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審決分類 審判 全部申し立て 2項進歩性  A63F
管理番号 1379792
異議申立番号 異議2021-700016  
総通号数 264 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2021-12-24 
種別 異議の決定 
異議申立日 2021-01-06 
確定日 2021-09-28 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第6723081号発明「スロットマシン」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 
結論 特許第6723081号の明細書、特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正明細書、特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項1について訂正することを認める。 特許第6723081号の請求項1に係る特許を維持する。 
理由 第1 手続の経緯
特許第6723081号(以下、「本件特許」という。)の請求項1に係る特許についての出願は、平成28年6月8日に出願され、令和2年6月25日にその特許権の設定登録がされ、同年7月15日に特許掲載公報が発行された。その後、その特許に対して、令和3年1月6日に特許異議申立人である日本電動式遊技機特許株式会社により特許異議の申立てがされ、当審において、同年3月23日付けで取消理由が通知され、同年5月17日に特許権者である株式会社三共により意見書が提出されるとともに訂正の請求(以下、「本件訂正請求」という。)がされ、これに対して、同年7月2日に特許異議申立人により意見書が提出されたものである。

第2 訂正の適否についての判断
1 訂正請求の趣旨
本件訂正請求の趣旨は、本件特許の明細書、特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正明細書、特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項1について訂正することを求める、というものである。

2 訂正の内容
本件訂正請求による訂正の内容は、次のとおりである。
(1) 訂正事項1
特許請求の範囲の請求項1に、
「遊技を行うことが可能な遊技機であって、」とあるのを、
「各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、
前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能となるゲームを行うことが可能なスロットマシンであって、」(下線は、訂正箇所を示す。以下、同じ。)に訂正する。

(2) 訂正事項2
特許請求の範囲の請求項1における上記訂正事項1の
「各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、
前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能となるゲームを行うことが可能なスロットマシンであって、」の後に、
「遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段と、
前回のゲームにおける前記可変表示部の変動表示が開始したときから第1時間が経過していることを条件に前記可変表示部の変動表示を開始させた後、前記導出操作手段の操作を有効化し、前記導出操作手段の操作に応じて前記可変表示部の変動表示を停止させる変動表示制御手段と、
遊技の進行に応じて、音を出力する音出力手段と、
前記可変表示部の変動表示が開始したときから、前記導出操作手段が操作されずに第2時間が経過したときに、前記音出力手段から出力される音の音量を低下させる音量低下制御を実行する音量制御手段と、
前記可変表示部の変動表示が開始したときから、前記導出操作手段が操作されずに前記第2時間が経過したときに、前記導出操作手段への操作を促す導出促進演出を実行する導出促進演出実行手段と、
複数種類のRT状態に制御するRT状態制御手段と、」を加える。

(3) 訂正事項3
特許請求の範囲の請求項1に、
「前記動作指示演出は文字画像を用いた演出であって、」とあるのを、
「前記動作指示演出および前記導出促進演出の各々は文字画像を用いた演出であって、」に訂正する。

(4) 訂正事項4
特許請求の範囲の請求項1に、
「前記文字画像を構成する一の文字は、当該文字の少なくとも一部分が前記所定動作を表した画像によって形成されている、遊技機。」とあるのを、
「前記動作指示演出および前記導出促進演出のうち、前記動作指示演出の文字画像を構成する一の文字は、当該文字の一部分が前記所定動作を表した画像によって形成されており、
前記動作指示演出および前記導出促進演出が実行されているときに前記所定動作が検出された場合、前記導出促進演出実行手段は前記導出促進演出を終了させ、前記指示演出実行手段は前記動作指示演出を終了させ、前記特定演出実行手段は前記特定演出を実行し、
前記可変表示部の変動表示中に前記動作指示演出が実行されているときに、前記可変表示部の変動表示が停止されることにより前記表示結果が導出されるまでに前記所定動作が検出されなかった場合、前記表示結果の導出後においても前記動作指示演出が継続され、
前記音量制御手段は、前記導出促進演出が実行されているときに、前記音量低下制御を実行させることが可能であり、
前記スロットマシンは、電断前に前記音量低下制御が実行されている場合であっても、前記音量低下制御が実行されていない状態で電断から復帰し、
前記スロットマシンは、電断から復帰したときに、電断前に実行されていた演出にかかわらず、前記動作指示演出、前記導出促進演出、前記特定演出のうちのいずれも実行されておらず、電断前の前記RT状態に対応した対応楽曲が出力されかつ電断前の前記RT状態に対応した対応画像が表示されている演出状態に制御される、スロットマシン。」に訂正する。

(5) 訂正事項5
本件特許の願書に添付した明細書(以下、「本件特許明細書」という。)の【発明の名称】に、
「遊技機」とあるのを、
「スロットマシン」に訂正する。

(6) 訂正事項6
本件特許明細書の段落【0001】に、
「本発明は、遊技を行うことが可能な遊技機に関する。」とあるのを、
「本発明は、ゲームを行うことが可能なスロットマシンに関する。」に訂正する。

(7) 訂正事項7
本件特許明細書の段落【0002】に、
「遊技機として、所定の賭数を設定し、スタート操作が行われたことに基づいて、複数種類の識別情報の可変表示が行われるスロットマシンや、遊技球などの遊技媒体を発射装置によって遊技領域に発射し、該遊技領域に設けられている入賞口などの始動領域に遊技媒体が入賞したときに複数種類の識別情報の可変表示が行われるパチンコ遊技機などがある。」とあるのを、
「スロットマシンとして、所定の賭数を設定し、スタート操作が行われたことに基づいて、複数種類の識別情報の可変表示が行われるスロットマシンがある。」に訂正する。

(8) 訂正事項8
本件特許明細書の段落【0003】に、
「このような遊技機においては、遊技者に所定の操作(MAXBETスイッチの操作等)を促す演出を行うことが提案されている(たとえば、特許文献1)。」とあるのを、
「このようなスロットマシンにおいては、遊技者に所定の操作(MAXBETスイッチの操作等)を促す演出を行うことが提案されている(たとえば、特許文献1)。」に訂正する。

(9) 訂正事項9
本件特許明細書の段落【0005】に、
「しかしながら、特許文献1に記載の遊技機は、所定の動作を促す演出として所定の動作を指示する文字(たとえば、「MAXBETを連打しろ!」という文字)を液晶表示器に表示するものであって、所定の動作との連動が鑑みられていない。」とあるのを、
「しかしながら、特許文献1に記載のスロットマシンは、所定の動作を促す演出として所定の動作を指示する文字(たとえば、「MAXBETを連打しろ!」という文字)を液晶表示器に表示するものであって、所定の動作との連動が鑑みられていない。」に訂正する。

(10) 訂正事項10
本件特許明細書の段落【0007】に、
「(1) 遊技を行うことが可能な遊技機(スロットマシン1、[遊技機の変形例]欄のパチンコ遊技機など)であって、
遊技者の所定動作(演出用スイッチ56への操作、[所定動作の変形例]欄の打球操作ハンドルへの操作など)を検出する検出手段(演出用スイッチセンサ、[検出手段の変形例]欄の温度センサ、電圧センサなど)と、
前記検出手段が前記所定動作を検出したことに応じて特定演出を実行する特定演出実行手段(特定演出、[特定演出の変形例]欄に記載の演出など)と、
前記所定動作を促す動作指示演出(ボタン操作促進演出、[動作指示演出の変形例]欄に記載の演出など)を実行する指示演出実行手段(サブ制御部91など)と、を備え、
前記動作指示演出は文字画像(「ボタンを押せ」という文字画像など)を用いた演出であって、
前記文字画像を構成する一の文字は、当該文字の少なくとも一部分(「押」の「田」の部分)が前記所定動作を表した画像(ボタンを押す動作を表した画像)によって形成されている。」とあるのを、
「(1) 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、
前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能となるゲームを行うことが可能なスロットマシン(スロットマシン1)であって、
遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段と、
前回のゲームにおける前記可変表示部の変動表示が開始したときから第1時間が経過していることを条件に前記可変表示部の変動表示を開始させた後、前記導出操作手段の操作を有効化し、前記導出操作手段の操作に応じて前記可変表示部の変動表示を停止させる変動表示制御手段と、
遊技の進行に応じて、音を出力する音出力手段と、
前記可変表示部の変動表示が開始したときから、前記導出操作手段が操作されずに第2時間が経過したときに、前記音出力手段から出力される音の音量を低下させる音量低下制御を実行する音量制御手段と、
前記可変表示部の変動表示が開始したときから、前記導出操作手段が操作されずに前記第2時間が経過したときに、前記導出操作手段への操作を促す導出促進演出を実行する導出促進演出実行手段と、
複数種類のRT状態に制御するRT状態制御手段と、
遊技者の所定動作(演出用スイッチ56への操作)を検出する検出手段(演出用スイッチセンサ、[検出手段の変形例]欄の温度センサ、電圧センサなど)と、
前記検出手段が前記所定動作を検出したことに応じて特定演出を実行する特定演出実行手段(特定演出、[特定演出の変形例]欄に記載の演出など)と、
前記所定動作を促す動作指示演出(ボタン操作促進演出、[動作指示演出の変形例]欄に記載の演出など)を実行する指示演出実行手段(サブ制御部91など)と、を備え、
前記動作指示演出および前記導出促進演出の各々は文字画像(「ボタンを押せ」という文字画像など)を用いた演出であって、
前記動作指示演出および前記導出促進演出のうち、前記動作指示演出の文字画像を構成する一の文字は、当該文字の一部分(「押」の「田」の部分)が前記所定動作を表した画像(ボタンを押す動作を表した画像)によって形成されており、
前記動作指示演出および前記導出促進演出が実行されているときに前記所定動作が検出された場合、前記導出促進演出実行手段は前記導出促進演出を終了させ、前記指示演出実行手段は前記動作指示演出を終了させ、前記特定演出実行手段は前記特定演出を実行し、
前記可変表示部の変動表示中に前記動作指示演出が実行されているときに、前記可変表示部の変動表示が停止されることにより前記表示結果が導出されるまでに前記所定動作が検出されなかった場合、前記表示結果の導出後においても前記動作指示演出が継続され、
前記音量制御手段は、前記導出促進演出が実行されているときに、前記音量低下制御を実行させることが可能であり、
前記スロットマシンは、電断前に前記音量低下制御が実行されている場合であっても、前記音量低下制御が実行されていない状態で電断から復帰し、
前記スロットマシンは、電断から復帰したときに、電断前に実行されていた演出にかかわらず、前記動作指示演出、前記導出促進演出、前記特定演出のうちのいずれも実行されておらず、電断前の前記RT状態に対応した対応楽曲が出力されかつ電断前の前記RT状態に対応した対応画像が表示されている演出状態に制御される。」に訂正する。

(11) 訂正事項11
本件特許明細書の段落【0008】に、
「このような構成によれば、動作指示演出によって促す所定動作を表した画像が、動作指示演出を構成する文字画像の少なくとも一部を形成するため、動作指示演出と所定動作とを連動させることができ、遊技の興趣が向上する。」とあるのを、
「このような構成によれば、動作指示演出の文字画像を構成する一の文字は、当該文字の一部分が所定動作を表した画像によって形成されているため、動作指示演出と所定動作とを連動させることができ、遊技の興趣が向上する。」に訂正する。

(12) 訂正事項12
本件特許明細書の段落【0009】に、
「(2) 上記(1)に記載の遊技機において、
遊技者による操作が可能な操作手段(演出用スイッチ56、[所定動作の変形例]欄の打球操作ハンドルなど)をさらに備え、
前記所定動作は、前記操作手段への操作である。」とあるのを、
「(2) 上記(1)に記載のスロットマシンにおいて、
遊技者による操作が可能な操作手段(演出用スイッチ56)をさらに備え、
前記所定動作は、前記操作手段への操作である。」に訂正する。

(13) 訂正事項13
本件特許明細書の段落【0011】に、
「(3) 上記(1)または(2)に記載の遊技機は、
各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、
前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結
果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンであって、
遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段(たとえば、ストップスイッチ8L?8R)と、
演出を実行する演出実行手段(たとえば、サブ制御部91)とを備え、
前記演出実行手段は、
前記可変表示部の変動表示が開始したときから、前記導出操作手段が操作されずに所定時間経過したときに(たとえば、レバーオン操作されたときからストップスイッチが操作されずに3分間経過したときに)、前記導出操作手段への操作を促す第1促進演出(たとえば、図16(イ)に示すリール停止報知)を実行する第1促進演出実行手段と、
前記導出操作手段への操作以外の特定操作(たとえば、演出用スイッチ56への操作)を促す第2促進演出(たとえば、図16(ア)に示すボタン操作促進演出)を実行する第2促進演出実行手段とを含み、
前記第2促進演出実行手段は、前記第2促進演出の実行中に前記特定操作がされたときには、該第2促進演出を終了させるとともに特別演出(たとえば、図16(ウ)に示す特定演出)を実行し(たとえば、ボタン操作促進演出から特定演出に切替え)、
前記第1促進演出実行手段は、前記第2促進演出が実行されているときには、前記第1促進演出を実行しない(たとえば、ボタン操作促進演出が実行されているときには、リール停止報知を実行しない)。」とあるのを、
「(3) 上記(1)または(2)に記載のスロットマシンは、
各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、
前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結
果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンであって、
遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段(たとえば、ストップスイッチ8L?8R)と、
演出を実行する演出実行手段(たとえば、サブ制御部91)とを備え、
前記演出実行手段は、
前記可変表示部の変動表示が開始したときから、前記導出操作手段が操作されずに所定時間経過したときに(たとえば、レバーオン操作されたときからストップスイッチが操作されずに3分間経過したときに)、前記導出操作手段への操作を促す第1促進演出(たとえば、図16(イ)に示すリール停止報知)を実行する第1促進演出実行手段と、
前記導出操作手段への操作以外の特定操作(たとえば、演出用スイッチ56への操作)を促す第2促進演出(たとえば、図16(ア)に示すボタン操作促進演出)を実行する第2促進演出実行手段とを含み、
前記第2促進演出実行手段は、前記第2促進演出の実行中に前記特定操作がされたときには、該第2促進演出を終了させるとともに特別演出(たとえば、図16(ウ)に示す特定演出)を実行し(たとえば、ボタン操作促進演出から特定演出に切替え)、
前記第1促進演出実行手段は、前記第2促進演出が実行されているときには、前記第1促進演出を実行しない(たとえば、ボタン操作促進演出が実行されているときには、リール停止報知を実行しない)。」に訂正する。

(14) 訂正事項14
本件特許明細書の段落【0013】に、
「(4) 上記(1)または(2)に記載の遊技機は、
各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、
前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンであって、
遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段(たとえば、ストップスイッチ8L?8R)と、
演出を実行する演出実行手段(たとえば、サブ制御部91)とを備え、
前記演出実行手段は、
前記可変表示部の変動表示が開始したときから、前記導出操作手段が操作されずに所定時間経過したときに(たとえば、レバーオン操作されたときからストップスイッチが操作されずに3分間経過したときに)、前記導出操作手段への操作を促す第1促進演出(たとえば、図16(イ)に示すリール停止報知)を実行する第1促進演出実行手段と、
前記導出操作手段への操作以外の特定操作(たとえば、演出用スイッチ56への操作)を促す第2促進演出(たとえば、図16(ア)に示すボタン操作促進演出)を実行する第2促進演出実行手段とを含み、
前記第2促進演出実行手段は、前記第2促進演出の実行中に前記特定操作がされたときには、該第2促進演出を終了させるとともに特別演出(たとえば、図16(ウ)に示す特定演出)を実行し(たとえば、ボタン操作促進演出から特定演出に切替え)、
前記第1促進演出実行手段は、前記第2促進演出が実行されているときでも、前記第1促進演出を実行させることが可能であり(たとえば、図16(イ)に示すように、ボタン操作促進演出およびリール停止報知の双方が実行可能であり)、
前記第2促進演出および前記第1促進演出が実行されておりかつ前記特定操作がされたときに、前記第1促進演出実行手段は該第1促進演出を終了させ、かつ前記第2促進演出実行手段は該第2促進演出を終了させるとともに前記特別演出を実行する(たとえば、図16(イ)、(ウ)に示すように、ボタン操作促進演出から特定演出に切替えると共に、リール停止報知を終了させる)。」とあるのを、
「(4) 上記(1)または(2)に記載のスロットマシンは、
各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、
前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンであって、
遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段(たとえば、ストップスイッチ8L?8R)と、
演出を実行する演出実行手段(たとえば、サブ制御部91)とを備え、
前記演出実行手段は、
前記可変表示部の変動表示が開始したときから、前記導出操作手段が操作されずに所定時間経過したときに(たとえば、レバーオン操作されたときからストップスイッチが操作されずに3分間経過したときに)、前記導出操作手段への操作を促す第1促進演出(たとえば、図16(イ)に示すリール停止報知)を実行する第1促進演出実行手段と、
前記導出操作手段への操作以外の特定操作(たとえば、演出用スイッチ56への操作)を促す第2促進演出(たとえば、図16(ア)に示すボタン操作促進演出)を実行する第2促進演出実行手段とを含み、
前記第2促進演出実行手段は、前記第2促進演出の実行中に前記特定操作がされたときには、該第2促進演出を終了させるとともに特別演出(たとえば、図16(ウ)に示す特定演出)を実行し(たとえば、ボタン操作促進演出から特定演出に切替え)、
前記第1促進演出実行手段は、前記第2促進演出が実行されているときでも、前記第1促進演出を実行させることが可能であり(たとえば、図16(イ)に示すように、ボタン操作促進演出およびリール停止報知の双方が実行可能であり)、
前記第2促進演出および前記第1促進演出が実行されておりかつ前記特定操作がされたときに、前記第1促進演出実行手段は該第1促進演出を終了させ、かつ前記第2促進演出実行手段は該第2促進演出を終了させるとともに前記特別演出を実行する(たとえば、図16(イ)、(ウ)に示すように、ボタン操作促進演出から特定演出に切替えると共に、リール停止報知を終了させる)。」に訂正する。

(15) 訂正事項15
本件特許明細書の段落【0015】に、
「(5) 上記(1)または(2)に記載の遊技機は、
各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、
前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンであって、
遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段(たとえば、ストップスイッチ8L?8R)と、
遊技の進行に応じて、音を出力する音出力手段(たとえば、スピーカ53、54)と、
前記可変表示部の変動表示が開始したときから、前記導出操作手段が操作されずに所定時間経過したときに(たとえば、レバーオン操作されたときからストップスイッチが操作されずに3分間経過したときに)、前記音出力手段から出力される音の音量を低下させる音量低下制御(たとえば、図16(イ)に示す音出力停止制御)を実行する音量制御手段(たとえば、サブ制御部91)と、
特定操作(たとえば、演出用スイッチ56への操作)を促す促進演出(たとえば、図16(ア)に示すボタン操作促進演出)を実行する促進演出実行手段(たとえば、サブ制御部91)とを備え、
前記促進演出実行手段は、前記促進演出の実行中に前記特定操作がされたときには、該促進演出を終了させるとともに特別演出(たとえば、図16(ウ)に示す特定演出)を実行し(たとえば、ボタン操作促進演出から特定演出に切替え)、
前記音量制御手段は、前記促進演出が実行されているときには、前記音量低下制御を実行しない(たとえば、ボタン操作促進演出が実行されているときには、音出力停止制御を実行しない)。」とあるのを、
「(5) 上記(1)または(2)に記載のスロットマシンは、
各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、
前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンであって、
遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段(たとえば、ストップスイッチ8L?8R)と、
遊技の進行に応じて、音を出力する音出力手段(たとえば、スピーカ53、54)と、
前記可変表示部の変動表示が開始したときから、前記導出操作手段が操作されずに所定時間経過したときに(たとえば、レバーオン操作されたときからストップスイッチが操作されずに3分間経過したときに)、前記音出力手段から出力される音の音量を低下させる音量低下制御(たとえば、図16(イ)に示す音出力停止制御)を実行する音量制御手段(たとえば、サブ制御部91)と、
特定操作(たとえば、演出用スイッチ56への操作)を促す促進演出(たとえば、図16(ア)に示すボタン操作促進演出)を実行する促進演出実行手段(たとえば、サブ制御部91)とを備え、
前記促進演出実行手段は、前記促進演出の実行中に前記特定操作がされたときには、該促進演出を終了させるとともに特別演出(たとえば、図16(ウ)に示す特定演出)を実行し(たとえば、ボタン操作促進演出から特定演出に切替え)、
前記音量制御手段は、前記促進演出が実行されているときには、前記音量低下制御を実行しない(たとえば、ボタン操作促進演出が実行されているときには、音出力停止制御を実行しない)。」に訂正する。

