• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 G06K
管理番号 1383894
総通号数
発行国 JP 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2022-05-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2021-06-30 
確定日 2022-05-17 
事件の表示 特願2017− 11412「コード読取装置、コード読取方法、およびプログラム」拒絶査定不服審判事件〔平成30年 4月12日出願公開、特開2018− 60498、請求項の数(18)〕について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 
理由 第1 手続の経緯
本件審判請求に係る出願(以下,「本願」という。)は,平成29年1月25日の出願であって,令和2年10月19日付けで拒絶の理由が通知され,これに対して同年12月25日に意見書が提出されるとともに手続補正がなされたが,令和3年3月30日付けで拒絶査定がなされた。これに対して,令和3年6月30日に審判請求がなされるとともに手続補正がなされたものである。

第2 原査定の概要
原査定(令和3年3月30日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。
本願請求項1−18に係る発明は,以下の引用文献1に記載された発明及び引用文献2に示される周知技術に基づいて,その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下,「当業者」という。)が容易に発明できたものであるから,特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

引用文献等一覧
1.特開2015−092205号公報
2.特開2007−208905号公報

第3 審判請求時の補正について
審判請求時の補正が,特許法第17条の2第3項から第6項までの要件に違反しているか検討する。
1 請求項1,13,14,16についての補正について
(1)審判請求時の補正によって請求項1の「1以上の物体と,当該物体に対応付けて配置されたコードと,が配置された領域を撮影する撮影部」を,「複数の物体と,当該複数の物体に対応付けて配置されたコードと,が配置された領域を撮影する撮影部」とする補正は,撮影される領域に配置された「物体」の数を「複数」に減縮するものであるから,特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
また,当該補正事項は,当初明細書の段落【0043】に記載されているから,当該補正は新規事項を追加するものではない。
(2)審判請求時の補正によって請求項1の「前記撮影部が撮影した画像からコードを検出し,検出したコードに対応する付加情報を取得する取得部」を,「前記撮影部が撮影した画像から複数のコードを検出し,検出した各コードに対応する付加情報を取得する取得部」とする補正は,検出される「コード」の数を「複数」に減縮するものであるから,特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
また,当該補正事項は,当初明細書の段落【0055】に記載されているから,当該補正は新規事項を追加するものではない。
(3)審判請求時の補正によって請求項1の「前記プロジェクタは,前記判断部が次の処理順番に対応すると判断した付加情報に応じた情報を投影する」を,「前記プロジェクタは,前記判断部が次の処理順番と判断した付加情報に対応付けられた物体を,次に処理する物体として示す情報を投影する」とする補正は,投影する情報の内容を減縮するものであるから,特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
また,当該補正事項は,当初明細書の段落【0087】に記載されているから,当該補正は新規事項を追加するものではない。
(4)審判請求時の請求項13,14,16についての補正は,上記(1)−(3)と同様に,特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり,また,新規事項を追加するものではない。

2 請求項4についての補正について
審判請求時の補正によって請求項4の「前記撮影部が撮影する1以上の物体」を,「前記撮影部が撮影する複数の物体」とする補正は,撮影する「物体」の数を「複数」に減縮するものであるから,特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
また,当該補正事項は,当初明細書の段落【0043】に記載されているから,当該補正は新規事項を追加するものではない。

3 請求項5,6,15,17,18についての補正について
審判請求時の請求項5,6,15,17,18についての補正は,上記1(1),(2)及び上記2と同様に,特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり,また,新規事項を追加するものではない。

4 独立特許要件について
以下の「第4 本願発明」から「第6 対比・判断」までに示すように,審判請求時の請求項1−18に係る発明は,独立特許要件を満たすものである。

5 まとめ
以上のとおりであるから,審判請求時の補正は,特許法第17条の2第3項から第6項までの要件に違反しているものとはいえない。

第4 本願発明
本願請求項1−18に係る発明(以下,それぞれ「本願発明1」−「本願発明18」という。)は,令和3年6月30日にされた手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1−18に記載された事項により特定される発明であり,本願発明1,本願発明5,及び本願発明6は,それぞれ以下のとおりの発明である。
「【請求項1】
複数の物体と,当該複数の物体に対応付けて配置されたコードと,が配置された領域を撮影する撮影部と,
前記撮影部が撮影した画像から複数のコードを検出し,検出した各コードに対応する付加情報を取得する取得部と,
前記取得部が取得した付加情報が,特定の付加情報であるか否かを判断する判断部と,
前記取得部が取得した付加情報に応じた情報である前記判断部の判断結果に応じた情報を投影するプロジェクタとを備え,
前記取得部が取得した付加情報は,当該付加情報に対応するコードに対応付けて配置された物体の処理順番と対応付けられており,
前記判断部は,前記取得部が取得した付加情報が次の処理順番の物体の付加情報であるか否かを判断し,
前記プロジェクタは,前記判断部が次の処理順番と判断した付加情報に対応付けられた物体を,次に処理する物体として示す情報を投影するコード読取装置。」

