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審決分類 審判 全部申し立て 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備  B05C
審判 全部申し立て 2項進歩性  B05C
審判 全部申し立て 特36条4項詳細な説明の記載不備  B05C
管理番号 1364891
異議申立番号 異議2019-700753  
総通号数 249 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2020-09-25 
種別 異議の決定 
異議申立日 2019-09-20 
確定日 2020-06-18 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第6486222号発明「ディスペンサー」の特許異議申立事件について,次のとおり決定する。 
結論 特許第6486222号の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり,訂正後の請求項〔1ないし8〕,9について訂正することを認める。 特許第6486222号の請求項1ないし7及び9に係る特許を維持する。 特許第6486222号の請求項8に係る特許についての特許異議の申立てを却下する。 
理由 第1 手続の経緯
特許第6486222号の請求項1ないし9に係る特許についての出願は,平成27年 6月29日に出願され,平成31年 3月 1日にその特許権の設定登録がされ,平成31年 3月20日に特許掲載公報が発行された。
その後,その特許について,令和 1年 9月20日に特許異議申立人により特許異議の申立てがされ,当審は,令和 1年12月24日付けで取消理由を通知した。
特許権者は,その指定期間内である令和 2年 3月 4日に意見書の提出及び訂正の請求を行った。
当審は,令和 2年 4月 1日付けで訂正請求があった旨の通知(特許法第120条の5第5項)を特許異議申立人に通知したが,特許異議申立人からの意見書の提出はなかった。

第2 訂正の適否についての判断
1 訂正の内容
本件訂正請求による訂正の内容は,以下の(1)ないし(3)のとおりである。
(1)訂正事項1
特許請求の範囲の請求項1に
「前記吐出対象物を下方に吐出する吐出口から前記吐出物を吐出させる吐出機構と,
前記吐出口と,前記吐出口から吐出された前記吐出対象物を受け取る被吐出体と,の高低差が所定範囲内であるか否かを検出する検出部と,
前記吐出機構を制御する吐出制御部と,
を備え,
前記検出部は,
前記吐出口の下方の空間に向けて光をパルス光として水平に出力する出力部と,
前記出力部から出力された前記光の反射波を検出する反射波検出部と,
を有し,
前記反射波検出部は,受光した光と前記パルス光とが一致しているか否かを判定し,一致している場合に,受光した光を前記反射波として扱い」
と記載されているのを,
「前記吐出対象物を鉛直下方に吐出する吐出口から前記吐出対象物を吐出させる吐出機構と,
前記吐出口と,前記吐出口から吐出された前記吐出対象物を受け取る被吐出体と,の高低差が所定範囲内であるか否かを検出する検出部と,
前記吐出機構を制御する吐出制御部と,
を備え,
前記吐出機構及び前記吐出口は,
前記吐出対象物である液剤を泡体として前記吐出口から鉛直方向に吐出するように構成されているとともに,
前記被吐出体と前記吐出口との高低差が前記所定範囲内となっている状態で前記被吐出体にして前記泡体が吐出された場合に,前記泡体が目的形状に成形されるように構成されており,
前記検出部は,
前記吐出口の下方の空間に向けて光をパルス光として水平に出力する出力部と,
前記出力部から出力された前記光の反射波を検出する反射波検出部と,
を有し,
前記出力部と前記反射波検出部とが互いに横並びに配置されており,
前記反射波検出部は,受光した光と前記パルス光とが一致しているか否かを判定し,一致している場合に,受光した光を前記反射光として扱い」
に訂正する。
請求項1を直接又は間接的に引用する請求項2ないし7についても同様に訂正する。

