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審決分類 審判 全部申し立て 2項進歩性  A61B
審判 全部申し立て 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備  A61B
審判 全部申し立て 特36条4項詳細な説明の記載不備  A61B
管理番号 1348698
異議申立番号 異議2017-700929  
総通号数 231 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2019-03-29 
種別 異議の決定 
異議申立日 2017-09-29 
確定日 2018-12-14 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第6102369号発明「眼底撮影装置」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 
結論 特許第6102369号の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1-4〕について訂正することを認める。 特許第6102369号の請求項1、3に係る特許を維持する。 特許第6102369号の請求項2、4に係る特許についての特許異議の申立てを却下する。 
理由 第1 手続の経緯

特許第6102369号(以下、「本件特許」という。)の請求項1ないし4に係る特許についての出願は、平成25年3月14日に特許出願され、平成29年3月10日付けでその特許権の設定登録がされ、同年3月29日に特許掲載公報が発行され、その後、同年9月29日付けで特許異議申立人 箕浦 裕美子(以下「申立人」という。)より本件特許の請求項1ないし4に係る特許に対して特許異議の申立てがなされた。
その後、当審より、同年12月12日付けで取消理由を通知したところ、平成30年2月10日付けで意見書の提出及び訂正請求(1回目)がなされ、同年3月2日付けで訂正拒絶理由が通知され、同年4月6日付けで意見書の提出され、同年6月8日付けで取消理由(決定の予告)を通知したところ、同年8月9日付けで特許権者から意見書の提出及び訂正の請求(2回目、以下、「本件訂正請求」という。)がされたので、申立人に対して本件訂正請求があった旨を通知し(取消理由通知の写し、訂正請求書及び訂正した特許請求の範囲、意見書の副本を添付)、申立人に意見を求めたが、申立人から意見書が提出されなかったものである。

なお、申立人から提出された各甲号証を、以下、甲1などと省略して表記する。

第2 訂正の適否についての判断

1 訂正の内容

平成30年8月9日付け訂正請求による訂正(以下、「本件訂正」という。)の内容は、同訂正請求書の記載によれば、以下の訂正事項1ないし9のとおりである。なお、下線は訂正箇所を示す。また、同年2月10日付けの訂正請求は、本件訂正請求により取り下げられたものとみなされる。

(1) 訂正事項1
訂正前の特許請求の範囲の請求項1に係る「1以上の凹面ミラーを含む凹面ミラー系であって、前記第1光源から出射される照明光を反射して被検眼へ導く」を、「前記第1光源から出射される照明光を反射して被検眼へ導く非共軸系の凹面ミラー系であって、互いに異なる2方向に関してパワーを持つ鏡面形状の凹面ミラーを、2つ備え、」に訂正する。
請求項1の記載を引用する請求項3も同様に訂正する。

(2) 訂正事項2
訂正前の特許請求の範囲の請求項1に係る「凹面ミラー系と、」を、「該2つの凹面ミラーに関して被検眼の瞳と共役関係となる位置を、前記2つの凹面ミラーによる非点収差の影響によって、前記凹面ミラー系のメリディオナル面とサジタル面とのうち一方の第1面と他方の第2面とのそれぞれに関して少なくとも1つずつ、互いに異なる位置に生じさせる凹面ミラー系と、」 に訂正する。
請求項1の記載を引用する請求項3も同様に訂正する。

(3) 訂正事項3
訂正前の特許請求の範囲の請求項1に係る「その凹面ミラー系のメリディオナル面およびサジタル面のうち一方の第1面に関して被検眼の瞳と共役関係となる位置に配置されると共に、前記第1光源からの照明光を前記凹面ミラー系の第1面に沿う方向に偏向させる第1偏向手段と、」を、「その凹面ミラー系の前記第1面に関して被検眼の瞳と共役関係となる位置に配置されると共に、前記第1光源からの照明光を前記凹面ミラー系の前記第1面に沿う方向に偏向させる第1偏向手段と、」に訂正する。
請求項1の記載を引用する請求項3も同様に訂正する。

(4) 訂正事項4
訂正前の特許請求の範囲の請求項1に係る「前記凹面ミラー系のメリディオナル面およびサジタル面のうち前記第1面とは異なる第2面に関して被検眼の瞳と共役関係となる位置に配置されると共に、前記第1偏向手段を介した照明光を、更に、前記凹面ミラー系の第2面に沿う方向に偏向させて前記凹面ミラー系へ導く第2偏向手段とを、前記照明光学系と前記撮影光学系との共通の光路に備えている」を、「前記凹面ミラー系の前記第2面に関して被検眼の瞳と共役関係となる位置に配置されると共に、前記第1偏向手段を介した照明光を、更に、前記凹面ミラー系の前記第2面に沿う方向に偏向させて前記凹面ミラー系へ導く第2偏向手段とを、前記照明光学系と前記撮影光学系との共通の光路に備えると共に、」に訂正する。
請求項1の記載を引用する請求項3も同様に訂正する。

(5) 訂正事項5
訂正前の特許請求の範囲の請求項1の「前記照明光学系と前記撮影光学系との共通の光路に備えている」の記載と、「ことを特徴とする眼底撮影装置。」の記載の間に、「前記凹面ミラー系が、前記第1偏向手段および前記第2偏向手段と被検眼との間に配置されており、」を追加する。
請求項1の記載を引用する請求項3も同様に訂正する。

(6) 訂正事項6
訂正前の特許請求の範囲の請求項1の「前記照明光学系と前記撮影光学系との共通の光路に備えている」の記載と、「ことを特徴とする眼底撮影装置。」の記載の間に、訂正事項5による訂正事項に加えて、「前記照明光学系および前記撮影光学系には、前記被検眼の瞳の像をリレーするリレー光学系が前記第1偏向手段と前記第2偏向手段との間の光路に配置されていない、」を追加する。
請求項1の記載を引用する請求項3も同様に訂正する。

(7) 訂正事項7
特許請求の範囲の請求項2を削除する。

(8) 訂正事項8
訂正前の請求項3に係る「請求項2記載」を、「請求項1記載」に訂正する。

(9) 訂正事項9
特許請求の範囲の請求項4を削除する。

2 訂正事項についての判断

(1) 訂正事項1

ア 新規事項の有無
本件特許の願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下、「本件特許明細書等」という。)の段落【0026】には、「・・・凹面ミラー31,35からなる非共軸系の凹面ミラー系が配置される。」と記載されており、2つの凹面ミラー31,35を備える凹面ミラー系が記載されている。また、2つの凹面ミラー31,35については、段落【0052】に「・・・また、凹面ミラー31,35としては、球面鏡、楕円鏡、放物面鏡等の各種の形状の凹面鏡を用いることができる。」と記載されている。ここで、球面鏡、楕円鏡、放物面鏡等は、いずれも、互いに異なる2方向に関してパワーを持つ鏡面形状であることは、当業者であれば、自明な事項であるから、凹面ミラー31,35が、互いに異なる2方向に関してパワーを持つ鏡面形状の凹面ミラーが記載されているといえる。
したがって、訂正事項1は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であって、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項に適合するものである。

イ 訂正の目的の適否
訂正事項1は、訂正前の請求項1における「1以上の凹面ミラーを含む凹面ミラー系」である「前記第1光源から出射される照明光を反射して被検眼へ導く凹面ミラー系」に関して、「非共軸系の凹面ミラー系」である点、及び、「互いに異なる2方向に関してパワーを持つ鏡面形状の凹面ミラーを、2つ備え」る点を限定することにより、「凹面ミラー系」に含まれる凹面ミラーの形状、数、および、配置を、より具体的に特定するものであるから、訂正事項1は、特許法第120条の5第2項ただし書き第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

ウ 特許請求の範囲の拡張・変更の存否
訂正事項1の訂正は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第6項に適合するものである。

(2) 訂正事項2

ア 新規事項の有無
本件特許明細書等の段落【0026】には、「・・・このため、凹面ミラー系で反射される光束には非点収差が生じる。ここで、凹面ミラー系を一枚の凹面ミラーとみなしたモデルで、凹面ミラー系に関して被検眼Eの瞳と共役な位置を考えることができる。即ち、被検眼Eの瞳から出射された光束のメリディオナル光線(図3において二点鎖線で示す光線)が凹面ミラー系を介して集光する位置(メリディオナル像面)が、凹面ミラー系のメリディオナル面(又は、メリディオナル光線)に関して被検眼Eの瞳と共役な位置となる。また、被検眼Eの瞳から出射された光束のサジタル光線(図3において一点鎖線で示す光線)が凹面ミラー系を介して集光する位置(サジタル像面)が、凹面ミラー系のサジタル面(又は、サジタル光線)に関する被検眼Eの瞳との共役位置となる。・・・」と記載されている。また、図3上で、メリディオナル光線が凹面ミラー系を介して集光する位置と、サジタル光線が凹面ミラー系を介して集光する位置(サジタル像面)とは、互いに異なっていることが見て取れる。

