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審決分類 審判 全部申し立て 1項3号刊行物記載  C04B
審判 全部申し立て 特39条先願  C04B
審判 全部申し立て 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備  C04B
審判 全部申し立て ただし書き1号特許請求の範囲の減縮  C04B
審判 全部申し立て 2項進歩性  C04B
管理番号 1364884
異議申立番号 異議2019-700245  
総通号数 249 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2020-09-25 
種別 異議の決定 
異議申立日 2019-04-01 
確定日 2020-06-15 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第6414350号発明「コンクリート組成物及びコンクリート組成物の製造方法」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 
結論 特許第6414350号の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1?9〕、10について訂正することを認める。 特許第6414350号の請求項1、2、7、9に係る特許を維持する。 特許第6414350号の請求項3?6、8、10に係る特許についての特許異議の申立てを却下する。 
理由 第1 手続の経緯
特許第6414350号(以下、「本件特許」という。)は、平成30年2月1日(優先権主張 平成29年2月2日及び同年7月28日)に出願された特願2018-16549号の特許請求の範囲の請求項1?10に係る発明について、平成30年10月12日に特許権の設定登録がされ、同年10月31日に特許掲載公報の発行がされたものであり、その後、その全請求項に係る特許について、平成31年4月1日付けで特許異議申立人林愛子(以下、「申立人1」という。)により甲第1号証?甲第7号証を証拠方法とする特許異議の申立てがされ、同年4月25日付けで特許異議申立人浜俊彦(以下、「申立人2」という。)により甲第1号証?甲第4号証を証拠方法とする特許異議の申立てがされ、令和元年7月3日付けで取消理由が通知され、同年9月3日付けで特許権者より意見書の提出及び訂正の請求がされ、同年10月7日付けで申立人1より参考資料1?3を添付した意見書の提出がされ、同年10月8日付けで申立人2より意見書の提出がされ、同年12月16日付けで取消理由(決定の予告)が通知され、令和2年2月14日付けで特許権者より意見書の提出及び訂正の請求(以下、「本件訂正請求」という。)がされ、同年3月7日付けで申立人1より参考資料4を添付した意見書の提出がされ、同年3月19日付けで申立人2より甲第5号証及び甲第6号証を添付した意見書の提出がされたものである。

(証拠方法)
(申立人1より)
甲第1号証:特開2010-30885号公報 (以下で述べる「甲2」に同じ)
甲第2号証:特開2001-9417号公報 (以下で述べる「甲1」に同じ)
甲第3号証:特開2009-274937号公報
甲第4号証:細野宏巳他、「PCグラウトの流動性評価と品質管理方法に関する研究」、土木学会論文集E2、Vol.71、No.1、p.72-85、2015
甲第5号証:矢ヶ部洋志、「無機粉体スラリーの流動性向上効果に関する研究」、p.56-1-56-4、九州大学大学院人間環境学府、2008 ホームページ公開URL http://www.hues.kyushu-u.ac.jp/education/student
甲第6号証:山本晃他、「フライアッシュの品質変動がコンクリートに及ぼす影響について」、土木学会第56回年次学術講演会(平成13年10月)、p.256-257
甲第7号証:山田有一他、「フライアッシュ」、コンクリート工学、Vol.26、No.4、April 1988、p.14-18(以下、「甲7」という。)
参考資料1:外山茂樹他、「フライアッシュの粉体としての諸特性」、粉体工学会誌、Vol.26、No.8、1989、p.573-577
参考資料2:岡田秀敏他、「改質フライアッシュの物性がペーストとモルタルの流動性に及ぼす影響に関する研究」、コンクリート工学年次論文集、Vol.36、No.1、2014、p.196-201
参考資料3:特開2012-132692号公報
参考資料4:杉大樹他、「フライアッシュ及び高炉スラグ微粉末を使用したプレキャストコンクリート部材の長期耐久性と微細構造」、コンクリート工学年次論文集、Vol.35、No.1、2013、p.763、768

(申立人2より)
甲第1号証:特開2001-9417号公報(以下、「甲1」という。)
甲第2号証:特開2010-30885号公報(以下、「甲2」という。)
甲第3号証:「37 フライアッシュの作用」、C&Cエンサイクロペディア[セメント・コンクリート化学の基礎解説]、社団法人セメント協会発行、1996年7月、p.92-93(以下、「甲3」という。)
甲第4号証:特許第6323601号公報
甲第5号証:JISハンドブック[10]生コンクリート、JIS A 6201“コンクリート用フライアッシュ”(2001年1月31日発行)
甲第6号証:宮本欣明他、「高炉セメントB種にフライアッシュを用いた高流動コンクリートの流動特性およびコンクリートの品質に関する研究」、日本建築学会構造系論文集、2004年3月、第577号、p.1-7

