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審決分類 |
審判 全部申し立て 1項1号公知 C04B 審判 全部申し立て 2項進歩性 C04B 審判 全部申し立て 1項3号刊行物記載 C04B |
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管理番号 | 1341972 |
異議申立番号 | 異議2017-700569 |
総通号数 | 224 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許決定公報 |
発行日 | 2018-08-31 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2017-06-06 |
確定日 | 2018-05-31 |
異議申立件数 | 1 |
訂正明細書 | 有 |
事件の表示 | 特許第6085782号発明「フッ化マグネシウム焼結体の製造方法、中性子モデレータの製造方法及び中性子モデレータ」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 |
結論 | 特許第6085782号の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1?6〕、7について訂正することを認める。 特許第6085782号の請求項1ないし7に係る特許を維持する。 |
理由 |
第1 手続の経緯 特許第6085782号の請求項1?7に係る特許(以下、「本件特許」という。)についての出願は、平成27年 1月20日(優先権主張 平成26年 1月22日 日本国)を国際出願日とする出願であって、平成29年 2月10日に設定登録がされ、その後、その特許について、特許異議申立人 藤井孝一(以下、「申立人」という。)により特許異議の申立てがされたものである。 本件特許異議の申立てに係る手続の経緯は、以下のとおりである。 平成29年 6月 6日 特許異議の申立て 同年11月 8日付け 取消理由通知 平成30年 1月12日 訂正の請求、意見書の提出 同年 2月19日 申立人による意見書の提出 第2 訂正について 1 訂正の内容 平成30年 1月12日付けの訂正の請求(以下、「本件訂正請求」という。)による訂正の内容は、本件特許の特許請求の範囲を、本件訂正請求に係る訂正請求書に添付の訂正特許請求の範囲のとおり訂正するもので、以下の訂正事項1、2からなるものである(下線部は訂正箇所)。 (1)訂正事項1 請求項1に 「前記粉体充填工程で充填された前記フッ化マグネシウム粉末材を、加圧とパルス通電の加熱とによって、フッ化マグネシウム焼結体を得るパルス通電焼結工程と、を含むこと」 とあるのを、 「前記粉体充填工程で充填された前記フッ化マグネシウム粉末材を、加圧とパルス通電の加熱とによって、フッ化マグネシウム焼結体を得るパルス通電焼結工程とを含み、前記加圧とパルス通電の加熱による昇温速度を1℃/分以上7℃/分以下の範囲で行うこと」 に訂正する。(請求項1の記載を引用する請求項2?6も同様に訂正する。) なお、訂正請求書の2、3ページの「(2)訂正事項 ア 訂正事項1」には、訂正前の記載について「前記粉体充填工程で充填された ・・・ フッ化マグネシウム焼結体を得るパルス通電焼結工程と、を含む」とあるが、訂正後の記載からみて、「前記粉体充填工程で充填された ・・・ フッ化マグネシウム焼結体を得るパルス通電焼結工程と、を含むこと」の誤記であることは明らかであるから、上記「(1)訂正事項1」のとおりの訂正であると認める。 (2)訂正事項2 請求項7に 「複数の円盤状のフッ化マグネシウム焼結体が積層される中間積層体を含む」 とあるのを、 「複数の円盤状のフッ化マグネシウム焼結体が積層される第1中間積層体と、前記第1中間積層体の上に積層され、複数の円盤状のフッ化マグネシウム焼結体に孔を有する第2中間積層体と、を備え、前記第2中間積層体の最も下側の前記フッ化マグネシウム焼結体は、前記孔にテーパ面及び当該フッ化マグネシウム焼結体の下面と連続的かつ鉛直な方向に延びる鉛直内壁を備える」 に訂正する。 2 訂正の目的の適否、一群の請求項、新規事項の有無、及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否 (1)訂正事項1について 訂正事項1は、訂正前の請求項1において、加圧とパルス通電の加熱とによって、フッ化マグネシウム焼結体を得る「パルス通電焼結工程」において、加熱の条件を特定していなかったところ、「加圧とパルス通電の加熱による昇温速度を1℃/分以上7℃/分以下の範囲で行う」ことを特定するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 そして、訂正事項1の上記昇温速度について、本件明細書の【0059】の「実施例の知見によれば、昇温速度は、1℃/分以上7℃/分以下とすることが好ましい。