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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 A63F
審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 A63F
管理番号 1389075
総通号数 10 
発行国 JP 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2022-10-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2021-10-15 
確定日 2022-09-22 
事件の表示 特願2019− 15274「遊技機」拒絶査定不服審判事件〔令和 2年 8月13日出願公開、特開2020−120992〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、平成31年1月31日の出願であって、令和2年11月20日付けで拒絶の理由が通知され、令和3年1月12日に意見書及び手続補正書が提出され、令和3年4月16日付けで最後の拒絶の理由が通知され、同年5月14日に意見書及び手続補正書が提出されたところ、同年8月12日付け(送達日:同年同月24日)で、同年5月14日に提出の手続補正書による手続補正が却下されるとともに拒絶査定(以下「原査定」という。)がなされ、それに対して、同年10月15日に拒絶査定不服審判の請求がなされると同時に手続補正がなされたものである。

第2 令和3年10月15日に提出された手続補正書による補正の却下の決定
[補正の却下の決定の結論]
令和3年10月15日に提出された手続補正書による補正(以下「本件補正」という。)を却下する。

[理由]
1 補正の内容
本件補正は、特許請求の範囲についてする補正を含むものであって、令和3年1月12日提出の手続補正書によって補正された本件補正前の請求項1及び2のうち、請求項1に、
「遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かを判定する判定手段と、前記判定手段の判定結果に応じた変動演出を演出手段において実行する演出制御手段と、音を出力可能な音出力手段とを備え、
前記演出制御手段は、
複数の画像を用いて前記変動演出を実行することが可能であると共に、所定の操作手段の操作に応じて前記音の音量を調整することが可能であり、
前記複数の画像には、
前記変動演出において変動表示される複数の演出図柄と、
前記演出図柄の変動表示中に表示される演出画像と、を含み、
前記演出制御手段は、
前記変動演出においてリーチ演出を行うことを可能とし、
前記リーチ演出が終了した後に特定画像を表示することが可能であり、
前記リーチ演出が終了するときに表示していた所定の前記演出図柄の組み合わせを、前記特定画像の表示が終了したときにおいても表示することが可能であり、
前記変動演出を開始してから前記特定画像を表示する前までの間において所定の演出画像を表示することが可能である一方、前記特定画像の表示が終了した後から前記変動演出が終了するまでの間おいては前記所定の演出画像を表示せず、
前記特定画像の表示が開始される前では前記音出力手段から所定の楽曲を出力可能である一方、前記特定画像の表示中では前記音出力手段から所定の楽曲を出力せず、
前記特定画像の表示中において所定の楽曲を出力していない場合であっても、前記音量の調整を行うことが可能であることを特徴とする遊技機」とあったものを、

「遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かを判定する判定手段と、前記判定手段の判定結果に応じた変動演出を演出手段において実行する演出制御手段と、音を出力可能な音出力手段とを備え、
前記演出制御手段は、
複数の画像を用いて前記変動演出を実行することが可能であると共に、所定の操作手段の操作に応じて前記音の音量を調整することが可能であり、
前記複数の画像には、
前記変動演出において変動表示される複数の演出図柄と、
前記演出図柄の変動表示中に表示される演出画像と、を含み、
前記演出制御手段は、
前記変動演出においてリーチ演出を行うことを可能とし、
前記リーチ演出が終了した後に特定画像を表示することが可能であり、
前記リーチ演出が終了するときに表示していた所定の前記演出図柄の組み合わせを、前記特定画像の表示が終了したときにおいても表示することが可能であり、
前記変動演出を開始してから前記特定画像を表示する前までの間において所定の演出画像を表示することが可能である一方、前記特定画像の表示が終了した後から前記変動演出が終了するまでの間おいては前記所定の演出画像を表示せず、
前記特定画像の表示が開始される前では前記音出力手段から所定の楽曲を出力可能である一方、前記特定画像の表示中では前記音出力手段から所定の楽曲を出力せず、
前記特定画像の表示中において所定の楽曲を出力していない場合であっても、前記音量の調整を行うことが可能であり、
前記特定画像の表示前においては、操作手段の操作に応じて前記特別遊技が実行される期待度に応じた演出を行う操作演出に係る操作有効期間を発生させることが可能である一方、
前記特定画像の表示中においては、前記操作演出に係る操作有効期間を発生させることを制限可能であることを特徴とする遊技機。」とする補正を含むものである(なお、下線は補正前後の箇所を明示するために合議体が付した。)。

2 補正の目的について
本件補正は、本件補正前の請求項1に係る発明を特定するために必要な事項である「特定画像の表示」に関し、「前記特定画像の表示前においては、操作手段の操作に応じて前記期待度に応じた演出を行う操作演出に係る操作有効期間を発生させることが可能である一方、前記特定画像の表示中においては、前記操作演出に係る操作有効期間を発生させることを制限可能である」との限定を含むものである。
したがって、本件補正は、補正前の請求項1に記載された発明と補正後の請求項1に記載された発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるので、特許法第17条の2第5項第2号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

3 新規事項について
本件補正は、本願の願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面における【0416】、【0583】、【0640】、【0649】、【0650】、【0701】、図55、図58等の記載に基づくものであり、新たな技術事項を導入するものではないから、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たす。

4 独立特許要件について
本件補正は、特許法第17条の2第5項第2号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものであるので、本件補正後の請求項1に係る発明(以下「本願補正発明」という。)が、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか)について、以下検討する。