第2 訂正請求について
1.訂正の内容
本件訂正請求による訂正の内容は、訂正事項1?12よりなるものであって、以下のとおりである(下線は当審で付した)。
なお、令和元年9月3日付けでされた訂正請求は取り下げられたものと見なす。

(1)訂正事項1
特許請求の範囲の請求項1に記載された、
「強熱減量が3質量%以上9質量%以下であるフライアッシュ原粉」を
「強熱減量が5.89質量%以上9質量%以下であるフライアッシュ原粉」に訂正する。

(2)訂正事項2
特許請求の範囲の請求項1に記載された、
「JAロート流下時間が17?27秒の範囲のものである、コンクリート組成物」を、
「JAロート流下時間が17?27秒の範囲のものであり、前記粉砕フライアッシュのみつかさ比重が1.06?1.13g/cm^(3)である、コンクリート組成物であって、混和材及び特殊混和剤から選ばれる少なくとも1種をさらに含有する、コンクリート組成物」に訂正する。

(3)訂正事項3
特許請求の範囲の請求項2に記載された、
「強熱減量が3質量%以上9質量%以下であるフライアッシュ原粉」を
「強熱減量が5.89質量%以上9質量%以下であるフライアッシュ原粉」に訂正する。

(4)訂正事項4
特許請求の範囲の請求項2に記載された、
「水粉体質量比が23?27%のものである、コンクリート組成物」を、
「水粉体質量比が23?27%のものであり、前記粉砕フライアッシュのみつかさ比重が1.06?1.13g/cm^(3)である、コンクリート組成物であって、混和材及び特殊混和剤から選ばれる少なくとも1種をさらに含有する、コンクリート組成物」に訂正する。

(5)訂正事項5
特許請求の範囲の請求項3を削除する。

(6)訂正事項6
特許請求の範囲の請求項4を削除する。

(7)訂正事項7
特許請求の範囲の請求項5を削除する。

(8)訂正事項8
特許請求の範囲の請求項6を削除する。

(9)訂正事項9
特許請求の範囲の請求項7に記載された、
「請求項1?6のいずれか1項に記載の」を、
「請求項1?2のいずれか1項に記載の」に訂正する。

(10)訂正事項10
特許請求の範囲の請求項8を削除する。

(11)訂正事項11
特許請求の範囲の請求項9に記載された、
「請求項1?8のいずれか1項に記載の」を、
「請求項1?2、7のいずれか1項に記載の」に訂正する。

(12)訂正事項12
特許請求の範囲の請求項10を削除する。

(13)一群の請求項について
訂正前の請求項9が、訂正前の請求項1?8を引用するものであるから、訂正事項1?9の特許請求の範囲の訂正は、一群の請求項1?9について請求されたものである。また、訂正前の請求項10は独立項であり、訂正事項10の特許請求の範囲の訂正は、単独の請求項10について請求されたものである。

2.訂正要件の判断
(1)訂正事項1、3について
訂正事項1、3は、それぞれ訂正前の請求項1、2に記載されたフライアッシュ原粉の強熱減量の範囲について、その下限値を上げるものであり、本件明細書の【0038】等に記載された実施例で用いられた原粉Bの強熱減量の数値に基づき特定されたものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであって、願書に添付した明細書又は特許請求の範囲に記載した事項の範囲内においてしたものであり、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。

(2)訂正事項2、4について
訂正事項2、4は、それぞれ訂正前の請求項1、2に記載されたコンクリート組成物について、(ア)その含有する粉砕フライアッシュのみつかさ比重の値が特定されていなかったところに数値限定を加え、(イ)混和材及び特殊混和剤から選ばれる少なくとも1種をさらに含有することを加えて特定するものであり、前記(ア)の点は、本件明細書の【0022】に記載された粉砕フライアッシュのみつかさ比重として好ましい数値に基づくものであり、前記(イ)の点は、本件の訂正前の請求項8及び明細書の【0026】の記載に基づくものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであって、願書に添付した明細書又は特許請求の範囲に記載した事項の範囲内においてしたものであり、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。

(3)訂正事項5?12について
訂正事項5?8、10、12は何れも請求項を削除するものであり、訂正事項9、11は請求項の削除に伴い選択的引用請求項の一部を削除するものであるから、何れも特許請求の範囲の減縮を目的とするものであって、願書に添付した明細書又は特許請求の範囲に記載した事項の範囲内においてしたものであり、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。

(4)独立特許要件について
本件訂正請求においては、全ての請求項に対して特許異議の申立てがされているので、特許法第120条の5第9項において読み替えて準用する同法第126条第7項の規定は適用されない。

