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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 H05K 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 H05K |
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管理番号 | 1377457 |
審判番号 | 不服2020-15103 |
総通号数 | 262 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2021-10-29 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2020-10-30 |
確定日 | 2021-08-26 |
事件の表示 | 特願2017-551491「対基板作業機、および挿入方法」拒絶査定不服審判事件〔平成29年 5月26日国際公開、WO2017/085864〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
第1 手続の経緯 本件に係る出願は、2015年(平成27年)11月20日を国際出願日とする出願であって、その手続の経緯は、以下のとおりである。 令和元年12月13日付け:拒絶理由通知書 令和2年 2月17日 :意見書、手続補正書の提出 令和2年 5月11日付け:拒絶理由(最後の拒絶理由)通知書 令和2年 7月10日 :意見書、手続補正書の提出 令和2年 7月30日付け:令和2年7月10日の手続補正についての補 正の却下の決定、拒絶査定 令和2年10月30日 :審判請求書、手続補正書の提出 第2 令和2年10月30日にされた手続補正についての補正の却下の決定 [補正の却下の決定の結論] 令和2年10月30日にされた手続補正(以下「本件補正」という。)を却下する。 [理由] 1 本件補正について(補正の内容) (1)本件補正後の特許請求の範囲の記載 本件補正により、特許請求の範囲の請求項1?4の記載は、次のとおり補正された。(下線部は、補正箇所である。) 「【請求項1】 リードが挿入される貫通穴が形成された回路基板を水平な姿勢で搬送するとともに固定的に保持する基材搬送装置と、 曲がり、反り、撓み、変形が生じてはおらず同じ長さの1対のリードを有するリード部品の部品本体部を把持する保持具と、 前記保持具を移動させる移動装置と、 前記保持具に保持されたリード部品を撮像する撮像装置と、 前記移動装置の作動を制御する制御装置と を備え、 前記保持具が前記リード部品を傾いた姿勢で把持して、前記1対のリードの先端の位置毎に前記基材搬送装置に固定的に保持された回路基板の上面までの距離が異なる場合に、 前記制御装置が、 前記撮像装置によるリード部品の撮像データに基づいて、前記リード部品の前記1対のリードの先端位置を演算し、前記移動装置の作動を制御することで、前記回路基板の上面にある前記保持具に把持されたリード部品の1対のリードを、前記リードの先端が前記回路基板の上面から近くに位置する順番で、その基板に形成された貫通穴に挿入させるとともに、前記貫通穴に挿入させたリードが前記貫通穴から抜けないように撓ませるとともに前記貫通穴に挿入させていないリードの先端の位置を前記回路基板の上面に接触しないようにして、挿入する貫通穴の位置に一致させて、前記1対のリードの全てを挿入することを特徴とする対基板作業機。 【請求項2】 前記撮像装置が、 前記保持具に把持されたリード部品を下降させつつ撮像することを特徴とする請求項1に記載の対基板作業機。 【請求項3】 前記保持具に保持されるリード部品の1対のリードが、テープフィーダによって切断されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の対基板作業機。 【請求項4】 リードが挿入される貫通穴が形成された回路基板を水平な姿勢で搬送するとともに固定的に保持する基材搬送装置と、曲がり、反り、撓み、変形が生じてはおらず同じ長さの1対のリードを有するリード部品の部品本体部を把持する保持具と、前記保持具を移動させる移動装置と、前記保持具に把持されたリード部品を撮像する撮像装置と、前記移動装置の作動を制御する制御装置とを備えた対基板作業機において、前記保持具が前記リード部品を傾いた姿勢で把持して、前記1対のリードの先端の位置毎に前記基材搬送装置に固定的に保持された回路基板の上面までの距離が異なる場合に、前記保持具により保持されたリード部品の前記1対のリードを基板の貫通穴に挿入する挿入方法であって、 前記撮像装置によるリード部品の撮像データに基づいて、前記リード部品の前記1対のリードの先端位置を演算し、前記保持具に把持されたリード部品の1対のリードを、前記リードの先端が前記回路基板の上面から近くに位置する順番で、その基板に形成された貫通穴に挿入させるとともに、前記貫通穴に挿入させたリードが前記貫通穴から抜けないように撓ませるとともに前記貫通穴に挿入させていないリードの先端の位置を前記回路基板の上面に接触しないようにして、挿入する貫通穴の位置に一致させて、前記1対のリードの全てを挿入することを特徴とする挿入方法。」 (2)本件補正前の特許請求の範囲 令和2年7月10日にした手続補正は、上記のとおり令和2年7月30日付けで補正の却下の決定がなされているから、本件補正前の特許請求の範囲は、令和2年2月17日にした手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1?5に記載された次のとおりである。 「【請求項1】 複数のリードを有するリード部品を保持する保持具と、 前記保持具を移動させる移動装置と、 前記保持具に保持されたリード部品を撮像する撮像装置と、 前記移動装置の作動を制御する制御装置と を備え、 前記制御装置が、 前記撮像装置によるリード部品の撮像データに基づいて、前記移動装置の作動を制御することで、前記保持具に保持されたリード部品の同じ長さの複数のリードを、先端が基板の近くに位置する順番で、その基板に形成された貫通穴に挿入させることを特徴とする対基板作業機。 【請求項2】 前記保持具が、リード部品の部品本体部を保持することを特徴とする請求項1に記載の対基板作業機。 【請求項3】 前記撮像装置が、 前記保持具に保持されたリード部品を下降させつつ撮像することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の対基板作業機。 【請求項4】 前記保持具に保持されるリード部品の複数のリードが、テープフィーダによって切断されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1つに記載の対基板作業機。 【請求項5】 複数のリードを有するリード部品を保持する保持具と、前記保持具を移動させる移動装置とを備えた対基板作業機において、前記保持具により保持されたリード部品のリードを基板の貫通穴に挿入する挿入方法であって、 前記保持具に保持されたリード部品の同じ長さの複数のリードを、先端が前記基板の近くに位置する順番で、その基板に形成された貫通穴に挿入させることを特徴とする挿入方法。」 2 補正の適否 2-1 本件補正の目的及び新規事項の追加について (1)請求項1について (補正事項1) 本件補正前の請求項1に「リードが挿入される貫通穴が形成された回路基板を水平な姿勢で搬送するとともに固定的に保持する基材搬送装置」を付加する補正は、補正前の請求項1に記載された発明を特定するために必要な事項である「対基板作業機」について、上記のとおり限定を付加するものであって、補正前の請求項1に記載された発明と補正後の請求項1に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。 