(1) 本願補正発明
本願補正発明を再掲すると、次のとおりのものである(なお、AないしJは、分説するため合議体が付した。以下A等を付した事項を「特定事項A」等という。)。
「A 遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かを判定する判定手段と、前記判定手段の判定結果に応じた変動演出を演出手段において実行する演出制御手段と、音を出力可能な音出力手段とを備え、
B 前記演出制御手段は、
B−1 複数の画像を用いて前記変動演出を実行することが可能であると共に、所定の操作手段の操作に応じて前記音の音量を調整することが可能であり、
B−2 前記複数の画像には、
B−2−1 前記変動演出において変動表示される複数の演出図柄と、
B−2−2 前記演出図柄の変動表示中に表示される演出画像と、を含み、
B 前記演出制御手段は、
B−3 前記変動演出においてリーチ演出を行うことを可能とし、
B−4 前記リーチ演出が終了した後に特定画像を表示することが可能であり、
B−5 前記リーチ演出が終了するときに表示していた所定の前記演出図柄の組み合わせを、前記特定画像の表示が終了したときにおいても表示することが可能であり、
C 前記変動演出を開始してから前記特定画像を表示する前までの間において所定の演出画像を表示することが可能である一方、前記特定画像の表示が終了した後から前記変動演出が終了するまでの間おいては前記所定の演出画像を表示せず、
D 前記特定画像の表示が開始される前では前記音出力手段から所定の楽曲を出力可能である一方、前記特定画像の表示中では前記音出力手段から所定の楽曲を出力せず、
E 前記特定画像の表示中において所定の楽曲を出力していない場合であっても、前記音量の調整を行うことが可能であり、
F 前記特定画像の表示前においては、操作手段の操作に応じて前記特別遊技が実行される期待度に応じた演出を行う操作演出に係る操作有効期間を発生させることが可能である一方、
G 前記特定画像の表示中においては、前記操作演出に係る操作有効期間を発生させることを制限可能である
H ことを特徴とする遊技機。」
なお、本願補正発明の特定事項Cの「前記変動演出を開始してから前記特定画像を表示する前までの間において所定の演出画像を表示することが可能である一方、前記特定画像の表示が終了した後から前記変動演出が終了するまでの間おいては前記所定の演出画像を表示せず、」という記載は、「前記変動演出を開始してから前記特定画像を表示する前までの間において所定の演出画像を表示することが可能である一方、前記特定画像の表示が終了した後から前記変動演出が終了するまでの間においては前記所定の演出画像を表示せず、」の誤記であることは明らかであるので、以下においては、本願補正発明の特定事項Cは「前記変動演出を開始してから前記特定画像を表示する前までの間において所定の演出画像を表示することが可能である一方、前記特定画像の表示が終了した後から前記変動演出が終了するまでの間においては前記所定の演出画像を表示せず、」であるとして検討を進める(なお、下線は誤記の箇所を明示するために合議体が付した。)。

(2) 引用文献の記載事項、引用発明
ア 原査定の拒絶の理由に引用文献1として引用され、本願出願前に頒布され又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開2016−220792号公報(平成28年12月28日出願公開、以下同じく「引用文献1」という。)には、遊技機(発明の名称)に関し、次の事項が図とともに記載されている(なお、下線は引用発明等の認定に関連する箇所を明示するために合議体が付した。以下同様。)。

(ア) 「【0021】
(実施形態)
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態によるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。」

(イ) 「【0052】
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ31Aの上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。」

(ウ) 「【0053】
遊技機用枠3の遊技領域の周辺部には、音声出力部材が設けられている。図1に示した一例では、遊技機用枠3の左右上部位置に、スピーカ8UL、スピーカ8URを設置し、上皿の左右斜下部(下皿の左右斜上部)に、スピーカ8LL、スピーカ8LRを設置している。以下、スピーカ8UL、8UR、8LL、8LRの夫々を特に区別しない場合には、単に、スピーカ8と称する。スピーカ8は、音声(音及び声)を出力(再生)する。
【0054】
演出音には、音楽、検出音、応答音、報知音などが含まれる。演出音における音楽とは、例えば、遊技の進行状況に応じて出力されるBGM、歌などである。」

(エ) 「【0059】
特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンド(「ラウンド遊技」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの可変表示結果が「小当り」になった後には、大当り遊技状態とは異なる特殊遊技状態としての小当り遊技状態に制御される。」

(オ) 「【0099】
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
【0100】
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の識別情報の可変表示を制御する機能も備えている。」

(カ) 「【0108】
コマンド8CXXHは、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する可変表示結果通知コマンドである。可変表示結果通知コマンドでは、例えば図3(B)に示すように、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかの決定結果や大当り種別の決定結果に応じて、異なるEXTデータが設定される。」

(キ) 「【0117】
本実施形態では、図11のステップS101の始動入賞判定処理における入賞時乱数値判定処理において、始動入賞の発生時に、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて可変表示結果が「大当り」に決定されるか否かや「小当り」に決定されるか否かを判定し、「大当り」に決定された場合には大当り種別決定用の乱数値MR2に基づいて大当りの種別を判定し、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3に基づいて変動カテゴリ(変動パターン種別)を判定する。そして、図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドのEXTデータに、その判定結果に対応する値を設定し、演出制御基板12に対して送信する制御を行う。演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120は、図柄指定コマンドに設定されている値に基づいて、可変表示結果が「大当り」や「小当り」に決定されるか否かや大当り種別を認識できるとともに、変動カテゴリコマンドに設定されている値に基づいて変動カテゴリを認識できる。
【0118】
なお、変動パターン指定コマンドや可変表示結果通知コマンドなどの演出制御コマンドは、演出制御用CPU120が、1以上の演出装置(画像表示装置5、スピーカ8、ランプ9など)を制御する際に用いられる。以下、画像表示装置5における画像表示動作の制御に用いられる演出制御コマンドを表示制御コマンド、スピーカ8からの音声出力を制御するために用いられる演出制御コマンドを音声制御コマンド、ランプ9の発光動作(点灯動作、点滅動作、消灯動作)を制御するために用いられる演出制御コマンドをランプ制御コマンドとも称する。
【0119】
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105と、を備えて構成される。」

(ク) 「【0153】
図2に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。」

(ケ) 「【0170】
表示制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における各飾り図柄の変動態様を示すデータといった、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示態様を示すデータが含まれている。すなわち、表示制御データは、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を指定するデータである。音声制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における飾り図柄の可変表示動作に連動した演出音等の出力態様を示すデータといった、スピーカ8からの音声出力態様を示すデータが含まれている。すなわち、音声制御データは、スピーカ8からの音声出力動作を指定するデータである。ランプ制御データには、例えばランプ9(発光体)の発光動作態様を示すデータが含まれている。すなわち、ランプ制御データは、ランプ9の発光動作(点灯動作、点滅動作、消灯動作)を指定するデータである。操作検出制御データには、例えば操作ボタン30といった操作部に対する操作を有効に検出する期間や、有効に検出した場合における演出動作の制御内容等を示すデータが含まれている。すなわち、操作検出制御データは、操作部に対する操作に応じた演出動作を指定するデータである。なお、これらの制御データは、全ての演出制御パターンに含まれなければならないものではなく、各演出制御パターンによる演出動作の内容に応じて、一部の制御データを含んで構成される演出制御パターンがあってもよい。
【0171】
演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれる各種の制御データに従って、演出動作の制御内容を決定する。例えば、演出制御プロセスタイマ値が演出制御プロセスタイマ判定値の何れかと合致したときには、その演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた表示制御データにより指定される態様で飾り図柄を表示させるとともに、キャラクタ画像や背景画像といった演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させる制御を行う。また、音声制御データにより指定される態様でスピーカ8から音声を出力させる制御を行うとともに、ランプ制御データにより指定される態様でランプ9を発光させる制御を行い、操作検出制御データにより指定される操作有効期間にてスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bに対する操作を受け付けて演出内容を決定する制御を行う。」

