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審決分類 審判 全部申し立て 2項進歩性  C09D
管理番号 1386210
総通号数
発行国 JP 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2022-07-29 
種別 異議の決定 
異議申立日 2022-04-14 
確定日 2022-07-07 
異議申立件数
事件の表示 特許第6952502号発明「水性多彩模様塗料組成物及び多彩模様塗膜」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 
結論 特許第6952502号の請求項1ないし6に係る特許を維持する。 
理由 第1 手続の経緯
特許第6952502号の請求項1〜6に係る特許についての出願は、平成29年6月6日の出願であって、令和3年9月30日にその特許権の設定登録がされ、同年10月20日に特許掲載公報が発行された。その後、その特許の請求項1〜6に対し、令和4年4月14日に特許異議申立人 エスケー化研株式会社(以下「特許異議申立人」という。)により特許異議の申立てがされたものである。

第2 本件特許発明
特許第6952502号の請求項1〜6に係る発明(以下「本件特許発明1」〜「本件特許発明6」という。)は、それぞれ、その特許請求の範囲の請求項1〜6に記載された事項により特定される以下のとおりのものである。

「【請求項1】
(A)ゲル主原料とゲル化剤との反応物又は結合物であるヒドロゲル形成物質に水が保持されているヒドロゲル、着色顔料及び樹脂を含有し、該着色顔料及び樹脂が前記ヒドロゲル中に分散している着色ゲルと、
(B)ゲル不溶化剤と、
(C)水分散性樹脂と、
(D)水不溶性着色粒子と、
(E)水と、を有し、
前記ゲル主原料が水膨潤性ケイ酸塩化合物及び水酸基含有有機高分子からなり、
前記成分(E)である水に前記成分(B)が溶解し、並びに前記成分(A)、(C)及び(D)が分散しており、前記成分(A)である着色ゲルのゲル平均粒径が0.15〜5.0mmであり、前記成分(D)の平均粒径が5〜300μmかつ前記ゲル平均粒径より小さい、
水性多彩模様塗料組成物。
【請求項2】
前記ゲル化剤がリン酸塩及びホウ酸塩を含有する、
請求項1に記載の水性多彩模様塗料組成物。
【請求項3】
(A)ゲル主原料とゲル化剤との反応物又は結合物であるヒドロゲル形成物質に水が保
持されているヒドロゲル、着色顔料及び樹脂を含有し、該着色顔料及び樹脂が前記ヒドロゲル中に分散している着色ゲルと、
(B)ゲル不溶化剤と、
(C)水分散性樹脂と、
(D)水不溶性着色粒子と、
(E)水と、を有し、
前記ゲル主原料が水膨潤性ケイ酸塩化合物、前記ゲル化剤がリン酸塩であり、
前記成分(E)である水に前記成分(B)が溶解し、並びに前記成分(A)、(C)及び(D)が分散しており、前記成分(A)である着色ゲルのゲル平均粒径が0.15〜5.0mmであり、前記成分(D)の平均粒径が5〜300μmかつ前記ゲル平均粒径より小さい、
水性多彩模様塗料組成物。
【請求項4】
前記成分(A)は、色の異なる複数種類の着色ゲルからなる、
請求項1〜3いずれか一項に記載の水性多彩模様塗料組成物。
【請求項5】
前記成分(D)が、カラーサンド、カラーセラミック骨材、着色有機樹脂粒子から選択される1種以上の水不溶性着色粒子である、
請求項1〜4のいずれか一項に記載の水性多彩模様塗料組成物。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一項に記載の水性多彩模様塗料組成物の乾燥硬化物である、
多彩模様塗膜。」

第3 申立理由の概要
理由(進歩性)本件特許の請求項1〜6に係る発明は、本件特許出願前に日本国内又は外国において、頒布された甲第1号証〜甲第4号証に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、本件特許出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、上記の請求項に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであるから、同法第113条第2号に該当し、取り消されるべきものである。

第4 当審の判断
1 甲号証について
甲第1号証:特開平7−247450号公報
甲第2号証:特開2000−178479号公報
甲第3号証:特開2013−139512号公報
甲第4号証:特開平7−166110号公報