【図3】

すなわち、凹面ミラー系が、凹面ミラー系のメリディオナル面およびサジタル面のうち一方の第1面に関して被検眼の瞳と共役関係となる位置と、第1面とは異なる第2面に関して被検眼の瞳と共役となる位置とを、2つの凹面ミラーによる非点収差の影響によって互いに異なる位置に生じさせることが記載されている。
したがって、訂正事項2は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であって、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項に適合するものである。

イ 訂正の目的の適否
訂正事項2は、訂正前の請求項1における凹面ミラー系に関して、「該2つの凹面ミラーに関して被検眼の瞳と共役関係となる位置を、前記2つの凹面ミラーによる非点収差の影響によって、前記凹面ミラー系のメリディオナル面とサジタル面とのうち一方の第1面と他方の第2面とのそれぞれに関して少なくとも1つずつ、互いに異なる位置に生じさせる」ことを特定することで特許請求の範囲を減縮しようとするものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書き第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

ウ 特許請求の範囲の拡張・変更の存否
訂正事項2の訂正は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第6項に適合するものである。

(3) 訂正事項3

ア 新規事項の有無
訂正事項3は、訂正事項2に係る訂正に伴うもので、実質的に2箇所の「第1面」の記載の前に「前記」を挿入するものであって、それらの「前記第1面」は、訂正事項2により限定された「前記凹面ミラー系のメリディオナル面とサジタル面とのうち一方の第1面」であるから、上記「(2) 訂正事項2」「ア 新規事項の有無」と同様の理由により、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であって、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項に適合するものである。

イ 訂正の目的の適否
訂正事項3は、訂正事項2に係る訂正に伴い、特許請求の範囲における記載の整合を図るための訂正であるから、特許法第120条の5第2項ただし書き第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。

ウ 特許請求の範囲の拡張・変更の存否
訂正事項3の訂正は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第6項に適合するものである。

(4) 訂正事項4

ア 新規事項の有無
訂正事項4は、実質的に2箇所の「第2面」の記載の前に「前記」を挿入し、また、訂正前の「備えている」の記載を、「備えると共に、」に訂正するものであって、2箇所の「第2面」の記載の前に「前記」を挿入する訂正は、訂正事項2に係る訂正に伴うもので、それらの「前記第2面」は、訂正事項2により限定された「前記凹面ミラー系のメリディオナル面とサジタル面とのうち」「他方の第2面」であるから、上記「(2) 訂正事項2」「ア 新規事項の有無」と同様の理由により、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、また、訂正前の「備えている」の記載を、「備えると共に、」とする訂正は、更なる特定事項の付加のために特許請求の範囲における記載の整合を図るためになされた訂正であって、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正である。
したがって、訂正事項4は、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項に適合するものである。

イ 訂正の目的の適否
訂正事項4は、訂正事項2に係る訂正に伴い、特許請求の範囲における記載の整合を図るための訂正であるから、特許法第120条の5第2項ただし書き第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。

ウ 特許請求の範囲の拡張・変更の存否
訂正事項4の訂正は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第6項に適合するものである。

(5) 訂正事項5

ア 新規事項の有無
本件特許明細書等の段落【0026】には、「図3に示すように、本実施形態の眼底撮影装置によれば、偏向部400から被検眼Eまでの間に、凹面ミラー31,35からなる非共軸系の凹面ミラー系が配置される。・・・」と記載されている。
したがって、訂正事項5は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であって、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項に適合するものである。

イ 訂正の目的の適否
訂正事項5は、訂正前の請求項1における「凹面ミラー系」の配置に関して、「前記凹面ミラー系が、前記第1偏向手段および前記第2偏向手段と被検眼との間に配置されて」いる点を特定することで特許請求の範囲を減縮しようとするものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書き第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

ウ 特許請求の範囲の拡張・変更の存否
訂正事項5の訂正は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第6項に適合するものである。

(6) 訂正事項6

ア 新規事項の有無
訂正前の請求項2には、「前記照明光学系および前記撮影光学系には、前記被検眼の瞳の像をリレーするリレー光学系が前記第1偏向手段と前記第2偏向手段との間の光路に配置されていない」と記載されている。
よって、訂正事項6は、訂正前の請求項2の記載より明らかである。
したがって、訂正事項6は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であって、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項に適合するものである。

イ 訂正の目的の適否
訂正事項6は、訂正前の請求項1において「前記照明光学系および前記撮影光学系には、前記被検眼の瞳の像をリレーするリレー光学系が前記第1偏向手段と前記第2偏向手段との間の光路に配置されていない」ことを特定することで特許請求の範囲を減縮しようとするものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書き第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

ウ 特許請求の範囲の拡張・変更の存否
訂正事項6の訂正は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第6項に適合するものである。

(7) 訂正事項7
訂正事項7は、特許請求の範囲の請求項2を削除するものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書き第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものといえ、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であって、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項に適合するものであり、加えて、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第6項に適合するものである。

(8) 訂正事項8
訂正事項8は、訂正前の請求項2が削除されたことに伴い、請求項の引用関係を訂正したものであり、特許法第120条の5第2項ただし書き第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものといえ、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であって、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項に適合するものであり、加えて、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項に適合するものである。

(9) 訂正事項9
訂正事項9は、特許請求の範囲の請求項4を削除するものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書き第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものといえ、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であって、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項に適合するものであり、加えて、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第6項に適合するものである。

3 一群の請求項について

訂正前の請求項の引用関係からみて、訂正事項1なし9は、請求項1ないし4を一群の請求項として請求されたものであり、本件訂正は、特許法第126条第4項に適合する。

4 訂正についてのまとめ

以上のとおり、本件訂正は、特許法第120条の5第2項第1号及び第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第4項、及び、同条第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するので、訂正請求書に添付された特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1-4〕についての訂正を認める。

第3 本件訂正発明

上記「第2 訂正の適否についての判断」に記したように、本件訂正は認められることとなったので、訂正後の本件特許の請求項1ないし4に係る発明は、次の事項により特定される発明であると認める。
なお、本件訂正により訂正された請求項1ないし4に係る発明を、それぞれ「本件訂正発明1」等という。また、(A)ないし(J)の符号は、当審にて分説して付与したものである。

【請求項1】
(A) 第1光源からの照明光を被検眼に照射する照明光学系と、
(B) 該照明光学系により被検眼眼底に照射される照明光の反射光を受光して眼底画像を得る撮像素子を有する撮影光学系と、を備え、
(C) 前記第1光源から出射される照明光を反射して被検眼へ導く非共軸系の凹面ミラー系であって、互いに異なる2方向に関してパワーを持つ鏡面形状の凹面ミラーを、2つ備え、該2つの凹面ミラーに関して被検眼の瞳と共役関係となる位置を、前記2つの凹面ミラーによる非点収差の影響によって、前記凹面ミラー系のメリディオナル面とサジタル面とのうち一方の第1面と他方の第2面とのそれぞれに関して少なくとも1つずつ、互いに異なる位置に生じさせる凹面ミラー系と、
(D) その凹面ミラー系の前記第1面に関して被検眼の瞳と共役関係となる位置に配置されると共に、前記第1光源からの照明光を前記凹面ミラー系の前記第1面に沿う方向に偏向させる第1偏向手段と、
(E) 前記凹面ミラー系の前記第2面に関して被検眼の瞳と共役関係となる位置に配置されると共に、前記第1偏向手段を介した照明光を、更に、前記凹面ミラー系の前記第2面に沿う方向に偏向させて前記凹面ミラー系へ導く第2偏向手段とを、
(F) 前記照明光学系と前記撮影光学系との共通の光路に備えると共に、
(G) 前記凹面ミラー系が、前記第1偏向手段および前記第2偏向手段と被検眼との間に配置されており、
(H) 前記照明光学系および前記撮影光学系には、前記被検眼の瞳の像をリレーするリレー光学系が前記第1偏向手段と前記第2偏向手段との間の光路に配置されていない、
(I) ことを特徴とする眼底撮影装置。

【請求項2】 (削除)

【請求項3】
(J) 前記第1偏向手段および前記第2偏向手段は、それぞれ、前記凹面ミラー系のメリディオナル面またはサジタル面に関して被検眼の瞳と共役関係となる位置のうち、前記照明光学系および前記撮影光学系の光路において前記凹面ミラー系からの距離が最も短い位置に配置されていることを特徴とする請求項1記載の眼底撮影装置。

【請求項4】 (削除)

第4 特許異議の申立てについて

1 異議申立ての概要

申立人は、下記甲1ないし4を提出した。

甲1:特開2011-224037号公報
甲2:特公平6-104103号公報
甲3:国際公開第2011/135348号
甲4:岩波 理化学辞典 第5版、1998年2月20日、p.451、p.515、p.632、p.1373-1374

そして、特許異議申立書(以下、「申立書」という。)の第7頁ないし第8頁の「3 申立ての理由」「(3)申立ての根拠」の項、及び、第58頁の「(5)むすび」の項に記載された条文に鑑み、申立理由を整理すると、次の(申立理由1)ないし(申立理由7)を申立人は主張している。

