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審決分類 審判 全部申し立て ただし書き1号特許請求の範囲の減縮  G07B
審判 全部申し立て 3項(134条5項)特許請求の範囲の実質的拡張  G07B
審判 全部申し立て ただし書き2号誤記又は誤訳の訂正  G07B
審判 全部申し立て 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備  G07B
審判 全部申し立て ただし書き3号明りょうでない記載の釈明  G07B
審判 全部申し立て 2項進歩性  G07B
審判 全部申し立て (特120条の4,3項)(平成8年1月1日以降)  G07B
管理番号 1372661
異議申立番号 異議2019-700908  
総通号数 257 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2021-05-28 
種別 異議の決定 
異議申立日 2019-11-14 
確定日 2021-01-25 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第6588875号発明「駐車場管理システム」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 
結論 特許第6588875号の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項3について訂正することを認める。 特許第6588875号の請求項1ないし4に係る特許を維持する。 
理由 第1 手続の経緯
特許第6588875号の請求項1?4に係る特許についての出願は、平成28年8月4日に出願され、令和1年9月20日にその特許権の設定登録がされ、同年10月9日に特許掲載公報が発行され、その後の請求項1?4に係る特許に対する特許異議申立の経緯は次のとおりである。

令和1年11月14日 特許異議申立人山田威一郎(以下「申立人A」と
いう。)による特許異議の申立て(以下「申立1」
という。)
同年12月25日 手続補正書(方式)(申立1に対して)
令和2年 3月18日(受付日) 申立人Aによる2回目の特許異議の
申立て(以下「申立2」という。)
同年 4月 2日 手続補正書(方式)(申立1に対して)
同年 4月 2日 手続補正書(方式)(申立2に対して)
同年 4月 6日 特許異議申立人峯岸武司(以下「申立人B」とい
う。)による特許異議の申立て(以下「申立3」
という。)
同年 6月25日付け 取消理由通知
同年 8月26日(受付日) 意見書の提出及び訂正の請求
同年 9月29日付け 申立人A、Bに対し訂正請求があった旨の
通知(特許法第120条の5第5項,ただし、
その指定期間内に申立人A、Bから意見書の提出
はなかった。)

第2 訂正の適否についての判断
1 訂正の内容
令和2年8月26日受付の訂正請求(以下「本件訂正請求」という。) による訂正の内容は、以下のとおりである。なお、下線は訂正箇所を示す。
(1)訂正事項1
特許請求の範囲の請求項3に、
「前記精算部は、精算を終了した車両ナンバーを精算済み車両として前記制御部に通知し」
と記載されているのを、
「前記精算部は、精算を終了した車両ナンバーを精算済み車両として前記記録部に記録し」
に訂正する。

(2)訂正事項2
特許請求の範囲の請求項3に、
「前記制御手段は、前記出庫車両が精算済みでなければ」
と記載されているのを、
「前記制御手段は、前記読取手段が読み取った車両ナンバーと前記記録部に記録された精算済み車両のナンバーとを比較して、前記出庫車両が精算済みでなければ」
に訂正する。

2 訂正の目的の適否、新規事項の有無、及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否
(1)訂正事項1について
訂正事項1は、訂正前の請求項3において、「前記精算部は、精算を終了した車両ナンバーを精算済み車両として前記制御部に通知し」と記載されていたのを、「制御部」との誤記を「記録部」に訂正し、かつ、当該記載と発明の詳細な説明との対応関係を明確にするため、「前記精算部は、精算を終了した車両ナンバーを精算済み車両として前記記録部に記録し」とするものであるから、誤記の訂正、及び明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
また、願書に最初に添付した明細書(以下「本件当初明細書」という。)、及び願書に添付した明細書(以下「本件特許明細書」という。)の段落【0037】(本件当初明細書と本件特許明細書とが同内容の段落。次の段落【0039】も同様。)の「精算部28は、利用者により精算処理が終了すれば(ステップ216)、表示部26に精算終了の案内を表示し、記録部23に精算実績を記録する(ステップ217)。」(下線は当審で付加。以下同様。)と記載されており、そして、同段落【0039】の「制御手段29は、当該出庫車両が精算済みか否かを確認し(ステップ305)、精算済みであれば読取手段22が読み取った車両ナンバーと関連付けて記録部23に記録する(ステップ306)。」との記載からみて、同段落【0037】における「精算実績」は、「車両ナンバー」の情報により管理されていることは、当業者にとって自明のことといえるので、訂正事項1は、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。

(2)訂正事項2について
訂正事項2は、訂正前の請求項3において、「出庫車両が精算済み」であるか否かの判定する手段の特定がなかったのを、「前記読取手段が読み取った車両ナンバーと前記記録部に記録された精算済み車両のナンバーとを比較して」いることにより判定することを特定するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
また、本件特許明細書の段落【0011】に「前記制御手段は、前記読取手段が読み取った車両ナンバーと精算部からの精算車両ナンバーとを比較し」と記載され、同段落【0022】に「読取手段22は、読取車両ナンバーの部分入力画像の類似度を集計し、モデル文字画像との画像適合率を算出し、読取った車両ナンバーを入出庫庫時刻、画像適合率と関連付けて制御手段29に送信する。」と記載され、同段落【0039】に「計測部21は、出庫信号を受信したとき、出庫信号の受信時刻を出庫車両の出庫時刻と決定し(ステップ304)、制御手段29に通知する。制御手段29は、当該出庫車両が精算済みか否かを確認し(ステップ305)、精算済みであれば読取手段22が読み取った車両ナンバーと関連付けて記録部23に記録する(ステップ306)。制御手段29は、当該出庫車両が精算済みでなければ、当該車両を未精算車両と認定し(ステップ307)、車両ナンバー、入出庫時刻、駐車時間、未精算駐車料金を関連付けて記録部23に記録する(ステップ308)。」と記載されていることからみて、訂正事項2は、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。

3 小括
以上のとおりであるから、本件訂正請求による訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第1?3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。
したがって、特許請求の範囲を、訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項3について訂正することを認める。

第3 訂正後の本件発明
本件訂正請求により訂正された請求項1?4に係る発明(以下「本件発明1」?「本件発明4」 という。)は、訂正特許請求の範囲の請求項1?4に記載された次の事項により特定されるとおりのものである。
「【請求項1】
駐車場への車両の入出庫を検知する検知手段と、検知手段が車両の入出庫を検知した信号に基づいて、入出庫車両の車両画像を撮像するカメラと、駐車料金を精算するための精算機と、を備えた駐車場システムであって、
前記精算機は、
前記検知手段による車両の入庫の信号に基づいて入庫時刻を決定し、当該入庫時刻から駐車時間を計測する計測部と、
前記カメラが撮像した車両画像から車両ナンバーを読み取る読取手段と、
前記読取手段が読み取った車両ナンバーとカメラが撮像した車両画像と計測部が決定した入庫時刻とを関連付けて記録する記録部と、
車両ナンバーと入庫時刻を入力するための操作部と前記記録部が記録した車両ナンバー及び車両画像を表示する表示部とを備えたパネル部と、
駐車料金の精算を行うための精算部と、
車両ナンバーに基づいた精算を行うための第1制御部及び入庫時刻に基づいた精算を行うための第2制御部を備え、駐車料金の精算信号を前記精算部に出力する制御手段と、を有し、
前記第1制御部は、
前記操作部に入力された車両ナンバーを前記記録部内の車両ナンバーと比較して、適合率の高い複数の車両ナンバーを選択し、選択した車両ナンバーに対応した複数の車両画像を表示部に表示させ、
選択した車両ナンバーに対応して表示された複数の車両画像から一の車両画像が選択されたとき、当該車両画像及びその車両画像に対応した車両ナンバーを表示部に並列表示させ、当該表示を駐車車両の当否判定に供し、当該判定が正のとき前記精算部に前記精算信号を出力し、前記判定が否のとき前記第2制御部に駆動信号を出力し、
前記第2制御部は、
前記第1制御部からの駆動信号が入力されて入庫時刻が入力されたとき、又は、直接入庫時刻検索が指定されて入庫時刻が入力されたとき、
前記操作部に入力された入庫時刻を前記記録部内の入庫時刻と比較して、入力された入庫時刻に近い複数の入庫時刻を選択し、選択した入庫時刻に対応した複数の車両画像を表示部に表示させ、
選択した入庫時刻に対応して表示された複数の車両画像から一の車両画像が選択されたとき、当該車両画像及びその車両画像に対応した車両ナンバーを表示部に並列表示させ、当該表示を駐車車両の当否判定に供し、当該判定が正のとき前記精算部に前記精算信号を出力し、前記判定が否のとき前記第1制御部に駆動信号を出力することを特徴とする駐車場システム。
【請求項2】
前記制御手段は、前記パネル部及び精算部が前記読取手段に優先して動作するように制御する動作調整部を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の駐車場システム。
【請求項3】
前記計測部は、前記検知手段による車両の出庫の信号に基づいて出庫時刻を決定し、当該出庫時刻において駐車時間の計測を終了し、
前記記録部は、前記読取手段が読み取った車両ナンバーと計測部が決定した出庫時刻とを関連付けて記録し、
前記精算部は、精算を終了した車両ナンバーを精算済み車両として前記記録部に記録し、
前記制御手段は、前記読取手段が読み取った車両ナンバーと前記記録部に記録された精算済み車両のナンバーとを比較して、前記出庫車両が精算済みでなければ、当該車両を未精算車両と認定し、車両ナンバー、入出庫時刻、駐車時間、未精算駐車料金を関連付けて記録部に記録することを特徴とする請求項1に記載の駐車場システム。
【請求項4】
複数の駐車場の精算機と通信可能に接続され、複数の駐車場データを管理する駐車場管理サーバを更に備え、
前記駐車場管理サーバは、複数の駐車場の駐車料金未精算車両の車両ナンバーをそれぞれの駐車場の精算機に送信し、
駐車料金未精算車両が出庫する駐車場の精算機の制御手段は、前記駐車場管理サーバから送信された他の駐車場の未精算駐車料金を追加した駐車料金を表示部に表示することを特徴とする請求項1に記載の駐車場システム。」

第4 取消理由通知に記載した取消理由について
1 取消理由の概要
訂正前の請求項3に係る特許に対して、当審が令和2年6月25日付けで特許権者に通知した取消理由の要旨は、次のとおりである。

