ステップA331で,動作指定部内に記述されている動作のうち,最も優先順位が高いものを選択する。
【0135】ステップA332において,障害監視装置3は,障害監視エージェントに対して,選択した動作を実行するように指示する。
【0136】ステップA333において,障害監視装置3は,選択した動作が正常に終了したか否かを検査する。
…(中略)…
【0138】動作が失敗した場合(ステップA333のNO分岐),ステップA334において,次に優先順位が高い動作が動作指定部内に定義されているか否かを検査する。
…(中略)…
【0140】次に高い優先順位を持つ動作が定義されている場合,ステップA335において,その動作を選択し,ステップA332からの処理を繰り返す。」

イ ここで,引用例1に記載されている事項を検討する。

(ア)上記Bの段落【0069】の「本発明の一実施例は,コンピュータシステム1,2と,障害監視装置3を含んでいる。障害監視装置3は,コンピュータシステム1,および2とネットワークなどの手段で接続されており,コンピュータシステム1,および2で発生する障害を監視する。」との記載からすると,「障害監視装置」は複数の「コンピュータシステム」とネットワークで接続され,監視する障害は,「コンピュータシステム」内で発生する障害であることが読み取れるから,引用例1には,
“複数のコンピュータシステムとネットワークで接続され,前記コンピュータシステム内で発生する障害を監視する障害監視装置”
が記載されていると解される。

(イ)上記Bの段落【0070】,【0071】の「コンピュータシステム1内には障害監視エージェント11,コンピュータシステム2内には障害監視エージェント12がそれぞれ含まれる。」,「それぞれの障害監視エージェントは,各コンピュータシステム内で発生する障害を監視し,障害が発生した場合,障害の種類,障害が発生した部品情報などの障害情報を障害監視装置に通知する。」との記載からすると,「障害監視エージェント」は「コンピュータシステム」内にあって障害を監視し,「障害監視装置」はネットワークを介して,「障害監視エージェント」から「コンピュータシステム」内で発生した「障害情報」を受信する手段を備えることが読み取れるから,引用例1には,
“コンピュータシステム内の障害監視エージェントから,障害が発生した場合,障害の種類,障害が発生した部品情報などの障害情報を受信する手段”を備える“障害監視装置”
が記載されていると解される。

(ウ)上記Cの段落【0076】の「障害監視装置3内には,記憶手段に記憶保持される障害復旧情報31が含まれる。コンピュータシステム1またはコンピュータシステム2で障害が発生した場合,障害監視装置3は,障害監視エージェントから通知された障害情報を基に,復旧処理を選択し,障害監視エージェントに動作を指示して,障害復旧を図る。」との記載からすると,「障害監視装置」は,「障害監視エージェント」から通知された「障害情報」を基に,記憶手段に記憶保持される「障害復旧情報」を用いて復旧処理を選択する手段を備えることが読み取れる。
また,上記Bの段落【0072】の「また,障害監視エージェント11,12は,障害監視装置3から指示された任意の動作を実行可能である。例えば,障害監視装置3は,障害監視エージェント11に対してある特定の外部装置の切り離しを行うように指示することが可能である。」との記載からすると,「障害監視装置」が「障害監視エージェント」に「動作」を「指示する」とは,選択した「復旧処理」に関する情報を「障害監視エージェント」に送信することであることは明らかであるから,引用例1には,
“コンピュータシステム内で障害が発生した場合,障害復旧を図るため,障害監視エージェントから通知された障害情報を基に,記憶手段に記憶保持される障害復旧情報を用いて復旧処理を選択する手段と,
選択した復旧処理に関する情報を障害監視エージェントに送信する手段”とを備える“障害監視装置”
が記載されていると解される。

