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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 H04W
管理番号 1355638
審判番号 不服2017-19485  
総通号数 239 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2019-11-29 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2017-12-28 
確定日 2019-10-01 
事件の表示 特願2016- 29199「無線システムのための媒体アクセス制御」拒絶査定不服審判事件〔平成28年 7月 7日出願公開、特開2016-123125〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯

本願は、2010年(平成22年)7月6日(パリ条約による優先権主張外国庁受理 2009年7月6日 米国)を国際出願日とする特願2012-518712号の一部を、平成28年2月18日に新たに特許出願(外国語書面出願)したものであって、平成28年3月15日に手続補正書が提出され、同年12月22日付けで拒絶理由が通知され、平成29年4月6日に意見書及び手続補正書が提出され、同年8月24日付けで拒絶査定されたところ、同年12月28日に拒絶査定不服審判の請求がされ、同時に手続補正書が提出されたものである。その後、審査官が平成30年3月8日付けで作成した前置報告書に対して、同年5月31日に上申書が提出された。


第2 平成29年12月28日にされた手続補正及び本願発明について

平成29年12月28日にされた手続補正(以下、「本件補正」という。)は、補正前の請求項3及び9を削除し、それに伴い請求項の項番を繰り上げる補正であるから、請求項の削除を目的とする補正に該当する。
よって、本件補正は特許法17条の2第5項1号(補正の目的)に規定された事項を目的とするものである。また、同法17条の2第3項(新規事項)及び同法17条の2第4項(シフト補正)の規定に違反するところはない。
したがって、本件補正は適正になされたものである。

よって、本願の請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は次のとおりと認める。

「 基地局において、
移動局に関わるアクセス手順の間、一時的な移動局識別子を前記移動局に送信する段階であって、前記移動局は、前記一時的な移動局識別子を用いて、前記アクセス手順の間に前記基地局から受信する第1のメッセージの内容を抽出する、段階と、
前記移動局のグローバル・アドレスに基づくさらなる移動局識別子を前記移動局に送信する段階であって、前記移動局は、前記さらなる移動局識別子を用いて、前記基地局から受信する第2のメッセージの内容を抽出する、段階と、を含み、
前記第1のメッセージは、前記一時的な移動局識別子及び前記さらなる移動局識別子を含む、方法。」


第3 原査定の拒絶の理由

原査定の拒絶の理由の概要は、
「(進歩性)この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。」というものであり、請求項1に係る発明に対して、以下の1、2が引用されている。
<引用文献等一覧>
1.特表2007-522759号公報
2.特開2006-254461号公報


第4 引用発明及び周知技術

1 引用例1の記載事項及び引用発明
原査定の拒絶理由に引用された特表2007-522759号公報(平成19年8月9日公表。以下、「引用例1」という。)には、以下の事項が記載されている。

ア 「【技術分野】
【0001】
本発明は、広帯域無線通信システムに係り、特に、高速レンジングを用いた速いハンドオーバー遂行方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers) 802.16標準化グループで論議されている広帯域無線接続通信システムは、基地局(Base Station:BS、以下、‘BS’と称する)と加入者端末機(Subscriber Station:SS、以下、‘SS’と称する)との間のポイント・ツー・マルチポイント(Point-to-Multipoint)通信を遂行する。 」(9ページ)