理由1:本件特許は、特許請求の範囲の請求項3の記載が下記の点で、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていないので、請求項3に係る特許は取り消すべきものである。
理由2:本件特許は、特許請求の範囲の請求項3の記載が下記の点で、特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていないので、請求項3に係る特許は取り消すべきものである。


請求項3の「前記精算部は、精算を終了した車両ナンバーを精算済み車両として前記制御部に通知し」との記載は明確でないし、発明の詳細な説明の記載とも対応していない。
したがって、請求項3に係る発明は明確でないし、発明の詳細な説明に記載したものでもない。

2 判断
上記「第2」で述べたように、請求項3の上記指摘の記載は、「前記精算部は、精算を終了した車両ナンバーを精算済み車両として前記記録部に記録し」と訂正されたため、請求項3に係る発明は明確であり、発明の詳細な説明に記載したものとなった。
したがって、理由1、2の取消理由はいずれも解消した。

第5 無効理由通知で採用しなかった異議申立理由について
1 申立1について
(1)申立人Aは、請求項1の「選択した車両ナンバーに対応して表示された複数の車両画像から一の車両画像が選択されたとき、当該車両画像及びその車両画像に対応した車両ナンバーを表示部に並列表示させ、当該表示を駐車車両の当否判定に供し、当該判定が正のとき前記精算部に前記精算信号を出力し、前記判定が否のとき前記第2制御部に駆動信号を出力し」という記載における「選択」、「判定」の主体が不明確であり、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしておらず、また、それらを人間が実行するのであれば、同法第29条第1項柱書きに規定する要件を満たしていないので、請求項1?4に係る特許を取り消すべきである旨主張する。
しかしながら、「表示部」に表示された「複数の車両画像から一の車両画像」を「選択」し、「当該車両画像及びその車両画像に対応した車両ナンバーを表示部に並列表示させ」て「判定」をするのであるから、請求項1に特段明示がなくとも、駐車場利用客が行うことは自明のことであって、請求項1の記載は、同法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていないとまではいえない。
また、「選択」や「判定」を駐車場利用者が行っても、請求項1に係る発明が全体として自然法則を利用していることは明らかであるので、請求項1に係る発明は、自然法則を利用したものであって、同法第29条第1項柱書きに規定する要件を満たしていないとはいえない。
請求項1を引用する請求項2?4についても同様である。

(2)申立人Aは、請求項1の「前記第2制御部は、前記第1制御部からの駆動信号が入力されて入庫時刻が入力されたとき、又は、直接入庫時刻検索が指定されて入庫時刻が入力されたとき」という記載における「直接入庫時刻検索」が不明確であり、また、「第2制御部」が作動するのがどのような場合であるのか不明確であり、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていないので、請求項1?4に係る特許を取り消すべきである旨も主張する。
しかしながら、「直接入庫時刻検索」とは、その用語を構成する各言葉の意味や、本件特許明細書の段落【0035】の「直接第2の検索方法である入庫時刻による検索を選択した場合、表示部26には『お客様のおおよその入庫時刻を入力ください』の案内表示が点灯される。」との記載を参酌すれば、その意味するところは、直接に入庫時刻を入力することにより検索を行う態様であることは当業者にとって明らかであるので、不明確であるとはいえず、請求項1の記載は、同法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていないとはいえない。
また、「第2制御部」は、請求項1に記載されるとおり、「前記第1制御部からの駆動信号が入力されて入庫時刻が入力されたとき」又は「直接入庫時刻検索が指定されて入庫時刻が入力されたとき」という選択的に記載された2つの条件の、いずれかが選択された場合に作動するものであることは明らかであり、請求項1の記載は、同法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていないとはいえない。
請求項1を引用する請求項2?4についても同様である。

2 申立2について
申立人Aは、請求項1の「前記操作部に入力された車両ナンバーを前記記録部内の車両ナンバーと比較して、適合率の高い複数の車両ナンバーを選択し」という記載における「適合率」や「適合率が高い」が不明確であり、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていないので、請求項1?4に係る特許を取り消すべきである旨主張する。
しかしながら、「適合率」は「操作部に入力された車両ナンバー」と「記録部内の車両ナンバー」とが類似している度合いを示すことは明らかであり、「適合率の高い複数の車両ナンバーを選択」するということは、記録部内の車両ナンバーのうち、より類似しているものを選択することを示すことも明らかであるから、請求項1の記載は、同法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていないとはいえない。
請求項1を引用する請求項2?4についても同様である。

3 申立3について
(1)申立3の理由
申立人Bは、本件請求項1?4に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであって、本件請求項1?4に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであるから、本件請求項1?4に係る特許を取り消すべきものである旨主張する(なお、甲第○号証は甲○というように略記する。)。


請求項1:甲1、2、あるいは、甲1?6
請求項2:甲1、2、7、あるいは、甲1?7
請求項3:甲1、2、7?9
請求項4:甲1、2、7?9、あるいは、甲1?9

甲1:特開2002-352284号公報
甲2:特開平6-223300号公報
甲3:特開平7-311892号公報
甲4:特開2014-2534号公報
甲5:特開2012-133085号公報
甲6:特開2008-109553号公報
甲7:特開2015-176289号公報
甲8:特許第5046560号公報
甲9:韓国登録特許第10-751498号公報
甲1?9は、いずれも本件の出願前に日本国内又は外国において、頒布された刊行物あるいは電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった文献である。

(2)検討
以下、申立3の理由について検討する。
ア 各甲号証の記載事項等
(ア)甲1
(ア-1)記載事項
甲1には、図面とともに次の事項が記載されている。
(1a)「【請求項1】 入庫室へ入庫される車両の映像を撮るカメラと、このカメラにより撮影された入庫車両の映像を写す画面を有する表示装置と、この表示装置で写し出された入庫車両の映像を選択する車両選択装置とを備え、前記表示装置は、出庫時にこの車両選択装置からの選択指令信号に基づき、選択された入庫車両についての駐車料金を写す画面を有することを特徴とする駐車場における管理装置。」

(1b)「【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態にかかる立体駐車場を図面を参照して説明する。
<図1(a)に示す駐車場の概要>地上1階の入出庫室1には車両2が入出庫口3を通って入出することができる。この入出庫室1の中央室1aでは昇降室4が地上1階から最上階にわたり延びている。地上2階から最上階にわたる昇降室4の両側には駐車室5が並設されている。
【0017】図2に示す入庫駆動装置6及び出庫駆動装置7においては、前記昇降室4で歯状昇降台8が吊下式昇降機構9により昇降可能に設けられ、前記入出庫室1の中央室1aで歯状ターンテーブル10が設けられ、前記各駐車室5で歯状横行台11が設けられている。この入庫駆動装置6においては、入出庫室1でターンテーブル10に載置された車両2が、ターンテーブル10で方向転換された後、ターンテーブル10から昇降台8へ移換され、その後、昇降機構9により所定階へ上昇し、昇降台8から横行台11へ移換され、横行台11とともに駐車室5へ入庫される。この出庫駆動装置7においては、所定階で駐車室5から昇降室4へ横行台11とともに移送された車両2が、横行台11から昇降台8へ移換され、その後、昇降機構9により入出庫室1へ下降し、昇降台8からターンテーブル10へ移換され、ターンテーブル10で方向転換された後、入出庫室1から出庫される。
【0018】<上記駐車場の管理装置>図2に示す車両撮影カメラ12は、前記入出庫室1に複数配設され、この入出庫室1へ入庫される車両2の前側と後側と左側と右側と上側などの映像を撮る。なお、図1(a)では、車両2の前側の映像を撮るカメラ12のみを図示している。
【0019】図1(a)(b)に示す管理盤13は、入出庫口3の外側に設置され、図2に示す中央処理装置14と、この中央処理装置14に接続された車両特定要因認識装置15、車両特定要因指令装置16、表示装置17、車両選択装置18、料金検知装置19及び入庫指令装置20とを含む。前記入庫駆動装置6及び出庫駆動装置7と車両撮影カメラ12もこの中央処理装置14に接続されている。前記中央処理装置14内には車両検索装置21と入出庫駆動制御装置22とが組み込まれている。この管理盤13の表面側には、前記表示装置17の画面23と、前記料金検知装置19の料金口部24(紙幣用口部24a、硬貨用口部24b)と、釣り銭口部25と、領収書発行口部26と、前記入庫指令装置20の指令スイッチ20aと、前記車両検索装置21の画面拡大調節ボタン21aなどが設けられている。前記車両特定要因指令装置16の指令スイッチ16aと、前記車両選択装置18の選択スイッチ18aは、それぞれ、前記表示装置17の画面23(図3参照)でタッチセンサとして表される。」