「【請求項5】
複数の物体と,当該複数の物体に対応付けて配置されたコードと,が配置された領域を撮影する撮影部と,
前記撮影部が撮影した画像から複数のコードを検出し,検出した各コードに対応する付加情報を取得する取得部と,
前記取得部が取得した付加情報が,特定の付加情報であるか否かを判断する判断部と,
前記取得部が取得した付加情報に応じた情報である前記判断部の判断結果に応じた情報を投影するプロジェクタとを備え,
前記撮影部が撮影する複数の物体は,異なる2以上の物体を含み,
前記判断部は,前記取得部が上記の異なる2以上の物体に対応付けて配置されたコードから取得した付加情報が,予め指定された対応関係にある付加情報であるか否かを判断し,前記プロジェクタは,前記判断部の判断結果に応じた情報を投影するコード読取装置。」

「【請求項6】
複数の物体と,当該複数の物体に対応付けて配置されたコードと,が配置された領域を撮影する撮影部と,
前記撮影部が撮影した画像から複数のコードを検出し,検出した各コードに対応する付加情報を取得する取得部と,
前記取得部が取得した付加情報が,特定の付加情報であるか否かを判断する判断部と,
前記取得部が取得した付加情報に応じた情報である前記判断部の判断結果に応じた情報を投影するプロジェクタとを備え,
前記撮影部が撮影する複数の物体は,1以上の運送対象物および運送手段であり,前記1以上の運送対象物に対応付けて配置されたコードに対応付けられた付加情報は,当該運送対象物に関する情報である運送対象関連情報であり,前記運送手段に対応付けて配置されたコードに対応付けられた付加情報は,当該運送手段に関する情報である運送手段関連情報であり,
前記取得部は,前記撮影部が撮影した画像からコードを検出し,検出したコードに対応する付加情報である運送対象関連情報と運送手段関連情報とを取得し,
前記判断部は,前記取得部が取得した付加情報である運送対象関連情報と運送手段関連情報とが予め指定された対応関係にあるか否かを判断し,
前記プロジェクタは,前記判断部の判断結果に応じた情報を投影するコード読取装置。」

なお,本願発明2−4は,本願発明1を減縮した発明であり,本願発明7は,本願発明6を減縮した発明であり,本願発明8−12は,本願発明1,5,または6を減縮した発明であり,本願発明13及び16は,実質的に,本願発明1の発明のカテゴリを変更しただけの発明であり,本願発明14及び17は,実質的に,本願発明5の発明のカテゴリを変更しただけの発明であり,本願発明15及び18は,実質的に,本願発明6の発明のカテゴリを変更しただけの発明である。

第5 引用文献,引用発明等
1 引用文献1について
(1)引用文献1の記載
原査定の拒絶の理由に引用された引用文献1(特開2015−092205号公報)には,図面とともに次の事項が記載されている(下線は当審が付与した。以下同じ。)。
ア 「【0013】
図1は,本発明の実施例にかかる画像投影システム1の構成を示す。画像投影システム1には,カード配置エリア2が形成され,ユーザは,カード10をカード配置エリア2内に配置する。カード配置エリア2は,たとえばテーブル上に印刷された枠線で囲まれた領域であって,ユーザが,カード10を配置できる領域を視認できるように形成されてよい。ユーザは,複数枚のカード10をカード配置エリア2に配置することができ,また対戦ゲームの場合には,複数のユーザのそれぞれが,カード10をカード配置エリア2に配置してもよい。」

イ 「【図1】



ウ「【0021】
図2は,処理装置100の機能ブロックを示す。処理装置100は,検出部110,処理部120,マーカ記憶部140,演出記憶部142および演出制御部150を備える。検出部110は,カード10に付されているマーカを検出する機能をもつ。処理部120は,カード特定部122,カード位置取得部124,縁位置取得部126および反転検出部128を有して構成され,検出されたマーカをもとに,そのマーカを有するカード10に関する情報や,カード10の状態などを取得する。演出制御部150は,処理部120から提供される情報をもとに,カード10への演出を制御し,具体的には投影装置300からカード10に対する演出画像を照射させる。」

