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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 A47F |
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管理番号 | 1373523 |
審判番号 | 不服2020-10380 |
総通号数 | 258 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2021-06-25 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2020-07-27 |
確定日 | 2021-05-11 |
事件の表示 | 特願2016-71797号「棒状物用陳列板」拒絶査定不服審判事件〔平成29年10月5日出願公開、特開2017-176678号、請求項の数(2)〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 |
理由 |
第1 手続の経緯 本願は、平成28年3月31日の出願であって、令和1年9月18日付けで拒絶理由が通知され、同年11月21日に意見書及び手続補正書が提出されたが、令和2年4月22日付けで拒絶査定(以下「原査定」という。)され、これに対して、同年7月27日に拒絶査定不服審判の請求がされたものである。 第2 原査定の概要 原査定の概要は次のとおりである。 この出願の請求項1及び2に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された以下の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 [刊行物等] 1.登録実用新案第3193267号公報 2.特開平11-151148号公報 3.特開平11-216048号公報 以下それぞれ「引用文献1ないし3」という。 第3 本願発明 本願の請求項1及び2に係る発明(以下「本願発明1」及び「本願発明2」という。)は、令和1年11月21日付けの手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1及び2に記載された事項により特定される次のとおりの発明である。 「 【請求項1】 吊り下げ陳列のための吊り下げ部を有し、板本体の一部に形成した切れ目によって折り上げ可能となした折り上げ部を形成して棒状物が備えるクリップに対する係止部とした棒状物用陳列板において、前記板本体からの折り上げによって板本体の表面より突出させ棒状物の長手方向に沿った板状部分として形成した折り上げ部に、クリップの基部の移動規制辺を有する凹部を形成すると共に、折り上げ部の板本体背面相当部分を、棒状物本体を配置する部分とした棒状物用陳列板。 【請求項2】 前記折り上げ部にクリップの玉部が挿配される穴部を形成した請求項1に記載の棒状物用陳列板。」 第4 引用文献、引用発明等 1 引用文献1について (1)引用文献1に記載された事項 原査定の拒絶の理由に引用された引用文献1には、図面とともに次の事項が記載されている(下線は、当審が付した。以下同様である。)。 (1a) 「【0015】 以下、適宜図面を用いながら本考案の実施形態について詳述する。ただし、本考案は、以下の実施形態に限定されるものではない。 (第1実施形態) 図1乃至図3は、本考案の第1実施形態に係る掛止具100を示している。掛止具100は、透明樹脂製の板状部材をトムソン型により打ち抜いて成形され、本体部1と、複数のフック部2と、を主に備える他、アイ片3を備えている。 【0016】 本体部1は、図2に示すように、当該掛止具100の使用時の上下方向を長手方向とする長方形状を有し、幅方向の両端にフック部2を折起こしたあとのフック部2と略同形状をなした切れ込み部分1aが形成されている。 【0017】 フック部2は、図1に示すように、先端が上方へ湾曲した「し」の字状の掛止用部21と、掛止用部21よりも上下方向の幅が広く設けられた基端部22とを有し、本体部1の幅方向の両端から内側へと切れ込む上下一対の切込線2a,2bによって、本体部1から切断分離され、上下の切込線2a,2bの内側端どうしを結ぶ直線状の折線2cで折り曲げられて、本体部1に対し垂直な方向に折起こされる。 本実施形態では、本体部1の左右6個ずつ計12個のフック部2が、上から順に、右、左、右、…と左右から交互に切起こされている。 折線2cは、図4に示すように、折線2cの延びる方向に垂直な断面がV字又はU字に形成されることが好ましく、U字に形成されることがより好ましい。U字やV字にすることで、フック部2を折起こした際に、フック部2が折線部で破損することを抑制できる。また、当該断面をU字とすることで、折線の底部に亀裂が入ることを抑制できる。 【0018】 アイ片3は、図1に示すように、本体部1の上辺の両端に一対が設けられ、本体部1の右辺の上端部に1個が設けられている。