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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 B01J |
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管理番号 | 1377032 |
審判番号 | 不服2020-12267 |
総通号数 | 262 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2021-10-29 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2020-09-01 |
確定日 | 2021-08-31 |
事件の表示 | 特願2016-210669「臭気物質の吸着剤」拒絶査定不服審判事件〔平成30年 5月10日出願公開、特開2018- 69140、請求項の数(11)〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 |
理由 |
第1 手続の経緯 この出願は、平成28年10月27日の出願であって、令和元年10月31日付けで拒絶理由が通知され、令和2年1月10日に意見書が提出され、同年5月21日付けで拒絶査定がされ、同年6月2日にその謄本が送達され、同年9月1日に拒絶査定不服審判が請求され、同年10月12日に審判請求書を補正する手続補正書(方式)が提出されたものである。 なお、本願には、令和2年3月17日に刊行物等提出書が提出されている。 第2 原査定の概要 原査定(令和2年5月21日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。 本願請求項1?11に係る発明は、下記の引用文献1に記載された発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が本願出願時に容易に発明できたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 引用文献等一覧 1.国際公開第2009/122975号 第3 本願発明 本願請求項1?11に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」?「本願発明11」という。)は、本願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の請求項1?11に記載された事項により特定される次のとおりの発明である。 「【請求項1】 酸ヒドラジド化合物及びシリカを含有し、且つ、 前記シリカは、表面のシラノール基密度が5.0個/nm^(2)以下である、臭気物質の吸着剤。 【請求項2】 水分が5.0質量%以下である、請求項1に記載の臭気物質の吸着剤。 【請求項3】 前記シリカが、湿式法シリカ、乾式法シリカ及び溶融シリカよりなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1又は2に記載の吸着剤。 【請求項4】 前記酸ヒドラジド化合物が、カルボジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、セバチン酸ジヒドラジド、ドデカン二酸ジヒドラジド、及びイソフタル酸ジヒドラジドよりなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1?3のいずれかに記載の吸着剤。 【請求項5】 前記シリカの比表面積が100?1000m^(2)/gである、請求項1?4のいずれかに記載の吸着剤。 【請求項6】 前記臭気物質が、アルデヒド化合物である、請求項1?5のいずれかに記載の吸着剤。 【請求項7】 請求項1?6のいずれかに記載の吸着剤の製造方法であって、 (II)前記酸ヒドラジド化合物と、前記シリカとを混合する工程 を備える、製造方法。 【請求項8】 前記工程(II)の前に、 (I)シリカを300℃以上で加熱する工程 を備える、請求項7に記載の製造方法。 【請求項9】 前記工程(II)の後に、加熱する工程を含まない、請求項7又は8に記載の製造方法。 【請求項10】 請求項1?6のいずれかに記載の吸着剤を含む、工業製品。 【請求項11】 アルデヒド化合物を含有する気体を吸着剤と接触させることで、吸着剤に臭気物質を吸着させる方法であって、 前記吸着剤は、酸ヒドラジド化合物及びシリカを含有し、且つ、前記シリカは、表面のシラノール基密度が5.0個/nm^(2)以下である、方法。」 第4 引用文献、引用発明等 1 引用文献1について 原査定の拒絶の理由に引用された上記引用文献1には、「脱臭性繊維構造物およびエアフィルター」(発明の名称)について、次の事項が記載されている。 (1-1)「請求の範囲 [1] 繊維構造物に無機粒子および水溶性アミン系化合物が担持されてなり、温度25℃、相対湿度75%に調整された環境下における平衡水分率が15質量%以下で、かつ水に対して3質量%となるように浸漬した際のpHが3.5?7である脱臭性繊維構造物。 ・・・ [7] 前記無機粒子が、二酸化ケイ素、アルミナおよび二酸化チタンから選ばれる群からなる少なくとも1種を含有する、請求項1?6のいずれか記載の脱臭性繊維構造物。 [8] 前記水溶性アミン系化合物が酸ヒドラジド化合物を含有する、請求項1?7のいずれか記載の脱臭性繊維構造物。」 (1-2)「[0005] 本発明は、アセトアルデヒド等のアルデヒド類を効率よく除去し、かつ二次発臭のリスクの極めて少ない脱臭性繊維構造物を提供することを目的とする。」 (1-3)「[0007] 本発明に係る脱臭性繊維構造物は、アルデヒド類との反応速度と吸着容量に優れる。さらに、当該脱臭製繊維構造物に担持される無機粒子は、活性炭とは異なり、物理吸着が極めて少なく、また従来の無機多孔質体に比べ吸湿性も抑制されている。そのため、アルデヒド類以外のガス成分については、親水性、疎水性を問わず吸着濃縮が抑えられ、使用環境の温湿度に大きな変動が生じたとしても臭気成分を再放出(二次発臭)する可能性が低い。したがって、特にエアフィルター用途において優れた性能を発揮することができる。」 (1-4)「[0016] さらに、かかる多孔質粒子は細孔表面を疎水性とすることで、二次発臭の原因となる水分の吸着脱離を防ぐことができる。疎水性多孔質粒子の疎水性の程度としては、温度25℃、相対湿度75%に調整された環境下における平衡水分率が10質量%以下であることが好ましく、より好ましくは8質量%以下である。一方、撥水性を示すような極端な疎水性は、後述する水溶性のアミン系薬剤を無機粒子の細孔内部まで添着させることが難しくなるため、かかる観点からは、前記平衡水分率は2質量%以上であることが好ましい。 [0017] 疎水性多孔質粒子としては、疎水性多孔質シリカが好ましい。無機多孔質体として、多孔質シリカ、ゼオライト、活性アルミナ、ケイ酸アルミニウム、アルミナゲル、活性白土、リン酸ジルコニウム、ポリトリリン酸アンモニウム等が挙げられるが、通常、これらの無機多孔質体は、その多くが親水性である。しかし多孔質シリカは、細孔表面のシラノール基数をコントロールすることにより、表面の疎水度を調整することができる。シラノール基は、他の分子と水素結合を作りやすい極性基であるため、水分子に代表される極性分子を選択的に吸着し、疎水度に影響する。多孔質シリカのシラノール基を減少させる方法としては、シラノール基にシランカップリング剤等の疎水性化合物を反応させる方法や、約400℃の加熱処理によりシラノール基を脱水縮合する方法がある。しかしながら、シラノール基に別の化合物を反応させる方法では、処理後の無機粒子が撥水性を示すような極端な疎水性となり易く、後述する水溶性のアミン系薬剤を無機粒子の細孔内部まで添着させることが難しくなる。そのため、熱処理によりシラノール基を減少させる方法がより好ましい。」 (1-5)「[0080] [実施例1] (無機粒子) 無機粒子として疎水性多孔質粒子を使用した。該疎水性多孔質粒子は、平均粒径4μm、比表面積250m^(2)/g、平均細孔径18nmの疎水性多孔質シリカ(水澤化学工業社製ミズパールK-400)であり、平衡水分率は5.2%であった。 [0081] (水溶性アミン系化合物) 水溶性アミン系化合物として、アジピン酸ジヒドラジド(日本化成社製)を用いた。 [0082] (pH調整剤) 弱酸性側に添着液を調整するために、アジピン酸を用いた。 [0083] (基材繊維構造物) 単繊維繊度1.5dtexのビニロン16.5質量%、単繊維繊度7.1dtexのビニロン22質量%、単繊維繊度2.0dtexのポリエチレンテレフタレート16.5質量%、リン系難燃剤含有アクリル樹脂バインダー45質量%からなる目付け50g/m^(2)の不織布を、基材繊維構造物として用いた。 [0084] (脱臭性繊維構造物) 上記疎水性多孔質シリカ、上記アジピン酸ヒドラジド、上記pH調整剤およびアクリルバインダー樹脂を表1に記載の仕込量で均一分散させた水溶液中に上記基材繊維構造物を含浸させ、その後、ロールで絞り、100℃で20分間乾燥させて、脱臭性繊維構造物を得た。 [0085] 得られた脱臭性繊維構造物の評価結果を表1に示す。 ・・・ [0092][表1] 」 (1-6)「[0173] 実施例1?10は、アセトアルデヒドに関し、通気開始3分後の初期除去効率が23%?55%と高く、経時的な除去効率の低下も緩やかであり、その結果、吸着容量も0.5?1.8g/m^(2)と大きかった。アセトアルデヒド以外の臭気成分についても、特に実施例1,2は、熱処理によりシラノール基を削減した疎水性多孔質シリカを用いたため、吸湿量が小さく、酢酸の吸着量が、従来の親水性多孔質シリカを用いた比較例1,2に比べ、大幅に少なくなり、脱離濃度を低く抑えることができたと考えられる。また疎水性多孔質シリカは、トルエンを吸着するほどの極端な疎水性では無いため、トルエンの吸着量が後述する比較例1,2に比べ、逆に増加するようなことはなく、その結果脱離濃度も低かった。」 