(16) 訂正事項16
本件特許明細書の段落【0017】に、
「(6) 上記(1)または(2)に記載の遊技機は、
各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、
前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンであって、
遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段(たとえば、ストップスイッチ8L?8R)と、
遊技の進行に応じて、音を出力する音出力手段(スピーカ53、54)と、
前記可変表示部の変動表示が開始したときから、前記導出操作手段が操作されずに所定時間経過したときに(たとえば、レバーオン操作されたときからストップスイッチが操作されずに3分間経過したときに)、前記音出力手段から出力される音の音量を低下させる音量低下制御(たとえば、図16(イ)に示す音出力停止制御)を実行する音量制御手段(たとえば、サブ制御部91)と、
特定操作(たとえば、演出用スイッチ56への操作)を促す促進演出(たとえば、図16(ア)に示すボタン操作促進演出)を実行する促進演出実行手段(たとえば、サブ制御部91)とを備え、
前記促進演出実行手段は、前記促進演出の実行中に前記特定操作がされたときには、該促進演出を終了させるとともに特別演出(たとえば、図16(ウ)に示す特定演出)を実行し(たとえば、ボタン操作促進演出から特定演出に切替え)、
前記音量制御手段は、前記促進演出が実行されているときでも、前記音量低下制御を実行させることが可能であり(たとえば、図16(イ)に示すように、ボタン操作促進演出および音出力停止制御の双方が実行可能であり)、
前記促進演出および前記音量低下制御が実行されておりかつ前記特定操作がされたときに、前記音量制御手段は該音量低下制御を終了させ、かつ前記促進演出実行手段は該促進
演出を終了させるとともに前記特別演出を実行する(たとえば、図16(イ)、(ウ)に示すように、ボタン操作促進演出から特定演出に切替えると共に、音出力停止制御を終了させる)。」とあるのを、
「(6) 上記(1)または(2)に記載のスロットマシンは、
各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、
前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンであって、
遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段(たとえば、ストップスイッチ8L?8R)と、
遊技の進行に応じて、音を出力する音出力手段(スピーカ53、54)と、
前記可変表示部の変動表示が開始したときから、前記導出操作手段が操作されずに所定時間経過したときに(たとえば、レバーオン操作されたときからストップスイッチが操作されずに3分間経過したときに)、前記音出力手段から出力される音の音量を低下させる音量低下制御(たとえば、図16(イ)に示す音出力停止制御)を実行する音量制御手段(たとえば、サブ制御部91)と、
特定操作(たとえば、演出用スイッチ56への操作)を促す促進演出(たとえば、図16(ア)に示すボタン操作促進演出)を実行する促進演出実行手段(たとえば、サブ制御部91)とを備え、
前記促進演出実行手段は、前記促進演出の実行中に前記特定操作がされたときには、該促進演出を終了させるとともに特別演出(たとえば、図16(ウ)に示す特定演出)を実行し(たとえば、ボタン操作促進演出から特定演出に切替え)、
前記音量制御手段は、前記促進演出が実行されているときでも、前記音量低下制御を実行させることが可能であり(たとえば、図16(イ)に示すように、ボタン操作促進演出および音出力停止制御の双方が実行可能であり)、
前記促進演出および前記音量低下制御が実行されておりかつ前記特定操作がされたときに、前記音量制御手段は該音量低下制御を終了させ、かつ前記促進演出実行手段は該促進
演出を終了させるとともに前記特別演出を実行する(たとえば、図16(イ)、(ウ)に示すように、ボタン操作促進演出から特定演出に切替えると共に、音出力停止制御を終了させる)。」に訂正する。

3 訂正の適否
(1) 訂正事項1
ア 訂正の目的について
訂正事項1は、本件訂正前の「遊技機」を、「スロットマシン」に限定し、それが「各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え」る点を限定するとともに、本件訂正前の「遊技」を、「前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能となるゲーム」に限定することで、特許請求の範囲を減縮しようとするものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

イ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項1は、本件訂正前の「遊技機」を、「スロットマシン」に限定し、それが「各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え」る点を限定するとともに、本件訂正前の「遊技」を、「前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能となるゲーム」に限定するものであり、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第6項の規定に適合するものである。

ウ 本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であること
本件特許明細書の段落【0011】の「(3) 上記(1)または(2)に記載の遊技機は、
各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、
前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンであって、」との記載、本件特許明細書の段落【0026】の「ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7が操作されると、リール2L?2Rを回転させて図柄を変動表示し、ストップスイッチ8L?8Rが操作されると対応するリールの回転を停止させることで、透視窓3の上中下段に3つの図柄を表示結果として導出表示する。入賞ラインLN上に入賞図柄の組合せが停止し入賞が発生したときには、入賞に応じて、所定枚数のメダルが遊技者に対して付与されて、クレジット加算か、クレジットが上限数(50)に達した場合にはメダル払出口9からメダルが払い出される。」との記載、本件特許明細書の段落【0042】の「スロットマシン1における“ゲーム”とは、狭義には、スタートスイッチ7が操作されてからリール2L?2Rが停止するまでをいうが、ゲームを行う際にスタートスイッチ7の操作前の賭数設定や、リール2L?2Rの停止後にメダルの払い出しや遊技状態の移行も行われるので、これらの付随的な処理も広義には“ゲーム”に含まれる。」との記載から、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、可変表示部を変動表示した後、可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能となるゲームを行うことが可能なスロットマシンが導き出せる。
したがって、訂正事項1は、本件特許明細書、特許請求の範囲又は図面(以下、「本件特許明細書等」という。)に記載した事項又は記載した事項から自明な事項の範囲内の訂正であり、本件特許明細書等の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。
よって、訂正事項1は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項の規定に適合するものである。

(2) 訂正事項2
訂正事項2のうち、「遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段と、」を訂正事項2Aとする。
訂正事項2のうち、「前回のゲームにおける前記可変表示部の変動表示が開始したときから第1時間が経過していることを条件に前記可変表示部の変動表示を開始させた後、前記導出操作手段の操作を有効化し、前記導出操作手段の操作に応じて前記可変表示部の変動表示を停止させる変動表示制御手段と、」を訂正事項2Bとする。
訂正事項2のうち、「遊技の進行に応じて、音を出力する音出力手段と、」を訂正事項2Cとする。
訂正事項2のうち、「前記可変表示部の変動表示が開始したときから、前記導出操作手段が操作されずに第2時間が経過したときに、前記音出力手段から出力される音の音量を低下させる音量低下制御を実行する音量制御手段と、」を訂正事項2Dとする。
訂正事項2のうち、「前記可変表示部の変動表示が開始したときから、前記導出操作手段が操作されずに前記第2時間が経過したときに、前記導出操作手段への操作を促す導出促進演出を実行する導出促進演出実行手段と、」を訂正事項2Eとする。
訂正事項2のうち、「複数種類のRT状態に制御するRT状態制御手段と、」を訂正事項2Fとする。
ア 訂正事項2A
(ア) 訂正の目的について
訂正事項2Aは、「スロットマシン」が「遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段」「を備え」る点を限定することで、特許請求の範囲を減縮しようとするものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

(イ) 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項2Aは、「スロットマシン」が「遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段」「を備え」る点を限定するものであり、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第6項の規定に適合するものである。

(ウ) 本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であること
本件特許明細書の段落【0011】の「遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段(たとえば、ストップスイッチ8L?8R)と、」との記載、本件特許明細書の段落【0026】の「ストップスイッチ8L?8Rが操作されると対応するリールの回転を停止させることで、透視窓3の上中下段に3つの図柄を表示結果として導出表示する。」との記載から、遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段が導き出せる。
したがって、訂正事項2Aは、本件特許明細書等に記載した事項又は記載した事項から自明な事項の範囲内の訂正であり、本件特許明細書等の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。
よって、訂正事項2Aは、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項の規定に適合するものである。

イ 訂正事項2B
(ア) 訂正の目的について
訂正事項2Bは、「スロットマシン」が「前回のゲームにおける前記可変表示部の変動表示が開始したときから第1時間が経過していることを条件に前記可変表示部の変動表示を開始させた後、前記導出操作手段の操作を有効化し、前記導出操作手段の操作に応じて前記可変表示部の変動表示を停止させる変動表示制御手段」「を備え」る点を限定することで、特許請求の範囲を減縮しようとするものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

(イ) 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項2Bは、「スロットマシン」が「前回のゲームにおける前記可変表示部の変動表示が開始したときから第1時間が経過していることを条件に前記可変表示部の変動表示を開始させた後、前記導出操作手段の操作を有効化し、前記導出操作手段の操作に応じて前記可変表示部の変動表示を停止させる変動表示制御手段」「を備え」る点を限定するものであり、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第6項の規定に適合するものである。

(ウ) 本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であること
本件特許明細書の段落【0046】の「内部抽選処理が終了すると、リール回転処理が行われる。リール回転処理では、前回ゲームのリール回転開始から所定時間(例えば、4.1秒)経過していることを条件に、リール2L?2Rの回転を開始させた後、ストップスイッチ8L?8Rを有効化し、停止操作に応じてリールの回転を停止させる(図13、図14など参照)。」との記載から、前回のゲームにおける可変表示部の変動表示が開始したときから第1時間が経過していることを条件に可変表示部の変動表示を開始させた後、導出操作手段の操作を有効化し、導出操作手段の操作に応じて可変表示部の変動表示を停止させる変動表示制御手段が導き出せる。
したがって、訂正事項2Bは、本件特許明細書等に記載した事項又は記載した事項から自明な事項の範囲内の訂正であり、本件特許明細書等の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。
よって、訂正事項2Bは、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項の規定に適合するものである。

ウ 訂正事項2C
(ア) 訂正の目的について
訂正事項2Cは、「スロットマシン」が「遊技の進行に応じて、音を出力する音出力手段」「を備え」る点を限定することで、特許請求の範囲を減縮しようとするものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

(イ) 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項2Cは、「スロットマシン」が「遊技の進行に応じて、音を出力する音出力手段」「を備え」る点を限定するものであり、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第6項の規定に適合するものである。

(ウ) 本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であること
本件特許明細書の段落【0015】の「遊技の進行に応じて、音を出力する音出力手段(たとえば、スピーカ53、54)」との記載、本件特許明細書の段落【0021】の「前面扉1bの下部には、メダルが払い出されるメダル払出口9、スピーカ53、54が設けられている。」との記載から、遊技の進行に応じて、音を出力する音出力手段が導き出せる。
したがって、訂正事項2Cは、本件特許明細書等に記載した事項又は記載した事項から自明な事項の範囲内の訂正であり、本件特許明細書等の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。
よって、訂正事項2Cは、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項の規定に適合するものである。

エ 訂正事項2D
(ア) 訂正の目的について
訂正事項2Dは、「スロットマシン」が「前記可変表示部の変動表示が開始したときから、前記導出操作手段が操作されずに第2時間が経過したときに、前記音出力手段から出力される音の音量を低下させる音量低下制御を実行する音量制御手段」「を備え」る点を限定することで、特許請求の範囲を減縮しようとするものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

(イ) 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項2Dは、「スロットマシン」が「前記可変表示部の変動表示が開始したときから、前記導出操作手段が操作されずに第2時間が経過したときに、前記音出力手段から出力される音の音量を低下させる音量低下制御を実行する音量制御手段」「を備え」る点を限定するものであり、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第6項の規定に適合するものである。

(ウ) 本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であること
本件特許明細書の段落【0015】の「前記可変表示部の変動表示が開始したときから、前記導出操作手段が操作されずに所定時間経過したときに(たとえば、レバーオン操作されたときからストップスイッチが操作されずに3分間経過したときに)、前記音出力手段から出力される音の音量を低下させる音量低下制御(たとえば、図16(イ)に示す音出力停止制御)を実行する音量制御手段(たとえば、サブ制御部91)」との記載、本件特許明細書の段落【0069】の「レバーオン操作された時からストップスイッチが操作されずに3分間経過すると、図16(イ)に示すように、該ボタン操作促進演出の実行を継続するとともに、ボタン演出楽曲の出力を停止させる音出力停止制御とリール停止報知を実行する。」との記載から、可変表示部の変動表示が開始したときから、導出操作手段が操作されずに第2時間が経過したときに、音出力手段から出力される音の音量を低下させる音量低下制御を実行する音量制御手段が導き出せる。
したがって、訂正事項2Dは、本件特許明細書等に記載した事項又は記載した事項から自明な事項の範囲内の訂正であり、本件特許明細書等の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。
よって、訂正事項2Dは、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項の規定に適合するものである。

オ 訂正事項2E
(ア) 訂正の目的について
訂正事項2Eは、「スロットマシン」が「前記可変表示部の変動表示が開始したときから、前記導出操作手段が操作されずに前記第2時間が経過したときに、前記導出操作手段への操作を促す導出促進演出を実行する導出促進演出実行手段」「を備え」る点を限定することで、特許請求の範囲を減縮しようとするものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

(イ) 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項2Eは、「スロットマシン」が「前記可変表示部の変動表示が開始したときから、前記導出操作手段が操作されずに前記第2時間が経過したときに、前記導出操作手段への操作を促す導出促進演出を実行する導出促進演出実行手段」「を備え」る点を限定するものであり、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第6項の規定に適合するものである。

(ウ) 本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であること
本件特許明細書の段落【0011】の「前記可変表示部の変動表示が開始したときから、前記導出操作手段が操作されずに所定時間経過したときに(たとえば、レバーオン操作されたときからストップスイッチが操作されずに3分間経過したときに)、前記導出操作手段への操作を促す第1促進演出(たとえば、図16(イ)に示すリール停止報知)を実行する第1促進演出実行手段」との記載、本件特許明細書の段落【0069】の「図16(ア)に示すように、ボタン操作促進演出が実行されているときにおいて、レバーオン操作された時からストップスイッチが操作されずに3分間経過すると、図16(イ)に示すように、該ボタン操作促進演出の実行を継続するとともに、ボタン演出楽曲の出力を停止させる音出力停止制御とリール停止報知を実行する。」との記載から、可変表示部の変動表示が開始したときから、導出操作手段が操作されずに第2時間が経過したときに、導出操作手段への操作を促す導出促進演出を実行する導出促進演出実行手段が導き出せる。
したがって、訂正事項2Eは、本件特許明細書等に記載した事項又は記載した事項から自明な事項の範囲内の訂正であり、本件特許明細書等の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。
よって、訂正事項2Eは、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項の規定に適合するものである。

カ 訂正事項2F
(ア) 訂正の目的について
訂正事項2Fは、「スロットマシン」が「複数種類のRT状態に制御するRT状態制御手段」「を備え」る点を限定することで、特許請求の範囲を減縮しようとするものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

(イ) 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項2Fは、「スロットマシン」が「複数種類のRT状態に制御するRT状態制御手段」「を備え」る点を限定するものであり、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第6項の規定に適合するものである。

(ウ) 本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であること
本件特許明細書の段落【0034】の「本実施形態におけるスロットマシン1は、リプレイが所定の当選確率(図9の上図の再遊技役欄の数値参照)で当選するRT0?RT4と、小役の当選確率がRT0?RT4中であるときよりも向上するボーナスとを含む複数種類の遊技状態のうち、開始条件が成立してから終了条件が成立するまで対応するいずれかの遊技状態に制御される(図8の矢印に沿って示した入賞役あるいは出目参照、図9の上図の開始条件・終了条件欄の参照)。」との記載から、複数種類のRT状態に制御するRT状態制御手段が導き出せる。
したがって、訂正事項2Fは、本件特許明細書等に記載した事項又は記載した事項から自明な事項の範囲内の訂正であり、本件特許明細書等の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。
よって、訂正事項2Fは、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項の規定に適合するものである。

(3) 訂正事項3
ア 訂正の目的について
訂正事項3は、本件訂正前の「前記動作指示演出は文字画像を用いた演出であって、」を、「前記動作指示演出および前記導出促進演出の各々は文字画像を用いた演出であって、」に訂正することにより、導出促進演出が文字画像を用いた演出であることを限定することで、特許請求の範囲を減縮しようとするものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

イ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項3は、本件訂正前の「前記動作指示演出は文字画像を用いた演出であって、」を、「前記動作指示演出および前記導出促進演出の各々は文字画像を用いた演出であって、」に訂正することにより、導出促進演出が文字画像を用いた演出であることを限定するものであり、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第6項の規定に適合するものである。

ウ 本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であること
本件特許明細書の段落【0011】の「前記導出操作手段への操作を促す第1促進演出(たとえば、図16(イ)に示すリール停止報知)」との記載、本件特許明細書の段落【0069】の「リール停止報知とは、遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段であるストップスイッチへの操作を促す報知(演出)である。具体的には、「リールを停止してね」という文字画像が液晶表示器51に表示される。」との記載、図16から、導出促進演出が文字画像を用いた演出であることが導き出せる。
したがって、訂正事項3は、本件特許明細書等に記載した事項又は記載した事項から自明な事項の範囲内の訂正であり、本件特許明細書等の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。
よって、訂正事項3は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項の規定に適合するものである。

(4) 訂正事項4
訂正事項4のうち、「前記動作指示演出および前記導出促進演出のうち、前記動作指示演出の文字画像を構成する一の文字は、当該文字の一部分が前記所定動作を表した画像によって形成されており、」を訂正事項4Aとする。
訂正事項4のうち、「前記動作指示演出および前記導出促進演出が実行されているときに前記所定動作が検出された場合、前記導出促進演出実行手段は前記導出促進演出を終了させ、前記指示演出実行手段は前記動作指示演出を終了させ、前記特定演出実行手段は前記特定演出を実行し、」を訂正事項4Bとする。
訂正事項4のうち、「前記可変表示部の変動表示中に前記動作指示演出が実行されているときに、前記可変表示部の変動表示が停止されることにより前記表示結果が導出されるまでに前記所定動作が検出されなかった場合、前記表示結果の導出後においても前記動作指示演出が継続され、」を訂正事項4Cとする。
訂正事項4のうち、「前記音量制御手段は、前記導出促進演出が実行されているときに、前記音量低下制御を実行させることが可能であり、」を訂正事項4Dとする。
訂正事項4のうち、「前記スロットマシンは、電断前に前記音量低下制御が実行されている場合であっても、前記音量低下制御が実行されていない状態で電断から復帰し、」を訂正事項4Eとする。
訂正事項4のうち、「前記スロットマシンは、電断から復帰したときに、電断前に実行されていた演出にかかわらず、前記動作指示演出、前記導出促進演出、前記特定演出のうちのいずれも実行されておらず、電断前の前記RT状態に対応した対応楽曲が出力されかつ電断前の前記RT状態に対応した対応画像が表示されている演出状態に制御される、スロットマシン。」を訂正事項4Fとする。
ア 訂正事項4A
(ア) 訂正の目的について
訂正事項4Aは、訂正事項3に係る訂正により、導出促進演出が文字画像を用いた演出であることを限定する訂正を行った結果、何を指すのか不明となった本件訂正前の「前記文字画像」を、「前記動作指示演出および前記導出促進演出のうち、前記動作指示演出の文字画像」に訂正することにより明瞭にしようとするものであるとともに、本件訂正前の「当該文字の少なくとも一部分」を、「当該文字の一部分」に限定することで、特許請求の範囲を減縮しようとするものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものであるとともに、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

(イ) 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項4Aは、訂正事項3に係る訂正により、導出促進演出が文字画像を用いた演出であることを限定する訂正を行った結果、何を指すのか不明となった本件訂正前の「前記文字画像」を、「前記動作指示演出および前記導出促進演出のうち、前記動作指示演出の文字画像」に訂正するとともに、本件訂正前の「当該文字の少なくとも一部分」を、「当該文字の一部分」に限定するものであり、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第6項の規定に適合するものである。

(ウ) 本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であること
本件特許明細書の段落【0065】の「文字画像の一部である、「押」という文字の「田」の部分は、演出用スイッチ56への操作を表した画像によって形成される。」との記載、本件特許明細書の段落【0069】の「リール停止報知とは、遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段であるストップスイッチへの操作を促す報知(演出)である。具体的には、「リールを停止してね」という文字画像が液晶表示器51に表示される。」との記載、図15-16から、動作指示演出および導出促進演出のうち、動作指示演出の文字画像を構成する一の文字は、当該文字の一部分が所定動作を表した画像によって形成されていることが導き出せる。
したがって、訂正事項4Aは、本件特許明細書等に記載した事項又は記載した事項から自明な事項の範囲内の訂正であり、本件特許明細書等の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。
よって、訂正事項4Aは、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項の規定に適合するものである。

イ 訂正事項4B
(ア) 訂正の目的について
訂正事項4Bは、特許請求の範囲の請求項1に新たに「前記動作指示演出および前記導出促進演出が実行されているときに前記所定動作が検出された場合、前記導出促進演出実行手段は前記導出促進演出を終了させ、前記指示演出実行手段は前記動作指示演出を終了させ、前記特定演出実行手段は前記特定演出を実行し、」なる発明特定事項を加えることで、特許請求の範囲を減縮しようとするものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

(イ) 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項4Bは、特許請求の範囲の請求項1に新たに「前記動作指示演出および前記導出促進演出が実行されているときに前記所定動作が検出された場合、前記導出促進演出実行手段は前記導出促進演出を終了させ、前記指示演出実行手段は前記動作指示演出を終了させ、前記特定演出実行手段は前記特定演出を実行し、」なる発明特定事項を加えるものであり、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第6項の規定に適合するものである。

(ウ) 本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であること
本件特許明細書の段落【0013】の「前記第2促進演出および前記第1促進演出が実行されておりかつ前記特定操作がされたときに、前記第1促進演出実行手段は該第1促進演出を終了させ、かつ前記第2促進演出実行手段は該第2促進演出を終了させるとともに前記特別演出を実行する(たとえば、図16(イ)、(ウ)に示すように、ボタン操作促進演出から特定演出に切替えると共に、リール停止報知を終了させる)。」との記載、本件特許明細書の段落【0069】の「ボタン操作促進演出、音出力停止制御およびリール停止報知が実行されている状態において、演出用スイッチ56が操作されたときには、図16(ウ)に示すように、ボタン操作促進演出から特定演出に切替えると共に、音出力停止制御を終了させる(特定演出楽曲を出力する)。図16(ウ)においては、特定演出として、BB当選あるいはAT当選を報知する「CHANCE」という文字画像が液晶表示器51に表示される。」との記載、図16から、動作指示演出および導出促進演出が実行されているときに所定動作が検出された場合、導出促進演出実行手段は導出促進演出を終了させ、指示演出実行手段は動作指示演出を終了させ、特定演出実行手段は特定演出を実行することが導き出せる。
したがって、訂正事項4Bは、本件特許明細書等に記載した事項又は記載した事項から自明な事項の範囲内の訂正であり、本件特許明細書等の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。
よって、訂正事項4Bは、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項の規定に適合するものである。

