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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 A63F 審判 査定不服 4号2号請求項の限定的減縮 特許、登録しない。 A63F 審判 査定不服 1項3号刊行物記載 特許、登録しない。 A63F 審判 査定不服 特39条先願 特許、登録しない。 A63F 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 A63F |
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管理番号 | 1336456 |
審判番号 | 不服2017-6191 |
総通号数 | 219 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2018-03-30 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2017-04-28 |
確定日 | 2018-01-11 |
事件の表示 | 特願2015-120770号「遊技機」拒絶査定不服審判事件〔平成27年9月10日出願公開、特開2015-163295号〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
第1.手続の経緯 本願は、平成19年2月22日に出願した特願2007-41960号の一部を平成24年1月30日に新たな特許出願(特願2012-16148号)とし、さらにその一部を平成25年11月5日に新たな特許出願(特願2013-228976号)とし、さらにその一部を平成27年6月16日に新たな特許出願(特願2015-120770号)としたものであって、平成28年6月28日付けで拒絶理由通知がなされ、それに対し意見書、手続補正書が提出されることなく、平成29年1月31日付けで拒絶査定がなされ、これに対して、同年4月28日に拒絶査定不服審判の請求がされるとともに、同日付けで特許請求の範囲及び明細書についての手続補正がなされたものである。 第2.平成29年4月28日にされた手続補正についての補正の却下の決定 [補正の却下の決定の結論] 平成29年4月28日にされた手続補正(以下、「本件補正」という。)を却下する。 [理由] 1.本件補正について 本件補正は、特許請求の範囲の補正を含んでおり、本件補正により、本願出願時の特許請求の範囲の請求項1における 「遊技球が流下する遊技領域が形成された遊技装置と、 遊技球を貯留する球受け皿と、 発射操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射装置と、 当該遊技球発射装置から発射された遊技球を前記遊技領域に向けて誘導する誘導部と、 前記遊技球発射装置よりも遊技球の発射方向側であって前記誘導部を逆流してくる遊技球を回収可能な位置に回収口を有し、その回収した遊技球を前記球受け皿に向けて導く回収通路部とを備えていることを特徴とする遊技機。」(以下「補正前請求項1」という。) は、審判請求時に提出された手続補正書(平成29年4月28日付け)における 「遊技球が流下する遊技領域が形成された遊技装置と、 遊技球を貯留する球受け皿と、 発射操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射装置と、 当該遊技球発射装置から発射された遊技球を前記遊技領域に向けて誘導する誘導部と、 前記遊技球発射装置よりも遊技球の発射方向側であって前記誘導部を逆流してくる遊技球を回収可能な位置に回収口を有し、その回収した遊技球を前記球受け皿に向けて導く回収通路部と、 前記遊技装置を有するベース体と、 前記遊技装置における遊技結果に基づいて遊技球を払い出す払出装置と、 前記ベース体に対して前方に回動可能に設けられ、前記球受け皿を有する遊技機前面ユニットと、 当該遊技機前面ユニットの一部として設けられ、入口部にて受けた遊技球を前記球受け皿に流出させる第1通路部と、 当該第1通路部よりも上流側を構成し、前記払出装置から払い出された遊技球を前記入口部に流出させる第2通路部と、 当該第2通路部の出口部に対して出没可能に設けられ、前記遊技機前面ユニットが開放された場合に前記第2通路部からの遊技球の流出を阻止する阻止部材と、 前記遊技機前面ユニットが開放されたことを検知する開放検知手段と、 前記遊技機前面ユニットが開放されたことが前記開放検知手段により検知された場合に所定処理を実行する処理実行手段と、を備え、 前記第1通路部の前記入口部は、上方に開放して形成され、前記第2通路部の出口部は、前記遊技機前面ユニットを閉鎖した状態において前記入口部と上下に対向するように下方に開放して形成され、 前記第2通路部は、前記出口部付近において当該出口部に向けて下り傾斜となった傾斜部を有し、 前記第2通路部における前記出口部の周縁部分と前記第1通路部における前記入口部の周縁部分との間に縦方向の隙間が存在していることを特徴とする遊技機。」(以下「本件補正後請求項1」という。) に補正された(下線は、補正箇所を明示するために当審にて付した。)。 2.補正の適否 (1)本件補正 本件補正は、特許請求の範囲について、以下に挙げる補正事項を含むものである。(以下「補正事項ア」などという。) ア 以下の各手段を追加する補正 「前記遊技装置を有するベース体と、 前記遊技装置における遊技結果に基づいて遊技球を払い出す払出装置と、 前記ベース体に対して前方に回動可能に設けられ、前記球受け皿を有する遊技機前面ユニットと、 当該遊技機前面ユニットの一部として設けられ、入口部にて受けた遊技球を前記球受け皿に流出させる第1通路部と、 当該第1通路部よりも上流側を構成し、前記払出装置から払い出された遊技球を前記入口部に流出させる第2通路部と、 当該第2通路部の出口部に対して出没可能に設けられ、前記遊技機前面ユニットが開放された場合に前記第2通路部からの遊技球の流出を阻止する阻止部材と、 前記遊技機前面ユニットが開放されたことを検知する開放検知手段と、 前記遊技機前面ユニットが開放されたことが前記開放検知手段により検知された場合に所定処理を実行する処理実行手段」 イ 上記補正事項アの追加された手段のうち「第1通路部」、「第2通路部」についてさらに以下の事項を特定する補正 「前記第1通路部の前記入口部は、上方に開放して形成され、前記第2通路部の出口部は、前記遊技機前面ユニットを閉鎖した状態において前記入口部と上下に対向するように下方に開放して形成され、 前記第2通路部は、前記出口部付近において当該出口部に向けて下り傾斜となった傾斜部を有し、 前記第2通路部における前記出口部の周縁部分と前記第1通路部における前記入口部の周縁部分との間に縦方向の隙間が存在している」 (2)新規事項の有無についての検討 ア 補正事項アについて 上記補正事項アの「ベース体」、「払出装置」、「遊技機前面ユニット」、「阻止部材」、「開放検知手段」、「処理実行手段」については、それぞれ願書に最初に添付された明細書(以下「当初明細書」という。)に記載された「本体枠13」(【0131】)、「払出機構部202」・「払出装置224」(【0181】)、「前扉枠14」(【0131】)、「シャッター機構291」(【0206】、図22)、「前扉開放スイッチ78」(【0143】)、「払出停止処理を実行する主制御基板301のCPU311」(【0279】、【0282】?