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審決分類 審判 全部申し立て 1項3号刊行物記載  A23L
審判 全部申し立て 2項進歩性  A23L
審判 全部申し立て 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備  A23L
管理番号 1386175
総通号数
発行国 JP 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2022-07-29 
種別 異議の決定 
異議申立日 2022-02-09 
確定日 2022-06-22 
異議申立件数
事件の表示 特許第6920103号発明「ふすまを含む麺類及びその製造方法」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 
結論 特許第6920103号の請求項1ないし9に係る特許を維持する。 
理由 第1 手続の経緯
特許第6920103号(請求項の数は9。以下、「本件特許」という。)は、平成29年5月16日に出願した特許出願(特願2017−97109号)に係るものであって、令和3年7月28日にその特許権の設定登録がされ、同年8月18日に特許掲載公報が発行され、その後、令和4年2月9日に特許異議申立人 中嶋美奈子(以下、「申立人」という。)から本件特許の請求項1〜9に係る特許に対して特許異議の申立てがされたものである。

第2 本件発明
本件特許の請求項1〜9に係る発明(以下、それぞれ「本件発明1」〜「本件発明9」といい、これらをまとめて「本件発明」ということがある。)は、願書に添付した特許請求の範囲の請求項1〜9に記載された事項により特定される次のとおりのものである。

【請求項1】
原料粉中に加水焙煎ふすまを0.3〜40質量%含有する麺類であって、
加水焙煎ふすまのα−アミラーゼ力価が150mU/g以下であり、加水焙煎ふすまの中性プロテアーゼ力価が20U/g未満である、上記麺類。
【請求項2】
前記加水焙煎ふすまのL値が31以上である、請求項1に記載の麺類。
【請求項3】
前記加水焙煎ふすまが粉末状であり、メディアン径が20〜100μmである、請求項1または2に記載の麺類。
【請求項4】
原料粉が小麦粉を含んでなる、請求項1〜3のいずれかに記載の麺類。
【請求項5】
前記麺類が麺線または麺帯である、請求項1〜4のいずれかに記載の麺類。
【請求項6】
前記麺類が麺皮である、請求項1〜4のいずれかに記載の麺類。
【請求項7】
原料粉中に加水焙煎ふすまを0.3〜40質量%配合することを含む、麺類の製造方法であって、
加水焙煎ふすまのα−アミラーゼ力価が150mU/g以下であり、加水焙煎ふすまの中性プロテアーゼ力価が20U/g未満である、上記方法。
【請求項8】
加水焙煎ふすまを0.3〜40質量%含んでなる、麺類を製造するための組成物であって、
加水焙煎ふすまのα−アミラーゼ力価が150mU/g以下であり、加水焙煎ふすまの中性プロテアーゼ力価が20U/g未満である、上記組成物。
【請求項9】
原料粉中に加水焙煎ふすまを0.3〜40質量%配合することを含む、麺類の風味を向上させる方法であって、
加水焙煎ふすまのα−アミラーゼ力価が150mU/g以下であり、加水焙煎ふすまの中性プロテアーゼ力価が20U/g未満である、上記方法。

第3 申立人の主張に係る申立理由の概要
申立人は、甲第1〜8号証を提出し、本件特許は、以下の申立理由1〜4により、取り消されるべきものである旨主張している。

1 申立理由1(明確性
本件特許に係る特許請求の範囲の請求項1〜9の記載は、明確でないから、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていないものであるため、本件発明1〜9に係る特許は、同法第113条第4号の規定により取り消されるべきものである。

2 申立理由2(サポート要件)
本件特許に係る特許請求の範囲の請求項1〜9の記載は、本件特許の明細書の発明の詳細な説明に記載したものではないから、特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていないものであるため、本件発明1〜9に係る特許は、同法第113条第4号の規定により取り消されるべきものである。

3 申立理由3(新規性
本件発明1、4、5、7〜9は、本件特許の優先日前に日本国内又は外国において、頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった下記の甲第1〜3号証のいずれかに記載された発明であって特許法第29条第1項第3号に該当するから、本件発明1、4、5、7〜9に係る特許は、同法第113条第2項の規定により取り消されるべきものである。

4 申立理由4(進歩性
本件発明1〜9は、本件特許の優先日前に日本国内又は外国において、頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった下記の甲第1〜5号証のいずれかに記載された発明に基づいて、その優先日前に当業者が容易に発明をすることができたものであって特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない発明であるから、本件発明1〜9に係る特許は、同法第113条第2項の規定により取り消されるべきものである。

6 証拠方法
甲第1号証:特開2017−29145号公報
甲第2号証:特開2017−29146号公報
甲第3号証:特表2016−501556号公報
甲第4号証:特開2016−149992号公報
甲第5号証:特開平11−313627号公報
甲第6号証:化学と生物、Vol.24,No.5、342〜348頁、昭和61年5月25日発行
甲第7号証:特開2011−177101号公報
甲第8号証:特開2004−49145号公報

表記については、おおむね特許異議申立書の記載に従った。以下、順に「甲1」ないし「甲8」という。

第4 当審の判断
当審は、以下述べるように、上記申立理由にはいずれも理由がないと判断する。

1 申立理由1(明確性)について
(1)判断基準
特許を受けようとする発明が明確であるかは、特許請求の範囲の記載だけでなく、願書に添付した明細書の記載及び図面を考慮し、また、出願時における技術常識を基礎として、特許請求の範囲の記載が、第三者の利益が不当に害されるほどに不明確であるか否かという観点から判断されるべきである。

(2)判断
申立人の主張する申立理由1は、「『加水焙煎ふすま』がいかなるものであるのかが明らかでないため、本件発明1〜9は不明確である」という理由を含むものであるので、まずこれについて検討する。
上記(1)の基準に照らすと、本件発明1〜9は、麺類に配合される「加水焙煎ふすま」が有する酵素の力価が明確に定められるとともに、「加水焙煎ふすま」についても、【0025】において「加水焙煎ふすまは、ふすまを加熱する工程において、加熱前及び/又は加熱途中で水分を加えて加熱処理(焙煎処理)を行ってなるもの」と明確に定義されており、第三者の利益が不当に害されるほどに不明確であるとはいえない。
したがって、本件特許の請求項1〜9の記載は、明確性要件に適合する。

また、特許異議申立書において申立人は、以下の点についても主張しているが、失当である。
・物の発明である本件発明1〜6について、請求項1にはその物の製造方法が記載されているから、明確でないと主張するが、「加水焙煎ふすま」は、それ自体、物の製造方法を特定するものとはいえない。

(3)小括
したがって、申立理由1には理由がない。

2 申立理由2(サポート要件)について
(1)判断基準
特許請求の範囲の記載が、サポート要件に適合するか否かは、特許請求の範囲の記載と発明の詳細な説明の記載を対比し、特許請求の範囲に記載された発明が、発明の詳細な説明に記載された発明で、発明の詳細な説明の記載により当業者が当該発明の課題を解決できると認識できる範囲のものであるか否か、また、その記載や示唆がなくとも当業者が出願時の技術常識に照らし当該発明の課題を解決できると認識できる範囲のものであるか否かを検討して判断すべきものである。