(コ) 「【0196】
図11のステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理の何れかを選択して実行する。
【0197】
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」又は「小当り」とするか否かを、その可変表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)などが行われる。特別図柄通常処理では、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。」

(サ) 「【0212】
ステップS74にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS75)。ステップS75の演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8からの音声出力動作、ランプ9における発光動作、演出用模型における駆動動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。」

(シ) 「【0359】
(アイキャッチ画像の表示)
アイキャッチ画像は、本演出とは別に演出の合間に挟み込まれる比較的短い時間(本実施の形態においては、1秒で一定)表示される画像である(たとえば、図31(F)参照)。アイキャッチ画像は、遊技に関する抽選結果に係る演出内容とは関連性の無い文字情報(たとえば、図31(F)の「POWERFUL」との遊技機の機種名などの文字)が含まれることが好ましく、また、遊技者の目を引いたり奪ったりする画像であることが好ましい。」

(ス) 「【0375】
まず、図31(A)から図31(C)で示されるように、変動開始コマンド等の変動開始時のコマンドが受信されてからリーチ状態となるまでは、通常背景(ここでは、草原の映像)が表示され、絵付図柄の飾り図柄での変動表示が実行される。このときには、保留表示H1,H2など、アクティブ表示エリアAHAおよびアクティブ表示AHは、図22A等で示したように表示される。なお、図22A等では、絵付図柄の飾り図柄の絵の部分が長方形の枠のみとなっているが、これは図31で示す絵付図柄の絵や枠を省略して示したものである。
【0376】
次に、図31(D)で示されるように、リーチ状態となっては、スーパーリーチ背景(ここでは、宇宙の映像)が表示され、絵無図柄の変動表示(図示せず)および小図柄の飾り図柄の変動表示が、スーパーリーチ背景に合わせた所定のタイミングで順に切替えられて実行される。このときには、保留表示が左下に数字のみで表示される。左側の数字が第1特別図柄の保留記憶数、右側の数字が第2特別図柄の保留記憶数を示す。また、アクティブ表示は、スーパーリーチ背景に遊技者を注目させるために表示させない。
【0377】
次いで、図31(E)で示されるように、図31(D)の続きからハズレ図柄が表示されるまでは、図31(D)と同様、スーパーリーチ背景が表示され、小図柄の変動表示(リーチ状態の間のみ)および絵無図柄の変動表示(リーチ状態からハズレ図柄が表示されるまで)が、スーパーリーチ背景に合わせた所定のタイミングで順に切替えられて実行される。なお、ハズレ図柄の絵無図柄の飾り図柄は、揺れ表示の態様(表示結果が未確定であることを示す態様)で表示される。このときの保留表示の態様は図31(D)と同様である。また、アクティブ表示は、アクティブ表示がどのような態様であったかを遊技者に確認させるために表示させる。
【0378】
そして、図31(F)で示されるように、ハズレ図柄が表示されてから所定期間の間は、揺れ表示の態様の小図柄のハズレ図柄が表示される(本実施の形態では1秒間)とともに、背景に替えてアイキャッチ画像が表示される。本実施の形態におけるアイキャッチ画像は、このパチンコ遊技機1の機種の表示演出に用いられるキャラクタの静止画像にこの機種の機種名を加えた画像である。このときの保留表示の態様は図31(D)と同様である。また、アクティブ表示は、アクティブ表示がどのような態様であったかを遊技者に確認させるために表示させる。なお、アイキャッチ画像の表示中において、アイキャッチ画像の表示前に比べて、小図柄の画像の透過率を高めたり、小図柄の表示を省略してもよい。
【0379】
その後、図柄確定コマンドが受信されるまでは、図31(G)で示されるように、揺れ表示の態様の絵付図柄のハズレ図柄が表示される。このときの保留表示の態様は図31(A)から図31(C)と同様である。アクティブ表示は、表示させない。」

(セ) 「【0440】
(32) 前述した実施の形態において、アイキャッチ画像を表示しているときは無音であることとする。しかし、これに限定されず、時刻を特定可能なRTC(Real Time Clock)を備える遊技機においてRTCによって特定される時刻が所定時刻となるごとに演出用楽曲を流すRTC演出のような、遊技機での大当りになるか否かを示唆する演出やリーチとなるか否かを示唆する演出とは異なる演出で音を出力するような場合は、アイキャッチ画像を表示しているときに、その表示前から出力している音をそのまま出力するようにしてもよい。また、RTCによって特定される日付情報又は電源投入時からの経過時刻情報に基づいて、予め準備された複数種類のアイキャッチ画像のうちのいずれを表示するかを決定してもよい。このように、日付情報又は電源投入時からの経過時刻情報に基づいて、アイキャッチ画像を決定可能とすることによって、興趣を向上できる。」


(ソ) 「【図31】



(タ) 図31(A)ないし(C)には「通常背景(草原の映像)」(【0375】)、図31(D)及び(E)には「スーパーリーチ背景(宇宙の映像)」(【0376】、【0377】)が、それぞれ「変動表示」中に表示され、図31(F)で表示される「アイキャッチ画像」(【0378】)の表示前に表示されていることが見て取れる。また、図31(G)は、「アイキャッチ画像」の表示が終了した後の「揺れ表示の態様の絵付図柄のハズレ図柄が表示され」ている態様を表す図であり、「変動表示」が終了することを表しているが、その際に「通常背景(草原の映像)」は表示されているが、「スーパーリーチ背景(宇宙の映像)」は表示されていないことが見て取れる。
そうすると、引用文献1には、「変動表示を開始してから、アイキャッチ画像を表示する前までの間においてスーパーリーチ背景(宇宙の映像)が表示され、アイキャッチ画像の表示が終了した後から変動表示が終了するまでの間においてはスーパーリーチ背景(宇宙の映像)が表示されない」ことが記載されていると認められる(認定事項1)。