エ 「【0024】
以下,カード10と,カード検出用センサ200および投影装置300の組合せの具体例について説明する。
・・・(略)・・・
【0029】
図5は,カード10と,カード検出用センサ200および投影装置300の組合せの一例を示す。なお図5では,処理装置100の図示を省略している。ここではテーブル4上にカード10aが配置され,カード配置エリア2が,テーブル4の上面全体である。カード検出用センサ200は,カード配置エリア2の上方に配置されて,カード配置エリア2に配置されたカード10aを検出する。投影装置300は,カード配置エリア2の上方に配置されて,カード10aに対して演出画像を投影する。なおカード配置エリア2において,カード10aは,目視可能なキャラクタのイラストが印刷された表面がテーブル4上面に対向してテーブル4上に配置され,したがってカード10aは,目視不能なマーカ20aを付された裏面が上面となるように配置されている。ここでカード検出用センサ200は,赤外線カメラ200aに内蔵されている赤外線センサであり,投影装置300は,画像光を投射するプロジェクタ300aである。
【0030】
図2に戻り,カード10aを利用した画像投影処理について説明する。
赤外線カメラ200aおよびプロジェクタ300aが,カード配置エリア2の上方に配置される。赤外線カメラ200aにおいて,光源が赤外線をカード配置エリア2に照射し,赤外線センサがマーカ20aを含むカード10aからの反射光を検出する。処理装置100において,検出部110は,赤外線センサの検出結果を取得し,マーカ20aを検出する。マーカ20aは赤外線反射材料または赤外線吸収材料で印刷されているため,したがって赤外線センサは,マーカ20aを好適に検出できる。
【0031】
図6は,赤外線センサの検出結果の一例を示す。このように赤外線カメラ200aは,赤外線反射画像を取得して,検出部110に渡す。なお赤外線カメラ200aは,周期的に赤外線反射画像を撮影し,たとえば1/60秒に1枚の赤外線反射画像を検出部110に提供してもよい。以下,検出部110が,図6に示すマーカ20aを検出するアルゴリズムを説明する。」

オ 「【0032】
まず検出部110は,撮影画像において,一直線に延びる基準セル21を検出し,検出した基準セル21の両端の垂直方向に,三角形のコーナーセル22の存在を確認する。ここで各端の垂直方向においてそれぞれ2つのコーナーセル22の存在が確認されると,検出部110は,4つのコーナーセル22に取り囲まれた領域内から,複数の方形セル23の配列を抽出する。以上のアルゴリズムにより,カード10aのマーカ20aが検出される。検出部110は,マーカ20aの検出結果を処理部120に通知する。ここで検出結果は,マーカ20aにおいて抽出した方形セル23の配列と,カード配置エリア2におけるマーカ20aの位置座標とを少なくとも含む。なお図2においては,検出部110が処理部120と異なる機能ブロックとして示されているが,検出部110の機能は,処理部120に組み込まれてもよい。また検出部110の機能は,処理部120ではなく,カード検出用センサ200に組み込まれてもよい。」

カ 「【0033】
マーカ記憶部140は,カードゲームにおいて用意されている全てのマーカ20aと,カード10aの識別情報(カードID)とを対応付けて記憶する。マーカ20aが図4に示す2次元コードである場合,マーカ記憶部140は,マーカ20aの複数の方形セル23の配列と,カードIDとを対応付けて記憶してもよい。
【0034】
処理部120は,検出部110における検出結果を利用して,様々な処理を行う。まずカード特定部122は,検出部110で検出された方形セル23の配列を,マーカ記憶部140に記憶された方形セル23の配列と比較して,一致する配列のカードIDを特定する。マーカ記憶部140がマーカ20aを画像情報として保持している場合,カード特定部122は,検出されたマーカ20aの画像を,マーカ記憶部140に保持された画像情報とパターンマッチング処理することで,検出されたマーカ20a画像に一致する画像情報を特定して,対応付けられたカードIDを特定する。パターンマッチング処理においては,検出された方形セル23の配列画像と,マーカ記憶部140に保持された方形セル23の配列画像とが比較されてもよい。なおマーカ記憶部140が方形セル23のビットパターンを保持している場合,カード特定部122は,検出された方形セル23のビットパターンを,マーカ記憶部140に保持された方形セル23のビットパターンと比較して,検出された方形セル23の配列のビットパターンに一致するビットパターンを特定して,対応付けられたカードIDを特定する。カード特定部122は,特定したカードIDをカード位置取得部124および縁位置取得部126に渡す。」

キ 「【0045】
演出制御部150は,演出記憶部142に記憶された演出パターンにしたがって,プロジェクタ300aの画像投影を制御する。具体的に演出制御部150は,処理部120から提供されるカードIDに対応付けられている演出画像を演出記憶部142から読み出し,または演出記憶部142から読み出された演出パターンにしたがって演出画像を生成して,カード10aが配置されている位置情報をもとに,カード10aに対して,プロジェクタ300aに演出画像を投影させる。より具体的には,演出制御部150は,カード10aの縁位置座標をもとに,プロジェクタ300aに,カード10aに対応付けられている演出画像を投影させる。これにより,ユーザは,カード10aに投影される演出画像を目視でき,ゲームの演出を楽しめるようになる。」