(エ)上記Dの段落【0130】,【0131】,【0136】の「障害監視装置3は,指定されたコンピュータシステム上の障害監視エージェントに対して,動作指定部3152に記述されている動作を実行するように指示する。」,「ステップA34において,障害監視装置3は,指示した動作が障害監視エージェントによって正常に行われたか否かを検査する。」,「ステップA333において,障害監視装置3は,選択した動作が正常に終了したか否かを検査する。」との記載,及び上記(ウ)での検討から,,「障害監視装置」が「障害監視エージェント」に「指示した動作」とは,選択した「復旧処理」であることは明らかであるから,「障害監視装置」は,選択した復旧処理が「障害監視エージェント」によって正常に行われたか否かを検査する手段を備えることが読み取れるから,引用例1には,
“選択した復旧処理が障害監視エージェントによって正常に行われたか否かを検査する手段”を備える“障害監視装置”
が記載されていると解される。

ウ 以上,(ア)乃至(エ)で示した事項から,引用例1には,次の発明(以下,「引用発明」という。)が記載されているものと認める。

「複数のコンピュータシステムとネットワークで接続され,前記コンピュータシステム内で発生する障害を監視する障害監視装置であって,
コンピュータシステム内の障害監視エージェントから,障害が発生した場合,障害の種類,障害が発生した部品情報などの障害情報を受信する手段と,
前記コンピュータシステム内で障害が発生した場合,障害復旧を図るため,前記障害監視エージェントから通知された障害情報を基に,記憶手段に記憶保持される障害復旧情報を用いて復旧処理を選択する手段と,
選択した復旧処理に関する情報を前記障害監視エージェントに送信する手段と,
前記選択した復旧処理が前記障害監視エージェントによって正常に行われたか否かを検査する手段と,
を備えたことを特徴とする障害監視装置。」

(2-2)引用例2に記載されている技術的事項

本願の出願前に頒布又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となり,原審の平成28年6月29日付けの拒絶査定において引用された,特開2004-178296号公報(平成16年6月24日出願公開,以下,「引用例2」という。)には,以下の技術的事項が記載されている。
(当審注:下線は,参考のために当審で付与したものである。)

E 「【0009】
【課題を解決するための手段】本願第1の発明のナレッジ型運用管理システムは,障害情報に対するリカバリデータを定義し前記リカバリデータを監視サーバに登録し監視対象サーバでの復旧結果を表示する監視端末と,障害が発生すると障害情報を採取して監視サーバに送信し監視サーバから受信した復旧コマンドを投入して実行し復旧結果を監視サーバに送信する監視対象サーバと,前記監視対象サーバから受信した障害情報に対応するリカバリデータを取得しリカバリデータに含まれる復旧コマンドを前記監視対象サーバに送信し前記監視対象サーバから受信した復旧結果を前記監視端末に送信する監視サーバと,を備える。」

したがって,上記引用例2には,
「監視対象装置が監視装置から指示された障害復旧動作を行うことで自装置の障害を回復するシステムにおいて,監視対象装置が監視装置から指示された障害復旧動作を行った後,復旧結果を監視装置に送信する」
旨の技術(以下,「引用例2記載技術」という。)が記載されていると認められる。

(2-3)参考文献1に記載されている技術的事項

本願の出願前に頒布又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった,特開平6-222937号公報(平成6年8月12日出願公開,以下,「参考文献1」という。)には,以下の技術的事項が記載されている。
(当審注:下線は,参考のために当審で付与したものである。)

