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審決分類 審判 全部申し立て 1項3号刊行物記載  D21H
審判 全部申し立て 特39条先願  D21H
審判 全部申し立て 2項進歩性  D21H
審判 全部申し立て 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備  D21H
審判 全部申し立て 特29条の2  D21H
管理番号 1343883
異議申立番号 異議2017-701203  
総通号数 226 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2018-10-26 
種別 異議の決定 
異議申立日 2017-12-20 
確定日 2018-08-10 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第6149678号発明「塗工白板紙」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 
結論 特許第6149678号の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1-4〕について訂正することを認める。 特許第6149678号の請求項1?3に係る特許を維持する。 特許第6149678号の請求項4に係る特許についての特許異議の申立てを却下する。 
理由 第1 手続の経緯
特許第6149678号(以下「本件特許」という。)の請求項1?4に係る特許についての出願は、平成25年10月11日を出願日とする出願であって、平成29年6月2日にその特許権について設定登録がされ、その後、平成29年12月20日に、その特許について、特許異議申立人役昌明(以下「申立人」という。)により特許異議の申立てがされ、当審において平成30年2月20日付けで取消理由が通知され、その指定期間内である平成30年4月20日に意見書の提出及び訂正の請求があり、その訂正の請求(以下「本件訂正請求」といい、訂正自体を「本件訂正」という。)に対して申立人から平成30年6月4日に意見書が提出されたものである。

第2 訂正の適否について
1.訂正の内容
本件訂正の内容は、以下の訂正事項からなるものである。それぞれの訂正事項を訂正箇所に下線を付して示すと次のとおりである。
(1)訂正事項1
訂正事項1は、本件訂正前の請求項1に、
「・・・上塗り層に含有される重質炭酸カルシウムの粒度分布曲線の75累積質量%の粒子径(D_(75))と25累積質量%の粒子径(D_(25))との比(D_(75)/D_(25))が3.3より大きいことを特徴とする塗工白板紙。」
とあるのを、
「・・・上塗り層に含有される重質炭酸カルシウムの粒度分布曲線の75累積質量%の粒子径(D_(75))と25累積質量%の粒子径(D_(25))との比(D_(75)/D_(25))が3.3より大きく、上塗り層が接着剤として平均粒子径が120nmより大きく180nm以下である重合体ラテックスを含有することを特徴とする塗工白板紙。」

(2)訂正事項2
本件訂正前の請求項4を削除する

2.訂正の目的の適否、新規事項の有無、特許請求の範囲の拡張・変更の存否、及び、一群の請求項
(1)訂正事項1について
訂正事項1は、本件訂正前の「上塗り層」が「重質炭酸カルシウムを含む顔料及び接着剤を含有」するものであるところ、当該「接着剤」として「平均粒子径が120nmより大きく180nm以下である重合体ラテックス」を含有する」ものと、「接着剤」として含む成分を限定する訂正であるから、特許法第120条の5第2項ただし書き第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。
そして、本件訂正前の本件特許明細書の段落【0027】には、「本発明における上塗り層は、接着剤として平均粒子径が120nmより大きい重合体ラテックスを含有することが好ましい。ラテックスの粒子径を大きくすることにより、一般に接着力が低下するが、本発明では重質炭酸カルシウムにより印刷強度を高めることができることから、粒子径の大きいラテックスによって塗工層に適度な空隙を形成して、インキセット性をより一層高めることができる。また、上塗り層のクッション性を高めてグラビア印刷適性を向上することができる。平均粒子径の上限は特に限定されないが、接着力を保ち、ニス加工適性を向上する観点から好ましくは180nm以下である。」との記載があるから、訂正事項1は、新規事項を追加するものではなく、また、特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。

(2)訂正事項2について
訂正事項2は、本件訂正前の特許請求の範囲の請求項4を削除する訂正であるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮に該当する。そして、訂正事項2が、新規事項を追加するものではなく、また、特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。

(3)一群の請求項について
本件訂正前の請求項1?4について、請求項2?4はそれぞれ請求項1を直接又は間接に引用するものであるから、本件訂正前の請求項1?4は、特許法第120条の5第4項に規定する一群の請求項である。

3.小括
以上のとおりであるから、本件訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる事項を目的とするものに該当し、かつ、特許法第120条の5第4項及び特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するので、本件訂正後の請求項〔1-4〕について訂正を認める。

第3 特許異議の申立てについて
1.本件発明
本件訂正請求が認められることにより、本件特許の請求項1?3に係る発明(以下「本件発明1」等という。)は、本件訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲の請求項1?3に記載された事項により特定される、次のとおりのものである。