3.むすび
以上のとおりであるから、本件訂正請求による訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するので、訂正後の請求項〔1?9〕、10について訂正を認める。


第3 本件発明について
本件訂正が認められることは上記第2に記載のとおりであるので、本件特許の請求項1、2、7、9に係る発明(以下、それぞれ「本件発明1」、・・・「本件発明9」といい、まとめて「本件発明」という。)は、本件特許の特許請求の範囲の請求項1、2、7、9に記載された事項により特定される以下のとおりのものと認める。

「 【請求項1】
セメントと、強熱減量が5.89質量%以上9質量%以下であるフライアッシュ原粉を粉砕した粉砕フライアッシュとを含有し、
前記粉砕フライアッシュが、粉砕フライアッシュ100質量部に対して水50質量部を含むフライアッシュペーストのJAロート流下時間が17?27秒の範囲のものであり、前記粉砕フライアッシュのみつかさ比重が1.06?1.13g/cm^(3)である、コンクリート組成物であって、混和材及び特殊混和剤から選ばれる少なくとも1種をさらに含有するコンクリート組成物。
【請求項2】
セメントと、強熱減量が5.89質量%以上9質量%以下であるフライアッシュ原粉を粉砕した粉砕フライアッシュとを含有し、
前記粉砕フライアッシュが、前記粉砕フライアッシュと水との混合物をJIS R5201の「9.2.3 機械練り用練混ぜ機」により撹拌した際に前記機械練り用練混ぜ機に流れる電流が最大となるときの前記混合物の水粉体質量比が23?27%のものであり、前記粉砕フライアッシュのみつかさ比重が1.06?1.13g/cm^(3)である、コンクリート組成物であって、混和材及び特殊混和剤から選ばれる少なくとも1種をさらに含有する、コンクリート組成物。
【請求項3】
(削除)
【請求項4】
(削除)
【請求項5】
(削除)
【請求項6】
(削除)
【請求項7】
前記粉砕フライアッシュの配合量が、コンクリート組成物の容積1m^(3)当り、20kg以上150kg以下である、請求項1?2のいずれか1項に記載のコンクリート組成物。
【請求項8】
(削除)
【請求項9】
前記セメントが、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント及び低熱ポルトランドセメントからなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項1?2、7のいずれか1項に記載のコンクリート組成物。
【請求項10】
(削除) 」


第4 取消理由について
1.令和元年12月16日付けの取消理由通知書(決定の予告)に記載された取消理由について

(1)取消理由の概要
取消理由1(新規性):令和元年9月3日付け訂正特許請求の範囲の請求項1、2、6に係る発明は、甲1に記載された発明であって、特許法第29条第1項第3号に該当するから、特許法第29条第1項の規定に違反して特許されたものである。
取消理由2(進歩性):令和元年9月3日付け訂正特許請求の範囲の請求項1、2、6?9に係る発明は、甲1に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項に違反して特許されたものである。
(証拠方法)
甲1:特開2001-9417号公報
甲2:特開2010-30885号公報
甲3:「37 フライアッシュの作用」、C&Cエンサイクロペディア[セメント・コンクリート化学の基礎解説]、社団法人セメント協会発行、1996年7月、p.92-93

(2)取消理由についての判断
ア.甲1の記載事項及び甲1に記載された発明
甲1には、以下の(ア)?(ウ)の記載がある(下線は当審で付した)。

(ア)「【0004】【課題を解決するための手段】・・・本発明に係る石炭火力発電所の微粉炭燃焼ボイラ設備より発生する石炭灰の処理方法は、シンダアッシュ及びフライアッシュを含む石炭火力発電所の石炭灰を、ボールミル又は振動ミルによって球状粉砕し、主として該石炭灰の粉末度の改質を行い、コンクリート用フライアッシュとして供給している。なお、これによって、改質された石炭灰の全量をコンクリート用フライアッシュとして再利用できる。ここで本発明において、ボールミル又は振動ミルによって球状粉砕された石炭灰は、ミル内に強制吹き込みされた空気流に乗ってミル外に排出され、電気集塵機又はバグフィルタにより捕捉され、シンダアッシュ及びフライアッシュの全量がコンクリート用フライアッシュとしての製品となり、しかもミル内に強制吹き込みされた空気流の流速を変えることにより、製品の粉末度を可変できるようにすることも可能である。また、本発明において、ボールミル又は振動ミルによって球状粉砕される石炭灰の粉砕時間を調整することにより、製品の粉末度を可変することも可能である。」

