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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 G06Q
管理番号 1376539
審判番号 不服2021-5540  
総通号数 261 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2021-09-24 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2021-04-28 
確定日 2021-08-17 
事件の表示 特願2019- 91702「オンライン販売システム、オンライン販売方法、コンピュータプログラム」拒絶査定不服審判事件〔令和 2年10月29日出願公開、特開2020-177609、請求項の数(7)〕について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、平成31年4月19日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和2年 6月24日付け:拒絶理由通知書
令和2年 9月 4日 :意見書、手続補正書の提出
令和2年 9月18日付け:拒絶理由(最後の拒絶理由)通知書
令和2年11月26日 :意見書、手続補正書の提出
令和3年 1月29日付け:令和2年11月26日の手続補正についての
補正の却下の決定、拒絶査定
令和3年 4月28日 :審判請求書、手続補正書の提出

第2 原査定の概要
原査定(令和3年1月29日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。
本願請求項1?9に係る発明は、以下の引用文献1?7に基づいて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
引用文献1:特開2006-155639号公報
引用文献2:特開2005-18635号公報
引用文献3:特開2002-259244号公報(周知技術を示す文献)
引用文献4:特開2001-350756号公報(周知技術を示す文献)
引用文献5:野澤 慧,バーチャルキャラクター 収録・配信システム大解剖 Virtual Character System,CG WORLD vol.241,日本,株式会社ボーンデジタル,2018年9月1日,第241巻(周知技術を示す文献)
引用文献6:みんなの目元にVR,日経エレクトロニクス 第1194号 NIKKEI ELECTRONICS,日本,日経BP社 Nikkei Business Publications,Inc.,2018年7月20日(周知技術を示す文献)
引用文献7:国際公開第2016/158075号(周知技術を示す文献)

第3 審判請求時(令和3年4月28日)の補正について
審判請求時の補正は、補正前の請求項1を削除し、補正前の請求項2を補正後の請求項1とし、また、補正前の請求項5を削除し、補正前の請求項6を補正後の請求項4としたものであって、特許法第17条の2第3項及び同4項に違反するものではなく、特許法第17条の2第5項第1号に掲げる請求項の削除を目的とするものである。
したがって、審判請求時の補正は、適法になされたものである。

第4 本願発明
本願の請求項1?7に係る発明(以下、それぞれを「本願発明1」?「本願発明7」という。)は、令和3年4月28日に提出された手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1?7に記載されたとおりの以下のとおりのものである。
「【請求項1】
オンラインで、対象商品の説明をWEB画面上に表示させ、当該対象商品の購入申し込みを受け付けるオンライン販売システムであって、
当該システムにオンライン接続する購入者端末に対して、前記対象商品の説明のためのWEB画面表示用データを配信する説明データ配信サーバ、
前記購入者端末に対して、さらに、前記WEB画面表示と、前記対象商品の説明動作を行うアバターまたは現実の人物の撮影画像オブジェクトと、を共に表示するためのデータを配信するアバター配信サーバ、および、
前記対象商品の購入申し込みを前記購入者端末から受け付ける受注サーバ、をそれぞれ一体として、または分離して備えたことを特徴とする、オンライン販売システムにおいて、前記アバター配信サーバが配信する前記データは、前記WEB画面表示に基づく仮想オブジェクトと、前記アバターまたは現実の人物の撮影画像オブジェクトとを仮想空間内に配置して表示させるよう構成され、
前記アバターまたは現実の人物の撮影画像オブジェクトによる前記対象商品の説明動作は、前記アバターまたは現実の人物の撮影画像オブジェクトの操作者がリアルタイムに演じてリアルタイムに表示される生放送として実行されることを特徴とする、オンライン販売システム。
【請求項2】
前記仮想空間内に表示された前記WEB画面表示に基づく仮想オブジェクトは、当該仮想空間の表示を閲覧する購入者端末によって操作が可能な仮想的な操作部を有するよう構成されたことを特徴とする、請求項1に記載のオンライン販売システム。
【請求項3】
前記アバターは、前記アバターの操作者が行う操作に応じて、その表示の態様が変化するよう構成されたことを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載のオンライン販売システム。
【請求項4】
オンラインで、対象商品の説明をWEB画面上に表示させ、当該対象商品の購入申し込みを受け付けるオンライン販売システムが、自己が備える単数または複数のサーバそれぞれを用いて実行するオンライン販売方法であって、
前記サーバの少なくともいずれかが、前記オンライン販売システムに接続する購入者端末に対して、前記対象商品の説明のためのWEB画面表示用データを配信する説明データ配信ステップ、
前記サーバの少なくともいずれかが、前記購入者端末に対して、さらに、前記WEB画面表示と、前記対象商品の説明動作を行うアバターまたは現実の人物の撮影画像オブジェクトと、を共に表示するためのデータを配信するアバター配信ステップ、および、前記サーバのいずれかが、前記対象商品の購入申し込みを前記購入者端末から受け付ける受注ステップ、を備えたことを特徴とする、オンライン販売方法において、前記アバター配信ステップにおいて配信がなされる前記データは、前記WEB画面表示に基づく仮想オブジェクトと、前記アバターまたは現実の人物の撮影画像オブジェクトとを仮想空間内に配置して表示させるよう構成され、
前記アバターまたは現実の人物の撮影画像オブジェクトによる前記対象商品の説明動作は、前記アバターまたは現実の人物の撮影画像オブジェクトの操作者がリアルタイムに演じてリアルタイムに表示される生放送として実行されることを特徴とする、オンライン販売方法。
【請求項5】
前記仮想空間内に表示された前記WEB画面表示に基づく仮想オブジェクトは、当該仮想空間の表示を閲覧する購入者端末によって操作が可能な仮想的な操作部を有するよう構成されたことを特徴とする、請求項4に記載のオンライン販売方法。
【請求項6】
前記アバターは、前記アバターの操作者が行う操作に応じて、その表示の態様が変化するよう構成されたことを特徴とする、請求項4又は請求項5に記載のオンライン販売方法。
【請求項7】
請求項4乃至6のいずれか1項に記載のオンライン販売方法を実行するためのコンピュータ・プログラム。」