(1c)「【0020】さて、車両2が入出庫口3の外側に入って待機し、その待機中に入庫許可が出ると、入出庫口3の開閉扉(図示せず)が開く。待機していた車両2は、入出庫口3を通って入出庫室1へ入り、ターンテーブル10に載置される。前記車両撮影カメラ12は、入出庫口3を通って入出庫室1へ入る車両2の映像を各方向から撮る。入出庫室1に入った車両2から降りた運転者等は、入出庫口3の外側へ出て前記管理盤13の入庫指令スイッチ20aを操作する。この入庫指令スイッチ20aからの入庫指令信号に基づき、前記中央処理装置14の駆動制御装置22は、前記入庫駆動装置6に指令して、入出庫室1へ入庫された車両2を入出庫室1から特定の駐車室5へ移送する入庫動作を行わせる。また、前記入出庫口3の開閉扉は閉じる。
【0021】前記車両撮影カメラ12により撮られた入庫車両2の映像は、前記中央処理装置14へ直接送られ、その中央処理装置14で各種画像処理されて前記表示装置17の画面23に写される。前述したように、入庫許可が出てから入庫指令スイッチ20aが操作されるまでの間は、入出庫室1へ入庫された一台の車両2の映像が画面23に写され、駐車場管理人も管理人室でその画面23と同様な画面を見て監視することができる。それ以外の場合には、通常、図3(a)に示す出庫時検索初期画面23aに切り換えられる。
【0022】また、前記車両撮影カメラ12により撮られた入庫車両2の映像は、まず前記車両特定要因認識装置15へ送られる。その映像を基にして、車両特定要因認識装置15は、前記出庫時検索初期画面23aに写される車両特定要因を認識する。認識された車両特定要因は、前記中央処理装置14の車両検索装置21に送られてそこで記憶される。この車両特定要因は、例えば、トヨタ等の文字として記憶されるメーカ名や、カローラ等の文字として記憶される車名や、実際の見本色として記憶される車体色や、セダン、2ドア等の文字または実際の見本形状として記憶される車体形状や、下四桁の数字として記憶される車両ナンバーや、前記入庫指令スイッチ20aが押された時間が記憶される入庫時間などである。
【0023】駐車場に戻った運転者等が前記出庫時検索初期画面23aを見て任意の車両特定要因に該当する前記車両特定要因指令スイッチ16a(タッチセンサ)を押すと、その車両特定要因の詳細が展開された途中検索画面(図示せず)が表示される。その途中検索画面からさらに任意の車両特定要因を車両特定要因指令スイッチ16a(タッチセンサ)により選択する。その後、必要に応じて再び前記出庫時検索初期画面23aに戻って同様な検索を行なう。検索終了信号により、前記車両検索装置21は、この指令スイッチ16aからの車両特定要因指令信号と前記車両特定要因認識装置15からの車両特定要因認識信号とを比較してこの車両特定要因指令信
号に該当する車両特定要因認識信号を判別する。その車両特定要因が前記メーカ名や車名や車体色や車体形状である場合、車両特定要因指令スイッチ16a(タッチセンサ)により実際に選択した車両特定要因に該当するすべての入庫車両2が選択される。その車両特定要因が前記車両ナンバーである場合、下四桁の数字入力域のうち任意の桁の数字入力域に入力した数字を車両特定要因指令スイッチ16a(タッチセンサ)により確定し、確定した入力数字を有する車両ナンバーに該当するすべての入庫車両2が選択される。その車両特定要因が前記入庫時間である場合、前記入庫指令スイッチ20aが押された時間である入庫時間のうち、入力した入庫時間を含む所定範囲にあるものを車両特定要因指令スイッチ16a(タッチセンサ)により確定し、確定した入庫時間に該当するすべての入庫車両2が選択される。
【0024】このようにして順次検索されて入庫車両2が絞られると、例えば図3(b)に示すように、判別された入庫車両2のみを写す途中検索画面23bに変化する。各種の途中検索画面は、前記車両検索装置21の画面拡大調節ボタン21aにより任意に拡大することができる。
【0025】運転者等がこの途中検索画面23bを見て自己の車両2に該当する前記車両選択スイッチ18a(タッチセンサ)を押すと、図3(c)に示すように、この車両選択スイッチ18aからの車両選択信号に基づき、自己の車両2のみと駐車料金表27とを写す最終検索画面23cに変化する。この駐車料金表27には、前記指令スイッチ20aが押された時点である入庫時間から、この車両選択スイッチ18aが押された時点である出庫時間までの駐車時間を基に、前記中央処理装置14が演算した駐車料金が表示される。この最終検索画面23cでは自己の車両2の前側が写されて運転者等の顔が分かる。駐車場管理人は管理人室でその画面23cと同様な画面を見て運転者等の顔を確認することができる。運転者等が、この最終検索画面23cを見て自己の車両2や自己の顔を確認し、前記料金口部24に駐車料金を投入すると、前記料金検知装置19は駐車料金の支払いを判別する。駐車料金が支払われたことをこの料金検知装置19が判別した場合、出庫指令信号を前記中央処理装置14の駆動制御装置22に送る。この駆動制御装置22は、出庫指令信号に基づき、前記出庫駆動装置7に指令して、特定の駐車室5から車両2を入出庫室1へ移送する出庫動作を行わせる。また、前記入出庫口3の開閉扉は開く。運転者は入出庫室1に戻った自己の車両2を運転して出庫する。その後、入出庫口3の開閉扉が閉じ、表示装置17は出庫時検索初期画面23aに切り換えられる。」

(1d)【図1】は次のとおりである。



(1e)【図2】は次のとおりである。


(1f)【図3】は次のとおりである。



(ア-2)甲1発明
上記(ア-1)より、甲1には次の発明(以下「甲1発明」という。)が記載されているものと認める。
「入出庫室1へ入庫される車両2の映像を撮る車両撮影カメラ12と、この車両撮影カメラ12により撮影された入庫車両2の映像を写す画面23を有する表示装置17と、この表示装置17で写し出された入庫車両2の映像を選択する車両選択装置18とを備え、前記表示装置17は、出庫時にこの車両選択装置18からの選択指令信号に基づき、選択された入庫車両2についての駐車料金を写す画面を有する駐車場における管理装置であって、
管理盤13は、入出庫口3の外側に設置され、中央処理装置14と、この中央処理装置14に接続された車両特定要因認識装置15、車両特定要因指令装置16、表示装置17、車両選択装置18、料金検知装置19及び入庫指令装置20とを含み、前記入庫駆動装置6及び出庫駆動装置7と車両撮影カメラ12もこの中央処理装置14に接続され、前記中央処理装置14内には車両検索装置21と入出庫駆動制御装置22とが組み込まれており、
この管理盤13の表面側には、前記表示装置17の画面23と、前記料金検知装置19の料金口部24(紙幣用口部24a、硬貨用口部24b)と、釣り銭口部25と、領収書発行口部26と、前記入庫指令装置20の指令スイッチ20aと、前記車両検索装置21の画面拡大調節ボタン21aなどが設けられており、
車両2が入出庫口3の外側に入って待機し、その待機中に入庫許可が出ると、入出庫口3の開閉扉が開き、待機していた車両2は、入出庫口3を通って入出庫室1へ入り、ターンテーブル10に載置され、前記車両撮影カメラ12は、入出庫口3を通って入出庫室1へ入る車両2の映像を各方向から撮り、入出庫室1に入った車両2から降りた運転者等は、入出庫口3の外側へ出て前記管理盤13の入庫指令スイッチ20aを操作し、
前記車両撮影カメラ12により撮られた入庫車両2の映像は、まず前記車両特定要因認識装置15へ送られ、その映像を基にして、車両特定要因認識装置15は、前記出庫時検索初期画面23aに写される車両特定要因を認識し、認識された車両特定要因は、前記中央処理装置14の車両検索装置21に送られてそこで記憶され、この車両特定要因は、例えば、トヨタ等の文字として記憶されるメーカ名や、カローラ等の文字として記憶される車名や、実際の見本色として記憶される車体色や、セダン、2ドア等の文字または実際の見本形状として記憶される車体形状や、下四桁の数字として記憶される車両ナンバーや、前記入庫指令スイッチ20aが押された時間が記憶される入庫時間などであり、
駐車場に戻った運転者等が前記出庫時検索初期画面23aを見て任意の車両特定要因に該当する前記車両特定要因指令スイッチ16a(タッチセンサ)を押すと、その車両特定要因の詳細が展開された途中検索画面が表示され、その途中検索画面からさらに任意の車両特定要因を車両特定要因指令スイッチ16a(タッチセンサ)により選択し、その後、必要に応じて再び前記出庫時検索初期画面23aに戻って同様な検索を行ない、検索終了信号により、前記車両検索装置21は、この指令スイッチ16aからの車両特定要因指令信号と前記車両特定要因認識装置15からの車両特定要因認識信号とを比較してこの車両特定要因指令信号に該当する車両特定要因認識信号を判別し、その車両特定要因が前記メーカ名や車名や車体色や車体形状である場合、車両特定要因指令スイッチ16a(タッチセンサ)により実際に選択した車両特定要因に該当するすべての入庫車両2が選択され、その車両特定要因が前記車両ナンバーである場合、下四桁の数字入力域のうち任意の桁の数字入力域に入力した数字を車両特定要因指令スイッチ16a(タッチセンサ)により確定し、確定した入力数字を有する車両ナンバーに該当するすべての入庫車両2が選択され、その車両特定要因が前記入庫時間である場合、前記入庫指令スイッチ20aが押された時間である入庫時間のうち、入力した入庫時間を含む所定範囲にあるものを車両特定要因指令スイッチ16a(タッチセンサ)により確定し、確定した入庫時間に該当するすべての入庫車両2が選択され、
このようにして順次検索されて入庫車両2が絞られると、判別された入庫車両2のみを写す途中検索画面23bに変化し、
運転者等がこの途中検索画面23bを見て自己の車両2に該当する前記車両選択スイッチ18a(タッチセンサ)を押すと、この車両選択スイッチ18aからの車両選択信号に基づき、自己の車両2のみと駐車料金表27とを写す最終検索画面23cに変化し、この駐車料金表27には、前記指令スイッチ20aが押された時点である入庫時間から、この車両選択スイッチ18aが押された時点である出庫時間までの駐車時間を基に、前記中央処理装置14が演算した駐車料金が表示される、
駐車場における管理装置。」

(イ)甲2
(イ-1)記載事項
甲2には、図面とともに次の事項が記載されている。
(2a)「【0007】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成するため、本発明にかかる駐車管理システムにあっては、図1にその全体的な構成を概略的に示す如く、入庫車両における外観形状の撮像手段10と、入庫車両に関する特徴、例えば車種、色の様な車両特有の特徴をはじめ、入庫時における停止位置の様な付随した特徴の登録手段12と、上記した撮像手段10と特徴登録手段12を介して個別に入力された外観形状データ14と特徴データ16とを互いに関連づけて記憶するデータ記憶手段18と、該データ記憶手段18に格納された特徴データ16を検索用キーワードとして必要な外観形状データ14および停止位置情報を含む特徴データ16を検知可能とする検索手段20と、該検索手段20で検知した格納位置のデータに対応した表示を可能とする表示手段22とを備えている。」