また、上記補正事項は、願書に最初に添付した明細書(以下「当初明細書」という。)の段落【0011】、【図1】、【図4】に記載されているから、上記補正は、当初明細書等に記載された事項の範囲内においてするものであって、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たすものである。 (補正事項2) 本件補正前の請求項1の「複数のリードを有するリード部品」を「曲がり、反り、撓み、変形が生じてはおらず同じ長さの1対のリードを有するリード部品」と限定する補正は、補正前の請求項1に記載された発明を特定するために必要な事項である「複数のリードを有するリード部品」について、上記のとおり限定を付加するものであって、補正前の請求項1に記載された発明と補正後の請求項1に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。 また、上記補正事項のうち、リードを「同じ長さの1対」とすることについては、当初明細書の段落【0052】に記載されている。また、リードを有するリード部品は、通常、リードに曲がり、反り、撓み、変形が生じないように製作されているから、当初明細書の段落【0052】に記載された「リード部品93の保持姿勢が傾いている場合にも、1対のリードの先端位置は上下方向において異なる。」ことは、リードに曲がり、反り、撓み、変形が生じていないものを対象としていると解することができる。そうすると、「曲がり、反り、撓み、変形が生じてはおらず」という事項は、当初明細書の段落【0052】に記載されているに等しい事項といえる。したがって、上記補正は、当初明細書等に記載された事項の範囲内においてするものであって、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たすものである。 (補正事項3) 本件補正前の請求項1の「リード部品を保持する保持具」を「リード部品の部品本体部を把持する保持具」と限定する補正は、補正前の請求項1に記載された発明を特定するために必要な事項である「保持具」について、上記のとおり限定を付加するものであって、補正前の請求項1に記載された発明と補正後の請求項1に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。 また、上記補正事項は、当初明細書の段落【0035】に記載されているから、上記補正は、当初明細書等に記載された事項の範囲内においてするものであって、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たすものである。 (補正事項4) 補正前の請求項1の「制御装置」について、「前記保持具が前記リード部品を傾いた姿勢で把持して、前記1対のリードの先端の位置毎に前記基材搬送装置に固定的に保持された回路基板の上面までの距離が異なる場合」という条件を付加する補正は、補正前の請求項1に記載された発明を特定するために必要な事項である「制御装置」が制御を行う条件について、上記のとおり限定を付加するものであって、補正前の請求項1に記載された発明と補正後の請求項1に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。 また、上記補正事項は、当初明細書の段落【0052】に記載されているから、上記補正は、当初明細書等に記載された事項の範囲内においてするものであって、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たすものである。 (補正事項5) 補正前の請求項1の「制御装置」について、「前記撮像装置によるリード部品の撮像データに基づいて、前記移動装置の作動を制御することで、前記保持具に保持されたリード部品の同じ長さの複数のリードを、先端が基板の近くに位置する順番で、その基板に形成された貫通穴に挿入させる」制御内容を、「前記撮像装置によるリード部品の撮像データに基づいて、前記リード部品の前記1対のリードの先端位置を演算し、前記移動装置の作動を制御することで、前記回路基板の上面にある前記保持具に把持されたリード部品の1対のリードを、前記リードの先端が前記回路基板の上面から近くに位置する順番で、その基板に形成された貫通穴に挿入させるとともに、前記貫通穴に挿入させたリードが前記貫通穴から抜けないように撓ませるとともに前記貫通穴に挿入させていないリードの先端の位置を前記回路基板の上面に接触しないようにして、挿入する貫通穴の位置に一致させて、前記1対のリードの全てを挿入する」制御内容に限定する補正は、補正前の請求項1に記載された発明を特定するために必要な事項である「制御装置」の制御内容について、上記のとおり限定を付加するものであって、補正前の請求項1に記載された発明と補正後の請求項1に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。 また、上記補正事項は、当初明細書の段落【0033】、【0039】、【0041】?【0045】に記載されているから、上記補正は、当初明細書等に記載された事項の範囲内においてするものであって、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たすものである。 (2)請求項2について 本件補正前の請求項3の「前記保持具に保持されたリード部品」を「前記保持具に把持されたリード部品」と限定する補正は、補正前の請求項3に記載された発明を特定するために必要な事項である「リード部品」の「保持」について、上記のとおり「把持」と限定を付加するものであって、補正前の請求項3に記載された発明と補正後の請求項2に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。 また、上記補正事項は、当初明細書の段落【0035】に記載されているから、上記補正は、当初明細書等に記載された事項の範囲内においてするものであって、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たすものである。 (3)請求項3について 本件補正前の請求項4の「前記保持具に保持されるリード部品の複数のリード」を「前記保持具に保持されるリード部品の1対のリード」と限定する補正は、補正前の請求項4に記載された発明を特定するために必要な事項である「リード」について、上記のとおり「1対」と限定を付加するものであって、補正前の請求項4に記載された発明と補正後の請求項3に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。 また、上記補正事項は、当初明細書の段落【0052】に記載されているから、上記補正は、当初明細書等に記載された事項の範囲内においてするものであって、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たすものである。 (4)請求項4について (補正事項1) 補正前の請求項5に「リードが挿入される貫通穴が形成された回路基板を水平な姿勢で搬送するとともに固定的に保持する基材搬送装置」を追加する補正は、補正前の請求項5に記載された発明を特定するために必要な事項である「対基板作業機」について、上記のとおり限定を付加するものであって、補正前の請求項5に記載された発明と補正後の請求項4に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。 