イ 「【0051】
第1の実施形態(能動的スキャンハンドオーバー手順)
図6は、本発明の第1の実施形態に応じる高速レンジングによる能動的スキャンハンドオーバー手順を示したフローチャートである。
図6を参照すると、本発明の第1の実施形態によるハンドオーバー方法は、従来の高速レンジング方法で使用される加入者端末機の48ビットMACアドレスの代わりに、16ビットの接続識別子(CID)を通じてアップリンク資源を割り当てる。
【0052】
図6を参照すると、ハンドオーバーを必要とするSS#1 610は、BS#1 620に、スキャン要請(Scanning Request:SCN-REQ)メッセージを伝送した後に(ステップ641)、BS#1 620からSCN-REQメッセージに対する応答としてスキャン応答(Scanning Response:SCN-RSP)メッセージを受信する(ステップ643)。その後、SS#1 610は、能動的スキャン過程に応じてBS#2 630に初期レンジング要請(Ranging Request:RNG-REQ)メッセージを伝送する(ステップ645)。このとき、BS#2 630は、RNG-REQメッセージに対する応答として初期レンジング応答(Ranging Response:RNG-RSP)メッセージを伝送するとき、本発明の実施形態に応じて臨時接続識別子(Temporary CID)をSS#1 610に割り当てることができる(ステップ647)。この臨時接続識別子は、SS#1 610が、ハンドオーバーのために、ターゲット基地局、すなわち、BS#2 630に初期レンジングを遂行するために、一時的に使用できる接続識別子を示す。したがって、BS#2 630は、SS#1 610から、規定された時間まで割り当てられた臨時接続識別子を使用するトラフィック伝送が存在しない場合、その臨時接続識別子を回収するように実現されることができる。」(18ページ)

ウ 「【0059】
第2の実施形態(間接的初期レンジングに基づくハンドオーバー手順)
図7は、本発明の第2の実施形態に応じる高速レンジングによる受動的スキャンハンドオーバー手順を示したフローチャートである。
図7は、本発明で提案される速いハンドオーバー遂行のための間接的初期レンジング手順を示した図であって、加入者端末機が、ハンドオーバーの際に遂行されるネットワークトポロジー(Network Topology)獲得過程で、ターゲット基地局に/からレンジングのためのメッセージを送信/受信せず、サービング基地局及びターゲット基地局から伝送される基準信号間の到着時間差によって、ターゲット基地局のRTD値を推定するように実現する。
【0060】?【0064】 略
【0065】
一方、BS#2 730が高速レンジング情報エレメント(Fast Ranging IE)をSS#1 710に資源効率よく割り当てるためには、SS#1 710が、アップリンク伝送に適用する補正値であるRTD_BS2値を把握する必要がある。このために、本発明の第2の実施形態では、SS#1 710がHO-REQメッセージ伝送過程(ステップ751)で、上述したように測定されたDTPA値770又はRTD_BS2値を含むことを提案する。
【0066】
一方、HO-REQメッセージを受信したBS#1 720は、HO-pre-Notification(すなわち、HO-Notification)メッセージに、上記受信された推定DTPA値又は推定されたRTD_BS2(ERTD)値を挿入させてBS#2 730に伝送する(ステップ753)。BS#2 730は、BS#1 720から受信されたHO-pre-Notificationメッセージを通じてSS#1 710のRTD_BS2補正値を反映することにより、高速レンジング情報エレメント(Fast Ranging IE)割り当てを資源効率よく遂行することが可能である。
【0067】
上述した本発明の第1の実施形態と同様に、本発明の第2の実施形態でも、SS#1 710の48ビットMACアドレスの代わりに、16ビットの接続識別子(CID)を使用することができる。すなわち、BS#2 730は、HO-pre-Notificationを通じて認知されたSS#1 710に臨時接続識別子(temporary CID)を割り当て、該臨時接続識別子の割り当てをHO-pre-Notification.Response(すなわち、HO-Notification.Response)メッセージを通じてBS#1 720に通報する(ステップ755)。すると、このHO-pre-Notification.Responseメッセージを受信したBS#1 720は、BS#2 730がハンドオーバーを容認できると決定し、BS#2 730をSS#1 710がハンドオーバーされるターゲット基地局として選択する。また、BS#1 720は、BS#2 730にHO-Confirmメッセージを伝送する(ステップ756)。その後、BS#1 720は、上記受信された臨時接続識別子(temporary CID)をHO-RSPメッセージを通じてSS#1 710に通報する(ステップ757)。
【0068】
該HO-RSPメッセージを受信したSS#1 710は、BS#1 720にHO-INDメッセージを伝送し(ステップ759)、BS#2 730から高速レンジング情報エレメント(Fast Ranging IE)を受信する(ステップ761)。その後、SS#1 710とBS#2 730とは、図6を参照して上述した方法でのように、RNG-REQメッセージ及びRNG-RSPメッセージを互いに交換して(ステップ763、765)初期レンジングを遂行する。」(17?20ページ)