第5 引用文献、引用発明
1 引用文献1、引用発明1
(1)原査定の拒絶の理由に引用された引用文献1には、以下のとおりの記載がある。下線は、当審が付した。
【0025】
図1を参照して、この実施例においてはサーバ10がコミュニティ環境提供システムを形成する。サーバ10はインターネット60などのネットを介して複数のクライアント30と接続可能になっている。以下において、クライアント30のオペレータ(以下、単に「オペレータ」と表記する)をユーザとも呼ぶ。この実施例のコミュニティ環境提供システムでは、複数のユーザがクライアント30からサーバ10に接続し、サーバ10が提供するコミュニティ環境において互いの情報を交換し、また自己表現を行う。
【0026】
サーバ10は図2に示すように構成され、入力装置としてのキーボード(マウスなども含む)14,バッファ16を介した通信回路18,ディスプレイ20,コミュニティ環境を形成するデータが記録されたHD(Hard Disc)22およびメモリ24がバス26にそれぞれ接続され、これらは同じくバス26に接続されたCPU12によって制御される。
【0027】
また、クライアント30は図3に示すようにサーバ10と同様の構成であり、バス46にマウスなども含む入力装置としてのキーボード34,バッファ36を介した通信回路38,ディスプレイ40,HD42およびメモリ44が接続され、これらは同じくバス46に接続されたCPU32によって制御される。
【0028】
この実施例のコミュニティ環境提供システムでは、複数のユーザがサーバ10にアクセスして情報交換,自己表現などを行う。情報交換の場は趣味や話題の分野別に分かれており、その分野の1つ1つを「サークル」と呼ぶ。たとえば、写真についてのサークル,音楽についてのサークル,映画についてのサークルなどである。また、サークルにおいては、その分野についての「話題」がユーザによって提供され、複数のユーザがその話題について情報交換を行う。たとえば、写真についてのサークルの話題としては、「空の写真を集めたホームページを見つけました」などである。
【0029】
各ユーザはサークルにおいてユーザを代理するインタフェースエージェント(キャラクタエージェント)として、図4に示すようなキャラクタ(キャラクタ1)をサーバ10にそれぞれ登録する。そしてユーザはこのキャラクタを介してサークルで活動する。各サークルはウェブページ(ディスプレイ上の部分領域または全領域)で表現され、ユーザはウェブページに表示されるキャラクタを操作して、発言,ウェブページ上の移動,アニメーションによるアクション(リアクション)などを行う。なお、以下において発言およびウェブページ上の移動を便宜上「コメント」と呼ぶこともある。また、ユーザは所望のウェブページおよび画像,動画などをサークル(話題)のウェブページに表示して、話題に参加している他のユーザに提示することもでき、これらの動作も「コメント」の概念に含める。一人のユーザがコメントを行って話題や情報を提供すると、他のユーザがその話題や情報に対するコメントやリアクションを行う。そして、そのコメントおよびリアクションに対し、さらに他のユーザがコメントおよびリアクションを行う。このようにして従来のBBSのように情報交換が行われる。この情報交換の過程はサーバ10のHD22にスレッドデータ(詳細は後述する)として記録される。そして、後から話題に参加したユーザはスレッドデータを基にその話題において行われた情報交換のやり取りを再現することができる。後から参加したユーザはその話題で行われている情報交換に興味があれば、さらに自分の情報を提示したり感想を述べたりすることができる。
【0030】
サーバ10のHD22は図7に示すようにユーザ情報データベース70,キャラクタデータベース74,サークルデータベース80,ウェブページデータベース84などから構成されており、各話題のスレッドデータはサークルデータベース80に記録される。サークルデータベース80はさらにサークル別の複数のスレッドデータベース82に分かれている。このスレッドデータベース82は図8に詳しく示すように構成されている。すなわち、スレッドデータベース82の内部は大きくは話題ごとに、たとえばフォルダによって区切られており、話題フォルダ90の内部には、その話題に登場するキャラクタの情報が収められた登場キャラクタフォルダ92,情報交換の経過を「場面」の単位で記録する場面フォルダ94が含まれている。ここで、場面とは話題を構成する単位であり、場面は場面1,場面2,場面3…というように情報交換の経過順に連鎖している。この場面のつながりのことを「スレッドデータ」と呼ぶ。各場面フォルダ94には、ユーザのコメントが記録された一つのコメントスクリプトと、コメントに対して他のユーザが行ったリアクションが記録された複数のリアクションスクリプト(コメントに対してリアクションがない場合も当然あり得る)が保存される。このとき、各々のスクリプトは、時系列的に構造化された状態で保存される。コメントおよびリアクションの詳細については後述する。
【0031】
ユーザ情報データベース70にはコミュニティ環境提供システムを利用するユーザのユーザID,パスワード,ユーザの個人情報などを含む複数のユーザ情報72…72がユーザ別に記録されている。また、ユーザ情報72にはユーザによって登録されたインタフェースエージェント(キャラクタ)の種類などを示すキャラクタ情報(たとえばキャラクタID)が含まれる。
【0032】
図7に戻って、キャラクタデータベース74はデフォルトキャラクタデータベース76,オリジナルキャラクタデータベース78などを含んでいる。デフォルトキャラクタデータベース76には、予めサーバ10に設定されたキャラクタのデータが記録されており、各キャラクタはキャラクタIDによって識別される。ユーザはデフォルトキャラクタデータベース76に記録されているキャラクタを選択して自分のインタフェースエージェントとして使用できる。また、ユーザは自分の作成したキャラクタをインタフェースエージェントとして使用することもでき、ユーザのオリジナルキャラクタはオリジナルキャラクタデータベース78に記録される。
【0033】
なお、インタフェースエージェントとしてのキャラクタは、クライアント30のHD42に記録されている専用のプログラムによってウェブページ上に表示される。したがって、デフォルトキャラクタデータベース76およびオリジナルキャラクタデータベース78に登録されているキャラクタデータはこのプログラムの仕様に従ったデータ形式である。キャラクタを表示するプログラムとしては、たとえばMicrosoft Agentが利用できる。
【0034】
また、ウェブページデータベース84には、各ウェブページを生成するための雛型ウェブページを記録した雛型データベース86および生成されたウェブページを記録するサークルページデータベース88などが含まれている。
【0035】
以下、この実施例でのコミュニティ環境提供システムをサーバ10のCPU12およびクライアント30のCPU32が行う処理を示すことによって説明する。CPU12およびCPU32は、図13から図28に示すフロー図に従って処理を行う。なお、図13から図28のフロー図はサーバ10側の処理とクライアント30側の処理を連携させた形式で示している。

【0041】
サーバ10はステップS19(図13参照)でのユーザ認証およびステップS47(図15参照)でのユーザ登録が終了した後に、図16のステップS51においてキャラクタデータおよびコミュニティの入り口ページ(ウェブページ)をクライアント30に送信する。クライアント30はキャラクタデータおよびコミュニティの入り口ページ(図示せず)を受信してステップS53でコミュニティの入り口ページおよびキャラクタをディスプレイ40に表示する。キャラクタの詳細については後述するが、ここで表示されたユーザのキャラクタはウェブページ上に常に表示される。コミュニティの入り口ページではウェブページ上に設けられたボタンを選択することによって、新規サークルを作成するか既存のサークルに参加するかを選択することができる。