2 甲号証の記載について
(1)甲第1号証(以下、「甲1」という。)
1a「【請求項1】 水性多彩被覆組成物において、水性媒体中に分散した着色骨材として鱗片状ゲル着色粒子および有色または着色された球状微細粒子の組合せを使用したことを特徴とする水性多彩被覆組成物。
【請求項2】 鱗片状ゲル着色粒子として、色調の異なった複数の鱗片状ゲル着色粒子使用する請求項1記載の水性多彩被覆組成物。」
1b「【0006】最近では球状の有機、または無機質の着色粒子、ガラスバルウン等の合成物、天然無機質の焼成バルウン、合成樹脂バルウン等の着色球状粒子の色の組み合わせによる多彩被覆物が数多く開発されている。これらの被覆手段としての共通の要望は、美しい多彩模様、経済性、作業容易性、かつ、画一的な仕上がりであり、被覆手段として吹き付けによる被覆が一般になっている。
・・・
【0012】本発明の水性多色被覆組成物は、単一な被覆組成物として物体の表面に適用した場合、透明な下地または彩色された下地を隠蔽し、繰り返し塗り重ねても同様な多彩模様被覆が再現される。組成物としては、水性媒体中に分散させた微細な着色された球状粒子またはバルウンが全体を被覆し、これらの微細粒子の色調と異なった色調に着色された1〜4mmの鱗片状ゲル粒子が均一に散在して多彩模様が容易に視認される水性被覆組成物である。」
1c「【0021】アルギン酸ソーダ、アルブメン、カゼイン、ポリビニールアルコール等の水溶性高分子化合物の水溶液を、製造過程のゲル化に影響を及ぼさない顔料、レーキ、染料等またはそれらの水分散体で着色する。これに、使用する用途に合致する合成樹脂エマルジョンを選択して添加撹拌して粘調なコロイド液とする。合成樹脂エマルジョンは、ゲル粒子の接着に大きく関与するので、用途、要求物性に応じて選択する必要がある。
・・・
【0024】このようにして製造した鱗片状ゲル粒子を、金属網でロ別し、なお長期に該鱗片状ゲル粒子の安定化を図る目的で、塩化カルシウム、硫酸アルミニウム、硫酸亜鉛、塩化バリウム、グリオキザール等の水溶液に浸漬、放置し水洗する。水洗後の鱗片状着色ゲル粒子は金属網で鱗片状着色ゲル粒子が安定な程度の水分を残す状態までロ別脱水する。水洗、ロ別、脱水後アルギン酸の鱗片状有色ゲル粒子を得る。」
1d「【0026】実施例1
(1)まず、下記の成分および割合を用いて、鱗片状ゲルグレー色粒子を製造する。これは一般的な用途に適するアルギン酸ソーダによる鱗片状ゲルグレー色粒子である。
【0027】
アルギン酸ソーダ 2 部
水 80 部
酸化チタン70%水分散体 2 部
カーボンブラック20%分散体 0.1部
合成樹脂アクリルエマルジョン 16 部
【0028】水47部にアルギン酸ソーダ1部を常温にて撹拌溶解し、次いで酸化チタンを徐々に添加して均一で粘調な溶液とする。酸化チタンに変えて、着色顔料、レーキおよび/または染料を適宜添加することができる。次いで、合成樹脂エマルジョンを添加する。合成樹脂エマルジョンは、ゲル粒子の接着に大きく関与するので、用途、要求物性に応じて選択することができる。脱泡の後、粒子状吹き付けガンを用いて平滑な面上に吹き付け、直ちにギ酸、または塩酸の5〜10%水溶液中に浸漬してゲル化せしめる。
【0029】ゲル化した鱗片状有色ゲル粒子は、アルギン酸ソーダの添加量の増減またはカラギーナンの一部併用等により、そのゲル強度を調節することができる。また、鱗片状有色ゲル粒子の厚みは通常0.1〜0.2mm程度であるが、上記組成物の粘度を増粘することで、鱗片状有色ゲル粒子の厚みを厚くすることができるし、粒子ガンで吹き付けてからゲル化液に浸漬するまでに少し時間を置くことで、薄い鱗片状ゲル粒子を作出することもできる。
【0030】このようにして製造した鱗片状ゲル粒子を、40メッシュの金属網でロ別し、なお長期に該鱗片状ゲル粒子の安定化を図る目的で、塩化カルシウム、硫酸アルミニウム、硫酸亜鉛、塩化バリウム、グリオキザール等の1〜2%水溶液に浸漬し、4〜5時間放置し水洗する。水洗後の鱗片状着色ゲル粒子は金属網で鱗片状着色ゲル粒子が安定な程度の水分を残す状態までロ別脱水する。水洗、ロ別、脱水後アルギン酸の鱗片状有色ゲル粒子を得る。
【0031】(2)得られたアルギン酸鱗片状有色ゲル粒子30部を使用して、次の組成の水性多彩被覆組成物を調整した。
【0032】
合成樹脂アクリルエマルジョン 48 部
ベンジルアルコール 3.5部
テキサノール 2.0部
塩化ビニリデン−アクリロニトリル
共重合体バルウン40〜100ミクロン 10 部
上記アルギン酸鱗片状有色ゲル粒子 30 部
増粘剤、消泡剤、防腐剤等 6.5部
【0033】合成樹脂アクリルエマルジョンは、耐酸性、またはゲル化に使用される金属塩に安定なエマルジョンが選択される。まず合成樹脂アクリルエマルジョン48部をタンクに計量し、撹拌しながらベンジルアルコール、テキサノールの所定量を添加に先立って混合したものを徐々に添加する。次いで、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体バルウンを添加し均一に分散する。次に、上記のあらかじめ製造しておいたアルギン酸鱗片状着色ゲル粒子を、破壊させない程度の撹拌速度に落として添加し残余の増粘剤、消泡剤、防腐剤を添加均一で一様な状態になるまで撹拌を続行して水性多彩被覆組成物とする。
【0034】(3)得られた水性多彩被覆組成物を、口径1.5mmのノズルの内圧ガンで、内圧0.5kg、塗布圧3kgで被覆すると、グレー色粒子の径2mm程度の粒子が散在した美しい多彩色模様を作出することができた。」