ウ 訂正事項4C
(ア) 訂正の目的について
訂正事項4Cは、特許請求の範囲の請求項1に新たに「前記可変表示部の変動表示中に前記動作指示演出が実行されているときに、前記可変表示部の変動表示が停止されることにより前記表示結果が導出されるまでに前記所定動作が検出されなかった場合、前記表示結果の導出後においても前記動作指示演出が継続され、」なる発明特定事項を加えることで、特許請求の範囲を減縮しようとするものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

(イ) 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項4Cは、特許請求の範囲の請求項1に新たに「前記可変表示部の変動表示中に前記動作指示演出が実行されているときに、前記可変表示部の変動表示が停止されることにより前記表示結果が導出されるまでに前記所定動作が検出されなかった場合、前記表示結果の導出後においても前記動作指示演出が継続され、」なる発明特定事項を加えるものであり、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第6項の規定に適合するものである。

(ウ) 本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であること
本件特許明細書の段落【0070】の「また、全てのリールが停止されるまでに演出用スイッチ56が操作されなかった場合は、次のゲームの開始を制限することとしたが、次ゲームの開始を制限することなくボタン操作促進演出を継続して実行してもよいし、」との記載から、可変表示部の変動表示中に動作指示演出が実行されているときに、可変表示部の変動表示が停止されることにより表示結果が導出されるまでに所定動作が検出されなかった場合、表示結果の導出後においても動作指示演出が継続されることが導き出せる。
したがって、訂正事項4Cは、本件特許明細書等に記載した事項又は記載した事項から自明な事項の範囲内の訂正であり、本件特許明細書等の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。
よって、訂正事項4Cは、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項の規定に適合するものである。

エ 訂正事項4D
(ア) 訂正の目的について
訂正事項4Dは、特許請求の範囲の請求項1に新たに「前記音量制御手段は、前記導出促進演出が実行されているときに、前記音量低下制御を実行させることが可能であり、」なる発明特定事項を加えることで、特許請求の範囲を減縮しようとするものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

(イ) 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項4Dは、特許請求の範囲の請求項1に新たに「前記音量制御手段は、前記導出促進演出が実行されているときに、前記音量低下制御を実行させることが可能であり、」なる発明特定事項を加えるものであり、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第6項の規定に適合するものである。

(ウ) 本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であること
本件特許明細書の段落【0017】の「前記音量制御手段は、前記促進演出が実行されているときでも、前記音量低下制御を実行させることが可能であり(たとえば、図16(イ)に示すように、ボタン操作促進演出および音出力停止制御の双方が実行可能であり)、」との記載、本件特許明細書の段落【0069】の「図16(イ)に示すように、該ボタン操作促進演出の実行を継続するとともに、ボタン演出楽曲の出力を停止させる音出力停止制御とリール停止報知を実行する。」との記載から、音量制御手段は、導出促進演出が実行されているときに、音量低下制御を実行させることが可能であることが導き出せる。
したがって、訂正事項4Dは、本件特許明細書等に記載した事項又は記載した事項から自明な事項の範囲内の訂正であり、本件特許明細書等の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。
よって、訂正事項4Dは、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項の規定に適合するものである。

オ 訂正事項4E
(ア) 訂正の目的について
訂正事項4Eは、特許請求の範囲の請求項1に新たに「前記スロットマシンは、電断前に前記音量低下制御が実行されている場合であっても、前記音量低下制御が実行されていない状態で電断から復帰し、」なる発明特定事項を加えることで、特許請求の範囲を減縮しようとするものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

(イ) 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項4Eは、特許請求の範囲の請求項1に新たに「前記スロットマシンは、電断前に前記音量低下制御が実行されている場合であっても、前記音量低下制御が実行されていない状態で電断から復帰し、」なる発明特定事項を加えるものであり、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第6項の規定に適合するものである。

(ウ) 本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であること
本件特許明細書の段落【0073】の「また、電断前に音出力停止制御が実行されている場合であっても、電断から復帰する際に音出力停止制御が実行されていない共通表示状態で電断復帰するため、音量低下制御が実行されている状態で電断復帰することに起因する遊技者の困惑を防止できる。」との記載から、スロットマシンは、電断前に音量低下制御が実行されている場合であっても、音量低下制御が実行されていない状態で電断から復帰することが導き出せる。
したがって、訂正事項4Eは、本件特許明細書等に記載した事項又は記載した事項から自明な事項の範囲内の訂正であり、本件特許明細書等の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。
よって、訂正事項4Eは、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項の規定に適合するものである。

カ 訂正事項4F
(ア) 訂正の目的について
訂正事項4Fは、特許請求の範囲の請求項1に新たに「前記スロットマシンは、電断から復帰したときに、電断前に実行されていた演出にかかわらず、前記動作指示演出、前記導出促進演出、前記特定演出のうちのいずれも実行されておらず、電断前の前記RT状態に対応した対応楽曲が出力されかつ電断前の前記RT状態に対応した対応画像が表示されている演出状態に制御される、スロットマシン。」なる発明特定事項を加えることで、特許請求の範囲を減縮しようとするものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

(イ) 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
訂正事項4Fは、特許請求の範囲の請求項1に新たに「前記スロットマシンは、電断から復帰したときに、電断前に実行されていた演出にかかわらず、前記動作指示演出、前記導出促進演出、前記特定演出のうちのいずれも実行されておらず、電断前の前記RT状態に対応した対応楽曲が出力されかつ電断前の前記RT状態に対応した対応画像が表示されている演出状態に制御される、スロットマシン。」なる発明特定事項を加えるものであり、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第6項の規定に適合するものである。

(ウ) 本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であること
本件特許明細書の段落【0071】の「特定演出が実行されているときに、電断(たとえば、停電)が発生して、電断から復帰したときには、図16(エ)に示すように、共通表示状態に制御される。特定演出が実行されているときに電断した場合において電断から復帰した場合について示したが、電断前に実行されていた演出(音出力停止制御も含む)に関わらず、電断復帰時は、音出力停止制御が実行されていない共通の演出状態に制御される。具体的には、電断前に制御されていたRT状態(図8など参照)に1対1で対応した対応楽曲の出力と、対応する画像の表示が実行される。遊技者は、電断復帰時において、出力される対応楽曲を聴くこと、および背景画像に含まれた対応画像を視認することのうちの少なくとも一方で、電断前に制御されていたRT状態、つまり電断復帰後に制御されているRT状態を把握することができる。」との記載、本件特許明細書の段落【0073】の「また、電断前に実行されていた演出に関わらず、電断復帰時は、共通の演出状態に制御されることから、電断復帰時の処理負担を軽減できる。また、電断復帰時は、ボタン操作促進演出、リール停止報知、特定演出のうちのいずれも実行されていない共通の演出状態に制御されることから、電断復帰時の処理負担を軽減できる。」との記載から、スロットマシンは、電断から復帰したときに、電断前に実行されていた演出にかかわらず、動作指示演出、導出促進演出、特定演出のうちのいずれも実行されておらず、電断前のRT状態に対応した対応楽曲が出力されかつ電断前のRT状態に対応した対応画像が表示されている演出状態に制御されることが導き出せる。
したがって、訂正事項4Fは、本件特許明細書等に記載した事項又は記載した事項から自明な事項の範囲内の訂正であり、本件特許明細書等の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入しないものである。
よって、訂正事項4Fは、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項の規定に適合するものである。

(5) 訂正事項5-16
ア 訂正の目的について
訂正事項5-16は、訂正事項1-4に係る訂正により、本件訂正前の請求項1における特許請求の範囲の訂正を行った結果、記載表現が一致しなくなった本件特許明細書の【発明の名称】、段落【0001】-【0003】、【0005】、【0007】-【0009】、【0011】、【0013】、【0015】、【0017】の不明瞭な記載を、訂正後の請求項1の記載に整合させることにより明瞭にする訂正であるから、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。

イ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
上記アにて説示のとおり、訂正事項5-16は、訂正事項1-4に係る訂正に整合させるための訂正であるから、訂正事項1-4と同様に、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第6項の規定に適合するものである。

ウ 本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であること
上記アにて説示のとおり、訂正事項5-16は、訂正事項1-4に係る訂正に整合させるための訂正であるから、訂正事項1-4と同様に、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項の規定に適合するものである。

4 独立特許要件
本件特許異議の申立てにおいては、請求項1が申立ての対象であるから、特許法第120条の5第9項で読み替えて準用する同法第126条第7項に規定の独立特許要件につき検討することを要しない。

5 令和3年7月2日提出の意見書における特許異議申立人の主張について
特許異議申立人は、令和3年7月2日提出の意見書(以下、単に「意見書」という。)において、本件訂正は、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項又は第6項に適合しない訂正であるので、不適法な訂正である旨主張している。
(1) 特許異議申立人は、意見書において、本件訂正は、新たに追加した構成要件が持つ、数多の作用効果を純粋に付加するものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものであるから、適法なものではない旨主張している。
しかしながら、上記3にて説示のとおり、訂正事項1-16に係る訂正は適法な訂正であり、特許異議申立人が主張するように、本件訂正によって追加された構成要件により、数多の作用効果が付加されるものであったとしても、訂正後の本件発明は、動作指示演出の文字画像を構成する一の文字の一部分が所定動作を表した画像によって形成されているという構成により、依然として訂正前の請求項1に係る発明の動作指示演出と所定動作とを連動させることで遊技の興趣が向上するという作用効果を奏するものであるから、本件訂正は、作用効果を変更するものであるとはいえない。よって、本件訂正が、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものであるとはいえないから、特許異議申立人の主張を採用することはできない。

(2) また、特許異議申立人は、意見書において、構成Mでは、「動作指示演出」と「導出促進演出」の両者について、それら「のうち」という語句が加わることにより、「導出促進演出」の場合であっても、その後に続く、「文字画像を構成する一の文字は、当該文字の一部分が前記所定動作を表した画像によって形成されて」いるという動作指示演出の場合にのみ行われる演出を選択することを含意することとなり、本件訂正は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものであるとともに、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内のものではないから、適法なものではない旨主張している。
しかしながら、上記3(4)アにて説示のとおり、訂正事項4Aに係る訂正は適法な訂正であり、構成M「前記動作指示演出および前記導出促進演出のうち、前記動作指示演出の文字画像を構成する一の文字は、当該文字の一部分が前記所定動作を表した画像によって形成されており、」は、「前記動作指示演出の文字画像を構成する一の文字」が、「当該文字の一部分が前記所定動作を表した画像によって形成されて」いることを限定するものであって、特許異議申立人が主張するように、「前記導出促進演出」の「文字画像を構成する一の文字」についても、「当該文字の一部分が前記所定動作を表した画像によって形成されて」いることを限定するものであるとは解釈することができないから、特許異議申立人の主張を採用することはできない。

(3) さらに、特許異議申立人は、意見書において、本件訂正は、特許請求の範囲の記載の文字数の大幅な増加とともに数多の構成要件を追加しており、その中には、俄かに文献の提示や意見を述べることのできない構成要件も多く盛り込まれているから、そのような構成要件についてまで限られた短い期間内に意見を提出することが極めて困難な本件訂正は、異議申立制度の健全な運営のためにも、作用効果の変更により、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものとして排除されるべきである旨主張している。
しかしながら、上記(1)にて説示のとおり、本件訂正は、作用効果を変更するものであるとはいえず、上記3にて説示のとおり、訂正事項1-16に係る訂正は適法な訂正であるから、特許異議申立人の主張を採用することはできない。

6 小括
以上のとおりであるから、本件訂正請求に係る上記訂正事項1-3に係る訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合し、上記訂正事項4に係る訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号及び第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合し、上記訂正事項5-16に係る訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するので、本件訂正請求に係る訂正を認める。

第3 訂正後の本件発明
本件訂正請求により訂正された請求項1に係る発明(以下、「本件発明」という。)は、その特許請求の範囲の請求項1に記載された次のとおりのものである(A等は、分説するために当審で付した。以下、A等が付された事項を「構成A」等という。)。
「【請求項1】
A 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、
B 前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能となるゲームを行うことが可能なスロットマシンであって、
C 遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段と、
D 前回のゲームにおける前記可変表示部の変動表示が開始したときから第1時間が経過していることを条件に前記可変表示部の変動表示を開始させた後、前記導出操作手段の操作を有効化し、前記導出操作手段の操作に応じて前記可変表示部の変動表示を停止させる変動表示制御手段と、
E 遊技の進行に応じて、音を出力する音出力手段と、
F 前記可変表示部の変動表示が開始したときから、前記導出操作手段が操作されずに第2時間が経過したときに、前記音出力手段から出力される音の音量を低下させる音量低下制御を実行する音量制御手段と、
G 前記可変表示部の変動表示が開始したときから、前記導出操作手段が操作されずに前記第2時間が経過したときに、前記導出操作手段への操作を促す導出促進演出を実行する導出促進演出実行手段と、
H 複数種類のRT状態に制御するRT状態制御手段と、
I 遊技者の所定動作を検出する検出手段と、
J 前記検出手段が前記所定動作を検出したことに応じて特定演出を実行する特定演出実行手段と、
K 前記所定動作を促す動作指示演出を実行する指示演出実行手段と、を備え、
L 前記動作指示演出および前記導出促進演出の各々は文字画像を用いた演出であって、
M 前記動作指示演出および前記導出促進演出のうち、前記動作指示演出の文字画像を構成する一の文字は、当該文字の一部分が前記所定動作を表した画像によって形成されており、
N 前記動作指示演出および前記導出促進演出が実行されているときに前記所定動作が検出された場合、前記導出促進演出実行手段は前記導出促進演出を終了させ、前記指示演出実行手段は前記動作指示演出を終了させ、前記特定演出実行手段は前記特定演出を実行し、
O 前記可変表示部の変動表示中に前記動作指示演出が実行されているときに、前記可変表示部の変動表示が停止されることにより前記表示結果が導出されるまでに前記所定動作が検出されなかった場合、前記表示結果の導出後においても前記動作指示演出が継続され、
P 前記音量制御手段は、前記導出促進演出が実行されているときに、前記音量低下制御を実行させることが可能であり、
Q 前記スロットマシンは、電断前に前記音量低下制御が実行されている場合であっても、前記音量低下制御が実行されていない状態で電断から復帰し、
R 前記スロットマシンは、電断から復帰したときに、電断前に実行されていた演出にかかわらず、前記動作指示演出、前記導出促進演出、前記特定演出のうちのいずれも実行されておらず、電断前の前記RT状態に対応した対応楽曲が出力されかつ電断前の前記RT状態に対応した対応画像が表示されている演出状態に制御される、スロットマシン。」

第4 特許異議の申立てについて
1 特許異議の申立ての概要
特許異議申立人は、特許異議申立書において、証拠方法として甲第1-7号証を提出し、訂正前の請求項1に係る発明は、甲第1号証に記載された発明に基いて、甲第1号証に記載された発明及び甲第2号証に開示された事項に基いて、又は甲第1号証に記載された発明及び周知技術に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであり、訂正前の請求項1に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであるから、特許法第113条第2号に該当し、取り消されるべきものである旨主張している。
(証拠方法)
甲第1号証:特開2014-144221号公報
甲第2号証:「【ScooP!tv】スロ番 vol.12 第1/2話【ファーストII】」,YouTube,[online],平成24年11月9日,
甲第3号証:酒井忠康 外21名,「美術1 文部科学省検定済教科書」,光村図書出版株式会社,平成28年2月5日発行,p.34-35
甲第4号証:特開2001-184050号公報
甲第5号証:商標登録第5628132号公報
甲第6号証:商標登録第5670806号公報
甲第7号証:特開2014-230778号公報

2 令和3年3月23日付け取消理由の概要
令和3年3月23日付け取消理由通知は、訂正前の請求項1に係る発明は、甲第1号証に記載された発明及び甲第2号証に開示された事項に基いて、又は甲第1号証に記載された発明及び周知技術に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであり、訂正前の請求項1に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであるから、特許法第113条第2号に該当し、取り消されるべきものである、とするものである。

3 各甲号証の記載
(1) 甲第1号証
甲第1号証には、図面とともに次の事項が記載されている(下線は、当審で付した。以下、同じ。)。
ア 「【発明を実施するための形態】
【0017】
次に、本発明の実施の形態を実施例を用いて説明する。なお、以下では、特別図柄の変動表示の終了に伴い大当り図柄が停止表示され、これを契機に大当り遊技が開始されるタイプ(いわゆるセブン機タイプ)のパチンコ機に本発明を適用した例を説明する。
【実施例】
【0018】
[第1実施例]
図1は本発明の一実施例であるパチンコ機10(遊技機)の外観を示す外観斜視図であり、図2は実施例のパチンコ機10の遊技盤30の構成の概略を示す構成図であり、図3は実施例のパチンコ機10の制御回路の構成の概略を示すブロック図である。」

イ 「【0021】
また、前面枠11の左上部と右上部には遊技の進行に伴って種々の効果音を鳴らしたり遊技者に遊技状態を報知したりするためのスピーカ28a,28bが設けられている。前面枠11の右端部には、前面枠11を本体枠21に対して施錠するための施錠装置29が設けられている。
【0022】
上受け皿14は、その上面部に、CRユニットに挿入された記録媒体(例えばカードやコイン)の価値残高(有価残高)の範囲内で遊技球の貸し出しを指示するための球貸ボタン24aと、CRユニットに挿入されている記録媒体の返却を指示するための返却ボタン24bとが配設されている。また、上受け皿14は、その上面中央部には、遊技者の操作に応じて各種演出を行うための演出ボタン26が配設されている。」

ウ 「【0028】
特別図柄表示装置42は、図4に示すように、7セグメント表示器を用いて構成された第1特別図柄表示部42aと第2特別図柄表示部42bとを備えており、各セグメントの点灯と消灯との組み合わせにより複数通りの表示態様(最大128通り)を表現している。特別図柄表示装置42は、第1始動口36か第2始動口38かのいずれかの入賞が検知されたときに、第1特別図柄表示部42aと第2特別図柄表示部42bのうち対応する特別図柄表示部の表示状態を順次切り替えることにより特別図柄を変動表示させ、変動表示の実行時間が経過すると、表現可能な表示態様のうちのいずれかの表示態様で特別図柄を停止表示させる。このとき、停止表示された特別図柄の表示態様が特定の表示態様(当り特別図柄)である場合に、当りとなる。本実施例では、第1特別図柄表示部42aが第1始動口36への遊技球の入賞時に特別図柄を変動表示させる第1始動口入賞時用の表示部に対応し、第2特別図柄表示部42bが第2始動口38への遊技球の入賞時に特別図柄を変動表示させる第2始動口入賞時用の表示部に対応している。以下、特に、第1始動口入賞時用の第1特別図柄表示部42aで表示される特別図柄を第1特別図柄とも呼び、第2始動口入賞時用の第2特別図柄表示部42bで表示される特別図柄を第2特別図柄とも呼ぶ。図6に、大当り時における特別図柄表示装置42の表示態様の一例を示す。図示するように、第1の通常大当りとなる特別図柄(第1の通常大当り図柄)は、第1特別図柄表示部42aにおける右上,右下,左下の縦棒セグメントが点灯する表示態様と、第2特別図柄表示部42bにおける中段の横棒セグメントと右上,左下の縦棒セグメントが点灯する表示態様とがある(図6の上から1段目参照)。また、第1の確変大当りとなる特別図柄(第1の確変大当り図柄)は、第1特別図柄表示部42aにおける上段の横棒セグメントと右下および左下の縦棒セグメントとが点灯する表示態様と、第2特別図柄表示部42bにおける上段の横棒セグメントと左上および左下の縦棒セグメントとが点灯する表示態様とがある(図6の上から2段目参照)。第2の確変大当りとなる特別図柄(第2の確変大当り図柄)は、第1特別図柄表示部42aにおける上段の横棒セグメントと右下の縦棒セグメントとが点灯する表示態様と、第2特別図柄表示部42bにおける上段および下段の横棒セグメントと左下の縦棒セグメントとが点灯する表示態様とがある(図6の上から3段目参照)。なお、大当り時における特別図柄の表示態様は、上記態様に限られることはなく、如何なる態様で表示するものとしてもよいし、各大当り時における特別図柄の表示態様の種類も1種類に限られず、複数種類用意するものとしてもよい。特別図柄の変動表示中に、遊技球が第1始動口36および第2始動口38のいずれかに入賞したときには、それぞれの始動口毎に特別図柄の変動表示を最大4回まで保留し、現在の変動表示が終了したときに、保留されている特別図柄の変動表示が順次消化される。なお、後述するが、第1特別図柄の変動表示の保留数は第1保留図柄35aによって表示され、第2特別図柄の変動表示の保留数は第2保留図柄35bによって表示される。」

エ 「【0036】
サブ制御基板90は、図8に示すように、CPU90aやROM90b,RAM90c,タイマ90dなどを備えており、主制御基板70から各種指令信号を受信してその指令に応じた遊技の演出を行う。サブ制御基板90は、演出表示装置34の制御を行う演出表示制御基板91や各種スピーカ28a,28bを駆動するアンプ基板92、各種LEDランプ93a,93bを駆動したりセンター役物50の可動式の装飾部材を作動させるための装飾モータ93cを駆動したりする装飾駆動基板93,演出ボタン26に設けられ、演出ボタン26の操作を検知する操作検知スイッチ27からの操作信号を入力する演出ボタン基板94などが接続されている。」