(2)引用発明の認定
ア 上記記載事項(1)エの段落【0030】の「赤外線カメラ200aにおいて,光源が赤外線をカード配置エリア2に照射し,赤外線センサがマーカ20aを含むカード10aからの反射光を検出する。」及び段落【0031】の「このように赤外線カメラ200aは,赤外線反射画像を取得して,検出部110に渡す。」との記載から,引用文献1記載の「赤外線カメラ200a」は,“赤外線を,カード配置エリア2に照射し,マーカ20aを含むカード10aからの反射光を検出することで,赤外線反射画像を取得する”ものであることが認められる。ここで,上記記載事項(1)エの段落【0031】の「赤外線カメラ200aは,周期的に赤外線反射画像を撮影し,」との記載から,赤外線カメラ200aが赤外線反射画像を「取得」するにあたり,赤外線反射画像を「撮影」していることは明らかである。
また,上記記載事項(1)アの「図1は,本発明の実施例にかかる画像投影システム1の構成を示す。画像投影システム1には,カード配置エリア2が形成され,ユーザは,カード10をカード配置エリア2内に配置する。」との記載及び上記記載事項(1)イの図1から,カード配置エリア2内には,カード10が配置されることが認められる。ここで,上記記載事項(1)エの段落【0024】の「以下,カード10と,カード検出用センサ200および投影装置300の組合せの具体例について説明する。」との記載を踏まえると,上記記載事項(1)エの「カード10a」は,上記記載事項(1)ア及びイにおける「カード10」の具体例として示されたものであることが看取できるから,当該「カード10」と同様に,当該「カード10a」がカード配置エリア2内に配置されることは明らかである。
さらに,上記記載事項(1)カの段落【0033】の「マーカ20aが図4に示す2次元コードである場合,」との記載から,引用文献1記載の「マーカ20a」には,2次元コードが含まれるものと認められる。
以上から,引用文献1には,“赤外線を,カード10aが配置されたカード配置エリア2に照射し,2次元コードであるマーカ20aを含むカード10aからの反射光を検出することで赤外線反射画像を撮影する赤外線カメラ200a”が記載されていると認められる。

イ 上記記載事項(1)オの「検出部110は,撮影画像において,一直線に延びる基準セル21を検出し,検出した基準セル21の両端の垂直方向に,三角形のコーナーセル22の存在を確認する。ここで各端の垂直方向においてそれぞれ2つのコーナーセル22の存在が確認されると,検出部110は,4つのコーナーセル22に取り囲まれた領域内から,複数の方形セル23の配列を抽出する。以上のアルゴリズムにより,カード10aのマーカ20aが検出される。検出部110は,マーカ20aの検出結果を処理部120に通知する。ここで検出結果は,マーカ20aにおいて抽出した方形セル23の配列と,カード配置エリア2におけるマーカ20aの位置座標とを少なくとも含む。」との記載から,引用文献1の「検出部110」は,“撮影画像から,マーカ20aの方形セル23の配列を検出する”ものと認められる。ここで,当該「撮影画像」は,記載事項(1)オの一つ前の段落の記載である上記記載事項(1)エの段落【0031】の「赤外線カメラ200aは,周期的に赤外線反射画像を撮影し,たとえば1/60秒に1枚の赤外線反射画像を検出部110に提供してもよい。」との記載から,「赤外線反射画像」と同じものを指すことは明らかである。
以上から,引用文献1には,“赤外線反射撮影画像から,マーカ20aの方形セル23の配列を検出する検出部110”が記載されていると認められる。

ウ 上記記載事項(1)カの段落【0034】の「カード特定部122は,検出部110で検出された方形セル23の配列を,マーカ記憶部140に記憶された方形セル23の配列と比較して,一致する配列のカードIDを特定する。」との記載から,引用文献1には,“方形セル23の配列を,マーカ記憶部140に記憶された方形セル23の配列と比較して,一致する配列のカードIDを特定する処理部120のカード特定部122”が記載されていると認められる。

エ 上記記載事項(1)キの「演出制御部150は,処理部120から提供されるカードIDに対応付けられている演出画像を演出記憶部142から読み出し,または演出記憶部142から読み出された演出パターンにしたがって演出画像を生成して,カード10aが配置されている位置情報をもとに,カード10aに対して,プロジェクタ300aに演出画像を投影させる。」との記載から,引用文献1には,“処理部120から提供されるカードIDに対応付けられている演出画像を演出記憶部142から読み出し,カード10aに対して,プロジェクタ300aに演出画像を投影させる演出制御部150”及び“演出画像を投影するプロジェクタ300a”が記載されていると認められる。