アイ片3の中心には、掛止具100を吊り下げるための紐やフックを挿通する貫通孔3aが設けられている。 【0019】 次に、以上のような構成を有する掛止具100の使用方法及び作用効果について説明する。掛止具100を使用する際には、アイ片3を利用して壁等に吊り下げる。図3の例では、アイ片3に掛け紐4を取り付け、さらに掛け紐4にS字金具5を取り付け、S字金具5を壁に設けたフック6へ引き掛ける。あるいは、アイ片3を壁に打ち込んだ釘や木ネジに引き掛けるようにしてもよい。掛止具100を壁等に吊り下げると、図3に示すように掛止具100に吊り下げる商品Aを掛止する。この際、商品Aの大きさに応じて、適宜必要な数だけフック部2を手前側に折起こす。このとき、フック部2は、先端側が本体部1の端縁へ露出しているので、側方からフック部2の先端に指をかけることができ、容易に手前に折起こすことができる。」 (1b) 図1、図2及び図3は、以下のとおりである。 (2)引用文献1に記載された発明 摘記(1a)から、引用文献1には、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認められる。 [引用発明] 「上下方向を長手方向とする長方形状を有し、幅方向の両端にフック部2を折起こしたあとのフック部2と略同形状をなした切れ込み部分1aが形成されている本体部1と、複数のフック部2と、壁等に吊り下げるアイ片3を備えている、吊り下げる商品Aを掛止する掛止具100であって、 フック部2は、先端が上方へ湾曲した『し』の字状の掛止用部21と、掛止用部21よりも上下方向の幅が広く設けられた基端部22とを有し、本体部1の幅方向の両端から内側へと切れ込む上下一対の切込線2a,2bによって、本体部1から切断分離され、上下の切込線2a,2bの内側端どうしを結ぶ直線状の折線2cで折り曲げられて、本体部1に対し垂直な方向に折起こされる、吊り下げる商品Aを掛止する掛止具100。」 2 引用文献2について 原査定の拒絶の理由に引用された引用文献2には、図面とともに次の事項が記載されている。 (2a) 「【0016】前記収納部10には、長尺状の塗布具15が挿脱自在に挿通されると共に、塗布具15に設けられたクリップ13が、前壁3に上方から掛止できるようになっている。前後壁3,5及び区画壁8の肉厚は、クリップ13がそれぞれ係止できるように、略同一に設定されている。従って、塗布具15を保持体本体1の前壁3以外に後壁5及び区画壁8に係止でき、塗布具15を落下することなく保持することが可能である。ここで、前後壁3,5及び区画壁8が被係止部となり、前後壁3,5及び両側壁7には、適宜塗布具を表示する商標名等の文字や絵柄が表示されている。 ・・・ 【0022】図3は、本発明の第2実施の形態を示し、保持体本体1は再生紙(シート体)から形成されている。該保持体本体1はゴンドラ12側の係止体14が挿通される被係止孔16を有する後壁17と、前壁18と、両側壁19とから収納部10が形成されたものである。 【0023】該収納部10は上下面が開口し、複数の塗布具15が挿通されるようになっており、各塗布具15のクリップ13が、前壁18または両側壁19にそれぞれ上方から係止されている。 【0024】本実施の形態の塗布具保持体は、各塗布具15を前壁18や両側壁19に係止するため、複数の塗布具15を整頓して保持することが可能である。また、保持体本体1は再生紙から形成されているため、資源の有効利用を図ることもできる。」 (2b) 図3は、以下のとおりである。 3 引用文献3について 原査定の拒絶の理由に引用された引用文献3には、図面とともに次の事項が記載されている。 (3a) 「【0005】 【実施例】以下、図面に基づき一例について説明する。図1に示すものは、透明なポリエチレンテレフタレート樹脂製の板を打ちぬき加工して得られた板状の筆記具用整列具である。筆記具のキャップ101のクリップ102の基部103係止用のスリット1と玉部104係止用の係止部2とを一本の筆記具のための一組として、複数並列して配置している。スリット1はキャップ101の設置を完了した時にクリップ102の基部103が位置する幅広部3と、クリップを挿入する開口部を有する幅狭部5を有している。この幅狭部5はクリップ102の抜け落ちを防止する内方凸部4によりクリップの基部103より幅が狭く形成される。スリット1の底部分である幅広部3の閉じた側にはクリップの基部103を位置決めする直線部6が形成され、また、幅広部3はクリップの基部103より若干幅広に形成されている。」 (3b) 図1は、以下のとおりである。 第5 対比・判断 1 本願発明1について (1)対比 本願発明1と引用発明とを対比する。 ア 引用発明の「壁等に吊り下げるアイ片3」は、「掛止具100」に備えられていることが明らかであり、「吊り下げる商品Aを掛止する掛止具100」を「壁等に吊り下げる」ものといえるから、吊り下げ陳列のためのものであり、引用発明の「壁等に吊り下げるアイ片3」は、本願発明1の「吊り下げ陳列のための吊り下げ部」に相当する。 