エ 図7として以下の図面が記載されている。



上記記載事項及び当業者の技術常識を考慮すると、引用例1には次の技術的事項が記載されている。

a 上記ア、ウによれば、広帯域無線通信システムを構成する基地局(BS#2)における方法が記載されているといえる。

b 上記ウの【0059】、【0067】及び上記エの図7によれば、第2の実施形態としてハンドオーバ遂行のための間接的初期レンジング手順が記載されており、図7の「751」?「757」では基地局は加入者端末機(SS#1 710)に臨時接続識別子(Temporary CID)を割り当て、当該臨時接続識別子の割り当てをHO-pre-Notification.Responseメッセージ及びHO-RSPメッセージを通じて加入者端末機に通報している。
したがって、初期レンジング手順の間、基地局は臨時接続識別子(Temporary CID)を加入者端末機に送信しているといえる。

c 上記エの図7によれば、加入者端末機(SS#1)から基地局(BS#2)に向けた「763」と番号を付された矢印には「RNG-REQ(Temporary CID)」と付記されており、臨時接続識別子(Tmeporary CID)を含むRNG-REQメッセージを加入者端末機から受信していることが明らかである。そして、これに応答して基地局(BS#2)から加入者端末機(SS#1)に向けて「765」と付された矢印が記載されており、「RNG-RES(Correction value, Basic & Primary CID)」と付記されていることから、技術常識を踏まえれば、基地局は、初期レンジング手順の間にBasic & Primary CIDを含むRNG-RSPメッセージを、RNG-REQメッセージに対する応答として加入者端末機に送信しているといえる。

以上を総合すると、引用例1には次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認める。

「 基地局において、
初期レンジング手順の間、臨時接続識別子(Temporary CID)を加入者端末機に送信し、
前記臨時接続識別子(Tmeporary CID)を含むRNG-REQメッセージを前記加入者端末機から受信し、
初期レンジング手順の間、Basic & Primary CIDを含むRNG-RSPメッセージを前記加入者端末機に送信する
方法。」


2 周知技術1
原査定の拒絶理由に引用された特開2006-254461号公報(平成18年9月21日公開。以下、「引用例2」という。)には、以下の事項が記載されている。

ア 「【0045】
端末10からRNG_REQメッセージを受信すると、制御部24は、端末10の最小情報(MACアドレスなど)を通じて基本CIDを割り当てたRNG_RSPメッセージを端末10に伝送する。」(15ページ)

特表2008-518502号公報(平成20年5月29日公表。以下、「引用例3」という。)には、以下の事項が記載されている。

イ 「【0010】
基地局250は、MS200からRNG-REQメッセージを受信し、受信したRNG-REQメッセージに含まれているMACアドレスとマッピングしてMS200に対して基本接続識別子(Connection Identifier;以下、‘CID’と称する)(basic CID)と、第1管理CID(primary management CID)を割り当てる(ステップ219)。
基地局250は、MS200に対する基本CIDと、第1管理CIDを割り当てた後、MS200にRNG-REQメッセージに対する応答メッセージであるRNG-RSPメッセージを送信する(ステップ221)。ここで、RNG-RSPメッセージには割り当てた基本CID、第1管理CID、及びアップリンク同期情報が含まれる。MS200は、RNG-RSPメッセージを受信することにより基地局アップリンク同期を獲得し、また周波数及び電力を調整する(ステップ223)。」(7ページ)

