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審決分類 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 H04W
審判 査定不服 特29条の2 特許、登録しない。 H04W
管理番号 1353711
審判番号 不服2017-17881  
総通号数 237 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2019-09-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2017-12-01 
確定日 2019-07-17 
事件の表示 特願2016-521331「オープン発見リソースとセルラリソースとの衝突を回避する方法」拒絶査定不服審判事件〔平成27年 4月16日国際公開、WO2015/054261、平成28年10月20日国内公表、特表2016-533053〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯

本願は、2014年(平成26年)10月7日(パリ条約による優先権主張外国庁受理 2013年10月8日 米国)を国際出願日とする出願であって、平成28年5月11日に手続補正書が提出され、平成29年4月11日付けで拒絶理由が通知され、同年7月18日に意見書及び手続補正書が提出され、同年7月25日付けで拒絶査定されたところ、同年12月1日に拒絶査定不服審判の請求がされ、同時に手続補正書が提出されたものである。


第2 平成29年12月1日にされた手続補正についての補正の却下の決定

[補正の却下の決定の結論]
平成29年12月1日にされた手続補正(以下、「本件補正」という。)を却下する。

[理由]
1 本件補正について
本件補正は、平成29年7月18日に手続補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された発明特定事項により特定される

「 ワイヤレス通信ネットワークでワイヤレスデバイスを動作させる方法であって、
1つまたは複数の第2のワイヤレスデバイスと通信するためのデバイス間(D2D)サブフレーム構成を通信コントローラから受信するステップであって、前記サブフレーム構成は、D2D信号を送信する、または1つもしくは複数のD2D信号を受信するための1つまたは複数のサブフレームを示す、ステップと、
前記D2Dサブフレーム構成によって示されるサブフレーム上で第1の信号を前記通信コントローラに送信するためのスケジューリング情報を前記通信コントローラから受信するステップと、
前記第1の信号の前記送信を、前記D2D信号の送信または前記1つもしくは複数のD2D信号の受信よりも優先するステップと、
前記D2Dサブフレーム構成によって示される前記サブフレーム上で前記第1の信号を送信するステップと
を含むことを特徴とする方法。」

との請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)を、

「 ワイヤレス通信ネットワークでワイヤレスデバイスを動作させる方法であって、
1つまたは複数の第2のワイヤレスデバイスと通信するためのデバイス間(D2D)サブフレーム構成を通信コントローラから受信するステップであって、前記サブフレーム構成は、D2D信号を送信する、または1つもしくは複数のD2D信号を受信するための1つまたは複数のサブフレームを示す、ステップと、
前記D2Dサブフレーム構成によって示されるサブフレーム上で第1の信号を前記通信コントローラに送信するためのスケジューリング情報を前記通信コントローラから受信するステップと、
前記第1の信号の前記送信を、前記D2D信号の送信または前記1つもしくは複数のD2D信号の受信よりも優先するステップと、
前記D2Dサブフレーム構成によって示される前記サブフレーム上で前記第1の信号を送信するステップと
を含み、
前記第1の信号は、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)を含み、
前記第1の信号を送信するステップでは、前記サブフレームは、前記ワイヤレスデバイスのために前記PUCCHに割り当てられるリソースブロックを含むとともに、D2D信号のために予約されるリソースブロックを含む
ことを特徴とする方法。」

との発明(以下、「本件補正発明」という。)に補正することを含むものである。(当審注:下線は補正箇所を示す。)


2 補正の適否
(1)新規事項の有無、シフト補正の有無、補正の目的要件
上記補正は、
a 「第1の信号」が「物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)を含」むことを限定する補正
b 「第1の信号を送信するステップ」では、「前記サブフレームは、前記ワイヤレスデバイスのために前記PUCCHに割り当てられるリソースブロックを含むとともに、D2D信号のために予約されるリソースブロックを含む」ことを限定する補正
であるから、特許請求の範囲の減縮を目的とする補正に該当する。
したがって、上記補正は特許法17条の2第5項2号(補正の目的)に規定された事項を目的とするものである。また、同法17条の2第3項(新規事項)及び同法17条の2第4項(シフト補正)の規定に違反するところはない。

(2)独立特許要件
上記補正は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであるから、本件補正後の請求項1に記載された発明が、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるのか否かについて、以下に検討する。

ア 本件補正発明
本件補正発明は、上記1に記載したとおりのものと認める。


イ 先願発明
原査定の拒絶の理由に引用された、PCT/US2014/011794号(国際公開第2014/113537号)(国際出願日2014年1月16日、国際公開日2014年7月24日、優先日2013年1月16日US、2013年4月2日US、2013年5月8日US、2013年9月25日US、2013年10月30日US)の明細書(以下、「先願明細書」という。)には、「DISCOVERY SIGNAL GENERATION AND RECEPTION」(当審訳:ディスカバリ信号生成および受信)(当審注:当審訳は、先願の公表公報である特表2016-509799号公報の記載に基づいて合議体が作成した。以下同様。)に関し、図面とともに以下の事項が記載されており、当該事項は本願の優先日以前の2013年9月25日に出願された先願の優先権基礎出願において開示されている。