(2)訂正事項2
特許請求の範囲の請求項8を削除する。

(3)訂正事項3
特許請求の範囲の請求項9に
「前記液剤を泡体として下方に吐出する吐出口から前記泡体を吐出させる吐出機構と,を備えるディスペンサーから前記泡体を吐出して泡造形物を作成する方法であって,
前記吐出機構は,前記吐出口と,前記吐出口から吐出された前記泡体を受け取る被吐出体と,の高低差が所定範囲内に調節された状態で前記吐出体に対して前記泡体が吐出された場合に,前記泡体が目的形状に成形されるように構成され,
前記ディスペンサーは,
前記吐出口と前記被吐出体との高低差が前記所定範囲内であるか否かを検出する検出部と,
前記被吐出体と前記吐出口との高低差が前記所定範囲内であることが前記検出部により検出された場合に,前記吐出機構を制御して前記吐出口から前記泡体を吐出させる吐出制御部と,
を更に備え,
前記検出部は,
前記吐出口の下方の空間に向けて光をパルス光として水平に出力する出力部と,
前記出力部から出力された前記光の反射波を検出する反射波検出部と,
を有し,
前記反射波検出部は,受光した光と前記パルス光とが一致しているか否かを判定し,一致している場合に,受光した光を前記反射波として扱い」
と記載されているのを,
「前記液剤を泡体として鉛直下方に吐出する吐出口から前記泡体を吐出させる吐出機構と,を備えるディスペンサーから前記泡体を吐出して泡造形物を作成する方法であって,
前記吐出機構は,前記吐出口と,前記吐出口から吐出された前記泡体を受け取る被吐出体と,の高低差が所定範囲内に調節された状態で前記吐出体に対して前記泡体が吐出された場合に,前記泡体が目的形状に成形されるように構成され,
前記ディスペンサーは,
前記吐出口と前記被吐出体との高低差が前記所定範囲内であるか否かを検出する検出部と,
前記被吐出体と前記吐出口との高低差が前記所定範囲内であることが前記検出部により検出された場合に,前記吐出機構を制御して前記吐出口から前記泡体を吐出させる吐出制御部と,
を更に備え,
前記検出部は,
前記吐出口の下方の空間に向けて光をパルス光として水平に出力する出力部と,
前記出力部から出力された前記光の反射波を検出する反射波検出部と,
を有し,
前記出力部と前記反射波検出部とが互いに横並びに配置されており,
前記反射波検出部は,受光した光と前記パルス光とが一致しているか否かを判定し,一致している場合に,受光した光を前記反射波として扱い」
に訂正する。

2 訂正の目的の適否,新規事項の有無,及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否
(1)訂正事項1について
訂正後の請求項1の「鉛直下方」なる事項は「下方」に包含される下位概念である。
また,「前記吐出機構及び前記吐出口は,
前記吐出対象物である液剤を泡体として前記吐出口から鉛直下方に吐出するように構成されているとともに,
前記被吐出体と前記吐出口との高低差が前記所定範囲内となっている状態で前記被吐出体に対して前記泡体が吐出された場合に,前記泡体が目的形状に成形されるように構成されており,」なる事項の付加は,「吐出対象物」を「泡体」とし,さらに「泡体」が「目的形状に成形される」ものとして,
「吐出機構及び吐出口」を限定するものである。
さらに,「前記出力部と前記反射波検出部とが互いに横並びに配置されており,」なる事項の付加は,「横並び」とすることで「出力部」と「反射波検出部」の配置を限定するものである。
したがって,訂正事項1は請求項1について特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
また,訂正事項1は,本件特許の明細書【0015】,【0020】,【0027】の記載に基づくものであり,請求項1に対し新規事項を追加するものではない。
さらに,訂正事項1は,請求項1において実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更するものではない。
加えて,訂正後の請求項2-7はいずれも,請求項1を直接又は間接的に引用するものであることから,訂正事項1は,請求項2-7に対するそれぞれについて,特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり,新規事項を追加するものではなく,実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更するものではない。

(2)訂正事項2について
訂正事項2は,請求項8について,請求項8を削除するものであるから,特許請求の範囲の減縮を目的とするものであって,新規事項を追加するものではないし,実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更するものではない。

(3)訂正事項3について
訂正事項3は,請求項9について,請求項1についてされた訂正と同様の訂正をするものであることから,上記(1)で示した理由と同様の理由により,特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり,新規事項を追加するものではないし,実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更するものではないと判断される。

3 小括
以上のとおりであるから,訂正事項1ないし3は,いずれも特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる事項を目的とするものであり,かつ,同条第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。
また,訂正前の請求項2ないし8は請求項1を直接又は間接的に引用するものであるから,訂正前の請求項1ないし8は一群の請求項であり,訂正事項1及び2は,それらに対してされたものである。
したがって,結論のとおり,特許請求の範囲を,訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり,訂正後の請求項〔1ないし8〕,9について訂正することを認める。

