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審決分類 |
審判 一部申し立て 2項進歩性 B65B 審判 一部申し立て 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備 B65B 審判 一部申し立て 特174条1項 B65B |
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管理番号 | 1379775 |
異議申立番号 | 異議2020-700356 |
総通号数 | 264 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許決定公報 |
発行日 | 2021-12-24 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2020-05-21 |
確定日 | 2021-09-10 |
異議申立件数 | 1 |
訂正明細書 | 有 |
事件の表示 | 特許第6610947号発明「薬剤フィーダ及び薬剤払出し装置」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 |
結論 | 特許第6610947号の特許請求の範囲を、令和3年4月6日に提出された訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項[1?19]について訂正することを認める。 特許第6610947号の請求項1に係る特許を維持する。 |
理由 |
第1 手続の経緯 特許第6610947号の請求項1?19に係る特許についての出願は、2014年(平成26年)年7月10日(優先権主張 平成25年7月12日)を国際出願日とする出願であって、令和元年11月8日にその特許権の設定登録がされ、令和元年11月27日に特許掲載公報が発行された。本件特許異議の申立て以降の経緯は、次のとおりである。 令和2年5月21日 :特許異議申立人 中谷浩美(以下、「申立人」という。)による請求項1に係る特許に対する特許異議の申立て 令和2年8月18日付け :取消理由通知 令和2年10月19日 :特許権者による意見書の提出及び訂正請求 令和2年11月24日付け:訂正拒絶理由通知 令和3年2月10日付け :取消理由通知(決定の予告) 令和3年4月6日 :特許権者による意見書の提出及び訂正請求(以下、この訂正請求を「本件訂正」という。) 令和3年5月27日 :申立人による意見書の提出 なお、上記令和2年10月19日に特許権者がした訂正請求は、特許法第120条の5第7項の規定により、取り下げられたものとみなす。 第2 訂正の適否についての判断 1.訂正の内容 本件訂正の内容は、訂正箇所に下線を付して示すと、以下のとおりである。 (1)訂正事項1 特許請求の範囲の請求項1に「前記薬剤容器は、散薬を収容する薬剤収容部と、散薬を排出する薬剤排出部と、薬剤移動部材とを有し、」と記載されているのを「前記薬剤容器は、容器本体と薬剤移動部材とを有し、前記容器本体は、散薬を収容する薬剤収容部と、散薬を排出する薬剤排出部とを有し、」に訂正する(請求項1の記載を直接的又は間接的に引用する請求項5、7、11乃至19も同様に訂正する)。 (2)訂正事項2 特許請求の範囲の請求項1に「前記薬剤容器は、内部が前記薬剤排出部側に向かって収斂する形状であり、」と記載されているのを、「前記薬剤容器は、前記薬剤収容部の内部が前記薬剤排出部側に向かって収斂する形状であり、」に訂正する(請求項1の記載を直接的又は間接的に引用する請求項5、7、11乃至19も同様に訂正する)。 (3)訂正事項3 特許請求の範囲の請求項2を削除する。 (4)訂正事項4 特許請求の範囲の請求項3を削除する。 (5)訂正事項5 特許請求の範囲の請求項4を削除する。 (6)訂正事項6 特許請求の範囲の請求項6を削除する。 (7)訂正事項7 特許請求の範囲の請求項8を削除する。 (8)訂正事項8 特許請求の範囲の請求項9を削除する。 (9)訂正事項9 特許請求の範囲の請求項10を削除する。 (10)訂正事項10 特許請求の範囲の請求項5に「請求項1乃至4のいずれかに」と記載されているのを、「請求項1に」に訂正する(請求項5の記載を直接的又は間接的に引用する請求項7、11乃至19も同様に訂正する。)。 (11)訂正事項11 特許請求の範囲の請求項7に「請求項1乃至6のいずれかに」と記載されているのを、「請求項1又は5に」に訂正する(請求項7の記載を直接的又は間接的に引用する請求項11乃至19も同様に訂正する。)。 (12)訂正事項12 特許請求の範囲の請求項11に「請求項1乃至10のいずれかに」と記載されているのを、「請求項1、5、又は7に」に訂正する(請求項11の記載を直接的又は間接的に引用する請求項12乃至19も同様に訂正する。)。 (13)訂正事項13 特許請求の範囲の請求項12に「請求項1乃至11のいずれかに」と記載されているのを、「請求項1、5、7、又は11に」に訂正する(請求項12の記載を直接的又は間接的に引用する請求項13乃至19も同様に訂正する。)。 (14)訂正事項14 特許請求の範囲の請求項13に「請求項1乃至12のいずれかに」と記載されているのを、「請求項1、5、7、11又は12に」に訂正する(請求項13の記載を直接的又は間接的に引用する請求項14乃至19も同様に訂正する。)。 (15)訂正事項15 特許請求の範囲の請求項14に「請求項1乃至13のいずれかに」と記載されているのを、「請求項1、5、7、11、12、又は13に」に訂正する(請求項14の記載を直接的又は間接的に引用する請求項15乃至19も同様に訂正する。)。 (16)訂正事項16 特許請求の範囲の請求項15に「請求項1乃至14のいずれかに」と記載されているのを、「請求項1、5、7、11、12、13、又は14に」に訂正する(請求項15の記載を直接的又は間接的に引用する請求項16乃至19も同様に訂正する。)。 (17)訂正事項17 特許請求の範囲の請求項16に「請求項1乃至15のいずれかに」と記載されているのを、「請求項1、5、7、11、12、13、14、又は15に」に訂正する。 (18)訂正事項18 特許請求の範囲の請求項17に「請求項1乃至15のいずれかに」と記載されているのを、「請求項1、5、7、11、12、13、14、又は15に」に訂正する (19)訂正事項19 特許請求の範囲の請求項18に「請求項1乃至15のいずれかに」と記載されているのを、「請求項1、5、7、11、12、13、14、又は15に」に訂正する(請求項18の記載を引用する請求項19も同様に訂正する。)。 2.一群の請求項について 訂正前の請求項1?19について、請求項2?19は、それぞれ請求項1の記載を直接的又は間接的に引用するものであって、訂正事項1及び訂正事項2によって訂正される請求項1に連動して訂正されるものであるから、訂正前の請求項1?19に対する訂正事項1?訂正事項9は、特許法第120条の5第4項に規定する一群の請求項[1?19]を対象とする訂正である。 3.訂正の目的の適否、新規事項の有無、特許請求の範囲の拡張・変更の存否 (1)訂正事項1 a.訂正の目的について 訂正事項1は、薬剤容器の構成を「容器本体と薬剤移動部材とを有し」と具体的に特定するとともに、「容器本体」が「散薬を収容する薬剤収容部と、散薬を排出する薬剤排出部とを有し」ているものであることを具体的に特定するものであり、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 b.