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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 補正却下を取り消す 原査定を取り消し、特許すべきものとする A61K |
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管理番号 | 1362798 |
審判番号 | 不服2019-7146 |
総通号数 | 247 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2020-07-31 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2019-05-31 |
確定日 | 2020-06-17 |
事件の表示 | 特願2017-189509「テオブロミンを含有する組成物および歯の知覚過敏を処置するためのそれらの使用」拒絶査定不服審判事件〔平成30年 3月 1日出願公開、特開2018- 30866、請求項の数(1)〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 |
理由 |
第1 手続の経緯 本願は、2013年3月14日(パリ条約による優先権主張 優先日は2012年6月20日 (US)アメリカ合衆国) を国際出願日とする特願2015-518390号の一部を平成29年9月29日に新たな出願としたものであって、平成29年9月29日に手続補正がなされ、平成30年6月11日付けの特許法第50条の2の通知を伴う拒絶理由通知に応答して平成30年12月19日付け手続補正がなされたが、平成31年1月29日付けで、平成30年12月19日付け手続補正についての補正の却下の決定がなされるとともに同日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、令和元年5月31日に拒絶査定不服審判が請求されたものである。 第2 補正の却下の決定の当否について 審判請求人は、審判請求書において、請求の趣旨として、「補正の却下の決定は不適法であり、その決定に基づき、却下された補正前の明細書、特許請求の範囲及び図面について特許性を判断したのは不適法であるから、原査定を取り消す、この出願の発明は特許をすべきものである、との審決を求める」と主張していることから、平成31年1月29日付けの補正の却下の決定(以下、「本件決定」という。)の当否について検討する。 [補正の却下の決定の当否の結論] 平成31年1月29日付けの補正の却下の決定を取り消す。 [理由] 1.補正の内容 平成30年12月19日付け手続補正(以下「本件補正」という。)により、特許請求の範囲は、補正前(平成29年9月29日付け手続補正書参照)の 「【請求項1】 a)単離テオブロミン、またはその塩もしくは複塩、またはテオブロミンを含む共結晶; b)塩化カルシウム、炭酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、リン酸カルシウム、酢酸カルシウム、およびそれらの組み合わせからなる群から選択されるカルシウム源; c)リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸三カリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、およびそれらの組み合わせからなる群から選択されるリン酸塩源; を含んでなる口腔ケア組成物。」 から、 補正後の 「【請求項1】 哺乳動物の少なくとも一つの歯の象牙質知覚過敏症の処置において使用するための歯科組成物であって、 a)単離テオブロミン、またはその塩もしくは複塩、またはテオブロミンを含む共結晶; b)塩化カルシウム、炭酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、リン酸カルシウム、酢酸カルシウム、およびそれらの組み合わせからなる群から選択されるカルシウム源; c)リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸三カリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、およびそれらの組み合わせからなる群から選択されるリン酸塩源; を含んでなる、歯科用組成物。」 と補正された。 2.本件決定の概要 本件決定では、本件補正は限定的減縮を目的とするものであるが、この場合には、特許法第17条の2第6項に規定されるとおり、補正後における特許請求の範囲に記載されている事項により特定される発明は、独立して特許を受けることができるものでなければならないところ、以下の引用文献が提示されるとともに、「補正後の請求項1に係る発明は、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができない。」との判断がなされ、「この補正は同法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するものであるから、同法第53条第1項の規定により上記結論のとおり決定する。」とされている。 <引用文献等一覧> 1.国際公開第2011/100671号 2.米国特許第6183711号明細書(周知技術を示す文献) 3.国際公開第2010/115037号(周知技術を示す文献)(新たに引用された文献) 4.