オ 引用文献1記載の「画像投影システム1」は,上記記載事項(1)イの図1によれば,カード検出用センサ200,処理装置100,及び投影装置300を備える一つの装置であるといえる。そして,上記記載事項(1)エの【0029】の「ここでカード検出用センサ200は,赤外線カメラ200aに内蔵されている赤外線センサであり,投影装置300は,画像光を投射するプロジェクタ300aである。」との記載,上記記載事項(1)ウの「処理装置100は,検出部110,処理部120,マーカ記憶部140,演出記憶部142および演出制御部150を備える。」及び「処理部120は,カード特定部122,カード位置取得部124,縁位置取得部126および反転検出部128を有して構成され,」との記載から,引用文献1には,赤外線カメラ200a,検出部110,カード特定部122,演出制御部150,プロジェクタ300aを備える“装置”が記載されていると認められる。

カ 上記ア−オによれば,引用文献1には,次の発明(以下,「引用発明」という。)が記載されていると認められる。
「赤外線を,カード10aが配置されたカード配置エリア2に照射し,2次元コードであるマーカ20aを含むカード10aからの反射光を検出することで赤外線反射画像を撮影する赤外線カメラ200aと,
赤外線反射画像から,マーカ20aの方形セル23の配列を検出する検出部110と,
方形セル23の配列を,マーカ記憶部140に記憶された方形セル23の配列と比較して,一致する配列のカードIDを特定する処理部120のカード特定部122と,
処理部120から提供されるカードIDに対応付けられている演出画像を演出記憶部142から読み出し,カード10aに対して,プロジェクタ300aに演出画像を投影させる演出制御部150と,
演出画像を投影するプロジェクタ300aと,を備える装置。」

2 引用文献2について
原査定の拒絶の理由に引用された引用文献2(特開2007−208905号公報)には,図面とともに次の事項が記載されている。
ア 「【0047】
その後,上記第2実施形態と同様に,投影制御部22は,上記位置姿勢検出部14から得られた位置姿勢情報に基づいて,検出した位置や姿勢が,距離,傾きなどの条件で投影するのに適切であるか否かを判別する(ステップS32)。そして,投影するのに適切ではないと判断した場合には,本実施形態においては,関連情報生成部18は,作業性のよい位置姿勢となるような誘導情報を作成し,その誘導情報のみを投影するように,上記投影部24に供給した後,上記ステップS10へ戻る。
【0048】
この場合の誘導情報としては,例えば,視覚的に判り易い矢印などでも良いし,「右方向へ移動」などのテキスト情報でも良い。図6に投影された誘導情報の画像32の一例を示す。なお,移動した距離により誘導情報を随時変更することも可能である。
【0049】
これに対して,位置姿勢が投影するのに適切であると判別した場合には,関連情報生成部18は,上記位置姿勢検出部14で検出した上記画像入力部10のカメラの位置姿勢に応じて,関連情報格納部20から予め設定された情報を抽出し関連情報を生成し,投影部24に供給する(ステップS22)。
【0050】
以上のように,本第3実施形態による情報呈示装置においては,関連情報生成部18は,上記マーカ26に対して画像入力部10のカメラが所定の位置姿勢になっていない場合には,その所定の位置姿勢へ誘導する情報を生成して,投影部24のプロジェクタで投影するので,作業者は,投影された誘導指示に従い情報呈示装置を移動することにより,相応しい位置に関連情報の画像28を投影できるようになる。従って,その投影された情報呈示による作業がしやすくなる。
【0051】
なお,本第3実施形態においても,上記投影制御部22は,上記第1実施形態に係る情報呈示装置と同様に,位置姿勢検出部14から得られた位置姿勢情報に基づいて,投影するのに最適な歪補正,絞り,ズーム,フォーカスなどのパラメータを選択して,投影部24を制御することが好ましい。」