(2b)「【0009】
【作用】上記した構成により、駐車場へ入庫する車両があると、撮像手段14によりその外観形状を撮影する。それと同時に、特徴登録手段12により手動または自動的に、車番、車種、入庫時間や停止位置等の入庫車両を特定する各種の特徴を入力する。このようにして入力された外観形状データ14と特徴データ16とは、互いに関連付けた状態でデータ記憶手段18に格納される。
【0010】一方、運転者が駐車中の車両を引き取りに来た場合、予め検索手段20に設定してある検索用キーワードを用い、データ記憶手段18に格納してある該当の外観形状データ14と特徴データ16の格納位置を探す。格納位置が見つかると、その格納位置のデータを表示手段22上に映像として表示することにより、入庫車両が確認されるので、同時に示される停止位置情報から停止位置を特定するのである。
【0011】
【発明の効果】上記の如く、入庫車両の外観形状データ14と特徴データ16とを入庫車両に対して1台ずつ作成して予め記憶しておくとともに、特徴データ16を検索用のキーワードとして該当する特徴データと外観形状データ14を検索し、映像として表示可能としたので、停止位置を特定する駐車券を紛失した場合にあっても、ナンバープレートの車番を知ることなく、車両や入庫情報に関する曖昧な記憶だけで、駐車スペースに駐車中の多数台の車両中から、特定車両の駐車位置を迅速に探すことができる。」(合議体注:段落【0009】の「撮像手段14」は「撮像手段10」の誤記と認める。)

(2c)「【0022】モニタ62は、CRTや液晶表示板の様な所定の画像表示手段を備えるとともに、図6の如く、表示画面63の全体に亘って特徴データ16の入力項目を表示したり、制御装置本体58を介してデータ記憶装置50から送られる外観形状データ14と特徴データ16とを、図7で例示する様に同一の表示画面63上に合成して表示可能とするものである。更に表示画面63上に密着してタッチパネル84が配設され、該タッチパネル84に対応させて設定したタッチスイッチ86に対する指先による入力動作で、画面送りの様な特定の指示がキーボード60を介することなく表示画面63上で直接的に行える様にしている。」

(2d)「【0031】かかる工程は、駐車場32の管理者が図4のキーボードを用いて手動で、あるいは自動的に、車両の駐車位置を特定するケージ番号、あるいは車番、メーカー名などの各種の特徴データ16の入力を行うものであって、表示画面63上でその内容が確認されると、ステップ109で上記した外観形状データ14と関連づけて両者の情報は記憶装置50内に格納処理される。なお、入力される特徴データ16は、項目数が多いほど検索時における車両の特定が容易になるが、処理すべき車両の数などを勘案の上、必要なデータが適宜選択して入力される。」

(2e)【図1】は次のとおりである。



(2f)【図7】は次のとおりである。




(イ-2)認定事項
(2g)【図7】より、「特徴データ16」には「車番」が含まれることが看取できる。

(ウ)甲3
(ウ-1)記載事項
甲3には、図面とともに次の事項が記載されている。
(3a)「【0089】図21,22に示されるように、第1の組のレーザビームセンサ115で車両cが検出される第1の検出点では、図22(A)に示されるように車両cのナンバープレートがカメラ6の撮像領域に入り、第2の組のレーザビームセンサ116で車両cが検出される第2の検出点では、図22(B)に示されるように車両cのナンバープレートおよび運転者がカメラ6の撮像領域に入るように構成されている。」

(3b)【図22】は次のとおりである。


(エ)甲4
(エ-1)記載事項
甲4には、図面とともに次の事項が記載されている。
(4a)「【0022】
たとえば、映像処理部21は、前方カメラ13から取り込んだ撮影画像から車両のナンバープレート画像を抽出する。また、映像処理部21は、前方カメラ13の撮影画像から車両の正面画像、側方カメラ14の撮影画像から車両の側面画像、斜方カメラ15から撮影画像の車両の斜画像を抽出する機能、車両の正面画像、車両の側面画像および車両の斜画像を用いて画像データベースに対して画像検索するための画像(たとえば、シルエット画像)を生成する。なお、ナンバープレート画像の抽出方法、及び、画像検索用の画像(シルエット画像)の生成方法は、特定の方法に限定されるものではない。
演算処理部22は、映像処理部21から取得したナンバープレート画像からナンバープレート情報を読み取る機能、各シルエット画像から通過車両の特徴量を抽出する機能及びあらかじめデータ蓄積部24に格納されている車両画像及び通過車両の各シルエット画像を比較することで通過車両の車種を判別する機能などを有する。演算処理部22は、たとえば、CPUなどのプロセッサが、RAMなどのワーキングメモリを使用して、ROMなどの不揮発性メモリに記憶したプログラムを実行することにより各種の処理機能を実現する処理ユニットである。」

(4b)「【0028】
図3に示す例では、車両登録情報は、ナンバープレート情報、車長、車高、車幅、タイヤ間距離、軸間距離、タイヤパターン、けん引パターン、車種、メーカ及び車名などを含む情報である。ナンバープレート情報は、車両に取り付けられているナンバープレートに記載されている情報である。車長は、車両の縦方向の長さである。車高は、車両の高さである。車幅は、車両の横方向の長さである。タイヤ間距離は、左右のタイヤ間の距離である。軸間距離は、前後のタイヤの軸間の距離である。タイヤパターンは、1つの車軸に取り付けられるタイヤの数である。けん引パターンは、けん引の構造を有する車両(或いはけん引車の登録がある車両)であるか否かを示す情報である。車種は、通行料金の基準となる車両の区分情報である。メーカは、車両を製造した会社名などを示す情報である。車名は、車両の登録上の型式などを示す情報である。」

(4c)【図2】は次のとおりである。

(4d)【図3】は次のとおりである。

(オ)甲5
(オ-1)記載事項
甲5には、図面とともに次の事項が記載されている。
(5a)「【0087】
そこで、本実施の形態では、全体表示モードにおいて、表示制御部53が、表示対象画像としてのパノラマ画像の全体を、入出力パネル18の(表示部17の)表示画面に表示し、さらに、その表示対象画像の一部である一部画像を拡大した、表示画面より小さいサイズの一部拡大画像を、一部画像が表示されている位置に、全体が表示されている表示対象画像に重畳して表示する表示制御を行い、これにより、ユーザが、表示対象画像であるパノラマ画像の全体と細部との両方を、同時に確認することができるようになっている。
【0088】
[全体表示モードの表示例]
【0089】
図4は、全体表示モードでのパノラマ画像の表示の表示例を示す図である。
【0090】
図4Aは、ユーザの指が、入出力パネル18にタッチしていない状態での、入出力パネル18の(表示部17の)表示画面の表示例を示す図である。
【0091】
ユーザの指が、入出力パネル18にタッチしていない状態では、表示制御部53は、表示対象画像としての、例えば、横長のパノラマ画像の長手方向である横のサイズが、表示画面の横のサイズに一致するように、パノラマ画像のサイズを調整し、パノラマ画像の全体を表示する。
【0092】
ここで、図4Aのように、パノラマ画像の全体を表示することを、全体表示ともいう。
【0093】
図4B及び図4Cは、ユーザの指が、入出力パネル18にタッチしている状態での、入出力パネル18の表示画面の表示例を示す図である。
【0094】
図4Bでは、ユーザの指が、入出力パネル18の表示画面の横方向のほぼ中央の位置にタッチしている。
【0095】
この場合、表示制御部53は、図4Aの場合と同様に、パノラマ画像の全体表示を行う。
【0096】
さらに、拡大画像生成部52は、全体表示がされているパノラマ画像の、ユーザの指がタッチしている点を中心とする、横方向(パノラマ画像の長手方向)の所定の範囲の画像を、拡大の対象とする一部画像として、その一部画像を表示画面より小さいサイズに拡大し、その結果得られる一部拡大画像を、表示制御部53に供給する。
【0097】
表示制御部53は、拡大画像生成部52から供給される一部拡大画像を、表示画面の、ユーザの指がタッチしている位置、すなわち、一部画像が表示されている位置に、全体表示がされているパノラマ画像に重畳して表示する。」

(5b)【図4】は次のとおりである。


(カ)甲6
(カ-1)記載事項
甲6には、図面とともに次の事項が記載されている。
(6a)「【0050】
<<第1実施例>>
まず、第1実施例について説明する。今、記録媒体16に記録されている複数の画像の内の、5枚の画像(撮影画像)に着目し、この5枚の画像をサムネイル画像再生モードにおいて表示部15に一覧表示(並べて表示する)する場合を考える。制御部13は、一覧表示されるべき画像(今の例の場合、上記5枚の画像)を、記録媒体16に記録されている複数の画像の中から選択する。サムネイル画像再生モードにおいて一覧表示されるべき各画像を、特に、表示対象画像と呼ぶ。表示対象画像を、並列表示対象画像又は一覧表示対象画像と読み替えることもできる。
【0051】
図3は、この5枚の表示対象画像W_(1)、W_(2)、W_(3)、W_(4)及びW_(5)を示している。表示対象画像W_(1)、W_(2)及びW_(3)には、夫々、被写体としての人物の顔が1つだけ含まれている(描写されている)。表示対象画像W_(4)及びW_(5)には、人物の顔が含まれていない。尚、図3及び顔の図示を含む後述の各図において、図示の煩雑化防止のため、顔以外の人体の構成要素(胴体や手足など)の図示を省略している。
【0052】
顔検出部14は、各表示対象画像の中から顔を検出する。制御部13は、顔が検出された表示対象画像に対して、顔の大きさに応じた顔サイズ評価値を算出する。今の例の場合、表示対象画像W_(1)、W_(2)及びW_(3)の夫々に対しては顔サイズ評価値が算出されるが、表示対象画像W_(4)及びW_(5)に対しては顔サイズ評価値は算出されない。尚、本明細書において、特に断りなき限り、「顔の大きさ」とは、「実空間における顔の大きさ」ではなく、「画像上における顔の大きさ」を意味するものとする。
【0053】
顔サイズ評価値は、検出された顔の大きさに概ね比例する値として算出される。即ち例えば、顔サイズ評価値は、画像上における、検出された顔の面積或いは顔を構成する画素数で表され、検出された顔の大きさの増大に伴って増大する。表示対象画像W_(1)、W_(2)及びW_(3)について算出された各顔サイズ評価値を、夫々、S_(W1)、S_(W2)及びS_(W3)にて表記する。
図3に示す如く、表示対象画像W_(1)における顔の大きさよりも表示対象画像W_(2)におけるそれの方が大きく、且つ、表示対象画像W_(2)における顔の大きさよりも表示対象画像W_(3)におけるそれの方が大きい場合、S_(W1)<S_(W2)<S_(W3)、が成立する。
【0054】
制御部13は、顔サイズ評価値ごとに、顔サイズ評価値を予め定められた第1閾値S_(TH1)と比較する。そして、顔サイズ評価値が第1閾値S_(TH1)よりも小さい場合は、その顔サイズ評価値に対応する表示対象画像の表示サイズを拡大表示サイズとする一方、顔サイズ評価値が第1閾値S_(TH1)よりも大きい場合は、その顔サイズ評価値に対応する表示対象画像の表示サイズを基準表示サイズとする。ここにおける表示サイズとは、サムネイル画像再生モードにおける表示画面上の表示サイズである。また、拡大表示サイズは、基準表示サイズよりも大きい。
【0055】
今、S_(W1)<S_(W2)<S_(TH1)<S_(W3)、が成立するものとする。そうすると、表示対象画像W_(1)及びW_(2)についての表示サイズは拡大表示サイズとなり、表示対象画像W_(3)についての表示サイズは基準表示サイズとなる。また、顔が含まれない表示対象画像W_(4)及びW_(5)についての表示サイズは基準表示サイズとされる。
【0056】
図4は、サムネイル画像再生モードにおいて、表示対象画像W_(1)?W_(5)を一覧表示した場合における表示画面の様子を示している。図4において、符号50は、表示部15の表示画面を表している。より具体的には、符号50が付された四角枠は、表示部15の表示画面における全表示領域を表している。図4に示す如く、表示対象画像W_(1)?W_(5)が表示画面上に並べて同時表示されるが、表示対象画像W_(3)?W_(5)についての表示サイズは基準表示サイズとされ、表示対象画像W_(1)及びW_(2)についての表示サイズは基準画像サイズよりも大きい拡大表示サイズとされる。即ち、表示画面上において、表示対象画像W_(1)及びW_(2)の夫々は、表示対象画像W_(3)?W_(5)の夫々よりも大きく表示される。
【0057】
サムネイル画像再生モードでは、複数の画像を一覧表示するため、各画像の表示サイズが比較的小さくなって人物の確認が困難になることが多い。これを考慮して、第1実施例では、顔が比較的小さい場合に、その顔に対応する表示対象画像の表示サイズを比較的大きくする。これにより、人物の確認が容易となる。また、特許文献1に記載の手法のように表示対象画像と表示対象画像の一部画像とが択一的に表示される訳ではないため、画像の内容把握が容易である。また、これらを実現するために、ユーザに追加的操作を強いることもない。」