オ 「【0063】
ボタン演出実行処理では、サブ制御基板90のCPU90aは、まず、演出ボタン26に対する操作を検出可能に有効化して(S550)、演出ボタン26の操作を遊技者に促すための操作促進演出を行ってボタン演出を開始する(S552)。ここで、操作促進演出は、操作促進演出の開始を指示する演出コマンドを演出表示制御基板91に送信することによって行われる。この演出コマンドを受信した演出表示制御基板91は、演出表示装置34に、演出ボタン26の外観を模した画像(ボタン画像)が表示されると共に、「ボタンを押せ!」等の演出ボタン26の操作を促すメッセージが表示されるよう制御する。こうしてボタン演出を開始すると、タイマ90dをスタートさせ(S554)、演出ボタン26に対する操作が検出されたか否かに基づき、演出ボタン26の操作有無を判定する(S556)。演出ボタン26が操作されていないと判定すると、演出ボタン26に対する操作を検出可能な期間である操作有効期間(本実施例では4.0秒)が経過したか否かを判定し(S558)、操作有効期間が経過したと判定されるまでS556に戻って、演出ボタン26が操作されたか否かの判定を繰り返す。操作有効期間が経過する前にS556で演出ボタン26が操作されたと判定すると、直ちに、演出ボタン26の操作に対応する操作対応演出として、遊技者に対して大当りの信頼度を報知する大当り信頼度報知演出を実行する(S560)。ここで、大当り信頼度報知演出としては、例えば、大当りの信頼度が高いほど大きな魚が釣り上げられる釣り演出を挙げることができる。そして、タイマ90dをストップする共に(S562)、タイマ90dの計測時間を操作有効期間から減じることにより操作有効期間が満了する間での残り時間を余り時間として演算し(S564)、演出ボタン26の操作を無効化して(S566)、ボタン演出実行処理を終了する。一方、演出ボタン26が操作されないままS558で操作有効期間が経過したと判定すると、操作対応演出を行うことなく、演出ボタン26の操作を無効化して(S566)、ボタン演出実行処理を終了する。なお、S562,S564の余り時間を演算する処理をS560の操作対応演出の実行よりも前に実行するものとし、余り時間が所定時間T1(例えば1.0秒)未満の場合(後述する特別演出を実行しない場合)には、操作有効期間が経過するのを待ってからS560の操作対応演出を実行するものとしてもよい。」

カ 「【0071】
図28は、ボタン演出あり図柄変動演出の進行の様子を説明する説明図である。ボタン演出が開始されると、まず、操作促進演出が行われる。操作促進演出は、本実施例では、演出ボタン26の外観を模したボタン画像と、「ボタンを押せ!」等のボタン操作を促すメッセージと、操作有効期間が満了するまでの残り時間を示すインジケータとを演出表示装置34に表示する(図28(a)参照)。そして、操作有効期間の残り時間が0となる前に演出ボタン26が操作されると(図28(b)参照)、直ちに、操作対応演出が実行される。本実施例では、操作対応演出として、ウキが揺れる画像(図28(c)参照)と、何かがヒットした画像(図28(d)参照)と、魚が釣り上げられる画像(図28(e)参照)とを表示する釣り演出が実行される。この釣り演出は、大当りの信頼度を報知する大当り信頼度報知演出として行われ、釣り上げられた魚が大きいほど大当り信頼度が高いことを示唆する。そして、演出ボタン26が操作されてから操作有効期間が満了するまでの間に余り時間が発生している場合には、操作対応演出終了後のリーチ演出の動画の繋ぎ目で、余り時間を用いて特別演出を実行する。特別演出は、操作対応演出とは異なる態様で、大当り信頼度を報知する大当り信頼度報知演出として行われる(図28(g)?(i)参照)。本実施例では、左右方向に並んだ5つの星が左から順に点灯する演出が行われ、点灯する星の数が多いほど大当り信頼度が高いことを示唆するものとした。遊技者は特別演出により操作対応演出とは異なる態様で大当り信頼度を知ることができるため、大当りへの期待感を高めて、遊技興趣をより向上させることができる。」

上記ア-カの記載事項から、甲第1号証には、次の発明(以下、「甲1発明」という。)が記載されていると認められる(a等は、発明の構成を分説するために本件発明の構成A等に対応させて当審で付した。)。
「a、b 7セグメント表示器を用いて構成された第1特別図柄表示部42aと第2特別図柄表示部42bとを備えており、各セグメントの点灯と消灯との組み合わせにより複数通りの表示態様を表現し、第1始動口36か第2始動口38かのいずれかの入賞が検知されたときに、第1特別図柄表示部42aと第2特別図柄表示部42bのうち対応する特別図柄表示部の表示状態を順次切り替えることにより特別図柄を変動表示させ、変動表示の実行時間が経過すると、表現可能な表示態様のうちのいずれかの表示態様で特別図柄を停止表示させる特別図柄表示装置42(段落【0028】)を備え、
前記特別図柄表示装置42に停止表示された特別図柄の表示態様が特定の表示態様である場合に、当りとなり(段落【0028】)、これを契機に大当り遊技が開始されるタイプのパチンコ機10であって(段落【0017】-【0018】)、
e 前面枠11の左上部と右上部に設けられ、遊技の進行に伴って種々の効果音を鳴らしたり遊技者に遊技状態を報知したりするためのスピーカ28a,28bと(段落【0021】)、
i 遊技者の操作に応じて各種演出を行うための演出ボタン26と(段落【0022】)、
CPU90aなどを備えており、演出表示装置34の制御を行う演出表示制御基板91や、演出ボタン26に設けられ、演出ボタン26の操作を検知する操作検知スイッチ27からの操作信号を入力する演出ボタン基板94などが接続されているサブ制御基板90と(段落【0036】)、を備え、
j、k、n サブ制御基板90のCPU90aは、演出ボタン26の操作を遊技者に促すための操作促進演出を行ってボタン演出を開始し、ここで、操作促進演出は、操作促進演出の開始を指示する演出コマンドを演出表示制御基板91に送信することによって行われ、操作有効期間が経過する前に演出ボタン26が操作されたと判定すると、直ちに、演出ボタン26の操作に対応する操作対応演出として、遊技者に対して大当りの信頼度を報知する大当り信頼度報知演出を実行し(段落【0063】)、
操作対応演出として、ウキが揺れる画像と、何かがヒットした画像と、魚が釣り上げられる画像とを表示する釣り演出が実行され(段落【0071】)、
l 操作促進演出は、演出ボタン26の外観を模したボタン画像と、「ボタンを押せ!」等のボタン操作を促すメッセージと、操作有効期間が満了するまでの残り時間を示すインジケータとを演出表示装置34に表示するものである(段落【0071】)、
r パチンコ機10(段落【0018】)。」

(2) 甲第2号証
甲第2号証の動画(特に動画の開始後7分40秒経過時から8分10秒経過時まで及び9分27秒経過時前後)には、次の事項(以下、「甲第2号証に開示された事項」という。)が開示されていると認められる。
「表示画面の中央やや左側に、ボタンを模した画像が表示されるとともに、ボタンを模した画像におけるボタンの被押圧部(赤色の部分)が繰り返し上下動し、表示画面におけるボタンを模した画像の右側に「を押せ!」との文字が横書きで表示される、スロットマシン。」

(甲第2号証の動画の開始後8分00秒経過時の画像)


(3) 甲第3号証
甲第3号証の第34頁右下部及び第35頁上部には、それぞれ以下の事項が記載されている。
「「走」という漢字の下部を、靴を履いた人間の両足が走る様子の図で表した、「走り出そう!」というタイトルのポスターカラー。」



「「煮」という漢字の下部の4つの点を、それぞれ炎の図で置き換えて表した、「百貨店の食料品売り場の壁にデザインされた絵文字」のうちの一つ。」



(4) 甲第4号証
甲第4号証には、図面とともに次の事項が記載されている。
ア 「【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、映像メディア上に文字を表わし、文字のもっている意味、内容の重みを視聴者に簡単に好印象をもたらし、記憶効果を上げるための文字の表現方法に関する。」

イ 「【0005】漢字は1文字で意味、内容を表わし、文字として人類の所持する最大の知的資源である。 この文字を基本に、趣きをかえて、一目見て意味とその重みづけが分かれば、情報の伝達手段として効果的である。」

ウ 「【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために本発明は、映像メディア上に写し出す文字に振り子状の振動(以下、文字振り子表現法と称する)させて、文字の意味、重みづけを一見してわかるようにする。
【0008】漢字の末尾とか、一部分を振り子表現したり、文字全体を振り子表現する。
【0009】文字の意味、内容の重みづけに応じて振り子状の振動の大きさを変えて、視聴者に印象深く訴える。」

エ 「【0013】文字は、特に漢字は一文字で多彩な意味を含み、アルファベット、カタカナ、ひらがなとはちがい、諸事方端の事象を一字で示すことが出来る。」

オ 「【0015】漢字一文字に、表現を加えて見た人に感動を与えれば広告媒体としての効果は一層向上する。 本発明は、広告媒体として長く記憶を鮮明にとどめておくために、漢字の意味にあわせた表現を漢字自体が振り子表現法によって、映像をとらえて行う事を特徴とする。」

カ 「【0017】漢字は、人の心を示す感情、感激、感動と風情を示す意味、動作、景色等、人間、動物、自然界を取り巻くいろいろな複雑な事象、行動を一文字で示せる。
【0018】図1は漢字の一部分を使って、漢字のもつ意味の表現を示したものである。図1(a)は風であって、あたかも風がふいている印象を与えるよう字の末尾が振り子表現法によって風になびいている様子が分かる。
【0019】図1(b)は同様に寒さを字の末尾で表現している。 あたかも見て寒さが感じ取れる。図1(c)は怒りという感情を表現している。 おこっている様子が漢字の末尾を振り子表現法によって怒りの程度が一目でわかる。
【0020】図1(d)は自然現象としての雨を示している。 あたかも雨が降っている印象を与える。図1(e)は涙という人間の表情を、同様に漢字の末尾を使って表現している。
【0021】図1は漢字の末尾を振り子表現したもので、振らす事によって見た人は、字の意味を印象深く脳裏に記憶できるのが特徴である。
【0022】図2は漢字一文字全体を振り子表現法によって意味を示したものである。 図2(a)は風の吹いている状態を示している。 風の強弱に応じて字の波形を大きく振らせても良い。
【0023】図(b)は寒さを漢字全体で表現している。 寒さに応じて字全体を振るわせば良い。図(c)は怒りを表わしており、これも怒りの程度に応じて字全体を振るわせば、見る人に与える印象は大きい。
【0024】図2(d)は気象現象である雨を字全体で表わしている。 これも大雨か、小雨かは字全体の振り子の程度を加減して、眼で見て判断出来る。
【0025】図2(e)は人間の表情のひとつである涙を表わしている。 悲しい涙かうれしい涙かは、漢字の振り子の振動の程度を変えて表現出来る。
【0026】図1、図2はほんの一例を示した。 テレビコマーシャルの最後に、あるいは最初に、関係ある漢字一文字を本発明による方法で表現すれば視聴者に大きい感銘を与え、強く印象に残る。 広告としての効果は大きい。」

キ 「【図1】



ク 「【図2】



(5) 甲第5号証
甲第5号証には、次の事項が記載されている。
「温泉マークの湯気が立ち上るという動作の部分を、地名である「大分」のローマ字表現を画像化して置き換えたものからなる標章。」



(6) 甲第6号証
甲第6号証には、次の事項が記載されている。
「「押」という漢字の右上部を、「おし」という文字の判を押す様子の図で表した、「押しキャラ!」との文字とこれを囲む図からなる標章。」



(7) 甲第7号証
甲第7号証には、図面とともに次の事項が記載されている。
ア 「【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。」

イ 「【0316】
図71は、デモ画面の表示例を示す図である。図71(A)は、遊技がされていないときの画像表示装置5を示している。この状態で変動開始コマンドを所定期間受信しなかった場合などに、図40のステップS453のデモ画面表示開始設定に従って、図71(B)に示すようなデモ画面が表示される。このデモ画面表示中に操作ボタン30の操作信号がオン状態になると(ステップS454;Yes)、図71(C)に示すように、状態データ設定部195に設定される状態データの値に応じて、最も信頼度が高い演出に使用される味方キャラクタ(この場合、月曜日であることに対応する「月」の味方キャラクタCH3)が表示される。これにより、遊技者は信頼度の高い演出(飾り図柄)を認識することができる。」

ウ 「【0323】
図74は演出モードの選択画面(デモ画面)の表示例である。図74(A)は、遊技がされていないときの画像表示装置5を示している。また、現在が「水」のモードであることを表示している。この状態で変動開始コマンドを所定期間受信しなかった場合などに、図74(B)に示すようなデモ画面が表示される。このデモ画面では、図74(C)に示すようにカーソルCUが所定時間ごとに切り替わる。このときに操作ボタン30が操作されると、カーソルCUにより選択されているキャラクタに対応した演出モード(「月」のモード)に切り替わる。また、状態データ設定部195に「月」に対応した値が設定される。そして、図74(D)に示すように、選択された「月」のキャラクタが期待できることを表示して、図74(E)に示すように、「月」のモードであることが表示される。このように、状態データ設定部195に曜日に対応した値ではなく、遊技者の選択に対応した値が設定されるようにしてもよい。なお、図58(B)(C)の選択はジョグの操作により選択されるようにしてもよい。」

エ 「【図71】



オ 「【図74】



(8) 周知技術の認定
上記(3)、(6)から、次の事項が本件特許の出願前に表示技術一般において周知の技術(以下、「周知技術」という。)であったことが認められる。
「漢字の一部を、その漢字が意味する動作を表す図によって表示する表示技術。」

第5 取消理由通知に記載した取消理由について
本件発明が、甲1発明及び甲第2号証に開示された事項に基いて、又は甲1発明及び周知技術に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるか検討する。
1 対比
本件発明と甲1発明とを対比する。
(1) 構成Aについて
甲1発明の「特別図柄」は、「複数通りの表示態様」で「表現」されるものであり、その各々が識別可能であることは明らかであるから、本件発明の「各々が識別可能な複数種類の識別情報」に相当する。
そして、甲1発明の「特別図柄を変動表示させ」る「特別図柄表示装置42」は、本件発明の「各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部」に相当する。
したがって、甲1発明の構成a、bは、本件発明の構成Aに相当する構成を有している。

(2) 構成Bについて
甲1発明の「特別図柄表示装置42」で「特別図柄を変動表示させ」ることは、本件発明の「前記可変表示部を変動表示」することに相当し、甲1発明の「特別図柄表示装置42」で「特別図柄を停止表示させる」ことは、本件発明の「前記可変表示部の変動表示を停止すること」に相当し、甲1発明の「停止表示された特別図柄の表示態様」は、本件発明の「表示結果」に相当し、甲1発明の「当り」は、本件発明の「入賞」に相当する。
また、甲1発明の「パチンコ機10」は、本件発明の「スロットマシン」と、遊技機である点で共通している。
したがって、甲1発明の構成a、bにおける「特別図柄表示装置42」で「特別図柄を変動表示させ、変動表示の実行時間が経過すると、表現可能な表示態様のうちのいずれかの表示態様で特別図柄を停止表示させ」、「停止表示された特別図柄の表示態様が特定の表示態様である場合に、当りとな」る「パチンコ機10」は、本件発明の構成Bと、「前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能となるゲームを行うことが可能な」遊技機である点で共通している。

(3) 構成Eについて
甲1発明の「遊技の進行に伴って種々の効果音を鳴らしたり遊技者に遊技状態を報知したりするためのスピーカ28a,28b」は、本件発明の「遊技の進行に応じて、音を出力する音出力手段」に相当する。
したがって、甲1発明の構成eは、本件発明の構成Eに相当する構成を有している。

(4) 構成Iについて
甲1発明の「遊技者の操作」は、本件発明の「遊技者の所定動作」に相当する。
そして、甲1発明の「演出ボタン26」は、「遊技者の操作に応じて各種演出を行うため」のものであるところ、甲1発明の「操作検知スイッチ27」は、「演出ボタン26に設けられ、演出ボタン26の操作を検知する」ものであるから、本件発明の「遊技者の所定動作を検出する検出手段」に相当する。
したがって、甲1発明の構成iは、本件発明の構成Iに相当する構成を有している。

(5) 構成Jについて
甲1発明の「操作検知スイッチ27」(検出手段)は、「演出ボタン26に設けられ、演出ボタン26の操作を検知する」(構成i)ものであるから、甲1発明の「操作有効期間が経過する前に演出ボタン26が操作されたと判定する」ことは、本件発明の「前記検出手段が前記所定動作を検出したこと」に相当する。
また、甲1発明の「演出ボタン26の操作に対応する操作対応演出として」「実行」される「遊技者に対して大当りの信頼度を報知する大当り信頼度報知演出」は、本件発明の「特定演出」に相当する。
そうすると、甲1発明の「操作有効期間が経過する前に演出ボタン26が操作されたと判定すると、直ちに、演出ボタン26の操作に対応する操作対応演出として、遊技者に対して大当りの信頼度を報知する大当り信頼度報知演出を実行」することは、本件発明の「前記検出手段が前記所定動作を検出したことに応じて特定演出を実行する」ことに相当する。
そして、甲1発明の「サブ制御基板90」は、「演出表示装置34の制御を行う演出表示制御基板91」「が接続されている」ところ、甲1発明は、「操作対応演出として、ウキが揺れる画像と、何かがヒットした画像と、魚が釣り上げられる画像とを表示する釣り演出が実行され」るものであるから、「サブ制御基板90のCPU90a」に加えて、「演出表示制御基板91」が「操作対応演出」としての「大当り信頼度報知演出」(特定演出)を実行することは明らかである。
してみると、甲1発明の「サブ制御基板90のCPU90a」及び「演出表示制御基板91」は、本件発明の「特定演出実行手段」としての機能を有している。
したがって、甲1発明の構成j、k、nは、本件発明の構成Jに相当する構成を有している。

(6) 構成Kについて
上記(4)にて説示のとおり、甲1発明の「演出ボタン26」に対する「遊技者の操作」は、本件発明の「遊技者の所定動作」に相当するから、甲1発明の「演出ボタン26の操作を遊技者に促すための操作促進演出」は、本件発明の「前記所定動作を促す動作指示演出」に相当する。
そして、甲1発明において、「サブ制御基板90のCPU90aは、演出ボタン26の操作を遊技者に促すための操作促進演出を行ってボタン演出を開始し、ここで、操作促進演出は、操作促進演出の開始を指示する演出コマンドを演出表示制御基板91に送信することによって行われ」るから、甲1発明の「サブ制御基板90のCPU90a」及び「演出表示制御基板91」は、本件発明の「指示演出実行手段」としての機能を有している。
したがって、甲1発明の構成j、k、nは、本件発明の構成Kに相当する構成を有している。

(7) 構成Lについて
甲1発明の「演出表示装置34に表示」される「「ボタンを押せ!」等のボタン操作を促すメッセージ」は、本件発明の「文字画像」に相当する。
そして、上記(6)にて説示のとおり、甲1発明の「操作促進演出」は、本件発明の「動作指示演出」に相当するから、甲1発明の「操作促進演出は、」「「ボタンを押せ!」等のボタン操作を促すメッセージ」「を演出表示装置34に表示する」ことは、本件発明の「前記動作指示演出」「は文字画像を用いた演出であ」ることに相当する。
したがって、甲1発明の構成lにおける「操作促進演出は、」「「ボタンを押せ!」等のボタン操作を促すメッセージ」「を演出表示装置34に表示する」ことは、本件発明の構成Lと、「前記動作指示演出」「は文字画像を用いた演出であ」る点で共通している。

(8) 構成Nについて
甲1発明は、「演出ボタン26の操作を遊技者に促すための操作促進演出を行ってボタン演出を開始し、」「操作有効期間が経過する前に演出ボタン26が操作されたと判定すると、直ちに、演出ボタン26の操作に対応する操作対応演出として、遊技者に対して大当りの信頼度を報知する大当り信頼度報知演出を実行」するものであり、演出ボタン26が操作されると操作促進演出が終了されることは明らかであるから、操作促進演出を行っているときに演出ボタン26が操作されたと判定された場合、サブ制御基板90のCPU90a及び演出表示制御基板91は操作促進演出を終了させ、サブ制御基板90のCPU90a及び演出表示制御基板91は大当り信頼度報知演出を実行しているといえる。
したがって、甲1発明の構成j、k、nにおける「演出ボタン26の操作を遊技者に促すための操作促進演出を行ってボタン演出を開始し、」「操作有効期間が経過する前に演出ボタン26が操作されたと判定すると、直ちに、演出ボタン26の操作に対応する操作対応演出として、遊技者に対して大当りの信頼度を報知する大当り信頼度報知演出を実行」することは、本件発明の構成Nと、「前記動作指示演出」「が実行されているときに前記所定動作が検出された場合、」「前記指示演出実行手段は前記動作指示演出を終了させ、前記特定演出実行手段は前記特定演出を実行」する点で共通している。

(9) 構成Rについて
上記(2)にて説示のとおり、甲1発明の「パチンコ機10」は、本件発明の「スロットマシン」と、遊技機である点で共通している。
したがって、甲1発明の構成rにおける「パチンコ機10」は、本件発明の構成Rと、遊技機である点で共通している。

以上のことから、本件発明と甲1発明とは、
[一致点]
「A 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、
B’前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能となるゲームを行うことが可能な遊技機であって、
E 遊技の進行に応じて、音を出力する音出力手段と、
I 遊技者の所定動作を検出する検出手段と、
J 前記検出手段が前記所定動作を検出したことに応じて特定演出を実行する特定演出実行手段と、
K 前記所定動作を促す動作指示演出を実行する指示演出実行手段と、を備え、
L’前記動作指示演出は文字画像を用いた演出であって、
N’前記動作指示演出が実行されているときに前記所定動作が検出された場合、前記指示演出実行手段は前記動作指示演出を終了させ、前記特定演出実行手段は前記特定演出を実行する、
R’遊技機。」
である点で一致し、以下の点で相違する。

[相違点1](構成B)
「前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能となるゲームを行うことが可能な」遊技機が、
本件発明は、「スロットマシン」であるのに対して、
甲1発明は、「パチンコ機10」である点。

[相違点2](構成C)
本件発明は、「遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段」「を備え」ているのに対して、
甲1発明は、本件発明の「導出操作手段」に相当する構成を有していない点。