(チ) 【0377】には、「次いで、図31(E)で示されるように、図31(D)の続きからハズレ図柄が表示されるまでは、図31(D)と同様、スーパーリーチ背景が表示され、小図柄の変動表示(リーチ状態の間のみ)および絵無図柄の変動表示(リーチ状態からハズレ図柄が表示されるまで)が、スーパーリーチ背景に合わせた所定のタイミングで順に切替えられて実行される。」と記載され、【0378】には、「図31(F)で示されるように、ハズレ図柄が表示されてから所定期間の間は、揺れ表示の態様の小図柄のハズレ図柄が表示される(本実施の形態では1秒間)とともに、背景に替えてアイキャッチ画像が表示される。」と記載されており、図31(E)には、「スーパーリーチ背景(宇宙の映像)が表示され」て大当たりにならなかったことが示唆された後に「アイキャッチ画像」が表示されていることが見て取れる。
そして、図31(D)及び(E)は「スーパーリーチ」に関する演出であって、図31(E)において「大当たり」にならなかったこと、つまり「スーパーリーチ」が終了したことが示唆されているので、引用文献1には、「アイキャッチ画像が表示されるのはスーパーリーチ演出が終了した後である」ことが記載されていると認められる(認定事項2)。

(ツ) 図31(E)は、上記(チ)で記載したとおり、「スーパーリーチ演出」が終了するときの画面であって、その「絵無図柄」の組み合わせは左から「767」であることが見て取れる。また、図31(G)は、「アイキャッチ画像」の表示が終了したときの画面であるが、その「絵付図柄」の組み合わせは左から「767」であることが見て取れる、
そうすると、引用文献1には、「スーパーリーチ演出が終了するときに表示していた絵無図柄の組み合わせは、左から「767」であり、アイキャッチ画像の表示が終了したときの絵付図柄の組み合わせは、左から「767」である」ことが記載されていると認められる(認定事項3)。

(テ) 上記(ア)ないし(ツ)から、引用文献1には、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されている。なお、aないしjについては本願補正発明のAないしJに概ね対応させて付与し、引用箇所の段落番号等を併記した。

「a、b 「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンドを所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御され(【0059】)、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」又は「小当り」とするか否かを、その可変表示結果が導出表示される以前に決定が行われる(【0197】)特別図柄通常処理を実行するCPU103(【0196】)を備えた主基板11(【0099】、【0119】)と、主基板11から送信され(【0212】)、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかの決定結果に応じて設定された演出制御コマンドを用いて、1以上の演出装置(画像表示装置5、スピーカ8、ランプ9など)を制御する演出制御用CPU120(【0108】、【0118】、【0212】)を備える演出制御基板12(【0099】、【0153】)と、遊技の進行状況に応じて出力されるBGM、歌などの演出音(【0054】、【0170】)を出力するスピーカ8(【0053】)とを備え、
b−1、b−2、b−2−1、b−2−2、b−3 変動開始時のコマンドが受信されてから、通常背景(草原の映像)が表示され、絵付図柄の飾り図柄での変動表示が実行され(【0375】)、リーチ状態となっては、スーパーリーチ背景(宇宙の映像)が表示され、絵無図柄の変動表示および小図柄の飾り図柄の変動表示が、スーパーリーチ背景に合わせた所定のタイミングで順に切替えられて実行され(【0376】)、
b−3、b−4 アイキャッチ画像が表示されるのはスーパーリーチ演出が終了した後であり(認定事項2)、
b−5 スーパーリーチ演出が終了するときに表示していた絵無図柄の組み合わせは、左から「767」であり、アイキャッチ画像の表示が終了したときの絵付図柄の組み合わせは、左から「767」であり(認定事項3)、
c 変動表示を開始してから、アイキャッチ画像を表示する前までの間においてスーパーリーチ背景(宇宙の映像)が表示され、アイキャッチ画像の表示が終了した後から変動表示が終了するまでの間においてはスーパーリーチ背景(宇宙の映像)が表示されず(認定事項1)、
d 飾り図柄の可変表示中における飾り図柄の可変表示動作に連動した演出音等を出力し(【0170】)、アイキャッチ画像を表示しているときは無音であることとし(【0440】)、
f 遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31B(【0052】)の操作有効期間にてプッシュボタン31Bに対する操作を受け付けて演出内容を決定する(【0171】)
j パチンコ遊技機1(【0021】)。」

イ 原査定の拒絶の理由に引用文献3として引用され、本願出願前に頒布され又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特許第6368024号公報(平成30年8月1日発行、以下同じく「引用文献3」という。)には、遊技台(発明の名称)に関し、次の事項が図とともに記載されている。

(ア) 「【0009】
以下、図面を用いて、本発明の一実施の形態に係る遊技台(例えば、パチンコ機等の弾球遊技機やスロットマシン等の回胴遊技機)について説明する。なお、図1〜図35に示す符号は、原則として図1〜図35に示す実施例の説明にのみ用いることとし、重複する符号が他の図面に示されている場合であっても、図1〜図35に示す符号を優先する。まず、図1を用いて、本実施の形態によるパチンコ機100の全体構成について説明する。なお、同図はパチンコ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。パチンコ機100は、外部的構造として、外枠102と、本体104と、前面枠扉106と、発射装置110と、遊技盤200と、をその前面に備える。」

(イ) 「【0048】
また、基本回路402には、スピーカ120(およびアンプ)の制御を行うための音源IC(S−ROM)416と、各種ランプ418(例えば、チャンスボタンランプ138)の制御を行うための駆動回路420と、遮蔽装置246の駆動制御を行うための駆動回路432と、遮蔽装置246の現在位置を検出する遮蔽装置センサ430と、チャンスボタン136の押下を検出するチャンスボタンセンサ426と、スピーカ120から出力される音量を調整する音量調整スイッチ161(図4では図示せず)と、設定操作部137の各ボタンの押下を検出する操作部センサ(図示せず)と、これらのセンサからの検出信号を基本回路402に出力するセンサ回路428と、CPU404からの信号に基づいてROM406に記憶された画像データ等を読み出してVRAM436のワークエリアを使用して表示画像を生成して装飾図柄表示装置208に画像を表示するVDP(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ)434と、を接続している。」