願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること 特許明細書の段落【0106】に「・・・薬剤フィーダ130の薬剤容器133は、・・・容器本体131の中心に螺旋部材132が設けられたものである。」と記載されている。また、段落【0108】に「・・・口金部材130の内部には貫通孔150が設けられており、・・・薬剤排出部150aを形成している。」と記載されている。 そして、同段落【0106】に「・・・容器本体131は、・・・円筒形の本体部135と、本体部135の先端に設けられた首部136によって構成されている。・・・そして本体部135の内部が主収容部160となっている。」と記載されており、薬剤を収容する上記容器本体131と薬剤を排出する口金部材140とにより「容器本体」を構成しているものと認められるから、訂正事項1に係る訂正は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものである。 c.実質上特許請求の範囲を拡張、又は変更するものではないこと 訂正事項1は、薬剤容器の構成を具体的に特定するものであって、発明特定事項を直列的に付加するものであり、発明のカテゴリーを変更するものでもないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 d.小括 したがって、訂正事項1に係る訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当し、かつ、同条第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。 (2)訂正事項2 a.訂正の目的について 訂正事項2は、「前記薬剤排出部側に向かって収斂する形状」である部位を「前記薬剤収容部の内部」と具体的に特定するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 b.願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること 特許明細書の段落【0106】には、「・・・薬剤フィーダ130の薬剤容器133は、前記した様に、容器本体131の中心に螺旋部材132が設けられたものである・・・本実施形態で採用する容器本体131は、・・・円筒形の本体部135と、本体部135の先端に設けられた首部136によって構成されて」おり「薬剤フィーダ130では、容器本体131の内部が空洞」であって、さらに「本体部135の内部が主収容部160となっている」こと及び「本体部135と首部136は同心状に設けられ」、「また首部136は、本体部135に対して明らかに径が小さい。」ことが記載されている。 また、特許明細書には、「・・・螺旋部材132の外径は、先端側に向かうに連れて次第小さくなっている。・・・」(段落【0109】)こと及び「・・・即ち本実施形態では、螺旋部材132は主収容部160から薬剤排出部150aの近傍に跨がる位置に設けられ、薬剤排出側における螺旋部材132の径は、主収容部160側における螺旋構造部の径よりも小さい。」(段落【0110】)ことが記載されている。 そして、【図12】及び【図13】からは、容器本体の外径が薬剤排出部に向かって段階的に小径になっている様が看取できるから、以上を総合すると、特許明細書には、「前記薬剤収容部の内部が前記薬剤排出部に向かって収斂する形状」が記載されているものといえる。 よって、訂正事項2に係る訂正は、特許明細書及び図面に記載された事項であるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものである。 c.実質上特許請求の範囲を拡張、又は変更するものではないこと 訂正事項2は、「前記薬剤排出部に向かって収斂する形状」の部位を具体的に特定するものであって、発明特定事項を直列的に付加するものであり、発明のカテゴリーを変更するものでもないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 d.小括 したがって、訂正事項2に係る訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当し、かつ、同条第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。 (3)訂正事項3?9 a.訂正の目的について 訂正事項3?9は、それぞれ請求項2?4、請求項6、請求項8?10を削除するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 b.願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること 訂正事項3?9は、それぞれ請求項2?4、請求項6、請求項8?10を削除するものであるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものであることは明らかである。 c.実質上特許請求の範囲を拡張、又は変更するものではないこと 訂正事項3?9は、それぞれ請求項2?4、請求項6、請求項8?10を削除するものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。 d.小括 したがって、訂正事項3?9は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当し、かつ、同条第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。 (4)訂正事項10?19 a.訂正の目的について 訂正事項10?19は、それぞれ請求項2?4、請求項6、請求項8?10を削除することに伴い、請求項5、7、11乃至19における引用関係を整合させるものであるから、特許請求の範囲の減縮又は明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 b.願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること 訂正事項10?19は、それぞれ請求項2?4、請求項6、請求項8?10を削除することに伴い、請求項5、7、11乃至19における引用関係を整合させるものであるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものであることは明らかである。 c.実質上特許請求の範囲を拡張、又は変更するものではないこと 訂正事項10?19は、それぞれ請求項2?4、請求項6、請求項8?10を削除することに伴い、請求項5、7、11乃至19における引用関係を整合させるものであって、択一的に記載された発明特定事項を削除するものであり、発明のカテゴリーを変更するものでもないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかである。 d.小括 したがって、訂正事項10?19は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号又は第3号に掲げる特許請求の範囲の減縮又は明瞭でない記載の釈明を目的とするもの該当し、かつ、同条第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。 