また、上記補正事項は、当初明細書の段落【0011】、【図1】、【図4】に記載されているから、上記補正は、当初明細書等に記載された事項の範囲内においてするものであって、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たすものである。 (補正事項2) 本件補正前の請求項5の「複数のリードを有するリード部品」を「曲がり、反り、撓み、変形が生じてはおらず同じ長さの1対のリードを有するリード部品」と限定する補正は、補正前の請求項5に記載された発明を特定するために必要な事項である「複数のリードを有するリード部品」について、上記のとおり限定を付加するものであって、補正前の請求項5に記載された発明と補正後の請求項4に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。 また、上記補正事項のうち、リードを「同じ長さの1対」とすることについては、当初明細書の段落【0052】に記載されている。また、リードを有するリード部品は、通常、リードに曲がり、反り、撓み、変形が生じないように製作されているから、当初明細書の段落【0052】に記載された「リード部品93の保持姿勢が傾いている場合にも、1対のリードの先端位置は上下方向において異なる。」ことは、リードに曲がり、反り、撓み、変形が生じていないことを前提としているものといえる。そうすると、「曲がり、反り、撓み、変形が生じてはおらず」という事項は、当初明細書の段落【0052】に記載されているに等しい事項といえる。したがって、上記補正は、当初明細書等に記載された事項の範囲内においてするものであって、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たすものである。 (補正事項3) 本件補正前の請求項5の「リード部品を保持する保持具」を「リード部品の部品本体部を把持する保持具」と限定する補正は、補正前の請求項5に記載された発明を特定するために必要な事項である「保持具」について、上記のとおり限定を付加するものであって、補正前の請求項5に記載された発明と補正後の請求項4に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。 また、上記補正事項は、当初明細書の段落【0035】に記載されているから、上記補正は、当初明細書等に記載された事項の範囲内においてするものであって、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たすものである。 (補正事項4) 補正前の請求項5に「前記保持具に把持されたリード部品を撮像する撮像装置」を追加する補正は、補正前の請求項5に記載された発明を特定するために必要な事項である「対基板作業機」について、上記のとおり限定を付加するものであって、補正前の請求項5に記載された発明と補正後の請求項4に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。 また、上記補正事項は、当初明細書の段落【0015】に記載されているから、上記補正は、当初明細書等に記載された事項の範囲内においてするものであって、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たすものである。 (補正事項5) 補正前の請求項5に「前記移動装置の作動を制御する制御装置」を追加する補正は、補正前の請求項5に記載された発明を特定するために必要な事項である「対基板作業機」について、上記のとおり限定を付加するものであって、補正前の請求項5に記載された発明と補正後の請求項4に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。 また、上記補正事項は、当初明細書の段落【0028】に記載されているから、上記補正は、当初明細書等に記載された事項の範囲内においてするものであって、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たすものである。 (補正事項6) 補正前の請求項5に「前記保持具が前記リード部品を傾いた姿勢で把持して、前記1対のリードの先端の位置毎に前記基材搬送装置に固定的に保持された回路基板の上面までの距離が異なる場合」という条件を付加する補正は、補正前の請求項5に記載された発明を特定するために必要な事項である「挿入方法」を行う条件について、上記のとおり限定を付加するものであって、補正前の請求項5に記載された発明と補正後の請求項4に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。 また、上記補正事項は、当初明細書の段落【0052】に記載されているから、上記補正は、当初明細書等に記載された事項の範囲内においてするものであって、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たすものである。 (補正事項7) 補正前の請求項5の「前記保持具により保持されたリード部品のリード」を「前記保持具により保持されたリード部品の前記1対のリード」と限定する補正は、補正前の請求項5に記載された発明を特定するために必要な事項である「リード」について、上記のとおり「1対」と限定を付加するものであって、補正前の請求項5に記載された発明と補正後の請求項4に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。 また、上記補正事項は、当初明細書の段落【0052】に記載されているから、上記補正は、当初明細書等に記載された事項の範囲内においてするものであって、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たすものである。 (補正事項8) 補正前の請求項5の「前記保持具に保持されたリード部品の同じ長さの複数のリードを、先端が前記基板の近くに位置する順番で、その基板に形成された貫通穴に挿入させること」を「前記撮像装置によるリード部品の撮像データに基づいて、前記リード部品の前記1対のリードの先端位置を演算し、前記保持具に把持されたリード部品の1対のリードを、前記リードの先端が前記回路基板の上面から近くに位置する順番で、その基板に形成された貫通穴に挿入させるとともに、前記貫通穴に挿入させたリードが前記貫通穴から抜けないように撓ませるとともに前記貫通穴に挿入させていないリードの先端の位置を前記回路基板の上面に接触しないようにして、挿入する貫通穴の位置に一致させて、前記1対のリードの全てを挿入すること」に限定する補正は、補正前の請求項5に記載された発明を特定するために必要な事項である「挿入方法」の内容について、上記のとおり限定を付加するものであって、補正前の請求項5に記載された発明と補正後の請求項4に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。 また、上記補正事項は、当初明細書の段落【0033】、【0039】、【0041】?【0045】に記載されているから、上記補正は、当初明細書等に記載された事項の範囲内においてするものであって、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たすものである。 (5)本件補正前の請求項2の削除について 本件補正前の請求項2を削除する補正は、特許法第17条の2第5項第1号の請求項の削除を目的とするものに該当する。 また、上記補正は、当初明細書等に記載された事項の範囲内においてするものであることは明らかであるから、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たすものである。 