(申立理由1)
本件特許の請求項1ないし4に係る発明の特許は、甲1に記載された発明であるから、特許法第29条第1項第3号に規定する発明に該当し、特許を受けることができないものであり、本件特許は、取り消されるべきものである。

(申立理由2)
本件特許の請求項1ないし3に係る発明の特許は、甲2に記載された発明であるから、特許法第29条第1項第3号に規定する発明に該当し、特許を受けることができないものであり、本件特許は、取り消されるべきものである。

(申立理由3)
本件特許の請求項1ないし4に係る発明の特許は、甲1に記載された発明及び甲3に記載された事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本件特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであり、取り消されるべきものである。

(申立理由4)
本件特許の請求項1ないし3に係る発明の特許は、甲2に記載された発明及び甲3に記載された事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本件特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであり、取り消されるべきものである。

(申立理由5)
本件特許の請求項1ないし4に係る発明の特許は、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない特許出願に対してされたものであり、取り消されるべきものである。

(申立理由6)
本件特許の請求項1ないし4に係る発明の特許は、特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていない特許出願に対してされたものであり、取り消されるべきものである。

(申立理由7)
本件特許の請求項1ないし4に係る発明の特許は、特許法第36条第4項第1号に規定する要件を満たしていない特許出願に対してされたものであり、取り消されるべきものである。

2 取消理由の概要

訂正前の請求項1ないし4に係る特許に対して、当審が平成30年6月8日付けで特許権者に通知した取消理由(決定の予告)の要旨は、次の通りである。

(1) 取消理由1(申立理由1、2に対応)
請求項1ないし4に係る発明は、甲1に記載された発明である(取消理由1-1)。
また、請求項1ないし3に係る発明は、甲2に記載された発明である(取消理由1-2)。
よって、請求項1ないし4に係る発明は、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができないものである。

(2) 取消理由2(申立理由3、4に対応)
請求項1ないし4に係る発明は、甲1に記載された発明及び甲3に記載された技術的事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである(取消理由2-1)。
また、請求項1ないし3に係る発明は、甲2に記載された発明及び甲3に記載された技術的事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである(取消理由2-2)。
よって、請求項1ないし4に係る発明は、特許法第29条第2項の規定に違反して特許されたものである。

(3) 取消理由3(申立理由5に対応)
請求項1ないし4に係る発明は、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない。

(4) 取消理由4(申立理由6に対応)
請求項1ないし4に係る発明は、特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていない。

(5) 取消理由5(申立理由7に対応)
請求項1ないし4に係る発明は、特許法第36条第4項第1号に規定する要件を満たしていない。

3 取消理由についての当審の判断

(1) 各甲号証に記載された事項

ア 甲1の記載事項及び甲1発明
甲1には、以下の記載がある。なお、下線は当審において付与したものである。

(甲1a)「【0008】
このように太い入射ビームを形成する場合には、光学系の構成の点で留意しなければならない点が発生するが、これをタンデム型2次元スキャナを用いた接眼光学系を一直線上に展開した図3を用いて説明する。この構成では、水平方向走査(以下xと記す)スキャナ11と垂直方向走査(以下yと記す)スキャナ12の回転軸の距離△Z1が少なくとも数mm必要である。従って、少なくとも両スキャナの何れかが、眼球瞳41と光学的に共役にならないことになる。図3ではxスキャナ11は眼球瞳41と共役であるが、yスキャナ12の像は△Z2だけ瞳41から眼球内側にシフトしている。ここで、共役とは物点と像点の位置関係にあることを示す。」

(甲1b)「【0043】
(実施例3)
図7を用いて実施例3を説明する。前記のように、網膜上に数μmの小さいスポット径を形成するために太いビームを入射すると、眼球光学系の収差によってスポットが乱れて所望の集光状態を得られないため、補償光学系を用いることが必要になる。このとき画像取得のための網膜への照射光を、波面測定のための照射光と共用するタイプにおいては、レンズを用いた透過型の共軸光学系では不都合が生じることが良く知られている。これは、例えば波面検出器としてShack-Hartmann型の波面センサを用いた場合には、網膜からの反射・後方散乱光だけでなく、各レンズ面からの反射光も不要な光として波面センサに入射してしまうためである。前記のように網膜からの反射・後方散乱光よりも、レンズ表面からの反射光の方がはるかに強度が大きいため、波面を正しく測定することが困難になる。このため、補償光学系を用いたOCTやSLOの光学系は偏心反射系で構築されることが多い。本実施例では、本発明の構成を反射光学系に適用した場合について説明する。
【0044】
図示されていない光源とコリメータレンズによって形成されたビーム6は、まずxスキャナ11、yスキャナ12によって2次元偏向される。その後、正のパワーを持つ球面ミラー21、正のパワーを持つシリンドリカルミラー32、正のパワーを持つ球面ミラー22から構成される接眼光学系によって眼球4に導かれる。ここで、xスキャナ11への入射ビーム径は3mm、接眼光学系の横倍率は2倍、眼球への入射ビーム径は6mmであり、網膜上のスポット径は約4μmである。尚、見易さのためにxz断面は球面ミラー22から眼球まで、yz断面はyスキャナ12から眼球までが描画されている。
【0045】
このとき、球面ミラー21と22は、xz断面内においてxスキャナ11と眼球瞳41が光学的に共役になるように配置されている。またシリンドリカルミラー32は、yz断面方向にのみ光学パワーを有しており、接眼光学系の中間像位置に配置されている。これによりyz断面においても、フォーカス状態に影響することなくyスキャナ12と眼球瞳41が光学的に共役となっている。・・・(略)・・・。
【0046】
・・・(略)・・・。
【0047】
・・・(略)・・・。
【0048】
(実施例4)
図11に、本実施例の接眼光学系を用いた補償光学OCTの構成を示す。このOCT100は、光源7、観察アーム101、参照アーム102、分光器90で構成されたスペクトラルドメイン(SD)-OCTであり、この観察アーム101に、実施例3の接眼光学系20が適用されている。当然のことながら、第一又は第二の接眼光学系を適用しても良い。
【0049】
光源7からの射出ビームは、ファイバ71を伝播しファイバカプラー75で所定の比率でファイバ73と74に分岐される。ファイバ73を伝播した光は観察アーム側の射出端から射出し、コリメータレンズ81で平行化され、凹面ミラー53、54を介して、反射型波面補正器50に送られる。このとき波面補正器50は駆動していない平面の状態であり、反射されたビームは、凹面ミラー55、56で反射された後に、スキャナ11、12、接眼光学系20を経て眼球4に入射する。ここで接眼光学系20は球面ミラー21、22、シリンドリカルミラー32で構成されている。その後、眼球の前眼部光学系で網膜に集光され、反射・散乱した光は、眼球前眼部、接眼光学系20や波面補正器50など、入射光路を逆に伝搬し、ビームスプリッタ等で構成された分岐部52で所定の比率で分岐される。ここで反射したビームはShack-Hartmann型の波面センサ51で検出され、眼球4の光学系によって発生した波面収差が測定される。測定された波面収差の値は計算機13に送られ、波面補正器50の制御値が算出された後に、この制御値を元に波面補正器50は収差を相殺するように駆動される。ここで波面補正器50は形状可変ミラーでも空間光変調器でもよい。
【0050】
駆動された波面補正器50により、眼球に入射する照明ビームの波面は、眼球の光学系が持つ収差を反転させたような特性を持つので、眼球内部で相殺されて収差は低減され、網膜には回折限界に近い良好な集光状態で結像される。一方、この集光点で反射・散乱した光は、眼球4の光学系を通過する際に、再度収差を持つ波面となるが、入射光路を逆に伝搬した後に、波面補正器50で同様に収差が補正され、コリメータレンズ81を経てファイバ73に良好に結合される。
【0051】
一方、参照アーム102では、ファイバ74の端部から射出したビームは同様にコリメータレンズ81で平行化され、分散補償ガラス82を透過し、折り返しミラー80で反射され、元の光路を経て再度ファイバ74に結合する。
【0052】
ファイバ73、74を伝搬した各々の光は、カプラー75により合波されてファイバ72を伝搬し、分光器90へ送られる。ファイバ端から射出した光はレンズ96で平行化され、グレーティング98で各波長の光に分光された後、結像レンズ97で1次元センサー99上に結像される。センサー99で検出された各波長ごとの光強度は、電気信号に変換され、計算機13に送られる。この信号は波長を波数に変換した後にフーリエ変換することで、縦方向の位置に対する散乱強度として求められる。これを走査されたビーム位置各々に対して行うことで、断層像、3D画像が得られる。このように、実施例1-3の接眼光学系をOCTに用いることにより、瞳に入射されるビームとして太いビームを形成し、補償光学系を併設したOCTでも、全体のサイズを肥大化させずに、良好な性能を得ることが可能になる。即ち、実施例1-3の接眼光学系をOCTに用いることにより、眼底画像生成装置を実現することができる。
【0053】
本実施例では、接眼光学系をOCTに適用した場合を用いたが、SLOに適用しても、同様の効果が得られることは言うまでもない。」