【0283】)が、各々の特定事項を含め対応する。 また、上記補正事項アの「第1通路部」及びその「入口部」には、それぞれ当初明細書に記載された「前扉側上皿通路部272」・「前扉側下皿通路部273」(【0184】)、及び「受口部275」(【0194】)が、各々の特定事項を含め対応する。 また、上記補正事項アの「第2通路部」及びその「出口部」には、それぞれ当初明細書に記載された「本体側上皿通路部262」・「本体側下皿通路部263」(【0184】)、及び「球出口262a」・「球出口263a」(【0196】)が、各々の特定事項を含め対応する。 よって、上記補正事項アは、願書に最初に添付した明細書又は図面(以下「当初明細書等」という。)に記載した事項の範囲内のものである。 イ 補正事項イについて 「第1通路部」、「第2通路部」個々の形態及び前者の「入口部」と後者の「出口部」との関係に関する上記補正事項イに係る特定事項には、願書に最初に添付した図面(特に【図14】・【図17】)及びそれに対応する当初明細書の記載事項(特に【0195】?【0196】、【0221】)が対応する。 よって、上記補正事項イは、当初明細書等に記載された事項の範囲内のものである。 ウ 以上のとおりであるから、上記補正事項ア、イはいずれも、当初明細書等に記載した事項の範囲内でなされたものである。 (3)補正の目的要件違反についての検討 上記補正事項アは、上記補正前請求項1に対し、該補正前請求項1に記載された発明が備えない「ベース体」、「払出装置」、「遊技機前面ユニット」、「阻止部材」、「開放検知手段」、及び「処理実行手段」なる各手段を新たに加入するものであり、上記補正事項イは、前記補正事項アで加入された各手段及び該各手段相互の関係についてさらに特定するものである。 よって、当該各補正は、補正前請求項1に記載された発明を減縮するものではあっても、該発明を特定するために必要な事項を限定するものにはあたらない。 また、発明が解決しようとする課題は、補正前請求項1に係る発明では、【0003】の記載を参酌すると、発射後誘導部を逆流してくる遊技球(戻り球)を球受け皿へ回収することで、発射装置まで戻って発射装置を破損しないようにする点にあったといえるところ、上記補正事項ア、イは、【0078】?【0079】に記載された「手段24.」及び【0096】?【0097】に記載された「手段32.」に関連し、前記補正前請求項1に係る戻り球の回収とは直接関係しない、払出装置から球受け皿への、遊技機本体内から前扉内部を介した供給路による遊技球の供給において、前扉解放時に遊技球が零れにくくすること(【0079】、【0097】)にあるといえる。よって、補正前請求項1に係る発明と本件補正後請求項1に係る発明とでは、解決しようとする課題が同一であるとはいえない。 以上のとおりであるから、上記補正事項ア、イは、特許法第17条の2第5項第2号に掲げられた「特許請求の範囲の限定的減縮」を目的とするものとはいえない。 また、前記各補正が、同項第1、3、4号に掲げるいずれの事項を目的とするものでもないことは明らかである。 したがって、上記補正事項ア、イは、特許法第17条の2第5項の各号に掲げる事項を目的とするものではない。 よって、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 しかしながら、事案に鑑み、本件補正が特許法第17条の2第5項の規定に違反しないものと仮定して、本件補正により補正された請求項1に記載された発明(以下、「本件補正発明」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるかについて、以下検討を続けることとする。 3.本件補正発明の独立特許要件についての検討 そこで、本件補正後の特許請求の範囲の請求項1に係る発明は、その請求項1に記載された事項により特定されるものと認められるところ、その請求項1に係る発明(本件補正発明)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか)について以下に検討する。 (1)本件補正発明について 本件補正発明は、上記1.の本件補正の概要に示した次のとおりのものである(A?Qは、分説のため当審にて付与した。以下「構成A」などという。)。 「A 遊技球が流下する遊技領域が形成された遊技装置と、 B 遊技球を貯留する球受け皿と、 C 発射操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射装置と、 D 当該遊技球発射装置から発射された遊技球を前記遊技領域に向けて誘導する誘導部と、 E 前記遊技球発射装置よりも遊技球の発射方向側であって前記誘導部を逆流してくる遊技球を回収可能な位置に回収口を有し、その回収した遊技球を前記球受け皿に向けて導く回収通路部と、 F 前記遊技装置を有するベース体と、 G 前記遊技装置における遊技結果に基づいて遊技球を払い出す払出装置と、 H 前記ベース体に対して前方に回動可能に設けられ、前記球受け皿を有する遊技機前面ユニットと、 I 当該遊技機前面ユニットの一部として設けられ、入口部にて受けた遊技球を前記球受け皿に流出させる第1通路部と、 J 当該第1通路部よりも上流側を構成し、前記払出装置から払い出された遊技球を前記入口部に流出させる第2通路部と、 K 当該第2通路部の出口部に対して出没可能に設けられ、前記遊技機前面ユニットが開放された場合に前記第2通路部からの遊技球の流出を阻止する阻止部材と、 L 前記遊技機前面ユニットが開放されたことを検知する開放検知手段と、 M 前記遊技機前面ユニットが開放されたことが前記開放検知手段により検知された場合に所定処理を実行する処理実行手段と、を備え、 N 前記第1通路部の前記入口部は、上方に開放して形成され、前記第2通路部の出口部は、前記遊技機前面ユニットを閉鎖した状態において前記入口部と上下に対向するように下方に開放して形成され、 O 前記第2通路部は、前記出口部付近において当該出口部に向けて下り傾斜となった傾斜部を有し、 P 前記第2通路部における前記出口部の周縁部分と前記第1通路部における前記入口部の周縁部分との間に縦方向の隙間が存在していること Q を特徴とする遊技機。」 (2)同日出願の請求項1に係る発明 本願と同一出願人による同日の出願である特願2013-253795号(特許第5804036号公報)の請求項1に係る発明(以下、「同日出願発明」という。)は、その掲載公報の特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される次のとおりのものである。(記号a?mは当審にて付与。以下「構成a」などという。) 