【0046】
一方、ステップS55において既存のサークルを選択するときには、コミュニティの入り口ページに設けられているサークル名のボタンを選択する。サークル名のボタンとは、たとえば「写真サークル」,「音楽サークル」,「映画サークル」などと表示されたボタンである。オペレータがこれらのサークル名のボタンを選択するとステップS55において新規サークル作成でないと判断し、選択された既存サークルをステップS57で特定する。サークルは、各サークルに割り振られたサークルIDによって特定される。そして選択されたサークルのページ要求をステップS59において送信する。サーバ10はサークルページ要求を受信し、選択されたサークルのウェブページをウェブページデータベース84のサークルページデータベースから取得してクライアント30(ステップS61)に送信する。
【0047】
次に図17においてクライアント30がサークルページを受信すると、ステップS81において図4に示すようなサークルページをディスプレイ40に表示する。図4のサークルページは既存のサークルページである。ここで、これまでサークルページと呼んできたウェブページは図4に示すようにアイコンフレーム,スレッドページおよびサークルページを含む構成となっている。そしてサークルページ上にはユーザが登録したキャラクタ(キャラクタ1)が引き続き表示される。つぎにステップS83においてウェブページのHTMLに埋め込まれているスクリプト(詳細については後述)に基づいてキャラクタの動作を操作する。スクリプトに基づく操作によって、キャラクタは図4に示すようにサークルで展開されているそれぞれの話題について解説を行う。キャラクタはサークルページ上を移動して各話題の話題名(話題ボタン120)を指差しながら吹き出し110を用いて解説を行う。
【0048】
オペレータはこのサークルに新たな話題を提供し、もしくは既存の話題に参加することができる。新規話題を提供するときにはアイコンフレーム(図4参照)に設けられた新規話題作成ボタン112を選択する。また、既存の話題の内容を再現するためにはスレッドページに表示されている話題ボタン120(図4の例では話題1?話題3)のいずれかを選択する。話題は「場面(コメントおよびリアクション)」毎に再現され、次の場面ボタン118を選択すると次の場面が再現される。そして再現された話題に対してコメントを追加するときにはコメント作成ボタン114を選択し、再現された場面にリアクションを追加するときにはリアクション作成ボタン116を選択する。なお、コメント作成ボタン114は話題に含まれるすべての場面が再現された後に有効となる。また、リアクション作成の処理は説明の都合上、後述するステップS107における「話題再現」の処理の一部として説明する。
【0049】
これらのいずれかの操作を行うと、クライアント30ではステップS85において操作ありと判断し、ステップS87,ステップS91,ステップS95およびステップS99においてそれぞれの操作の内容を判断する。
【0050】
ステップS87において新規話題作成ボタン112が選択されたと判断すると、ステップS89において「新規話題作成」の処理を行う。「新規話題作成」の処理は図18および図20から図22に示すフロー図の手順に従って実行される。「新規話題」の処理は、まず図18のステップS101において、図10に示すような新規話題編集ウィンド150をディスプレイ40のサークルページ上に表示する。そしてステップS103においてスイッチLv-SWに「0」を設定し、ステップS105で「スクリプトファイル生成」の処理を行う。なお、Lv-SWは「新規話題作成」,「コメント作成」および「リアクション作成」のいずれの処理を行うかを判断するためのスイッチである。
【0051】
図20および図21のフロー図に示す処理は、図18の「スクリプトファイル生成」の詳細を示しており、「新規話題作成」,後述する「コメント作成」および「リアクション作成」の各処理に共通である。この「スクリプトファイル生成」の処理では、図10に示す新規話題編集用ウィンド150に対するユーザの操作に基づいて新規話題作成を行う。なお、新規話題作成には最初のコメント作成が含まれる。
【0052】
まず、図20のステップS131で、作成するスクリプトファイルを新規にオープンする。そしてステップS133においてLv-SWが2であるか、つまり「リアクション作成」であるかどうか判断する。現在Lv-SWに設定されている値は「0」であるのでステップS135に進む。
【0053】
ユーザは図10のウィンドを操作して当該話題の最初のコメントをGUI形式で作成する。既に述べたようにコメントには台詞だけでなく、画像などのローカルファイルの表示なども含まれる。ユーザがローカルファイルボタン170を選択すると、ローカルファイルを取り込むためのウィンド(図示せず)が表示される。ユーザが予め用意しておいた画像ファイルをウィンドの指示に従って指定することによって画像ファイルを選択する。このとき画像ファイルのサークルページ上の位置も指定するようにする。ローカルファイルの選択が終了するとステップS151においてローカルファイルの取り込みであると判断し、選択されたローカルファイルをステップS153でメモリ44に取り込む。
【0054】
そしてステップS139において、サークルページ上にローカルファイルを表示させるスクリプトを生成し、生成したスクリプトをステップS141においてスクリプトファイルに追加する。取り込んだローカルファイルのファイル名がたとえば“JPEG.0001”である場合、ステップS139で作成されるスクリプトは、“<#refer>JPEG.0001”と記述され、このようなスクリプトが時系列構造で追加される。ステップS141の処理を終えるとステップS133に戻り、再びLv-SWの値が2であるかどうか判断する。

【0061】
これらの動作の他に、ユーザはURLで指定するウェブページをサークルページに表示することもできる。ユーザはキーボード34などを用いてURL入力部166にURLを入力して追加ボタン168を選択する。するとステップS147においてURLであると判断する。そしてステップS149においてURLのテキストデータをメモリ44に取り込む。ステップS139で、URLのテキストデータに基づいてURLによって指定されるウェブページを表示させるためのスクリプトを生成し、生成したスクリプトをステップS141でスクリプトファイルに追加する。このとき、スクリプトは、たとえば“<#open>http//www.mic.atr.co.jp”と記述される。
【0062】
このようなスクリプトを生成することによってURLで指定される任意のウェブページをサークルページ上に、もしくはサークルページとして表示できる。こうして表示されるウェブページはサーバ10でプロキシ(Proxy)処理を施されることによってサークルページと同様の機能を備えることができる。なお、プロキシ処理の詳細については後述する。