(甲1c)図7として、以下の図が記載されている。

図7より、yスキャナ12は、xスキャナ11よりも接眼光学系20側に配置され、接眼光学系20に最も近いyz断面での共役点であることが見て取れる。

(甲1d)図11として、以下の図が記載されている。
図7と図11より、xスキャナ11とyスキャナ12との間にリレー光学系が存在しないこと、が見て取れる。

上述の摘記事項より、甲第1号証には、次の発明(以下、「甲1発明」という。)が記載されている。

「 光源7からの射出ビームは、ファイバ71を伝播しファイバカプラー75で所定の比率でファイバ73と74に分岐され、ファイバ73を伝播した光は、コリメータレンズ81、凹面ミラー53、54を介して、反射型波面補正器50に送られ、反射型波面補正器50で反射されたビームは、凹面ミラー55、56で反射された後に、スキャナ11、12、接眼光学系20を経て眼球4に入射し、眼球の前眼部光学系で網膜に集光され、反射・散乱した光は、眼球前眼部、接眼光学系20や波面補正器50など、入射光路を逆に伝搬し、分岐部52で分岐され、分岐部52で反射したビームは波面センサ51で検出され、眼球4の光学系によって発生した波面収差が測定され、
網膜の集光点で反射・散乱した光は、入射光路を逆に伝搬した後に、波面補正器50、コリメータレンズ81を経てファイバ73に良好に結合され、
ファイバ73、74を伝搬した各々の光は、カプラー75により合波されてファイバ72を伝搬し、分光器90へ送られ、ファイバ端から射出した光はレンズ96で平行化され、グレーティング98で各波長の光に分光された後、結像レンズ97で1次元センサー99上に結像され、
接眼光学系20は、正のパワーを持つ球面ミラー21、正のパワーを持つシリンドリカルミラー32、正のパワーを持つ球面ミラー22から構成され、
スキャナ11、12は、水平方向走査(以下xと記す)スキャナ11と垂直方向走査(以下yと記す)スキャナ12であり、
球面ミラー21と22は、xz断面内においてxスキャナ11と眼球瞳41が光学的に共役になるように配置されており、シリンドリカルミラー32は、yz断面方向にのみ光学パワーを有しており、接眼光学系の中間像位置に配置されているため、yz断面においても、フォーカス状態に影響することなくyスキャナ12と眼球瞳41が光学的に共役となっており、
yスキャナ12は、xスキャナ11よりも接眼光学系20側に配置され、接眼光学系20に最も近いyz断面での共役点であり、
xスキャナ11とyスキャナ12との間にリレー光学系を有していない、
補償光学系を併設したOCT。」

イ 甲2の記載事項
甲2には、以下の記載がある。なお、下線は当審において付与したものである。

(甲2a)「第1図に示された検眼鏡は次の二次組立て体即ち、
光源ブロック(A)と、
外方屈折補償器(Ba)と、
走査器サブ・アセンブリー(C)と、
光を眼に伝え、以後設計が鏡を基にして行なわれるカトプトリック検眼鏡(D)と称する装置と、
紋り観察路上の屈折補償器(Br)と、
測定検出ブロック(E)と、
電子回路(F)から成っている。
この構造は網膜の任意の領域又は更に一般的には眼の内部構造のテレビ画像を提供することが出来る。
光源ブロック(A)において元の光線は低力レーザー(S1)から又はキセノン・アーク燈(S2)から作成される。」(第4頁左欄第13行-第25行)

(甲2b)「分離板(L1)上で反射した際テレビ・ブラウン管内の電子ビームにより作成されるラスターに類似した平行線のラスター走査を構成するよう2つの直角方向の周わりに光線を反射させる2つの鏡(M3)及び(M4)に光路が遭遇する。例えば、この様式で各々625本の25個の画像(欧州のTV規格)を走査することが出来る。
平面状の鏡(M4)は回転軸線(x)の周わりに枢軸運動することにより線走査する共振電気機械システムに固定される。(改変例では一定速度で回転する多角形鏡を使用可能である。)平面状の鏡(M3)はサーボ制御型検流計により非対称的鋸歯揺動にて駆動され、走査線をピック・アップしてそれをラスターに変換する。
この様式にて偏向される光線はカトプトリック検眼鏡(D)に与えられる。網膜の周縁部の観察に関する実際的及び人間工学的要件を満す充分な空間を提供する目的で検眼鏡は光線を二重にする平面状の鏡(M2)から始まる。カトプトリック検眼鏡(D)の本質的部分は非平面状で概ね球面状または双曲面状鏡(以下、球面状鏡と記載)(M1)であり、当該鏡の機能は網膜の走査により作成された飛点によって瞳を変化させることにある。
今日迄、検眼鏡の器具は内部に含まれるレンズのディオプトルによる反射が原因で疑似画像を生ずるディオプトリック光学系を使用している。この理由は確かに検眼技術で伝統的に適用されている前述したガルストランドの法則による。
本発明はこの伝統に真向うから対抗するものであり、ガルストランドの法則は適用していない。本発明は逆の方式であり、眼の近くに外方照射光線と戻り観察光線の両者に対する共通の光路を使用している。
本発明では又、非零入射角で使用される球面状鏡の使用に際し固有の非点収差にも拘わらずカトプトリック検眼鏡を使用する。この非点収差は補償可能であることが観測されている。
これを行なう簡単な方法は(M2)における反射を考慮に入れて患者の瞳の点像上に球面状鏡により作成される焦点の非点収差線(即ち中央点まで削減される)と共線になっている個々の軸線の周わりに鏡(M3)及び(M3)を回動させる方法である。従って、非点収差と同じ効果を発生することにより本発明の提案された走査システムは瞳における収差を相当削減する。この点は外方路と戻り路の両者から観て正しい。この配列により得られる他の利点は別の時点に走査器サブ・アセンブリー(C)に戻り且つ離れた後に観察光線が静止状態にあることである。これは網膜上の照射点から送る情報の検出を容易にする。」(第5頁左欄第8行-同頁右欄第2行)
なお、「鏡(M3)及び(M3)」は、「鏡(M3)及び(M4)」の誤記であると認める。

また、第1図として、次の図が記載されている。

上記図面より、光源ユニットブロック(A)で作成された光線は、外方屈折補償器(Ba)に入力され、外方屈折補償器(Ba)からの出力は分離板(L1)で反射され、走査サブ・アセンブリー(C)に入力され、走査サブ・アセンブリー(C)内で、鏡(M4)、鏡(M3)の順に反射され、その後、カトプトリック検眼鏡(D)に入力され、カトプトリック検眼鏡(D)内で鏡(M2)、鏡(M1)の順に反射されて患者のひとみ(P1)に達し、また、その反射光が、カトプトリック検眼鏡(D)内で鏡(M1)、鏡(M2)の順に反射され、走査サブ・アセンブリー(C)に入力され、走査サブ・アセンブリー(C)内で、鏡(M3)、鏡(M4)の順に反射され、再度、分離板(L1)に到達し、分離板(L1)を透過して紋り観察路上の屈折補償器(Br)に入力され、その後、測定検出ブロック(E)に入力される点が見て取れる。
また、上記図面より、鏡(M1)が、非共軸系の光学系を成していることが見て取れる。
さらに、上記図面より、鏡(M3)と鏡(M4)との間にはリレー光学系が配置されていないこと、また、鏡(M1)、鏡(M2)、鏡(M3)、鏡(M4)は、分離板(L1)と患者のひとみ(P1)との間に配置されていることが見て取れる。