歯科材料・器械,日本,1989年,第8巻第2号 p.282-294(周知技術を示す文献)(新たに引用された文献) 3.当審の判断 (1)本件補正後の請求項1に係る発明(以下「本件発明」という。) 本件発明は、上記1.において摘示したとおりのものであり、再掲すると、次のとおりである。 「【請求項1】 哺乳動物の少なくとも一つの歯の象牙質知覚過敏症の処置において使用するための歯科組成物であって、 a)単離テオブロミン、またはその塩もしくは複塩、またはテオブロミンを含む共結晶; b)塩化カルシウム、炭酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、リン酸カルシウム、酢酸カルシウム、およびそれらの組み合わせからなる群から選択されるカルシウム源; c)リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸三カリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、およびそれらの組み合わせからなる群から選択されるリン酸塩源; を含んでなる、歯科用組成物。」 ここで、本件補正は、特許法第50条の2の規定に基づく通知と併せてなされた拒絶理由通知に対してなされたものであり、その場合には、特許法第17条の2第3項、第4項に規定される要件に加え、同条第5項、第6項に規定された要件も満たす必要があるとされている。 そして、補正後の請求項1では、補正前の「口腔ケア組成物」との特定が、「哺乳動物の少なくとも一つの歯の象牙質知覚過敏症の処置において使用するための歯科組成物」に限定されていることから、本件補正は限定的減縮を目的とするものといえる。 そこで、本件発明が、特許法第17条の2第6項に規定されるとおり、独立して特許を受けることができるものであるか否かを、以下で検討する。 (2)引用文献1の記載事項 引用文献1には、次の事項が記載されている。なお、原文は英文であるので、訳文を以下に示す。また、以下には引用文献1のファミリー文献である特表2013-519688号公報の対応する段落も記載する。 ア.「【請求項1】 a)単離したテオブロミン、またはその塩もしくは複塩; b)カルシウムの少なくとも1つの供給源; c)リン酸塩の少なくとも1つの供給源;および d)約6.0から約8.5までのpHを含む組成物 【請求項2】 カルシウムの前記少なくとも1つの供給源が、塩化カルシウム、炭酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、リン酸カルシウム、およびその組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。 【請求項3】 リン酸塩の前記少なくとも1つの供給源が、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸三カリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、およびその組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。」(第26頁、請求項1-3) イ.「【請求項15】 その必要性のある哺乳動物のう歯を処置する方法であって、 a)単離したテオブロミン、テオブロミン塩、多形、またはテオブロミン複塩、カルシウムの少なくとも1つの供給源、およびリン酸塩の少なくとも1つの供給源を含み、pHが約6.0から約8.5までである組成物を準備するステップ;および b)前記哺乳動物に前記組成物を投与するステップ を含む方法。 【請求項16】 カルシウムの前記少なくとも1つの供給源が、塩化カルシウム、炭酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、リン酸カルシウム、およびその組み合わせからなる群から選択される、請求項15に記載の方法。 【請求項17】 リン酸塩の前記少なくとも1つの供給源が、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸三カリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、およびその組み合わせからなる群から選択される、請求項15に記載の方法。」(第27頁、請求項15-17) ウ.「【請求項29】 少なくとも1つの歯の圧入硬度を増強する方法であって、 a)単離したテオブロミン、テオブロミン塩、またはテオブロミン複塩、カルシウムの少なくとも1つの供給源、およびリン酸塩の少なくとも1つの供給源を含み、pHが約6.0から約8.5までである組成物を準備するステップ;および b)前記哺乳動物に前記組成物を投与するステップを含む方法。 【請求項30】 カルシウムの前記少なくとも1つの供給源が、塩化カルシウム、炭酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、リン酸カルシウム、およびその組み合わせからなる群から選択される、請求項29に記載の方法。 【請求項31】 リン酸塩の前記少なくとも1つの供給源が、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸三カリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、およびその組み合わせからなる群から選択される、請求項29に記載の方法。」