4.特許出願の際独立して特許を受けることができること 請求項1についてする訂正事項1及び訂正事項2に係る訂正は、本件特許異議申立てが請求項1についてされているから、特許法第120条の5第9項で読み替えて準用する同法第126条第7項に規定するいわゆる独立特許要件は課されない。 一方、訂正後の請求項5、請求項7及び請求項11?19は、特許異議の申立てがされていないから、特許法第120条の5第9項で読み替えて準用する同法第126条第7項に規定に適合するか否か、すなわち特許出願の際独立して特許を受けることができる発明であるか否か検討する。 訂正後の請求項5、請求項7及び請求項11?19は、いずれも訂正後の請求項1を直接的又は間接的に引用するものであり、訂正後の請求項1に係る特許については、以下の第3?第5で後述するように、特許異議申立ての理由及び当審が通知した取消理由により取り消すことはできないし、その他の取消理由も発見しない。 したがって、訂正後の請求項1を直接又は間接的に引用する請求項5、請求項7及び請求項11乃至19についても、取消理由を発見しない。 してみると、訂正後の請求項5、請求項7及び請求項11?19は、いずれも特許出願の際独立して特許を受けることができる発明であるから、特許法第120条の5第9項で読み替えて準用する同法第126条第7項に規定に適合する。 5.本件訂正についてのまとめ 以上のとおりであるから、本件訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号又は第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第9項において準用する同法第126条第5項、第6項及び第7項の規定に適合する。 したがって、特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項[1?19]について訂正することを認める。 第3 本件発明 本件特許の請求項1に係る発明(以下、「本件発明」という。)は、本件訂正により訂正された特許請求の範囲の請求項1の記載された事項により特定される以下のとおりのものである。 【請求項1】 散薬を収容した状態で保管される薬剤容器と、異なる種類の散薬を収容した複数の前記薬剤容器と組み合わされる本体側装置によって構成される薬剤フィーダであって、 前記薬剤容器は、容器本体と薬剤移動部材とを有し、 前記容器本体は、散薬を収容する薬剤収容部と、散薬を排出する薬剤排出部とを有し、前記薬剤移動部材はその一部又は全部が薬剤収容部内又は薬剤収容部と連通する部位にあり、 前記薬剤容器は、本体側装置に対して着脱自在であり、 前記薬剤容器は、前記薬剤収容部の内部が前記薬剤排出部側に向かって収斂する形状であり、本体側装置から離脱した状態にあった複数の前記薬剤容器の一つが本体側装置に載置され、 本体側装置は、薬剤容器の重量を直接的又は間接的に測定する重量測定手段を有し、 前記薬剤移動部材を動作して薬剤収容部内の散薬を薬剤排出部側に移動させ、薬剤排出部から散薬を排出し、重量測定手段の検出値の減少値に基づいて散薬の排出量を検知することが可能であることを特徴とする薬剤フィーダ。 第4 取消理由(決定の予告)の概要 本件発明に対して、当審が令和3年2月10日付けで特許権者に通知した取消理由(決定の予告)の概要は、次のとおりである。 1.本件特許は、令和元年9月17日にした手続補正が以下の点で願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものでないから、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たしていない補正をした特許出願に対してされたものである。 令和元年9月17日にした手続補正により補正された請求項1には、「薬剤容器」について、「薬剤を収容する薬剤収容部と、薬剤を排出する薬剤排出部と、薬剤移動部材とを有」する点、及び、「内部が前記薬剤排出部側に向かって収斂する形状であ」る点が特定されている。 一方、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下、「当初明細書等」という。)の段落【0090】には、「容器本体8の内部」が、「薬剤収容部52の底」「に向かって収斂する形状となって」いる点、及び、「薬剤移動部材」である「螺旋部材12の回転によ」り、「散薬」が「薬剤排出部24側に向かって進む」点については記載されているものの、「容器本体8の内部」が、「薬剤排出部24側に向かって収斂する形状」である点は記載されていない。また、この点、当初明細書等の他の箇所にも記載されていないし、当初明細書等の記載から自明な事項であるともいえない。 2.本件特許は、特許請求の範囲の記載が以下の点で不備のため、特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていない特許出願に対してされたものである。 請求項1には、「薬剤容器」について、「内部が前記薬剤排出部側に向かって収斂する形状であ」る点が特定されているが、発明の詳細な説明では、容器の内部が収斂する方向が「薬剤収容部52の底」であり、それぞれの記載が対応していないから、請求項1に係る発明は、発明の詳細な説明に記載したものであるとはいえない。 3.本件発明は、本件特許出願前に日本国内又は外国において頒布された以下の引用文献に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、本件特許出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、本件特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものである。 引用文献一覧 (1)甲第1号証:特開2007-137446号公報 (2)甲第2号証:特開昭59-136624号公報 (3)甲第3号証:特開平5-8842号公報 第5 当審の判断 1.理由1(新規事項の追加)について 本件訂正により、本件発明は、「薬剤容器」について、「容器本体と薬剤移動部材とを有し、前記容器本体は、散薬を収容する薬剤収容部と、散薬を排出する薬剤排出部とを有し」、「前記薬剤収容部の内部が薬剤排出部側に向かって収斂する形状」であることが特定された。 そして、当初明細書等には、以下の事項が記載されている。 ア 「【0105】次に、本発明の他の実施形態について説明する。 第二実施形態の薬剤フィーダ130についても、容器本体131と、本体側部材128によって構成されている。 前記した実施形態の薬剤フィーダ1は、螺旋部材12が容器本体8の底に設けられていたのに対し、本実施形態の薬剤フィーダ130では、容器本体131の中心に螺旋部材132が設けられている。 また前記した実施形態の薬剤フィーダ1では、容器本体8を横姿勢にして薬剤を排出していたのに対し、本実施形態の薬剤フィーダ130では、薬剤排出部側が下になる様な傾斜姿勢に保持して薬剤を排出する。 【0106】以下、本実施形態の薬剤フィーダ130について説明する。 薬剤フィーダ130の薬剤容器133は、前記した様に、容器本体131の中心に螺旋部材132が設けられたものである。本実施形態で採用する容器本体131は、通常のボトルの様な形状をしており、円筒形の本体部135と、本体部135の先端に設けられた首部136によって構成されている。