(イ)「【0005】本発明に係る石炭火力発電所の石炭灰の処理方法においては、ボールミル又は振動ミルにより、JIS A 6201-1999に規定する粉末度の範囲にはいっていない、即ち、規格外のシンダアッシュ及びフライアッシュを球状粉砕することによって、JIS規格内の粉末度に改質し、付加価値をつけるものである。また、JIS A 6201-1999に規定するコンクリート用フライアッシュの種類は、フライアッシュI種からフライアッシュIV種までの4種類があり、それぞれに粉末度が規定されている。そして、本発明においてはボールミルや振動ミルによって球状粉砕を行っているので、ミル内の空気流速を調整することにより、前記フライアッシュI種からIV種までのいずれのフライアッシュも製造できる点にも特徴がある。次に参考のためJISに規定されている上記4種類のコンクリート用フライアッシュの粉末度を記す。」

(ウ)「【0009】また、コンクリート用フライアッシュのJIS A 6201-1999では、球状度の評価としてフロー値比を規定している。フロー値比の数値が大であるほど有用なコンクリートフライアッシュである。本発明では前記したように粉末度の改質が主目的であるが、少なくともフロー値比が粉砕前の石炭灰と同等以上となるように、ボールミル又は振動ミルに限定して使用することにしている。次に参考のため、コンクリート用フライアッシュのJIS A 6201-1999に規定されているフロー値比を記す。なお、フロー値比の試験方法については、JISに規定されているので、本文ではその説明を省略する。
【0010】
【表2】



上記(ア)、(イ)より、甲1には、フライアッシュを含む石炭火力発電所の石炭灰を、ボールミル又は振動ミルによって球状粉砕し、改質された石炭灰の全量をコンクリート用フライアッシュとして用いること、ミルの調整により、JIS A 6201-1999に規定された粉末度のフライアッシュI種からIV種までの何れのフライアッシュも製造できることが記載されている。そして、上記(ウ)より、甲1には、これら球状粉砕されたフライアッシュの球状度、即ち、流動性が、フロー値比により評価されることが記載されているといえる。
そうすると、甲1には、 「フライアッシュ原粉を粉砕し、JIS A 6201-1999に規定するフライアッシュIII、IV種のフライアッシュに適合するように粉末度及びフロー値比が調整されたフライアッシュを含むコンクリート」の発明(以下、「甲1発明」という。)が記載されているものと認められる。

イ.本件発明1について
(ア)甲1発明との対比
本件発明1と甲1発明とを対比すると、両者は、粉砕フライアッシュを含むコンクリートの発明であって、粉砕フライアッシュが流動性に係る特性値を有している点で一致し、以下の点で相違する。

相違点1:本件発明1は、セメントと、粉砕フライアッシュとを含有し、混和材及び特殊混和剤から選ばれる少なくとも1種をさらに含有する、コンクリート組成物であるのに対し、甲1発明は、粉砕されたフライアッシュを含むコンクリートがどのような組成物であるのか明示されていない点。

相違点2:本件発明1は、粉砕フライアッシュが、強熱減量が5.89質量%以上9質量%以下であるフライアッシュ原粉を粉砕したものであるのに対し、甲1発明におけるフライアッシュの強熱減量は、JIS A 6201-1999に規定するフライアッシュIII種に適合する場合であれば8.0質量%以下、IV種のフライアッシュに適合する場合であれば5.0質量%以下となるが、具体的な数値は不明な点。

相違点3:本件発明1は、粉砕フライアッシュが、粉砕フライアッシュ100質量部に対して水50質量部を含むフライアッシュペーストのJAロート流下時間が17?27秒の範囲のものであるのに対し、甲1発明は、粉砕されたフライアッシュがJIS A 6201-1999に規定する粉末度及びフロー値比の調整されたものであるが、そのJAロート流下時間に関する特性は不明な点。

相違点4:本件発明1は、粉砕フライアッシュが、みつかさ比重1.06?1.13g/cm^(3)であるのに対し、甲1発明は、粉砕されたフライアッシュがJIS A 6201-1999に規定する粉末度及びフロー値比の調整されたものであるが、そのみつかさ比重については不明な点。