イ 引用発明の「本体部1」及び「本体部1の幅方向の両端から内側へと切れ込む上下一対の切込線2a,2b」は、それぞれ、本願発明1の「板本体」及び「板本体の一部に形成した切れ目」に相当する。 したがって、引用発明の「本体部1の幅方向の両端から内側へと切れ込む上下一対の切込線2a,2bによって、本体部1から切断分離され、上下の切込線2a,2bの内側端どうしを結ぶ直線状の折線2cで折り曲げられて、本体部1に対し垂直な方向に折起こされる」部分は、本願発明1「板本体の一部に形成した切れ目によって折り上げ可能となした折り上げ部」に相当する。 引用発明の「フック部2」は、本願発明1の「係止部」に相当する。 これらのことから、引用発明の「本体部1の幅方向の両端から内側へと切れ込む上下一対の切込線2a,2bによって、本体部1から切断分離され、上下の切込線2a,2bの内側端どうしを結ぶ直線状の折線2cで折り曲げられて、本体部1に対し垂直な方向に折起こされる」「フック部2」の構成と、本願発明1の「板本体の一部に形成した切れ目によって折り上げ可能となした折り上げ部を形成して棒状物が備えるクリップに対する係止部した」構成は、「板本体の一部に形成した切れ目によって折り上げ可能となした折り上げ部を形成して」「係止部とした」構成において共通している。 ウ 引用発明の「上下方向を長手方向とする長方形状を有し、幅方向の両端にフック部2を折起こしたあとのフック部2と略同形状をなした切れ込み部分1aが形成されている本体部1」は、板状となっていることが明らかである。 このことと、上記イで述べた引用発明の「フック部2」の構造と、上記アで述べた「アイ片3」の構造とを踏まえると、引用発明の「上下方向を長手方向とする長方形状を有し、幅方向の両端にフック部2を折起こしたあとのフック部2と略同形状をなした切れ込み部分1aが形成されている本体部1と、複数のフック部2と、壁等に吊り下げるアイ片3を備えている、吊り下げる商品Aを掛止する掛止具100」と、本願発明1の「吊り下げ陳列のための吊り下げ部を有し、板本体の一部に形成した切れ目によって折り上げ可能となした折り上げ部を形成して棒状物が備えるクリップに対する係止部とした棒状物用陳列板」とは、「吊り下げ陳列のための吊り下げ部を有し、板本体の一部に形成した切れ目によって折り上げ可能となした折り上げ部を形成して」「係止部とした」「陳列板」において共通している。 エ (ア) 上記ウで述べたとおり、引用発明の「本体部1の幅方向の両端から内側へと切れ込む上下一対の切込線2a,2bによって、本体部1から切断分離され、上下の切込線2a,2bの内側端どうしを結ぶ直線状の折線2cで折り曲げられて、本体部1に対し垂直な方向に折起こされる」部分は、本願発明1の「折り上げ部」に相当するところ、「本体部1に対し垂直な方向に折起こされる」から、本体部1からの折り上げによって本体部1の表面より突出していることが明らかである。 このことと、上記ウを踏まえると、引用発明の「本体部1の幅方向の両端から内側へと切れ込む上下一対の切込線2a,2bによって、本体部1から切断分離され、上下の切込線2a,2bの内側端どうしを結ぶ直線状の折線2cで折り曲げられて、本体部1に対し垂直な方向に折起こされる」部分と、本願発明1の「前記板本体からの折り上げによって板本体の表面より突出させ棒状物の長手方向に沿った板状部分として形成した折り上げ部」とは、「前記板本体からの折り上げによって板本体の表面より突出させ」て「形成した折り上げ部」において共通している。 (イ) 引用発明の「先端が上方へ湾曲した『し』の字状の掛止用部21と、掛止用部21よりも上下方向の幅が広く設けられた基端部22」は、全体で凹部を形成することが明らかである。 そして、引用発明において、「先端が上方へ湾曲した『し』の字状の掛止用部21と、掛止用部21よりも上下方向の幅が広く設けられた基端部22」は、「フック部2」が「有」するものであり、「フック部2は」、「本体部1の幅方向の両端から内側へと切れ込む上下一対の切込線2a,2bによって、本体部1から切断分離され、上下の切込線2a,2bの内側端どうしを結ぶ直線状の折線2cで折り曲げられて、本体部1に対し垂直な方向に折起こされる」ことで形成されるから、「先端が上方へ湾曲した『し』の字状の掛止用部21と、掛止用部21よりも上下方向の幅が広く設けられた基端部22」は、実質的に「本体部1の幅方向の両端から内側へと切れ込む上下一対の切込線2a,2bによって、本体部1から切断分離され、上下の切込線2a,2bの内側端どうしを結ぶ直線状の折線2cで折り曲げられて、本体部1に対し垂直な方向に折起こされる」ことで形成されているといえる。 そうすると、引用発明の「本体部1の幅方向の両端から内側へと切れ込む上下一対の切込線2a,2bによって、本体部1から切断分離され、上下の切込線2a,2bの内側端どうしを結ぶ直線状の折線2cで折り曲げられて、本体部1に対し垂直な方向に折起こされる」部分は、「折起こされる」ことで、「先端が上方へ湾曲した『し』の字状の掛止用部21と、掛止用部21よりも上下方向の幅が広く設けられた基端部22」となるものであり、凹部を形成するといえる。 (ウ) 上記(ア)、(イ)から、引用発明の「本体部1の幅方向の両端から内側へと切れ込む上下一対の切込線2a,2bによって、本体部1から切断分離され、上下の切込線2a,2bの内側端どうしを結ぶ直線状の折線2cで折り曲げられて、本体部1に対し垂直な方向に折起こされる」部分は、凹部を形成することと、本願発明1の「前記板本体からの折り上げによって板本体の表面より突出させ棒状物の長手方向に沿った板状部分として形成した折り上げ部に、クリップの基部の移動規制辺を有する凹部を形成する」こととは、「前記板本体からの折り上げによって板本体の表面より突出させ」て「形成した折り上げ部に」、「凹部を形成する」ことにおいて共通している。 以上から、本願発明1と引用発明との一致点及び相違点は、以下のとおりである。 <一致点> 「吊り下げ陳列のための吊り下げ部を有し、板本体の一部に形成した切れ目によって折り上げ可能となした折り上げ部を形成して係止部とした陳列板において、前記板本体からの折り上げによって板本体の表面より突出させて形成した折り上げ部に、凹部を形成する、陳列板。」 <相違点1> 「係止部」が、本願発明1では、「棒状物が備えるクリップに対する」係止部であるのに対して、引用発明では、そのように特定されていない点。 <相違点2> 「形成した折り上げ部」が、本願発明1では、「棒状物の長手方向に沿った板状部分として」形成した折り上げ部であるのに対して、引用発明では、そのように特定されていない点。 <相違点3> 凹部が、本願発明1では、「クリップの基部の移動規制辺を有する」凹部であるのに対して、引用発明では、そのように特定されていない点。 <相違点4> 「陳列板」が、本願発明1では、「折り上げ部の板本体背面相当部分を、棒状物本体を配置する部分とした棒状物用」陳列板であるのに対して、引用発明では、そのように特定されていない点。 (2)判断 事案に鑑み、最初に相違点2及び相違点4について検討する。 ア (ア) 引用文献2(摘記(2a)、(2b)参照)には、長尺状の各塗布具15のクリップ13が、保持体本体1の前壁18または両側壁19にそれぞれ上方から係止されていることが記載されている。 しかしながら、前壁18または両側壁19が、板状部材といえたとしても、前壁18または両側壁19は、保持体本体1から折り上げられた部分ではない。 (イ) 引用文献3(摘記(3a)、(3b)参照)には、筆記具のキャップ101のクリップ102の基部103係止用のスリット1と玉部104係止用の係止部2とを一本の筆記具のための一組として、複数並列して配置している、透明なポリエチレンテレフタレート樹脂製の板を打ちぬき加工して得られた板状の筆記具用整列具が記載されている。 しかしながら、板状の筆記具用整列具は、樹脂製の板を打ちぬき加工して得られたものであり、折り上げられた部分ではない。 イ 上記アのとおりであり、引用文献2ないし引用文献3に記載された技術事項は、いずれも、長尺状の各塗布具15や筆記具などの棒状物を固定する板状部材を備えているといえるが、折り上げ部が存在しないから、折り上げ部の板本体背面相当部分を、棒状物本体を配置する部分とすることは想定されておらず、折り上げ部を「棒状物の長手方向に沿った板状部分として」形成することや、「折り上げ部の板本体背面相当部分を、棒状物本体を配置する部分とした棒状物用」陳列板は、いずれの引用文献にも記載も示唆もされていない。 したがって、引用発明に引用文献2ないし3に記載された技術事項を適用して、上記相違点2及び4に係る本願発明1の構成を想到することは、当業者が容易になし得たとはいえない。 ウ そして、本願発明1は、当該構成などを備えることで、「筆記具等の棒状物本体を、折り上げ部と板本体との少なくとも2方向から支えることになるので、取り付けられる筆記具等の棒状物を多方向から支え、振動などによる影響を極力抑制できる」(段落【0006】)という顕著な効果を奏するものである。 (3)小括 よって、相違点1及び3について検討するまでもなく、本願発明1は、引用発明及び引用文献2ないし3に記載された技術事項に基いて当業者が容易に発明できたものであるとはいえない。 2 本願発明2について 本願発明2は、本願発明1の発明特定事項を全て含み、さらに限定したものであるから、本願発明1と同様に、引用発明及び引用文献2ないし3に記載された技術事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえない。 第6 むすび 以上のとおり、原査定の理由によっては、本願を拒絶すべきものとすることはできない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2021-04-20 |
出願番号 | 特願2016-71797(P2016-71797) |
審決分類 |
P
1
8・
121-
WY
(A47F)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 大内 康裕、村山 達也、片岡 弘之 |
特許庁審判長 |
佐々木 一浩 |
特許庁審判官 |
藤井 昇 出口 昌哉 |
発明の名称 | 棒状物用陳列板 |