本体部135と首部136は同心状に設けられている。また首部136は、本体部135に対して明らかに径が小さい。 薬剤フィーダ130では、容器本体131の内部が空洞である。そして本体部135の内部が主収容部160となっている。 【0107】 そして首部136に、口金部材140が装着されている。 ・・・ 【0108】・・・ 口金部材140の内部には貫通孔150が設けられており、当該貫通孔150の先端が口金部材140の先端に開口していて薬剤排出部150aを形成している。 【0109】 口金部材140の内部には、図14(当審注:図13の誤記と認められる。)に示すように、螺旋部材132が設けられている。螺旋部材132は、細長部材137が螺旋を構成しているものである。細長部材137は、リボン状であって薄く、細長い。 螺旋部材132の外径は、先端側に向かうに連れて次第小さくなっている。 螺旋部材132の先端側には、回転軸138が存在するが、中程から後端にかけては細長部材137だけによって螺旋を構成している。 【0110】 螺旋部材132は、口金部材140に保持されている。より詳細に説明すると、口金部材140の中間部に前記した回転リング142があり、回転リング142に螺旋部材132が取り付けられている。また口金部材140の先端には薬剤排出部150aが開口しており、螺旋部材132の先端は、薬剤排出部150aに至っている。 また螺旋部材132の後端は、容器本体131の内にある。即ち本実施形態では、螺旋部材132は主収容部160から薬剤排出部150aの近傍に跨がる位置に設けられ、薬剤排出側における螺旋部材132の径は、主収容部160側における螺旋構造部の径よりも小さい。」 イ 「【図12】 」 ウ 「【図13】 」 上記摘記事項ア、並びにイ及びウの図示から、当初明細書等には、「容器本体131の中心に螺旋部材132が設けられ」、「容器本体131の内部が空洞」であって、容器本体131が「円筒形の本体部135と、本体部135の先端に設けられた首部136によって構成され」、「本体部135と首部136は同心状に設けられ」、「首部136は、本体部135に対して明らかに径が小さい」こと及び「本体部135の内部が主収容部160となっている」ことが記載されている。 また、同じく当初明細書等には、「首部136に、口金部材140が装着され」、「口金部材140の内部には貫通孔150が設けられており、当該貫通孔150の先端が口金部材140の先端に開口していて薬剤排出部150aを形成している」ことが記載されているとともに、「口金部材140の内部には、・・・螺旋部材132が設けられ」、「螺旋部材132は主収容部160から薬剤排出部150aの近傍に跨がる位置に設けられ、薬剤排出側における螺旋部材132の径は、主収容部160側における螺旋構造部の径よりも小さい」ことが記載されている。 そして、容器本体131を構成する本体部135と首部136とは、円筒形の本体部135と首部136とが同心状であって、首部136の外径が本体部135の外径の小さく形成されるとともに、本体部135の内部に主収容部160、首部136の先端に薬剤排出部150aが形成され、主収容部160から薬剤排出部150aの近傍に跨がる位置に螺旋部材132が設けられ、薬剤排出側における螺旋部材132の径が主収容部160側における螺旋構造部の径よりも小さいのであるから、容器本体131の内部に設けられた薬剤収容部が、本体部135から首部136を介して薬剤排出部150aに向かって収斂する形状であるということができる。 してみると、訂正後の請求項1に係る特許は、「容器本体と薬剤移動部材とを有し、前記容器本体は、散薬を収容する薬剤収容部と、散薬を排出する薬剤排出部とを有し」、「前記薬剤収容部の内部が薬剤排出部側に向かって収斂する形状」であることを発明特定事項とするものであって、当該発明特定事項は、当初明細書等に記載されていることが明らかであるから、上記令和元年9月17日にした手続補正は、特許法第17条の2第3項に規定された要件を満たすものである。 2.理由2(サポート要件)について 上記1.で述べたとおり、訂正後の請求項1に係る特許は、「容器本体と薬剤移動部材とを有し、前記容器本体は、散薬を収容する薬剤収容部と、散薬を排出する薬剤排出部とを有し」、「前記薬剤収容部の内部が薬剤排出部側に向かって収斂する形状」であることを発明特定事項とするものであって、当該発明特定事項は、明細書の発明の詳細な説明の段落【0105】?【0110】、【図12】及び【図13】に記載されているから、訂正後の請求項1に係る発明は、本件特許明細書に記載されたものであるから、本件特許請求の範囲の記載は、特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たすものである。 3.理由3(進歩性)について (1)甲第1号証(以下、「甲1」という。)に記載された事項及び甲第1号証に記載された発明(以下、「甲1発明」という。) 当審が通知した取消理由(決定の予告)で引用した甲1には、以下の記載がある。 ア 「【0020】 図1に示すように、この実施形態の分包機1は、分包機本体1aと、分包機本体1aに組み込まれ、各々に任意の種類の散薬Aが収容された3つの散薬カセット2とを備えている。分包機本体1aは、散薬カセット2を設置する設置部3と、散薬カセット2に駆動力を伝達する駆動部4と、散薬カセット2に振動を与える起振手段5とを備えている。さらに、分包機1は、散薬カセット2から排出された散薬Aを1包単位毎に計量して、排出する計量手段6と、計量手段6によって排出された1包単位の散薬Aを1箇所に集合させる集合ホッパ7と、集合ホッパ7の下部に位置し、集合ホッパ7で集合された1包単位の散薬Aを包装する包装手段8とを備えている。 【0021】 図2、図3に示すように、散薬カセット2は、散薬Aを収容し、外郭を形成するケース9と、ケース9の下部に位置し、ケース9の内側9aから外側9bへ貫通し、外側9bへ突出する筒状の排出部10と、ケース9の内側9aに収容された散薬Aを排出部10からケース9の外側9bに排出させる搬送機構11とを備えている。 【0022】 ケース9は、上部9cが開放されていて、上部9cから投入された散薬Aが最初に収容される収容部12と、収容部12の下方に位置し、搬送機構11による搬送が行われる供給部13と、収容部12の下端12aから突設する脚部14とを備えている。供給部13は、収容部12に対して前後に幅が狭められていて、供給部13の前方13aには排出部10が突設する空間が、後方13bには、後述する駆動部4から搬送機構11に回転力が伝達される空間がそれぞれ設けられる。また、供給部13は、散薬カセット2が設置された際に、脚部14によって設置面と接触しないように設けられている。さらに、ケース9の内側9aにおいて、収容部12と供給部13との間には、テーパ部15が設けられている。このテーパ部15によって、収容部12から幅が狭められた供給部13に、ケース9の内側9aに収容された散薬Aは円滑に移動する。また、図3に示すように、ケース9の収容部12の平面形状は、前方に凸な形状を有していて、収容部12の先端部12bの角度θは、120度以内に設定されている。このため、図1に示すように、放射状に3つの散薬カセット2を配置させても、互いに干渉することが無い。 【0023】 図2に示すように、排出部10は、第1の排出部16と第2の排出部17とで構成されている。