「【請求項1】 a 遊技が実行される遊技装置を有するベース体と、 b 前記遊技装置における遊技結果に基づいて遊技球を払い出す払出装置と、 c 当該払出装置から払い出された遊技球を貯留する球受け皿と、 d 前記ベース体に対して前方に回動可能に設けられ、前記球受け皿を有する遊技機前面ユニットと、 e 当該遊技機前面ユニットの一部として設けられ、入口部にて受けた遊技球を前記球受け皿へ導く第1通路部と、 f 当該第1通路部よりも上流側を構成し、前記払出装置から払い出された遊技球を前記入口部に導く第2通路部と、 g 当該第2通路部の出口部に対して出没可能に設けられ、前記遊技機前面ユニットが開放された場合に前記第2通路部からの遊技球の流出を阻止する阻止部材と、 h 前記遊技機前面ユニットが開放されたことを検知する開放検知手段と、 i 前記遊技機前面ユニットが開放されたことが前記開放検知手段により検知された場合に所定処理を実行する処理実行手段と、を備え、 j 前記第1通路部の前記入口部は、上方に開放して形成され、前記第2通路部の出口部は、前記遊技機前面ユニットを閉鎖した状態において前記入口部と上下に対向するように下方に開放して形成され、 k 前記第2通路部は、前記出口部付近において当該出口部に向けて下り傾斜となった傾斜部を有し、 l 前記第2通路部における前記出口部の周縁部分と前記第1通路部における前記入口部の周縁部分との間に縦方向の隙間が存在していること m を特徴とする遊技機。」 (3)刊行物1に記載された発明 ア 原査定の拒絶理由において提示された、本願の出願前に頒布された刊行物である特開2003-144720号公報(以下「刊行物1」という。)には、図面と共に次の事項が記載されている(下線は当審にて付した。以下同じ。)。 (ア)「【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、ファール球導出路と球抜き導出路とを導出される球が相互に干渉しないようにして球詰まりを防止するパチンコ機に関するものである。」 (イ)「【0008】パチンコ機の全体構造 図1乃至図3において、パチンコ機は側枠(木枠)1と、該側枠1の一側に開閉自在に軸支されかつ合成樹脂製前面枠体2と、該前面枠体の前面上部には遊技盤5の遊技領域を囲いうる遊技開口が形成され、遊技面の外周に沿って前面装飾部が設けられ、背面のガラス板収容枠取付け部に金属製ガラス板収容枠4が装着された前面板3と、その前面下部に開閉自由に設けられかつ打球供給皿8(上皿)が固着される第一前板7と、該第一前板の下方の前面枠体2に球受け下皿10(下皿)が固定される第二前板9、操作ハンドル12等から構成されている。又、前記前面枠体2は遊技盤5を嵌合する遊技面収容開口21が設けられ、その開口の背面から遊技盤5が当てられ、その遊技盤5の背面に機構基板6が開閉係脱可能に設けられる。 ・・・ 【0010】前面枠体 図3および図4に基づいて、前面枠体2を説明する。前面枠体2は合成樹脂によって一体成形されるもので、その上部に遊技盤の遊技領域を規制する円形渦巻き状の誘導レールの外周面に合致する円形の開口21を有する主枠体20と、主枠体20の前面側の上部の表示体収容部に装着する表示体発光部ホルダー37と、遊技盤5の誘導レール13の下部前面を覆う球誘導レールカバー体22が形成されている。該前面枠体2の下部の板状部23には、第一前板7の背面に相当する位置に、発射レールユニット収容部26が形成されて打球発射レール25等からなる発射レールユニット24が装着され、その発射レールユニット24とは反対側に第一前板7の前面に取付ける打球供給皿8に背面の機構基板6に備えたセーフ球検出器の信号により賞球払出し装置から賞球導出経路を通じて払出される賞球を排出する賞球ユニット収容部27と、球嵌まり込み防止縁28aを有する球嵌まり込み防止板28とが構成されている。また、第二前板9の背面に相当する位置には、背面の機構基板6に備えた賞球払出し装置から払出される賞球で打球供給皿がいっぱいとなって溢れた球を導出する溢れ球通路73が球受け下皿収容部54の溢れ球導出口30に連通して設けられている。その右側には前面枠体2の背面側に取付けられる打球発射装置46の前面側調整部露出用透孔33が透設されている。 【0011】賞球ユニット収容部27の賞球導出口29は、機構基板6の背面に備えられる賞球払出し装置から払出される賞球を排出する賞球通路67に賞球流出口72が関連設置され、セーフ球入賞時に賞球払出し装置から払出される賞球が賞球流出口72から該賞球導出口29を介して第一前板7の打球供給皿取付け部52に装着した打球供給皿8内の賞球排出口53から排出される。又、前記賞球流出口72の側方から賞球通路67に連続して第二前板9の球受け下皿10まで、上皿が賞球で一杯になり機構基板の賞球流出口72より溢れた球を導出する溢れ球通路73、溢れ球導出口30が構成され、第二前板9の球受け下皿10内の溢れ球排出口55と連通されている。50は前面枠体2の背面に設けられた遊技盤5のアウト球排出路133から排出されるアウト球を排出するアウト球排出通路である。 【0012】図5、図7および図8に示すように、この前面枠体2において、打球発射レール25より打ち出された打球への付勢力が少ないファール球を導出するファール球導出路31が、前記賞球導出口29とは独立し、前面枠体2の背面側に設けられた遊技盤5のアウト球排出路133から排出されるアウト球を排出するアウト球排出通路50とは隔壁51で分離して打球発射レール25の打球誘導面下方に球受け下皿10と連通して設けられ、かつ球抜き装置120の球を球受け下皿10に導出する球抜き導出路32が該ファール球導出路31とは導出される球が相互に干渉しないように間隔をあけて前面に並設される。ファール球導出路31は前面枠体2の発射レール25と、遊技盤5に設けられた球誘導レール13との間に、背面のアウト球排出通路50と隔壁51で分離して前面側に凹状、筒状等に形成される。実施形態では、ファール球導出路31はアウト球排出通路50の隔壁51と、前面側の球嵌まり込み防止板28との間に凹状に設け、かつ第二前板9を当てる板状部23には前面側に前記導出路31が中途より前方へ傾斜状として球受け下皿10の溢れ球導出口30まで凹状等に形成されている。」 (ウ)「【0016】前面枠体2の背面には打球発射装置46の打球発射装置取付け基板47を位置決め指定して装着するための取付け基板収容部が形成され、発射装置の前面枠体2における所定位置への装着が前面枠体2に形成された位置決め溝と取付けボスとにより所定位置に正確に案内され固着される。打球発射装置60は打球発射装置取付け基板47に打球槌48が軸支され、該打球槌48には弾発力を付与する付勢手段が装設され、かつ操作ハンドル12の操作レバーの回動操作により打球槌48の弾発力が調整され、操作レバーの操作により起動するモータの駆動によりカムの作用で打球槌48のカム係受体が回動されて、打球槌48が付勢手段に抗して弾発され、前記発射レール25の発射部位に第一前板7の背面に取付けた打球供給装置120から発射レール25の発射位置にパチンコ球が一球づつ供給され、打球槌48の作動で打球が発射される。」 (エ)「【0027】このように構成したパチンコ機のパチンコ球の導出路の作用を詳細に説明する。機構基板6の賞球払出し装置から賞球排出経路を通じて払出される賞球は、賞球流出口72から前面枠体2の賞球導出口29を通じて第一前板7の打球供給皿8に払出され、その打球供給皿が賞球で一杯となって、賞球流出口72から溢れた溢れ球は側方の溢れ球通路73を通じて溢れ球導出口30より溢れ球排出口55を通じて球受け下皿10へ放出される。打球発射レールより打ち出された打球への付勢力が少ないファール球はファール球誘導路31を介して球受け下皿10へ放出され、従って、溢れ球通路73の導出口30で溢れ球と干渉することなく放出できる。