・・・」の記載から導き出される事項であるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものである。 また、訂正事項1は、実質上、特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 (2)訂正事項2について 訂正事項2は、訂正前の請求項7の「複数の円盤状のフッ化マグネシウム焼結体が積層される中間積層体」を「複数の円盤状のフッ化マグネシウム焼結体が積層される第1中間積層体と、前記第1中間積層体の上に積層され、複数の円盤状のフッ化マグネシウム焼結体に孔を有する第2中間積層体と、を備え、前記第2中間積層体の最も下側の前記フッ化マグネシウム焼結体は、前記孔にテーパ面及び当該フッ化マグネシウム焼結体の下面と連続的かつ鉛直な方向に延びる鉛直内壁を備える」と訂正することにより、訂正前の請求項1の「中間積層体」の構造を、さらに具体的に特定するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。 そして、訂正事項2の上記第1中間積層体と第2中間積層体からなる構造は、本件明細書の【0042】の「 本実施形態では、図12に示すようにテーパ面1Cの表面をなめらかに形成する必要がある。ここで図13に示すように、本実施形態の機械加工工程は、円盤状のフッ化マグネシウム焼結体dsの1つに対して、ドリル40を自転させながら螺旋状に公転させ、テーパ面1Cを孔開け加工していく。フッ化マグネシウム焼結体dsは、一方の表面より孔開けして削り込む場合、ドリル40が他方の面を貫通する直前に割れ又は欠けが発生しやすい。このため、切削装置は、フッ化マグネシウム焼結体dsのドリル40を他方の面を貫通させる直前に螺旋状の公転をやめて、厚み方向に直線的に動かすことが好ましい。このため、図12に示すように、円盤状のフッ化マグネシウム焼結体dsのテーパ面1C及び下面3Bと連続的かつ鉛直な方向に延びる鉛直内壁3Sをつくることができ、テーパ面1Cの最終加工部分の厚みが確保されることで、割れ又は欠けを抑制することができる。」の記載及び【0049】の「 以上により、本実施形態に係る中性子モデレータの製造方法は、中性子モデレータの組み立て工程S8において、第1中間積層体2の上面2Aと第2中間積層体3の下面3Bとを接合する。第2中間積層体3の上面3Aが中性子モデレータの上面1Aになる。 ・・・ 第1中間積層体2、第2中間積層体3及び第3中間積層体4は、積層されることにより、中性子モデレータ1が製造される。」の記載、並びに図12、13の記載から導き出される事項であるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものである。 また、訂正事項2は、実質上、特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 (3)一群の請求項について 上記訂正事項1に係る訂正前の請求項1?6は、請求項2?6が、直接又は間接的に請求項1を引用する関係にあるから、上記訂正事項1は、一群の請求項である請求項1?6について請求されたものである。 3 小括 以上のとおりであるから、本件訂正請求による訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第4項及び同条第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するので、訂正後の請求項〔1?6〕、7について訂正を認める。 第3 特許異議申立てについて 1 本件訂正発明 本件訂正請求により訂正された請求項1?7に係る発明(以下、それぞれ「本件発明1」?「本件発明7」という。)は、その特許請求の範囲の請求項1?7に記載された次の事項により特定されるとおりのものである(下線部は、訂正箇所)。 「【請求項1】 フッ化マグネシウム焼結体の製造方法であって、 フッ化マグネシウム粉末材を金型にタッピング充填を行う粉体充填工程と、 前記粉体充填工程で充填された前記フッ化マグネシウム粉末材を、加圧とパルス通電の加熱とによって、フッ化マグネシウム焼結体を得るパルス通電焼結工程とを含み、 前記加圧とパルス通電の加熱による昇温速度を1℃/分以上7℃/分以下の範囲で行うことを特徴とするフッ化マグネシウム焼結体の製造方法。 【請求項2】 前記粉体充填工程において、フッ化マグネシウム粉末材が99質量%以上の高純度材であり、残部が不可避不純物を含む、請求項1に記載のフッ化マグネシウム焼結体の製造方法。 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載のフッ化マグネシウム焼結体の製造方法で製造された複数の円盤状のフッ化マグネシウム焼結体を複数準備する準備工程と、 前記円盤状のフッ化マグネシウム焼結体を積層し、接合して、中性子モデレータを製造する積層工程と、 を含む中性子モデレータの製造方法。 