第1の排出部16及び第2の排出部17は、ともに筒状であり、ケース9の下方に位置する供給部13において、ケース9の内側9aから外側9bに貫通し、外側9bに突出している。また、第2の排出部17は、ケース9の外側9bに突出している部分の先端部17aと、ケース9の内側9aから外側9bに貫通している部分の基端部17bとが分離されている。第2の排出部17の先端部17aと基端部17bとは、同軸上となるように、可撓性の筒状の連結部材17cによって、外嵌されて連結されている。また、第1の排出部16の内径は、第2の排出部17の内径に対して大に設定されていて、かつ第1の排出部16が第2の排出部17に対して上方に位置するように、鉛直方向に配列されている。さらに、散薬カセット2が、後述の設置部3の係合部3aに係合されるように設置された際に、後述の起振手段5の伝達部材35の送振部35cと、第2の排出部17の先端部17aの下面17eとが当接するように設定されている。 【0024】 また、図2に示すように、搬送機構11は、2つの排出部10である第1の排出部16及び第2の排出部17のそれぞれと対応する第1の搬送機構18と、第2の搬送機構19とで構成されている。第1の搬送機構18及び第2の搬送機構19は、それぞれ搬送部である円柱状の大小異なる外径を有するスクリューシャフト20、21と、スクリューシャフト20、21に駆動力である回転力を伝達させる伝達部22、23とを備える。スクリューシャフト20、21は、一端部20a、21aにおいて、それぞれ対応する第1の排出部16あるいは第2の排出部17に貫入され、他端部20b、21bにおいて、同軸上に伝達部22、23が接合されている。ここで、第1の搬送機構18のスクリューシャフト20の外径は、第1の排出部の内径と第2の排出部の内径の大小関係と対応していて、第2の搬送機構19のスクリューシャフト21に対して大に設定されている。また、伝達部22、23は、それぞれスクリューシャフト20、21と接合する軸22a、23aと、軸22a、23aの同軸上に接合されるギア22b、23bとを備える。 【0025】 第1の搬送機構18及び第2の搬送機構19を構成する搬送部であるスクリューシャフト20、21と、伝達部22、23である軸22a、23a及びギア22b、23bとは、それぞれ一体となっている。そして、それぞれ軸22a、23aで、排出部10が形成されるケース9の供給部13の前壁13cと対向する後壁13dを貫通し、ギア22b、23bは供給部13の後方13bに露出している。また、軸22a、23aは、それぞれ、ケース9の供給部13の後壁13dと、ケース9の収容部12の下端12aから突設する支持板12cとで、回動自在に軸着されている。さらに、スクリューシャフト20、21の外周部20c、21cには、一定の間隔で、らせん状の溝20d、21dが形成されている。 【0026】 また、スクリューシャフト20、21の外径は、対応する第1の排出部16あるいは第2の排出部17に貫入した際に、第1の排出部16あるいは第2の排出部17の内面16d、17dと、スクリューシャフト20、21の外面20e、21eとの間に、所定の寸法を有する隙間24、25が形成されるように設定されている。ここで、隙間24、25における所定の寸法とは、スクリューシャフト20、21が回動し、スクリューシャフト20、21に形成された溝20d、21dによって、散薬Aが搬送される際に、搬送効率が低下しない程度の大きさを上限とした隙間である。さらに、スクリューシャフト20、21が回動した際に、隙間24、25に位置する散薬Aが、スクリューシャフト20、21によって、擂り潰されることがない程度の大きさを下限とした隙間である。 【0027】 図1に示すように、設置部3には、散薬カセット2を定められた位置に位置決めし、係合する係合部3aが設けられている。この実施形態の分包機1では、3つの散薬カセット2が設置可能なように係合部3aが3組設けられている。また、駆動部4は、設置された3つの散薬カセット2のそれぞれに対応するように3組設けられ、それぞれの駆動部4は、散薬カセット2の第1の搬送機構18及び第2の搬送機構19と対応するように、第1の駆動部26と第2の駆動部27とを備えている。第1の駆動部26及び第2の駆動部27は、それぞれ、駆動力として回転力を発生させるモータ28、29と、モータ28、29の回転力を伝達させる軸30、31と、軸30、31と同軸上に接合されるギア32、33とで構成される。軸30、31は、一端部30a、31aにおいて、モータ28、29と接合し、他端部30b、31bにおいて、ギア32、33と接合されている。また、ギア32、33は、散薬カセット2が設置部3の係合部3aに係合されて設置された際に、散薬カセット2の対応する第1の搬送機構18及び第2の搬送機構19の伝達部22、23のギア22b、23bと噛み合うように配置されている。」 イ 「【0029】 図1、図2に示すように、計量手段6は、散薬カセット2の排出部10から排出された散薬Aを収容する計量皿37と、棒状で、一端38aで計量皿37を保持し、他端38bで設置部3に固定され、計量皿37に収容された散薬Aの重量を計量可能なロードセル38とを備える。計量皿37の底板37aは、壁部37bの一側縁部37cで、軸着され、所定の重量が計量された時に、下方に回動し、下方に散薬Aを投下することができる。また、計量皿37は、散薬カセット2が設置部3の係合部3aに係合されて設置された際に、第2の排出部17の先端部17aの直下に位置するように配置される。さらに、図1に示すように、計量手段6は、設置された3つの散薬カセット2のそれぞれに対応するように3組設けられる。」 ウ 「【0033】 次に、この実施形態の分包機1の作用について説明する。図1に示すように、まず、各種の散薬から所定の散薬Aが収容された散薬カセット2を選択して、設置部3の係合部3aに係合して設置する。この実施形態の分包機1では、散薬カセット2は、3つまで設置可能である。図2に示すように、散薬カセット2を設置部3の係合部3aに係合して設置すると、散薬カセット2の第2の排出部17の先端部17aの下面17eと、起振手段5の伝達部材35の送振部35cとが当接した状態となる。さらに、散薬カセット2の第1の搬送機構18の伝達部22のギア22bと、第1の駆動部26のギア32とが噛み合った状態となる。同様に、散薬カセット2の第2の搬送機構19の伝達部23のギア23bと、第2の駆動部27のギア33とが噛み合った状態となる。また、散薬カセット2の第2の排出部17の先端部17aの直下に、計量手段6の計量皿37が配置される。 【0034】 この状態で、電源部(不図示)のスイッチ(不図示)をONにして、分包機1を稼動させる。第1の駆動部26と第2の駆動部27とは、設定手段(不図示)によって設定された散薬量に従って、散薬カセット2から所定の散薬量が排出されるように、所定の回転数分回動する。モータ28、29が稼動し、軸30、31からギア32、33に回転が伝達される。さらに、ここで散薬カセット2の第1の搬送機構18及び第2の搬送機構19の伝達部22、23のギア22b、23bに伝達され、軸22a、23aを経由して、スクリューシャフト20、21が回動する。スクリューシャフト20、21には、溝20d、21dが、それぞれ一定の間隔と一定の深さで形成されているので、溝20d、21dの内部及びその周辺の散薬Aは、回転数に比例して、第1の排出部16及び第2の排出部17からそれぞれ排出される。