(2)甲第2号証(以下、「甲2」という。)
2a「【請求項1】 水性多相分散液の製造方法であって、必須の工程として、
− エマルションペイントの各々が、異なる色をもつ1種以上のエマルションペイントを提供すること;
− ホウ酸イオンによって不溶化することができる少なくとも1種の線状コロイドおよび少なくとも1種の親水性無機クレーを、該ペイントの各々に添加して基礎ペイントを形成すること;
− 少なくとも1種の親水性無機クレーを含有する水性媒体を提供すること;
− 該水性媒体中に、該基礎ペイント、ホウ酸イオンおよび少なくとも1種の乳化結合剤を、連続して添加すること;
− 水性多相分散液を回収すること、を含む方法。」
2b「【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ペイント、特に多色ペイントに関する。
・・・
【0014】ホウ酸イオンによって不溶化できる線状コロイドは、技術上は以前から知られていた(例えば、米国特許第3458328号、参照)。それらは、ガラクトマンノグリカン、ポリオキシエチレンおよびポリビニルアルコールの種々のコポリマーを包含する。ガラクトマンノグリカンが好適であり、そしてその中では、グアガムが、もっとも好適である。
【0015】ガラクトマンノグリカンは、当該技術分野で周知であり、本明細書に記述する必要はない(例えば、Ullman's Encyclopedia of Industrial Chemistry, vol.A25, Ppages 54-57, VCH Verlaggesellschaft, 1994; Encyclopedia of PolymerScience and Engineering, vol. 7, pages 597-599 and vol. 13 page 120, wiley, 1987 and 1988、参照);それらは、天然のガラクトマンノグリカンおよびそれらの誘導体を包含する。典型的な例は、イナゴマメ(ローカストビーン)ガム(carob gum)、タラ(tara)ガムおよびグアガムである。
【0016】本発明の方法において、特に有用である親水性無機クレーは、隣接する結晶層間に水を吸収することによって膨潤する性質、およびコロイド状ゾルを形成できる荷電断片に分割する性質を特徴とする。それらのクレーは、モンモリロナイト、モンモリロノイドおよびスメクタイトのような種々の一般名をつけられている;この群は、鉱物モンモリロナイト、ベイデライト、サポナイト、ステベンサイト、ノントロナイトおよびヘクトライトを包含する。
【0017】合成クレーは、特に、有利であることが分かっており、したがって好適である。もっとも好適なクレーは、合成スメクタイトおよび特にヘクトライトである。
【0018】少なくとも1種の親水性無機クレーを含有する水性媒体は、コロイド状クレー分散液(または「溶液」)の形態で提供される。その粘度は、好ましくは、27s未満(DIN EN ISO 2431標準によりDIN cup3)、もっとも好ましくは、22s以下でなくてはならない。
【0019】コロイド状クレー分散液の製造は、一般に、水溶性無機燐酸塩、特に、ピロリン酸四ナトリウムの使用によって容易になる。好適なグレードは、ピロリン酸四ナトリウム約5%(より好ましくは、10%未満)を含有する。
【0020】合成スメクタイトの中で、好適なものは、典型的な乾燥重量分析:SiO259.5%、MgO 27.5%、Li2O 0.8%、Na2O 2.8%、強熱減量8.2%をもつ含水ケイ酸ナトリウムリチウムマグネシウムである;それは、その乾燥状態でP2O54.1重量%を含有するグレードを使用するのが、より好適である。
【0021】合成ヘクトライトは、英国特許出願公開第1054111号、同第1155595号および米国特許出願公開第4049780号に記述されている。典型的な一般式は:
{Si8[Mg6-x・Lix]・O20・[(OH)4-y・Fy]}x-・xMn+/n
[式中、Mは、原子価nが1〜3のカチオンであり、xは、0を超え6未満であり、そしてyは、1〜4未満である]である。
【0022】親水性無機クレーは、各相において使用される;これは、当該技術分野で以前より既知であり、それによると、これが、望ましい性質を欠いている小球を生成するであろうという偏見とは反対である。
【0023】ホウ酸イオンは、好ましくは、ホウ砂を添加することによって導入される;さもなくば、それらは、例えば、ホウ酸と、水酸化ナトリウムのような強塩基との反応によるか、または他の既知の方法によって製造されてもよい。
【0024】ペイント成分の各々そしてどの成分も、当該技術分野で周知である。理論に拘束されることを望まないが、本発明の核は、小球形成の3つの特定の機構、すなわち:(i)親水性クレーと、基礎ペイント中の線状コロイドとの相互作用に基づく機構;(ii)連続相中および各分散相中の親水性クレーの存在による機構;そして(iii)線状コロイドとホウ酸イオン間の反応に基づく機構、の間の相乗作用にあると信じられる。
【0025】なおも理論に拘束されることを望まないが、上記組み合わせは、安定な彩色小球、すなわち、収縮することもないし、また滲むこともない(滲みまたは色の移行は、着色顔料が、1つの相、例えば小球から、他の相、例えば連続相中に達する場合に起きる)彩色小球を得ることが必須であると信じられる。明らかに、機構(i)は、基礎ペイントにおける強い構造上の骨格に寄与するであろうし、機構(ii)は、色を効果的に固定し、それらを分離するであろうし、そして機構(iii)は、スプレーの間、小球を十分強く抵抗性にさせるであろう。
【0026】本発明によって得られた小球の安定性は、缶の中の小球の形状、サイズおよび色が、本質的に、スプレー工程によって変化されないような安定性である。かくして、本発明は、ここに、基材上に均一なスプレーパターンを実現すること(特に、濡れたペイントから受ける印象によれば、塗装者にとって明らかな得策)を可能にさせた。
【0027】ホウ酸イオンによって不溶化され得る少なくとも1種の線状コロイド(好ましくは1種)および少なくとも1種の親水性無機クレー(好ましくは1種)が、1種以上の基礎ペイントを形成する(それらが小球を形成するであろう)ために、1種以上のエマルションペイントの各々に添加されねばならない。添加は、通常、溶解槽中で実施され、線状コロイドとして使用された場合のガラクトマンノグリカンは、溶解工程を促進するために、好ましくは「溶液」として添加される。該線状コロイドおよび親水性無機クレーの量は、多色ペイントの所望の性質に応じて、広く変えることができる;好適な実施態様によれば、各基礎ペイント中の該線状コロイドの全量は、基礎ペイントの0.5〜2wt%(好ましくは0.7〜1wt%)であり、そして各基礎ペイント中該クレーの全量は、基礎ペイントの0.4〜1.5wt%(好ましくは0.7〜1wt%)である。」