上記記載から、引用文献1の実施例1(摘記1-5の[0084])では、「無機粒子」として、疎水性多孔質粒子は、平均粒径4μm、比表面積250m^(2)/g、平均細孔径18nmの疎水性多孔質シリカ(水澤化学工業社製ミズパールK-400)(平衡水分率は5.2%)を用いて(同[0080])、「脱臭性繊維構造物」として、単繊維繊度1.5dtexのビニロン16.5質量%、単繊維繊度7.1dtexのビニロン22質量%、単繊維繊度2.0dtexのポリエチレンテレフタレート16.5質量%、リン系難燃剤含有アクリル樹脂バインダー45質量%からなる目付け50g/m^(2)の不織布を用いたもの(同[0083])であることが理解できる。 そうすると、引用文献1には、その実施例1の「脱臭性繊維構造物」として、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。 「疎水性多孔質シリカ(平均粒径4μm、比表面積250m^(2)/g、平均細孔径18nmの疎水性多孔質シリカ(水澤化学工業社製ミズパールK-400)(平衡水分率は5.2%))、アジピン酸ジヒドラジド、pH調整剤及びアクリルバインダー樹脂を均一分散させた水溶液中に基材繊維構造物(単繊維繊度1.5dtexのビニロン16.5質量%、単繊維繊度7.1dtexのビニロン22質量%、単繊維繊度2.0dtexのポリエチレンテレフタレート16.5質量%、リン系難燃剤含有アクリル樹脂バインダー45質量%からなる目付け50g/m^(2)の不織布)を含浸させ、その後、ロールで絞り、100℃で20分間乾燥させて得られた脱臭性繊維構造物。」 第5 対比・判断 1 本願発明1 (1)対比 本願発明1と引用発明とを対比すると、次のことがいえる。 引用発明の「疎水性多孔質シリカ」及び「アジピン酸ジヒドラジド」は、それぞれ、本願発明1の「シリカ」及び「酸ヒドラジド」にそれぞれ相当する。 引用発明の「脱臭性繊維構造物」は、アセトアルデヒド等のアルデヒド類を効率よく除去するものであるから、本願発明1の「臭気物質の吸着剤」とは機能的には共通する。 そうすると、本願発明1と引用発明との間には、次の一致点及び相違点を認めることができる。 (一致点) 「酸ヒドラジド化合物及びシリカを含有する、臭気物質の吸着剤。」 (相違点1) 「シリカ」に関して、本願発明1では表面のシラノール基密度が5.0個/nm^(2)以下であると特定されているのに対し、引用発明の疎水性多孔質シリカ(ミズパールK-400)の表面のシラノール基密度は明らかでない点。 (相違点2) 「臭気物質の吸着剤」に関して、本願発明1では吸着剤であることが特定されているのに対し、引用発明では吸着剤であることは規定されていない点。 (2)相違点についての判断 ア 事案に鑑み、まず、相違点1について検討する。 引用発明は、「アセトアルデヒド等のアルデヒド類を効率よく除去し、かつ二次発臭のリスクの極めて少ない脱臭性繊維構造物を提供することを目的」(摘記1-2参照)としたものであり、二次発臭のリスクを低減するために、多孔質粒子の細孔表面を疎水性とすることが記載され、疎水性多孔質粒子として、疎水性多孔質シリカが好ましいこと、及び、多孔質シリカの細孔表面のシラノール基数をコントロールすることで、表面の疎水性を調製することが記載されている(摘記1-6参照)。 そして、疎水性多孔質粒子のシラノール基数の制御に関して、シリカのシラノール基を約400℃の加熱処理により減少させることが例示されており(摘記1-5参照)、引用発明におけるシリカは、熱処理によりシラノール基を減少させたものであることも記載されている(摘記1-6参照)。 しかしながら、引用発明の「疎水性多孔質シリカ(ミズパールK-400)」が400℃の加熱処理を経たものだとしても、そのシラノール密度は不明としかいうほかなく、上記相違点1は実質的な相違点である。 そこで、引用発明の疎水性多孔質シリカ(ミズパールK-400)の表面のシラノール基密度を5.0個/nm^(2)以下とすることが当業者が容易になし得たことであるか、及び、シラノール基密度を5.0個/nm^(2)以下としたことにより、本願発明1が奏する作用効果が、引用発明から当業者が予測し得るかどうかの観点から、本願発明1の進歩性について検討することとする。 イ 引用発明の「疎水性多孔質シリカ(ミズパールK-400)」のシラノール基密度は不明であるところ、審判請求人はミズパールK-300が本願出願時には入手不可能であったことを主張するとともに、「ミズパールK-300が、ミズパールK-400と同等の物性を有するシリカとなります。本願特許出願人である水澤化学工業株式会社のシリカとしては、定型非晶質二酸化ケイ素の商品として、ミズパールK-300が存在しています。ミズパールK-300とミズパールK-400とは粒径が異なるグレードであり、他の物性等は同等です。ここで、表面のシラノール基密度は単位表面積あたりのシラノール基の個数であるため、粒径、つまり総表面積が変化しても他の物性が同等である限りは表面のシラノール基密度も同等となります。