第3 訂正後の本件発明
上記第2のとおりであるから,本件特許の請求項1ないし7及び9に係る発明(以下「請求項1に係る発明」を「本件発明1」という。以下同様。)は,訂正特許請求の範囲の請求項1ないし7及び9に記載された次の事項により特定されるとおりのものである。
「【請求項1】
吐出対象物を貯留する貯留部と,
前記吐出対象物を鉛直下方に吐出する吐出口から前記吐出対象物を吐出させる吐出機構と,
前記吐出口と,前記吐出口から吐出された前記吐出対象物を受け取る被吐出体と,の高低差が所定範囲内であるか否かを検出する検出部と,
前記吐出機構を制御する吐出制御部と,
を備え,
前記吐出機構及び前記吐出口は,
前記吐出対象物である液剤を泡体として前記吐出口から鉛直方向に吐出するように構成されているとともに,
前記被吐出体と前記吐出口との高低差が前記所定範囲内となっている状態で前記被吐出体に対して前記泡体が吐出された場合に,前記泡体が目的形状に成形されるように構成されており,
前記検出部は,
前記吐出口の下方の空間に向けて光をパルス光として水平に出力する出力部と,
前記出力部から出力された前記光の反射波を検出する反射波検出部と,
を有し,
前記出力部と前記反射波検出部とが互いに横並びに配置されており,
前記反射波検出部は,受光した光と前記パルス光とが一致しているか否かを判定し,一致している場合に,受光した光を前記反射波として扱い,
前記吐出制御部は,前記被吐出体と前記吐出口との高低差が前記所定範囲内であることが前記検出部により検出された場合に,前記吐出機構を制御して前記吐出口から前記吐出対象物を吐出させるディスペンサー。
【請求項2】
前記被吐出体と前記吐出口との高低差が前記所定範囲内であっても,前記出力部と前記被吐出体との水平距離が所定の距離範囲外であるときには,前記反射波検出部が前記反射波を検出しないように,
前記出力部からの前記光の出力と,前記反射波検出部による検出能力と,のうちの少なくともいずれか一方が設定されている請求項1に記載のディスペンサー。
【請求項3】
前記反射波の指向性と,前記出力部から前記吐出口の下方の空間に向かう前記光の指向性と,のうちの少なくとも一方を高める指向性向上部を更に備えている請求項1又は2に記載のディスペンサー。
【請求項4】
前記指向性向上部は,前記反射波の光路上に配置された偏光フィルタを含み,
前記反射波検出部は,前記偏光フィルタを通過した前記反射波を検出する請求項3に記載のディスペンサー。
【請求項5】
前記検出部は,前記被吐出体における複数点の位置をそれぞれ検出するように構成されている請求項1から4のいずれか一項に記載のディスペンサー。
【請求項6】
前記被吐出体における前記複数点には,高さ位置が互いに異なる複数点が含まれる請求項5に記載のディスペンサー。
【請求項7】
前記被吐出体の適正位置を示す標示部を有する請求項1から6のいずれか一項に記載のディスペンサー。
【請求項9】
液剤を貯留する貯留部と,前記液剤を泡体として鉛直下方に吐出する吐出口から前記泡体を吐出させる吐出機構と,を備えるディスペンサーから前記泡体を吐出して泡造形物を作成する方法であって,
前記吐出機構は,前記吐出口と,前記吐出口から吐出された前記泡体を受け取る被吐出体と,の高低差が所定範囲内に調節された状態で前記被吐出体に対して前記泡体が吐出された場合に,前記泡体が目的形状に成形されるように構成され,
前記ディスペンサーは,
前記吐出口と前記被吐出体との高低差が前記所定範囲内であるか否かを検出する検出部と,
前記被吐出体と前記吐出口との高低差が前記所定範囲内であることが前記検出部により検出された場合に,前記吐出機構を制御して前記吐出口から前記泡体を吐出させる吐出制御部と,
を更に備え,
前記検出部は,
前記吐出口の下方の空間に向けて光をパルス光として水平に出力する出力部と,
前記出力部から出力された前記光の反射波を検出する反射波検出部と,
を有し,
前記出力部と前記反射波検出部とが互いに横並びに配置されており,
前記反射波検出部は,受光した光と前記パルス光とが一致しているか否かを判定し,一致している場合に,受光した光を前記反射波として扱い,
当該方法は,前記吐出口と前記被吐出体との高低差が前記所定範囲内となるように前記被吐出体を位置合わせすることにより,前記吐出口から前記泡体を前記被吐出体に吐出させて,前記泡体を前記目的形状の泡造形物に成形する工程を含む泡造形物作成方法。」

第4 特許異議申立書に記載した申立理由について
特許異議申立人は,令和 1年 9月20日提出の特許異議申立書において,次のとおり主張する。
1 特許法第29条第2項について
特許異議申立人は,下記甲第1ないし10号証を証拠方法として提出し,以下のとおり主張する。

(1)請求項1に係る発明は,甲第1号証記載の発明に甲第2ないし4号証に記載された事項を適用することで容易に想到し得るものである。
(2)請求項2に係る発明は,甲第1号証に記載された事項であり,容易に想到し得るものである。
(3)請求項3に係る発明は,甲第1号証記載の発明に甲第2,5ないし6号証に記載された事項を適用することで容易に想到し得るものである。
(4)請求項4に係る発明は,甲第1号証記載の発明に甲第3,7ないし8号証に記載された事項を適用することで容易に想到し得るものである。
(5)請求項5に係る発明は,甲第1号証記載の発明に甲第5号証に記載された事項を適用することで容易に想到し得るものである。
(6)請求項6に係る発明は,甲第1号証記載の発明に甲第9号証に記載された事項を適用することで容易に想到し得るものである。
(7)請求項7に係る発明は,甲第1号証に記載された事項であり,容易に想到し得るものである。
(8)請求項8に係る発明は,甲第1号証記載の発明に甲第10号証に記載された事項を適用することで容易に想到し得るものである。
(9)請求項9に係る発明は,甲第1号証記載の発明に甲第2ないし4号証に記載された事項を適用することで容易に想到し得るものである。

