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審決分類 審判 全部申し立て 2項進歩性  B32B
審判 全部申し立て 1項3号刊行物記載  B32B
管理番号 1410258
総通号数 29 
発行国 JP 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2024-05-31 
種別 異議の決定 
異議申立日 2024-01-29 
確定日 2024-05-14 
異議申立件数
事件の表示 特許第7322440号発明「離型フィルム」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 
結論 特許第7322440号の請求項1〜10に係る特許を維持する。 
理由 第1 手続の経緯
特許第7322440号の請求項1〜10に係る特許についての出願は、平成31年3月15日の出願であって、令和5年7月31日にその特許権の設定登録がされ、同年8月8日に特許掲載公報が発行された。その後、その特許に対し、令和6年1月29日に特許異議申立人小林瞳(以下「申立人」という。)により、その請求項1〜10に係る特許に対して本件特許異議の申立てがされたものである。

第2 本件発明
請求項1〜10に係る発明(以下「本件発明1」等という。)は、それぞれ、本件の特許請求の範囲の請求項1〜10に記載された事項により特定される次のとおりのものである。
「【請求項1】
ポリエステルフィルムの少なくとも片面側に離型層を備えた離型フィルムであり、
当該離型層は、シリコーン化合物と、(メタ)アクリロイル基を含有する化合物とを含み、前記シリコーン化合物を50〜99質量%含有し、当該シリコーン化合物を架橋乃至硬化させて形成され、
前記シリコーン化合物は、付加硬化型、かつ、Si−H基含有シリコーン化合物であり、シリコーン化合物中の全アルケニル基に対する全Si−H基のモル比(Si−H基量/アルケニル基量)が1.0〜5.0であることを特徴とする離型フィルム。
【請求項2】
ポリエステルフィルムの少なくとも片面側に離型層を備えた離型フィルムであり、
当該離型層は、シリコーン化合物と、(メタ)アクリロイル基を含有する化合物とを含み、前記シリコーン化合物を50〜99質量%含有する離型層形成組成物から形成され、当該シリコーン化合物を架橋乃至硬化させて形成され、
前記シリコーン化合物は、付加硬化型、かつ、Si−H基含有シリコーン化合物であり、シリコーン化合物中の全アルケニル基に対する全Si−H基のモル比(Si−H基量/アルケニル基量)が1.0〜5.0であることを特徴とする離型フィルム。
【請求項3】
前記(メタ)アクリロイル基を含有する化合物が、ウレタン(メタ)アクリレートであることを特徴とする請求項1又は2に記載の離型フィルム。
【請求項4】
前記(メタ)アクリロイル基を含有する化合物が、ウレタン(メタ)アクリレートと、ウレタン(メタ)アクリレートを除く(メタ)アクリレート化合物との組み合せであることを特徴とする請求項1又は2に記載の離型フィルム。
【請求項5】
前記シリコーン化合物は、ポリジメチルシロキサンである請求項1〜4の何れか一項に記載の離型フィルム。
【請求項6】
前記付加硬化型、かつ、Si−H基含有シリコーン化合物は、Si−H基を有するシリコーン化合物およびアルケニル基を含有するシリコーン化合物の混合物または、分子内にSi−H基およびビニル基を含有するシリコーン化合物である請求項1〜5の何れか一項に記載の離型フィルム。
【請求項7】
ポリエステルフィルムの少なくとも片面側に、シリコーン化合物と、(メタ)アクリロイル基を含有する化合物とを含有し、前記シリコーン化合物を50〜99質量%含有する離型層形成組成物を塗布して離型層を形成することを特徴とする離型フィルムの製造方法であって、
前記シリコーン化合物は、付加硬化型、かつ、Si−H基含有シリコーン化合物であり、シリコーン化合物中の全アルケニル基に対する全Si−H基のモル比(Si−H基量/アルケニル基量)が1.0〜5.0であり、 離型層を形成した後、該離型層を180℃以上に加熱して、該離型層を乾燥乃至硬化させることを特徴とする離型フィルムの製造方法。
【請求項8】
前記ポリエステルフィルムを製造する工程内で、離型層を形成した後、延伸することを特徴とする請求項7に記載の離型フィルムの製造方法。
【請求項9】
請求項1〜6の何れか一項に記載の離型フィルムの離型層に、粘着層を積層してなる構成を備えた離型フィルム付粘着シート。
【請求項10】
請求項1〜6の何れか一項に記載の離型フィルムの離型層に、溶剤を含んだ粘着剤組成物を塗布して粘着層を形成することを特徴とする、離型フィルム付粘着シートの製造方法。」