(ア)「[0075] Embodiments recognize that proximity services (ProSe) may be getting more and more attention from the cellular technology ecosystem. These services may rely on proximity between two or more devices and may allow specific commercial and social applications, network offloading, and/or public safety direct communications. Other alternatives such as WIFI or Bluetooth may allow direct communication between two devices (D2D), perhaps on a license-exempt band and thus may be subject to higher interferences and lower Quality of Service. The cellular technology may allow a network control of the D2D communication. Embodiments contemplate that it may be useful to reduce the device scanning time and/or its power consumption and perhaps also in terms of the link security level offered by a centralized infrastructure. This may allow reusing the same resources for the D2D and/or the infrastructure mode under control of the level of interferences between one or more, or each, mode. 」(12ページ)
(当審訳:[0075] 実施形態は、プロキシミティサービス(ProSe)が、セルラー技術エコシステムからますます多くの注目を集めている場合があるということを認識している。これらのサービスは、複数のデバイスの間におけるプロキシミティに依存する場合があり、特定の商業的な用途およびソーシャルな用途、ネットワークオフローディング、ならびに/または公安直接通信を可能にすることができる。WIFIまたはブルートゥースなどのその他の選択肢は、2つのデバイスの間における直接通信(D2D)を、おそらくはライセンス免除帯域上で可能にすることができ、ひいては、より多くの干渉およびより低いサービス品質にさらされる場合がある。セルラー技術は、D2D通信のネットワーク制御を可能にすることができる。デバイススキャニング時間および/またはそのパワー消費の、そしておそらくは、集中型のインフラストラクチャによって提供されるリンクセキュリティレベルという点においても低減を行うことが有用であるということを実施形態は想定している。これは、D2D、および/または、1もしくは複数の、もしくはそれぞれのモードの間における干渉のレベルの制御のもとでのインフラストラクチャモードに関して、同じリソースを再利用することを可能にすることができる。・・・)

(イ)「[0078] ・・・中略・・・
Discovery Signal: A discovery signal transmitted by a first device. Such signal may be received by a second device and may be used to detect RF proximity. A discovery signal may include a payload (e.g., a service discovery identity).
・・・中略・・・

[0086] A discovery signal may be scheduled, e.g., dynamically, semi-statically, and/or configured. Embodiments may contemplate allocating and/or scheduling radio resources for the discovery signal, e.g., according to one or more, or each, of these principles.
・・・中略・・・

[0088] In one or more embodiments regarding periodic discovery signal transmission, the WTRU may be configured for one or more, or each, discovery process with a specific set of resources {e.g., PRB, OFDM symbols, subframe, etc.) for discovery signal transmission, which may include, for example, a configuration for periodic transmission of the discovery signal.

[0089] A WTRU may be configured with a number of parameters applicable to the scheduling of a discovery signal (or to scheduling of a PD2DCH transmission and/or applicable to a transmission on the PD2DCH) that may be associated to a discovery process. Such configuration may be received on the system information broadcasting {e.g., as part of a SIB), on a DISCH broadcasted in the cell, using dedicated signaling or a combination thereof.

[0090] One or more embodiments may contemplate the reception of a configuration on broadcasted Syslnfo or by dedicated signaling. For example, a WTRU {e.g., in IDLE mode) may receive broadcast system information that may include a discovery signal configuration. A WTRU in connected mode may receive such configuration by dedicated signaling. Such discovery signal configuration may include parameters related to scheduling of discovery signal transmissions, e.g., semi-static scheduling information, and/or parameters that may be required for dynamic scheduling.

[0091] Embodiments may contemplate the reception of a DISCH configuration on broadcasted Syslnfo and/or by dedicated signaling. The configuration received by the WTRU {e.g., such as by system information broadcast) may include parameters for acquisition of a Discovery CHannel (DISCH), e.g., in the concerned cell. Such DISCH may be a logical transport channel by which a WTRU may receive a set of identities (either a service identity and/or a RF identity) and possibly one or more, or each, associated to a device to device-specific configuration e.g., a discovery signal configuration for RF discovery.

[0092] One or more embodiments may contemplate the configuration of scheduling parameters for discovery signal. For example, a WTRU may receive scheduling related and/or other configuration parameters (e.g., for a discovery process) according to at least a subframe configuration for PDCCH decoding.

[0093] A WTRU may receive timing parameters related to the reception of control signaling on PDCCH (e.g., from which the WTRU may derive the timing of the applicable discovery signal transmission, for example, as per one or more of the techniques described herein).