(イ)相違点についての判断
事案に鑑み、まず、相違点2についてみてみると、甲1発明においてIV種のフライアッシュに適合する場合については明らかに実質的な相違点となって容易に解消できるともいえないものであるから、強熱減量が8.0質量%以下であるIII種のフライアッシュに適合する場合について検討する。火力発電所等からの石炭灰であるフライアッシュ原粉の強熱減量は、甲2に記載されたものは概ね5質量%を下回っており(【0053】【表3】)、甲3に記載されたものは1.5?11.3質量%に分布している(「最近のフライアッシュの物理化学的性質の一例」の表)ことからすれば、強熱減量5.89質量%以上9質量%以下のものが典型的に存在しているとはいえない。そうすると、相違点2は実質的なものである。
ここで、仮に、甲1発明のフライアッシュ原粉として、粉砕してIII種のフライアッシュに適合することが可能な強熱減量が5.89質量%以上8.0質量%以下のものを選択したとして、JIS A 6201-1999に規定するIII種のフライアッシュとなるように粉末度及びフロー値比を調整して、相違点3及び相違点4を同時に解消できるかについてさらに検討する。例えば、申立人1による甲7には、試料記号F3として強熱減量8.11質量%のフライアッシュ原粉が記載されている。そして、この原粉F3をIII種のフライアッシュに適合するように粉砕していった場合に、本件明細書における実施例と比較例を対比したときの【0049】【表2】及び【0053】【表3】のFA種類とJAロート流下時間との関係は、原粉から粉砕時間を増加させていくに従いJAロート流下時間は徐々に低下するものであって、原粉では本件発明1の特定範囲を上回っていたものが、JIS A 6201-2015に規定するフライアッシュII種灰では本件発明1の特定範囲を下回るという関係にあるものと認識できることからして、このII種灰よりも粉砕の程度が小さいといえるJIS A 6201-1999に規定するIII種のフライアッシュに適合するように原粉F3を粉砕したものは、結果として本件発明1で特定されるJAロート流下時間が17?27秒の範囲に入るものとなる蓋然性は高いといえる。
しかし、原粉F3は、みつかさ比重が0.85g/cm^(3)であるから、仮に、この粉砕によって、本件明細書における実施例と比較例を対比したときの【0049】【表2】及び【0053】【表3】のFA種類とみつかさ比重(の増加率)との関係性と同様の挙動を示すとすれば、そのみつかさ比重は増加したとしても1.00g/cm^(3)に満たない程度にしかならないと推認される。そうすると、本件発明1の粉砕フライアッシュがみつかさ比重1.06?1.13g/cm^(3)であることとの相違点4は解消できない。
してみれば、甲1発明のフライアッシュ原粉として、粉砕してIII種のフライアッシュに適合することが可能な強熱減量が5.89質量%以上8.0質量%以下のものを選択したとしても、少なくとも、その原粉のみつかさ比重をさらに考慮しない限り、JIS A 6201-1999に規定するIII種のフライアッシュとなるように粉末度及びフロー値比を調整して、相違点3及び相違点4を同時に解消できるかは不明であるというしかない。
以上のことからすれば、甲1発明において相違点2?4を同時に解消することが当業者にとって容易なことであるとはいえない。よって、相違点1について検討するまでもなく、本件発明1は、甲1に記載された発明であるとも、当該発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるともいえない。

(ウ)申立人の主張について
申立人1及び申立人2は、それぞれ令和2年3月7日付け意見書及び令和2年3月19日付け意見書において、本件発明1の上記相違点3に係るJAロート流下時間及び上記相違点4に係るみつかさ比重の数値範囲の要件は何れも普通の粉砕条件によって達成されうることを主張しているが、両者の提示した証拠方法によっては、どのようなフライアッシュ原粉を用いた場合に普通の粉砕条件によって達成されうるのかが把握できないし、粉砕後のフライアッシュのJAロート流下時間及びみつかさ比重の目標とすべき数値範囲が示された証拠も見当たらないから、何れの主張も採用できない。
なお、申立人1の示した甲7に記載されたF3の原粉フライアッシュを用いた場合については上記(イ)で判断したとおりである。

ウ.本件発明2について
(ア)甲1発明との対比
本件発明2と甲1発明とを対比すると、両者は、粉砕フライアッシュを含むコンクリートの発明であって、粉砕フライアッシュが流動性に係る特性値を有している点で一致し、以下の点で相違する。

相違点5:本件発明2は、セメントと、粉砕フライアッシュとを含有し、混和材及び特殊混和剤から選ばれる少なくとも1種をさらに含有する、コンクリート組成物であるのに対し、甲1発明は、粉砕されたフライアッシュを含むコンクリートがどのような組成物であるのか明示されていない点。

相違点6:本件発明2は、粉砕フライアッシュが、強熱減量が5.89質量%以上9質量%以下であるフライアッシュ原粉を粉砕したものであるのに対し、甲1発明におけるフライアッシュの強熱減量は、JIS A 6201-1999に規定するフライアッシュIII種に適合する場合であれば8.0質量%以下、IV種のフライアッシュに適合する場合であれば5.0質量%以下となるが、具体的な数値は不明な点。

相違点7:本件発明2は、粉砕フライアッシュが、該粉砕フライアッシュと水との混合物をJIS R5201の『9.2.3 機械練り用練混ぜ機』により撹拌した際に前記機械練り用練混ぜ機に流れる電流が最大となるときの前記混合物の水粉体質量比が23?27%のものであるのに対し、甲1発明は、粉砕されたフライアッシュがJIS A 6201-1999に規定する粉末度及びフロー値比の調整されたものであるが、その前記機械練り用練混ぜ機に流れる電流が最大となるときの水粉体質量比に関する特性は不明な点。