(ウ) 「【1842】
本実施形態では、特図表示装置212,214における図柄変動表示が開始された後であっても、音量調整のみは常時可能である。なお、音量調整が常時可能であっても、音量調整用のバー表示VBが表示されないように構成されていてもよい。また、大当り遊技中であっても、音量調整のみは常時可能である。ただし、或る期間だけ規制されていてもよい。例えば、大当り遊技の開始演出中や、ラウンド間インターバル中や、大当り遊技の終了演出中や、スーパーリーチ演出の実行中や、特図表示装置212,214における図柄の確定表示中や、装飾図柄の確定表示中や、ハズレの図柄の確定表示中や、大当り図柄の確定表示中や、電サポ(時短)状態の終了時(例えば、ST終了時)のリザルト画面(例えば、出球数又は/及び連荘数等を表示する画面)の表示中や、左右キー137l,137rを演出で使用する期間は、規制されてもよい。なお、スーパーリーチ演出が勝負演出であった場合には、勝敗の結果が報知されるまで規制され、その後は調整可能としてもよいし、3つの装飾図柄が揃って揺れ表示を開始した後は調整可能としてもよいし、スーパーリーチ演出から停止表示が行われるまでの期間は全て規制してもよい。」

(エ) 「【1957】
図110(あ13)では、図示省略したが、ボタン演出が開始される。すなわち、装飾図柄表示装置208では、ボタン画像と残時間表示メータが表示され、チャンスボタン136の操作有効期間が開始すると、遊技者によるチャンスボタン136の操作を受付可能な状態となる。残時間表示メータでは、上記操作有効期間が開始されてゲージが減っていく。その後、チャンスボタン136が上記操作有効期間内に押下されると、装飾図柄表示装置208には、殿様のカットイン画像が表示され、大当りの信頼度が高いことを報知する予告演出が行われる。殿様のカットイン画像は、決闘シーンのアニメーション表示にオーバーラップしており、殿様のカットイン画像が表示されていない場合と比べると視認困難とされている。なお、殿様のカットイン画像は、チャンスボタン136が操作されたことを条件に表示されるものであってもよいし、チャンスボタン136が操作されることなく操作有効期間が経過した場合にも表示されるものであってもよい。」

(オ) 「【1985】
また、スーパーリーチ演出おける、殿様と剣豪が斬り合った後の場面である図110(あ14−1)に続いて、図111(あ14−2−1)が表示されてもよい。すなわち、中図柄として、左右図柄(「装飾7」)とは異なる「装飾6」が大きく表示(揺れ表示)され、続く同図(あ14−2−2)では、左図柄、中図柄、右図柄の装飾図柄総てが、通常の濃さよりも一旦薄く表示される。また、同図には、殿様が倒れたシーンが表示されている。図111(あ14−2−3)では、左図柄、中図柄、右図柄の装飾図柄総てが再び通常の濃さで表示され、同図(あ14−2−4)では、ワイプ演出が行われ、スーパーリーチの演出場面(演出表示)と、通常背景(図110(あ1)等に示す、スーパーリーチ演出の開始前の背景)との切り替えが行われる。ワイプ演出では、図111(あ14−2−5)に示すように、装飾図柄表示装置208の表示画面が一旦、無模様同一色のワイプ表示になる。このワイプ表示では、変動アイコンh0や、ナビキャラクタYMは消え、第2装飾図柄と、第2保留数表示は表示されている。また、左隅には機種タイトルが表示されている。なお、変動アイコンh0や、ナビキャラクタYMも表示されていてもよい。図111(あ14−2−6)では、ワイプアウトし、背景が通常背景に戻るとともに、ナビキャラクタYMの表示態様もデフォルトの表示態様に戻っている。なお、ナビキャラクタYMの表示態様は、ワイプ演出開始時(図111(あ14−2−4)のタイミング)でデフォルトの表示態様に戻っていてもよい。図111(あ14−2−7)では、ワイプ演出が終了し、装飾図柄表示装置208には、ハズレの組合せである「装飾7」−「装飾6」−「装飾7」が揺れ表示されている。また、保留枠UIも表示され、変動アイコンh0も第1保留アイコンh11も表示されている。図111(あ14−2−7)に示す変動アイコンh0は、赤色の表示態様のままであるが、デフォルトの表示態様に戻っていてもよく、あるいは、変動アイコンh0自身が消去されていてもよい。一方、ナビキャラクタYMの表示態様は、赤色の着物を着た表示態様のままであってもよい。なお、本例では、ナビキャラクタの表示態様が変化した状態からデフォルトの状態に戻る表示がナビキャラクタが非表示のため視認できないが、ナビキャラクタの表示態様が変化した状態からデフォルトの状態に戻る表示が視認可能であってもよい。(例えば、ナビキャラクタの表示態様が変化した状態からデフォルトの状態へ切り替わる表示や、ナビキャラクタの表示態様が変化した状態からデフォルトの状態へ戻るアニメーション表示などが挙げられる。)
なお、ワイプアウト時(図111(あ14−2−6)〜同図(あ14−2−7))に、変動アイコンh0および/またはナビキャラクタYMが表示されているが、表示されていない場合があってもよく、表示されているときは、表示されていない場合よりも、復活演出が行われやすい構成であってもよい。あるいは、表示されているときは、復活演出が必ず行われる構成であってもよく、表示されていない場合には、復活演出が行われたり、行われなかったりしてもよい。」

(カ) 「【2289】
図136は、スピーカ120から出力可能な楽曲についてまとめた表である。」

(キ) 「【図110】



(ク) 「【図111】




(ケ) 【1957】には、「図110(あ13)では、図示省略したが、ボタン演出が開始される。」と記載され、【1985】には、「スーパーリーチ演出おける、殿様と剣豪が斬り合った後の場面である図110(あ14−1)に続いて、図111(あ14−2−1)が表示されてもよい。・・・ワイプ演出では、図111(あ14−2−5)に示すように、装飾図柄表示装置208の表示画面が一旦、無模様同一色のワイプ表示になる。」と記載されている。そうすると、「ボタン演出」(図110(あ13)には図示省略)は、ワイプ演出(図111(あ14−2−4)ないし図111(あ14−2−6))より前に行われていることが見て取れる。
したがって、引用文献1には、「ワイプ表示の前において、ボタン演出が開始される」ことが記載されていると認められる(認定事項1)。