(3)甲第3号証(以下、「甲3」という。)
3a「【0130】
≪粘性調整剤成分(II)の製造≫
製造例10
攪拌混合容器に脱イオン水780部、アクリル樹脂エマルション(C−2)210部、「Laponite RDS」(注5)10部を添加し、攪拌混合して粘性調整剤成分(II−1)を得た。該粘性調整剤成分(II−1)の固形分濃度は11%、粘度は10mPa・secであった。
(注5)「Laponite RDS」:商品名、ウィルバー・エリス社製、合成層状ケイ酸ナトリウム:ピロリン酸ナトリウム=94:6(質量比)。」

(4)甲第4号証(以下、「甲4」という。)
4a「【請求項1】丸角形状の骨材を合成樹脂ビヒクルに混合したことを特徴とする建築板用塗料
【請求項2】上記骨材は丸角形状の人工砂、天然砂、陶磁器粉砕物、ガラス粉砕物およびプラスチックビーズから選ばれた一種または二種以上の充填材である請求項1に記載の建築板用塗料」
4b「【0005】本発明に用いられる骨材としては人工砂、天然砂、陶磁器粉砕物、ガラス粉砕物および合成樹脂ビーズ等があり、球状、楕円体形等の丸角形状のものである。上記骨材は本来的に丸角形状を持ったものの他、尖角形状の骨材を丸角形状に摩滅してもよい。上記骨材は無色または着色されてもよく、望ましくは粒子径は20〜1500μmの範囲とする。粒子径が20μm未満の骨材を使用すると、塗膜中に骨材が点状に識別されにくゝ自然石感に乏しくなり、1500μmを越えるとスプレー塗装の際に塗工機のノズルに詰り易くなる。」