[0094] For example, such parameters may include a frame configuration e.g., in the form of one or more of a cycle duration (DCycle), an offset (DOffset), and/or other parameter to determine applicable radio frame(s) or sub frames.

[0095] The WTRU may determine applicable sub frames according to:
[SFN*10 + subframe number] modulo (DCycle) = DOffset (1)
where in this example the cycle (DCycle) and the offset (DOffset) may be expressed in units of subframes. A subframe configuration may be configured for example in the form of a bitmap indicating one or more subframe in the concerned radio frame(s), or the like. 」(13?17ページ)
(当審訳:[0078] ・・・略・・・
ディスカバリ信号: 第1のデバイスによって送信されるディスカバリ信号。そのような信号は、第2のデバイスによって受信されることが可能であり、RFプロキシミティを検知するために使用されることが可能である。ディスカバリ信号は、ペイロード(たとえば、サービスディスカバリアイデンティティ)を含むことができる。
・・・略・・・
[0086] ディスカバリ信号は、たとえば、動的に、半静的にスケジュールされること、および/または構成されることが可能である。ディスカバリ信号のための無線リソースを、たとえば、これらの原理のうちの1もしくは複数、またはそれぞれに従って割り当てることおよび/またはスケジュールすることを実施形態は想定することができる。
・・・略・・・
[0088] 周期的なディスカバリ信号送信に関する1または複数の実施形態においては、WTRUは、たとえば、ディスカバリ信号の周期的な送信のための構成を含むことができる、ディスカバリ信号送信のためのリソース(たとえば、PRB、OFDMシンボル、サブフレームなど)の特定のセットを伴う1もしくは複数の、またはそれぞれのディスカバリプロセスのために構成されることが可能である。
[0089] WTRUは、ディスカバリプロセスに関連付けられることが可能であるディスカバリ信号のスケジューリングに適用可能な(またはPD2DCH送信のスケジューリングに、および/もしくはPD2DCH上での送信に適用可能な)複数のパラメータを伴って構成されることが可能である。そのような構成は、(たとえば、SIBの一部としての)システム情報ブロードキャスティング上で、セルにおいてブロードキャストされるDISCH上で、専用のシグナリングを使用して、またはそれらの組合せで受信されることが可能である。
[0090] 1または複数の実施形態は、ブロードキャストされるSysInfo上での、または専用のシグナリングによる構成の受信を想定することができる。例として、(たとえば、アイドルモードにある)WTRUは、ディスカバリ信号構成を含むことができるブロードキャストされたシステム情報を受信することができる。接続モードにあるWTRUは、そのような構成を専用のシグナリングによって受信することができる。そのようなディスカバリ信号構成は、ディスカバリ信号送信のスケジューリングに関連したパラメータ、たとえば、半静的なスケジューリング情報、および/または、動的なスケジューリングにとって必要とされる可能性があるパラメータを含むことができる。
[0091] 実施形態は、ブロードキャストされるSysInfo上での、および/または専用のシグナリングによるDISCH構成の受信を想定することができる。WTRUによって(たとえば、システム情報ブロードキャストなどによって)受信される構成は、ディスカバリチャネル(DISCH)の、たとえば、関係しているセルにおける取得に関するパラメータを含むことができる。そのようなDISCHは、WTRUがアイデンティティ(サービスアイデンティティおよび/またはRFアイデンティティ)のセットを受信することができる論理トランスポートチャネルであることが可能であり、場合によっては、それらのアイデンティティの1もしくは複数、またはそれぞれは、デバイスツーデバイス固有の構成、たとえば、RFディスカバリのためのディスカバリ信号構成に関連付けられている。
[0092] 1または複数の実施形態は、ディスカバリ信号のためのスケジューリングパラメータの構成を想定することができる。たとえば、WTRUは、PDCCHデコーディングのための少なくともサブフレーム構成に従って、スケジューリング関連パラメータおよび/またはその他の構成パラメータ(たとえば、ディスカバリプロセスのための)を受信することができる。
[0093] WTRUは、PDCCH上での制御シグナリングの受信に関連したタイミングパラメータを受信することができる(たとえば、そのタイミングパラメータから、WTRUは、適用可能なディスカバリ信号送信のタイミングを、たとえば、本明細書において説明されている技術のうちの1または複数によって得る(derive)ことができる)。
[0094] たとえば、そのようなパラメータは、フレーム構成を、たとえば、適用可能な無線フレームまたはサブフレームを特定するためのサイクル持続時間(DCycle)、オフセット(DOffset)、および/またはその他のパラメータのうちの1または複数の形態で含むことができる。
[0095] WTRUは、下記の式に従って、適用可能なサブフレームを特定することができる。
[SFN*10+サブフレーム番号]modulo(DCycle)=DOffset (1)
この例においては、サイクル(DCycle)およびオフセット(DOffset)は、サブフレームの単位で表されることが可能である。サブフレーム構成は、たとえば、関係している無線フレームにおける1または複数のサブフレームを示すビットマップの形態などで構成されることが可能である。)

(ウ)図3として以下の図面が記載されている。


(エ)「[0225] In FIG. 3, two exemplary embodiments using an UL subframe in the case of 5 MHz UL system BW are shown to illustrate the principles of operation.