順次搬送、排出されると、スクリューシャフト20、21が位置するケース9の供給部13、第1の排出部16及び第2の排出部17の散薬Aは無くなってしまうが、上方に位置するケース9の収容部12から、散薬Aの自重と、テーパ部15の誘導によって、順次供給される。」 エ 「【0037】 以上のようにして、散薬カセット2から排出される散薬Aは、計量手段6の計量皿37に排出され、計量される。設定手段(不図示)で設定される1包分の散薬量となるよう、駆動部4から搬送機構11に回転を与えて、散薬Aは散薬カセット2から排出されて、計量手段6で計量し、誤差が無いことを確認した時点で、駆動部4は制御部(不図示)から停止の信号を受けて、散薬カセット2からの排出を停止する。次に、制御部(不図示)は、計量手段6の計量皿37の底板37aを回動させて、計量皿37に収容された1包分の散薬Aを集合ホッパ7に投下する。集合ホッパ7に投下された散薬Aは、さらに集合ホッパ7の下方の投下位置41に位置する包装ロール紙40の上に投下される。すべての散薬Aが投下されたのが確認された後、すなわち計量手段6の計量値が0となった後、計量手段6の計量皿37の底板37aは再び閉合し、包装ロール紙40は回動機構39及び誘導部42によって1包分移動し、投下された散薬Aは、溶着機構(不図示)によって、1包分に封印される。この工程を1工程とし、順次散薬カセット2から1包分ずつ排出し、包装していく。」 オ 「【0041】 なお、分包機1の設置部3には、3つの散薬カセット2が設置可能としたが、これに限ることは無い。装置の小型化を図るのであれば、1つの散薬カセット2のみ設置可能としても良いし、3つ以上設置可能としてもよい。また、排出部10は大小異なる内径を有する2つの第1の排出部16及び第2の排出部17とで構成されるとしたが、これに限るものではない。少なくとも2種類以上の大小異なる内径を有する複数の排出部が設けられていれば良く、例えば3種類の内径の3つの排出部で構成しても良いし、大小異なる2種類の内径を有する排出部がそれぞれ2つ、計4つの排出部で構成しても良い。さらに、排出部が複数設けられれば、それぞれの排出部に対応する搬送機構及び搬送機構の伝達部に接続される分包機本体の駆動部もまた、複数設けられる。さらに、大小異なる内径を有する排出部が鉛直方向に配列されるとしたが、これに限るものではない。少なくとも大きな内径を有する排出部よりも小さい排出部が相対的に下方となるように設けることにより、排出効率と排出精度を向上させることができる。また、搬送機構11の搬送部をスクリューシャフトとしたが、これに限るものではない。また、起振手段5による振動は、第二の排出部17の先端部17aにのみ与えられるものとしたが、これに限るものではない。例えば、第1の排出部16にも振動を与えても同様の効果を得ることできる。また、第2の排出部17の先端部17aのみだけでなく、基端部17bにも振動を与えても良いし、搬送機構11に振動を与えても同様の効果を期待することができる。さらに、第二の排出部17のみ先端部17aと、基端部17bとが分離され、可撓性の連結部材17cで連結されるとしたが、これに限らず、第一の排出部16も同様の構成として、先端部に振動を与えても良い。また、散薬カセット2の搬送機構11と、分包機本体1aに設けられた駆動部4とは、ギア機構によって伝達されるものとしたがこれに限るものではない。例えば、ころなどを利用した摩擦駆動でもよいし、ベルト伝動によるものでもよい。また、この実施形態の分包機1は、散薬のみに使用するものとしたが、これに限らず、錠剤の分包と併用する装置としても良い。」 カ 「【図1】 」 キ 「【図2】 」 ク 「【図3】 」 ケ 【図1】?【図3】から、「薬剤移動部材11」は、その全部が「ケース9」の下部にある「供給部13」及び「供給部13」に設けられた「排出部10」にあることが看取できる。 以上を総合すると、甲1には以下の甲1発明が記載されている。 「分包機本体1aと、各々に任意の種類の散薬Aが収容された複数の散薬カセット2とを備えている分包機1であって、 散薬カセット2は、散薬Aを収容し、外郭を形成するケース9と、ケース9の下部に位置する供給部13、ケース9の下部に位置する供給部13から外側9bへ貫通し、外側9bへ突出する筒状の排出部10と、ケース9の内側9aに収容された散薬Aを供給部13を介して排出部10からケース9の外側9bに排出させる搬送機構11とを有し、搬送機構11は全部がケース9の下部にある供給部13及び排出部10にあり、 散薬カセット2は、各種の散薬から所定の散薬Aが収容された散薬カセット2が選択され、分包機本体1aに備えられた設置部3の係合部3aに係合して定められた位置に設置され、 散薬カセット2のケース9は、散薬Aが最初に収容される収容部12と、収容部12の下方に位置し、搬送機構11による搬送が行われる供給部13とを備えており、ケース9の内側9aにおいて、収容部12と供給部13との間に設けられたテーパ部15によって、収容部12から幅が狭められた供給部13に、ケース9の内側9aに収容された散薬Aは円滑に移動し、 分包機1は、散薬カセット2の排出部10から排出された散薬Aを収容する計量皿37に収容された散薬Aの重量を計量可能なロードセル38を備え、搬送機構11に回転を与えて散薬Aを搬送し、散薬Aを排出部10から排出し、排出部10から排出された散薬Aを収容する計量皿37に収容された散薬Aの重量を計量可能である分包機1。」 (2)対比 本件発明と甲1発明と対比する。 ア 甲1発明の「散薬A」及び「散薬カセット2」は、本件発明1の「散薬」及び「薬剤容器」に相当し、甲1発明の「散薬カセット2」は、「各々に任意の種類の散薬Aが収容された」ものであり、「分包機本体1aに備えられた設置部3の係合部3aに係合して定められた位置に設置され」るものであり、設置の際は、「各種の散薬から所定の散薬Aが収容された散薬カセット2を選択」する、すなわち、「各種の散薬から所定の散薬Aが収容された散薬カセット2を選択」する際は「各々に任意の種類の散薬Aが収容された複数の散薬カセット2」から選択するものであるから、甲1発明の「各々に任意の種類の散薬Aが収容された」「散薬カセット2」は、本件発明の「散薬を収容した状態で保管される」「薬剤容器」に相当する。 また、甲1発明の「分包機本体1a」は、「各々に任意の種類の散薬Aが収容された複数の散薬カセット2」が、「分包機本体1aに備えられた設置部3の係合部3aに係合して定められた位置に設置され」るものであるから、本件発明の「異なる種類の散薬を収容した複数の前記薬剤容器と組み合わされる本体側装置」に相当する。 そして、甲1発明の「分包機本体1a」と、「複数の散薬カセット2」とを備えている「分包機1」は、本件発明の「薬剤容器」と「本体側装置」によって構成される「薬剤フィーダ」に相当する。 イ 甲1発明の「散薬Aを収容し、外郭を形成するケース9」、「ケース9の下部に位置する供給部13から外側9bへ貫通し、外側9bへ突出する筒状の排出部10」、及び「ケース9の内側9aに収容された散薬Aを供給部13を介して排出部10からケース9の外側9bに排出させる搬送機構11」は、それぞれ、本件発明の「散薬を収容する薬剤収容部」「散薬を排出する薬剤排出部」、及び「薬剤移動部材」に相当する。 また、甲1発明の「散薬カセット2」は、「散薬Aを収容し、外郭を形成するケース9と、ケース9の下部に位置する供給部13、ケース9の下部に位置する供給部13から外側9bへ貫通し、外側9bへ突出する筒状の排出部10と、ケース9の内側9aに収容された散薬Aを供給部13を介して排出部10からケース9の外側9bに排出させる搬送機構11とを有」するのであるから、甲1発明の「外郭を形成するケース9」、「供給部13」及び「排出部10」とからなる箇所が、本件発明の「容器本体」に相当する。 