(2)発明の詳細な説明の記載
本件特許の明細書の発明の詳細な説明には、以下の記載がある。

・「【0006】
このような状況に鑑み、本発明の課題は、製麺性が良好であり、かつ、風味や食感に優れた、ふすまを含有する麺類を開発することである。」
・「【0012】
麺類
本発明に係る麺類は、原料粉中に0.3〜40質量%の加水焙煎ふすまを含む。加水焙煎ふすまは、特有の穀物臭やえぐ味が低減されているため、麺類に配合しても風味が損なわれにくい。また、ほど良い焙煎の風味を麺類に付することができる。さらに、加水焙煎ふすまを含有する麺類は、穀物臭やえぐ味が少ないだけではなく、製麺性にも優れ、食感も良好である。
【0013】
麺類の原料粉中の加水焙煎ふすまの含有量は、乾燥質量換算で40質量%以下である。40質量%超であると、穀物臭やえぐ味が感じられて風味が劣る場合や製麺性が低下する場合がある。原料粉中の加水焙煎ふすまの含有量は、製麺性や風味の観点から、0.5〜35質量%が好ましく、1〜30質量%がより好ましく、2〜25質量%がさらに好ましい。
・・・
【0017】
一般に、ふすまなどの穀物外皮を麺生地に配合すると、生地の水分がふすまに吸収されたり、ふすまによって生地のつながりが弱くなったりするため、伸展性が劣る生地になってしまう。しかし、加水焙煎ふすまを用いた本発明においては、麺生地は伸びがよく展性に優れ、圧延などによっても生地がべとついたり、破断したりしにくい。」
・「【0024】
加水焙煎ふすま
本実施形態で用いられる加水焙煎ふすまについて説明する。加水焙煎ふすまの原料となるふすまは、小麦、オーツ麦、大麦及びライ麦からなる群から選択される少なくとも1種に由来するものが好ましく、より好ましくは小麦由来である。
【0025】
加水焙煎ふすまは、ふすまを加熱する工程において、加熱前及び/又は加熱途中で水分を加えて加熱処理(焙煎処理)を行ってなるものである。この加水焙煎ふすまは、α−アミラーゼ力価が150mU/g以下であることが好ましく、中性プロテアーゼ力価が20U/g未満であることが好ましい。「α−アミラーゼ力価」とは、α−アミラーゼの活性の程度を表す指標である。「中性プロテアーゼ力価」とは、中性プロテアーゼの活性の程度を表す指標であり、カゼイン(乳製)を基質とし、38℃、pH6.0において、反応初期の1分間に1μgのL−チロシンに相当する非たん白性のフェノール試薬呈色物質の増加をもたらす活性を1U(単位)とする。いずれも数値が低いほど活性が低いことを示す。加水焙煎ふすまに含まれる酵素の活性が低いということは、加水と加熱処理によって酵素が失活するほど内部まで十分に熱がかけられたことを意味すると考えられる。
【0026】
従来技術のように単純に熱処理しただけでは穀物臭やえぐ味を十分に低減できなかったが、本発明者は、鋭意検討の結果、加水焙煎処理によってふすまの穀物臭やえぐ味を低減できることを見出した。また本発明者は、このように穀物臭やえぐ味を低減できたのは、加水焙煎処理によってふすまの内部にまで十分熱が行き渡ったことが要因であると考えられる。また、加水焙煎処理によって酵素活性を失活させることで、製麺時の生地のべとつきが少なくなり、製麺性が向上する。
【0027】
α−アミラーゼ力価及び中性プロテアーゼ力価は低い方が好ましい。α−アミラーゼ力価は、より好ましくは100mU/g以下である。中性プロテアーゼ力価は、より好ましくは10U/g未満である。」
・「【0035】
次に、加水焙煎ふすまの製造方法について説明する。加水焙煎ふすまの製造方法は、ふすま100質量部に対して10〜40質量部の水を加え、加熱により前記ふすまの品温を90〜150℃の範囲で3分以上維持する加水焙煎工程を含むことが好ましい。加水のタイミングは、ふすまの品温を90〜150℃の範囲で一定時間維持する前であれば特に限定されず、上記加熱前及び/又はふすまの品温が上昇している間及び/又はふすまの品温が目的の品温に到達した後に加水を行えばよい。当該加水焙煎工程により、ふすまのα−アミラーゼ力価と中性プロテアーゼ力価を十分に低減することが可能である。
【0036】
ふすま100質量部に対して10〜40質量部の水を加えることで加熱中に蒸気が発生するため、ふすまを蒸すことが可能であり、ふすまの内部にまで早く均一に熱を加えることができる。加える水の量は、ふすま100質量部に対して好ましくは15〜40質量部であり、より好ましくは15〜30質量部であり、更に好ましくは15〜25質量部である。
【0037】
加える水の量が10質量部未満の場合、ふすまを蒸すことができず、ふすまの内部まで十分に熱を加えるには長時間加熱し続けなければならないため、ふすまが焦げて黒くなり、得られる加水焙煎ふすまのL値が31未満となるおそれがある。
【0038】
一方、加える水の量が40質量部超であると、ふすまが加熱容器の壁面に付着したり、ダマが発生したりすることがあり、熱が均一に伝わらない場合がある。また、水の量が多いほど、加熱時間を長くする必要があるため製造コストの観点からも好ましくない。
【0039】
加水の方法は、特に限定されないが、水を散らしながらふすまに添加する散水が好ましい。散水される水の形状は特に限定されず、霧状、シャワー状等とすればよい。散水により加水することで、ダマがより生じにくくなり、ふすまを均一に蒸すことができる。
【0040】
加水後のふすまは、加熱によりその品温を90〜150℃の範囲で3分以上維持する。品温が高い状態で一定時間維持することにより、加水した水分が次第に蒸発して無くなり、ふすまを「蒸す」状態から「焙煎する」状態に移行する。つまり、ふすまの内部にまで早く均一に熱を加えて穀物臭やえぐ味を低減させる「蒸し」と、好ましい焙煎の風味を付与する「焙煎」とを両方行うことができる。「焙煎」とは、加熱によりふすまの水分をとばし、特有の風味を付すことをいう。」
・「【0052】
以下、具体的な実験に基づいて本発明を更に詳細に説明する。なお、以下に説明する実施例は、本発明の代表的な実施例の一例を示したものであり、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。また、特に記載しない限り、本明細書において、濃度や%などは質量基準であり、数値範囲はその端点を含むものとして記載される。
【0053】
実験1:小麦ふすま処理品の製造
(小麦ふすま処理品の製造)
小麦ふすまを回転式焙煎機(クマノ厨房工業製)に投入し、品温110℃になるまで加熱した後、小麦ふすま100質量部に対して15質量部の水を散水し、小麦ふすまの品温を100〜110℃の範囲で20分維持して加水焙煎処理を行った。その後、粉砕工程として、小麦ふすまを、分級機を内蔵した衝撃型微粉砕機のACMパルベライザー(ホソカワミクロン製)で粉砕し、目開き500μmの篩にかけ、篩下の画分を分取し、製造例1の加水焙煎ふすまを得た。また、下記表1に示す条件で、製造例1と同様の手順で加水焙煎処理を行い、粉砕時の粒度調整により粒度の異なる製造例2の加水焙煎ふすまを得た。
【0054】
製造例3の加水焙煎ふすまは、品温が100℃になるまで焙煎処理した後、小麦ふすま100質量部に対して15質量部の水を散水し、小麦ふすまの品温を90〜100℃の範囲で20分維持して加水焙煎処理を行った。その後、粉砕工程を製造例1と同様の手順で行い、製造例3の加水焙煎ふすまを製造した。
【0055】
製造例4の加水焙煎ふすまは、品温110℃になるまで焙煎処理した後、小麦ふすま100質量部に対して10質量部の水を散水し、小麦ふすまの品温を100〜110℃の範囲で20分維持して加水焙煎処理を行った。その後、粉砕工程を製造例1と同様の手順で行い、製造例4の加水焙煎ふすまを製造した。
【0056】
製造例5の加水焙煎ふすまは、品温110℃になるまで焙煎処理した後、小麦ふすま100質量部に対して25質量部の水を散水し、小麦ふすまの品温を100〜110℃の範囲で25分維持して加水焙煎処理を行った。その後、粉砕工程を製造例1と同様の手順で行い、製造例5の加水焙煎ふすまを製造した。
【0057】
製造例6及び7の熱処理小麦ふすまは比較例である。小麦ふすまを回転式焙煎機に投入した後、加水せずに、小麦ふすまの品温を下記表1に示す条件で加熱した。その後、粉砕工程を製造例1と同様の手順で行ない、製造例6及び7の熱処理小麦ふすまを製造した。
【0058】
(小麦ふすま処理品の特性の測定)
メディアン径は、レーザー回折・散乱式粒子径分布測定装置「マイクロトラックMT3300EXII」(日機装製)を用いて乾式で測定した。
【0059】
α−アミラーゼ力価は、α−Amylase Assay Kit(Megazyme社製)を用いて測定した。測定条件はマニュアルに従った。
中性プロテアーゼ力価は、以下の手順により測定した。すなわち、まず、5gの小麦ふすま処理品を採取し、2%塩化カリウム溶液50mLを添加し、60分間撹拌抽出した。抽出液を遠心分離後、ろ過したものを試験溶液とした。次いで、カゼイン溶液(pH6.0)5mLに、上記試験溶液1mLを添加し、38℃で60分間反応させ、0.44mol/Lのトリクロロ酢酸溶液5mLを加え、38℃で40分間放置した。その後、ろ過したろ液2mLに、0.55mol/L炭酸ナトリウム溶液5mLとフェノール試薬1mLを加えて38℃で30分間の発色を行い、660nmで吸光度を測定した。小麦ふすま処理品から得られた試験溶液を含まない、ブランクのサンプルについても同様に吸光度測定を行い、作成したL−チロシンの検量線から生成チロシン量を求めた。中性プロテアーゼ力価は、反応初期の1分間に1μgのL−チロシンに相当する非たん白性のフェノール試薬呈色物質の増加を示す活性を1U(単位)とした。なお、定量可能な中性プロテアーゼ力価の下限値は、10U(単位)/gであり、下表において「定量下限値未満」とは、中性プロテアーゼ力価が10U/g未満であったことを意味する。
【0060】
L値は、分光測色計CM−3500d(コニカミノルタ製)を用いて測定した。
【0061】
【表1】