打球供給皿8に貯留されるパチンコ球は、皿部の打球供給通路部90によって一列に整列されながら第一前板7の通孔91及び第一前板7裏側のケース本体100の流入口101を通って打球供給通路部102に流入する。そして、打球供給通路部102、球抜き板92に供給されたパチンコ球は打球供給装置110に導かれて供給制御部材111の球受け止部113上面で受け止められる。この際に球受け止部113上のパチンコ球は球抜き底板92の先端に当接して球抜き口103への落下が阻止される。打球供給皿8内のパチンコ球を下部の球受け皿10に抜き取るには、押し釦121を押圧して作用部材122をコイルばねの付勢に抗して回動させる。これによって、球抜き板92が作用部材122の縦長孔124に係合する突起92aを介して矢印方向に移動し球抜き口103を開放する。このため、打球供給皿8内のパチンコ球は打球供給通路102を通過して球抜き口103から直下の球抜き通路部104に落下し、さらに前面枠体2の前面に設けた前記球抜き導出路32を介し球抜き排出口56を通じて球受け下皿10に排出される。従って、前記ファール球導出路31から導出されるファール球と相互に干渉することがなく、溢れ球通路73の出口における球詰まりを生ずることがない。」 イ また、刊行物1の図面には以下の事項が記載されている。 (ア)【図1】には、左斜め上方へ伸びる打球発射レール25の球打ち出し方向延長線上に遊技盤5の誘導レール13が、該球打ち出し方向に沿って左斜め上方からほぼ鉛直上方、次いで右斜め上方へとほぼ円弧状に設けられること、前記打球発射レール25と遊技盤5の誘導レール13との間にファール球導出路31の上端がほぼ鉛直上方に開口していること、前記誘導レール13の球打ち出し方向は「遊技盤5」と指示される釘等が設けられた領域、すなわち遊技領域に連通していること、が記載されている。 ウ 上記アの各記載事項及び上記イで認定した図面の記載事項から、以下の事項が導かれる。 (あ)上記【0010】には、「遊技盤の遊技領域」なる記載があることから、刊行物1には、「遊技領域」を備える「遊技盤」が記載されているといえる。 また、パチンコ遊技機において「遊技領域」が打ち出された遊技球が流下する領域であることは自明である。 よって、刊行物1には、「遊技球が流下する遊技領域を有する遊技盤5」、が記載されているといえる。 (い)上記【0008】には、「前面枠体の前面上部には・・・前面板3と、その前面下部に開閉自由に設けられかつ打球供給皿8(上皿)が固着される第一前板7と、該第一前板の下方の前面枠体2に球受け下皿10(下皿)が固定される第二前板9・・・が設けられ」なる記載があり、刊行物1には、「打球供給皿8(上皿)」と「球受け下皿10(下皿)」とを設けることが記載されているといえる。また、上記【0011】には、「賞球払出し装置から払出される賞球が・・・打球供給皿8内の賞球排出口53から排出される。又、・・・球受け下皿10まで、上皿が賞球で一杯になり機構基板の賞球流出口72より溢れた球を導出する溢れ球通路73、溢れ球導出口30が構成され、第二前板9の球受け下皿10内の溢れ球排出口55と連通されている」なる記載があることから、前記「球受け下皿10(下皿)」は、球即ち遊技球が流れ込み貯留される手段であるといえる。よって、刊行物1には、「遊技球を貯留する球受け下皿10(下皿)」が記載されているといえる。 (う)上記【0016】には「打球発射装置60は・・・操作レバーの操作により起動するモータの駆動により・・・打球槌48が付勢手段に抗して弾発され、前記発射レール25の発射部位に第一前板7の背面に取付けた打球供給装置120から発射レール25の発射位置にパチンコ球が一球づつ供給され、打球槌48の作動で打球が発射される。」なる記載がある。ここで「打球発射装置60」は、同段落冒頭の「前面枠体2の背面には打球発射装置46の・・・」なる記載などからみて、「打球発射装置46」の誤記と認められる。 前記記載から、刊行物1には、「操作レバーの操作により遊技球を発射する打球発射装置46」が記載されているといえる。 (え)上記イ(ア)のとおり上記【図1】には、「打球発射レール25の球打ち出し方向延長線上に遊技盤5の誘導レール13が・・・設けられ・・・誘導レール13の球打ち出し方向は・・・遊技領域に連通している」ことが記載されており、打球発射レール25、誘導レール13,遊技領域と配列と遊技球の発射される方向の関係から、打球発射装置46の打球発射レール35から発射された遊技球は、誘導レール13により遊技領域に誘導されるといえる。 よって、刊行物1には、「打球発射装置46の発射レール25から発射された遊技球を遊技領域に誘導する誘導レール13」、が記載されているといえる。 (お)上記【0012】には、「ファール球導出路31は前面枠体2の発射レール25と、遊技盤5に設けられた球誘導レール13との間に・・・形成される。」なる記載があり、ここでの「ファール球」について同じく上記【0012】には「打球発射レール25より打ち出された打球への付勢力が少ないファール球」なる記載がある。また、上記【0027】には、「打球発射レールより打ち出された打球への付勢力が少ないファール球はファール球誘導路31を介して球受け下皿10へ放出され」なる記載がある。 ここで、前記打球発射レール25と遊技盤5の誘導レール13との間にファール球導出路31の上端がほぼ鉛直上方に開口していることは、上記イ(ア)で認定したとおりであり、該打球発射レール25と遊技盤5の誘導レール13との間が打球発射装置46の打球発射レールよりも遊技球の発射方向側に位置することは明らかである。 また、前記誘導レール13は、「左斜め上方へ伸びる打球発射レール25の球打ち出し方向延長線上」であって「該球打ち出し方向に沿って左斜め上方からほぼ鉛直上方、次いで右斜め上方へとほぼ円弧状」に延びることから(上記イ(ア))、打球発射装置46の打球発射レール25から打ち出された遊技球のうち「打球発射レールより打ち出された打球への付勢力が少ないファール球」は、上記誘導路13に沿って上昇するも、遊技領域への開口に達せずに落下に転じ、該誘導路13と前記打球発射レール25との間の領域まで逆流して戻ってくることが明らかであり、その際に遊技球は、打球発射装置46よりも遊技球の発射方向側である前記「前面枠体2の発射レール25と、遊技盤5に設けられた球誘導レール13との間に・・・形成される」「ファール球導出路31」「の上端」の「開口」に回収され、「ファール球誘導路31を介して球受け下皿10へ放出され」るといえる。 よって、刊行物1には、「打球発射装置46の打球発射レール25よりも遊技球の発射方向側に位置し、該誘導路13と前記打球発射レール25との間の領域まで逆流して戻ってくる遊技球を回収する開口を上端に有し、該開口で回収した遊技球を球受け下皿10へ放出する、ファール球導出路31」が記載されているといえる。 (か)上記【0001】には、刊行物1に記載された発明が「パチンコ機」に関するものであることが記載されているといえる。 エ 上記アの各記載事項、上記イ・ウの認定事項から、刊行物1には次の発明(以下「刊行物1発明」という。)が記載されていると認められる(1a?1fは分説のため付与。) 