[0226] In the first example, the discovery signal may be transmitted in a subframe designated or configured as transmission opportunity for D2D discovery as a single Tx opportunity (left part of FIG. 3). In this case, the discovery signal sequence occupies 19 RB's while leaving 180 kHz left and right of the occupied BW as frequency guard. 1 OFDM symbol preceding and 1 OFDM symbol following the actual discovery signal transmission format is left as guard time. It is possible that one single WTRU transmits its discovery signal using these reserved resources. It is also possible that multiple WTRUs transmit their respective discovery signals into the designated resources by judicious signal design allowing for simultaneous correlation and/or detection for the presence of such signals by monitoring WTRU(s).
・・・略・・・

[0229] In the second example {e.g., right part of FIG. 3), possibly more than 1 designated transmission opportunity for D2D discovery exist per subframe. The multiplexing capacity for D2D discovery signals may be increased, which may be useful in TDD systems where a limited number of UL subframes may be available. A first WTRU may transmit its discovery signal in Region 1, whereas a second WTRU may transmit its discovery signal in Region 2. Similarly to the first example, it is possible to vary occupied BW as a function of parameters, affecting the size and number of available transmission opportunities for D2D signals in a given subframe.
・・・略・・・

[0232] One or more embodiments contemplate simultaneous transmission of control and D2D signaling. In some embodiments, the mapping of discovery signal(s) in subframe(s) designated or configured as transmission opportunity for D2D discovery may allow for simultaneous transmission of control signals such as PUCCH. DL scheduling and their corresponding A/N transmission in UL sub frames may remain un-impeded by the configuration and actual use of UL resources made available for D2D services. Even legacy WTRU's that do not support D2D may still be scheduled in DL subframe n-4, perhaps if UL subframe n is configured as transmission opportunity for WTRU's supporting D2D. The ability to frequency-multiplex control signals such as PUCCH with concurrent transmissions of discovery signals in the same subframe may be supported (and perhaps guaranteed) as long as the signal formats may allow for sufficient guard separation. 」(44?46ページ)
(当審訳:[0225] 図3においては、オペレーションの原理を例示するために、5MHzのULシステムBWのケースにおいてULサブフレームを使用する2つの例示的な実施形態が示されている。
[0226] 第1の例においては、ディスカバリ信号が、単一のTx機会としてのD2Dディスカバリのための送信機会として指定または構成されているサブフレームにおいて送信されることが可能である(図3の左部分)。このケースにおいては、ディスカバリ信号シーケンスは、19個のRBを占有しており、その一方で、占有されているBWの左および右の180kHzを周波数ガードとして残している。実際のディスカバリ信号送信フォーマットの前にある1つのOFDMシンボル、および実際のディスカバリ信号送信フォーマットの後にある1つのOFDMシンボルは、ガード時間として残されている。単一のWTRUが、これらの予備のリソースを使用して自分のディスカバリ信号を送信することが可能である。複数のWTRUが、各自のディスカバリ信号を指定のリソースへと送信することを、モニタリングWTRUによるそのような信号の存在に関する同時の相関および/または検知を可能にする賢明な信号設計によって行うことも可能である。
・・・略・・・
[0229] 第2の例(たとえば、図3の右部分)においては、場合によっては、D2Dディスカバリのための複数の指定された送信機会が、サブフレームごとに存在する。D2Dディスカバリ信号のための多重化能力が増大されることが可能であり、そのことは、限られた数のULサブフレームが利用できることが可能であるTDDシステムにおいて有用である場合がある。第1のWTRUは、自分のディスカバリ信号を領域1において送信することができ、その一方で、第2のWTRUは、自分のディスカバリ信号を領域2において送信することができる。第1の例と同様に、占有されるBWをパラメータの関数として変えて、所与のサブフレームにおけるD2D信号のための利用可能な送信機会のサイズおよび数に影響を与えることが可能である。
・・・略・・・
[0232] 1または複数の実施形態は、制御およびD2Dシグナリングの同時送信を想定している。いくつかの実施形態においては、D2Dディスカバリのための送信機会として指定または構成されているサブフレームにおけるディスカバリ信号のマッピングは、PUCCHなどの制御信号の同時送信を可能にすることができる。DLスケジューリングおよびULサブフレームにおけるそれらの対応するA/N送信は、D2Dサービスにとって利用可能にされるULリソースの構成および実際の使用によって、妨げられないままでいることが可能である。D2DをサポートしていないレガシーWTRUでさえ、おそらくは、ULサブフレームnが、D2DをサポートしているWTRUのための送信機会として構成されている場合には、依然としてDLサブフレームn-4においてスケジュールされることが可能である。PUCCHなどの制御信号を同じサブフレームにおけるディスカバリ信号の同時送信と周波数分割多重化する能力は、信号フォーマットが十分なガード分離を可能にすることができる限り、サポートされること(そしておそらくは、保証されること)が可能である。)