甲第1号証:特開2006-271404号公報(以下,「甲1」のようにいう。)
甲第2号証:特開平7-43465号公報(甲2)
甲第3号証:特開2003-96850号公報(甲3)
甲第4号証:特開昭64-75730号公報(甲4)
甲第5号証:特開2007-291829号公報(甲5)
甲第6号証:特表2002-517002号公報(甲6)
甲第7号証:特開昭61-259189号公報(甲7)
甲第8号証:特公平6-93521号公報(甲8)
甲第9号証:特開2013-164910号公報(甲9)
甲第10号証:特開2010-149060号公報(甲10)

2 特許法第36条第4項第1号について
請求項1及び9に記載の「前記反射波検出部は,受光した光と前記パルス光とが一致しているか否かを判定し,一致している場合に,受光した光を反射波として扱い」の反射波検出部がどのようにして受光した光を反射波として判定しているのか明細書中に当業者が実施可能な程度に記されていない。

3 特許法第36条第6項第2号について
(1)請求項1及び9に記載の「前記反射波検出部は,受光した光と前記パルス光とが一致しているか否かを判定し,一致している場合に,受光した光を前記反射波として扱い」の「一致」が受光した光とパルス光との何が一致した場合なのかが明細書及び図面を参酌しても不明確である。

(2)請求項1及び9に記載の「泡体が目的形状に成形される」の目的形状がどのような形状なのかが明細書及び図面を参酌しても不明確である。

第5 取消理由通知に記載した取消理由について
1 取消理由の概要
当審が令和 1年12月24日付けで特許権者に通知した取消理由の概要は,次のとおりである。
請求項1ないし9に係る発明は,甲1に記載された発明に基いて,当業者が容易に想到することができたものであるから,請求項1ないし9に係る特許は,特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであり,特許法第113条第2号に該当し取り消されるべきものである。

2 甲1について
(1)甲1の記載事項
甲1には以下の事項が記載されている。
ア「【請求項1】
人体の接近を検知する人体検知手段と,前記人体検知手段からの検知信号に基づいて作動するポンプによって供給される水石鹸を先端開口部から吐出する吐出経路とを備えた水石鹸吐出器具において,前記吐出経路を,前記水石鹸の流路となる送液管と,大気中と連通する隙間を設けて前記送液管が内挿された外挿管とからなる二重管構造とし,前記送液管の先端開口部を前記外挿管の先端開口部より上流側に配置したことを特徴とする水石鹸吐出器具。」
イ「【請求項6】
前記水石鹸吐出器具を,カウンタなどの支持体に固定され人体検出手段が設けられた本体部と,前記本体部から略水平方向に突出する前記吐出経路とで構成し,前記外挿管の先端開口部を前記本体部の人体検知手段の検知領域外に配置したことを特徴とする請求項1?5のいずれかに記載の水石鹸吐出器具。」
ウ「【0030】
次に,図1,図2,図10?図12を参照して,水石鹸吐出装置11の使い方について説明する。図10?図12は図1に示す水石鹸吐出器具の使用状態の一例を示す斜視図である。図1に示すように,使用者が洗面器3に向かって手Hを差し出し,吐出経路6の先端開口部6cに掌H1を近づけると,本体部5(図3参照)の正面下部に配置されたセンサ8がそれを検知し,制御部10を介して水石鹸ポンプ20およびエアポンプ13が作動する。これにより,貯留されている水石鹸Sが水石鹸チューブ12を経由して吐出器具1の本体部5の混合室継手32内へ圧送されるとともに,エアポンプ13からエアチューブ14を経由して混合室継手32内へエアが供給される。」
エ「【0033】
一方,図10に示すように,悪意を持った使用者が悪戯などの目的により,吐出器具1の吐出経路6を構成する外挿管6aの先端開口部6c(図1参照)を手Hで塞ぐことがある。ところが,吐出器具1の場合,センサ8は赤外線反射型のセンサであり,その赤外線の投光・受光方向が斜め下方を指向しており,かつ,外挿管6aの先端開口部6cはセンサ8よりも高い場所に位置していることにより,外挿管6aの先端開口部6cをセンサ8の検知領域Gの範囲外にとすることができ,先端開口部6cを塞ぐ位置に手Hがあってもセンサ8はそれを検知することがない。従って,図10に示す状況が発生しても,エアポンプ13および水石鹸ポンプ20は作動せず,ムース状石鹸MS(図1参照)が吐出することもないので,悪戯による被害を回避することができる。」
オ「【図1】