・「【0062】
実験2:小麦ふすま処理品を含む中華麺の製造と評価
(中華麺の製造)
実験1で製造した小麦ふすま処理品を配合した中華麺を製造した。下表に示す配合(質量部)に基づいて、強力粉(昭和産業)や小麦ふすま処理品などの材料を混合した後、高速6分及び低速8分の条件で混捏した。常温で30分間熟成させた後、ロール式製麺機を用いて麺生地から麺帯を製造した。次いで、麺帯を、麺厚1.5mmにて切り出し(切刃:角20番)、麺線を得た。得られた生麺を冷蔵庫にて2日間熟成させ、中華麺を得た。
【0063】
次いで、得られた中華麺を熱湯で3分間茹でた後、温かいスープ(醤油ラーメンスープ、創味食品)に入れて調理した。
(中華麺の評価)
中華麺について、製麺性は5人の専門パネラーによって評価し、製麺性を除く評価は10人の専門パネラーによって評価した。評価は、下記の基準に基づいて対照(サンプル2A)と比較して5段階で実施し、平均点を算出した。製麺性を除く評価項目は、温かいスープに入った中華麺を評価した。
・製麺性
5点:生地結着性が非常によく、製麺しやすい
4点:生地結着性が良好であり、問題なく製麺できる
3点:生地結着性がやや弱いが、問題なく製麺できる
2点:生地結着性が弱く、麺生地に切れが発生する
1点:生地結着性が弱く、製麺上問題がある
・麺の風味
5点:穀物の甘みがとても強く感じられ、風味豊かである
4点:穀物の甘みが強く感じられ、風味が良好である
3点:穀物の甘みがやや感じられる
2点:雑味や苦味、穀物臭が感じられる
1点:雑味や苦味、穀物臭が強く感じられる
・麺の硬さ
5点:強い
4点:やや強い
3点:やや弱いが、許容範囲
2点:弱い
1点:非常に弱い
・麺の粘弾性
5点:強い
4点:やや強い
3点:やや弱いが、許容範囲
2点:弱い
1点:非常に弱い
・麺の茹で伸び
5点:遅い
4点:やや遅い
3点:やや早いが、許容範囲
2点:早い
1点:非常に早い
評価結果を下表に示す。表2−1から明らかなように、加水焙煎ふすまを含む本発明に係る中華麺は、製麺性に優れるとともに、風味や食感(硬さ及び粘弾性)が良く、さらには茹で伸びもなく、良好であった。それに対して、小麦ふすま処理時に加水しなかった熱処理小麦ふすまを含む中華麺(比較例)は、製麺性、風味、食感(硬さ及び粘弾性)、茹で伸びのいずれにおいても本発明品に劣っていた。また、表2−2に示すように、加水焙煎ふすまの配合量が多くなると、食感が低下する傾向があった。
【0064】
【表2ー1】