(2)上記(1)によると、以下のことがいえる。
ア 段落【0025】の記載によると、引用文献1には、
「サーバ10とインターネット60などのネットを介して複数のクライアント30と接続可能であり、複数のユーザがクライアント30からサーバ10に接続し、サーバ10が提供するコミュニティ環境において互いの情報を交換し、また自己表現を行うコミュニティ環境システム。」が記載されている。
イ 段落【0028】の記載によると、上記アの「コミュニティ環境システム」による情報の交換は、「趣味や話題の分野別に分かれた分野の1つ1つであるサークルで行われ、サークルでは、その分野についての話題がユーザに提供され、複数のユーザが話題について情報交換を行う」ものであり、話題の例としては、サークルの分野についての「ホームページを見つけました」などである。
ウ 段落【0029】、【0030】の記載によると、「サーバ10のHD22は、ユーザ情報データベース70,キャラクタデータベース74,サークルデータベース80,ウェブページデータベース84などから構成され」、「各ユーザはサークルにおいてユーザを代理するインタフェースエージェント(キャラクタエージェント)をサーバ10にそれぞれ登録し、ユーザはこのキャラクタを介してサークルで活動し、各サークルはウェブページで表現され、ユーザはウェブページに表示されるキャラクタを操作して、発言、ウェブページ上の移動、アニメーションによるアクションなどを行い、一人のユーザがコメントを行って話題や情報を提供すると、他のユーザがその話題や情報に対するコメントやリアクションを行い、そして、そのコメントおよびリアクションに対し、さらに他のユーザがコメントおよびリアクションを行うことによって、BBSのように情報交換が行われる」ものである。
エ 段落【0041】の記載によると、サーバ10は、キャラクタデータをクライアント30に送信し、クライアント30は、ウェブページ上にキャラクタを常に表示するものである。
オ 段落【0046】、【0047】の記載によると、「ユーザが、コミュニティの入口ページに設けられているサークル名のボタンを選択すると、選択されたサークルのページ要求を送信し、サーバ10はサークルページ要求を受信し、選択されたサークルのウェブページをウェブページデータベース84のサークルページデータベースから取得してクライアント30に送信し、クライアント30がサークルページを受信すると、サークルページをディスプレイ40に表示し、サークルページ上にはユーザが登録したキャラクタが引き続き表示され、ウェブページのHTMLに埋め込まれているスクリプトに基づいてキャラクタの動作を操作すると、スクリプトに基づく操作によって、キャラクタはサークルで展開されているそれぞれの話題について、サークルページ上を移動して各話題の話題名を指差しながら吹き出し110を用いて解説を行う。」
カ 段落【0053】、【0054】、【0061】、【0062】によると、「ユーザは、サークルページ上に、画像などのローカルファイルやURLで指定するウェブページを表示することができる。」
(3)上記(2)によると、引用文献1には、
「サーバ10とインターネット60などのネットを介して複数のクライアント30と接続可能であり、複数のユーザがクライアント30からサーバ10に接続し、サーバ10が提供するコミュニティ環境において互いの情報を交換し、また自己表現を行うコミュニティ環境システムであって、
サーバ10のHD22は、ユーザ情報データベース70、キャラクタデータベース74、サークルデータベース80、ウェブページデータベース84などから構成され、
趣味や話題の分野別に分かれた分野の1つ1つであるサークルでは、その分野についての話題がユーザに提供され、複数のユーザが話題について情報交換を行い、
各ユーザはサークルにおいてユーザを代理するインタフェースエージェント(キャラクタエージェント)をサーバ10にそれぞれ登録し、ユーザはこのキャラクタを介してサークルで活動し、各サークルはウェブページで表現され、ユーザはウェブページに表示されるキャラクタを操作して、発言、ウェブページ上の移動、アニメーションによるアクションなどを行い、一人のユーザがコメントを行って話題や情報を提供すると、他のユーザがその話題や情報に対するコメントやリアクションを行い、そして、そのコメントおよびリアクションに対し、さらに他のユーザがコメントおよびリアクションを行うことによって、BBSのように情報交換が行われ、
ユーザが、コミュニティの入口ページに設けられているサークル名のボタンを選択すると、選択されたサークルのページ要求を送信し、サーバ10はサークルページ要求を受信し、選択されたサークルのウェブページをウェブページデータベース84のサークルページデータベースから取得してクライアント30に送信し、クライアント30がサークルページを受信すると、サークルページをディスプレイ40に表示し、サークルページ上にはユーザが登録したキャラクタが引き続き表示され、ウェブページのHTMLに埋め込まれているスクリプトに基づいてキャラクタの動作を操作すると、スクリプトに基づく操作によって、キャラクタはサークルで展開されているそれぞれの話題について、ユーザは、サークルページ上に、画像などのローカルファイルやURLで指定するウェブページを表示することができ、サークルページ上を移動して各話題の話題名を指差しながら吹き出し110を用いて、『ホームページを見つけました』などの解説を行う、
コミュニティ環境システム。」の発明(以下、「引用発明1」という。)が記載されている。

2 引用文献2
(1)原査定の拒絶の理由に引用された引用文献2には、以下のとおりの記載がある。下線は、当審が付した。
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブラウザ画面に表示された商品やサービスなどの被説明対象について、その画面に動画キャラクタを表示して、キャラクタに音声説明を行わせるバーチャルガイド表示プログラム及びそれを使用したウェブページ表示システムに関する。

【0007】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために、本発明は、ブラウザ画面に表示されるHTML文書に記録された一以上の被説明対象の夫々に対応して、説明用の音声データ及びその音声に同期した人物・擬人キャラクタの動画データが記録された音声画像データファイルと、前記動画データを再生させて前記キャラクタをブラウザ画面上に登場させると共に音声データを再生させてその説明を行わせる音声画像再生プログラムとを備え、前記被説明対象をブラウザ画面上で選択したときに発せられるアクション信号が前記音声画像再生プログラムを起動させるスタート信号として設定されていることを特徴とする。
【0008】本発明によれば、例えば、通信販売のウェブページにおいて、ブラウザ画面に表示されるHTML文書に被説明対象となる個々の商品を記録しておき、夫々の商品に対応して、その説明用の音声データと、その音声データに同期した動きをする人物・擬人キャラクタの動画データが記録された音声画像データファイルを備えている。
【0009】そして、HTML文書をブラウザ画面に表示させた状態で、画面上の任意の商品にマウスのポインタを合わせる等のアクション信号が発せられると、これがスタート信号となって音声画像再生プログラムが起動し、その商品に応じた音声画像データファイルが読み出されて、人物・擬人キャラクタが画面上に登場し、身振り手振りをつけて音声説明してくれるので、表示された説明文書を読むまでもなく、または、説明文書が表示されていなくても詳しい商品情報を耳から得ることができる。
【0010】したがって、このようなバーチャルショッピングモールのウェブページではあたかも店員が商品説明をし、また、企業のウェブページでは案内係が会社内部や工場内を案内してくれているような現実的な感覚の魅力あるウェブページにすることができ、見る側もそのウェブページを面白く閲覧できる。
また、ブラウザ画面に表示された細かな文字を読む必要がないので、細かな字を読みつづけることによる眼の疲れも軽減され、見やすいウェブページとなる。
さらに、バーチャルガイドは、各々の商品説明をするだけではなく、「商品が決まったら、○○ボタンをクリックしてレジにお進みください」とか、「当社○○事業部のご説明は次のページをご覧ください」等の台詞をしゃべらせることによりウェブサイト全体の案内人としても役立つ。
したがって、パソコンの操作やウェブサイトの閲覧に不馴れなパソコン初心者や、子供、年配者が、ウェブサイト内で操作に迷うことなく、買物や検索などウェブサイトを訪問した目的を確実且つ簡単に達成することができる。
また、オンラインショップでは、どうしても店主の顔が見えないという不安感・不信感から購入をためらうことも多いが、店主を登場させることにより、そのような不安を取り除くこともでき、売上げの向上に繋がる。