以上より、甲2には、次の発明(以下、「甲2発明」という。)が記載されている。

「 光源ブロック(A)と、
外方屈折補償器(Ba)と、
走査器サブ・アセンブリー(C)と、
光を眼に伝え、以後設計が鏡を基にして行なわれるカトプトリック検眼鏡(D)と、
紋り観察路上の屈折補償器(Br)と、
測定検出ブロック(E)と、
電子回路(F)から成り、
光源ブロック(A)において光線は低力レーザー(S1)から又はキセノン・アーク燈(S2)から作成され、
光源ユニットブロック(A)で作成された光線は、外方屈折補償器(Ba)に入力され、外方屈折補償器(Ba)からの出力は分離板(L1)で反射され、走査サブ・アセンブリー(C)に入力され、走査サブ・アセンブリー(C)内で、鏡(M4)、鏡(M3)の順に反射され、その後、カトプトリック検眼鏡(D)に入力され、カトプトリック検眼鏡(D)内で鏡(M2)、鏡(M1)の順に反射されて患者のひとみ(P1)に達し、また、その反射光が、カトプトリック検眼鏡(D)内で鏡(M1)、鏡(M2)の順に反射され、走査サブ・アセンブリー(C)に入力され、走査サブ・アセンブリー(C)内で、鏡(M3)、鏡(M4)の順に反射され、再度、分離板(L1)に到達し、分離板(L1)を透過して紋り観察路上の屈折補償器(Br)に入力され、その後、測定検出ブロック(E)に入力されるものであり、
分離板(L1)上で反射した際テレビ・ブラウン管内の電子ビームにより作成されるラスターに類似した平行線のラスター走査を構成するよう2つの直角方向の周わりに光線を反射させる2つの鏡(M3)及び(M4)に光路が遭遇し、
偏向される光線はカトプトリック検眼鏡(D)に与えられ、検眼鏡は光線を二重にする平面状の鏡(M2)から始まり、カトプトリック検眼鏡(D)の本質的部分は非平面状で概ね球面状または双曲面状鏡(以下、球面状鏡と記載)(M1)であり、前記球面状鏡(M1)は非共軸系の光学系を成し、
非零入射角で使用される球面状鏡の使用に際し固有の非点収差にも拘わらずカトプトリック検眼鏡を使用するものであり、鏡(M2)における反射を考慮に入れて患者の瞳の点像上に球面状鏡により作成される焦点の非点収差線(即ち中央点まで削減される)と共線になっている個々の軸線の周わりに鏡(M3)及び(M4)を回動させ、
鏡(M3)と鏡(M4)との間にはリレー光学系が配置されず、
鏡(M1)、鏡(M2)、鏡(M3)、鏡(M4)は、分離板(L1)と患者のひとみ(P1)との間に配置されている、
検眼鏡。」

ウ 甲3の記載事項
甲3には、以下の記載がある。なお、下線は当審において付与したものである。

(甲3ア)「The present invention provides a scanning ophthalmoscope for scanning the retina of an eye and a method of scanning the retina of an eye. 」(第1頁第3行-第4行)
(当審訳:本発明は、眼の網膜を走査する走査検眼鏡及び眼の網膜を走査する方法に関する。)

(甲3イ)「The first scanning element 14 is a high speed rotating polygon mirror and the second scanning element 16 is a slow speed oscillating plane mirror. The first scanning element 14 has an axis of rotation 14a and the second scanning element 16 has an axis of rotation 16a. The axes of rotation 14a, 16a of the first and second scanning elements 14, 16 are substantially orthogonal. The rotational axis 14a of the first scanning element 14 is substantially parallel to a line 23 joining the two foci 18a, 18b of the scan relay device 18 (see below). The rotational axis 16a of the second scanning element 16 is substantially perpendicular to a line 24 joining the two foci 20a, 20b of the scan transfer device 20 (see below). 」(第14頁第1行-第10行)
(当審訳: 第1走査要素14は高速回転多面鏡であり、第2走査要素16は低速振動平面鏡である。第1走査要素14は回転軸14aを有し、第2走査要素16は回転軸16aを有する。第1走査要素14の回転軸14aと第2走査要素16の回転軸16aとは、実質的に直交する。第1走査要素14の回転軸14aは、走査中継装置18の2つの焦点18a、18bを結ぶ線23と実質的に平行である(下記参照)。第2走査要素16の回転軸16aは、走査伝達装置20の2つの焦点20a、20bを結ぶ線24に対して実質的に垂直である(下記参照)。)

(甲3ウ)「The two foci 18a, 18b of the slit mirror 18 and the two foci 20a, 20b of the main mirror 20 define a first plane and the two foci 20a, 20b and vertex 20c of the main mirror 20 define a second plane. The first and second planes are substantially parallel. The rotational axis 14a of the first scanning element 14 is substantially parallel to the first and second planes and the rotational axis 16a of the second scanning element 16 is substantially perpendicular to the first and second planes. Although it should be appreciated that the rotational axis 14a of the first scanning element 14 and the rotational axis 16a of the second scanning element 16 could be switched such that the rotational axis 14a of the first scanning element 14 is substantially perpendicular to the first and second planes and the rotational axis 16a of the second scanning element 16 is substantially parallel to the first and second planes. In such an alternative arrangement the surface of the slit mirror 18 would need to be expanded to facilitate vertical scanning of the laser beam 13.」(第16頁第8行-第22行)
(当審訳:スリットミラー18の2つの焦点18a、18b及び主鏡20の2つの焦点20a、20bは、第1平面を画定し、主鏡20の2つの焦点20a、20b及び頂点20cは、第2平面を画定する。第1平面及び第2平面は実質的に平行である。第1走査要素14の回転軸14aは、第1平面及び第2平面と実質的に平行であり、第2走査要素16の回転軸16aは、第1平面及び第2平面に対して実質的に垂直である。しかしながら、当然、第1走査要素14の回転軸14aと第2回転要素16の回転軸16aとを切り替えて、第1走査要素の回転軸14aが第1平面及び第2平面に対して実質的に垂直であり、第2走査要素16の回転軸16aが第1平面及び第2平面と実質的に平行であるようにしてもよい。このような代替的な構成では、スリットミラー18の表面を拡大してレーザビーム13の鉛直方向走査を容易にする必要があるであろう。)

甲3の摘記事項より、甲3には、「眼の網膜を走査する走査検眼鏡において、第1走査要素14及び第2走査要素16が走査する面の設定を入れ換える」ことが開示されており、各走査要素が走査する面の設定の入れ換えは当業者が適宜なし得たことであることが示唆されている。

エ 甲4の記載事項
甲4には、光軸、サジタル光線、主光線、及び、メリジオナル光線の意味の説明が記載されている。

(2) 取消理由1(特許法第29条第1項第3号)

(2-1) 取消理由1-1

ア 本件訂正発明1について

(ア) 対比
本件訂正発明1と甲1発明とを対比する。

a 本件訂正発明1の(A)の特定事項について
甲1発明の「光源7からの射出ビーム」を「ファイバ71を伝播しファイバカプラー75で所定の比率でファイバ73と74に分岐」し、「ファイバ73を伝播した光」を「コリメータレンズ81、凹面ミラー53、54を介して、反射型波面補正器50に送」り、「反射型波面補正器50で反射されたビーム」を「凹面ミラー55、56で反射」し「た後に、スキャナ11、12、接眼光学系20を経て眼球4に入射し、眼球の前眼部光学系で網膜に集光」する機構は、本件訂正発明1の「第1光源からの照明光を被検眼に照射する照明光学系」に相当する。

b 本件訂正発明1の(B)の特定事項について
甲1発明の「反射・散乱した光」を「眼球前眼部、接眼光学系20や波面補正器50など、入射光路を逆に伝搬し、」「入射光路を逆に伝搬した後に、波面補正器50、コリメータレンズ81を経てファイバ73に良好に結合され、ファイバ73、74を伝搬した各々の光は、カプラー75により合波されてファイバ72を伝搬し、分光器90へ送られ、ファイバ端から射出した光はレンズ96で平行化され、グレーティング98で各波長の光に分光された後、結像レンズ97で1次元センサー99上に結像」する機構は、本件訂正発明1の「該照明光学系により被検眼眼底に照射される照明光の反射光を受光して眼底画像を得る撮像素子を有する撮影光学系」に相当する。

c 本件訂正発明1の(C)の特定事項について
甲1発明の「正のパワーを持つ球面ミラー21、正のパワーを持つシリンドリカルミラー32、正のパワーを持つ球面ミラー22から構成され」、「球面ミラー21と22は、xz断面内においてxスキャナ11と眼球瞳41が光学的に共役になるように配置されており、シリンドリカルミラー32は、yz断面方向にのみ光学パワーを有しており、接眼光学系の中間像位置に配置されているため、yz断面においても、フォーカス状態に影響することなくyスキャナ12と眼球瞳41が光学的に共役となって」いる「接眼光学系」は、xスキャナ11が設けられた位置と、yスキャナ12が設けられた位置が、それぞれ眼球瞳41と共役となっているとともに、甲1発明のxz断面又はyz断面がサジタル面又はメリディオナル面であることは、当業者にとって明らかであるから、本件訂正発明1の「前記第1光源から出射される照明光を反射して被検眼へ導く非共軸系の凹面ミラー系であって、互いに異なる2方向に関してパワーを持つ鏡面形状の凹面ミラーを、2つ備え、該2つの凹面ミラーに関して被検眼の瞳と共役関係となる位置を、」「前記凹面ミラー系のメリディオナル面とサジタル面とのうち一方の第1面と他方の第2面とのそれぞれに関して少なくとも1つずつ、互いに異なる位置に生じさせる凹面ミラー系」に相当する。