上記のとおり、本件補正は、請求項1について特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものであるから、本件補正後の請求項1に係る発明(以下「本件補正発明」という。)が同条第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか(特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか)について、以下、検討する。 2-2 独立特許要件について (1)本件補正発明 本件補正発明は、上記1(1)において請求項1として記載したとおりのものである。 (2)引用文献の記載事項 ア 引用文献1 (ア)原査定の拒絶の理由で引用された本願の出願前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった引用文献である、特開平7-58498号公報(平成7年3月3日出願公開。以下「引用文献1」という。)には、図面とともに、次の記載がある(下線は当審において付与した。以下同様。)。 a「【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、リード付きの電子部品を基板に挿入するための電子部品の挿入方法及び装置に係り、とくに電子部品本体より同一方向に伸びた複数本のリードを有する電子部品を高精度かつ高密度で基板上に実装するための電子部品の挿入方法及び装置に関する。」 b「【0005】 【発明が解決しようとする課題】ところで、電子部品のリードを長さが異なるように切断して、長いリードからプリント基板の挿入穴へ挿入していく方法は、異形電子部品と呼ばれるある種の部品等のようにリードの長さが予め短い寸法に切断されている場合や、リードを切断するときにリードの長さを揃えたい場合等には適用できない問題がある。 【0006】また、ICを基板に対して所定角度傾斜した姿勢で押送する構成は、ICのリード部分をガイドすることが前提となっているものであり、IC挿入後のガイド後退のための逃げスペースを確保する必要がある。 【0007】本発明は、上記の点に鑑み、複数本のリードを有する電子部品の各リード先端位置の基板に対する高さが相互に異なるようにチャック部で電子部品本体を保持し、先端位置の高さの低いものから順次基板の挿入穴に挿入するようにして、同じ長さのリードを多数有する電子部品の高密度挿入を実現可能とした電子部品の挿入方法及び装置を提供することを目的とする。」 c「【0019】上記Ψ軸回りの回転動作、及びΦ軸回りの回転動作を実行したときの座標変換は以下のようになる。図25でチャック部の傾きの中心T(Φ軸回りの回転中心)からリードの先端までの距離をHとすると、リードの中心Oが傾きφによりO_(1)に移動されたから、O_(1)の座標は O_(1)=(Hsinφ・cosψ,Hsinφ・sinψ) となる。また、リードP_(n)(x_(pn),y_(pn))の位置がP_(n1)へ移動したとすると、P_(n1)の座標は P_(n1)=(Hsinφ・cosψ+α,Hsinφ・sinψ+β) …(1) となる。このとき、α,βは傾きφのみによるP_(n)の変位量であり α=x'(1-cosφ)+x_(pn)・cosφ β=y'(1-cosφ)+y_(pn)・cosφ である。ここで、 x’=-(btanψ)/(1+tan2ψ) y’=b/(1+tan2ψ) b=y_(pn)-x_(pn)・tanψ なお、好ましいヘッド部のΨ,Φ軸回りの回転量は電子部品の品種毎に予め記憶データとして保存しておき、チャック部が保持している電子部品の品種に対応した記憶データに基づいてΨ,Φ軸を制御する。」 d「【0021】図1は本発明に係る電子部品の挿入方法及び装置の実施例の全体構成を示す。この図において、1は装置基台であり、該基台1上に基板搬送部2、部品供給部3、X-Y-Z駆動系としての3軸直交座標型ロボット4及びリード位置測定部5が設置されている。また、3軸直交座標型ロボット4によりチャック部20を有するヘッド部40が駆動されるようになっている。 【0022】基板搬送部2は、電子部品が挿入されるプリント基板10を所定の基板停止位置まで搬送し、位置決め固定する機能を有するものである。通常、基板搬送部2の基板入側にローダー(図示せず)が、基板出側にアンローダー(図示せず)がそれぞれ配置されており、基板搬送部2は、ローダーより1枚ずつ供給されたプリント基板10を、一対の基板支持フレーム11に沿って設けられたコンベアベルト(図示せず)で所定の基板停止位置まで搬送し、所定位置で図示しない固定手段(例えば位置決めピン)によりプリント基板10を位置決め固定する。また、電子部品の挿入が完了したプリント基板を基板出側に搬送し、アンローダーに排出する。」 e「【0034】図8はリード位置測定部5の構成を示す。このリード位置測定部5は、半導体レーザ光線を発生する半導体レーザ90と、半導体レーザ90から照射された半導体レーザ光線を反射して周期的に走査するためのポリゴンミラー91と、ポリゴンミラー91からの反射光線を平行光線とするためのコリメータレンズ92と、コリメータレンズ92から出射されたレーザ光線を受光素子93に向けて収束する集光レンズ94と、ポリゴンミラー91の走査周期を検出する同期用受光素子95と、ポリゴンミラー91を回転駆動するモータ96と、前記受光素子93,95からの信号を受ける演算処理器97とを備えている。」 f「【0036】このリード位置測定部5において、半導体レーザ光線は、演算処理器97の発生するクロックパルスに同期して高速回転しているポリゴンミラー91で反射され、コリメータレンズ92により平行光線となって電子部品30のリード30Bを高速で走査し、集光レンズ94で受光素子93に集められる。受光素子93は、レーザ光線がリード30Bで遮られることによる光の明暗に応じた出力信号を発生して演算処理器97に出力する。演算処理器97では、リード30Bで遮られて影となっている時間(タイミング)と、前記クロックパルスに同期した前記同期用受光素子95の同期信号とを比較し、両者の時間のずれを長さに換算し、リード30Bの位置を演算(測定)する。」 g「【0038】図1のように、プリント基板10が基板搬送部2で所定の基板停止位置に位置決め、固定された後、3軸直交座標型ロボット4によりヘッド部40は部品供給部3の部品渡し位置F上に移動され、ヘッド部40に設けられたチャック部20が有する挟持片(チャック片)21は閉じて図5のように電子部品30の本体30Aの外形を挟持する。 【0039】チャック部20で保持された電子部品30は、3軸直交座標型ロボット4によりリード位置測定部5に移送され、所定のリード測定位置で停止される。このとき、チャック部20のΦ軸54回りの回転角は零でかつΨ軸58回りの回転角も零で、Θ軸52とΨ軸58とが同一直線上に位置しており、チャック部20で保持された電子部品30の高さは、リード先端がリード位置測定部5によるレーザ光線の走査面を横切る位置となっている(リード位置測定時、リード先端の高さは揃っている。)。電子部品30のリード30Bの位置を平面の座標系で認識するには、最低2方向から位置を測定する必要がある。このため、電子部品毎に予め決められた記憶データにより、Θ軸用サーボモータ51でチャック部20をΘ軸を中心として2方向に回転し(回転角は既知量)、異なる方向でリード位置測定を実行する。なお、チャック部20が保持している電子部品30の品種は挿入プログラムによって既知となっている。この結果、各方向毎にリード位置が認識され、その後、リード位置測定部5の演算処理器97の演算処理により各リードのXY直交座標系における、XY座標に変換される。