(第28-29頁、請求項29-31) エ.「実施例4 引っ掻いたヒト歯へのテオブロミンとNaFの比較 単離したヒト歯のエナメル質表面をダイヤモンドペンで引っ掻いた。次いで、各歯は0.1M HCl中で15秒間エッチングし、蒸留水ですすぎ、次いで、0.1M シュウ酸溶液に15秒間被曝させ、次いで、蒸留水で再度度すすいだ。次いで、歯を0.2M Na_(2)HPO_(4)溶液に入れ、これに、テオブロミン(最終濃度200mg/lに)、NaF(最終濃度0.25%に)、または水(対照)のいずれかを添加した。pHは7.4-7.6に調節し、その後、0.2M CaCl_(2)溶液を撹拌しながら添加した(溶液は、リン酸Caの沈澱によって直ちに濁った。)。pHを点検して、必要なら直ちに7.4から7.6の間に調節した。上に示したように、テオブロミンおよびNaFの最終濃度は、それぞれ200mg/lおよび0.25%であった。Na_(2)HPO_(4)溶液対CaCl_(2)溶液の体積比約3:5を用いて、CaまたはPいずれかの過剰を回避した。歯は、室温で約90分間そのようにインキュベートし、その後、これらを溶液から取り出し、蒸留水で注意深く数回すすぎ、次いで、デシケーター中で24時間乾燥した。乾燥後、歯は、走査電子顕微鏡(SEM)によって観察するためにカーボン被覆した。SEM結果は図12?14に示され、以下に論じられる。 図12Aは、対照溶液(テオブロミンまたはNaFを含まない)中で90分間インキュベートした、引っ掻いた歯を示す。矢印によって示されるように、ダイヤモンドペンによって作られた引っ掻き傷は、図の上から下に進み、深く、顕著である。図12Bは、0.25% NaFの存在下で90分間インキュベートした、引っ掻いた歯を示す。ダイヤモンドペンによって作られた引っ掻き傷は、歯表面上の影を指し示す矢印によって示されるように、部分的に充填されたように見えるが、しかし、引っ掻き傷は広いままである。NaFとともにインキュベートした歯はまた、見える表面全体にわたって、小さい、焦点が合った無機質の堆積を示した。対照およびNaF実験の両方に対して著しく対照的に、図12Cは、200mg/lのテオブロミンの存在下で90分間インキュベートした、引っ掻いた歯を示す。ダイヤモンドペンによって作られた引っ掻き傷(矢印によって示されたおよその位置)は、新たに堆積したリン酸カルシウムの平滑な層によってほぼ完全に不明瞭になる。」(第17頁第30行-第18頁第23行) オ.「実施例5 リン酸カルシウムの堆積:テオブロミン対NaF 歯科用ドリルを使用して、単離したヒト歯のエナメル質表面の各歯別々の3か所に、3つの穴を空けた。穴を空けた後、歯のさらなる一組を200mg/lおよび0.25%NaFの存在下でインキュベートしたことを除いて、実施例4で開示されるように、歯を溶液中でインキュベートした。乾燥後、各歯はドリル穴が見えるように切断し、前記穴のリン酸カルシウム堆積の量を測定した。歯を実施例4でのようにSEMによって視覚化し、各実験条件についてリン酸カルシウム堆積の量を測定した。 下記の表3によって示されるように、処置はすべて、堆積したリン酸カルシウムの量において、対照に対して統計的に有意な増加を与えた。NaFおよびテオブロミンとの2重のインキュベーションはより高い平均量のリン酸カルシウム堆積を与えたが、NaF単独で達成されたものと有意差はなかった。驚いたことに、テオブロミン単独でのインキュベーションは、試験した他のすべての条件に対して、堆積したリン酸カルシウムの量において統計的に有意な増加をもたらした。 【表3】 」(第18頁第24行-第19頁第5行) 上記記載事項ア.-ウ.からみて、引用文献1には、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されているといえる。 「哺乳動物のう歯の処置において使用するための組成物であって、 a)単離したテオブロミン、テオブロミン塩、多形、またはテオブロミン複塩; b)塩化カルシウム、炭酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、リン酸カルシウム、およびその組み合わせからなる群から選択される、カルシウムの少なくとも1つの供給源;および c)リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸三カリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、およびその組み合わせからなる群から選択される、リン酸塩の少なくとも1つの供給源 を含み、 d)約6.0から約8.5までのpHを有する、前記組成物。」 (3)対比・判断 ア.対比 本件発明と、引用発明とを対比する。 引用発明に係る「う歯の処置において使用するための組成物」、「カルシウムの少なくとも1つの供給源」、「リン酸塩の少なくとも1つの供給源」はそれぞれ、本件発明に係る「歯科用組成物」、「カルシウム源」、「リン酸塩源」に相当するといえる。 また、引用発明に係る「単離したテオブロミン、テオブロミン塩」、「テオブロミン複塩」は、本件発明の「単離テオブロミン、またはその塩もしくは複塩、またはテオブロミンを含む共結晶」のうちの「単離テオブロミン、またはその塩もしくは複塩」に相当し、引用発明に係る「塩化カルシウム、炭酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、リン酸カルシウム」は、本願発明の「塩化カルシウム、炭酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、リン酸カルシウム、酢酸カルシウム、およびそれらの組み合わせからなる群」のうちの「塩化カルシウム、炭酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、リン酸カルシウム」に相当する。 