d 本件訂正発明1の(D)及び(E)の特定事項について
甲1発明の「スキャナ11、12」に含まれる「xスキャナ11」及び「yスキャナ12」は、それぞれ、本件訂正発明1の「第1偏向手段」及び「第2偏向手段」に相当する。
そして、甲1発明の「xスキャナ11」が、「球面ミラー21と22」が配置されることにより「xz断面内において」「眼球瞳41」と「光学的に共役になる」ことは、本件訂正発明1の「第1偏向手段」が、「凹面ミラー系の前記第1面に関して被検眼の瞳と共役関係となる位置に配置される」ことに相当し、甲1発明の「yスキャナ12」が、「yz断面方向にのみ光学パワーを有して」いる「シリンドリカルミラー32」が「接眼光学系の中間像位置に配置され」ることにより「yz断面において」「眼球瞳41」と「光学的に共役となって」いることは、本件訂正発明1の「第2偏向手段」が「前記凹面ミラー系の前記第2面に関して被検眼の瞳と共役関係となる位置に配置される」ことに相当する。
また、甲1発明は「yスキャナ12は、xスキャナ11よりも接眼光学系20側に配置され」ていることから、「光源7からの射出ビーム」は、「xスキャナ11」に入射して後に「yスキャナ12」に入射することは当業者にとって明らかである。
よって、甲1発明の「球面ミラー21と22」が配置されることにより「xz断面内において」「眼球瞳41」と「光学的に共役になる」「xスキャナ11」と、「yz断面方向にのみ光学パワーを有して」いる「シリンドリカルミラー32」が「接眼光学系の中間像位置に配置され」ることにより「yz断面において」「眼球瞳41」と「光学的に共役となって」いる「yスキャナ12」とを、「yスキャナ12」が「xスキャナ11よりも接眼光学系20側に配置され」るように備える点は、本件訂正発明1の「その凹面ミラー系の前記第1面に関して被検眼の瞳と共役関係となる位置に配置されると共に、前記第1光源からの照明光を前記凹面ミラー系の前記第1面に沿う方向に偏向させる第1偏向手段と、前記凹面ミラー系の前記第2面に関して被検眼の瞳と共役関係となる位置に配置されると共に、前記第1偏向手段を介した照明光を、更に、前記凹面ミラー系の前記第2面に沿う方向に偏向させて前記凹面ミラー系へ導く第2偏向手段とを」備える点に相当する。

e 本件訂正発明1の(F)及び(G)の特定事項について
甲1発明は、「反射・散乱した光は、眼球前眼部、接眼光学系20や波面補正器50など、入射光路を逆に伝搬」するものであるから、接眼光学系20は、照明光学系と撮影光学系との共通の光路に設けられることは明らかであり、接眼光学系20に設けられた「スキャナ11、12」は、接眼光学系20は、照明光学系と撮影光学系との共通の光路に設けられたものである。
また、「スキャナ11、12」が設けられた位置が「球面ミラー21と22」及び「シリンドリカルミラー32」に関して、「眼球瞳41が光学的に共役」であるということは、「球面ミラー21と22」及び「シリンドリカルミラー32」が、「スキャナ11、12」と「眼球瞳41」の間に設けられることを意味することは、当業者にとって明らかである。
よって、甲1発明と本件訂正発明1とは、第1偏向手段と第2偏向手段とを「前記照明光学系と前記撮影光学系との共通の光路に備えると共に、 前記凹面ミラー系が、前記第1偏向手段および前記第2偏向手段と被検眼との間に配置されて」いる点で一致する。

f 本件訂正発明1の(H)の特定事項について
甲1発明の「xスキャナ11とyスキャナ12との間にリレー光学系を有していない」点は、本件訂正発明1の「前記照明光学系および前記撮影光学系には、前記被検眼の瞳の像をリレーするリレー光学系が前記第1偏向手段と前記第2偏向手段との間の光路に配置されていない」点に相当する。

g 本件訂正発明1の(I)の特定事項について
甲1発明の「OCT」は、本件訂正発明1の「眼底撮影装置」に相当する。

h そして、両者は以下の点で一致する。

<一致点>

(A) 第1光源からの照明光を被検眼に照射する照明光学系と、
(B) 該照明光学系により被検眼眼底に照射される照明光の反射光を受光して眼底画像を得る撮像素子を有する撮影光学系と、を備え、
(C') 前記第1光源から出射される照明光を反射して被検眼へ導く非共軸系の凹面ミラー系であって、互いに異なる2方向に関してパワーを持つ鏡面形状の凹面ミラーを、2つ備え、該2つの凹面ミラーに関して被検眼の瞳と共役関係となる位置を、前記凹面ミラー系のメリディオナル面とサジタル面とのうち一方の第1面と他方の第2面とのそれぞれに関して少なくとも1つずつ、互いに異なる位置に生じさせる凹面ミラー系と、
(D) その凹面ミラー系の第1面に関して被検眼の瞳と共役関係となる位置に配置されると共に、前記第1光源からの照明光を前記凹面ミラー系の第1面に沿う方向に偏向させる第1偏向手段と、
(E) 前記凹面ミラー系の第2面に関して被検眼の瞳と共役関係となる位置に配置されると共に、前記第1偏向手段を介した照明光を、更に、前記凹面ミラー系の第2面に沿う方向に偏向させて前記凹面ミラー系へ導く第2偏向手段とを、
(F) 前記照明光学系と前記撮影光学系との共通の光路に備えると共に、
(G) 前記凹面ミラー系が、前記第1偏向手段および前記第2偏向手段と被検眼との間に配置されており、
(H) 前記照明光学系および前記撮影光学系には、前記被検眼の瞳の像をリレーするリレー光学系が前記第1偏向手段と前記第2偏向手段との間の光路に配置されていない、
(I) 眼底撮影装置。

そして、両者は以下の点で相違する。

<相違点1> (本件訂正発明1の(C)の特定事項)
互いに異なる2方向に関してパワーを持つ鏡面形状の凹面ミラーを2つ備えた凹面ミラー系であって、該凹面ミラー系が被検眼の瞳と共役関係となる位置を、前記凹面ミラー系のメリディオナル面とサジタル面とのうち一方の第1面と他方の第2面とのそれぞれに関して少なくとも1つずつ、互いに異なる位置に生じさせるにあたって、本件訂正発明1は、前記2つの凹面ミラーによる非点収差の影響により生じさせるものであるのに対して、甲1発明は、正のパワーを持つシリンドリカルミラー32によって生じさせるものである点。

(イ) 判断
本件訂正発明1は、上記相違点1において甲1発明とは相違することから、本件訂正発明1は、甲1に記載された発明とはいえない。

イ 本件訂正発明3について
本件訂正発明3は、上記相違点1に係る構成を発明特定事項として備えるものであり、本件訂正発明1と同様に、甲1に記載された発明とはいえない。

(2-2) 取消理由1-2

ア 本件訂正発明1について

(ア) 対比
本件訂正発明1と甲2発明とを対比する。

a 本件訂正発明1の(A)の特定事項について
甲2発明の「光源ユニットブロック(A)で作成された光線」を、「外方屈折補償器(Ba)に入力され、外方屈折補償器(Ba)からの出力は分離板(L1)で反射され、走査サブ・アセンブリー(C)に入力され、走査サブ・アセンブリー(C)内で、鏡(M4)、鏡(M3)の順に反射され、その後、カトプトリック検眼鏡(D)に入力され、カトプトリック検眼鏡(D)内で鏡(M2)、鏡(M1)の順に反射されて患者のひとみ(P1)に達」するようにした構成は、本件訂正発明1の「第1光源からの照明光を被検眼に照射する照明光学系」に相当する。

b 本件訂正発明1の(B)の特定事項について
甲2発明の「その反射光が、カトプトリック検眼鏡(D)内で鏡(M1)、鏡(M2)の順に反射され、走査サブ・アセンブリー(C)に入力され、走査サブ・アセンブリー(C)内で、鏡(M3)、鏡(M4)の順に反射され、再度、分離板(L1)に到達し、分離板(L1)を透過して紋り観察路上の屈折補償器(Br)に入力され、その後、測定検出ブロック(E)に入力される」構成は、本件訂正発明1の「該照明光学系により被検眼眼底に照射される照明光の反射光を受光して眼底画像を得る撮像素子を有する撮影光学系」に相当する。