第3 申立理由の概要
申立人が提出した特許異議申立書(以下「申立書」という。)に記載した申立ての理由の概要は次のとおりである。
また、申立人は、下記3に示した甲第1号証、甲第2号証の1、甲第2号証の2及び甲第3号証(それぞれ甲1、甲2−1、甲2−2及び甲3という。)を証拠として申立書に添付している。

1 申立理由1(甲1を引用例とする新規性
請求項1〜2、5〜7及び9に係る特許は、本件特許の出願前に日本国内又は外国において頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった下記の甲1に記載された発明であって、特許法第29条第1項第3号に該当するものであるから、当該請求項に係る特許は、同法第29条第1項の規定に違反してされたものである。

2 申立理由2(甲1を主引用例とする進歩性
請求項1〜10に係る特許は、本件特許の出願前に日本国内又は外国において頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった下記の甲1、甲2−1、甲2−2及び甲3に記載された発明に基いて、その出願前に当業者が容易に発明をすることができたものであるから、当該請求項に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものである。

3 証拠方法
甲1:特開平9−77979号公報
甲2−1:特開平7−118537号公報
甲2−2:特開昭63−101453号公報
甲3:再公表特許2013/145865号

第4 甲号証の記載について
1 甲1について
甲1の、【0019】の記載より、【0036】〜【0037】の「白金とビニルシロキサンとの錯体を上記ポリシロキサンに対し白金換算で100ppmになるように添加」した実施例3は、付加硬化反応によってシリコーン組成物を得ていることは明らかであるから、【請求項2】、【0001】、【0002】、【0007】、【0008】、【0016】、【0019】、【0028】〜【0033】、【0035】〜【0037】及び【0044】には、特に【0036】〜【0037】の実施例3より、以下の発明(以下「引用発明」という。)が記載されている。
「ポリエチレンラミネート紙にシリコーン組成物である硬化皮膜が形成された剥離紙であり、
当該シリコーン組成物である硬化皮膜離型層は、平均組成式4で示されるオルガノポリシロキサン100部、平均組成式2で示されるメチルハイドロジェンポリシロキサン3部、1,1−ジメチルプロピニロキシトリメチルシラン1部をよく混合し、更に平均組成式3で示されるオルガノポリシロキサン100部、平均組成式2で示されるメチルハイドロジェンポリシロキサン3部、1,1−ジメチルプロピニロキシトリメチルシラン1部をよく混合したものを添加し、白金とビニルシロキサンとの錯体を上記ポリシロキサンに対し白金換算で100ppmになるように添加、撹拌し、付加硬化反応によって得たものである剥離紙。





2 甲2−1について
甲2−1の、【請求項1】、【0005】、【0017】、【0044】及び【0052】には、特に【0052】の実施例3より、
「シリコーン化合物と、平均組成式(9)で示される化合物とを含み、当該シリコーン化合物を付加反応により硬化させて形成され、
前記シリコーン化合物は、付加硬化型、かつ、平均組成式(10)で示される分子鎖両末端トリビニル基封鎖ジメチルポリシロキサン及びω−ビス(トリメチルシリル)ポリメチルハイドロジェンポリシロキサンを含む硬化皮膜。