そして、本件発明では組成物のpHの値についての特定はなされていないことから、本件発明の歯科用組成物は、あらゆるpHのものを包含していると捉えられる。よって、引用発明において、組成物のpHが特定されている点をもって、本件発明との相違点を認めることはできない。 そうすると、両者は、次の点において、一致、及び、相違するといえる。 <一致点> 「哺乳動物の少なくとも一つの歯の処置において使用するための歯科用組成物であって、 a)単離テオブロミン、またはその塩もしくは複塩、またはテオブロミンを含む共結晶; b)塩化カルシウム、炭酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、リン酸カルシウム、およびそれらの組み合わせからなる群から選択されるカルシウム源; c)リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸三カリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、およびそれらの組み合わせからなる群から選択されるリン酸塩源を含んでなる、 歯科用組成物。」 <相違点> 本件発明では歯科用組成物を「象牙質知覚過敏症の処置において使用する」との特定がなされているのに対し、引用発明では組成物が「う歯の処置において使用する」と特定されている点。 イ.判断 上記相違点について検討する。引用文献1には、上記記載事項ウ.-オ.にあるように、引用発明に係る歯科用組成物を歯に適用することで、歯の表面にリン酸カルシウムが堆積し、歯の圧入硬度が増強され、う蝕を含む歯の損傷の予防において著しい進歩を示すことが記載されているものの、上記歯科用組成物を象牙質に適用すること、これによって象牙質知覚過敏症の処置が可能となることは、記載も示唆もされていない。 また、引用文献2(第1欄第32?39行)には、象牙質の大半に、エナメル質と同一の一般結晶構造を有するリン酸カルシウム結晶が存在することが、引用文献3([0003])には、象牙質の象牙細管の上または内部にアパタイト層が沈着して歯を再石灰化することで象牙質知覚過敏症が軽減されることが、それぞれ記載されているものの、これらは、象牙質表面におけるリン酸カルシウムの堆積を直接的に開示するものではない。加えて、引用文献4(第283頁第9?15行)には、TTCP(リン酸四カルシウム)とDCPD(第二リン酸カルシウム二水和物)の等モル比よりなる再石灰化溶液が象牙細管の開口部を封鎖し、象牙質知覚過敏に対する効果をもたらしたことが記載されているものの、斯かる知見は、再石灰化効果を有するあらゆる歯科用組成物が同効を奏する点を教示するものではない。 そして、象牙質とエナメル質とは、それらを構成する無機質、有機質、水の含有量等が異なる上、象牙質には、象牙細管という、エナメル質には見られない、特異的な構造が存在する点に照らせば、引用文献2?4の記載を勘案したとしても、エナメル質上にリン酸カルシウムの堆積をもたらす組成物が、象牙質上にもリン酸カルシウムを堆積させ、象牙細管を閉塞することで、象牙質知覚過敏症を処置できる点が、当該分野における技術常識であったとまではいえない。 そうすると、歯の表面にリン酸カルシウムを堆積させることができる引用発明に係る組成物を、象牙質知覚過敏の処置に使用することが、当業者にとって容易であったということはできない。 (4)まとめ 以上のとおり、本件発明は、引用文献1?4の記載に基づいて、当業者が容易に想到できたものとはいえないので、本件発明は、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができないものではない。 したがって、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するものであるから、同法第53条第1項の規定により上記結論のとおり決定するとした本決定は、妥当ではない。 4.むすび よって、平成31年1月29日付けの補正の却下の決定を取り消す。 第3 本願発明について 上記したとおり、平成31年1月29日付けの補正の却下の決定は取り消されたので、本願請求項1に係る発明は、平成30年12月19日付け手続補正書の特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定されるとおりものである。 そして、本願については、原査定の理由を検討してもその理由によって拒絶すべきものとすることはできない。 また、他に本願を拒絶すべき理由も見いだせない。 よって、結論のとおり、審決する。 |
審決日 | 2020-06-02 |
出願番号 | 特願2017-189509(P2017-189509) |
審決分類 |
P
1
8・
121-
WYA
(A61K)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 菊池 美香 |
特許庁審判長 |
藤原 浩子 |
特許庁審判官 |
滝口 尚良 石井 裕美子 |
発明の名称 | テオブロミンを含有する組成物および歯の知覚過敏を処置するためのそれらの使用 |
代理人 | 特許業務法人小田島特許事務所 |