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審決分類 |
審判 一部申し立て 1項3号刊行物記載 A61J 審判 一部申し立て 2項進歩性 A61J |
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管理番号 | 1372750 |
異議申立番号 | 異議2020-700834 |
総通号数 | 257 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許決定公報 |
発行日 | 2021-05-28 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2020-10-26 |
確定日 | 2021-04-09 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 特許第6690541号発明「薬剤払出装置」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 |
結論 | 特許第6690541号の請求項1に係る特許を維持する。 |
理由 |
第1 手続の経緯 特許第6690541号(以下「本件特許」という。)の請求項1?3に係る特許についての出願は、2015年(平成27年)9月14日(優先権主張 平成26年9月24日、平成27年2月26日)を国際出願日とする出願であって、令和2年4月13日にその特許権の設定登録がされ、令和2年4月28日に特許掲載公報が発行された。 その後、その請求項1に係る特許に対し、令和2年10月26日に特許異議申立人 中谷浩美(以下「申立人」という。)により特許異議の申立てがされた。 第2 本件発明 本件特許の請求項1の特許に係る発明(以下「本件発明」という。)は、その特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される次のとおりのものである。 「【請求項1】 薬剤を収容する薬剤収容カセットが複数個配置されるカセット棚と、上記薬剤収容カセットを上記カセット棚から取り出して受渡部へ搬送する動作および上記受渡部上の薬剤収容カセットを上記カセット棚へ戻す動作を実行するカセット搬送部と、上記受渡部に搬送された上記薬剤収容カセットから上記薬剤を取り出し、この取り出した薬剤を出す払出操作部と、上記払出操作部から出される薬剤を薬剤トレイが受け取るように当該薬剤トレイを移動させるトレイ移動部と、を備えており、 1台の払出操作部につき複数の受渡部が設けられており、各受渡部が上記薬剤収容カセットの受渡位置と上記薬剤の払出位置との間を移動するか、または上記払出操作部が上記複数の受渡部の間を移動することを特徴とする薬剤払出装置。」 第3 申立理由の概要 1 証拠の一覧 申立人は、証拠として甲第1号証及び甲第2号証(以下それぞれ「甲1」及び「甲2」という。)を提出している。 甲1:特開2007-215575号公報 甲2:特開2013-133220号公報 2 申立人が主張する申立理由 申立人が主張する特許異議申立理由は、概略、以下の申立理由1ないし申立理由3のとおりである。 (1)申立理由1(特許法第29条第1項第3号) 本件発明は、本件の優先権主張の日(以下「優先日」という。)前に日本国内又は外国において、頒布された甲1に記載された発明であり、本件発明に係る特許は、特許法第29条第1項の規定に違反してなされたものであるから、同法第113条第2号の規定により取り消されるべきものである。 (2)申立理由2(特許法第29条第2項) 本件発明は、本件の優先日前に日本国内又は外国において、頒布された甲1に記載された発明に基いて、その優先日前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであり、本件発明に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してなされたものであるから、同法113条第2号に該当し、取り消すべきである。 (3)申立理由3(特許法第29条第2項) 本件発明は、本件の優先日前に日本国内又は外国において、頒布された甲1及び甲2に記載された発明に基いて、その優先日前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであり、本件発明に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してなされたものであるから、同法113条第2号に該当し、取り消すべきである。 第4 証拠の記載 1 甲1 甲1には、「自動薬剤供給システム」に関して、以下の事項が記載されている。(「・・・」は省略を表し、下線は当審が付与した。以下同様である。) (1) 「【請求項1】 薬剤が収容されているボックスを縦横に複数配列すると共に、鉛直方向に移動自在に配置されているボックス収納部と、該ボックス収納部に配置されているボックスを抽出してセットできるボックス選別部に分け、 前記ボックス収納部における鉛直方向に一列毎移動させたボックスのうち、選別されたボックスを抽出して前記ボックス選別部方向に搬送するボックス搬送手段と、 前記ボックス搬送手段により前記ボックス選別部方向に搬送されたボックスに対して、そのボックスを所定の計量手段に載せることで薬剤も含めたボックスの重量を測定する重量測定手段と、 前記重量測定手段により重量測定されたボックスを、前記ボックス選別部のボックス載置部に載置すると共に、ボックス載置部に載置されているボックスを鉛直方向に移動させるボックス移動手段と、 前記ボックス移動手段によりボックス取出口から取出せるように鉛直方向に移動したボックスに対して、その収容されている薬剤を分配してトレイに載せると共に、当該薬剤の補充を所定の手順に従って行う薬剤抽出手段と、 を備えてなる自動薬剤供給システム。」 (2) 「【請求項3】 薬剤が収容されているボックスを縦横に複数配列して形成されたボックス収納部と、 前記ボックス収納部の前面側を縦横に移動して、所定のボックスを抽出すると共に、該抽出したボックスを所定の取出し自在な選別棚に格納するボックス抽出搬送手段と、 前記ボックス抽出搬送手段により搬送されるべくボックスに対して、そのボックスを所定の計量手段に載せることで薬剤も含めたボックスの重量を測定する重量測定手段と、 前記選別棚に格納されているボックスに対して、その収容されている薬剤を分配してトレイに載せると共に、当該薬剤の補充を所定の手順に従って行う薬剤抽出手段と、 を備えてなる自動薬剤供給システム。」 (3) 「【0003】 しかしながら、従来技術で説明した錠剤収納取出装置においては、筒状のドラムの外面に複数の錠剤カセット装着台を取付ける構造となっているために、その占有するスペースが結構広くとることになり、小スペースな例えば、調剤店舗に設置するには不向きであるという問題がある。 又、本装置は、患者のレセプト(処方箋)を計算するパソコン等と連動するというものではないため、調剤をする際に作業の簡便化を図る構造となっていないという問題もある。 従って、患者のレセプトを計算するレセプト専用PCとリンクし、各種の薬剤が種別毎に入った引出し箱(ボックス)を、そのレセプト専用PCから取得された薬剤の順次取り出しが自動的に行い、作業の簡便化が図れると共に、装置自体が小スペースにも適応できるような構成にすることに解決しなければならない課題を有する。」 (4) 「【0005】 (1)自動薬剤供給システムは、薬剤が収容されているボックスを縦横に複数配列すると共に、鉛直方向に移動自在に配置されているボックス収納部と、該ボックス収納部に配置されているボックスを抽出してセットできるボックス選別部に分け、前記ボックス収納部における鉛直方向に一列毎移動させたボックスのうち、選別されたボックスを抽出して前記ボックス選別部方向に搬送するボックス搬送手段と、前記ボックス搬送手段により前記ボックス選別部方向に搬送されたボックスに対して、そのボックスを所定の計量手段に載せることで薬剤も含めたボックスの重量を測定する重量測定手段と、前記重量測定手段により重量測定されたボックスを、前記ボックス選別部のボックス載置部に載置すると共に、ボックス載置部に載置されているボックスを鉛直方向に移動させるボックス移動手段と、前記ボックス移動手段によりボックス取出口から取出せるように鉛直方向に移動したボックスに対して、その収容されている薬剤を分配してトレイに載せると共に、当該薬剤の補充を所定の手順に従って行う薬剤抽出手段と、を備えてなる。 (2)前記薬剤抽出手段において、薬剤を分配してトレイに載せる様子を所定角度から撮像する撮像手段を備えたことを特徴とする(1)に記載の自動薬剤供給システム。 【0006】 (3)自動薬剤供給システムは、薬剤が収容されているボックスを縦横に複数配列して形成されたボックス収納部と、前記ボックス収納部の前面側を縦横に移動して、所定のボックスを抽出すると共に、該抽出したボックスを所定の取出し自在な選別棚に格納するボックス抽出搬送手段と、前記ボックス抽出搬送手段により搬送されるべくボックスに対して、そのボックスを所定の計量手段に載せることで薬剤も含めたボックスの重量を測定する重量測定手段と、前記選別棚に格納されているボックスに対して、その収容されている薬剤を分配してトレイに載せると共に、当該薬剤の補充を所定の手順に従って行う薬剤抽出手段と、を備えてなる。 (4)前記薬剤抽出手段において、薬剤を分配してトレイに載せる様子を所定角度から撮像する撮像手段を備えたことを特徴とする(3)に記載の自動薬剤供給システム。 【0007】 本発明のように、ボックス(引出し箱)を収納する収納部と、指示された薬剤を選別しておく選別部のそれぞれの棚を設け、この間を自動的に引出し箱を移動させ、指示された薬剤を選択部にまとめることで作業者が間違った錠剤を選択しないように工夫されている。 又、引出し箱(ボックス)に、ICタグを付け、収納されている薬剤の種類、その使用期限、収納されている重量を読み書きできるようにしたことで、患者に渡す薬剤の種類の間違いを防止でき、更に薬剤の在庫管理等ができる。 更に、作業者が取り出す引出し箱(ボックス)の作業ステージの下には、患者毎に選別した薬剤を一旦まとめて収納するトレイが収納されている。このトレイにもICタグを付け、受付けた患者の名前などのデータが読み書きできるようにし、患者に渡す時点で受付けレセプト専用PCに接続しているリーダ/ライタで照合し、患者の間違いを防止できる。 また、作業者が薬剤を取り出すときに、その様子をCCDカメラで撮影し、それをデータとして保存する。このデータは後で、患者への供給間違い等の証明として参考にすることができる。 さらに、作業者が薬剤を引出し箱(ボックス)に収納したり補充するときには、薬剤の箱に描かれているバーコードを読ませ、逐次その引出し箱(ボックス)に付いているICタグとのデータを照合し警報を出したり表示する機能を有することで、間違った薬剤の補充を未然に防止することが可能になる。」 (5) 「【実施例1】 【0009】 本発明に係る第1実施例の自動薬剤供給システムは、図1乃至図6に示すように、全体が縦型の直方体形状に形成され、薬剤を収納した複数のボックスを整列状態で収納するボックス収納部11と、ボックス収納部11におけるボックス12を選択して取り出し、そのボックス12の重さを測定すると共に選択されたボックス12を取り出すボックス選別部13と、選択されたボックス12を引き出し、所望の量の薬剤を抽出してトレイ14に載せる薬剤抽出部15と、薬剤抽出部15の近傍位置に複数のトレイ14を積み重ねて収納してあるトレイ収納部16と、薬剤抽出部15において薬剤をトレイ14に分配する様子を撮像するCCDカメラで構成されている撮像部17と、現在取り出す薬剤の種類等を表示する表示部18とから大略構成され、薬剤抽出部の出口近傍位置に取り出したボックスに付いているICタグに読み書きするリーダ/ライタ19、トレイ収納部のトレイの横位置にはトレイについているICタグに読み書きをするリーダ/ライタ21、表示部の近傍位置には、薬剤箱に付いているバーコードを読むバーコードリーダ22を備えている。 【0010】 ボックス収納部11は、1行に4個のボックス12が載置することができるボックス載置部23を配置し、合計13行からなるボックス12を載置するボックス載置部23を観覧車の如く鉛直方向に移動させる構造となっている。これらのボックス12を載置するボックス載置部23の物理的な位置は予め決められており、又、そのボックス載置部23に載置されるボックス12もICタグにより予め、特定され、どのような種類の薬剤が収容されているか等が解かる構造となっている。この点については後述する。 【0011】 又、このボックス収納部11の上部位置には、選別された特定のボックスを搬送するボックス搬送部24を設けた構造となっている。 ボックス搬送部24は、配列されているボックスに沿った方向に動く搬送体25で形成され、この搬送体25が1行で4個配列されているボックス12の内、任意の1個を選択して取り出し、ボックス選別部13方向に搬送する。 ここでの取り出し手法であるが、ボックス12はボックス載置部23の両腕にボックス12の鍔部を単に載せた状態で載置されているため、ボックス本体を少々浮かせるか或はそのまま引張り出すことで簡単に取り出すことができる構成になっている。 ボックス選別部13方向に搬送されたボックス12は、先ず、重量測定部26に送られ、重量の測定が行われる。この重量測定部26は電子天秤27で構成され、その電子天秤27に薬剤を収容してあるボックス12を載せることで計量される。 計量が終了すると、その計量されたボックス12は重量測定部26の奥側にあるボックス収納部12と同一配列にある観覧車の如く回転するボックス選別部13に送られ、ボックス選別部13のボックス載置部にボックスを載置する。 このボックス選別部13の観覧車の如く回転する手法は、ボックス収納部11の観覧車の如く回転する駆動部をそのまま利用する構造でもよく、又は独自に回転駆動する構造であってもよく、要は選別されたボックス12を薬剤抽出部15まで下降させて搬送できればよい。 【0012】 ボックス選別部13は、上述したように観覧車の如く回転する一列のボックス載置部28を備えた構成になっており、このボックス載置部28に選択されたボックス12が載置される。従って複数の錠剤が必要である場合には、複数のボックス載置部28に複数のボックス12が載置されることになる。 そして、単一或は複数の選択されたボックス12がボックス載置部28に載置されると、観覧車が回転して一番最初のボックス12が錠剤抽出部15の取出し口29に導かれる。 