が記載されている。
そして【0038】〜【0045】、【0052】より、
「シリコーン系剥離剤に含有されるシリコーン化合物は89質量%、シリコーン化合物中の全アルケニル基に対する全Si−H基のモル比(Si−H基量/アルケニル基量)は3.55。」
と算出される。

3 甲2−2について
甲2−2の請求項1、第3頁左下欄第16行〜右下欄第15行の参考例及び第4頁左上欄第7行〜右上欄第4行の実施例2の記載を参照すると、特に第4頁左上欄第7行〜右上欄第4行の実施例2より、
「シリコーン型剥離剤Aと、メタクリロイル基を有するポリジメチルシロキサンとを含み、当該シリコーン化型剥離剤Aを架橋させて形成され、
前記シリコーン化型剥離剤Aは、付加反応型、かつ、ポリメチルハイドロジエンシロキサンを架橋剤として含むシリコーン系剥離剤。」が記載されている。
そして、第3頁左下欄第15行〜右下欄第15行及び第4頁左上欄第7行〜右上欄第4行の記載及び当該記載に含まれる化学式より、
「シリコーン系剥離剤に含有されるシリコーン化合物は94質量%、シリコーン化合物中の全アルケニル基に対する全Si−H基のモル比(Si−H基量/アルケニル基量)は3.12。」
と算出される。

4 甲3について
甲3には、【請求項1】、【0032】及び【0039】より、
「シリコーン系成分を含む剥離剤層に、多官能(メタ)アクリレートオリゴマーとしてウレタンアクリレートを使用できること、及びシリコーン系成分を含む剥離剤層に、多官能(メタ)アクリレートオリゴマーとしてウレタンアクリレートを使用する際に、多官能(メタ)アクリレートモノマーと多官能(メタ)アクリレートオリゴマーとを組み合わせて用いること」が記載されている。

第5 当審の判断(申立理由1及び申立理由2)
1 本件発明1について
(1) 対比
本件発明1と引用発明を対比する。
本件発明1の「ポリエステルフィルム」と、引用発明の「ポリエチレンラミネート紙」とは、両者の機能からして「基材」である限りにおいて一致する。また、引用発明の「剥離紙」における「シリコーン組成物である硬化皮膜」は離型のための層として機能していることは明らかであるから、引用発明の「シリコーン組成物である硬化皮膜」は、本件発明1の「離型層」に相当し、本件発明1の「離型層を備えた離型フィルム」と、引用発明の「シリコーン組成物である硬化皮膜が形成された剥離紙」とは、「離型層を備えた離型材」である限りにおいて一致する。そして、引用発明の「ポリエチレンラミネート紙にシリコーン組成物である硬化皮膜が形成された剥離紙」において、「硬化皮膜」は、「ポリエチレンラミネート紙」の少なくとも片面側に形成されていることは明らかであるから、本件発明1の「ポリエステルフィルムの少なくとも片面側に離型層を備えた離型フィルム」と、引用発明の「ポリエチレンラミネート紙にシリコーン組成物である硬化皮膜が形成された剥離紙」とは、「基材の少なくとも片面側に離型層を備えた離型材」である限りにおいて一致する。
引用発明の「平均組成式4で示されるオルガノポリシロキサン100部、平均組成式2で示されるメチルハイドロジェンポリシロキサン3部、1,1−ジメチルプロピニロキシトリメチルシラン1部をよく混合し、更に平均組成式3で示されるオルガノポリシロキサン100部、平均組成式2で示されるメチルハイドロジェンポリシロキサン3部、1,1−ジメチルプロピニロキシトリメチルシラン1部をよく混合したものを添加し」のうち、「平均組成式4で示されるオルガノポリシロキサン」及び「平均組成式2で示されるメチルハイドロジェンポリシロキサン」は、本件発明1の「シリコーン化合物」に相当し、「平均組成式3で示されるオルガノポリシロキサン」は本件発明の「(メタ)アクリロイル基を含有する化合物」に相当し、「平均組成式2で示されるメチルハイドロジェンポリシロキサン」を含むことは、本件発明1の「Si−H基含有シリコーン化合物であ」ることに相当する。
また、引用発明の「付加硬化反応によって得」ることは、本件発明1の「架橋乃至硬化させて形成」及び「付加硬化型」に相当する。