カ「【図2】


キ「【図10】



(2)甲1に記載された発明
甲1には,(1)アないしキの記載事項からみて,以下の発明が記載されていると認められる。
・「人体の接近を検知する人体検知手段と,前記人体検知手段からの検知信号に基づいて制御部を介して作動する水石鹸ポンプ及びエアポンプによって供給される水石鹸と空気との混合物であるムース状石鹸を先端開口部から人体に向けて吐出する吐出経路と,水石鹸を貯留する水石鹸タンクとを備えた水石鹸吐出器具において,
前記吐出経路は,前記水石鹸の流路となる送液管と大気中と連通する隙間を設けて前記送液管が内挿された外挿管とからなる二重管構造であって,前記送液管の先端開口部を前記外挿管の先端開口部より上流側に配置してなり,
前記人体検知手段は,投光・受光方向が斜め下方に指向された赤外線反射型センサであり,
前記水石鹸吐出器具は,支持体に固定され人体検出手段が設けられた本体部と前記本体部から略水平方向に突出する前記吐出経路とで構成され,前記外挿管の先端開口部を前記本体部の人体検知手段の検知領域外に配置してなることで,先端開口部を塞ぐ位置に手などの人体があってもセンサはそれを検知することがないよう構成された水石鹸吐出器具。」(以下「甲1発明」という。)
・「人体の接近を検知する人体検知手段と,前記人体検知手段からの検知信号に基づいて制御部を介して作動する水石鹸ポンプ及びエアポンプによって供給される水石鹸と空気との混合物であるムース状石鹸を先端開口部から人体に向けて吐出する吐出経路と,水石鹸を貯留する水石鹸タンクとを備えた水石鹸吐出器具から前記ムース状石鹸を吐出してムース状の造形物を作成する方法であって,
前記吐出経路は,前記水石鹸の流路となる送液管と大気中と連通する隙間を設けて前記送液管が内挿された外挿管とからなる二重管構造であって,前記送液管の先端開口部を前記外挿管の先端開口部より上流側に配置してなり,
前記人体検知手段は,投光・受光方向が斜め下方に指向された赤外線反射型センサであり,
前記水石鹸吐出器具は,支持体に固定され人体検出手段が設けられた本体部と前記本体部から略水平方向に突出する前記吐出経路とで構成され,前記外挿管の先端開口部を前記本体部の人体検知手段の検知領域外に配置してなることで,先端開口部を塞ぐ位置に手などの人体があってもセンサはそれを検知することがないよう構成されてなる,ムース状の造形物を作成する方法。」(以下「甲1方法発明」という。)

3 当審の判断
(1)本件発明1について(甲1発明との対比,判断)
本件発明1と甲1発明とを対比する。
甲1発明の水石鹸吐出器具は,水石鹸ポンプ及びエアポンプによって供給される水石鹸と空気との混合物であるムース状石鹸を先端開口部から人体に向けて吐出する吐出経路と,水石鹸を貯留する水石鹸タンクとを備えているものであることから,甲1発明の「水石鹸を貯留する水石鹸タンク」,「先端開口部」,「水石鹸吐出器具」は,本件発明1における「吐出対象物を貯留する貯留部」,「吐出口」,「ディスペンサー」にそれぞれ相当し,甲1発明は本件発明1と同様に「吐出対象物を吐出させる吐出機構」及び「吐出制御部」を備える。また,甲1発明で吐出される「ムース状石鹸」は「泡体」であって,被吐出物の上で流れることなく一定の形状を保つものである。
また,甲1発明の人体検出手段は,「投光・受光」を行う赤外線反射型センサであることから,「出力部」と「出力部から出力された光の反射波を検出する反射波検出部」とを備えるものであり,人体を検出して先端開口部より人体に向けてムース状石鹸を吐出するものであるから,「出力部」の光の出力方向はムース状石鹸の吐出時に人体が存在する先端開口部の下方の空間である。
さらに,甲1発明の人体検出手段は,手などの人体(被吐出体)が検知領域外にあるときにこれを検知することがないように構成・配置されているところ,このような構成は,人体検知手段である赤外線反射型センサが,先端開口部(吐出口)と人体(被吐出体)との高低差について所定範囲内であるか否かを検出するものであるといえるし,当該センサの赤外線の出力部(出力部)と人体(被吐出部)との水平距離が所定の距離範囲外であるときに当該人体からの赤外線反射波(反射波)を検出しないようにするものであるともいえる。
そうすると,本件発明1と甲1発明との一致点及び相違点は,それぞれ次のとおりである。
・一致点
「吐出対象物を貯留する貯留部と,
前記吐出対象物を吐出する吐出口から前記吐出対象物を吐出させる吐出機構と,
前記吐出口と前記吐出口から吐出された前記吐出対象物を受け取る被吐出体との高低差が所定範囲内であるか否かを検出する検出部と,
前記吐出機構を制御する吐出制御部と,
を備え,
前記吐出機構及び前記吐出口は,
前記吐出対象物である液剤を泡体として前記吐出口から吐出するように構成されているとともに,
前記被吐出体と前記吐出口との高低差が前記所定範囲内となっている状態で前記被吐出体に対して前記泡体が吐出された場合に,前記泡体が成形されるように構成されており,
前記検出部は,前記吐出口の下方の空間に向けて光を出力する出力部と,前記出力部から出力された前記光の反射波を検出する反射波検出部と,を有し,
前記吐出制御部は,前記被吐出体と前記吐出口との高低差が所定範囲内であることが前記検出部により検出された場合に,前記吐出機構を制御して前記吐出口から前記吐出対象物を吐出させるディスペンサー。」である点
・相違点1-1
光を出力する出力部について,本件発明1は「パルス光」で出力するのに対し,甲1発明はそのような特定を有しない点
・相違点1-2
光を出力する出力部について,本件発明1は光を「水平に出力する出力部」であるのに対し,甲1発明は投光方向が「斜め下方に指向」する点
・相違点1-3
検出部(人体検知手段)を構成する反射波検出部について,本件発明1は「受光した光と(前記)パルス光とが一致しているか否かを判定し,一致している場合に,受光した光を(前記)反射波として扱」うと特定するのに対し,甲1発明はそのような特定を有しない点
・相違点1-4
吐出される泡体(ムース状石鹸)について,本件発明1は「目的形状」に成形されるように構成されていると特定するのに対し,甲1発明はそのような特定を有しない点
・相違点1-5
吐出物を下方に吐出するに際し,本件発明1は「鉛直下方」と特定するのに対し,甲1発明はそのような特定を有しない点
・相違点1-6
検出部(人体検出手段)の光を出力する出力部と光を受け取る反射波検出部との位置関係について,本件発明1は「出力部」と「反射波検出部」とを互いに横並びに配置すると特定するのに対し,甲1発明はそのような特定を有しない点