3 甲1に記載された発明
甲1には、請求項1及び【0012】を参照すると、実施例1として「合成樹脂アクリルエマルジョン、ベンジルアルコール、テキサノール、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体バルウン40〜100ミクロン、
水47部にアルギン酸ソーダ1部を常温にて撹拌溶解し、次いで酸化チタンを徐々に添加して均一で粘調な溶液とし、次いで、合成樹脂エマルジョンを添加し、脱泡の後、粒子状吹き付けガンを用いて平滑な面上に吹き付け、直ちにギ酸、または塩酸の5〜10%水溶液中に浸漬してゲル化せしめ、製造した鱗片状ゲル粒子を、40メッシュの金属網でロ別し、なお長期に該鱗片状ゲル粒子の安定化を図る目的で、塩化カルシウム、硫酸アルミニウム、硫酸亜鉛、塩化バリウム、グリオキザール等の1〜2%水溶液に浸漬し、4〜5時間放置し水洗し、水洗後の鱗片状着色ゲル粒子は金属網で鱗片状着色ゲル粒子が安定な程度の水分を残す状態までロ別脱水し、水洗、ロ別、脱水後、得た、1〜4mmのアルギン酸の鱗片状有色ゲル粒子、
増粘剤、消泡剤、防腐剤等が、水性媒体中に分散した水溶性多彩被覆物組成物。」

4 対比・判断
(1)本件特許発明1
ア 甲1発明との対比
甲1発明の「合成樹脂アクリルエマルジョン」及び「水性媒体」は、それぞれ、本件特許発明1の「(C)水分散性樹脂」及び「(E)水」に相当する。
甲1発明の「アルギン酸ソーダ」は、アルギン酸の鱗片状有色ゲル粒子のゲル主原料といえるから、本件特許発明1の「ゲル主原料」に相当し、甲1発明の「合成樹脂エマルジョン」及び「酸化チタン」は、本件特許発明1の「合成樹脂アクリルエマルジョン」及び「着色顔料」に相当し、甲1発明の「ギ酸、または塩酸」は、アルギン酸ソーダをゲル化するものであるから、本件特許発明1の「ゲル化剤」に相当し、甲1発明において、水47部にアルギン酸ソーダ1部を常温にて撹拌溶解し、次いで酸化チタンを徐々に添加して均一で粘調な溶液とし、次いで、合成樹脂エマルジョンを添加し、脱泡の後、粒子状吹き付けガンを用いて平滑な面上に吹き付け、直ちにギ酸、または塩酸の5〜10%水溶液中に浸漬してゲル化せしめているから、甲1発明の「水47部にアルギン酸ソーダ1部を常温にて撹拌溶解し、次いで酸化チタンを徐々に添加して均一で粘調な溶液とし、次いで、合成樹脂エマルジョンを添加し、脱泡の後、粒子状吹き付けガンを用いて平滑な面上に吹き付け、直ちにギ酸、または塩酸の5〜10%水溶液中に浸漬してゲル化せしめ、製造した鱗片状ゲル粒子を、40メッシュの金属網でロ別し、なお長期に該鱗片状ゲル粒子の安定化を図る目的で、塩化カルシウム、硫酸アルミニウム、硫酸亜鉛、塩化バリウム、グリオキザール等の1〜2%水溶液に浸漬し、4〜5時間放置し水洗し、水洗後の鱗片状着色ゲル粒子は金属網で鱗片状着色ゲル粒子が安定な程度の水分を残す状態までロ別脱水し、水洗、ロ別、脱水後、得た、1〜4mmのアルギン酸の鱗片状有色ゲル粒子」は、本件特許発明1の「(A)ゲル主原料とゲル化剤との反応物又は結合物であるヒドロゲル形成物質に水が保持されているヒドロゲル、着色顔料及び樹脂を含有し、該着色顔料及び樹脂が前記ヒドロゲル中に分散している着色ゲル」及び「前記成分(A)である着色ゲルのゲル平均粒径が0.15〜5.0mmであり」に相当する。
甲1発明の「塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体バルウン40〜100ミクロン」は、着色球状粒子であり(摘記1b参照)、水性媒体中に分散しているから、本件特許発明1の「(D)水不溶性着色粒子」及び「前記成分(D)の平均粒径が5〜300μmかつ前記ゲル平均粒径より小さい」に相当する。
甲1発明の「アルギン酸の鱗片状有色ゲル粒子」、「合成樹脂アクリルエマルジョン」及び「化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体バルウン40〜100ミクロン」は、水性媒体中に分散しているから、本件特許発明1の「前記成分(E)である水に」及び「前記成分(A)、(C)及び(D)が分散しており」に相当する、
甲1発明の「水溶性多彩被覆物組成物」は本件特許発明1の「水性多彩模様塗料組成物」に相当する。
そうすると、本件特許発明1と甲1発明は、「(A)ゲル主原料とゲル化剤との反応物又は結合物であるヒドロゲル形成物質に水が保持されているヒドロゲル、着色顔料及び樹脂を含有し、該着色顔料及び樹脂が前記ヒドロゲル中に分散している着色ゲルと、
(C)水分散性樹脂と、
(D)水不溶性着色粒子と、
(E)水と、を有し、
前記成分(E)である水に前記成分(A)、(C)及び(D)が分散しており、前記成分(A)である着色ゲルのゲル平均粒径が0.15〜5.0mmであり、前記成分(D)の平均粒径が5〜300μmかつ前記ゲル平均粒径より小さい、
水性多彩模様塗料組成物。」である点で一致し、以下の点で相違する。