【0065】
【表2ー2】



(3)判断
本件発明の課題は、「製麺性が良好であり、かつ、風味や食感に優れた、ふすまを含有する麺類を開発すること」(本件特許の明細書【0006】)である。
そして、本件特許の明細書の発明の詳細な説明には、「本発明に係る麺類は、原料粉中に0.3〜40質量%の加水焙煎ふすまを含む。加水焙煎ふすまは、特有の穀物臭やえぐ味が低減されているため、麺類に配合しても風味が損なわれにくい。また、ほど良い焙煎の風味を麺類に付することができる。さらに、加水焙煎ふすまを含有する麺類は、穀物臭やえぐ味が少ないだけではなく、製麺性にも優れ、食感も良好である。」(同【0012】)こと、及び、「この加水焙煎ふすまは、α−アミラーゼ力価が150mU/g以下であることが好ましく、中性プロテアーゼ力価が20U/g未満であることが好ましい。」(同【0025】)ことが記載されている。そして、その技術的意義として、「加水焙煎ふすまに含まれる酵素の活性が低いということは、加水と加熱処理によって酵素が失活するほど内部まで十分に熱がかけられたことを意味すると考えられる」(同【0025】)ことが記載されるとともに、「従来技術のように単純に熱処理しただけでは穀物臭やえぐ味を十分に低減できなかったが、本発明者は、鋭意検討の結果、加水焙煎処理によってふすまの穀物臭やえぐ味を低減できることを見出した。また本発明者は、このように穀物臭やえぐ味を低減できたのは、加水焙煎処理によってふすまの内部にまで十分熱が行き渡ったことが要因であると考えられる。また、加水焙煎処理によって酵素活性を失活させることで、製麺時の生地のべとつきが少なくなり、製麺性が向上する。」(同【0026】)という作用機序について記載されており、かつ、本件特許の明細書の発明の詳細な説明には、これらの要件を満たす実施例も記載されている。
これらの記載に接した当業者であれば、「麺類」において、「原料粉中に加水焙煎ふすまを0.3〜40質量%含有」し、当該「加水焙煎ふすま」について「α−アミラーゼ力価が150mU/g以下であり、加水焙煎ふすまの中性プロテアーゼ力価が20U/g未満である」とするという特定事項を満たすことにより、本件発明の課題を解決するものと認識する。
そして、本件発明1、7、8、9はいずれも、これら本件発明の課題を解決すると認識できる特定事項を全て有するものであるから、本件発明1、7、8、9は、本件発明の課題を解決するものといえる。
本件発明1の特定事項を全て有する本件発明2〜6についても同様である。

なお、特許異議申立書において申立人は、以下の3点について主張するが、以下述べるとおり、いずれの主張も失当である。
・請求項1に記載の「加水焙煎ふすま」を含有する麺類は、本件発明の課題を解決することができない公知の加熱処理ふすまを含有する公知の麺類を包含するから、本件発明の課題を解決することができない範囲を含んでいると主張するが、上記のとおり、本件発明は、「麺類」において、「原料粉中に加水焙煎ふすまを0.3〜40質量%含有」し、当該「加水焙煎ふすまのα−アミラーゼ力価が150mU/g以下であり、加水焙煎ふすまの中性プロテアーゼ力価が20U/g未満である」とするという特定事項を満たすものであり、本件発明の課題を解決するものと認識できるものである。
・請求項1に記載される「α−アミラーゼ力価が150mU/g以下であり、加水焙煎ふすまの中性プロテアーゼ力価が20U/g未満である」加水焙煎ふすまが、そのα−アミラーゼ力価及び中性プロテアーゼ力価の全範囲で、常に麺類の製麺性や風味等の点で実施例(製造例1〜5)と同等の効果を奏し、本件発明の課題を解決できるものであるとは認められないと主張するが、上記のとおりその範囲であれば課題を解決できると認識するのであるから、実施例においてその全ての範囲について有効であることが示されているか否かはサポート要件の判断に関係がない。
・L値又は粒径で限定されていない請求項1に記載の加水焙煎ふすまが、常に麺類の製麺性や風味等の改善効果を奏し、本件発明の課題を解決できるものであるとは認められないと主張するが、上記のとおりL値及び粒径は課題の解決手段とは関係がない。