事案に鑑み,相違点1-2と1-6とをまとめて先に検討する。
甲1発明は,投光方向が「斜め下方に指向」するものであり,上記2(1)エの記載事項によれば,これによって「外挿管6aの先端開口部6cはセンサの検知領域Gの範囲外とすることができ,先端開口部6cを塞ぐ位置に手Hがあってもセンサ8はそれを検知することがない。」なる効果を奏する。また,上記2(1)キの記載事項からはセンサ8の上部側に検知領域G,すなわち赤外線が照射される領域が存在することが見てとれる。
ここで,甲1発明において,投光方向を斜め下方ではなく,より上側に指向させることは,検知領域Gを先端開口部に近づけるものとなり,先端開口部を塞ぐ位置に手があってもセンサがそれを検知しない効果の発揮を妨げるものであり,当業者が積極的にこれをなし得るものであるとは解されない。
また,光を斜め下方に投光し,手によって反射された赤外線を斜め下方から受光する赤外線センサについても,投光する部分と受光する部分とを横並びに配置する理由もない。
さらに,特許異議申立書の証拠方法である甲2ないし10にも,甲1発明において,相違点1-2及び相違点1-6に係る本件発明1の発明特定事項を採用する動機付けとなるような記載はない。
してみると,出願時の技術常識や甲2ないし10を参酌しても,甲1発明において,光を「水平に出力する出力部」とし,さらに「出力部」と「反射波検出部」とを互いに横並びに配置するという技術的事項を採用することは,当業者といえども容易に想到し得たことではない。そして,本件発明1が相違点1-2及び1-6の構成を有することにより,出力部から水平に出力されて手の側面などで反射した光を良好に検出することができ,泡体を目的形状に成形できるという格別顕著な効果を奏すると認めるところ,このような効果は当業者が予測し得たものではない。
したがって,本件発明1は,甲1発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものではない。

(2)本件発明2ないし7について
本件発明2ないし7は,いずれも本件発明1に従属し,本件発明1の構成要件のすべてを含むものであることから,本件発明2ないし7と甲1発明との間には,上記(1)で示した相違点が存在する。そして,このような相違点が想到容易でないといえるのは,上記(1)で検討のとおりであるから,本件発明2ないし7についても同様に甲1発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものではない。