錠剤抽出部15には、ボックス12に設けてあるICタグの情報を読み取り或は書き込むためのリーダ/ライタ19が備えられており、ボックス12を取り出すときに、ボックス12に取り付けられているICタグの情報を読み取り、実際に所望の調剤であるか否かの検査、薬剤の種類、その使用期限・収納されている重量等を読み出して、患者に渡す薬剤の種類の過誤防止や薬剤の在庫管理をする。 【0013】 これらの取り出したボックス12内に収納されている薬剤箱の中から所望の薬剤を取り出して近傍位置にあるトレイ14に載せる。この作業を薬剤が複数種類であれば、その種類ぶんだけ錠剤抽出部15からボックス12を取り出してはそのボックス12に収納されている錠剤箱内に収められている錠剤を取り出してトレイ14に載せる作業を行う。 【0014】 トレイ14はトレイ収納部16に積層された状態で収納され、一番上のトレイ14は横に設けてあるリーダ/ライタ21でトレイ14に設けてあるICタグの情報を読み出し或は書き込みを行う。 このように、患者毎に選別した薬剤を一旦まとめて収納するトレイ14が収納され、このトレイ14にはICタグを付け、患者の名前等のデータが読み書きできるようにし、患者に渡す時点でリーダ/ライタで照合をして患者の間違いを防止できるようになっている。」(なお、上記記載中の「錠剤抽出部15」は、甲1の明細書及び図面全体の記載に鑑みて、「薬剤抽出部15」の誤記と認める。) (6) 「【0018】 さて、ここで患者のレセプトをICタグ用リーダ/ライタで読み込むと、その情報は、ユーザ制御部で処理され、患者の名前、その薬の種類や、量等の情報がマシン制御部に送られる。 【0019】 マシン制御部53は、記録部61を備え、ボックスを駆動させたりトレイを駆動させる等の様々な駆動制御をする構成になっており、先ず、ボックスと錠剤の位置関係を特定させる錠剤位置管理機構部62と、ボックスの移動管理をする錠剤ボックス機構部63と、選別したボックスを選択して抽出し、測量測定するボックス選別機構部64と、選別されたボックスに対してその量を測定することで補充の有無を促がすことができる錠剤量管理機構部65と、積層されているトレイに患者特有の名前を付与するトレイ管理機構部66と、表示部67と、アラーム部68と、画像読取部69とを備えた構成になっている。 【0020】 ・・・又、このボックス12のそれぞれには薬剤箱が収容されているが、この薬剤箱にはバーコードが付されており、そのバーコード情報も錠剤位置管理機構部62で把握している。そのため、どこのボックス12にどのような薬剤箱が収容されているかということを錠剤位置管理機構部62は予め把握していると共に、そのボックス12がどこのボックス載置部23に載置されているかも把握しているのである。 従って、ユーザ制御部から患者の処方箋情報を受領したマシン制御部は、先ずその処方箋情報に基づいて、薬剤の種類を特定することで、どこのボックスに収容されているかを特定し、そのボックスがどこのボックス載置部に載置されているかも把握することができるのである。 【0021】 錠剤ボックス機構部63は、錠剤位置管理機構部62によるボックスの絶対的な位置関係の把握を利用して、ボックスの移動管理を行うもので、現在目的とするボックスはボックス収納部11のどの位置に存在するかを把握することで、最も効率良く観覧車の如く回転させることが可能になる。 【0022】 ボックス選別機構部64は、錠剤ボックス機構部63によりボックスの位置管理情報に基づいて、特定のボックスを抽出できる上部位置に回転させてボックス搬送部24に移動させるように制御する。ボックス搬送部24に目的とするボックスが到達すると、次に搬送体25を移動させて目的とするボックスを薬剤箱を収容した状態で抽出する。そして、薬剤箱を搭載した選別されたボックスは、その重さを量るために重量測定部26方向に移動され電子天秤27に載せられて、実際の重さを計量する。この重さを計量することで、今回の薬剤箱に入っている薬剤を差し引くと、残りの薬剤の量が解かり、補充するか否かの判断をすることができのである。 計量後は、ボックス選別部13に移動させ、ボックス載置部28に載置され、観覧車の如く回転をして下降して薬剤抽出部15まで下降する。 ここで、下降は停止し、薬剤抽出部15から目的とする薬剤箱を収容したボックスを取り出すことができるのである。 【0023】 トレイ管理機構部66は、積層してあるトレイを主に管理する機構で、積み重ねてあるトレイに対して、ユーザ制御部51で取り込んだレセプトに基づいて、その患者のレセプトに応じた薬剤を収容するために、トレイ14に備えてあるICタグにリーダ/ライタ21で患者の情報を書き込む操作をしておく。そして、上述したボックス選別機構部64により目的とするボックス12が薬剤抽出部15まで運ばれてきたときに、そのボックス12内に収容されている薬剤が今回のレセプトに記憶されているものかをトレイ14のICタグから読み込むことで確認をする。」 (7) 「【0027】 以上のような構成からなる自動薬剤供給システムにおいて、患者のレセプトを受信してから実際に薬剤をトレイに取り出すまでの装置の動き、処理形態について、図7に示すフローチャートを参照にして、図1乃至図6を参考にして、以下説明する。 【0028】 先ず、ユーザ制御部において患者のレセプト(処方箋)を受信すると、その処方箋の情報は、ユーザ制御部を介して本装置が設置されているマシン制御部に送られる(ステップST11)。 マシン制御部において、レセプトの情報から錠剤を特定し、ボックスに収納されている錠剤を選別するように、錠剤ボックス機構部63を制御する。すると、ボックス収納部に収納されているボックスが観覧車の如く回転してボックス搬送部方向に動く。そこで、ボックス搬送部の搬送体が目的とするボックスを選別して搬送し、重量測定部で重量を測定した後にそのボックスはボックス選別部に送られボックス載置部に載せられる。 この作業は、レセプトで指定された全ての錠剤について行われ、ボックス選別部のボックス載置部に指定した錠剤を収容しているボックスを載せる(ステップST12、ST13)。 【0029】 そして、全ての錠剤のセットが完了した時点で、そのボックス選別部のボックス載置部に搭載されているボックスが薬剤抽出部方向に移動して、最初に搭載されたボックスが取出し口から取出せるようになる(ステップST14)。 引出し口から取出したボックスに収容されている錠剤ケースから必要分の錠剤を取出し、トレイに入れる(ステップST15)。 【0030】 そして、必要分の錠剤を取出しときに、その錠剤を補充するべきか否かを判断する。これは、ボックス選別部にボックスが送られたときに重量測定部で重量を測定した結果に基づいて、補充すべきか否かを判断するもので、もし補充する場合には、補充する錠剤ケースに付与されているバーコードを表示部の下部位置に設置されているバーコードリーダで読取る(ステップST16、ST17)。 読取ったバーコードが正しい錠剤のバーコードでない場合には、警告を出し、そうではなく正しい錠剤のバーコードである場合には、次に錠剤を補充する(ステップST18、ST19)。 【0031】 錠剤の補充がなされたボックスは取出し口より仕舞い込むと、次の錠剤のボックスが存在する場合には、取出し口より次のボックスを取出し、同じように必要分の錠剤を取出してトレイに入れる(ステップST20、ST21)。もし補充が必要であれば、補充の作業をし、全ての錠剤の取出しが完了するまで行う。 