<相違点1>
水性多彩模様塗料組成物が、本件特許発明1では、(B)ゲル不溶化剤を有し、前記成分(E)である水に前記成分(B)が溶解しているのに対し、甲1発明ではそのような特定がない点。

<相違点2>
ゲル主原料が、本件特許発明1では、さらに、水膨潤性ケイ酸塩化合物を含むのに対し、甲1発明では、アルギン酸ソーダからなり、水膨潤性ケイ酸塩化合物を含まない点。

イ 相違点についての検討
<相違点1>について
甲1には、甲1発明の水性多彩被覆組成物の鱗片状有色ゲル粒子について、「製造した鱗片状ゲル粒子を、金属網でロ別し、なお長期に該鱗片状ゲル粒子の安定化を図る目的で、塩化カルシウム、硫酸アルミニウム、硫酸亜鉛、塩化バリウム、グリオキザール等の水溶液に浸漬、放置し水洗する。水洗後の鱗片状着色ゲル粒子は金属網で鱗片状着色ゲル粒子が安定な程度の水分を残す状態までロ別脱水する。」と記載されており(摘記1c参照)、ここで、塩化カルシウム、硫酸アルミニウム、硫酸亜鉛、塩化バリウム、グリオキザールは、安定化を図る目的で用いられているから、本件特許発明1の「ゲル不溶化剤」に相当するものであるといえるが、それは、水洗され、ロ別脱水されているから、水性多彩被覆組成物にはそのゲル不溶化剤を含むものとはなっておらず、また、水洗され、ロ別脱水されている以上、甲1には、甲1発明の水性多彩被覆組成物においてそのゲル不溶化剤を含むものとすることについて示唆があるともいえない。
また、甲2〜甲4にも、甲1発明のような水性多彩被覆組成物において、そのようなゲル化剤を含むものとすることについて、記載も示唆もないし、甲1発明のような水性多彩被覆組成物において、そのようなゲル化剤を含むものとすることが、技術常識であることを示す証拠もない。
そうすると、甲1発明において、甲1発明において、そのようなゲル化剤を含むものとして、本件特許発明1のように(B)ゲル不溶化剤を有し、前記成分(E)である水に前記成分(B)が溶解しているものとすることは、当業者が容易に想到し得ることであるとはいえない。

<相違点2>について
甲1にも、甲3及び甲4にも、甲1発明において、ゲル主原料として水膨潤性ケイ酸塩化合物を用いることについて、記載も示唆もない。
一方、甲2には、多色ペイントにおいてホウ酸イオンによって不溶化することができる少なくとも1種の線状コロイドおよび少なくとも1種の親水性無機クレーを添加することが記載されており(摘記2a、2b参照)、親水性無機クレーとしてヘクトライトが記載されており、ここで、親水性無機クレーは本件特許発明1の水膨潤性ケイ酸塩化合物であり、多色ペイントは水溶性多彩被覆物組成物のことであるが、甲2には、甲2の水溶性多彩被覆物組成物において、線状コロイド及び親水性無機クレーがゲル化されることについては、記載も示唆もされていないから、甲2の親水性無機クレーはゲル主原料とはいえないし、仮に、甲2の水溶性多彩被覆物組成物において、線状コロイド及び親水性無機クレーがゲル化されるものであるとしても、甲1にはゲル主原料としてアルギン酸ソーダ以外にアルブメン、カゼイン、ポリビニルアルコール等の水溶性高分子化合物が挙げられており(摘記1c参照)、一方、甲2に記載された親水性無機クレーは隣接する結晶層間に水を吸収することによって膨潤するものであるから(摘記2b参照)、甲1発明のゲル主原料であるアルギン酸ソーダのような水溶性高分子化合物である水酸基含有有機高分子の一部を甲2に記載の水を吸収することによって膨潤する親水性無機クレーである水膨潤性ケイ酸塩化合物に置き換え、甲1発明において、さらに、親水性無機クレーである水膨潤性ケイ酸塩化合物を含むものとする動機付けがあるとはいえない。
そうすると、甲1発明において、ゲル主原料が、さらに、水膨潤性ケイ酸塩化合物を含むものとすることは、当業者が容易に想到し得ることであるとはいえない。