【請求項4】 前記積層工程は、前記円盤状のフッ化マグネシウム焼結体を中間体とした場合、前記中間体にさらに機械加工工程により孔開け加工を行った第2中間積層体を少なくとも1つ積層する、請求項3に記載の中性子モデレータの製造方法。 【請求項5】 前記積層工程では、前記円盤状のフッ化マグネシウム焼結体を中間体とした場合、前記中間体に機械加工工程により外周にテーパ加工を行った第3中間積層体を少なくとも1つ積層する、請求項4に記載の中性子モデレータの製造方法。 【請求項6】 前記積層工程では、前記中間体を積層させた第1中間積層体、前記第2中間積層体及び前記第3中間積層体を積層することにより、中性子モデレータを製造する請求項5に記載の中性子モデレータの製造方法。 【請求項7】 中性子を減速させる中性子モデレータであって、 複数の円盤状のフッ化マグネシウム焼結体が積層される第1中間積層体と、 前記第1中間積層体の上に積層され、複数の円盤状のフッ化マグネシウム焼結体に孔を有する第2中間積層体と、を備え、 前記第2中間積層体の最も下側の前記フッ化マグネシウム焼結体は、前記孔にテーパ面及び当該フッ化マグネシウム焼結体の下面と連続的かつ鉛直な方向に延びる鉛直内壁を備えることを特徴とする中性子モデレータ。」 2 証拠方法 甲1:Masaru Nakamura et al. "Reappraisal of the optimal neutron energy characteristic and spectrum for accelerator-based epithermal neutron source - PHITS analysis and trial production of the moderator-", 15th International congress on Neutron Capture Therapy, 10-14 September 2012 TSUKUBA, p.1-19 写し及び訳文 甲2:平成24年度課題解決型医療機器等開発事業「再発がん治療のための新素材ターゲット技術を用いた加速器型中性子捕捉療法システムの開発」、研究成果報告書(要約版)、平成25年2月、委託者 経済産業省 委託先 株式会社CICS p.1?23 甲3:特開2008-230904号公報 甲4:特開平11-228248号公報 甲5:特開2009-192488号公報 甲6:鴇田正雄、「放電プラズマ焼結(SPS)法によるセラミックス焼結の現状と将来性」、セラミックス、2014年2月1日、第49巻、第2号、p.91-96 甲7:欧州特許出願公開第1895819号明細書 参考1:15th International Congress on Neutron Capture Therapy, Program & Abstracts 10-14, September,2012,Tsukuba,Japan, p.1-15,30-46,143,148-155 参考2:森田孝治、「放電プラズマ焼結(SPS)装置を用いた透光性セラミックスの創製」、まてりあ、2014年1月1日、第53巻、第1号、p.3-10 (甲1?甲7は、平成29年6月6日に申立人が提出した特許異議申立書に添付された甲第1号証?甲第7号証であり、参考1、2は、平成30年2月19日に申立人が提出した意見書に添付された参考資料1、2である。) 3 取消理由の概要 訂正前の請求項1?7に係る特許に対して、平成29年11月 8日付けで特許権者に通知した取消理由は、要旨次のとおりである。 なお、本件特許異議の申立ての理由は、当該取消理由において全て採用した。 (1)取消理由1 本件特許の請求項1?7に係る発明は,甲1の内容から認定される公然知られた発明であるから、特許法第29条第1項第1号に該当し、特許を受けることができない。 (2)取消理由2 本件特許の請求項1、3、7に係る発明は、甲2に記載された発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない。 (3)取消理由3 本件特許の請求項1?7に係る発明は、甲1の内容から認定される公然知られた発明及び甲2?7に記載された発明に基いて当業者が容易に発明できたものであり、また、本件特許の請求項1、3、7に係る発明は、甲2に記載された発明、並びに甲1の内容から認定される公然知られた発明及び甲3?7に記載された発明に基いて当業者が容易に発明できたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 4 各甲号証の記載事項等 (1)甲1について 甲1は、本件特許に係る出願の優先日前である2012年(平成24年)9月10日-14日に、つくば国際会議場において、フッ化マグネシウムモデレータに関して発表された内容が記載されているものであって、甲1の内容が実際に発表されたことは、参考1の11、31ページの記載などから推認できるから、不特定の者の間で公知になった事項であると認められる。 