そして、甲1発明の「排出部10」は「供給部13」と連通しているから、甲1発明の「搬送機構11は全部がケース9の下部にある供給部13及び排出部10にあ」る点は、薬剤移動部材の全部が薬剤収容部内及び薬剤収容部と連通する部位にある限りにおいて、本件発明の「前記薬剤移動部材はその一部又は全部が薬剤収容部又は薬剤収容部と連通する部位にあ」る点に一致する。 ウ 甲1発明の「散薬カセット2は、各種の散薬から所定の散薬Aが収容された散薬カセット2が選択され、分包機本体1aに備えられた設置部3の係合部3aに係合して定められた位置に設置され」る点は、「設置部3の係合部3a」から離脱した状態にある「散薬カセット2」を選択し、「設置部3の係合部3a」に係合させて設置するものであり、「散薬カセット2」が「設置部3」に対して着脱可能であることが明らかであるから、本件発明の「前記薬剤容器は、本体側装置に対して着脱自在であ」り、「前記薬剤容器は、」「本体側装置から離脱した状態にあった複数の前記薬剤容器の一つが本体側装置に載置され」る点に相当する。 エ 甲1発明の「搬送機構11に回転を与えて散薬Aを搬送し、散薬Aを排出部10から排出」する点は、本件発明の「前記薬剤移動部材を動作して薬剤収容部内の散薬を薬剤排出部側に移動させ」る点に相当する。 したがって、本件発明と甲1発明との一致点、相違点は、以下のとおりである。 <一致点> 「散薬を収容した状態で保管される薬剤容器と、異なる種類の散薬を収容した複数の前記薬剤容器と組み合わされる本体側装置によって構成される薬剤フィーダであって、 前記薬剤容器は、容器本体と薬剤移動部材とを有し、 前記容器本体は、散薬を収容する薬剤収容部と、散薬を排出する薬剤排出部とを有し、前記薬剤移動部材はその全部が薬剤収容部内及び薬剤収容部と連通する部位にあり、 前記薬剤容器は、本体側装置に対して着脱自在であり、 前記薬剤容器は、本体側装置から離脱した状態にあった複数の前記薬剤容器の一つが本体側装置に載置され、 前記薬剤移動部材を動作して薬剤収容部内の散薬を薬剤排出部側に移動させ、薬剤排出部から散薬を排出する、薬剤フィーダ。」 <相違点1> 本件発明の「薬剤移動部材」は、「その一部又は全部が薬剤収容部又は薬剤収容部と連通する部位にあ」るのに対し、甲1発明の「搬送機構11」は、「その全部がケース9の下部にある供給部13及び排出部10にあ」る点。 <相違点2> 本件発明は、「本体側装置は、薬剤容器の重量を直接的又は間接的に測定する重量測定手段を有し」、「重量測定手段の検出値の減少値に基づいて散薬の排出量を検知することが可能」なものであるのに対し、甲1発明は、「散薬カセット2の排出部10から排出された散薬Aを収容する計量皿37に収容された散薬Aの重量を計量可能なロードセル38を備え」、「排出部10から排出された散薬Aを収容する計量皿37に収容された散薬Aの重量を計量可能」なものである点。 <相違点3> 本件発明は、「前記薬剤収容部の内部が前記薬剤排出部に向かって収斂する形状」であるのに対して、甲1発明は、「収容部12と供給部13との間に設けられたテーパ部15」によって「収容部12」から「供給部13」に向けて「幅が狭められ」ている点。 (3)当審の判断 事案に鑑み、相違点3についてまず検討する。 甲1発明は、「収容部12と供給部13との間に設けられたテーパ部15」によって「収容部12」から「供給部13」に向けて「幅が狭められ」ている、すなわち「収斂」する形状となっており、「収容部12」から「供給部13」に収斂する「テーパ部15」の向きと、「供給部13」に対する「排出部10」の向きとは、甲1の【図2】及び【図3】を参酌すると直交する関係となっている。 そして、甲1発明において、「供給部13」に対する「排出部10」の向きを、「収容部12」から「供給部13」に収斂する「テーパ部15」の向きと一致させて、「収容部12」の内部が「排出部10」に向かって収斂する形状とする動機付けはなく、甲第2号証及び甲第3号証の記載を参酌しても、当業者が容易に想到し得たこととはいえない。 また、甲1の【図2】及び【図3】によれば、甲1発明の「供給部13」に配置した「搬送機構11」は、当該「供給部13」における「排出部10」とは相反する側に配置された「駆動機構4」により駆動されるものであるから、甲1発明において、上記相違点3に係る本件発明の構成を備えたものとすること、すなわち、「排出部10」の向きを「収容部12」から「供給部13」に収斂する「テーパ部15」の向きと一致させた場合、当該「駆動機構4」を配置することができなくなることから、甲1発明において「収容部12」の内部が「排出部10」に向かって収斂する形状とすることは、むしろ阻害要因があるというべきである。 さらに、甲1発明は、「散薬カセット2の排出部10から排出された散薬Aを収容する計量皿37に収容された散薬Aの重量を計量可能なロードセル38」が「排出部10」に隣接して設けられているから、「排出部10」の向きを「収容部12」から「供給部13」に収斂する「テーパ部15」の向きと一致させた場合、「分包機本体1a」に対する「計量皿37」及び「ロードセル38」の配置と「散薬カセット2」の配置とが重複することとなるから、甲1発明において「収容部12」の内部が「排出部10」に向かって収斂する形状とすることは、阻害要因があるというべきである。 してみると、相違点1、2について検討するまでもなく、本件発明は、甲1発明並びに甲第2号証及び甲第3号証に記載された周知技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものということはできない。 (4)申立人の意見について 申立人は、令和3年5月27日に提出した意見書の3-2.において、「令和3年4月6日付け訂正請求書に係る訂正後も、請求項1における「内部が前記薬剤排出部側に向かって収斂する形状」との発明特定事項が何らの文言的限定もなされないままであって、「思い違いであった」として改める以前の実施形態に係る構成は、文言上では除外されていないのであるから、・・・当該構成は請求項1に記載の発明に依然含まれたままである。」、「請求項の文言上なんら除外されていない構成を解釈(しかも後になって主張した解釈)のみで除外することは、特許発明の範囲ををあやふやにするものであって、第三者に不測の不利益を与える可能性が高く、特許法の趣旨に著しく反することから認められるべきではない。」と主張する。 しかしながら、上記第2の1.及び3.で説示したとおり、請求項1に対する訂正事項1及び訂正事項2は、特許請求の範囲の請求項1に係る特許の発明特定事項を「前記薬剤収容部の内部が前記薬剤排出部に向かって収斂する形状」と減縮する訂正であって、当該訂正により「薬剤収容部の内部の形状」の収斂する向きが「薬剤排出部に向かって」いることが特定されたものである。 そして、上記(3)で説示したとおり、甲1発明において、「収容部12」から「供給部13」に収斂する「テーパ部15」の向きと、「供給部13」に対する「排出部10」の向きとが直交する関係であるものが文言上特許請求の範囲に属さないことは明らかであるから、上記申立人の主張を採用することはできない。 さらに、申立人は、甲第4号証?甲第6号証を提示して「例えば甲第4号証?甲第6号証に示された周知技術に係る形態は、本件の図12、図13の実施形態の共通している。」