c 本件訂正発明1の(C)ないし(E)の特定事項について
甲2発明の、「光源ユニットブロック(A)で作成された光線」を「カトプトリック検眼鏡(D)内で鏡(M2)、鏡(M1)の順に反射されて患者のひとみ(P1)に達」するようにする「光線を二重にする平面状の鏡(M2)」及び「カトプトリック検眼鏡(D)の本質的部分」である「非共軸系の光学系を成」す「非平面状で概ね球面状または双曲面状鏡(以下、球面状鏡と記載)(M1)」は、本件訂正発明1の、「第1光源から出射される照明光を反射して被検眼へ導く非共軸系の凹面ミラー系」に相当する。
また、甲2発明は、「鏡(M2)における反射を考慮に入れて患者の瞳の点像上に球面状鏡により作成される焦点の非点収差線(即ち中央点まで削減される)と共線になっている個々の軸線の周わりに鏡(M3)及び(M4)を回動させ」るものであるから、「患者の瞳の点像上に球面状鏡により作成される焦点の非点収差線」の「鏡(M3)及び(M4)の回動される軸線の位置」は、「患者の瞳」と共役関係となる位置といえ、その位置は互いに異なる位置であるといえる。さらに、非点収差線が含まれる2つの面が、サジタル面及びメリディオナル面と定義されることは、当業者の技術常識である。
よって、甲2発明の「鏡(M2)における反射を考慮に入れて患者の瞳の点像上に球面状鏡」(M1)「により作成される焦点の非点収差線と共線になっている」「鏡(M3)及び(M4)の回動さ」れる「軸線」の位置は、本件訂正発明1の「凹面ミラー系のメリディオナル面とサジタル面とのうち一方の第1面と他方の第2面とのそれぞれに関して少なくとも1つずつ」「生じさせ」た「互いに異なる位置」である「凹面ミラーに関して被検眼の瞳と共役関係となる位置」に相当する。
そして、甲2発明の「2つの鏡(M3)及び(M4)」に関して、「光源ユニットブロック(A)で作成された光線は、」「走査サブ・アセンブリー(C)内で、鏡(M4)、鏡(M3)の順に反射され」るものであり、「鏡(M4)」と「鏡(M3)」は、「2つの直角方向の周わりに光線を反射させる」ものであるから、甲2発明の「光源ユニットブロック(A)で作成された光線」を「鏡(M4)、鏡(M3)の順」で「2つの直角方向の周わりに光線を反射させる」ものである「2つの鏡(M3)及び(M4)」のうちの「鏡(M4)」は、本件訂正発明1の「前記第1光源からの照明光を」「第1面に沿う方向に偏向させる第1偏向手段」に相当し、甲2発明の「鏡(M3)」は、本件訂正発明1の「前記第1偏向手段を介した照明光を、更に、」「第2面に沿う方向に偏向させ」る「第2偏向手段」に相当する。
以上のことから、甲2発明と本件訂正発明1とは、「前記第1光源から出射される照明光を反射して被検眼へ導く非共軸系の凹面ミラー系であって、」該凹面ミラー系「に関して被検眼の瞳と共役関係となる位置を、」「前記凹面ミラー系のメリディオナル面とサジタル面とのうち一方の第1面と他方の第2面とのそれぞれに関して少なくとも1つずつ、互いに異なる位置に生じさせる」点で一致する。
また、甲2発明の「光源ユニットブロック(A)で作成された光線」を「鏡(M4)、鏡(M3)の順」で「2つの直角方向の周わりに光線を反射させる」ものである「2つの鏡(M3)及び(M4)」のうちの「鏡(M4)」は、本件訂正発明1の「凹面ミラー系の前記第1面に関して被検眼の瞳と共役関係となる位置に配置されると共に、前記第1光源からの照明光を前記凹面ミラー系の前記第1面に沿う方向に偏向させる第1偏向手段」に相当し、甲2発明の「「鏡(M3)」は、本件訂正発明1の「前記凹面ミラー系の前記第2面に関して被検眼の瞳と共役関係となる位置に配置されると共に、前記第1偏向手段を介した照明光を、更に、前記凹面ミラー系の前記第2面に沿う方向に偏向させて前記凹面ミラー系へ導く第2偏向手段」に相当する。

d 本件訂正発明1の(F)及び(G)の特定事項について
甲2発明は、光線が「走査サブ・アセンブリー(C)に入力され、走査サブ・アセンブリー(C)内で、鏡(M4)、鏡(M3)の順に反射され、その後、カトプトリック検眼鏡(D)に入力され、カトプトリック検眼鏡(D)内で鏡(M2)、鏡(M1)の順に反射されて患者のひとみ(P1)に達」するものであり、「その反射光が、カトプトリック検眼鏡(D)内で鏡(M1)、鏡(M2)の順に反射され、走査サブ・アセンブリー(C)に入力され、走査サブ・アセンブリー(C)内で、鏡(M3)、鏡(M4)の順に反射され」るものであるから、「鏡(M3)」と「鏡(M4)」を有する「走査サブ・アセンブリー(C)」は、照明光学系と撮影光学系との共通の光路に設けられることは明らかであり、「鏡(M3)」と「鏡(M4)」は、照明光学系と撮影光学系との共通の光路に設けられたものである。
また、甲2発明の「球面状鏡」「(M1)」が、「鏡(M3)」及び「鏡(M4)」と、「患者のひとみ(P1)」の間に設けられることは明らかである。
よって、甲2発明と本件訂正発明1とは、第1偏向手段と第2偏向手段とを「前記照明光学系と前記撮影光学系との共通の光路に備えると共に、 前記凹面ミラー系が、前記第1偏向手段および前記第2偏向手段と被検眼との間に配置されて」いる点で一致する。

e 本件訂正発明1の(H)の特定事項について
甲2発明の「鏡(M3)と鏡(M4)との間にはリレー光学系が配置され」ない点は、本件訂正発明1の「前記照明光学系および前記撮影光学系には、前記被検眼の瞳の像をリレーするリレー光学系が前記第1偏向手段と前記第2偏向手段との間の光路に配置されていない」点に相当する。

f 本件訂正発明1の(I)の特定事項について
甲2発明の「検眼鏡」は、本件訂正発明1の「眼底撮影装置」に相当する。

g そして、両者は以下の点で一致する。

<一致点>

(A) 第1光源からの照明光を被検眼に照射する照明光学系と、
(B) 該照明光学系により被検眼眼底に照射される照明光の反射光を受光して眼底画像を得る撮像素子を有する撮影光学系と、を備え、
(C') 前記第1光源から出射される照明光を反射して被検眼へ導く非共軸系の凹面ミラー系であって、該凹面ミラー系に関して被検眼の瞳と共役関係となる位置を、前記凹面ミラー系のメリディオナル面とサジタル面とのうち一方の第1面と他方の第2面とのそれぞれに関して少なくとも1つずつ、互いに異なる位置に生じさせる凹面ミラー系と、
(D) その凹面ミラー系の第1面に関して被検眼の瞳と共役関係となる位置に配置されると共に、前記第1光源からの照明光を前記凹面ミラー系の第1面に沿う方向に偏向させる第1偏向手段と、
(E) 前記凹面ミラー系の第2面に関して被検眼の瞳と共役関係となる位置に配置されると共に、前記第1偏向手段を介した照明光を、更に、前記凹面ミラー系の第2面に沿う方向に偏向させて前記凹面ミラー系へ導く第2偏向手段とを、
(F) 前記照明光学系と前記撮影光学系との共通の光路に備えると共に、
(G) 前記凹面ミラー系が、前記第1偏向手段および前記第2偏向手段と被検眼との間に配置されており、
(H) 前記照明光学系および前記撮影光学系には、前記被検眼の瞳の像をリレーするリレー光学系が前記第1偏向手段と前記第2偏向手段との間の光路に配置されていない、
(I) 眼底撮影装置。

そして、両者は以下の点で相違する。

<相違点2> (本件訂正発明1の(C)の特定事項)
凹面ミラー系に関して、本件訂正発明1は、当該凹面ミラー系が、凹面ミラーを2つ備え、該凹面ミラー系に関して被検眼の瞳と共役関係となる位置を、前記2つの凹面ミラーによる非点収差の影響によって、互いに異なる位置に生じさせるものであるのに対して、甲2発明は、当該凹面ミラー系が、凹面ミラーを1つ備え、該凹面ミラー系に関して被検眼の瞳と共役関係となる位置を、前記1つの凹面ミラーの非点収差によって生じさせるものである点。

(イ) 判断
本件訂正発明1は、上記相違点2において甲2発明とは相違することから、本件訂正発明1は、甲2に記載された発明とはいえない。

イ 本件訂正発明3について
本件訂正発明3は、上記相違点2に係る構成を発明特定事項として備えるものであり、本件訂正発明1と同様に、甲2に記載された発明とはいえない。

(2-3) 小括

以上のことから、本件訂正発明1及び3は、甲1又は甲2に記載された発明とはいえない。

(3) 取消理由2(特許法第29条第2項)

(3-1) 取消理由2-1

ア 本件訂正発明1について
上記「(2-1) 取消理由1-1」「ア 本件訂正発明1について」において検討したとおり、本件訂正発明1と甲1発明とを対比すると、上記相違点1において両者は相違する。
そして、上記相違点1について検討すると、甲1には、上記相違点1に係る構成が記載も示唆もされておらず、また、上記相違点1に係る構成は、甲3にも記載も示唆もされていない。
してみると、甲1及び甲3に接した当業者といえども、上記相違点1に係る本件訂正発明1の発明特定事項を想起することができない。
よって、本件訂正発明1は、甲1及び甲3に記載された事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえない。

イ 本件訂正発明3について
本件訂正発明3は、上記相違点1に係る構成を発明特定事項として備えるものであり、本件訂正発明1と同様に、甲1及び甲3に記載された事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえない。