(6b)【図3】は次のとおりである。


(6c)【図4】は次のとおりである。


(キ)甲7
(キ-1)記載事項
甲7には、図面とともに次の事項が記載されている。
(7a)「【0033】
[プログラム、記録媒体]
上述の各種の処理は、記載に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されてもよい。その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能であることはいうまでもない。」

(ク)甲8
(クー1)記載事項
甲8には、図面とともに次の事項が記載されている。
(8a)「【0029】
ステップ908で、入庫車両が新規でない場合、中央管理装置11の処理は、駐車料金の未払い状況を調べる。まず、ステップ911において、過去にトラブル時の未払いがあるかどうかをトラブル時出庫データベース70で参照する。存在する場合、ステップ912からステップ913へ進み、中央管理装置11は過去にトラブル時による未払いがあることを現場制御装置14へ送信する。現場制御装置14は、中央管理装置11からの送信に基づき、例えば精算器から利用者に過去に未払いがあり今回の精算時に加算されることを案内することができる。
【0030】
その後、処理は、ステップ914へ進み、不正出庫車データベース60を参照して、過去に不正に未払いのまま出庫した事実があるかどうかを検索する。ステップ915で、不正出庫が存在すると判断されると、処理はステップ916へ移り、警告表示が示され、駐車場管理者に注意を促すとともに、ステップ917で現場制御装置14へも送信され、利用状況データベース80に入庫が登録される。不正出庫の頻度の高い車両が入庫した場合は、現場責任者が利用者に注意を促すとともに、過去の駐車料金の精算を行なうよう求めることができる。」

(8b)「【0033】
ステップ1001で出庫車両が契約車両でない場合、ステップ1004において、利用車の出庫が機器不良による出庫である場合、トラブル時の未払い出庫と判断し、ステップ1005でトラブル時出庫データベース70に、出庫車両の車両ナンバー、出庫時間および未納料金が記録される。この未納料金は、同じ車両が本駐車場システムで運営されるいずれかの駐車場に再度利用した際に請求される。トラブル時出庫データベース70へトラブル時出庫データが記録されると、処理は、ステップ1003へ進み、利用状況データベース80の出庫状態欄に『トラブル出庫』83が記録され、機器不良により駐車料金を支払えなかった車両に対する出庫時の処理は終了する。
【0034】
ステップ1006において未払いのまま出庫した車両(不正出庫)と判断すると、ステップ1007へ進む。ステップ1007で未払い出庫データベース60に、出庫車両の車両ナンバー、出庫時間および未納料金が記録される。この未納料金は、同じ車両が本駐車場システムで運営されるいずれかの駐車場に再度利用した際に請求される。未払い出庫データベース60へ未払い出庫データが記録されると、処理は、ステップ1008へ進み、警報表示を行なう。この警報表示は、例えば駐車場管理者への注意を喚起するために行なわれてもよく、また現場管理者が不正出庫車に未払いである旨の通知を行なってもよい。未払いのまま出庫した事実を残すため、ステップ1009において現場制御装置14に記録されている画像情報を中央管理装置11へ送り、その画像情報を未払い出庫データベース60と関連付けて所定の記憶領域に格納する。以上の処理が完了すると、ステップ1003で利用状況データベース80の出庫状態欄に『未払い出庫』84が記録され、未払いのまま出庫した車両に対する処理は終了する。」

(8c)【図1】は次のとおりである。


(8d)【図6】は次のとおりである。


(8e)【図7】は次のとおりである。


(8f)【図8】は次のとおりである。

(8g)【図9】は次のとおりである。


(8h)【図10】は次のとおりである。


(ケ)甲9
(ケ-1)記載事項
甲9には、図面とともに次の事項が記載されている。なお、併記した訳文は申立人Bが提出したものを一部修正の上採用した(「未定酸」を「未精算」、「蝕合」を「集合」とした。)。
(9a)

(8頁27?33行)

〔訳文〕
「使用者は車両(200)を出車の時に無人料金精算機(150)を通じて駐車料金を精算することができる。使用者が車両(200)が無人料金精算機(150)に駐車された駐車面(110)番号を入力すると(S60段階:Yes)、無人料金精算機(150)は該当の車両(200)の入車時間及び現在時間から計算された駐車料金を表示する(S70段階)。 また、無人料金精算機(150)は該当の車両(200)のS20段階及びS40段階で得た撮影された映像、認識された番号、入車時間などをさらに表示することができる。また、該当の車両(200)が統合管理サーバー(180)から伝送された駐車料金未納車両に該当する場合、無人料金精算機(150)は統合管理サーバー(180)から伝送された未納駐車料金をさらに表示することができる。 使用者は無人料金精算機(150)に表示された駐車料金などを確認して現金、クレジットカード、現金カードなどを利用して駐車料金を精算することができる(S80段階)。」

(9b)

(9頁1?9行)

〔訳文〕
「そして、車両(200)の出車時間、出車の時映像、車両番号及び駐車料金精算可否が駐車場データベースサーバー(170)に保存される(S120段階)。 使用者が駐車料金を精算しないで車両(200)を出車した場合にも、車両(200)の入車及び出車時間、入車及び出車の時映像、未精算された料金などの記録に根拠して駐車料金未精算使用者に駐車料金を後に請求するのが可能である。

駐車場データベースサーバー(170)に保存された入車及び出車の時の時間、映像、車両番号、そして出車の時駐車料金精算可否は統合管理サーバー(180)に伝送されうる。統合管理サーバー(180)は各駐車場で伝送された情報を集合して管理して、駐車料金未納された車両の情報を各駐車場の駐車場データベースサーバー(170)で転送する。 このような駐車場データベースサーバー(170)と統合管理サーバー(180)の通信はリアルタイムで、一定時間間隔でまたは統合管理サーバー(180)からの指示がある時に成り立つことができる。」

(9c)図面1は次のとおりである。


(9d)図面2は次のとおりである。

(9e)図面3は次のとおりである。


イ 対比・判断
イ-1 本件発明1について
(ア)対比
本件発明1と甲1発明とを対比する。
a 後者の「入出庫室1」は前者の「駐車場」に相当し、以下同様に、「車両2」は「車両」に、「車両撮影カメラ12」は「カメラ」に、「映像」は「車両画像」に、「入庫時間」は「入庫時刻」に、「車両ナンバー」は「車両ナンバー」に、それぞれ相当する。
また、後者の「管理盤13」は、「中央処理装置14と、この中央処理装置14に接続された車両特定要因認識装置15、車両特定要因指令装置16、表示装置17、車両選択装置18、料金検知装置19及び入庫指令装置20とを含み、前記入庫駆動装置6及び出庫駆動装置7と車両撮影カメラ12もこの中央処理装置14に接続され、前記中央処理装置14内には車両検索装置21と入出庫駆動制御装置22とが組み込まれて」いるものであり、その「表示装置17」に「駐車料金表27には、前記指令スイッチ20aが押された時点である入庫時間から、この車両選択スイッチ18aが押された時点である出庫時間までの駐車時間を基に、前記中央処理装置14が演算した駐車料金が表示される」ものであり、「料金検知装置19の料金口部24(紙幣用口部24a、硬貨用口部24b)と、釣り銭口部25と、領収書発行口部26」を有するものであるから、前者の「精算機」に相当する。
そして、後者の「車両特定要因指令スイッチ16a(タッチセンサ)」及び「数字入力域」は、前者の「操作部」に相当し、同様に、「画面23」は、「表示部」に相当する。また、後者の「画面23」は、「タッチセンサ」である「車両特定要因指令スイッチ16a」を有するものであり、パネルであることも明らかであるから、前者の「パネル部」にも相当する。
さらに、後者の「駐車場における管理装置」はシステムを構成することは明らかであるから、前者の「駐車場システム」に相当する。