相違点8:本件発明2は、粉砕フライアッシュが、みつかさ比重1.06?1.13g/cm^(3)であるのに対し、甲1発明は、粉砕されたフライアッシュがJIS A 6201-1999に規定する粉末度及びフロー値比の調整されたものであるが、そのみつかさ比重については不明な点。

(イ)相違点についての判断
相違点5、6については、上記イ.で検討した相違点1、2と同様であり、相違点7、8については、上記イ.で検討した相違点3、4と同様であるから、上記イ.で検討したと同様、本件発明2も甲1に記載された発明ではないし、当該発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものでもない。

エ.本件発明7、9について
本件発明7、9は、何れも、本件発明1又は2の発明特定事項をすべて含み、さらに技術的限定が付されたものであるから、上記イ.又はウ.と同様であって、甲1に記載された発明ではないし、当該発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものでもない。

(3)小括
本件訂正後の請求項1、2、7、9に係る発明については以上のとおりであり、また、請求項6、8は何れも本件訂正により削除されたから、取消理由1、2は、何れも理由がない。

2.令和元年7月3日付けの取消理由通知書に記載された取消理由について
(1)取消理由の概要
取消理由3(サポート要件):本件特許は、訂正前の特許請求の範囲の請求項3及び10の記載に不備があるため、特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていない出願に対してされたものである。
取消理由4(明確性):本件特許は、訂正前の特許請求の範囲の請求項3及び4の記載に不備があるため、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない特許出願に対してされたものである。
取消理由5(新規性):本件特許の訂正前の請求項1、2、5、6に係る発明は、甲1に記載された発明であって、特許法第29条第1項第3号に該当するから、特許法第29条第1項の規定に違反して特許されたものである。
取消理由6(進歩性):本件特許の訂正前の請求項1、2、5?9に係る発明は、甲1に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項に違反して特許されたものである。

(2)取消理由についての判断
本件訂正により、本件請求項3、4、10は何れも削除されており、取消理由3、4は何れも理由がない。
取消理由5、6は、それぞれ上記1.で検討した取消理由1、2と同趣旨であり、何れも理由がない。


第5 取消理由で採用しなかった特許異議申立理由について

1.申立人1の主張について
申立人1は、以下の申立理由を主張しているものと認められる。

申立理由1(新規性):本件の訂正前の請求項1?3、6、7、9、10に係る発明は、甲第1号証(上記第4で検討した「甲2」)に記載された発明である。
申立理由2(進歩性):本件の訂正前の請求項1?10に係る発明は、甲第2号証(上記第4で検討した「甲1」)?甲第7号証に記載された発明と技術常識から当業者が容易に発明をすることができたものである。
申立理由3(サポート要件):
ア.本件の訂正前の請求項1?10に係る発明は、減水剤を含む場合に、課題を解決できるものと認識できないから、発明の詳細な説明に記載された発明ではない。
イ.本件の訂正前の請求項1?10に係る発明は、吹き付けコンクリート以外の用途において、課題を解決できるものと認識できないから、発明の詳細な説明に記載された発明ではない。
申立理由4(明確性):本件の訂正前の請求項3の「粉砕前のみつかさ比重」という特定事項は明確でないから、訂正前の請求項3とそれを引用する請求項4?9の記載は明確性要件を満たしていない。
申立理由5(先願に係る発明と同一):本件の訂正前の請求項1?3、6?10に係る発明は、本件の優先権主張の基礎出願である特願2017-146775号(特許第6323601号)に係る発明と同一である。

2.申立人2の主張について
申立人2は、以下の申立理由を主張しているものと認められる。

申立理由6(明確性):本件の訂正前の請求項3の「粉砕前のみつかさ比重」を基準とした増加率は測定可能な物理的性質ではなく、発明が明確でない。
申立理由7(サポート要件):
ア.本件の訂正前の請求項3、10に係る発明は、その「みつかさ比重」の増加率「1.5%以上3.0%以下」であるものについて、実施例に記載の特定のフライアッシュ原粉を用いた場合以外のものは、課題を解決できるものと認識できないから、発明の詳細な説明に記載された発明ではない。
イ.発明の詳細な説明に記載された実施例は、粉砕フライアッシュについて、訂正前の請求項1の流下時間の要件、訂正前の請求項2の水粉体質量比の要件、訂正前の請求項3のみつかさ比重の増加率の要件のすべてを満たすもののみが、課題を解決できるものと認識できるから、訂正前の請求項1?10に係る発明は、発明の詳細な説明に記載された発明ではない。
ウ.発明の詳細な説明に記載された実施例は、フライアッシュ原粉の強熱減量が6.21、5.89質量%のみであり、「3質量%以上9質量%以
下」に拡張ないし一般化できないから、訂正前の請求項1?3、10に係る発明は、発明の詳細な説明に記載された発明ではない。
申立理由8(新規性):本件の訂正前の請求項1?3、6、10に係る発明は、甲1に記載された発明である。
申立理由9(進歩性):本件の訂正前の請求項1?10に係る発明は、甲1に記載された発明に基づき当業者が容易に発明をすることができたものである。
申立理由10(同日出願に係る発明と同一)
本件の訂正前の請求項1?3、6?10に係る発明は、本件の優先権主張の基礎出願である甲第4号証(特願2017-146775号、特許第6323601号)に係る発明と同一である。