上記ア、イによれば、以下の事項は周知技術(以下、「周知技術1」という。)であると認める。

「MACアドレスに基づいて基本接続識別子(basic CID)や、第1管理CID(primary management CID)を割り当て、RNG-RSPメッセージにより伝送する。」


3 周知技術2
庄納崇編著、WiMAX教科書(インプレス標準教科書シリーズ)、株式会社インプレスR&D、2008年7月21日初版第1刷発行、p207(以下、「引用例4」という。)には、以下の事項が記載されている。

「 なお、初期RNG-REQメッセージには、端末固有の識別子であるMACアドレスとMACバージョン、要求下り送信レベル(Requested DIUC)などが含まれます。初期RNG-REQメッセージの応答として送信されるRNG-RSPメッセージには、端末を識別するためのMACアドレスと、その端末が当該の基地局でユニークに識別されるベーシックCID及びプライマリーCIDが、割り当てられます。以後、このCIDは、基地局で当該の端末へ/端末からのマネジメント・メッセージの識別子として(用途によってベーシックまたはプライマリーCIDが)使われます。特に、基地局リソースの割り当て情報(DL-MAP/UL-MAP)では、常に端末の識別子に相当するベーシックCIDが使われます。」(207ページ、5?12行)

上記ア、イによれば、以下の事項は周知技術(以下、「周知技術2」という。)であると認める。

「ベーシックCID及びプライマリーCIDが割り当てられた後、ベーシックCID及びプライマリーCIDが基地局で端末へのメッセージの識別子として使われる。」


第5 対比・判断

本願発明と引用発明とを対比すると、

a 引用発明の「加入者端末機」は、本願発明の「移動局」に相当する。

b 引用発明の「初期レンジング手順の間」は、加入者端末機が基地局と接続するためにアクセス動作を行う期間に含まれるといえるから、本願発明の「移動局に関わるアクセス手順の間」に含まれる。
また、引用発明の「臨時接続識別子(Temporary CID)」は、本願発明の「一時的な移動局識別子」に対応する。
したがって、本願発明と引用発明とは、「移動局に関わるアクセス手順の間、一時的な移動局識別子を前記移動局に送信する段階」を有しているといえる点で共通する。

c 引用発明の「Basic & Primary CID」は、技術常識に照らして移動局を識別する識別子であり、移動局のグローバル・アドレスに基づくかどうかは明らかではないものの、「臨時接続識別子(Temporary CID)」に加えて更に設定される識別子といえるから、本願発明の「さらなる移動局識別子」に対応する。
したがって、本願発明と引用発明とは、「さらなる移動局識別子を前記移動局に送信する段階」を有しているといえる点で共通する。

d 引用発明の「RNG-RSPメッセージ」は、臨時接続識別子(Temporary CID)を含むことは特定されていないものの、本願発明の「さらなる移動局識別子」に対応する「Basic & Primary CID」を含み、加入者端末機が基地局から初期レンジング手順の間に受信しているといえるから、本願発明の「第1のメッセージ」に対応する。したがって、引用発明と本願発明とは、移動局によりアクセス手順の間に基地局から受信される第1のメッセージが、さらなる移動局識別子を含んでいるといえる点で共通する。

したがって、本願発明と引用発明とは、以下の点で一致ないし相違する。

(一致点)
「 基地局において、
移動局に関わるアクセス手順の間、一時的な移動局識別子を前記移動局に送信する段階と、
さらなる移動局識別子を前記移動局に送信する段階と、を含み、
前記移動局により前記アクセス手順の間に前記基地局から受信される第1のメッセージは、前記さらなる移動局識別子を含む、方法。」

(相違点1)
本願発明では、移動局が一時的な移動局識別子を用いて第1のメッセージの内容を抽出するのに対して、引用発明では当該事項が明らかではない点。

(相違点2)
本願発明では「さらなる移動局識別子」が移動局のグローバル・アドレスに基づくのに対して、引用発明では、当該事項が明らかではない点。

(相違点3)
本願発明では、移動局がさらなる移動局識別子を用いて、基地局から受信する第2のメッセージの内容を抽出するのに対して、引用発明では、当該事項が明らかではない点。