(3)本件発明9について(甲1方法発明との対比,判断)
本件発明9と甲1方法発明とを対比する。
甲1方法発明の人体検出手段の構成・配置についても,上記(1)と同じことが言えるから,本件発明9と甲1方法発明との一致点及び相違点は,それぞれ次のとおりである。
・一致点
「吐出対象物を貯留する貯留部と,前記吐出対象物を下方に吐出する吐出口から前記吐出対象物を吐出させる吐出機構と,を備えるディスペンサーから前記泡体を吐出して泡造形物を形成する方法であって,
前記吐出機構は,前記吐出口と前記吐出口から吐出された前記吐出対象物を受け取る被吐出体との高低差が所定範囲内に調節された状態で前記被吐出体に対して前記泡体が吐出された場合に,前記泡体が成形されるように構成され,
前記ディスペンサーは,
前記吐出口と前記被吐出体との高低差が所定範囲内であるか否かを検出する検出部と,
前記被吐出体と前記吐出口との高低差が所定範囲内であることが前記検出部により検出された場合に,前記吐出機構を制御して前記吐出口から前記泡体を吐出させる吐出制御部と,
を更に備え,
前記検出部は,前記吐出口の下方の空間に向けて光を出力する出力部と,
前記出力部から出力された前記光の反射波を検出する反射波検出部と,
を有し,
当該方法は,前記吐出口と前記被吐出体の高低差が前記所定範囲内となるように前記被吐出体を位置合わせすることにより,前記吐出口から前記泡体吐出させて,前記泡体を泡造形物に成形する工程を含む泡造形物作成方法。」である点
・相違点9-1
光を出力する出力部について,本件発明9は「パルス光」で出力するのに対し,甲1方法発明はそのような特定を有しない点
・相違点9-2
光を出力する出力部について,本件発明9は光を「水平に出力する出力部」であるのに対し,甲1方法発明は投光方向が「斜め下方に指向」する点
・相違点9-3
検出部(人体検知手段)を構成する反射波検出部について,本件発明9は「受光した光と(前記)パルス光とが一致しているか否かを判定し,一致している場合に,受光した光を(前記)反射波として扱」うと特定するのに対し,甲1方法発明はそのような特定を有しない点
・相違点9-4
吐出される泡体(ムース状石鹸)について,本件発明9は「目的形状」に成形されるように構成されていると特定するのに対し,甲1方法発明はそのような特定を有しない点
・相違点9-5
吐出物を下方に吐出するに際し,本件発明9は「鉛直下方」と特定するのに対し,甲1方法発明はそのような特定を有しない点
・相違点9-6
検出部(人体検出手段)の出力部から出力される光の方向及び光を出力する出力部と光を受け取る反射波検出部との位置関係について,本件発明9は光を「水平に出力する出力部」とし,「出力部」と「反射波検出部」とを互いに横並びに配置すると特定するのに対し,甲1方法発明はそのような特定を有しない点

上記相違点を検討するに,相違点9-2及び9-6は相違点1-2及び1-6と実質的に同じものであるから,上記(1)で示した判断と同様の理由によって,本件発明9は,甲1方法発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものではない。

第6 取消理由通知において採用しなかった特許異議申立理由について
1 特許法第36条第4項第1号について
パルス光を用いる反射検出部は,周知慣用の技術に属するものであり(例えば上記甲2の【0077】ないし【0082】,甲3の【0012】ないし【0016】,及び甲4の第2頁左下欄第20行ないし同頁右下欄第13行に記載),このような周知技術に精通した当業者であれば本件特許明細書に記載がなくとも十分に実施可能なものであるから,本件特許の発明の詳細な説明の記載は特許法第36条第4項第1号の要件に適合する。

2 特許法第36条第6項第2号について
(1)パルス波の反射波検出部を備える装置においては,検出される光がパルス光の反射光であることを同定するために出力されるパルス光と検出される光とを同期させる等の手法により,「一致」するものとすることが当然のことと解され(例えば上記甲2の【0081】,甲3の【0015】及び甲4の第2頁右下欄第4行ないし第13行に記載),当業者においてこの点が不明確なものとは解されない。

(2)本件特許明細書の【0020】において,「ここで,目的形状は,例えば,文字,図形または記号などを模した形状とすることができる。このうち図形としては,動物,植物,人間,アニメのキャラクタ,幾何学的な図形などが挙げられる。目的形状の平面形状(平面視における形状)は,例えば,非回転対称形とすることができるが,回転対称形であっても良い。また,目的形状は,平面視非円形であっても良いし,平面視円形であっても良い。平面視円形の形状には,球体,球体を上下方向に押しつぶした形状,円盤形などが含まれる。なお,本実施形態では,目的形状が音符を模した形状(図7)である場合を例示する。」と記載されるように,特定の目的をもって定められる形状がすべて目的形状に該当するものである。