(4)小括
したがって、申立理由2には理由がない。

3 申立理由3(新規性)、申立理由4(進歩性)について
(1)甲1を主引用文献とする新規性進歩性について
ア 甲1に記載された事項等
甲1には以下の記載がある。なお、下線は当審で付した。
・「【特許請求の範囲】
【請求項1】
蒸煮処理小麦ふすまを含有する麺生地を圧延して麺帯を得、該麺帯を麺線に切り出し、得られた麺線を切断することを含む小麦ふすま含有麺類の製造方法であって、前記麺生地中の蒸煮処理小麦ふすまの含有量が、乾燥質量換算で7〜47質量%である、製造方法。
【請求項2】
前記蒸煮処理小麦ふすまが、小麦ふすまと、該小麦ふすまの乾燥質量100質量部に対して13〜135質量部の水とを共存させ、該小麦ふすまと該水とを混練しながら60〜150℃で1〜60分間処理し、乾燥して得られたものである、請求項1に記載の製造方法。」
・「【0008】
本発明の小麦ふすま含有麺類の製造方法によれば、麺生地中に小麦ふすまを豊富に含有しながらも麺生地の伸びが良く圧延適性に優れた麺生地を調製することができ、その一方、当該麺生地を圧延して得られる麺帯あるいは当該麺帯を切り出した麺線は、より小さなせん断力で切断することができる。すなわち、本発明の麺類の製造方法により、小麦ふすまを豊富に含有する麺生地を用いた製麺の作業性を大きく向上させることができる。また、本発明の小麦ふすま含有麺類の製造方法によれば、小麦ふすまを豊富に含有しながらも、弾力があり食感に優れた麺類を得ることができる。」
・「【0011】
本発明に用いる蒸煮処理小麦ふすまを得るために、小麦ふすまと、当該小麦ふすまの乾燥質量100質量部に対し、13〜135質量部の水を共存させ、小麦ふすまと水とを混練しながら加熱処理する(本発明においては、この混練加熱処理を「蒸煮処理」という)。この蒸煮処理は、60〜150℃で1〜60分間の処理とすることが好ましい。蒸煮処理された小麦ふすまを乾燥することにより、本発明に用いる蒸煮処理小麦ふすまを得ることができる。本発明において、上記の小麦ふすまと共存させる水には、原料として用いる小麦ふすま自体に含まれる水分も含まれるものとする。つまり、上記の小麦ふすまと共存させる水の量(上記の13〜135質量部)は、原料とする小麦ふすまが有する水分量と、小麦ふすまとは別に配合される水の量の合計である。本発明において「乾燥質量」とは、沸点150℃以下の成分(水、溶剤等)を除いた質量を意味する。
上記蒸煮処理において、小麦ふすまと共存させる水の量を、当該小麦ふすまの乾燥質量100質量部に対し13〜135質量部とすることにより、小麦ふすまを効率的に糊化して吸水性を効果的に低減することができ、この蒸煮処理小麦ふすまを配合して得られる麺生地のつながりを向上させることができ、また、弾力がありながらも切断しやすい性状の麺を得ることができる。
上記の小麦ふすまと共存させる水の量は、当該小麦ふすまの乾燥質量100質量部に対し、好ましくは15質量部以上、より好ましくは17質量部以上、より好ましくは20質量部以上、さらに好ましくは23質量部以上、特に好ましくは25質量部以上である。また、上記の小麦ふすまと共存させる水の量は、当該小麦ふすまの乾燥質量100質量部に対し、好ましくは130質量部以下、より好ましくは125質量部以下である。
【0012】
上記蒸煮処理の処理温度と処理時間は、得られる麺生地のつながり、弾力、切断容易性をバランス良く高める観点から、70〜140℃で1〜55分間とすることがより好ましく、75〜130℃で1.5〜50分間とすることがさらに好ましく、80〜125℃で1.5〜45分間とすることが特に好ましい。
【0013】
上記蒸煮処理は、水との接触効率の観点から、上述した通り小麦ふすまと水とを混練しながら行う。かかる蒸煮処理を行うのに好適な装置として、バッチ式での混練が可能なレオニーダー(カジワラ社製)や、二軸スクリューの回転により、小麦ふすまと水をせん断、混練する二軸エクストルーダーを挙げることができる。例えば、バッチ式で混練しながら蒸煮処理を行う場合、小麦ふすまの乾燥質量100質量部に対して水の量を30質量部以上とすることがより好ましく、40質量部以上とすることがさらに好ましく、50質量部以上とすることが特に好ましい。また、バッチ式で混練しながら蒸煮処理を行う場合の温度と時間は、70〜140℃で10〜50分間程度とすることがより好ましく、70〜100℃で15〜40分程度の混練処理に付すことがさらに好ましい。また、二軸エクストルーダーを用いる場合には、小麦ふすまの乾燥質量100質量部に対して水の量を100質量部以下とすることがより好ましく、80質量部以下とすることがさらに好ましく、60質量部以下とすることが特に好ましい。二軸エクストルーダーを用いる場合、バレル内の滞留時間が短いために、通常は70〜140℃で1〜15分間程度、好ましくは1.5〜10分間程度の混練処理となる。
蒸煮処理の圧力に特に制限はなく、通常は0.1〜9.0MPaとする。二軸エクストルーダーを用いて蒸煮処理する場合には、蒸煮処理の圧力はバッチ式の場合よりも通常は高くなり、好ましくは4.0〜8.0MPa程度とする。
【0014】
上記処理後、処理された小麦ふすまを乾燥する。品質保持の観点から、この乾燥により小麦ふすまの含水率(水分量)を15質量%以下とすることが好ましく、より好ましくは10質量%以下、さらに好ましくは7質量%以下、さらに好ましくは5質量%以下とする。乾燥方法に特に制限はなく、例えば真空乾燥機を用いて乾燥することができる。乾燥温度も特に制限はなく、通常は60〜100℃の温度下で乾燥させる。
本明細書において含水率は、赤外線水分計(FD−720,ケット科学社製)を用いて測定することができる。すなわち、試料1gを試料皿に量り取り、赤外線照射によって105℃で加熱乾燥させ、含まれていた水分の蒸発による質量変化から水分量を求める。質量変化は30秒毎に測定し、変動幅が0.05%以内となったときの質量変化から、試料中の水分量を求め、含水率(質量%)を算出する。」
・「【0033】
[参考例3] 蒸煮処理小麦ふすまの調製−3
小麦ふすま(商品名:ウィートブランDF、日清ファルマ社製、含水率14質量%)75kgと蒸留水25kgを混合した。この混合物を二軸エクストルーダー(スエヒロEPM社製EA−20型)に投入し、120℃に設定したバレル内で、スクリューの回転により混合物を混練し、排出口から排出した。上記混合物のバレル内の滞留時間は2分間とした。排出口から排出された小麦ふすまを、バキューム乾燥機を用いて60℃で24時間乾燥して粉砕した。次いで室温で24時間保管した後に含水率を測定したところ、含水率は5質量%であった。また、粉砕物の平均粒径は500μmであった。」

イ 甲1に記載された発明
アの摘記事項、特に【請求項2】について整理すると、甲1には以下の方法の発明(以下、「甲1方法発明」という。)及び当該方法を用いて製造される物の発明(以下、「甲1物発明」という。)が記載されていると認められる。
<甲1方法発明>
麺生地中に蒸煮処理小麦ふすまを乾燥質量換算で7〜47%含む麺類の製造方法であって、
前記蒸煮処理小麦ふすまが、小麦ふすまと、該小麦ふすまの乾燥質量100質量部に対して13〜135質量部の水とを共存させ、該小麦ふすまと該水とを混練しながら60〜150℃で1〜60分間処理し、乾燥して得られたものである方法。

<甲1物発明>
麺生地中に蒸煮処理小麦ふすまを乾燥質量換算で7〜47%含む麺類の製造方法であって、
前記蒸煮処理小麦ふすまが、小麦ふすまと、該小麦ふすまの乾燥質量100質量部に対して13〜135質量部の水とを共存させ、該小麦ふすまと該水とを混練しながら60〜150℃で1〜60分間処理し、乾燥して得られたものである方法
によって得られた麺類。

ウ 本件発明1と甲1物発明の対比・判断
甲1物発明の「蒸煮処理小麦ふすま」は、本件発明1の「加水焙煎ふすま」のうち「ふすま」である限りにおいて相当し、本件特許の明細書にも「麺類の原料粉中の加水焙煎ふすまの含有量は、乾燥質量換算で40質量%以下である。(【0013】)」等記載されていることから、麺類の原料中に含有される量も一部重複している。
してみると、両者の一致点、相違点はそれぞれ次のとおりである。
・一致点
「原料粉中にふすまを7〜40質量%含有する麺類。」

・相違点1.1−1
「ふすま」の処理について、本件発明1が「加水焙煎」と特定するのに対し、甲1物発明は「蒸煮処理」である点

・相違点1.1−2
「ふすま」の「α−アミラーゼ力価」及び「中性プロテアーゼ力価」について、本件発明1がそれぞれ「150mU/g以下」及び「20U/g未満」と特定するのに対し、甲1物発明はそのような特定を有しない点

まず相違点1.1−1について検討する。
本件特許の明細書【0040】には、「加水後のふすまは、加熱によりその品温を90〜150℃の範囲で3分以上維持する。品温が高い状態で一定時間維持することにより、加水した水分が次第に蒸発して無くなり、ふすまを「蒸す」状態から「焙煎する」状態に移行する。つまり、ふすまの内部にまで早く均一に熱を加えて穀物臭やえぐ味を低減させる「蒸し」と、好ましい焙煎の風味を付与する「焙煎」とを両方行うことができる。「焙煎」とは、加熱によりふすまの水分をとばし、特有の風味を付すことをいう。」とあり、「加水焙煎」とは、「蒸し」と「焙煎」との両者が行われるものと解される。
他方、甲1物発明は、小麦ふすまと、該小麦ふすまの乾燥質量100質量部に対して13〜135質量部の水とを共存させ、該小麦ふすまと該水とを混練しながら60〜150℃で1〜60分間処理した後、乾燥する工程を有するものであるから、蒸煮処理された時点では相当量の水分が残存しているもの、すなわち「焙煎」しないものであると考えられるため、相違点1.1−1は実質的な相違点である。
したがって、本件発明1は、甲1物発明ではない。
そして、甲1物発明において焙煎処理を行う動機がないから、相違点1.1−1に係る構成が当業者が容易に想到し得るものであったとはいえない。
よって、その余の相違点について検討するまでもなく、本件発明1は、甲1物発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものではない。