(コ) 【1985】には、「スーパーリーチ演出おける(当審注;「スーパーリーチ演出における」の誤記と認められる。)、殿様と剣豪が斬り合った後の場面である図110(あ14−1)に続いて、図111(あ14−2−1)が表示されてもよい。すなわち、中図柄として、左右図柄(「装飾7」)とは異なる「装飾6」が大きく表示(揺れ表示)され、続く同図(あ14−2−2)では、左図柄、中図柄、右図柄の装飾図柄総てが、通常の濃さよりも一旦薄く表示される。また、同図には、殿様が倒れたシーンが表示されている。図111(あ14−2−3)では、左図柄、中図柄、右図柄の装飾図柄総てが再び通常の濃さで表示され、同図(あ14−2−4)では、ワイプ演出が行われ、スーパーリーチの演出場面(演出表示)と、通常背景(図110(あ1)等に示す、スーパーリーチ演出の開始前の背景)との切り替えが行われる。」と記載されており、図111(あ14−2−3)には、殿様が剣豪に敗北したことを表す表示がされて大当たりにならなかったことが示唆されたこと、図111(あ14−2−4)には、その後にワイプ表示が表示されていることが見て取れる。
そして、図111(あ14−2−1)ないし(あ14−2−3)は「スーパーリーチ演出」に関する演出であって、図111(あ14−2−3)において「大当たり」にならなかったこと、つまり「スーパーリーチ演出」が終了したことが示唆されているので、引用文献3には、「ワイプ表示が表示されるのはスーパーリーチ演出が終了した後である」ことが記載されていると認められる(認定事項2)。

(サ) 上記(ア)ないし(コ)からみて、引用文献3には、次の事項(以下「引用文献3記載の事項」という。)が記載されている。なお、引用箇所の段落番号を併記した。

「楽曲を出力可能なスピーカ120(【2289】)と、スピーカ120から出力される音量を調整する音量調整スイッチ161(【0048】)とを備え、図柄変動表示が開始された後であっても、音量調整のみは常時可能であり(【1842】)、
装飾図柄表示装置208の表示画面が一旦、無模様同一色のワイプ表示が表示されるのはスーパーリーチ演出が終了した後であり(【1985】、認定事項2)、
ワイプ表示の前において、ボタン演出が開始され(認定事項1)、ボタン演出はチャンスボタン136の操作有効期間が開始すると、遊技者によるチャンスボタン136の操作を受付可能な状態となり、チャンスボタン136が上記操作有効期間内に押下されると、装飾図柄表示装置208には、殿様のカットイン画像が表示され、大当りの信頼度が高いことを報知する予告演出が行われ、殿様のカットイン画像は、チャンスボタン136が操作されたことを条件に表示されるものである(【1957】)
パチンコ機100(【0009】)。」

(3) 対比
本願補正発明と引用発明とを対比する。

ア 引用発明の「大当り遊技」は、「遊技者にとって有利なラウンドを所定回数実行する特定遊技状態」であるので、本願補正発明の「遊技者に有利な特別遊技」に相当し、引用発明の「主基板11」は、「特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」又は「小当り」とするか否か」の「決定が行われる」「特別図柄通常処理を実行するCPU103」」を備えていることから、本願補正発明の「遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かを判定する判定手段」の機能を備える。
また、引用発明の「可変表示」及び「1以上の演出装置(画像表示装置5、スピーカ8、ランプ9など)」は、それぞれ本願補正発明の「変動表示」及び「演出手段」に相当し、引用発明の「演出制御基板12」は、「可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかの決定結果に応じて設定された演出制御コマンドを用いて、1以上の演出装置(画像表示装置5、スピーカ8、ランプ9など)を制御する演出制御用CPU120」を備えていることから、本願補正発明の「前記判定手段の判定結果に応じた変動演出を演出手段において実行する演出制御手段」の機能を備える。
さらに、引用発明の「遊技の進行状況に応じて出力されるBGM、歌などの演出音」及び「スピーカ8」は、それぞれ本願補正発明の「音」及び「音を出力可能な音出力手段」に相当する。
よって、引用発明は、本願補正発明の特定事項A、Bを備える。

イ 引用発明の「通常背景(草原の映像)」、「絵付図柄の飾り図柄」、「スーパーリーチ背景(宇宙の映像)」、「絵無図柄」及び「小図柄の飾り図柄」は、全て「変動表示」中に表示されることから、本願補正発明の「複数の画像」に相当する。
よって、引用発明のb−1、b−2、b−2−1、b−2−2、b−3と本願補正発明の特定事項B−1とは、「複数の画像を用いて前記変動演出を実行することが可能である」点で共通する。

ウ 引用発明の「絵付図柄の飾り図柄」、「絵無図柄」及び「小図柄の飾り図柄」は、全て「変動表示」中に表示されることから、本願補正発明の「前記変動演出において変動表示される複数の演出図柄」に相当する。
また、引用発明の「通常背景(草原の映像)」及び「スーパーリーチ背景(宇宙の映像)」は、ともに「変動表示」中に表示されることから、本願補正発明の「前記演出図柄の変動表示中に表示される演出画像」に相当する。
よって、引用発明は、本願補正発明の特定事項B−2、B−2―1、B−2−2を備える。

エ 引用発明の「スーパーリーチ演出」は、本願補正発明の「リーチ演出」に相当する。
よって、引用発明は、本願補正発明の特定事項B―3を備える。

オ 引用発明の「アイキャッチ画像」は、「表示されるのはスーパーリーチ演出が終了した後」であることから、本願補正発明の「特定画像」に相当する。
よって、引用発明は、本願補正発明の特定事項B―4を備える。