b 後者の「車両2が入出庫口3の外側に入って待機し、その待機中に入庫許可が出ると」という事項について、「入庫許可」は何がどのように許可しているのか特定がない。
そうすると、上記aも踏まえると、後者の
「入出庫室1へ入庫される車両2の映像を撮る車両撮影カメラ12と、この車両撮影カメラ12により撮影された入庫車両2の映像を写す画面23を有する表示装置17と、この表示装置17で写し出された入庫車両2の映像を選択する車両選択装置18とを備え、前記表示装置17は、出庫時にこの車両選択装置18からの選択指令信号に基づき、選択された入庫車両2についての駐車料金を写す画面を有する駐車場における管理装置であって」、
「車両2が入出庫口3の外側に入って待機し、その待機中に入庫許可が出ると、入出庫口3の開閉扉が開き、待機していた車両2は、入出庫口3を通って入出庫室1へ入り、ターンテーブル10に載置され、前記車両撮影カメラ12は、入出庫口3を通って入出庫室1へ入る車両2の映像を各方向から撮り、入出庫室1に入った車両2から降りた運転者等は、入出庫口3の外側へ出て前記管理盤13の入庫指令スイッチ20aを操作し」
ていることと、前者の
「駐車場への車両の入出庫を検知する検知手段と、検知手段が車両の入出庫を検知した信号に基づいて、入出庫車両の車両画像を撮像するカメラと、駐車料金を精算するための精算機と、を備えた駐車場システム」
とは、
「入庫車両の車両画像を撮像するカメラと、駐車料金を精算するための精算機と、を備えた駐車場システム」
であることにおいて共通するといえる。

c 後者の「管理盤13」は、「この駐車料金表27には、前記指令スイッチ20aが押された時点である入庫時間から、この車両選択スイッチ18aが押された時点である出庫時間までの駐車時間を基に、前記中央処理装置14が演算した駐車料金が表示され」るという事項を有するものであり、「管理盤13」は駐車時間を計測する計測部に相当する事項を有していることは技術的に明らかである。
そうすると、「管理盤13」は、「この駐車料金表27には、前記指令スイッチ20aが押された時点である入庫時間から、この車両選択スイッチ18aが押された時点である出庫時間までの駐車時間を基に、前記中央処理装置14が演算した駐車料金が表示され」るという事項を有することと、前者の「前記精算機は、前記検知手段による車両の入庫の信号に基づいて入庫時刻を決定し、当該入庫時刻から駐車時間を計測する計測部と、」「を有し」ていることとは、「前記精算機は、入庫時刻から駐車時間を計測する計測部と、」「を有し」ているということにおいて共通するといえる。

d 前者の「精算部」は、具体的には「精算部28は、駐車場利用者が駐車料金を精算するためのものであり、利用者が支払う駐車料金の入金処理、釣銭の出金処理するための入出金処理装置を備え、また、プリペイカード、携帯電話等の電子マネーによる決済を行うための電子決済装置を備えている。精算部28は、制御手段29から精算信号が入力されることにより、計測部21が計測した駐車時間、記録部23に記録された車両分類別料金単価及び未精算実績に基づいて車料金を計算する。精算部28は、計算した駐車料金を表示部26に表示して駐車場利用者の駐車料金の支払いを受ける。」(本件特許明細書段落【0026】)というものであることを踏まえると、後者の「駐車料金」を「演算」する「中央処理装置14」と「料金検知装置19」は、前者の「駐車料金を精算するための精算部」に相当するといえる。
また、「車両特定要因」は、「例えば、トヨタ等の文字として記憶されるメーカ名や、カローラ等の文字として記憶される車名や、実際の見本色として記憶される車体色や、セダン、2ドア等の文字または実際の見本形状として記憶される車体形状や、下四桁の数字として記憶される車両ナンバーや、前記入庫指令スイッチ20aが押された時間が記憶される入庫時間などであ」ることを踏まえると、後者の「前記車両撮影カメラ12により撮られた入庫車両2の映像は、まず前記車両特定要因認識装置15へ送られ、その映像を基にして、」「前記出庫時検索初期画面23aに写される車両特定要因を認識」する「車両特定要因認識装置15」は、前者の「前記カメラが撮像した車両画像から車両ナンバーを読み取る読取手段」に相当するといえる。
そして、後者の「中央処理装置14の車両検索装置21」は、「認識された車両特定要因」を「記憶」するものであるから、前者の「記録部」に相当するといえ、さらに、当該「中央処理装置14の車両検索装置21」が記憶する「車両特定要因」は、上述したとおりのものであって、入庫時間と、車両ナンバー等の車両特定要因とが関連付けられていないと精算ができないことから、前者の「前記読取手段が読み取った車両ナンバーとカメラが撮像した車両画像と計測部が決定した入庫時刻とを関連付けて記録する」ことに相当する事項を有しているのは技術的に明らかといえる。

e 後者の「その車両特定要因が前記車両ナンバーである場合、下四桁の数字入力域のうち任意の桁」を「入力」する「数字入力域」及び「その車両特定要因が前記車両ナンバーである場合、下四桁の数字入力域のうち任意の桁」を「入力」する「数字入力域」は、上記aも踏まえると、前者の「車両ナンバー」「を入力するための操作部」に相当するといえる。
また、後者の「このようにして順次検索されて入庫車両2が絞られると、判別された入庫車両2のみを写す」よう「変化」した「途中検索画面23b」は、「画面23」にあるものであるから、上記aも踏まえると、前者の「前記記録部が記録した車両ナンバー及び車両画像を表示する表示部とを備えたパネル部」に相当するといえる。

f 後者の「その車両特定要因が前記車両ナンバーである場合、下四桁の数字入力域のうち任意の桁の数字入力域に入力した数字を車両特定要因指令スイッチ16a(タッチセンサ)により確定し、確定した入力数字を有する車両ナンバーに該当するすべての入庫車両2が選択され」る制御を行うときの「中央処理装置14内」の「車両検索装置21」は、前者の「車両ナンバーに基づいた精算を行うための第1制御部」にも相当し、同様に、「その車両特定要因が前記入庫時間である場合、前記入庫指令スイッチ20aが押された時間である入庫時間のうち、入力した入庫時間を含む所定範囲にあるものを車両特定要因指令スイッチ16a(タッチセンサ)により確定し、確定した入庫時間に該当するすべての入庫車両2が選択され」る制御を行うときの中央処理装置14内」の「車両検索装置21」は、「入庫時刻に基づいた精算を行うための第2制御部」にも相当するといえる。
また、後者の「中央処理装置14」は、「表示装置17の画面23」の「自己の車両2のみと駐車料金表27とを写す最終検索画面23c」の「駐車料金表27」に、「前記指令スイッチ20aが押された時点である入庫時間から、この車両選択スイッチ18aが押された時点である出庫時間までの駐車時間を基に、前記中央処理装置14が演算した駐車料金が表示される」ことをするものであるから、上記dも踏まえると、前者の「駐車料金の精算信号を前記精算部に出力する制御手段」に相当するといえる。

g 後者の「その車両特定要因が前記車両ナンバーである場合、下四桁の数字入力域のうち任意の桁の数字入力域に入力した数字を車両特定要因指令スイッチ16a(タッチセンサ)により確定し、確定した入力数字を有する車両ナンバーに該当するすべての入庫車両2が選択され」るという事項ことを上記a、dも踏まえて言い換えれば、数字入力域に入力された車両ナンバーを中央処理装置14の車両検索装置21内の車両ナンバーと比較して、適合率が高い複数の車両ナンバーを選択しているということができる。
そうすると、上記a、d、eも踏まえると、後者の上記事項は、前者の「前記操作部に入力された車両ナンバーを前記記録部内の車両ナンバーと比較して、適合率の高い複数の車両ナンバーを選択し」ていることに相当するといえる。
次に、後者の「その車両特定要因が前記入庫時間である場合、前記入庫指令スイッチ20aが押された時間である入庫時間のうち、入力した入庫時間を含む所定範囲にあるものを車両特定要因指令スイッチ16a(タッチセンサ)により確定し、確定した入庫時間に該当するすべての入庫車両2が選択され」るという事項について検討する。
後者の「その車両特定要因が前記メーカ名や車名や車体色や車体形状である場合」をみると、「車両特定要因指令スイッチ16a(タッチセンサ)により実際に選択した車両特定要因に該当するすべての入庫車両2が選択され」とあるのに対し、上記事項においては、「入力した入庫時間」とあり、「選択」ではなく「入力」となっていることから、「車両ナンバー」のときと同様に直接入庫時間を入力していることは、自明のことといえる。そして、「入庫時間」を「入力」するのは「入力域」といえるものであり、当該「入力域」は、前者の「入庫時刻を入力するための操作部」に相当するといえる。さらに、「入庫時間」を「入力」する「車両特定要因が前記入庫時間である場合」とは、直接入庫時間検索が指定されているといえる。
このことと、上記a、dも踏まえて上記事項を言い換えれば、直接入庫時間検索が指定されて入庫時間が入力されたとき、入力域に入力された入庫時間を中央処理装置14の車両検索装置21内の入庫時間と比較して、入力された入庫時間に近い複数の入庫時間を選択しているということができる。
そうすると、上記a、d、eも踏まえると、後者の上記事項は、前者の「直接入庫時刻検索が指定されて入庫時刻が入力されたとき、前記操作部に入力された入庫時刻を前記記録部内の入庫時刻と比較して、入力された入庫時刻に近い複数の入庫時刻を選択し」ていることに相当するといえる。