エ 本件発明2〜6、8について
上記第2のとおり、本件発明2〜6は、本件発明1を直接又は間接的に引用するものであり、本件発明1の特定事項を全て有するものである。そして、上記ウのとおり、本件発明1が甲1物発明ではなく、甲1物発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものでもない以上、本件発明2〜6も、甲1物発明ではなく、甲1物発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものでもない。
また、本件発明8と甲1に記載された発明とを対比すると、上記ウと同様に相違点1.1−1及び相違点1.1−2で相違するものであるから、上記ウと同様に判断される。
よって、本件発明8は甲1に記載された発明ではないし、甲1に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明することができたものでもない。

オ 本件発明7と甲1方法発明の対比・判断
甲1方法発明の「蒸煮処理小麦ふすま」は、本件発明7の「加水焙煎ふすま」のうち「ふすま」である限りにおいて相当し、本件特許の明細書にも「麺類の原料粉中の加水焙煎ふすまの含有量は、乾燥質量換算で40質量%以下である。(【0013】)」等記載されていることから、麺類の原料中に含有される量も一部重複している。
してみると、両者の一致点、相違点はそれぞれ次のとおりである。
・一致点
「原料粉中にふすまを7〜40質量%配合することを含む、麺類の製造方法。」

・相違点1.7−1
「ふすま」の処理について、本件発明7が「加水焙煎」と特定するのに対し、甲1方法発明は「蒸煮処理」である点

・相違点1.7−2
「ふすま」の「α−アミラーゼ力価」及び「中性プロテアーゼ力価」について、本件発明7がそれぞれ「150mU/g以下」及び「20U/g未満」と特定するのに対し、甲1方法発明はそのような特定を有しない点

相違点1.7−1について検討すると、相違点1.7−1は上記相違点1.1−1と実質的に同様であるから、上記ウと同様に判断される。
よって、本件発明7は甲1方法発明ではないし、甲1方法発明に基づいて当業者が容易に発明することができたものでもない。

カ 本件発明9について
本件発明9と甲1に記載された発明とを対比すると、上記オと同様に相違点1.7−1及び相違点1.7−2で相違するものであるから、上記オと同様に判断される。
よって、本件発明9は甲1に記載された発明ではないし、甲1に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明することができたものでもない。

(2)甲2を主引用文献とする新規性進歩性について
ア 甲2に記載された発明
甲2に記載された事項、特に請求項2の記載を整理すると、甲2には以下の方法の発明(以下、「甲2方法発明」という。)及び当該方法を用いて製造される物の発明(以下、「甲2物発明」という。)が記載されていると認められる。
<甲2方法発明>
麺生地中に蒸煮処理小麦ふすまを乾燥質量換算で4〜55%含む麺類の製造方法であって、
前記蒸煮処理小麦ふすまが、小麦ふすまと、該小麦ふすまの乾燥質量100質量部に対して13〜135質量部の水とを共存させ、該小麦ふすまと該水とを混練しながら60〜150℃で1〜60分間処理し、乾燥して得られたものである方法。

<甲2物発明>
麺生地中に蒸煮処理小麦ふすまを乾燥質量換算で4〜55%含む麺類の製造方法であって、
前記蒸煮処理小麦ふすまが、小麦ふすまと、該小麦ふすまの乾燥質量100質量部に対して13〜135質量部の水とを共存させ、該小麦ふすまと該水とを混練しながら60〜150℃で1〜60分間処理し、乾燥して得られたものである方法
によって得られた麺類。

イ 本件発明1〜9と甲2に記載された発明との対比・判断
甲2に記載された発明は、麺生地中の蒸煮処理小麦ふすまの含有量が甲1に記載された発明の範囲よりも広いことを除いて、甲1に記載された発明と同じである。してみると、上記(1)ウ〜カの検討と同様に判断されるから、本件発明1〜9は甲2に記載された発明ではないし、甲2に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものではない。

(3)甲3を主引用文献とする新規性進歩性について
ア 甲3に記載された発明
甲3に記載された事項、特に【請求項5】、【0057】、【0060】の記載を整理すると、甲3には以下の方法の発明(以下、「甲3方法発明」という。)及び当該方法を用いて製造される物の発明(以下、「甲3物発明」という。)が記載されていると認められる。
<甲3方法発明>
挽きふすま及び胚芽成分の風味及び食感を改善するための方法であって、挽きふすま及び胚芽成分の重量に基いて、少なくとも50重量%のふすまと、約5重量%〜約25重量%含水量とを有する、ふすま及び胚芽を含む挽きふすま及び胚芽成分内の、揮発性の小麦風味の成分及び水分を揮発させ、バター、ナッツ、及びカラメルの風味を前記ふすま成分内に作り出して増やすために、該挽きふすま及び胚芽成分を運搬混合装置内で運搬し混合する間に、前記挽きふすま及び胚芽成分を約141℃〜約210℃の温度まで加熱することを含む方法であって、
前記加熱は、前記ふすま成分が運搬及び混合されている間に、前記ふすま成分に蒸気を噴射することにより直接的に実行される方法
によって製造される挽きふすま及び胚芽成分を、約14重量%〜約40重量%の量で含む小麦粉製品が用いられたパスタの製造方法。

<甲3物発明>
挽きふすま及び胚芽成分の風味及び食感を改善するための方法であって、挽きふすま及び胚芽成分の重量に基いて、少なくとも50重量%のふすまと、約5重量%〜約25重量%含水量とを有する、ふすま及び胚芽を含む挽きふすま及び胚芽成分内の、揮発性の小麦風味の成分及び水分を揮発させ、バター、ナッツ、及びカラメルの風味を前記ふすま成分内に作り出して増やすために、該挽きふすま及び胚芽成分を運搬混合装置内で運搬し混合する間に、前記挽きふすま及び胚芽成分を約141℃〜約210℃の温度まで加熱することを含む方法であって、
前記加熱は、前記ふすま成分が運搬及び混合されている間に、前記ふすま成分に蒸気を噴射することにより直接的に実行される方法
によって製造される挽きふすま及び胚芽成分を、約14重量%〜約40重量%の量で含む小麦粉製品が用いられたパスタ。

イ 本件発明1と甲3物発明との対比・判断
甲3物発明の「小麦粉製品」、及び、当該製品が用いられた「パスタ」は、それぞれ、本件発明1の「原料粉」、及び、「麺類」に相当する。また、甲3発明の「加熱」は、運搬混合装置内でふすま成分に蒸気を噴射することにより実行されているから、本件発明1の「加水焙煎」に相当する。