【0032】 全ての錠剤の取出しが完了したときに、錠剤が入れられてトレイを取出し、処理完了したことを送信すると共に、そのトレイをユーザ制御部のリーダ/ライタで照合することで、患者の間違いを防止できるようになっている(ステップST22、ST23)。」 (8) 「【実施例2】 【0033】 次に、本願発明に係る第2実施例の自動薬剤供給システムについて、図面を参照にして以下説明する。 【0034】 第2実施例の自動薬剤供給システムは、図8乃至図11に示すように、薬剤ケースを収容したボックスを縦横に配列しておき、その中から目的とするボックスに対してX軸方向に動き、次にY軸方向に動く、或はY軸方向に動いてからX軸方向に動くことにより、ボックス抽出搬送部で目的とするボックスを取り出し、取り出したボックスを持った状態でX/Y軸方向に動いて選別棚部にそのボックスを載置するというものであり、第1の実施例のように、ボックス収納部のボックス自体を観覧車の如く回転する機構を省き、ボックスは所定位置に固定されていて、その替わりにボックス抽出搬送部がX/Y軸方向に動くというところに大きな特徴がある。 【0035】 その構成は、図に示すように、実施例において横6列で縦16行で合計して96個のボックスを装着自在な状態で整列状態に配置してなるボックス収納部52と、このボックス収納部52の前面側をX軸方向或はY軸方向に移動してボックス51自体を抽出して載置するスペースを複数個、実施例においては2個のボックス載置部53を備えたボックス抽出搬送部54と、ボックス抽出搬送部54の前面部分に取付けられ、上部位置に抽出したボックスの重さを測定する重量測定部55を備え、略中間位置に操作状態等を表示するためのディスプレイを備えた表示部56を備え、その表示部56の下部位置には、ボックス抽出搬送部54で抽出されたボックス51を複数個一時保管するための選別棚部56と、この選別棚部56の下部位置に積層されたトレイ57を収納するトレイ収納部58とから大略構成されている。 【0036】 ボックス抽出搬送部54は、X軸方向に駆動する駆動部を備えて左右方向に移動でき、Y軸方向への駆動はボックス収納部52の左右端に備えてあるY軸駆動部59によりX軸も含めて上下方向に移動できる構成となっている。そして、目的とするボックス51の位置まで移動すると、その目的とするボックス51を取り出してボックス載置部53に収納する。ここで、次に必要とするボックス51が存在する場合には、そのボックス51の位置まで移動し、そのボックスをもう一つのボックス載置部53に収納する。2つのボックス51を収納した時点で、ボックス抽出搬送部54は、選別棚部56方向に移動して、選別棚部56の棚に抽出したボックス51を収納する。これで、必要とするボックス51が選別棚部56の棚に収納され、棚の数、実施例において6個の棚が全て埋まるまでを最大限として、ボックス51を抽出しては、棚に収納する作業を繰り返し行う。」(なお、上記記載中の「ボックス51」、「ボックス収納部52」、「ボックス載置部53」、「ボックス抽出搬送部54」、「重量測定部55」「選別棚部56」、「トレイ57」、「トレイ収納部58」、「Y軸駆動部59」の図面の符号は、符号の説明(【0041】)及び図面の記載からみて、それぞれ「ボックス71」、「ボックス収納部72」、「ボックス載置部73」、「ボックス抽出搬送部74」、「重量測定部75」「選別棚部76」、「トレイ77」、「トレイ収納部78」、「Y軸駆動部79」の誤記と認められる。以下同様。) (9) 「【0038】 トレイ収納部58は、積層されているトレイ57のうち、一番上のトレイ57の横にリーダ/ライター62が取付けてある。このリーダ/ライタ62でトレイ57に設けてあるICタグの情報を読み出し或は書き込みを行う。 このように、患者毎に選別した薬剤を一旦まとめて収納するトレイ57が収納され、このトレイ57にはICタグを付け、患者の名前等のデータが読み書きできるようにし、患者に渡す時点でリーダ/ライタ62で照合をして患者の間違いを防止できるようになっている。」(なお、上記記載中の「リーダ/ライター62」の図面の符号は、符号の説明(【0041】)及び図面の記載からみて、「リーダ/ライター82」の誤記と認められる。) (10) 「【図1】 」 (11) 「【図3】 」 (12) 「【図5】 」 (13) 「【図8】 」 2 甲2 甲2には、「収納設備」に関して、以下の事項が記載されている。 (1) 「【0008】 すなわち、カセットに収容した状態で薬材シートが収納部に収納されており、錠剤を必要数だけ出庫箇所に出庫するときは、移動基台を収納部用位置に移動させて移動基台が収納部用位置に位置している状態で、収納部の収納位置に収納されているカセットがカセット移動装置にて移動基台側の取出位置に移動される。そして、このようにカセットが移動基台側の取出位置に位置している状態で、カセットから取り出した薬材シートの薬材が必要数となるように、シート移載装置にて1枚又は複数枚の薬材シートがカセットからシート支持体に移載される。また、必要数に対してカセットに収容されている薬材シート単位では薬材の数に端数が生じる場合は、シート移載装置にて薬材シートを切断用箇所に移載して端数分の薬材を切り取られ、その端数分の薬材シートがシート移載装置にてシート支持体に移載される。その後、移動基台を出庫用位置に移動させて、シート支持体上の薬材シートを出庫箇所に出庫させるようにして、薬材シートが出庫箇所に出庫される。」 (2) 「【0040】 〔第1実施形態〕 以下、本発明に係る収納設備の実施形態を図面に基づいて説明する。 本実施形態の収納設備には、複数枚の薬材シートSがカセット5に収容された状態で収納棚1の収納部2に収納されている。そして、スタッカークレーン3にて、トレー出入庫箇所E1に入庫されたトレー4を移動基台としての昇降台12にて支持する状態で受け取り、収納部2に収納されているカセット5から移動基台としての昇降台12に支持されたトレー4上に薬材シートSを取り出し、トレー4ごとトレー出入庫箇所E1(出庫箇所に相当)に搬送して、薬材シートSを収納部2からトレー出入庫箇所E1に搬送するように構成されている。 また、収納部2に収納されているカセット5内の薬材シートSがなくなる又は残り少なくなると、当該カセット5をスタッカークレーン3にてカセット出入庫箇所E2に出庫し、カセット出入庫箇所E2の薬材シートSが充填されたカセット5を収納部2に収納するように構成されている。 尚、スタッカークレーン3が、走行台車11に昇降台12を昇降自在に案内する昇降マスト13が立設された搬送装置に相当し、昇降台12が、移動基台に相当する。 【0041】 本実施形態の収納設備は、図1に示すように、収納部2を縦横に複数並べた収納棚1と、薬材シートS、トレー4及びカセット5を搬送するスタッカークレーン3と、トレー出入庫箇所E1に出庫されたトレー4を外部に向けて搬送し且つ空のトレー4をトレー出入庫箇所E1に搬送するトレー搬送装置6と、カセット出入庫箇所E2に出庫されたカセット5を外部に向けて搬送し且つ充填されたカセット5をカセット出入庫箇所E2に搬送するカセット搬送装置7とが設けられている。尚、1つの収納部2には、1種類の薬材シートSが収納されている。 【0042】 図5に示すように、薬材シートSの形態としては、複数個の錠剤を区分けした状態で封入したシート状の錠剤シートAや、粉末や顆粒を封入した小袋を複数繋げた分包シートBや、湿布を封入した湿布シートCがある。 