「【請求項1】
基紙の表面に2層以上の塗工層を備えた塗工白板紙であって、前記塗工層のうち最外となる上塗り層が重質炭酸カルシウムを含む顔料及び接着剤を含有し、前記重質炭酸カルシウムの含有割合が前記上塗り層に含まれる全顔料の5?15質量%であり、上塗り層に含有される重質炭酸カルシウムの粒度分布曲線の75累積質量%の粒子径(D_(75))と25累積質量%の粒子径(D_(25))との比(D_(75)/D_(25))が3.3より大きく、上塗り層が接着剤として平均粒子径が120nmより大きく180nm以下である重合体ラテックスを含有することを特徴とする塗工白板紙。
【請求項2】
前記上塗り層が顔料として軽質炭酸カルシウムを含み、前記上塗り層中の軽質炭酸カルシウムと重質炭酸カルシウムの質量比率が5:1?1:1である、請求項1に記載の塗工白板紙。
【請求項3】
前記上塗り層が顔料として平均粒子径が0.30μm以下のカオリンを含む、請求項1または2に記載の塗工白板紙。」

2.取消理由の概要
本件訂正前の請求項1?3に係る特許に対する平成30年2月20日付けで通知した取消理由の概要は、次のとおりである。なお、申立人が申立書に記載した全ての申立て理由が通知された。
以下、刊行物○に記載された発明を、「刊行物○発明」という。

【理由1】 本件発明1、2は、その出願前日本国内または外国において頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない。

【理由2】 本件発明3は、その出願前日本国内または外国において頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

【理由3】 本件発明1及び3は、その出願の日前の特許出願であって、その出願後に特許掲載公報の発行又は出願公開がされた下記の特許出願の願書に最初に添付された明細書、特許請求の範囲又は図面に記載された発明と同一であり、しかも、この出願の発明者がその出願前の特許出願に係る上記の発明をした者と同一ではなく、またこの出願の時において、その出願人が上記特許出願の出願人と同一でもないので、特許法第29条の2の規定により、特許を受けることができない。

【理由4】 本件発明1?3は、同日出願された下記の出願に係る発明と同一と認められ、かつ、下記の出願に係る発明は特許されており協議を行うことができないから、特許法第39条第2項の規定により特許を受けることができない。

【理由5】 本件特許は、特許請求の範囲の記載が下記の点で不備のため、特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていない。



1.【理由1】について
本件発明1、2は、刊行物1発明である。

2.【理由2】について
本件発明3は、刊行物1発明及び刊行物2に記載された事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものである。

3.【理由3】について
本件発明1及び3は、本件特許に係る出願の日前の優先日である特許出願(特願2014-63482号)であって、その出願後に出願公開(特開2014-208931号公報、刊行物3)がされた特許出願の願書に最初に添付された明細書、特許請求の範囲又は図面に記載された発明と同一であり、しかも、この出願の発明者がその出願前の特許出願に係る上記の発明をした者と同一ではなく、またこの出願の時において、その出願人が上記特許出願の出願人と同一でもない。

4.【理由4】について
本件発明1?3は、それぞれ、本件特許に係る出願の出願日と同日出願された他の出願である特願2013-213533号(以下「同日出願」という。)の請求項1?4に係る発明(以下「同日出願発明1」等という。)のいずれかと同一と認められ、かつ、当該他の出願の発明は特許(特許第6149679号、刊行物4)されており協議を行うことができないから、特許法第39条第2項の規定により特許を受けることができない。

5.【理由5】について
本件発明1?3には、下塗り層の組成について特定されていないところ、技術常識を踏まえて本件特許明細書をみると、「D_(75)/D_(25)」が3.3以下の重質炭酸カルシウム及びガラス転移温度が-50?-30度の範囲の重合体ラテックスを含有する下塗り層を備えた塗工白板紙以外については、本件発明の課題を解決できるとする技術的な裏付けとなる根拠はないといわざるを得ない。

< 刊 行 物 等 一 覧>
1.特開平8-266997号公報
2.特開2008-231586号公報
3.特開2014-208931号公報
4.特許6149679号公報
5.特開2002-103787号公報
6.特開2013-204157号公報
7.特開2004-339639号公報