してみると、両者の一致点、相違点はそれぞれ次のとおりである。
・一致点
「原料粉中に加水焙煎ふすまを14〜40質量%含有する麺類。」

・相違点3.1−1
「加水焙煎ふすま」の「α−アミラーゼ力価」及び「中性プロテアーゼ力価」について、本件発明1がそれぞれ「150mU/g以下」及び「20U/g未満」と特定するのに対し、甲3物発明はそのような特定を有しない点

相違点3.1−1について検討すると、甲3の【0102】には、運搬混合装置のジャケットの温度が221℃であった場合、リパーゼ活性が80.89U/gであったこと等が記載されているものの、「α−アミラーゼ力価」及び「中性プロテアーゼ力価」について特定されていない。また、リパーゼ活性が上記数値であったときに「加水焙煎ふすまのα−アミラーゼ力価が150mU/g以下であり、加水焙煎ふすまの中性プロテアーゼ力価が20U/g未満」となると認めるに足る根拠も見当たらないから、相違点3.1−1は実質的な相違点である。
したがって、本件発明1は、甲3物発明ではない。
そして、甲3物発明において、α−アミラーゼ力価及び中性プロテアーゼ力価に着目して相違点3.1−1に係る構成とする動機もないから、当業者が容易に想到し得たものとはいえない。
よって、本件発明1は、甲3物発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものではない。

ウ 本件発明2〜6、8について
上記第2のとおり、本件発明2〜6は、本件発明1を直接又は間接的に引用するものであり、本件発明1の特定事項を全て有するものである。そして、上記イのとおり、本件発明1が甲3物発明ではなく、甲3物発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものでもない以上、本件発明2〜6も、甲3物発明ではなく、甲3物発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものでもない。
また、本件発明8と甲3に記載された発明とを対比すると、上記イと同様に相違点3.1−1で相違するものであるから、上記イと同様に判断される。
よって、本件発明8は甲3に記載された発明ではないし、甲3に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明することができたものでもない。

エ 本件発明7と甲3方法発明の対比・判断
甲3方法発明と本件発明7とを対比すると、両者の一致点、相違点はそれぞれ次のとおりである。
・一致点
「原料粉中に加水焙煎ふすまを14〜40質量%配合することを含む、麺類の製造方法。」

・相違点3.7−1
「加水焙煎ふすま」の「α−アミラーゼ力価」及び「中性プロテアーゼ力価」について、本件発明7がそれぞれ「150mU/g以下」及び「20U/g未満」と特定するのに対し、甲3方法発明はそのような特定を有しない点

相違点3.7−1について検討すると、相違点3.7−1は上記相違点3.1−1と実質的に同様であるから、上記イと同様に判断される。
よって、本件発明7は甲3方法発明ではないし、甲3方法発明に基づいて当業者が容易に発明することができたものでもない。

オ 本件発明9について
本件発明9と甲3に記載された発明とを対比すると、上記エと同様に相違点3.7−1で相違するものであるから、上記エと同様に判断される。
よって、本件発明9は甲3に記載された発明ではないし、甲3に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明することができたものでもない。

(4)甲4を主引用文献とする新規性進歩性について
ア 甲4に記載された発明
甲4に記載された事項、特に【0017】、【0023】〜【0024】、実施例1の記載を整理すると、甲4には以下の方法の発明(以下、「甲4方法発明」という。)及び当該方法を用いて製造される物(以下、「甲4物発明」という。)が記載されていると認められる。
<甲4方法発明>
小麦ふすまを90.5質量%含む原料粉100質量部に対して60質量部の水を添加し、よく撹拌して全体に水分を馴染ませた後、2軸式エクストルーダーに投入し、エクストルーダー処理により加熱し、押し出した処理物を3〜5mm程度の長さで切断し、乾燥させて得られた小麦ふすま含有組成物を、全重量の20%以内の量で添加する麺類の製造方法。

<甲4物発明>
小麦ふすまを90.5質量%含む原料粉100質量部に対して60質量部の水を添加し、よく撹拌して全体に水分を馴染ませた後、2軸式エクストルーダーに投入し、エクストルーダー処理により加熱し、押し出した処理物を3〜5mm程度の長さで切断し、乾燥させて得られた小麦ふすま含有組成物を、全重量の20%以内の量で添加された麺類。

イ 本件発明1と甲4物発明との対比・判断
甲4物発明の「小麦ふすま含有組成物」は、本件発明1の「加水焙煎ふすま」のうち、「ふすま」である限りにおいて相当する。また、甲4物発明における乾燥後の小麦ふすま含有組成物の水分含量を0質量%と仮定すると、麺類の原料中に含有される量は18.1質量%以下となるから、本件発明1の規定する範囲と一部重複している。
してみると、両者の一致点、相違点はそれぞれ次のとおりである。
・一致点
「原料粉中にふすまを0.3〜18.1質量%含有する麺類。」

・相違点4.1−1
「ふすま」の処理について、本件発明1が「加水焙煎」と特定するのに対し、甲4物発明は、小麦ふすまを90.5質量%含む原料粉100質量部に対して60質量部の水を添加し全体に馴染ませた後、エクストルーダー処理により加熱するものである点

・相違点4.1−2
「ふすま」の「α−アミラーゼ力価」及び「中性プロテアーゼ力価」について、本件発明1がそれぞれ「150mU/g以下」及び「20U/g未満」と特定するのに対し、甲4物発明はそのような特定を有しない点

まず相違点4−1について検討すると、上記(1)イでの検討と同様に、甲4物発明における小麦ふすま含有組成物は、エクストルーダーから押し出された後、乾燥する工程を経て得られていることから、エクストルーダーから押し出された時点、すなわち加熱工程が終了した時点では相当量の水分が残存しているものと考えられるため、相違点4.1−1は実質的な相違点である。
そして、甲4物発明において焙煎処理を行う動機がないから、相違点4.1−1に係る構成が当業者が容易に想到し得るものであったとはいえない。
よって、その余の相違点について検討するまでもなく、本件発明1は、甲4物発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものではない。

ウ 本件発明2〜6、8について
上記第2のとおり、本件発明2〜6は、本件発明1を直接又は間接的に引用するものであり、本件発明1の特定事項を全て有するものである。そして、上記イのとおり、本件発明1が甲4物発明ではなく、甲4物発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものでもない以上、本件発明2〜6も、甲4物発明ではなく、甲4物発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものでもない。
また、本件発明8と甲4に記載された発明とを対比すると、上記イと同様に相違点4.1−1で相違するものであるから、上記イと同様に判断される。
よって、本件発明8は甲4に記載された発明ではないし、甲4に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明することができたものでもない。

エ 本件発明7と甲4方法発明の対比・判断
甲4方法発明と本件発明7とを対比すると、両者の一致点、相違点はそれぞれ次のとおりである。
・一致点
「原料粉中にふすまを0.3〜18.1質量%配合することを含む、麺類の製造方法。」