h 上記a?gを踏まえると、後者の
「管理盤13は、入出庫口3の外側に設置され、中央処理装置14と、この中央処理装置14に接続された車両特定要因認識装置15、車両特定要因指令装置16、表示装置17、車両選択装置18、料金検知装置19及び入庫指令装置20とを含み、前記入庫駆動装置6及び出庫駆動装置7と車両撮影カメラ12もこの中央処理装置14に接続され、前記中央処理装置14内には車両検索装置21と入出庫駆動制御装置22とが組み込まれており、
この管理盤13の表面側には、前記表示装置17の画面23と、前記料金検知装置19の料金口部24(紙幣用口部24a、硬貨用口部24b)と、釣り銭口部25と、領収書発行口部26と、前記入庫指令装置20の指令スイッチ20aと、前記車両検索装置21の画面拡大調節ボタン21aなどが設けられており、
車両2が入出庫口3の外側に入って待機し、その待機中に入庫許可が出ると、入出庫口3の開閉扉が開き、待機していた車両2は、入出庫口3を通って入出庫室1へ入り、ターンテーブル10に載置され、前記車両撮影カメラ12は、入出庫口3を通って入出庫室1へ入る車両2の映像を各方向から撮り、入出庫室1に入った車両2から降りた運転者等は、入出庫口3の外側へ出て前記管理盤13の入庫指令スイッチ20aを操作し、
前記車両撮影カメラ12により撮られた入庫車両2の映像は、まず前記車両特定要因認識装置15へ送られ、その映像を基にして、車両特定要因認識装置15は、前記出庫時検索初期画面23aに写される車両特定要因を認識し、認識された車両特定要因は、前記中央処理装置14の車両検索装置21に送られてそこで記憶され、この車両特定要因は、例えば、トヨタ等の文字として記憶されるメーカ名や、カローラ等の文字として記憶される車名や、実際の見本色として記憶される車体色や、セダン、2ドア等の文字または実際の見本形状として記憶される車体形状や、下四桁の数字として記憶される車両ナンバーや、前記入庫指令スイッチ20aが押された時間が記憶される入庫時間などであり、
駐車場に戻った運転者等が前記出庫時検索初期画面23aを見て任意の車両特定要因に該当する前記車両特定要因指令スイッチ16a(タッチセンサ)を押すと、その車両特定要因の詳細が展開された途中検索画面が表示され、その途中検索画面からさらに任意の車両特定要因を車両特定要因指令スイッチ16a(タッチセンサ)により選択し、その後、必要に応じて再び前記出庫時検索初期画面23aに戻って同様な検索を行ない、検索終了信号により、前記車両検索装置21は、この指令スイッチ16aからの車両特定要因指令信号と前記車両特定要因認識装置15からの車両特定要因認識信号とを比較してこの車両特定要因指令信号に該当する車両特定要因認識信号を判別し、その車両特定要因が前記メーカ名や車名や車体色や車体形状である場合、車両特定要因指令スイッチ16a(タッチセンサ)により実際に選択した車両特定要因に該当するすべての入庫車両2が選択され、その車両特定要因が前記車両ナンバーである場合、下四桁の数字入力域のうち任意の桁の数字入力域に入力した数字を車両特定要因指令スイッチ16a(タッチセンサ)により確定し、確定した入力数字を有する車両ナンバーに該当するすべての入庫車両2が選択され、その車両特定要因が前記入庫時間である場合、前記入庫指令スイッチ20aが押された時間である入庫時間のうち、入力した入庫時間を含む所定範囲にあるものを車両特定要因指令スイッチ16a(タッチセンサ)により確定し、確定した入庫時間に該当するすべての入庫車両2が選択され、
このようにして順次検索されて入庫車両2が絞られると、判別された入庫車両2のみを写す途中検索画面23bに変化し、
運転者等がこの途中検索画面23bを見て自己の車両2に該当する前記車両選択スイッチ18a(タッチセンサ)を押すと、この車両選択スイッチ18aからの車両選択信号に基づき、自己の車両2のみと駐車料金表27とを写す最終検索画面23cに変化し、この駐車料金表27には、前記指令スイッチ20aが押された時点である入庫時間から、この車両選択スイッチ18aが押された時点である出庫時間までの駐車時間を基に、前記中央処理装置14が演算した駐車料金が表示される」
ことと、前者の
「前記精算機は、
前記検知手段による車両の入庫の信号に基づいて入庫時刻を決定し、当該入庫時刻から駐車時間を計測する計測部と、
前記カメラが撮像した車両画像から車両ナンバーを読み取る読取手段と、
前記読取手段が読み取った車両ナンバーとカメラが撮像した車両画像と計測部が決定した入庫時刻とを関連付けて記録する記録部と、
車両ナンバーと入庫時刻を入力するための操作部と前記記録部が記録した車両ナンバー及び車両画像を表示する表示部とを備えたパネル部と、
駐車料金の精算を行うための精算部と、
車両ナンバーに基づいた精算を行うための第1制御部及び入庫時刻に基づいた精算を行うための第2制御部を備え、駐車料金の精算信号を前記精算部に出力する制御手段と、を有し、
前記第1制御部は、
前記操作部に入力された車両ナンバーを前記記録部内の車両ナンバーと比較して、適合率の高い複数の車両ナンバーを選択し、選択した車両ナンバーに対応した複数の車両画像を表示部に表示させ、
選択した車両ナンバーに対応して表示された複数の車両画像から一の車両画像が選択されたとき、当該車両画像及びその車両画像に対応した車両ナンバーを表示部に並列表示させ、当該表示を駐車車両の当否判定に供し、当該判定が正のとき前記精算部に前記精算信号を出力し、前記判定が否のとき前記第2制御部に駆動信号を出力し、
前記第2制御部は、
前記第1制御部からの駆動信号が入力されて入庫時刻が入力されたとき、又は、直接入庫時刻検索が指定されて入庫時刻が入力されたとき、
前記操作部に入力された入庫時刻を前記記録部内の入庫時刻と比較して、入力された入庫時刻に近い複数の入庫時刻を選択し、選択した入庫時刻に対応した複数の車両画像を表示部に表示させ、
選択した入庫時刻に対応して表示された複数の車両画像から一の車両画像が選択されたとき、当該車両画像及びその車両画像に対応した車両ナンバーを表示部に並列表示させ、当該表示を駐車車両の当否判定に供し、当該判定が正のとき前記精算部に前記精算信号を出力し、前記判定が否のとき前記第1制御部に駆動信号を出力すること」
とは、
「前記精算機は、
入庫時刻を決定し、当該入庫時刻から駐車時間を計測する計測部と、
前記カメラが撮像した車両画像から車両ナンバーを読み取る読取手段と、
前記読取手段が読み取った車両ナンバーとカメラが撮像した車両画像と計測部が決定した入庫時刻とを関連付けて記録する記録部と、
車両ナンバーと入庫時刻を入力するための操作部と前記記録部が記録した車両ナンバー及び車両画像を表示する表示部とを備えたパネル部と、
駐車料金の精算を行うための精算部と、
車両ナンバーに基づいた精算を行うための第1制御部及び入庫時刻に基づいた精算を行うための第2制御部を備え、駐車料金の精算信号を前記精算部に出力する制御手段と、を有し、
前記第1制御部は、
前記操作部に入力された車両ナンバーを前記記録部内の車両ナンバーと比較して、適合率の高い複数の車両ナンバーを選択し、
前記第2制御部は、
直接入庫時刻検索が指定されて入庫時刻が入力されたとき、
前記操作部に入力された入庫時刻を前記記録部内の入庫時刻と比較して、入力された入庫時刻に近い複数の入庫時刻を選択し」
ていることにおいて共通するといえる。

g 以上のことより、本件発明1と甲1発明との一致点、相違点は次のとおりと認める。
〔一致点〕
「入庫車両の車両画像を撮像するカメラと、駐車料金を精算するための精算機と、を備えた駐車場システムであって、
前記精算機は、
入庫時刻を決定し、当該入庫時刻から駐車時間を計測する計測部と、
前記カメラが撮像した車両画像から車両ナンバーを読み取る読取手段と、
前記読取手段が読み取った車両ナンバーとカメラが撮像した車両画像と計測部が決定した入庫時刻とを関連付けて記録する記録部と、
車両ナンバーと入庫時刻を入力するための操作部と前記記録部が記録した車両ナンバー及び車両画像を表示する表示部とを備えたパネル部と、
駐車料金の精算を行うための精算部と、
車両ナンバーに基づいた精算を行うための第1制御部及び入庫時刻に基づいた精算を行うための第2制御部を備え、駐車料金の精算信号を前記精算部に出力する制御手段と、を有し、
前記第1制御部は、
前記操作部に入力された車両ナンバーを前記記録部内の車両ナンバーと比較して、適合率の高い複数の車両ナンバーを選択し、
前記第2制御部は、
直接入庫時刻検索が指定されて入庫時刻が入力されたとき、
前記操作部に入力された入庫時刻を前記記録部内の入庫時刻と比較して、入力された入庫時刻に近い複数の入庫時刻を選択している駐車場システム。」

〔相違点1〕
「撮像する」こと、「車両画像」、及び「入庫時刻」に関し、本件発明1は、それぞれ、「駐車場への車両の入出庫を検知する検知手段と、検知手段が車両の入出庫を検知した信号に基づいて」撮像するものであり、「入出庫車両」の車両画像であり、「前記検知手段による車両の入庫の信号に基づいて入庫時刻を決定」するのに対し、甲1発明は、それぞれ、検知手段の特定及びその信号に基づいて撮ることの特定がなく、「入出庫室1へ入庫される車両2」の映像(車両画像)であり、入庫時間(入庫時刻)は「入庫指令スイッチ20aが押された時間である」点。