イ 「【図6】



第6 対比・判断
1 本願発明1について
(1)対比
ア 引用発明の「赤外線カメラ200a」と本願発明1の「撮影部」との対比
(ア)引用発明の「カード10a」は,本願発明1の「物体」に相当する。
(イ)引用発明の「マーカ20a」は,「2次元コード」であるから,本願発明1の「コード」に相当する。
(ウ)引用発明の「カード配置エリア2」は,「カードが配置され」るものであるところ,本願発明1の「複数の物体と,当該複数の物体に対応付けて配置されたコードと,が配置された領域」とは,上記(イ)の認定を踏まえれば,下記の点(相違点1)で相違するものの,“物体と,当該物体に対応付けて配置されたコードと,が配置された領域”である点で一致する。
(エ)そうすると,引用発明の「赤外線カメラ200a」は,「カード配置エリア2」に赤外線を照射し,赤外線反射画像を撮影するものであるところ,本願発明1の「撮影部」とは,上記(ウ)の認定を踏まえれば,下記の点(相違点1)で相違するものの,“物体と,・・・物体に対応付けて配置されたコードと,が配置された領域を撮影する”点で一致する。
イ 引用発明の「検出部110」及び「カード特定部122」と本願発明1の「取得部」との対比
(ア)引用発明の「カードID」は,本願発明1の「付加情報」に相当する。
(イ)引用発明の「検出部110」は,赤外線カメラ200aが撮影した赤外線反射画像から,マーカ20aの方形セル23の配列を検出するものである。また,引用発明の「カード特定部122」は,方形セル23の配列を,マーカ記憶部140に記憶された方形セル23の配列と比較して,一致する配列のカードIDを特定するものであり,このことは,検出されたマーカ20aの方形セル23の配列に対応するカードIDを特定しているといえる。ここで,カードIDは,「カード特定部122」を備える「処理部120」から「演出制御部150」に提供されるものであるから,「カード特定部122」がカードIDを特定した際に,カードIDを取得することは明らかである。
よって,引用発明の「検出部110」及び「カード特定部122」は,上記認定ア(エ)及びイ(ア)を踏まえれば,下記の点(相違点2)で相違するものの,本願発明1の「取得部」と,“前記撮影部が撮影した画像からコードを検出し,検出したコードに対応する付加情報を取得する”点で一致する。
ウ 引用発明の「演出制御部150」と本願発明1の「判断部」との対比
引用発明の「演出制御部150」は,処理部120から提供されるカードIDに対応付けられている演出画像を演出記憶部142から読み出すものであるところ,読み出すにあたり,当該カードIDが,演出記憶部142に記憶された演出画像に対応付けられたカードIDであるか否かを判断していることは明らかであるから,本願発明1の「前記取得部が取得した付加情報が,特定の付加情報であるか否かを判断する」ものである「判断部」に相当する。
エ 引用発明の「プロジェクタ300a」と本願発明1の「プロジェクタ」との対比
引用発明の「プロジェクタ300a」は,本願発明1の「プロジェクタ」に相当する。
オ 引用発明の「装置」と本願発明1の「コード読取装置」との対比
引用発明の「装置」は,赤外線反射画像を撮影する赤外線カメラ200aと,赤外線反射画像から,マーカ20aの方形セル23の配列を検出する検出部110を備えるものであり,マーカ20aを読み取るものといえるから,上記認定ア(イ)を踏まえれば,本願発明1の「コード読取装置」に相当する。

したがって,本願発明1と引用発明との間には,次の一致点,相違点があるといえる。

(一致点)
「物体と,当該物体に対応付けて配置されたコードと,が配置された領域を撮影する撮影部と,
前記撮影部が撮影した画像からコードを検出し,検出したコードに対応する付加情報を取得する取得部と,
前記取得部が取得した付加情報が,特定の付加情報であるか否かを判断する判断部と,
前記取得部が取得した付加情報に応じた情報である前記判断部の判断結果に応じた情報を投影するプロジェクタとを備えるコード読取装置。」

(相違点1)
本願発明1の「撮影部」は,「複数の物体と,当該複数の物体に対応付けて配置されたコードと,が配置された領域を撮影する」のに対して,引用発明の「赤外線カメラ200a」は,赤外線をカード配置エリア2に照射し,2次元コードであるマーカ20aを含むカード10aからの反射光を検出することで赤外線反射画像を撮影するものではあるが,複数のカードと,当該複数のカードに対応付けて配置されたマーカと,が配置された領域を撮影するものではない点。

(相違点2)
本願発明1の「取得部」は,「前記撮影部が撮影した画像から複数のコードを検出し,検出した各コードに対応する付加情報を取得する」のに対して,引用発明の「検出部110」は,撮影画像から,マーカ20aの方形セル23の配列を検出するものではあるが,複数のマーカを検出するものではない点。

(相違点3)
本願発明1は,「前記取得部が取得した付加情報は,当該付加情報に対応するコードに対応付けて配置された物体の処理順番と対応付けられており,
前記判断部は,前記取得部が取得した付加情報が次の処理順番の物体の付加情報であるか否かを判断し,
前記プロジェクタは,前記判断部が次の処理順番と判断した付加情報に対応付けられた物体を,次に処理する物体として示す情報を投影する」ものであるのに対して,引用発明は,そのような構成を備えない点。