【0012】図1に示すウェブページ表示システム1は、コンピュータ通信網2を介して互いに接続されたサーバ3に対してクライアント4からウェブページWPの配信要求があったときに、そのウェブページWPをクライアント4に配信してブラウザ画面BRに表示させるものである。
【0013】例えば、通信販売のサイトを記録したサーバ3は、ブラウザ画面BRに表示させる一以上の被説明対象となる商品G_(1)?G_(n)が、その写真、価格及び簡単な商品説明と共に記録されたHTML文書5と、クライアント4から任意の商品G_(1)?G_(n)について説明要求があったときに、商品G_(1)?G_(n)に応じた説明の音声動画を前記ブラウザ画面BRに表示させるバーチャルガイド表示プログラム6を備えている。
【0014】該バーチャルガイド表示プログラム6は、HTML文書5に記録された商品G_(1)?G_(n)の夫々に対応して、説明用の音声データAD_(1)?AD_(n)及びその音声に同期した動きをする人物・擬人キャラクタ7の動画データVD_(1)?VD_(n)が記録された音声画像データファイルDF_(1)?DF_(n)と、前記動画データVD_(1)?VD_(n)を読み出して前記キャラクタ7をブラウザ画面BR上に登場させると共に音声データAD_(1)?AD_(n)を再生させて商品説明を行わせる音声画像再生プログラム8を備えている。
【0015】音声画像データファイルDF_(1)?DF_(n)に記録する説明用の音声データAD_(1)?AD_(n)は、商品の説明文を人に読んでもらいその声を録音したり、商品の説明文とおりに合成音声により生成する場合でも良い。
もちろん説明文のバックに、BGM等の音楽やその他の効果音を併せて録音しても良い。
【0016】音声画像データファイルDF_(1)?DF_(n)に記録する動画データVD_(1)?VD_(n)の人物・擬人キャラクタ7としては、人、動物など任意であるが、店舗が現存する場合、その社員・店員の似顔絵にすれば、親近感も増し、店舗を訪れたときに店員に親しみを感じるため、商売上、客と店員とのコミュニケーションを図り易くなるというメリットもある。
【0017】キャラクタ7は、顔だけを表示させても良いが、上半身や全身を表示させて、商品説明を行うときに、その商品が表示されている位置まで移動し、その商品を指し示すような手振り身振り表示させてもよい。
また、キャラクタ7は、ウェブページWPが表示されているウィンドウ内に登場させる場合でも、その隣に開いた別のウィンドウ内に登場させる場合でも、さらには、ウィンドウを用いることなくブラウザ画面に登場させる場合でも良い。
なお、別ウィンドウを開いて登場させる場合は、店舗内を模した画像を動画データVD_(1)?VD_(n)の背景として用いることにより、実際に店舗に訪れたような感覚を味わうことができる。
【0018】なお、これら音声データAD_(1)?AD_(n)と動画データVD_(1)?VD_(n)は、同期的に記録されており、動画データVD_(1)?VD_(n)によりキャラクタ7が口をあけるタイミングと、音声データAD_(1)?AD_(n)の説明を開始するダイミングが一致するように作成されている。
また、動画データVD_(1)?VD_(n)の口の形状を母音に応じて個別に形成し、音声データAD_(1)?AD_(n)の母音と同期的に記録すれば、説明する動画に不自然さがなく、本当に説明を受けているようにリアリティが増す。
【0019】そして、音声画像再生プログラム8は、HTML文書5をブラウザ画面BRに表示させていずれかの商品G_(1)?G_(n)を選択したときに生ずるアクション信号ASがスタート信号として設定され、このアクション信号が出力されたときに起動されて、その商品Gnに応じた音声画像データファイルDF_(n)が読み出されて、動画データVD_(n)として記録された人物・擬人キャラクタ7がブラウザ画面BR上に登場し、身振り手振りをつけて、音声データAD_(n)による音声説明をするようになっている。
【0020】なお、このアクション信号ASとしては、任意の信号を採用することができるが、例えば、商品G_(1)?G_(n)の表示領域をマウスのポインタ9で指し示したときに出力されるポインタ信号や、その状態でマウスボタンを押したときに出力されるクリック信号等を用いることができる。
また、ウェブページWPの全体又はウェブページWPを分割する個々のフレームやウィンドウを被説明対象として設定し、これらの配信要求信号を音声画像再生プログラム8のスタート信号として設定しておけば、ウェブページWPが表示されたときや、そのフレームやウィンドウが表示されると同時にキャラクタ7を登場させて、「いらっしゃいませ」等の挨拶をさせたり、ウェブサイトの案内をさせるようにしても良い。
【0021】以上が本発明の構成であり、次にその作用について説明する。
まず、クライアント4が通信販売のサイトにアクセスすることによりウェブページWPの配信要求がなされると、HTML文書5がサーバ3からクライアント4に配信され、ウェブページWPとしてHTML文書5がブラウザ画面BRに表示される。
【0022】そのHTML文書5には、取扱商品G_(1)?G_(n)が、その写真、価格及び簡単な商品説明と共に記録されており、任意の商品G_(1)?G_(n)について詳しい説明を聞きたい場合には、興味のある商品G_(n)にマウスのポインタ9を合わせると、そのアクション信号ASがサーバ3に送信され、音声画像再生プログラム8が自動的に起動される。
【0023】音声画像再生プログラム8は、ブラウザ画面BRで商品G_(n)が選択されている場合、その商品G_(n)に対応した音声画像データファイルDF_(n)を読み出し、その動画データVD_(n)と音声データAD_(n)をクライアント4に送信して同期的に再生させる。
これにより、動画データVD_(n)として記録された人物・擬人キャラクタ7がクライアント4のブラウザ画面BR上に登場し、商品G_(n)について身振り手振りをつけて、音声データAD_(n)による音声説明がなされる。
【0024】すなわち、商品G_(n)について、動画表示されるキャラクタ7が身振り手振りをつけてその商品説明をしてくれるので、詳しい説明文が書かれていなくても店員から説明を受けるように商品知識を得ることができる。
また、商品選択に迷ったり、バーチャルショッピングモールでウィンドウショッピングをする場合など、長時間にわたり、ウェブページWPを見続けても、細かな字を読む必要がないので、眼の疲れも軽減されるというメリットもある。
【0025】なお、上述の説明では、1台のサーバ3からクライアント4に対してHTML文書5を配信すると共に、バーチャルガイド表示プログラム6に従い音声データAD_(1)?AD_(n)及び動画データVD_(1)?VD_(n)を配信する場合について説明したが、本発明はこれに限らず、図2に示すように、ウェブページ配信サーバ3AからHTML文書5を配信し、画像音声データ配信サーバ3Bからバーチャルガイド表示プログラム6に従い音声データAD_(1)?AD_(n)及び動画データVD_(1)?VD_(n)を配信するようにしてもよい。