「1a 遊技球が流下する遊技領域を有する遊技盤5と、(ウ(あ)) 1b 遊技球を貯留する球受け下皿10と、(ウ(い)) 1c 操作レバーの操作により遊技球を発射する打球発射装置46と、(ウ(う)) 1d 打球発射装置46の発射レール25から発射された遊技球を遊技領域に誘導する誘導レール13と、(ウ(え)) 1e 打球発射装置46の打球発射レール25よりも遊技球の発射方向側であり該誘導路13と前記打球発射レール25との間の領域に位置し、逆流して戻ってくる遊技球を回収する開口を上端に有し、該開口で回収した遊技球を球受け下皿10へ放出する、ファール球導出路31と、(ウ(お)) 1f を備えるパチンコ機。(ウ(か))」 (4)刊行物2に記載された発明 ア 原査定の拒絶理由において提示された、本願の出願前に頒布された刊行物である特開2006-149807号公報(以下「刊行物2」という。)には、図面と共に次の事項が記載されている(下線は当審にて付した。以下同じ。)。 (ア)「【技術分野】 【0001】 本発明は、賞球が払い出される受け皿とファール球が返却される受け皿とを1つの皿としたパチンコ遊技機に関する。」 (イ)「【0019】 遊技盤取付枠2には、遊技盤18が取着されている。遊技盤18には、遊技球を誘導する外レール17及び内レール19(図2には図示せず。図1参照)が取着され、外レール17の上部と、内レール19とによって囲まれた領域が、遊技領域18aとされている。遊技領域18aには、図示しない釘、表示装置、入賞口等が設けられている。内レール19の左側先端部には、遊技領域18aに達した遊技球が、外レール17と内レール19との間の打球誘導通路24に戻ることを防止する戻り防止片27が取着されている。 【0020】 遊技盤取付枠2の前面側には、遊技盤18の下方位置に、打球発射装置の一部を構成する発射機構部(図示せず)が装着されている。遊技盤取付枠2の後面側には、図1の破線で示す位置に、遊技球払出し装置30が装着されている。遊技球払出し装置30の下流側には、払出し球経路部材4(図4にその先端部を示す。)が連結され、払出し球経路部材4は遊技盤取付枠2の後面側から前面側に延設されている。」 (ウ)「【0022】 前面枠3の下部には、中央部から右側部にかけて、球抜きボタン11、球貸しボタン12、返却ボタン13、演出ボタン14が配設されている。前面枠3の下部の右側部には、打球発射装置の一部を構成する打球発射ハンドル10が装着されている。 【0023】 また、前面枠3の下部には、中央部から左側部にかけて、前方に膨出する受け皿7が、前面枠3から取り外し不可能に設けられている。詳しくは、図3に示すように、受け皿7の膨出壁部77の外側部は、前面枠3に一体形成されている。受け皿7の後壁部75には、払出し口73とファール球出口74とが互いに独立して開口している。受け皿7の底壁部76には、球抜き用の開閉可能な球抜き口71と、打球発射装置に遊技球を導く遊技球誘導レール72とが形成されている。前面枠3の下部の後面側には、打球発射装置の一部を構成する球送り機構部(図示せず)が装着され、遊技球誘導レール72に誘導された遊技球は球送り機構部に送られた後、発射機構部に送られる。」 (エ)「【0029】 通路ユニット20は、ファール球回収部29を有している。ファール球回収部29は、ファール球通路22の入口部(ファール球通路22の入口22aを形成する部分)に相当する。前面枠3と遊技盤取付枠2とを閉じ合わせたとき、ファール球回収部29は、打球誘導通路24の下方に配置されて、入口22aは上方すなわち打球誘導通路24に向かって開口する。ファール球通路22の出口22bは、ファール球出口74に連結されている。なお、本実施形態では出口22bとファール球出口74とを直接連結しているが、出口22bからファール球出口74まで直線状に延びる通路を介して、出口22bとファール球出口74とを連結してもよい。」 (オ)「【0032】 そして、遊技者による球抜きボタン11の押下等、所定の球抜き操作がなされると、球抜き口71が開放され、受け皿7に貯留されていた遊技球が、球抜き口71及び底部通路を介して球抜き通路に流入し、球排出口から排出される。」 (カ)「【0035】 遊技者の発射操作により、受け皿7内の遊技球は、順次、遊技球誘導レール72を通って打球発射装置内に入り、打球されて打球誘導通路24を上昇し、戻り防止片27を越えて遊技領域18aに至る。」 (キ)「【0037】 また、打球発射装置から発射されたものの戻り防止片27を越えられず、遊技領域18aに達しなかったファール球は、打球誘導通路24を落下し、入口22aからファール球通路22に入る(すなわち、ファール球回収部29に回収される)。そして、ファール球通路22を図7の2点鎖線矢印で示すように通って、出口22bに至り、ファール球出口74から受け皿7に排出される。」 イ 上記アの各記載事項から、以下の事項が導かれる。 (あ)上記【0019】には「遊技盤18には、遊技球を誘導する外レール17及び内レール19(図2には図示せず。図1参照)が取着され、外レール17の上部と、内レール19とによって囲まれた領域が、遊技領域18aとされている。」と記載され、【0035】には、「受け皿7内の遊技球は、順次、遊技球誘導レール72を通って打球発射装置内に入り、打球されて打球誘導通路24を上昇し、戻り防止片27を越えて遊技領域18aに至る」と記載されており、「遊技領域18a」には「打球され」た「遊技球」が「打球誘導通路24を上昇」した後に「至る」すなわち入るのであるから、該「遊技領域18a」に入った遊技球は該「遊技領域18a」を流下することが明らかである。 よって、刊行物2には「遊技球が流下する遊技領域18aが形成された遊技盤18」が記載されているといえる。 (い)上記【0032】には「受け皿7に貯留されていた遊技球」なる記載がある。 よって、刊行物2には、「遊技球を貯留する受け皿7」が記載されているといえる。 (う)上記【0035】には、「遊技者の発射操作により、受け皿7内の遊技球は、順次、・・・打球発射装置内に入り、打球され」なる記載がある。また、上記【0037】には「打球発射装置から発射されたものの・・・遊技領域18aに達しなかったファール球」なる記載があり、ここでの「ファール球」が遊技球であることは明らかである。 よって、刊行物2には、「発射操作により遊技球を発射する打球発射装置」が記載されているといえる。 (え)上記【0035】には、「遊技者の発射操作により、受け皿7内の遊技球は、順次、・・・打球発射装置内に入り、打球されて打球誘導通路24を上昇し、・・・遊技領域18aに至る。」なる記載がある。 ここで、打球された遊技球は「打球誘導通路24を上昇し」て「遊技領域18aに至る」のであるから、「打球誘導通路24」が発射された遊技球を打球発射装置から遊技領域18aまで誘導しているといえる。 よって、この【0035】の記載事項と、上記(う)で引用した【0037】の記載事項とから、刊行物2には、「打球発射装置から発射された遊技球を遊技領域18aに向けて誘導する打球誘導通路24」が記載されているといえる。 (お)上記【0029】には「通路ユニット20は、ファール球回収部29を有している。ファール球回収部29は、ファール球通路22の入口部(ファール球通路22の入口22aを形成する部分)に相当する。前面枠3と遊技盤取付枠2とを閉じ合わせたとき、ファール球回収部29は、打球誘導通路24の下方に配置されて、入口22aは上方すなわち打球誘導通路24に向かって開口する。」