3.判断
3-1.【理由1】(特許法第29条第1項第3号)について
(1)刊行物
刊行物1には、【0019】、【0020】、【0031】、【0032】の記載、そして、刊行物5の段落【0029】、刊行物6の段落【0022】に記載された技術常識を考慮すると、刊行物1には、次の刊行物1発明が記載されている。
「未塗工白板紙上に下塗り用塗料組成物を塗工した下塗り塗工紙に、上塗り用塗料組成物を塗工した塗工板紙において、上塗り塗工層は、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、クレー及び二酸化チタンを含む顔料及び、カルボキシ変性SBRラテックスを含むバインダーを含有し、前記重質炭酸カルシウムと軽質炭酸カルシウムの含有割合が前記上塗り塗工層に含まれる全顔料のそれぞれ15質量%と30質量%であり、上塗り塗工層に含有される重質炭酸カルシウム、クレー、カルボキシル変性SBRラテックスは、それぞれカービタル90、ウルトラホワイト90、SN-307であり、
さらに、SN-307は平均粒子径が220nmであり、バインダーは接着剤である、
塗工白板紙。」

(2)本件発明1について
ア.対比
本件発明1と刊行物1発明とを対比すると、少なくとも以下の相違点1において相違する。

<相違点1>
本件発明1の「上塗り層」が、「接着剤として平均粒子径が120nmより大きく180nm以下である重合体ラテックスを含有する」ものであるのに対し、刊行物1発明の「上塗り塗工層」が、「バインダー」として、平均粒子径220nmの重合体ラテックスを含有する点。

イ.相違点1についての検討
上記相違点1は、上塗り層が接着剤として含有する重合体ラテックスの平均粒子径についての相違点であるから、形式的な相違点ではなく、実質的な相違点である。
よって、本件発明1は、刊行物1発明ではないから、本件発明1は、特許法第29条第1項第3号に該当するとはいえない。

(3)本件発明2について
本件発明2は、本件発明1を引用するものである。そうすると、本件発明1の特定事項の全てを包含し、さらに限定された本件発明2も、刊行物1発明ではなく、特許法第29条第1項第3号に該当しない。

(4)小括
以上のとおり、本件発明1及び2は、刊行物1発明ではないから、特許法第29条第1項第3号に該当するものではなく、その特許は、特許法第113条第2号に該当することを理由として取り消すことはできない。

3-2.【理由2】(特許法第29条第2項)について
刊行物1には、上記3-1.(1)に示した刊行物1発明が記載されている。
本件発明3と刊行物1発明とを対比すると、少なくとも上記3-1.(2)に示した相違点1において相違する。

(1)相違点1についての検討
刊行物1には、上塗り塗工層が含有するバインダーに含まれる重合体ラテックスの平均粒子径を、120nmより大きく180nm以下とすることの記載はないし、示唆する記載もない。また、刊行物2にも、この点の記載はないし、示唆する記載もない。
本件発明3は、上塗り層が接着剤として含有する重合体ラテックスの平均粒子径を120nmより大きく180nm以下とすることで、重質炭酸カルシウムにより印刷強度を高めつつ、粒子径の大きいラテックスによって塗工層に適度な空隙を形成して、インキセット性をより一層高めることができ、また、上塗り層のクッション性を高めてグラビア印刷適性を向上することができ、さらに、当該平均粒子径の上限を180nmとすることで、接着力を保ち、ニス加工適性を向上させることができる」(本件特許明細書 【0027】)との当業者が予測し得る以上の作用効果を奏する。
よって、刊行物1発明を、上記相違点1に係る本件発明3に係る構成を備えたものとすることは、当業者が容易になし得た事項であるとはいえない。

(2)小括
したがって、本件発明3は、刊行物1発明、刊行物2に記載された事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえないから、その特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものではなく、特許法第113条第2号の規定に該当することを理由として取り消すことはできない。

3-3.【理由3】(特許法第29条の2)について
(1)先願発明
本件特許の出願日前に出願された特許出願(特願2013-72398号)を優先基礎として出願され、本件特許の出願後に出願公開された特願2014-63482号(特開2014-208931号公報、刊行物3)の願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面には、【請求項1】、【0066】、【0067】、【0074】の記載があり、刊行物7の【0024】に記載された技術常識を踏まえると、以下の発明(以下「先願発明」という。)が記載されている。

「少なくとも1種類以上の塗工液を原紙上に塗工して塗工層を形成した塗工白板紙において、上塗り塗工液は顔料と接着剤を含んでなり、デラミネーテッドカオリン25重量部、微粒カオリン(カオファイン)25重量部、重質炭酸カルシウムD_(75)/D_(25)=3.8)5重量部、紡錘状軽質炭酸カルシウム38重量部、二酸化チタン7重量部からなる顔料スラリーを調整した後、顔料100重量部に対して、接着剤としてスチレン・ブタジエン共重合ラテックス13.5重量部、尿素燐酸エステル化澱粉(日本食品加工社製、MS4600)5重量部を添加し、さらに水を添加して、固形分濃度61%の上塗り塗工液を得て、米坪300g/m^(2)の塗工白板紙原紙上に、下塗り塗工液、上塗り塗工液を塗工して得られた、
微粒カオリン(カオファイン)の平均粒子径が0.25μmである、
塗工白板紙。」