[相違点3](構成D)
本件発明は、「前回のゲームにおける前記可変表示部の変動表示が開始したときから第1時間が経過していることを条件に前記可変表示部の変動表示を開始させた後、前記導出操作手段の操作を有効化し、前記導出操作手段の操作に応じて前記可変表示部の変動表示を停止させる変動表示制御手段」「を備え」ているのに対して、
甲1発明は、本件発明の「変動表示制御手段」に相当する構成を有していない点。

[相違点4](構成F、P)
本件発明は、「前記可変表示部の変動表示が開始したときから、前記導出操作手段が操作されずに第2時間が経過したときに、前記音出力手段から出力される音の音量を低下させる音量低下制御を実行する音量制御手段」「を備え」、「前記音量制御手段は、前記導出促進演出が実行されているときに、前記音量低下制御を実行させることが可能であ」るのに対して、
甲1発明は、本件発明の「音量制御手段」に相当する構成を有していない点。

[相違点5](構成G、L、N)
本件発明は、「前記可変表示部の変動表示が開始したときから、前記導出操作手段が操作されずに前記第2時間が経過したときに、前記導出操作手段への操作を促す導出促進演出を実行する導出促進演出実行手段」「を備え」、「前記導出促進演出」「は文字画像を用いた演出であ」り、「前記動作指示演出および前記導出促進演出が実行されているときに前記所定動作が検出された場合、前記導出促進演出実行手段は前記導出促進演出を終了させ」ているのに対して、
甲1発明は、本件発明の「導出促進演出実行手段」に相当する構成を有しておらず、「導出促進演出」を実行するものではない点。

[相違点6](構成H)
本件発明は、「複数種類のRT状態に制御するRT状態制御手段」「を備え」ているのに対して、
甲1発明は、本件発明の「RT状態制御手段」に相当する構成を有していない点。

[相違点7](構成M)
「前記動作指示演出の文字画像を構成する一の文字」に関して、
本件発明は、「当該文字の一部分が前記所定動作を表した画像によって形成されて」いるのに対して、
甲1発明は、そのような構成を有していない点。

[相違点8](構成O)
本件発明は、「前記可変表示部の変動表示中に前記動作指示演出が実行されているときに、前記可変表示部の変動表示が停止されることにより前記表示結果が導出されるまでに前記所定動作が検出されなかった場合、前記表示結果の導出後においても前記動作指示演出が継続され」ているのに対して、
甲1発明は、「特別図柄表示装置42」の「表示態様」と「操作促進演出」との関係についてそのような特定がない点。

[相違点9](構成Q)
本件発明は、「電断前に前記音量低下制御が実行されている場合であっても、前記音量低下制御が実行されていない状態で電断から復帰し」ているのに対して、
甲1発明は、本件発明の「音量低下制御」に相当する構成を有していないことに加えて、電断から復帰したときの音量の状態について特定がない点。

[相違点10](構成R)
本件発明は、「電断から復帰したときに、電断前に実行されていた演出にかかわらず、前記動作指示演出、前記導出促進演出、前記特定演出のうちのいずれも実行されておらず、電断前の前記RT状態に対応した対応楽曲が出力されかつ電断前の前記RT状態に対応した対応画像が表示されている演出状態に制御され」ているのに対して、
甲1発明は、本件発明の「RT状態」に相当する構成を有していないことに加えて、電断から復帰したときの演出状態について特定がない点。

2 判断
事案に鑑み、相違点9-10について検討する。
(1) 相違点9について(構成Q)
甲1発明には、電断前に可変表示部の変動表示が開始したときから、導出操作手段が操作されずに第2時間が経過したときに、音出力手段から出力される音の音量を低下させる音量低下制御が実行されている場合であっても、前記音量低下制御が実行されていない状態で電断から復帰する構成が記載されているとはいえない。
また、甲第2号証にも、電断前に可変表示部の変動表示が開始したときから、導出操作手段が操作されずに第2時間が経過したときに、音出力手段から出力される音の音量を低下させる音量低下制御が実行されている場合であっても、前記音量低下制御が実行されていない状態で電断から復帰する構成は、記載も示唆もされておらず、当該構成を備えることは、本件特許の出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者にとって自明な事項でも、周知でもない。
そして、本件発明は、上記相違点9に係る構成を備えることにより、電断から復帰したときに、スロットマシンの音量が通常の音量よりも小さくあるいは無音であることによって遊技者がスロットマシンに不具合が生じたと誤解し、あるいは、通常の音量でないことに対して遊技者が不満に思うことを防止できるという効果を奏するものである。
したがって、本件発明の上記相違点9に係る構成は、甲1発明及び甲第2号証に開示された事項に基いて、又は甲1発明及び上記周知技術に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易になし得たものであるとはいえない。

(2) 相違点10について(構成R)
甲1発明には、電断から復帰したときに、電断前に実行されていた演出にかかわらず、動作指示演出、導出促進演出、特定演出のうちのいずれも実行されておらず、電断前のRT状態に対応した対応楽曲が出力されかつ電断前のRT状態に対応した対応画像が表示されている演出状態に制御される構成が記載されているとはいえない。
また、甲第2号証にも、電断から復帰したときに、電断前に実行されていた演出にかかわらず、動作指示演出、導出促進演出、特定演出のうちのいずれも実行されておらず、電断前のRT状態に対応した対応楽曲が出力されかつ電断前のRT状態に対応した対応画像が表示されている演出状態に制御される構成は、記載も示唆もされておらず、当該構成を備えることは、本件特許の出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者にとって自明な事項でも、周知でもない。
そして、本件発明は、上記相違点10に係る構成を備えることにより、遊技者は、電断復帰時において、出力される対応楽曲を聴くこと、および対応画像を視認することのうちの少なくとも一方で、電断復帰後に制御されているRT状態を把握することができ、また、電断復帰時は、動作指示演出、導出促進演出、特定演出のいずれも実行されていない演出状態に制御されることから、電断復帰時の処理負担を軽減できるという効果を奏するものである。
したがって、本件発明の上記相違点10に係る構成は、甲1発明及び甲第2号証に開示された事項に基いて、又は甲1発明及び上記周知技術に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易になし得たものであるとはいえない。

以上のことから、上記相違点1-8について検討するまでもなく、本件発明は、甲1発明及び甲第2号証に開示された事項に基いて、又は甲1発明及び上記周知技術に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるとはいえない。

第6 取消理由通知において採用しなかった特許異議申立理由について
特許異議申立人は、特許異議申立書において、訂正前の請求項1に係る発明は、甲第1号証に記載された発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであり、訂正前の請求項1に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであるから、特許法第113条第2号に該当し、取り消されるべきものである旨主張している。
しかしながら、上記第5にて説示のとおり、甲1発明には、上記相違点9-10に係る構成が記載も示唆もされておらず、当該構成を備えることは、本件特許の出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者にとって自明な事項でも、周知でもないから、本件発明の上記相違点9-10に係る構成は、甲1発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易になし得たものであるとはいえない。よって、上記相違点1-8について検討するまでもなく、本件発明は、甲1発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるとはいえない。
したがって、特許異議申立人のかかる主張は、採用することができない。