錠剤シートA及び分包シートBが、薬材を区分けした状態で複数封入した薬材シートSに相当し、これら錠剤シートA及び分包シートBについては、同種の薬材を区分けされた状態で設定個数封入した完全薬材シートS1や完全薬材シートS1から一部の薬材が切り取られた端数薬材シート片S2がある。また、錠剤シートA及び分包シートBには、封入した薬材の種類が異なる複数種類の薬材シートSがあり、また、平面視でのシートサイズが異なる複数大きさの薬材シートSがある。尚、分包シートBについては、小袋を1つの薬材として扱っている。」 (3) 「【0055】 図2に示すように、スタッカークレーン3夫々の昇降台12には、昇降台12が収納部用位置に位置している状態において、カセット5を収納部2における収納位置と昇降台12上の取出位置との間で移載自在なカセット移動装置としてのカセット移載装置16と、昇降台12上の切断用箇所E3に位置する薬材シートSを切断するシート切断装置17と、上述したトレー4と、取出位置のカセット5と切断用箇所E3とトレー4との間で薬材シートSを移載自在なシート移載装置18と、昇降台12がトレー出入用位置に位置している状態において、トレー4をトレー出入庫箇所E1に移載する出庫用移載装置としてのトレー移載装置19と、薬材シートSを上下反転させるシート反転装置20と、シート切断装置17にて切断する薬材シートSを上方側から撮像する撮像カメラ39とが備えられている。 【0056】 そして、スタッカークレーン3の夫々は、昇降台12が収納用位置に位置している状態において、カセット移載装置16にて収納部2の収納位置に収納されているカセット5を昇降台12上に移載し、シート移載装置18にて昇降台12上のカセット5から薬材シートSを取り出してトレー4に移載し、薬材シートSの取り出しが完了したカセット5をカセット移載装置16にて収納部2の収納位置に収納するように構成されている。さらに、昇降台12が収納部用位置に位置している状態において、カセット5から取り出した薬材シートSを必要に応じてシート切断装置17にて切断するとともに、シート切断装置17にて切断する薬材シートSが裏返っている場合はシート反転装置20にて薬材シートSを表裏反転させるようになっている。 【0057】 また、スタッカークレーン3の夫々は、昇降台12がトレー出入庫用位置に位置している状態において、薬材シートSを収容したトレー4をトレー移載装置19にて昇降台12上からトレー出入庫箇所E1に移載するとともに、薬材シートSを収容していない空のトレー4をトレー移載装置19にてトレー出入庫箇所E1から昇降台12上に移載するように構成されている。また、昇降台12がカセット出入庫箇所E2に位置している状態において、薬材シートSが収容されていない又は薬材シートSが残り少ないカセット5をカセット移載装置16にて昇降台12上からカセット出入庫箇所E2に移載するとともに、薬材シートSが充填されたカセット5をカセット移載装置16にてカセット出入庫箇所E2から昇降台12上に移載するように構成されている。」 (4) 「【0059】 そして、カセット移載装置16は、カセット5を経路横幅方向の一方側に位置する収納部2から昇降台12上に移載するときは、まず、移載対象のカセット5が収納されている収納部2に対応する収納部用位置に昇降台12を位置させる。その後、移載用移動体22を経路横幅方向の一方側に移動させて移載用移動体22を昇降台12から経路横幅方向の一方側に突出させ、経路横幅方向の一方側に位置する引退姿勢の回転フック23を、収納部2の収納位置に位置するカセット5の被係合部5aの直下に位置させる。そして、経路横幅方向の一方側に位置する回転フック23を係合姿勢に姿勢変更させてカセット5の被係合部5aに係合させた後、移載用移動体22を経路横幅方向の他方側に移動させて、カセット5を収納部2の収納位置から昇降台12上の取出位置に移載するようになっている。昇降台12上の取出位置に位置するカセット5は、カセット5全体が収納部2から取り出されており、カセット5の全荷重を昇降台12にて支持するようになっている。」 (5) 「【0061】 図6に示すように、トレー移載装置19は、トレー4に形成された凹入部4aに下方から係合する状態でトレー4を載置支持する一対のトレー支持体25を備えて構成されている。トレー支持体25は、経路長手方向に沿って移動自在に構成されており、図6に示すようなトレー授受用位置と、図8(b)に示すようなトレー授受用位置から経路長手方向に移動したシート受取用位置とに移動自在となっている。 【0062】 そして、トレー出入庫箇所E1との間でトレー4を移載するときに昇降台12が停止するトレー出入庫用位置として、図6に示すような高位置と、このよりも低い低位置とが設定されており、昇降台12からトレー出入庫箇所E1にトレー4を移載するときは、図6に示すように、トレー4を支持したトレー支持体25をトレー授受用位置に位置させた状態で、昇降台12を高位置から低位置に下降移動させることで、トレー4をトレー出入庫箇所E1に卸して移載するようになっている。このように、トレー移載装置19は、昇降台12がトレー出入庫用位置に位置している状態において、トレー4に支持されている薬材シートSをトレー4ごとトレー出入庫箇所E1に移載自在に構成されている。 また、トレー出入庫箇所E1から昇降台12にトレー4を移載するときは、トレー出入庫箇所E1にトレー4が位置し且つトレー支持体25をトレー授受用位置に位置させた状態で、昇降台12を低位置から高位置に上昇移動させることで、トレー支持体25にてトレー4を掬い取って昇降台12上に移載するようになっている。」 (6) 「【0070】 次に、シート移載装置18について説明する。 シート移載装置18は、薬材シートSにおける上方側を向く面を上方側から吸着保持する吸着保持体35と、吸着保持体35を水平方向及び上下方向に移動操作するとともに吸着保持体35を縦軸心周りに回転操作する保持体用移動操作体36とを備えて構成されている。そして、シート移載装置18は、錠剤シートAを吸着保持する場合は、錠剤シートAにおける平坦な裏面又は凹凸のある表面のうちの上方側を向く面を吸着保持するように構成されている。 シート移載装置18は、吸着保持体35の吸着作用と吸着保持体35の移動及び回転とにより、薬材シートSの姿勢を水平姿勢に維持した状態で、薬材シートSを昇降台12上のカセット5と切断用箇所E3とトレー4とシート反転装置20との間で移載自在に構成されている。 【0071】 具体的には、移載する薬材シートSが錠剤シートAの場合では、シート移載装置18は、図8において矢印(1)で示すように、切断する必要のない錠剤シートAを昇降台12上のカセット5からトレー4に移載し、図9において矢印(2)で示すように、切断する必要があり且つ表向き姿勢の錠剤シートAを昇降台12上のカセット5から切断用箇所E3に移載し、且つ、図11において矢印(5)で示すように、切断する必要があり且つ裏向き姿勢の錠剤シートAを昇降台12上のカセット5から揺動台32上に移載するように構成されている。また、シート移載装置18は、図12において矢印(6)で示すように、シート反転装置20にて上下反転された表向き姿勢の錠剤シートAを受け止め体33上から切断用箇所E3に移載自在に構成されている。尚、矢印(1)、矢印(2)、矢印(5)及び矢印(6)で示す場合は、移載される薬材シートSとして、完全薬材シートS1の場合と端数薬材シート片S2の場合とがある。 