(2)本件発明1について
ア.対比
本件発明1と先願発明とを対比すると、少なくとも以下の相違点2において相違する。

<相違点2>
本件発明1の「上塗り層」が、「接着剤として平均粒子径が120nmより大きく180nm以下である重合体ラテックスを含有する」ものであるのに対し、先願発明の「上塗り塗工液」が含有する「スチレン・ブタジエン共重合ラテックス」の平均粒子径が不明である点。

イ.相違点2についての検討
上記相違点2は、上塗り層が接着剤として含有する重合体ラテックスの平均粒子径についての相違点であるから、形式的な相違点ではなく、実質的な相違点である。そして、本件発明1は、相違点2に基いて、上記3-2.(1)に示した格別な作用効果を奏する。
よって、本件発明1は先願発明ではない。

(3)本件発明3について
本件発明3は、直接あるいは間接に本件発明1を引用するものである。そうすると、本件発明1の特定事項の全てを包含し、さらに限定された本件発明3は先願発明ではなく、その特許は、特許法第29条の2に違反してされたものであるとはいえない。

(4)小括
以上のとおり、本件発明1及び3は先願発明ではなく、その特許は、特許法第29条の2に違反してされたものではなく、特許法第113条第2号に該当することを理由として取り消すことはできない。

3-4.【理由4】(特許法第39条第2項)について
(1)同日出願発明
同日出願発明1?4は、特許第6149679号(刊行物4)の特許請求の範囲の請求項1?4に記載された次のとおりのものである。

「【請求項1】
基紙の表面に2層以上の塗工層を備えた塗工白板紙であって、最外となる上塗り層が重質炭酸カルシウムを含む顔料及び接着剤を含有し、前記重質炭酸カルシウムの含有割合が前記上塗り層に含まれる全顔料の5?15質量%であり、前記上塗り層に含有される重質炭酸カルシウムの粒度分布曲線の75累積質量%の粒子径(D_(75))と25累積質量%の粒子径(D_(25))との比(D_(75)/D_(25))が3.3より大きく、前記上塗り層より基紙に近い下塗り層が顔料として粒度分布曲線の75累積質量%の粒子径(D_(75))と25累積質量%の粒子径(D_(25))との比(D_(75)/D_(25))が3.3以下の重質炭酸カルシウム及び接着剤としてガラス転移温度が-50?-30℃以下の重合体ラテックスを含有することを特徴とする塗工白板紙。
【請求項2】
前記上塗り層が接着剤として重合体ラテックスを含有し、上塗り層及び/または下塗り層に含有される重合体ラテックスが120nmより大きい平均粒子径を有する重合体ラテックスからなる、請求項1に記載の塗工白板紙。
【請求項3】
前記上塗り層が顔料として軽質炭酸カルシウムを含み、前記上塗り層中の軽質炭酸カルシウムと重質炭酸カルシウムの質量比率が5:1?1:1である、請求項1または2に記載の塗工白板紙。
【請求項4】
前記上塗り層が顔料として沈降法による平均粒子径が0.30μm以下のカオリンを含む、請求項1?3のいずれか1項に記載の塗工白板紙。」

(2)本件発明1について
ア.同日出願発明1との対比
本件発明1は、上記1.に示したとおりのものであるところ、本件発明1と同日出願発明1とを対比すると、少なくとも次の相違点3において相違する。

<相違点3>
本件発明1は、「上塗り層」よりも下層に位置する層について特定されていないのに対し、同日出願発明1は、「前記上塗り層より基紙に近い下塗り層が顔料として粒度分布曲線の75累積質量%の粒子径(D_(75))と25累積質量%の粒子径(D_(25))との比(D_(75)/D_(25))が3.3以下の重質炭酸カルシウム及び接着剤としてガラス転移温度が-50?-30℃以下の重合体ラテックスを含有する」点。

イ.相違点3についての検討
相違点3は、「上塗り層」よりも下層に位置する層が含有する重質炭酸カルシウムの粒度分布と、接着材の化合物とそのガラス転移温度についての相違点であるから、形式的な相違点ではなく、実質的な相違点である。
よって、本件発明1と同日出願発明1は同一であるとはいえない。