第7 むすび
以上のとおりであるから、取消理由通知に記載した取消理由並びに特許異議申立書に記載した特許異議申立理由及び証拠方法によっては、訂正後の請求項1に係る特許を取り消すことはできない。
また、他に訂正後の請求項1に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
スロットマシン
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームを行うことが可能なスロットマシンに関する。
【背景技術】
【0002】
スロットマシンとして、所定の賭数を設定し、スタート操作が行われたことに基づいて、複数種類の識別情報の可変表示が行われるスロットマシンがある。
【0003】
このようなスロットマシンにおいては、遊技者に所定の操作(MAXBETスイッチの操作等)を促す演出を行うことが提案されている(たとえば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2014-147760号公報(段落[0263]、図38)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載のスロットマシンは、所定の動作を促す演出として所定の動作を指示する文字(たとえば、「MAXBETを連打しろ!」という文字)を液晶表示器に表示するものであって、所定の動作との連動が鑑みられていない。
【0006】
本発明は、このような課題を解決するものであって、所定の動作を促す演出と当該所定の動作とを連動させることで、遊技の興趣を向上させることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1) 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、
前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能となるゲームを行うことが可能なスロットマシン(スロットマシン1)であって、
遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段と、
前回のゲームにおける前記可変表示部の変動表示が開始したときから第1時間が経過していることを条件に前記可変表示部の変動表示を開始させた後、前記導出操作手段の操作を有効化し、前記導出操作手段の操作に応じて前記可変表示部の変動表示を停止させる変動表示制御手段と、
遊技の進行に応じて、音を出力する音出力手段と、
前記可変表示部の変動表示が開始したときから、前記導出操作手段が操作されずに第2時間が経過したときに、前記音出力手段から出力される音の音量を低下させる音量低下制御を実行する音量制御手段と、
前記可変表示部の変動表示が開始したときから、前記導出操作手段が操作されずに前記第2時間が経過したときに、前記導出操作手段への操作を促す導出促進演出を実行する導出促進演出実行手段と、
複数種類のRT状態に制御するRT状態制御手段と、
遊技者の所定動作(演出用スイッチ56への操作)を検出する検出手段(演出用スイッチセンサ、[検出手段の変形例]欄の温度センサ、電圧センサなど)と、
前記検出手段が前記所定動作を検出したことに応じて特定演出を実行する特定演出実行手段(特定演出、[特定演出の変形例]欄に記載の演出など)と、
前記所定動作を促す動作指示演出(ボタン操作促進演出、[動作指示演出の変形例]欄に記載の演出など)を実行する指示演出実行手段(サブ制御部91など)と、を備え、
前記動作指示演出および前記導出促進演出の各々は文字画像(「ボタンを押せ」という文字画像など)を用いた演出であって、
前記動作指示演出および前記導出促進演出のうち、前記動作指示演出の文字画像を構成する一の文字は、当該文字の一部分(「押」の「田」の部分)が前記所定動作を表した画像(ボタンを押す動作を表した画像)によって形成されており、
前記動作指示演出および前記導出促進演出が実行されているときに前記所定動作が検出された場合、前記導出促進演出実行手段は前記導出促進演出を終了させ、前記指示演出実行手段は前記動作指示演出を終了させ、前記特定演出実行手段は前記特定演出を実行し、
前記可変表示部の変動表示中に前記動作指示演出が実行されているときに、前記可変表示部の変動表示が停止されることにより前記表示結果が導出されるまでに前記所定動作が検出されなかった場合、前記表示結果の導出後においても前記動作指示演出が継続され、
前記音量制御手段は、前記導出促進演出が実行されているときに、前記音量低下制御を実行させることが可能であり、
前記スロットマシンは、電断前に前記音量低下制御が実行されている場合であっても、前記音量低下制御が実行されていない状態で電断から復帰し、
前記スロットマシンは、電断から復帰したときに、電断前に実行されていた演出にかかわらず、前記動作指示演出、前記導出促進演出、前記特定演出のうちのいずれも実行されておらず、電断前の前記RT状態に対応した対応楽曲が出力されかつ電断前の前記RT状態に対応した対応画像が表示されている演出状態に制御される。
【0008】
このような構成によれば、動作指示演出の文字画像を構成する一の文字は、当該文字の一部分が所定動作を表した画像によって形成されているため、動作指示演出と所定動作とを連動させることができ、遊技の興趣が向上する。
【0009】
(2) 上記(1)に記載のスロットマシンにおいて、
遊技者による操作が可能な操作手段(演出用スイッチ56)をさらに備え、
前記所定動作は、前記操作手段への操作である。
【0010】
このような構成によれば、特定演出が実行される契機が操作手段への操作となるため、特定演出が実行される契機がわかりやすく、遊技者は動作指示演出から特定演出に容易に切り替えることができる。
【0011】
(3) 上記(1)または(2)に記載のスロットマシンは、
各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、
前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンであって、
遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段(たとえば、ストップスイッチ8L?8R)と、
演出を実行する演出実行手段(たとえば、サブ制御部91)とを備え、
前記演出実行手段は、
前記可変表示部の変動表示が開始したときから、前記導出操作手段が操作されずに所定時間経過したときに(たとえば、レバーオン操作されたときからストップスイッチが操作されずに3分間経過したときに)、前記導出操作手段への操作を促す第1促進演出(たとえば、図16(イ)に示すリール停止報知)を実行する第1促進演出実行手段と、
前記導出操作手段への操作以外の特定操作(たとえば、演出用スイッチ56への操作)を促す第2促進演出(たとえば、図16(ア)に示すボタン操作促進演出)を実行する第2促進演出実行手段とを含み、
前記第2促進演出実行手段は、前記第2促進演出の実行中に前記特定操作がされたときには、該第2促進演出を終了させるとともに特別演出(たとえば、図16(ウ)に示す特定演出)を実行し(たとえば、ボタン操作促進演出から特定演出に切替え)、
前記第1促進演出実行手段は、前記第2促進演出が実行されているときには、前記第1促進演出を実行しない(たとえば、ボタン操作促進演出が実行されているときには、リール停止報知を実行しない)。
【0012】
このような構成によれば、第2促進演出が第1促進演出により阻害されることを防止できることから、遊技者に不満を抱かせることを防止できる。
【0013】
(4) 上記(1)または(2)に記載のスロットマシンは、
各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、
前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンであって、
遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段(たとえば、ストップスイッチ8L?8R)と、
演出を実行する演出実行手段(たとえば、サブ制御部91)とを備え、
前記演出実行手段は、
前記可変表示部の変動表示が開始したときから、前記導出操作手段が操作されずに所定時間経過したときに(たとえば、レバーオン操作されたときからストップスイッチが操作されずに3分間経過したときに)、前記導出操作手段への操作を促す第1促進演出(たとえば、図16(イ)に示すリール停止報知)を実行する第1促進演出実行手段と、
前記導出操作手段への操作以外の特定操作(たとえば、演出用スイッチ56への操作)を促す第2促進演出(たとえば、図16(ア)に示すボタン操作促進演出)を実行する第2促進演出実行手段とを含み、
前記第2促進演出実行手段は、前記第2促進演出の実行中に前記特定操作がされたときには、該第2促進演出を終了させるとともに特別演出(たとえば、図16(ウ)に示す特定演出)を実行し(たとえば、ボタン操作促進演出から特定演出に切替え)、
前記第1促進演出実行手段は、前記第2促進演出が実行されているときでも、前記第1促進演出を実行させることが可能であり(たとえば、図16(イ)に示すように、ボタン操作促進演出およびリール停止報知の双方が実行可能であり)、
前記第2促進演出および前記第1促進演出が実行されておりかつ前記特定操作がされたときに、前記第1促進演出実行手段は該第1促進演出を終了させ、かつ前記第2促進演出実行手段は該第2促進演出を終了させるとともに前記特別演出を実行する(たとえば、図16(イ)、(ウ)に示すように、ボタン操作促進演出から特定演出に切替えると共に、リール停止報知を終了させる)。
【0014】
このような構成によれば、特別演出が第1促進演出により阻害されることを防止できることから、遊技者に不満を抱かせることを防止できる。
【0015】
(5) 上記(1)または(2)に記載のスロットマシンは、
各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、
前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンであって、
遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段(たとえば、ストップスイッチ8L?8R)と、
遊技の進行に応じて、音を出力する音出力手段(たとえば、スピーカ53、54)と、
前記可変表示部の変動表示が開始したときから、前記導出操作手段が操作されずに所定時間経過したときに(たとえば、レバーオン操作されたときからストップスイッチが操作されずに3分間経過したときに)、前記音出力手段から出力される音の音量を低下させる音量低下制御(たとえば、図16(イ)に示す音出力停止制御)を実行する音量制御手段(たとえば、サブ制御部91)と、
特定操作(たとえば、演出用スイッチ56への操作)を促す促進演出(たとえば、図16(ア)に示すボタン操作促進演出)を実行する促進演出実行手段(たとえば、サブ制御部91)とを備え、
前記促進演出実行手段は、前記促進演出の実行中に前記特定操作がされたときには、該促進演出を終了させるとともに特別演出(たとえば、図16(ウ)に示す特定演出)を実行し(たとえば、ボタン操作促進演出から特定演出に切替え)、
前記音量制御手段は、前記促進演出が実行されているときには、前記音量低下制御を実行しない(たとえば、ボタン操作促進演出が実行されているときには、音出力停止制御を実行しない)。
【0016】
このような構成によれば、促進演出が音量低下制御により阻害されることを防止できることから、遊技者に不満を抱かせることを防止できる。
【0017】
(6) 上記(1)または(2)に記載のスロットマシンは、
各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、
前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンであって、
遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段(たとえば、ストップスイッチ8L?8R)と、
遊技の進行に応じて、音を出力する音出力手段(スピーカ53、54)と、
前記可変表示部の変動表示が開始したときから、前記導出操作手段が操作されずに所定時間経過したときに(たとえば、レバーオン操作されたときからストップスイッチが操作されずに3分間経過したときに)、前記音出力手段から出力される音の音量を低下させる音量低下制御(たとえば、図16(イ)に示す音出力停止制御)を実行する音量制御手段(たとえば、サブ制御部91)と、
特定操作(たとえば、演出用スイッチ56への操作)を促す促進演出(たとえば、図16(ア)に示すボタン操作促進演出)を実行する促進演出実行手段(たとえば、サブ制御部91)とを備え、
前記促進演出実行手段は、前記促進演出の実行中に前記特定操作がされたときには、該促進演出を終了させるとともに特別演出(たとえば、図16(ウ)に示す特定演出)を実行し(たとえば、ボタン操作促進演出から特定演出に切替え)、
前記音量制御手段は、前記促進演出が実行されているときでも、前記音量低下制御を実行させることが可能であり(たとえば、図16(イ)に示すように、ボタン操作促進演出および音出力停止制御の双方が実行可能であり)、
前記促進演出および前記音量低下制御が実行されておりかつ前記特定操作がされたときに、前記音量制御手段は該音量低下制御を終了させ、かつ前記促進演出実行手段は該促進演出を終了させるとともに前記特別演出を実行する(たとえば、図16(イ)、(ウ)に示すように、ボタン操作促進演出から特定演出に切替えると共に、音出力停止制御を終了させる)。
【0018】
このような構成によれば、特別演出が音量低下制御により阻害されることを防止できることから、遊技者に不満を抱かせることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明が適用された実施形態のスロットマシンの正面図である。
【図2】リールの図柄配列を示す図である。
【図3】スロットマシンの内部構造を示す斜視図である。
【図4】スロットマシンの構成を示すブロック図である。
【図5】小役の種類、小役の図柄組み合わせ、及び小役に関連する技術事項について説明するための図である。
【図6】再遊技役の種類、再遊技役の図柄組み合わせ、及び再遊技役に関連する技術事項について説明するための図である。
【図7】移行出目の図柄組み合わせ、及び移行出目に関連する技術事項について説明するための図である。
【図8】遊技状態の遷移を説明するための図である。
【図9】遊技状態の概要を示す図である。
【図10】遊技状態毎に抽選対象役として読み出される抽選対象役の組み合わせについて説明するための図である。
【図11】遊技状態毎に抽選対象役として読み出される抽選対象役の組み合わせについて説明するための図である。
【図12】抽選対象役により入賞が許容される役の組み合わせについて説明するための図である。
【図13】複数の再遊技役当選時のリール制御を説明するための図である。
【図14】複数のベル当選時のリール制御を説明するための図である。
【図15】ボタン操作促進演出を説明するための図である。
【図16】ボタン操作促進演出の遷移を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明に係るスロットマシンを実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。以下の実施の形態では、本発明がスロットマシンに適用された場合の一例を説明する。図1は、本実施形態に係るスロットマシン1の全体構造を示す正面図である。スロットマシン1は、前面が開口する筐体1aと、この筺体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bとを含む。前面扉1bの中央上部には、液晶表示器51が設けられている。液晶表示器51は、表示領域51aを有しており、透視窓3に対応する透過領域51bが透過可能である。これにより、表示領域51aで所定の演出を実行可能とするとともに、表示領域51aのうち透過領域51bが透過することで透視窓3を介して筐体1a内部に並設されているリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リールとも称する)が視認可能となる。図2は、各リールの図柄配列を示す図である。リール2L?2Rには、各々が識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で配列されている。なお、リールの個数は、3つに限らず、1つであってもよく、2以上であってもよい。また、可変表示部は、物理的なリールにて構成されている例を示しているが、液晶表示器などの画像表示装置にて構成されているものであってもよい。
【0021】
液晶表示器51の右下には、メダルを投入可能なメダル投入部4が設けられ、前面扉1bの下部には、メダルが払い出されるメダル払出口9、スピーカ53、54が設けられている。
【0022】
また、前面扉1bには、操作手段の一例として、遊技者所有の遊技用価値(メダル数)として記憶されているクレジットの範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットおよび設定済の賭数を精算して返却させる際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L?2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、演出に用いるための演出用スイッチ56などが設けられている。図示しないものの、各操作手段に対する遊技者の操作行為を検出する動作検出センサが操作手段ごとに設けられている。たとえば、演出用スイッチ56に対する遊技者の操作行為は演出用スイッチセンサにより検出される。
【0023】
前面扉1bには、報知手段の一例として、遊技に関する情報を報知する遊技用表示部13が設けられている。遊技用表示部13には、クレジットとして記憶されているメダル数が表示されるクレジット表示器11、メダルの払出枚数やエラー時にエラーコードなどが表示される遊技補助表示器12、設定されている賭数を報知するための1BETLED14、2BETLED15、3BETLED16、メダル投入が可能であることを報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が可能であることを報知するスタート有効LED18、スタートスイッチ7の操作後においてウエイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリール2L、2C、2Rの回転開始を待機している状態)中であることを報知するウエイト中LED19、リプレイ入賞後のリプレイゲーム中であることを報知するリプレイ中LED20が設けられている。
【0024】
スロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4に投入するかMAXBETスイッチ6操作などにより規定数の賭数(例えば3)を設定する。これにより、入賞ラインLNが有効となり、スタートスイッチ7への操作が有効となり、ゲームが開始可能な状態となる。賭数設定済の状態でメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
【0025】
入賞ラインとは、リール2L?2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するためのラインである。本実施形態では、1本の入賞ラインLNのみ設けられている例について説明するが、複数の入賞ラインが設けられているものであってもよい。また、入賞を構成する図柄の組合せが入賞ラインLNに揃ったことを認識しやすくする無効ラインLM1?LM4が設けられている。無効ラインLM1?LM4は、入賞判定されるラインではなく、入賞ラインLNに特定の入賞図柄の組合せ(いわゆるばらけ目)が揃った際に、無効ラインLM1?LM4のいずれかに所定の図柄の組合せ(例えば、ベル-ベル-ベル)を揃えることで、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組合せが揃ったことを認識しやすくするものである。
【0026】
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7が操作されると、リール2L?2Rを回転させて図柄を変動表示し、ストップスイッチ8L?8Rが操作されると対応するリールの回転を停止させることで、透視窓3の上中下段に3つの図柄を表示結果として導出表示する。入賞ラインLN上に入賞図柄の組合せが停止し入賞が発生したときには、入賞に応じて、所定枚数のメダルが遊技者に対して付与されて、クレジット加算か、クレジットが上限数(50)に達した場合にはメダル払出口9からメダルが払い出される。
【0027】
図3は、スロットマシン1の内部構造を示す図である。図4は、スロットマシン1の機能構成例を示す図である。図4の例では、遊技の進行を制御するとともに、遊技の進行に応じて各種コマンドを出力する遊技制御基板40、コマンドに応じて所定の演出を制御する演出制御基板90、電気部品の駆動電源を生成する電源基板101、遊技の進行に応じた信号を外部に出力する外部出力基板1000などが設けられている。
【0028】
遊技制御基板40は、各種の操作手段や検出手段(図4の遊技制御基板40の左側に例示)などのスイッチ類からの検出信号に基づいて遊技を進行させ、報知手段(図4の遊技制御基板40の左側に例示)などの表示機器類を駆動制御する。また、遊技制御基板40は、リールセンサ33L?33Rからの信号に基づき、リールモータ32L?32Rを駆動制御する。
【0029】
遊技制御基板40には、メイン制御部41などの回路構成(図4の遊技制御基板40内に例示)が搭載されている。メイン制御部41は、遊技の進行に関する処理を行うとともに、遊技制御基板40に搭載あるいは接続された構成を直接的または間接的に制御する。メイン制御部41は、1チップマイクロコンピュータであり、CPU、ROM、RAM、I/Oポートなどを備えている。
【0030】
演出制御基板90には演出用スイッチ56に設けられた演出用スイッチセンサが接続されており、演出制御基板90は演出用スイッチセンサからの検出信号等に基づいて液晶表示器51などの演出装置(図4の演出制御基板90の左側に例示)を駆動制御する。演出制御基板90には、サブ制御部91などの回路構成(図4の演出制御基板90内に例示)が搭載されている。サブ制御部91は、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行う処理を行うとともに、演出制御基板90に搭載あるいは接続された構成を直接的または間接的に制御する。サブ制御部91は、1チップマイクロコンピュータであり、CPU、ROM、RAM、I/Oポートなどを備えている。サブ制御部91の回路構成には、たとえば、日および時刻のうちの少なくともいずれか一方を計時するための時計装置97(以下では、RTCともいう)を含む。サブ制御部91は、たとえば、RTC97により計時された日および時刻のうちの少なくともいずれか一方の値や、演出用スイッチ56からの検出信号などに応じて演出制御を実行可能である。電源基板101には、ホッパーモータ34b、各種の操作手段や検出手段(図4の電源基板101の右側に例示)などが接続されている。
【0031】
図5および図6は、入賞役の種類、入賞役の図柄組み合わせ、及び入賞役に関連する技術事項について説明するための図である。名称欄には、入賞役の名称を示し、図柄の組合せ欄には、その入賞役が入賞となる図柄の組合せを示している。また、無効ラインに揃う図柄の組合せ欄には、入賞となる図柄の組合せが入賞ラインに停止したときに無効ラインに停止する図柄の組合せであって遊技者が認識しやすい図柄の組合せを示している。払出枚数欄には、入賞時に付与される価値(メダル払出、再遊技付与)を示している。BB1、BB2は、ボーナスという有利な状態への移行を伴う入賞役である。BB1、BB2の払出枚数欄には、入賞により移行されるボーナスの終了条件が示されている。ボーナスは、各々、予め定められたメダル枚数以上払出されることにより終了する。たとえば、BB1に当選・入賞して制御されるボーナスについては、当該ボーナス中に払出されたメダル枚数が351枚以上となったゲームにおいて終了する。
【0032】
また、図6の遊技状態欄には、入賞時に移行される遊技状態を示している。また、「/」は、「または」を示している。例えば、図6の転落リプレイについて、図柄の組合せは、「ベル‐リプレイ‐ベル」となり、入賞時にはRT1に制御され、付与される価値は再遊技付与である。また、転落リプレイの図柄の組合せが入賞ライン上に停止したときには、無効ライン上に「リプレイ/プラム‐リプレイ‐リプレイ/プラム」が停止する。また、特別リプレイの図柄の組合せが入賞ライン上に停止したときには、無効ライン上に「黒BAR/白BAR-黒BAR/白BAR-黒BAR/白BAR」が停止する。「黒BAR/白BAR-黒BAR/白BAR-黒BAR/白BAR」は、特別リプレイに当選しているときにのみ無効ライン上に停止可能であって、特別リプレイに当選していないときにはいずれのライン上にも停止されない図柄の組合せである。
【0033】
図7は、移行出目の図柄組合せを示す図である。移行出目は、図14に示す左ベル1?4、中ベル1?4、右ベル1?4が当選し、右下がりベルあるいは中段ベルの入賞条件となるリール以外を第1停止とし、かつ当選している上段ベルを取りこぼした場合に、入賞ラインLNに揃う出目である。RT0、2、3中において移行出目が入賞ラインLN上に停止すると、RT1へ移行される。
【0034】
図8は、メイン制御部41により制御される遊技状態の遷移を説明するための図であり、図9は、遊技状態及びRTの概要を示す図である。本実施形態におけるスロットマシン1は、リプレイが所定の当選確率(図9の上図の再遊技役欄の数値参照)で当選するRT0?RT4と、小役の当選確率がRT0?RT4中であるときよりも向上するボーナスとを含む複数種類の遊技状態のうち、開始条件が成立してから終了条件が成立するまで対応するいずれかの遊技状態に制御される(図8の矢印に沿って示した入賞役あるいは出目参照、図9の上図の開始条件・終了条件欄の参照)。
【0035】
BB1、BB2のいずれかに当選したときには、RT4に制御される。BB1、BB2のいずれかが当選したときに設定される当選フラグは、当選しているBBの入賞が発生するまで持ち越される。また、RT4についても、BB当選からBB入賞発生まで継続して制御される。RT4中においては、RT1およびRT3中よりも高く、RT0およびRT2中よりも低い確率(図9の上図の再遊技役欄の数値参照)でリプレイに当選する。なお、RT4におけるリプレイ確率は、当選した小役を取りこぼすことなく入賞させることができたとしても、払出率が1を超えない確率に設定されている。つまり、RT4におけるリプレイ確率は、RT4中に当選した小役を取りこぼすことなく入賞させた場合に払出されるメダルの合計枚数が、RT4中においてメダルあるいはクレジットを賭数の設定に用いたメダルの合計枚数を超えず、メダルが増加しない確率に設定されている。RT4中においてBB入賞が発生すると、ボーナスに制御されて、図5で説明したメダル枚数以上払出されることによりボーナス終了となり、RT3へ制御される。内部抽選されるリプレイの種類は、RTの種類毎に定められている(図9の下図の丸印が抽選されるリプレイを示す)。
【0036】
図10および図11は、遊技状態毎に抽選対象役(以下、当選役ともいう)として読み出される抽選対象役の組合せを示す図である。抽選対象役欄には、その名称を示し、遊技状態欄には、RTの種類毎に、丸印でその抽選対象役が抽選対象であることを示し、丸印の下の数値により当選確率にかかわる判定値数を示している。例えば、ベルは、RT0?RT3いずれかの状態において、360/65536で当選する抽選対象役である。RT4中は、ボーナス抽選されないが、ボーナスと同時当選し得る入賞役(以下では、同時当選役ともいう)の当選確率が他のRT中と同確率となるように、同時当選役であるベルや弱スイカについては括弧内に示す判定値数で内部抽選が行われる。
【0037】
図11に示すように、特別リプレイは、RT2に制御されているときにのみ抽選対象役となるように定められている。また、ボーナス中においては、たとえば、中段ベルが抽選対象役に設定されており、極めて高い確率(64000/65536)で当選するように定められている。また、中段ベルは、操作タイミングにかかわらず入賞を発生し得る役である。このため、ボーナス中においては、操作タイミングおよび操作手順にかかわらず、極めて高い確率で中段ベル入賞を発生させることができ、メダル枚数を効率的に増加させることができる。このため、ボーナスは、遊技者にとって有利な状態である。
【0038】
図12は、抽選対象役に含まれる入賞役の組合せを示す図である。例えば、弱チェリーは、下段チェリーである。弱スイカは、右下がりスイカと、上段スイカと、中段スイカとを含む。よって、内部抽選で弱スイカに当選したときには、右下がりスイカと、上段スイカと、中段スイカとに当選したことになる。
【0039】
抽選対象役のうちボーナス1?ボーナス12は、BB1またはBB2と弱チェリーやベルなどの所定の入賞役が同時に読み出されて当選し得る役である。また、図10で示したように、ボーナス1?ボーナス12は、異なる判定値数が定められている。このため、遊技者にとっての有利度であって、同時当選役に当選したときにBB1またはBB2が実際に同時当選している割合(以下、信頼度ともいう)が、ボーナス6や12などに含まれる中段チェリーが最も高く、続いて、強チェリー、強スイカ、弱チェリー、弱スイカの順となり、ベル(以下、中段ベルともいう)が最も低くなるように、判定値数が定められている。
【0040】