3.当審の判断
(1)申立理由1、2、8、9について
上記第4で検討したとおりであり、理由がない。
甲第2号証に記載された発明(甲1発明)を主たる引用発明としたときに、甲第1号証(「甲2」)を参酌しても相違点が解消できないという上記で検討した内容からみて、主たる引用発明を甲2に記載された発明に入れ替えても、同様に理由がないのは明らかである。

(2)申立理由3のア.及びイ.について
本件発明が解決しようとする課題は、本件明細書【0005】?【0007】の記載等からみて、施工性に優れたコンクリートとして、材料分離抵抗性及び/衝撃変形抵抗性の確保が対費用効果に見合っていなかったこと等にあるといえる。
本件発明1は、「混和材及び特殊混和剤から選ばれる少なくとも1種をさらに含有する」と特定されていることから、減水剤を含むこともその態様の一つであるが、本件明細書の【0012】、【0022】、実施例等の記載から見て、流動性に優れるとともに適度な粘性を有するものとして施工性を向上させ、材料分離抵抗性及び/衝撃変形抵抗性の確保を行うことは、減水剤を含むことなく達成できているものと把握できる。そして、本件明細書【0005】に混和材等が非常に高価な材料であると記載されていることからすれば、コンクリート組成物の性状が大きく異なる程にそれを多量に含ませることは、通常は想定されない態様であるといえる。
また、流動性に優れるとともに適度な粘性を有するものとして施工性を向上させ、材料分離抵抗性及び/衝撃変形抵抗性の確保がなされたコンクリート組成物は、吹き付けコンクリート用途に限らず使用できることは自明なことである。
よって、申立理由3は理由がない。

(3)申立理由4及び6について
本件の請求項3は、本件訂正により削除されているから、申立理由4及び6は、何れも理由がない。

(4)申立理由5及び10について
特許第6323601号に係る発明は訂正がされており、本件発明と同一ではないから、申立理由5及び10は、何れも理由がない。

(5)申立理由7のア.について
本件の請求項3、10は、本件訂正により削除されているから、申立理由7のア.は、理由がない。

(6)申立理由7のイ.について
本件発明が解決しようとする課題については、上記(2)で検討したとおりである。そして、本件発明を特徴づける粉砕フライアッシュに関し、本件発明1を特定する事項である「JAロート流下時間」、本件発明2を特定する事項である「水粉体質量比」、本件発明1及び本件発明2を特定する共通した事項である「みつかさ比重」については、何れも通常使用されている物性といえるものではなく、本願発明の課題が解決したことの裏付けとなる実施例は、本件明細書に開示されたフライアッシュ原粉の強熱減量が6.21、5.89質量%の2つの例に係るもののみである。
そこで、これら2つの原粉に係る実施例についてみてみるに、特に【表3】を参酌すると以下のことがいえる。
(ア)原粉からの粉砕の程度(時間)との関係で、「JAロート流下時間」と「水粉体質量比」とは、原粉から20分粉砕までほぼ線形に低下して両者同じ傾向で変化するとみられる。
(イ)原粉からの粉砕の程度(時間)との関係で、「みつかさ比重」については、原粉Aは一旦上がった後に下がるが原粉Bは徐々に上がっていく感じとなっていて変化の傾向が掴めず、それが反映された「みつかさ比重増加率」については、その技術的意義が把握できるとまではいえない。
(ウ)「コンクリート組成物の特性評価」において優れたものは、表中に実施例として記載されたものであって、本件明細書の【0055】、【0056】に考察されているように、「JAロート流下時間」と「水粉体質量比」のそれぞれ好ましい数値範囲のものについて、課題を解決していることが理解できる。
(エ)上記(ウ)に加え、同じく【0021】、【0022】の記載から、粉砕フライアッシュの「みつかさ比重」の好ましい数値範囲において、課題を解決していることが理解できる。
そうすると、上記(ア)、(ウ)から、傾向に線形の相関があるといえる「JAロート流下時間」と「水粉体質量比」とについては、課題解決に際しどちらか一方が好ましい範囲に特定されていればよく、さらに上記(イ)から、「みつかさ比重増加率」についての技術的意義は把握できないものの、上記(エ)から、粉砕後の「みつかさ比重」が好ましい範囲に特定されることで課題を解決できることが理解される。
してみれば、申立理由7のイ.は理由がない。