電子部品30の測定方向は、リードによるレーザ光線の影が重ならないように設定されるので、電子部品30のリードの配置パターンにより異なる。また、その2方向は必ずしも直交している必要はないし、同様の配置パターンでもリードのピッチ(配列間隔)によっても角度が異なる。」 h「【0044】上記のようなリード位置測定部5での各リードの測定結果は、チャック部20が保持している電子部品の品種に対応して予め記憶された基準位置(当該品種においてリードが本来あるべき位置)と比較してリードの位置ずれを検出する。このリードの位置ずれは、X軸方向及びY軸方向についてそれぞれ演算処理器97によって算出される。」 i「【0047】Φ軸に関してはヘッド部40のΦ軸54を回転中心としてΦ軸サーボモータ56でΦ軸傾動体55を回転(傾斜)させる。すなわち、図16の平面図の傾斜軸の方向を示す直線ιを含む平面内で図17の側面図のT(Φ軸)を中心として例えば10°回転させる。これは、各リード先端のプリント基板10に対する高さ位置が異なるようにするためである。但し、最後の(先端が一番高い位置の)リードが挿入穴に向かうまでチャック部20を降下させたときに、一番最初に挿入されたリードがまだ完全に挿入し終わらないようにする必要がある。」 j「【0049】その後、図19の説明図及び図20の側面図(図19のA矢視図)に示すように、電子部品30の4本のリード30Bをリード先端の高さ位置の低いL1,L2,L3,L4の順にプリント基板10の対応する挿入穴H1,H2,H3,H4に、各リード毎に位置補正を行いながら挿入していく。この位置補正は、前記(1)式の座標変換後のリード位置に対しリード位置測定部5による基準位置からのリード位置ずれによる補正を加えて実行する。そして、リードL4を挿入穴H4に挿入した後、図21(図19のA矢視図)のように押し棒24を下降させることで電子部品30をプリント基板10に平行になるように押し込んで挿入が完了する。」 k「【図1】 ![]() 」 l「【図17】 ![]() 」 m「【図20】 ![]() 」 n「【図24】 ![]() 」 o「【図25】 ![]() 」 p 摘記事項cの式(1)及び図24、図25より、「リードの位置」は「リードの先端位置」であることは明らかである。 q ロボットを作動させるために制御装置を用いることが技術常識であるから、3軸直交座標型ロボット4を作動させる制御装置を備えることは、自明であるといえる。 r 図1より、基板搬送部2は、プリント基板10を水平な姿勢で搬送することが看取できる。 s 図17及び図20より、電子部品30の複数本のリード30Bは、同じ長さであることが看取できる。 (イ)上記摘記事項a?o並びに認定事項p?sから、引用文献1には、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認められる。 「リード30Bが挿入される挿入穴H1,H2,H3,H4が形成されたプリント基板10を水平な姿勢で搬送し、位置決め固定する機能を有する基板搬送部2と、 同じ長さの複数本のリード30Bを有する電子部品30の本体30Aを挟持するチャック部20を有するヘッド部40と、 チャック部20を有するヘッド部40を駆動する3軸直交座標型ロボット4と、 半導体レーザ90から照射された半導体レーザ光線により、チャック部20で保持された電子部品30のリード30Bのリードの先端位置を認識するリード位置測定部5と、 3軸直交座標型ロボット4の作動を制御する制御装置と を備え、 チャック部20が電子部品30を保持してヘッド部40のΦ軸54を回転中心として傾斜させ、各リード先端のプリント基板10に対する高さ位置が異なるようにしており、 半導体レーザ90から照射された半導体レーザ光線により、リード位置測定部5がリード30Bの先端位置を演算(測定)し、チャック部20に挟持された電子部品30の複数本のリード30Bを、リード先端の高さ位置の低いL1,L2,L3,L4の順にプリント基板10の対応する挿入穴H1,H2,H3,H4に、各リード毎に位置補正を行いながら挿入していく、リード付きの電子部品を基板に挿入するための電子部品の挿入装置。」 イ 引用文献2 同じく原査定に引用され、本願の出願前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開平6-244595号公報(平成6年9月2日出願公開。以下「引用文献2」という。)には、次の記載がある。 (ア)「【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、長さが複数群に異なるリード線を有する電子部品を対象物に装着する装置に関するものであり、特に、装着不可能な電子部品の発生率の低減に関するものである。」 (イ)「【0006】 【課題を解決するための手段】本発明に係る電子部品装着装置は、上記の課題を解決するために、(a)リード線の長手方向と直角な平面内における各リード線の先端部の位置を表すリード線位置データを取得するリード線位置データ取得手段と、(b)リード線の長さを表すリード線長さデータを取得するリード線長さデータ取得手段と、(c)対象物に設けられ、リード線が挿入される挿入穴の上記平面上における位置を表す挿入穴位置データを取得する挿入穴位置データ取得手段と、(d)電子部品と対象物とをリード線の長手方向に平行な方向および上記平面内において相対移動させる相対移動装置と、(e)リード線位置データ取得手段により取得されたリード線位置データとリード線長さデータ取得手段により取得されたリード線長さデータと挿入穴位置データ取得手段により取得された挿入穴位置データとに基づいて相対移動装置を制御し、長さが異なる少なくとも2群のリード線群のうち、長いリード線群から順に挿入穴とリード線の先端部との上記平面内における位置を合致させた上で、そのリード線群を次に長いリード線群との長さの差より短い長さだけ対応する挿入穴に挿入するリード線挿入制御手段とを含むように構成される。」 (ウ)b「【0018】電子部品74は、図3ないし図5に示すように、直方体状の部品本体76と、4本のリード線78,80,82,84とを備えている。これらリード線78,80,82,84は、部品本体76の長手方向に平行な2側面からそれぞれ2本ずつ、本体76に水平に延び出させられた後、直角にかつ互に平行に延び出させられている。また、これらリード線78,80,82,84は、その長さが互に異なるものとされており、その部品本体76からの距離が等しい位置にそれぞれ突部86が設けられ、リード線78,80,82,84のプリント基板への挿入深さを規定するストッパとして機能するようにされている。吸着管66により吸着された電子部品74は、X-Yテーブル10およびリニアスライド12の移動により、リード線78?84の長手方向と直角な水平面内の任意の位置に移動させられるとともにリード線78?84の長手方向に移動させられる。X-Yテーブル10およびリニアスライド12が相対移動装置を構成しているのである。 【0019】電子部品74は、図6に示すトレイ90に多数収容されている。電子部品74は電子部品保持装置によりトレイ90から取り出され、撮像装置92よりリード線78,80,82,84の水平面内の像を撮像された後、水平位置誤差および回転角度誤差が修正されて対象物としてのプリント基板94に装着される。プリント基板94は図示しない位置決め支持装置により水平な姿勢で位置決め支持されており、プリント基板94には、リード線78,80,82,84がそれぞれ挿入される挿入穴96,98,100,102を始めとし、図示は省略するが、電子部品74以外の電子部品のリード線を挿入する挿入穴や配線パターン等が設けられている。」 (エ)「【0022】電子部品74のプリント基板94への装着時に電子部品保持装置はトレイ90から電子部品74を取り出し、プリント基板94へ搬送する。電子部品保持装置は吸着管66により電子部品74の部品本体76を吸着し、電子部品74はリード線78,80,82,84が部品本体76から下方へ垂直に延び出す姿勢で搬送される。電子部品保持装置は、搬送の途中で撮像装置92上に停止し、リード線78?84の長手方向と直交する位置決め平面(ここでは水平面)上における断面像が取得される。図7および図8に示すように、リード線78,80,82,84の先端部がレンズ114と116との間に位置し、レンズ114から照射される平行光線を遮る位置へ下降させられて撮像されるのであるが、4本のリード線78?84は長さが異なるため、最も長いリード線78から順にレンズ114と116との間に下降させられて撮像される。この際、リード線78?84の長さがRAMから読み出され、リード線78?84の各先端部が順にレンズ114と116との間に位置するようにリニアスライド12の下降距離が設定される。」 (オ)「【0030】上記のようにして4本のリード線78,80,82,84の水平面内における各先端部の断面像を取得したならば、それら断面像の像データと、プリント基板94に形成された挿入穴96,98,100,102の位置データとに基づいて、まず、4本のリード線78,80,82,84全部を同時に挿入穴96,98,100,102に挿入できるか否かが判定される。なお、挿入穴96,98,100,102の水平面内の位置データは、それら挿入穴96,98,100,102がCCDカメラ132(図7参照)によって撮像されることにより得られる。」 (カ)「【0035】この場合とは対照的に、リード線78,80,82,84がいずれも挿入穴96,98,100,102からずれており、同時には挿入できないと判定された場合には、長いリード線から順に位置が挿入穴と一致させられて挿入される。なお、この場合には、予め電子部品74が上記回転角度誤差θだけ回転させられ、電子部品74の中心まわりのずれが修正される。この修正により、先に求められたリード線78,80,82,84の位置がずれるため、電子部品74の回転に合わせてリード線78,80,82,84の位置データが修正される。そして、この修正された位置データと挿入穴の位置データとが比較され、4本のリード線78,80,82,84の各々について挿入穴96,98,100,102に対する位置ずれの距離および方向が算出される。 【0036】装着時には、電子部品74はまず、装着データにより予め設定された距離だけ移動させられ、プリント基板94の電子部品装着位置上へ移動させられる。移動後、まず、長さが最も長いリード線78が挿入穴96に挿入されるように電子部品74が移動させられ、最も長いリード線78が挿入穴96に挿入される。電子部品74は、先に求められたリード線78と挿入穴96との位置ずれの距離および方向(図1においてベクトルaで示される)に基づいて、リード線78と挿入穴96との水平面内における位置が合致するようにX,Y方向に移動させられ、移動後、下降させられてリード線78が挿入穴96に挿入される。この挿入長さは2番目に長いリード線80が挿入穴98に挿入されない長さ、すなわちリード線78と80との長さの差より短い長さであり、RAMに格納されたリード線78,80の長さに基づいて決定される。 【0037】次に2番目に長いリード線80が挿入穴98に挿入されるのであるが、リード線80の挿入穴98に対する位置は、リード線78を挿入穴96に挿入するための移動により、図1にベクトルaで示す位置に移動している。そのため、リード線80を挿入穴98に挿入するためには、リード線78の移動前におけるリード線80の移動方向および移動距離を示すベクトルbからベクトルaを引くことによりベクトルcを求め、そのベクトルcにより規定される方向へベクトルcの距離だけ移動させればよい。そのため制御装置130においてベクトル計算が行われ、その計算結果に従ってリード線80がその先端部が挿入穴98と合致する位置へ移動させられ、移動後、下降させられて挿入穴98に挿入される。リード線80が挿入穴98と合致させられるとき、既に挿入穴96に挿入されているリード線78は撓んでリード線80が挿入穴98と合致することを許容する。また、リード線80の挿入長さは、3番目に長いリード線82が挿入穴100に挿入されない長さであり、電子部品74は、リード線80と挿入穴98の開口との距離にリード線80の挿入穴98への挿入長さを加えた距離下降させられる。」 (キ)「【0053】さらに、リード線位置データ取得手段は、上記実施例におけるようにリード線の長手方向と直交する平面内においてリード線に光を照射して断面像を取得する撮像装置92に限らず、前記特開平2-199900号公報あるいは特開平3-203251号公報に記載されているように発光器および受光器を有する撮像装置を設け、リード線の長手方向に平行な方向あるいは長手方向に対して傾斜した方向から光を照射し、その反射光あるいは透過光によって先端部の位置を取得するようにしてもよい。」 (ク)「【図7】 ![]() 」 (ケ)「【図8】 ![]() 」 (3)引用発明との対比 ア 本件補正発明と引用発明とを対比する。 引用発明の「リード30B」は、本件補正発明の「リード」に相当する。 引用発明の「挿入穴H1,H2,H3,H4」、「プリント基板10」は、本件補正発明の「貫通穴」、「回路基板」に相当する。 引用発明の「プリント基板10を水平な姿勢で搬送し、位置決め固定する機能を有する基板搬送部2」は、本件補正発明の「回路基板を水平な姿勢で搬送するとともに固定的に保持する基材搬送装置」に相当する。 引用発明の「電子部品30」、「本体30A」、「挟持」、「チャック部20を有するヘッド部40」は、本件補正発明の「リード部品」、「部品本体部」、「把持」、「保持具」に相当し、引用発明の「同じ長さの複数本のリード30Bを有する」ことは、「同じ長さの複数本のリードを有する」という限りにおいて、本件補正発明の「同じ長さの1対のリードを有する」と一致する。 引用発明の「3軸直交座標型ロボット4」は、本件補正発明の「移動装置」に相当する。 引用発明の「チャック部20で保持された電子部品30のリード30Bのリード位置を認識するリード位置測定部5」は、「リード位置を認識するリード位置測定部」という限りにおいて、本件補正発明の「前記保持具に保持されたリード部品を撮像する撮像装置」と一致する。 引用発明の「3軸直交座標型ロボット4の作動を制御する制御装置」は、本件補正発明の「前記移動装置の作動を制御する制御装置」に相当する。 引用発明の「チャック部20が電子部品30を保持してヘッド部40のΦ軸54を回転中心として傾斜させ」ていることは、本件補正発明の「前記保持具が前記リード部品を傾いた姿勢で把持して」いることに相当し、引用発明の「各リード先端のプリント基板10に対する高さ位置が異なるようにしており」は、「複数本のリードの先端の位置毎に基材搬送装置に固定的に保持された回路基板の上面までの距離が異なる場合」という限りにおいて、本件補正発明の「前記1対のリードの先端の位置毎に前記基材搬送装置に固定的に保持された回路基板の上面までの距離が異なる場合」と一致する。 引用発明の「半導体レーザ90から照射された半導体レーザ光線により、リード位置測定部5がリード30Bの先端位置を演算(測定)し」は、「複数本のリードの先端位置を演算し」という限りにおいて、本件補正発明の「前記撮像装置によるリード部品の撮像データに基づいて、前記リード部品の前記1対のリードの先端位置を演算し」に一致する。 