図13および図14は、複数の入賞役が同時当選したときのリール制御を説明するための図である。当選した抽選対象役毎に、押し順欄に示す押し順で停止操作されたときに、その右の停止する図柄組合せに示す入賞役の図柄組合せを入賞ラインLNに停止させるリール制御が行なわれる。例えば、リプレイGR1が当選したときにおいて、押し順が左中右であるときは、昇格リプレイ1が導出されて、押し順が左中右以外であるときは通常リプレイが導出される。また、例えば、左ベルが当選したときにおいて、押し順が左第1停止であるときは、右下がりベルが導出されて、押し順が左第1停止以外であれば、上段ベルまたは移行出目が導出される。
【0041】
また、同時当選役に当選しているときには、当該同時当選役に当選していないときと異なるリール制御が行われ得る。たとえば、弱スイカに当選しているときには、中段スイカよりも右下がりスイカあるいは上段スイカを優先して入賞ライン上に引き込むリール制御が行われるのに対し、強スイカに当選しているときには、右下がりスイカおよび上段スイカのいずれよりも中段スイカを優先して入賞ライン上に引き込むリール制御が行われる。また、弱チェリーあるいは強チェリーが当選しているときには、下段チェリーを入賞ライン上に引き込むリール制御が行われ、中段チェリーが当選しているときには、中段チェリーを入賞ライン上に引き込むリール制御が行われる。これにより、リール2L?2Rが停止したときの図柄の組合せから、チェリーかスイカか、弱か強か、あるいは、中段チェリーか否かなどを推定可能となり、ボーナス当選あるいはAT当選に対する期待感を異ならせることができる。
【0042】
スロットマシン1における“ゲーム”とは、狭義には、スタートスイッチ7が操作されてからリール2L?2Rが停止するまでをいうが、ゲームを行う際にスタートスイッチ7の操作前の賭数設定や、リール2L?2Rの停止後にメダルの払い出しや遊技状態の移行も行われるので、これらの付随的な処理も広義には“ゲーム”に含まれる。
【0043】
また、本実施の形態のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、設定値に応じて、後述する内部抽選で用いる当選確率を決定することにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1?6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。すなわち設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。なお、メダルの払出率は、BB1やBB2といったボーナス状態に移行することを決定する入賞役(ボーナス役とも称する)の当選確率を変えることで変わるようにしてもよく、CZと呼ばれるAT抽選の高確率状態、および後述するATのような純増枚数が多くなる状態に移行するか否かを決定する入賞役(有利区間作動抽選対象役とも称する)の当選確率を変えることで変わるようにしてもよい。ボーナス役および有利区間作動抽選対象役の当選確率を設定値が高くなるにつれて高くなるようにしてもよく、一方の役の当選確率は設定値に関わらず一定となるようにし、もう一方の入賞役の当選確率についてのみ設定値が高くなるにつれて高くなるようにしてもよい。なお、設定値を変更するためには、スロットマシン1の内部に設けられた操作部(図示せず)を管理者が操作し、設定値を変更可能な設定変更状態に移行させればよい。また、設定値を確認するためには、管理者が所定の操作をして、設定値を確認可能な設定確認状態に移行させればよい。
【0044】
[ゲーム処理]
メイン制御部41は、ゲーム制御処理を行って1回のゲームを制御する。ゲーム制御処理では、まず、賭数設定やクレジット精算・賭数精算するためのBET処理が行われる。
【0045】
賭数設定後、スタートスイッチ7が操作されると、所定の乱数回路から乱数値を抽出し、当該抽出した乱数値に基づいて入賞の発生を許容するか否かを決定(内部抽選)するための内部抽選処理(図10?図12など参照)が行われる。乱数回路は、所定の数値範囲(0?65535)内の数値を所定の更新規則にしたがって更新する。メイン制御部41は、スタートスイッチ7が操作されたときに乱数回路が更新している数値を乱数値として抽出する。内部抽選において抽選対象役に当選したときには、当該抽選対象役に含まれる入賞役の当選フラグがRAMの所定領域に設定される。たとえば、BB1に当選したときには、BB1当選フラグが設定され、強チェリーに当選したときには、下段チェリーの当選フラグと、1枚役の当選フラグとが設定される。BB1、BB2の当選フラグについては、当選したBBに入賞するまで持ち越される一方、BB1、BB2以外の入賞役に対応する当選フラグは、入賞の発生の有無にかかわらず、当選したゲームが終了したときに消去される。
【0046】
内部抽選処理が終了すると、リール回転処理が行われる。リール回転処理では、前回ゲームのリール回転開始から所定時間(例えば、4.1秒)経過していることを条件に、リール2L?2Rの回転を開始させた後、ストップスイッチ8L?8Rを有効化し、停止操作に応じてリールの回転を停止させる(図13、図14など参照)。リール回転処理では、所定のフリーズ条件が成立しているときに、ゲームの進行を所定期間に亘って遅延(ストップスイッチ8L?8R各々の停止操作の有効化を遅延)させるフリーズ演出を実行するためのフリーズ演出処理を実行した後に、ストップスイッチ8L?8Rを有効化して通常ゲームに移行させる。
【0047】
リール2L?2Rが停止してリール回転処理が終了すると、入賞ライン上の図柄組合せに基づいて入賞などが発生したか否かを判定する入賞判定処理(図5?図7など参照)が行われる。また、入賞ライン上の図柄組合せに応じて、図8で示した状態に制御する。
【0048】
入賞判定処理が終了すると、払出処理が行われる。払出処理では、入賞の発生に応じてメダルの払出しまたはクレジット加算や、入賞に関わらない各種の処理(たとえば、ボーナス中のメダル払出枚数を計数してボーナスの終了制御に関する処理や、持ち越しのない当選フラグ(小役・再遊技役等の当選フラグ)の消去など)が行われる。また、BB1、BB2のいずれかに入賞したと判定されたときには、入賞したBBの当選フラグを消去する。ゲーム終了時処理では、次のゲームに備えて遊技状態を設定する処理(図8、図9など参照)を実行する。これにより、1ゲーム分のゲーム制御処理が終了し、次の1ゲーム分のゲーム制御処理が開始する。
【0049】
[ATに関する処理について]
メイン制御部41は、ボーナスやRT2などの有利な状態に加えて、AT(アシストタイム)に制御可能である。メイン制御部41は、ATに制御するか否かのAT抽選を実行する。また、メイン制御部41は、AT抽選でATに制御すると決定した場合にATに制御し、遊技者にとって有利な図柄組合せを入賞ラインLN上に停止させるための操作手順(押し順)を特定可能なナビ演出を実行するための処理を実行する。
【0050】
メイン制御部41は、非AT中においては、特定の抽選対象役(本実施形態では、図12に示すベル、弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、BB1、BB2)が当選した場合に、ATに制御するか否かを決定するAT抽選処理を行う。AT抽選処理は、たとえば内部抽選処理において内部抽選が行われた後に実行されるようにしてもよく、1ゲームの進行において予め定められたタイミングで実行されるものであればよい。なお、特定の抽選対象役は、内部抽選においてBB1、BB2、同時当選役である例について説明するが、これに限らず、同時当選役の一部を含むものであってもよく、またBB1またはBB2と同時当選し得ない入賞役を含むものであってもよい。
【0051】
AT抽選処理では、ATに制御するか否かを決定するとともに、ATに制御すると決定したときには、複数種類のゲーム数(50、100、150、200、250、300)からATゲーム数を決定する。ATゲーム数は、メイン制御部41のRAMの所定領域において記憶する。また、メイン制御部41は、ATを開始するタイミングを抽選する。メイン制御部41は、たとえば、AT当選ゲームから0?32ゲーム経過でATを開始すること(ATを開始するタイミング)を乱数値の抽選により決定する。
【0052】
遊技者にとっての有利度である、AT抽選においてATに制御すると決定される信頼度やATに制御するときに決定されるATゲーム数の期待値(獲得する平均ゲーム数)は、特定の抽選対象役の種類に応じて異なるように定められており、たとえば、中段チェリーが最も高く、続いて、強チェリー、強スイカ、弱チェリー、弱スイカの順となり、ベルが最も低くなるようにAT抽選が行われる。また、AT抽選においてATに制御すると決定される信頼度、および、ATに制御するときに決定されるATゲーム数の期待値は、同じ特定の抽選対象役に当選しているときであっても、当該特定の抽選対象役がBB1またはBB2と同時当選していないとき(たとえば、強チェリー当選時)よりも、BB1またはBB2と同時当選しているとき(たとえば、BB1+強チェリー当選時)の方が高くなるようにAT抽選が行われる。
【0053】
[AT中の制御について]
メイン制御部41は、BB当選せずにAT当選しているときにはAT開始タイミングとなったときに、ATフラグを設定してATに制御する。一方、メイン制御部41は、BB当選とともにAT当選しているときには、BB入賞してボーナスが終了したときにATフラグを設定し、ボーナス終了後の次のゲームからATに制御する。ここで、ATへの制御は、たとえばAT開始タイミングが10ゲームと決定されている場合には、10ゲームが0ゲームとなったタイミングで制御されるようにしてもよいし、0ゲームとなった次のゲームのタイミングで制御されるようにしてもよい。
【0054】
ATフラグは、メイン制御部41のRAMの所定領域において記憶し、ATゲーム数が0に到達したときにクリアされる。メイン制御部41は、ATフラグに基づいてAT中であるか否かを特定する。AT中においては、後述するようにナビ演出が実行される結果、RT2に制御可能となる。AT開始後におけるATゲーム数の減算は、たとえば、RT0において特殊リプレイに当選(減算開始契機が成立)した次のゲームから開始する。BB終了後に開始されるATについても同様である。これにより、メイン制御部41は、決定したATゲーム数にわたりAT+RT2に制御可能となる。
【0055】
[AT中における上乗せ抽選]
メイン制御部41は、AT中においては、特別の抽選対象役(本実施形態では、特別リプレイ)が当選した場合に、ATゲーム数を上乗せするか否かを決定する上乗せ抽選を行う。上乗せ抽選は、たとえば内部抽選処理において内部抽選が行われた後に実行されるようにしてもよく、1ゲームの進行において予め定められたタイミングで実行されるものであればよい。
【0056】
上乗せ抽選では、ATゲーム数を上乗せするか否かを決定するとともに、上乗せすると決定したときには、複数種類のゲーム数(50、100、150、200、250、300)からATゲーム数に上乗せする上乗せゲーム数を決定する。決定された上乗せゲーム数は、メイン制御部41のRAMの所定領域において記憶されているATゲーム数に加算される。これにより、メイン制御部41は、ATに制御するゲーム数を上乗せする。
【0057】
[当選示唆演出について]
サブ制御部91は、内部抽選において同時当選役に当選してAT抽選が行われたときには、BB当選およびAT当選したか否かを示唆する当選示唆演出を所定タイミングで実行するための処理を行う。当選示唆演出としては、たとえば、所定画像を液晶表示器51に表示させる演出が設けられている。所定画像を表示させる演出には、たとえば、キャラクタA演出、キャラクタB演出、ボタン演出、連打演出、などが含まれる。このような所定画像を表示させる演出は、スピーカ53、54から所定の効果音を出力する制御や、演出効果LED52やリールLED55などを点灯させる制御とともに行われる。なお、いずれかの制御が単独で行われてもよいし、2つ以上の組合せ(たとえば、所定画像と音とが実行され、LEDの点灯が実行されない等)で実行されるようにしてもよい。
【0058】
キャラクタA演出とは、キャラクタAを表示させる演出である。キャラクタB演出とは、キャラクタBを表示させる演出である。ボタン演出とは、演出用スイッチ56への操作を促し、演出用スイッチ56への操作に応じてBB当選あるいはAT当選の信頼度を示唆する所定画像を表示される演出である。以下、演出用スイッチ56への操作を促す演出をボタン操作促進演出といい、演出用スイッチ56への操作に応じてボタン操作促進演出から切替わるBB当選あるいはAT当選の信頼度を示唆する所定画像が表示される演出を特定演出という。連打演出とは、演出用スイッチ56への連打操作を促し、所定操作期間内における演出用スイッチ56への連打操作に応じて所定のメータ画像を増加させて、MAXに到達することなどによりBB当選あるいはAT当選している旨を示唆する演出である。
【0059】
サブ制御部91は、BB当選およびAT当選しているか、BB当選あるいはAT当選のいずれか一方だけ当選しているか、あるいは、BB当選もAT当選もしていないかに応じて異なる割合で、当選示唆演出を実行するか否か、および、実行する当選示唆演出の種別をいずれにするかを決定するための当選示唆演出抽選処理を実行する。
【0060】
当選示唆演出抽選処理では、少なくともBB当選あるいはAT当選しているときには必ず当選示唆演出を実行する旨を決定し、BB当選もAT当選もしていないときでも所定割合で当選示唆演出を実行する旨を決定する。所定割合は、たとえばBB当選の信頼度が高い小役当選であるとき程、高い割合に設定されている。これにより、当選示唆演出は、BB当選あるいはAT当選している場合だけでなく、BB当選もAT当選もしていないときでも実行される。
【0061】
また、当選示唆演出抽選処理では、当選示唆演出を実行すると決定したときには、少なくともBB当選あるいはAT当選しているかいずれにも当選していないかに応じて異なる割合で当選示唆演出の種別を決定する。具体的に、遊技者にとっての有利度であって、実行されたときにBB当選あるいはAT当選している信頼度が、連打演出、ボタン演出、キャラクタB演出の順となり、キャラクタA演出が最も低くなるように、当選示唆演出の種別が決定されるように割合が定められている。なお、実行する演出としては、一の当選示唆演出が決定されるものに限らず、複数の当選示唆演出が決定され得るようにしてもよい。
【0062】
サブ制御部91は、後述する内部当選コマンドおよびAT抽選時コマンドにより、特定の抽選対象役に当選したこと、AT当選したこと、ATの当選または非当選、ATゲーム数、AT開始タイミングを特定する。当選示唆演出を実行する所定タイミングは、ATを開始するタイミングの抽選(AT当選ゲームから0?32ゲーム経過でATを開始することの抽選)で決定されたAT開始タイミングの前ゲームである。たとえば、AT開始タイミングが0ゲーム後と決定されたなら当該ゲーム(AT当選ゲームにてAT当選が報知される)に当選示唆演出が実行される。また、AT開始タイミングが32ゲーム経過後と決定されたなら31ゲーム間は、前兆演出(AT当選を煽る演出)を実行し、32ゲーム目に当選示唆演出を実行し、AT当選を報知する。
【0063】
ここで、サブ制御部91は、ATに非当選したことをAT抽選時コマンドにより特定した場合にもガセの演出として当選示唆演出(ATが非当選であることを報知する演出)を実行する。たとえば、サブ制御部91は、内部当選コマンドにより特定の抽選対象役に当選し、AT抽選時コマンドによりATに非当選であることを特定することができるが、ATを開始するタイミングは、メイン制御部41では決定されていない。このような場合には、サブ制御部91が0?32ゲームからガセの当選示唆演出を実行するゲーム数の抽選を行い、ガセの当選示唆演出のゲーム数を決定する。
【0064】
BB抽選およびAT抽選の結果としては、いずれも非当選であったときには「残念!」といったメッセージを液晶表示器51に表示させる演出が実行され、BB当選であったときには「BB確定!」または「CHANCE」といったメッセージを液晶表示器51に表示させる演出が実行され、AT当選であったときには「AT確定!」または「CHANCE」といったメッセージとともに「100ゲーム獲得!」といったように獲得したATゲーム数を特定可能なメッセージを液晶表示器51に表示させる演出が実行され、BB当選かつAT当選であったときには「BB・AT確定!」または「DOUBLE CHANCE」といったメッセージとともに「BB終了後100ゲームに亘りAT!」といったように獲得したATゲーム数を特定可能なメッセージを液晶表示器51に表示させる演出が実行される。なお、BB当選したゲームにおいてBB入賞した場合には、サブ制御部91は、BB当選を報知するための当選示唆演出を実行しない。
【0065】
[ボタン操作促進演出について]
ボタン操作促進演出について、図15を用いて説明する。当選示唆演出としてボタン演出を実行することに決定した場合、図15に示すように、ボタン操作促進演出として所定動作である演出用スイッチ56への操作を促すため、「ボタンを押せ」という文字画像が液晶表示器51に表示されるとともにボタン操作促進演出中特有の楽曲(ボタン演出楽曲)が出力される。文字画像の一部である、「押」という文字の「田」の部分は、演出用スイッチ56への操作を表した画像によって形成される。そして、演出用スイッチ56が操作されると、BB当選あるいはAT当選を報知する所定画像が表示される演出である特定演出が実行される。
【0066】
このように、所定動作を促す動作指示演出であるボタン操作促進演出として実行される文字画像の表示のうち、当該文字画像の一部(「押」という文字の「田」の部分)が所定動作(演出用スイッチ56への操作)を表した画像によって形成されているため、所定動作と動作指示演出とが連動し、遊技の興趣が向上する。
【0067】
さらに、この所定動作が演出用スイッチ56への操作であるため、特定演出であるBB当選あるいはAT当選を報知する所定画像が表示される契機がわかりやすく、遊技者は動作指示演出から特定演出に容易に切り替えることができる。
【0068】
ボタン操作促進演出にかかる文字画像のデータは、サブ制御部91のRAMの所定領域において記憶される。また、サブ制御部91は当選示唆演出を実行すると決定した場合は、当選示唆演出の実行タイミングをATの開始タイミングに応じて決定し、決定したタイミングに動作指示演出(ボタン操作促進演出)を実行する。特定演出は演出用スイッチ56が操作されるまで実行されない。なお、特定演出は、演出用スイッチ56が操作されたことによって実行されるとともに、演出用スイッチ56が操作されなかった場合であっても所定期間が経過したことにより実行されるようにしてもよい。
【0069】
[ボタン操作促進演出の遷移]
ボタン操作促進演出の遷移を図16を用いて説明する。図16においては、RT2に制御されているときに、AT抽選に当選しボタン操作促進演出が実行された場合のボタン操作促進演出の遷移について説明する。図16(ア)に示すように、ボタン操作促進演出が実行されているときにおいて、レバーオン操作された時からストップスイッチが操作されずに3分間経過すると、図16(イ)に示すように、該ボタン操作促進演出の実行を継続するとともに、ボタン演出楽曲の出力を停止させる音出力停止制御とリール停止報知を実行する。3分経過する前にストップスイッチが操作された場合は、リール停止報知は実行されない。そして、全てのリールが停止されるまでの間に演出用スイッチ56が操作されなかった場合は、演出用スイッチ56の操作が実行されるまで次のゲームの開始は制限される。ここで、レバーオン操作とは、「賭数が設定された状態でのスタートスイッチへの操作」をいう。音出力停止制御とは、スピーカ53、54から出力されている音(楽曲、効果音など)の出力を停止する(音量をゼロにする)制御である。リール停止報知とは、遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段であるストップスイッチへの操作を促す報知(演出)である。具体的には、「リールを停止してね」という文字画像が液晶表示器51に表示される。ボタン操作促進演出、音出力停止制御およびリール停止報知が実行されている状態において、演出用スイッチ56が操作されたときには、図16(ウ)に示すように、ボタン操作促進演出から特定演出に切替えると共に、音出力停止制御を終了させる(特定演出楽曲を出力する)。図16(ウ)においては、特定演出として、BB当選あるいはAT当選を報知する「CHANCE」という文字画像が液晶表示器51に表示される。
【0070】
なお、獲得したATゲーム数をCHANCEという文字画像を表示するタイミングで表示しないものとしたが、当該タイミングで表示するようにしてもよい。また、特定演出としてBB当選あるいはAT当選したことを示唆する報知をしてもよいし、当選されていないことを確定報知してもよい。また、全てのリールが停止されるまでに演出用スイッチ56が操作されなかった場合は、次のゲームの開始を制限することとしたが、次ゲームの開始を制限することなくボタン操作促進演出を継続して実行してもよいし、演出用スイッチ56が操作されることなく特定演出を実行した後に次ゲームを開始させてもよい。また、演出用スイッチ56が操作されるまでは、ストップスイッチへの操作を受付けないようにしてもよい。
【0071】
特定演出が実行されているときに、電断(たとえば、停電)が発生して、電断から復帰したときには、図16(エ)に示すように、共通表示状態に制御される。特定演出が実行されているときに電断した場合において電断から復帰した場合について示したが、電断前に実行されていた演出(音出力停止制御も含む)に関わらず、電断復帰時は、音出力停止制御が実行されていない共通の演出状態に制御される。具体的には、電断前に制御されていたRT状態(図8など参照)に1対1で対応した対応楽曲の出力と、対応する画像の表示が実行される。遊技者は、電断復帰時において、出力される対応楽曲を聴くこと、および背景画像に含まれた対応画像を視認することのうちの少なくとも一方で、電断前に制御されていたRT状態、つまり電断復帰後に制御されているRT状態を把握することができる。また、対応楽曲の出力および対応画像の表示は、電断復帰したゲームから3ゲーム後に停止される。図16(エ)の共通表示状態では、電断前には、家の風景画像が表示されており(図16(ア)?(ウ)では該家の風景画像の記載は省略している)、かつRT2に制御されていたことから、電断復帰後には、「家の風景画像518」、および「三日月の対応画像516」を含む背景画像が表示されている。
【0072】
なお、共通表示状態において出力される楽曲と表示される背景画像とは電断前がAT状態であるか否かによって異なるようにしてもよい。また、共通表示状態において出力される楽曲がAT状態であるか否かによって異なるようにし、表示される背景画像がRT状態によって異なるようにしてもよい。
【0073】
このように、特定演出の実行が開始されるタイミングでボタン操作促進演出およびリール停止報知を終了させることで、特定演出がリール停止報知により阻害されることを防止できることから、リール停止報知により特定演出が阻害されることで生じる不満を遊技者に抱かせることを防止できる。また、特定演出が実行される場合には、音停止制御を終了させることにより、音出力停止制御により特定演出(特定演出楽曲の出力)が阻害されることを防止できる。また、リール停止報知、ボタン操作促進演出、特定演出のうちのいずれの演出も液晶表示器51を用いて実行するため、演出用の部品点数を削減できるとともに、ボタン操作促進演出および特定演出がリール停止報知により阻害されることを防止できる。また、電断前に実行されていた演出に関わらず、電断復帰時は、共通の演出状態に制御されることから、電断復帰時の処理負担を軽減できる。また、電断復帰時は、ボタン操作促進演出、リール停止報知、特定演出のうちのいずれも実行されていない共通の演出状態に制御されることから、電断復帰時の処理負担を軽減できる。また、電断前に音出力停止制御が実行されている場合であっても、電断から復帰する際に音出力停止制御が実行されていない共通表示状態で電断復帰するため、音量低下制御が実行されている状態で電断復帰することに起因する遊技者の困惑を防止できる。
【0074】
なお、本実施の形態においては、ボタン操作促進演出が実行されているときであってもリール停止報知を実行することとしたが、ボタン操作促進演出が実行されているときには、リール停止報知を実行しないようにしてもよい。このようにすることで、ボタン操作促進演出がリール停止報知により阻害されることを防止できることから、リール停止報知によりボタン操作促進演出が阻害されることで生じる不満を遊技者に抱かせることを防止できる。また、本実施の形態において、ボタン操作促進演出が実行されているときであっても、ストップスイッチが操作されずに3分間経過した場合は音出力停止制御を実行することとしたが、ボタン操作促進演出が実行されているときには、音出力停止制御を実行しないようにしてもよい。このようにすることで、ボタン操作促進演出が音出力停止制御により阻害されることを防止できることから、音出力停止制御によりボタン操作促進演出が阻害されることで生じる不満を遊技者に抱かせることを防止できる。なお、音出力停止制御のかわりに、音量を低下する制御としてもよい。
【0075】
[上乗せ示唆演出について]
サブ制御部91は、上乗せ抽選が行われたときには、上乗せ当選したか否かを示唆する上乗せ示唆演出を所定タイミングで実行するための処理を行う。上乗せ示唆演出としては、所定画像を液晶表示器51に表示させる演出など、どのようなものであってもよい。
【0076】
また、サブ制御部91は、後述するATゲーム数コマンドに基づき、ATゲーム数のみならず、前回受信時のATゲーム数との差数を算出することでAT当選あるいは上乗せ当選により獲得したATゲーム数を特定し、上乗せ示唆演出を実行する。
【0077】
本実施の形態では、状態に応じた背景画像による演出、ナビ演出、当選示唆演出、および、上乗せ示唆演出などをサブ制御部91が所定の報知手段を制御することにより実行する例について説明した。しかし、これらサブ制御部91の制御に替えてあるいは加えて、状態に応じた背景画像による演出、ナビ演出、当選示唆演出、および、上乗せ示唆演出などについては、メイン制御部41に接続された報知手段を当該メイン制御部41が制御することにより実行するようにしてもよい。たとえば、状態に応じた背景画像による演出については、図4に示す遊技補助表示器12を用いて、状態に対応する情報を表示することにより実行するようにしてもよい。また、ナビ演出については、図4に示す左・中・右停止有効LED22L?22Rを用いて、停止すべきストップスイッチに対応するLEDのみを点灯させることにより実行するようにしてもよい。なお、左・中・右停止有効LED22L?22Rとは、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部に設けられ、通常時においては対応するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知するLEDである。また、当選示唆演出、および、上乗せ示唆演出については、図4に示す遊技補助表示器12を用いて、抽選結果に応じた情報を表示し、AT当選あるいは上乗せ当選しているときには獲得したATゲーム数を表示するようにしてもよい。
【0078】
[各種コマンドについて]
メイン制御部41は、上記に例示した処理の実行に応じた遊技の進行状況および処理結果を特定可能なコマンドをサブ制御部91に送信する。サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドに基づいて、各種処理を行う。
【0079】
本実施形態では、メイン制御部41がサブ制御部91に対して、内部当選コマンド、押し順コマンド、ストップスイッチやスタートスイッチの操作コマンド、遊技状態コマンド、AT抽選時コマンド、AT中コマンド、ATゲーム数コマンドなどを含む複数種類のコマンドを送信する。
【0080】
内部当選コマンドは、内部抽選の結果に応じて当選した抽選対象役が属するグループを特定可能なコマンドである。内部当選コマンドは、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始されたときに送信される。サブ制御部91は、内部当選コマンドを受信することにより、スタートスイッチ7の操作、および当選した抽選対象役が属するグループを特定可能である。
【0081】
押し順コマンドは、内部抽選において当選した抽選対象役に応じて、遊技者にとって有利となる図柄組合せを停止させるための操作手順(正解手順ともいう)を特定可能なコマンドである。押し順コマンドは、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始されたときに送信される。AT中においては、正解手順を特定可能な押し順コマンドが送信されるのに対して、非AT中においては、正解手順を特定可能な押し順コマンドは送信されない。このため、サブ制御部91は、AT中においては押し順コマンドを受信することにより、正解手順を特定可能となる一方で、非AT中においては正解手順を特定できないようになっている。なお、非AT中においては、押し順コマンドとは異なる共通のコマンドを常に送信するようにしてもよい。
【0082】
ストップスイッチやスタートスイッチの操作コマンドはストップスイッチやスタートスイッチが操作されたことを示すコマンドであり、各操作時に送信される。遊技状態コマンドは遊技状態が移行したときに送信される。具体的にはRTが移行したときやボーナスに制御されたときに送信される。
【0083】
AT抽選時コマンドは、AT抽選が行われたときに送信され、AT抽選に当選したか否か、当選したATゲーム数が何ゲームであるか、および、AT開始タイミングが何ゲーム目(AT当選から何ゲーム目)であるかなどを特定可能なコマンドである。
【0084】
AT中コマンドは、ゲームが開始したときに送信され、当該ゲームがAT中におけるゲームであるか否かを特定可能なコマンドである。たとえば、ATゲーム数が付与されていてもATフラグがセットされておらずATが開始されていなければ、非ATを特定可能なコマンドが送信され、ATゲーム数が付与されておりかつATフラグがセットされておりATが開始されているときには、ATを特定可能なコマンドが送信される。