(オ)「[0275] Embodiments contemplate one or more WTRU actions related to discovery signal. A WTRU configured to receive or configured to transmit a discovery signal may be configured to perform one or more functions, perhaps prior to the discovery event (for illustration, a discovery event may refer to the transmission of a discovery signal and/or the reception of a discovery signal). In some embodiments, the WTRU may be configured to determine whether or not to receive or transmit a discovery signal, perhaps when the WTRU radio hardware may also be needed for other uses. Further, the discovery signal may be transmitted on the UL or DL frequency. Perhaps depending on the design, the transmit or the receive WTRU may perform a number of reconfigurations. One or more embodiments contemplate that the WTRU may be configured to perform one or more of functions described further herein.

[0276] One or more embodiments contemplate that a WTRU may be configured to determine a discovery event priority. In some embodiments, the WTRU may be configured to determine, for example based at least in part on pre-defined rules, whether or not the discovery event may take precedence over other transmission/reception. In the case where the discovery event may take precedence, then the WTRU may carry on one or more other contemplated functions. Otherwise, the WTRU may not receive/transmit the discovery signal and may proceed in the conventional way.

[0277] In one example, the WTRU may be configured to transmit the discovery sequence on the UL frequency. If the WTRU may be scheduled at the same time for transmission of the discovery signal and other uplink signal such as the PUSCH, or PUCCH, the WTRU may determine which signal has priority.

[0278] For example, the WTRU may be configured (e.g., fixed in the specifications or via higher-layer signaling) with one or more of the following rules: PUSCH and/or PUCCH have higher priority over transmission of discovery signal; PUSCH and/or PUCCH have higher priority over (this instance of) periodic transmission of discovery signal; Scheduled (e.g., over PDCCH) transmission of discovery signal has higher priority over PUCCH and/or PUSCH; and/or Periodic transmission of discovery signal has higher priority over PUCCH and/or PUSCH.

[0279] In some embodiments, such prioritization rules in the WTRU may also account for possibly different types of control information (e.g., A/N, CSI, SR) colliding with UL discovery signal transmission opportunities, e.g., UL subframes where a discovery signal may be transmitted.
For example, a WTRU determining that an UL subframe where a discovery signal may be transmitted may also correspond to the transmission opportunity for periodic CSI on PUCCH, may drop the CSI transmission in that subframe and may transmit the discovery signal. 」(54?55ページ)
(当審訳:[0275] 実施形態は、ディスカバリ信号に関連した1または複数のWTRUアクションを想定している。ディスカバリ信号を受信するように構成されているまたは送信するように構成されているWTRUは、おそらくはディスカバリイベント(例示のために、ディスカバリイベントは、ディスカバリ信号の送信および/またはディスカバリ信号の受信を指すことができる)の前に1または複数の機能を実行するように構成されることが可能である。いくつかの実施形態においては、WTRUは、おそらくは、WTRU無線ハードウェアがその他の使用のために必要とされることもある場合にディスカバリ信号を受信すべきかまたは送信すべきか否かを特定するように構成されることが可能である。さらに、ディスカバリ信号は、ULまたはDL周波数上で送信されることが可能である。おそらくは設計に応じて、送信WTRUまたは受信WTRUは、複数の再構成を実行することができる。WTRUは、本明細書においてさらに説明されている機能のうちの1または複数を実行するように構成されることが可能であるということを1または複数の実施形態は想定している。
[0276] WTRUは、ディスカバリイベント優先度を特定するように構成されることが可能であるということを1または複数の実施形態は想定している。いくつかの実施形態においては、WTRUは、ディスカバリイベントがその他の送信/受信に優先することが可能であるか否かを、たとえば、事前に定義されたルールに少なくとも部分的に基づいて特定するように構成されることが可能である。ディスカバリイベントが優先することが可能であるケースにおいては、WTRUは、1または複数のその他の想定される機能を継続することができる。そうでないケースにおいては、WTRUは、ディスカバリ信号を受信/送信することはできず、従来の方法で進めることができる。
[0277] 一例においては、WTRUは、UL周波数上でディスカバリシーケンスを送信するように構成されることが可能である。WTRUが、ディスカバリ信号、およびPUSCH、またはPUCCHなどのその他のアップリンク信号の送信に関して同時にスケジュールされることが可能である場合には、WTRUは、どの信号が優先するかを特定することができる。
[0278] たとえば、PUSCHおよび/もしくはPUCCHは、ディスカバリ信号の送信よりも高い優先度を有するというルール、PUSCHおよび/もしくはPUCCHは、ディスカバリ信号の周期的な送信(のこのインスタンス)よりも高い優先度を有するというルール、ディスカバリ信号の(たとえば、PDCCHを介して)スケジュールされた送信は、PUCCHおよび/もしくはPUSCHよりも高い優先度を有するというルール、ならびに/または、ディスカバリ信号の周期的な送信は、PUCCHおよび/もしくはPUSCHよりも高い優先度を有するというルールのうちの1または複数を用いて、WTRUは、(たとえば、仕様において固定されて、またはより高位のレイヤのシグナリングを介して)構成されることが可能である。
[0279] いくつかの実施形態においては、WTRUにおけるそのような優先順位付けルールは、ULディスカバリ信号送信機会、たとえば、ディスカバリ信号が送信されることが可能であるULサブフレームと衝突する、場合によっては異なるタイプの制御情報(たとえば、A/N、CSI、SR)を考慮することもできる。たとえば、ディスカバリ信号が送信されることが可能であるULサブフレームが、PUCCH上での周期的なCSIのための送信機会にも相当すると言えるということを特定するWTRUは、そのサブフレームにおけるCSI送信をやめることができ、ディスカバリ信号を送信することができる。)