引用発明の「チャック部20に挟持された電子部品30の複数本のリード30Bを、リード先端の高さ位置の低いL1,L2,L3,L4の順にプリント基板10の対応する挿入穴H1,H2,H3,H4に、各リード毎に位置補正を行いながら挿入していく」ことは、「回路基板の上面にある保持具に把持されたリード部品の複数本のリードを、リードの先端が回路基板の上面から近くに位置する順番で、その基板に形成された貫通穴に挿入させるとともに、貫通穴に挿入させていないリードの先端の位置を、挿入する貫通穴の位置に一致させて、複数本のリードの全てを挿入する」という限りにおいて、本件補正発明の「前記回路基板の上面にある前記保持具に把持されたリード部品の1対のリードを、前記リードの先端が前記回路基板の上面から近くに位置する順番で、その基板に形成された貫通穴に挿入させるとともに、前記貫通穴に挿入させたリードが前記貫通穴から抜けないように撓ませるとともに前記貫通穴に挿入させていないリードの先端の位置を前記回路基板の上面に接触しないようにして、挿入する貫通穴の位置に一致させて、前記1対のリードの全てを挿入すること」と一致する。 引用発明の「電子部品の挿入装置」は、リード付きの電子部品を基板に挿入するためのものであるから、本件補正発明の「対基板作業機」に相当する。 イ 以上のことから、本件補正発明と引用発明との一致点及び相違点は、次のとおりである。 【一致点】 「リードが挿入される貫通穴が形成された回路基板を水平な姿勢で搬送するとともに固定的に保持する基材搬送装置と、 同じ長さの複数本のリードを有するリード部品の部品本体部を把持する保持具と、 前記保持具を移動させる移動装置と、 前記保持具に保持されたリード部品のリード位置を認識するリード位置測定部と、 前記移動装置の作動を制御する制御装置と を備え、 前記保持具が前記リード部品を傾いた姿勢で把持して、前記複数本のリードの先端の位置毎に前記基材搬送装置に固定的に保持された回路基板の上面までの距離が異なる場合に、 前記制御装置が、 前記リード位置測定部が、前記リード部品の前記複数本のリードの先端位置を演算し、前記移動装置の作動を制御することで、前記回路基板の上面にある前記保持具に把持されたリード部品の複数本のリードを、前記リードの先端が前記回路基板の上面から近くに位置する順番で、その基板に形成された貫通穴に挿入させるとともに、前記貫通穴に挿入させていないリードの先端の位置を、挿入する貫通穴の位置に一致させて、前記複数本のリードの全てを挿入する対基板作業機。」 【相違点1】 本件補正発明では、リードが、「曲がり、反り、撓み、変形が生じて」いないのに対し、引用発明では、かかる特定がされていない点。 【相違点2】 本件補正発明では、リードが「1対」であるのに対し、引用発明では、リードが「複数本」である点。 【相違点3】 本件補正発明では、「保持具に保持されたリード部品を撮像する撮像装置」を備え、「前記撮像装置によるリード部品の撮像データに基づいて」、リードの先端位置を演算しているのに対し、引用発明では、「半導体レーザ90から照射された半導体レーザ光線により、チャック部20で保持された電子部品30のリード30Bのリード位置を認識するリード位置測定部5」を備え、「半導体レーザ90から照射された半導体レーザ光線により、リード位置測定部5がリード30Bの先端位置を演算(測定)し」ている点。 【相違点4】 本件補正発明では、貫通穴に挿入させていないリードの先端の位置を挿入する貫通穴の位置に一致させる際、「前記貫通穴に挿入させたリードが前記貫通穴から抜けないように撓ませるとともに前記貫通穴に挿入させていないリードの先端の位置を前記回路基板の上面に接触しないようにして」いるのに対し、引用発明では、このような構成を備えていない点。 (4)判断 以下、相違点について検討する。 ア 相違点1について 回路基板に装着されるリード部品は、通常、リードに曲がり、反り、撓み、変形が生じていないように製作されているものであるから、引用発明は、複数本のリードに曲がり、反り、撓み、変形が生じていない電子部品をプリント基板に挿入するために用いることを前提としているものと解するのが適当である。 してみれば、上記相違点1は、実質的に相違点ではない。 イ 相違点2について 回路基板に装着されるリード部品のリードの本数は、リード部品の機能に応じて定まることが技術常識であり、1対のリードを有するリード部品が存在することは、当業者にとって自明なことである。 そして、引用文献1には、引用発明が、特定の本数のリードを持つ電子部品に限って用いられることを示す記載はないから、引用発明の「複数本」は、「1対」を含むものと解され、引用発明を、1対のリードを有する電子部品をプリント基板に挿入するために用いる場合であっても、複数本のリードの場合と同様の作用効果を奏して1対のリードの挿入が可能であることは、当業者が容易に想到し得たということができるものである。 してみれば、引用発明において、電子部品30のリード30Bを「1対」として、上記相違点2に係る本件補正発明の構成とすることは、当業者が容易に想到し得たものである。 ウ 相違点3について 引用文献2(特に、段落【0001】、【0022】、【0030】、【図7】、【図8】参照)には、長さが複数群に異なるリード線を有する電子部品を対象物に装着する装置において、電子部品74は、撮像装置92よりリード線78,80,82,84の先端部の水平面内の断面像を撮像された後、断面像の像データに基づいて、各リード線の先端部の位置を表すリード線位置データを取得することが記載されている(以下「引用文献2に記載された事項1」という。)。 引用発明と引用文献2に記載された事項1とは、ともに、リード付きの電子部品を基板に挿入するための電子部品の挿入装置に関するものである。そして、引用発明と引用文献2に記載された事項1とは、リード付きの電子部品を基板に挿入するための電子部品の挿入装置において、リードの先端部の位置を演算するという点で、共通の機能を有しているといえるから、引用発明の「半導体レーザ90から照射された半導体レーザ光線により、チャック部20で保持された電子部品30のリード30Bのリード位置を認識するリード位置測定部5」を備え、「半導体レーザ90から照射された半導体レーザ光線により、リード位置測定部5がリード30Bの先端位置を演算(測定)し」ている構成に代えて、引用文献2に記載された事項1を採用する動機付けがあったというべきである。 してみれば、引用発明に対し、引用文献2に記載された事項1を採用し、上記相違点3に係る本件補正発明の構成とすることは、当業者が容易に想到し得たものである。 エ 相違点4について 引用文献2(特に、段落【0035】?【0037】参照)には、長さが複数群に異なるリード線を有する電子部品を対象物に装着する装置において、リード線78,80,82,84がいずれもプリント基板94に形成された挿入穴96,98,100,102からずれており、同時には挿入できない場合には、長いリード線から順に位置が挿入穴と一致させられて挿入されるものであり、リード線78が挿入穴96に挿入される際の挿入長さは2番目に長いリード線80が挿入穴98に挿入されない長さ、すなわちリード線78と80との長さの差より短い長さであり、リード線80が挿入穴98と合致させられるとき、既に挿入穴96に挿入されているリード線78は撓んでリード線80が挿入穴98と合致することを許容することが記載されている(以下「引用文献2に記載された事項2」という。)。 ここで、「リード線78が挿入穴96に挿入される際の挿入長さは2番目に長いリード線80が挿入穴98に挿入されない長さ、すなわちリード線78と80との長さの差より短い長さ」が、リード線78が挿入穴96に挿入される際、2番目に長いリード線80が、プリント基板94の上面に接触しない長さであることは、明らかである。 