(2)相違点についての判断
事案に鑑み,上記相違点3について先に検討する。
上記第5の2のとおり,引用文献2には,「上記マーカ26に対して画像入力部10のカメラが所定の位置姿勢になっていない場合には,その所定の位置姿勢へ誘導する情報を生成して,投影部24のプロジェクタで投影する」ことにより,「作業者は,投影された誘導指示に従い情報呈示装置を移動することにより,相応しい位置に関連情報の画像28を投影できるようになる」技術が記載されている。
しかし,引用文献2には,本願発明1の「前記取得部が取得した付加情報は,当該付加情報に対応するコードに対応付けて配置された物体の処理順番と対応付けられて」いる構成,「前記判断部は,前記取得部が取得した付加情報が次の処理順番の物体の付加情報であるか否かを判断」する構成,「前記プロジェクタは,前記判断部が次の処理順番と判断した付加情報に対応付けられた物体を,次に処理する物体として示す情報を投影する」構成については記載されているとは認められず,また,自明であるということもできない。
したがって,当業者といえども,引用発明において,上記相違点3に係る本願発明1の構成を得ることは容易とまではいえず,また,上記相違点3に係る構成は,本願の出願前に周知な構成ともいえないから,本願発明1は,引用発明及び引用文献2に示される周知技術に基づいて,当業者が容易に発明することができたものとはいえない。
(3)まとめ
以上のとおりであるから,他の相違点について判断するまでもなく,本願発明1は,引用発明び引用文献2に示される周知技術に基づいて,当業者が容易に発明することができたものではない。

2 本願発明2−4,8−12,13,16について
本願発明2−4,8−12(本願発明8−12については,請求項1を引用するものに限る。)は,本願発明1を減縮したものであり,また,本願発明13,16は,本願発明1の発明のカテゴリを実質的に変更しただけのものであるから,上記1と同様に,引用発明び引用文献2に示される周知技術に基づいて,当業者が容易に発明することができたものではない。

3 本願発明5について
(1)対比
上記1(1)の対比によれば,本願発明5と引用発明との間には,次の一致点,相違点があるといえる。

(一致点)
「物体と,当該物体に対応付けて配置されたコードと,が配置された領域を撮影する撮影部と,
前記撮影部が撮影した画像からコードを検出し,検出したコードに対応する付加情報を取得する取得部と,
前記取得部が取得した付加情報が,特定の付加情報であるか否かを判断する判断部と,
前記取得部が取得した付加情報に応じた情報である前記判断部の判断結果に応じた情報を投影するプロジェクタとを備えるコード読取装置。」

(相違点4)
本願発明5の「撮影部」は,「複数の物体と,当該複数の物体に対応付けて配置されたコードと,が配置された領域を撮影する」のに対して,引用発明の「赤外線カメラ200a」は,赤外線をカード配置エリア2に照射し,2次元コードであるマーカ20aを含むカード10aからの反射光を検出することで赤外線反射画像を撮影するものではあるが,複数のカードと,当該複数のカードに対応付けて配置されたマーカと,が配置された領域を撮影するものではない点。

(相違点5)
本願発明5の「取得部」は,「前記撮影部が撮影した画像から複数のコードを検出し,検出した各コードに対応する付加情報を取得する」のに対して,引用発明の「検出部110」は,撮影画像から,マーカ20aの方形セル23の配列を検出するものではあるが,複数のマーカを検出するものではない点。

(相違点6)
本願発明5は,「前記撮影部が撮影する複数の物体は,異なる2以上の物体を含み,
前記判断部は,前記取得部が上記の異なる2以上の物体に対応付けて配置されたコードから取得した付加情報が,予め指定された対応関係にある付加情報であるか否かを判断し,前記プロジェクタは,前記判断部の判断結果に応じた情報を投影する」ものであるのに対して,引用発明は,そのような構成を備えない点。

(2)相違点についての判断
事案に鑑み,先に上記相違点6について検討する。
引用文献2には,上記第5の2に示す技術的事項が記載されているものの,本願発明5の「前記撮影部が撮影する複数の物体は,異なる2以上の物体を含」む構成,「前記判断部は,前記取得部が上記の異なる2以上の物体に対応付けて配置されたコードから取得した付加情報が,予め指定された対応関係にある付加情報であるか否かを判断」する構成,「前記プロジェクタは,前記判断部の判断結果に応じた情報を投影する」構成については記載されているとは認められず,また,自明であると言うこともできない。
したがって,当業者といえども,引用発明において,上記相違点6に係る本願発明5の構成を得ることは容易とまではいえず,また,上記相違点6に係る構成は,本願の出願前に周知な構成ともいえないから,本願発明5は,引用発明及び引用文献2に示される周知技術に基づいて,当業者が容易に容易に発明することができたものとはいえない。

(3)まとめ
以上のとおりであるから,他の相違点について判断するまでもなく,本願発明5は,引用発明及び引用文献2に示される周知技術に基づいて,当業者が容易に発明することができたものではない。

4 本願発明8−12,14,17について
本願発明8−12(請求項5を引用するものに限る。)は,本願発明5を減縮したものであり,また,本願発明14,17は,本願発明5の発明のカテゴリを実質的に変更しただけのものであるから,上記3と同様に,引用発明び引用文献2に示される周知技術に基づいて,当業者が容易に発明することができたものではない。