ウ.同日出願発明2?4との対比・検討
同日出願発明2?4は、いずれも同日出願発明1を引用するものであるから、相違点3に係る同日出願発明1の構成を備えたものであるので、本件発明1と同日出願発明2?4のそれぞれとは、相違点3において相違する。
よって、本件発明1と同日出願発明2?4のそれぞれとは同一であるとはいえない。

エ.本件発明1についてのまとめ
以上のとおりであるから、本件発明1と同日出願発明1?4のそれぞれとは同一であるとはいえないから、本件発明1に係る特許は、特許法第39条第2項の規定に違反してされたものであるとはいえない。

(3)本件発明2及び3について
本件発明2及び3にも、「上塗り層」よりも下層に位置する層について特定されていないから、本件発明2及び3のいずれかと、同日出願発明1?4のそれぞれとは、相違点3において相違する。
よって、本件発明2及び3のいずれかと同日出願発明1?4のぞれぞれとは同一であるとはいえないから、本件発明2及び3に係る特許は、特許法第39条第2項の規定に違反してされたものであるとはいえない。

(4)小括
以上のとおり、本件発明1?3に係る特許は特許法第39条第2項の規定に違反してされたものではないから、特許法第113条第2号に該当することを理由として取り消すことはできない。

3-5.【理由5】(特許法第36条第6項第1号)について
(1)本件特許明細書の詳細な説明の記載
本件特許明細書の詳細な説明には、以下の記載がある。
ア.「【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、グラビア印刷適性を保ちつつ、オフセット印刷におけるインキセット性と耐パイリング性に優れた塗工白板紙を提供することを主な目的とする。」
イ.「【0031】
下塗り層は、顔料として沈降法(セディグラフ)で測定される粒度分布曲線の75累積質量%の粒子径(D_(75))と25累積質量%の粒子径(D_(25))との比(D_(75)/D_(25))が3.3以下の重質炭酸カルシウム及び接着剤としてガラス転移温度が-50?-30℃の範囲の重合体ラテックスを含有することが好ましい。上塗り層に使用するものより比較的粒子径の揃った顔料の効果により、平滑発現性を向上することができる。また、ガラス転移温度の低い接着剤の効果により、下塗り層にクッション性が付与され下塗り層を変形しやすくできる。これらの相乗効果により、グラビア印刷時に版が紙と接触する際に、紙表面と版との密着性が向上して優れたグラビア網点再現性を発揮する。また、オフセット印刷適性に対しては、塗工層強度(印刷強度)、インキ乾燥性(インキセット性)を向上させる効果も有する。」
ウ.「【実施例】
・・・
【0067】
実施例1
(基紙の調製)
基紙の表面となる第1層目の表層にケント古紙を含む模造・色上古紙パルプ、第2層目の表下層に脱墨古紙パルプ、第3層目の中層、第4層目の中層、及び裏面となる第5層目の裏層に未脱墨古紙パルプをそれぞれ使用して5層に抄き合わせた後にマシンカレンダ処理して、米坪290g/m^(2)の塗工白板紙用の基紙を得た。
【0068】
(下塗り層用塗液の調製)
顔料として、重質炭酸カルシウムA(商品名:FMT-OP、ファイマテック社製、平均粒子径0.6μm、D_(75)/D_(25)=3.0)100部を使用し、分散剤として、顔料100部に対しポリアクリル酸ソーダ0.25部を添加し、コーレス分散機を用いて固形分濃度が70%の顔料分散液を調製した。次いで、この顔料分散液に対して、顔料100部に対する固形分換算として、酸化澱粉(商品名:王子エースY、王子コーンスターチ社製)3部、スチレン-ブタジエン共重合体ラテックスA(商品名:T2548A、JSR社製、ガラス転移温度-34℃、平均粒子径140nm)14部をそれぞれ添加し、最終的に固形分濃度が62%の下塗り層用塗液を得た。
【0069】
(上塗り層用塗液の調製)
顔料として、重質炭酸カルシウムA(商品名:FMT-OP、前出)5部、カオリンA(商品名:ウルトラホワイト90、BASF社製、平均粒子径0.32μm)90部、及び二酸化チタン(商品名:KA-100、韓国コスモケミカル社製)5部を使用し、分散剤として、顔料100に対しポリアクリル酸ソーダ0.1%を添加し、コーレス分散機を用いて固形分濃度が68%の顔料分散液を調製した。次いで、この顔料分散液に対して、顔料100部に対する固形分換算として、酸化澱粉(商品名:エースY、前出)2部、及びのスチレン-ブタジエン共重合体ラテックスB(商品名:B1840、旭化成ケミカルズ社製、平均粒子径95nm)16部をそれぞれ添加し、最終的に固形分濃度が40%の上塗り層用塗液を得た。
【0070】
(塗工白板紙の作製)
前記の塗工白板紙用の基紙の表面に、ロッドコーターを用いて前記の下塗り層用塗液を片面当たり乾燥重量で10g/m^(2)となるように塗工及び乾燥して下塗り層を形成した。下塗り層上に、エアナイフコーターを用いて前記の上塗り層用塗液を片面当たり乾燥重量で10g/m^(2)となるように塗工及び乾燥して上塗り層を形成した。下塗り層と上塗り層が形成された基紙に対して、金属ロール表面温度が200℃、2ニップのソフトカレンダによる通紙処理を行なって、塗工白板紙を得た。
・・・
【0075】
実施例6