ウ 本件特許発明1の効果について
本件特許明細書の【表4】に示される、本件特許発明1の優れた隠蔽率及び意匠性という効果は、水性多彩模様塗料組成物において、ゲル主原料として、さらに、水膨潤性ケイ酸塩化合物を含み、ゲル不溶化剤を含むことにより、着色ゲルが安定化されることにより奏されるといえ、甲1発明及び甲2〜甲4の記載から予測できない顕著なものであるといえる。

エ 小括
以上のとおり、本件特許発明1は、甲1発明及び甲2〜甲4に記載された事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるとすることはできない。

(2)本件特許発明2
本件特許発明2は、本件特許発明1を引用してさらに限定するものであり、上記本件特許発明1と甲1発明との<相違点1>及び<相違点2>と同じ相違点を有するものであって、<相違点1>及び<相違点2>については上記(1)イ及びウで検討したとおりであるから、本件特許発明2は、甲1発明及び甲2〜甲4に記載された事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるとすることはできない。

(3)本件特許発明3
ア 甲1発明との対比

甲1発明の「合成樹脂アクリルエマルジョン」及び「水性媒体」は、それぞれ、本件特許発明3の「(C)水分散性樹脂」及び「(E)水」に相当する。
甲1発明の「アルギン酸ソーダ」は、アルギン酸の鱗片状有色ゲル粒子のゲル主原料といえるから、本件特許発明1の「水膨潤性ケイ酸塩化合物」と「ゲル主原料」の限りにおいて一致し、甲1発明の「合成樹脂エマルジョン」及び「酸化チタン」は、本件特許発明3の「合成樹脂アクリルエマルジョン」及び「着色顔料」に相当し、甲1発明の「ギ酸、または塩酸」は、アルギン酸ソーダをゲル化するものであるから、本件特許発明3の「ゲル化剤」に相当し、甲1発明において、水47部にアルギン酸ソーダ1部を常温にて撹拌溶解し、次いで酸化チタンを徐々に添加して均一で粘調な溶液とし、次いで、合成樹脂エマルジョンを添加し、脱泡の後、粒子状吹き付けガンを用いて平滑な面上に吹き付け、直ちにギ酸、または塩酸の5〜10%水溶液中に浸漬してゲル化せしめているから、甲1発明の「水47部にアルギン酸ソーダ1部を常温にて撹拌溶解し、次いで酸化チタンを徐々に添加して均一で粘調な溶液とし、次いで、合成樹脂エマルジョンを添加し、脱泡の後、粒子状吹き付けガンを用いて平滑な面上に吹き付け、直ちにギ酸、または塩酸の5〜10%水溶液中に浸漬してゲル化せしめ、製造した鱗片状ゲル粒子を、40メッシュの金属網でロ別し、なお長期に該鱗片状ゲル粒子の安定化を図る目的で、塩化カルシウム、硫酸アルミニウム、硫酸亜鉛、塩化バリウム、グリオキザール等の1〜2%水溶液に浸漬し、4〜5時間放置し水洗し、水洗後の鱗片状着色ゲル粒子は金属網で鱗片状着色ゲル粒子が安定な程度の水分を残す状態までロ別脱水し、水洗、ロ別、脱水後、得た、1〜4mmのアルギン酸の鱗片状有色ゲル粒子」は、本件特許発明3の「(A)ゲル主原料とゲル化剤との反応物又は結合物であるヒドロゲル形成物質に水が保持されているヒドロゲル、着色顔料及び樹脂を含有し、該着色顔料及び樹脂が前記ヒドロゲル中に分散している着色ゲル」及び「前記成分(A)である着色ゲルのゲル平均粒径が0.15〜5.0mmであり」に相当する。
甲1発明の「塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体バルウン40〜100ミクロン」は、着色球状粒子であり(摘記1b参照)、水性媒体中に分散しているから、本件特許発明3の「(D)水不溶性着色粒子」及び「前記成分(D)の平均粒径が5〜300μmかつ前記ゲル平均粒径より小さい」に相当する。
甲1発明の「アルギン酸の鱗片状有色ゲル粒子」、「合成樹脂アクリルエマルジョン」及び「塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体バルウン40〜100ミクロン」は、水性媒体中に分散しているから、本件特許発明1の「前記成分(E)である水に」及び「前記成分(A)、(C)及び(D)が分散しており」に相当する、
甲1発明の「水溶性多彩被覆物組成物」は本件特許発明1の「水性多彩模様塗料組成物」に相当する。
そうすると、本件特許発明3と甲1発明は、「(A)ゲル主原料とゲル化剤との反応物又は結合物であるヒドロゲル形成物質に水が保
持されているヒドロゲル、着色顔料及び樹脂を含有し、該着色顔料及び樹脂が前記ヒドロゲル中に分散している着色ゲルと、
(C)水分散性樹脂と、
(D)水不溶性着色粒子と、
(E)水と、を有し、
前記成分(E)である水に前記成分(A)、(C)及び(D)が分散しており、前記成分(A)である着色ゲルのゲル平均粒径が0.15〜5.0mmであり、前記成分(D)の平均粒径が5〜300μmかつ前記ゲル平均粒径より小さい、
水性多彩模様塗料組成物。」である点で一致し、以下の点で相違する。