F 「【0015】まず,管理対象4に障害が発生した場合,管理対象4はエージェント3に対して障害通知手段101により,障害発生通知を行う。障害発生通知には,その管理対象4と1:1に対応する管理対象情報11と,障害の種類に対応するエラー種類12が含まれる。
【0016】エージェント3は,管理対象情報11およびエラー種類12をキーにして,データベース検索手段102によりデータベース5を検索する(データベース検索動作)。エージェント3は,最も高い優先度14を持つ復旧方法13および再試行回数制限15をデータベース5から得る(データベース検索結果通知)。
【0017】エージェント3は,その復旧方法13による障害復旧を復旧試行手段103により,管理対象4に対して試行する(障害復旧動作)。
【0018】図5は,障害復旧の試行および成功のシーケンスを示す説明図である。エージェント3から管理対象4に対する障害復旧の試行が成功した場合,管理対象4はエージェント3に対して障害復旧結果の成功通知を行い,障害復旧のアルゴリズムは終了する。
【0019】図6は,障害復旧の試行および失敗のシーケンスを示す説明図である。障害復旧が失敗した場合,管理対象4からエージェント3に対して障害復旧結果の失敗通知が行われる。失敗通知を受診したエージェント3は同一の管理対象4に対して,障害復旧が成功するかまたは再試行回数制限15を越えるまで,繰り返し同一の復旧方法13を試行する。
…(中略)…
【0023】すなわち,管理対象4から障害復旧失敗の通知を受診した場合,エージェント3は図3に示されるアルゴリズムに従い,(1)再び管理対象4に対して障害復旧を試行する,(2)再びデータベース5を検索する,(3)マネージャ2に対して障害発生通知を行い,障害復旧を終了する,のいずれかを行う。」

したがって,上記参考文献1には,
「管理対象(監視対象装置)に障害が発生すると,管理対象はエージェント(障害監視装置)に対して障害発生通知を行い,エージェントは,検索した復旧方法による障害復旧の試行を管理対象に対して指示する。その後,管理対象はエージェントに対して障害復旧結果の通知(成功又は失敗)を行う」
旨の技術(以下,「参考文献1記載技術」という。)が記載されていると認められる。


(3)対比

ア 本件補正発明と引用発明とを対比する。

(ア)引用発明の「障害監視装置」は,「複数のコンピュータシステムとネットワークで接続され」,「コンピュータシステム」内で発生する障害を監視する装置であることから,本件補正発明の「障害解析装置」に対応するものである。
そして,引用発明の「コンピュータシステム」は障害発生の監視の対象であるから,本件補正発明の「サーバ装置」に相当するといえる。

(イ)引用発明では,「障害監視装置」が複数の「コンピュータシステム」から「コンピュータシステム」内で発生した「障害情報」を受信し,「障害情報」は「障害が発生した場合,障害の種類,障害が発生した部品情報など」を含むところ,「障害が発生した部品情報」は「ハードウェア障害に関する情報」とみることができるから,引用発明の「障害情報」は本件補正発明の「障害情報」に相当するといえる。
そうすると,引用発明の「コンピュータシステム内の障害監視エージェントから,障害が発生した場合,障害の種類,障害が発生した部品情報などの障害情報を受信する手段」と,
本件補正発明の「複数のサーバ装置から当該サーバ装置に発生したハードウェア障害に関する情報である障害情報を受信する障害情報受信部」とに実質的な違いはない。

(ウ)引用発明では,「障害監視装置」が「コンピュータシステム内で障害が発生した場合,障害復旧を図るため,前記障害監視エージェントから通知された障害情報を基に,記憶手段に記憶保持される障害復旧情報を用いて復旧処理を選択する」ところ,上記(イ)での検討より,引用発明の「障害情報」は「ハードウェア障害に関する情報」を含むといえ,「障害復旧情報を用いて復旧処理を選択する」ことは「ハードウェア障害を解析」する処理とみることができる。
そうすると,引用発明の「前記コンピュータシステム内で障害が発生した場合,障害復旧を図るため,前記障害監視エージェントから通知された障害情報を基に,記憶手段に記憶保持される障害復旧情報を用いて復旧処理を選択する手段」と,
本件補正発明の「前記障害情報受信部が受信した障害情報に基づいて前記サーバ装置に発生したハードウェア障害を解析する解析部」とに実質的な違いはない。