したがって、両者は以下の点で一致し、また相違する。
<一致点>
基材の少なくとも片面側に離型層を備えた離型材であり、
当該離型層は、シリコーン化合物と、(メタ)アクリロイル基を含有する化合物とを含み、当該シリコーン化合物を架橋乃至硬化させて形成され、
前記シリコーン化合物は、付加硬化型、かつ、Si−H基含有シリコーン化合物である離型材。
<相違点1>
基材の少なくとも片面側に離型層を備えた離型材において、本件発明1では基材が「ポリエステルフィルム」であり、離型材が「離型フィルム」であるのに対し、引用発明では、基材が「ポリエチレンラミネート紙」であり、離型材が「剥離紙」である点。
<相違点2>
本件発明1では、「前記シリコーン化合物を50〜99質量%含有し」ているのに対して、引用発明では、「「平均組成式4で示されるオルガノポリシロキサン」及び「平均組成式2で示されるメチルハイドロジェンポリシロキサン」(本件発明1の「シリコーン化合物」)の含有量については規定していない点。
<相違点3>
本件発明1では、「シリコーン化合物中の全アルケニル基に対する全Si−H基のモル比(Si−H基量/アルケニル基量)が1.0〜5.0である」のに対して、引用発明では、「平均組成式4で示されるオルガノポリシロキサン」及び「平均組成式2で示されるメチルハイドロジェンポリシロキサン」(本件発明1の「シリコーン化合物」)の全アルケニル基に対する全Si−H基のモル比(Si−H基量/アルケニル基量)については規定していない点。

(2) 判断
事案に鑑み、<相違点1>、<相違点3>の順に検討する。
<相違点1>について
相違点1は実質的なものである。
そして、甲1の【0028】、【0030】〜【0031】には、ポリエチレンラミネート紙にシリコーン組成物である硬化皮膜を形成し、硬化性、剥離力及び残留接着力を検証することが記載され、【0044】には硬化性、剥離力及び残留接着力について記載されているものである。ここで、離型材において、基材に離型層が積層されるとき、基材と離型層とは互いに接していることから相互の関係は離型材の性能を左右することは明らかな事項といえる。そうすると、ポリエチレンラミネート紙にシリコーン組成物である硬化皮膜を形成し、硬化性、剥離力及び残留接着力を検証した剥離紙に対し基材の材質を変更することは、当業者といえども想到し得ない。
また、甲1の【0029】には、離型材(剥離紙)の被接着物としてPETフィルムを使用し、密着性を検証することが記載され、【0044】の【表1】には密着性の良否について記載されているものである。ここで、離型材の基材として、被接着物とした場合に良好な密着性を示した材質(PET)を採用すること、すなわち、基材としてポリエステルフィルムを選択することは、たとえ当業者であっても容易に想到し得たことではない。
以上より、引用発明に基いて、<相違点1>に係る本件発明の構成とすることは、当業者が容易に想到し得たことではない。
<相違点3>について
相違点3は実質的なものである。
そして、甲1の解決しようとする課題は「硬化性に優れ、かつ剥離力が大きく、フィルム基材に対して密着性の優れた硬化皮膜を与えるオルガノポリシロキサン組成物及びこの組成物の硬化皮膜が形成された剥離紙を提供すること」(【0004】)であり、当該課題を解決する手段として混合する各物質の混合量を規定するものであるが、シリコーン化合物の全アルケニル基に対する全Si−H基のモル比(Si−H基量/アルケニル基量)に着目しその数値範囲を規定したものではない。そして、引用発明において、シリコーン化合物の全アルケニル基に対する全Si−H基のモル比(Si−H基量/アルケニル基量)に着目することは、当業者といえども想到することはない。
以上より、引用発明に基いて、<相違点3>に係る本件発明の構成とすることは、当業者が容易に想到し得たことではない。
そして、シリコーン化合物の全アルケニル基に対する全Si−H基のモル比(Si−H基量/アルケニル基量)に着目することを容易に想到し得ないことから、たとえ、シリコーン化合物中の全アルケニル基に対する全Si−H基のモル比(Si−H基量/アルケニル基量)が1.0〜5.0の数値範囲内となるような離型フィルムが知られていた(甲2−1及び甲2−2)としても、シリコーン化合物中の全アルケニル基に対する全Si−H基のモル比(Si−H基量/アルケニル基量)に着目した上で<相違点3>に係る本件発明の構成とすることは、当業者が容易に想到し得たことではない。