(3-2) 取消理由2-2

ア 本件訂正発明1について
上記「(2-2) 取消理由1-2」「ア 本件訂正発明1について」において検討したとおり、本件訂正発明1と甲2発明とを対比すると上記相違点2において両者は相違する。
そして、上記相違点2について検討すると、甲2には、上記相違点2に係る構成が記載も示唆もされておらず、また、上記相違点2に係る構成は、甲3にも記載も示唆もされていない。
してみると、甲2及び甲3に接した当業者といえども、上記相違点2に係る本件訂正発明1の発明特定事項を想起することができない。
よって、本件訂正発明1は、甲2及び甲3に記載された事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえない。

イ 本件訂正発明3について
本件訂正発明3は、上記相違点2に係る構成を発明特定事項として備えるものであり、本件訂正発明1と同様に、甲2及び甲3に記載された事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえない。

(3-3) 小括

以上のことから、本件訂正発明1及び3は、甲1及び甲3に記載された事項に基づいて、又は、甲2及び甲3に記載された事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえない。

(4) 取消理由3(特許法第36条第6項第2号)
取消理由3は、本件訂正前の請求項1ないし4には、「凹面ミラー系のメリディオナル面およびサジタル面のうち一方の第1面に関して被検眼の瞳と共役関係となる位置」と「前記凹面ミラー系のメリディオナル面およびサジタル面のうち第1面とは異なる第2面に関して被検眼の瞳と共役関係となる位置」についてどのような関係にあるのかが記載されていないため、各々の位置が同一になる場合も含み、その場合において、第1偏向手段と第2偏向手段とが同一の位置に配置することは物理的に不可能であるため、第1偏向手段と第2偏向手段の各々の位置が不明確であり、その結果、本件訂正前の請求項1ないし4に係る発明が明確でないというものである。
しかしながら、本件訂正により、本件訂正発明1が、凹面ミラー系が「互いに異なる2方向に関してパワーを持つ鏡面形状の凹面ミラーを、2つ備え、該2つの凹面ミラーに関して被検眼の瞳と共役関係となる位置を、前記2つの凹面ミラーによる非点収差の影響によって、前記凹面ミラー系のメリディオナル面とサジタル面とのうち一方の第1面と他方の第2面とのそれぞれに関して少なくとも1つずつ、互いに異なる位置に生じさせる」ものである点が特定されたため、第1偏向手段と第2偏向手段とが同一の位置に配置されるものではなくなり、本件訂正発明1の発明特定事項は明確になった。
本件訂正発明3についても同様である。
また、本件訂正により、本件訂正前の請求項2及び4は削除された。
よって、取消理由3は解消した。

(5) 取消理由4(特許法第36条第6項第1号)

(5-1) 取消理由4-1
取消理由4-1は、本件訂正前の請求項1ないし4に係る発明は、非共軸系の凹面ミラー系を光路に設けることで、被検眼Eの瞳と共役関係となる位置が、非点収差の影響で、凹面ミラー系のメリディオナル面とサジタル面とのそれぞれに関して少なくとも1つずつ生じるようにするための構成が特定されていないことから、課題を解決するための手段が反映されておらず、発明の詳細な説明に記載されたものでないというものである。
しかしながら、本件訂正により、本件訂正発明1は、「互いに異なる2方向に関してパワーを持つ鏡面形状の凹面ミラーを、2つ備え、該2つの凹面ミラーに関して被検眼の瞳と共役関係となる位置を、前記2つの凹面ミラーによる非点収差の影響によって、前記凹面ミラー系のメリディオナル面とサジタル面とのうち一方の第1面と他方の第2面とのそれぞれに関して少なくとも1つずつ、互いに異なる位置に生じさせる」ものである点が特定されたため、課題を解決するための手段が反映され、本件訂正発明1は、発明の詳細な説明に記載されたものとなった。
本件訂正発明3についても同様である。
また、本件訂正により、本件訂正前の請求項2及び4は削除された。
よって、取消理由4-1は解消した。

(5-2) 取消理由4-2
取消理由4-2は、本件訂正前の請求項4に係る発明を対象とするものであるが、本件訂正により、本件訂正前の請求項4は削除された。
よって、取消理由4-2は解消した。

(6) 取消理由5(特許法第36条第4項第1号)

(6-1) 取消理由5-1
取消理由5-1は、本件訂正前の請求項1ないし4に係る発明には「凹面ミラー系のメリディオナル面およびサジタル面のうち一方の第1面に関して被検眼の瞳と共役関係となる位置」と「前記凹面ミラー系のメリディオナル面およびサジタル面のうち第1面とは異なる第2面に関して被検眼の瞳と共役関係となる位置」が同一になる場合も含まれているが、このような場合、第1偏向手段と第2偏向手段とをどのようにして同一の位置に配置するのか、特許明細書等には開示されていないことから、本件特許明細書等は、当業者が本件訂正前の請求項1ないし4に係る発明を実施可能な程度に記載されていないというものである。
しかしながら、本件訂正により、本件訂正発明1は、「互いに異なる2方向に関してパワーを持つ鏡面形状の凹面ミラーを、2つ備え、該2つの凹面ミラーに関して被検眼の瞳と共役関係となる位置を、前記2つの凹面ミラーによる非点収差の影響によって、前記凹面ミラー系のメリディオナル面とサジタル面とのうち一方の第1面と他方の第2面とのそれぞれに関して少なくとも1つずつ、互いに異なる位置に生じさせる」ものである点が特定され、第1偏向手段と第2偏向手段とが同一の位置に配置されるものが除外されたため、本件訂正発明1は、発明の詳細な説明に記載されたものとなった。
本件訂正発明3についても同様である。
また、本件訂正により、本件訂正前の請求項2及び4は削除された。
よって、取消理由5-1は解消した。

(6-2) 取消理由5-2
取消理由5-2は、本件訂正前の請求項4に係る発明を対象とするものであるが、本件訂正により、本件訂正前の請求項4は削除された。
よって、取消理由5-2は解消した。

第5 むすび

以上のとおりであるから、取消理由通知で通知した取消理由並びに特許異議申立の理由及び証拠によっては、本件訂正後の請求項1及び3に係る特許を取り消すことはできない。
また、他に本件訂正後の請求項1及び3に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
本件特許の請求項2及び4に対してなされた特許異議の申立てについては、本件請求項2及び4が訂正により削除され、申立ての対象となる請求項が存在しないものとなったから、特許法第120条の8第1項で準用する同法第135条の規定により却下する。
よって結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1光源からの照明光を被検眼に照射する照明光学系と、
該照明光学系により被検眼眼底に照射される照明光の反射光を受光して眼底画像を得る撮像素子を有する撮影光学系と、を備え、
前記第1光源から出射される照明光を反射して被検眼へ導く非共軸系の凹面ミラー系であって、互いに異なる2方向に関してパワーを持つ鏡面形状の凹面ミラーを、2つ備え、該2つの凹面ミラーに関して被検眼の瞳と共役関係となる位置を、前記2つの凹面ミラーによる非点収差の影響によって、前記凹面ミラー系のメリディオナル面とサジタル面とのうち一方の第1面と他方の第2面とのそれぞれに関して少なくとも1つずつ、互いに異なる位置に生じさせる凹面ミラー系と、
その凹面ミラー系の前記第1面に関して被検眼の瞳と共役関係となる位置に配置されると共に、前記第1光源からの照明光を前記凹面ミラー系の前記第1面に沿う方向に偏向させる第1偏向手段と、
前記凹面ミラー系の前記第2面に関して被検眼の瞳と共役関係となる位置に配置されると共に、前記第1偏向手段を介した照明光を、更に、前記凹面ミラー系の前記第2面に沿う方向に偏向させて前記凹面ミラー系へ導く第2偏向手段とを、前記照明光学系と前記撮影光学系との共通の光路に備えると共に、前記凹面ミラー系が、前記第1偏向手段および前記第2偏向手段と被検眼との間に配置されており、
前記照明光学系および前記撮影光学系には、前記被検眼の瞳の像をリレーするリレー光学系が前記第1偏向手段と前記第2偏向手段との間の光路に配置されていない、ことを特徴とする眼底撮影装置。
【請求項2】
(削除)
【請求項3】
前記第1偏向手段および前記第2偏向手段は、それぞれ、前記凹面ミラー系のメリディオナル面またはサジタル面に関して被検眼の瞳と共役関係となる位置のうち、前記照明光学系および前記撮影光学系の光路において前記凹面ミラー系からの距離が最も短い位置に配置されていることを特徴とする請求項1記載の眼底撮影装置。
【請求項4】
(削除)
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2018-12-05 
出願番号 特願2013-51235(P2013-51235)
審決分類 P 1 651・ 536- YAA (A61B)
P 1 651・ 537- YAA (A61B)
P 1 651・ 121- YAA (A61B)
最終処分 維持  
前審関与審査官 安田 明央  
特許庁審判長 伊藤 昌哉
特許庁審判官 ▲高▼橋 祐介
三木 隆
登録日 2017-03-10 
登録番号 特許第6102369号(P6102369)
権利者 株式会社ニデック
発明の名称 眼底撮影装置  
代理人 水越 邦仁  
代理人 水越 邦仁  
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