したがって、その内容に基づく発明は、本件特許に係る出願の優先日前に日本国内において公然知られた発明であるといえる。 そして、甲1の記載事項は、以下のとおりである(下記の記載事項は、訳文による(図面を除く))。 1a 「イントロダクション ビーム成形装置の基本デザイン 2.5MeV/20mA円錐型リチウムターゲット 構成要素 1. ターゲット 2. 減速材 3. 反射体 4. ガンマ線シールド 」(3ページ) と記載されていると共に、同ページの図面には、減速材のサイズは、高さ(216.53+118.47)mm、半径155mmであることが記載されていると認められる。 1b 「イントロダクション 目的 1.加速器を用いたBNCT用熱外中性子源の減速材の評価 2.減速材の試作」(4ページ) 1c 「 」(8ページ) 1d 「フッ化マグネシウムの焼結 SPS(Spark Plasma Sintering) 放電プラズマ焼結 SPSとは通電過熱と機械的加圧によって短時間で高品質な焼結体を作る新しく開発されたプロセスです。」(11ページ) と記載されていると共に、同ページの図面には、グラファイト焼結型に充填された材料粉末を、加圧とパルス通電過熱とによって、放電プラズマ焼結が行われることが記載されていると認められる。 1e 「フッ化マグネシウムの焼結 フッ化マグネシウム,99% (試薬グレード) 焼結条件 ・加圧:20MPa ・真空度: 40Pa以下 」(12ページ) 1f 「 」(14ページ) 1g「フッ化マグネシウムの焼結 ・No.5と同じ原料で製作(工業用グレード)」 ・直径:155mm(設計の半分のサイズ)/厚さ:21.5mm ・密度:2.96g/cm3(94%)」(17ページ) と記載され、写真の円盤状フッ化マグネシウム焼結体には、「SPS」と表示されている。 記載事項1dから、甲1によると、フッ化マグネシウム焼結体の製造方法について、以下の発明が発表されたと認められる。 「フッ化マグネシウム焼結体の製造方法であって、 フッ化マグネシウムの粉末をグラファイト焼結型に充填する粉体充填工程と、 粉体充填工程で充填されたフッ化マグネシウムの粉末を、加圧とパルス通電過熱とによって、フッ化マグネシウム焼結体を得る、放電プラズマ焼結工程とを含む、 フッ化マグネシウム焼結体の製造方法。」(以下、「甲1A発明」という。) 次に、記載事項1aの図によれば、減速材、すなわちモデレータは、半径155mm、高さ335mm(=216.53+118.47)である略円柱体状であることが示され、記載事項1gによれば、設計の半分のサイズである直径155mm、厚さ21.5mmの円盤状のフッ化マグネシウム焼結体の試作品が示されている。 そして、記載事項1cでは、減速材は高さ方向に分割された図が示されており、同図及び試作品の円盤状の焼結体の形状からすると、甲1の記載から把握されるフッ化マグネシウム焼結体からなるモデレータは、複数の円盤状のフッ化マグネシウム焼結体が積層される第1積層体、及び前記第1積層体の上に、テーパ面を備える孔を有する円盤状のフッ化マグネシウム焼結体である第2積層体とを備えていると認められる。 以上のことから、甲1によると、モデレータについて、以下の発明が発表されたと認められる。 「中性子を減速させるモデレータであって、 複数の円盤状のフッ化マグネシウム焼結体が積層される第1積層体と、 前記第1積層体の上に積層され、円盤状のフッ化マグネシウム焼結体にテーパ面を備える孔を有する第2積層体とを、備えたモデレータ。」(以下、「甲1B発明」という。) (2)甲2について 本件特許に係る出願の優先日前に頒布された甲2には、以下の事項が記載されている。 2a「サブテーマ3:減速体系の開発 ・低エネルギー陽子線とリチウムターゲットを用いて得られた中性子をBNCTに最適な特性に導くための減速材(モデレータ)の開発を行った。 ○1モデレータの素材はフッ化マグネシウムを用い、その焼結化に関する検討を行った。 ○2焼結化に最適な条件の洗い出しを行い、徐々に試作品を大きくしていった。 ○3現在、実使用での直径の大きさ(300mm)までのフッ化マグネシウム焼結体の製作が可能となった(厚さ:30mm)。 ○4100mm(縦)×100mm(横)×50mm(厚さ)の焼結体の試作品の作製を行い、モデレータとしての評価試験を行った。 ○4製品に近い形での試作品については、300mm×30mmのものが一組10枚必要で、予定では二組製作予定であった。 しかし、大口径および厚みが増すことにより均一性を得るために、焼結する際の温度制御に多くの時間を必要とするため、全枚数の製作を行うまでには至らなかった。 ・・・ フッ化マグネシウム焼結体試作品 (100mm×100mm×50mm) 」 (11ページ左欄、 なお、「○数字」は、丸囲み数字を表す。) 2b「【検討内容】 1.モデレータ原材料:フッ化マグネシウムの原料特性評価検討 フッ化マグネシウムの焼結体を好条件で形成するために必要な原料の段階での特性について評価検討を行った。 