(2)上記(1)によると、以下のことがいえる。
ア 図2、段落【0025】、【0001】、【0012】、【0013】の記載によると、引用文献2には、
「ブラウザ画面BRに表示させる一以上の被説明対象となる商品G_(1)?G_(n)が、その写真、価格及び簡単な商品説明と共に記録されたHTML文書5を備えるウェブページ配信サーバ3Aと、商品G_(1)?G_(n)に応じた説明の音声動画を前記ブラウザ画面BRに表示させるバーチャルガイド表示プログラム6を備えた画像音声データ配信サーバ3Bとを備え、コンピュータ通信網2を介して互いに接続されたサーバ3に対してクライアント4からウェブページWPの配信要求があったときに、そのウェブページWPをクライアント4に配信してブラウザ画面BRに表示し、バーチャルガイド表示プログラム6により、クライアント4から任意の商品G_(1)?G_(n)について説明要求があったときに、商品G_(1)?G_(n)に応じた説明の音声動画を前記ブラウザ画面BRに表示させる、ウェブページ表示システム」が記載されている。
イ 段落【0008】?【0010】の記載によると、引用文献2には、
「通信販売のウェブページにおいて、ブラウザ画面に表示されるHTML文書に被説明対象となる個々の商品を記録しておき、夫々の商品に対応して、その説明用の音声データと、その音声データに同期した動きをする人物・擬人キャラクタの動画データが記録された音声画像データファイルを備え、HTML文書をブラウザ画面に表示させた状態で、画面上の任意の商品にマウスのポインタを合わせる等のアクション信号が発せられると、これがスタート信号となって音声画像再生プログラムが起動し、その商品に応じた音声画像データファイルが読み出されて、人物・擬人キャラクタが画面上に登場し、身振り手振りをつけて音声説明することにより、バーチャルショッピングモールのウェブページではあたかも店員が商品説明をし、バーチャルガイドは、各々の商品説明をするだけではなく、『商品が決まったら、○○ボタンをクリックしてレジにお進みください』とか、『当社○○事業部のご説明は次のページをご覧ください』等の台詞をしゃべらせることによりウェブサイト全体の案内人としても役立つ。」ことが記載されている。
(3)上記(2)によると、引用文献2には、
「ブラウザ画面BRに表示させる一以上の被説明対象となる商品G1?Gnが、その写真、価格及び簡単な商品説明と共に記録されたHTML文書5を備えるウェブページ配信サーバ3Aと、商品G_(1)?G_(n)に応じた説明の音声動画を前記ブラウザ画面BRに表示させるバーチャルガイド表示プログラム6を備えた画像音声データ配信サーバ3Bとを備え、コンピュータ通信網2を介して互いに接続されたサーバ3に対してクライアント4からウェブページWPの配信要求があったときに、そのウェブページWPをクライアント4に配信してブラウザ画面BRに表示し、バーチャルガイド表示プログラム6により、クライアント4から任意の商品G_(1)?G_(n)について説明要求があったときに、商品G_(1)?G_(n)に応じた説明の音声動画を前記ブラウザ画面BRに表示させる、ウェブページ表示システムであって、
通信販売のウェブページにおいて、ブラウザ画面に表示されるHTML文書に被説明対象となる個々の商品を記録しておき、夫々の商品に対応して、その説明用の音声データと、その音声データに同期した動きをする人物・擬人キャラクタの動画データが記録された音声画像データファイルを備え、HTML文書をブラウザ画面に表示させた状態で、画面上の任意の商品にマウスのポインタを合わせる等のアクション信号が発せられると、これがスタート信号となって音声画像再生プログラムが起動し、その商品に応じた音声画像データファイルが読み出されて、人物・擬人キャラクタが画面上に登場し、身振り手振りをつけて音声説明することにより、バーチャルショッピングモールのウェブページではあたかも店員が商品説明をし、バーチャルガイドは、各々の商品説明をするだけではなく、『商品が決まったら、○○ボタンをクリックしてレジにお進みください』とか、『当社○○事業部のご説明は次のページをご覧ください』等の台詞をしゃべらせることによりウェブサイト全体の案内人としても役立つ、
ウェブページ表示システム。」の発明(以下、「引用発明2」という。)が記載されている。

3 引用文献3
原査定の拒絶の理由に引用された引用文献3には、次のとおりの記載がある。下線は、当審が付した。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、Webページの閲覧をアシストするための方法であって、キャラクタ画像を表示する第1のステップと、Webページにアクセスする第2のステップと、前記アクセスしたWebページを前記キャラクタ画像と同一の画面に表示する第3のステップと、前記アクセスしたWebページに関連する関連情報を前記キャラクタ画像と同一の画面に表示する第4のステップとを備える構成とした。
【0008】この方法によれば、Webページにアクセスするごとに、そのWebページに関連する関連情報がWebページと同一画面に表示されるので、ユーザーは、その関連情報を参照することで、Webページの閲覧などを迅速に行うことが可能になる。また、関連情報は、キャラクタ画像と同一画面に表示されるので、あたかもそのキャラクタ画像がWebページの閲覧をアシストしているような印象をユーザーに与えることができる。

【0021】前記関連情報は、前記アクセスしたWebページが商品販売を目的としたページである場合には、販売対象商品名および価格などである。
【0022】このようにすれば、ユーザーは、関連情報として表示される販売対象商品名および価格を迅速に知ることでき、その商品の購入手続きに迅速に移行することが可能になり、その他のWebページの表示を閲覧する必要がなくなる。

4 引用文献4
原査定の拒絶の理由に引用された引用文献4には、次のとおりの記載がある。下線は、当審が付した。
【0134】広告元にアクセスすることでWebページデータを取得すると、広告部52は、このデータに応じてブラウザ画面を表示させて広告内容をユーザに強制的に見せる(ステップL3)。また、広告部52は、広告元よりWebページデータ以外にアイテムデータを取得した場合には、記憶装置15にエージェントデータのアイテムデータとして記憶させると共に(図5(d))、このアイテムデータをもとにキャラクタコントロール部37、メッセージ出力部38によりキャラクタをコントロールして表示させる(ステップL5)。ここでは、アイテムデータのメッセージをもとにキャラクタメッセージとして広告メッセージを表示させたり、アイテムデータのパーツをもとにエージェントキャラクタに広告に関するパーツを付加して表示させることができる。
【0135】図25(a)には、広告表示された状態の表示画面の一例を示している。図25(a)に示す広告用ブラウザ画面には、広告元にアクセスすることによって取得したWebページが表示されている。また、広告内容が「トマトジュース」に関するもので、アイテムデータとして飲み物を表すパーツと「このジュース、うまぁい!」のメッセージデータが取得されたものとする。この場合、エージェントキャラクタは、図25(a)に示すように、エージェントキャラクタが飲み物を持って飲んでいるように表示させ、飲んだ感想「このジュース、うまぁい!」といったメッセージを表示させることで、エージェントキャラクタを通じてユーザに対して購買意欲を喚起させることができる。また、広告商品のアイテムをコレクションとして保持することができるため、ユーザのコレクターとしての興味を持たせると共に広告効果を向上させることができる。
【0136】図25(b)には、別の広告表示のパターンの一例を示している。図25(b)に示すパターンでは、広告主が表示要求しているメッセージのみを例えばキャラクタメッセージによって表示させる。なお、ブラウザ画面中にメッセージを表示させるようにしても良い。ここで表示されるメッセージは、広告用のWebページとリンクが張られている。従って、この広告メッセージの部分をユーザがマウスなどを操作してクリックすることで、図25(a)に示すようにしてブラウザ画面中に広告用のWebページを表示させることができる。すなわち、ユーザの意志によって広告ページを表示させるか否かを選択することができる。これにより、広告用のWebページを強制的に表示させることによりユーザのネットサーフィンの妨げとなることを回避することができる。

5 引用文献5
原査定の拒絶の理由に引用された引用文献5には、次のとおりの記載がある。
「バーチャルキャラクターでコミュニケーション
VRツールを用いてユーザーがバーチャルキャラクターになり生配信を行えるサービス『バーチャルキャスト』。その魅力をドワンゴの開発スタッフに聞いた。
動画視聴から生配信へ
新たなプラットフォームを拓く
バーチャルキャスト(以下、VC)は、誰でも簡単にバーチャルキャラクターとして生配信できる手軽さが受け、注目を集めているVRライブ・コミュニケーションサービスだ。」(第046頁)