実施例1の上塗り層用塗液の調製において、顔料として重質炭酸カルシウムB(商品名:FMT90、ファイマテック社製、平均粒子径0.78μm、D_(75)/D_(25)=4.4)5部、軽質炭酸カルシウムA(商品名:タマパールTP221F、前出)15部、カオリンA(商品名:ウルトラホワイト90、前出)75部、及び二酸化チタン(商品名:KA-100、韓国コスモケミカル社製)5部を用いた以外は、実施例1と同様にして塗工白板紙を得た。
【0076】
実施例7
実施例6の上塗り層用塗液の調製において、重質炭酸カルシウムBの量を5部に代えて10部、軽質炭酸カルシウムAの量を15部に代えて30部、カオリンAの量を75部に代えて55部とした以外は、実施例6と同様にして塗工白板紙を得た。
・・・
【0078】
実施例9
実施例7の上塗り層用塗液の調製において、カオリンAに代えて、カオリンB(商品名:ハイドラグロス90、KAMIN社製、平均粒子径0.22μm)を用いて、スチレン-ブタジエン共重合体ラテックスBに代えて、スチレン-ブタジエン共重合体ラテックスC(商品名:T2831G、JSR社製、平均粒子径110nm)を用いた以外は、実施例7と同様にして塗工白板紙を得た。
【0079】
実施例10
実施例9の上塗り層用塗液の調製において、スチレン-ブタジエン共重合体ラテックスCに代えて、スチレン-ブタジエン共重合体ラテックスD(商品名:T2831H、JSR社製、平均粒子径130nm)を用いた以外は、実施例9と同様にして塗工白板紙を得た。
・・・
【0082】
実施例13
実施例10の下塗り層用塗液の調製において、重質炭酸カルシウムAに代えて、重質炭酸カルシウムB(商品名:FMT90、前出)を用いて、スチレン-ブタジエン共重合体ラテックスAに代えて、スチレン-ブタジエン共重合体ラテックスE(商品名:T2825、JSR社製、ガラス転移温度-18℃、平均粒子径140nm)を用いた以外は、実施例10と同様にして塗工白板紙を得た。
【0083】
実施例14
実施例10の下塗り層用塗液の調製において、重質炭酸カルシウムAに代えて、重質炭酸カルシウムB(商品名:FMT90、前出)を用いた以外は、実施例10と同様にして塗工白板紙を得た。」
エ.「【0089】
かくして得られた塗工白板紙を、JIS P8111に準拠した条件で6時間調湿後、白紙品質として白紙光沢度、平滑度及び白色度、オフセット印刷適性として印刷強度、印刷光沢度及びインキ乾燥性(インキセット性)、グラビア印刷適性としてミッシングドット、並びに後加工適性(ニス適性)としてUVニス光沢度について、以下の評価を行った。その結果は、表1に示す通りであった。
【0090】
(白紙光沢度)
塗工白板紙の塗工面を、JIS P8142:2005に準拠して測定した。
【0091】
(PPS平滑度)
塗工白板紙の塗工面を、JIS P8151:2004に準じて、加圧型平滑度計(測定器:L&W PPSテスター、Lorentzen&Wettre社製)を使用して、加圧条件が1960kPa時の平滑度を測定した。単位はμmで、数値が小さい程、平滑性が良好であることを示す。
【0092】
(白色度)
塗工白板紙の塗工面をJIS P 8148:2001に準拠して、分光白色度測定計SC-10WT(スガ試験機製)を用いて測定した。
【0093】
(オフセット印刷適性:印刷光沢度)
塗工白板紙の塗工面に、RI印刷機(明製作所製)を用いて、印刷インキ(商品名:FUSION-G 墨、Sタイプ、大日本インキ化学工業社製)0.6cc使用して印刷を行い、光沢度計(GM-26D、村上色彩研究所製)を用いて60度光沢度を測定した。
【0094】
(オフセット印刷適性:印刷強度)
塗工白板紙の塗工面に、RI印刷機(明製作所製)を用いて、オフセットインキを使用して印刷した際に発生する塗工層ピッキングの程度を目視観察し、下記の基準で評価した。印刷強度が高く良好なほど、ピッキングがなく耐パイリング性に優れる。
◎:非常に良好。
○:良好。
△:やや劣る。
×:劣る。
【0095】
(オフセット印刷適性:インキ乾燥性)
塗工白板紙の塗工面に、RI印刷適性評価機(明製作所)を用いて、オフセット枚葉印刷用墨インキ0.5ccを展色して印刷し、印刷60秒後に上質紙を印刷面に一定圧力で
接着して上質紙へのインキ転移(セットオフ)状況を下記の基準(5点法)で評価した。
5:セットが非常に速く、オフセット枚葉印刷の高速印刷にも対応でき、スプレーパウダーの量を多くする必要がなく、裏移りの問題がないレベル。
4:セットが速く通常印刷ではスプレーパウダーの量を多くする必要がなく、裏移りの問題がないレベル。
3:標準レベル。
2:セットがやや遅く、スプレーパウダーを多くする必要があるが印刷条件の調整により、印刷可能なレベル。
1:セットが遅く、オフセット印刷としては使用不可能なレベル。
【0096】
(グラビア印刷適性:ミッシングドット)
塗工白板紙の塗工面に、印刷局式グラビア印刷試験機を用いて、グラビア印刷を行い、50%階調網点部のミッシングドットの程度を目視観察し、下記の基準で評価した。ミッシングドットは少ないほどよい。
◎:網点の欠落がほとんどない。
○:数個程度のミッシングドットが認められる。
△:十数個程度のミッシングドットが認められる。
×:二十個を超える多数のミッシングドットが認められる。」
オ.「【0098】