〔相違点2〕
「第1制御部」及び「第2制御部」の制御内容に関し、本件発明1は、
第1制御部が、「選択した車両ナンバーに対応した複数の車両画像を表示部に表示させ、選択した車両ナンバーに対応して表示された複数の車両画像から一の車両画像が選択されたとき、当該車両画像及びその車両画像に対応した車両ナンバーを表示部に並列表示させ、当該表示を駐車車両の当否判定に供し、当該判定が正のとき前記精算部に前記精算信号を出力し、前記判定が否のとき前記第2制御部に駆動信号を出力し」という事項を有し、
第2制御部が、入力の選択肢として「前記第1制御部からの駆動信号が入力されて入庫時刻が入力されたとき」という事項を有し、「選択した入庫時刻に対応した複数の車両画像を表示部に表示させ、選択した入庫時刻に対応して表示された複数の車両画像から一の車両画像が選択されたとき、当該車両画像及びその車両画像に対応した車両ナンバーを表示部に並列表示させ、当該表示を駐車車両の当否判定に供し、当該判定が正のとき前記精算部に前記精算信号を出力し、前記判定が否のとき前記第1制御部に駆動信号を出力すること」という事項を有するのに対し、甲1発明は、
「駐車場に戻った運転者等が前記出庫時検索初期画面23aを見て任意の車両特定要因に該当する前記車両特定要因指令スイッチ16a(タッチセンサ)を押すと、その車両特定要因の詳細が展開された途中検索画面が表示され、その途中検索画面からさらに任意の車両特定要因を車両特定要因指令スイッチ16a(タッチセンサ)により選択し、その後、必要に応じて再び前記出庫時検索初期画面23aに戻って同様な検索を行ない、検索終了信号により、前記車両検索装置21は、この指令スイッチ16aからの車両特定要因指令信号と前記車両特定要因認識装置15からの車両特定要因認識信号とを比較してこの車両特定要因指令信号に該当する車両特定要因認識信号を判別し」、「このようにして順次検索されて入庫車両2が絞られると、判別された入庫車両2のみを写す途中検索画面23bに変化し、運転者等がこの途中検索画面23bを見て自己の車両2に該当する前記車両選択スイッチ18a(タッチセンサ)を押すと、この車両選択スイッチ18aからの車両選択信号に基づき、自己の車両2のみと駐車料金表27とを写す最終検索画面23cに変化」するというものであって、
「複数の車両画像を表示部に表示させ」るのは、本件発明1のように、適合率の高い複数の車両ナンバーを選択したときや、入力された入庫時刻に近い複数の入庫時刻を選択したときではなく、「順次検索されて入庫車両2が絞られると、判別された入庫車両2のみを写す途中検索画面23bに変化し」たときであり(すなわち、台数が絞られていない状態では入庫車両2の映像(車両画像)が表示されない。)、
本件発明1の「複数の車両画像から一の車両画像が選択されたとき、当該車両画像及びその車両画像に対応した車両ナンバーを表示部に並列表示させ」るという事項を有しておらず、
さらに、本件発明1の「当該表示を駐車車両の当否判定に供し、当該判定が正のとき前記精算部に前記精算信号を出力し、前記判定が否のとき前記第2制御部に駆動信号を出力し」、第2制御部の入力の選択肢として「前記第1制御部からの駆動信号が入力されて入庫時刻が入力されたとき」、及び「当該表示を駐車車両の当否判定に供し、当該判定が正のとき前記精算部に前記精算信号を出力し、前記判定が否のとき前記第1制御部に駆動信号を出力すること」というものではなく、「駐車場に戻った運転者等が前記出庫時検索初期画面23aを見て任意の車両特定要因に該当する前記車両特定要因指令スイッチ16a(タッチセンサ)を押すと、その車両特定要因の詳細が展開された途中検索画面が表示され、その途中検索画面からさらに任意の車両特定要因を車両特定要因指令スイッチ16a(タッチセンサ)により選択し、その後、必要に応じて再び前記出庫時検索初期画面23aに戻って同様な検索を行ない」というものである(すなわち、車両特定要因が車両ナンバーもしくは入庫時間(入庫時刻)であった場合の当否判定が否であった場合、他方の車両特定要因に係る制御部への駆動信号を出すものではない。)点。

(イ)判断
事案に鑑み、上記相違点2について検討する。
上記「ア(イ)?(カ)」に示したように、甲2には、上記相違点2に係る本件発明1のうちの、「当該車両画像及びその車両画像に対応した車両ナンバーを表示部に並列表示させ」る事項に関連する「外観形状データ14と、特徴データ16としての車番を同一の表示画面63上に表示する」技術が開示されており、さらに、甲3には、「車両cのナンバープレートおよび運転者がカメラ6の撮像領域に入るよう構成されている」技術、甲4には、「ナンバープレート画像を抽出し、画像検索をするためのシルエット画像を生成する」技術が記載され、甲5には、「一部画像が表示されている位置に、全体表示がされているパノラマ画像に重畳して表示する」技術、甲6には、「表示画面上において、表示対象画像W_(1)及びW_(2)の夫々は、表示対象画像W_(3)?W_(5)の夫々よりも大きく表示される」技術が記載されている。
しかしながら、いずれの文献に記載される技術も、上記相違点2に係る本件発明1の事項うちの、少なくとも「当該表示を駐車車両の当否判定に供し、当該判定が正のとき前記精算部に前記精算信号を出力し、前記判定が否のとき前記第2制御部に駆動信号を出力し」、第2制御部の入力の選択肢として「前記第1制御部からの駆動信号が入力されて入庫時刻が入力されたとき」、及び「当該表示を駐車車両の当否判定に供し、当該判定が正のとき前記精算部に前記精算信号を出力し、前記判定が否のとき前記第1制御部に駆動信号を出力すること」に相当する事項を有していない。
したがって、甲1発明に甲2に記載された技術的事項を適用しても、上記相違点2に係る本件発明1の事項を有するものには至らず、また、甲1発明に甲2に記載された技術的事項、甲3、4に示される周知技術、及び甲5、6に示される周知技術を適用しても、上記相違点2に係る本件発明1の事項を有するものには至らない。
よって、その余の相違点について検討するまでもなく、本件発明1は、甲1発明、及び甲2に記載された技術的事項に基いて、当業者が容易に発明することができたものでなく、また、甲1発明、甲2に記載された技術的事項、及び甲3?6に示される周知技術に基いて、当業者が容易に発明することができたものでもない。

イ-2 本件発明2?4について
本件発明2?4は、本件発明1の事項を全て含みさらに限定をしたものであるので、上記イ-1と同様の理由により、甲1発明、甲2に記載された技術的事項、及び甲3?9に示される周知技術に基いて、当業者が容易に発明することができたものではない。

第6 むすび
以上のとおりであるから、取消理由通知に記載した取消理由並びに特許異議申立書に記載した特許異議申立理由及び証拠方法によっては、本件請求項1?4に係る特許を取り消すことはできない。
また、他に本件請求項1?4に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
駐車場への車両の入出庫を検知する検知手段と、検知手段が車両の入出庫を検知した信号に基づいて、入出庫車両の車両画像を撮像するカメラと、駐車料金を精算するための精算機と、を備えた駐車場システムであって、
前記精算機は、
前記検知手段による車両の入庫の信号に基づいて入庫時刻を決定し、当該入庫時刻から駐車時間を計測する計測部と、
前記カメラが撮像した車両画像から車両ナンバーを読み取る読取手段と、
前記読取手段が読み取った車両ナンバーとカメラが撮像した車両画像と計測部が決定した入庫時刻とを関連付けて記録する記録部と、
車両ナンバーと入庫時刻を入力するための操作部と前記記録部が記録した車両ナンバー及び車両画像を表示する表示部とを備えたパネル部と、
駐車料金の精算を行うための精算部と、
車両ナンバーに基づいた精算を行うための第1制御部及び入庫時刻に基づいた精算を行うための第2制御部を備え、駐車料金の精算信号を前記精算部に出力する制御手段と、を有し、
前記第1制御部は、
前記操作部に入力された車両ナンバーを前記記録部内の車両ナンバーと比較して、適合率の高い複数の車両ナンバーを選択し、選択した車両ナンバーに対応した複数の車両画像を表示部に表示させ、
選択した車両ナンバーに対応して表示された複数の車両画像から一の車両画像が選択されたとき、当該車両画像及びその車両画像に対応した車両ナンバーを表示部に並列表示させ、当該表示を駐車車両の当否判定に供し、当該判定が正のとき前記精算部に前記精算信号を出力し、前記判定が否のとき前記第2制御部に駆動信号を出力し、
前記第2制御部は、
前記第1制御部からの駆動信号が入力されて入庫時刻が入力されたとき、又は、直接入庫時刻検索が指定されて入庫時刻が入力されたとき、
前記操作部に入力された入庫時刻を前記記録部内の入庫時刻と比較して、入力された入庫時刻に近い複数の入庫時刻を選択し、選択した入庫時刻に対応した複数の車両画像を表示部に表示させ、
選択した入庫時刻に対応して表示された複数の車両画像から一の車両画像が選択されたとき、当該車両画像及びその車両画像に対応した車両ナンバーを表示部に並列表示させ、当該表示を駐車車両の当否判定に供し、当該判定が正のとき前記精算部に前記精算信号を出力し、前記判定が否のとき前記第1制御部に駆動信号を出力することを特徴とする駐車場システム。
【請求項2】
前記制御手段は、前記パネル部及び精算部が前記読取手段に優先して動作するように制御する動作調整部を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の駐車場システム。
【請求項3】
前記計測部は、前記検知手段による車両の出庫の信号に基づいて出庫時刻を決定し、当該出庫時刻において駐車時間の計測を終了し、
前記記録部は、前記読取手段が読み取った車両ナンバーと計測部が決定した出庫時刻とを関連付けて記録し、
前記精算部は、精算を終了した車両ナンバーを精算済み車両として前記記録部に記録し、
前記制御手段は、前記読取手段が読み取った車両ナンバーと前記記録部に記録された精算済み車両のナンバーとを比較して、前記出庫車両が精算済みでなければ、当該車両を未精算車両と認定し、車両ナンバー、入出庫時刻、駐車時間、未精算駐車料金を関連付けて前記記録部に記録することを特徴とする請求項1に記載の駐車場システム。
【請求項4】
複数の駐車場の精算機と通信可能に接続され、複数の駐車場データを管理する駐車場管理サーバを更に備え、
前記駐車場管理サーバは、複数の駐車場の駐車料金未精算車両の車両ナンバーをそれぞれの駐車場の精算機に送信し、
駐車料金未精算車両が出庫する駐車場の精算機の制御手段は、前記駐車場管理サーバから送信された他の駐車場の未精算駐車料金を追加した駐車料金を表示部に表示することを特徴とする請求項1に記載の駐車場システム。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2021-01-14 
出願番号 特願2016-153601(P2016-153601)
審決分類 P 1 651・ 841- YAA (G07B)
P 1 651・ 853- YAA (G07B)
P 1 651・ 854- YAA (G07B)
P 1 651・ 537- YAA (G07B)
P 1 651・ 121- YAA (G07B)
P 1 651・ 852- YAA (G07B)
P 1 651・ 851- YAA (G07B)
最終処分 維持  
前審関与審査官 森林 宏和  
特許庁審判長 藤井 昇
特許庁審判官 島田 信一
一ノ瀬 覚
登録日 2019-09-20 
登録番号 特許第6588875号(P6588875)
権利者 ピットデザイン株式会社
発明の名称 駐車場管理システム  
代理人 特許業務法人共生国際特許事務所  
代理人 特許業務法人共生国際特許事務所  
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