(7)申立理由7のウ.について
本件発明の課題解決に際し、粉砕フライアッシュに係る「JAロート流下時間」、「水粉体質量比」、「みつかさ比重」の好ましい数値範囲の特定については、上記(6)で検討したとおりである。そして、これらの数値範囲とした場合において、強熱減量の数値に依存して課題の解決を阻害する要因は特に見当たらないから、本件明細書に開示された実施例はフライアッシュ原粉の強熱減量が6.21、5.89質量%の2つの例に係るもののみであるが、当業者であれば、強熱減量が5.89質量%以上9質量%以下であるフライアッシュ原粉を用いた場合に、同様に本件発明の課題を解決できることが認識できるといえる。
よって、申立理由7のウ.は理由がない。

ところで、甲7には、みつかさ比重が大きいほど強熱減量が小さくなる関係があることが記載されており、このことは、原粉フライアッシュの強熱減量が大きすぎた場合には、他の要件を満たす粉砕によっては所望のみつかさ比重の値に満たないときがあり得るものと解釈できる。しかし、強熱減量が9質量%であった場合に本件発明が実施できないとまではいえない。


第6.むすび
以上のとおり、請求項1、2、7、9に係る特許については、取消理由通知書に記載した取消理由又は特許異議申立書に記載された特許異議申立理由によっては、取り消すことができない。
また、他に請求項1、2、7、9に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
請求項3?6、8、10は、訂正により削除されたため、これらの請求項に係る特許に対する特許異議の申立てについては、対象となる請求項が存在しないものとなったから、特許法第120条の8第1項で準用する同法第135条の規定により却下する。
よって、結論のとおり決定する。


 
発明の名称 (57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
セメントと、強熱減量が5.89質量%以上9質量%以下であるフライアッシュ原粉を粉砕した粉砕フライアッシュとを含有し、
前記粉砕フライアッシュが、粉砕フライアッシュ100質量部に対して水50質量部を含むフライアッシュペーストのJAロート流下時間が17?27秒の範囲のものであり、前記粉砕フライアッシュのみつかさ比重が1.06?1.13g/cm^(3)であるコンクリート組成物であって、
混和材及び特殊混和剤から選ばれる少なくとも1種をさらに含有する、コンクリート組成物。
【請求項2】
セメントと、強熱減量が5.89質量%以上9質量%以下であるフライアッシュ原粉を粉砕した粉砕フライアッシュとを含有し、
前記粉砕フライアッシュが、前記粉砕フライアッシュと水との混合物をJIS R5201の「9.2.3 機械練り用練混ぜ機」により撹拌した際に前記機械練り用練混ぜ機に流れる電流が最大となるときの前記混合物の水粉体質量比が23?27%のものであり、前記粉砕フライアッシュのみつかさ比重が1.06?1.13g/cm^(3)であるコンクリート組成物であって、
混和材及び特殊混和剤から選ばれる少なくとも1種をさらに含有する、コンクリート組成物。
【請求項3】
(削除)
【請求項4】
(削除)
【請求項5】
(削除)
【請求項6】
(削除)
【請求項7】
前記粉砕フライアッシュの配合量が、コンクリート組成物の容積1m^(3)当り、20kg以上150kg以下である、請求項1?2のいずれか1項に記載のコンクリート組成物。
【請求項8】
(削除)
【請求項9】
前記セメントが、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント及び低熱ポルトランドセメントからなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項1?2、7のいずれか1項に記載のコンクリート組成物。
【請求項10】
(削除)
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2020-06-01 
出願番号 特願2018-16549(P2018-16549)
審決分類 P 1 651・ 121- YAA (C04B)
P 1 651・ 537- YAA (C04B)
P 1 651・ 851- YAA (C04B)
P 1 651・ 4- YAA (C04B)
P 1 651・ 113- YAA (C04B)
最終処分 維持  
前審関与審査官 浅野 昭  
特許庁審判長 服部 智
特許庁審判官 菊地 則義
金 公彦
登録日 2018-10-12 
登録番号 特許第6414350号(P6414350)
権利者 住友大阪セメント株式会社
発明の名称 コンクリート組成物及びコンクリート組成物の製造方法  
代理人 大谷 保  
代理人 大谷 保  

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