(2)検討
上記摘記ア.から、本件発明の課題は、「グラビア印刷適性を保ちつつ、オフセット印刷におけるインキセット性と耐パイリング性に優れた塗工白板紙を提供すること」である。
そして、本件発明1は、「下塗り層」について特定されていないが、上記摘記イ.には、「下塗り層」として、「比(D_(75)/D_(25))が3.3以下の重質炭酸カルシウム及び接着剤としてガラス転移温度が-50?-30℃の範囲の重合体ラテックスを含有することが好ましい」との記載がある。ここで、上記摘記オ.の【表1】に記載された実施例13及び14の下塗り層の「比(D_(75)/D_(25))」及び「重合体ラテックスのガラス転移温度」をみると、上記摘記ウ.から、実施例13はそれぞれ「4.4」と「-18℃」であり、実施例14はそれぞれ「4.4」と「-34℃」であるから、実施例13の「比(D_(75)/D_(25))」及び「重合体ラテックスのガラス転移温度」、並びに、実施例14の「比(D_(75)/D_(25))」は、上記摘記イ.に記載された「好ましい」とされる数値範囲から外れている。
しかしながら、上記【表1】に記載された実施例13及び14に係る塗工白板紙の評価は、「印刷強度」、「インキ乾燥性」、「ミッシングドット」のそれぞれについて、「○:良好。」、「3:標準レベル。」、「○:数個程度のミッシングドットが認められる。」であって、他の数値によって示される指標も他の実施例のものと同じか同程度であるから、上記実施例13及び14に係る塗工白糸紙は、上記本件発明の課題を解決するものであるといえる。
そうすると、下塗り層として好ましいとされる「比(D_(75)/D_(25))」や「重合体ラテックスのガラス転移温度」についての数値範囲から外れた値を持つ下塗り層(上記実施例13及び14)を用いても、本件発明の課題が解決されるのであるから、本件発明1?3には下塗り層の特定事項は含まれてはいないものの、通常用いられる下塗り層と組み合わせることで、本件発明1?3は、当業者が上記本件発明の課題を解決し得ると認識できる範囲のものであるから、本件発明1及び当該本件発明1を引用する本件発明2及び3は、本件特許明細書の発明の詳細な説明に記載された発明ではないとはいえない。

(3)小括
以上のとおりであるから、本件特許の特許請求の範囲の記載は、特許法第36条第1項の規定に適合しないとはいえないから、本件発明1から3に係る特許は、特許法第113条第4号に該当することを理由として取り消すことはできない。