なる記載があり、ここでの「打球誘導通路24」は上記(え)で認定したとおり「打球発射装置から発射された遊技球を遊技領域18aに向けて誘導する」ものであるから、打球発射装置よりも発射方向側に位置することが明らかである。よって、該打球誘導通路24に向かって開口するファール球回収部29の入口22aは、打球発射装置よりも発射方向側に位置するといえる。 また、上記【0037】には「打球発射装置から発射されたものの・・・遊技領域18aに達しなかったファール球は、打球誘導通路24を落下し、入口22aからファール球通路22に入る(すなわち、ファール球回収部29に回収される)。そして、ファール球通路22を・・・通って・・・受け皿7に排出される」なる記載がある。ここで、「ファール球」とは「打球発射装置から発射されたものの・・・遊技領域18aに達」せず「打球誘導通路24を落下」してくる遊技球のことであり、上記【0035】に「打球されて打球誘導通路24を上昇し」なる記載があるとおり発射された遊技球は打球誘導通路24を上昇するのであるから、打球誘導通路24を遊技球が落下することは、打球誘導通路24を遊技球が逆流することであるといえる。 よって、刊行物2には、「打球発射装置よりも発射方向側であって、打球誘導通路24を逆流してくる遊技球を回収する位置に入口22aを有し、回収した遊技球が受け皿7に排出される、ファール球回収部29とファール球通路22」が記載されているといえる。 (か)上記【0001】には刊行物2に記載された発明がパチンコ遊技機に関するものであることが記載されているといえる。 ウ 上記アの各記載事項、イの認定事項から、刊行物2には次の発明(以下「刊行物2発明」という。)が記載されていると認められる(2a?2fは分説のため付与。) 「2a 遊技球が流下する遊技領域18aが形成された遊技盤18と、(イ(あ)) 2b 遊技球を貯留する受け皿7と、(イ(い)) 2c 発射操作により遊技球を発射する打球発射装置と、(イ(う)) 2d 打球発射装置から発射された遊技球を遊技領域18aに向けて誘導する打球誘導通路24と、(イ(え)) 2e 打球発射装置よりも発射方向側であって、打球誘導通路24を逆流してくる遊技球を回収する位置に入口22aを有し、回収した遊技球が受け皿7に排出される、ファール球回収部29とファール球通路22と、(イ(お)) 2f を備える、パチンコ遊技機。(イ(か))」 (5)対比 ア 一致点 本件補正発明の上記構成G、H、K、L、M、N、O、P、Qが、それぞれ同日出願発明の上記構成b、d、g、h、i、j、k、l、mに一致することは明らかである。 すなわち、両発明は、共に下記構成を備える点で一致する。 「G 前記遊技装置における遊技結果に基づいて遊技球を払い出す払出装置と、 H 前記ベース体に対して前方に回動可能に設けられ、前記球受け皿を有する遊技機前面ユニットと、 K 当該第2通路部の出口部に対して出没可能に設けられ、前記遊技機前面ユニットが開放された場合に前記第2通路部からの遊技球の流出を阻止する阻止部材と、 L 前記遊技機前面ユニットが開放されたことを検知する開放検知手段と、 M 前記遊技機前面ユニットが開放されたことが前記開放検知手段により検知された場合に所定処理を実行する処理実行手段と、を備え、 N 前記第1通路部の前記入口部は、上方に開放して形成され、前記第2通路部の出口部は、前記遊技機前面ユニットを閉鎖した状態において前記入口部と上下に対向するように下方に開放して形成され、 O 前記第2通路部は、前記出口部付近において当該出口部に向けて下り傾斜となった傾斜部を有し、 P 前記第2通路部における前記出口部の周縁部分と前記第1通路部における前記入口部の周縁部分との間に縦方向の隙間が存在していること Q を特徴とする遊技機。」 イ 相違点 本件補正発明と同日出願発明とは、下記の各点で一応相違する。 (ア)相違点1 本件補正発明の上記構成A、C、D、Eに対応する構成を同日出願発明が明示的には備えない点。 すなわち、本件補正発明が 「A 遊技球が流下する遊技領域が形成された遊技装置と、 C 発射操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射装置と、 D 当該遊技球発射装置から発射された遊技球を前記遊技領域に向けて誘導する誘導部と、 E 前記遊技球発射装置よりも遊技球の発射方向側であって前記誘導部を逆流してくる遊技球を回収可能な位置に回収口を有し、その回収した遊技球を前記球受け皿に向けて導く回収通路部と、」 を備えるのに対し、同日出願発明は該各構成を明示的には備えない点。 (イ)相違点2 両発明に共通する「球受け皿」なる構成要素に関し、本件補正発明の構成Bでは「遊技球を貯留する」と特定しているのに対し、同日出願発明の構成cでは「当該払出装置から払い出された遊技球を貯留する」と特定している点。 (ウ)相違点3 両発明に共通する「ベース体」なる構成要素に関し、本件補正発明の構成Fでは「前記遊技装置を有する」と、同日出願発明の構成aでは「遊技が実行される遊技装置を有する」と、それぞれ特定している点。 (エ)相違点4 両発明に共通する「第1通路部」なる構成要素に関し、本件補正発明の構成Iでは「当該遊技機前面ユニットの一部として設けられ、入口部にて受けた遊技球を前記球受け皿に流出させる」と、同日出願発明の構成eでは「当該遊技機前面ユニットの一部として設けられ、入口部にて受けた遊技球を前記球受け皿へ導く」と、それぞれ特定されている点。(下線部は相違点を示すため当審にて付与。次項においても同様。) (オ)相違点5 両発明に共通する「第2通路部」なる構成要素に関し、本件補正発明の構成Jでは「当該第1通路部よりも上流側を構成し、前記払出装置から払い出された遊技球を前記入口部に流出させる」と、同日出願発明の構成fでは「当該第1通路部よりも上流側を構成し、前記払出装置から払い出された遊技球を前記入口部に導く」と、それぞれ特定されている点。 (6)当審の判断 ア 相違点1について 本件補正発明が明示的に備える上記構成Aの「遊技球が流下する遊技領域が形成された遊技装置」、構成Cの「発射操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射装置」、構成Dの「当該遊技球発射装置から発射された遊技球を前記遊技領域に向けて誘導する誘導部」、構成Eの「前記遊技球発射装置よりも遊技球の発射方向側であって前記誘導部を逆流してくる遊技球を回収可能な位置に回収口を有し、その回収した遊技球を前記球受け皿に向けて導く回収通路部」なる各構成はいずれも、本願遡及日においてパチンコ遊技機の多くが備え、多くの特許文献等にも開示された、パチンコ遊技機分野における周知の技術に過ぎない。 当該各構成が周知であることの裏付けとして、例えば上記刊行物1には、上記3.(3)で認定したとおりの、 「1a 遊技球が流下する遊技領域を有する遊技盤5と、 1c 操作レバーの操作により遊技球を発射する打球発射装置46と、 1d 打球発射装置46の発射レール25から発射された遊技球を遊技領域に誘導する誘導レール13と、 1e 打球発射装置46の打球発射レール25よりも遊技球の発射方向側であり該誘導路13と前記打球発射レール25との間の領域に位置し、逆流して戻ってくる遊技球を回収する開口を上端に有し、該開口で回収した遊技球を球受け下皿10へ放出する、ファール球導出路31と、 1f を備えるパチンコ機。」 なる発明(刊行物1発明)が記載され、また、上記刊行物2には、上記3.