上記記載及び当業者の技術常識を考慮すると、先願明細書には次の技術的事項が記載されている。

a 上記(ア)には、二つのデバイス間で直接通信(D2D)が行われ、セルラー技術が当該D2D通信のネットワーク制御を行うことが記載されており、また上記(イ)によれば、bで検討するようにD2Dのディスカバリ信号を送信するサブフレームを基地局からWTRUへ指示してD2D動作させている。そして、WTRU間及び基地局との通信はワイヤレスで行われネットワークを構成していることが明らかであるから、ワイヤレス通信ネットワークでWTRUを動作させる方法について記載されているといえる。

b 上記(イ)の[0092]?[0095]の記載によれば、WTRUはディスカバリ信号送信のタイミングパラメータを受信しており、当該タイミングパラメータには、例えば、サイクル持続時間(DCycle)及びオフセット(DOffset)が含まれ、これらを使って[0095]の(1)式によりサブフレームを特定することができる。そして、[0090]によれば、ディスカバリ信号送信のスケジューリングに関連してパラメータはブロードキャストされるSysInfo上、又は専用シグナリングにより受信することが想定されていることからみて、上記タイミングパラメータはWTRUが基地局から受信していると考えるのが自然である。
そうしてみると、WTRUがディスカバリ信号送信のタイミングパラメータを基地局から受信するステップを有しているということができ、当該タイミングパラメータはディスカバリ信号を送信するサブフレームを特定できるといえる。

c 上記(オ)の[0277]には、ディスカバリ信号とPUCCHが同時にスケジューリングされることが可能であることが記載され、ここで同時にスケジューリングされるとは、[0279]に「WTRUにおけるそのような優先順位付けルールは、ULディスカバリ信号送信機会、たとえば、ディスカバリ信号が送信されることが可能であるULサブフレームと衝突する」と記載されており、また、上記(ウ)の図3及びこれに関連して上記(エ)には1つのサブフレームにディスカバリ信号とPUCCHがスケジューリングされることが記載されていることを勘案すれば、同じULサブフレームにスケジューリングされることを意味していることが明らかである。
そして、上記bよりタイミングパラメータはディスカバリ信号を送信するサブフレームを特定するから、ディスカバリ信号とPUCCHが同時にスケジューリングされる場合には、タイミングパラメータによって特定されるサブフレームにおいてPUCCHの送信がスケジューリングされているということができる。そして、PUCCHの送信は基地局に対して行われることも技術常識にすぎない。また、PUCCHリソースが基地局から指示されることは技術常識であり、指示されたリソースによりPUCCHが送信されることから、PUCCHのスケジューリング情報が基地局から受信されることは実質的に記載されているに等しい事項にすぎない。
そうしてみると、タイミングパラメータによって特定されるサブフレームにおいてPUCCHを基地局へ送信するためのスケジューリング情報を基地局から受信するステップを有しているということができる。