引用発明と引用文献2に記載された事項2とは、ともに、リード付きの電子部品を基板に挿入するための電子部品の挿入装置に関するものである。そして、引用発明と引用文献2に記載された事項2とは、ともに、複数本のリード先端のプリント基板に対する高さ位置が異なる状態で、リード先端の高さ位置の低い順にプリント基板の対応する挿入穴に、各リード毎に位置補正を行いながら挿入していくという点で、共通の機能を有するものであるから、引用発明の「チャック部20に挟持された電子部品30の複数本のリード30Bを、リード先端の高さ位置の低いL1,L2,L3,L4の順にプリント基板10の対応する挿入穴H1,H2,H3,H4に、各リード毎に位置補正を行いながら挿入していく」際の具体的な動作として、引用文献2に記載された事項2を採用する動機付けがあったというべきである。 してみれば、引用発明に対し、引用文献2に記載された事項2を採用し、上記相違点4に係る本件補正発明の構成とすることは、当業者が容易に想到し得たものである。 オ そして、これらの相違点を総合的に勘案しても、本件補正発明の奏する作用効果は、引用発明並びに引用文献2に記載された事項1及び2の奏する作用効果から予測される範囲内のものにすぎず、格別顕著なものということはできない。 カ 審判請求人の主張について 審判請求人は、令和2年10月30日提出の審判請求書において、「ここで、最後の拒絶理由通知書において新たに引用されました引用文献1の内容を確認させて頂きますと、『リード部品を高密度挿入するために(段落(0007))、Ψ軸が基板に垂直なZ軸に対し所定の鋭角を成すように、前記Φ軸を中心として前記チャック部を傾斜させ(段落(0008))、複数本のリードを有する電子部品の各リード先端位置の高さが相互に異なるように設定してから、複数本のリードのうち先端位置の低いリードから基板の挿入穴に順次挿入していく(段落(0057))。』旨の記載がなされております。 つまり、最後の拒絶理由通知書において新たに引用されました引用文献1には、そもそも、リードを撓ませて基板の挿入穴に挿入するという技術的思想を連想させる記載すらもございません。」と主張している。 しかしながら、引用発明は、リード先端の高さ位置の低い順にプリント基板の対応する挿入穴に、各リード毎に位置補正を行いながら挿入していくものであり(引用文献1の段落【0049】)、先端の高さ位置が低いリードが挿入穴に挿入された後に位置補正が行われれば、当該リードが挿入穴の周囲に当接して微少に撓むことを許容するものであることは、当業者であれば容易に予測できることである。 そして、上記エで検討したとおり、引用発明に対し、引用文献2に記載された事項2を採用することが、当業者が容易に想到し得たものであるから、引用文献1に、リードを撓ませて基板の挿入穴に挿入するという技術的思想を連想させる記載がないことを理由として、本件補正発明が進歩性を有するものということはできない。 よって、審判請求人の主張は採用できない。 キ したがって、本件補正発明は、引用発明並びに引用文献2に記載された事項1及び2に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。 3 本件補正についてのむすび よって、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 よって、上記補正の却下の決定の結論のとおり決定する。 第3 本願発明について 1 本願発明 令和2年10月30日にした手続補正は、上記のとおり却下されたので、本願の請求項に係る発明は、令和2年2月17日にした手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1?5に記載された事項により特定されるものであるところ、その請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、その請求項1に記載された事項により特定される、前記第2の[理由]1(2)に記載のとおりのものである。 2 原査定の拒絶の理由 原査定の拒絶の理由は、この出願の請求項1?5に係る発明は、本願の出願前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった下記の引用文献1に記載された発明及び引用文献2に記載された事項に基づいて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない、というものである。 引用文献1:特開平7-58498号公報 引用文献2:特開平6-244595号公報 3 引用文献 原査定の拒絶の理由で引用された引用文献1ないし2及びその記載事項は、前記第2の[理由]2の2-2(2)に記載したとおりである。 4 対比・判断 本願発明は、前記第2の[理由]2の2-2で検討した本件補正発明から、「リードが挿入される貫通穴が形成された回路基板を水平な姿勢で搬送するとともに固定的に保持する基材搬送装置」、リードが「曲がり、反り、撓み、変形が生じてはおらず同じ長さの1対の」ものであること、リード部品を保持する保持具が、リード部品の「部品本体部」を「把持」するものであること、制御装置について、「前記保持具が前記リード部品を傾いた姿勢で把持して、前記1対のリードの先端の位置毎に前記基材搬送装置に固定的に保持された回路基板の上面までの距離が異なる場合」、「前記リード部品の前記1対のリードの先端位置を演算」すること、保持具に保持されたリード部品のリードが、「前記回路基板の上面にある」前記保持具に「把持」されたリード部品「の1対」のリードであること、その基板に形成された貫通穴に挿入させる順番が、「前記リードの」先端が「前記回路」基板の「上面から」近くに位置する順番であること、「前記貫通穴に挿入させたリードが前記貫通穴から抜けないように撓ませるとともに前記貫通穴に挿入させていないリードの先端の位置を前記回路基板の上面に接触しないようにして、挿入する貫通穴の位置に一致させて、前記1対のリードの全てを挿入する」ことを、それぞれ削除したものである。 そうすると、本願発明の発明特定事項を全て含み、さらに他の事項を付加したものに相当する本件補正発明が、前記第2の[理由]2の2-2(3)、(4)に記載したとおり、引用発明並びに引用文献2に記載された事項1及び2に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も、引用発明並びに引用文献2に記載された事項1及び2に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 第4 むすび 以上のとおり、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないから、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶されるべきものである。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2021-06-18 |
結審通知日 | 2021-06-22 |
審決日 | 2021-07-07 |
出願番号 | 特願2017-551491(P2017-551491) |
審決分類 |
P
1
8・
121-
Z
(H05K)
P 1 8・ 575- Z (H05K) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 山▲崎▼ 歩美、大塚 多佳子、中田 誠二郎 |
特許庁審判長 |
間中 耕治 |
特許庁審判官 |
中村 大輔 尾崎 和寛 |
発明の名称 | 対基板作業機、および挿入方法 |
代理人 | 特許業務法人ネクスト |