このため、ミズパールK-300及びミズパールK-400の表面のシラノール基密度は同等であると判断することができます。」と主張し、実験によりミズパールK-300の表面のシラノール基密度は、7.4個/nm^(2)であると主張する。 ウ そこで、前記イの主張を当審は受け入れることとする(特許法第197条参照。)。そうすると、前記相違点1は、実際には次の相違点1’と言い換えることができる。 (相違点1’) シリカに関して、本願発明1ではその表面のシラノール基密度が5.0個/nm^(2)以下であると特定されているのに対し、引用発明の疎水性多孔質シリカ(ミズパールK-400)の表面のシラノール密度が7.8個/nm^(2)である点。 ここで、上記相違点1’について検討する。 摘記(1-4)における段落[0016]の記載からみて、二次発臭を防ぐために、撥水性を示すような極端な疎水性にならない程度に引用発明の疎水性多孔質シリカにおける疎水性をできる限り増加させることは当業者が容易になし得ることであり、その際に、どの程度まで疎水性を増加させればよいのか明らかとはいえないものの、その表面のシラノール密度が5.0個/nm^(2)以下となることも十分想定されることであるといえる。 オ 次に、本願発明1の作用効果について検討する。 本件明細書に記載の【表1】の評価試験結果の記載からみて、表面のシラノール基密度が5.0個/nm^(2)以下であるシリカを使用した吸着剤の実施例1?7においては、吸着剤の60℃2週間のアジピン酸ジヒドラジド残存率が高く(89?99%)、一方、シリカ表面のシラノール基密度が5.0個/nm^(2)を超えるシリカを使用した比較例1(5.5個/nm^(2))、比較例2(5.5個/nm^(2))及び比較例3(6.0個/nm^(2))においてはアジピン酸ジヒドラジド残存率が低く(比較例1(52%)、比較例2(43%)及び比較例3(59%))なっており、シリカの表面のシラノール基密度が5.0個/nm^(2)以下のものと、5.0個/nm^(2)を超えるものとでは、それを使用した吸着剤のアジピン酸ジヒドラジド残存率が顕著に相違することが理解される。 そして、引用文献1では、アジピン酸ジヒドラジド残存率についてはなんら考慮されてないことから、疎水性多孔質シリカのシラノール基密度を5.0個/nm^(2)以下とすることで、アジピン酸ジヒドラジド残存率が上昇するという作用効果は引用文献1からは明らかではなく、しかも、技術常識を勘案しても、当業者に予測できない顕著な作用効果であるといえる。 カ 以上のことから、引用発明において、二次発臭を防ぐために、撥水性を示すような極端な疎水性にならない程度に引用発明の疎水性多孔質シリカにおける疎水性をできる限り増加させることが当業者が容易に想到し得ることだとしても、どの程度まで疎水性多孔質シリカのシラノール基密度を低下させればよいか不明であるし、仮に、疎水性多孔質シリカのの表面のシラノール密度が5.0個/nm^(2)以下となることがあるとしても、アジピン酸ジヒドラジド残存率が上昇するという作用効果は引用文献1からは当業者が予測し得ない、引用発明が奏する作用効果とは異質の顕著な作用効果であるから、本願発明1の進歩性は肯定されるものであって、上記相違点2について検討するまでもなく、本願発明1は、引用発明から当業者が容易発明をすることができたものである、ということはできない。 2 本願発明2?10について 本願発明2?10は、本願発明1の発明特定事項のすべてを備えるものであるから、本願発明1と同様の理由により、当業者であっても、引用発明及び引用文献1に記載された技術的事項に基いて当業者が容易に発明できたものとはいえない。 3 本願発明11について 本願発明11は、本願発明1を表現形式を変えて、方法の発明としたものであり、本願発明1の発明特定事項のすべてを備えるものであるから、本願発明1と同様の理由により、当業者であっても、引用発明及び引用文献1に記載された技術的事項に基いて当業者が容易に発明できたものとはいえない。 4 小括 以上のとおり、本願発明1?11は、当業者が引用発明及び引用文献1に記載された発明に基いて容易に発明をすることができたものではない。 第6 むすび 以上のとおり、本願発明1?11は、当業者が引用発明及び引用文献1に記載された技術的事項に基づいて容易に発明をすることができたものではない。したがって、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2021-08-11 |
出願番号 | 特願2016-210669(P2016-210669) |
審決分類 |
P
1
8・
121-
WY
(B01J)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 佐々木 典子、寺▲崎▼ 遥、松本 直子 |
特許庁審判長 |
川端 修 |
特許庁審判官 |
門前 浩一 瀬下 浩一 |
発明の名称 | 臭気物質の吸着剤 |
代理人 | 特許業務法人三枝国際特許事務所 |
代理人 | 特許業務法人三枝国際特許事務所 |