d 上記(オ)の[0276]?[0278]には、WTRUがディスカバリ信号とPUCCHの送信を同時にスケジューリングすることが可能である場合には、WTRUはどの信号が優先するかを特定することができ、例えばPUCCHの送信がディスカバリ信号の送信よりも高い優先度を有するということが記載されている。ここで、同時にスケジューリングされるとは、上記cで述べたように同じULサブフレームにスケジューリングされることを意味することが明らかである。
したがって、ディスカバリ信号とPUCCHが同じサブフレームにスケジューリングされた場合にPUCCHの送信を優先しているということができ、また、PUCCHを優先した送信はディスカバリ信号とPUCCHが同時にスケジューリングされたサブフレームにおける送信であるから、ディスカバリ信号送信のタイミングパラメータによって特定されるサブフレーム上での送信ということができる。
そうしてみると、PUCCHの送信をディスカバリ信号の送信より優先するステップを有しているということができ、また、ディスカバリ信号送信のタイミングパラメータによって特定されるサブフレーム上でPUCCHを送信するステップを有しているということができる。
また、上記PUCCHが送信されるサブフレームは、ディスカバリ信号とPUCCHが同時にスケジューリングされたサブフレームであるから、例えば上記(ウ)の図3に示されるように、PUCCHに割り当てられるリソースブロックとディスカバリ信号に割り当てられるリソースブロックを含んでいることは明らかである。
さらに、[0275]には「・・・WTRUは、本明細書においてさらに説明されている機能のうちの1または複数を実行するように構成されることが可能であるということを1または複数の実施形態は想定している。」と記載され、先願明細書において記載された機能を組み合わせることが想定されている。

したがって、先願明細書には、次の発明(以下、「先願発明」という。)が記載されていると認める。

「 ワイヤレス通信ネットワークでWTRUを動作させる方法であって、
WTRUがディスカバリ信号送信のタイミングパラメータを基地局から受信するステップであって、当該タイミングパラメータはディスカバリ信号を送信するサブフレームを特定でき、
タイミングパラメータによって特定されるサブフレームにおいてPUCCHを基地局へ送信するためのスケジューリング情報を基地局から受信するステップと、
PUCCHの送信をディスカバリ信号の送信よりも優先するステップと、
ディスカバリ信号送信のタイミングパラメータによって特定されるサブフレーム上でPUCCHを送信するステップと、を有し、
上記PUCCHを送信するステップに係るサブフレームは、PUCCHに割り当てられるリソースブロックとディスカバリ信号に割り当てられるリソースブロックを含んでいる
方法。」


ウ.対比・判断
本件補正発明と先願発明とを対比する。

a 先願発明における「WTRU」「基地局」は、本件補正発明における「ワイヤレスデバイス」「通信コントローラ」にそれぞれ相当する。そして、先願発明の「ワイヤレス通信ネットワークでWTRUを動作させる方法」は、本件補正発明の「ワイヤレス通信ネットワークでワイヤレスデバイスを動作させる方法」に相当する。

b 先願発明における「ディスカバリ信号」はD2Dシグナリングに使われ、WTRU間でやり取りされる信号であるから、本件補正発明の「D2D信号」に含まれる。
また、先願発明におけるディスカバリ信号送信の「タイミングパラメータ」は、少なくとも一つの他のWTRUとD2Dシグナリングをするためにディスカバリ信号を送信するサブフレームを特定するといえるから、本件補正発明において、1つまたは複数の第2のワイヤレスデバイスと通信するために、D2D信号を送信する、または1つもしくは複数のD2D信号を受信するための1つまたは複数のサブフレームを示す「デバイス間(D2D)サブフレーム構成」に相当する。
したがって、先願発明の「WTRUがディスカバリ信号送信のタイミングパラメータを基地局から受信するステップであって、当該タイミングパラメータはディスカバリ信号を送信するサブフレームを特定でき」るステップは、本件補正発明の「1つまたは複数の第2のワイヤレスデバイスと通信するためのデバイス間(D2D)サブフレーム構成を通信コントローラから受信するステップであって、前記サブフレーム構成は、D2D信号を送信する、または1つもしくは複数のD2D信号を受信するための1つまたは複数のサブフレームを示す、ステップ」に相当する。

c 本件補正発明における「第1の信号」は「物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)」を含んでいるから、先願発明の「タイミングパラメータによって特定されるサブフレームにおいてPUCCHを基地局へ送信するためのスケジューリング情報を基地局から受信するステップ」が本件補正発明の「前記D2Dサブフレーム構成によって示されるサブフレーム上で第1の信号を前記通信コントローラに送信するためのスケジューリング情報を前記通信コントローラから受信するステップ」に相当する。

d 本件補正発明において、「第1の信号」は「物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)」を含んでいることから、先願発明の「PUCCHの送信をディスカバリ信号の送信よりも優先するステップ」が、本件補正発明の「前記第1の信号の前記送信を、前記D2D信号の送信または前記1つもしくは複数のD2D信号の受信よりも優先するステップ」に相当し、先願発明の「ディスカバリ信号送信のタイミングパラメータによって特定されるサブフレーム上でPUCCHを送信するステップ」が、本件補正発明の「前記D2Dサブフレーム構成によって示される前記サブフレーム上で前記第1の信号を送信するステップ」に相当する。

e 先願発明の「上記PUCCHを送信するステップに係るサブフレーム」に含まれる「ディスカバリ信号に割り当てられるリソースブロック」は、ディスカバリ信号が実際に送信されるか否かはともかく、割り当てが行われていることから「予約されている」ということもできる。したがって、先願発明の「上記PUCCHを送信するステップに係るサブフレームは、PUCCHに割り当てられるリソースブロックとディスカバリ信号に割り当てられるリソースブロックを含んでいる」ことは、本件補正発明の「前記第1の信号を送信するステップでは、前記サブフレームは、前記ワイヤレスデバイスのために前記PUCCHに割り当てられるリソースブロックを含むとともに、D2D信号のために予約されるリソースブロックを含む」ことに相当する。