【0072】 また、シート切断装置17にて切断された端数薬材シート片S2のうち、出庫箇所に出庫する出庫対象の端数薬材シート片S2を、図10において矢印(3)で示すように、切断用箇所E3からトレー4に移載し、カセット5に戻す収納対象の端数薬材シート片S2を、図10において矢印(4)で示すように、切断用箇所E3から昇降台12上のカセット5に移載するように構成されている。 【0073】 矢印(1)、矢印(2)、矢印(5)で示すような錠剤シートAをカセット5から移載する場合は、吸着保持体35にて錠剤シートAが吸着保持されるが、このとき、カセット5に表向き姿勢で収容されている錠剤シートAについては吸着保持体35にて表面が吸着保持され、カセット5に裏向き姿勢で収容されている錠剤シートAについては吸着保持体35にて裏面が吸着保持される。 【0074】 ・・・ そして、シート切断装置17にて切断された一対の端数薬材シート片S2のうち、シート挾持体27に挾持されていない端数薬材シート片S2は、矢印(3)で示すように、切断された後に必要に応じて吸着保持体35による吸着保持を解除することで、切断用箇所E3からシュート37内に落下し、出庫対象の端数薬材シート片S2としてトレー4に収容される。シート切断装置17にて切断された一対の端数薬材シート片S2のうち、シート挾持体27に挾持されている端数薬材シート片S2は、矢印(4)に示すように、シート移載装置18にて切断用箇所E3から昇降台12上のカセット5に移載され、収納対象の端数薬材シート片S2としてカセット5における端数薬材シート片S2を収容する収容空間に収容される。 ちなみに、矢印(3)に示すように端数薬材シート片S2を移載する場合は、シュート37の直下に端数薬材シート片S2を収容したい収容区画を位置させるように、トレー移載装置19にてトレー4を経路横幅方向に移動させることで、トレー4に備えられた複数の収容区画のいずれにも端数薬材シート片S2を収容できるようになっている。 【0075】 また、矢印(1)に示すような、錠剤シートAをカセット5からトレー4に直接に移載するときは、トレー4をシート受取用位置に位置させた状態で、吸着保持体35をカセット移載装置16の横側方で且つトレー4の真上まで移動させたのち、吸着保持体35による吸着保持を解除することで移載するようになっている。 ちなみに、矢印(1)に示すように端数薬材シート片S2を移載する場合は、吸着保持を解除する吸着保持体35の直下に端数薬材シート片S2を収容したい収容区画を位置させるように、トレー移載装置19にてトレー4を経路横幅方向に移動させることで、トレー4に備えられた複数の収容区画のいずれにも錠剤シートAを収容できるようになっている。」 (7)「【図6】 」 (8) 「【図8】 」 (9) 「【図10】 」 第5 当審の判断 1 甲1に記載された発明 (1) 上記第4の1から、以下の点が理解できる。 ア 上記第4の1(6)及び(7)のそれぞれの下線部の記載によれば、患者の処方箋情報を受信すると、その処方箋情報から薬剤を特定し、その薬剤がどこのボックス12に収容されているかを特定し、そのボックス12がボックス収納部11のどの位置に存在するかを把握した後、ボックス搬送部24はそのボックス12をボックス収納部11からボックス選別部13のボックス載置部28に搬送するという処理を行う。 前記処理は、患者の処方箋情報から特定される薬剤が収容されているボックス12が、ボックス収納部11に存在することが前提であると認められる。してみると、上記ボックス選別部13のボックス載置部28上にあるボックス12は、前記処理の前に、ボックス搬送部24により上記ボックス収納部11へ戻されると認められる。すなわち、ボックス搬送部24は、上記ボックス選別部13のボックス載置部28上のボックス12を上記ボックス収納部11へ戻す動作を実行すると認められる。 イ 第1実施例に係る上記第4の1(5)及び(6)のそれぞれの下線部の記載によれば、ボックス選別部13は観覧車の如く回転する一列のボックス載置部28を備えており、ボックス搬送部24によって前記ボックス選別部13に搬送され前記ボックス載置部28に載置されたボックス12は、前記観覧車が回転することにより、薬剤抽出部15まで下降して前記薬剤抽出部15の取出し口29に導かれ、その後、下降は停止し、前記薬剤抽出部15からボックス12を取り出すことができるようになり、その後、前記薬剤抽出部15からボックス12を取り出して、取り出したボックス12内に収納されている薬剤箱の中から薬剤を取り出してトレイ14に載せる作業が行われると認められる。また、上記第4の1(7)の下線部の記載によれば、ボックス載置部に搭載されているボックスが薬剤抽出部方向に移動して、ボックスが取出し口から取り出せるようになり、その後、前記ボックスを前記取出し口から取り出し、取り出したボックスに収容されている錠剤ケースから薬剤をトレイに入れる作業が行われると認められる。 これらの点に鑑みれば、薬剤抽出部15において、上記ボックス載置部28に搬送された上記ボックス12から上記薬剤を取り出し、この取り出した薬剤をトレイ14が受け取るように出す作業が行われること、及びボックス載置部28が、上記ボックス搬送部24により上記ボックス12が上記ボックス載置部28に載置される位置と、前記ボックス12が上記薬剤抽出部15の取出し口29から取り出すことができる位置との間を移動することが、認められる。 ウ 上記第4の1(5)及び(8)のそれぞれの下線部の記載によれば、甲1には、第1実施例の自動薬剤供給システムと、第2実施例の自動薬剤供給システムとが記載されていると認められる。そして、第1実施例に係る上記第4の1(5)の記載と、第2実施例に係る(8)?(9)の記載とを対比すると、第2実施例の「ボックス収納部52」、「ボックス51」、「選別棚部56」、「ボックス抽出搬送部54」、「トレイ57」、「リーダ/ライタ62」は、それぞれ第1実施例の「ボックス収納部11」、「ボックス12」、「ボックス載置部28」、「ボックス搬送部24」、「トレイ14」、「リーダ/ライタ21」と同等又は対応する機能を有すると認められる。 そして、上記アで述べた点については、第2実施例に対しても同様に理解できるものである。 また、上記イで述べた点について、第2実施例においては、上記選別棚部56に搬送された上記ボックス51から上記薬剤を取り出し、この取り出した薬剤をトレイ57が受け取るように出す作業が行われる領域があると認められる。 (2) 上記第4の1及び前記ア?イを踏まえると、甲1には次の発明(以下「甲1発明1」という。)が記載されていると認められる。 「薬剤を収容するボックス12が複数個配置されるボックス収納部11と、上記ボックス12を上記ボックス収納部11から取り出してボックス選別部13へ搬送する動作を実行するボックス搬送部24と、上記ボックス12を薬剤抽出部の近傍位置に移動するボックス選別部13と、上記ボックス12から上記薬剤を取り出し、この取り出した薬剤を出す作業が行われる領域である薬剤抽出部15と、を備えており、 1つの薬剤抽出部15につき複数のボックス載置部28が設けられており、各ボックス載置部28が、上記ボックス搬送部24により上記ボックス12が上記ボックス載置部28に載置される位置と、上記ボックス12を上記薬剤抽出部の取出し口29から取り出すことができる位置との間を移動する自動薬剤供給システム。」 (3) 上記第4の1及び前記ア?ウを踏まえると、甲1には次の発明(以下「甲1発明2」という。)も記載されていると認められる。 「薬剤を収容するボックス51が複数個配置されるボックス収納部52と、ボックス51自体を抽出して載置するスペースを複数備える選別棚部56と、上記ボックス51を上記ボックス収納部52から取り出して上記選別棚部56へ搬送する動作および上記選別棚部56上のボックス51を上記ボックス収納部52へ戻す動作を実行するボックス抽出搬送部54と、上記選別棚部56に搬送された上記ボックス51から上記薬剤を取り出し、この取り出した薬剤をトレイ57が受け取るように出す作業が行われる領域と、を備えている自動薬剤供給システム。」 2 甲1発明1との対比 (1) 本件発明と甲1発明1とを対比すると、甲1発明1の「ボックス12」は本件発明の「薬剤収容カセット」に、以下同様に「ボックス収納部11」は「カセット棚」に、「ボックス載置部28」は「受渡部」に、「ボックス搬送部24」は「カセット搬送部」に、「トレイ14」は「薬剤トレイ」に、「ボックス搬送部24によりボックス12がボックス載置部28に載置される位置」は「薬剤収容カセットの受渡位置」に、「ボックス12を薬剤抽出部の取出し口29から取り出すことができる位置」は「薬剤の払出位置」に、「自動薬剤供給システム」は「薬剤払出装置」にそれぞれ相当する。 また、甲1発明1の「この取り出した薬剤を出す作業が行われる領域である薬剤抽出部15」と本件発明の「この取り出した薬剤を出す払出操作部」とは、その領域において、受渡部に搬送された薬剤収容カセットから薬剤を取り出し、この取り出した薬剤を薬剤トレイが受け取るように出す作業が行われる薬剤取出領域という点において共通する。 そして、甲1発明1のボックス載置部28は、ボックス搬送部24によりボックス12がボックス載置部28に載置される位置と、ボックス12を上記薬剤抽出部の取出し口29から取り出すことができる位置との間を移動するのであるから、甲1発明1は本件発明と、「1つの薬剤取出部につき複数の受渡部が設けられており、各受渡部が上記薬剤収容カセットの受渡位置と上記薬剤の払出位置との間を移動する」点で共通する。 (2) したがって、本件発明と甲1発明1とは、以下の点で一致している。 「薬剤を収容する薬剤収容カセットが複数個配置されるカセット棚と、上記薬剤収容カセットを上記カセット棚から取り出して受渡部へ搬送する動作および上記受渡部上の薬剤収容カセットを上記カセット棚へ戻す動作を実行するカセット搬送部と、上記受渡部に搬送された上記薬剤収容カセットから上記薬剤を取り出し、この取り出した薬剤を出す作業が行われる薬剤取出領域と、を備えており、 1つの薬剤取出領域につき複数の受渡部が設けられており、各受渡部が上記薬剤収容カセットの受渡位置と上記薬剤の払出位置との間を移動する薬剤払出装置。」 (3) そして、本件発明と甲1発明1とは、下記[相違点1]及び[相違点2]で相違している。 [相違点1] 薬剤取出領域に関し、本件発明の払出操作部は、薬剤収容カセットから薬剤を取り出し、この取り出した薬剤を出すものであるのに対し、甲1発明1の薬剤抽出部15は、その領域において薬剤収容カセットから薬剤を取り出し、この取り出した薬剤を出す作業が行われるものではあるが、薬剤抽出部15が主体的に薬剤を取り出し、この取り出した薬剤を出すものではない点。 [相違点2] 本件発明は、払出操作部から出される薬剤を薬剤トレイが受け取れるように当該薬剤トレイを移動させるトレイ移動部を備えているのに対し、甲1発明1は、そのようなトレイ移動部を備えているか不明な点。 3 甲1発明2との対比 (1) 本件発明と甲1発明2とを対比すると、甲1発明1の「ボックス51」は本件発明の「薬剤収容カセット」に、以下同様に「ボックス収納部52」は「カセット棚」に、「選別棚部56」は「受渡部」に、「ボックス抽出搬送部54」は「カセット搬送部」に、「トレイ57」は「薬剤トレイ」に、「自動薬剤供給システム」は「薬剤払出装置」にそれぞれ相当する。 また、甲1発明2の「この取り出した薬剤をトレイ57が受け取るように出す作業が行われる領域」と本件発明の「この取り出した薬剤を出す払出操作部」とは、その領域において、受渡部に搬送された薬剤収容カセットから薬剤を取り出し、この取り出した薬剤を薬剤トレイが受け取るように出す作業が行われる薬剤取出領域である点において共通する。 (2) したがって、本件発明と甲1発明2とは、以下の点で一致している。 「薬剤を収容する薬剤収容カセットが複数個配置されるカセット棚と、上記薬剤収容カセットを上記カセット棚から取り出して受渡部へ搬送する動作および上記受渡部上の薬剤収容カセットを上記カセット棚へ戻す動作を実行するカセット搬送部と、上記受渡部に搬送された上記薬剤収容カセットから上記薬剤を取り出し、この取り出した薬剤を出す作業が行われる薬剤取出領域と、を備えており、 複数の受渡部が設けられている薬剤払出装置。」 (3) そして、本件発明と甲1発明2とは、上記[相違点1]及び[相違点2]に加え、下記[相違点3]で相違している。 [相違点3] 本件発明は、1台の払出操作部につき複数の受渡部が設けられており、各受渡部が薬剤収容カセットの受渡位置と薬剤の払出位置との間を移動するか、または払出操作部が複数の受渡部の間を移動するのに対し、甲1発明2は、そのような構成を備えていない点。 4 相違点の判断 上記[相違点1]について検討する。 (1) 上記第4の2(1)?(6)のそれぞれの下線部の記載及び同第4の2(7)?(9)の図面を参酌すると、甲2には、以下の技術が記載されていると認められる。 「カセット移載装置16にてカセット5を昇降台12上に移載し、トレー移載装置19にてトレー4をシート受取用位置に移動し、シート移載装置18にて昇降台12上のカセット5から薬剤シートSを取り出してシート受取用位置のトレー4に、前記カセット5の移載方向とは直交する方向(図8において矢印(1)で示す方向)で出す収納設備。」 上記甲2記載の「カセット5」は本件発明の「薬剤収容カセット」に、以下同様に「トレー4」は「トレイ」にそれぞれ相当するから、甲2記載の「シート移載装置18」は本件発明の「払出操作部」に相当するといえる。 (2) そこで、甲1発明1又は甲1発明2において、受渡部に搬送された薬剤収容カセットから薬剤を取り出し、この取り出した薬剤を出す作業(以下「払出作業」という。)を行う手段である払出操作部として、甲2記載の「シート移載装置18」を適用することについて検討する。 ア 上記(1)に記載のとおり、甲2記載のシート移載装置18は、カセット5を昇降台12に移載する方向と直交する方向でトレー4に薬剤シートを出すものである。 一方、上記第4の1(10)及び(12)の図示内容によれば、甲1発明1の払出作業が行われる領域である薬剤抽出部15において、ボックス12をボックス載置部28から取り出す方向と直交する方向にはトレイ14が存在しないことが看て取れる。 してみると、甲1発明1に単純に甲2記載のシート移載装置18を適用しても、トレイ14に薬剤を出すことができず、上記相違点1に係る本件発明の構成とはならない。 イ また、上記(1)に記載のとおり、甲2記載の技術は、カセット移載装置16にてカセット5を昇降台12上に移載し、トレー移載装置19にてトレー4をシート受取用位置に移動することによって、シートの上記移載方向を可能としていることが分かる。