(3)以上のとおり,本件発明1及び9は明確であり,本件特許の特許請求の範囲の記載は,特許法第36条第6項第2号の要件に適合する。

第7 むすび
以上のとおりであるから,取消理由通知に記載した取消理由及び特許異議申立書に記載した特許異議申立理由によっては,本件請求項1ないし7及び9に係る特許を取り消すことはできない。
また,他に本件請求項1ないし7及び9に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
さらに,本件請求項8に係る特許は,訂正により削除された。これにより,特許異議申立人による特許異議の申立てのうち,本件請求項8に係る申立ては,申立ての対象が存在しないものとなったため,特許法第120条の8第1項で準用する同法第135条の規定により却下する。
よって,結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
吐出対象物を貯留する貯留部と、
前記吐出対象物を鉛直下方に吐出する吐出口から前記吐出対象物を吐出させる吐出機構と、
前記吐出口と、前記吐出口から吐出された前記吐出対象物を受け取る被吐出体と、の高低差が所定範囲内であるか否かを検出する検出部と、
前記吐出機構を制御する吐出制御部と、
を備え、
前記吐出機構及び前記吐出口は、
前記吐出対象物である液剤を泡体として前記吐出口から鉛直下方に吐出するように構成されているとともに、
前記被吐出体と前記吐出口との高低差が前記所定範囲内となっている状態で前記被吐出体に対して前記泡体が吐出された場合に、前記泡体が目的形状に成形されるように構成されており、
前記検出部は、
前記吐出口の下方の空間に向けて光をパルス光として水平に出力する出力部と、
前記出力部から出力された前記光の反射波を検出する反射波検出部と、
を有し、
前記出力部と前記反射波検出部とが互いに横並びに配置されており、
前記反射波検出部は、受光した光と前記パルス光とが一致しているか否かを判定し、一致している場合に、受光した光を前記反射波として扱い、
前記吐出制御部は、前記被吐出体と前記吐出口との高低差が前記所定範囲内であることが前記検出部により検出された場合に、前記吐出機構を制御して前記吐出口から前記吐出対象物を吐出させるディスペンサー。
【請求項2】
前記被吐出体と前記吐出口との高低差が前記所定範囲内であっても、前記出力部と前記被吐出体との水平距離が所定の距離範囲外であるときには、前記反射波検出部が前記反射波を検出しないように、
前記出力部からの前記光の出力と、前記反射波検出部による検出能力と、のうちの少なくともいずれか一方が設定されている請求項1に記載のディスペンサー。
【請求項3】
前記反射波の指向性と、前記出力部から前記吐出口の下方の空間に向かう前記光の指向性と、のうちの少なくとも一方を高める指向性向上部を更に備えている請求項1又は2に記載のディスペンサー。
【請求項4】
前記指向性向上部は、前記反射波の光路上に配置された偏光フィルタを含み、
前記反射波検出部は、前記偏光フィルタを通過した前記反射波を検出する請求項3に記載のディスペンサー。
【請求項5】
前記検出部は、前記被吐出体における複数点の位置をそれぞれ検出するように構成されている請求項1から4のいずれか一項に記載のディスペンサー。
【請求項6】
前記被吐出体における前記複数点には、高さ位置が互いに異なる複数点が含まれる請求項5に記載のディスペンサー。
【請求項7】
前記被吐出体の適正位置を示す標示部を有する請求項1から6のいずれか一項に記載のディスペンサー。
【請求項8】(削除)
【請求項9】
液剤を貯留する貯留部と、前記液剤を泡体として鉛直下方に吐出する吐出口から前記泡体を吐出させる吐出機構と、を備えるディスペンサーから前記泡体を吐出して泡造形物を作成する方法であって、
前記吐出機構は、前記吐出口と、前記吐出口から吐出された前記泡体を受け取る被吐出体と、の高低差が所定範囲内に調節された状態で前記被吐出体に対して前記泡体が吐出された場合に、前記泡体が目的形状に成形されるように構成され、
前記ディスペンサーは、
前記吐出口と前記被吐出体との高低差が前記所定範囲内であるか否かを検出する検出部と、
前記被吐出体と前記吐出口との高低差が前記所定範囲内であることが前記検出部により検出された場合に、前記吐出機構を制御して前記吐出口から前記泡体を吐出させる吐出制御部と、
を更に備え、
前記検出部は、
前記吐出口の下方の空間に向けて光をパルス光として水平に出力する出力部と、
前記出力部から出力された前記光の反射波を検出する反射波検出部と、
を有し、
前記出力部と前記反射波検出部とが互いに横並びに配置されており、
前記反射波検出部は、受光した光と前記パルス光とが一致しているか否かを判定し、一致している場合に、受光した光を前記反射波として扱い、
当該方法は、前記吐出口と前記被吐出体との高低差が前記所定範囲内となるように前記被吐出体を位置合わせすることにより、前記吐出口から前記泡体を前記被吐出体に吐出させて、前記泡体を前記目的形状の泡造形物に成形する工程を含む泡造形物作成方法。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2020-06-09 
出願番号 特願2015-130369(P2015-130369)
審決分類 P 1 651・ 536- YAA (B05C)
P 1 651・ 537- YAA (B05C)
P 1 651・ 121- YAA (B05C)
最終処分 維持  
前審関与審査官 横島 隆裕  
特許庁審判長 加藤 友也
特許庁審判官 神田 和輝
須藤 康洋
登録日 2019-03-01 
登録番号 特許第6486222号(P6486222)
権利者 花王株式会社
発明の名称 ディスペンサー  
代理人 右田 俊介  
代理人 日向寺 雅彦  
代理人 右田 俊介  
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