カ 引用発明のb−5において、「スーパーリーチ演出が終了するときに表示していた絵無図柄の組み合わせは、左から「767」であり」、「アイキャッチ画像の表示が終了したときの絵付図柄の組み合わせは、左から「767」であ」って、上記ウで検討したように引用発明の「絵無図柄」及び「絵付図柄」は、本願補正発明の「演出図柄」に相当し、その図柄の組み合わせが「アイキャッチ画像」が「表示」される前後で「767」で同じである。そうすると、引用発明は、本願補正発明の「前記リーチ演出が終了するときに表示していた所定の前記演出図柄の組み合わせを、前記特定画像の表示が終了したときにおいても表示することが可能であ」ることを備える。
よって、引用発明は、本願補正発明の特定事項B―5を備える。

キ 引用発明の「スーパーリーチ背景(宇宙の映像)」は、「変動表示を開始してから、アイキャッチ画像を表示する前までの間において」「表示され」、「アイキャッチ画像の表示が終了した後から変動表示が終了するまでの間においては」「表示され」ないことから、本願補正発明の「所定の演出画像」に相当する。
よって、引用発明は、本願補正発明の特定事項Cを備える。

ク 引用発明の「演出音」は、「演出音における音楽とは、遊技の進行状況に応じて出力されるBGM、歌など」であるため、本願補正発明の「所定の楽曲」に相当する。そして、引用発明は、「アイキャッチ画像を表示しているときは無音であることとし」ていることから、「無音」つまり「演出音」を「出力」していないことは明らかであるので、本願補正発明の「前記特定画像の表示中では前記音出力手段から所定の楽曲を出力せず」という構成を備える。また、引用発明は、「飾り図柄の可変表示中における飾り図柄の可変表示動作に連動した演出音等を出力し」ていることから、「飾り図柄の可変表示中」、すなわち「アイキャッチ画像」が表示される前においては、「演出音」を「出力」していることは明らかであるので、本願補正発明の「前記特定画像の表示が開始される前では前記音出力手段から所定の楽曲を出力可能である」ことを備える。
よって、引用発明は、本願補正発明の特定事項Dを備える。

ケ 引用発明の「遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31B」は、本願補正発明の「操作手段」に相当する。そして、引用発明は「プッシュボタン31Bの操作有効期間」を発生させており、本願補正発明の「プッシュボタン31Bに対する操作を受け付けて演出内容を決定する」ことは、本願補正発明の「操作手段の操作に応じて演出を行う操作演出に係る操作有効期間を発生させ」ているといえる。
よって、引用発明のfと本願補正発明の特定事項Fとは、「操作手段の操作に応じて演出を行う操作演出に係る操作有効期間を発生させることが可能である」点で共通する。

コ 引用発明の「パチンコ遊技機1」は、本願補正発明の「遊技機」に相当する。
よって、引用発明は、本願補正発明の特定事項Hを備える。

サ 上記ア〜コからみて、本願補正発明と引用発明とは、
「A 遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かを判定する判定手段と、前記判定手段の判定結果に応じた変動演出を演出手段において実行する演出制御手段と、音を出力可能な音出力手段とを備え、
B 前記演出制御手段は、
B−1’ 複数の画像を用いて前記変動演出を実行することが可能であり、
B−2 前記複数の画像には、
B−2−1 前記変動演出において変動表示される複数の演出図柄と、
B−2−2 前記演出図柄の変動表示中に表示される演出画像と、を含み、
B 前記演出制御手段は、
B−3 前記変動演出においてリーチ演出を行うことを可能とし、
B−4 前記リーチ演出が終了した後に特定画像を表示することが可能であり、
B−5 前記リーチ演出が終了するときに表示していた所定の前記演出図柄の組み合わせを、前記特定画像の表示が終了したときにおいても表示することが可能であり、
C 前記変動演出を開始してから前記特定画像を表示する前までの間において所定の演出画像を表示することが可能である一方、前記特定画像の表示が終了した後から前記変動演出が終了するまでの間おいては前記所定の演出画像を表示せず、
D 前記特定画像の表示が開始される前では前記音出力手段から所定の楽曲を出力可能である一方、前記特定画像の表示中では前記音出力手段から所定の楽曲を出力せず、
F’ 操作手段の操作に応じて演出を行う操作演出に係る操作有効期間を発生させることが可能である
H ことを特徴とする遊技機。」である点で一致し、以下の点で相違する。

[相違点1](特定事項B−1、E)
「音」に関し、
本願補正発明は、「所定の操作手段の操作に応じて前記音の音量を調整することが可能であり」、「前記特定画像の表示中において所定の楽曲を出力していない場合であっても、前記音量の調整を行うことが可能であ」るのに対し、
引用発明は、「演出音」の音量を調整することが可能であるか不明である点。

[相違点2](特定事項F、G)
「操作手段の操作に応じ」た「操作演出」に関し、
本願補正発明は、「前記特定画像の表示前においては、操作手段の操作に応じて前記特別遊技が実行される期待度に応じた演出を行う操作演出に係る操作有効期間を発生させることが可能である一方、前記特定画像の表示中においては、前記操作演出に係る操作有効期間を発生させることを制限可能であ」るのに対し、
引用発明は、「プッシュボタン31Bに対する操作による演出」は行われているものの、「演出」の時期、内容が不明である点。

(4) 判断
ア 上記相違点1について検討する
引用文献3記載の事項の「音量調整スイッチ161」は、「楽曲を出力可能な」「スピーカ120から出力される音量を調整する」ので、本願補正発明の「操作に応じて」「前記音の音量を調整することが可能」な「所定の操作手段」に相当する。そうすると、引用文献3記載の事項は、本願補正発明の特定事項B−1の「所定の操作手段の操作に応じて前記音の音量を調整することが可能であ」ることを備える。
そして、引用発明及び引用文献3記載の事項は、ともに遊技の演出に音声を用いたパチンコ遊技機で共通し、パチンコ遊技機の演出音の音量を調整可能とすることは当業者にとって周知の課題である。よって、引用発明の「スピーカ8」に上記引用文献3記載の事項の「出力される音量を調整する」「音量調整スイッチ161」を適用して、「演出音」の「調整」を可能とし、さらに「音量調整のみは常時可能」とすることは、当業者が容易になし得たことである。ここで、引用発明に引用文献3記載の事項の「音量調整のみは常時可能」を適用すると、「アイキャッチ画像を表示しているときは無音である」状態においても、「音量調整」が「可能」となることは明らかである。
したがって、引用発明に引用文献3記載の事項を適用して、上記相違点1に係る本願補正発明の構成とすることは、当業者が容易になし得たことである。