6 引用文献6
原査定の拒絶の理由に引用された引用文献6には、次のとおりの記載がある。
「第2部:コンシューマー用途
誰でも「VTuber」時代へ
格安ツールやセンサーが後押し
Vtuber(ブイチューバー)と呼ばれるバーチャルタレントが人気を集め、芸能人顔負けの活躍を見せている。3Dアバターを利用した『生放送』も人気だ。制作ツールやモーションキャプチャー技術が手軽で安価になったことで、誰でもVTuberになる下地が整い始めている。」(第28頁第1?7行)
「VRで会えるアイドル
VTuberとは、インターネットのコンテンツ配信基盤上で「芸能活動」を展開する3次元(3D)CGの『バーチャルタレント』を指す。YouTube上で動画を配信するタレント『YouTuber』になぞらえて、『バーチャルYouTuber』、略して『VTuber』と呼ばれる。バーチャルタレントが人気を博しているのは、視聴者が『リアルタイム』に双方向でコミュニケーションを取れるからである。バーチャルタレントの生放送中、視聴者がコメントを送れば、それに即座に反応してくれる。視聴者とリアルタイムにやり取りしながら、人間のように動いて話す点が、これまでのCGキャラクターによる動画配信と大きく異なる。従来のCGキャラクターではあらかじめ『録画』したトークイベントやコンサートを配信していた。」(第28頁右欄第2行?第29頁左欄第9行)

7 引用文献7
(1)原査定の拒絶の理由に引用された引用文献7には、次のとおりの記載がある。下線は、当審が付した。
[0069]
一実施形態におけるライブ動画配信サービスでは、このように構成された配信用画面100及び視聴用画面110を用いて、配信ユーザによるリアルタイムの動画の視聴ユーザに対する配信が行われる。例えば、配信ユーザは、紹介商品を紹介するパフォーマンス(例えば、紹介商品を実際に使用して感想を述べる等)を行って、そのリアルタイムの動画を視聴ユーザに配信することができる。更に、コメント投稿領域114を介した投稿、又は、アイテム投入領域116を介したアイテムの投入による視聴ユーザとのコミュニケーションも可能であるから、配信ユーザは、例えば、紹介商品に対する視聴ユーザの反応を確認しながら紹介商品を紹介するパフォーマンスを行うこいとができる。
[0070]
そして、配信ユーザによるリアルタイムの動画の配信中において、視聴ユーザが紹介商品を購入すると、その購入状況を反映する(ステップS210)。具体的には、視聴用画面110の商品情報表示領域117を選択して商品販売サーバ20の購入ページにアクセスした視聴ユーザが紹介商品の購入手続を完了(注文が確定)すると、この視聴ユーザによる購入手続が完了したことを示す情報が端末装置30(又は商品販売サーバ20)から動画配信サーバ10に対して送信され、動画配信サーバ10は、配信用画面100の購入状況表示領域106及び視聴用画面110の購入状況表示領域118の表示内容を更新する。
[0071]
図17は、一部の視聴ユーザが紹介商品を購入した状態の視聴用画面110の一例を示す。図示するように、視聴ユーザが紹介商品を購入することに応じて、購入状況表示領域118の表示内容が更新されており、具体的には、紹介商品の販売数が更新されると共に、紹介商品を購入した視聴ユーザの名称等が表示される。また、一実施形態における仮想空間200は、視聴ユーザが紹介商品を購入することに応じて、当該紹介商品を購入した視聴ユーザに対応するアバターの表示が変化するように構成されている。図17に示すように、紹介商品を購入した視聴ユーザのアバター204aは、表示位置が変更されると共に(この例では、表示位置が、動画表示オブジェクト202の下方に位置するステージオブジェクト上の位置に変更されている)表示色が変更されている。ここで、一実施形態において、アバターの表示の変化は、表示位置の表示色の変更に限定されない。例えば、アバターの動作の変化、アバターの大きさの変更、アバター自体の変更、アバターが装着する衣装アイテムの付加等、様々な態様でアバターの表示の変化は実現され得る。このように、一実施形態では、紹介商品のリアルタイムの購入状況(販売状況)が配信ユーザ及び視聴ユーザに対して提示される。

8 周知技術1
上記3、4の引用文献3の記載、引用文献4の記載から、周知技術として、
「Webページにおいて、キャラクタ画像と商品についてのキャラクタメッセージを表示すること」(以下、「周知技術1」という。)を認定できる。

9 周知技術2
上記5、6の引用文献5の記載、引用文献6の記載から、周知技術として、
「バーチャルキャラクターにより生配信を行うこと」(以下、「周知技術2」という。)を認定できる。