【0085】
ATゲーム数コマンドは、メイン制御部41が管理するATゲーム数を特定可能なコマンドであって、ゲームが開始したときに送信される。たとえば、ATゲーム数が0であるときには、0を特定可能なコマンドが送信され、ATゲーム数が100であるときには、100を特定可能なコマンドが送信される。
【0086】
[ゲームの流れ]
ここで、図8および図9を再び参照し、ゲームの流れに関しまとめて説明する。まず、RT4およびボーナス以外のRT0?RT3におけるゲームの流れを説明する。RT0?3においては、AT中であるか否かによって、それぞれ、以下に説明するようなゲームの流れとなる。まず、非AT中のゲームの流れについて説明する。
【0087】
設定変更状態が終了した後において、RT3に制御される。設定変更状態に制御されることにより非ATとなるため、RT3ではATに制御されず、ナビ演出が実行されない。このように、RT3においてナビ演出が実行されることがないため、RT3において左ベル1?4などのベルのうちの何れかに当選すると、第2停止と第3停止のタイミングによっては移行出目が導出される(図14参照)。よって、いつまでも移行出目が導出されずにRT1に移行されないといった不都合の発生を防止することができる。
【0088】
RT1では、昇格リプレイに入賞することにより、RT0に移行する。昇格リプレイに入賞するためには、図13で示したように、リプレイGR1?6の何れかに当選しかつ昇格リプ入賞させるための操作手順で停止操作する必要がある。
【0089】
また、RT0に制御された場合でも、当該RT0への制御を維持することが困難となるように設定されている。すなわち、図11および図13で示したように、RT0では、リプレイGR11?13に当選する可能性があり、このときには2/3の確率で転落リプレイが入賞してRT1に転落してしまう。
【0090】
さらに、RT0で左ベル1?4などのベルのうち何れかに当選した場合において、所定のリール(図14に示す右下がりベルあるいは中段ベルを入賞させるためのリール)以外が第1停止されたときには、第2停止と第3停止のタイミングによっては移行出目が導出されてRT1に転落してしまう。また、図11および図13で示したように、RT0では、リプレイGR21?23に当選する可能性があり、このときに、所定のリール(図13に示す特殊リプレイを入賞させるためのリール)を第1停止すると特殊リプレイが入賞してRT2に制御される可能性がある。しかし、RT2に制御された場合でも、左ベル1?4などのベルのうち何れかに当選したときには、所定のリール(図14に示す右下がりベルあるいは中段ベルを入賞させるためのリール)以外が第1停止されたときには、第2停止と第3停止のタイミングによっては移行出目が導出されてRT1に転落してしまう。その結果、非AT中のときの遊技の大部分は、RT1において消化されることとなる。
【0091】
次に、AT中であるときのゲームの流れについて説明する。RT1では、リプレイGR1?6の何れかに当選したときに、昇格リプレイを入賞させるための操作手順を特定するためのナビ演出が実行され得る。このため、ナビ演出に従って停止操作を行うことにより、昇格リプレイの入賞によりRT0に移行させることができる。RT0では、リプレイGR11?13の何れかに当選したときに、通常リプレイを入賞させるための操作手順を特定するためのナビ演出が実行され得る。このため、ナビ演出に従って停止操作を行うことにより、通常リプレイ入賞によりRT0を維持することができる。また、RT0では、左ベル1?4、中ベル1?4、および右ベル1?4のうち何れかに当選したときに、右下がりベルまたは中段ベルを入賞させるための操作手順を特定するためのナビ演出が実行される。このため、ナビ演出に従って停止操作を行うことにより、移行出目の導出を回避させてRT0を維持させることができる。さらに、RT0では、リプレイGR21?23の何れかに当選したときに、特殊リプレイを入賞させるための操作手順を特定するためのナビ演出が実行され得る。このため、ナビ演出に従って停止操作を行うことにより、特殊リプレイ入賞によりRT2に移行させることができる。
【0092】
RT2では、左ベル1?4、中ベル1?4、および右ベル1?4のうち何れかに当選したときに、右下がりベルまたは中段ベルを入賞させるための操作手順を特定するためのナビ演出が実行される。このため、ナビ演出に従って停止操作を行うことにより、移行出目の導出を回避させてRT2を維持させることができる。
【0093】
このように、本実施の形態のスロットマシン1において、AT中であるときには、RT2に制御されるように、かつRT2が維持されるように、ナビ演出が実行されるため、AT中であるときの遊技の大部分は、RT2において消化されることとなる。なお、ATはATゲーム数が0になると終了する。ATのゲーム数は、RT2+AT(本実施の形態では、遊技者にとって有利なRT2においてATに制御されている状態を、特に、アシストリプレイタイム(以下、ARTという)と呼ぶ。)に制御することが可能になったゲームの次ゲーム、すなわちRT0でリプレイGR21?23のいずれかに当選し、特殊リプレイが入賞可能となったゲームの次ゲームからカウント開始される。これにより、実質的にはARTでATゲーム数分のゲームを消化するとATが終了する。そして、ATの終了によりARTが終了することとなる。
【0094】
ARTが終了した後においてはナビ演出が実行されなくなるが、移行出目が導出するまでRT2への制御が維持される。しかし、ARTが終了した後のRT2中は、非AT中であるため、前述したように所定のリール(図14に示す右下がりベルあるいは中段ベルを入賞させるためのリール)以外が第1停止される。その結果、ARTが終了した後のRT2中においては、ARTが終了してから極めて早い段階で移行出目が停止することによりRT1に移行される。
【0095】
次に、BB1あるいはBB2に当選した後のゲームの流れについて説明する。いずれのRTに制御されているかにかかわらず、BB1あるいはBB2に当選したときには、図8で示したとおり、RT4へ制御される。また、BB当選ゲーム終了後の次ゲームにおいて当選示唆演出が実行されてBB当選している旨が報知されて、遊技者はBB1あるいはBB2に当選したことを把握することができる。BB入賞が発生すると、対応するボーナスに移行されて、所定の終了枚数払出されたときに終了して、RT3へ移行される。ここで、BBが他の抽選対象役と同時当選している場合は、BB以外の抽選対象役が優先的に入賞するようにリール制御される。そのため、RT4において小役または再遊技役に当選する確率が高い場合は、BB入賞が発生しにくく、ボーナスに移行しにくくなる。そこで、RT4においては、再遊技役に当選する確率がRT0またはRT2に比べて低くなるように設定されている(図9参照)。さらに、RT0?RT4においては、再遊技役以外の抽選対象役である小役に当選する確率は変わらないように設定されている。そのため、RT4においては、BBに単独で当選しやすく、いつまでもボーナスに移行できないということが起こりにくくなるように設定されている。
【0096】
[主な効果]
(1) 図15に示すように、所定動作を促す動作指示演出であるボタン操作促進演出として実行される文字画像の表示のうち、当該文字画像の一部(「押」の「田」の部分)が所定動作(演出用スイッチ56への操作)を表した画像によって形成されているため、所定動作と動作指示演出とが連動し、遊技の興趣が向上する。
【0097】
(2) 所定動作が演出用スイッチ56への操作であるため、特定演出であるBB当選あるいはAT当選の信頼度を示唆する所定画像を表示される契機がわかりやすく、遊技者は動作指示演出から特定演出に容易に切り替えることができる。
【0098】
(3) ボタン操作促進演出(第2促進演出)が実行されているときには、リール停止報知(第1促進演出)を実行しないようにすることで、ボタン操作促進演出がリール停止報知により阻害されることを防止できることから、リール停止報知によりボタン操作促進演出が阻害されることで生じる不満を遊技者に抱かせることを防止できる。
【0099】
(4) 図16(イ)、(ウ)に示すように、特定演出(特別演出)の実行が開始されるタイミングでリール停止報知(第1促進演出)を終了させることで、特定演出がリール停止報知により阻害されることを防止できることから、リール停止報知により特定演出が阻害されることで生じる不満を遊技者に抱かせることを防止できる。
【0100】
(5) ボタン操作促進演出(促進演出)が実行されているときには、音出力停止制御(音量低下制御)を実行しないようにすることで、ボタン操作促進演出が音出力停止制御により阻害されることを防止できることから、音出力停止制御によりボタン操作促進演出が阻害されることで生じる不満を遊技者に抱かせることを防止できる。
【0101】
(6) 図16(イ)、(ウ)に示すように、特定演出(特別演出)が実行される場合には、音停止制御(音量低下制御)を終了させることにより、音出力停止制御により特定演出(特定演出楽曲の出力)が阻害されることを防止できる。
【0102】
本発明は、本実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形例について説明する。
【0103】
[遊技機の変形例]
本実施の形態においては、本発明をスロットマシンに適用した例について説明したが、これに限らず、遊技を行うことが可能な遊技機であればよく、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式のスロットマシンを採用してもよい。基盤とドラムとが流通可能で、筺体が共通なもので基盤のみあるいは基盤とドラムとを遊技機と称する。また、遊技玉を発射して遊技を行うことが可能な遊技領域を備え、遊技領域に設けられた所定領域を遊技玉が通過することに応じて賭数の設定が可能となるスロットマシンであってもよい。また、いわゆるパチンコ遊技機であってもよい。
【0104】
たとえば、液晶表示器を備えたパチンコ遊技機では、当該液晶表示器において前述した実施の形態における、ボタン操作促進演出、特定演出等のスロットマシンの液晶表示器51において実行される種々の演出を実行するようにしてもよい。
【0105】
[所定動作の変形例]
本実施の形態においては、本発明の所定動作を演出用スイッチ56への操作としたが、これに限らず、MAXBETスイッチ6、精算スイッチ10、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8Rなどの操作手段への操作であってもよいし、これらの操作手段を連打するような操作であってもよい。また、遊技機がパチンコ遊技機である場合は、パチンコ遊技機に設けられた遊技球を発射させるための打球操作ハンドルへの操作や発射させた遊技球を所定の遊技領域に打ち込む操作や、パチンコ遊技機に備えられた演出用のスイッチ等への操作であってもよい。また、遊技機にタッチパネルを設けこのタッチパネルへの操作としてもよいし、遊技者が手を振る動作等の遊技機に触れない遊技者の動作であってもよい。また、遊技機の備える操作手段とは異なる、たとえば遊技者が所持する携帯端末等を用いた操作であってもよい。具体的には、遊技機に検出手段として携帯端末の所定の情報を取り込むセンサを取り付け、当該センサに携帯端末をかざす動作を所定動作としてもよい。また、音を発生させるような操作であってもよい。
【0106】
[検出手段の変形例]
本実施の形態においては、本発明の検出手段を演出用スイッチセンサとしたが、所定の動作を検出できるものであればよく、たとえば、所定の動作がタッチパネルへの操作であれば、タッチパネル上への操作を検出できるものであればよく温度センサや電圧センサ、圧力センサ等であってもよい。また、遊技球を所定の遊技領域に打ち込む操作であれば、所定の遊技領域上を遊技球が通過等したことを検出できるものであればよく、光センサや電圧センサ等であってもよい。また、遊技者を撮影することのできるカメラによって、遊技者の操作を検出、特定できるようにしてもよい。
【0107】
[特定演出の変形例]
本実施の形態においては、特定演出をATおよびBBに当選したか否かを示唆する演出としたが、遊技者に特定の特典を与えるか否かを示唆する演出であってもよい。特典としては、BB当選、AT当選、ATに制御可能にするATゲーム数など、メダルやパチンコ玉の払出率に直接影響を及ぼす価値を例示した。しかし、特典としては、遊技者にとっての有利度合いを向上させる価値であればよく、たとえば、メダルの払出率に直接影響を及ぼすものではない価値であってもよい。たとえば、特定演出としては、AT抽選において通常時よりも高確率でAT当選する高確率状態が設けられている場合において、現在の状態が高確率状態であるか否かを示唆するための確率示唆演出の実行、液晶表示器51に音声とともにプレミア演出の実行(特別キャラクタ出現、次回発生したボーナス中において特別なボーナス中演出実行など)、設定されている設定値を示唆するための設定値示唆演出の実行、一定数を集めることで遊技機が設置された遊技店において定めたサービスと交換可能なポイント付与、特典映像や特典情報を所定のWebサイトにてダウンロードすることが可能な2次元コードを液晶表示器に表示する演出などであってもよい。
【0108】
また、特典の一例としてATゲーム数を例示したが、ATに関する特典としては、これに限らず、たとえば、ATに所定ゲーム数(たとえば50ゲーム)制御可能にする権利(ナビストック)を特典としてもよい。また、ナビ演出を実行可能なナビ演出実行可能回数を決定し、当該決定されたナビ演出実行可能回数分、ナビ演出が実行されるまでATに制御する場合、ナビ演出実行可能回数を特典としてもよい。また、たとえば、上限付与量を決定し、付与された遊技用価値(メダル払出枚数)が決定された上限付与量に到達するまでATに制御する場合、上限付与量を特典としてもよい。また、所定のAT開始条件が成立してから所定のAT終了条件が成立するまでATに制御され、AT終了条件が成立したときに当該ATを継続するか否かの継続抽選を行う場合、継続抽選において継続すると決定される継続確率を特典としてもよい。そして、これらの特典が付与されたか否かを示唆する演出として特定演出を実行してもよい。
【0109】
前述した例では、特定演出は有利な状態への移行権利が獲得されたか否かを報知する演出とし、有利な状態として、スロットマシンについては小役の当選確率が所定状態であるときよりも高確率となるビッグボーナス(BB)やATを例示したが、遊技者にとって有利な状態であればこれに限るものではなく、以下においてスロットマシンの例を説明する。
【0110】
たとえば、所定の入賞役の当選確率が高確率となるレギュラーボーナス(RB)やリプレイタイム(RT)、小役の集中状態や、少なくとも1のリールの引き込み可能範囲が通常よりも狭くなるとともに毎ゲームにおいてすべての小役の発生が許容された状態となるチャレンジタイム(CT)、入賞役の当選確率などを変化させるものではなく当選した小役を入賞させるための操作手順を所定期間(たとえば50ゲーム消化するまでの間)に亘って報知する擬似ボーナスなどであってもよい。また、これらの有利な状態に制御される確率が高確率となる状態であってもよく、また、フリーズ状態に制御される確率が高確率の状態、ATゲーム数などのゲーム数が高確率で上乗せされる状態、ATの上乗せゲーム数が増加されやすくなる状態など、上記実施形態と異なる態様の有利状態を設定してもよい。また、通信回線網上で特典を得るための条件や、プレミアム感のある演出(フリーズ演出、プレミアム演出など)を実行する条件の成立確率が高確率となる状態等、遊技者にとって間接的に有利な特典や、遊技の興趣を向上させる状態などであってもよい。また、有利な状態への移行を許容するか否かを決定する許容決定手段は、内部抽選処理に限らず、入賞役とは無関係に決定する手段であってもよい。
【0111】
また、有利な状態とは、たとえば、特典を付与するか否かを決定する特典付与抽選において、「特典が付与される確率」、および「特典が付与されることが決定されたときに付与される特典の価値(または特典量の期待値)」のうちの少なくとも一方が、通常の状態(有利な状態とは異なる状態)よりも高い状態としてもよい。また、有利な状態とは、特典付与抽選の実行契機の数が、該通常の状態よりも多いものとしてもよい。また、有利な状態とは、特典を付与させるために消化することが必要な消化必要ゲーム数が、通常の状態よりも少なくなる状態としてもよい。
【0112】
たとえば、特典をATゲーム数とした場合には、有利な状態とは、通常の状態よりも、「AT抽選でのAT当選確率」、および「AT抽選でのAT当選した場合に付与されるATゲーム数の価値」のうちの少なくとも一方が、通常の状態よりも高い状態としてもよい。また、有利な状態とは、AT抽選の実行契機の数が、該通常の状態よりも多いものとしてもよい。たとえば、通常の状態でのAT抽選の実行契機が、第1役当選および第2役当選とした場合には、有利な状態でのAT抽選の実行契機は、第1役当選および第2役当選に加えて第3役当選としてもよい。
【0113】
また、大当りの発生確率が高まる確率変動状態、いわゆる時短状態、確率変動状態であることが隠されている潜伏確変状態等の複数の状態を備えたパチンコ遊技機においては、通常の状態から確率変動状態、時短状態、潜伏確変状態に移行するか否かを特定演出によって示唆してもよい。また、潜伏確変状態に移行した場合には、潜伏確変状態に移行した後、数ゲーム経過した段階で潜伏確変状態に移行したことを報知するために特定演出を実行するようにしてもよい。また、大当りに当選したか否かを示唆する演出として特定演出を実行してもよい。また、大当りの種別が複数設定されている場合にあっては、いずれの大当り種別に当選したかを示唆する演出であってもよい。
【0114】
また、特定演出は、所定の動作が検出されたときに実行されることとしたが、所定期間に亘って所定の動作が検出されなかった場合は、所定動作が実行されたような演出を行った後に、特定演出を実行してもよい。また、所定期間に亘って所定の動作が検出されなかった場合は、所定期間が経過したことに伴って特定演出を実行するようにしてもよい。
【0115】
[動作指示演出の変形例]
本実施の形態においては、動作指示演出を「ボタンを押せ」という文字画像を表示する演出としたが、遊技者の所定動作に応じた演出であって、文字画像の一部が所定動作を表した画像であればよい。たとえば、パチンコ遊技機であって、パチンコ遊技機に自動車のハンドルに模した操作手段が設けられている場合には、「ハンドルを回せ」という文字画像を動作指示演出として表示し、文字画像の一部である「回」という文字をハンドルで表してもよい。また、本実施の形態においては、動作指示演出が実行される契機をAT抽選またはBB当選したときに動作指示演出を実行するか否かと実行タイミングを決定するものとしたが、動作指示演出が実行される契機はこれに限定されるものではない。たとえば、[特定演出の変形例]欄に記載した各種特典の付与が決定されたタイミングや、[特定演出の変形例]欄に記載した遊技者にとって、有利な状態への移行タイミングであってもよい。また、いわゆるガセとして、特典の付与も状態移行も伴わないタイミングに実行してもよい。また、AT中に遊技が所定期間実行されず、所謂デモ表示や省電力表示がされた後や、遊技を終了した後に、再度遊技の開始がされたときにAT中である旨を再報知するために動作指示演出を実行してもよい。
【0116】
[演出や報知について]
前述した例では、液晶表示器51を用いて演出や報知を行う例を挙げたが、たとえば、スピーカ53,54、リールの背面側(内側)に配置されたバックランプ(上記実施形態のリールLED55)、リールの前面側に配置された透過液晶表示器(リールを目視できるように構成された液晶表示器)、前面扉1bなどに取り付けられたランプやLED、ストップスイッチの振動、ストップスイッチの周囲からの送風、ストップスイッチの温度の変化など、上記の実施形態と異なる手段で演出を実行してもよい。
【0117】
[ATについて]
上記スロットマシンの例では、ATに係る制御をメイン制御部41が実行する例について説明したが、メイン制御部41が実行するATに係る制御としては、AT抽選の実行が挙げられる。AT抽選には、AT抽選の当選または非当選の決定、ATゲーム数をストックするか否かの決定、ATゲーム数の決定、ATゲーム数の上乗せ抽選などが含まれるものであってもよい。また、ATに係る制御としてAT抽選の高確率状態の制御が挙げられる。AT抽選の高確率状態の制御には、AT抽選の当選確率が高確率になる制御、内部抽選の結果に応じてATに制御されるまでの期間を短縮する制御、上乗せ抽選の当選確率やゲーム数を優遇する制御などが含まれる。また、ATに係る制御として、規定ゲーム数のゲームが消化されたときにATに制御することが挙げられる。規定ゲーム数のゲームが消化されたときとして、天井ゲーム数に到達したとき、抽選で決定されたゲーム数に到達したときが含まれる。また、ATに係る制御として、前兆期間を設定する制御が挙げられる。前兆期間を設定する制御には、ATの開始前の前兆期間にたとえば0?32ゲームの演出を実行する制御が含まれる。また、ATに係る制御として、ペナルティを付与する制御が挙げられる。ペナルティを付与する制御には、ペナルティ内容の決定、ペナルティ期間の決定または設定が含まれる。また、ATに係る制御として、AT中である旨のランプやLEDの点灯制御をメイン制御部41が行うことが挙げられる。
【0118】
また、ATに係る制御として、ナビ演出を実行するためのランプやLEDの点灯制御をメイン制御部41が行うことが挙げられる。さらに、メイン制御部41がナビ演出を実行することに連動してサブ制御部91がナビ演出を実行するようにしてもよい。さらに、メイン制御部41は、たとえばAT抽選の高確率状態に制御するときなど抽選確率を向上させるときに、その旨をランプやLED(たとえば、遊技補助表示器12など)の点灯制御によって報知するようにしてもよい。より具体的に、メイン制御部41は、遊技補助表示器12によりナビ演出を所定回数実行することによりAT抽選の高確率状態に制御する旨を報知するようにしてもよい。あるいは、メイン制御部41は、サブ制御部91にナビ演出を所定回数実行させることによりAT抽選の高確率状態に制御する旨を報知するようにしてもよい。
【0119】
なお、ATに係る制御をメイン制御部41が実行する場合には、メイン制御部41の処理を、メイン制御部41に従属し、メイン制御部41の下位となる制御部に実行させることが好ましい。たとえば、リールの停止制御を遊技制御基板以外の基板に設けた制御部が実行するようにし、メイン制御部41はストップスイッチの操作信号を当該制御部に転送することが挙げられる。このように、メイン制御部41の制御を下位となる制御部に行わせることにより、ATに係る制御を行うときのROM41bやRAM41cの容量不足やメインCPU41aの処理能力不足を防止することができる。
【0120】
また、前述した実施の形態では、前述したATに係る制御をメイン制御部41が実行するようにしたが、サブ制御部91が実行するようにしてもよい。サブ制御部91は、たとえば、メイン制御部41からの内部当選コマンドに基づいてAT抽選処理や上乗せ抽選処理を行い、その結果に応じてATに制御するための処理やナビ演出を実行するための処理などを行うようにしてもよい。
【0121】
[設定変更状態および設定確認状態について]
設定変更状態に関して、「電源ON」+「設定キースイッチON」+「前面扉開放検出」を条件として、設定変更状態に移行させるようにしてもよい。これにより、前面扉が開放されていない状態での不正な設定変更を防ぐことができる。また、一旦設定変更状態に移行された後は、設定変更状態を終了させる終了条件(設定値確定後に設定キースイッチ
がOFF操作)が成立するまで前面扉の開閉状態に関わらず設定変更状態を維持するようにしてもよい。これにより、設定変更状態中に前面扉が閉まっても設定変更状態を終了させないため、再度設定変更状態へ移行させる手間を生じさせてしまうことを防ぐことができる。
【0122】
また、設定確認状態に関して、「設定キースイッチON」+「前面扉開放検出」を条件として、設定確認状態に移行させるようにしてもよい。これにより、前面扉が開放されていない状態での不正な設定確認を防ぐことができる。また、一旦設定確認状態に移行された後は、設定確認状態を終了させる終了条件(設定キースイッチがOFF操作)が成立するまで前面扉の開閉状態に関わらず設定確認状態を維持するようにしてもよい。これにより、設定確認状態中に前面扉が閉まっても設定確認状態を終了させないため、再度設定確認状態へ移行させる手間を生じさせてしまうことを防ぐことができる。
【0123】
前述した実施の形態では、各々が識別可能な複数種類の図柄を変動表示可能なリールを複数備え、リールを変動表示した後、リールの変動表示を停止することで表示結果を導出し、複数のリールの表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能なスロットマシンについて説明した。すなわち、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を複数備え、前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、複数の可変表示部の表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能なスロットマシンについて説明した。しかし、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンであれば、3つのリールを備えるものに限らず、1のリールしか備えないものや、3以外の複数のリールを備えるスロットマシンであってもよい。
【0124】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0125】
1 スロットマシン、2L,2C,2R リール、8L,8C,8R ストップスイッチ、40 遊技制御基板、41 メイン制御部、41a メインCPU、41b ROM、41c RAM、42 乱数回路、43 パルス発振器、51 液晶表示器、56 演出用スイッチ、90 演出制御基板、91 サブ制御部、91a サブCPU、91b ROM、91c RAM。
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、
前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能となるゲームを行うことが可能なスロットマシンであって、
遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段と、
前回のゲームにおける前記可変表示部の変動表示が開始したときから第1時間が経過していることを条件に前記可変表示部の変動表示を開始させた後、前記導出操作手段の操作を有効化し、前記導出操作手段の操作に応じて前記可変表示部の変動表示を停止させる変動表示制御手段と、
遊技の進行に応じて、音を出力する音出力手段と、
前記可変表示部の変動表示が開始したときから、前記導出操作手段が操作されずに第2時間が経過したときに、前記音出力手段から出力される音の音量を低下させる音量低下制御を実行する音量制御手段と、
前記可変表示部の変動表示が開始したときから、前記導出操作手段が操作されずに前記第2時間が経過したときに、前記導出操作手段への操作を促す導出促進演出を実行する導出促進演出実行手段と、
複数種類のRT状態に制御するRT状態制御手段と、
遊技者の所定動作を検出する検出手段と、
前記検出手段が前記所定動作を検出したことに応じて特定演出を実行する特定演出実行手段と、
前記所定動作を促す動作指示演出を実行する指示演出実行手段と、を備え、
前記動作指示演出および前記導出促進演出の各々は文字画像を用いた演出であって、
前記動作指示演出および前記導出促進演出のうち、前記動作指示演出の文字画像を構成する一の文字は、当該文字の一部分が前記所定動作を表した画像によって形成されており、
前記動作指示演出および前記導出促進演出が実行されているときに前記所定動作が検出された場合、前記導出促進演出実行手段は前記導出促進演出を終了させ、前記指示演出実行手段は前記動作指示演出を終了させ、前記特定演出実行手段は前記特定演出を実行し、
前記可変表示部の変動表示中に前記動作指示演出が実行されているときに、前記可変表示部の変動表示が停止されることにより前記表示結果が導出されるまでに前記所定動作が検出されなかった場合、前記表示結果の導出後においても前記動作指示演出が継続され、
前記音量制御手段は、前記導出促進演出が実行されているときに、前記音量低下制御を実行させることが可能であり、
前記スロットマシンは、電断前に前記音量低下制御が実行されている場合であっても、前記音量低下制御が実行されていない状態で電断から復帰し、
前記スロットマシンは、電断から復帰したときに、電断前に実行されていた演出にかかわらず、前記動作指示演出、前記導出促進演出、前記特定演出のうちのいずれも実行されておらず、電断前の前記RT状態に対応した対応楽曲が出力されかつ電断前の前記RT状態に対応した対応画像が表示されている演出状態に制御される、スロットマシン。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2021-09-14 
出願番号 特願2016-114325(P2016-114325)
審決分類 P 1 651・ 121- YAA (A63F)
最終処分 維持  
前審関与審査官 佐藤 海  
特許庁審判長 鉄 豊郎
特許庁審判官 佐藤 高之
▲高▼橋 祐介
登録日 2020-06-25 
登録番号 特許第6723081号(P6723081)
権利者 株式会社三共
発明の名称 スロットマシン  
代理人 特許業務法人深見特許事務所  
代理人 特許業務法人深見特許事務所  
代理人 特許業務法人平木国際特許事務所  
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