イ 上記相違点2について検討する。
引用文献3記載の事項の「ワイプ表示」は、「スーパーリーチ演出が終了した後」に「表示」されているから、本願補正発明の「特定画像」に相当する。そして、引用文献3記載の事項の「チャンスボタン136」は、本願補正発明の「操作手段」に相当し、引用文献3記載の事項の「チャンスボタン136の操作有効期間」は、「ワイプ表示の前に」「開始され」ており、「チャンスボタン136が上記操作有効期間内に押下されると、装飾図柄表示装置208には、殿様のカットイン画像が表示され、大当りの信頼度が高いことを報知する予告演出が行われ、殿様のカットイン画像は、チャンスボタン136が操作されたことを条件に表示される」ことから、引用文献3記載の事項の「殿様のカットイン画像は、チャンスボタン136が操作されたことを条件に表示され」る「大当りの信頼度が高いことを報知する予告演出」及び「チャンスボタン136の操作有効期間」は、それぞれ本願補正発明の「前記特別遊技が実行される期待度に応じた演出を行う操作演出」及び「操作有効期間」に相当する。そうすると、引用文献3記載の事項は、本願補正発明の特定事項Fの「前記特定画像の表示前においては、操作手段の操作に応じて前記特別遊技が実行される期待度に応じた演出を行う操作演出に係る操作有効期間を発生させることが可能である」ことを備える。
ここで、引用文献3記載の事項において、「ワイプ表示」を表示させる演出を実行する際には、「ワイプ表示」に注目させるために、「ワイプ表示」に関連しない「ボタン演出」を実行しないことは自明であり、「ワイプ表示」が表示中において、「ボタン演出」を実行しないことから、「ボタン演出」の「操作有効期間」も当然発生することは制限されているといえる。したがって、引用文献3記載の事項は、本願補正発明の特定事項Gの「前記特定画像の表示中においては、前記操作演出に係る操作有効期間を発生させることを制限可能であること」を備える。
そして、引用発明及び引用文献3記載の事項は、ともにボタン演出を備えるパチンコ遊技機で共通し、遊技興趣向上のためにボタンの演出を適時のタイミングとすることは当業者にとって周知の課題である。よって、引用発明に引用文献3記載の事項の「ワイプ表示」の表示前に「チャンスボタン136」の「操作」に応じて、「殿様のカットイン画像は、チャンスボタン136が操作されたことを条件に表示され」る「大当りの信頼度が高いことを報知する予告演出」に係る「操作有効期間」を発生させること、及び「ワイプ表示」の表示中においては、「チャンスボタン136の操作有効期間」を発生させることを制限することを適用して、上記相違点2に係る本願補正発明の構成とすることは、当業者が容易になし得たことである。

(5)本願補正発明の奏する効果について
本願補正発明の奏する効果は、引用発明及び引用文献3記載の事項の奏する効果から、予測することができた程度のものである。

(6) 審判請求人の主張について
審判請求人は、審判請求書において、
「しかしながら、引用文献1〜3には、操作手段の操作に応じて期待度に応じた演出を行う操作演出を実行することが開示又は示唆されていますが、操作演出に係る操作有効期間と特定画像との関係性までは開示されておらず、特定画像の表示中に操作有効期間が発生するのか否かまでは把握することができません。
そのため、引用文献1〜3には、操作手段の操作という遊技者の能動的な動作によって特定画像から意識が逸れることを抑制することで、特定画像に対してより注目させることができると共に、(操作演出の発生により)特定画像が表示されたのでリーチ演出が終了したという認識を阻害してしまうことを防止するといった着想がないものと考えられます。」と、主張している。
しかしながら、上記(4)イにおいて検討したとおり、引用文献3(引用文献3記載の事項)も「特定画像の表示中に操作有効期間が発生」させないものであることは明らかである。
よって、請求人の主張は採用できない。

(7) 独立特許要件のむすび
以上のとおりであるから、本願補正発明は、当業者が、引用発明及び引用文献3に記載された事項に基いて容易に発明をすることができたものである。
よって、本願補正発明は、特許法第29条第2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。

5 小括
本願補正発明は、上記4のとおり、特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるから、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

第3 本願発明について
1 本願発明
本件補正は上記第2のとおり却下されたので、本願の請求項1及び2に係る発明は、令和3年1月12日提出の手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1及び2に記載された事項により特定されるものであるところ、その請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、上記第2[理由]1(1)に本件補正前の請求項1として記載したとおりのものである。

2 原査定の拒絶の理由の概要
原査定の拒絶の理由は、次の理由を含むものである。

進歩性)この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。


1.特開2016−220792号公報
3. 特許第6368024号公報

3 引用文献の記載事項、引用発明
引用発明、引用文献3記載の事項は、上記第2[理由]4(2)ア及びイに記載したとおりである。

4 対比・判断
本願発明は、上記第2[理由]4で検討した本願補正発明のうち、上記相違点2に係る特定事項F及びGを削除したものである。
そうすると、本願発明と引用発明との間には、上記相違点1(特定事項B−1、E)が存在しているが、上記相違点1については、上記第2[理由]4(4)アで検討したとおり、引用発明及び引用文献3記載の事項に基づいて当業者が容易になし得たことである。その他の特定事項については、両者に相違する点がない。
したがって、本願発明は、引用発明及び引用文献3記載の事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものである。

第4 むすび
以上のとおりであるから、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、本願は、他の請求項について検討するまでもなく、拒絶されるべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
別掲 (行政事件訴訟法第46条に基づく教示) この審決に対する訴えは、この審決の謄本の送達があった日から30日(附加期間がある場合は、その日数を附加します。)以内に、特許庁長官を被告として、提起することができます。
 
審理終結日 2022-07-20 
結審通知日 2022-07-26 
審決日 2022-08-09 
出願番号 P2019-015274
審決分類 P 1 8・ 121- Z (A63F)
P 1 8・ 575- Z (A63F)
最終処分 02   不成立
特許庁審判長 鉄 豊郎
特許庁審判官 蔵野 いづみ
村田 泰利
発明の名称 遊技機  
代理人 特許業務法人エビス国際特許事務所  

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