そこで、甲1発明1又は甲1発明2に甲2記載の「シート移載装置18」とともに「カセット移載装置16」及び「トレー移載装置19」を併せて適用することを検討する。 甲1発明1又は甲1発明2に、甲2記載の上記トレー移載装置19を適用した場合、甲1発明1又は甲1発明2においてトレイ収納部に積層された状態のトレイ14は、トレー移載装置19に移載する必要がある。 ここで、上記第4の2(5)の下線部に記載されているように、前記トレー移載装置19は、低位置から高位置に上昇移動することにより、トレーを掬い取って該トレー移載装置19に移載するものである。しかしながら、甲1発明1又は甲1発明2において、トレイ14は、上記第4の1(10)及び(13)に図示されているように積層された状態にあるため、トレー移載装置19によって該トレイ14を掬い取るためには、該トレー移載装置19は、掬い取る対象となるトレイ14とその直下にあるトレイ14との間に挿入する必要があるが、これら積層された状態のトレイ間の側面に挿入することができない。すなわち、甲1発明1又は甲1発明2に、甲2記載の上記技術事項を適用しても、甲1発明1又は甲1発明2における積層された状態のトレイ14は、該トレー移載装置19によっては移載することができない。 したがって、甲2記載のカセット移載装置16及びシート移載装置18並びにトレー移載装置19を甲1発明1又は甲1発明2に適用するに際して、これを阻害する事情があるといえる。 ウ さらに、甲1発明1又は甲1発明2においてトレイ14に出す「薬剤」とは、「薬剤箱」、「錠剤ケース」又は「薬剤ケース」に収容された薬剤であるものの、甲2記載の技術において、シート移載装置18でトレー4に出すものは「薬剤シートS」である。 より詳しくは、上記第4の1(5)、(7)及び(8)のそれぞれの下線部の記載を参酌すると、甲1発明1又は甲1発明2において、ボックス12内には、「薬剤箱」、「錠剤ケース」又は「薬剤ケース」が収容されており、払出作業においては、この「薬剤箱」、「錠剤ケース」又は「薬剤ケース」の中から薬剤を取り出し、トレイ14に出す作業が行われるといえる。 これに対し、上記第4の2(2)及び(6)のそれぞれの下線部の記載に鑑みれば、甲2記載のシート移載装置18は、カセット5に、上方側を向く面を吸着する面として収容された薬剤シートSの形態の薬剤を吸着することにより取り出し、この取り出した薬剤をトレー4に出すものであるといえる。 ここで、甲1発明1又は甲1発明2において、ボックス12内には、吸着する面が上方側を向くように薬剤シートが収容されているか不明であり、該薬剤収容カセットから薬剤を取り出すためには、該薬剤収容カセットに収容された「薬剤箱」、「錠剤ケース」又は「薬剤ケース」の中から薬剤を取り出す必要がある。さらに、当該「薬剤箱」、「錠剤ケース」又は「薬剤ケース」が蓋を有していることもあり得る。そうすると、カセット5内に吸着する面が上方側を向くように収容された薬剤シートSを取り出すことを前提としている甲2記載のシート移載装置18を、甲1発明1又は甲1発明2に適用するには、さらなる創意工夫が必要となるのであって、当業者が容易に想到し得るものであるとはいえない。 (3) 以上を総合して勘案すると、甲1発明1又は甲1発明2には甲2記載の技術を適用することを阻害する要因があるといえる。 よって、上記相違点1は当業者が容易になし得るものではなく、実質的なものであるから、他の相違点を検討するまでもなく、本件発明は、甲1発明1又は甲1発明2及び甲2に記載された技術事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるといえない。 (4) 上記2?4の検討を申立理由1?3について整理する。 本件発明は、甲1発明1と上記相違点1、2を、甲1発明2と上記相違点1?3を有し、少なくとも上記相違点1は実質的なものであるから、甲1発明1又は甲1発明2であるとはいえない。 よって、本件発明は、特許法第29条第1項第3号に該当しないから、本件発明に係る特許は、申立理由1によって取り消すことはできない。 また、少なくとも上記相違点1は、甲1発明1又は甲1発明2及び甲2に記載された事項に基いて、当業者が容易に想到できたとはいえない。 よって、本件発明は、その優先日前に当業者が容易に発明をすることができたものではないから、本件発明に係る特許は、申立理由2、3によって取り消すことはできない。 5 申立人の主張について (1) 申立人は、特許異議申立書の第18?21ページ及び第25ページにおいて、上記第4の1(1)及び(4)?(7)等の記載を総合すると、甲1には、受渡部に載置されたボックスに対して、その収容された薬剤をトレイに載せる「薬剤抽出部」が記載されており、前記「薬剤抽出部」は本件発明の「払出操作部」に相当する、と主張している。 しかし、上記第5の2(3)に[相違点1]として記載したように、本件発明の払出操作部は、主体として薬剤収容カセットから薬剤を取り出し、この取り出した薬剤を出すものであるのに対し、甲1発明1の薬剤抽出部15は、その領域において薬剤収容カセットから薬剤を取り出し、この取り出した薬剤を出す作業が行われるものではあるが、薬剤抽出部15自体が主体的に薬剤を取り出し、この取り出した薬剤を出すものとはいえない。 (2) 申立人は、前記特許異議申立書の第22?23ページ及び第26?27ページにおいて、甲1には、薬剤の取出しを自動的に行うことで作業の簡便化を図るという課題が記載されており、甲1に記載された発明において、作業の簡便化を図るために、取出し口まで搬送されたボックスに対して人が行う薬剤抽出作業を、該ボックスに収用された薬剤を抽出することができる装置で自動化することは、当業者が極めて容易に想到し得る程度のことである旨主張している。 しかし、たとえ自動化による作業の簡便化を図ることが普遍的な課題であったとしても、甲1発明1又は甲1発明2に対して薬剤抽出作業を具体的にどのように自動化すればよいかは、さらに創意工夫が必要と思われるところ、そのような手段について具体的な証拠が見当たらない以上、当業者が容易に想到し得る程度のこととすることはできない。 (3)よって、申立人の主張はいずれも当を得たものではなく、採用できない。 第6 むすび したがって、特許異議の申立ての理由及び証拠によっては、本件発明に係る特許を取り消すことはできない。 また、他に本件発明に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり決定する。 |
異議決定日 | 2021-03-31 |
出願番号 | 特願2016-550112(P2016-550112) |
審決分類 |
P
1
652・
121-
Y
(A61J)
P 1 652・ 113- Y (A61J) |
最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 小原 一郎 |
特許庁審判長 |
内藤 真徳 |
特許庁審判官 |
倉橋 紀夫 角田 貴章 |
登録日 | 2020-04-13 |
登録番号 | 特許第6690541号(P6690541) |
権利者 | 株式会社湯山製作所 |
発明の名称 | 薬剤払出装置 |
代理人 | 鳥居 和久 |
代理人 | 神保 泰三 |
代理人 | 松川 克明 |
代理人 | 中塚 雅也 |
代理人 | 鳥居 洋 |