第6 当審の判断
1 本願発明1について
(1)本願発明1と引用発明1とを対比する。
ア コミュニティ環境システムは、「サークルのウェブページをウェブページデータベース84のサークルページデータベースから取得してクライアント30に送信し、クライアント30がサークルページを受信すると、サークルページをディスプレイ40に表示」し、「ユーザはウェブページに表示されるキャラクタを操作して、発言、ウェブページ上の移動、アニメーションによるアクションなどを行」うものであり、インターネットを介して、WEB画面上にキャラクタ及びキャラクタの発言を表示させるシステムであるから、当該システムの構成と、本願発明1の「オンラインで、対象商品の説明をWEB画面上に表示させ、当該対象商品の購入申し込みを受け付けるオンライン販売システム」とは、いずれも、「オンラインで、WEB画面を表示させる、オンラインシステム」である点で共通する。
イ 引用発明1の「サークルデータベース80、ウェブページデータベース8」を備え、「複数のユーザがクライアント30から」接続し、「サークルページ要求を受信し、選択されたサークルのウェブページをウェブページデータベース84のサークルページデータベースから取得してクライアント30に送信」する「サーバ10」と、本願発明1の「当該システムにオンライン接続する購入者端末に対して、前記対象商品の説明のためのWEB画面表示用データを配信する説明データ配信サーバ」とは、いずれも、「当該システムにオンライン接続するユーザ端末に対して、WEB画面表示用データを配信するデータ配信サーバ」である点で共通する。
ウ 引用発明1の「キャラクタ」は、ユーザを代理するものであるから、本願発明1の「アバター」に相当し、引用発明1の「キャラクタデータベース74」を備え、「各ユーザはサークルにおいてユーザを代理するインタフェースエージェント(キャラクタエージェント)を登録し、サーバ10は、キャラクタデータをクライアント30に送信」する「サーバ10」と、本願発明1の「前記購入者端末に対して、さらに、前記WEB画面表示と、前記対象商品の説明動作を行うアバターまたは現実の人物の撮影画像オブジェクトと、を共に表示するためのデータを配信するアバター配信サーバ」とは、いずれも、「前記ユーザ端末に対して、さらに、前記WEB画面表示と、動作を行うアバターと、を共に表示するためのデータを配信するアバター配信サーバ」である点で共通する。
エ 引用発明1の「サーバ10」は、サークルのウェブページと、キャラクタデータを送信するから、引用発明1は、本願発明1の「データ配信サーバ」と「アバター配信サーバ」とを「それぞれ一体として、備えた、オンラインシステム」である点で共通する。
オ 引用発明1の「クライアント30がサークルページを受信すると、サークルページをディスプレイ40に表示し、サークルページ上にはユーザが登録したキャラクタが引き続き表示され」ることと、本願発明1の「前記アバター配信サーバが配信する前記データは、前記WEB画面表示に基づく仮想オブジェクトと、前記アバターまたは現実の人物の撮影画像オブジェクトとを仮想空間内に配置して表示させるよう構成され」ることとは、いずれも、「前記アバター配信サーバが配信する前記データは、前記WEB画面表示と、前記アバターとを空間内に配置して表示させるよう構成され」ている点で共通する。
カ 引用発明1の「ウェブページのHTMLに埋め込まれているスクリプトに基づいてキャラクタの動作を操作すると、スクリプトに基づく操作によって、キャラクタはサークルで展開されているそれぞれの話題について、サークルページ上を移動して各話題の話題名を指差しながら吹き出し110を用いて、解説を行うこと」と本願発明1の「前記アバターまたは現実の人物の撮影画像オブジェクトによる前記対象商品の説明動作は、前記アバターまたは現実の人物の撮影画像オブジェクトの操作者がリアルタイムに演じてリアルタイムに表示される生放送として実行されること」とは、いずれも、「前記アバターによる動作は、前記アバターの操作者によるリアルタイムの操作により、リアルタイムに表示され、実行されること」である点で共通する。
キ 以上、ア?カによると、本願発明1と引用発明1とは、次の一致点、相違点を有する。
[一致点]
オンラインで、WEB画面を表示させる、オンラインシステムであって、
当該システムにオンライン接続するユーザ端末に対して、WEB画面表示用データを配信するデータ配信サーバ、
前記ユーザ端末に対して、さらに、前記WEB画面表示と、動作を行うアバターと、を共に表示するためのデータを配信するアバター配信サーバ、
をそれぞれ一体として、備えた、オンラインシステムにおいて、前記アバター配信サーバが配信する前記データは、前記WEB画面表示と、前記アバターとを空間内に配置して表示させるよう構成され、
前記アバターによる動作は、前記アバターの操作者によるリアルタイムの操作により、リアルタイムに表示され、実行される、オンライン販売システム。
[相違点1]
本願発明1が、「前記対象商品の購入申し込みを前記購入者端末から受け付ける受注サーバ」を有し、「対象商品の購入申し込みを受け付けるオンライン販売システム」であるのに対し、引用発明1が、「コミュニティ環境システム」であり、そのため、
「WEB画面」及び「配信サーバ」が、本願発明1が、「対象商品の説明」のWEB画面表示用データを配信する説明データ配信サーバであるのに対し、引用発明1では、「趣味や話題の分野別に分かれたサークル」のウェブページを配信する「サーバ」であり、また、「ユーザ端末」が、本願発明1では「購入者端末」であるのに対し、引用発明1ではそうではない点。
[相違点2]
アバターが、本願発明1では、「対象商品の説明動作を行う」のに対し、引用発明1では、趣味や話題の分野別に分かれたサークルにおいて、発言や解説を行う点。
[相違点3]
アバター配信サーバが配信するデータが、本願発明1では、「前記WEB画面表示に基づく仮想オブジェクトと、前記アバターまたは現実の人物の撮影画像オブジェクトとを仮想空間内に配置して表示させるよう構成され」るのに対し、引用発明1では、サークルのWEB画面を表示するのみで、仮想オブジェクトではなく、また、サークルページ上に、URLで指定するウェブページを表示することができるが、当該URLで指定するウェブページは、配信サーバから配信されたものではない点。
[相違点4]
アバターの操作者による操作が、本願発明1では、「リアルタイムに演じてリアルタイムに表示される生放送として実行される」のに対し、引用発明1ではそうではない点。

(2)相違点に対する判断
ア [相違点1]、[相違点2]について
引用発明1は、サークルにおいて、趣味や話題の共通する複数のユーザが情報交換を行うものであり、引用発明2、周知技術1のように「Webページにおいて、キャラクタ画像と商品についてのキャラクタメッセージを表示すること」が周知技術であったとしても、複数のユーザが対等の立場で情報交換を行う引用発明1を、オンライン販売システムにおいて、一人のアバターまたは現実の人物の撮影画像オブジェクトが、不特定多数の購入者に対して商品説明を行うものとするものとすることは、その前提となるシステム構成が異なるものであるから、当業者が容易に想到し得たとはいえない。
イ [相違点3]について
引用文献5、引用文献6から、バーチャルキャラクターにより生配信を行うことが周知技術であるといえ、また、引用文献7には、アバターの表示がリアルタイムで変更されることが記載されている。
しかしながら、「対象商品の説明のための」「WEB画面表示に基づく仮想オブジェクト」を「仮想空間内に配置して表示させる」ことは、引用文献1?引用文献7のいずれにも記載も示唆もない。
また、引用発明1の「URLで指定するウェブページ」は、「サーバ10」から配信される「サークルのウェブページ」ではなく、サークルページ上に表示される別のウェブページであるから、本願発明1の「WEB画面表示」に対応付けられるものではない。
よって、相違点3に係る「対象商品の説明のための」「WEB画面表示に基づく仮想オブジェクトと、前記アバターまたは現実の人物の撮影画像オブジェクトとを仮想空間内に配置して表示させるよう構成され」る構成を当業者が容易に想到し得たとはいえない。
ウ 作用効果について
本願発明1は、「図10図示のように、仮想空間(バーチャル空間)10aを、WEB画面に代えて表示端末の表示部に表示させ、この仮想空間10aには、先のWEB画面に基づいた仮想オブジェクト10b、アバター10cが含まれるように構成することができ」(【0079】)、「操作性や利便性の高い、オンライン販売システム」(【0082】)が得られるという作用効果を奏するものである。
エ むすび
したがって、[相違点4]について判断するまでもなく、本願発明1は、引用発明1、引用発明2及び引用文献3?引用文献7に記載された事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。

2 本願発明2、3について
本願発明2、3は、本願発明1の上記相違点1?3に係る構成を備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用発明1、引用発明2及び引用文献3?引用文献7に記載された事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。

3 本願発明4?6について
本願発明4?6は、本願発明1?3に対応する方法の発明であり、本願発明1の相違点1?3に対応する構成を備えるものであるから、本願発明1と同様の理由により、当業者であっても、引用発明1、引用発明2及び引用文献3?引用文献7に記載された事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。

4 本願発明7について
本願発明7は、「請求項4乃至6のいずれか1項に記載のオンライン販売方法を実行するためのコンピュータ・プログラム」の発明であるから、本願発明4?6と同様の理由により、当業者であっても、引用発明1、引用発明2及び引用文献3?引用文献7に記載された事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。

第7 むすび
以上のとおり、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審決日 2021-07-29 
出願番号 特願2019-91702(P2019-91702)
審決分類 P 1 8・ 121- WY (G06Q)
最終処分 成立  
前審関与審査官 竹下 翔平  
特許庁審判長 畑中 高行
特許庁審判官 高瀬 勤
上田 智志
発明の名称 オンライン販売システム、オンライン販売方法、コンピュータプログラム  
代理人 金子 早苗  
代理人 飯野 茂  
代理人 蔵田 昌俊  
代理人 井上 正  
代理人 河野 直樹  
代理人 野河 信久  

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