第4 申立人が平成30年6月4日に提出した意見書について
1.申立人の主張
申立人は、上記意見書において、大要、次のとおり主張している。
すなわち、刊行物4(特許6149679号公報)に記載された比較例3及び比較例4は、本件特許明細書の実施例14と、上塗り層は全く同じものであり、下塗り層において相違する。そして、それぞれの実施例及び比較例について本件特許明細書及び刊行物4に記載されたグラビア印刷適性の評価をみると、実施例14は、「○:数個程度のミッシングドットが認められる。」(本件特許明細書 【0096】、【0098】【表1】)のに対し、当該比較例3及び4はいずれも「△:十数個程度のミッシングドットが認められる。」(刊行物4 【0093】、【0095】【表1】)との評価であり、グラビア印刷適性に優れていない旨の評価である。本件訂正後の本件発明1は、下塗り層の構成について特定されていないから、実施例14並びに刊行物4記載の比較例3及び4に係る塗工白板紙を包含するものであるが、刊行物4記載の比較例3及び4は上記のとおりグラビア印刷適性に優れていないから、本件発明1及び当該本家発明1を引用する本件発明2及び3は、本件発明の課題を解決しないものまでをも包含するものとなっているので、本件発明1?3は、本件特許明細書の発明の詳細な説明に記載されたものではなく、本件特許の特許請求の範囲の記載は、特許法第36条第6項第1項の規定に違反するものである。

2.検討
上記第3の3.3-5.(2)に示したように、本件特許明細書の発明の詳細な説明の記載から、本件発明1及び当該本件発明1を引用する本件発明2及び3は、当業者が上記本件発明の課題を解決できると認識できる範囲のものである。そして、このことは、他の刊行物の記載により左右されるものではないから、上記申立人の主張を採用することはできない。
また、刊行物4の【0095】の【表1】をみると、刊行物4記載の比較例3の及び4の「印刷強度」と「インキ乾燥性」のそれぞれの評価は、「○:良好。」及び「3:標準レベル。」であり、他の数値による評価も他の実施例と同じかあるいは同程度であるから、当業者は「ミッシングドット」の個数が、「十数個程度のミッシングドットが認められる。」程度を甘受するならば、当該比較例3及び4に係る塗工白板紙にグラビア印刷が可能であると理解できるから、当該比較例3及び4に係る塗工白板紙が本件発明の課題を解決しないものであるとまではいえない。

第5 むすび
以上のとおりであるから、取消理由通知によって通知された取消理由によっては、本件発明1?3のそれぞれに係る特許を取り消すことはできない。
また、本件特許の請求項4に係る特許は、本件訂正により削除されたため、本件発明4に対して申立人がした特許異議の申立てについては、対象となる請求項が存在しない。よって、本件発明4に係る特許異議の申立ては不適法であって、その補正をすることができないものであるから、特許法第120条の8で準用する特許法第135条の規定により、却下すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基紙の表面に2層以上の塗工層を備えた塗工白板紙であって、前記塗工層のうち最外となる上塗り層が重質炭酸カルシウムを含む顔料及び接着剤を含有し、前記重質炭酸カルシウムの含有割合が前記上塗り層に含まれる全顔料の5?15質量%であり、上塗り層に含有される重質炭酸カルシウムの粒度分布曲線の75累積質量%の粒子径(D_(75))と25累積質量%の粒子径(D_(25))との比(D_(75)/D_(25))が3.3より大きく、上塗り層が接着剤として平均粒子径が120nmより大きく180nm以下である重合体ラテックスを含有することを特徴とする塗工白板紙。
【請求項2】
前記上塗り層が顔料として軽質炭酸カルシウムを含み、前記上塗り層中の軽質炭酸カルシウムと重質炭酸カルシウムの質量比率が5:1?1:1である、請求項1に記載の塗工白板紙。
【請求項3】
前記上塗り層が顔料として平均粒子径が0.30μm以下のカオリンを含む、請求項1または2に記載の塗工白板紙。
【請求項4】
(削除)
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2018-08-02 
出願番号 特願2013-213511(P2013-213511)
審決分類 P 1 651・ 537- YAA (D21H)
P 1 651・ 121- YAA (D21H)
P 1 651・ 4- YAA (D21H)
P 1 651・ 113- YAA (D21H)
P 1 651・ 16- YAA (D21H)
最終処分 維持  
前審関与審査官 平井 裕彰鏡 宣宏藤田 雅也  
特許庁審判長 井上 茂夫
特許庁審判官 久保 克彦
武井 健浩
登録日 2017-06-02 
登録番号 特許第6149678号(P6149678)
権利者 王子ホールディングス株式会社
発明の名称 塗工白板紙  
代理人 特許業務法人三枝国際特許事務所  
代理人 特許業務法人三枝国際特許事務所  
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