<相違点3>
水性多彩模様塗料組成物が、本件特許発明1では、(B)ゲル不溶化剤を有し、前記成分(E)である水に前記成分(B)が溶解しているのに対し、甲1発明ではそのような特定がない点。

<相違点4>
ゲル主原料が、本件特許発明3では水膨潤性ケイ酸塩化合物であるのに対し、甲1発明ではアルギン酸ソーダである点。

<相違点5>
ゲル化剤が、本件特許発明3ではリン酸塩であるのに対し、甲1発明では硼砂及び炭酸ソーダである点。

イ 相違点についての検討
事案に鑑み、まず、<相違点3>及び<相違点4>について検討する。
<相違点3>について
<相違点3>は上記(1)アの<相違点1>と同じであり、上記(1)イの<相違点1>についてで検討したとおり、甲1発明において、甲1発明において、そのようなゲル化剤を含むものとして、本件特許発明3のように(B)ゲル不溶化剤を有し、前記成分(E)である水に前記成分(B)が溶解しているものとすることは、当業者が容易に想到し得ることであるとはいえない。

<相違点4>について
<相違点4>は、上記(1)アの<相違点2>と、水膨潤性ケイ酸塩化合物を含む点で同じであり、上記(1)イの<相違点2>についてで検討したのと同じ理由により、甲1発明において、ゲル主原料として、ポリビニルアルコールに代えて、甲2に記載の水溶性多彩被覆物組成物である多色ペイントで使用するゲル主原料である親水性無機クレーである水膨潤性ケイ酸塩化合物を採用することは、当業者が容易に想到し得ることであるとはいえない。

ウ 本件特許発明3の効果について
本件特許明細書の【表4】に示される、本件特許発明3の優れた隠蔽率及び意匠性という効果は、水性多彩模様塗料組成物において、ゲル主原料が水膨潤性ケイ酸塩化合物であり、ゲル不溶化剤を含むことにより、着色ゲルが安定化されることにより奏されるといえ、甲1発明及び甲2〜甲4の記載から予測できない顕著なものであるといえる。

エ 小括
以上のとおり、本件特許発明3は、<相違点5>について検討するまでもなく、甲1発明及び甲2〜甲4に記載された事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるとすることはできない。

(4)本件特許発明4〜6について
本件特許発明4〜6は、本件特許発明1又は3を引用してさらに限定するものであり、上記本件特許発明1と甲1発明との<相違点1>及び<相違点2>と同じ相違点、又は、上記本件特許発明3と甲1発明との<相違点3>及び<相違点4>と同じ相違点を有するものであって、<相違点1>及び<相違点2>については上記(1)イ及びウで検討したとおりであり、<相違点3>及び<相違点4>については上記(3)イ及びウで検討したとおりであるから、本件特許発明4〜6は、甲1発明及び甲2〜甲4に記載された事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるとすることはできない。

第5 むすび
以上のとおりであるから、特許異議申立人による特許異議申立書に記載した特許異議申立理由によっては、本件請求項1〜6に係る特許を取り消すことはできない。
また、他に本件請求項1〜6に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
 
異議決定日 2022-06-28 
出願番号 P2017-111932
審決分類 P 1 651・ 121- Y (C09D)
最終処分 07   維持
特許庁審判長 門前 浩一
特許庁審判官 亀ヶ谷 明久
瀬下 浩一
登録日 2021-09-30 
登録番号 6952502
権利者 メーコー株式会社
発明の名称 水性多彩模様塗料組成物及び多彩模様塗膜  
代理人 フェリシテ特許業務法人  
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