(相違点4)
本願発明では、第1のメッセージが一時的な移動局識別子とさらなる移動局識別子とを含むのに対して、引用発明ではRNG-RSPメッセージが一時的な移動局識別子を含むかどうか明らかではない点。


上記相違点1と4について合わせて検討する。
引用発明では、基地局から送信されるRNG-RSPメッセージを加入者端末機がどのようにして識別するのか明らかではない。しかしながら、引用発明において加入者端末機を識別する識別子としてすでに臨時接続識別子(Temporary CID)(本願発明の「一時的な移動局識別子」に相当)が加入者端末機に送信されており、加入者端末機は臨時接続識別子を識別子として認識しているから、RNG-RSPメッセージに臨時接続識別子(Temporary CID)を含め、当該臨時接続識別子により加入者端末機が自分宛のRNG-RSPメッセージを識別し、内容を抽出する構成とすることは、当業者が容易に想到できたことである。
したがって、相違点1、4とした本願発明の構成は引用発明から当業者が容易に想到できる事項にすぎない。

上記相違点2について検討する。
周知技術1のとおり「MACアドレスに基づいて基本接続識別子(basic CID)や、第1管理CID(primary management CID)を割り当て、RNG-RSPメッセージにより伝送する。」ことは周知技術である。ここで、MACアドレスはグローバルアドレスであるから、引用発明に周知技術1を適用し、基本接続識別子と第1管理CIDをさらなる識別子と称することにより、相違点2とした本願発明の構成とすることは、当業者が容易に想到できる事項にすぎない。

上記相違点3について検討する。
周知技術2のとおり「ベーシックCID及びプライマリーCIDが割り当てられた後、ベーシックCID及びプライマリーCIDが基地局で端末へのマネジメントメッセージの識別子として使われる。」ことは周知技術である。そうしてみると、引用発明において周知技術2を適用し、ベーシックCID及びプライマリーCID(Basic & Primary CID)が割り当てられた後は、基地局から受信するメッセージをベーシックCID又はプライマリーCIDにより識別し、内容を取得するように構成することは当業者が適宜なし得る事項にすぎない。ここで当該基地局から受信するメッセージを第2のメッセージと称することは任意であり、また、第2のメッセージの内容を取得することを、「内容を抽出する」ことということもできる。
したがって、相違点3とした本願発明の構成は、引用発明に周知技術2を適用することにより当業者が容易に想到できた事項である。

そして、本願発明が奏する効果も、当業者が引用発明及び周知技術1、2から容易に予想できる範囲のものである。

なお、請求人は平成30年5月31日に提出した上申書において、MACアドレスがRNG-REQメッセージにより送信されることが記載されたIEEE802.16の仕様書を参考資料として示し、引用例1ではRNG-REQメッセージにより基地局にMACアドレスが知らされるので、Temporary CIDはもはや必要ではなくなる旨主張している。
しかしながら、上記仕様書は一時的な移動局識別子の使用を前提とするものではないから、当該仕様書を参照しても、引用例1においてRNG-REQメッセージにより基地局にMACアドレスが送信されているということはできない。


第6 むすび
以上のとおり、本願の請求項1に係る発明は、引用発明、周知技術1、2に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により、特許を受けることができない。
したがって、本願は、他の請求項について検討するまでもなく、拒絶すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。
 
別掲
 
審理終結日 2019-04-24 
結審通知日 2019-05-07 
審決日 2019-05-21 
出願番号 特願2016-29199(P2016-29199)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (H04W)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 吉村 真治▲郎▼  
特許庁審判長 菅原 道晴
特許庁審判官 山本 章裕
長谷川 篤男
発明の名称 無線システムのための媒体アクセス制御  
代理人 田中 伸一郎  
代理人 西島 孝喜  
代理人 大塚 文昭  
代理人 弟子丸 健  
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