(4)で認定したとおりの、 「2a 遊技球が流下する遊技領域18aが形成された遊技盤18と、 2c 発射操作により遊技球を発射する打球発射装置と、 2d 打球発射装置から発射された遊技球を遊技領域18aに向けて誘導する打球誘導通路24と、 2e 打球発射装置よりも発射方向側であって、打球誘導通路24を逆流してくる遊技球を回収する位置に入口22aを有し、回収した遊技球が受け皿7に排出される、ファール球回収部29とファール球通路22と、 2f を備える、パチンコ遊技機。」 なる発明(刊行物2発明)が記載されている。 前記刊行物1発明の「遊技盤5」、「球受け下皿10」、「操作レバーの操作」、「打球発射装置46」、「誘導レール13」、「打球発射装置46の打球発射レール25よりも遊技球の発射方向側であり該誘導路13と前記打球発射レール25との間の領域」、「開口」、「ファール球導出路31」、「パチンコ遊技機」は、それぞれ本件補正発明の構成A・C・D・Eの「遊技装置」、「球受け皿」、「発射操作」、「遊技球発射装置」、「誘導部」、「前記遊技球発射装置よりも遊技球の発射方向側であって前記誘導部を逆流してくる遊技球を回収可能な位置」、「回収口」、「回収通路部」、「遊技機」に相当する。 また、刊行物2発明の「遊技盤18」、「遊技領域18a」、「受け皿7」、「打球発射装置」、「打球誘導通路24」、「打球発射装置よりも発射方向側にであって、打球誘導通路24を逆流してくる遊技球を回収する位置」、「入口22a」、「ファール球通路22」、「パチンコ遊技機」は、それぞれ本願発明の「遊技装置」、「遊技領域」、「球受け皿」、「遊技球発射装置」、「誘導部」、「前記遊技球発射装置よりも遊技球の発射方向側であって前記誘導部を逆流してくる遊技球を回収可能な位置」、「回収口」、「回収通路部」、「遊技機」に相当する。 よって、刊行物1発明、刊行物2発明はいずれも、上記相違点1に係る本件補正発明の前記構成A、C、D、Eにそれぞれ相当する構成1a・2a、1c・2c、1d・2d、1e・2eを備えている。 (ア)まず、同日出願発明を先願とし、本件補正発明を後願とした場合について、検討する。 同日出願発明に前記周知技術が付加されることによる効果は、発射後誘導部を逆流してくる遊技球(戻り球)を球受け皿へ回収することで、発射装置まで戻って発射装置を破損しないようにする点にあるといえるから、払出装置から球受け皿への、遊技機本体内から前扉内部を介した供給路による遊技球の供給において、前扉開放時に遊技球が零れにくくするという同日出願発明の効果に対し、新たな効果を奏するものではないことが明らかである。 このことから、 「遊技球が流下する遊技領域が形成された遊技装置と、 発射操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射装置と、 当該遊技球発射装置から発射された遊技球を前記遊技領域に向けて誘導する誘導部と、 前記遊技球発射装置よりも遊技球の発射方向側であって前記誘導部を逆流してくる遊技球を回収可能な位置に回収口を有し、その回収した遊技球を前記球受け皿に向けて導く回収通路部と」 という発明特定事項を備えない同日出願発明から、当該発明特定事項を備える本件補正発明とすることは、単に前記周知技術が付加されたに過ぎない。 (イ)次に、本件補正発明を先願とし、同日出願発明を後願とした場合について検討する。 本件補正発明から前記周知技術が削除されることは、発射後誘導部を逆流してくる遊技球(戻り球)を球受け皿へ回収する手段の存否を問わないことである。しかし、該手段の存否に関わらず、本件補正発明が、払出装置から球受け皿への、遊技機本体内から前扉内部を介した供給路による遊技球の供給において、前扉開放時に遊技球が零れにくくするという効果を奏することは明らかであるから、前記周知技術の削除により、同日出願発明が本件補正発明の効果に対し、新たな効果を奏するものではない。 このことから、 「遊技球が流下する遊技領域が形成された遊技装置と、 発射操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射装置と、 当該遊技球発射装置から発射された遊技球を前記遊技領域に向けて誘導する誘導部と、 前記遊技球発射装置よりも遊技球の発射方向側であって前記誘導部を逆流してくる遊技球を回収可能な位置に回収口を有し、その回収した遊技球を前記球受け皿に向けて導く回収通路部と」 という発明特定事項を備える本件補正発明から、当該発明特定事項を備えない同日出願発明とすることは、単に前記周知技術を削除したに過ぎない。 (ウ)よって、 「遊技球が流下する遊技領域が形成された遊技装置と、 発射操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射装置と、 当該遊技球発射装置から発射された遊技球を前記遊技領域に向けて誘導する誘導部と、 前記遊技球発射装置よりも遊技球の発射方向側であって前記誘導部を逆流してくる遊技球を回収可能な位置に回収口を有し、その回収した遊技球を前記球受け皿に向けて導く回収通路部と」 という周知の発明特定事項について、同日出願発明から単に削除すること、あるいは、本件補正発明に単に付加することによって技術的意義は変わることがないことから、上記相違点1は実質的な相違点とはいえない。 イ 相違点2について 本件補正発明は、その構成Gに「前記遊技装置における遊技結果に基づいて遊技球を払い出す払出装置」を備え、構成Iとして「当該遊技機前面ユニットの一部として設けられ、入口部にて受けた遊技球を前記球受け皿に流出させる第1通路部」を備え、構成Jとして「当該第1通路部よりも上流側を構成し、前記払出装置から払い出された遊技球を前記入口部に流出させる第2通路部」を備えることから、「払出装置から払い出された遊技球を・・・入口部に流出させ」、「入口部にて受けた遊技球を・・・球受け皿に流出させる」、すなわち、払出装置から払い出された遊技球を球受け皿に流出させる機能を備えているといえる。そして、本件補正発明において「球受け皿」は構成Bで特定されるとおり「遊技球を貯留する」機能を備えるものであるから、前記のとおり「球受け皿に流出」された遊技球はその後「球受け皿」に「貯留」されることが明らかである。 よって、本件補正発明は実質的に、同日出願発明の構成cの「払出装置から払い出された遊技球を貯留する球受け皿」に相当する構成を備えているということができるのであり、上記相違点2は実質的な相違点ではない。 ウ 相違点3について 本件補正発明の構成Fの「遊技装置」が「遊技が実行される」ものであることは自明である。よって、本件補正発明は同日出願発明の構成aの「遊技が実行される遊技装置を有するベース体」に相当する構成を実質的に備えているということができ、上記相違点3は実質的な相違点ではない。 エ 相違点4について 本件補正発明の構成Iにおける「遊技球を前記球受け皿に流出させる」ことと、同日出願発明の構成eの「遊技球を前記球受け皿へ導く」こととは、共に遊技球の通路である「第1通路部」の機能についての特定事項であり、遊技球が前記通路から前記球受け皿へ「流出」すれば遊技球は球受け皿上に達するのであるから、前記通路から前記球受け皿に遊技球が「導」かれると言い換えうるのであり、両者の間には「第1通路部」及び「球受け皿」に対する「遊技球」の動態に関し、技術的な差異が存在せず、単なる表現の相違に過ぎないということができる。 