(エ)引用発明では,「選択した復旧処理に関する情報を前記障害監視エージェントに送信する」ところ,上記(ウ)での検討から,「障害復旧情報を用いて復旧処理を選択する」ことは「ハードウェア障害を解析」する処理とみることができるから,引用発明の「選択した復旧処理に関する情報」は本件補正発明の「障害解析結果」に相当するといえる。
また,引用発明では,「選択した復旧処理に関する情報」の送信先である「障害監視エージェント」は「コンピュータシステム」内にあることから,「障害解析結果」を「サーバ装置」に送信するとみることができる。
そうすると,引用発明の「選択した復旧処理に関する情報を前記障害監視エージェントに送信する手段」と,
本件補正発明の「前記解析部による障害解析結果を前記サーバ装置に送信する解析結果送信部」とに実質的な違いはない。

(オ)引用発明では,「選択した復旧処理が前記障害監視エージェントによって正常に行われたか否かを検査する」ところ,上記「(2)引用例」の「(2-1)イ(エ)」での検討から,「コンピュータシステム」内の「障害監視エージェント」による「復旧処理」が「正常に行われたか否かを検査する」とは,「コンピュータシステム」における回復処理の結果を判定するとみることができる。
一方,本件補正発明は,「サーバ装置から回復結果を受信し,回復結果の良否を判定する」ことが特定され,「回復結果」とは「サーバ装置」における回復処理の結果であることは明らかであるから,「回復結果の良否を判定する」とは,上位概念では,「サーバ装置」における回復処理の結果を判定するといえる。
そうすると,引用発明の「前記選択した復旧処理が前記障害監視エージェントによって正常に行われたか否かを検査する手段」と,
本件補正発明の「前記サーバ装置から回復結果を受信し,回復結果の良否を判定する回復結果受信部」とは,後記する点で相違するものの,
“サーバ装置における回復処理の結果を判定する判定部”である点で共通するといえる。

イ 以上から,本件補正発明と引用発明とは,以下の点で一致し,また,以下の点で相違する。

<一致点>

「 複数のサーバ装置から当該サーバ装置に発生したハードウェア障害に関する情報である障害情報を受信する障害情報受信部と,
前記障害情報受信部が受信した障害情報に基づいて前記サーバ装置に発生したハードウェア障害を解析する解析部と,
前記解析部による障害解析結果を前記サーバ装置に送信する解析結果送信部と,
前記サーバ装置における回復処理の結果を判定する判定部と
を備えることを特徴とする障害解析装置。」

<相違点1>

回復処理の結果の判定に関し,本件補正発明では,「サーバ装置から回復結果を受信し,回復結果の良否を判定する回復結果受信部」を備えるのに対して,
引用発明は,「選択した復旧処理が前記障害監視エージェントによって正常に行われたか否かを検査する手段」を備えるものの,サーバ装置から回復結果を受信し,回復結果の良否を判定するかどうか不明である点。


(4)当審の判断

上記相違点1について検討する。

ア 相違点1について

引用発明では,「障害監視装置」が「コンピュータシステム」に対して,「選択した復旧処理が前記障害監視エージェントによって正常に行われたか否かを検査する」ところ,「コンピュータシステム」における回復処理の結果を判定するといえ,加えて,「障害監視装置」は,回復処理の結果の判定に用いる情報の少なくとも一部を,監視対象である「コンピュータシステム」から受信する必要性,動機があることは自明である。
また,監視対象装置と,監視対象装置の障害を監視する障害監視装置とからなるシステムにおいて,監視対象装置が障害監視装置から指示された障害復旧動作を行った後,復旧結果を障害監視装置に送信することは,例えば,引用例2記載技術や参考文献1記載技術の如く,本願出願前には当該技術分野における周知技術であった。特に,参考文献1記載技術のように,障害監視装置が復旧結果の良否を判定できるように,監視対象装置が障害監視装置に復旧結果,すなわち回復結果を送信することも,当該技術分野における周知技術であった。
そして,引用発明と上記周知技術とは,監視対象装置と,監視対象装置の障害を監視する障害監視装置とからなるシステムである点で一致し,障害監視装置が,回復処理の結果の判定に用いる情報の少なくとも一部を,監視対象装置から受信する必要性,動機がある点で課題が共通するといえる。
そうすると,引用発明に上記周知技術を適用し,コンピュータシステムから回復結果を受信し,回復結果の良否を判定する回復結果受信部を備えること,すなわち,上記相違点1に係る構成とすることは,当業者が容易に想到し得たことである。