・相違点4.7−1
「ふすま」の処理について、本件発明7が「加水焙煎」と特定するのに対し、甲4方法発明は、小麦ふすまを90.5質量%含む原料粉100質量部に対して60質量部の水を添加し全体に馴染ませた後、エクストルーダー処理により加熱するものである点

・相違点4.7−2
「ふすま」の「α−アミラーゼ力価」及び「中性プロテアーゼ力価」について、本件発明7がそれぞれ「150mU/g以下」及び「20U/g未満」と特定するのに対し、甲4方法発明はそのような特定を有しない点

相違点4.7−1について検討すると、相違点4.7−1は上記相違点4.1−1と実質的に同様であるから、上記イと同様に判断される。
よって、本件発明7は甲4方法発明ではないし、甲4方法発明に基づいて当業者が容易に発明することができたものでもない。

オ 本件発明9について
本件発明9と甲4に記載された発明とを対比すると、上記エと同様に相違点4.7−1で相違するものであるから、上記エと同様に判断される。
よって、本件発明9は甲4に記載された発明ではないし、甲4に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明することができたものでもない。

(5)甲5を主引用文献とする新規性進歩性について
ア 甲5に記載された発明
甲5に記載された事項、特に【0010】、実施例1の記載を整理すると、甲5には以下の方法の発明(以下、「甲5方法発明」という。)及び当該方法を用いて製造される物の発明(以下、「甲5物発明」という。)が記載されていると認められる。
<甲5方法発明>
小麦フスマ100部に対し水30部を加え炭水化物含量が14%、及び水分含量が33%となるように調整した混合物を、挽臼式粉砕機において回転数1500rpmで、1分間に1.5kgの処理量で処理した後、出てきた繊維状物をベルト式乾燥機にて、110℃で約15分間乾燥し、得られたフスマ加工品を、小麦粉100部に対して10部の割合で加えるパン及びクッキーの製造方法。

<甲5物発明>
小麦フスマ100部に対し水30部を加え炭水化物含量が14%、及び水分含量が33%となるように調整した混合物を、挽臼式粉砕機において回転数1500rpmで、1分間に1.5kgの処理量で処理した後、出てきた繊維状物をベルト式乾燥機にて、110℃で約15分間乾燥し、得られたフスマ加工品を、小麦粉100部に対して10部の割合で加えて製造されたパン及びクッキー。

イ 本件発明1と甲5物発明との対比・判断
甲5物発明の「フスマ加工品」は、本件発明1の「加水焙煎ふすま」に「ふすま」である限りにおいて相当する。また、乾燥後の小麦ふすま含有組成物の水分含量を0質量%と仮定すると、パン及びクッキーの原料中に含有される量は.9.1質量%となるから、本件発明1の規定する範囲に包含されている。
してみると、両者の一致点、相違点はそれぞれ次のとおりである。
・一致点
「原料粉中にふすまを9.1質量%含有する小麦粉食品。」

・相違点5.1−1
「ふすま」の処理について、本件発明1が「加水焙煎」と特定するのに対し、甲5物発明は、小麦フスマ100部に対し水30部を加え炭水化物含量が14%、及び水分含量が33%となるように調整した混合物を挽臼式粉砕機内での摩擦熱により加熱するものである点

・相違点5.1−2
「ふすま」の「α−アミラーゼ力価」及び「中性プロテアーゼ力価」について、本件発明1がそれぞれ「150mU/g以下」及び「20U/g未満」と特定するのに対し、甲5物発明はそのような特定を有しない点

・相違点5.1−3
小麦粉食品について、本件発明1が「麺類」であるのに対し、甲5物発明が「パン及びクッキー」である点

まず相違点5.1−1について検討すると、上記(1)イでの検討と同様に、甲5物発明におけるフスマ加工品は、挽臼式粉砕機で処理された後、乾燥する工程を経て得られていることから、加熱工程が終了した時点では相当量の水分が残存しているものと考えられるため、相違点5.1−1は実質的な相違点である。
そして、甲5物発明において焙煎処理を行う動機がないから、相違点5.1−1に係る構成が当業者が容易に想到し得るものであったとはいえない。
よって、その余の相違点について検討するまでもなく、本件発明1は、甲5物発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものではない。

ウ 本件発明2〜6、8について
上記第2のとおり、本件発明2〜6は、本件発明1を直接又は間接的に引用するものであり、本件発明1の特定事項を全て有するものである。そして、上記イのとおり、本件発明1が甲5物発明ではなく、甲5物発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものでもない以上、本件発明2〜6も、甲5物発明ではなく、甲5物発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものでもない。
また、本件発明8と甲5に記載された発明とを対比すると、上記イと同様に相違点5.1−1で相違するものであるから、上記イと同様に判断される。
よって、本件発明8は甲5に記載された発明ではないし、甲5に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明することができたものでもない。

エ 本件発明7と甲5方法発明の対比・判断
甲5方法発明と本件発明7とを対比すると、両者の一致点、相違点はそれぞれ次のとおりである。
・一致点
「原料粉中にふすまを9.1質量%含有する小麦粉食品の製造方法。」

・相違点5.7−1
「ふすま」の処理について、本件発明7が「加水焙煎」と特定するのに対し、甲5方法発明は、小麦フスマ100部に対し水30部を加え炭水化物含量が14%、及び水分含量が33%となるように調整した混合物を挽臼式粉砕機内での摩擦熱により加熱するものである点

・相違点5.7−2
「ふすま」の「α−アミラーゼ力価」及び「中性プロテアーゼ力価」について、本件発明7がそれぞれ「150mU/g以下」及び「20U/g未満」と特定するのに対し、甲5方法発明はそのような特定を有しない点

・相違点5.7−3
小麦粉食品について、本件発明7が「麺類」であるのに対し、甲5方法発明が「パン及びクッキー」である点

相違点5.7−1について検討すると、相違点5.7−1は上記相違点5.1−1と実質的に同様であるから、上記イと同様に判断される。
よって、本件発明7は甲5方法発明ではないし、甲5方法発明に基づいて当業者が容易に発明することができたものでもない。

オ 本件発明9について
本件発明9と甲5に記載された発明とを対比すると、上記エと同様に相違点5.7−1で相違するものであるから、上記エと同様に判断される。
よって、本件発明9は甲5に記載された発明ではないし、甲5に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明することができたものでもない。

(6)小括
以上のとおりであるから、申立理由4、5には理由がない。

第5 むすび
以上のとおりであるから、特許異議申立書に記載された申立ての理由によっては、請求項1〜9に係る特許を取り消すことはできない。
また、他に当該特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。


 
異議決定日 2022-06-08 
出願番号 P2017-097109
審決分類 P 1 651・ 537- Y (A23L)
P 1 651・ 113- Y (A23L)
P 1 651・ 121- Y (A23L)
最終処分 07   維持
特許庁審判長 大島 祥吾
特許庁審判官 植前 充司
奥田 雄介
登録日 2021-07-28 
登録番号 6920103
権利者 昭和産業株式会社
発明の名称 ふすまを含む麺類及びその製造方法  
代理人 中村 充利  
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