2.フッ化マグネシウム焼結体生成に最適な条件設定の確立 焼結体は、その大きさによって焼結条件が異なるため、段階を追って焼結体の生成条件を見出し、且つ再現性を確かめながら、最終的に直径350mm×厚さ30mmのフッ化マグネシウム焼結体を完成させる。 3.焼結体の機械加工技術の検討 フッ化マグネシウムは硬く脆い材質であり、一般的な機械加工では難しいため、その加工技術について検討を行う 4.フッ化マグネシウム焼結体(100mm×100mm×50mm)による中性子測定試験 リチウムをターゲットとする中性子源を用いてフッ化マグネシウムを通じた中性子を計測し、PHITSの評価データとの整合性を検討する。」(18ページ下から11行?19ページ3行) 2c 「【成果】 1. モデレータ原材料:フッ化マグネシウムの原料特性評価検討 1-1:走査型電子顕微鏡(SEM)による粒子観測 フッ化マグネシウムの原料はA社?D社の4社の製品について検討を 行った。結果、SEMでの観測ではA社?D社で大きな違いは認めら れなかった。 1-2:粒度分析 A社?D社の4社のフッ化マグネシウムの製品について粒度測定を行 った。結果、A社、B社製材料では粒子径100μ以上の存在比率が多 く、焼結時の体積内における特性のばらつきが考えられるが、粒度だ けでは実際の焼結性の評価は出来ないので実際の小型焼結実験で確認 することとした。A社製粉末では、粒度のピークが2 山分布になっ ており、これは充填性に優れることが予測されるため、充填性を考慮 すると、A社材料が焼結性にすぐれることも考えられた。」(19ペ ージ4行?15行) 2d 「2.フッ化マグネシウム焼結体生成に最適な条件設定の確立 フッ化マグネシウム焼結体を再現性のある条件設定を行いながら、目標とするΦ350mmまで徐々に焼結技術の確立を行った。」(19ページ21?23行) 2e 「<φ350×30t焼結体> 【焼結体外観】全体的に白色、割れ等の損傷無し 【実寸値】 厚さ:(任意4ヵ所)31.28, 31.59, 31.36, 31.12 (平均31.34mm) 直径:348mm 質量:約10kg 【焼結条件】 加圧20MPa 【計算密度】 3.053g/cm^3⇒約97%」(19ページ24?31行) 2f 「3.焼結体の機械加工技術の検討 3.機械加工法 焼結体の表面を機械加工 ・ダイヤモンドカッター ・旋盤、フライス盤 ・湿式砥石研磨 3-1.旋盤による表面切削 ・超硬バイト、回転数300rpmで切削した =>表面粗さRa5.125μm→Ra1.125μmバイト磨耗し使用不可 ・超硬バイト材質変更 =>表面粗さ上記結果と同等 バイト磨耗せず 3-2.湿式砥石研磨による表面研削 砥石SW-36-H-8-V3使用 テーブル回転72.5rpm 送り速度0.66m/min 切込量0.4mm 切り込み量0.4mm =>表面粗さ Ra5.174μm→Ra0.0486μm」(20ページ) 2g 「フッ化マグネシウムの焼結体が安定して生成できる条件が確立しつつある。この焼結体をターゲットシステムに合うように高精度に加工する必要があり、非常に硬く脆い性質なことから、特殊な技術が要求される。 ・・・ 」(23ページ19?21行) 記載事項2a、2cなどによれば、フッ化マグネシウムの粉末を型に充填して焼結することによりフッ化マグネシウム焼結体を得ているといえる。 また、記載事項2aにおける写真の「SPS」とは、「SPS」がフッ化マグネシウム焼結体試作品に記入された記号であること、及び放電プラズマ焼結法が、SPS(Spark Plasma Sintering)法と略称されることからすれば、甲2に記載の焼結体は、放電プラズマ焼結法により得られたものであるといえる。 以上のことから、甲2には、フッ化マグネシウム焼結体の製造方法について、以下の発明が記載されていると認められる。 「 フッ化マグネシウム焼結体の製造方法であって、 フッ化マグネシウムの粉末を型に充填する粉末充填工程と、 粉末充填工程で充填されたフッ化マグネシウムの粉末を、焼結することによって、フッ化マグネシウム焼結体を得る、放電プラズマ焼結工程と、 を含むフッ化マグネシウム焼結体の製造方法。」(以下、「甲2A発明」という。) また、甲2には、モデレータについて、以下の発明が記載されていると認められる。 「中性子を減速させるモデレータであって、 複数の円盤状のフッ化マグネシウム焼結体が積層される積層体を含む、 モデレータ。」(以下、「甲2B発明」という。) (3)甲3について 本件特許に係る出願の優先日前に頒布された甲3は、セラミックス多孔質体を加圧・通電加熱焼結によって製造することに関して記載され、【0035】、【0039】、【0053】などによれば、加圧・通電過熱焼結用焼結型に、原料粉末であるセラミックス粒子を充填する際に、充填性向上のために振動を加えることが記載されている。 (4)甲4について 本件特許に係る出願の優先日前に頒布された甲4は、セラミックス-金属の接合を放電プラズマ焼結法(SPS法)によって行うことについて記載され、【0044】には、放電プラズマ焼結装置の成形型に原料粉を投入した後振動を加えることが記載されている。 (5)甲5について 本件特許に係る出願の優先日前に頒布された甲5は、減速材に関して記載され、【0017】、【0025】、図面などによれば、複数の円板状の減速層を積層して配置した減速材が記載されている。 (6)甲6について 甲6は、本件特許に係る出願の優先日後に頒布されたものであるが、これによれば、上記優先日前に放電プラズマ(SPS)焼結法によるセラミックスの焼結は、周知の技術であったと認められる。 (7)甲7について 本件特許に係る出願の優先日前に頒布された甲7は、フッ化マグネシウム(MgF_(2))の減速材に関して記載されている。 5 対比・判断 (1)本件発明1について ア 本件発明1と甲1A発明との対比判断 本件発明1と甲1A発明とを対比する。 甲1A発明の「フッ化マグネシウムの粉末」、「グラファイト焼結型」は、本件発明1の「フッ化マグネシウム粉末材」、「金型」にそれぞれ相当するから、本件発明1と甲1A発明とは、以下の点で相違する。 相違点1:本件発明1は、粉末充填工程においてタッピング充填を行うのに対して、甲1A発明は、タッピング充填を行うことは規定されていない点。 相違点2:本件発明1は、加圧とパルス通電の加熱による昇温速度を1℃/分以上7℃/分以下の範囲で行うのに対して、甲1A発明は、昇温速度は規定されていない点。 上記相違点2について検討する。 甲1の記載事項1fによれば、フッ化マグネシウムの焼結について、経過時間と温度のグラフが示されているから、甲1A発明における焼結はこれにしたがって加熱が行われたものと認められるところ、加熱工程と認められる経過時間約30秒から約680秒において約50℃から約730℃まで温度が上昇しているから、この間の昇温速度は、約62℃/分程度となる。 そうすると、甲1A発明において想定している放電プラズマ焼結工程の昇温速度は、62℃/分程度であると認められるから、上記相違点2は、実質的な相違点である。 そして、本件発明1は、フッ化マグネシウムの焼結体の割れを抑制するために、昇温速度を「1℃/分以上7℃/分以下」に設定していると認められるところ(本件明細書【0007】、【0008】、【0058】、【0059】)、甲1には昇温速度に関して、記載事項1fの他には何ら記載がない。 甲2には、記載事項2aにあるように「現在、実使用での直径の大きさ(300mm)までのフッ化マグネシウム焼結体の製作が可能となった(厚さ:30mm)。 ・・・ 300mm×30mmのものが一組10枚必要で ・・・ あった。しかし、大口径および厚みが増すことにより均一性を得るために、焼結する際の温度制御に多くの時間を必要とするため・・・」(11ページ左欄10行?21行)と記載され、甲1から把握できる焼結体のサイズより大きいサイズの焼結体の場合に温度制御に時間が必要であることは把握できるが、甲2には、他に焼結の温度制御に関する記載はないから、本件発明1の「昇温速度を1℃/分以上7℃/分以下の範囲で行う」ことが示唆されているとまではいえない。 また、甲3には、「加圧・通電加熱焼結装置12により焼結を行なう。・・・ また、所定の焼結温度までの昇温速度は。1℃/minから80℃/minであるが、設定温度に対するオーバーシュートや作製効率を考慮すると、好ましくは、30℃/minから45℃/minである。」(【0042】)と昇温速度の記載はあるが、具体的には、αアルミナ粉末を40℃/minで焼結することが記載されているのみであり、フッ化マグネシウムについて、本件発明1の上記昇温速度を示唆するものではない。 さらに、甲4?甲7をみても、甲1A発明の昇温速度をさらに小さくすることは、何ら示唆するものではない。 したがって、甲1A発明において、昇温速度を「1℃/分以上7℃/分以下」に設定することは、当業者であれば容易になし得たとはいえない。 よって、相違点1について検討するまでもなく、本件発明1は、上記甲1から認定される公然知られた発明とはいえず、また、当該公然知られた発明及び甲2?甲7に記載された発明に基いて、当業者が容易に発明することができたものであるとはいえない。 イ 本件発明1と甲2A発明との対比判断 本件発明1と甲2A発明とを対比すると、甲2A発明は、昇温速度が規定されていないから、本件発明1と甲2A発明とは、少なくとも、本件発明1は、加圧とパルス通電の加熱による昇温速度を1℃/分以上7℃/分以下の範囲で行うのに対して、甲2A発明は、昇温速度は規定されていない点で相違している。 当該相違点について検討すると、上記アの相違点2の検討と同様であり、甲2A発明において、昇温速度を「1℃/分以上7℃/分以下」に設定することは、当業者が容易になし得たとはいえない。 よって、本件発明1は、甲2に記載された発明とはいえず、また、甲2に記載された発明並びに甲1から認定される公然知られた発明及び甲3?甲7に記載された発明に基いて、当業者が容易に発明することができたものであるとはいえない。 (2)本件発明2?6について 本件発明2?6は、 本件発明1をさらに限定するフッ化マグネシウム焼結体の製造方法の発明である。 そうすると、上記(1)と同様の理由により、本件発明2?6は、上記甲1から認定される公然知られた発明又は甲2に記載された発明とはいえず、また、当該公然知られた発明及び甲2?甲7に記載された発明に基いて、当業者が容易に発明することができたものであるともいえない。 (3)本件発明7について ア 本件発明7と甲1B発明との対比判断 本件発明7と甲1B発明とを対比する。 本件発明7の「第1中間積層体」、「第2中間積層体」は、甲1B発明の「第1積層体」、「第2積層体」にそれぞれ相当するから、本件発明7と甲1B発明とは、以下の点で相違する。 相違点3:本件発明7は、第2中間積層体は複数であるのに対し、甲1B発明は、複数であることは規定されていない点。 相違点4:本件発明7は、第2中間積層体の最も下側のフッ化マグネシウム焼結体は、孔に当該フッ化マグネシウム焼結体の下面と連続的かつ鉛直な方向に延びる鉛直内壁を備えるものであるのに対し、甲1B発明は、鉛直内壁を備えることは規定されていない点。 上記相違点4について検討する。 甲1には、フッ化マグネシウム焼結体の孔は、鉛直内壁を備えることは何ら記載されていないから、上記相違点4は、実質的な相違点である。 そして、甲1に、フッ化マグネシウム焼結体の孔において、テーパ面の他に鉛直内壁を設けることは示唆されておらず、また、甲2?甲7をみても、中性子モデレータのフッ化マグネシウム焼結体に設ける孔の形状について記載も示唆もないから、上記相違点4に係る鉛直内壁を設けることは、当業者が容易になし得たとはいえない。 よって、本件発明7は、相違点3について検討するまでもなく、上記甲1から認定される公然知られた発明とはいえず、また、当該公然知られた発明及び甲2?甲7に記載された発明に基いて、当業者が容易に発明することができたものであるとはいえない。 イ 本件発明7と甲2B発明との対比判断 本件発明7と甲2B発明とを対比すると、本件発明7と甲2B発明とは、本件発明7は、複数の円盤状のフッ化マグネシウム焼結体に孔を有する第2中間積層体を備え、最も下側の前記フッ化マグネシウム焼結体は、前記孔にテーパ面及び当該フッ化マグネシウム焼結体の下面と連続的かつ鉛直な方向に延びる鉛直内壁を備えるものであるのに対し、甲2B発明は、このような第2中間積層体を備えることは何ら規定されていない点で相違している。 そして、甲2には、積層体に孔を設けることは何ら記載も示唆もされておらず、また、上記アで検討したとおり、甲1、甲3?甲7にも、第2中間積層体の孔に鉛直内壁を備えることは何ら記載も示唆もされていない。 よって、本件発明7は、甲2に記載された発明とはいえず、また、甲2に記載された発明並びに甲1から認定される公然知られた発明及び甲3?甲7に記載された発明に基いて、当業者が容易に発明することができたものであるとはいえない。 6 申立人の意見について (1)本件発明1?6について 申立人は、平成30年2月19日意見書において、参考2によれば、「SPS法において、焼結体中の気孔を極限まで減らして、焼結体の緻密化(高密度化)を図り、透光性と強度を高めるために、加圧とパルズ通電の加熱による昇温速度αを10℃/min以下の低速にする、具体的には、昇温速度αを5℃/min、2℃/minにする。」という技術が開示され、甲2には、「3.焼結体の機械加工技術の検討 フッ化マグネシウムは硬く脆い材質であり、一般的な機械加工では難しいため、その加工技術について検討を行う」(18ページ下から3行?最下行)、及び「フッ化マグネシウムの焼結体が安定して生成できる条件が確立しつつある。この焼結体をターゲットシステムに合うように高精度に加工する必要があり、非常に硬く脆い性質なことから、特殊な技術が要求される。」(23ページ19?21行)と記載され、「フッ化マグネシウムの焼結体の割れ又は欠けを抑制する技術を開発する必要がある」という、本件発明1で解決しようとする課題が開示されているといえるから、本件発明1は、甲1発明と、甲2発明及び参考2に開示された技術事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたと主張している。 そこで検討するに、参考2には、上記主張のとおり、SPS法において、具体的に昇温速度αを5℃/min、2℃/minにすることが記載され、低速昇温するほど緻密体が得られることも記載されているものの(6ページ左欄8、9行目)、これらの記載は、Alを含むスピネルなどの透光性セラミックスについて記載されているのみであり、また、上記の甲2の記載は、フッ化マグネシウムの機械加工技術に関する課題についての記載であって、焼結時の熱処理条件に関する記載であるとはいえないから、参考2を考慮しても、本件発明1のフッ化マグネシウムの焼結時の昇温速度を導出することはできず、当業者が容易になし得たとはいえない。 (2)本件発明7について 申立人は、同意見書において、本件発明7の第2中間積層体のフッ化マグネシウム焼結体の孔について、「材料加工の分野において、「割れ又は欠けか発生しやすい材料に対して、一方の表面より孔開けして削り込む場合に、ドリルが他方の面を貫通する直前に、割れ又は欠けを抑制するために、鉛直内壁を設けて厚みを確保する」ように加工することは、 ・・・ 技術常識(周知事項)、又は ・・・ 設計的事項であって、当業者にとって格別困難なことでありません。」と主張している。 しかしながら、硬く脆い性質の焼結体の孔開け加工においてドリルの貫通面に上記鉛直内壁を設けることが技術常識又は周知技術であったことの証拠は示されていないことから、当該主張によって、上記第2中間積層体における上記「鉛直内壁」を備える点について、当業者が容易になし得たとはいえない。 したがって、申立人の意見書における主張は、採用することができない。 第4 むすび 以上のとおりであるから、取消理由(申立理由)によっては、本件請求項1?7に係る特許を取り消すことはできない。 また、他に本件請求項1?7に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり決定する。 |
発明の名称 |
(57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 フッ化マグネシウム焼結体の製造方法であって、 フッ化マグネシウム粉末材を金型にタッピング充填を行う粉体充填工程と、 前記粉体充填工程で充填された前記フッ化マグネシウム粉末材を、加圧とパルス通電の加熱とによって、フッ化マグネシウム焼結体を得るパルス通電焼結工程とを含み、 前記加圧とパルス通電の加熱による昇温速度を1℃/分以上7℃/分以下の範囲で行うことを特徴とするフッ化マグネシウム焼結体の製造方法。 【請求項2】 前記粉体充填工程において、フッ化マグネシウム粉末材が99質量%以上の高純度材であり、残部が不可避不純物を含む、請求項1に記載のフッ化マグネシウム焼結体の製造方法。 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載のフッ化マグネシウム焼結体の製造方法で製造された複数の円盤状のフッ化マグネシウム焼結体を複数準備する準備工程と、 前記円盤状のフッ化マグネシウム焼結体を積層し、接合して、中性子モデレータを製造する積層工程と、 を含む中性子モデレータの製造方法。 【請求項4】 前記積層工程は、前記円盤状のフッ化マグネシウム焼結体を中間体とした場合、前記中間体にさらに機械加工工程により孔開け加工を行った第2中間積層体を少なくとも1つ積層する、請求項3に記載の中性子モデレータの製造方法。 【請求項5】 前記積層工程では、前記円盤状のフッ化マグネシウム焼結体を中間体とした場合、前記中間体に機械加工工程により外周にテーパ加工を行った第3中間積層体を少なくとも1つ積層する、請求項4に記載の中性子モデレータの製造方法。 【請求項6】 前記積層工程では、前記中間体を積層させた第1中間積層体、前記第2中間積層体及び前記第3中間積層体を積層することにより、中性子モデレータを製造する請求項5に記載の中性子モデレータの製造方法。 【請求項7】 中性子を減速させる中性子モデレータであって、 複数の円盤状のフッ化マグネシウム焼結体が積層される第1中間積層体と、 前記第1中間積層体の上に積層され、複数の円盤状のフッ化マグネシウム焼結体に孔を有する第2中間積層体と、を備え、 前記第2中間積層体の最も下側の前記フッ化マグネシウム焼結体は、前記孔にテーパ面及び当該フッ化マグネシウム焼結体の下面と連続的かつ鉛直な方向に延びる鉛直内壁を備えることを特徴とする中性子モデレータ。 |
訂正の要旨 |
審決(決定)の【理由】欄参照。 |
異議決定日 | 2018-05-22 |
出願番号 | 特願2015-559074(P2015-559074) |
審決分類 |
P
1
651・
111-
YAA
(C04B)
P 1 651・ 113- YAA (C04B) P 1 651・ 121- YAA (C04B) |
最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 末松 佳記、宮崎 大輔 |
特許庁審判長 |
大橋 賢一 |
特許庁審判官 |
馳平 憲一 後藤 政博 |
登録日 | 2017-02-10 |
登録番号 | 特許第6085782号(P6085782) |
権利者 | 株式会社シンターランド 株式会社CICS 日本軽金属株式会社 |
発明の名称 | フッ化マグネシウム焼結体の製造方法、中性子モデレータの製造方法及び中性子モデレータ |
代理人 | 井内 龍二 |
代理人 | 特許業務法人酒井国際特許事務所 |
代理人 | 特許業務法人酒井国際特許事務所 |
代理人 | 高田 一 |
代理人 | 特許業務法人酒井国際特許事務所 |
代理人 | 特許業務法人酒井国際特許事務所 |