よって、上記相違点4は実質的な相違点ではない。 オ 相違点5について 本件補正発明の構成Jにおける「遊技球を前記入口部に流出させる」ことと、同日出願発明の構成fの「遊技球を前記入口部に導く」こととは、共に遊技球の通路である「第2通路部」の機能についての特定事項であり、遊技球が前記通路から前記入口部へ「流出」すれば遊技球は該「入口部」に達するのであるから、前記通路から前記入口部に遊技球が「導」かれると言い換えうるのであり、両者の間には「第2通路部」及び「入口部」に対する「遊技球」の動態に関し、技術的な差異が存在せず、単なる表現の相違に過ぎないということができる。 よって、上記相違点5は実質的な相違点ではない。 カ 以上、ア?オのとおりであるから、上記相違点1?5はいずれも実質的なものではなく、本件補正発明と同日出願発明とは実質同一である。 (7)小括 したがって、上記(1)?(6)において検討したように、本件補正発明は、同日出願発明と実質的に同一の発明であるから、特許法第39条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができない。 4.むすび 上記3において検討したことからみて、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 第3.本願発明について 1.本願発明 上記本件補正は、上記のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、本願出願時の特許請求の範囲の請求項1に記載された、次のとおりのものである。 (下線は、本件補正発明との相違箇所を示すため当審にて付与。) 「A 遊技球が流下する遊技領域が形成された遊技装置と、 B 遊技球を貯留する球受け皿と、 C 発射操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射装置と、 D 当該遊技球発射装置から発射された遊技球を前記遊技領域に向けて誘導する誘導部と、 E’ 前記遊技球発射装置よりも遊技球の発射方向側であって前記誘導部を逆流してくる遊技球を回収可能な位置に回収口を有し、その回収した遊技球を前記球受け皿に向けて導く回収通路部と、を備えていること Q を特徴とする遊技機。」 上記本件補正発明の構成A?E・Qとは、構成E’に「を備えていること」なる文言が付加されている点で相違する。しかし、当該文言は、構成Qの「遊技機」が構成A?E’の特定事項を備えることを示すために当該位置に挿入することが必要となったものに過ぎず、上記構成E’と上記本件補正発明の構成Eとの間に実質的な相違はない。 2.刊行物 原査定の拒絶の理由に引用された刊行物1・2に記載された発明は、上記第2の3.(3)・(4)で認定した以下のとおりのものである。 (1)刊行物1に記載された発明 「1a 遊技球が流下する遊技領域を有する遊技盤5と、 1b 遊技球を貯留する球受け下皿10と、 1c 操作レバーの操作により遊技球を発射する打球発射装置46と、 1d 打球発射装置46の発射レール25から発射された遊技球を遊技領域に誘導する誘導レール13と、 1e 打球発射装置46の打球発射レール25よりも遊技球の発射方向側であり該誘導路13と前記打球発射レール25との間の領域に位置し、逆流して戻ってくる遊技球を回収する開口を上端に有し、該開口で回収した遊技球を球受け下皿10へ放出する、ファール球導出路31と、 1f を備えるパチンコ機。」(刊行物1発明) (2)刊行物2に記載された発明 「2a 遊技球が流下する遊技領域18aが形成された遊技盤18と、 2b 遊技球を貯留する受け皿7と、 2c 発射操作により遊技球を発射する打球発射装置と、 2d 打球発射装置から発射された遊技球を遊技領域18aに向けて誘導する打球誘導通路24と、 2e 打球発射装置よりも発射方向側であって、打球誘導通路24を逆流してくる遊技球を回収する位置に入口22aを有し、回収した遊技球が受け皿7に排出される、ファール球回収部29とファール球通路22と、 2f を備える、パチンコ遊技機。」(刊行物2発明) 3.対比・判断 (1)刊行物1発明との対比・判断 刊行物1発明の「遊技盤5」、「球受け下皿10」、「操作レバーの操作」、「打球発射装置46」、「誘導レール13」、「打球発射装置46の打球発射レール25よりも遊技球の発射方向側であり該誘導路13と前記打球発射レール25との間の領域」、「開口」、「ファール球導出路31」、「パチンコ遊技機」は、それぞれ本願発明の「遊技装置」、「球受け皿」、「発射操作」、「遊技球発射装置」、「誘導部」、「前記遊技球発射装置よりも遊技球の発射方向側であって前記誘導部を逆流してくる遊技球を回収可能な位置」、「回収口」、「回収通路部」、「遊技機」に相当する。 よって、刊行物1発明の構成1a?1fはそれぞれ、本願発明の構成A?E’・Qと一致し、本願発明と刊行物1発明との間に相違点はない。 したがって、本願発明は、刊行物1発明と同一であり、刊行物1に記載された発明であるといえる。 (2)刊行物2発明との対比・判断 刊行物2発明の「遊技盤18」、「遊技領域18a」、「受け皿7」、「打球発射装置」、「打球誘導通路24」、「打球発射装置よりも発射方向側にであって、打球誘導通路24を逆流してくる遊技球を回収する位置」、「入口22a」、「ファール球通路22」、「パチンコ遊技機」は、それぞれ本願発明の「遊技装置」、「遊技領域」、「球受け皿」、「遊技球発射装置」、「誘導部」、「前記遊技球発射装置よりも遊技球の発射方向側であって前記誘導部を逆流してくる遊技球を回収可能な位置」、「回収口」、「回収通路部」、「遊技機」に相当する。 よって、刊行物2発明の構成2a?2fはそれぞれ、本願発明の構成A?E’・Qと一致し、本願発明と刊行物2発明との間に相違点はない。 したがって、本願発明は、刊行物2発明と同一であり、刊行物2に記載された発明であるといえる。 4.むすび 以上のとおり、本願発明は、刊行物1または2に記載された発明であり、特許法第29条第1項第3号の規定により特許を受けることができないものである。 また、仮に刊行物1発明または刊行物2発明が本願発明と相違するとしても微差であり、本願発明は刊行物1発明または刊行物2発明に基づいて当業者が容易に発明することができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 したがって、本願は拒絶すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2017-11-07 |
結審通知日 | 2017-11-14 |
審決日 | 2017-11-29 |
出願番号 | 特願2015-120770(P2015-120770) |
審決分類 |
P
1
8・
575-
Z
(A63F)
P 1 8・ 4- Z (A63F) P 1 8・ 121- Z (A63F) P 1 8・ 572- Z (A63F) P 1 8・ 113- Z (A63F) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 中野 直行、藤澤 和浩 |
特許庁審判長 |
服部 和男 |
特許庁審判官 |
樋口 宗彦 萩田 裕介 |
発明の名称 | 遊技機 |
代理人 | 安藤 悟 |