申立人は、申立書の第13頁最下行〜第15頁第10行にて、引用発明のシリコーン組成物である硬化皮膜における、「平均組成式4で示されるオルガノポリシロキサン」及び「平均組成式2で示されるメチルハイドロジェンポリシロキサン」(本件発明1の「シリコーン化合物」)の全アルケニル基に対する全Si−H基のモル比(Si−H基量/アルケニル基量)の数値が本件発明1の数値範囲内のものである旨主張する。これについて申立人は、第15頁第4行〜同頁第8行で、平均組成式3で示されるオルガノポリシロキサン((メタ)アクリロイル基を含有する化合物)と混合して使用されるメチルハイドロジェンシロキサンを上記数値の算出から除外して算出することについて説明しているが、本件特許明細書の【0057】の記載のとおり、Si−H基はシリコーンの付加硬化のみならず、(メタ)アクリロイル基との反応をも想定したものであることは明らかであり、申立人主張のような平均組成式3で示されるオルガノポリシロキサン((メタ)アクリロイル基を含有する化合物)と混合して使用されるメチルハイドロジェンシロキサンを除外した上記数値の算出は採用することはできない。

(3) まとめ
以上のとおり、相違点1及び相違点3は実質的なものであるから、他の相違点について検討するまでもなく、本件発明1は引用発明ではない。
また、本件発明1は引用発明並びに、甲2−1及び甲2−2に記載の事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。

2 本件発明2〜6及び9〜10について
本件発明2は本件発明1の発明特定事項を全て有したうえでさらに限定する発明であり、本件発明3〜6及び9〜10は、直接あるいは間接的に本件発明1又は2を引用し、本件発明1又は2の発明特定事項を全て有したうえでさらに限定する発明であるから、上記に示したことと同様に、引用発明ではない。
また、本件発明2〜6及び9〜10は引用発明並びに、甲2−1、甲2−2及び甲3に記載の事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。

3 本件発明7及び8について
本件発明7は本件発明1の発明特定事項を全て有する離型フィルムの製造方法の発明であり、本件発明8は、本件発明7を引用し、本件発明7の発明特定事項を全て有したうえでさらに限定する発明であるから、上記に示したことと同様に、引用発明ではない。
また、本件発明7及び8は引用発明並びに、甲2−1、甲2−2及び甲3に記載の事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。

第6 むすび
したがって、申立書に記載された特許異議申立理由及び証拠によっては、請求項1〜10に係る特許を取り消すことはできない。
また、他に請求項1〜10に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。

 
異議決定日 2024-04-30 
出願番号 P2019-048189
審決分類 P 1 651・ 121- Y (B32B)
P 1 651・ 113- Y (B32B)
最終処分 07   維持
特許庁審判長 一ノ瀬 覚
特許庁審判官 稲葉 大紀
金丸 治之
登録日 2023-07-31 
登録番号 7322440
権利者 三菱ケミカル株式会社
発明の名称 離型フィルム  
代理人 田口 昌浩  

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