したがって、本件補正発明と先願発明との一致点及び相違点は、次のとおりと認める。

[一致点]
「 ワイヤレス通信ネットワークでワイヤレスデバイスを動作させる方法であって、
1つまたは複数の第2のワイヤレスデバイスと通信するためのデバイス間(D2D)サブフレーム構成を通信コントローラから受信するステップであって、前記サブフレーム構成は、D2D信号を送信する、または1つもしくは複数のD2D信号を受信するための1つまたは複数のサブフレームを示す、ステップと、
前記D2Dサブフレーム構成によって示されるサブフレーム上で第1の信号を前記通信コントローラに送信するためのスケジューリング情報を前記通信コントローラから受信するステップと、
前記第1の信号の前記送信を、前記D2D信号の送信または前記1つもしくは複数のD2D信号の受信よりも優先するステップと、
前記D2Dサブフレーム構成によって示される前記サブフレーム上で前記第1の信号を送信するステップと
を含み、
前記第1の信号は、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)を含み、
前記第1の信号を送信するステップでは、前記サブフレームは、前記ワイヤレスデバイスのために前記PUCCHに割り当てられるリソースブロックを含むとともに、D2D信号のために予約されるリソースブロックを含む
ことを特徴とする方法。」

そして、相違点はない。

したがって、本件補正発明と先願発明とは同一である。


エ むすび

以上のとおり、本件補正発明は、その出願の日前の外国語特許出願であって、その出願後に国際公開がされたPCT/US2014/011794号の国際出願日における国際出願の明細書、請求の範囲又は図面に記載された発明と同一であり、しかも、この出願の発明者がその出願前の外国語特許出願に係る上記の発明をした者と同一ではなく、またこの出願の時において、その出願人が上記外国語特許出願の出願人と同一でもないので、特許法第29条の2の規定により、特許を受けることができないものである。


(3) 結語

したがって、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。
よって、上記補正の却下の決定の結論のとおり決定する。


第3 本願発明について

1 本願発明

平成29年12月1日にされた手続補正は上記のとおり却下されたので、本願発明は、上記「1 本願発明と補正後の発明」の項の「本願発明」のとおりのものと認める。


2 原査定の拒絶の理由

原査定の拒絶の理由の概要は、
「(拡大先願)この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願の日前の外国語特許出願(特許法第184条の4第3項の規定により取り下げられたものとみなされたものを除く。)であって、その出願後に国際公開がされた下記の外国語特許出願の国際出願日における国際出願の明細書、請求の範囲又は図面に記載された発明と同一であり、しかも、この出願の発明者がその出願前の外国語特許出願に係る上記の発明をした者と同一ではなく、またこの出願の時において、その出願人が上記外国語特許出願の出願人と同一でもないので、特許法第29条の2の規定により、特許を受けることができない。」というものであり、請求項1に対して先願としてPCT/US2014/011794号(国際公開第2014/113537号)が引用されている。


3 先願発明

先願発明は、上記「第2」の「2 補正の適否」の「(2)独立特許要件」の項中の「イ 先願発明」の項で認定したとおりである。


4 対比・判断

本願発明と先願発明とを対比すると、本願発明は補正後の発明から当該補正に係る限定を省いたものである。

そうすると、本願発明の構成に当該補正に係る限定を付加した補正後の発明が、上記「第2」の「2 補正の適否」の「(2)独立特許要件」の項中の「ウ 対比・判断」の項で検討したとおり、先願発明と同一であるから、本願発明も同様の理由により、先願発明と同一である。


5 むすび

以上のとおり、本願発明は先願発明と同一であるから、特許法第29条の2の規定により、特許を受けることができない。
したがって、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶をすべきものである。

よって、結論のとおり審決する。
 
別掲
 
審理終結日 2019-02-05 
結審通知日 2019-02-12 
審決日 2019-03-05 
出願番号 特願2016-521331(P2016-521331)
審決分類 P 1 8・ 16- Z (H04W)
P 1 8・ 575- Z (H04W)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 相澤 祐介  
特許庁審判長 岩間 直純
特許庁審判官 山本 章裕
羽岡 さやか
発明の名称 オープン発見リソースとセルラリソースとの衝突を回避する方法  
代理人 赤澤 克豪  
代理人 窪田 郁大  

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