とし、「当業者が甲第1号証に記載の発明に対し、前記周知技術を適用する動機付けはある。」と主張する。 甲第4号証:国際公開第2009/116325号 甲第5号証:特開平6-286884号公報 甲第6号証:特開2004-210388号公報 しかしながら、上記(3)で説示したとおり、甲1発明において、「収容部12」の内部が「排出部10」に向かって収斂する形状とすることは、甲1に記載された「駆動機構4」の配置、あるいは「計量皿37」及び「ロードセル38」の配置と「散薬カセット2」の配置に支障があるという阻害要因がある以上、申立人が主張するように、例えば甲第4号証?甲第6号証に記載されたホッパーや容器のように、薬剤収容部から薬剤排出部に向かって収斂する形状が周知の形状であったとしても、当該周知の形状を甲1発明に適用することはできない。 よって、申立人の主張を採用することはできない。 (5)小括 以上のとおりであるから、本件発明は、引用発明、甲第3号証に記載された技術的事項並びに甲第2号証及び甲第4号証?甲第6号証に例示される周知技術に基いて当業者が容易に発明をすることができた発明ではないから、本件特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものではない。 第6 むすび 以上のとおりであるから、本件発明に係る特許は、当審が通知した取消理由(決定の予告)及び特許異議申立書に記載した特許異議申立理由によって、本件特許を取り消すことはできない。 また、他に本件特許を取り消すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり決定する。 |
発明の名称 |
(57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 散薬を収容した状態で保管される薬剤容器と、異なる種類の散薬を収容した複数の前記薬剤容器と組み合わされる本体側装置によって構成される薬剤フィーダであって、 前記薬剤容器は、容器本体と薬剤移動部材とを有し、 前記容器本体は、散薬を収容する薬剤収容部と、散薬を排出する薬剤排出部とを有し、 前記薬剤移動部材はその一部又は全部が薬剤収容部内又は薬剤収容部と連通する部位にあり、 前記薬剤容器は、本体側装置に対して着脱自在であり、 前記薬剤容器は、前記薬剤収容部の内部が前記薬剤排出部側に向かって収斂する形状であり、本体側装置から離脱した状態にあった複数の前記薬剤容器の一つが本体側装置に載置され、 本体側装置は、薬剤容器の重量を直接的又は間接的に測定する重量測定手段を有し、 前記薬剤移動部材を動作して薬剤収容部内の散薬を薬剤排出部側に移動させ、薬剤排出部から散薬を排出し、重量測定手段の検出値の減少値に基づいて散薬の排出量を検知することが可能であることを特徴とする薬剤フィーダ。 【請求項2】(削除) 【請求項3】(削除) 【請求項4】(削除) 【請求項5】 薬剤移動部材は螺旋構造部を有し、螺旋構造部を回転させて薬剤収容部内の散薬を移動させることを特徴とする請求項1に記載の薬剤フィーダ。 【請求項6】(削除) 【請求項7】 薬剤移動部材は、回転軸の回りにブレード又は溝が螺旋状に設けられたものであることを特徴とする請求項1又は5に記載の薬剤フィーダ。 【請求項8】(削除) 【請求項9】(削除) 【請求項10】(削除) 【請求項11】 薬剤容器には断面積が大きな主収容部があり、薬剤容器先端側に薬剤排出部があり、薬剤排出部近傍の断面積は主収容部に比べて小さく、薬剤移動部材は螺旋構造部を有し、螺旋構造部は主収容部から薬剤排出部近傍に跨がる位置に設けられ、薬剤排出側における螺旋構造部の径は、主収容部側における螺旋構造部の径よりも小さいことを特徴とする請求項1、5、又は7に記載の薬剤フィーダ。 【請求項12】 薬剤移動部材は螺旋構造部を有し、螺旋構造部の径は、薬剤収容部側から薬剤排出側に向かうに連れて次第小さくなっていることを特徴とする請求項1、5、7、又は11に記載の薬剤フィーダ。 【請求項13】 薬剤容器は筒状であり、薬剤排出部は、薬剤容器の先端部にあり、薬剤容器は薬剤排出部が下になる様に傾斜する姿勢で本体側装置に載置されることを特徴とする請求項1、5、7、11、又は12に記載の薬剤フィーダ。 【請求項14】 重量測定手段によって、散薬を排出する以前の薬剤容器の重量たる原重量を測定し、薬剤移動部材を動作させて薬剤排出部から散薬を排出する際に前記重量測定手段によって薬剤容器の重量を監視し、薬剤容器の現在の重量たる現重量が、原重量から目標排出量を引いた値に一致した際あるいは略一致した際に薬剤移動部材の動作を停止する計量機能を備えたことを特徴とすることを特徴とする請求項1、5、7、11、12、又は13に記載の薬剤フィーダ。 【請求項15】 薬剤移動部材は、動作状態と停止状態を繰り返し、薬剤を一服用分ずつ排出可能であることを特徴とする請求項1、5、7、11、12、13、又は14に記載の薬剤フィーダ。 【請求項16】 複数の薬剤容器を保管する容器保管部と、請求項1、5、7、11、12、13、14、又は15に記載の薬剤フィーダと、容器保管部から所定の薬剤容器を取り出して薬剤フィーダの本体側装置に載置する容器移動手段を備え、 さらに調剤する散薬の種類と処方量を入力する入力手段と、容器保管部に保管されている散薬の種類及び残量を記憶する記憶手段を有し、 入力手段に入力された散薬が収容されている薬剤容器を選択して容器移動手段で本体側装置に載置し、前記入力手段に入力された処方量の散薬を排出する調剤動作を実行し、 容器保管部に保管されている処方対象の散薬の残量が前記処方量に対して不足する場合には、調剤動作に先立って所定の報知がなされることを特徴とする薬剤払出し装置。 【請求項17】 散薬を分配する散薬分配装置と、振動台と、請求項1、5、7、11、12、13、14、又は15に記載の薬剤フィーダとを有し、薬剤フィーダと散薬分配装置との間に振動台が設けられ、薬剤フィーダから一旦振動台に散薬を供給し、振動台から散薬分配装置に散薬が供給されることを特徴とする薬剤払出し装置。 【請求項18】 散薬を包装する薬剤包装装置と、請求項1、5、7、11、12、13、14、又は15に記載の薬剤フィーダとを有し、薬剤フィーダは運転と停止を繰り返して散薬を一服用分ずつ排出し、前記薬剤包装装置によって散薬を一服用分ずつ包装することが可能であることを特徴とする薬剤払出し装置。 【請求項19】 薬剤フィーダは散薬を一服用分ずつ排出する動作を所定の回数繰り返すことを特徴とする請求項18に記載の薬剤払出し装置。 |
訂正の要旨 |
審決(決定)の【理由】欄参照。 |
異議決定日 | 2021-08-31 |
出願番号 | 特願2015-526418(P2015-526418) |
審決分類 |
P
1
652・
537-
YAA
(B65B)
P 1 652・ 55- YAA (B65B) P 1 652・ 121- YAA (B65B) |
最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 二ッ谷 裕子 |
特許庁審判長 |
石井 孝明 |
特許庁審判官 |
間中 耕治 久保 克彦 |
登録日 | 2019-11-08 |
登録番号 | 特許第6610947号(P6610947) |
権利者 | 株式会社湯山製作所 |
発明の名称 | 薬剤フィーダ及び薬剤払出し装置 |
代理人 | 藤田 隆 |
代理人 | 大南 匡史 |
代理人 | 大南 匡史 |
代理人 | 藤田 隆 |