5 本願発明6について
(1)対比
上記1(1)の対比によれば本願発明6と引用発明との間には,次の一致点,相違点があるといえる。

(一致点)
「物体と,当該物体に対応付けて配置されたコードと,が配置された領域を撮影する撮影部と,
前記撮影部が撮影した画像からコードを検出し,検出したコードに対応する付加情報を取得する取得部と,
前記取得部が取得した付加情報が,特定の付加情報であるか否かを判断する判断部と,
前記取得部が取得した付加情報に応じた情報である前記判断部の判断結果に応じた情報を投影するプロジェクタとを備えるコード読取装置。」

(相違点7)
本願発明6の「撮影部」は,「複数の物体と,当該複数の物体に対応付けて配置されたコードと,が配置された領域を撮影する」のに対して,引用発明の「赤外線カメラ200a」は,赤外線をカード配置エリア2に照射し,2次元コードであるマーカ20aを含むカード10aからの反射光を検出することで赤外線反射画像を撮影するものではあるが,複数のカードと,当該複数のカードに対応付けて配置されたマーカと,が配置された領域を撮影するものではない点。

(相違点8)
本願発明6の「取得部」は,「前記撮影部が撮影した画像から複数のコードを検出し,検出した各コードに対応する付加情報を取得する」のに対して,引用発明の「検出部110」は,撮影画像から,マーカ20aの方形セル23の配列を検出するものではあるが,複数のマーカを検出するものではない点。

(相違点9)
本願発明6は,「前記撮影部が撮影する複数の物体は,1以上の運送対象物および運送手段であり,前記1以上の運送対象物に対応付けて配置されたコードに対応付けられた付加情報は,当該運送対象物に関する情報である運送対象関連情報であり,前記運送手段に対応付けて配置されたコードに対応付けられた付加情報は,当該運送手段に関する情報である運送手段関連情報であり,
前記取得部は,前記撮影部が撮影した画像からコードを検出し,検出したコードに対応する付加情報である運送対象関連情報と運送手段関連情報とを取得し,
前記判断部は,前記取得部が取得した付加情報である運送対象関連情報と運送手段関連情報とが予め指定された対応関係にあるか否かを判断し,
前記プロジェクタは,前記判断部の判断結果に応じた情報を投影する」ものであるのに対して,引用発明は,そのような構成を備えない点。

(2)相違点についての判断
事案に鑑み,先に上記相違点9について検討する。
引用文献2には,上記第5の2に示す技術的事項が記載されているものの,本願発明3の「前記撮影部が撮影する複数の物体は,1以上の運送対象物および運送手段であり,前記1以上の運送対象物に対応付けて配置されたコードに対応付けられた付加情報は,当該運送対象物に関する情報である運送対象関連情報であり,前記運送手段に対応付けて配置されたコードに対応付けられた付加情報は,当該運送手段に関する情報である運送手段関連情報であ」る構成,「前記取得部は,前記撮影部が撮影した画像からコードを検出し,検出したコードに対応する付加情報である運送対象関連情報と運送手段関連情報とを取得」する構成,「前記判断部は,前記取得部が取得した付加情報である運送対象関連情報と運送手段関連情報とが予め指定された対応関係にあるか否かを判断」する構成,「前記プロジェクタは,前記判断部の判断結果に応じた情報を投影する」構成については記載されているとは認められず,また,自明であると言うこともできない。
したがって,当業者といえども,引用発明において,上記相違点9に係る本願発明6の構成を得ることは容易とまではいえず,また,上記相違点9に係る構成は,本願の出願前に周知な構成ともいえないから,本願発明6は,引用発明及び引用文献2に示される周知技術に基づいて,当業者が容易に発明することができたものとはいえない。

(3)まとめ
以上のとおりであるから,他の相違点について判断するまでもなく,本願発明6は,引用発明び引用文献2に示される周知技術に基づいて,当業者が容易に発明することができたものではない。

6 本願発明7−12,15,18について
本願発明7−12(本願発明8−12については請求項6を引用するものに限る。)は,本願発明6を減縮したものであり,また,本願発明15,18は,本願発明6の発明のカテゴリを実質的に変更しただけのものであるから,上記5と同様に,引用発明及び引用文献2に示される周知技術に基づいて,当業者が容易に発明することができたものではない。

第7 むすび
以上のとおり,本願発明1−18は,引用発明及び引用文献2に示される周知技術に基づいて,当業者が容易に発明することができたものではない。したがって,原査定の理由によっては,本願を拒絶することはできない。
また,他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
 
審決日 2022-04-26 
出願番号 P2017-011412
審決分類 P 1 8・ 121- WY (G06K)
最終処分 01   成立
特許庁審判長 田中 秀人
特許庁審判官 山崎 慎一
金子 秀彦
発明の名称 コード読取装置、コード読取方法、およびプログラム  
代理人 谷川 英和  

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