イ 小括

上記で検討したごとく,相違点1に係る構成は当業者が容易に想到し得たものであり,そして,本件補正発明の奏する作用効果は,上記引用発明,及び引用例2,参考文献1に記載の当該技術分野の周知技術の奏する作用効果から予測される範囲内のものにすぎず,格別顕著なものということはできない。
したがって,本件補正発明は,上記引用発明,及び引用例2,参考文献1に記載の当該技術分野の周知技術に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものであり,特許法第29条第2項の規定により,特許出願の際独立して特許を受けることができない。


4 補正却下の決定のむすび

上記「3 独立特許要件」で指摘したとおり,補正後の請求項1に記載された発明は,特許出願の際独立して特許を受けることができるものではないから,本件補正は特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので,同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

よって,上記補正却下の決定の結論のとおり決定する。


第3 本願発明について

1 本願発明

平成28年10月5日付けの手続補正は上記のとおり却下されたので,補正後の請求項3に対応する補正前の請求項4に係る発明(以下,「本願発明」という。)は,平成28年4月4日付けの手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項4に記載された事項により特定される,以下のとおりのものである。

「 【請求項4】
複数のサーバ装置から当該サーバ装置に発生したハードウェア障害に関する情報である
障害情報を受信する障害情報受信部と,
前記障害情報受信部が受信した障害情報に基づいて前記サーバ装置に発生したハードウ
ェア障害を解析する解析部と,
前記解析部による障害解析結果を前記サーバ装置に送信する解析結果送信部と,
前記サーバ装置から回復結果を受信する回復結果受信部と
を備えることを特徴とする障害解析装置。」

2 引用例に記載されている技術的事項及び引用発明

原査定の拒絶の理由に引用された,引用発明は,前記「第2 平成28年10月5日付けの手続補正についての補正却下の決定」の「3 独立特許要件」の「(2)引用例」に記載したとおりである。

3 対比・判断

本願発明は,前記「第2 平成28年10月5日付けの手続補正についての補正却下の決定」の「3 独立特許要件」で検討した本件補正発明の発明特定事項である
「前記サーバ装置から回復結果を受信し,回復結果の良否を判定する回復結果受信部」から「回復結果の良否を判定する」との限定事項を削除したものである。

そうすると,本願発明の発明特定事項を全て含む本件補正発明が,前記「第2 平成28年10月5日付けの手続補正についての補正却下の決定」の「3 独立特許要件」の「(2)引用例」乃至「(4)当審の判断」に記載したとおり,引用発明,及び引用例2に記載の当該技術分野の周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから,上記特定の限定を省いた本願発明も同様の理由により,引用発明,及び引用例2に記載の当該技術分野の周知技術に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものである。


第4 むすび

以上のとおり,本願の請求項3に係る発明は,特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであるから,その余の請求項に係る発明について検討するまでもなく,本願は拒絶すべきものである。

よって,結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2017-08-09 
結審通知日 2017-08-15 
審決日 2017-08-30 
出願番号 特願2012-133793(P2012-133793)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (G06F)
P 1 8・ 575- Z (G06F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 多賀 実  
特許庁審判長 高木 進
特許庁審判官 佐久 聖子
辻本 泰隆
発明の名称 障害解析システム、障害解析装置及びプログラム  
代理人 伊藤 英輔  
代理人 松沼 泰史  
代理人 森 隆一郎  
代理人 棚井 澄雄  

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